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明細書 :クロメントリフロン類,クマリントリフロン類及びその製造法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2015-071572 (P2015-071572A)
公開日 平成27年4月16日(2015.4.16)
発明の名称または考案の名称 クロメントリフロン類,クマリントリフロン類及びその製造法
国際特許分類 C07C 309/65        (2006.01)
C07D 311/16        (2006.01)
C07D 311/12        (2006.01)
FI C07C 309/65 CSP
C07D 311/16 101
C07D 311/12
請求項の数または発明の数 5
出願形態 OL
全頁数 10
出願番号 特願2013-208766 (P2013-208766)
出願日 平成25年10月4日(2013.10.4)
発明者または考案者 【氏名】柴田 哲男
【氏名】徐 修華
【氏名】谷口 海紗生
出願人 【識別番号】304021277
【氏名又は名称】国立大学法人 名古屋工業大学
審査請求 未請求
テーマコード 4C062
4H006
Fターム 4C062EE09
4C062EE14
4C062EE28
4H006AA01
4H006AB84
要約 【課題】クロメントリフロン類,クマリントリフロン類の新規的かつ簡便な合成法の開発
【解決手段】発明者らは反応基質として新規化合物群である2-(2,2-ジブロモビニル)フェニルトリフルオロメタンスルホネート誘導体を用い,塩基存在下,チアフリース転位を行い,続いて求電子剤を加えることで,新規化合物群であるクロメントリフロン類,及びクマリントリフロン類を得ることに成功した。
【選択図】なし
特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式(1)で表される2-(2,2-ジブロモビニル)フェニル トリフルオロメタンスルホネート誘導体。

【化1】
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(式中,R,R2,R3,R4及びR5は置換もしくは未置換のアルキル基,アルケニル基,アルキニル基,アリール基,アルコキシ基,アミノ基,オキソ基,スルホニル基,ハロゲン基を示す。)

【請求項2】
下記一般式(2)で表されるクロメントリフロン類。

【化2】
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(式中,R,R2,R3,R4及びR5は式(1)記載の通りである。)

【請求項3】
下記一般式()3で表されるクマリントリフロン類。

【化3】
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(式中,R,R2,R3,R4及びR5は式(1)記載の通りである。)

【請求項4】
請求項2の一般式(2)で表されるクロメントリフロン類の合成法であって,溶媒中,塩基存在下,請求項1の一般式(1)で表される2-(2,2-ジブロモビニル)フェニル トリフルオロメタンスルホネート誘導体を反応させることにより,チアフリース転位が起き,続いて求電子剤を加えることでクロメントリフロン類が得られることを特徴とする製造方法。

【請求項5】
請求項3の一般式(3)で表されるクマリントリフロン類の合成法であって,溶媒中,塩基存在下,請求項1の一般式(1)で表される2-(2,2-ジブロモビニル)フェニル トリフルオロメタンスルホネート誘導体を反応させることにより,チアフリース転位が起き,続いて求電子剤を加えることでクマリントリフロン類が得られることを特徴とする製造方法にある。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は,クロメントリフロン類,クマリントリフロン類及びその製造法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
トリフルオロメチルスルホニル(トリフリル)基を有する化合物はトリフロンと呼ばれる。トリフリル基は非常に電子求引性の強い官能基であり,化合物中に導入することでその物性を大きく変えることができる。そのためトリフロンは医薬品や農薬合成,キラル触媒や機能性材料の分野においても非常に注目されている化合物である。近年トリフロンについての研究は盛んに行われているが,いまだ発展の余地のある分野である(特許文献1,2)。また,クロメンやクマリンは分子中に酸素を含む環状化合物であり,医療品や農薬の骨格に頻繁にみられる構造である。この骨格にトリフリル基を導入することで,生理活性を変化させることが期待されるが,その合成法の報告例は現在非常に少なく,その操作も煩雑で基質が制限されたものとなっている(非特許文献1)。よって,創薬やトリフロンについての研究の観点から,クロメントリフロン類及びクマリントリフロン類の新たな合成法の開発が望まれている。
【先行技術文献】
【0003】

