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明細書 :エチニル基含有環状イミド化合物、並びに、それを用いたチオール基修飾剤及びそれを用いたアミノ基修飾剤

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5871231号 (P5871231)
公開番号 特開2012-188420 (P2012-188420A)
登録日 平成28年1月22日(2016.1.22)
発行日 平成28年3月1日(2016.3.1)
公開日 平成24年10月4日(2012.10.4)
発明の名称または考案の名称 エチニル基含有環状イミド化合物、並びに、それを用いたチオール基修飾剤及びそれを用いたアミノ基修飾剤
国際特許分類 C07K   1/113       (2006.01)
C07K   5/037       (2006.01)
C07D 207/46        (2006.01)
FI C07K 1/113
C07K 5/037
C07D 207/46
請求項の数または発明の数 6
全頁数 29
出願番号 特願2012-037829 (P2012-037829)
出願日 平成24年2月23日(2012.2.23)
優先権出願番号 2011038196
優先日 平成23年2月24日(2011.2.24)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成27年1月13日(2015.1.13)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】304019399
【氏名又は名称】国立大学法人岐阜大学
発明者または考案者 【氏名】北出 幸夫
【氏名】喜多村 徳昭
個別代理人の代理人 【識別番号】100118706、【弁理士】、【氏名又は名称】青山 陽
審査官 【審査官】三上 晶子
参考文献・文献 特表2002-516914(JP,A)
米国特許出願公開第2008/0071074(US,A1)
Wang, Ling; Yang, Zhimou; Gu, Hongwei; Lai, Lo Ming; Tang, Benzhong; Xu, Bing,Interaction between vancomycin and the helical polymer bearing D-alanyl-D-alanine pendants,Polymer Preprints (American Chemical Society, Division of Polymer Chemistry),2005年,46(1),149-150
Thermo Fisher Scientific,The Molecular Probes Handbook,米国,Thermo Fisher Scientific,2010年,第11版,P20, 100-101, 128,129
Rodriguez Loaiza, Pilar; Loeber, Stefan; Huebner, Harald; Gmeiner, Peter,Click chemistry based solid phase supported synthesis of dopaminergic phenylacetylenes,Bioorganic & Medicinal Chemistry,2007年,15(23),7248-7257
調査した分野 C07D207/00-207/50
C07K 1/00- 19/00
CAplus/REGISTRY(STN)
特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式(1)(ただしR及びRは水素又はアルキル基を示し、Rは水素、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲンを示す)で表されることを特徴とする、ジスルフィド基を有するペプチド鎖のアミノ基修飾剤
【化1】
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【請求項2】
下記一般式(2)(ただしR及びRは水素又はアルキル基を示し、Rは水素、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲンを示す)で表されることを特徴とするジスルフィド基を有するペプチド鎖のアミノ基修飾剤
【化2】
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【請求項3】
ベンゼン環に結合しているカルボニル基はエチニル基に対してパラ位であり、Rは水素であることを特徴とする請求項1又は2に記載のジスルフィド基を有するペプチド鎖のアミノ基修飾剤
【請求項4】
ベンゼン環に結合しているカルボニル基及びRはエチニル基に対してメタ位であり、Rは水素であることを特徴とする請求項1又は2に記載のジスルフィド基を有するペプチド鎖のアミノ基修飾剤
【請求項5】
nは1以上10以下(の自然数)であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のジスルフィド基を有するペプチド鎖のアミノ基修飾剤
【請求項6】
及びRは水素であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のジスルフィド基を有するペプチド鎖のアミノ基修飾剤
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、ペプチドのアミノ残基やチオール基の修飾剤として好適に用いることができるエチニル基含有環状イミド化合物、並びに、それを用いたチオール基修飾剤及びそれを用いたアミノ基修飾剤に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、医薬分野において、化学修飾の手法を用いてタンパク、核酸、生理活性物質等を蛍光物質で標識したり、PETラベル化を図ったりすることが行われている。このために、多くの化学修飾剤が開発されている。
【0003】
化学修飾の手法としては様々なものがあるが、中でもHuisgen反応を利用した化学修飾方法が注目されている。Huisgen反応とは、有機アジド化合物とアルキン類とが[3+2]型の付加環化反応を起こし、1,2,3-トリアゾール誘導体を与える反応をいう(下記化学式参照)。
【0004】
【化1】
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【0005】
アルキン類が末端アルキンの場合、銅(I)イオンが触媒となり、選択的に1,4-二置換体が得られる。この反応は、他にアルコール、アミン、アミド、エステル、ハライドなど各種官能基があっても邪魔されず、目的のトリアゾールが高収率で得られる。反応溶媒もアルコール、一般的有機溶媒、水などの中で問題なく進行する。またアジド及びアルキンは各種有機化合物に導入が容易であり、反応後に余分な廃棄物を出さないという多くの利点を有している。このため、K.B.Sharplessらが提唱するクリック反応の代表例として、挙げられている。
【0006】
本発明者らにおいても、オリゴヌクレオチド誘導体にエチニル基を導入し、さらに、このエチニル基と、PETラベル化に適用できる元素で標識した有機アジド化合物とをHuisgen反応によって環化させてPETプローブ化することを提案している(特許文献1)。この方法によれば、迅速かつ簡単にPETプローブを製造できるため、半減期の短い18Fや11CによるPETラベル化法として注目されている。
【0007】
また、Dirksらは、牛血清アルブミンのSH基を足がかりにしてエチニル基を導入し、Huisgen反応による蛍光プローブ化を行っている(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【0008】

【特許文献1】特開2010-195698号公報
【0009】

【非特許文献1】Dirks, A. J.; Cornelissen, J. J. L. M.; Nolte, R. J. M. Bioconjugate Chem. 2009, 20, 1129-1138.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
抗体、ペプチド、糖タンパク、酵素等、多くの生体内物質はペプチド鎖を有しており、これらペプチド鎖に容易に修飾できる化学修飾剤があれば、医薬分野の研究において便利なツールとなるはずである。このため、ペプチドや酵素や抗体等を、簡単且つ短時間で容易に化学修飾することのできる修飾剤の開発が要請されている。
【0011】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであり、ペプチドや酵素や抗体等、チオール基やアミノ基を有する化合物に対して、エチニル基を容易に導入することのできる化合物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者は、上記課題を解決するために、ペプチド鎖に存在するアミノ基を足がかりとしてエチニル基を導入し、その後、有機アジド化合物とHuisgen反応によって環化させることを考えた。このためのアミノ基の修飾方法として、N-アルキルスクシンイミドがアミノ基の修飾剤として用いられていることを利用し、スクシンイミドにエチニル基を導入しておき、アミノ基にスクシンイミドを介してエチニル基を導入することを計画し、鋭意研究を行った結果、本発明を完成するに至った。
【0013】
すなわち、第1発明のエチニル基含有環状イミド化合物は、下記一般式(1)(ただしR及びRは水素又はアルキル基を示し、Rは水素、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲンを示す)で表されることを特徴とする。
【0014】
【化2】
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【0015】
この一般式(1)のエチニル基含有環状イミド化合物は、ベンゼン環に結合したカルボニル炭素と、イミドの窒素に結合した酸素との間で結合が切断されやすいため、容易にアミノ基とカルボニル基との間でアミド結合を形成する(下記反応式参照)。このため、アミノ基にエチニル基を容易に導入することができる。さらに、第1発明のエチニル基含有環状イミド化合物のアミノ基への結合反応は、ジスルフィド結合に影響を与えることなく進行させることができる。このため、ペプチドやタンパク質において存在するジスルフィド結合に影響を与えることなく、アミノ基のみを選択的に修飾することができる。
【0016】
【化3】
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【0017】
こうしてエチニル基を導入された付加化合物は、有機アジド化合物との間で容易に[3+2]型の付加環化反応(すなわちHuisgen反応)が起こり、1,2,3-トリアゾール誘導体となる。ここで、有機アジド化合物として、蛍光性の官能基を導入したり、18Fや11Cによるラベル化された化合物を用いたりすれば、容易且つ短時間で、蛍光機能を発現させたり、PETラベル化を図ったりすることができる。
【0018】
また、同様の考えから、発明者らは第2発明のエチニル基含有環状イミド化合物を完成した。すなわち、第2発明のエチニル基含有環状イミド化合物は、下記一般式(2)(ただしR及びRは水素又はアルキル基を示し、Rは水素、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲンを示す)で表されることを特徴とする。
