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明細書 :がんの悪性度の診断方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5942340号 (P5942340)
公開番号 特開2012-239416 (P2012-239416A)
登録日 平成28年6月3日(2016.6.3)
発行日 平成28年6月29日(2016.6.29)
公開日 平成24年12月10日(2012.12.10)
発明の名称または考案の名称 がんの悪性度の診断方法
国際特許分類 C12Q   1/68        (2006.01)
G01N  33/50        (2006.01)
G01N  33/15        (2006.01)
G01N  33/68        (2006.01)
FI C12Q 1/68 A
G01N 33/50 Z
G01N 33/15 Z
G01N 33/68
G01N 33/50 P
請求項の数または発明の数 6
全頁数 8
出願番号 特願2011-112067 (P2011-112067)
出願日 平成23年5月19日(2011.5.19)
新規性喪失の例外の表示 特許法第30条第1項適用 http://www.aeplan.co.jp/bmb2010/(BMB2010;第33回分子生物学会年会日本生化学会大会合同大会ホームページ)2010年11月19日公開
審査請求日 平成26年5月12日(2014.5.12)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】304023994
【氏名又は名称】国立大学法人山梨大学
発明者または考案者 【氏名】齋藤 正夫
【氏名】宮澤 恵二
【氏名】藤井 秀樹
【氏名】宮園 浩平
【氏名】堀口 華奈
審査官 【審査官】吉岡 沙織
参考文献・文献 国際公開第2010/011642(WO,A2)
The Journal of Clinical Investigation,2011年 3月,Vol.121, No.3,pp.1064-1074
Clinical Calcium,2011年 2月,Vol.21, No.3,pp.405-410
日本病理学会会誌,2012年,Vol.101, No.1,p.410, #P2-PM-156
すい臓,2011年 6月,Vol.26, No.3,p.369, #O-9
調査した分野 C12N 15/00-90
C12Q 1/00-3/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
PubMed
CAplus/MEDLINE/BIOSIS/WPIDS(STN)
特許請求の範囲 【請求項1】
がんの試料において、ESRPの発現が抑制されていることと、EMT誘導転写因子δEF-1及び/又はSIP1が上昇していることとを組み合わせて指標とする乳がん細胞の悪性度を検出する方法。
【請求項2】
がんの試料において、ESRPの発現が抑制されていることと、EMT誘導転写因子Snailが上昇していることとを組み合わせて指標とするすい臓がん細胞の悪性度を検出する方法。
【請求項3】
制がん剤のスクリーニング方法であって、in vitroにおいて候補物質をがん細胞またはがん組織に投与し、その後ESRPの発現と、EMT誘導転写因子δEF-1又はSIP1の発現を検出して、候補物質を投与する前よりもESRPの発現量が増加し、δEF-1又はSIP1の発現量が低下することを指標とする、乳がんの制がん剤のスクリーニング方法。
【請求項4】
制がん剤のスクリーニング方法であって、in vitroにおいて候補物質をがん細胞またはがん組織に投与し、その後ESRPの発現と、EMT誘導転写因子Snailを検出して、候補物質を投与する前よりもESRPの発現量が増加し、Snailの発現量が低下することを指標とする、すい臓がんの制がん剤のスクリーニング方法。
【請求項5】
がんの試料において、ESRPの発現が低く、EMT誘導転写因子δEF-1又はSIP1の発現が高いほど、乳がんの悪性度が高いことを特徴とする乳がん細胞の悪性度を検出する方法。
【請求項6】
