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明細書 :リチウムイオン電池用負極材料

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2013-211264 (P2013-211264A)
公開日 平成25年10月10日(2013.10.10)
発明の名称または考案の名称 リチウムイオン電池用負極材料
国際特許分類 H01M   4/38        (2006.01)
H01M   4/36        (2006.01)
FI H01M 4/38 Z
H01M 4/36 C
請求項の数または発明の数 6
出願形態 OL
全頁数 17
出願番号 特願2013-037295 (P2013-037295)
出願日 平成25年2月27日(2013.2.27)
新規性喪失の例外の表示 特許法第30条第1項適用申請有り
優先権出願番号 2012046710
優先日 平成24年3月2日(2012.3.2)
優先権主張国 日本国(JP)
発明者または考案者 【氏名】新井 進
出願人 【識別番号】504180239
【氏名又は名称】国立大学法人信州大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100077621、【弁理士】、【氏名又は名称】綿貫 隆夫
【識別番号】100146075、【弁理士】、【氏名又は名称】岡村 隆志
【識別番号】100092819、【弁理士】、【氏名又は名称】堀米 和春
【識別番号】100141634、【弁理士】、【氏名又は名称】平井 善博
【識別番号】100141461、【弁理士】、【氏名又は名称】傳田 正彦
審査請求 未請求
テーマコード 5H050
Fターム 5H050AA19
5H050BA15
5H050BA16
5H050CB11
要約 【課題】簡易な製造工程で、コストの低減化が図れるリチウムイオン電池用負極材料を提供する。
【解決手段】本発明に係るリチウムイオン電池用負極材料は、金属めっき皮膜中にシリコン粒子が混入している金属-シリコン複合材料からなることを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
金属めっき皮膜中にシリコン粒子が混入している金属-シリコン複合材料からなることを特徴とするリチウムイオン電池用負極材料。
【請求項2】
前記金属めっき皮膜が、ニッケルめっき皮膜であることを特徴とする請求項1記載のリチウムイオン電池用負極材料。
【請求項3】
前記ニッケルめっき皮膜が、ニッケル‐リンめっき皮膜もしくはニッケル‐ボロンめっき皮膜であることを特徴とする請求項2記載のリチウムイオン電池用負極材料。
【請求項4】
前記ニッケルめっき皮膜が、めっき皮膜に付着したシリコン粒子表面がめっき皮膜に覆われ、このめっき皮膜に覆われたシリコン粒子が次々に団子状に積み重なった表面状態をなすニッケルめっき皮膜であることを特徴とする請求項2または3記載のリチウムイオン電池用負極材料。
【請求項5】
前記ニッケルめっき皮膜が非晶質のニッケルめっき皮膜であることを特徴とする請求項2~4いずれか1項記載のリチウムイオン電池用負極材料。
【請求項6】
前記金属めっき皮膜が、亜鉛めっき皮膜であることを特徴とする請求項1記載のリチウムイオン電池用負極材料。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウムイオン電池用負極材料に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車用二次電池には、現在のリチウムイオン電池よりもエネルギー密度の大きな蓄電池が必要とされている。現在のリチウムイオン電池の電極材料には、一般的に正極材料としてコバルト酸リチウム等の金属酸化物、負極材料としてグラファイトが使用されている。リチウムイオン電池のエネルギー密度を向上させるには現在の電極材料よりも比容量の大きな電極材料への変更が必要である。比容量の大きな負極材料としてシリコンが注目されている。シリコンはグラファイトの約10倍の比容量をもつ。しかし、シリコンはリチウムイオンの充放電時に大きな体積変化が起こり、場合によっては電極から脱離し、充放電特性が劣化する。充放電時のシリコンの体積変化による劣化を抑制できれば、充放電による特性劣化が低減され、有望な次世代リチウムイオン電池の負極材料となる。