【0019】
【化4】
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【0020】
さらに、本発明者は、ペプチド鎖に存在するチオール基を足がかりとしてエチニル基を導入し、その後、有機アジド化合物とHuisgen反応によって環化させることを考えた。このためのチオール基の修飾方法として、N-アルキルマレイミドがチオール基の修飾剤として用いられていることを利用し、マレイミドにエチニル基を導入しておき、チオール基にマレイミドを介してエチニル基を導入することを計画し、鋭意研究を行った結果、第3発明を完成するに至った。
【0021】
すなわち、第3発明のエチニル基含有環状イミド化合物は、下記一般式(3)(ただしR及びRは水素又はアルキル基を示し、Rは水素、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲンを示す)で表されることを特徴とする。
【0022】
【化5】
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【0023】
この一般式(1)の環状イミド部分に存在する炭素-炭素二重結合へは、チオール基が容易にマイケル型の付加反応を行うことができる(下記反応式参照)。このため、SH基にエチニル基を容易に導入することができる。
【0024】
【化6】
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【0025】
こうしてエチニル基を導入された付加化合物は、有機アジド化合物との間で容易に[3+2]型の付加環化反応(すなわちHuisgen反応)が起こり、1,2,3-トリアゾール誘導体となる。ここで、有機アジド化合物として、蛍光性の官能基を導入したり、18Fや11Cによるラベル化された化合物を用いたりすれば、容易且つ短時間で、蛍光機能を発現させたり、PETラベル化を図ったりすることができる。
【0026】
また、同様の考えから、発明者らは第4発明のエチニル基含有環状イミド化合物を完成した。すなわち、第4発明のエチニル基含有環状イミド化合物は、下記一般式(4)(ただしR及びRは水素又はアルキル基を示し、Rは水素、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲンを示す)で表されることを特徴とする。
【0027】
【化7】
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【0028】
第1~第4発明のエチニル基含有環状イミド化合物において、ベンゼン環に結合しているカルボニル基はエチニル基に対してパラ位であり、Rは水素とすることができる。
【0029】
また、第1~第4発明のエチニル基含有環状イミド化合物において、ベンゼン環に結合しているカルボニル基及びRはエチニル基に対してメタ位とすることもできる。この場合には、ベンゼン環に結合している3つの置換基が互いにメタ位となるため、たとえ、Rがアルキル基であっても、クリック反応時に立体的な障害を受けにくい。
【0030】
さらに、第2及び第4発明のエチニル基含有環状イミド化合物において、nは1以上10以下であるとすることが好ましい。nが10を超えるような長いエチレン鎖を有した場合、クリック反応時に立体的な障害を受けやすく、反応が進行し難くなるおそれがある。
【0031】
また、第1~第4発明のエチニル基含有環状イミド化合物において、R及びRは水素とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】実施例1のエチニル基含有環状イミド化合物3をソマトスタチンのアミノ基に修飾させた場合の反応液のUPLC-MSの測定結果である。
【発明を実施するための形態】【実施例】
【0033】
以下に示す合成ルートに従い、実施例1のエチニル基含有環状イミド化合物3、実施例2のエチニル基含有環状イミド化合物5、実施例3のエチニル基含有環状イミド化合物12-14及び実施例4のエチニル基含有環状イミド化合物18-20を合成した。
【実施例】
【0034】
[実施例1のエチニル基含有環状イミド化合物3(2,5-Dioxopyrrolidin-1-yl 4-ethynylbenzoate)の合成ルート]
【実施例】
【0035】
【化8】
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【実施例】
【0036】
[実施例2のエチニル基含有環状イミド化合物5(1-(4-Ethynylbenzyl)-2,5-dioxopyrrole)の合成ルート]
【実施例】
【0037】
【化9】
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【実施例】
【0038】
[実施例3のエチニル基含有環状イミド化合物12(2,5-Dioxopyrrolidin-1-yl N-(4-ethynylbenzoyl)aminoacetate)、13(2,5-Dioxopyrrolidin-1-yl N-(4-ethynylbenzoyl) aminopentanoate)、14(2,5-Dioxopyrrolidin-1-yl N-(4-ethynylbenzoyl) aminooctanoate)の合成ルート]
【実施例】
【0039】
【化10】
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【実施例】
【0040】
[実施例4のエチニル基含有環状イミド化合物18(1-(4-Ethynylbenzamidoethyl)-2,5-dioxopyrrole)、19(1-(4-Ethynylbenzamidopentyl)-2,5-dioxopyrrole)、20(1-(4-Ethynylbenzamidooctyl)-2,5-dioxopyrrole)の合成ルート]
【実施例】
【0041】
【化11】
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【実施例】
【0042】
上記合成ルートにおける各段階の反応について、詳細に説明する。
4-(Trimethylsilyl)ethynylbenzoic acid (1) の合成
4-Iodobenzoic acid (2.5 g, 10.1 mmol)、bis(triphenylphosphine)palladium(II) dichloride (420 mg, 600 μmol)、CuI (230 mg, 12.1 mmol) をTHF (40 mL) とtriethylamine (20 mL) の混合溶媒に溶解した後、trimethylsilylacetylene (2.5 mL, 15.0 mmol) を加え、室温で18 時間撹拌した。セライト濾過し、酢酸エチル (300 mL) で洗浄した。濾液を 1N 塩酸 (150 mL) 、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 50:1 → 1:1) にて精製し、4-(trimethylsilyl)ethynylbenzoic acid (2.01 g, 91%) を赤褐色結晶として得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.05 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.74 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 0.27 (s, 9H).
【実施例】
【0043】
4-Ethynylbenzoic acid (2) の合成
4-(Trimethylsilyl)ethynylbenzoic acid (1.6 g, 7.33 mmol)、FK (2.44 g, 41.8 mmol) をMeOH (40 mL) と THF (20 mL) の混合溶媒に溶解した後、室温で17 時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した後、水層に1N 塩酸 (150 mL) を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 50:1 → 1:1) にて精製し、4-ethynylbenzoic acid (500 mg, 47 %) を赤褐色結晶として得た。1H NMR (DMSO-d6) δ 13.42 (s, 1H), 8.21 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.74 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 4.72 (s, 1H).
【実施例】
【0044】
2,5-Dioxopyrrolidin-1-yl 4-ethynylbenzoate (3) の合成
4-Ethynylbenzoic acid (181 mg, 1.28 mmol) を DMF (4 mL) に溶解した後、60 ℃ で撹拌しながら、N-hydroxysuccinimide (176 mg, 1.53 mmol)、1-ethyl-3-(3-dimethylaminopropyl)-carbodiimide hydrochloride (295 mg, 1.53 mmol)、4-dimethylaminopyridine (31.3 mg, 256 μmol) を加え、30分撹拌後、室温で12 時間撹拌した。蒸留水 (50 mL) を加え、桐山ろ過によりろ取し、2,5-dioxopyrrolidin-1-yl 4-ethynylbenzoate (227 mg, 73 %) を淡黄色結晶として得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.11 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.63 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 3.34 (s, 1H), 2.90 (s, 4H).
【実施例】
【0045】
4-Ethynylbenzyl alcohol (4) の合成
LiAlH4 (173 mg, 4.6 mmol) をTHF (45 mL) に懸濁し、0 ℃ で撹拌しながら4-(trimethylsilyl)ethynylbenzoic acid (1.0 g, 4.58 mmol) の THF (10 mL) 溶液を加え、2 時間加熱還流した。氷冷下で酒石酸ナトリウムカリウム飽和水溶液 (50 mL) を滴下し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 20:1 → 5:1) にて精製し、4-ethynylbenzyl alcohol (473 mg, 78 %) を黄褐色オイルとして得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.48 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.43 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.66 (s, 2H), 3.08 (s, 1H).
