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明細書 :腰部補助装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5505740号 (P5505740)
登録日 平成26年3月28日(2014.3.28)
発行日 平成26年5月28日(2014.5.28)
発明の名称または考案の名称 腰部補助装置
国際特許分類 A61F   2/50        (2006.01)
A61F   2/74        (2006.01)
B25J   3/00        (2006.01)
FI A61F 2/50
A61F 2/74
B25J 3/00 Z
請求項の数または発明の数 10
全頁数 26
出願番号 特願2011-532919 (P2011-532919)
出願日 平成22年3月4日(2010.3.4)
国際出願番号 PCT/JP2010/053567
国際公開番号 WO2011/036906
国際公開日 平成23年3月31日(2011.3.31)
優先権出願番号 2009222636
優先日 平成21年9月28日(2009.9.28)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成25年1月23日(2013.1.23)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】803000115
【氏名又は名称】学校法人東京理科大学
発明者または考案者 【氏名】小林 宏
【氏名】橋本 卓弥
【氏名】佐藤 裕
【氏名】石渡 英治
【氏名】鈴木 啓太
【氏名】小林 寛征
【氏名】山本 公平
個別代理人の代理人 【識別番号】100079049、【弁理士】、【氏名又は名称】中島 淳
【識別番号】100084995、【弁理士】、【氏名又は名称】加藤 和詳
【識別番号】100099025、【弁理士】、【氏名又は名称】福田 浩志
審査官 【審査官】山口 賢一
参考文献・文献 特開2009-011818(JP,A)
特開2003-265548(JP,A)
特開2000-051289(JP,A)
調査した分野 A61F 2/50
A61F 2/74
B25J 3/00
特許請求の範囲 【請求項1】
利用者の上半身に装着され、利用者の前方への傾倒に追従移動可能な上半身装着部と、
前記上半身装着部に取り付けられると共に、利用者の体幹前方側又は体幹後方側へ延出されて利用者の体幹前方側又は体幹後方側を支持する支持部と、
利用者の下肢の少なくとも前方に装着される下肢装着部と、
一端部が前記下肢装着部に連結され、他端部が前記上半身装着部の前記追従移動を許容するように前記上半身装着部と相対移動可能に関節部で連結され、前記相対移動時に屈曲しないリジッドな部材で構成され非屈曲形状を維持可能な連結部と、
作動状態において、利用者の前方への傾倒に抗する力を前記上半身装着部へ作用させるアクチュエータと、
を備え、
前記アクチュエータの一端からワイヤが延出され、
前記関節部に、周部へ前記ワイヤが巻き掛けられた回転体が設けられ、前記アクチュエータの作動開始当初から前記ワイヤの張力が前記上半身装着部及び前記連結部に作用するように、前記アクチュエータの作動時に前記回転体と前記上半身装着部または前記連結部とを固定するクラッチ機構が構成されていること、を特徴とする、腰部補助装置。
【請求項2】
利用者の上半身に装着され、利用者の前方への傾倒に追従移動可能な上半身装着部と、
前記上半身装着部に取り付けられると共に、利用者の体幹前方側又は体幹後方側へ延出されて利用者の体幹前方側又は体幹後方側を支持する支持部と、
利用者の下肢の少なくとも前方に装着される下肢装着部と、
一端部が前記下肢装着部に連結され、他端部が前記上半身装着部の前記追従移動を許容するように前記上半身装着部と相対移動可能に関節部で連結され、前記相対移動時に屈曲しないリジッドな部材で構成され非屈曲形状を維持可能な連結部と、
作動状態において、利用者の前方への傾倒に抗する力を前記上半身装着部へ作用させるアクチュエータと、
を備え、
前記アクチュエータの一端からワイヤが延出され、
前記関節部に、周部へ前記ワイヤが巻き掛けられた回転体が設けられ、前記アクチュエータの作動開始当初から前記ワイヤの張力が前記上半身装着部及び前記連結部に作用するように、前記ワイヤへプリテンションを付加するプリテンション付与機構を備えたこと、を特徴とする、腰部補助装置。
【請求項3】
前記アクチュエータは、前記上半身装着部へ利用者の起き上がり方向への力を作用させること、を特徴とする請求項1または請求項2に記載の腰部補助装置。
【請求項4】
前記関節部は、前記上半身装着部と前記連結部とが利用者の左右方向に沿った軸周りに相対回転可能となるように構成されていること、を特徴とする請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の腰部補助装置。
【請求項5】
前記連結部には、前記関節部よりも前記下肢装着部側に、前記下肢装着部と前記連結部とを利用者の左右方向に沿った軸周りに相対回転可能とする第2関節部が構成されていること、を特徴とする請求項4に記載の腰部補助装置。
【請求項6】
前記上半身装着部と前記連結部とが利用者の前後方向に沿った軸周りに相対回転可能となるように構成されていること、を特徴とする請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の腰部補助装置。
【請求項7】
前記関節部で前記連結部及び上半身装着部に連結され、利用者の腰部に装着される腰装着部、をさらに備えたこと、を特徴とする請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の腰部補助装置。
【請求項8】
前記連結部に連結され、利用者の尻部に装着される尻装着部、をさらに備えたこと、を特徴とする請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の腰部補助装置。
【請求項9】
前記アクチュエータは、マッキベン型人工筋肉として用いられ内部に空気を供給されることにより短縮する空気圧式アクチュエータとされていること、を特徴とする請求項1~請求項8のいずれか1項に記載の腰部補助装置。
【請求項10】
前記アクチュエータは、前記上半身装着部、及び、前記連結部の少なくとも一方に配置されていること、を特徴とする請求項1~請求項8のいずれか1項に記載の腰部補助装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、腰部補助構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、利用者の上半身の前屈動作を補助するための補助装置が知られている。例えば、特許文献1には、腰装着部、背中装着部、利用者の前方へ傾倒可能になるように背中装着部を腰装着部に連結する関節部、及び、作動状態において、背中装着部の利用者の前方への傾倒を制御する第1アクチュエータを備えた腰部補助装置が開示されている。
【0003】
