TOP > 国内特許検索 > TGF-βシグナル伝達阻害剤 > 明細書

明細書 :TGF-βシグナル伝達阻害剤

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5846527号 (P5846527)
登録日 平成27年12月4日(2015.12.4)
発行日 平成28年1月20日(2016.1.20)
発明の名称または考案の名称 TGF-βシグナル伝達阻害剤
国際特許分類 C07D 211/28        (2006.01)
C07D 295/22        (2006.01)
A61K  31/445       (2006.01)
A61K  31/4545      (2006.01)
A61K  31/5377      (2006.01)
C07D 405/12        (2006.01)
A61K  31/4523      (2006.01)
A61K  31/4525      (2006.01)
A61P  43/00        (2006.01)
A61P  35/00        (2006.01)
A61P   1/16        (2006.01)
A61P   9/10        (2006.01)
A61P  11/00        (2006.01)
A61P  17/02        (2006.01)
A61P  17/00        (2006.01)
A61P  13/12        (2006.01)
A61P  29/00        (2006.01)
A61P  19/02        (2006.01)
A61P   3/00        (2006.01)
A61K  31/496       (2006.01)
C07D 409/12        (2006.01)
A61K  31/4535      (2006.01)
FI C07D 211/28 CSP
C07D 295/22 Z
A61K 31/445
A61K 31/4545
A61K 31/5377
C07D 405/12
A61K 31/4523
A61K 31/4525
A61P 43/00 111
A61P 43/00 105
A61P 35/00
A61P 1/16
A61P 9/10 101
A61P 11/00
A61P 17/02
A61P 17/00
A61P 13/12
A61P 29/00 101
A61P 19/02
A61P 3/00
A61K 31/496
C07D 409/12
A61K 31/4535
請求項の数または発明の数 9
全頁数 56
出願番号 特願2012-500649 (P2012-500649)
出願日 平成23年2月17日(2011.2.17)
国際出願番号 PCT/JP2011/053428
国際公開番号 WO2011/102436
国際公開日 平成23年8月25日(2011.8.25)
優先権出願番号 2010032810
優先日 平成22年2月17日(2010.2.17)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成26年2月14日(2014.2.14)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504132272
【氏名又は名称】国立大学法人京都大学
発明者または考案者 【氏名】掛谷 秀昭
【氏名】服部 明
【氏名】高須 康明
【氏名】藤井 信孝
【氏名】大石 真也
【氏名】小嶋 聡一
【氏名】原 詳子
個別代理人の代理人 【識別番号】100080791、【弁理士】、【氏名又は名称】高島 一
【識別番号】100125070、【弁理士】、【氏名又は名称】土井 京子
【識別番号】100136629、【弁理士】、【氏名又は名称】鎌田 光宜
【識別番号】100121212、【弁理士】、【氏名又は名称】田村 弥栄子
【識別番号】100122688、【弁理士】、【氏名又は名称】山本 健二
【識別番号】100117743、【弁理士】、【氏名又は名称】村田 美由紀
【識別番号】100163658、【弁理士】、【氏名又は名称】小池 順造
【識別番号】100174296、【弁理士】、【氏名又は名称】當麻 博文
審査官 【審査官】砂原 一公
参考文献・文献 特開2005-041837(JP,A)
特開2003-292482(JP,A)
特開2004-131501(JP,A)
特開2001-302633(JP,A)
特表2002-518478(JP,A)
特表平08-509967(JP,A)
KAMAL,A. et al.,Base-free monosulfonylation of amines using tosyl or mesyl chloride in water,Tetrahedron Letters,2008年,Vol.49, No.2,pp.348-353
FLETCHER,S.R. et al.,4-(Phenylsulfonyl)piperidines: Novel, Selective, and Bioavailable 5-HT2A Receptor Antagonists,Journal of Medicinal Chemistry,2002年,Vol.45, No.2,pp.492-503
TIMAR,Z. et al.,Constructing the 2-(thiobenzyl)ethyl carbamate linker via thiyl radical addition,Tetrahedron Letters,2000年,Vol.41, No.17,pp.3173-3176
LUK'YANOV,A. et al.,Nitrolysis of urethanes derived from secondary alcohols as a new method for the synthesis of secondary N-nitroamines,Russian Chemical Bulletin(Translation of Izvestiya Akademii Nauk, Seriya Khimicheskaya),1998年,Vol.47, No.6,pp.1130-1132
WILLECOMME,B.,Piperazines,Annales de Chimie(Paris, France),1969年,Vol.4, No.6,pp.405-428
調査した分野 C07D
C07C
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
特許請求の範囲 【請求項1】
下記式(I)で表される化合物又はその生理的に許容される塩:
【化1】
JP0005846527B2_000056t.gif
〔式中、
Yは
【化2】
JP0005846527B2_000057t.gif
であり(ここで、Rは、置換されていてもよいC1-6アルキルである);
は、
【化3】
JP0005846527B2_000058t.gif
であり;
は、-NR-R-又は結合手であり(ここで、Rは、水素原子又はC1-6アルキルであり、Rは、C1-6アルキレンである);
が-NR-R-であるとき、Rは、
【化4】
JP0005846527B2_000059t.gif
であり、Rが結合手であるとき、Rは、
【化5】
JP0005846527B2_000060t.gif
であり;
、R、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ、水素原子又はC1-6アルキルであり;且つ
Xは、
【化6】
JP0005846527B2_000061t.gif
である(ここで、R10は、水素原子又はC1-6アルキルであり;
11は、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいC1-6アルキル又は水素原子であるか、或いは
10とR11はそれらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていてもよい5~7員の環状アミノ基を形成する)。〕
【請求項2】
11が下記式で表される基である、請求項1記載の化合物またはその生理的に許容される塩:
【化7】
JP0005846527B2_000062t.gif
〔式中、
12は、水素原子、フリル又はチエニルであり;且つ
13は、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいC1-6アルキル、ヒドロキシ、置換されていてもよいC1-6アルコキシ、C1-6アルカノイル、C6-10アロイル又はNである。〕
【請求項3】
13が、C1-6アルキル又はC1-6アルカノイルでモノ又はジ置換されていてもよいアミノ基、或いは置換されていてもよい5~7員の環状アミノ基である、請求項2記載の化合物またはその生理的に許容される塩。
【請求項4】
4-[3-(ピペリジン-1-スルホニル)ベンゼンスルホニル]ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-{[3-(ピペリジン-1-スルホニル)ベンゼンスルホニルアミノ]-メチル}-ピペリジン-1-カルボン酸 ベンジルエステル、
4-({メチル-[3-(メチル-p-トリルスルファモイル)ベンゼンスルホニル]アミノ}メチル)ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-[({3-[(4-tert-ブチルフェニル)メチルスルファモイル]ベンゼンスルホニル}メチルアミノ)メチル]ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-{[3-(4-tert-ブチルフェニルスルファモイル)-2,4,5,6-テトラメチルベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-{[3-(ピペリジン-1-スルホニル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-[(3-ジエチルスルファモイルベンゼンスルホニルアミノ)メチル]ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-{[3-(モルホリン-4-スルホニル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-[(3-スルファモイルベンゼンスルホニルアミノ)メチル]ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-(ベンゼンスルホニルアミノメチル)ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-{[3-(シクロヘキシルメチルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-[(3-フェニルスルファモイルベンゼンスルホニルアミノ)メチル]ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-{[3-(4-メトキシフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-{[3-(3-メトキシフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-{[3-(2-メトキシフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-{[3-(4-トリフルオロメチルフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-{[3-(2-アセチルアミノフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-[(3-p-トリルスルファモイルベンゼンスルホニルアミノ)メチル]ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-{[3-(4-tert-ブチルフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-{[3-(4-ピペリジン-1-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-{[3-(4-ジエチルアミノフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-{[3-(4-ジメチルアミノフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-{[3-(4-モルホリン-4-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-{[3-(4-アセチルフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-({3-[4-(1-ヒドロキシエチル)フェニルスルファモイル]ベンゼンスルホニルアミノ}メチル)ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-{[3-(4-ヒドロキシフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-{[3-(4-オキサニルメトキシフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-{[3-(4-アジドフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-(4-{3-[(1-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-4-イルメチル)スルファモイル]ベンゼンスルホニルアミノ}フェニル)ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-({3-[4-(4-ベンゾイルピペラジン-1-イル)フェニルスルファモイル]ベンゼンスルホニルアミノ}メチル)ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-{[3-(4-ジメチルアミノ-3-フラン-2-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-{[3-(3-フラン-2-イル-4-ピペリジン-1-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-{[3-(3-フラン-2-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-{[3-(3-チオフェン-2-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、または
その生理的に許容される塩。
【請求項5】
4-{[3-(4-ジメチルアミノ-3-フラン-2-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン、
4-{[3-(4-ジメチルアミノ-3-フラン-2-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}-1-ブチリル-ピペリジン、または
その生理的に許容される塩。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項記載の化合物又はその生理的に許容される塩を含有する、医薬組成物。
【請求項7】
請求項1~5のいずれか1項記載の化合物又はその生理的に許容される塩を含有する、TGF-βシグナル伝達阻害剤。
【請求項8】
請求項1~5のいずれか1項記載の化合物又はその生理的に許容される塩を含有する、TGF-β関連疾患の予防又は治療剤。
【請求項9】
TGF-β関連疾患が組織の線維化を伴う硬化性疾患又は癌である、請求項8記載の予防又は治療剤。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、TGF-βシグナル伝達を阻害する新規化合物及びその用途に関するものである。
【背景技術】
【0002】
Transforming Growth Factor (TGF)-βは、細胞の増殖促進又はその抑制や、細胞分化、発生等の様々な生理現象に関与するサイトカインである。また、病理学的には、癌、肝硬変、腎不全(糸球体腎炎)、動脈硬化や関節リウマチなど、臓器の線維化が深くかかわる疾患の発症原因となり得ることが知られている(非特許文献1)。
【0003】
構成アミノ酸上の相同性が認められることから、TGF-βは、骨形成因子、アクチビン等とともにTGF-βスーパーファミリーを形成している。TGF-βスーパーファミリーのメンバーは、いずれも前駆体として合成された後、プレ体、続いてプロ体配列がタンパク質分解酵素によって除去されることで、約12kDaの分子量を有する成熟タンパク質として生成される。このモノマーが2つ、ジスルフィド架橋により共有結合することで、分子量約25kDaのダイマーが生成される(非特許文献2)。
【0004】
ヒトTGF-βには3種のアイソフォーム(TGF-β1、TGF-β2及びTGF-β3)が存在し、組織特異的に発現している(非特許文献2)。各TGF-βアイソフォームのシグナルは、情報伝達経路を介して伝達され、それぞれの生理作用を発揮する。すなわち、TGF-βが受容体型セリン/スレオニンリン酸化酵素であるII型TGF-β受容体に結合すると、2分子のII型受容体と、2分子のI型TGF-β受容体/Alk-5からなる受容体複合体が形成された後、II型受容体がI型TGF-β受容体/Alk-5のセリン残基をリン酸化してそれを活性化する。I型TGF-β受容体/Alk-5もII型受容体と同様にセリン/スレオニンリン酸化酵素であり、活性化されたI型受容体/Alk-5は、細胞質に存在する転写因子であるSmad2もしくはSmad3のセリン残基のリン酸化を行う。リン酸化されたSmad2やSmad3は、細胞質においてSmad4と複合体を形成し、その後、核へと移行し、標的遺伝子であり線維化とのかかわりの深いコラーゲン遺伝子のプロモーター領域に存在するCAGAboxと呼ばれる標的配列に結合し、コアクチベーターとともに標的遺伝子の転写発現を誘導する(非特許文献1、3、4)。
【0005】
TGF-βの作用によって引き起こされる病態を改善するための方策として、TGF-βと受容体との結合を、中和抗体、可溶性受容体や低分子化合物により阻害したり、TGF-βとの結合によって引き起こされる受容体のリン酸化酵素活性を低分子化合物で阻害するなどが試みられているが、新規なTGF-βシグナル伝達阻害剤の開発が希求されている(非特許文献5)。
【0006】
一方、非特許文献6には、secreted Frezzled-Related Protein I (sFRP-1)を阻害し、Wntシグナリングを調節する、N置換ピペリジニル-ジフェニルスルホニル-スルホンアミド類が開示されている(非特許文献6)。
【先行技術文献】
【0007】

【非特許文献1】Heldin C.H. et al. (1997) Nature, 390, 465-471
【非特許文献2】Massague J. (1998) Annu. Rev. Biochem., 67, 735-791
【非特許文献3】Shi Y. and Massague J. (2003) Cell, 113, 685-700
【非特許文献4】Dennler S. et al. (1998) EMBO J., 17, 3091-3100
【非特許文献5】Yingling et al. (2004) Nat. Rev. Drug Discov., 3, 1011-1022
【非特許文献6】William J. Moore et al. (2009) J. Med. Chem., 52, 105-116
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
TGF-βシグナル伝達を阻害する化合物を提供し、該化合物を利用したTGF-β阻害剤や、TGF-β関連疾患の予防・治療剤を提供すること。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記の課題を解決するために、TGF-βシグナル伝達を阻害する化合物のスクリーニングのための高感度細胞株を樹立し、ハイスループットスクリーニングを実施し、鋭意研究を重ねた結果、後記式(I)で表される化合物がその特異的な化学構造に基づいて、予想外にも優れたTGF-βシグナル伝達阻害活性を有しており、哺乳動物のTGF-β関連疾患の予防・治療薬として有用な医薬となることを見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成した。
【0010】
即ち本発明は以下に関する:
[1]下記式(I)で表される化合物又はその生理的に許容される塩:
【0011】
【化1】
JP0005846527B2_000002t.gif

【0012】
〔式中、
Yは水素原子、カルボキシル基、又は
【0013】
【化2】
JP0005846527B2_000003t.gif

【0014】
であり(ここで、Lは酸素原子又は結合手であり、Rは、置換されていてもよいC1-6アルキルである);
は、
【0015】
【化3】
JP0005846527B2_000004t.gif

【0016】
であり;
は、-NR-R-又は結合手であり(ここで、Rは、水素原子又はC1-6アルキルであり、Rは、C1-6アルキレンである);
、R、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ、水素原子又はC1-6アルキルであり;且つ
Xは、
【0017】
【化4】
JP0005846527B2_000005t.gif

【0018】
又は水素原子である(ここで、R10は、水素原子又はC1-6アルキルであり;
11は、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいC1-6アルキル又は水素原子であるか、或いは
10とR11はそれらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていてもよい5~7員の環状アミノ基を形成する)。〕
[2]Yが
【0019】
【化5】
JP0005846527B2_000006t.gif

【0020】
である、[1]記載の化合物またはその生理的に許容される塩。
[3]R11が下記式で表される基である、[1]または[2]記載の化合物またはその生理的に許容される塩:
【0021】
【化6】
JP0005846527B2_000007t.gif