【特許文献1】特開2013-170151号公報
【特許文献2】特願2012-242354
【0004】

【非特許文献1】R. Goumont, K. Magder, M. Tordeux, J. Marrot, F. Terrier, C. Wakselman, Eur. J. Org. Chem. 1999, 2969-2976.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これまではクロメントリフロン類及びクマリントリフロン類の合成は報告例が少なく,基質も制限されたものであった。本発明は上記点に鑑みて,チアフリース転位/置換/分子内環化のタンデム反応により新規化合物群であるクロメントリフロン類,及びクマリントリフロン類の合成法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため,発明者らは反応基質として新規化合物群である2-(2,2-ジブロモビニル)フェニル トリフルオロメタンスルホネート誘導体を用い,塩基存在下,チアフリース転位を行い,続いて求電子剤を加えることで,新規化合物群であるクロメントリフロン類,及びクマリントリフロン類を得ることに成功した。
【0007】
すなわち請求項1に記載の発明は,下記一般式(1)で表される2-(2,2-ジブロモビニル)フェニル トリフルオロメタンスルホネート類にある。

【0008】
【化1】
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【0009】
(式中,R,R2,R3,R4及びR5は置換もしくは未置換のアルキル基,アルケニル基,アルキニル基,アリール基,アルコキシ基,アミノ基,オキソ基,スルホニル基,ハロゲン基を示す。)

請求項2に記載の発明は,下記一般式(2)で表されるクロメントリフロン類にある。

【0010】
【化2】
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【0011】
(式中,R,R2,R3,R4及びR5は式(1)記載の通りである。)
【0012】
請求項3に記載の発明は,下記一般式(3)で表されるクマリントリフロン類にある。

【0013】
【化3】
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【0014】
(式中,R,R2,R3,R4及びR5は式(1)記載の通りである。)

請求項4に記載の発明は,前記の一般式(2)で表されるクロメントリフロン類の合成法であって,溶媒中,塩基存在下,前記の一般式(1)で表される2-(2,2-ジブロモビニル)フェニルトリフルオロメタンスルホネート誘導体を反応させることにより,チアフリース転位が起き,続いて求電子剤を加えることでクロメントリフロン類が得られることを特徴とする製造方法にある。
請求項5に記載の発明は,前記の一般式(3)で表されるクマリントリフロン類の合成法であって,溶媒中,塩基存在下,前記の一般式(1)で表される2-(2,2-ジブロモビニル)フェニル トリフルオロメタンスルホネート誘導体を反応させることにより,チアフリース転位が起き,続いて求電子剤を加えることでクマリントリフロン類が得られることを特徴とする製造方法にある。