【実施例】
【0046】
1-(4-Ethynylbenzyl)-1H-pyrrole-2,5-dione (5) の合成
Triphenylphosphine (85.1 mg, 324 μmol) を THF (2 mL) に溶解した後、-78 ℃ で撹拌しながら、diethyl azodicarboxylate (2.2 M in toluene, 140 μL, 308 μmol) を滴下した。5 分後、4-ethynylbenzyl alcohol (40.9 mg, 309 μ mol) のTHF (2 mL) 溶液を加え、5 分間撹拌した。maleimide (36.3 mg, 373 μmol) を加え、さらに5 分間撹拌した後、室温で24時間撹拌した。1N 塩酸 (20 mL) を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 20:1 → 10:1 → クロロホルム:メタノール =100:1) にて精製し、1-(4-ethynylbenzyl)-1H-pyrrole-2,5-dione (26.0 mg, 40%) を白色結晶として得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.49 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.31 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.72 (s, 2H), 4.72 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 3.07 (s, 1H).
【実施例】
【0047】
4-Ethynyl-N-(2-hydroxyethyl)benzamide (6) の合成
4-Ethynylbenzoic acid (28.0 mg, 200 μmol)、N-hydroxybenzotriazole (54.0 mg, 400 μmol)、 1-ethyl-3-(3-dimethylaminopropyl)carbodiimide hydrochloride (76.0 mg, 400 μmol) をDMF (10 mL) に溶解した後、室温で6 時間撹拌した。2-aminoethanol (30.3 μL, 400 μmol) を加え、室温で 20時間撹拌した後、蒸留水 (20 mL) を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 5:1 → 1:10) にて精製し、4-ethynyl-N-(2-hydroxyethyl)benzamide (24.0 mg, 63 %) を無色結晶として得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.75 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.55 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 3.84 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 3.65-3.62 (m, 2H), 3.20 (s, 1H).
【実施例】
【0048】
4-Ethynyl-N-(5-hydroxypentyl)benzamide (7) の合成
4-Ethynylbenzoic acid (43.8 mg, 300 μmol)、N-hydroxybenzotriazole (61.1 mg, 450 μmol)、1-ethyl-3-(3-dimethylaminopropyl)carbodiimide hydrochloride (86.3 mg, 450 μmol) をDMF (10 mL) に溶解した後、室温で6 時間撹拌した。5-aminopentan-1-ol (80.0 μL, 768 μmol) を加え、室温で11時間撹拌した後、蒸留水 (20 mL) を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 10:1 → 2:3) にて精製し、4-ethynyl-N-(5-hydroxypentyl)benzamide (42.7 mg, 62 %) を無色結晶として得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.71 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.54 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.23 (s, 1H), 3.67 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 3.47 (dd, J = 13.2 Hz, 7.1 Hz, 2H), 3.19 (s, 1H), 1.70-1.59 (m, 4H), 1.51-1.43 (m, 2H).
【実施例】
【0049】
4-Ethynyl-N-(8-hydroxyoctyl)benzamide (8) の合成
4-Ethynylbenzoic acid (154 mg, 1.0 mmol)、N-hydroxybenzotriazole (270 mg, 2.0 mmol) 及び1-ethyl-3-(3-dimethylaminopropyl)carbodiimide hydrochloride (380 mg, 2.0 mmol) をDMF (30 mL) に加えた。室温で3 時間撹拌した後、8-aminooctan-1-ol (290 mg, 2.0 mmol) を加えた。室温で 17時間撹拌した後、蒸留水 (20 mL) を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 30:1 → 1:1) にて精製し、4-ethynyl-N-(8-hydroxyoctyl)benzamide (176 mg, 64 %) を無色結晶として得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.71 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.54 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 3.65-3.62 (m, 2H), 3.49-3.42 (m, 2H), 3.19 (s, 1H), 1.63-1.25 (m, 12H).
【実施例】
【0050】
2-(4-Ethynylbenzamido)acetic acid (9) の合成
4-Ethynyl-N-(2-hydroxyethyl)benzamide (56.8 mg, 300 μmol)、2,2,6,6-tetramethylpiperidine 1-oxyl (9.38 mg, 60 μmol)、NaClO2 (68.7mg, 600 μmol), NaOCl (5% in H2O, 0.15 mL, 100 μmol) をPhosphate Buffer (pH6.5) (1.5 mL)、MeCN (1.5 mL) の混合溶媒に溶解した後、室温で18時間撹拌した。氷冷下で蒸留水 (2 mL) を加え、酢酸エチルで抽出した後、水層に1N 塩酸 (15 mL) を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (クロロホルム:メタノール = 50:1 → 5:1) にて精製し、2-(4-ethynylbenzamido)acetic acid (58.0 mg, 95%) を無色結晶として得た。1H NMR (DMSO) δ 12.60 (s, 1H), 8.88 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 7.83 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.55 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 4.35 (s, 1H), 4.34 (s, 1H), 3.88 (d, J = 5.6 Hz, 2H).
【実施例】
【0051】
5-(4-Ethynylbenzamido)pentanoic acid (10) の合成
4-Ethynyl-N-(5-hydroxypentyl)benzamide (693 mg, 3.0 mmol)、2,2,6,6-tetramethylpiperidine 1-oxyl (93.8 mg, 600 μmol)、NaClO2 (687 mg, 6.0 mmol)、NaOCl (5% in H2O, 1.5 mL, 1.01 mmol) をPhosphate Buffer (pH6.5) (15 mL)とMeCN (15 mL) の混合溶媒に溶解した後、室温で11時間撹拌した。氷冷下で蒸留水 (20 mL) を加え、酢酸エチルで抽出した後、水層に1N 塩酸 (150 mL) を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (クロロホルム:メタノール = 1:0 → 5:1) にて精製し、5-(4-ethynylbenzamido)pentanoic acid (736 mg, 100%) を無色結晶として得た。1H NMR (DMSO) δ 11.99 (s, 1H), 8.53 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.55 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 4.35 (s, 1H), 3.24 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 2.23 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 1.52-1.51 (m, 4H).
【実施例】
【0052】
8-(4-Ethynylbenzamido)octanoic acid (11) の合成
4-Ethynyl-N-(8-hydroxyoctyl)benzamide (82.0 mg, 300 μmol)、2,2,6,6-tetramethylpiperidine 1-oxyl (9.38 mg, 60 μmol)、NaClO2 (68.7mg, 600 μmol), NaOCl (5% in H2O, 0.15 mL, 100 μmol) をPhosphate Buffer (pH6.5) (1.5 mL)、MeCN (1.5 mL) の混合溶媒に溶解した後、室温で18時間撹拌した。氷冷下で蒸留水 (2 mL) を加え、酢酸エチルで抽出した後、水層に1N 塩酸 (15 mL) を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (クロロホルム:メタノール = 10:0 → 5:1) にて精製し、8-(4-ethynylbenzamido)octanoic acid (62.0 mg, 72%) を無色結晶として得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.72 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.54 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 6.17 (s, 1H), 3.47-3.42 (m, 2H), 3.18 (s, 1H), 2.36-2.33 (m, 2H), 1.68-1.57 (m, 2H), 1.40-1.32 (m, 8H).
【実施例】
【0053】
2,5-Dioxopyrrolidin-1-yl N-(4-ethynylbenzoyl)aminoacetate (12) の合成
5-(4-Ethynylbenzamido)acetic acid (21.0 mg, 100 μmol) をTHF (4 mL) に溶解した後、N-hydroxysuccinimide (48.0 mg, 300 μmol)、1-ethyl-3-(3-dimethylaminopropyl)carbodiimide hydrochloride (57.0 mg, 300 μmol)を加え、5時間加熱還流した。蒸留水 (10 mL) を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 10:1 → 3:1) を行い、2,5-dioxopyrrolidin-1-yl N-(4-ethynylbenzoyl)aminoacetate (7.5 mg, 27%) を無色結晶として得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.76 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.55 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.72 (s, 1H), 4.24 (d, J = 4.8 Hz, 2H), 3.80 (s, 4H), 3.20 (s, 1H).