がんの試料において、ESRPの発現が低く、EMT誘導転写因子Snailの発現が高いほど、すい臓がんの悪性度が高いことを特徴とするすい臓がん細胞の悪性度を検出する方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、がんの悪性度の診断方法に関するものである。さらに詳しくは、がんの悪性度の診断において、EMT(Epithelial-mesenchymal transition;上皮間葉転換)を指標とする診断方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
選択的スプライシングは、一つの遺伝子から複数の異なる転写産物を生成して、タンパク質の多様性を生み出す重要な機構のひとつである。選択的スプライシングは発生段階や組織などに応じ、時間的・空間的に厳密に制御されている。この制御の破綻はがんをはじめとする様々な疾患につながることが知られており、近年、がん細胞での異常なスプライシングバリアントの発現が、がんの発生や進行に大きく関与することが報告されてきている。
【0003】
がんの悪性度とは、がんが宿主である患者に及ぼす影響の度合いを示し、治療方法の選択基準となる。がんの悪性度を決める要因としては、予後不良や転移性が高いなどがあるが、同じがんであっても悪性度は一様ではない。悪性度の診断が適切に行われれば、患者一人ひとりに合った最適な治療方法を行うことができ、質の高い医療が可能となる。具体的には、手術後に抗がん剤を用いるか否か、副作用が強くても効果の高い治療薬を用いるかどうかなどの検討を、患者に合わせて行うことが可能となる。
【0004】
がんの悪性度の指標として、EMT(epithelial-mesenchymal transition;上皮間葉転換)
の獲得が着目されている。EMTは、上皮細胞が上皮としての形質である接着性や細胞骨格
成分を失い、間葉系様細胞に形態的及び機能的に変化する現象のことである。EMTは本来
、発生過程で観察された現象であったが、それ以外にも、悪性度の高いがん細胞、再発したがんや遠隔転移したがんでEMT様の形質を獲得していることが明らかとなってきた。
【0005】
これまでに、EMTががん細胞を低分化型の形質に変化させて浸潤・転移能を亢進させる
ことや、同じくがんの悪性度を亢進させる要因であるがんの微小環境における線維芽細胞の生成にもEMTが関与していることがわかっている。よって、がん細胞におけるEMTの獲得を評価することができれば、がんの悪性度の診断が可能になると考えられる。
【0006】
EMTを誘導する転写因子として、Snailファミリー、δEF1ファミリー、Twistなどの複数の因子が知られている。病理学的研究により、EMTを誘導する転写因子の発現が高いがん
ほど悪性度が高く、転移や再発したがんでもその発現が高いことが明らかとなっている(非特許文献1~3)。
【0007】
しかし、これらの転写因子はがんの組織や細胞により様々に異なった発現をしている。よって、EMT誘導因子を、各種のがんのEMT獲得に共通の指標とするには十分ではない。他にも特定のがんに特異的な悪性度の診断指標は存在するが(特許文献1~3)、各種がんに共通に用いることのできる確立された悪性度の診断方法はない。
【先行技術文献】
【0008】

【特許文献1】WO2008/096416
【特許文献2】特開2010-522884
【特許文献3】特開2006-094726
【0009】

【非特許文献1】TGF-β regulates isoform switching of FGF receptors and epithelial-mesenchymal transition. Shirakihara T, Horiguchi K, Miyazawa K, Ehata S, Shibata T, Morita I, Miyazono K, Saitoh M. EMBO J. 2011 Jan 11; 30:783-795
【非特許文献2】Role of Ras signaling in the induction of snail by transforming growth factor-β. Horiguchi K, Shirakihara T, Nakano A, Imamura T, Miyazono K, Saitoh M. J Biol Chem. 2009 Jan 2;284(1):245-53