【発明を実施するための形態】
【0015】
本明細書において,R,R2,R3,R4及びR5のアルキル基としては,例えば,炭素数1乃至20程度のアルキル基を用いることができる。具体的には,メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基,ヘプチル基,オクチル基,ノニル基,デシル基,ウンデシル基,ドデシル基,トリデシル基,テトラデシル基,ペンタデシル基,ヘキサデシル基,ヘプタデシル基,オクタデシル基,ノナデシル基,イコシル基,又はこれらの環状アルキル基,分鎖アルキル基などを用いることができる。アルキル基はフッ素原子,塩素原子,臭素原子,ヨウ素原子,シアノ基,トリフルオロメチルスルホニル基,アリール基,アシル基,アルコキシ基,アリールオキシ基,アシルオキシ基などの置換基で置換されていてもよく,2個以上の置換基を有する場合には,それらは同一でも異なっていてもよい。
R,R2,R3,R4及びR5のアルケニル基又はアルキニル基に含まれる不飽和結合の数は特に限定されないが,好ましくは1乃至2個程度である。該アルケニル基又はアルキニル基は,直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよい。アルケニル基はフッ素原子,塩素原子,臭素原子,ヨウ素原子,シアノ基,トリフルオロメチルスルホニル基,アリール基,アシル基,アルコキシ基,アリールオキシ基,アシルオキシ基などの置換基で置換されていてもよく,2個以上の置換基を有する場合には,それらは同一でも異なっていてもよい。アルキニル基はフッ素原子,塩素原子,臭素原子,ヨウ素原子,シアノ基,トリフルオロメチルスルホニル基,アリール基,アシル基,アルコキシ基,アリールオキシ基,アシルオキシ基などの置換基で置換されていてもよく,2個以上の置換基を有する場合には,それらは同一でも異なっていてもよい。
R,R2,R3,R4及びR5が示すアリール基としては,ヘテロアリール基も含有し,具体例としては,例えば炭素数2~30のアリール基,具体的にはフェニル基,ナフチル基,アンスラニル基,ピレニル基,ビフェニル基,インデニル基,テトラヒドロナフチル基,ピリジル基,ピリミジニル基,ピラジニル基,ピリダニジル基,ピペラジニル基,ピラゾリル基,イミダゾリル基,キニリル基,ピロリル基,インドリル基,フリル基などが挙げることができる。アリール基はアルキル基,フッ素原子,塩素原子,臭素原子,ヨウ素原子,シアノ基,トリフルオロメチルスルホニル基,アリール基,アシル基,アルコキシ基,アリールオキシ基,アシルオキシ基などの置換基で置換されていてもよく,2個以上の置換基を有する場合には,それらは同一でも異なっていてもよい。
R,R2,R3,R4及びR5が示すスルホニル基としては,炭素数1乃至20程度のアルキル基を有するスルホニル基が挙げられ,具体的には,メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基,ヘプチル基,オクチル基,ノニル基,デシル基,ウンデシル基,ドデシル基,トリデシル基,テトラデシル基,ペンタデシル基,ヘキサデシル基,ヘプタデシル基,オクタデシル基,ノナデシル基,イコシル基,又はこれらの環状アルキル基,分鎖アルキル基などを用いることができる。アルキル基はフッ素原子,塩素原子,臭素原子,ヨウ素原子,シアノ基,トリフルオロメチルスルホニル基,アリール基,アシル基,アルコキシ基,アリールオキシ基,アシルオキシ基などの置換基で置換されていてもよく,2個以上の置換基を有する場合には,それらは同一でも異なっていてもよい。あるいはアリールスルホニル基も挙げられ,このアリール基としては,ヘテロアリール基も含有し,具体例としては,例えば炭素数2~30のアリール基,具体的にはフェニル基,ナフチル基,アンスラニル基,ピレニル基,ビフェニル基,インデニル基,テトラヒドロナフチル基,ピリジル基,ピリミジニル基,ピラジニル基,ピリダニジル基,ピペラジニル基,ピラゾリル基,イミダゾリル基,キニリル基,ピロリル基,インドリル基,フリル基などが挙げることができる。アリール基はアルキル基,フッ素原子,塩素原子,臭素原子,ヨウ素原子,シアノ基,トリフルオロメチルスルホニル基,アリール基,アシル基,アルコキシ基,アリールオキシ基,アシルオキシ基などの置換基で置換されていてもよく,2個以上の置換基を有する場合には,それらは同一でも異なっていてもよい。
R,R2,R3,R4及びR5が示すオキソ基としては,ホルミル基や炭素数1乃至20程度のアルキル基を有するアルキルオキソ基が挙げられ,具体的には,メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基,ヘプチル基,オクチル基,ノニル基,デシル基,ウンデシル基,ドデシル基,トリデシル基,テトラデシル基,ペンタデシル基,ヘキサデシル基,ヘプタデシル基,オクタデシル基,ノナデシル基,イコシル基,又はこれらの環状アルキル基,分鎖アルキル基などを用いることができる。アルキル基はフッ素原子,塩素原子,臭素原子,ヨウ素原子,シアノ基,トリフルオロメチルスルホニル基,アリール基,アシル基,アルコキシ基,アリールオキシ基,アシルオキシ基などの置換基で置換されていてもよく,2個以上の置換基を有する場合には,それらは同一でも異なっていてもよい。またアリールオキソ基が挙げられ,アリール基としては,ヘテロアリール基も含有し,具体例としては,例えば炭素数2~30のアリール基,具体的にはフェニル基,ナフチル基,アンスラニル基,ピレニル基,ビフェニル基,インデニル基,テトラヒドロナフチル基,ピリジル基,ピリミジニル基,ピラジニル基,ピリダニジル基,ピペラジニル基,ピラゾリル基,イミダゾリル基,キニリル基,ピロリル基,インドリル基,フリル基などが挙げることができる。アリール基はアルキル基,フッ素原子,塩素原子,臭素原子,ヨウ素原子,シアノ基,トリフルオロメチルスルホニル基,アリール基,アシル基,アルコキシ基,アリールオキシ基,アシルオキシ基などの置換基で置換されていてもよく,2個以上の置換基を有する場合には,それらは同一でも異なっていてもよい。またエステル,チオエステル,アミドなどのオキソ基も挙げられる。
R,R2,R3,R4及びR5のアルコキシ基は炭素数が1~20のアルコキシ基が好ましく,炭素数が1~10のアルコキシ基がさらに好ましい。アルコキシ基の場合も上記のアルキル基の場合と同様の置換基により置換されていてもよい。
R,R2,R3,R4及びR5のアミノ基は,N上に水素,置換もしくは未置換のアルキル基,アルケニル基,アラルキル基,アルキニル基,アリール基の置換基が1つか2つ置換しているものが挙げられる。置換基はそれぞれ独立しており,同一である必要はない。アミノ基は,置換基を組み合わせて形成されうる環状構造を形成することができる。特に3員環から20員環でなる単環,双環,またはそれ以上の多環の構造を示すことができる。また,ヘテロ原子の介在もしくは非介在で環状構造の一部を形成してもよい。
R,R2,R3,R4及びR5のハロゲン基はフッ素原子,塩素原子,臭素原子,ヨウ素原子が挙げられる。