【実施例】
【0054】
2,5-Dioxopyrrolidin-1-yl N-(4-ethynylbenzoyl)aminopentanoate (13) の合成
5-(4-Ethynylbenzamido)pentanoic acid (73.5 mg, 300 μmol) をDMF (5 mL) に加え、60 ℃ で撹拌しながらN-hydroxysuccinimide (41.4 mg, 360 μmol)、1-ethyl-3-(3-dimethylaminopropyl)-carbodiimide hydrochloride (69.0 mg, 360 μmol)、4-dimethylaminopyridine (7.3 mg, 60.1 μmol) を加えた後、30分間撹拌した。室温で11時間撹拌した後、蒸留水 (20 mL) を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 5:1 → 2:3) を行い、2,5-dioxopyrrolidin-1-yl N-(4-ethynylbenzoyl)aminopentanoate (53.9 mg, 56%) を無色結晶として得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.73 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.54 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 6.32 (s, 1H), 3.53-3.48 (m, 2H), 3.19 (s, 1H), 2.85 (s, 4H), 2.69 (d, J = 6.9 Hz, 2H), 1.91-1.84 (m, 2H), 1.80-1.73 (m, 2H).
【実施例】
【0055】
2,5-Dioxopyrrolidin-1-yl N-(4-ethynylbenzoyl)aminooctanoate (14) の合成
5-(4-Ethynylbenzamido)octanoic acid (62.0 mg, 200 μmol) をDMF (4 mL) に溶解した後、N-hydroxysuccinimide (28.0 mg, 240 μmol)、1-ethyl-3-(3-dimethylaminopropyl)carbodiimide hydrochloride (46.0 mg, 200 μmol)を加え、室温で19時間撹拌した。蒸留水 (10 mL) を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 30:1 → 1:1) を行い、2,5-dioxopyrrolidin-1-yl N-(4-ethynylbenzoyl)aminooctanoate (42.0 mg, 57%) を無色結晶として得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.72 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.54 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 6.16 (s, 1H), 3.47-3.42 (m, 2H), 3.19 (s, 1H), 2.83 (s, 4H), 2.61 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.78-1.74 (m, 2H), 1.65-1.58 (m, 2H), 1.47-1.34 (m, 8H).
【実施例】
【0056】
N-(2-Azidoethyl)-4-ethynylbenzamide (15) の合成
4-Ethynyl-N-(5-hydroxyethyl)benzamide (95.0 mg, 500 μmol) をDMF (5 mL) に溶解した後、0 ℃ で撹拌しながら1,8-diazabicyclo[5.4.0]undec-7-ene (148 μL, 1.0 mmol)、diphenylphosphorylazide (215 μL, 1.0 μmol) を加えた後、8時間撹拌した。室温で30分間撹拌した後、蒸留水 (5 mL) を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 30:1 → 1:1) にて精製し、N-(5-azidoethyl)-4-ethynylbenzamide (18.0 mg, 17%) を無色結晶として得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.90 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.53 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 4.44 (t, J = 9.6 Hz, 2H), 4.07 (t, J = 9.6 Hz, 2H), 3.18 (s, 1H).
【実施例】
【0057】
N-(5-Azidopentyl)-4-ethynylbenzamide (16) の合成
4-Ethynyl-N-(5-hydroxypentyl)benzamide (69.3 mg, 300 μmol) をDMF (3 mL) に溶解した後、0 ℃ で撹拌しながら1,8-diazabicyclo[5.4.0]undec-7-ene (89 μL, 600 μmol)、diphenylphosphorylazide (130 μL, 600 μmol) を加えた後、60 ℃で4時間撹拌した。蒸留水 (3 mL) を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 5:1 → 1:1) にて精製し、N-(5-azidopentyl)-4-ethynylbenzamide (49.0 mg, 64%) を無色結晶として得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.71 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.54 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 6.20 (s, 1H), 3.48-3.43 (m, 2H), 3.29 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 3.19 (s, 1H), 1.69-1.61 (m, 4H), 1.50-1.43 (m, 2H).
【実施例】
【0058】
N-(8-Azidooctyl)-4-ethynylbenzamide (17) の合成
4-Ethynyl-N-(8-hydroxyoctyl)benzamide (82.0 mg, 300 μmol) をDMF (3 mL) に溶解した後、0 ℃で撹拌しながら1,8-diazabicyclo[5.4.0]undec-7-ene (90 μL, 600 μmol)、diphenylphosphorylazide (130 μL, 600 μmol) を加えた後、60 ℃で4時間撹拌した。蒸留水 (3 mL) を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 30:1 → 1:1) にて精製し、N-(8-azidooctyl)-4-ethynylbenzamide (42.0 mg, 57%) を無色結晶として得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.70 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.50 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 6.29 (s, 1H), 4.25-4.20 (m, 2H), 3.43-3.37 (m, 2H), 3.17 (s, 1H), 1.74-1.24 (m, 12H).
【実施例】
【0059】
1-(4-Ethynylbenzamidoethyl)-2,5-dioxopyrrole (18) の合成
N-(2-Azidoethyl)-4-ethynylbenzamide (29.0 mg, 100 μmol) をMeOH (3 mL) に溶解した後、triphenylphosphine (131 mg, 500 μmol) を加え、5時間加熱還流した。1N塩酸 (10 mL) を加え、酢酸エチルで抽出した。水層を減圧留去して得られたN-(2-aminoethyl)-4-ethynylbenzamide hydrochlorideを acetic acid (3 mL) に溶解した後、NaOMe (13.6 mg, 200 μmol)、maleic anhydride (19.6 mg, 200 μmol) を加え、4時間加熱還流した。蒸留水 (10 mL) を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 50:1 → 0:1) で精製し、1-(4-ethynylbenzamidoethyl)-2,5-dioxopyrrole (37.2 mg, 80%) を黄色結晶として得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.73 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.55 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 6.66 (s, 2H), 6.15 (s, 1H), 3.56-3.53 (m, 2H), 3.47-3.42 (m, 2H), 3.19 (s, 1H), 1.73-1.61 (m, 4H), 1.40-1.33 (m, 2H).
【実施例】
【0060】
1-(4-Ethynylbenzamidopentyl)-2,5-dioxopyrrole (19) の合成
N-(5-Azidopentyl)-4-ethynylbenzamide (40.1 mg, 150 μmol) をMeOH (3 mL) に溶解した後、triphenylphosphine (59.5 mg, 225 μmol) を加え、4時間加熱還流した。1N塩酸 (10 mL) を加え、酢酸エチルで抽出した。水層を減圧留去して得られたN-(5-aminopentyl)-4-ethynylbenzamide hydrochlorideをacetic acid (5 mL) に溶解した後、NaOMe (20.4 mg, 300 μmol)、maleic anhydride (29.4 mg, 300 μmol) を加え、6時間加熱還流した。蒸留水 (20 mL) を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 50:1 → 0:1) で精製し、1-(4-ethynylbenzamidopentyl)-2,5-dioxopyrrole (135 mg, 43%) を黄色結晶として得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.73 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.55 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 6.66 (s, 2H), 6.15 (s, 1H), 3.56-3.53 (m, 2H), 3.47-3.42 (m, 2H), 3.19 (s, 1H), 1.73-1.61 (m, 4H), 1.40-1.33 (m, 2H).
【実施例】
【0061】
1-(4-Ethynylbenzamidooctyl)-2,5-dioxopyrrole (21) の合成
N-(8-Azidooctyll)-4-ethynylbenzamide (29.0 mg, 100 μmol) をMeOH (3 mL) に溶解した後、triphenylphosphine (131 mg, 500 μmol) を加え、4時間加熱還流した。1N塩酸 (10 mL)、蒸留水 (10 mL) を加え、酢酸エチルで抽出した。水層を減圧留去して得られたN-(8-aminooctyl)-4-ethynylbenzamide hydrochlorideをacetic acid (3 mL) に溶解した後、NaOMe (13.6 mg, 200 μmol)、maleic anhydride (19.6 mg, 200 μmol) を加え、4時間加熱還流した。蒸留水 (10 mL) を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 10:1 → 2:1) で精製し、1-(4-ethynylbenzamidooctyl)-2,5-dioxopyrrole (5.6 mg, 17%) を無色結晶として得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.71 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.55 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 6.67 (s, 2H), 6.15 (s, 1H), 4.22 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 3.52-3.42 (m, 4H), 3.19 (s, 1H), 1.64-1.54 (m, 4H), 1.45-1.20 (m, 8H).