【0003】
このため、充放電時のシリコンの体積変化を抑制する工夫が種々検討されている。
特許文献1には、シリコン、あるいはスズを含む複数種類の金属合金粒子の表面にナノチューブ等を付着させ、集電体の表面に結合材(ペースト)で固着させて、リチウムイオン電池の負極材料に形成することが記載されている。
【先行技術文献】
【0004】

【特許文献1】特開2006‐100244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の負極材料によれば、充放電時のシリコンの体積変化による劣化を抑制することが期待できる。しかしながら、特許文献1のものでは、複数の金属を合金化させるなど、その製造工程が複雑で、コスト高となる課題がある。
【0006】
本発明は上記課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、簡易な製造工程で、コストの低減化が図れるリチウムイオン電池用負極材料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るリチウムイオン電池用負極材料は、金属めっき皮膜中にシリコン粒子が混入している金属-シリコン複合材料からなることを特徴とする。
また、前記金属めっき皮膜が、ニッケルめっき皮膜であることを特徴とする。
また、前記ニッケルめっき皮膜が、ニッケル‐リンめっき皮膜もしくはニッケル‐ボロンめっき皮膜であることを特徴とする。
また、前記ニッケルめっき皮膜が、めっき皮膜に付着したシリコン粒子表面がめっき皮膜に覆われ、このめっき皮膜に覆われたシリコン粒子が次々に団子状に積み重なった表面状態をなすニッケルめっき皮膜であることを特徴とする。
また、前記ニッケルめっき皮膜が非晶質のニッケルめっき皮膜であることを特徴とする。
また、前記金属めっき皮膜が、亜鉛めっき皮膜であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、シリコン粒子を、めっきにより金属めっき皮膜中に取り込むようにしているので、直接、銅箔等の集電体上にリチウムイオン電池用の負極材料を固定でき、製造工程の簡略化、コストの低減化が図れる。また、導電率の低いシリコン粒子を金属めっき皮膜により包むので、負極材料全体の導電率を向上できると共に、充放電によるリチウムイオンの吸収、放出時の体積変化によっても、シリコン粒子の脱落を防止でき、充放電による特性の劣化を低減できる。
請求項2によれば、シリコン粒子がめっきによりニッケルめっき皮膜中に取り込まれる。
請求項3によれば、シリコン粒子がめっきによりニッケル‐リンめっき皮膜もしくはニッケル‐ボロンめっき皮膜に取り込まれる。
請求項4によれば、ニッケルめっき皮膜に覆われたシリコン粒子が団子状に積み重なった表面状態となっているので、ニッケルめっき皮膜の表面積が増大し、電極反応が向上する。また、表面に凹凸が生じることから、リチウムイオンの吸収、放出性にも優れ、充放電特性が向上する。さらには、リチウムイオンの吸収、放出の際の体積変化は、バルクの体積変化でなく、粒子の体積変化となり、粒子間の空隙で吸収されるから、シリコン粒子の脱離が防止でき、充放電特性が向上する。
請求項5によれば、非晶質のニッケルめっき皮膜をリチウムイオンが透過し、リチウムイオンがシリコン粒子に到達することから、リチウムイオンの吸収、放出性が良くなり、充放電特性が向上する。
請求項6によれば、シリコン粒子がめっきにより亜鉛めっき皮膜に取り込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】ワット浴+シリコン粒子(10g/L)の浴で、0.5Adm-2の電流密度で電解めっきした場合のニッケルめっき皮膜のSEM写真である。