溶媒の種類は特に限定されないが,ジエチルエーテル,ジイソプロピルエーテル,n-ブチルメチルエーテル,tert-ブチルメチルエーテル,テトラヒドロフラン,ジオキサン等のエーテル系溶媒;ヘプタン,ヘキサン,シクロペンタン,シクロヘキサン等の炭化水素系溶媒;クロロホルム,四塩化炭素,塩化メチレン,ジクロロエタン,トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;ベンゼン,トルエン,キシレン,クメン,シメン,メシチレン,ジイソプロピルベンゼン,ピリジン,ピリミジン,ピラジン,ピリダジン等の芳香族系溶媒;ジメチルスルホキシド,ジメチルホルムアミド,アセトニトリル等の溶媒;メタノール,エタノール,プロパノール,i-プロピルアルコール,アミノエタノール,N,N-ジメチルアミノエタノール等のアルコール系溶媒が挙げられるが,クロメントリフロン類およびクマリントリフロン類の合成にはテトラヒドロフランが最も好ましい。これらは単独で使用し得るのみならず,2種類以上を混合して用いることも可能である。
クロメントリフロン類およびクマリントリフロン類に用いる塩基は無機塩基,有機塩基,有機金属試薬等が使用できるが,例えば,炭酸カリウム,炭酸セシウム等の炭酸塩;酢酸ナトリウム,酢酸カリウムなどの酢酸塩;テトラメチルアンモニウムフロリド,テトラエチルアンモニウムフロリド,テトラブチルアンモニウムフロリドなどのアンモニウムフロリド;フッ化カリウム,フッ化セシウムなどのフッ化アルカリ金属類;水素化ナトリウム,水素化リチウム,水素化カリウム等の金属水素化物;水酸化ナトリウム,水酸化カリウム等の水酸化物;ナトリウムメトキシド,カリウムtert-ブトキシド等のアルコキシド化合物;DABCO,DBU,トリエチルアミン,ジイソプロピルエチルアミン,N,N-ジメチルアミノピリジン等の有機塩基;n-ブチルリチウム,sec-ブチルリチウム,tert-ブチルリチウム,リチウムジイソプロピルアミド,ヘキサメチルジシラザンリチウム塩などのリチウム塩などが挙げられるがn-ブチルリチウムが最も好ましい。使用量は一般的に式(3)に対して,1~10当量で,好ましくは2当量である。
クロメントリフロン類およびクマリントリフロン類に用いる求電子剤は,クロメントリフロン類にはギ酸メチル,クロメントリフロン類には塩化オキサリルが好ましい。使用量は一般的に式(1)に対して,1~10当量で,好ましくは3当量である。
反応温度は特に限定されるものではないが,通常-80℃乃至120℃であり,より好ましくは室温付近である。反応器は大気開放型の反応器,またはオートクレーブ等の密閉型の反応器のいずれも可能である。反応圧力は大気圧下,または加圧下のいずれも可能である。反応時間は特に限定されるものではないが,通常1~3時間で反応は完結する。
反応後,前記一般式(2)で示されるクロメントリフロン類および前記一般式(3)で示されるクマリントリフロン類は一般的な手法によって反応液から単離および精製することができ,例えば反応液を濃縮した後,シリカゲル,アルミナ等の吸着剤を用いたカラムクロマトグラフ法での精製,塩析,再結晶等が挙げられる。
2-(2,2-ジブロモビニル)フェニル トリフルオロメタンスルホネート誘導体の合成方法は特に限定されるものではないが,下記文献(非特許文献2)の方法を参考に2-(2,2-ジブロモビニル)フェノール誘導体を得,引き続き一般的な手法により2-(2,2-ジブロモビニル)フェニル トリフルオロメタンスルホネート誘導体を得た。
(非特許文献2: Slatt, J.; Bergmn, J. Tetrahedron. 2002, 58, 9187.)