【実施例】
【0062】
<実施例2のエチニル基含有環状イミド化合物5のペプチドへの結合>
以上のようにして合成した実施例2のエチニル基含有環状イミド化合物5を、トリペプチドの一種であるグルタチオン(還元型)のチオール基に修飾させた。反応式を化12に示し、反応条件及び結果を表1に示す。適切に反応条件を選べば、短時間かつ高収率で反応が進行することが分かった。
【実施例】
【0063】
【化12】
JP0005871231B2_000013t.gif
【実施例】
【0064】
【表1】
JP0005871231B2_000014t.gif
【実施例】
【0065】
Entry 1
1.5 mL エッペンドルフチューブにGlutathione (reduced form) (1.0 mg) の 0.1 M Phosphate Buffer (pH 6.0) (100 μL) 溶液と1-(4-ethynylbenzyl)-1H-pyrrole-2,5-dione (0.7 mg) の EtOH (15 μL) 溶液を加えた後、ボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に反応溶液 25 μL を取り出し、0.45 μmのフィルターで濾過し、300 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後B conc. 50%、30 分後B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでエチニルベンゼンモノ付加還元型グルタチオンを得た。また1時間後に反応溶液 25 μL を取り出し、0.45 μmのフィルターで濾過し、上記と同様にHPLCにより分取することでエチニルベンゼンモノ付加還元型グルタチオンを得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M-H]- 517.5; observed mass [M-H]- 516.2
【実施例】
【0066】
Entry 2
1.5 mL エッペンドルフチューブにGlutathione (reduced form) (1.0 mg) の0.1 M Phosphate Buffer (pH 6.0) (100 μL) 溶液と1-(4-ethynylbenzyl)-1H-pyrrole-2,5-dione (0.7 mg) のDMSO (33.5 μL) 溶液を加えた後、ボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に反応溶液 25 μL を取り出し、0.45 μmのフィルターで濾過し、300 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後B conc. 50%、30 分後B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでエチニルベンゼンモノ付加還元型グルタチオンを得た。また1時間後に反応溶液 25 μL を取り出し、0.45 μmのフィルターで濾過し、上記と同様にHPLCにより分取することでエチニルベンゼンモノ付加還元型グルタチオンを得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M-H]- 517.5; observed mass [M-H]- 516.2
【実施例】
【0067】
Entry 3
1.5 mL エッペンドルフチューブにGlutathione (reduced form) (1.0 mg) の 0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (100 μL) 溶液と1-(4-ethynylbenzyl)-1H-pyrrole-2,5-dione (0.7 mg) のEtOH (15 μL) 溶液を加えた後、ボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に反応溶液 25 μL を取り出し、0.45 μmのフィルターで濾過し、300 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後B conc. 50%、30 分後B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでエチニルベンゼンモノ付加還元型グルタチオンを得た。また1時間後に反応溶液 25 μL を取り出し、0.45 μmのフィルターで濾過し、上記と同様にHPLCにより分取することでエチニルベンゼンモノ付加還元型グルタチオンを得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M-H]- 517.5; observed mass [M-H]- 516.2
【実施例】
【0068】
Entry 4
1.5 mL エッペンドルフチューブにGlutathione (reduced form) (1.0 mg) の 0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (100 μL) 溶液と1-(4-ethynylbenzyl)-1H-pyrrole-2,5-dione (0.7 mg) の DMSO (33.5 μL) 溶液を加えた後、ボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に反応溶液 25 μL を取り出し、0.45 μmのフィルターで濾過し、300 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後B conc. 50%、30 分後B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでエチニルベンゼンモノ付加還元型グルタチオンを得た。また1時間後に反応溶液 25 μL を取り出し、0.45 μmのフィルターで濾過し、上記と同様にHPLCにより分取することでエチニルベンゼンモノ付加還元型グルタチオンを得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M-H]- 517.5; observed mass [M-H]- 516.2
【実施例】
【0069】
Entry 5
1.5 mL エッペンドルフチューブにGlutathione (reduced form) (1.0 mg) の0.1 M Phosphate Buffer (pH 8.0) (100 μL) 溶液と1-(4-ethynylbenzyl)-1H-pyrrole-2,5-dione (0.7 mg) の EtOH (15 μL) 溶液を加えた後、ボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に反応溶液 25 μL を取り出し、0.45 μmのフィルターで濾過し、300 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後B conc. 50%、30 分後B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでエチニルベンゼンモノ付加還元型グルタチオンを得た。また1時間後に反応溶液 25 μL を取り出し、0.45 μmのフィルターで濾過し、上記と同様にHPLCにより分取することでエチニルベンゼンモノ付加還元型グルタチオンを得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M-H]- 517.5; observed mass [M-H]- 516.2
【実施例】
【0070】
Entry 6
1.5 mL エッペンドルフチューブにGlutathione (reduced form) (1.0 mg) の 0.1 M Phosphate Buffer (pH 8.0) (100 μL) 溶液と1-(4-ethynylbenzyl)-1H-pyrrole-2,5-dione (0.7 mg) のDMSO (33.5 μL) 溶液を加えた後、ボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に反応溶液 25 μL を取り出し、0.45 μmのフィルターで濾過し、300 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後B conc. 50%、30 分後B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでエチニルベンゼンモノ付加還元型グルタチオンを得た。また1時間後に反応溶液 25 μL を取り出し、0.45 μmのフィルターで濾過し、上記と同様にHPLCにより分取することでエチニルベンゼンモノ付加還元型グルタチオンを得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M-H]- 517.5; observed mass [M-H]- 516.2

【実施例】
【0071】
<グルタチオン(酸化型)-エチニル基含有環状イミド化合物5修飾体の高速クリック(Huisgen)反応>
上記のようにして得られたグルタチオン(酸化型)-エチニル基含有環状イミド化合物5修飾体について、アジド化合物とのクリック(Huisgen)反応を行った。反応式を化13に示し、反応条件及び結果を表2に示す。表2から、反応条件を適切に選択することにより、室温において短時間かつ高収率でクリック(Huisgen)反応が起こることがわかった。
【実施例】
【0072】
【化13】
JP0005871231B2_000015t.gif
【実施例】
【0073】
【表2】
JP0005871231B2_000016t.gif
【実施例】
【0074】
Entry 1
1.5 mL エッペンドルフチューブに0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (116 μL)、MeCN (22 μL)、10mM glutathione (reduced form) labelled with 5/Milli-Q water (2 μL)、10 mM benzylazide/DMSO (20 μL) 溶液、100 mM sodium ascobate (20 μL)、100 mM CuSO4 (20 μL) を順に加えた後、ボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に 0.45μm のフィルターで濾過し、450 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A 液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B 液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後 B conc. 50%、30 分後 B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでクリック付加体を得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M+H]+ 651.2; observed mass [M+H]+ 653.9
【実施例】
【0075】
Entry 2
1.5 mL エッペンドルフチューブに0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (116 μL)、MeCN (22 μL)、10mM glutathione (reduced form) labelled with 5/Milli-Q water (2 μL)、10 mM benzylazide/DMSO (4 μL) 溶液、100 mM sodium ascobate (20 μL)、100 mM CuSO4 (20 μL) を順に加えた後、ボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に 0.45μm のフィルターで濾過し、450 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A 液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B 液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後 B conc. 50%、30 分後 B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでクリック付加体を得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M+H]+ 651.2; observed mass [M+H]+ 653.9
【実施例】
【0076】
Entry 3
1.5 mL エッペンドルフチューブに0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (116 μL)、MeCN (22 μL)、10mM glutathione (reduced form) labelled with 5/Milli-Q water (2 μL)、10 mM benzylazide/DMSO (2 μL) 溶液、100 mM sodium ascobate (20 μL)、100 mM CuSO4 (20 μL) を順に加えた後、ボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に 0.45μm のフィルターで濾過し、450 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A 液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B 液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後 B conc. 50%、30 分後 B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでクリック付加体を得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M+H]+ 651.2; observed mass [M+H]+ 653.9
【実施例】
【0077】
Entry 4
1.5 mL エッペンドルフチューブに0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (116 μL)、MeCN (22 μL)、10mM glutathione (reduced form) labelled with 5/Milli-Q water (4 μL)、10 mM benzylazide/DMSO (2 μL) 溶液、100 mM sodium ascobate (20 μL)、100 mM CuSO4 (20 μL) を順に加えた後、ボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に 0.45μm のフィルターで濾過し、450 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A 液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B 液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後 B conc. 50%、30 分後 B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでクリック付加体を得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M+H]+ 651.2; observed mass [M+H]+ 653.9
【実施例】
【0078】
