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明細書 :メタンガスを水素に改質する触媒とその合成方法、および同触媒を用いたメタンガスの改質方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5854993号 (P5854993)
登録日 平成27年12月18日(2015.12.18)
発行日 平成28年2月9日(2016.2.9)
発明の名称または考案の名称 メタンガスを水素に改質する触媒とその合成方法、および同触媒を用いたメタンガスの改質方法
国際特許分類 B01J  23/656       (2006.01)
C01B   3/40        (2006.01)
B01J  37/02        (2006.01)
B01J  37/08        (2006.01)
B01J  37/16        (2006.01)
B01J  37/04        (2006.01)
B01J  37/03        (2006.01)
B01J  37/12        (2006.01)
FI B01J 23/656 M
C01B 3/40
B01J 37/02 101Z
B01J 37/08
B01J 37/16
B01J 37/04 102
B01J 37/03 A
B01J 37/12
請求項の数または発明の数 8
全頁数 18
出願番号 特願2012-522600 (P2012-522600)
出願日 平成23年6月24日(2011.6.24)
国際出願番号 PCT/JP2011/064573
国際公開番号 WO2012/002283
国際公開日 平成24年1月5日(2012.1.5)
優先権出願番号 2010146157
優先日 平成22年6月28日(2010.6.28)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成26年6月9日(2014.6.9)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504132272
【氏名又は名称】国立大学法人京都大学
発明者または考案者 【氏名】古屋仲 秀樹
【氏名】辻本 将彦
個別代理人の代理人 【識別番号】100093230、【弁理士】、【氏名又は名称】西澤 利夫
審査官 【審査官】壷内 信吾
参考文献・文献 特開2007-090342(JP,A)
国際公開第2002/078840(WO,A1)
特開2009-190932(JP,A)
米国特許第04402869(US,A)
古屋仲秀樹ほか,パラジウムを析出させた酸化マンガン多孔体による炭化水素の水素ガスへの直接変換,電気化学会第73回大会講演要旨集,2006年 4月 1日,第166頁
古屋仲秀樹ほか,メソポーラスマンガン酸化物粒子表面への貴金属ナノ粒子の析出と触媒効果,電気化学会第72回大会講演要旨集,2005年 4月 1日,第199頁
調査した分野 B01J21/00-38/74
C01B3/00-6/34
H01M4/86-4/98
H01M8/00-8/02,8/08-8/24
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
特許請求の範囲 【請求項1】
メタンガスを水素ガスに改質する触媒の合成方法であって、ラムズデライト型結晶構造を有する二酸化マンガンをパラジウム含有水溶液に浸漬して前記二酸化マンガンの表面にパラジウムを析出させるパラジウム析出工程と、前記パラジウムを析出させた二酸化マンガンを還元雰囲気下で加熱して前記二酸化マンガンからパラジウムを担持した酸化マンガンMnに変化させる加熱処理工程と、を含むことを特徴とするメタンガス改質触媒の合成方法。
【請求項2】
前記加熱処理工程は、前記パラジウムを析出させた二酸化マンガンを、メタンガスとアルゴンガスとの混合ガス、水素ガスとアルゴンガスとの混合ガス、または、水素ガスと窒素ガスとの混合ガスの還元雰囲気下で加熱することを特徴とする請求項1に記載のメタンガス改質触媒の合成方法。
【請求項3】
前記加熱処理工程は、前記パラジウムを析出させた二酸化マンガンを、還元雰囲気下で150℃以上700℃以下の温度で加熱することを特徴とする請求項1または2に記載のメタンガス改質触媒の合成方法。