【非特許文献3】Differential regulation of epithelial and mesenchymal markers by dEF1 proteins in epithelial mesenchymal transition induced by TGF-β. Shirakihara T, Saitoh M, Miyazono K. Mol. Biol. Cell. 2007 Sep;18(9):3533-4
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の課題は、EMT獲得を指標としてがんの悪性度を診断することにより、組織や細
胞に限定されない、各種がんに共通する悪性度の診断方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ね、EMT誘導転写因子に共通する
標的遺伝子として、上皮特異的なスプライシング制御因子であるESRP(Epithelial Splicing Regulatory Proteins)を同定し、また悪性度の高いがんではESRPの発現が抑制され
ていることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成した。
【0012】
すなわち、本発明は、患者から得られた試料におけるESRPの発現を検出し、ESRPの発現量が抑制されていることを指標としてがんの悪性度の診断する方法に関する。より詳細には、EMT誘導転写因子が増加すると、その標的遺伝子であるESRPの発現量が抑制される。ESRPの発現が抑制されると、EMTへの誘導が促進され、浸潤や転移能の獲得などが起こり、がんの悪性度が亢進することとなる。よって、ESRPの発現を指標とすることにより、がんの悪性度を診断することができる。
【0013】
患者から得られた試料とは、がん組織およびがんと疑われる組織も含まれる。また、患者から得られた試料におけるESRPの発現量を比較する参照値は、健常人におけるESRPの値を用いる。あるいは、患者からより早い時点で得られた試料や治療を終えた時点で得られた試料など、治療期間中の異なる時点での試料におけるESRPの値を参照値とすることで、治療の効果等について評価することが可能となる。
【0014】
ESRPの発現は、mRNAの発現量によって評価してもよいし、タンパク質の発現量によって評価してもよい。mRNAやタンパク質の発現量の評価方法は、特に限定されない。
対象となるがんが乳がんの場合、ESRPの発現の抑制と、EMT誘導転写因子δEF-1及び/
又はSIP1の上昇とを組み合わせて指標とし、がんの悪性度を診断する方法を提供する。発明者は、乳がんでは、EMT誘導において、EMT誘導転写因子δEF-1及び/又はSIP1が上昇することを明らかにしており、ESRPの抑制と組み合わせて診断することで、より精度の高い診断を行うことができる。
【0015】
対象となるがんがすい臓がんの場合、ESRPの発現の抑制と、EMT誘導転写因子δSnailの上昇とを組み合わせて指標とし、がんの悪性度を診断する方法を提供する。発明者は、すい臓がんでは、EMT誘導において、EMT誘導転写因子Snailが上昇することを明らかにして
おり、ESRPの抑制と組み合わせて診断することで、より精度の高い診断を行うことができる。
【0016】
さらに、ESRPの発現の抑制を抑えることができれば、EMT獲得の抑制につながることか
ら、ESRPの発現量を指標として、制がん剤のスクリーニング法に応用することも可能である。具体的には、制がん剤の候補物質をがん細胞またはがん組織に投与し、その後ESRPの発現を検出して、候補物質を投与する前よりもESRPの発現量が増加することが確認できれば、候補物質が制がん剤になりうる物質であると評価する方法である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、がんの悪性度の診断として、EMT誘導因子の共通標的因子であるESRP
の発現の抑制を指標に用いることができる。これにより、組織や細胞に限定されないがんの悪性度の診断が可能となり、患者ひとりひとりに最適な治療を選択することができる。また、予後の判定にも応用することが可能である。さらに、ESRPの発現を指標として、制がん剤のスクリーニング法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】23種類の乳がん細胞における、がん細胞のタイプとEMT誘導転写因子であるδEP1とSIP1の発現量とESRPの発現量とを比較したグラフを表す。