Entry 5
1.5 mL エッペンドルフチューブに0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (116 μL)、MeCN (22 μL)、10mM glutathione (reduced form) labelled with 5/Milli-Q water (10 μL)、10 mM benzylazide/DMSO (2 μL) 溶液、100 mM sodium ascobate (20 μL)、100 mM CuSO4 (20 μL) を順に加えた後、ボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に 0.45μm のフィルターで濾過し、450 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A 液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B 液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後 B conc. 50%、30 分後 B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでクリック付加体を得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M+H]+ 651.2; observed mass [M+H]+ 653.9
【実施例】
【0079】
Entry 6
1.5 mL エッペンドルフチューブに0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (116 μL)、MeCN (22 μL)、10mM glutathione (reduced form) labelled with 5/Milli-Q water (10 μL)、10 mM benzylazide/DMSO (2 μL) 溶液、100 mM sodium ascobate (20 μL)、100 mM CuSO4 (20 μL) を順に加えた後、ボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。5分後に 0.45μm のフィルターで濾過し、450 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A 液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B 液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後 B conc. 50%、30 分後 B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでクリック付加体を得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M+H]+ 651.2; observed mass [M+H]+ 653.9
【実施例】
【0080】
Entry 7
1.5 mL エッペンドルフチューブに0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (116 μL)、MeCN (22 μL)、10mM glutathione (reduced form) labelled with 5/Milli-Q water (2 μL)、10 mM 4-fluorobenzylazide/DMSO (20 μL) 溶液、100 mM sodium ascobate (20 μL)、100 mM CuSO4 (20 μL) を順に加えた後、ボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に 0.45μm のフィルターで濾過し、450 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A 液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B 液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後 B conc. 50%、30 分後 B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでクリック付加体を得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M+H]+ 668.2; observed mass [M+H]+ 672.1
【実施例】
【0081】
Entry 8
1.5 mL エッペンドルフチューブに0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (116 μL)、MeCN (22 μL)、10mM glutathione (reduced form) labelled with 5/Milli-Q water (10 μL)、10 mM 4-fluorobenzylazide/DMSO (2 μL) 溶液、100 mM sodium ascobate (20 μL)、100 mM CuSO4 (20 μL) を順に加えた後、ボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に 0.45μm のフィルターで濾過し、450 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A 液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B 液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後 B conc. 50%、30 分後 B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでクリック付加体を得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M+H]+ 668.2; observed mass [M+H]+ 672.1

【実施例】
【0082】
<実施例1のエチニル基含有環状イミド化合物3のペプチドへの結合>
実施例1のエチニル基含有環状イミド化合物3をトリペプチドの一種であるグルタチオン(酸化型)のアミノ基に修飾させた。反応式を化14に示し、反応条件及び結果を表3に示す。
【実施例】
【0083】
【化14】
JP0005871231B2_000017t.gif
【実施例】
【0084】
【表3】
JP0005871231B2_000018t.gif
【実施例】
【0085】
Entry 1
1.5 mL エッペンドルフチューブにglutathione (oxidized form) (1.0 mg) の0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (35.5 μL) 溶液と2,5-dioxopyrrolidin-1-yl 4-ethynylbenzoate (0.7 mg) のEtOH (50 μL) およびacetone (50 μL) 溶液を加えた後、一緒にボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に反応溶液 25 μL を取り出し、0.45 μmのフィルターで濾過し、300 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後B conc. 50%、30 分後B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでエチニルベンゼンモノ付加還元型グルタチオンを得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M-H]- 739.2; observed mass [M-H]- 737.9
【実施例】
【0086】
Entry 2
1.5 mL エッペンドルフチューブにglutathione (oxidized form) (1.0 mg) の0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (35.5 μL) 溶液と2,5-dioxopyrrolidin-1-yl 4-ethynylbenzoate (0.7 mg) のEtOH (50 μL) およびacetone (50 μL) 溶液を加えた後、一緒にボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。1時間後に反応溶液 25 μL を取り出し、0.45 μmのフィルターで濾過し、300 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後B conc. 50%、30 分後B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでエチニルベンゼンモノ付加還元型グルタチオンを得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M-H]- 739.2; observed mass [M-H]- 737.9
【実施例】
【0087】
Entry 3
1.5 mL エッペンドルフチューブにglutathione (oxidized form) (1.0 mg) の0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (35.5 μL) 溶液と2,5-dioxopyrrolidin-1-yl 4-ethynylbenzoate (0.7 mg) のDMSO (100 μL) 溶液を加えた後、一緒にボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に反応溶液 25 μL を取り出し、0.45 μmのフィルターで濾過し、300 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後B conc. 50%、30 分後B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでエチニルベンゼンモノ付加還元型グルタチオンを得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M-H]- 739.2; observed mass [M-H]- 737.9
【実施例】
【0088】
Entry 4
1.5 mL エッペンドルフチューブにglutathione (oxidized form) (1.0 mg) の0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (35.5 μL) 溶液と2,5-dioxopyrrolidin-1-yl 4-ethynylbenzoate (0.7 mg) のDMSO (100 μL) 溶液を加えた後、一緒にボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。1時間後に反応溶液 25 μL を取り出し、0.45 μmのフィルターで濾過し、300 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後B conc. 50%、30 分後B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでエチニルベンゼンモノ付加還元型グルタチオンを得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M-H]- 739.2; observed mass [M-H]- 737.9
【実施例】
【0089】
Entry 5
1.5 mL エッペンドルフチューブにglutathione (oxidized form) (1.0 mg) の0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (100 μL) 溶液と2,5-dioxopyrrolidin-1-yl 4-ethynylbenzoate (0.7 mg) のDMSO (100 μL) 溶液を加えた後、一緒にボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に反応溶液 25 μL を取り出し、0.45 μmのフィルターで濾過し、300 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後B conc. 50%、30 分後B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでエチニルベンゼンモノ付加還元型グルタチオンを得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M-H]- 739.2; observed mass [M-H]- 737.9
【実施例】
【0090】
Entry 6
1.5 mL エッペンドルフチューブにglutathione (oxidized form) (1.0 mg) の0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (100 μL) 溶液と2,5-dioxopyrrolidin-1-yl 4-ethynylbenzoate (0.7 mg) のDMSO (100 μL) 溶液を加えた後、一緒にボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。1時間後に反応溶液 25 μL を取り出し、0.45 μmのフィルターで濾過し、300 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後B conc. 50%、30 分後B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでエチニルベンゼンモノ付加還元型グルタチオンを得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M-H]- 739.2; observed mass [M-H]- 737.9
【実施例】
【0091】
Entry 7
1.5 mL エッペンドルフチューブにglutathione (oxidized form) (1.0 mg) の0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (35.5 μL) 溶液と2,5-dioxopyrrolidin-1-yl 4-ethynylbenzoate (0.7 mg) のDMSO (100 μL) 溶液を加えた後、一緒にボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に反応溶液 25 μL を取り出し、0.45 μmのフィルターで濾過し、300 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後B conc. 50%、30 分後B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでエチニルベンゼンモノ付加還元型グルタチオンを得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M-H]- 739.2; observed mass [M-H]- 737.9
【実施例】
【0092】
Entry 8
