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明細書 :無線通信システム、無線通信方法および無線通信用端末

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2015-023333 (P2015-023333A)
公開日 平成27年2月2日(2015.2.2)
発明の名称または考案の名称 無線通信システム、無線通信方法および無線通信用端末
国際特許分類 H04B   1/7073      (2011.01)
H04J  13/00        (2011.01)
H04W  56/00        (2009.01)
FI H04J 13/00 410
H04J 13/00 100
H04W 56/00 130
請求項の数または発明の数 11
出願形態 OL
全頁数 16
出願番号 特願2013-148214 (P2013-148214)
出願日 平成25年7月17日(2013.7.17)
公序良俗違反の表示 1.W-CDMA
発明者または考案者 【氏名】平 明徳
【氏名】亀田 卓
【氏名】三宅 裕士
【氏名】末松 憲治
【氏名】高木 直
【氏名】坪内 和夫
出願人 【識別番号】504157024
【氏名又は名称】国立大学法人東北大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100095359、【弁理士】、【氏名又は名称】須田 篤
【識別番号】100143834、【弁理士】、【氏名又は名称】楠 修二
審査請求 未請求
テーマコード 5K067
Fターム 5K067AA14
5K067BB04
5K067BB21
5K067CC10
5K067DD20
5K067DD30
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE22
5K067EE59
5K067FF03
5K067FF05
5K067GG01
要約 【課題】システム容量の低下を防止することができ、端末間のタイミング誤差を抑制することができる、CDMA方式による高効率な無線通信システム、無線通信方法および無線通信用端末を提供する。
【解決手段】各端末2は、基地局1または外部の情報提供装置から、現在位置および現在時刻に関する情報を受信する。各端末2は、現在位置に関する情報に基づいて、基地局1に信号を送信してから基地局1にその信号が到達するまでの伝搬遅延時間を計算する。各端末2は、端末毎にあらかじめ定められた拡散符号を用いて、送信データを拡散変調する。各端末2は、現在時刻に関する情報と伝搬遅延時間とに基づいて、あらかじめ定められた基地局1での受信タイミングに合わせて、拡散変調した送信データを送信する。基地局1は、各端末2から送信された送信データを受信し、各送信データに対応する拡散符号を用いて逆拡散を行う。
【選択図】図4
特許請求の範囲 【請求項1】
基地局と複数の端末との間でCDMA方式により通信を行う無線通信システムであって、
各端末は、
前記基地局または外部の情報提供装置から、現在位置および現在時刻に関する情報を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した現在位置に関する情報に基づいて、前記基地局に信号を送信してから前記基地局にその信号が到達するまでの伝搬遅延時間を計算する遅延計算手段と、
端末毎にあらかじめ定められた拡散符号を用いて、送信データを拡散変調する拡散手段と、
前記受信手段で受信した現在時刻に関する情報と前記遅延計算手段で計算した伝搬遅延時間とに基づいて、あらかじめ定められた前記基地局での受信タイミングに合わせて、前記拡散手段で拡散変調された送信データを送信する送信手段とを有し、
前記基地局は、各端末の前記送信手段により送信された前記送信データを受信し、各送信データに対応する拡散符号を用いて逆拡散を行うよう構成されていることを
特徴とする無線通信システム。
【請求項2】
前記受信手段は、前記基地局または前記情報提供装置から、前記基地局との間の大気の状態に関する情報も受信するよう構成され、
前記遅延計算手段は、前記現在位置に関する情報と前記大気の状態に関する情報とに基づいて、前記伝搬遅延時間を計算するよう構成されていることを
特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
【請求項3】
各端末は、前記現在位置に関する情報に基づいて、前記送信データの送信電力を調整する電力調整手段を有することを特徴とする請求項1または2記載の無線通信システム。
【請求項4】
前記基地局は、
現在時刻を取得する時刻取得手段と、
前記時刻取得手段で取得される現在時刻に対して、チップ時間間隔での抽出タイミングを求めるタイミング決定手段と、
前記タイミング決定手段で求めた抽出タイミングに基づいて、受信した前記送信データからチップ単位でデータを抽出するデータ抽出手段とを有し、
各端末は、前記抽出タイミングに合わせて、前記送信手段により前記送信データを送信することを
特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の無線通信システム。
【請求項5】
あらかじめ各端末が分布する範囲を複数の地域グループに分割し、地域グループ毎に時間スロットまたは周波数帯域を割り当てておき、
各端末は、前記現在位置に関する情報に基づいて、所属する地域グループを決定し、前記送信手段により、その地域グループの時間スロットまたは周波数帯域で前記送信データを送信するよう構成されていることを
特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の無線通信システム。
【請求項6】
基地局と複数の端末との間でCDMA方式により通信を行う無線通信方法であって、
各端末は、前記基地局または外部の情報提供装置から、現在位置および現在時刻に関する情報を受信し、前記現在位置に関する情報に基づいて、前記基地局に信号を送信してから前記基地局にその信号が到達するまでの伝搬遅延時間を計算し、端末毎にあらかじめ定められた拡散符号を用いて、送信データを拡散変調し、前記現在時刻に関する情報と前記伝搬遅延時間とに基づいて、あらかじめ定められた前記基地局での受信タイミングに合わせて、拡散変調した前記送信データを送信し、