特許文献1の腰部補助装置では、さらに、利用者の下肢に装着される下肢装着部と、腰装着部を下肢装着部に緊束する緊束部材を設けて、腰装着部の背中装着部と同方向への回転を規制している。この緊束部材は、ゴムチューブ等の容易に変形可能な部材で構成されているため、利用者の姿勢状態によっては、緊束部材に緩みが生じていたり、下肢装着部の位置がずれていたりする場合がある。緊束部材が緩んだり、下肢装着部の位置がずれたりした状態のままで、第1アクチュエータが作動すると、第1アクチュエータの変位が緊束部材の緩みや下肢装着部の位置ずれの修正に費やされ、背中装着部に起き上がり方向への力が適切に伝達されない場合があった。

【特許文献1】特開2009-011818号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記事実を考慮し、腰部補助装置を装着した状態で利用者の前屈動作を安定して補助することの可能な腰部補助装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の腰部補助装置は、利用者の上半身に装着され、利用者の前方への傾倒に追従移動可能な上半身装着部と、前記上半身装着部に取り付けられると共に、利用者の体幹前方側又は体幹後方側へ延出されて利用者の体幹前方側又は体幹後方側を支持する支持部と、利用者の下肢の少なくとも前方に装着される下肢装着部と、一端部が前記下肢装着部に連結され、他端部が前記上半身装着部の前記追従移動を許容するように前記上半身装着部と相対移動可能に関節部で連結され、前記相対移動時に屈曲しないリジッドな部材で構成され非屈曲形状を維持可能な連結部と、作動状態において、利用者の前方への傾倒に抗する力を前記上半身装着部へ作用させるアクチュエータと、を備え、前記アクチュエータの一端からワイヤが延出され、前記関節部に、周部へ前記ワイヤが巻き掛けられた回転体が設けられ、前記アクチュエータの作動開始当初から前記ワイヤの張力が前記上半身装着部及び前記連結部に作用するように、前記アクチュエータの作動時に前記回転体と前記上半身装着部または前記連結部とを固定するクラッチ機構が構成されていること、を特徴とする
【0006】
請求項1に記載の腰部補助装置では、上半身装着部が利用者の上半身(背部でも胸部でもよい)に装着され、利用者の前方への傾倒に追従移動可能とされている。また、支持部が、上半身装着部に取り付けられ、利用者の体幹前方側又は体幹後方側へ延出されて利用者の体幹前方側又は体幹後方側を支持する。下肢装着部は、利用者の下肢の少なくとも前方に装着されている。
【0007】
連結部は、一端部が下肢装着部に連結され、他端部が上半身装着部と相対移動可能に関節部で連結されている。上半身装着部との連結は、上半身装着部の前記追従移動を許容するように行われている。そして、連結部は、この相対移動時に非屈曲形状を維持可能とされている。
【0008】
利用者が前屈動作を行うと、上半身装着部は利用者の前方への傾倒に追従移動する。この前屈状態でアクチュエータを作動させると、上半身装着部へ利用者の前方への傾倒に抗する力が作用する。一方、下肢装着部に連結された連結部は、非屈曲形状を維持するので、上半身装着部と逆方向の力が作用して、上半身装着部と連結部とには相対移動する方向へ力が作用する。連結部の他端は、下肢装着部によって所定の位置に維持されているので、連結部の反力を用いて背中装着部へ安定して力を作用させることができる。
【0009】
上体の重みを上半身装着部に取り付けられた支持部または上半身装着部に預ける利用者は、前方への傾倒に抗する力によって、前傾姿勢時における負担が軽減される。
また、請求項1に記載の腰部補助装置は、アクチュエータの一端から延出されたワイヤが回転体の周部へ巻き掛けられている。上半身装着部と連結部が相対移動し、両者の位置関係が変化することから、ワイヤ長は、巻き掛け分も含めて、相対移動に対応した長さとなっている。そこで、アクチュエータの作動時に、回転体を上半身装着部または連結部に固定することにより、ワイヤ長に関わりなく、ワイヤの張力がアクチュエータの作動開始当初から上半身装着部及び連結部に作用するようにすることができる。
請求項2に記載の腰部補助装置は、利用者の上半身に装着され、利用者の前方への傾倒に追従移動可能な上半身装着部と、前記上半身装着部に取り付けられると共に、利用者の体幹前方側又は体幹後方側へ延出されて利用者の体幹前方側又は体幹後方側を支持する支持部と、利用者の下肢の少なくとも前方に装着される下肢装着部と、一端部が前記下肢装着部に連結され、他端部が前記上半身装着部の前記追従移動を許容するように前記上半身装着部と相対移動可能に関節部で連結され、前記相対移動時に屈曲しないリジッドな部材で構成され非屈曲形状を維持可能な連結部と、作動状態において、利用者の前方への傾倒に抗する力を前記上半身装着部へ作用させるアクチュエータと、を備え、前記アクチュエータの一端からワイヤが延出され、前記関節部に、周部へ前記ワイヤが巻き掛けられた回転体が設けられ、前記アクチュエータの作動開始当初から前記ワイヤの張力が前記上半身装着部及び前記連結部に作用するように、前記ワイヤへプリテンションを付加するプリテンション付与機構を備えたこと、を特徴とする
請求項2に記載の腰部補助装置は、アクチュエータの一端から延出されたワイヤが回転体の周部へ巻き掛けられている。上半身装着部と連結部が相対移動し、両者の位置関係が変化することから、ワイヤ長は、巻き掛け分も含めて、相対移動に対応した長さとなっている。そこで、プリテンション付与機構によってワイヤへプリテンションを付加することにより、ワイヤの張力がアクチュエータの作動開始当初から上半身装着部及び連結部に作用するようにすることができる。
【0010】
請求項3に記載の腰部補助装置は、前記アクチュエータが、前記上半身装着部へ利用者の起き上がり方向への力を作用させること、を特徴とする。
【0011】
このように、アクチュエータが、上半身装着部へ利用者の起き上がり方向への力を作用させることにより、前述の利用者の前傾姿勢時における負担を軽減することに加えて、利用者の起き上がり動作の補助も行うことができる。
【0012】
請求項4に記載の腰部補助装置は、前記関節部が、前記上半身装着部と前記連結部とが利用者の左右方向に沿った軸周りに相対回転可能となるように構成されていること、を特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の腰部補助装置では、利用者の前屈動作時に、上半身装着部と連結部とが、利用者の左右方向に沿った軸周りに相対回転される。そして、アクチュエータの作動時には、上半身装着部と連結部へは、前屈時とは逆方向に相対回転する方向へ力が作用することにより、背中装着部の前方への傾倒が停止される。
【0014】
請求項5に記載の腰部補助装置は、前記連結部には、前記関節部よりも前記下肢装着部側に、前記下肢装着部と前記連結部とを利用者の左右方向に沿った軸周りに相対回転可能とする第2関節部が構成されていること、を特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の腰部補助装置では、利用者の前屈動作時に、第2関節部において、下肢装着部と連結部とが利用者の左右方向に沿った軸周りに相対回転可能となっていることにより、上半身装着部から連結部を介して下肢装着部にかけて、より利用者の前屈状態に沿った形状にすることができる。
【0016】
請求項6に記載の腰部補助装置は、前記上半身装着部と前記連結部とが利用者の前後方向に沿った軸周りに相対回転可能となるように構成されていること、を特徴とする。
【0017】