【図2】23種類の乳がん細胞における、がん細胞のタイプとδEP1とSIP1以外のEMT誘導転写因子とESRPの発現量とを比較したグラフを表す。
【図3】乳がん患者の原発腫瘍サンプルにおける、ESRPおよびδEP1の発現を示す。
【図4】すい臓がんの細胞株で、ESRPの発現誘導によりルシフェラーゼの発現が誘導される細胞株を用いて、EMT誘導転写因子のSnailの発現上昇によりESRPの発現が抑制されることを示したグラフを表す。
【図5】ESRPの過剰発現によって、EMT誘導が抑制されることを示す。
【図6】ESRPの過剰発現によって、EMT誘導が抑制されることを示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に本発明を実施するための形態を説明する。
ESRPの発現は、mRNAの発現量によって評価してもよいし、タンパク質の発現量によって評価してもよい。mRNAの発現の検出方法は、特に限定されず、定量RT- PCRやin situ hybridization法などが挙げられる。タンパク質の発現の検出方法についても、特に限定されず、免疫組織学染色やウェスタンブロッド法、ELISA法などが挙げられる。用いる抗体は、ESRPを抗原とし、当該抗原に結合する限り特に限定されず、マウス抗体、ラット抗体、ウ
サギ抗体、ヒツジ抗体などを適宜用いることができる。

【0020】
特定のEMT誘導転写因子の関与が明らかとなっている種類のがんにおいては、ESRPの発
現の抑制を診断指標とすることに加えて、その特定の転写因子の発現の上昇を合わせて診断することにより、より精度の高い診断を行うことが可能となる。例えば乳がんでは、EMT誘導転写因子δEF-1および/またはSIP1の上昇とESRPの抑制を組み合わせて診断の指標
とすること、またすい臓がんにおいては、EMT誘導転写因子のSnailの上昇とESRPの抑制を組み合わせて診断の指標とすることができる。

【0021】
また、ESRPの発現の抑制を抑えることができれば、EMT獲得の抑制につながることから
、ESRPの発現量を指標として、制がん剤のスクリーニング法に応用することも可能である。具体的には、制がん剤の候補物質をがん細胞またはがん組織に投与し、その後ESRPの発現を検出して、候補物質を投与する前よりもESRPの発現量が増加することが確認できれば、候補物質が制がん剤となる可能性を示唆できる。

【0022】
適用するがんとしては、EMT獲得が悪性度の指標となる固形腫瘍全般とする。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例によって限定されるものではない。
【実施例1】
【0023】
[乳がん細胞株でのESRPの発現(mRNAの発現による検討)]
悪性度の異なる23種類の乳がん細胞株におけるESRPのmRNAの発現量を、定量RT-PCRを用いて評価したグラフを図1に示す。ESRPの発現量と同時に、EMT誘導転写因子であるδEF1とSIP1の発現量も検討した。
【実施例1】
【0024】
全RNAの抽出は、RNeasy Mini Kit(QIAGEN)を用いて行った。RNAは、ランダムプライマ
ーとPrimescript 2 1st strand cDNA Synthesis kit(TaKaRa)を用いて作製した。定量RT-PCRは、ABI PRISM 7500 Fast Real-Time PCR System (Applied Biosystems)とPower SYBR Green (Roche Diagnostics)を用いて行った。
【実施例1】
【0025】
その結果、悪性度の低いことで知られているLuminal系の乳がん細胞では、EMT誘導転写因子のδEF1とSIP1の発現が低く、ESRPの発現が高いことが示された。一方で、悪性度の高いことで知られるBasal系の乳がん細胞では、EMT誘導転写因子のδEF1とSIP1の発現が高く、ESRPの発現が低いことが示された。よって、ESRPの発現抑制を指標にすることにより悪性度を診断可能であることが示された。
【実施例1】
【0026】
図1と同様の乳がん細胞株で、δEF1とSIP1以外のEMT誘導転写因子であるTwist, Snail, Slungの3つについても同様に発現量を検討した結果を図2に示す。δEF1とSIP1とは異なり、Twist, Snail, Slungでは、乳がんの悪性度との相関は見られなかった。以上から