前記基地局は、各端末から送信された前記送信データを受信し、各送信データに対応する拡散符号を用いて逆拡散を行うことを
特徴とする無線通信方法。
【請求項7】
各端末は、前記基地局または前記情報提供装置から、前記基地局との間の大気の状態に関する情報も受信し、前記現在位置に関する情報と前記大気の状態に関する情報とに基づいて、前記伝搬遅延時間を計算することを特徴とする請求項6記載の無線通信方法。
【請求項8】
各端末は、前記現在位置に関する情報に基づいて、前記送信データの送信電力を調整することを特徴とする請求項6または7記載の無線通信方法。
【請求項9】
前記基地局は、現在時刻を取得し、その現在時刻に対してチップ時間間隔での抽出タイミングを求め、その抽出タイミングに基づいて、受信した前記送信データからチップ単位でデータを抽出し、
各端末は、前記抽出タイミングに合わせて前記送信データを送信することを
特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の無線通信方法。
【請求項10】
あらかじめ各端末が分布する範囲を複数の地域グループに分割し、地域グループ毎に時間スロットまたは周波数帯域を割り当てておき、
各端末は、前記現在位置に関する情報に基づいて、所属する地域グループを決定し、その地域グループの時間スロットまたは周波数帯域で前記送信データを送信することを
特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載の無線通信方法。
【請求項11】
基地局との間でCDMA方式により通信を行う無線通信用端末であって、
前記基地局または外部の情報提供装置から、現在位置および現在時刻に関する情報を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した現在位置に関する情報に基づいて、前記基地局に信号を送信してから前記基地局にその信号が到達するまでの伝搬遅延時間を計算する遅延計算手段と、
あらかじめ定められた拡散符号を用いて、送信データを拡散変調する拡散手段と、
前記受信手段で受信した現在時刻に関する情報と前記遅延計算手段で計算した伝搬遅延時間とに基づいて、あらかじめ定められた前記基地局での受信タイミングに合わせて、前記拡散手段で拡散変調された送信データを送信する送信手段とを、
有することを特徴とする無線通信用端末。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、CDMA(Code Division Multiple Access;符号分割多元接続)方式により通信を行う無線通信システム、無線通信方法および無線通信用端末に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話に代表される無線通信システムでは、一つの基地局が多数の端末、あるいは移動局を収容するため、従来、端末から基地局に向かう上りリンクにおいて、高効率な多重伝送システムが使用されている。例えば、W-CDMAなどに代表される第3世代携帯電話システムでは、拡散符号を利用した符号多重システムが採用されている。これは、複数の端末あるいは同一端末の複数の情報を異なる符号で拡散し、同一の周波数チャネルを共用して伝送するものである。また、伝送されるフレームを時間的に分割し、分割された各スロットを各端末が排他的に利用することで、同一の周波数チャネルを共用する時分割多元接続(TDMA;Time Division Multiple Access)システムも、PHSを始めとして古くから用いられている。
【0003】
このようなCDMA方式やTDMA方式を利用した複数端末を多重化するシステムでは、各端末は決められた時間スロットで情報を送信する必要がある。すなわち、複数の端末間で“時刻”を共有する必要がある。例えば、TDMA方式の場合、基地局において時間スロットを合わせる方法として、例えば、各端末から基地局に到達した受信信号から各端末の時刻ずれ情報を算出し、下りリンクで各端末に通知して、各端末での送信タイミングを調整することにより、各端末からの受信のタイミングをそろえるものがある(例えば、特許文献1または2参照)。
【0004】
CDMA方式は、TDMA方式と比べて帯域利用効率が高く、より多くの端末を多重化することができるため、携帯電話等の移動端末の無線通信システムに多く使用されている。CDMA方式の場合、直交符号を利用することにより、受信側における逆拡散処理で干渉成分を0にでき、多重数を大きくすることができる。これを実現するためには、時間スロットのみを合わせるだけでなく、符号を構成するチップ単位で端末間の上り情報を合わせる必要がある。しかし、多数の端末間の時刻を高精度に合わせることは容易ではないため、例えば、第3世代携帯電話システムにおいて、基地局において完全な符号同期が可能な下りリンクには、直交符号(チャネライゼーション符号)による拡散と多重を採用し、符号同期が困難な上りリンクにおいては符号直交を伴わない(時間的なずれを許容可能な)スクランブリング符号を採用したものがある(例えば、非特許文献1参照)。すなわち、要求されるタイミング同期精度が厳しいため、上りリンクでは直交符号を採用せず、タイミング同期が不要で拡散利得のみ獲得可能な符号系列を採用している。
【0005】
これに対し、端末間で送信タイミング同期を行い、上りリンクにおいても高精度なタイミング同期を実現する符号多重システムとして、基地局からの下り信号に各端末が応答を返し、基地局において応答信号到着までの時間を解析することにより、各端末の処理遅延・伝搬時間を算出し、再度下り信号で各端末の時間調整情報を通知することにより、端末間で高精度なタイミング同期を実現するシステムが開発されている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【0006】