【図2】ワット浴+シリコン粒子(10g/L)の浴で、1Adm-2の電流密度で電解めっきした場合のニッケルめっき皮膜のSEM写真である。
【図3】ワット浴+シリコン粒子(10g/L)の浴で、5Adm-2の電流密度で電解めっきした場合のニッケルめっき皮膜のSEM写真である。
【図4】ワット浴+シリコン粒子(10g/L)の浴で、10Adm-2の電流密度で電解めっきした場合のニッケルめっき皮膜のSEM写真である。
【図5】図1のSEM写真のさらに高倍率のSEM写真である。
【図6】図2のSEM写真のさらに高倍率のSEM写真である。
【図7】図3のSEM写真のさらに高倍率のSEM写真である。
【図8】図4のSEM写真のさらに高倍率のSEM写真である。
【図9】ワット浴+シリコン粒子(30g/L)の浴で、0.5Adm-2の電流密度で電解めっきした場合のニッケルめっき皮膜のSEM写真である。
【図10】ワット浴+シリコン粒子(30g/L)の浴で、1Adm-2の電流密度で電解めっきした場合のニッケルめっき皮膜のSEM写真である。
【図11】ワット浴+シリコン粒子(30g/L)の浴で、5Adm-2の電流密度で電解めっきした場合のニッケルめっき皮膜のSEM写真である。
【図12】ワット浴+シリコン粒子(30g/L)の浴で、10Adm-2の電流密度で電解めっきした場合のニッケルめっき皮膜のSEM写真である。
【図13】実施例2で作製したニッケルめっき皮膜の充放電試験の結果を示すグラフである。
【図14】実施例3で作製したニッケルめっき皮膜の充放電試験の結果を示すグラフである。
【図15】1/10ワット浴+シリコン粒子(10g/L)の浴で、0.25Adm-2の電流密度で電解めっきした場合のニッケルめっき皮膜のSEM写真である。(実施例3)
【図16】めっき液中のシリコン濃度が10g/Lで、0.25Adm-2の電流密度で電解めっきした場合の亜鉛めっき皮膜表面のSEM写真である。
【図17】めっき液中のシリコン濃度が10g/Lで、ポリアクリル酸が0.1g/L、0.25Adm-2の電流密度で電解めっきした場合の亜鉛めっき皮膜表面のSEM写真である。
【図18】亜鉛めっき浴+シリコン粒子(10g/L)の浴で、0.25Adm-2の電流密度で電解めっきした場合のニッケルめっき皮膜のSEM写真である。(実施例5)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
本実施の形態に係るリチウムイオン電池用負極材料は、前記のように、金属めっき皮膜中にシリコン粒子が混入している金属シリコン複合材料からなることを特徴とする。

【0011】
本実施の形態では、上記のように、シリコン粒子を、めっきにより金属めっき皮膜中に取り込むようにしているので、直接、銅箔等の集電体上にリチウムイオン電池用の負極材料を固定でき、製造工程の簡略化、コストの低減化が図れる。また、導電率の低いシリコン粒子を金属めっき皮膜により包むので、負極材料全体の導電率を向上できると共に、充放電によるリチウムイオンの吸収、放出時の体積変化によっても、シリコン粒子の脱落を防止でき、充放電による特性の劣化を低減できる。シリコン粒子径は数nm~数μmが好ましく、充放電時の体積変化に対応させるためには粒子径は小さいほどよい。

【0012】
本実施形態における金属めっきの金属の種類は特に限定されなく、単一の金属または合金でもよい。金属の種類としてはニッケル、亜鉛が挙げられ、めっきを施して金属めっき膜中にシリコン粒子が混入されて、金属-シリコン複合材料が得られる。

【0013】
ニッケルめっきは、ワット浴やスルファミン酸ニッケル浴等の電解めっきによって行うことができる。
また、ニッケルめっきとしては、ニッケル‐リンめっき、あるいはニッケル‐ボロンめっきの合金めっきとしてもよい。この場合の合金めっきは、電解めっきのほか、無電解ニッケルめっきとしてもよい。無電解ニッケルめっきの場合にも、ニッケルめっき皮膜中にシリコン粒子を良好に取り込むことができる。

【0014】
特に、無電解ニッケル‐リンめっき皮膜、あるいは無電解ニッケル‐ボロンめっき皮膜の場合には、めっき皮膜が非晶質のものとなる。