、乳がんにおける悪性度の診断において、ESRPの発現量の抑制と、δEF1とSIP1の発現量
の増加とを合わせて行うことによって、より精度の高い診断を行うことができる。
【実施例2】
【0027】
[乳がん組織でのESRPの発現(タンパク質の発現量による検討)]
乳がん患者から採取した原発腫瘍の組織サンプルにおいて、免疫組織学染色を行った結果を図3に示す。HEは、ヘマトキシリン・エオシン染色を示し、細胞の形態を把握するために行っている。ESRPおよびcytokeratin19(K19;細胞骨格を形成する成分である。細胞がEMT獲得細胞へ変化すると細胞骨格は失われる。)は、腫瘍胞巣内に検出された。一方
で、EMT誘導転写遺伝子のδEF-1は、腫瘍胞巣の細胞が形質転換した間質細胞や紡錘状細
胞に発現していることが示された。よって、ESRPの発現量は、EMT獲得のネガティブ指標
として用いることができ、またδEF-1は乳がんにおけるEMT獲得のポジティブ指標として
用いることができることが示された。
【実施例2】
【0028】
免疫組織学染色に用いた組織は、ホルマリンで固定し、パラフィン切片にしたものである。また、抗ESRP1抗体はマウスのモノクローナル抗体でSigma-Aldrichから、抗keratin
19抗体はウサギのモノクローナル抗体でEpitomicsから、抗δEF1抗体はウサギのモノ
クローナル抗体でNovus Biologicalsから購入した。
【実施例3】
【0029】
[すい臓がんにおける検討]
すい臓がんにおいて、EMT誘導転写因子であるSnailが、ESRPの発現を抑制するか否かを検討した。図4に示す。すい臓がんの細胞株はPanc-1細胞で、ESRPの下流にルシフェラーゼをコードした遺伝子ESRP2-Lucを細胞に導入している。これを用いて、ESRPの発現誘導を
ルシフェラーゼの発現誘導によって検討した。その結果、すい臓がんにおいては、EMT誘
導転写因子としてSnailが有効であり、Snailの発現と同時にESRPの発現が減少することが示された。なお、ルシフェラーゼ活性はluciferase reporter assay system (Promega)およびルミノメーターとしてAutoLumat LB953(EG&G Berthold)を用いて評価した。
【実施例4】
【0030】
[ESRPによるEMT獲得の抑制作用]
悪性度の高いMDA-MB-231細胞(図1参照)に、ESRP1とESRP2を強制発現させて培養した
。図5に示す通り、コントロールの細胞と比較して、ESRP1とESRP2を強制発現させた細
胞では、上皮細胞の特徴であるE-cadherinの値の上昇を、mRNAレベル(定量RT-PCRにより評価)においても、タンパク質レベル(イムノブロッティングにより評価)においても確認できた。
【実施例4】
【0031】
また、TGF-β投与によりEMTへの形質転換が誘導されることが知られているが、ESRP1
およびESRP2を強制発現させることによって、TGF-βによるEMTへの形質転換に変化が起
こるかを検討した。その結果を、図6に示す。免疫蛍光検出法が示す通り、ESRP1およびESRP2を強制発現させることにより、TGF-βを投与した細胞においても、上皮細胞の特徴であるE-cadherin が検出され、EMTへの形質転換が抑制されることが示された。
【実施例4】
【0032】
以上から、ESRPの発現量の増加により、悪性度の促進を抑制できることが示された。すなわち、このESRPの発現量の増加を指標として、制がん剤のスクリーニングが可能となる。
【実施例4】
【0033】
なお、イムノブロッティングおよび免疫蛍光検出法は、一般に行われる方法で行ったが、免疫蛍光検出法の詳細は、以下の通りである。細胞を3.7%ホルムアルデヒドを含むPBS
で15分間固定し、0.2%のTriton X-100を含むPBSで5分間置き、その後Blocking One Solution(Nacali)に溶かした一次抗体を4℃で一晩作用させた。その後、二次抗体を1
時間作用させ、TOTO3 (Invitrogen-Molecular Probe)を5分作用させた。その後、共焦点レーザー顕微鏡を用いて検出した。また、イムノブロッティングに用いた抗E-cadherin抗体は、BD Transduction Laboratoriesから購入した。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5