請求項6に記載の腰部補助装置によれば、連結部が上半身装着部に対して、体幹から離れる方向へ回転可能となり、利用者の下肢の動作自由度を高くすることができる。
【0018】
請求項7に記載の腰部補助装置は、前記関節部で前記連結部及び上半身装着部に連結され、利用者の腰部に装着される腰装着部、をさらに備えたこと、を特徴とする。
【0019】
請求項7に記載の腰部補助装置によれば、腰装着部により、アクチュエータの作動時に、上半身装着部が利用者の前方側に移動することが阻止され、前傾姿勢の補助をより安定的に行うことができる。
【0020】
請求項8に記載の腰部補助装置は、前記連結部に連結され、利用者の尻部に装着される尻装着部、をさらに備えたこと、を特徴とする。
【0021】
請求項8に記載の腰部補助装置によれば、尻装着部により、アクチュエータの作動時に、上半身装着部が利用者の前方側に移動することが阻止され、前傾姿勢の補助をより安定的に行うことができる。
【0022】
請求項9に記載の腰部補助装置は、前記アクチュエータが、マッキベン型人工筋肉として用いられ内部に空気を供給されることにより短縮する空気圧式アクチュエータとされていること、を特徴とする。
【0023】
このように、アクチュエータとして、空気式アクチュエータを用いて、上半身装着部の利用者の前方への傾倒を停止させることができる。
【0024】
なお、本発明のアクチュエータは、請求項10に記載のように、上半身装着部に配置してもよいし、連結部に配置してもよいし、その両方に配置してもよい。
【発明の効果】
【0028】
以上説明したように、本発明によれば、腰部補助装置を装着した状態で、利用者の前傾姿勢を安定して補助することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第1実施形態に係る腰部補助装置を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る腰部補助装置の使用状態を示す側面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る腰部補助装置の使用状態を示す側面図である。
【図4A】本発明の第1実施形態に係る腰部補助装置が備えるアクチュエータの概略を示す図である。
【図4B】本発明の第1実施形態に係る腰部補助装置が備えるアクチュエータの概略を示す図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る腰部補助装置が備えるアクチュエータの給排気機構の概略を示す図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る腰部補助装置の概略説明図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係る腰部補助装置の変形例の概略説明図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係る腰部補助装置の他の変形例の概略説明図である。
【図9】本発明の第1実施形態に係る腰部補助装置の他の変形例の概略説明図である。
【図10A】本発明の第1実施形態に係る腰部補助装置から腰フレーム部を除去したものの動作を説明する説明図である。
【図10B】本発明の第1実施形態に係る腰部補助装置から腰フレーム部を除去したものの動作を説明する説明図である。
【図10C】本発明の第1実施形態に係る腰部補助装置の動作を説明する説明図である。
【図10D】本発明の第1実施形態に係る腰部補助装置の動作を説明する説明図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係る腰部補助装置を示す斜視図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係る腰部補助装置の使用状態を示す側面図である。
【図13】本発明の第2実施形態に係る腰部補助装置の使用状態を示す側面図である。
【図14】本発明の第2実施形態に係る腰部補助装置が備えるアクチュエータの給排気機構の概略を示す図である。
【図15】本発明の第2実施形態に係る腰部補助装置のクラッチ機構を示す分解斜視図である。
【図16】本発明の第2実施形態に係る腰部補助装置のクラッチ機構において、プーリーがプレートに固定されていない状態を示す断面図である。
【図17】本発明の第2実施形態に係る腰部補助装置のクラッチ機構において、プーリーがプレートに固定されている状態を示す断面図である。
【図18】空気圧式アクチュエータの収縮率と出力との関係を示すグラフである。
【図19】本発明の第1、第2実施形態の変形例に係る腰部補助装置の使用状態を示す側面図である。
【図20】本発明の第3実施形態に係る腰部補助装置を示す斜視図である。
【図21】本発明の第3実施形態に係る腰部補助装置の使用状態を示す側面図である。
【図22】本発明の第3実施形態に係る腰部補助装置の使用状態を示す側面図である。
【図23】本発明の第3実施形態に係るクラッチ部付近の拡大図である。
【図24】本発明の第3実施形態に係るクラッチ部付近の拡大図である。
【図25】本発明の第3実施形態に係る腰部補助装置が備えるアクチュエータの給排気機構の概略を示す図である。
【図26】本発明の第3実施形態の変形例に係る腰部補助装置の使用状態を示す側面図である。
【図27A】本発明の第3実施形態の変形例に係る上連結フレーム96付近の拡大図である。
【図27B】本発明の第3実施形態の変形例に係る上連結フレーム96付近の拡大図である。
【図27C】本発明の第3実施形態の変形例に係る上連結フレーム96付近の拡大図である。

【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
[第1実施形態]
次に、本発明の第1実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、説明の便宜上、図中矢印FRにて示す利用者の前方側を前側とし、上下左右の方向は、この前方側を向いてみた場合の方向を基準とする。
【0031】
図1~図3には、第1実施形態に係る腰部補助装置10が示されている。図1には、未装着状態の腰部補助装置10が示されており、図2及び図3には、利用者が装着した状態の腰部補助装置10が示されている。これらの図に示されるように、腰部補助装置10は、上半身装着部としての背中フレーム14、前支持部としての肩ベルト22、下肢装着部としての太腿プレート18、連結部としての連結フレーム20を備えている。
【0032】
背中フレーム14は、利用者の背部に装着され、左右一対のサイドフレーム部14Aと、左右一対のサイドフレーム部14Aを結合するセンターフレーム部14B、14Cとを備えている。なお、左右一対のサイドフレーム部14Aは左右対称の構成となっている。
【0033】
サイドフレーム部14Aは、長尺筒状とされ、利用者の背部の上下方向に沿うように互いに離間して配置されている。サイドフレーム部14Aの下端には、下サイド部14Dが連結固定されている。下サイド部14Dは、左右一対のサイドフレーム部14Aの各々の下端から斜め前方へ伸びて、利用者の腰部左右両脇に配置される。
【0034】
センターフレーム部14Bは、左右一対のサイドフレーム部14Aの上端を連結するように配置され、センターフレーム部14Cは、左右一対のサイドフレーム部14Aの中間部を連結するように配置されている。
【0035】