【請求項4】
前記パラジウム析出工程に使用されるラムズデライト型結晶構造を有する二酸化マンガンは、2価のマンガンイオンを含むマンガン化合物の水溶液にアルカリ試薬を添加して水酸化マンガンを析出させ、さらに過酸化水素水を添加して前記水酸化マンガンを酸化マンガンに変換した後、この酸化マンガンを回収して希酸と接触させて得ることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のメタンガス改質触媒の合成方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかの方法によって合成されたメタンガス改質触媒に、温度200℃以上の雰囲気下でメタンガスを接触させて水素ガスを生成させることを特徴とするメタンガスの改質方法
【請求項6】
湿潤雰囲気下で前記メタンガスを前記メタンガス改質触媒に接触させることを特徴とする請求項5に記載のメタンガスの改質方法
【請求項7】
実質的に酸素を含まない雰囲気下で前記メタンガスを前記メタンガス改質触媒に接触させることを特徴とする請求項5または6に記載のメタンガスの改質方法。
【請求項8】
温度300~600℃で前記メタンガスを前記メタンガス改質触媒に接触させることを特徴とする請求項5から7のいずれか一項に記載のメタンガスの改質方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、メタンガスを水素に改質する触媒とその合成方法、および同触媒を用いたメタンガスの改質方法に関する。
【背景技術】
【0002】
水素は代表的なクリーン・エネルギーであり、その安価な製造方法に対する市場ニーズが今後ますます高まることは必須な状況である。現在、水素の主な製造方法として、天然ガスの主成分であるメタンガスに700-800℃の水蒸気を接触させて水素に改質する方法(水蒸気改質法)がとられている。しかしながら、この水蒸気改質法ではメタンガスから水素へ80%以上の高い変換効率は得られる反面、10~20%程度のメタンガスが未変換で残留する。そこで、この水蒸気改質法の余熱を利用して、未変換の残留メタンガスを水素に改質しようとする種々の研究が試みられてきた。例えば、Lodengらはアルミナ粒子にコバルトやニッケル、鉄などのメタンガス改質のための触媒性を発現する金属微粒子を担持させた触媒法を検討しており、2007年にその成果を論文公表している(非特許文献1)。しかしながら、実際に地下から噴出するメタンガスを主成分とする天然ガスは、水蒸気だけでなく硫化水素などの腐食性ガスも含んでいるため、コバルトではその水溶性が問題となるし、ニッケルや鉄などでは酸化が進むことで触媒性が低下する。このため、ニッケル、および鉄などを改質触媒金属として利用する場合には、利用毎に数百℃に加熱しながら水素を供給して酸化した酸化ニッケルや酸化鉄を還元して再び金属化する必要があり、コスト面で大きな問題を抱えている。したがって、実際の天然ガスを水素ガス製造の資源として考える際には、やはり白金やパラジウムに代表される極めて酸化されにくい貴金属触媒を如何に低コストに利用し、メタンガスの改質性を維持させ得るかが、現実的で重要性が高い課題であると言える。さらに、貴金属触媒微粒子の担体として用いる物質には単に貴金属触媒微粒子を単に担持するための役割を担っているだけではない。例えば、アルミナを担体として用いた場合には700℃の様な高温下でも化学的にも結晶学的にも安定であるが、メタンガスを改質して水素ガスを製造した際に副産物として毒性のある一酸化炭素COが発生してしまう。また、担体に活性炭などのカーボン材料を使った場合には、メタンガスに酸素が混入している場合、カーボン自体が数百℃の温度に耐えられずに灰化してしまう。
【0003】
上述した背景を鑑みると、メタンガスを改質して水素を得るために有効な貴金属の中で最も安価なパラジウムの触媒微粒子を、耐熱性があり、かつ一酸化炭素を副産物として生成しない担体物質に担持させて水素製造を可能とする技術には高いニーズがある。そこで、本発明者は、ラムズデライト型の結晶構造を有する二酸化マンガンの表面に化学的にパラジウム触媒微粒子を析出させて改質触媒として用いる事を提案している(特許文献1)。
【先行技術文献】
【0004】