【特許文献1】特開昭63-292838号公報
【特許文献2】特開平9-275382号公報
【特許文献3】特開2001-16159号公報
【0007】

【非特許文献1】服部、藤岡著、“改訂版 ワイヤレス・ブロードバンド教科書 3.5G/次世代モバイル編”、インプレス、2006年4月、第3章
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献3に記載のシステムでは、基地局からの端末毎の伝送遅延情報に関するフィードバック情報を用いれば、端末間のタイミング調整が可能となるため、高効率な符号分割多元接続(CDMA)システムが実現できる。しかしながら、このシステムでは、各端末それぞれに伝送遅延情報を伝達しなくてはならないことから、制御情報が大きくなり、システム容量を低下させるという課題があった。特に、衛星を用いる大規模なセンサーネットやメッセージ通信を実現するシステムでは、基地局に相当する衛星1機に対し、日本全国で数100万~数1000万もの端末を収容する必要があり、フィードバック情報によるタイミング調整が著しいシステム容量の低下をもたらしてしまう。
【0009】
また、衛星を介するシステムのように通信距離が長くなると、伝搬遅延ひいてはフィードバック遅延が長くなるため、高速移動端末のように伝搬路が変動する場合には、タイミング調整情報の通知・更新が間に合わず、端末間の信号にタイミング誤差が残留するという課題もあった。
【0010】
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、システム容量の低下を防止することができ、端末間のタイミング誤差を抑制することができる、CDMA方式による高効率な無線通信システム、無線通信方法および無線通信用端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明に係る無線通信システムは、基地局と複数の端末との間でCDMA方式により通信を行う無線通信システムであって、各端末は、前記基地局または外部の情報提供装置から、現在位置および現在時刻に関する情報を受信する受信手段と、前記受信手段で受信した現在位置に関する情報に基づいて、前記基地局に信号を送信してから前記基地局にその信号が到達するまでの伝搬遅延時間を計算する遅延計算手段と、端末毎にあらかじめ定められた拡散符号を用いて、送信データを拡散変調する拡散手段と、前記受信手段で受信した現在時刻に関する情報と前記遅延計算手段で計算した伝搬遅延時間とに基づいて、あらかじめ定められた前記基地局での受信タイミングに合わせて、前記拡散手段で拡散変調された送信データを送信する送信手段とを有し、前記基地局は、各端末の前記送信手段により送信された前記送信データを受信し、各送信データに対応する拡散符号を用いて逆拡散を行うよう構成されていることを特徴とする。
【0012】
本発明に係る無線通信方法は、基地局と複数の端末との間でCDMA方式により通信を行う無線通信方法であって、各端末は、前記基地局または外部の情報提供装置から、現在位置および現在時刻に関する情報を受信し、前記現在位置に関する情報に基づいて、前記基地局に信号を送信してから前記基地局にその信号が到達するまでの伝搬遅延時間を計算し、端末毎にあらかじめ定められた拡散符号を用いて、送信データを拡散変調し、前記現在時刻に関する情報と前記伝搬遅延時間とに基づいて、あらかじめ定められた前記基地局での受信タイミングに合わせて、拡散変調した前記送信データを送信し、前記基地局は、各端末から送信された前記送信データを受信し、各送信データに対応する拡散符号を用いて逆拡散を行うことを特徴とする。
【0013】
本発明に係る無線通信用端末は、基地局との間でCDMA方式により通信を行う無線通信用端末であって、前記基地局または外部の情報提供装置から、現在位置および現在時刻に関する情報を受信する受信手段と、前記受信手段で受信した現在位置に関する情報に基づいて、前記基地局に信号を送信してから前記基地局にその信号が到達するまでの伝搬遅延時間を計算する遅延計算手段と、あらかじめ定められた拡散符号を用いて、送信データを拡散変調する拡散手段と、前記受信手段で受信した現在時刻に関する情報と前記遅延計算手段で計算した伝搬遅延時間とに基づいて、あらかじめ定められた前記基地局での受信タイミングに合わせて、前記拡散手段で拡散変調された送信データを送信する送信手段とを、有することを特徴とする。