1.5 mL エッペンドルフチューブにglutathione (oxidized form) (1.0 mg) の0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (35.5 μL) 溶液と2,5-dioxopyrrolidin-1-yl 4-ethynylbenzoate (0.7 mg) のDMSO (100 μL) 溶液を加えた後、一緒にボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。1時間後に反応溶液 25 μL を取り出し、0.45 μmのフィルターで濾過し、300 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後B conc. 50%、30 分後B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでエチニルベンゼンモノ付加還元型グルタチオンを得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M-H]- 739.2; observed mass [M-H]- 737.9

【実施例】
【0093】
<グルタチオン-エチニル基含有環状イミド化合物3修飾体の高速クリック(Huisgen)反応>
上記のようにして得られたグルタチオン-エチニル基含有環状イミド化合物3修飾体について、アジド化合物とのクリック(Huisgen)反応を行った。反応式を化15に示し、反応条件及び結果を表4に示す。表4から、反応条件を適切に選択することにより、室温において短時間かつ高収率でクリック(Huisgen)反応が起こることがわかった。また、還元性の強いアスコルビン酸ナトリウムを添加しているにもかかわらず、S-S結合は維持されることが分かった。
【実施例】
【0094】
【化15】
JP0005871231B2_000019t.gif
【実施例】
【0095】
【表4】
JP0005871231B2_000020t.gif
【実施例】
【0096】
Entry 1
1.5 mL エッペンドルフチューブに0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (116 μL)、MeCN (22 μL)、10mM glutathione (oxidized form) labelled with 3/Milli-Q water (2 μL)、10 mM benzylazide/DMSO (4 μL) 溶液、DMSO (16 μL)、100 mM sodium ascobate (20 μL)、100 mM CuSO4 (20 μL) を順に加えた後、ボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に 0.45μm のフィルターで濾過し、450 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A 液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B 液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後 B conc. 50%、30 分後 B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでクリック付加体を得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M-H]- 867.2; observed mass [M-H]- 867.4
【実施例】
【0097】
Entry 2
1.5 mL エッペンドルフチューブに0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (116 μL)、MeCN (22 μL)、10mM glutathione (oxidized form) labelled with 3/Milli-Q water (2 μL)、10 mM benzylazide/DMSO (10 μL) 溶液、DMSO (10 μL)、100 mM sodium ascobate (20 μL)、100 mM CuSO4 (20 μL) を順に加えた後、ボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に 0.45μm のフィルターで濾過し、450 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A 液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B 液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後 B conc. 50%、30 分後 B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでクリック付加体を得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M-H]- 867.2; observed mass [M-H]- 867.4
【実施例】
【0098】
Entry 3
1.5 mL エッペンドルフチューブに0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (116 μL)、MeCN (22 μL)、10mM glutathione (oxidized form) labelled with 3/Milli-Q water (2 μL)、10 mM benzylazide/DMSO (20 μL) 溶液、100 mM sodium ascobate (20 μL)、100 mM CuSO4 (20 μL) を順に加えた後、ボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に 0.45μm のフィルターで濾過し、450 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A 液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B 液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後 B conc. 50%、30 分後 B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでクリック付加体を得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M-H]- 867.2; observed mass [M-H]- 867.4
【実施例】
【0099】
Entry 4
1.5 mL エッペンドルフチューブに0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (116 μL)、MeCN (22 μL)、10mM glutathione (oxidized form) labelled with 3/Milli-Q water (2 μL)、20 mM benzylazide/DMSO (20 μL) 溶液、100 mM sodium ascobate (20 μL)、100 mM CuSO4 (20 μL) を順に加えた後、ボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に 0.45μm のフィルターで濾過し、450 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A 液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B 液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後 B conc. 50%、30 分後 B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでクリック付加体を得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M-H]- 867.2; observed mass [M-H]- 867.4
【実施例】
【0100】
Entry 5
1.5 mL エッペンドルフチューブに0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (116 μL)、MeCN (22 μL)、10mM glutathione (oxidized form) labelled with 3/Milli-Q water (2 μL)、10 mM 4-fluorobenzylazide/DMSO (20 μL) 溶液、100 mM sodium ascobate (20 μL)、100 mM CuSO4 (20 μL) を順に加えた後、ボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に 0.45μm のフィルターで濾過し、450 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A 液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B 液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後 B conc. 50%、30 分後 B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでクリック付加体を得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M-H]- 891.2; observed mass [M-H]- 889.5
【実施例】
【0101】
Entry 6
1.5 mL エッペンドルフチューブに0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (116 μL)、MeCN (22 μL)、10mM glutathione (oxidized form) labelled with 3/Milli-Q water (2 μL)、20 mM 4-fluorobenzylazide/DMSO (20 μL) 溶液、100 mM sodium ascobate (20 μL)、100 mM CuSO4 (20 μL) を順に加えた後、ボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に 0.45μm のフィルターで濾過し、450 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A 液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B 液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後 B conc. 50%、30 分後 B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでクリック付加体を得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M-H]- 891.2; observed mass [M-H]- 889.5
【実施例】
【0102】
Entry 7
1.5 mL エッペンドルフチューブに0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (116 μL)、MeCN (22 μL)、10mM glutathione (oxidized form) labelled with 3/Milli-Q water (2 μL)、10 mM 4-fluorobenzylazide/DMSO (0.4 μL) 溶液、100 mM sodium ascobate (20 μL)、100 mM CuSO4 (20 μL) を順に加えた後、ボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に 0.45μm のフィルターで濾過し、450 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A 液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B 液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後 B conc. 50%、30 分後 B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでクリック付加体を得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M-H]- 891.2; observed mass [M-H]- 889.5
【実施例】
【0103】
<実施例1のエチニル基含有環状イミド化合物3の生体分子への結合>
実施例1のエチニル基含有環状イミド化合物3を14アミノ酸からなる生体ペプチド(ペプチドホルモン)であるソマトスタチンのアミノ基に修飾させた。反応式を化16に示し、反応条件を表5に示す。また、UPLC-MSの測定結果を図1に示す。図1のUPLC-MSの測定結果より、モノ標識体及びジ標識体が生成していることが分かった。さらには、エドマン分解により、エチニル基含有環状イミド化合物3は N末端アミノ基よりリジン残基側鎖のアミノ基と優先的に反応することが分かった。
【実施例】
【0104】
【化16】
JP0005871231B2_000021t.gif
【実施例】
【0105】
【表5】
JP0005871231B2_000022t.gif
【実施例】
【0106】
Entry 1
1.5 mL エッペンドルフチューブにsomatostatin (1.0 mg) の0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (33.5 μL) 溶液と2,5-dioxopyrrolidin-1-yl 4-ethynylbenzoate (148 μg) のDMSO (100 μL) 溶液を加えた後、一緒にボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に反応溶液 10 μL を取り出し、0.45 μmのフィルターで濾過し、300 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、5分後B conc. 30%、30 分後B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでエチニルベンゼンモノ付加ソマトスタチンを得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M+H]- 1765.0; observed mass [M+H]- 1764.7
【実施例】
【0107】
Entry 2
1.5 mL エッペンドルフチューブにsomatostatin (1.0 mg) の0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (33.5 μL) 溶液と2,5-dioxopyrrolidin-1-yl 4-ethynylbenzoate (148 μg) のDMSO (100 μL) 溶液を加えた後、一緒にボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。1時間後に反応溶液 10 μL を取り出し、0.45 μmのフィルターで濾過し、300 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、5分後B conc. 30%、30 分後B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでエチニルベンゼンモノ付加ソマトスタチンを得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M+H]- 1765.0; observed mass [M+H]- 1764.7