【特許文献1】特開2007-90342号公報
【0005】

【非特許文献1】Lodeng,R,他、Catalytic partial oxidation of CH4 toH2 over cobalt catalysts at moderate temperatures,Applied Catalysis A:General 333、11-23(2007).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1で報告している改質触媒を用いることで、反応温度190℃で、濃度99.9%のメタンガスから水素を数十ppm程度発生させることができる。しかしながら、工業的に水素をメタンガスから製造するためには、変換効率をさらに向上させることが求められている。
【0007】
そこで、本願発明は上記の従来技術における問題点に鑑み、比較的低い温度でメタンガスから水素ガスに効率よく変換できる触媒とその合成方法、およびメタンガスを水素ガスに改質するメタンガスの改質方法を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は以下のことを特徴とする。
【0009】
すなわち、本発明のメタンガス改質触媒の合成方法は、メタンガスを水素ガスに改質する触媒の合成方法であって、ラムズデライト型結晶構造を有する二酸化マンガンをパラジウム含有水溶液に浸漬して前記二酸化マンガンの表面にパラジウムを析出させるパラジウム析出工程と、前記パラジウムを析出させた二酸化マンガンを還元雰囲気下で加熱して前記二酸化マンガンからパラジウムを担持した酸化マンガンMnに変化させる加熱処理工程と、を含むことを特徴とする。
【0010】
このメタンガス改質触媒の合成方法において、前記加熱処理工程は、前記パラジウムを析出させた二酸化マンガンを、メタンガスとアルゴンガスとの混合ガス、水素ガスとアルゴンガスとの混合ガス、または、水素ガスと窒素ガスとの混合ガスの還元雰囲気下で加熱することが好ましい。
【0011】
このメタンガス改質触媒の合成方法において、前記加熱処理工程は、前記パラジウムを析出させた二酸化マンガンを、還元雰囲気下で150℃以上700℃以下の温度で加熱することが好ましい。
【0012】
このメタンガス改質触媒の合成方法において、前記パラジウム析出工程に使用されるラムズデライト型結晶構造を有する二酸化マンガンは、2価のマンガンイオンを含むマンガン化合物の水溶液にアルカリ試薬を添加して水酸化マンガンを析出させ、さらに過酸化水素水を添加して前記水酸化マンガンを酸化マンガンに変換した後、この酸化マンガンを回収して希酸と接触させて得ることが好ましい。
【0015】
また、本発明のメタンガスの改質方法は、上記したいずれかの方法によって合成されたメタンガス改質触媒に、温度200℃以上の雰囲気下でメタンガスを接触させて水素ガスを生成させることを特徴とする。
【0016】
このメタンガスの改質方法において、湿潤雰囲気下で前記メタンガスを前記メタンガス改質触媒に接触させることが好ましい。
【0017】
このメタンガスの改質方法において、実質的に酸素を含まない雰囲気下で前記メタンガスを前記メタンガス改質触媒に接触させることが好ましい。
【0018】
さらに、このメタンガスの改質方法において、温度300~600℃で前記メタンガスを前記メタンガス改質触媒に接触させることが好ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、比較的低い温度でメタンガスから水素ガスに効率よく変換可能な触媒を合成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】実施例におけるPd(Mn)の合成、およびPd(Mn)を用いたメタンガスの水素への改質に用いた実験系の概略図である。
【図2】実施例における合成ステップ2、3、および合成ステップ3終了後の結晶成長処理で得られた各サンプルA,B,Cに関するX線回折パターンである。
【図3】実施例におけるサンプルAを200℃で2時間乾燥した後のX線回折パターンである。
【図4】実施例における合成ステップ2において水温を25℃以下に制御した場合(下)と制御しなかった場合(上)に得られたサンプルのX線回折パターンである。
【図5】実施例における合成ステップ3終了後の結晶成長処理において90℃での加熱時間を4から40時間まで変化させた場合に得られたサンプルのX線回折パターンである。
【図6】実施例における原材料に塩化マンガンを用い、かつ合成ステップ3および結晶成長処理において水、または希塩酸を用いた場合に得られたサンプルのX線回折パターンである。
【図7】実施例における原材料に硫酸マンガンを用い、かつ合成ステップ3および結晶成長処理において水、または希硫酸を用いた場合に得られたサンプルのX線回折パターンである。
【図8】実施例におけるラムズデライト型結晶を有する二酸化マンガンに化学的にパラジウム触媒微粒子を金属析出させたPd(MnO)の透過型電子顕微鏡写真である。
【図9】実施例におけるラムズデライト型結晶を有する二酸化マンガンに化学的にパラジウム触媒微粒子を金属析出させたPd(MnO)を濃度10%のメタンガスと濃度90%のアルゴンガスの混合ガス雰囲気中で300℃に4時間保持して得たPd(Mn)のX線回折パターンである。
【図10】Pd(Mn)の透過型電子顕微鏡写真である。
【図11】Pd(Mn)を透過型電子顕微鏡に付属の元素マッピングシステムで計測した例である。
【図12】パラジウムを担持した金属マンガンPdMnの透過型電子顕微鏡写真である。
【図13】PdMnを透過型電子顕微鏡に付属の元素マッピングシステムで計測した例である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、本発明の実施形態について説明する。

【0022】
メタンガスを水素ガスに改質する触媒Pd(Mn)は、酸化マンガンMnからなる担体に、パラジウム(Pd)が担持されている。この酸化マンガンMnは以下に記述した方法によって合成する。

【0023】
すなわち、ラムズデライト型結晶構造を有する二酸化マンガン(以下、R型二酸化マンガンともいう)をパラジウム含有水溶液に浸漬してR型二酸化マンガンの表面にパラジウムを析出させる(パラジウム析出工程)。次いで、パラジウムを析出させたR型二酸化マンガンを、還元雰囲気下で加熱して二酸化マンガンを酸化マンガンMnに変化させる(加熱処理工程)。これによって、メタンガス改質触媒Pd(Mn)を得る。