【0014】
本発明に係る無線通信方法は、本発明に係る無線通信システムにより好適に実施することができる。また、本発明に係る無線通信用端末は、本発明に係る無線通信システムおよび無線通信方法の端末として、好適に使用される。本発明に係る無線通信システムおよび無線通信方法は、各端末で個別に、現在位置に関する情報に基づいて伝搬遅延時間を計算し、現在時刻に関する情報とその伝搬遅延時間とに基づいて、あらかじめ定められた基地局での受信タイミングに合わせて送信データを送信するため、端末間の基地局での送信データの到達時刻をそろえることができる。このため、上りリンクにおいても、拡散符号として直交符号を利用して多重数を大きくすることができ、高効率な通信を行うことができる。
【0015】
このように、本発明に係る無線通信システムおよび無線通信方法は、各端末で、基地局からのフィードバック情報を用いることなく、フィードフォワード処理で送信タイミングを調整することができるため、フィードバック情報によるシステム容量の低下を防止することができる。また、高速移動端末のように伝搬路が変動する場合であっても、タイミング調整をスムーズに行うことができ、端末間のタイミング誤差を抑制することができる。このため、衛星等を用いる大規模なシステムであっても、システム容量の低下がなく、タイミング誤差が小さい、高効率なCDMA方式を実現することができる。
【0016】
本発明に係る無線通信システムおよび無線通信方法は、各端末および基地局で現在時刻に関する情報を利用することにより、各端末と基地局との間で時刻情報を高精度で同期させることができる。これにより、周波数も高精度で同期させることができるため、各端末と基地局との間で、あらかじめ定められた周波数の搬送波を利用して、送信データを変調・復調して送受信することができる。
【0017】
本発明に係る無線通信システムおよび無線通信方法で、基地局は、GPS衛星や準天頂衛星、地上の無線局など、各端末との間で送受信可能かつ各端末に現在位置および現在時刻に関する情報を提供可能なものであれば、いかなるものであってもよい。また、外部の情報提供装置も、GPS衛星や準天頂衛星、地上の無線局など、各端末に現在位置および現在時刻に関する情報を提供可能なものであれば、いかなるものであってもよい。現在位置および現在時刻に関する情報としては、例えば、GPS衛星や準天頂衛星、地上の無線局が送信する測位信号を利用することができる。
【0018】
本発明に係る無線通信システムで、前記受信手段は、前記基地局または前記情報提供装置から、前記基地局との間の大気の状態に関する情報も受信するよう構成され、前記遅延計算手段は、前記現在位置に関する情報と前記大気の状態に関する情報とに基づいて、前記伝搬遅延時間を計算するよう構成されていることが好ましい。本発明に係る無線通信方法で、各端末は、前記基地局または前記情報提供装置から、前記基地局との間の大気の状態に関する情報も受信し、前記現在位置に関する情報と前記大気の状態に関する情報とに基づいて、前記伝搬遅延時間を計算することが好ましい。この場合、伝搬遅延時間をより正確に求めることができ、端末間のタイミング誤差を小さくして、さらに高効率な通信を行うことができる。大気の状態に関する情報としては、例えば、端末が位置するエリアでの電離層や大気の状態、温度・湿度などの情報である。大気の状態に関する情報としては、例えば、GPS衛星や準天頂衛星が送信する測位信号に含まれる情報や補強信号を利用することができる。また、伝搬遅延時間をさらに正確に求めるために、衛星の軌道に関する情報も利用可能であってもよい。
【0019】
本発明に係る無線通信システムで、各端末は、前記現在位置に関する情報に基づいて、前記送信データの送信電力を調整する電力調整手段を有することが好ましい。本発明に係る無線通信方法で、各端末は、前記現在位置に関する情報に基づいて、前記送信データの送信電力を調整することが好ましい。この場合、各端末から基地局までの送信データの伝搬減衰量を補償するよう送信電力を調整することにより、減衰により基地局で送信データが受信できなくなるのを防止することができる。伝搬減衰量は、例えば、現在位置に関する情報に基づいて各端末と基地局との間の伝搬距離を求め、その伝搬距離から伝搬モデルを用いて計算することができる。
【0020】