【0022】
〔式中、
12は、水素原子、フリル又はチエニルであり;且つ
13は、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいC1-6アルキル、ヒドロキシ、置換されていてもよいC1-6アルコキシ、C1-6アルカノイル、C6-10アロイル又はNである。〕
[4]R13が、C1-6アルキル又はC1-6アルカノイルでモノ又はジ置換されていてもよいアミノ基、或いは置換されていてもよい5~7員の環状アミノ基である、[3]記載の化合物またはその生理的に許容される塩。
[5]4-[3-(ピペリジン-1-スルホニル)ベンゼンスルホニル]ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y043)、
4-{[3-(ピペリジン-1-スルホニル)ベンゼンスルホニルアミノ]-メチル}-ピペリジン-1-カルボン酸 ベンジルエステル(Y053)、
4-({メチル-[3-(メチル-p-トリルスルファモイル)ベンゼンスルホニル]アミノ}メチル)ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y191)、
4-[({3-[(4-tert-ブチルフェニル)メチルスルファモイル]ベンゼンスルホニル}メチルアミノ)メチル]ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y205)、
4-{[3-(4-tert-ブチルフェニルスルファモイル)-2,4,5,6-テトラメチルベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y335)、
4-{[3-(ピペリジン-1-スルホニル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y029)、
4-[(3-ジエチルスルファモイルベンゼンスルホニルアミノ)メチル]ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y080)、
4-{[3-(モルホリン-4-スルホニル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y081)、
4-[(3-スルファモイルベンゼンスルホニルアミノ)メチル]ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y082)、
4-(ベンゼンスルホニルアミノメチル)ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y083)、
4-{[3-(シクロヘキシルメチルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y101)、
4-[(3-フェニルスルファモイルベンゼンスルホニルアミノ)メチル]ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y098)、
4-{[3-(4-メトキシフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y141)、
4-{[3-(3-メトキシフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y142)、
4-{[3-(2-メトキシフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y140)、
4-{[3-(4-トリフルオロメチルフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y145)、
4-{[3-(2-アセチルアミノフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y147)、
4-[(3-p-トリルスルファモイルベンゼンスルホニルアミノ)メチル]ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y155)、
4-{[3-(4-tert-ブチルフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y177)、
4-{[3-(4-ピペリジン-1-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y224)、
4-{[3-(4-ジエチルアミノフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y186)、
4-{[3-(4-ジメチルアミノフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y178)、
4-{[3-(4-モルホリン-4-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y185)、
4-{[3-(4-アセチルフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y192)、
4-({3-[4-(1-ヒドロキシエチル)フェニルスルファモイル]ベンゼンスルホニルアミノ}メチル)ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y195)、
4-{[3-(4-ヒドロキシフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y196)、
4-{[3-(4-オキサニルメトキシフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y198)、
4-{[3-(4-アジドフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y241)、
4-(4-{3-[(1-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-4-イルメチル)スルファモイル]ベンゼンスルホニルアミノ}フェニル)ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y260)、
4-({3-[4-(4-ベンゾイルピペラジン-1-イル)フェニルスルファモイル]ベンゼンスルホニルアミノ}メチル)ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y366)、
4-{[3-(4-ジメチルアミノ-3-フラン-2-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y244)、
4-{[3-(3-フラン-2-イル-4-ピペリジン-1-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y250)、
4-{[3-(3-フラン-2-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y284)、
4-{[3-(3-チオフェン-2-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y296)、
またはその生理的に許容される塩である、[2]に記載の化合物またはその生理的に許容される塩。
[6]4-{[3-(4-ジメチルアミノ-3-フラン-2-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン(Y516)、
4-{[3-(4-ジメチルアミノ-3-フラン-2-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}-1-ブチリル-ピペリジン(Y639)またはその生理的に許容される塩である、[1]に記載の化合物またはその生理的に許容される塩。
[7][1]または[2]記載の化合物又はその生理的に許容される塩を含有する、医薬組成物。
[8][1]または[2]記載の化合物又はその生理的に許容される塩を含有する、TGF-βシグナル伝達阻害剤。
[9][1]または[2]記載の化合物又はその生理的に許容される塩を含有する、TGF-β関連疾患の予防又は治療剤。
[10]TGF-β関連疾患が組織の線維化を伴う硬化性疾患又は癌である、[9]記載の予防又は治療剤。
[11]TGF-β関連疾患の予防又は治療において使用するための、[1]または[2]記載の化合物又はその生理的に許容される塩。
[12]TGF-β関連疾患が組織の線維化を伴う硬化性疾患又は癌である、[11]記載の化合物又はその生理的に許容される塩。
[13]哺乳動物に、予防的又は治療的有効量の[1]または[2]記載の化合物又はその生理的に許容される塩を投与することを含む、当該哺乳動物におけるTGF-β関連疾患を予防又は治療する方法。
[14]TGF-β関連疾患が組織の線維化を伴う硬化性疾患又は癌である、[13]記載の方法。
【発明の効果】
【0023】
本発明の化合物は、TGF-βシグナル伝達を効果的に阻害するので、TGF-β関連疾患の予防・治療薬として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】TGF-βにより誘導されるEMTに対するY244の効果を示す。
【図2】肝星細胞の活性化による細胞形態変化に対するY244の効果を示す。
【図3】肝星細胞の活性化に伴うα平滑筋アクチンの発現に対するY244の効果を示す。
【図4】肝繊維化に伴う肝臓組織中のα平滑筋アクチンのmRNA発現に対するY244及びY516の効果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本明細書における用語を以下に説明する。

【0026】
式(I)中、Yは、好ましくは水素原子又は

【0027】
【化7】
JP0005846527B2_000008t.gif

【0028】
であり、より好ましくは、

【0029】
【化8】
JP0005846527B2_000009t.gif

【0030】
である。

【0031】
Lは酸素原子又は結合手であり、より好ましくは酸素原子である。

【0032】
従って、好ましい態様において、Yは
【化9】
JP0005846527B2_000010t.gif

【0033】
である。

【0034】
式(I)中、Rで示される「置換されていてもよいC1-6アルキル」における、「C1-6アルキル」は、炭素原子を1~6個有する直鎖状または分枝鎖状のアルキルを意味し、具体例としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル等が挙げられる。また、「C1-6」は炭素原子の数が1~6であることを意味する。
で示されるC1-6アルキルは、好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル等であり、より好ましくはメチル、tert-ブチル等である。

【0035】
で示されるC1-6アルキルは、置換可能な位置に1ないし3個、好ましくは1又は2個の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えばC6-14アリール、ハロゲン原子、C3-8シクロアルキル、C2-7オキサシクロアルキル、エステル化されていてもよいカルボキシ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、チオール等が挙げられる。
6-14アリールとしては、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル等が挙げられる。中でもフェニル等が好ましい。
「ハロゲン原子」としては、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素が挙げられ、なかでもフッ素及び塩素が好ましい。
3-8シクロアルキルとしては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等が挙げられる。
2-7オキサシクロアルキルとしては、エポキシ、2-オキセタニル、2-テトラヒドロフラニル、3-テトラヒドロフラニル、2-テトラヒドロピラニル、3-テトラヒドロピラニル、4-テトラヒドロピラニル等が挙げられる。
エステル化されていてもよいカルボキシにおいて、エステル化されたカルボキシとしては、例えば炭素数2ないし5のアルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニルなど)、炭素数8ないし10のアラルキルオキシカルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニルなど)、1ないし2個の炭素数1ないし3のアルキル基で置換されていてもよい炭素数7ないし15のアリールオキシカルボニル基(例、フェノキシカルボニル、p-トリルオキシカルボニルなど)等が挙げられる。
で示される「置換されていてもよいC1-6アルキル」において、置換されたC1-6アルキルが有する置換基は、好ましくはC6-14アリール等であり、より好ましくはフェニル等である。
は、特に好ましくはtert-ブチル又はベンジルである。

【0036】
は、好ましくは

【0037】
【化10】
JP0005846527B2_000011t.gif

【0038】
である。

【0039】
は、好ましくは-NR-R-である。

【0040】
で示される「C1-6アルキル」としては、前記Rとして例示したものが挙げられる。Rで示されるC1-6アルキルは、好ましくはメチル、エチル、プロピル等であり、より好ましくはメチル等である。
は、好ましくは水素原子、メチル等であり、最も好ましくは水素原子等である。

【0041】
で示される「C1-6アルキレン」としては、-CH-、-(CH-、-(CH-、-(CH-、-(CH-、-(CH-、-CH(CH)-、-C(CH-、-(CH(CH))-、-(CHC(CH-、-(CHC(CH-等が挙げられる。Rは好ましくは-CH-、-(CH-、-(CH-、-(CH-等であり、より好ましくは-CH-等である。

【0042】
が、

【0043】
【化11】
JP0005846527B2_000012t.gif

【0044】
である場合には、Rは、好ましくは結合手である。

【0045】
、R、R及びRで示される「C1-6アルキル」としては、前記Rとして例示したものが挙げられる。R、R、R及びRで示されるC1-6アルキルは、好ましくはメチル、エチル、プロピル等であり、より好ましくはメチル等である。

【0046】
、R、R及びRは、全てが同一の基であることが好ましい。R、R、R及びRは、好ましくは全てが水素原子又はメチルであり、更に好ましくは全てが水素原子である。

【0047】
Xは、好ましくは、

【0048】
【化12】
JP0005846527B2_000013t.gif

【0049】
である。

【0050】
10で示される「C1-6アルキル」としては、前記Rとして例示したものが挙げられる。R10で示されるC1-6アルキルは、好ましくはメチル、エチル、プロピル等であり、より好ましくはメチル、エチル等である。
10は、好ましくは水素原子、メチル、エチル等であり、より好ましくは水素原子である。

【0051】
11で示される「置換されていてもよいC1-6アルキル」における、「C1-6アルキル」としては、前記Rとして例示したものが挙げられる。R11で示されるC1-6アルキルは、好ましくはメチル、エチル、プロピル等であり、より好ましくはメチル等である。

【0052】
11で示されるC1-6アルキルは、置換可能な位置に1ないし3個、好ましくは1又は2個の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、前記Rで示される「置換されたC1-6アルキル」における置換基として例示したものが挙げられる。
11で示される「置換されていてもよいC1-6アルキル」において、置換されたC1-6アルキルが有する置換基は、好ましくはC3-8シクロアルキル等であり、より好ましくはシクロヘキシル等である。

【0053】
11で示されるフェニルは、置換可能な位置に1ないし3個、好ましくは1又は2個の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、「置換されていてもよいアミノ」、「置換されていてもよいC1-6アルキル」、「置換されていてもよいC1-6アルコキシ」、C1-6アルカノイル、C6-10アロイル、C3-8シクロアルキル、ハロゲン原子、N、フリル、チエニル、ニトロ、ヒドロキシ、チオール、カルボキシ等が挙げられる。

【0054】
11で示されるフェニルが有していてもよい置換基である「置換されていてもよいアミノ」としては、例えばC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアルケニル、C6-14アリール、C1-6アルカノイル、C6-10アロイル等でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよい5~7員の環状アミノが挙げられる。
該C1-6アルキルとしては、前記Rとして例示したものが挙げられる。C1-6アルキルは、好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル等であり、より好ましくはメチル、エチル、tert-ブチル等である。
該C2-6アルケニルとしては、例えばエテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、2-メチル-1-プロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、3-メチル-2-ブテニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、4-ペンテニル、4-メチル-3-ペンテニル、1-ヘキセニル、3-ヘキセニル、5-ヘキセニル等が挙げられる。
該C3-8シクロアルキルとしては、前記Rで示されるC1-6アルキルの置換基として例示したものが挙げられる。
該C3-8シクロアルケニルとしては、例えば2-シクロペンテン-1-イル、3-シクロペンテン-1-イル、2-シクロヘキセン-1-イル、3-シクロヘキセン-1-イル等が挙げられる。
該C6-14アリールとしては、前記Rで示されるC1-6アルキルの置換基として例示したものが挙げられる。
該C1-6アルカノイルとしては、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ピバロイル等が挙げられる。C1-6アルカノイルは、好ましくはホルミル、アセチル、プロピオニルであり、より好ましくはアセチルである。
該C6-10アロイルとしては、ベンゾイル、ナフトイル等が挙げられる。C6-10アロイルは、好ましくはベンゾイルである。
該「置換されていてもよい5~7員の環状アミノ基」における「5~7員の環状アミノ基」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に少なくとも1個の窒素原子を含み、さらに酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし2個含有していてもよい5~7員の環状アミノ基が挙げられる。該環状アミノ基の好適な例としては、1-ピロリジニル、1-イミダゾリジニル、1-ピラゾリジニル、1-ピペリジニル、1-ピペラジニル、モルホリノ、チオモルホリノ、3-チアゾリジニル、3-オキサゾリジニル等が挙げられる。該環状アミノ基は、より好ましくは、1-ピロリジニル、1-ピペリジニル、1-ピペラジニル、モルホリノ等であり、更に好ましくは1-ピペリジニル、1-ピペラジニル、モルホリノ等である。
該「5~7員の環状アミノ基」は、置換可能な位置に1ないし3個(好ましくは1または2個)の置換基を有していてもよい。該置換基としては、前記Rで示される「置換されたC1-6アルキル」における置換基として例示したものが挙げられる。
「置換された5~7員の環状アミノ基」における置換基は、好ましくはエステル化されていてもよいカルボキシ等であり、より好ましくはカルボキシ、炭素数2ないし5のアルコキシカルボニル等である。
「置換されていてもよいアミノ」は、好ましくはC1-6アルキル又はC1-6アルカノイルでモノ又はジ置換されていてもよいアミノ、或いは置換されていてもよい5~7員の環状アミノである。
置換されたアミノ基の好適な例としては、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、プロピルアミノ、ジブチルアミノ、tert-ブチルアミノ、ジアリルアミノ、シクロヘキシルアミノ、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ベンゾイルアミノ、フェニルアミノ、N-メチル-N-フェニルアミノ、1-ピペリジニル、1-ピペラジニル、モルホリノ等が挙げられる。

【0055】
11で示されるフェニルが有していてもよい置換基である「置換されていてもよいC1-6アルキル」における、「C1-6アルキル」としては、前記Rとして例示したものが挙げられる。C1-6アルキルは、好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル等であり、より好ましくはメチル、エチル、tert-ブチル等である。
該C1-6アルキルは、置換可能な位置に1ないし3個の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、前記Rで示される「置換されたC1-6アルキル」における置換基として例示したものが挙げられる。該置換基は、好ましくはハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、ヒドロキシ等である。

【0056】
11で示されるフェニルが有していてもよい置換基である「置換されていてもよいC1-6アルコキシ」における、「C1-6アルコキシ」としては、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどが挙げられる。C1-6アルコキシは、好ましくはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ等であり、より好ましくはメトキシ、エトキシ等である。
該C1-6アルコキシは、置換可能な位置に1ないし3個の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、前記Rで示される「置換されたC1-6アルキル」における置換基として例示したものが挙げられる。該置換基は、好ましくはC2-7オキサシクロアルキル(例、エポキシ、2-テトラヒドロフラニル)である。

【0057】
11で示されるフェニルが有していてもよい置換基である「C1-6アルカノイル」としては、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ピバロイル等が挙げられる。C1-6アルカノイルは、好ましくはホルミル、アセチル、プロピオニル等であり、より好ましくはアセチル等である。

【0058】
11で示されるフェニルが有していてもよい置換基である「C6-10アロイル」としては、ベンゾイル、ナフトイル等が挙げられる。C6-10アロイルは、好ましくはベンゾイルである。

【0059】
11で示されるフェニルが有していてもよい置換基である「C3-8シクロアルキル」としては、前記Rで示される「置換されたC1-6アルキル」における置換基として例示したものが挙げられる。C3-8シクロアルキルは、好ましくはシクロヘキシル等である。

【0060】
11で示されるフェニルが有していてもよい置換基である「ハロゲン原子」としては、前記Rで示される「置換されたC1-6アルキル」における置換基として例示したものが挙げられる。

【0061】
11で示されるフェニルが有していてもよい置換基である「フリル」には、2-フリル及び3-フリルが含まれるが、好ましくは2-フリルである。

【0062】
11で示されるフェニルが有していてもよい置換基である「チエニル」には、2-チエニル及び3-チエニルが含まれるが、好ましくは3-チエニルである。

【0063】
11で示される「置換されていてもよいフェニル」は、好ましくは下式で示される基である:

【0064】
【化13】
JP0005846527B2_000014t.gif

【0065】
〔式中、
12は、水素原子、フリル又はチエニルであり;且つ
13は、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいC1-6アルキル、ヒドロキシ、置換されていてもよいC1-6アルコキシ、C1-6アルカノイル、C6-10アロイル又はNである。〕

【0066】
ここで、「フリル」、「チエニル」、「置換されていてもよいアミノ」、「置換されていてもよいC1-6アルキル」、「置換されていてもよいC1-6アルコキシ」、「C1-6アルカノイル」、「C6-10アロイル」の各定義は、上述のR11で示される「置換されたフェニル」における置換基として示したものと同一である。

【0067】
フェニル基上のR12は、アスタリスクで示した置換基に対して、オルト、メタ、パラのいずれの配置であってもよいが、好ましくはオルト又はメタの配置であり、より好ましくはメタの配置である。
フェニル基上のR13は、アスタリスクで示した置換基に対して、オルト、メタ、パラのいずれの配置であってもよいが、好ましくはパラ又はメタの配置であり、より好ましくはパラの配置である。
フェニル基上のR12とR13との関係は、オルト、メタ、パラのいずれの配置であってもよいが、好ましくはオルト又はメタの配置であり、より好ましくはオルトの配置である。

【0068】
10及びR11が、それらが結合する窒素原子と一緒になって形成する「置換されていてもよい5~7員の環状アミノ基」における「5~7員の環状アミノ基」としては、前記R11で示されるフェニルが有していてもよい置換基である「置換されていてもよいアミノ」の一態様である「置換されていてもよい5~7員の環状アミノ基」として例示したものが挙げられる。該「5~7員の環状アミノ基」は、好ましくは1-ピペリジニル、モルホリノ等である。
該「5~7員の環状アミノ基」は、置換可能な位置に1ないし3個(好ましくは1または2個)の置換基を有していてもよい。該置換基としては、前記Rで示される「置換されたC1-6アルキル」における置換基として例示したものが挙げられる。

【0069】
式(I)で表される化合物の生理的に許容される塩としては、例えば無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。無機塩基との塩の好適な例としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;ならびにアルミニウム塩、アンモニウム塩などが挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などとの塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられる。

【0070】
式(I)で表される化合物又はその生理的に許容される塩は、結晶であってもまた非結晶であってもよく、水和物および/または溶媒和物の形で存在することもあるので、これらの水和物および/または溶媒和物もまた式(I)で表される化合物又はその生理的に許容される塩に包含される。化学量論量の水和物および凍結乾燥のような方法によって得られる種々の量の水を含む化合物も式(I)で表される化合物又はその生理的に許容される塩の範囲内にある。

【0071】
また、式(I)で表される化合物の中には不斉炭素原子を有するものや幾何異性を生ずるものがあるが、これらの立体異性体、それらの混合物およびラセミ体もまた本発明に包含される。同位元素で置換された式(I)の化合物も本発明に包含される。

【0072】
一態様において、式(I)で表される化合物の好適な例としては、以下で特定される式(I)の化合物が挙げられる:
Yが水素原子または

【0073】
【化14】
JP0005846527B2_000015t.gif

【0074】
であり(ここで、Lは酸素原子又は結合手であり、Rが、C6-14アリール(好ましくは、フェニル)により置換されていてもよいC1-6アルキルである);
が、

【0075】
【化15】
JP0005846527B2_000016t.gif

【0076】
であり;
が、-NR-R-又は結合手であり(ここで、Rは、水素原子又はC1-6アルキルであり、Rは、C1-6アルキレンである);
、R、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ、水素原子又はC1-6アルキルであり;且つ
Xは、

【0077】
【化16】
JP0005846527B2_000017t.gif

【0078】
又は水素原子である(ここで、
10は、水素原子又はC1-6アルキルであり;
11は、

【0079】
【化17】
JP0005846527B2_000018t.gif

【0080】
、C3-8シクロアルキルで置換されていてもよいC1-6アルキル又は水素原子であるか、或いは
10とR11はそれらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていてもよい5~7員の環状アミノ基(好ましくは、1-ピペリジニル、モルホリノ等)を形成する(ここで、
12は、水素原子、フリル又はチエニルであり;
13は、C1-6アルキル又はC1-6アルカノイルでモノ又はジ置換されていてもよいアミノ、エステル化されていてもよいカルボキシにより置換されていてもよい5~7員の環状アミノ(好ましくは、1-ピペリジニル、1-ピペラジニル、モルホリノ等)、ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)又はヒドロキシにより置換されていてもよいC1-6アルキル、ヒドロキシ、C2-7オキサシクロアルキルにより置換されていてもよいC1-6アルコキシ、C1-6アルカノイル、C6-10アロイル又はNである))。

【0081】
別の態様において、式(I)で表される化合物の好適な例としては、以下の式(IA)の化合物が挙げられる:

【0082】
【化18】
JP0005846527B2_000019t.gif

【0083】
(ここで、R、R、R、R、R、R、RおよびXは上記式(I)に記載のものと同じものを意味する。)

【0084】
式(IA)で表される化合物の好適な例としては、以下で特定される式(IA)の化合物が挙げられる:
が、C6-14アリール(好ましくは、フェニル)により置換されていてもよいC1-6アルキルであり;
が、

【0085】
【化19】
JP0005846527B2_000020t.gif

【0086】
であり;
が、-NR-R-又は結合手であり(ここで、Rは、水素原子又はC1-6アルキルであり、Rは、C1-6アルキレンである);
、R、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ、水素原子又はC1-6アルキルであり;且つ
Xは、

【0087】
【化20】
JP0005846527B2_000021t.gif

【0088】
又は水素原子である(ここで、
10は、水素原子又はC1-6アルキルであり;
11は、

【0089】
【化21】
JP0005846527B2_000022t.gif

【0090】
、C3-8シクロアルキルで置換されていてもよいC1-6アルキル又は水素原子であるか、或いは
10とR11はそれらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていてもよい5~7員の環状アミノ基(好ましくは、1-ピペリジニル、モルホリノ等)を形成する(ここで、
12は、水素原子、フリル又はチエニルであり;
13は、C1-6アルキル又はC1-6アルカノイルでモノ又はジ置換されていてもよいアミノ、エステル化されていてもよいカルボキシにより置換されていてもよい5~7員の環状アミノ(好ましくは、1-ピペリジニル、1-ピペラジニル、モルホリノ等)、ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)又はヒドロキシにより置換されていてもよいC1-6アルキル、ヒドロキシ、C2-7オキサシクロアルキルにより置換されていてもよいC1-6アルコキシ、C1-6アルカノイル、C6-10アロイル又はNである))。

【0091】
式(IA)で表される化合物のより好適な例としては、以下で特定される式(IA)の化合物が挙げられる:
が、C6-14アリール(好ましくは、フェニル)により置換されていてもよいC1-6アルキルであり;
が、

【0092】
【化22】
JP0005846527B2_000023t.gif

【0093】
であり;
が、-NR-R-であり(ここで、Rは、水素原子又はC1-6アルキルであり、Rは、C1-6アルキレンである);
、R、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ、水素原子又はC1-6アルキルであり;且つ
Xは、

【0094】
【化23】
JP0005846527B2_000024t.gif

【0095】
である(ここで、
10は、水素原子又はC1-6アルキルであり;
11は、

【0096】
【化24】
JP0005846527B2_000025t.gif

【0097】
、又はC3-8シクロアルキルで置換されていてもよいC1-6アルキルであり(ここで、
12は、水素原子、フリル又はチエニルであり;
13は、C1-6アルキル又はC1-6アルカノイルでモノ又はジ置換されていてもよいアミノ、エステル化されていてもよいカルボキシにより置換されていてもよい5~7員の環状アミノ(好ましくは、1-ピペリジニル、1-ピペラジニル、モルホリノ等)、ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)又はヒドロキシにより置換されていてもよいC1-6アルキル、ヒドロキシ、C2-7オキサシクロアルキルにより置換されていてもよいC1-6アルコキシ、C1-6アルカノイル、C6-10アロイル又はNである))。

【0098】
式(I)で表される化合物又はその生理的に許容される塩としては、具体的には、以下の化合物又はその生理的に許容される塩を挙げることができる:
4-[3-(ピペリジン-1-スルホニル)ベンゼンスルホニル]ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y043)、
4-{[3-(ピペリジン-1-スルホニル)ベンゼンスルホニルアミノ]-メチル}-ピペリジン-1-カルボン酸 ベンジルエステル(Y053)、
4-({メチル-[3-(メチル-p-トリルスルファモイル)ベンゼンスルホニル]アミノ}メチル)ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y191)、
4-[({3-[(4-tert-ブチルフェニル)メチルスルファモイル]ベンゼンスルホニル}メチルアミノ)メチル]ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y205)、
4-{[3-(4-tert-ブチルフェニルスルファモイル)-2,4,5,6-テトラメチルベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y335)、
4-{[3-(ピペリジン-1-スルホニル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y029)、
4-[(3-ジエチルスルファモイルベンゼンスルホニルアミノ)メチル]ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y080)、
4-{[3-(モルホリン-4-スルホニル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y081)、
4-[(3-スルファモイルベンゼンスルホニルアミノ)メチル]ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y082)、
4-(ベンゼンスルホニルアミノメチル)ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y083)、
4-{[3-(シクロヘキシルメチルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y101)、
4-[(3-フェニルスルファモイルベンゼンスルホニルアミノ)メチル]ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y098)、
4-{[3-(4-メトキシフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y141)、
4-{[3-(3-メトキシフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y142)、
4-{[3-(2-メトキシフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y140)、
4-{[3-(4-トリフルオロメチルフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y145)、
4-{[3-(2-アセチルアミノフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y147)、
4-[(3-p-トリルスルファモイルベンゼンスルホニルアミノ)メチル]ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y155)、
4-{[3-(4-tert-ブチルフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y177)、
4-{[3-(4-ピペリジン-1-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y224)、
4-{[3-(4-ジエチルアミノフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y186)、
4-{[3-(4-ジメチルアミノフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y178)、
4-{[3-(4-モルホリン-4-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y185)、
4-{[3-(4-アセチルフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y192)、
4-({3-[4-(1-ヒドロキシエチル)フェニルスルファモイル]ベンゼンスルホニルアミノ}メチル)ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y195)、
4-{[3-(4-ヒドロキシフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y196)、
4-{[3-(4-オキサニルメトキシフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y198)、
4-{[3-(4-アジドフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y241)、
4-(4-{3-[(1-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-4-イルメチル)スルファモイル]ベンゼンスルホニルアミノ}フェニル)ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y260)、
4-({3-[4-(4-ベンゾイルピペラジン-1-イル)フェニルスルファモイル]ベンゼンスルホニルアミノ}メチル)ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y366)、
4-{[3-(4-ジメチルアミノ-3-フラン-2-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y244)、
4-{[3-(3-フラン-2-イル-4-ピペリジン-1-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y250)、
4-{[3-(3-フラン-2-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y284)、及び
4-{[3-(3-チオフェン-2-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y296)。

【0099】
更なる局面において、式(I)で表される化合物又はその生理的に許容される塩として、以下の化合物又はその生理的に許容される塩を挙げることができる:
4-{[3-(4-ジメチルアミノ-3-フラン-2-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン(Y516)、及び
4-{[3-(4-ジメチルアミノ-3-フラン-2-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}-1-ブチリル-ピペリジン(Y639)。

【0100】
次に本発明の化合物の製造法について以下に説明する。
本発明の化合物のうち、式(IA)で表される化合物は、例えば、下記に示す製法Aにより製造することができる。

【0101】
〔製法A〕:下記式(II)

【0102】
【化25】
JP0005846527B2_000026t.gif

【0103】
(ここで、R、R、R、RおよびXは上記式(I)に記載のものと同じものを意味する。)
で表される化合物と、下記式(III)

【0104】
【化26】
JP0005846527B2_000027t.gif

【0105】
(ここで、R、RおよびRは上記式(I)に記載のものと同じものを意味する。)で表される化合物とを反応させることからなる、前記式(IA)で表される化合物を製造する方法。

【0106】
式(II)の化合物と式(III)の化合物との反応は、無溶媒下または適当な溶媒中で行われる。使用する溶媒は、例えば、トルエン、キシレン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム等が挙げられ、これらの溶媒はそれぞれ単独で、あるいは2種以上で混合して用いられる。反応温度は、通常-40℃~200℃、好ましくは-20℃~70℃、より好ましくは1℃~30℃である。

【0107】
尚、Rが、-NR-R-であり、RがC1-6アルキルである式(IA)の化合物(即ち、下式(I-a)

【0108】
【化27】
JP0005846527B2_000028t.gif

【0109】
(ここで、R、R、R、R、R、R、RおよびRは上記式(I)に記載のものと同じものを意味し、R8’はC1-6アルキルである。)
で表される化合物)は、例えば、以下の製法Bにより製造することもできる。

【0110】
〔製法B〕:下記式(I-b)

【0111】
【化28】
JP0005846527B2_000029t.gif

【0112】
(ここで、R、R、R、R、R、RおよびRは上記式(I)に記載のものと同じものを意味する。)
で表される化合物と、
8’-I
(ここで、R8’はC1-6アルキルである。)
とを反応させ、アミノ基にアルキル基を導入することからなる、前記式(I-a)で表される化合物を製造する方法。

【0113】
式I-bで表される化合物は、Rが水素原子である式(IA)の化合物であり、上記製法Aにより製造することができる。

【0114】
式(I-b)の化合物とR8’-Iとの反応は、無溶媒下または適当な溶媒中で行われる。使用する溶媒は、例えば、トルエン、キシレン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム等が挙げられ、これらの溶媒はそれぞれ単独で、あるいは2種以上で混合して用いられる。本反応は、必要に応じて塩基の存在下に行われる。塩基の具体例としては、水素化ナトリウム、水素化カルシウム、カリウムt-ブトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、ブチルリチウム、フェニルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水素化リチウム等が挙げられる。反応温度は、通常-40℃~200℃、好ましくは-20℃~70℃、より好ましくは1℃~30℃である。

【0115】
また、Xが、
【化29】
JP0005846527B2_000030t.gif

【0116】
(ここで、R10及びR11は、上記式(I)に記載のものと同じものを意味する。)
である式(IA)の化合物(即ち、下式(I-c)

【0117】
【化30】
JP0005846527B2_000031t.gif

【0118】
(ここで、R、R、R、R、R、R、R、R10およびR11は上記(I)に記載のものと同じものを意味する。)
で表される化合物)は、例えば、以下の製法Cにより製造してもよい。

【0119】
〔製法C〕:下記式(I-d)

【0120】
【化31】
JP0005846527B2_000032t.gif

【0121】
(ここで、R、R、R、R、R、RおよびRは上記式(I)に記載のものと同じものを意味する。)
で表される化合物と、式(IV)

【0122】
【化32】
JP0005846527B2_000033t.gif

【0123】
(ここで、R10及びR11は、式(I)に記載のものと同じものを意味する。)
で表される化合物とを反応させることからなる、前記式(I-c)で表される化合物を製造する方法。

【0124】
式I-dで表される化合物は、XがCl-SO-である式(IA)の化合物であり、上記製法A又はBに準じて製造することができる。

【0125】
式I-dで表される化合物と式IVで表される化合物との反応は、無溶媒下または適当な溶媒中で行われる。使用する溶媒は、例えば、トルエン、キシレン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム等が挙げられ、これらの溶媒はそれぞれ単独で、あるいは2種以上で混合して用いられる。本反応は、必要に応じて塩基の存在下に行われる。塩基の具体例としては、トリエチルアミン、イミダゾール、N-メチルイミダゾール、p-ジメチルアミノピリジン、N-メチルモルホリン等の有機塩基、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、水酸化ナトリウムのような無機塩基等が挙げられる。反応温度は、通常-40℃~200℃、好ましくは-20℃~70℃、より好ましくは1℃~30℃である。