【0016】
【化4】
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【0017】
Compound 1a: 2-(2,2-ジブロモビニル)フェニル トリフルオロメタンスルホネート
1H NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 7.70 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 7.51-7.39 (m, 3H), 7.33 (d, J = 7.5 Hz, 1H); 19F NMR (CDCl3, 282.3 MHz) δ -74.0 (s, 3F); 13C NMR (CDCl3, 150.9 MHz) δ 95.6, 118.7 (q, J = 321.4 Hz), 121.9, 128.4, 129.5, 130.4, 130.6, 130.7, 146.4; IR (KBr) 3030, 1931, 1599, 1424, 1215, 1082, 896, 795 cm-1; HRMS calc’d for [C9H5Br2F3O3S+Na]+: 430.8176, Found: 430.8181,84%収率.






【0018】
【化5】
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【0019】
Compound 1b: (2-(2,2-ジブロモビニル)フェニル 1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブタン-1-スルホネート)
1H NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 7.70 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.51-7.33 (m, 4H); 19F NMR (CDCl3, 282.3 MHz) δ -81.1 (t, J = 8.8 Hz, 3F), -110.0 (t, J = 12.7 Hz, 2F), -121.3 (s, 2F), -126.3 (s, 2F); 13C NMR (CDCl3, 150.9 MHz) δ 95.7, 106-120 (m, C4F9), 121.9, 128.4, 129.7, 130.5, 130.7, 130.8, 146.6; IR (KBr) 2942, 1599, 1427, 1354, 1202, 1082, 881, 786 cm-1; MS (ESI, m/z) 581.3 [M+Na]+; HRMS calc’d for [C12H5Br2F9O3S+Na]+: 580.8080, Found: 580.8070,86%収率.


【0020】
【化6】
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【0021】
Compound 1c: 2-(2,2-ジブロモビニル)-4-メチルフェニル トリフルオロメタンスルホネート
1H NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 7.45 (s, 2H), 7.26-7.21 (m, 2H), 2.41 (s, 3H); 19F NMR (CDCl3, 282.3 MHz) δ -74.0 (s, 3F); 13C NMR (CDCl3, 150.9 MHz) δ 21.1, 95.3, 118.7 (q, J = 319.9 Hz), 121.6, 129.1, 130.7, 130.9, 131.0, 138.6, 144.3; IR (KBr) 2927, 2351, 1584, 1423, 1212, 1087, 876, 743 cm-1; HRMS calc’d for [C10H7Br2F3O3S+Na]+: 444.8332, Found: 444.8330,77%収率.


【0022】
【化7】
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【0023】
Compound 1d: 2-(2,2-ジブロモビニル)-5-メトキシフェニル トリフルオロメタンスルホネート
1H NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 7.66 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.42 (s, 1H), 6.94 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.84 (s, 1H), 3.85 (s, 3H); 19F NMR (CDCl3, 282.3 MHz) δ -73.9 (s, 3F); 13C NMR (CDCl3, 150.9 MHz) δ 56.0, 94.0, 107.9, 113.9, 118.7 (q, J = 321.4 Hz), 121.4, 130.1, 131.1, 147.0, 160.8; IR (KBr) 2948, 2062, 1620, 1425, 1216, 1077, 956, 830 cm-1; HRMS calc’d for [C10H7Br2F3O4S+Na]+: 460.8282, Found: 460.8274,68%収率.