本発明に係る無線通信システムで、前記基地局は、現在時刻を取得する時刻取得手段と、前記時刻取得手段で取得される現在時刻に対して、チップ時間間隔での抽出タイミングを求めるタイミング決定手段と、前記タイミング決定手段で求めた抽出タイミングに基づいて、受信した前記送信データからチップ単位でデータを抽出するデータ抽出手段とを有し、各端末は、前記抽出タイミングに合わせて、前記送信手段により前記送信データを送信してもよい。本発明に係る無線通信方法で、前記基地局は、現在時刻を取得し、その現在時刻に対してチップ時間間隔での抽出タイミングを求め、その抽出タイミングに基づいて、受信した前記送信データからチップ単位でデータを抽出し、各端末は、前記抽出タイミングに合わせて前記送信データを送信してもよい。
【0021】
この抽出タイミングを利用する場合、各端末と基地局との間で時刻を高精度で同期させ、基地局でのチップ単位のデータの抽出タイミングに合わせて、各端末から送信データを送信するため、基地局における各送信データのタイミング同期や周波数同期を省略することができる。基地局での現在時刻は、例えば、内蔵された原子時計や、地上の無線局からの時刻情報などにより取得することができる。
【0022】
本発明に係る無線通信システムは、あらかじめ各端末が分布する範囲を複数の地域グループに分割し、地域グループ毎に時間スロットまたは周波数帯域を割り当てておき、各端末は、前記現在位置に関する情報に基づいて、所属する地域グループを決定し、前記送信手段により、その地域グループの時間スロットまたは周波数帯域で前記送信データを送信するよう構成されていてもよい。本発明に係る無線通信方法は、あらかじめ各端末が分布する範囲を複数の地域グループに分割し、地域グループ毎に時間スロットまたは周波数帯域を割り当てておき、各端末は、前記現在位置に関する情報に基づいて、所属する地域グループを決定し、その地域グループの時間スロットまたは周波数帯域で前記送信データを送信してもよい。
【0023】
この地域グループに分割する場合、衛星を利用して現在位置および現在時刻に関する情報を受信するときに効果的である。衛星を利用して現在位置および現在時刻に関する情報を受信するとき、温度や湿度などの大気の状態、電離層の状態、衛星の配置条件などにより、現在位置や現在時刻に誤差が生じ、各端末の送信タイミング誤差や基地局での端末間の受信タイミング誤差が大きくなる。地理的に近い端末間では、それらの環境条件が近いため、同一の誤差が生じる傾向があり、地理的に遠い端末間と比べて、送信タイミング誤差が小さくなる。このため、各端末を地域グループ毎に分けることにより、各地域グループ内でのタイミング誤差を抑制することができ、高効率な通信を行うことができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、システム容量の低下を防止することができ、端末間のタイミング誤差を抑制することができる、CDMA方式による高効率な無線通信システム、無線通信方法および無線通信用端末を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1の実施の形態の無線通信システムの(a)測位信号等の送信状態を示す全体構成図、(b)上りリンクを示す全体構成図である。
【図2】図1に示す無線通信システムの端末のブロック構成図である。
【図3】図1に示す無線通信システムの基地局のブロック構成図である。
【図4】図1に示す無線通信システムの(a)各端末からの送信タイミングを示すグラフ、(b)基地局での受信タイミングを示すグラフである。
【図5】本発明の第2の実施の形態の無線通信システムの基地局のブロック構成図である。
【図6】図5に示す無線通信システムの(a)各端末からの送信タイミングを示す信号波形のグラフ、(b)基地局での受信タイミングを示す信号波形のグラフである。
【図7】本発明の第3の実施の形態の無線通信システムの(a)地域グループの分割状態を示す平面図、(b)各地域グループの時間スロットへの割り当てを示す送信データの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図4は、本発明の第1の実施の形態の無線通信システムおよび無線通信方法を示している。
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態の無線通信システムは、基地局1と複数の端末2とを有し、基地局1と各端末2との間でCDMA方式により通信を行うよう構成されている。