下サイド部14Dに、腰装着部としての腰フレーム部12が設けられている。腰フレーム部12は、左右一対の下サイド部14Dを横断するように、センターフレーム部14Bと略並行に配置されている。腰フレーム部12の中央には、腰板12Aが取り付けられている。腰フレーム部12のコ字両側先端は、関節部16で、背中フレーム14及び連結フレーム20と相対回転可能に連結されている。
【0036】
また、下サイド部14Dの上端には、滑車部44が構成されている。滑車部44には、後述するワイヤ42が巻き掛けられ、ワイヤ42の方向を利用者の背面側から斜め前方側へ導いている。
【0037】
サイドフレーム部14Aには、肩ベルト22が取り付けられている。肩ベルト22は、左右一対設けられており、各々の一端がセンターフレーム部14Bの中央に取り付けられ、他端がサイドフレーム部14Aの下端部に各々取り付けられている。左右一対の肩ベルト22は、中央部でベルト22Aによって連結され、利用者の上半身に肩ベルト22が密着し、背中フレーム14がずれないようにしている。
【0038】
下サイド部14Dの下端には、関節部16が構成されている。関節部16で、連結フレーム20と背中フレーム14(下サイド部14D)とが連結されている。関節部16の前方には、腰ベルト13が設けられている。腰ベルト13は、左右一対の関節部16を連結するように架け渡され、利用者の腰前に配置される。関節部16の詳細については、後述する。
【0039】
連結フレーム20は、長尺形状とされ、利用者の下肢に沿って配置される。連結フレーム20は、一端(上端)が、関節部16で下サイド部14Dと連結されている。下サイド部14Dと連結フレーム20とは、利用者の左右方向に沿った回転軸S周りに、互いに相対回転可能に連結されている。連結フレーム20は、背中フレーム14との相対回転によっても、屈曲しないリジッドな部材で構成されている。
【0040】
連結フレーム20の他端側には、太腿プレート18が固定されている。太腿プレート18は、利用者の下肢の前方を覆う湾曲形状とされている。太腿プレート18は、利用者の下肢の前方に配置される。
【0041】
関節部16は、下サイド部14Dの下端部に固定されたプレート26と、プレート26から肩幅方向外方へ立設された回転シャフト28と、回転シャフト28に回転自在に支持された円盤状の回転体24とを備えている。また、腰フレーム部12の両端部12Bが配置されている。なお、左右一対の関節部16は、左右対称の構成となっている。
【0042】
プレート26は、利用者の側腰部に位置し、回転シャフト28は、利用者の側腰部から肩幅方向外方へ延出している。回転体24の軸心には、回転シャフト28が相対回転自在に嵌合する円孔(図示省略)が形成され、回転体24の周面には、後述のワイヤ42を巻き掛けることができる溝24Aが形成されている。なお、回転体24が円盤状であることは必須ではなく、半円盤状や楕円盤状などであってもよい。
【0043】
プレート26の内側には、腰フレーム部12の両端部12Bが配置されている。両端部12Bは、回転シャフト28周りに回転可能に取り付けられている。
【0044】
回転体24には、連結フレーム20の一端が固定され、連結フレーム20は回転体24と共に回転可能とされている。回転体24に対してプレート26が左側から見て反時計回り方向へ回転することにより、背中フレーム14が同方向へ回動する。また、回転体24に対してプレート26が左側から見て時計回り方向へ回転することにより、背中フレーム14が同方向へ回動する。
【0045】
このとき、太腿プレート18が利用者の下肢前方に当てられているので、連結フレーム20の位置は利用者の下肢に沿った位置に規制されている。したがって、背中フレーム14と連結フレーム20とは、関節部16の回転シャフト28を中心に、相対回転する。
【0046】
また、腰部補助装置10には、アクチュエータ40が備えられている。アクチュエータ40は、背中フレーム14の一対のサイドフレーム部14A内に各々収納されている。アクチュエータ40は、空気圧式アクチュエータ(流体圧式アクチュエータ、所謂、McKibben型人工筋肉)とされている。図4(A)、(B)に示すように、空気圧式アクチュエータACは、膨張収縮体であるインナーチューブICと、インナーチューブICを覆う網状の被覆体であるメッシュスリーブMSとを備えている。メッシュスリーブMSは、例えば伸縮性を持たない高張力繊維等の線材により構成されている。また、メッシュスリーブMSの長さ(軸)方向の両端部は、インナーチューブICの長さ方向の両端部に固定されている。
【0047】
図4(B)に示すように、インナーチューブICは、内部に空気が供給されることにより膨張する。そして、インナーチューブICの膨張は、メッシュスリーブMSにより空気圧式アクチュエータAC全体の長さの縮小に変換される。即ち、空気圧式アクチュエータACは、空気が供給されると、径が拡大されつつ長さが縮小される。この長さの縮小により、空気圧式アクチュエータACはその短縮方向への力Fを発生する。
【0048】
図5に示すように、アクチュエータ40には、スイッチSWを介してコンプレッサCPが接続されている。スイッチSWは、給気スイッチS1と排気スイッチS2が設けられており、給気スイッチS1がオン、且つ、排気スイッチS2がオフにされた場合には、コンプレッサCPからアクチュエータ40へ圧縮空気が供給され、排気スイッチS2がオン、且つ、給気スイッチS1がオフにされた場合には、アクチュエータ40内の空気が排気される。
【0049】
図1~図3に示すように、アクチュエータ40の下端側には、ワイヤ42が取り付けられている。ワイヤ42の一端部は、アクチュエータ40の下端から出て、滑車部44に巻き掛けられて方向を変え、回転体24の溝24Aに固定されている。
【0050】
ここで、アクチュエータ40は、自然長(最大長さ)の状態で、少なくとも背中フレーム14の前傾を許容する範囲で、即ち背中フレーム14が前傾したときに、ワイヤ42が回転体24へ巻き付けが増加する分をゆとりとして、回転体24へ巻き掛け固定されている。
【0051】
なお、図6には、本実施形態の腰部補助装置10を簡略化した説明図が示されている。図6では、前傾状態の背中フレーム14に、アクチュエータ40が作動しているときの状態が示されている。
【0052】
次に、本実施形態における作用について説明する。
【0053】
利用者が溶接作業等の上半身前傾姿勢での所定作業を行う際、前屈動作を行うと、背中フレーム14が、利用者の上体の前傾に追従して前傾する。このとき、背中フレーム14は、連結フレーム20と相対回転し、関節部16の回転軸S周りに回転する。連結フレーム20は、太腿プレート18によって利用者の下肢に沿った位置に規制されている。
【0054】
背中フレーム14が前傾の状態で、スイッチSWの給気スイッチS1をオン、且つ排気スイッチS2をオフにした場合には、アクチュエータ40への給気が行われ、アクチュエータ40が短縮する。
【0055】
アクチュエータ40は、短縮し、短縮の途中でワイヤ42に遊びのない状態となって張力F(図3及び図6参照)を発生させる。これにより、連結フレーム20へY方向の回転力が作用する。しかし連結フレーム20は、大腿プレート18によって規制されているため、Y方向へ回転することができない。このため、アクチュエータ40の短縮は、背中フレーム14のX方向への回転となって現れる。このとき、前傾した利用者の上体には、肩ベルト22を介して、起き上がり回転方向Xへの力が作用するので、利用者が上体を起こす動作を補助することができる。さらに、起き上がり回転方向Xへの力を、利用者の前方への傾倒力よりも大きくすることにより、背中フレーム14を起き上がり方向Xへ回転させて、利用者の上体を起こさせることができる。