【0126】
10が水素原子である式(IV)の化合物(即ち、R11-NH)は、R11-NOを、適切な溶媒中で、水素雰囲気下でパラジウム等の金属触媒を用いて接触還元することで得ることができる。使用する溶媒は、例えば、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、塩化メチレン、クロロホルム、アセトニトリル、メタノール、エタノール、酢酸エチル等が挙げられ、これらの溶媒はそれぞれ単独で、あるいは2種以上で混合して用いられる。反応温度は、通常-40℃~200℃、好ましくは-20℃~70℃、より好ましくは1℃~30℃である。

【0127】
10がC1-6アルキルである式(I-c)の化合物(即ち、下式(I-e)

【0128】
【化33】
JP0005846527B2_000034t.gif

【0129】
(ここで、R、R、R、R、R、R、RおよびR11は上記(I)に記載のものと同じものを意味し、R10’はC1-6アルキルを示す。)
で表される化合物)は、例えば、以下の製法Dにより製造することもできる。

【0130】
〔製法D〕:下記式(I-f)

【0131】
【化34】
JP0005846527B2_000035t.gif

【0132】
(ここで、R、R、R、R、R、R、RおよびR11は上記(I)に記載のものと同じものを意味する。)
で表される化合物と、
10’-I
〔式中、R10’はC1-6アルキルである。〕
とを反応させ、アミノ基にアルキル基を導入することからなる、前記式(I-e)で表される化合物を製造する方法。

【0133】
式I-fで表される化合物は、R10が水素原子である式(I-c)の化合物であり、上記製法A、B又はCにより製造することができる。

【0134】
式(I-f)の化合物とR10’-Iとの反応は、無溶媒下または適当な溶媒中で行われる。使用する溶媒は、例えば、トルエン、キシレン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム等が挙げられ、これらの溶媒はそれぞれ単独で、あるいは2種以上で混合して用いられる。本反応は、必要に応じて塩基の存在下に行われる。塩基の具体例としては、水素化ナトリウム、水素化カルシウム、カリウムt-ブトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、ブチルリチウム、フェニルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水素化リチウム等が挙げられる。反応温度は、通常-40℃~200℃、好ましくは-20℃~70℃、より好ましくは1℃~30℃である。

【0135】
式(I)で表される化合物のうち、Yが水素原子である化合物は、式(IA)で表される化合物を、溶媒中または無溶媒で、酸と反応させ、下式

【0136】
【化35】
JP0005846527B2_000036t.gif

【0137】
で表される基を脱離することにより、合成することができる。

【0138】
酸としては、トリフルオロ酢酸、塩酸、ギ酸、メタンスルホン酸、トシル酸などが挙げられ、トリフルオロ酢酸、ギ酸、塩酸が好ましい。使用する溶媒は、例えば、トルエン、キシレン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム等が挙げられ、これらの溶媒はそれぞれ単独で、あるいは2種以上で混合して用いられる。反応温度は、通常-40℃~200℃、好ましくは-20℃~70℃、より好ましくは1℃~30℃である。

【0139】
式(I)で表される化合物のうち、Yが

【0140】
【化36】
JP0005846527B2_000037t.gif

【0141】
である化合物は、上記方法等で製造することができる、Yが水素原子である、式(I)で表される化合物と、以下の式で表されるカルボン酸

【0142】
【化37】
JP0005846527B2_000038t.gif

【0143】
とを、溶媒中または無溶媒で縮合させることにより製造することができる。カルボン酸の使用量は、Yが水素原子である、式(I)で表される化合物1モルに対して、1~5モル程度である。使用する溶媒は、例えば、トルエン、キシレン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム等が挙げられ、これらの溶媒はそれぞれ単独で、あるいは2種以上で混合して用いられる。反応温度は、通常-40℃~200℃、好ましくは-20℃~70℃、より好ましくは1℃~30℃である。

【0144】
縮合反応においては、適切な脱水縮合剤を用いることが好ましい。脱水縮合剤としては、N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC・HCl)、1H-ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート (BOP)、1H-ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート(PyBOP)、O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HBTU)、O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウム テトラフルオロボラート(TBTU)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HATU)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TATU)、1,1'-カルボニルビス-1H-イミダゾール(CDI)等を挙げることが出来る。

【0145】
縮合反応は、適切な塩基の存在下で行うことが好ましい。塩基としては第三級アミン類、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)などのトリアルキルアミン類、N-メチルモルホリン、ピリジンなどの複素環式第三級アミン類などが例示できる。塩基の使用量は、Yが水素原子である、式(I)で表される化合物1モルに対して、1~5モル程度である。

【0146】
式(I)で表される化合物のうち、Yがカルボキシル基である化合物は、製法A~Dにおける各原料においてRが水素原子である化合物を用いるか、式(IA)の化合物を加水分解することにより得ることができる。

【0147】
上記に示す製造方法で得られた各化合物は、抽出、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、再結晶、再沈殿のような常法に従って単離・精製される。抽出溶媒としては、ジエチルエーテル、酢酸エチル、クロロホルム、ジクロロメタン、トルエン等が用いられる。シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製は、酸性、塩基性もしくは各種化学処理をしたシリカゲルまたはアルミナ等を用いて、展開溶媒には、例えばヘキサン/酢酸エチル、ヘキサン/クロロホルム、酢酸エチル/メタノール、クロロホルム/メタノール、アセトニトリル/水、メタノール/水等を使用することができる。

【0148】
式(I)の化合物がラセミ体である場合は、光学活性カラムを用いるクロマトグラフィー、光学活性な酸または合成キラル分割剤などによる光学分割方法、優先晶出法、ジアステレオマー法等の常法に従って、それぞれのエナンチオマーへと分離・精製することができる。例えば光学活性酸を用いたエナンチオマーへの分離は、常法に従ってジアステレオマー塩を形成させた後、2種のジアステレオマー塩に分離し、次いでこれを遊離塩基に変換させることにより行われる。光学分割剤として用いられる光学活性酸としては、例えば(+)-または(-)-ショウノウ酸、(1S)-(+)-または(1R)-(-)-ショウノウ-10-スルホン酸、L-(+)-またはD-(-)-酒石酸、(+)-または(-)-マンデル酸、(S)-(-)-または(R)-(+)-リンゴ酸、L-ピログルタミン酸、(S)-(+)-または(R)-(-)-1,1’-ビナフチル-2,2’-ジイル、(+)-ジベンゾイル-D-酒石酸または(-)-ジベンゾイル-L-酒石酸等が挙げられる。

【0149】
上記製法においては、必要に応じて原料化合物中に含まれる官能基(ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基等)へ保護基を導入した上で、各反応を行うこともできる。得られた反応産物を脱保護処理に付すことにより、目的とする化合物を得ることが出来る。官能基の保護及び脱保護は、当業者であれば常法に従って容易に行うことができる。

【0150】
式(I)の化合物は、構造式中に存在する官能基の種類、原料化合物の選定、反応処理条件により、遊離塩基または酸付加塩の形で得られるが、常法に従って式(I)の化合物に変換することができる。一方、式(I)の化合物は、構造式中に存在する官能基の種類に応じて、常法に従って適切な酸と処理することにより酸付加塩に導くことができる。

【0151】
次に本発明の化合物を含む医薬組成物について以下に説明する。
本発明は、式(I)で表される化合物又はその生理的に許容される塩を有効成分とし、薬学的に許容される賦形剤、希釈剤又は担体を含む医薬組成物をも提供する。式(I)で表される化合物又はその生理的に許容される塩を、薬学的に許容される従来公知の賦形剤、希釈剤、担体等と共に医薬組成物として調製することができる。

【0152】
賦形剤としては、例えば、澱粉、乳糖、白糖、マンニット、カルボキシメチルセルロース、コーンスターチ、無機塩類等が挙げられ、1種単独あるいは2種以上を組み合わせて使用される。
希釈剤としては、例えば、注射用蒸留水、生理食塩水、ブドウ糖水溶液、注射用植物油、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等が挙げられ、1種単独あるいは2種以上を組み合わせて使用される。
担体としては、例えば、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ショ糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、澱粉、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等が挙げられ、1種単独あるいは2種以上を組み合わせて使用される。

【0153】
上記以外に、添加剤として、例えば、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、吸収促進剤、保湿剤、吸着剤、滑沢剤、充填剤、増量剤、付湿剤、防腐剤、安定剤、乳化剤、可溶化剤、浸透圧を調節する塩等を、得られる製剤の投与単位形態に応じて適宜選択し使用することができる。さらに、本発明の医薬組成物中には、必要に応じて着色剤、保存剤、香料、風味剤、甘味剤等を配合し、調製することもできる。

【0154】
本発明の医薬組成物の剤型としては、経口又は非経口(例、局所、直腸、静脈投与等)の別を問わず、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤等が挙げられる。また、注射剤の形態に調製する場合であれば、静脈内、筋肉内、皮下、臓器内、鼻腔内、皮内、点眼、脳内、直腸内、膣内および腹腔内、腫瘍内部、腫瘍の近位などへの投与あるいは直接病巣に投与することができる。
また、本発明の医薬組成物が液状である場合は、凍結保存または凍結乾燥等により水分を除去して保存してもよい。凍結乾燥製剤は、使用時に注射用蒸留水等を加え、再度溶解して使用される。

【0155】
上記医薬組成物の投与量は、所望の治療効果、投与法、治療期間、患者の年齢、性別その他の条件などに応じて適宜設定され得るが、通常、有効成分である本発明の化合物を、1日成人1人に対して体重1kg当り、1pg~1g程度、好ましくは1pg~10mg程度、より好ましくは1pg~1μg、さらに好ましくは1pg~500ng程度、1pg~50ng程度、1pg~1ng程度である。本発明の医薬組成物は、1日に1回又は数回に分けて投与することができる。

【0156】
本発明の医薬組成物中に含まれる式(I)で表される化合物又はその塩の含有量は、製剤の形態によって相違し、通常採用されている投与量に基づいて適宜設定され得るが、例えば、0.0001~99.9999重量%等が例示される。

【0157】
式(I)で表される化合物又はその生理的に許容される塩は、TGF-βシグナル伝達阻害活性を有するので、TGF-βシグナル伝達阻害剤として使用することができ、哺乳動物におけるTGF-β関連疾患の治療及び/又は予防剤として使用することができる。「シグナル伝達」とは、リガンドのレセプターへの結合が生理学的変化に翻訳されるプロセスである。具体的には、TGF-βのレセプターへの結合により、Smad3/Smad4複合体が活性化され、該複合体が標的配列(CAGA配列)へ結合し、その下流の遺伝子の転写が調節(上方制御又は下方制御)されるプロセスを意味する。TGF-β関連疾患とは、病態形成因子に過度のTGF-βやTGF-βシグナルが含まれる疾患を意味する。TGF-βは、間葉系細胞のコラーゲン産生を強力に促すことにより、肝線維化/肝硬変、動脈硬化、肺線維症(突発性肺線維症等)、皮膚線維症、強皮症、腎不全(糸球体腎炎)、関節リウマチ、糖尿病性腎症、代謝性疾患(ヘマクロマトーシス、ウィルソン病等)、癌(子宮筋腫等)などの組織の線維化を伴う硬化性疾患の病態を形成する。従って、TGF-β関連疾患の具体例としては、肝線維化/肝硬変、動脈硬化、肺線維症(突発性肺線維症等)、皮膚線維症、強皮症、腎不全(糸球体腎炎)、関節リウマチ、糖尿病性腎症、代謝性疾患(ヘマクロマトーシス、ウィルソン病等)、癌(子宮筋腫等)などの組織の線維化を伴う硬化性疾患を挙げることが出来る。

【0158】
式(I)で表される化合物又はその生理的に許容される塩は、毒性が低く、安全であるので、そのまま医薬として、もしくは自体公知の薬学的に許容しうる担体などと混合してヒトを含む哺乳動物(例えば、ウマ、ウシ、犬、猫、ラット、マウス、ウサギ、ブタ、サル、ヒト等)に対して投与し、該哺乳動物におけるTGF-β関連疾患を予防又は治療することが出来る。