【0024】
【化8】
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【0025】
Compound 1e: 3‐(2,2‐ジブロモビニル)ビフェニル‐4‐イル トリフルオロメタンスルホネート
1H NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 7.90 (s, 1H), 7.65-7.37 (m, 8H); 19F NMR (CDCl3, 282.3 MHz) δ -73.9 (s, 3F); 13C NMR (CDCl3, 150.9 MHz) δ 95.9, 118.8 (q, J = 321.4 Hz), 122.2, 127.3, 128.4, 128.9, 129.2, 129.3, 129.7, 130.6, 138.9, 141.6, 145.6; IR (KBr) 3033, 1901, 1609, 1451, 1215, 1092, 875, 742 cm-1; HRMS calc’d for [C15H9Br2F3O3S+Na]+: 506.8489, Found: 506.8506, 80%収率.

以下,実施形態により本発明をさらに具体的に説明するが,本発明の範囲は下記の実施形態に限定されるものではない。
(第1実施形態)前記一般式(2)の一般的な製造方法:2-(2,2-ジブロモビニル)フェニルトリフルオロメタンスルホネート(492 mg,1.20 mmol)を窒素雰囲気下でテトラヒドロフラン12.0 mLに溶解させ,反応容器を-78℃に冷却した。n-ブチルリチウム(1.92 mL, 1.25 M in hexane, 2.40 mmol)を加え,続いてギ酸メチル(0.22 mL,3.60 mmol)を加え室温に戻した。反応終了後,塩化アンモニウム水溶液を加え,ジエチルエーテルで抽出した。有機相は蒸留水,飽和食塩水にて洗浄し,無水硫酸アンモニウムで乾燥後,減圧下で溶媒を留去した。残渣はカラムクロマトグラフィーにて精製し,クロメントリフロン類2を得た。


【0026】
【化9】
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【0027】
Compound 2a: 3-(トリフルオロメチルスルホニル)-2H-クロメン-2-オール
1H NMR (acetone-d6, 300 MHz) δ 8.22 (s, 1H), 7.75 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.60 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.23-7.12 (m, 3H), 6.36 (d, J = 6.0 Hz, 1H); 19F NMR (acetone-d6, 282.3 MHz) δ -78.2 (s, 3F); 13C NMR (acetone-d6, 150.9 MHz) δ 88.2, 118.5, 119.0, 120.7 (q, J = 324.4 Hz), 123.4, 123.5, 131.7, 136.0, 144.6, 153.7; IR (KBr) 3489, 2372, 1617, 1362, 1214, 1110, 968, 764 cm-1; MS (ESI, m/z) 278.6 [M-H]-; HRMS calc’d for [C10H7F3O4S-H]-: 278.9939, Found: 278.9934,57%収率.


【0028】
【化10】
JP2015071572A_000011t.gif

【0029】
Compound 2b: 3-(パーフルオロブチルスルホニル)-2H-クロメン-2-オール
1H NMR (acetone-d6, 300 MHz) δ 8.24 (s, 1H), 7.77 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.24-7.12 (m, 3H), 6.36 (d, J = 4.2 Hz, 1H); 19F NMR (acetone-d6, 282.3 MHz) δ -80.5 (s, 3F), -111.1--111.3 (m, 2F), -120.1--120.6 (m, 2F), -125.3--125.6 (m, 2F); 13C NMR (acetone-d6, 150.9 MHz) δ 88.5, 106-120 (m, C4F9), 118.7, 119.3, 123.6, 124.6, 131.9, 136.2, 145.3, 153.9; IR (KBr) 3484, 2977, 1617, 1367, 1213, 1043, 965, 766 cm-1; MS (ESI, m/z) 428.9 [M-H]-; HRMS calc’d for [C13H7F9O4S-H]-: 428.9843, Found: 428.9844,49%収率.