【0027】
図1に示すように、基地局1は、準天頂衛星から成り、現在位置および現在時刻に関する情報を含む測位信号や、電離層や大気の状態、温度・湿度などの情報を含む補強信号などを、各端末2や地上の基準点に送信するよう構成されている。基地局1は、それらの情報をベースバンド信号から高周波信号に変換してから送信するようになっている。なお、基地局1は、準天頂衛星に限らず、GPS衛星や地上の無線局などであってもよい。また、これらの情報を必ずしも基地局1から提供しなくても、基地局1以外の外部の情報提供装置から提供可能であってもよい。

【0028】
図1に示すように、各端末2は、携帯電話やスマートフォンなどから成り、地上に分布している。図2に示すように、各端末2は、受信手段11と遅延計算手段12と送信データ調整手段13と送信手段14とを有している。受信手段11は、基地局1からの高周波信号を受信するアンテナ21と、受信した高周波信号をベースバンド信号に変換し、現在位置および現在時刻に関する情報や、電離層や大気の状態に関する情報等を取り出す高周波部22とを有している。

【0029】
遅延計算手段12は、基地局1と端末2との間の電離層や大気の状態等の伝搬路に関する情報を復調する伝搬路情報復調部23と、現在位置に関する情報を復調し、端末2の位置を算出する位置測定部24と、復調された伝搬路に関する情報と計算された端末2の位置とから、基地局1に信号を送信してから基地局1にその信号が到達するまでの伝搬遅延時間S2を計算する伝搬遅延算出部25とを有している。なお、伝搬遅延時間S2をさらに正確に求めるために、衛星の軌道に関する情報も利用可能であってもよい。

【0030】
送信データ調整手段13は、端末2のユーザからの送信データS1に対し誤り訂正符号化を行う誤り訂正符号化部26と、符号化された送信データを変調する変調部27と、端末毎にあらかじめ定められた拡散符号を用いて、その変調された送信データを拡散変調する拡散部28と、位置測定部24で算出された端末2の位置に基づいて、送信データの送信電力を調整する電力調整部29とを有している。電力調整部29は、端末2の位置から端末2と基地局1との間の伝搬距離を求め、その伝搬距離から伝搬モデルを用いて伝搬減衰量を求めて送信電力を調整するようになっている。

【0031】
送信手段14は、受信手段11で受信した現在時刻に関する情報を復調し、現在時刻S3を算出する時刻測定部30と、あらかじめ定められた基地局1の受信タイミングを指示する受信タイミング指示部31と、伝搬遅延時間S2と現在時刻S3とに基づいて、受信タイミング指示部31からの基地局1の受信タイミングに合わせて、拡散変調および電力調整された送信データの送信タイミングを調整するタイミング調整部32とを有している。なお、変調部27、拡散部28およびタイミング調整部32の順序は、入れ替えることも可能である。また、送信手段14は、デジタルの送信データをアナログに変換するD/A変換部33と、搬送波として、現在時刻S3に基づいて基地局1と同期した高周波の周波数を生成する周波数調整部34と、その周波数に合わせて、送信データをベースバンド信号から高周波信号に変換する高周波部35と、基地局1に向けて高周波信号に変換された送信データを送信するためのアンテナ36とを有している。

【0032】
図3に示すように、基地局1は、各端末2からの送信データを受信するアンテナ41と、その受信した高周波信号をベースバンド信号に変換する高周波部42と、そのアナログの受信信号をデジタルに変換するA/D変換部43と、AD変換後の受信信号を用いてチップ(またはシンボル)タイミング同期および周波数同期を行い、同期情報S4を生成する同期部44と、その同期情報S4を用いて、AD変換後の受信信号からチップ単位の情報を抽出するチップ抽出部45と、チップ単位で抽出された受信信号を逆拡散する逆拡散部46と、尤度情報を生成する検波部47と、その尤度情報からFEC(前方誤り訂正)処理によって受信情報を取り出すFEC部48とを有している。
なお、衛星を用いるシステムの場合、前述の基地局設備は地上に設置され、衛星で折り返された信号を地上で処理する構成となることが多い。

【0033】
本発明の第1の実施の形態の無線通信方法は、本発明の第1の実施の形態の無線通信システムにより好適に実施することができる。本発明の第1の実施の形態の無線通信方法では、まず、図1(a)に示すように、各端末2は、基地局1から、現在位置および現在時刻に関する情報や、電離層や大気の状態、温度・湿度などの情報を、アンテナ21により受信し、高周波部22により、その高周波信号をベースバンド信号に変換する。

【0034】
そのベースバンド信号に含まれる基地局1と端末2との間の伝搬路に関する情報を、伝搬路情報復調部23により復調する。また、ベースバンド信号に含まれる現在位置に関する情報から、位置測定部24により端末2の位置を算出し、現在時刻に関する情報から、時刻測定部30により現在時刻S3を算出する。端末2の位置から求めた基地局1と端末2との間の距離と、伝搬路に関する情報とを用いて、伝搬遅延算出部25により、基地局1に信号を送信してから基地局1にその信号が到達するまでの伝搬遅延時間S2を計算し、現在時刻S3とともにタイミング調整部32へ入力する。

【0035】
端末2から基地局1へ送信されるユーザの送信データS1を、誤り訂正符号化部26により符号化し、変調部27および拡散部28により、それぞれ変調処理および符号拡散処理を行う。電力調整部29により、端末2の位置を用いて計算された端末2と基地局1との間の伝搬減衰量を補償するよう、送信データの送信電力を調整し、送信データをタイミング調整部32へ入力する。このとき、電力調整部29で電力調整を行うことにより、減衰により基地局1で送信データが受信できなくなるのを防止することができる。なお、個々の端末2が周囲の反射波などに起因するフェージングにより大きな電力変動を受ける場合であっても、伝搬距離と伝搬モデルとから平均電力の補正を行うことにより、多数の端末2が同時通信を行うCDMAシステムでは、全端末からの合計電力を一定とする効果が得られる。これにより、個々の端末2の信号電力はフェージング変動を受けるが、干渉電力を一定とみなすことができるため、システム設計を容易に進めることができる。