【0159】
以下に参考例、実施例および試験例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
【実施例】
【0160】
[実施例1]
4-{[3-(4-tert-ブチルフェニルスルファモイル)-2,4,5,6-テトラメチルベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y335)
ジクロロメタン(18 ml)中に2,4,5,6-テトラメチルベンゼンジスルホニルジクロリド(1.2 g, 3.6 mmol)を溶解し、氷冷中撹拌した。その後、1-Boc-4-(アミノメチル)ピペリジン(620 μl, 2.90 mmol)を溶解したジクロロメタン溶液(18 ml)を加え、氷冷中で2時間撹拌した。その後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣をヘキサン:酢酸エチル (2:1)を展開溶媒とするシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、化合物Y321を533 mg, 29%の収率で得た。化合物Y321(88 mg, 0.17 mmol)をジクロロメタン(3 ml)中に溶解し、tert-ブチルアニリン(40 μl, 0.26 mmol)及びトリエチルアミン(72 μl, 0.52 mmol)を加え、室温で4時間撹拌した。その後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣をクロロホルム:メタノール(40:1)を展開溶媒とするシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を86 mg, 80%の収率で得た。
【実施例】
【0161】
【化38】
JP0005846527B2_000039t.gif
【実施例】
【0162】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ7.21 (dd, 2H, J = 8.5, 3.0 Hz), 7.1 (bs, 1H), 6.85 (dd, 2H, J = 8.5, 3.0 Hz), 4.70 (dd, 1H J = 7.0, 6.0 Hz), 4.06 (bs, 2H), 2.86 (s, 3H), 2.64-2.60 (m, 9H), 2.25 (s, 3H), 1.60-1.50 (m, 3H), 1.43 (s, 9H), 1.23 (s, 9H), 1.04-0.96 (m, 2H)
【実施例】
【0163】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ154.9, 148.8, 141.9, 141.5, 139.6, 139.2, 138.3, 136.6, 133.4, 126.4, 121.6, 79.7, 77.5, 48.4, 36.7, 34.5, 31.4, 29.7, 28.6, 21.0, 20.4, 20.1, 17.4
【実施例】
【0164】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C31H46N3O6S2, 620.2828; found, 620.2977
【実施例】
【0165】
[実施例2]
4-{[3-(4-ピペリジン-1-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y224)
DMSO (5 ml)に4-フルオロニトロベンゼン (323 mg, 2.3 mmol)を溶解し、炭酸カリウム(475 mg, 3.5 mmol)及びピペリジン (460 μl, 4.6 mmol)を加え、90℃で9時間撹拌した。その後、反応溶液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出し、有機層を飽和NaCl水で2回洗浄した。有機層をNa2CO3で乾燥した後、溶媒を留去し、化合物Y197を472 mg, 100%の収率で得た。化合物Y197を酢酸エチル20 mlに溶解し、Pd/C (186 mg)を加え、水素雰囲気下、室温で3時間撹拌した。その後、反応溶液をセライトでろ過し、ろ液を減圧下濃縮し、得られた残渣をクロロホルム:メタノール (40:1)を展開溶媒とするシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、化合物Y222を394 mg、定量的な収率で得た。化合物Y491(後述) (80 mg, 0.18 mmol)をジクロロメタン (2 ml)に溶解し、化合物Y222 (100 mg, 0.58 mmol)を加え、室温で5時間撹拌した。その後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣をクロロホルム:メタノール (35:1)を展開溶媒とするシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を68 mg, 64%の収率で得た。
【実施例】
【0166】
【化39】
JP0005846527B2_000040t.gif
【実施例】
【0167】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.40 (s, 1H), 8.0 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.70 (d, 1H, J = 8.5 Hz), 7.52 (dd, 1H, J = 8.0, 7.5 Hz), 6.92 (dd, 2H, J = 9.0, 3.5 Hz), 6.77 (dd, 2H, J = 9.0, 6.5 Hz), 5.33 (t, 1H, J = 6.0 Hz), 4.07 (bs, 2H), 3.11-3.09 (m, 4H), 2.79-2.64 (m, 4H), 1.69-1.53 (m, 10H), 1.43 (s, 9H), 1.09-1.01 (m, 2H)
【実施例】
【0168】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ154.9, 141.6, 140.8, 131.4, 130.9, 129.8, 125.8, 125.7, 79.7, 77.4, 48.7, 36.6, 29.6, 28.6, 25.7, 24.2
【実施例】
【0169】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C28H39N4O6S2, 591.2311; found, 591.2324
【実施例】
【0170】
[実施例3]
4-{[3-(4-モルホリン-4-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y185)
DMSO (7ml)に4-フルオロニトロベンゼン (382 mg, 2.7 mmol)を溶解し、炭酸カリウム (561 mg, 4.0 mmol)及びモルホリン (472 mg, 5.4 mmol)を加え、90℃で終夜撹拌した。
その後、反応溶液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出し、有機層を飽和NaCl水で2回洗浄した。有機層をNa2CO3で乾燥した後、溶媒を留去し、得られた残渣をヘキサン:酢酸エチル (2:1)を展開溶媒とするシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、化合物Y180を493 mg, 88%の収率で得た。化合物Y180 (483 mg, 2.3 mmol)をメタノール(25 ml)に溶解し、Pd/C (205 mg)を加え、水素雰囲気下、室温で終夜撹拌した。その後、反応溶液をセライトでろ過し、ろ液を減圧下濃縮し、得られた残渣をヘキサン:酢酸エチル (1:2)を展開溶媒とするシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、化合物Y183を358 mg, 87%の収率で得た。化合物Y491 (後述)(134 mg, 0.3 mmol)をジクロロメタン (4 ml)に溶解し、化合物Y183 (158 mg, 0.9 mmol)、トリエチルアミン (123 μl, 0.9 mmol)を加え、室温で45分撹拌した。その後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣をクロロホルム:メタノール (22:1)を展開溶媒とするシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を120 mg, 69%の収率で得た。
【実施例】
【0171】
【化40】
JP0005846527B2_000041t.gif
【実施例】
【0172】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.43 (s, 1H), 8.00 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.70 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.53 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 7.43 (bs, 1H), 6.98 (dd, 2H, J = 9.0, 3.5 Hz), 6.76 (dd, 2H, J = 9.0, 3.5 Hz), 5.55 (dd, 1H, J = 6.5, 6.0 Hz), 4.05 (bs, 2H), 3.83-3.81 (m, 4H), 3.10-3.08 (m, 4H), 2.80-2.63 (m, 4H), 1.64-1.54 (m, 3H), 1.42 (s, 9H), 1.86-1.01 (m, 2H)
【実施例】
【0173】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ155.0, 150.1, 141.6, 140.8, 131.3, 131.0, 129.8, 127.4, 125.8, 125.6, 116.2, 79.7, 66.9, 58.6, 50.9, 49.2, 48.7, 36.5, 29.6, 28.6, 18.5
【実施例】
【0174】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C27H37N4O7S2, 593.2104; found, 593.2197
【実施例】
【0175】
[実施例4]
4-{[3-(4-ジエチルアミノフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y186)
DMSO (5ml)に4-フルオロニトロベンゼン (316 mg, 2.2 mmol)を溶解し、炭酸カリウム (464 mg, 3.4 mmol)及びジエチルアミン (327 mg, 4.4 mmol)を加え、90℃で終夜撹拌した。その後、反応溶液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出し、有機層を飽和NaCl水で2回洗浄した。有機層をNa2CO3で乾燥した後、溶媒を留去し、得られた残渣をヘキサン:酢酸エチル (2:1)を展開溶媒とするシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、化合物Y181を386 mg, 89%の収率で得た。化合物Y181 (369 mg, 1.9 mmol)をメタノール(20 ml)に溶解し、Pd/C (141 mg)を加え、水素雰囲気下、室温で終夜撹拌した。その後、反応溶液をセライトでろ過し、ろ液を減圧下濃縮し、得られた残渣をヘキサン:酢酸エチル (1:1)を展開溶媒とするシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、化合物Y184を280 mg, 90%の収率で得た。化合物Y491(後述) (158 mg, 0.35 mmol)をジクロロメタン(5 ml)に溶解し、化合物Y184 (143 mg, 0.9 mmol)、トリエチルアミン (145 μl, 1.0 mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。その後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣をクロロホルム:メタノール (30:1)を展開溶媒とするシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を24 mg, 12%の収率で得た。
【実施例】
【0176】
【化41】
JP0005846527B2_000042t.gif
【実施例】
【0177】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.44 (s, 1H), 8.00 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.30 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.53 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 7.09 (bs, 1H), 6.87 (d, 2H, J = 9.0 Hz), 6.49 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 5.45 (t, 1H, J = 6.5 Hz), 4.06 (bs, 2H), 3.28 (dd, 4H, J = 14.0, 7.0 Hz), 2.81-2.63 (m, 4H), 1.66-1.57 (m, 3H), 1.43 (s, 9H), 1.13 (t, 6H, J = 7.0 Hz), 1.08-0.99 (m, 2H)
【実施例】
【0178】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ154.9, 147.1, 141.5, 141.1, 131.9, 131.0, 129.7, 126.9, 125.8, 122.8, 112.1, 79.6, 79.5, 77.4, 48.7, 44.5, 36.6, 29.6, 28.6, 12.6
【実施例】
【0179】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C27H40N4O6S2, 579.2311; found, 579.2360
【実施例】
【0180】
[実施例5]
4-{[3-(4-ジメチルアミノ-3-フラン-2-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y244)
N-メチル4-ニトロアニリン (5.61 g, 37 mmol)を溶解したアセトニトリル溶液(200ml)にN-ブロモサクシンイミド (6.9 g, 38 mmol)を溶解したアセトニトリル溶液 (100 ml)を氷冷下加えて30分間撹拌した。その後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣に水を加え、酢酸エチルで2回抽出し、有機層を飽和NaCl水で2回洗浄した。有機層をNa2CO3で乾燥した後、溶媒を留去し、酢酸エチル/ヘキサン溶媒で再結晶を行い、化合物Y495を10.6 g, 定量的な収率で得た。化合物Y495 (1.0 g, 4.3 mmol)をDMF (40 ml)に溶解した。その後、窒素気流下2-フリルボロン酸 (500 mg, 4.3 mmol), Pd(PPh3)4 (500 mg, 10 mol%), 2M K2CO3 (5 ml)を加え、窒素気流下80℃で23時間撹拌した。
その後、反応溶液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出し、有機層を飽和NaCl水で2回洗浄した。有機層をNa2CO3で乾燥した後、溶媒を留去し、得られた残渣をヘキサン:酢酸エチル (5:1)を展開溶媒とするシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、化合物Y496を785 mg, 83%の収率で得た。
化合物Y496 (300 mg, 1.3 mmol)をDMF (14 ml)に溶解し、ヨウ化メチル (1 ml)、水素化ナトリウム(316 mg, 13.1 mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。その後、気泡の発生がなくなるまで注意して水を加え、酢酸エチルで2回抽出し、有機層を飽和NaCl水で2回洗浄した。有機層をNa2CO3で乾燥した後、溶媒を留去し、得られた残渣をヘキサン:酢酸エチル (4:1)を展開溶媒とするシリカゲルクロマトグラフィーで精製した。得られた化合物を酢酸エチル (10 ml)に溶解し、Pd/C (111 mg)を加え、水素雰囲気下、室温で終夜撹拌した。その後、反応溶液をセライトでろ過し、ろ液を減圧下濃縮し、得られた残渣をクロロホルムを展開溶媒とするシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、化合物Y503を210 mg, 80%の収率(2段階)で得た。化合物Y491(後述)(420 mg, 0.92 mmol)をジクロロメタン(10 ml)に溶解し、化合物Y503 (210 mg, 1.0 mmol)、トリエチルアミン (250 μl, 1.8 mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。その後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣をクロロホルム:メタノール (40:1)を展開溶媒とするシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、表題化合物Y244を309 mg, 100%の収率で得た。
【実施例】
【0181】
【化42】
JP0005846527B2_000043t.gif
【実施例】
【0182】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.36 (s, 1H), 8.00 (d, 1H, J = 7.0 Hz), 7.86 (d, 1H, J = 8.5 Hz), 7.57 (dd, 1H, J = 8.5, 7.0 Hz), 7.43-7.41 (m, 2H), 7.01-6.96 (m, 3H), 6.93 (bs, 1H), 6.47-6.46 (m, 1H), 4.92 (dd, 1H, J = 7.0, 6.0 Hz), 4.07 (bs, 2H), 2.77-2.73 (m, 2H), 2.64 (s, 6H), 1.61-1.56 (m, 3H), 1.44 (s, 9H), 1.04-1.01 (m, 2H)
【実施例】
【0183】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ154.9, 141.6, 141.6, 140.9, 131.3, 131.1, 130.0, 125.9, 125.5, 123.1, 122.5, 111.9, 109.8, 79.7, 48.7, 44.1, 36.6, 29.6, 28.6
【実施例】
【0184】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C29H37N4O7S2, 617.2104; found, 617.2101
【実施例】
【0185】
[実施例6]
4-{[3-(3-フラン-2-イル-4-ピペリジン-1-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y250)
2-ブロモ-1-フルオロ-4-ニトロベンゼン(2.0 g, 9.1 mmol)をDMSO (20 ml)に溶解し、炭酸カリウム (2.5 g, 18 mmol)及びピペリジン (1.8 ml, 18 mmol)を加え、90℃で終夜撹拌した。その後、反応溶液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出し、有機層を飽和NaCl水で2回洗浄した。有機層をNa2CO3で乾燥した後、溶媒を留去し、得られた残渣をヘキサン:酢酸エチル (25:1)を展開溶媒とするシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、化合物Y245を2.52 g, 98%の収率で得た。化合物Y245 (334 mg, 1.2 mmol)をDMF (12 ml)に溶解し、窒素気流下2-フリルボロン酸 (201 mg, 1.8 mmol), Pd(PPh3)4(416 mg, 30 mol%), 2M Na2CO3 (1.7 ml)を加え、窒素気流下90℃で12.5時間撹拌した。その後、反応溶液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出し、有機層を飽和NaCl水で2回洗浄した。有機層をNa2CO3で乾燥した後、溶媒を留去し、得られた残渣をヘキサン:酢酸エチル (15:1)を展開溶媒とするシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、化合物Y247を313 mg, 96%の収率で得た。化合物Y247 (310 mg, 1.1 mmol)をジクロロメタン(13 ml)に溶解し、Pd/C (98 mg)を加え、水素雰囲気下、室温で終夜撹拌した。その後、反応溶液をセライトでろ過し、ろ液を減圧下濃縮し、得られた残渣をクロロホルムを展開溶媒とするシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、化合物Y247aを271 mg、収率91%で得た。化合物Y247aをジクロロメタン (12 ml)に溶解し、化合物Y491(後述) (151mg, 0.33 mmol)及びトリエチルアミン (100 μl、0.72 mmol)を加え、室温で5時間撹拌した。その後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣をクロロホルム:メタノール (40:1)を展開溶媒とするシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を161 mg, 定量的な収率で得た。
【実施例】
【0186】
【化43】
JP0005846527B2_000044t.gif
【実施例】
【0187】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.44 (s, 1H), 8.00 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.84 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.54 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 7.50 (d, 1H, J = 2.0 Hz), 7.39 (bs, 2H), 7.21 (d, 1H, J = 3.5 Hz), 7.02-6.97 (m, 2H), 6.45 (dd, 1H, J = 3.5, 2.0 Hz), 5.31 (bs, 1H), 4.01 (bs, 2H), 2.78-2.61 (m, 8H), 1.68-1.54 (m, 9H), 1.43 (s, 9H), 1.06-0.98 (m, 2H)
【実施例】
【0188】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ155.0, 151.1, 149.3, 141.6, 141.5, 140.9, 131.3, 131.1, 130.9, 126.3, 125.8, 122.9, 121.8, 121.1, 111.9, 109.5, 79.8, 79.7, 77.4, 53.6, 48.6, 36.6, 31.1, 29.6, 28.6, 26.5, 24.2
【実施例】
【0189】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C32H41N4O7S2, 657.2417; found, 657.2433
【実施例】
【0190】
[参考例1]
Y491の合成
1,3-ベンゼンジスルホニルクロリド (1.3 g, 4.7 mmol)をジクロロメタン (25 ml)に溶解し、氷冷下、1-Boc-4-(アミノメチル)ピペリジン (0.7 ml,2.8 mmol)のジクロロメタン溶液(25 ml)を加えて撹拌した。20分後、反応溶媒を留去し、得られた残渣をクロロホルム:メタノール (48:1)を展開溶媒とするシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、表題化合物Y491を334 mg, 16%の収率で得た。
【実施例】
【0191】
【化44】
JP0005846527B2_000045t.gif
【実施例】
【0192】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.49 (s, 1H), 8.23-8.20 (m, 2H), 7.81 (dd, 1H, J = 8.0, 7.0 Hz), 5.29 (t, 1H, J = 6.5 Hz), 4.09-4.07 (m, 2H), 2.90 (dd, 2H, J = 7.0, 6.0 Hz), 2.66-2.61 (m, 2H), 1.67-1.64 (m, 3H), 1.43 (s, 9H), 1.09-1.06 (m, 2H)
【実施例】
【0193】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ154.7, 145.2, 142.8, 133.1, 130.9, 130.4, 125.4, 79.6, 48.7, 48.6, 43.4, 36.5, 29.4, 28.4
【実施例】
【0194】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C17H24ClN2O6S2, 451.0764; found, 451.0753
【実施例】
【0195】
[実施例7]
4-[3-(ピペリジン-1-スルホニル)ベンゼンスルホニル]ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y043)
実施例2における最終工程(Y222とY491との縮合工程)に準じて、1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジンとY491とを縮合することにより、標題化合物を得た。
【実施例】
【0196】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.10 (s, 1H), 7.98 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.95 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.73 (dd, 1H, J = 8.5, 8.0 Hz), 3.52-3.50 (m, 4H), 3.03-2.99 (m, 8H), 1.67-1.62 (m, 4H), 1.46-1.43 (m, 2H), 1.40 (s, 9H)
【実施例】
【0197】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ154.2, 138.8, 137.6, 131.8, 131.4, 130.3, 126.8, 80.8, 47.1, 46.1, 28.3, 25.3, 23.5
【実施例】
【0198】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C20H30N3O6S2, 472.1576; found, 472.1510
【実施例】
【0199】
[実施例8]
4-{[3-(ピペリジン-1-スルホニル)ベンゼンスルホニルアミノ]-メチル}-ピペリジン-1-カルボン酸 ベンジルエステル(Y053)
クロロホルム(15 ml)に後述の実施例11で得た4-{[3-(ピペリジン-1-スルホニル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y029)(1.16g, 2.3 mmol)を溶解し、氷冷中、TFA (10 ml)を加え、2時間撹拌した。溶媒を留去することにより、Y055を1.25 g、定量的な収率で得た。Y055(148 mg, 0.37 mmol)をクロロホルム(8 ml)に溶解し、トリエチルアミン(153 ml, 1.1 mmol)及び塩化ベンジルオキシカルボニル(157 ml, 1.1 mmol)を氷冷中加え、1時間撹拌した。その後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣をクロロホルム:メタノール (15:1)を展開溶媒とするシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を59 mg, 20%の収率で得た。
【実施例】
【0200】
【化45】
JP0005846527B2_000046t.gif
【実施例】