【実施例】
【0108】
Entry 3
1.5 mL エッペンドルフチューブにsomatostatin (1.0 mg) の0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (33.5 μL) 溶液と2,5-dioxopyrrolidin-1-yl 4-ethynylbenzoate (148 μg) のDMSO (100 μL) 溶液を加えた後、一緒にボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。2時間後に反応溶液 10 μL を取り出し、0.45 μmのフィルターで濾過し、300 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、5分後B conc. 30%、30 分後B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでエチニルベンゼンモノ付加ソマトスタチンを得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M+H]- 1765.0; observed mass [M+H]- 1764.7
【実施例】
【0109】
<ソマトスタチン-エチニル基含有環状イミド化合物3修飾体の高速クリック(Huisgen)反応>
上記のようにして得られたソマトスタチン-エチニル基含有環状イミド化合物3修飾体について、アジド化合物とのクリック(Huisgen)反応を行った。反応式を化17に示し、反応条件及び結果を表6に示す。表6から、反応条件を適切に選択することにより、室温において短時間かつ高収率でクリック(Huisgen)反応が起こることがわかった。
【実施例】
【0110】
【化17】
JP0005871231B2_000023t.gif
【実施例】
【0111】
【表6】
JP0005871231B2_000024t.gif
【実施例】
【0112】
Entry 1
1.5 mL エッペンドルフチューブに0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (116 μL)、MeCN (22 μL)、10mM somatostatin labelled with 3/Milli-Q water (2 μL)、10 mM benzylazide/DMSO (0.4 μL)、DMSO (16 μL) 溶液、100 mM sodium ascobate (20 μL)、100 mM CuSO4 (20 μL) を順に加えた後、ボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に 0.45μm のフィルターで濾過し、450 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A 液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B 液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、5分後 B conc. 30%、25分後 B conc. 50%、30 分後 B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでクリック付加体を得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M+H]- 1896.8; observed mass [M+H]- 1896.3
【実施例】
【0113】
Entry 2
1.5 mL エッペンドルフチューブに0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (116 μL)、MeCN (22 μL)、10mM somatostatin labelled with 3/Milli-Q water (2 μL)、10 mM 4-fluorobenzylazide/DMSO (0.4 μL)、DMSO (16 μL) 溶液、100 mM sodium ascobate (20 μL)、100 mM CuSO4 (20 μL) を順に加えた後、ボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に 0.45μm のフィルターで濾過し、450 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A 液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B 液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、5分後 B conc. 30%、25分後 B conc. 50%、30 分後 B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでクリック付加体を得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M+H]- 1915.8; observed mass [M+H]- 1916.6
【実施例】
【0114】
<実施例4のエチニル基含有環状イミド化合物19のペプチドへの結合>
実施例4のエチニル基含有環状イミド化合物19を、トリペプチドの一種であるグルタチオン(還元型)のチオール基に修飾させた。反応式を化18に示し、反応条件及び結果を表7に示す。適切に反応条件を選べば、短時間かつ高収率で反応が進行することが分かった。
【実施例】
【0115】
【化18】
JP0005871231B2_000025t.gif
【実施例】
【0116】
【表7】
JP0005871231B2_000026t.gif
【実施例】
【0117】
Entry 1
1.5 mL エッペンドルフチューブにglutathione (reduced form) (1.0 mg) の 0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (100 μL) 溶液と1-(4-Ethynylbenzamidopentyl)-2,5-dioxopyrrole (1.0 mg) の EtOH (100 μL) 溶液を加えた後、ボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に0.45 μmのフィルターで濾過し、300 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後B conc. 50%、30 分後B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでエチニルベンゼンモノ付加還元型グルタチオンを得た。また1時間後に0.45 μmのフィルターで濾過し、上記と同様にHPLCにより分取することでエチニルベンゼンモノ付加還元型グルタチオンを得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M-H]- 616.2; observed mass [M-H]- 614.2
【実施例】
【0118】
Entry 2
1.5 mL エッペンドルフチューブにglutathione (reduced form) (1.0 mg) の0.1 M Phosphate Buffer (pH 6.0) (100 μL) 溶液と1-(4-ethynylbenzyl)-1H-pyrrole-2,5-dione (0.7 mg) のDMSO (33.5 μL) 溶液を加えた後、ボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に0.45 μmのフィルターで濾過し、300 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後B conc. 50%、30 分後B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでエチニルベンゼンモノ付加還元型グルタチオンを得た。また1時間後に0.45 μmのフィルターで濾過し、上記と同様にHPLCにより分取することでエチニルベンゼンモノ付加還元型グルタチオンを得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M-H]- 616.2; observed mass [M-H]- 614.2
【実施例】
【0119】
<グルタチオン(酸化型)-エチニル基含有環状イミド化合物19修飾体の高速クリック(Huisgen)反応>
上記のようにして得られたグルタチオン(酸化型)-エチニル基含有環状イミド化合物19修飾体について、フルオロベンジルアジドとのクリック(Huisgen)反応を行った。反応式、反応条件及び結果を化19に示す。化19から、室温において短時間かつ高収率でクリック(Huisgen)反応が起こることがわかった。
【実施例】
【0120】
【化19】
JP0005871231B2_000027t.gif
【実施例】
【0121】
1.5 mL エッペンドルフチューブに0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (116 μL)、MeCN (22 μL)、10mM glutathione (reduced form) labelled with 19/Milli-Q water (2 μL)、10 mM 4-fluorobenzylazide/DMSO (0.4 μL) 溶液、100 mM sodium ascobate (20 μL)、100 mM CuSO4 (20 μL) を順に加えた後、ボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に 0.45μm のフィルターで濾過し、450 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A 液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B 液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後 B conc. 50%、30 分後 B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでクリック付加体を得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M-H]- 768.3; observed mass [M-H]- 769.6
【実施例】
【0122】
<実施例4のエチニル基含有環状イミド化合物12のペプチドへの結合>
実施例4のエチニル基含有環状イミド化合物12をトリペプチドの一種であるグルタチオン(酸化型)のアミノ基に修飾させた。反応式を化20に示し、反応条件及び結果を表8に示す。
【実施例】
【0123】
【化20】
JP0005871231B2_000028t.gif
【実施例】
【0124】
【表8】
JP0005871231B2_000029t.gif
【実施例】
【0125】
Entry 1
1.5 mL エッペンドルフチューブにglutathione (oxidized form) (1.0 mg) の0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (35.5 μL) 溶液と2,5-dioxopyrrolidin-1-yl N-(4-ethynylbenzoyl)aminopentanoate (0.6 mg) のDMSO (100 μL) 溶液を加えた後、一緒にボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に0.45 μmのフィルターで濾過し、300 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後B conc. 50%、30 分後B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでエチニルベンゼンモノ付加還元型グルタチオンを得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M-H]- 823.2; observed mass [M-H]- 837.9
【実施例】
【0126】
Entry 2
1.5 mL エッペンドルフチューブにglutathione (oxidized form) (1.0 mg) の0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (35.5 μL) 溶液と2,5-dioxopyrrolidin-1-yl N-(4-ethynylbenzoyl)aminopentanoate (0.6 mg) のDMSO (100 μL) 溶液を加えた後、一緒にボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。1時間後に0.45 μmのフィルターで濾過し、300 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後B conc. 50%、30 分後B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでエチニルベンゼンモノ付加還元型グルタチオンを得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M-H]- 823.2; observed mass [M-H]- 837.9
【実施例】
【0127】
<グルタチオン-エチニル基含有環状イミド化合物12修飾体の高速クリック(Huisgen)反応>
上記のようにして得られたグルタチオン-エチニル基含有環状イミド化合物12修飾体について、フルオロベンジルアジドとのクリック(Huisgen)反応を行った。反応式、反応条件及び結果を化21に示す。化21から、室温において短時間かつ高収率でクリック(Huisgen)反応が起こることがわかった。
【実施例】
【0128】
【化21】
JP0005871231B2_000030t.gif
【実施例】
【0129】
1.5 mL エッペンドルフチューブに0.1 M Phosphate Buffer (pH 7.0) (116 μL)、MeCN (22 μL)、10mM glutathione (oxidized form) labelled with 12/Milli-Q water (2 μL)、10 mM 4-fluorobenzylazide/DMSO (0.4 μL) 溶液、100 mM sodium ascobate (20 μL)、100 mM CuSO4 (20 μL) を順に加えた後、ボルテックスミキサーで撹拌し、スピンダウンして静置した。15分後に 0.45μm のフィルターで濾過し、450 μL の滅菌水で洗いこみした後、HPLC (C-18カラム、λ= 260 nm、A 液:0.1 % TFA/Milli-Q water、B 液:0.1 % TFA/MeCN、binary gradient:初期B conc. 0%、25分後 B conc. 50%、30 分後 B conc. 0%、終了までB conc. 0%) により分取することでクリック付加体を得た。
MALDI-TOF/MS calculated mass [M-H]- 989.3; observed mass [M-H]- 989.7
【実施例】
【0130】
この発明は上記発明の実施の態様及び実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0131】
本発明は、抗体、糖タンパク、酵素等を容易に化学修飾できることから、医療分野等における便利なツールとして利用することができる。
図面
【図1】
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