【0036】
タイミング調整部32により、受信タイミング指示部31からの基地局1の受信タイミングの情報と、伝搬遅延時間S2と現在時刻情報S3とに基づいて、送信データの送信を開始する送信タイミングを調整する。タイミング調整部32の出力を、D/A変換部33によりアナログ信号に変換し、高周波部35により、周波数調整部34の周波数に合わせてベースバンド信号から高周波信号に変換して、アンテナ36から送信データを送信する。このとき、周波数調整部34により、基地局1と全端末2との間で、高精度で周波数を同期させることができるため、あらかじめ定められた周波数の搬送波を利用して、各端末2と基地局1との間で送信データを変調・復調して送受信することができる。なお、周波数調整部34は、搬送波の周波数そのものではなく周波数調整用信号を生成し、搬送波の周波数自体は高周波部35で再生するようにしてもよい。また、電力調整部29による電力調整は、デジタル処理で行ってもよく、D/A変換部33の後で行ってもよい。

【0037】
図1(b)に示すように、基地局1は、各端末2から送信された送信データを、アンテナ41により受信し、受信した高周波信号を高周波部42によりベースバンド信号に変換し、さらにA/D変換部43によりデジタル信号に変換する。そのAD変換後の受信信号を復調するために、同期部44により、その受信信号を用いてチップ(またはシンボル)タイミング同期および周波数同期を行い、同期情報S4を生成する。チップ抽出部45により、その同期情報S4を用いて、AD変換後の受信信号からチップ単位の情報を抽出する。チップ単位で抽出された受信信号を逆拡散部28により逆拡散処理し、検波部47により尤度情報を生成する。その尤度情報から、FEC部48によりFEC(前方誤り訂正)処理を行って受信情報を取り出す。

【0038】
こうして、本発明の第1の実施の形態の無線通信システムおよび無線通信方法では、基地局1と各端末2との間でCDMA方式により通信を行うことができる。本発明の第1の実施の形態の無線通信システムおよび無線通信方法では、各端末2で個別に、あらかじめ定められた基地局1での受信タイミングに合わせるよう、送信データの送信タイミングを制御して送信を行っている。すなわち、図4(a)に示すように、各端末2a,2b,2cでは、算出された基地局1と端末2a,2b,2cとの間の伝搬遅延時間S2だけ早いタイミングで送信を開始するよう調整を行っている。これにより、図4(b)に示すように、端末2a,2b,2c間の、基地局1での送信データの到達時刻をそろえることができる。このため、上りリンクにおいても、拡散符号として直交符号を利用して多重数を大きくすることができ、高効率な通信を行うことができる。

【0039】
このように、本発明の第1の実施の形態の無線通信システムおよび無線通信方法は、各端末2で、基地局1からのフィードバック情報を用いることなく、フィードフォワード処理で送信タイミングを調整することができるため、フィードバック情報によるシステム容量の低下を防止することができる。また、高速移動端末のように伝搬路が変動する場合であっても、タイミング調整をスムーズに行うことができ、端末2間のタイミング誤差を抑制することができる。このため、衛星等を用いる大規模なシステムであっても、システム容量の低下がなく、タイミング誤差が小さい、高効率なCDMA方式を実現することができる。

【0040】
なお、本発明の第1の実施の形態の無線通信システムおよび無線通信方法で、基地局1において受信タイミングを合わせることは、符号多重を行うための符号のタイミングを合わせることを意味するものであり、必ずしもフレームのタイミングを合わせることを意味するものではない。端末2間で符号のタイミングを合わせることにより、符号間干渉を抑圧し、容量の増大を実現することができる。

【0041】
図5および図6は、本発明の第2の実施の形態の無線通信システムおよび無線通信方法を示している。
本発明の第2の実施の形態の無線通信システムは、本発明の第1の実施の形態の無線通信システムと同様に、基地局1と複数の端末2とを有している。なお、以下の説明では、本発明の第1の実施の形態の無線通信システムと同一の構成には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。

【0042】
図5に示すように、基地局1は、現在時刻を取得する時刻取得部51と、取得された現在時刻をもとに、各端末2からの信号の受信タイミングを指示するタイミング指示信号S5を生成するタイミング指示部52とを有している。また、チップ抽出部45は、タイミング指示信号S5に基づいて、AD変換後の受信信号からチップ単位で情報を抽出するようになっている。なお、タイミング指示信号S5は、取得された現在時刻に対して、チップ時間間隔での抽出タイミングを指示するものである。