【0201】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.22 (dd, 1H, J = 2.0, 1.5 Hz), 8.06 (ddd, 1H, J = 8.0, 3.0, 1.5 Hz), 7.94 (ddd, 1H, J = 8.0, 3.0, 1.5 Hz), 7.70 (t, 1H, J = 8.0 Hz) 7.37-7.29 (m, 5H), 5.10 (s, 2H), 4.96 (bs, 1H), 4.17 (bs, 2H), 3.03-2.72 (m, 8H), 1.68-1.60 (m, 7H), 1.46-1.41 (m, 2H), 1.13-1.06 (m, 2H)
【実施例】
【0202】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ155.4, 141.9, 138.5, 136.9, 131.5, 130.8, 130.3, 128.7, 128.2, 128.0, 128.0, 126.2, 67.3, 48.7, 47.1, 43.8, 36.6, 29.6, 25.3, 23.5
【実施例】
【0203】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C25H32N3O6S2, 534.1733; found, 534.1760
【実施例】
【0204】
[実施例9]
4-({メチル-[3-(メチル-p-トリルスルファモイル)ベンゼンスルホニル]アミノ}メチル)ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y191)
THF (5 ml)に後述の実施例21で得た4-[(3-p-トリルスルファモイルベンゼンスルホニルアミノ)メチル]ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y155) (235 mg, 0.45 mmol)を溶解し、ヨウ化メチル(140 μl, 2.2 mmol)を加え、水素化ナトリウム(108 mg, 4.5 mmol)を注意しながら加え、室温で3時間撹拌した。その後、反応溶液に水を加え、クロロホルムで2回抽出し、有機層を飽和NaCl水で2回洗浄した。有機層をNa2CO3で乾燥した後、溶媒を留去し、得られた残渣をクロロホルムを展開溶媒とするシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を222 mg, 90%の収率で得た。
【実施例】
【0205】
【化46】
JP0005846527B2_000047t.gif
【実施例】
【0206】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ7.96-7.94 (m, 2H), 7.71-7.69 (m, 1H), 7.62 (dd, 1H, J = 8.0, 7.5 Hz), 7.09 (d, 2H, J = 8.0 Hz), 6.92 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 4.09 (d, 2H, J = 12.5 Hz), 3.16 (s, 3H), 2.79 (d, 2H, J = 6.0 Hz), 2.67 (s, 3H), 2.30 (s, 3H), 1.74-1.65 (m, 3H), 1.43 (s, 9H), 1.14-1.06 (m, 2H)
【実施例】
【0207】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ154.8, 139.1, 138.3, 138.3, 137.9, 131.5, 131.2, 129.9, 129.9, 126.5, 126.4, 79.5, 55.8, 43.5, 38.6, 35.7, 34.8, 29.7, 28.5, 21.1
【実施例】
【0208】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C26H36N3O6S2, 550.2046; found, 550.2113
【実施例】
【0209】
[実施例10]
4-[({3-[(4-tert-ブチルフェニル)メチルスルファモイル]ベンゼンスルホニル}メチルアミノ)メチル]ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y205)
実施例9における最終工程(Y155のメチル化)に準じて、後述の実施例22で得たY177とヨウ化メチルを接触させることにより、表題化合物を得た。
【実施例】
【0210】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ7.97-7.95 (m, 2H), 7.74-7.72 (m, 1H), 7.63 (dd, 1H, J = 8.0, 7.5 Hz), 7.31 (dd, 2H, J = 8.5, 2.5 Hz), 6.98 (dd, 2H, J = 8.5, 2.5 Hz), 4.11 (d, 2H, J = 13.0 Hz), 3.19 (s, 3H), 2.82 (d, 2H, J = 6.5 Hz), 2.69 (s, 3H), 1.75-1.67 (m, 3H), 1.45 (s, 9H), 1.29 (s, 9H), 1.17-1.08 (m, 2H)
【実施例】
【0211】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ154.9, 151.2, 139.2, 138.6, 138.2, 131.6, 131.2, 130.0, 126.6, 126.3, 79.6, 55.9, 43.6, 38.6, 35.9, 34.9, 34.8, 34.7, 31.4, 29.8, 28.6
【実施例】
【0212】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C29H42N3O6S2, 592.2515; found, 550.2534
【実施例】
【0213】
[実施例11]
4-{[3-(ピペリジン-1-スルホニル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y029)
実施例2における最終工程(Y222とY491との縮合工程)に準じて、ピペリジンとY491とを縮合することにより、標題化合物を得た。
【実施例】
【0214】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.22 (s, 1H), 8.06 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.95 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.70 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 4.92 (dd, 1H, J = 6.5, 6.0 Hz), 4.08 (bs, 2H), 3.03-3.01 (m, 4H), 2.85 (dd, 2H, J = 6.5, 6.0 Hz), 2.63 (m, 2H), 1.67-1.56 (m, 8H), 1.43 (s, 9H), 1.10-1,02 (m, 2H)
【実施例】
【0215】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ154.9, 141.9, 138.5, 131.4, 130.8, 130.3, 126.1, 88.7, 79.7, 48.8, 47.1, 36.7, 34.5, 29.7, 28.6, 25.2, 23.5
【実施例】
【0216】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C22H34N3O6S2, 500.1889; found, 500.1955
【実施例】
【0217】
[実施例12]
4-[(3-ジエチルスルファモイルベンゼンスルホニルアミノ)メチル]ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y080)
実施例2における最終工程(Y222とY491との縮合工程)に準じて、ジエチルアミンとY491とを縮合することにより、標題化合物を得た。
【実施例】
【0218】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.27 (dd, 1H, J = 2.0, 1.5 Hz), 8.03-7.98 (m, 2H), 7.66 (dd, 1H, J = 8.0, 7.5 Hz), 5.18 (dd, 1H, J = 6.0, 7.0 Hz), 4.05 (bs, 2H), 3.26(dd, 4H, J = 14.0, 7.5 Hz), 2.82 (dd, 2H, J = 6.5, 6.0 Hz), 2.6 (bs, 2H), 1.64-1.58 (m, 3H), 1.42 (s, 9H), 1.13 (dd, 6H, J = 14.5, 7.5 Hz), 1.08-0.99 (m, 2H)
【実施例】
【0219】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ154.9, 142.2, 141.9, 130.7, 130.5, 130.3, 125.6, 79.7, 48.8, 42.4, 36.6, 29.6, 28.6, 14.3
【実施例】
【0220】
HRMS m/z: [M-H]- calcd for C21H35N3O6S2, 488.1889; found, 488.1898
【実施例】
【0221】
[実施例13]
4-{[3-(モルホリン-4-スルホニル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y081)
実施例2における最終工程(Y222とY491との縮合工程)に準じて、モルホリンとY491とを縮合することにより、標題化合物を得た。
【実施例】
【0222】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.22 (m, 1H), 8.09 (dd, 1H, J = 8.0, 1.0 Hz), 7.94 (dd, 1H, J = 8.0, 1.0 Hz), 7.73 (dd, 1H, J = 8.0, 7.5 Hz), 5.23-5.20 (m, 1H), 4.06 (m, 2H), 3.75-3.73 (m, 4H), 3.04-3.02 (m, 4H), 2.85 (dd, 2H, J = 6.5, 6.0 Hz), 2.63 (m, 2H), 1.65-1.60 (m, 3H), 1.42 (s, 9H), 1.10-1.01 (m, 2H)
【実施例】
【0223】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ154.9, 142.2, 137.2, 137.2, 131.5, 131.3, 130.4, 126.3, 79.7, 66.2, 48.8, 46.1, 36.7, 29.6, 28.6
【実施例】
【0224】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C21H32N3O7S2, 502.1682; found, 502.1683
【実施例】
【0225】
[実施例14]
4-[(3-スルファモイルベンゼンスルホニルアミノ)メチル]ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y082)
アンモニア水を用い、実施例2における最終工程(Y222とY491との縮合工程)に準じて、アンモニア水とY491とを縮合することにより、標題化合物を得た。
【実施例】
【0226】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.39 (s, 1H), 8.06 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.97 (d, 1H, J = 7.5 Hz), 7.62 (dd, 1H, J = 8.0, 7.5 Hz), 6.07 (bs, 2H), 5.97 (dd, 1H, J = 6.5, 6.0 Hz), 3.94 (d, 2H, J = 12.5 Hz), 2.78-2.45 (m, 4H), 1.59-1.57 (m, 3H), 1.37 (s, 9H), 0.97 (m, 2H)
【実施例】
【0227】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ155.1, 143.9, 141.4, 130.8, 130.4, 130.3, 125.0, 79.9, 77.5, 48.6, 36.3, 29.5, 28.6
【実施例】
【0228】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C17H26N3O6S2, 432.1263; found, 432.1405
【実施例】
【0229】
[実施例15]
4-(ベンゼンスルホニルアミノメチル)ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y083)
参考例1に準じ、ベンゼンスルホニルクロリドと1-Boc-4-(アミノメチル)ピペリジンとを縮合することにより、標題化合物を得た。
【実施例】
【0230】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ7.83-7.81 (m, 2H), 7.55-7.45 (m, 3H), 5.55 (t, 1H, J = 6.0 Hz), 4.00 (d, 2H, J = 12.0 Hz), 2.75 (dd, 2H, J = 7.0, 6.0 Hz), 2.56 (t, 2H, J = 12.5 Hz), 1.61-1.51 (m, 3H), 1.38 (s, 9H), 1.02-0.94 (m, 2H)
【実施例】
【0231】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ154.8, 140.1, 132.7, 129.2, 127.0, 79.5, 77.4, 50.6, 48.6, 36.4, 29.6, 28.5
【実施例】
【0232】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C17H25N2O4S, 353.1535; found, 353.1549
【実施例】
【0233】
[実施例16]
4-{[3-(シクロヘキシルメチルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y101)
実施例2における最終工程(Y222とY491との縮合工程)に準じて、アミノメチルシクロヘキサンとY491とを縮合することにより、標題化合物を得た。
【実施例】
【0234】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.40 (dd, 1H, J = 2.0, 1.5 Hz), 8.04 (ddd, 2H, J = 8.0, 2.0, 1.5 Hz), 7.68 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 5.50 (dd, 1H, J = 6.5, 6.0 Hz), 5.33 (dd, 1H, J = 6.5, 6.0 Hz), 4.05 (bs, 1H), 2.83-2.77 (m, 4H), 2.63 (bs, 2H), 1.67-1.57 (m, 9H), 1.43 (s, 9H), 1.21-1.01 (m, 4H), 0.88-0.81 (m, 2H)
【実施例】
【0235】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ154.9, 142.1, 141.8, 130.9, 130.8, 130.1, 125.6, 79.7, 49.6, 48.7, 37.9, 36.6, 30.6, 29.6, 28.6, 26.3, 25.8
【実施例】
【0236】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C24H38N3O6S2, 528.2202; found, 528.2215
【実施例】
【0237】
[実施例17]
4-[(3-フェニルスルファモイルベンゼンスルホニルアミノ)メチル]ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y098)
実施例2における最終工程(Y222とY491との縮合工程)に準じて、アニリンとY491とを縮合することにより、標題化合物を得た。
【実施例】
【0238】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.50 (s, 1H), 8.03 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.83 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.79 (s, 1H), 7.57 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 7.26-2.14 (m, 5H), 5.59 (dd, 1H, J = 7.0, 6.5 Hz), 4.07 (bs, 2H), 2.80-2.64 (m, 4H), 1.65-1.58 (m, 3H), 1.46 (s, 9H), 1.10-1.02 (m, 2H)
【実施例】
【0239】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ154.9, 141.6, 140.7, 136.1, 131.2, 130.0, 129.6, 125.8, 122.5, 79.8, 48.7, 36.5, 29.6, 28.6
【実施例】
【0240】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C23H30N3O6S2, 508.1576; found, 508.1599
【実施例】
【0241】
[実施例18]
4-{[3-(4-メトキシフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y141)
実施例2における最終工程(Y222とY491との縮合工程)に準じて、p-アニシジンとY491とを縮合することにより、標題化合物を得た。
【実施例】
【0242】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.43 (s, 1H), 7.99 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.70 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.52 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 6.99 (d, 2H, J = 9.0 Hz), 6.74 (d, 2H, J = 9.0 Hz), 5.72 (dd, 1H, J = 6.5, 6.0 Hz), 4.03 (bs, 2H), 3.73 (s, 3H), 2.76-2.61 (m, 4H), 1.63-1.54 (m, 3H), 1.41 (s, 9H), 1.07-1.00 (m, 2H)
【実施例】
【0243】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ158.4, 155.0, 141.5, 140.6, 131.3, 131.1, 129.9, 125.8, 116.8, 115.0, 114.7, 79.8, 77.5, 55.9, 55.6, 48.6, 36.5, 29.6, 28.6
【実施例】
【0244】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C24H32N3O7S2, 538.1682; found, 538.1633
【実施例】
【0245】
[実施例19]
4-{[3-(3-メトキシフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y142)
実施例2における最終工程(Y222とY491との縮合工程)に準じて、m-アニシジンとY491とを縮合することにより、標題化合物を得た。
【実施例】
【0246】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.44 (s, 1H), 7 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.86 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.54 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 7.08 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 6.72 (dd, 1H, J = 2.5, 2.0 Hz), 6.68-6.62 (m,2H), 5.73 (dd, 1H, J = 6.5, 6.0 Hz), 4.02 (bs, 2H), 3.70 (s, 3H), 2.72 (t, 2H, J = 6.5 Hz), 2.60 (bs, 2H), 1.60-1.54 (m, 3H), 1.42 (s, 9H), 1.05-0.97 (m, 2H)
【実施例】
【0247】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ160.4, 154.9, 147.8, 141.5, 140.6, 137.4, 131.2, 130.3, 130.2, 125.8, 114.0, 111.4, 107.8, 79.8, 55.4, 55.2, 48.6, 36.4, 29.5, 28.6
【実施例】
【0248】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C24H32N3O7S2, 538.1682; found, 538.1674
【実施例】
【0249】
[実施例20]
4-{[3-(2-メトキシフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y140)
実施例2における最終工程(Y222とY491との縮合工程)に準じて、o-アニシジンとY491とを縮合することにより、標題化合物を得た。
【実施例】
【0250】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.28 (s, 1H), 7.96 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.85 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.52 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 7.50 (dd, 1H, J = 8.0, 1.5 Hz), 7.07 (ddd, 1H, J = 9.5, 8.0, 1.5 Hz), 6.90 (ddd, 1H, J = 8.0, 7.5, 1.0 Hz), 6.70 (d, 1H, J = 7.5 Hz), 5.36 (dd, 1H, J = 7.0, 6.0 Hz), 4.04 (bs, 2H), 3,57 (s, 3H), 2.73-2.60 (m, 4H), 1.62-1.52 (m, 3H), 1.42 (s, 9H), 1.04-0.97 (m, 2H)
【実施例】
【0251】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ154.9, 150.4, 141.5, 140.7, 131.1, 131.0, 129.8, 126.8, 125.9, 124.9, 123.0, 121.2, 110.9, 100.0, 79.7, 55.7, 48.6, 36.5, 29.5, 28.5
【実施例】
【0252】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C24H32N3O7S2, 538.1682; found, 538.1657
【実施例】
【0253】
[実施例21]
4-[(3-p-トリルスルファモイルベンゼンスルホニルアミノ)メチル]ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y155)
実施例2における最終工程(Y222とY491との縮合工程)に準じて、1-アミノ-4-メチルベンゼンとY491とを縮合することにより、標題化合物を得た。
【実施例】
【0254】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.47 (s, 1H), 8.01 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.75 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.55-7.51 (m, 2H), 7.04-6.98 (m, 4H), 5.49 (dd, 1H, J = 7.0, 6.5 Hz), 4.05 (bs, 2H), 2.87-2.62 (m, 4H), 2.27 (s, 3H), 1.64-1.56 (m, 3H), 1.43 (s, 9H), 1.08-1.00 (m, 2H)
【実施例】
【0255】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ155.0, 141.6, 140.7, 136.3, 133.2, 131.3, 130.2, 130.0, 129.9, 125.8, 123.2, 79.7, 48.7, 36.5, 28.6, 21.1
【実施例】
【0256】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C24H32N3O6S2, 522.1733; found, 522.1766
【実施例】
【0257】
[実施例22]
4-{[3-(4-tert-ブチルフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y177)
実施例2における最終工程(Y222とY491との縮合工程)に準じて、tert-ブチルアニリンとY491とを縮合することにより、標題化合物を得た。
【実施例】
【0258】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.47 (s, 1H), 8.00 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.80 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.56 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 7.44 (s, 1H), 7.25 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.03 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 5.41 (t, 1H, J = 6.5 Hz), 4.06 (bs, 2H), 2.81 (dd, 2H, J = 6.5, 6.0 Hz), 2.63 (bs, 2H), 1.65-1.56 (m, 3H), 1.43 (s, 9H), 1.26 (s, 9H), 1.10-1.02 (m, 2H)
【実施例】
【0259】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ155.0, 149.5, 141.7, 141.0, 133.2, 131.3, 131.1, 130.0, 126.5, 125.9, 122.6, 79.6, 48.8, 36.6, 34.6, 31.2, 31.4, 29.7, 28.6
【実施例】
【0260】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C27H38N3O6S2, 564.2202; found, 564.2215
【実施例】
【0261】
[実施例23]
4-{[3-(4-ジメチルアミノフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y178)
実施例2における最終工程(Y222とY491との縮合工程)に準じて、4-(ジメチルアミン)アニリンとY491とを縮合することにより、標題化合物を得た。
【実施例】