【0056】
そして、スイッチSWの給気スイッチS1をオフにし、排気スイッチS2をオフにすると、アクチュエータ40への給気が停止されてアクチュエータ40内の空気圧の上昇が停止し、アクチュエータ40の短縮が停止される。この状態において、背中フレーム14のX方向への回転が停止する。
【0057】
この状態で、前傾した利用者の上体の重みが肩ベルト22にかけられると(前傾した上体を肩ベルト22に預けると)、上体が背中フレーム14に吊り下げられた状態になる。したがって、利用者は、背腰部の筋肉(脊柱起立筋等)を使うことなく、前傾姿勢を維持することが可能となる。このように、アクチュエータ40の短縮を維持することによっても、利用者の前傾姿勢維持の補助が達成される。
【0058】
ここで、回転体24の左側から見て時計回り方向への回転は、アクチュエータ40が短縮しているかいないかに関わらず、自在であるため、利用者は、自由に、前傾姿勢から直立姿勢へ上体を起立させることができる。
【0059】
本実施形態によれば、太腿プレート18に連結されたリジッドな部材から成る連結フレーム20は、非屈曲形状を維持するので、アクチュエータ40の作動時に、連結フレーム20に背中フレーム14と逆方向の回転力(回転軸S周り)を容易に作用させることができる。このように、連結フレーム20の回転力(反力)を用いて、背中フレーム14へ、起き上がり回転方向Xへの力を、安定して作用させることができる。
【0060】
なお、本実施形態では、一対のサイドフレーム14Aにアクチュエータ40を各々配置したが、いずれか一方のサイドフレーム14Aにのみアクチュエータ40を配置してもよい。
【0061】
また、本実施形態では、アクチュエータ40を、サイドフレーム14Aに沿って上下方向に配置したが、アクチュエータ40は、図7に示すように、センターフレーム14Cに沿った横方向に配置してもよい。この場合にも、図6に示される場合と同様に、背中フレーム14に起き上がり回転方向Xへの力を作用させることができる。
【0062】
また、本実施形態では、アクチュエータ40を背中フレーム14に装着した例について説明したが、アクチュエータ40は、図8に示すように、連結フレーム20側に配置してもよい。この場合には、ワイヤ42は、プレート26側に固定する。アクチュエータ40を連結フレーム20側に配置した場合でも、張力Fにより、背中フレーム14に起き上がり回転方向Xへの力を作用させ、連結フレーム20に背中フレーム14と逆回転方向Yへの力を作用させてることができる。これにより、利用者の、前傾姿勢時における負担の軽減、前傾姿勢の維持、上体の起き上がり動作を、安定して補助することができる。
【0063】
また、アクチュエータ40は、図9に示すように、背中フレーム14と連結フレーム20の両方に配置してもよい。
【0064】
また、本実施形態では、1つのアクチュエータ40について、1本の空気圧式アクチュエータを用いたが、空気圧式アクチュエータは、必要とされる補助力に応じて複数本用いてもよい。この場合には、空気圧式アクチュエータの本数分のワイヤ42が回転体24に固定される。
【0065】
また、本実施形態では、腰フレーム部12を設けたが、腰フレーム部12は、必ずしも必要ではない。特に、腰フレーム部12を設けることにより、アクチュエータ40の作動時に、背中フレーム14が利用者の前方側に移動することを阻止することができる。すなわち、腰フレーム部12がない場合には、図10(A)に示す前傾状態においてアクチュエータ40を作動させると、図10(B)に示すように、関節部16が前方へ移動してしまい、利用者へ起き上がり方向へ力が作用されにくい。腰フレーム部12を設けた場合には、図10(C)に示す前傾状態においてアクチュエータ40を作動させると、図10(D)に示すように、腰フレーム部12により関節部16の前方への移動が規制され、利用者へ起き上がり方向への力を効果的に作用させ、利用者の補助をより安定的に行うことができる。腰フレーム部12に代えて、腰ベルト13を関節部16の前方のみならず後方へも配置して、腰ベルトによって関節部16を利用者の股関節部へ固定するようにしてもよい。
【0066】
また、本実施形態では、太腿プレート18を利用者の下肢の前側のみを覆う形状としたが、利用者の下肢の全周を覆う構成としてもよい。特に、前方のみを覆うことで、装着の煩雑さが省けると共に、全周を覆う場合と比較して利用者の装着感も向上させることができる。
【0067】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0068】
本実施形態の腰補助装置50では、アクチュエータが、連結フレーム20側に配置されている点が第1実施形態と異なっている。また、関節部16に、クラッチ機構が設けられている点が第1実施形態と異なっている。
【0069】
図11~図13に示すように、連結フレーム52は、長尺筒状とされ、利用者の下肢に沿って配置されている。連結フレーム52の一端部は、アーム54を介して回転シャフト28に回転可能に取り付けられて、下サイド部14Dに連結されている。連結フレーム52の他端部には、太腿プレート18が取り付けられている。連結フレーム52の筒内には、下アクチュエータ70が収納されている。下アクチュエータ70の自体の構成は、アクチュエータ40と同様である。図14に示すように、下アクチュエータ70には、スイッチSWを介してコンプレッサCPが接続されている。給気スイッチS1がオン、且つ、排気スイッチS2がオフにされた場合には、コンプレッサCPから下アクチュエータ70へ圧縮空気が供給され、排気スイッチS2がオン、且つ、給気スイッチS1がオフにされた場合には、下アクチュエータ70内の空気が排気される。
【0070】
下アクチュエータ70のワイヤ72は、下アクチュエータ70の上端側から出て、一端が後述するプーリー68に固定されている。
【0071】
左右の関節部16の各々には、クラッチ機構60が構成されている。クラッチ機構60は、図15に示すように、制御空気室部材62、ダイアフラム64、プレート66、プーリー68を含んで構成されている。
【0072】
制御空気室部材62は、略円板状とされ、外側面の周方向に凹状の制御空気室62Aが構成されている(図16及び図17参照)。また、外周面には、制御空気室62Aに連通する制御空気ポート62Bが穿孔されている。制御空気ポート62Bには、スイッチSWを介してコンプレッサCPが接続されている。給気スイッチS1がオン、且つ、排気スイッチS2がオフにされた場合には、コンプレッサCPから制御空気ポート62Bを介して制御空気室62Aに圧縮空気が供給され、排気スイッチS2がオン、且つ、給気スイッチS1がオフにされた場合には、制御空気室62A内の空気が排気される。制御空気室部材62の中央部には、軸孔62Cが穿孔され、この軸孔62Cに回転シャフト28が挿通されている。
【0073】
ダイアフラム64は、制御空気室部材62の外側面に接着され、制御空気室62Aの壁面の一部を構成している。制御空気室62Aは、ダイアフラム64により密閉されている。ダイアフラム64は、弾性を有する膜で構成され、制御空気室62A内の空気圧に応じて変形し制御空気室62Aが拡縮可能とされている。