【0024】
以下に、パラジウム析出工程について説明する。

【0025】
まず、水酸化パラジウムPd(OH)などの金属パラジウムPdを含む水溶液(以下、パラジウム水溶液ともいう)を準備する。ここで、パラジウム水溶液は、パラジウムを1000ppm~10000ppmの濃度で含んでいることが望ましい。また、pH4.8以上、10以下に調整されていることが望ましい。次に、このパラジウム水溶液にR型二酸化マンガンを入れて懸濁させる。その際、パラジウム水溶液を攪拌しながら水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ試薬を滴下してpH4.8以上を24時間程度保つようにする。最終的に、R型二酸化マンガンの表面に化学的にパラジウムが析出して、Pd(MnO)を得る。析出した金属パラジウムの粒径(直径)は、10nm以下、なかでも0.1nm~5nm、特に1nm~5nm程度のナノ粒子である。

【0026】
このパラジウム析出工程では、R型二酸化マンガンを予め130℃程度で乾燥処理し、その後、そのR型二酸化マンガンをパラジウム水溶液に懸濁させても構わない。また、蒸留水に浸しておいたR型二酸化マンガンを濾過回収してパラジウム水溶液に懸濁させても構わない。

【0027】
パラジウム析出工程においてR型二酸化マンガンの表面にパラジウムが析出する反応は以下の反応式によって表される。

【0028】
【化1】
JP0005854993B2_000002t.gif

【0029】
パラジウムが表面に析出した、ラムズデライト型結晶構を有した二酸化マンガンPd(MnO)は、R型二酸化マンガンを懸濁させたパラジウム水溶液を濾過することにより回収される。回収後、Pd(MnO)を大気中130℃程度で乾燥してもよい。

【0030】
このパラジウム析出工程において、パラジウム水溶液に懸濁させるR型二酸化マンガンは、次の工程に従って合成することができる。

【0031】
まず、塩化マンガンや硫酸マンガンなどの水溶性の高い2価のマンガンイオンを含むマンガン化合物の水溶液を調製し、この水溶液に水酸化ナトリウムなどのアルカリ試薬を加えてマンガンイオンを水酸化マンガンMn(OH)に変換する。これをステップ1とする。なお、2価のマンガンを含むマンガン化合物の水溶液は、例えば、マンガンイオン濃度が0.05~1.0wt%、好ましくは0.08~0.2wt%の水溶液が用いられる。次に、ステップ2として、アルカリ試薬を添加した2価のマンガン化合物の水溶液に過酸化水素水を加えて、水酸化マンガンを、マンガンの価数が2.67の酸化マンガンMnに変換する。最後にステップ3として、酸化マンガンMnに希酸(希酸とは、塩酸、硫酸、硝酸などの酸の低濃度溶液であり、例えば、濃度0.1M~1Mの酸水溶液である。)を加えて攪拌処理することによってラムズデライト型結晶構造を有するナノ二酸化マンガンを合成する。ここで、ナノ二酸化マンガンとは二酸化マンガンのナノ粒子のことであり、ナノ粒子とはナノメートルオーダーの粒子であり、例えば、直径(粒子径)1~100nmの粒子を指す。また、ラムズデライト型結晶構造を有するナノ二酸化マンガンは、ロッド状、針状などの形状を有する。

【0032】
上記R型二酸化マンガンの合成ステップの内、特にステップ2において合成水温を25℃以下に保つ事が最終的にR型二酸化マンガンを得るために重要である。

【0033】
また、ステップ3終了後、ラムズデライト型結晶構造を有するナノ二酸化マンガンを、2価のマンガンイオンを含む水溶液に浸漬することで、ナノ二酸化マンガンの結晶成長を促すこともできる。以下、この処理を結晶成長処理ともいう。その際の水溶液のpHが、例えば、3未満、具体的にはpH1の様に強酸性である事が結晶成長を促す上で有効である。特に硫酸を用いた場合にはその効果が顕著である。また、ナノ二酸化マンガンを結晶成長させる際には、前記水溶液を長時間(例えば、100時間を超える時間)加熱すると最終的に得られるR型の結晶構造に他の結晶構造の酸化マンガンの混晶が生じるため、R型の結晶成長を促すための加熱時間は100時間以下、なかでも10~80時間、特に60時間程度が好ましい。前記水溶液の加熱温度は、例えば、50℃以上、好ましくは80℃以上、より好ましくは90℃以上である。

【0034】
本実施形態におけるR型二酸化マンガンの結晶構造とサイズは、例えば、一般的な実験室用X線回折分析装置でX線回折パターンを分析することで確認できる。

【0035】
次に、加熱処理工程について説明する。

【0036】
加熱処理工程では、Pd(MnO)を、還元雰囲気下で加熱して二酸化マンガンを酸化マンガンMnに変化させている。

【0037】
加熱処理は、例えば、図1に示した装置で行われる。図1の装置では、パイレックス(登録商標)ガラス製チューブ内に、Pd(MnO)が押し固められて配置されている。ガラスチューブはヒーターによって加熱される。このガラスチューブにはガラスチューブ内にガスを供給するガスボンベと流量計が接続され、ガラスチューブとガスボンベの間には蒸留水が入ったバブラーが設けられている。また、ガラスチューブには生成ガスの濃度を定量するガスクロマトグラフも接続されている。加熱処理は、後述する混合ガスをガスボンベでガラスチューブ内に供給して還元雰囲気とし、ヒーターでガラスチューブ内のPd(MnO)を加熱することによって行われる。