【0262】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.39 (s, 1H), 8.00 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.70 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.54 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 6.92-6.89 (m, 3H), 6.55 (d, 2H, J = 9.0 Hz), 5.23 (dd, 1H, J = 6.5, 6.0 Hz), 4.07 (bs, 2H), 2.90 (s, 6H), 2.78 (dd, 2H, J = 6.5, 6.0 Hz), 2.64 (bs, 2H), 1.66-1.56 (m, 3H), 1.44 (s, 9H), 1.10-1.01 (m, 2H)
【実施例】
【0263】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ155.0, 149.8, 141.5, 141.0, 131.4, 130.0, 129.8, 126.6, 125.9, 123.9, 112.8, 79.7, 77.4, 48.8, 40.7, 36.6, 29.7, 28.6
【実施例】
【0264】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C25H35N3O6S2, 551.1998; found, 551.1984
【実施例】
【0265】
[実施例24]
4-{[3-(4-アセチルフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y192)
実施例2における最終工程(Y222とY491との縮合工程)に準じて、1-アセチル-4-アミノベンゼンとY491とを縮合することにより、標題化合物を得た。
【実施例】
【0266】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.44 (s, 1H), 8.02 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.87 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.73-7.67 (m, 3H), 7.59 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 7.42-7.37 (m, 2H), 5.33 (t, 1H, J = 6.5 Hz), 4.07 (d, 2H, J = 13.5 Hz), 2.83-2.80 (m, 2H), 2.68-2.59 (m, 2H), 2.56 (s, 3H), 1.64-1.56 (m ,3H), 1.44 (s, 9H), 1.10-1.02 (m, 2H)
【実施例】
【0267】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ197.6, 155.0, 148.6, 148.5, 142.0, 140.7, 138.4, 136.8, 131.4, 131.1, 130.2, 126.7, 126.1, 126.0, 125.9, 121.5, 79.8, 48.7, 36.6, 29.6, 28.6, 26.9
【実施例】
【0268】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C25H32N3O7S2, 550.1682; found, 550.1649
【実施例】
【0269】
[実施例25]
4-({3-[4-(1-ヒドロキシエチル)フェニルスルファモイル]ベンゼンスルホニルアミノ}メチル)ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y195)
実施例24で得た4-{[3-(4-アセチルフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルを還元することにより、標題化合物を得た。
即ち、メタノール中に、1-アセチル-アミノベンゼン(300mg、2.2mmol)を溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(418mg、11mmol)を加え、氷冷下から室温に温度を上げ、1時間撹拌した。その後、反応液に水を加え、未反応の水素化ホウ素ナトリウムを分解した。その後、溶媒を減圧下留去し、得られた残渣をクロロホルム:メタノール(30:1)を展開溶媒とするシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、1-(アミノフェニル)エタノールを242 mg、80%の収率で得た。実施例2における最終工程(Y222とY491との縮合工程)に準じて、化合物Y491 (前述) (196 mg, 4.3 mmol)及び1-(アミノフェニル)エタノール(147 mg, 10.8 mmol)と縮合することにより、表題化合物を157 mg, 66%の収率で得た。
【実施例】
【0270】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.26 (s, 1H), 7.97 (d, 1H, J = 7.5 Hz), 7.87 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.54 (dd, 1H, J = 8.0, 7.5 Hz), 7.21 (d, 2H, J = 8.0 Hz), 7.03 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 5.80 (dd, 1H, J = 6.5, 6.0 Hz), 4.78 (m, 1H,), 3.97-3.94 (m, 2H), 2.75-2.55 (m, 4H), 1.65 (s, 3H), 1.53 (m, 3H), 1.41 (s, 9H), 0.97-0.95 (m, 2H)
【実施例】
【0271】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ155.0, 143.8, 141.7, 140.8, 135.2, 131.0, 130.0, 126.8, 125.7, 122.3, 79.9, 77.4, 69.6, 58.5, 50.8, 48.6, 36.4, 29.5, 28.6, 25.1, 18.5
【実施例】
【0272】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C25H34N3O7S2, 552.1838; found, 552.1830
【実施例】
【0273】
[実施例26]
4-{[3-(4-ヒドロキシフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y196)
実施例2における最終工程(Y222とY491との縮合工程)に準じて、4-ヒドロキシアニリンとY491とを縮合することにより、標題化合物を得た。
【実施例】
【0274】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.25 (s, 1H), 8.11 (d, 1H, J = 7.5 Hz), 8.00 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.68 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 6.73 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 6.53 (d, 2H, J = 9.0 Hz), 5.04 (t, 1H, J = 6.5 Hz), 4.07 (s, 2H), 2.80-2.63 (m, 4H), 1.64-1.55 (m, 3H), 1.43 (s, 9H), 1.07-1.00 (m, 2H)
【実施例】
【0275】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ155.0, 145.8, 142.0, 141.4, 137.1, 132.3, 132.2, 130.3, 127.1, 123.2, 115.7, 79.8, 58.6, 51.6, 48.8, 36.6, 29.6, 28.6, 18.6
【実施例】
【0276】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C23H30N3O7S2, 524.1525; found, 524.1522
【実施例】
【0277】
[実施例27]
4-{[3-(4-アジドフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y241)
酢酸エチル(36 ml)に4-ニトロアニリン(500 mg, 3.6 mmol)を溶解し、Pd/C (171 mg)を加え、水素雰囲気下、室温で終夜撹拌した。その後、反応溶液をセライトでろ過し、ろ液を減圧下濃縮し、化合物Y137を386 mg、99%の収率で得た。Y491 (274 mg, 0.6 mmol)をジクロロメタン(6 ml)に溶解し、Y137 (196 mg)を加え、室温で3時間撹拌した。その後、溶媒を留去し、得られた残渣をクロロホルム:メタノール (30:1)を展開溶媒とするシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、Y138を279 mg, 89%の収率で得た。Y138 (279mg, 0.53 mmol)を90%酢酸(6 ml)に溶解し、氷冷下、亜硝酸ナトリウム(183 mg, 2.7 mmol)を加え、15分撹拌した。その後、アジ化ナトリウム(173 mg, 2.7 mmol)を加え、1時間撹拌した。その後、溶媒を留去し、得られた残渣をクロロホルム:メタノール (20:1)を展開溶媒とするシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を260 mg, 89%の収率で得た。
【実施例】
【0278】
【化47】
JP0005846527B2_000048t.gif
【実施例】
【0279】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.48 (s, 1H), 8.03 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.73 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.57 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 7.53 (s, 1H), 7.12 (dd, 2H, J = 8.5, 1.5 Hz), 6.91 (dd, 2H, J = 8.0, 1.5 Hz), 5.39 (t, 1H, J = 6.5 Hz), 4.07 (d, 2H, J = 14.0 Hz), 2.81 (dd, 2H, J = 6.5, 6.5 Hz), 2.67-2.62 (m, 2H), 1.65-1.56 (m, 3H), 1.43 (s, 9H), 1.10-1.03 (m, 2H)
【実施例】
【0280】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ155.0, 141.8, 140.6, 138.6, 132.6, 131.3, 131.2, 130.1, 125.8, 124.9, 120.1, 79.8, 77.5, 48.8, 43.6, 36.6, 29.6, 28.6
【実施例】
【0281】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C23H29N6O6S2, 549.1590; found, 549.1592
【実施例】
【0282】
[実施例28]
4-(4-{3-[(1-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-4-イルメチル)スルファモイル]ベンゼンスルホニルアミノ}フェニル)ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y260)
ピペリジンに代えて1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジンを用いたことを除き、実施例2と同一の工程を実施することにより、標題化合物を得た。
【実施例】
【0283】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.44 (s, 1H), 8.00 (d, 1H, J = 8.5 Hz), 7.70 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.52 (dd, 1H, J = 8.0, 7.5 Hz), 7.48 (s, 1H), 6.98 (d, 2H, J = 9.0 Hz), 6.77 (d, 2H, J = 9.0 Hz), 5.57 (dd, 1H, J = 6.5, 6.0 Hz), 4.05 (bs, 2H), 3.55-3.53 (m, 4H), 3.08-3.06 (m, 4H), 2.80-2.63 (m, 4H), 1.64 (m, 3H), 1.46 (s, 9H), 1.42 (s, 9H), 1.08-1.01 (m, 2H)
【実施例】
【0284】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ155.0, 154.8, 141.6, 140.8, 131.3, 131.0, 129.8, 127.7, 80.2, 79.7, 49.3, 48.7, 36.5, 29.6, 28.6, 28.5
【実施例】
【0285】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C32H46N5O8S2, 692.2788; found, 692.2727
【実施例】
【0286】
[実施例29]
4-{[3-(3-フラン-2-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y284)
Y245の代わりに3-ブロモ-ニトロベンゼンを使用し、実施例6におけるY245と2-フリルボロン酸とのカップリング反応以降の工程と同一の工程を実施することにより、標題化合物を得た。
【実施例】
【0287】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.41 (s, 1H), 8.01 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.89 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.58 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 7.47-7.44 (m, 3H), 7.21 (s, 1H), 7.01-6.99 (m, 1H), 6.64 (d, 1H, J = 3.5 Hz), 6.46 (dd, 1H, J = 3.5, 1.5 Hz), 4.97 (dd, 1H, J = 7.0, 6.0 Hz), 4.06 (d, 2H, J = 13.0 Hz), 2.74-2.59 (m, 4H), 1.60-1.55 (m, 3H), 1.45 (s, 9H), 1.05-0.98 (m, 2H)
【実施例】
【0288】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ155.0, 152.8, 142.8, 141.7, 140.7, 136.5, 132.6, 132.5, 132.4, 131.3, 131.2, 130.2, 125.9, 121.5, 120.9, 117.4, 112.1, 106.3, 79.8, 48.7, 36.6, 29.6, 28.7
【実施例】
【0289】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C32H46N5O8S2, 692.2788; found, 692.2727
【実施例】
【0290】
[実施例30]
4-{[3-(3-チオフェン-2-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y296)
2-フリルボロン酸に代えて2-チエニルボロン酸を使用した以外は、実施例29と同一の工程を実施することにより、標題化合物を得た。
【実施例】
【0291】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.48 (s, 1H), 8.00 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.88 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.56 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 7.39-7.35 (m, 2H), 7.26-7.22 (m, 3H), 7.06-7.03 (m, 2H), 5.40 (bs, 1H), 4.04 (m, 2H), 2.72-2.59 (m, 4H), 1.58-1.51 (m, 3H), 1.43 (s, 9H), 1.03-0.96 (m, 2H)
【実施例】
【0292】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ154.9, 143.2, 141.7, 140.7, 136.9, 135.9, 131.3, 130.2, 130.1, 128.4, 125.9, 125.7, 123.9, 123.5, 121.0, 119.3, 79.8, 48.7, 36.5, 29.6, 28.6
【実施例】
【0293】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C27H32N3O6S3, 590.1453; found, 590.1503
【実施例】
【0294】
[実施例31]
4-({3-[4-(4-ベンゾイルピペラジン-1-イル)フェニルスルファモイル]ベンゼンスルホニルアミノ}メチル)ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y366)
実施例2における最終工程(Y222とY491との縮合工程)に準じて、(4-アミノフェニル)-フェニル-メタノンとY491とを縮合することにより、標題化合物を得た。
【実施例】
【0295】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C30H34N3O7S2, 611.1838; found, 612.1848
【実施例】
【0296】
[実施例32]
4-{[3-(4-オキサニルメトキシフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y198)
実施例2における最終工程(Y222とY491との縮合工程)に準じて、ベンゼンアミン4-(2-オキシアニルメトキシ)とY491とを縮合することにより、標題化合物を得た。
【実施例】
【0297】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.40 (s, 1H), 8.01 (d, 1H, J = 7.5 Hz), 7.72 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.54 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 7.34 (s, 1H), 7.00 (d, 2H, J = 9.0 Hz), 6.78 (d, 2H, J = 9.0 Hz), 5.42 (dd, 1H, J = 6.5, 6.0 Hz), 4.19-4.04 (m, 3H), 3.87 (dd, 1H, J = 9.0, 3.5 Hz), 3.76-3.73 (m, 2H), 2.77 (dd, 2H, J = 6.5, 6.0 Hz), 2.64-2.60 (m, 2H), 1.63-1.56 (m, 3H), 1.43 (s, 9H), 1.07-1.00 (m, 2H)
【実施例】
【0298】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ157.5, 154.9, 141.6, 140.6, 131.3, 131.1, 129.9, 128.7, 125.9, 125.8, 115.4, 79.8, 77.4, 73.7, 66.3, 48.7, 43.6, 36.5, 29.6, 28.6, 19.0
【実施例】
【0299】
[実施例33]
4-{[3-(4-トリフルオロメチルフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y145)
実施例2における最終工程(Y222とY491との縮合工程)に準じて、4-アミノベンゾトリフルオリドとY491とを縮合することにより、標題化合物を得た。
【実施例】
【0300】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C24H29F3N3O6S2, 576.1450; found, 576.1463
【実施例】
【0301】
[実施例34]
4-{[3-(2-アセチルアミノフェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(Y147)
実施例2における最終工程(Y222とY491との縮合工程)に準じて、2-アミノアセトアニリドとY491とを縮合することにより、標題化合物を得た。
【実施例】
【0302】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]-calcd for C25H33N4O7S2, 565.1791; found, 565.1793
【実施例】
【0303】
[実施例35]
4-{[3-(4-ジメチルアミノ-3-フラン-2-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}ピペリジン(Y516)
実施例5において製造したY244(332mg, 0.53 mmol)のジクロロメタン溶液(10 ml)にトリフルオロ酢酸(3ml)を添加し、室温で20分間攪拌した。その後、反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をクロロホルム:メタノール(8:1~3:1)を展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し表題化合物を得た(283 mg, 87%)。
【実施例】
【0304】
【化48】
JP0005846527B2_000049t.gif
【実施例】
【0305】
1H NMR (500 MHz, CD3OD) δ8.16 (t, 1H, J = 1.5 Hz), 8.02 (dd, 2H, J = 7.5, 1.5 Hz), 7.72 (t, 1H, J = 7.5 Hz), 7.59 (d, 1H, J = 1.5 Hz), 7.44 (d, 1H, J = 2.5 Hz), 7.32 (d, 1H, J = 8.5 Hz), 7.09 (dd, 1H, J = 9.0, 2.5 Hz), 6.95 (d, 1H, J = 3.0 Hz), 6.55 (dd, 1H, J = 3.0, 1.5 Hz), 3.36-3.44 (m, 4H), 2.90 (m, 2H), 2.85 (s, 6H), 2.68 (d, 2H, J= 7.0 Hz), 1.85-1.67 (m, 3H), 1.39-1.28 (m, 2H)
【実施例】
【0306】
13C NMR (125 MHz, CD3OD) δ162.6, 151.3, 143.8, 143.3, 142.1, 135.6, 131.9, 131.7, 131.6, 126.5, 126.4, 122.9, 122.2, 121.6, 119.2, 116.9, 113.2, 111.2, 58.3, 45.8, 44.7, 35.4, 27.3, 18.3
【実施例】
【0307】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]- calcd for C24H29N4O5S2, 517.1579; found, 517.1561
【実施例】
【0308】
[実施例36]
4-{[3-(4-ジメチルアミノ-3-フラン-2-イル-フェニルスルファモイル)ベンゼンスルホニルアミノ]メチル}-1-ブチリル-ピペリジン(Y639) 実施例35で製造したY516(60 mg, 0.098 mmol)のジメチルホルムアミド溶液(1.5 ml)にn-ブタン酸(酪酸)(20 μl, 0.02 mmol)、HBTU(N,N,N',N'-Tetramethyl-O-(benzotriazol-1-yl)uronium Hexafluorophosphate) (40 mg, 0.1mmol)、DIEA (N,N-Diisopropylethylamine) (30 ml, 0.18 mmol)を添加し、室温で18時間攪拌した。その後、反応液を冷却後、冷水に注ぎ、クロロホルムで抽出した。得られたクロロホルム抽出液を減圧濃縮し、残渣をクロロホルム:メタノール(40:1)を展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し表題化合物(Y639)を得た(44 mg, 77%)。
【実施例】
【0309】
【化49】
JP0005846527B2_000050t.gif
【実施例】
【0310】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.41 (s, 1H), 7.98 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.82 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.52 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 7.46 (s, 1H), 7.37 (s, 1H), 6.93 (m, 3H), 6.43-6.42 (m, 1H), 5.56 (bs, 1H), 4.55 (d, 1H, J = 13.0 Hz), 3.80 (d, 1H, J = 13.0 Hz), 2.93-2.86 (m, 1H), 2.74 (t, 2H, J = 6.5 Hz), 2.61 (s, 6H), 2.42 (m, 1H), 2.24 (t, 2H, J = 7.5 Hz), 1.71-1.62 (m, 3H), 1.56 (q, 2H, J= 7.5 Hz), 1.11-0.96 (m, 2H), 0.90 (t, 3H, J= 7.5 Hz)
【実施例】
【0311】
13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 171.6, 150.8, 141.4, 140.8, 131.1, 130.8, 129.7, 125.6, 125.2, 122.1, 111.7, 109.5, 76.7, 48.2, 45.4, 43.9, 41.4, 36.4, 35.3, 30.0, 29.1, 18.8, 12.9
【実施例】
【0312】
HRMS (FAB-) m/z: [M-H]+ calcd for C28H37N4O6S2, 589.2155; found, 589.2153
【実施例】
【0313】
各化合物についての薬理試験およびその結果について以下に説明する。
【実施例】
【0314】
試験例1:TGF-βシグナル伝達阻害活性の評価
化合物の生物活性を、TGF-β刺激によって活性化が誘導される転写因子であるSmad3/Smad4複合体の活性化を測定することにより決定した。即ち、Smad3/Smad4複合体が結合し、活性化するDNA配列(CAGA配列)を発光酵素であるルシフェラーゼの遺伝子の上流に連結したレポータープラスミドを作成した。このレポータープラスミドを安定的に導入したミンク肺上皮細胞CCL64細胞(×9CAGA/CCL64細胞と命名)を樹立した。×9CAGA/CCL64細胞は、10%FBS、ペニシリン(100U/ml)、ストレプトマイシン(100μg/ml)、ブラスチシジンS(1μg/ml)を含むDMEM培地で培養した。
×9CAGA/CCL64細胞を、96ウェルプレートに1.0×10細胞/ウェルの濃度で播種し、5%COインキュベーター中で37℃にて培養した。翌日、0.2%FBSを有するDMEM培地へと変更した後、テスト化合物を添加して1時間培養し、その後、0.5ng/mlのヒトTGF-β1で刺激した。16時間培養後、PBSで洗浄した細胞を30μlの細胞溶解液を用いて溶解した。そのうちの20μlに30μlのルシフェリン、アデノシン三リン酸、補酵素A及びマグネシウムイオンを含む基質溶液を添加した後、ルシフェラーゼによる酵素反応で生じる発光量を測定した。各ウェルの発光量は、Packard EnVisionプレートリーダーを用いて測定した。
テスト化合物無添加ウェルと添加ウェルの測定値の比率より、×9CAGA/CCL64細胞における各化合物のTGF-βシグナル伝達阻害活性を算出した。結果を下記の表に示す。
【実施例】
【0315】
【表1】
JP0005846527B2_000051t.gif