【0074】
プレート66は、略円板形状とされ、下サイド部14Dの先端部に固定されている。また、プレート66は、ダイアフラム64の外側に配置されている。プレート66には、中央部に軸孔66Aが穿孔され、この軸孔66Aに回転シャフト28が挿通されている。また、プレート66には、軸孔66Aを中心にして周方向に10個のピン孔66Bが等間隔で穿孔されている。ピン孔66Bは、プーリー68側がわずかに小径とされており、段差Dが構成されている。ピン孔66Bには、後述するピン80が挿通される。
【0075】
プーリー68は、円板状とされプレート66の外側面に配置されている。プーリー68の外周には、溝68Aが構成されている。また、プーリー68の中央部には、スラストベアリング68Cが設けられ、回転シャフト28に相対回転可能に取り付けられている。プーリー68には、ピン孔66Bの並びに沿って、かつ、ピン孔66Bよりもわずかに孔同士の間隔が短い11個のピン穴68Bが穿孔されている。
【0076】
ピン80は、ピン孔66Bの各々に、ダイアフラム64側から挿入されている。図16に示すように、ピン80の外周には、スプリング82が取り付けられ、スプリング82の一端は段差Dに当接されている。ピン80は、スプリング82によりダイアフラム64側へ付勢されている。これにより、ダイアフラム64による押圧力がピン80に作用していない状態では、図16に示すように、ダイアフラム64を制御空気室62A側に押して変形させ、ピン80の先端部はプレート66内に収まってプーリー68側へ突出しないようになっている。制御空気室62Aへ圧縮空気が供給されて制御空気室62A内の圧力が高くなると、図17に示すように、ピン80はダイアフラム64によりプーリー68側へ押されて、先端がプーリー68側へ突出し、プーリー68のわずかな回転によりピン80のいずれか1つがピン孔68Bのいずれかに挿入されるように構成されている。
【0077】
制御空気室部材62、ダイアフラム64、及び、プレート66は、回転シャフト28と共に回転するように回転シャフト28に固定されている。プーリー68は、ピン80が挿入されていない状態では、回転シャフト28周りに回転可能とされ、ピン80のいずれかがピン孔68Bのいずれかに挿入されると、プレート66に固定されて回転シャフト28と共に回転するように構成されている。回転体24及び連結フレーム52は、回転シャフト28に対して回転可能に取り付けられている。
【0078】
下アクチュエータ70から延びるワイヤ72の端部は、プーリー68の溝68Aに固定され、溝68Aに沿って巻きかけられている。ワイヤ72の長さは、連結フレーム20の利用者前方への回転に追従可能な充分な長さが確保されている。アーム54とプーリー68の間には、例えば捩りバネから成る、テンションスプリング74が取り付けられ、プーリー68を左側からみて反時計回り方向に付勢している。これにより、ワイヤ72の遊び分はプーリー68に巻き取られ、下アクチュエータ70へプリテンションがかかった状態となっている。このプリテンションは、アクチュエータの定格の5~10%程度とされ、これにより、アクチュエータの使用効率を向上することができる。
【0079】
次に、本実施形態の作用について説明する。
利用者が前屈動作を行うと、背中フレーム14が、利用者の上体の前傾に追従して前傾する。このとき、スイッチSWの給気スイッチS1はオフしており、背中フレーム14と連結フレーム52とは、関節部16の回転軸S周りに相対回転する。この相対回転時に、背中フレーム14と連結フレーム52とは、クラッチ機構60によって連結を切り離されているので、背中フレーム14はフリーに前傾に追従することができる。
【0080】
背中フレーム14が前傾の状態で、スイッチSWの給気スイッチS1をオン、且つ排気スイッチS2をオフにすると、下アクチュエータ70、及び、制御空気室62Aへの給気が行われる。これにより、下アクチュエータ70が短縮する。制御空気室62Aの内圧が高くなり、ダイアフラム64は、図16に示す状態から図17に示す状態へ変形し、ピン80がプーリー68のピン穴68Bに挿入される。これにより、プーリー68は、プレート66に固定され、ワイヤ72の巻き出しは規制される。したがって、テンションスプリング74の作用とも相俟って、下アクチュエータ70は、短縮の開始時から、ワイヤ72に張力Fを発生させることができる。
【0081】
張力Fにより、連結フレーム52には、回転軸Sを中心に、回転方向Yへの力が作用され、背中フレーム14には、回転軸Sを中心に、連結フレーム52とは逆回転方向Xへの力が作用される。このとき、前傾した利用者の上体には、肩ベルト22を介して、起き上がり回転方向Xへの力が作用するので、利用者が上体を起こす動作を補助することができる。また、前傾姿勢時における負担が軽減され、前傾姿勢の維持を容易に行うことができる。さらに、起き上がり回転方向Xへの力を、利用者の前方への傾倒力よりも大きくすることにより、背中フレーム14を起き上がり方向Xへ回転させて、利用者の上体を起こさせることができる。
【0082】
スイッチSWの給気スイッチS1をオフにし、排気スイッチS2をオフにすると、アクチュエータへの給気が停止されて、下アクチュエータ70内、及び、制御空気室62A内の空気圧の上昇が停止し、下アクチュエータ70の短縮が停止される。この状態において、背中フレーム14が停止する。
【0083】
この状態で、前傾した利用者の上体の重みが肩ベルト22にかけられると(前傾した上体を肩ベルト22に預けると)、上体が背中フレーム14に吊り下げられた状態になる。したがって、利用者は、背腰部の筋肉(脊柱起立筋等)を使うことなく、前傾姿勢を維持することが可能となる。このように、下アクチュエータ70の短縮を維持することによっても、利用者の前傾姿勢維持の補助が達成される。
【0084】
本実施形態によれば、テンションスプリング74を有したクラッチ機構60を備えているので、下アクチュエータ70の作動時に、ワイヤ72の巻き掛けられたプーリー68がプレート66に固定される。これにより、ワイヤ72の下アクチュエータ70からの巻き出しが規制されて、下アクチュエータ70の作動直後からワイヤ72に張力Fを発生させることができる。
【0085】
ここで、一般的な空気圧式アクチュエータの動作特性について説明する。図18には、空気式アクチュエータの収縮率と出力との関係を示すグラフが示されている。グラフから明らかなように、空気式アクチュエータは収縮率が高くなるにしたがって、出力が低下するため、空気式アクチュエータを効率よく利用するためには、収縮動作の初期に大きな荷重を負担することが必要となる。
【0086】
本実施形態では、前述のように、テンションスプリング74によってワイヤの緩みを取り除いており、下アクチュエータ70の作動直後からワイヤ72に張力Fを発生させることができるので、下アクチュエータ70については、ワイヤ72の遊び長さ吸収分の短縮が不要となり、下アクチュエータ70を効率よく利用することができる。
【0087】
なお、本実施形態では、下アクチュエータ70の作動時にワイヤ72へ張力Fを発生させるクラッチ機構60を設けたが、第1実施形態におけるアクチュエータ40側にもクラッチ機構60と同様の構成を適用することもできる。
【0088】
また、前述の第1、第2実施形態では、上半身装着部として、利用者の背中に装着する背中フレーム14を用いたが、図19に示すように、利用者の胸部に装着する胸部フレーム21としてもよい。