【0038】
還元雰囲気は、例えば、メタンガスとアルゴンガスとの混合ガス、水素ガスとアルゴンガスとの混合ガス、または、水素ガスと窒素ガスとの混合ガス等が例示される。メタンガスとアルゴンガスとの混合ガスにおいて、メタンガスが濃度10%、アルゴンガスが濃度90%の場合には、その流量比(メタンガス/アルゴンガス)が例えば1/20~1/4程度であること好ましい。なかでも1/10~1/5、特に1/9であることが好ましい。水素ガスとアルゴンガスとの混合ガス、または、水素ガスと窒素ガスとの混合ガスの場合には、水素ガスの濃度が1~10%程度であることが好ましい。

【0039】
加熱処理の温度は、例えば、150℃以上700℃以下、なかでも180℃以上600℃以下、特に300℃程度とすることが好ましい。この温度範囲でPd(MnO)を加熱することにより、パラジウムを担持している二酸化マンガンを酸化マンガンMnに効果的に変化させることができる。

【0040】
以上のようにして合成した触媒Pd(Mn)は耐熱性に優れている。また、比較的低い温度でメタンガスから水素ガスに効率よく変換することができる。

【0041】
メタンガスから水素の生成は、図1の装置で行うことができる。例えば、ガスボンベでメタンガスをガラスチューブ内に供給して触媒Pd(Mn)に接触させ、ヒーターで温度200℃以上加熱して水素を生成させることができる。触媒Pd(Mn)に接触させるメタンガスの濃度は、例えば、1~99.9%とすることができる。

【0042】
この水素の生成においては、湿潤(加湿)雰囲気下でメタンガスを触媒Pd(Mn)に接触させることが好ましい。湿潤(加湿)の程度は、例えば、70%RH以上、好ましくは80%RH以上とすることが望ましい。図1の装置では、湿潤(加湿)雰囲気とするために、蒸留水を入れたバブラーにメタンガスを通過させている。これによって、メタンガスは加湿され、ガラスチューブ内のメタンガス中には水が含まれることになる。このように湿潤(加湿)雰囲気とする理由は、一酸化炭素を水および酸化マンガンと反応させて水素イオンと電子に分解するのに有効であるからである。

【0043】
また、この水素の生成においては、実質的に酸素を含まない雰囲気下でメタンガスを改質触媒Pd(Mn)に接触させることが好ましい。ここで、「実質的に酸素を含まない」とは、酸素が助燃剤としてメタンガスの燃焼を促進させたことによるメタンガスの改質の低下が観察されないほど反応系内の酸素濃度が低いことをいう。具体的には、反応系内の酸素濃度が100ppm以下、さらに20ppm以下である状態をいう。実質的に酸素を含まない雰囲気下でメタンガスを触媒Pd(Mn)に接触させることにより、メタンガスから水素への改質が効果的になされる。

【0044】
また、この水素の生成においては、200℃以上の雰囲気下でメタンガスを触媒Pd(Mn)に接触させているが、好ましくは300℃~600℃、特に300℃程度とすることが望ましい。600℃を超える場合にはコスト高となり、安価に水素を製造することができない場合がある。また、触媒Pd(Mn)が劣化してメタンガスの改質効果が低下する場合がある。

【0045】
このように触媒Pd(Mn)を用いたメタンガスの改質方法は、従来、メタンガスの水蒸気改質法において700~800℃程度の水蒸気を使用していたことに比べて、比較的低い温度、例えば、200℃以上600℃以下の温度で改質でき、低コストで水素を製造できる。しかも水素の変換効率が高い。例えば、触媒Pd(Mn)を用いて300℃下でメタンガスを改質したときの水素濃度が、200℃下でPd(MnO)を用いたときの水素濃度と比べて700倍になっていることを確認している。また、触媒Pd(Mn)を用いたメタンガスの改質方法は副産物として一酸化炭素が生成しないという利点も有する。