【実施例】
【0316】
表1において、a)は50μMの試験化合物における阻害活性を、b)は20μMの試験化合物における阻害活性を、c)はIC50が0.8μMであることを示す。
【実施例】
【0317】
【表2】
JP0005846527B2_000052t.gif

【実施例】
【0318】
表2において、a)は50μMの試験化合物における阻害活性を示す。
【実施例】
【0319】
【表3】
JP0005846527B2_000053t.gif

【実施例】
【0320】
【表4】
JP0005846527B2_000054t.gif

【実施例】
【0321】
表4において、Y192、Y195及びY198については、20μMの試験化合物における阻害活性として示す。
【実施例】
【0322】
【表5】
JP0005846527B2_000055t.gif

【実施例】
【0323】
表1~5から明らかなように、本発明の化合物は、TGF-βシグナル伝達阻害活性を有することが示された。
【実施例】
【0324】
試験例2:TGF-βシグナル伝達阻害活性の評価
試験例1と同一の試験をY516及びY639について行い、TGF-βシグナル伝達阻害活性を算出した。Y516のTGF-βシグナル伝達阻害活性のIC50値は、それぞれ、66μM及び3.9μMであった。
【実施例】
【0325】
試験例3:TGF-βによって誘導される上皮-間葉系転換(EMT: epithelial-mesenchymal transition)阻害活性の評価
ヒト網膜色素上皮細胞(ARPE-19細胞)を96穴プレートに1.2 x104 個/穴の濃度で播種し、10 %牛胎児血清、ペニシリン(100U/mL)、ストレプトマイシン(100 μg/mL)、Hepes(10 mM)を含むDMEM/F12培地中で一晩培養した(5%CO2、37℃)。翌日、培地を無血清培地へと交換した後、評価化合物を添加した。その1時間後、細胞をヒトTGF -β2(10 ng/mL)とヒトTNF(10 ng/mL)にて刺激した。2日間培養後、細胞をギムザ染色し、細胞凝集塊の生成に及ぼす化合物の影響を評価した。
【実施例】
【0326】
その結果、Y244はTGF-βに誘導されるEMTを顕著に抑制した(図1)。なお、SB4831542(TGF-β受容体キナーゼ阻害剤)はポジティブコントロールとして用いた。
【実施例】
【0327】
試験例4:初代培養系における肝星細胞の活性化に与える影響の評価
Wistar系ラット(SPF下で飼育、雄性、15週齢)をペントバルビタール麻酔下にて開腹後、門脈にカテーテルを挿入し、脱血用洗浄液、0.06%プロナーゼ溶液(Carbiochem社製)、0.03%コラゲナーゼ(和光純薬社製)溶液の順に潅流を行った。その後、肝臓を摘出し、0.057%プロナーゼ、0.057%コラゲナーゼを含む肝星細胞分離用緩衝液に2 mg/mL DNaseI (Roche Diagnostics社製)を1 mL加えた溶液中にて、30分間、36℃の温浴中でインキュベーションした。なお、その間、1N NaOHにて溶解液中のpHを7.2~7.4に保った。次に、この肝組織溶解液をメッシュを通してろ過し、得られたろ液に肝星細胞分離用緩衝液を加えて全量を150 mLとして50 mLポリプロピレンチューブ3本に分注し、4℃で2000 rpm、8分間遠心した。さらにポリプロピレンチューブ中の上清を吸引除去し、各チューブにDNaseI溶液を0.2 mLずつ加え、ゲイ平衝塩類溶液を加えてピペッティングにより混和し、全量を100 mLとして50 mLポリプロピレンチューブ2本に再度分注し、4℃で2000 rpm、8分間遠心した。ポリプロピレンチューブ中の上清を吸引除去後、各チューブに0.2 mLのDNaseI溶液を加え、ゲイ平衝塩類溶液を加えてピペッティングにより混和した後、全量を67.5 mLとしてビーカーに移し、0.22 μmフィルターを通して滅菌したNycodenz (SIGMA社製)溶液(終濃度7.75%)を27 mL加えて混和した。この細胞溶液を15 mLチューブ8本に分注し、1 mLのゲイ平衝塩類溶液を重層し、4℃で3200 rpm、15分間遠心して肝星細胞を分離した。分離した肝星細胞を10%胎児ウシ血清(EQUITECH-BIO社製)と1%防腐剤 (Invitrogen社製)を含むDMEM培地中に1 X 105個/mLの濃度になるよう懸濁し、直径6 cmの細胞培養用ディッシュ(CORNING社製)に3 mLずつ播種し、37℃、5% CO2にて一晩培養した。翌日、培地を交換すると同時に試験化合物を添加し、24時間ごとに培地(±試験化合物)を交換して7日間培養した。この時、コントロールとして溶媒である0.1% エタノールで処理した細胞、および陽性コントロールとしてTGF-β受容体の阻害剤であるSB431542を処理した細胞も用意し、同様にして7日間培養した。7日後の明視野における形態変化を観察した。
【実施例】
【0328】
一方、7日後に各細胞をリン酸緩衝液(PBS: phosphate buffered saline)にて洗浄した後、4%パラホルムアルデヒドにて室温で10分間固定を行った。その後、0.05% Tween20 を含むPBS (PBST)で洗浄し、5%スキムミルクを含むPBSTにて室温で30分間のブロッキングを行った。その後、細胞をPBSTにて洗浄後、Cy3標識抗αSMA抗体を5%スキムミルクを含むPBSTにて1/200に希釈した溶液で処理し、4℃で一晩放置した。その後、細胞をPBSTにて洗浄した後、蛍光顕微鏡下でα平滑筋アクチン(αSMA: α smooth muscle actin)発現量を観察した。
【実施例】
【0329】
7日間培養後の明視野における細胞の形態を図2に示す。Y244は初代培養系において、肝星細胞の活性化による細胞形態変化を抑制した。また、図3に示す通り、Y244は初代培養系において、肝星細胞の活性化に伴うα平滑筋アクチンの発現を顕著に抑制した。
【実施例】
【0330】
試験例4:マウス胆管結紮誘発肝線維症モデル(BDL model:bile duct ligation model)を用いた抗線維化作用の検討
マウスの胆管を結紮することにより、肝臓への胆汁の貯留を原因とする肝障害とそれに伴う肝線維化が誘発される。この肝障害とそれに伴う肝線維化に対する試験化合物の効果を評価した。
【実施例】
【0331】
(手術)
ICR系マウス(雄性、8週齢)を1週間の馴化期間の後、体重により各群10匹(偽処置群のみ6匹)、6群に群分けし、以下の手順にて胆管結紮術を施した。イソフルラン吸入麻酔下にて動物の腹部を除毛、ポビドンヨード及び70%消毒用エタノ-ル液を用いて術野を消毒した後、腹部皮膚と筋層を切開し、肝臓側胆管肝門部を目視にて確認後、総胆管を剥離露出した。小胆管合流部(総胆管)、及びその約5 mm下流を縫合糸でそれぞれ結紮し、胆汁の流路を遮断した。結紮した2箇所の中央をマイクロ剪刀で切断し、胆汁の漏出がないことを確認した後、腹腔に生理食塩水を0.3 ml滴下した。腹部筋層を縫合糸で連続縫合した後、腹部皮膚を縫合した。偽手術は総胆管の剥離のみを行った。
【実施例】
【0332】
(飼育・観察)
手術した動物は1日1回の一般状態の観察を行い、異常が見られた動物は安楽死処置を行い、実験から除外した。なお、実験に用いた動物は24±2℃、湿度50±10%、照明時間12時間(7~19時)に設定された施設にて飼育し、放射線滅菌した固形飼料(日本農産工業株式会社)、並びに水道水法による水質基準に適合した水を自由摂取させた。
【実施例】
【0333】
(化合物投与)
Y244及びY516の投与は術日から1日1回、14日間行った。すなわち、100%エタノールにて調製した100mg/mlの化合物のストック溶液から、2、0.2、0.02mg/mlの投与溶液を滅菌生理食塩水を用いて希釈して用時調製し(エタノールの終濃度2%に統一した)、5ml/kgになるように動物に尾静脈内投与した。偽処置動物、および溶媒投与動物には溶媒である2%エタノール含生理食塩水を同様に投与した。
【実施例】
【0334】
(組織採取)
術後14日目に以下の通り、肝組織の採取を行った。前日より約16時間絶食後、イソフルラン吸入麻酔下で後大静脈より全採血を行い、放血死せしめた後、肝臓を摘出し、外側左葉を分離した。中央部分をmRNA抽出用に約2mmの厚さで採取し、RNALater(Ambion)中で4℃で保存した。
【実施例】
【0335】
(肝組織中の遺伝子発現の検討)
RNALater中で保存した肝組織から、RNA精製キットRNeasy Micro Kit(QIAGEN社製)を用いてmRNAを抽出し、RNA濃度を分光光度計(Nano Drop)を用いて求めた。次いでこのmRNAをテンプレートとして、PrimeScript(TM) RT reagent Kit(TAKARA社製)を用い、添付文書に従ってRT反応を行った。さらにSYBR(R) Premix EX Taq(TM)(TAKARA社製)を用い、添付文書に従って反応液を調製し、αSMA、及び内部標準であるGAPDHの各プライマー(インビトロジェン社製)を用いてqPCR反応を行い、mRNA発現量を定量した。
【実施例】
【0336】
(結果)
結果を図4に示す。Y244およびY516はマウス胆管結紮誘発肝線維症モデルにおいて、肝繊維化に伴う肝臓組織中のα平滑筋アクチンのmRNA発現量を有意に抑制した。
【実施例】
【0337】
以上の結果より、本発明の化合物は、線維化を伴う硬化性疾患、癌等のTGF-β関連疾患の治療及び/又は予防剤として有用であることが示唆された。
【産業上の利用可能性】
【0338】
本発明の化合物は、TGF-βシグナル伝達を効果的に阻害するので、TGF-β関連疾患の予防・治療薬として有用である。
【0339】
本出願は、日本で出願された特願2010-032810(出願日:2010年2月17日)を基礎としており、その内容は本明細書に全て包含されるものである。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3