【0089】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。なお、第1、第2実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0090】
図20~図22には、第3実施形態に係る腰部補助装置90が示されている。図20には、未装着状態の腰部補助装置90が示されており、図21及び図22には、利用者が装着した状態の腰部補助装置90が示されている。これらの図に示されるように、腰部補助装置90は、上半身装着部としての背中フレーム94、前支持部としての肩ベルト22、下肢装着部としての太腿プレート18、連結部としての上連結フレーム96、連結フレーム52を備えている。
【0091】
背中フレーム94は、利用者の背部に装着され、左右一対のサイドフレーム部94Aと、左右一対のサイドフレーム部94Aを結合するセンターフレーム部94B、94Cとを備えている。左右のサイドフレーム部94A、及び、センターフレーム部94Bは、一体的に構成されている。センターフレーム部94Cは、左右のサイドフレーム部94Aの中間部を連結するように配置されている。
【0092】
左右のサイドフレーム部94Aの下端には、第1関節部95が構成されている。第1関節部95で、背中フレーム94と上連結フレーム96とが連結されている。第1関節部95の前方には、腰ベルト13が設けられている。腰ベルト13は、左右一対の上連結フレーム96を連結するように架け渡され、利用者の腰前に配置される。
【0093】
上連結フレーム96は、長方形板状とされ、利用者の腰に沿って長手方向が上下方向となるように配置されている。上連結フレーム96の上端側には、後述するプレート93を介して背中フレーム94(左右のサイドフレーム部94A)が、利用者の左右方向に沿った回転軸S1周りに、上連結フレーム96と互いに相対回転可能に連結されている。上連結フレーム96は、背中フレーム94との相対回転によっても、屈曲しないリジッドな部材で構成されている。
【0094】
上連結フレーム96の下端には、第2関節部97が構成されている。第2関節部97で、上連結フレーム96と連結フレーム52とが後述するプレート21を介して連結されている。上連結フレーム96と連結フレーム52とは、利用者の左右方向に沿った回転軸S2周りに、互いに相対回転可能に連結されている。連結フレーム52は、上連結フレーム96との相対回転によっても、屈曲しないリジッドな部材で構成されている。
【0095】
連結フレーム52の他端側には、太腿プレート18が固定されている。太腿プレート18は、利用者の下肢の前方に配置される。
【0096】
図22及び図23に示すように、第1関節部95は、左右のサイドフレーム部94Aの下端部に固定されたプレート93と、プレート93から肩幅方向外方(又は内方)へ立設された回転シャフト93Sと、回転シャフト93Sに回転自在に支持された円盤状の回転体93Aとを備えている。なお、左右一対の第1関節部95は、左右対称の構成となっている。
【0097】
プレート93は、利用者の側腰部に位置し、回転シャフト93Sは、利用者の側腰部から肩幅方向外方へ延出している。回転体93Aの軸心には、回転シャフト93Sが相対回転自在に嵌合する円孔(図示省略)が形成され、回転体93Aの周面には、ワイヤ72を巻き掛けることができる溝(不図示)が形成されている。
【0098】
回転体93Aは、上連結フレーム96に固定され、上連結フレーム96及び回転体93Aは、プレート93及び背中フレーム94と相対回転可能とされている。
【0099】
上連結フレーム96の上側で利用者の後方側には、ストッパ部材94Dが設けられている。ストッパ部材94Dは、利用者の左右方向に沿って上連結フレーム96から内側に突出されている。ストッパ部材94Dは、背中フレーム94が矢印X方向へ回転すると共に上連結フレーム96が矢印Y方向へ回転して互いに近づいて所定の角度となった場合に、プレート93に当接することにより、当該角度以上の回転を阻止する機能を有している。
【0100】
第2関節部97は、連結フレーム52の上端部に取り付けられたプレート21と、プレート21から肩幅方向外方(又は内方)へ立設された回転シャフト21Sと、回転シャフト21Sに回転自在に支持された円盤状の回転体21Aとを備えている。なお、左右一対の第2関節部97は、左右対称の構成となっている。
【0101】
プレート21は、利用者の股関節外部に位置し、回転シャフト21Sは、利用者の肩幅方向外方へ延出している。回転体21Aの軸心には、回転シャフト21Sが相対回転自在に嵌合する円孔(図示省略)が形成され、回転体21Aの周面には、ワイヤ72を巻き掛けることができる溝(不図示)が形成されている。
【0102】
回転体21Aは、上連結フレーム96に固定され、上連結フレーム96及び回転体21Aは、プレート21及び連結フレーム52と相対回転可能とされている。
【0103】
上連結フレーム96の下側で利用者の後方側には、ストッパ部材52Dが設けられている。ストッパ部材52Dは、利用者の左右方向に沿って上連結フレーム96から内側に突出されている。ストッパ部材52Dは、連結フレーム52が矢印Y方向へ回転すると共に上連結フレーム96が矢印X方向へ回転して互いに近づいて所定の角度となった場合に、プレート21に当接することにより、当該角度以上の回転を阻止する機能を有している。
【0104】
また、連結フレーム52は、プレート21と、ヒンジ21Hを介して連結されている。ヒンジ21Hにより、連結フレーム52は、上連結フレーム96に対して利用者の体側と平行方向に配置される回転軸S3周りに相対回転可能とされている。これによって、連結フレーム52が利用者の大腿の開閉に追従できるようになっている。
【0105】
上連結フレーム96には、尻フレーム部86が取り付けられている。尻フレーム部86は、一方の上連結フレーム96から他方の上連結フレーム96にかけて、利用者の尻後方に沿って配置されている。尻フレーム部86の中央部には、利用者の尻位置に対応するように、尻プレート88が取り付けられている。
【0106】
腰部補助装置90には、下アクチュエータ70が備えられている。下アクチュエータ70は、第2実施形態と同様に、連結フレーム52側に配置されている。下アクチュエータ70の上端側には、ワイヤ72が取り付けられている。ワイヤ72の一端部は、下アクチュエータ70の上端から出て、回転体21Aに巻き掛けられ、後述するクラッチ部100を経て回転体93Aに巻き掛けられて回転体93Aの溝に固定されている。
【0107】
図23及び図24に示すように、クラッチ部100は、上連結プレート96に設けられており、一対の滑車部102、ピストン部104、シリンダ部106、及び、ロック部108を備えている。シリンダ部106は、上連結プレート96の中央部で利用者の後方側に固定されている。ロック部108は、シリンダ部106内に配置され、中央にロック穴108Aを有している。ロック穴108Aにはピストン部104が挿通されている。ピストン部104は、回転体93Aと回転体21Aとの間を横切る方向に配置され、クラッチ部100の非作動時には、当該方向に移動可能とされている。一対の滑車部102は、2個の滑車102Kがピストン部104を跨ぐように支持板103を介してピストン部104の先端側に取り付けられ、ピストン部104と共に移動可能とされている。2個の滑車102Kには、両方を跨ぐようにワイヤ72が巻き掛けられている。