【0046】
以下に実施例を示し、さらに詳しく説明する。もちろん以下の例によって本願発明が限定されることはない。
【実施例】
【0047】
<実施例1>メタンガス改質触媒Pd(Mn)の合成方法
(1-1) パラジウム触媒金属微粒子の初期担体となるラムズデライト型結晶を有するR型の二酸化マンガンMnOを合成する方法
(1-1-1) 原料に塩化マンガンを用いた水熱合成による酸化マンガンMn4、およびR型二酸化マンガンMnOの合成方法
原料に塩化マンガンを用いて、以下に記述した3つのステップを通じてR型二酸化マンガンナノ粒子を水熱合成した。原料である塩化マンガンMnCl・4HO(和光純薬製試薬特級99%)26.7gをビーカー中のイオン交換純水225mLに溶解させた。
【実施例】
【0048】
ステップ1として、この塩化マンガンを溶解した水(pH4.6)に水酸化ナトリウムNaOH(和光純薬製試薬特級99%)10.8gを溶解させたイオン交換純水90mLを加えてマグネチックスタラーで撹拌した。塩化マンガンはこの水酸化ナトリウムの添加によって直ちに乳白色の化合物(水酸化マンガンMn(OH))に変化した。その際のpHは約12であった。
【実施例】
【0049】
これにステップ2として、過酸化水素水(和光純薬製30%)54mLを徐々に滴下し、撹拌を続けると、乳白色の化合物が茶褐色の化合物に変化した。その際、反応容器であるビーカーの周りを氷水で冷やすことによって、過酸化水素水の添加による発熱を抑え、茶褐色の化合物を含んだ反応液の水温を25℃以下に保った。最終的な反応液のpHは約7.5であった。これらの操作の後、反応液中の茶褐色の化合物を0.2マイクロ・メッシュのガラスろ紙(アドバンテック(株)GS-25)と減圧ろ過器を使ってガラスろ紙上に茶褐色の化合物を回収した。ろ紙上に回収された化合物を500mLのイオン交換純水に懸濁させて1時間、テフロン(登録商標)製のマグネチックスタラーで攪拌することで洗浄してサンプルAを得た。
【実施例】
【0050】
次にステップ3として、サンプルAを濃度0.5Mの希塩酸1Lに懸濁させて8時間攪拌した後、ろ過回収し、イオン交換純水500mL中で1時間洗浄したものがサンプルBである。
【実施例】
【0051】
さらにステップ3終了後、結晶成長処理として、濃度0.5Mの希塩酸500mLに塩化マンガン18gを溶解させた溶液100mLにこのサンプルBを適量懸濁させて、容量100mLの有栓三角フラスコに密閉して90℃に12時間保った。その後、三角フラスコを室温まで自然冷却し、サンプルBをろ過回収し、1Lのイオン交換純水中で1時間攪拌洗浄した後、大気圧下110℃で12時間乾燥することでサンプルCを得た。
【実施例】
【0052】
図2に粉末X線回折分析装置(リガク製RINT-2000、CuKα)を用いてその結晶構造を分析した結果を載せた。その結果、ステップ2で得られたサンプルAは酸化マンガンMnであることが確認できた。このサンプルAは水で湿潤したサンプルなので図2のX線回折パターンはブロードであるが、この湿潤したサンプルAを大気中、200℃で2時間乾燥することによって、図3に示した様に酸化マンガンMnの明確なピークが観察された。また、ステップ3で得られたサンプルBのパターンは各ピークがブロードで結晶構造の同定は困難であったが、ステップ3の終了後、希塩酸中で90℃に保つことで得られたサンプルCのパターンは図2の横軸上に示したR型の結晶構造ピークと一致したことから、本水熱合成法によってラムズデライト型の結晶構造を有した二酸化マンガンが得られていることを証明できた。
【実施例】
【0053】
上記のステップ2において、水温を25℃以下に制御せずに30℃以上で合成を続けた場合、図4中の上部のパターンに示すように、*マークで示した別種の酸化マンガンMnの混在を示すピークがMnのピークに混じって現れた。水温を25℃以下に制御した場合(図4中の下部のパターン)にはMnのピークだけが観察され、次のステップ3で得られるラムズデライト型二酸化マンガンの純度に対して悪影響を及ぼさない。
【実施例】
【0054】
また、図5には、合成ステップ3の終了後の結晶成長処理において、加熱時間が最終的に得られるラムズデライト型二酸化マンガンの結晶成長と純度に与える影響を示した。同図は、上記した結晶成長処理において希塩酸を90℃に12時間保つ代わりに、希塩酸を90℃に4時間、16時間、24時間、40時間加熱して得られたX線回折パターンである。加熱時間が長くなるに従って結晶成長する。16時間、24時間、40時間加熱した場合、図2のサンプルCと比較して若干の結晶成長をしていることが、X線回折パターンの各ピーク強度とピークのシャープさなどから見て取れた。ただし、図6に示すように、結晶成長処理において希塩酸を使って130時間90℃で加熱した場合(図中、最上部のパターン)には24から31°の間にラムズデライト型には存在しないピークがみられた。このように100時間を超える時間の加熱処理は最終的に得られるラムズデライト型二酸化マンガンの純度に対して悪影響を及ぼすことが判った。なお、図6には、結晶成長処理において希塩酸を使って64時間90℃で加熱した場合、水を用いて130時間および64時間90℃で加熱した場合のX線回折パターンについても示した。図5および図6の結果から、本条件下では結晶成長を促すための最適な加熱時間は100時間未満である。