リチウムイオンは、ニッケル金属を透過しにくい。そのため、単なるニッケルめっき皮膜の場合には、リチウムイオンがシリコン粒子に到達しにくく、充放電特性に多少とも悪影響を及ぼす。しかし、非晶質のニッケルめっき皮膜の場合には、リチウムイオンが透過し、リチウムイオンがシリコン粒子に到達することから、リチウムイオンの吸収、放出性が良くなり、充放電特性が向上する。

【0015】
亜鉛めっきは、塩化亜鉛を用いた塩化亜鉛めっき浴等の電解めっきによって行うことができ、亜鉛めっき浴にシリコン粒子を含有させて、電解めっきによって亜鉛とシリコンの複合めっき膜を作製することができる。塩化亜鉛めっき浴には、塩化亜鉛(ZnCl)の他塩化アンモニウム(NHCl)が含まれる。
また、シリコン粒子の分散剤にポリアクリル酸を用いてもよく、分子量が5000以上のポリアクリル酸を好適に用いることができる。これにより、亜鉛めっき中にシリコン粒子を多く取り込むことができる。
【実施例1】
【0016】
1)ニッケルめっき液組成
NiSO・6HO 1M
NiCl・6HO 0.2M
BO 0.5M
シリコン粒子(粒子径1~2μm) 10g/L
30g/L
2)電析条件
電流規制法 アノード:Ni板、カソード:銅板
温度:室温、電流密度:0.5、1、5、10Adm-2
撹拌:空気
槽:マイクロセル
液量:250mL、通電量:600c
【実施例1】
【0017】
3)ニッケルめっき皮膜特性
【表1】
JP2013211264A_000003t.gif
【表2】
JP2013211264A_000004t.gif
【実施例1】
【0018】
表1、表2から明らかなように、めっき液中のシリコン粒子濃度が増大するとめっき皮膜中のシリコン含有量も増大する。
【実施例1】
【0019】
4)図1~図4に、めっき液中のシリコン濃度が10g/Lで、電流密度がそれぞれ、0.5、1、5、10Adm-2の場合のニッケルめっき皮膜表面のSEM写真(低倍率)を示す。
図5~図8に、それぞれ図1~図4の拡大SEM写真(高倍率)を示す。
また、図9~図12に、めっき液中のシリコン濃度が30g/Lで、電流密度がそれぞれ、0.5、1、5、10Adm-2の場合のニッケルめっき皮膜表面のSEM写真(高倍率)を示す。
【実施例1】
【0020】
5)それぞれのSEM写真からわかるように、ニッケルめっき皮膜中にシリコン粒子が取り込まれているのがわかる。そして、シリコン粒子はニッケルめっき皮膜に付着した後、そのシリコン粒子表面がニッケルめっき皮膜に覆われ、さらに次のシリコン粒子が付着してニッケルめっき皮膜に覆われるというように、次々に、ニッケルめっき皮膜に覆われたシリコン粒子が団子状に積み重なった状態となっている。
上記のように、ニッケルめっき皮膜に覆われたシリコン粒子が団子状に積み重なった表面状態となっているので、ニッケルめっき皮膜の表面積が増大し、電極反応が向上する。また、表面に凹凸が生じることから、リチウムイオンの吸収、放出性にも優れ、充放電特性が向上する。さらには、リチウムイオンの吸収、放出の際の体積変化は、バルクの体積変化でなく、粒子の体積変化となり、粒子間の空隙で吸収されるから、シリコン粒子の脱離が防止でき、充放電特性が向上する。
【実施例1】
【0021】
6)上記実施例では、ニッケルめっき浴がワット浴のもので示したが、スルファミン酸ニッケルめっき浴にシリコン粒子を添加したものにあっても、上記とほぼ同様に、ニッケルめっき皮膜中にシリコン粒子が取り込まれることがわかった。
また、無電解ニッケル‐リンめっき浴、無電解ニッケル‐ボロンめっき浴にそれぞれシリコン粒子を添加したものにあっても、上記とほぼ同様に、ニッケルめっき皮膜中にシリコン粒子が取り込まれることがわかった。
【実施例2】
【0022】
以下に示す浴組成、電析試験条件によって作製されたニッケルめっき皮膜の充放電試験を行った。
・浴組成
ワット浴+ 10g/L Si粒子(1.4μmφ)
・電析試験条件
電析モード:電流規制法、アノード:Ni板、カソード:Cu板
温度:室温、電流密度:5Adm-2
攪拌:空気、めっき槽:マイクロセル
液量:250mL、通電量:600C
【実施例3】
【0023】
・浴組成:
NiSO・6HO 0.1M
NiCl・6HO 0.02M
BO 0.05M
Si粒子(1.4μm) 10 g/L
・電析試験条件
電析モード:電流規制法、アノード:Ni板、カソード:Cu板
温度:45℃、電流密度:0.25Adm-2
攪拌:空気、めっき槽:マイクロセル
液量:250mL、通電量:150 C
【実施例3】
【0024】
実施例3で作製したニッケルめっきの皮膜特性
【表3】
JP2013211264A_000005t.gif
【実施例3】
【0025】
実施例3で用いためっき浴は、実施例2で用いたワット浴の濃度が1/10になるように希釈したものであり、作製したニッケルめっき皮膜中には41.3wt%のシリコンが含まれていた。
図13および図14は、実施例2および実施例3で作製したニッケルめっき皮膜の充放電試験の結果を示すグラフであり、図13は実施例2で作製したニッケルめっき皮膜、図14は実施例3で作製したニッケルめっき皮膜の結果である。なお、横軸は放電容量、縦軸は電圧である。図13は1~4回、図14は1回から5回のサイクル試験を行ったときの充放電曲線である。図15に、めっき液中のシリコン濃度が10g/Lで、電流密度が0.25Adm-2の場合におけるニッケルめっき皮膜表面のSEM写真を示す。めっき浴中に含まれるニッケルの濃度を低くすることで多くのシリコンが取り込まれ、容量が増えている。
【実施例4】
【0026】
1)亜鉛めっき液組成
ZnCl 0.5M
NHCl 3.7M
シリコン粒子(粒子径1~2μm) 10g/L
分散剤添加の場合、以下の分散剤を添加
ポリアクリル酸 0.1g/Lまたは0.5g/L
(分子量5000以上のポリアクリル酸を使用)
2)電析条件
電析モード:電流規制法、アノード:Zn板、カソード:鉄板
温度:45℃、電流密度:0.13、0.25、0.5、1、5[Adm-2
攪拌:空気
槽:マイクロセル
液量:250mL、通電量:150c
【実施例4】
【0027】
3)亜鉛めっきの皮膜特性
【表4】
JP2013211264A_000006t.gif
【表5】
JP2013211264A_000007t.gif
【実施例4】
【0028】
4)SEM写真
図16に、めっき液中のシリコン濃度が10g/Lで、電流密度が0.25Adm-2における亜鉛めっき皮膜表面のSEM写真を示す。
また、図17に、めっき液中のシリコン濃度が10g/Lで、ポリアクリル酸(PA5000)を0.1g/Lを添加し、電流密度が0.25Adm-2における亜鉛めっき皮膜表面のSEM写真を示す。
【実施例4】
【0029】
それぞれのSEM写真より、亜鉛めっき皮膜中にシリコン粒子が取り込まれている。XRFによる元素分析の結果、亜鉛めっき皮膜中のシリコン含有量は、電流密度が大きくなると少なくなった。また、分散剤を添加しためっき浴の方が、作製された亜鉛めっき皮膜中のシリコン含有量は多い。
【実施例5】
【0030】
以下に示す浴組成、電析試験条件によって亜鉛めっき皮膜を作製した。実施例5で用いためっき浴は、実施例4で用いためっき浴の濃度よりも低い。
・浴組成:
ZnCl 0.025M
NHCl 0.253M
Si粒子(1.4μm) 10g/L
・電析試験条件
電析モード:電流規制法、アノード:Zn板、カソード:鉄板
温度:50℃、電流密度:0.25Adm-2
攪拌:空気、めっき槽:マイクロセル
液量:250mL、通電量:150 C
【表6】
JP2013211264A_000008t.gif
【実施例5】
【0031】
実施例5で作製した亜鉛めっき皮膜中には46.0wt%のシリコンが含まれていた。
図18は、実施例5で作製しためっき液中のシリコン濃度が10g/Lで、0.25Adm-2の電流密度で電解めっきした場合の亜鉛めっき皮膜表面のSEM写真である。めっき浴中に含まれる亜鉛の濃度を低くすることで亜鉛めっき皮膜中に多くのシリコン粒子が取り込まれる。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11
【図13】
12
【図14】
13
【図15】
14
【図16】
15
【図17】
16
【図18】
17