【0030】
【化11】
JP2015071572A_000012t.gif

【0031】
Compound 2c: 6-メチル-3-(トリフルオロメチルスルホニル)-2H-クロメン-2-オール
1H NMR (acetone-d6, 300 MHz) δ 8.15 (s, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.42 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.09-7.04 (m, 2H), 6.33 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 2.34 (s, 3H); 19F NMR (acetone-d6, 282.3 MHz) δ -78.2 (s, 3F); 13C NMR (acetone-d6, 150.9 MHz) δ 20.4, 88.2, 118.3, 118.9, 120.7 (q, J = 324.4 Hz), 123.4, 131.4, 133.0, 136.8, 144.7, 151.7; IR (KBr) 3486, 2934, 1572, 1355, 1217, 1119, 1031, 822 cm-1; MS (ESI, m/z) 292.7 [M-H]-; HRMS calc’d for [C11H9F3O4S-H]-: 293.0095, Found: 293.0105,52%収率.


【0032】
【化12】
JP2015071572A_000013t.gif

【0033】
Compound 2d: 7-メトキシ-3-(トリフルオロメチルスルホニル)-2H-クロメン-2-オール
1H NMR (acetone-d6, 300 MHz) δ 8.12 (s, 1H), 7.65 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 6.79 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.69 (s, 1H), 6.32 (s, 1H), 3.91 (s, 3H); 19F NMR (acetone-d6, 282.3 MHz) δ -78.4 (s, 3F); 13C NMR (acetone-d6, 150.9 MHz) δ 56.3, 88.7, 102.9, 111.2, 112.6, 119.2, 120.8 (q, J = 324.4 Hz), 133.1, 144.7, 155.9, 166.8; IR (KBr) 3491, 2344, 1621, 1348, 1208, 1118, 1029, 801 cm-1; MS (ESI, m/z) 308.7 [M-H]-; HRMS calc’d for [C11H9F3O5S-H]-: 309.0045, Found: 309.0035,62%収率.


【0034】
【化13】
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【0035】
Compound 2e: 6-フェニル-3-(トリフルオロメチルスルホニル)-2H-クロメン-2-オール
1H NMR (acetone-d6, 300 MHz) δ 8.30 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.90 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.71-7.68 (m, 2H), 7.51-7.38 (m, 2H), 7.38 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.27-7.23 (m, 2H), 6.40 (d, J = 5.1 Hz, 1H); 19F NMR (acetone-d6, 282.3 MHz) δ -78.1 (s, 3F); 13C NMR (acetone-d6, 150.9 MHz) δ 88.5, 119.0, 119.4, 120.7 (q, J = 324.4 Hz), 124.0, 127.5, 128.4, 129.7, 129.8, 134.4, 136.5, 140.0, 144.7, 153.2; IR (KBr) 3480, 1628, 1481, 1360, 1208, 1084, 963, 762 cm-1; MS (ESI, m/z) 354.8 [M-H]-; HRMS calc’d for [C16H11F3O4S-H]-: 355.0252, Found: 355.0248,59%収率.

(第2実施形態) 前記一般式(3)の一般的な製造方法:2-(2,2-ジブロモビニル)フェニルトリフルオロメタンスルホネート(656 mg,1.60 mmol)を窒素雰囲気下でテトラヒドロフラン16.0 mLに溶解させ,反応容器を-78℃に氷冷した。n-ブチルリチウム(2.56 mL, 1.25 M in hexane, 3.20 mmol)を加え,続いて塩化オキサリル(0.41 mL,4.80 mmol)を加え室温に戻した。反応終了後,塩化アンモニウム水溶液を加え,ジエチルエーテルで抽出した。有機相は蒸留水,飽和食塩水にて洗浄し,無水硫酸アンモニウムで乾燥後,減圧下で溶媒を留去した。残渣はカラムクロマトグラフィーにて精製し,クマリントリフロン類3を得た。


【0036】
【化14】
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【0037】
Compound 3a: 3-(トリフルオロメチルスルホニル)-2H-クロメン-2-オン
1H NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 8.83 (s, 1H), 7.86 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.52-7.46 (m, 2H); MS (ESI, m/z) 300.8 [M+H]+,36%収率.