(1-1-2) 原料に硫酸マンガンを用いた水熱合成による酸化マンガンMn、およびR型二酸化マンガンナノ粒子を合成する方法
上述した(1-1-1)の実験において、原料として塩化マンガンの代わりに硫酸マンガンMnSO・5HO(和光純薬製試薬特級99%)32.51gをビーカー中のイオン交換純水225mLに溶解させた。その後、各ステップにおける処理および試薬の添加量は実施例1と同様とした。ただし、ステップ3における酸処理時には濃度0.25Mの希硫酸を用いた。最後に、ステップ3終了後に得られた化合物を濾過回収し、有栓メスフラスコ3つに1.6gずつとり、マンガンイオン濃度0.1wt%で硫酸マンガンを溶解させたイオン交換純水100mLに懸濁させ、その状態を90℃、48時間保つことで結晶成長を促進させた。その際、各有栓メスフラスコの懸濁液のpHをそれぞれ5.2、3、および1に調整した。この調整には硫酸を用いた。その後、室温まで自然冷却し、次いで、化合物を濾過回収してX線回折パターンを計測した。図7にその結果を示した。
【実施例】
【0055】
図7から、pHを1に調整して得られた化合物は、pH5.2や3に調整して得られた化合物と比較して高いピーク強度とシャープさを有していることが確認できた。このことから、ラムズデライト型二酸化マンガンの結晶成長は硫酸を用いた場合にはpH1の様な強酸性のマンガンイオン水溶液中で加熱することが有効である事が判った。
(1-2) パラジウム触媒金属微粒子を担持したラムズデライト型結晶を有するR型の二酸化マンガンMnOからパラジウム触媒金属微粒子を担持した酸化マンガンPd(Mn)を合成する方法
上述した(1-1-1)、および(1-1-2)の手法によって得られたラムズデライト型結晶を有する二酸化マンガンを、パラジウムを1000ppm、または10000ppmの濃度で含む水溶液に懸濁させて24時間攪拌した。その際、パラジウム水溶液に懸濁させるR型二酸化マンガンは予め130℃程度で乾燥処理にパラジウム水溶液に懸濁させても構わないし、蒸留水に浸しておいたものを濾過回収してパラジウム水溶液に懸濁させても構わない。次に、0.1moL/Lの水酸化ナトリウム水溶液を滴下することで同懸濁液のpHを6から7に保った。24時間経過後に同懸濁液を濾過する事で固液分離し、ろ紙上に回収されたペースト状の固体を乾燥器を使って大気中で130℃で24時間乾燥した。これらの手順によって、図8の透過型電子顕微鏡写真に示した様なパラジウム触媒微粒子を金属析出させたPd(MnO)を合成することができる。
【実施例】
【0056】
次に、図1に示した様な反応系において、0.2グラムのPd(MnO)を内径6mmのパイレックス(登録商標)ガラス製のチューブ内に押し固めて配置した。このガラスチューブ内のPd(MnO)をヒーターで300℃に加熱し、その温度を維持しながら蒸留水30mLを満たしたバブラーを通過させて湿潤させたメタンガス(濃度10%)とアルゴンガス(濃度90%)の混合ガスを流量20mL/minで導入し続け、4時間加熱した。この加熱によって、パラジウム金属触媒微粒子の担体であるラムズデライト型結晶を有する二酸化マンガンの結晶構造と組成が、酸化マンガンMnに変化した。図9に同変化を300℃で加熱する前と加熱した後のX線回折パターンを測定することで比較・証明された。加熱後のX線回折パターンは主に酸化マンガンMnに帰属するパターンを示しており、ラムズデライト型の二酸化マンガンに帰属するパターンから明らかに変化した。この加熱処理によって導入されたメタンガスからパラジウムの触媒効果によって水素が発生するため、同発生水素によってPd(MnO)の表面に多少残留していた水酸化パラジウムPd(OH)も金属パラジウムに還元されたと考えられる。
【実施例】
【0057】
図10は、ガラスチューブ内のPd(MnO)を300℃で加熱して得られたPd(Mn)の透過型電子顕微鏡写真である。図10から、Mnのロッドが絡まった状態にあり、かつそれらロッドの表面に粒径5nm以下、特に1nm~5nm以下のPdの金属触媒微粒子を観ることができる。図11は、Pd(Mn)を透過型電子顕微鏡に付属の元素マッピングシステムで計測した例である。図11から、マンガンと酸素がロッドの位置に集中していることがわかる。またパラジウムがロッドの表面に分布している様子が分かる。
【実施例】
【0058】