【0108】
ピストン部104の支持板103とシリンダ106との間には、コイルスプリング105が配置されている。コイルスプリング105により、ピストン部104は、利用者の前方へ付勢されている。これにより、ワイヤ72は弛みなく、回転体21A、滑車102K、及び、回転体93Aに巻き掛けられる。
【0109】
ピストン部104は、アクチュエータ40の非作動時には、ロック穴108A内を自由に移動して、利用者の前後方向へ移動可能とされている。一方、下アクチュエータ70の作動時には、ロック部108がロック部108の右又は左の空間のエアー圧の制御によって傾き、ロック穴108の逆止機能が作動し、利用者の前方方向(ワイヤの緩み除去方向)へは移動可能であるが、その逆方向へは移動不能となるように制御されている。
【0110】
図25に示すように、下アクチュエータ70には、スイッチSWを介してコンプレッサCPが接続されている。また、スイッチSWは、クラッチ部100と接続されている。給気スイッチS1がオン、且つ、排気スイッチS2がオフにされた場合には、コンプレッサCPから下アクチュエータ70へ圧縮空気が供給され、クラッチ部100の逆止機能がオンされる。また、排気スイッチS2がオン、且つ、給気スイッチS1がオフにされた場合には、下アクチュエータ70内の空気が排気され、クラッチ部100の逆止機能がオフされる。なお、クラッチ部100のエアー制御のためのスイッチを独立して設けてもよい。
【0111】
次に、本実施形態の作用について説明する。
利用者が前屈動作を行うと、背中フレーム94が、利用者の上体の前傾に追従して前傾する。このとき、スイッチSWの給気スイッチS1はオフしており、背中フレーム94と上連結フレーム96は第1関節部95の回転軸S1周りに相対回転する。また、上連結フレーム96と連結フレーム52は、第2関節部97の回転軸S2周りに相対回転する。この相対回転時に、クラッチ部100のピストン部104は、後退移動(利用者の後方への移動)が可能となっているので、ワイヤ72が巻き出され、背中フレーム94はフリーに前傾に追従することができる(図23参照)。
【0112】
背中フレーム94が前傾の状態で、スイッチSWの給気スイッチS1をオン、且つ排気スイッチS2をオフにすると、下アクチュエータ70への給気が行われ、クラッチ部100の逆止機能がオンされると共に、シリンダ部106内が加圧される。これにより、ピストン部104は利用者前方へ押圧され、前方への移動は可能であるが後方への移動が不能とされて、ワイヤ72の緩みが取り除かれる(図24参照)。これにより、下アクチュエータ70が短縮すると、短縮の開始時から、ワイヤ72に張力Fを発生させることができる。
【0113】
張力Fにより、連結フレーム52には、回転軸S1、S2の2軸を中心に、回転方向Yへの力が作用され、背中フレーム94には、回転軸S1、S2の2軸を中心に、連結フレーム52とは逆回転方向Xへの力が作用される。このとき、前傾した利用者の上体には、肩ベルト22を介して、起き上がり回転方向Xへの力が作用するので、利用者が上体を起こす動作を補助することができる。また、前傾姿勢時における負担が軽減され、前傾姿勢の維持を容易に行うことができる。さらに、起き上がり回転方向Xへの力を、利用者の前方への傾倒力よりも大きくすることにより、背中フレーム94を起き上がり方向Xへ回転させて、利用者の上体を起こさせることができる。
【0114】
スイッチSWの給気スイッチS1をオフにし、排気スイッチS2をオフにすると、アクチュエータへの給気が停止されて、下アクチュエータ70内の空気圧の上昇が停止し、下アクチュエータ70の短縮が停止される。この状態において、背中フレーム94が停止する。
【0115】
この状態で、前傾した利用者の上体の重みが肩ベルト22にかけられると(前傾した上体を肩ベルト22に預けると)、上体が背中フレーム94に吊り下げられた状態になる。したがって、利用者は、背腰部の筋肉(脊柱起立筋等)を使うことなく、前傾姿勢を維持することが可能となる。このように、下アクチュエータ70の短縮を維持することによっても、利用者の前傾姿勢維持の補助が達成される。
【0116】
本実施形態では、クラッチ部100を備えているので、第2実施形態の場合と同様に、下アクチュエータ70の作動直後からワイヤ72に張力Fを発生させることができるので、下アクチュエータ70については、ワイヤ72の遊び長さ吸収分の短縮が不要となり、下アクチュエータ70を効率よく利用することができる。
【0117】
また、本実施形態では、上半身装着部として、利用者の背中に装着する背中フレーム94を用いたが、図26に示すように、利用者の胸部に装着する胸部フレーム94Fとしてもよい。
【0118】
また、本実施形態では、クラッチ部100に2個の滑車102Kを用いたが、1個の滑車102Kで構成することもできる。また、ワイヤ72へのテンション付与機構としても、他の構成とすることもできる。例えば、図27A、図27B、図27Cに示すように、上連結フレーム96に一端が回転可能に軸支持されたアーム110と、鋸歯状の端面をもったアーム110に固定された滑車102Kと、滑車102Kの軌跡上に構成されたガイド溝112とを形成する。そして、コイルスプリング105の一端と他端とを各々上連結フレーム96とアーム110に固定している。鋸歯状の端面をもったアーム110はラチェット爪を持ったアーム113とかみ合っており、アーム113はエアシリンダ114と接続されている。
この構造の目的は腰部補助装置を着用している人が自由に動くことができること、さらに物を持ち上げるために前屈した場合にワイヤが張り、直立した場合にワイヤが緩むことがある。エアシリンダに空気が入って作動している場合には、ラチェット機構がはずれ、ガイド溝112は可動し、ワイヤを一定の力で抑えることにより、たるんだり、ワイヤが外れることを防ぐ機能を果たしている。
利用者が物を持ち上げるため腰部補助を作動する時、アクチュエータ40に空気が供給され収縮し、ワイヤが引かれ起き上がる方向に力が発生する。その時同時に、エアシリンダ114から空気が抜かれる。すると図27A、図27B、の如く、ワイヤ及び滑車102Kが、どの位置にあっても、ラチェット爪を持ったアーム113がアーム110の鋸歯状の端面とがかみ合い、保持するため、アクチュエータ40が緩むことなく収縮するため、効率良く、利用者の前方Frへ付勢が行われる。
【0119】
以上、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能である。例えば、本実施形態では、アクチュエータとして、空気圧式アクチュエータを用いたが、モータの作動により回転体に巻き付けられ、又は回転体から巻き出されるワイヤを、アクチュエータとして用いてもよい。また、回転体を回転不能又は回転自在とするクラッチを、アクチュエータとすることも可能である。
図面
【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27A】
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【図27B】
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【図27C】
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