また、図11で観察されたサンプルの中には割合はかなり少ないものの、Pd(Mn)が還元されて発生したと考えられるパラジウムを担持した金属マンガンPdMnも観察された。その透過型電子顕微鏡写真を図12に示した。Mn金属の表面に粒径1nm~5nm程度の細かいPdの粒が観察される。図12に示した物質がパラジウムを担持した金属マンガンPdMnであることは、図13に示した、透過型電子顕微鏡に付属の元素マッピングシステムで計測した例からわかった。同マッピングではマンガンが電子顕微鏡写真の像に対応して分布しているが、酸素がほとんど観察されない。これはマンガンが300℃下で水素ガスと接触することによって還元されて金属化しているものと考えられる。
【実施例】
【0059】
以上の手順によってパラジウム触媒金属微粒子を担持した酸化マンガンPd(Mn)を合成できた。
<実施例2>メタンガス改質触媒Pd(Mn)を用いたメタンガスの水素への改質方法
上記(1-2)に記述した、Pd(Mn)を主成分とする触媒(PdMnも含む)0.2グラムを、図1に示した反応系において内径6mmのパイレックス(登録商標)ガラス製チューブ内に押し固めて配置した。押し固めた触媒の両端にはグラスウールを配置し、触媒の粉末の飛散を防止した。このガラスチューブ内で合成物をヒーターで下記の条件で加熱し、その温度を維持しながらメタンガス(濃度10%)とアルゴンガス(濃度90%)の混合ガスをステンレス配管を使って流量20mL/minで蒸留水30mLを満たしたバブラーを通過させて湿潤させた後に、同ガラスチューブ内の触媒に通過・接触させた。ガラスチューブ内の触媒に通過・接触した後の気体を島津製作所製ガスクロマトグラフ(GC—8APT、モレキュラーシーブス5A、カラムオーブン温度60℃)に導入することで発生水素濃度、および一酸化炭素濃度を定量した。
【実施例】
【0060】
室温から150℃に加熱温度を上げて3時間維持した。この温度では水素濃度は検出されなかった。
【実施例】
【0061】
次に、加熱温度を300℃に上げて4時間維持した。この温度では、3.6%の水素濃度がガラスチューブ内の触媒に通過・接触した後の気体中に常時検出された。また、一酸化炭素濃度は検出限界以下でほとんど発生しておらず計測不能であった。次に、加熱温度を200℃に下げて1時間維持した。この際には、1200ppmの水素濃度が常時検出された。また、一酸化炭素濃度は検出限界以下で計測不能であった。
【実施例】
【0062】
次に一旦、室温まで温度を下げた後、再び加熱温度を300℃に上げてみたところ、300℃に到達後、2.8%の水素濃度が1時間検出され続けた。この際も一酸化炭素濃度は検出限界以下でほとんど発生しておらず計測不能であった。
【実施例】
【0063】
上記の実験では、メタンガス(濃度10%)とアルゴンガス(濃度90%)の混合ガスを流量20mL/minで蒸留水30mLを満たしたバブラーを通過させて湿潤させ、ガラスチューブ内の触媒に通過・接触させた。蒸留水を入れたバブラーを混合ガスを通過させることは、一酸化炭素を水および酸化マンガンと反応させて水素イオンと電子に分解するために有効である。また、酸素(濃度20%)とアルゴンガス(濃度80%)の混合ガス(流量32mL/min)、およびメタンガス(濃度10%)とアルゴンガス(濃度90%)の混合ガス(流量8mL/min)の両者の混合ガスを混合して蒸留水を満たしたバブラーを通過させて、総流量40mL/minでガラスチューブ内の触媒に通過・接触させると、300℃加熱条件下において水素発生は検出されなかった。これは酸素ガスがメタンガスの燃焼を助燃剤として促進し、メタン起源の炭素によって二酸化炭素が発生するため、結果としてメタンから水素への改質を妨げる効果が生じたと考えられる。したがって、パラジウム触媒微粒子を担持した酸化マンガンPd(Mn)に導入・接触させるメタンガスへの酸素の混入を最小限に止めることが、メタンガスから水素への改質を促進する上で重要である事がわかった。ちなみに、本実験の様に故意に酸素を導入しなかった場合には、同反応系内の酸素濃度は20ppm以下であることを同ガスクロマトグラフ法で確認した。
図面
【図2】
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【図3】
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【図4】
2
【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【図1】
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【図8】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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