【0043】
本発明の第2の実施の形態の無線通信システムおよび無線通信方法では、図6に示すように、各端末2a,2b,2cは、伝搬遅延時間S2と現在時刻情報S3とに基づいて、基地局1でのチップ単位での情報の抽出タイミング(図6(b)中の破線)に、送信データの判定点(ナイキスト点)が一致するよう、送信タイミングを調整して送信を行う。基地局1は、時刻取得部51により取得された現在時刻と、あらかじめ定められた抽出タイミングとに基づいて、タイミング指示部によりタイミング指示信号S5を生成する。このタイミング指示信号S5に基づいて、チップ抽出部45により、AD変換後の受信信号からチップ単位で情報を抽出する。その後、逆拡散部46により逆拡散処理、検波部47により尤度情報の生成、FEC部48によりFEC処理を行って、受信情報を取り出す。

【0044】
本発明の第2の実施の形態の無線通信システムおよび無線通信方法は、各端末2と基地局1との間で時刻を高精度で同期させ、基地局1でのチップ単位のデータの抽出タイミングに合わせて、各端末2から送信データを送信するため、基地局1における各送信データのタイミング同期や周波数同期を省略することができる。特に、チップ時間長の長いセンサーネットのような狭帯域システムでは、チップ時間長に比べて十分に高い精度でタイミングを合わせることができる。各端末2の送信データから高精度で情報を抽出するために、基地局1での受信タイミングは、抽出タイミングに対してチップ時間長の±1/4の範囲内に収まることが好ましい。なお、時刻取得部51は、基地局1が衛星である場合には、内蔵された原子時計により現在時刻を取得することができる。また、基地局1が地上の基地局の場合には、地上の無線局からの時刻情報などにより現在時刻を取得することができる。

【0045】
図7は、本発明の第3の実施の形態の無線通信システムおよび無線通信方法を示している。
本発明の第3の実施の形態の無線通信システムは、本発明の第1の実施の形態の無線通信システムと同様に、基地局1と複数の端末2とを有している。なお、以下の説明では、本発明の第1の実施の形態の無線通信システムと同一の構成には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。

【0046】
図7に示すように、本発明の第3の実施の形態の無線通信システムおよび無線通信方法では、あらかじめ各端末2が分布する範囲を複数の地域グループに分割し、地域グループ毎に時間スロットまたは周波数帯域を割り当てておく。各端末2は、現在位置に関する情報に基づいて、所属する地域グループを決定し、送信手段14により、その地域グループの時間スロットまたは周波数帯域で送信データを送信するようになっている。なお、図7は、地域グループを時間スロットに割り当てる場合について示している。

【0047】
本発明の第3の実施の形態の無線通信システムおよび無線通信方法は、日本中に端末2が分布するような大規模なCDMAシステムで好適に使用される。また、特に、衛星を利用して現在位置および現在時刻に関する情報を受信するときに効果的である。衛星を利用して現在位置および現在時刻に関する情報を受信するとき、温度や湿度などの大気の状態、電離層の状態、衛星の配置条件などにより、現在位置や現在時刻に誤差が生じ、各端末2の送信タイミング誤差や基地局1での端末間の受信タイミング誤差が大きくなる。地理的に近い端末間では、それらの環境条件が近いため、同一の誤差が生じる傾向があり、地理的に遠い端末間と比べて、送信タイミング誤差が小さくなる。このため、本発明の第3の実施の形態の無線通信システムおよび無線通信方法で、各端末2を地域グループ毎に分けることにより、各地域グループ内でのタイミング誤差を抑制することができ、符号多重による高効率な通信を行うことができる。

【0048】
なお、本発明の第3の実施の形態の無線通信システムおよび無線通信方法で、時間スロットや周波数帯域の割り当ては、あらかじめ定められていても、基地局1からの報知情報で指示するようになっていてもよい。報知情報で指示する場合には、端末毎に指示するのではなく、利用する時間スロットや周波数帯域と端末2の位置との関係を報知する。また、現在位置に関する情報は、衛星からの伝達に限るものではなく、地上の設備を用いて伝達されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0049】
現在、日本独自の準天頂衛星を活用した、災害時の大規模通信システム開発が進められている。このシステムは、地震や津波のような大規模災害が発生した場合に、各端末の位置や短いメッセージを衛星経由で通信センターに集め、被害を最小限に抑えるものである。システムの性質上、収容する端末数は全国に散らばる数千万のオーダーに上り、かつ限られた周波数リソースを用いて迅速にデータを収集しなくてはならない。このため、優れたシステム容量を実現でき、多数の端末を多重可能なCDMA方式が求められている。本発明に係る無線通信システムおよび無線通信方法は、このような要望や期待に応えることができるため、災害時の大規模通信システムへの活用が期待される。また、本発明に係る無線通信システムおよび無線通信方法は、このような衛星システムにとどまらず、地上セルラーシステムや地上の広域センサーネットなどにも広く利用可能である。
【符号の説明】
【0050】
1 基地局
41 アンテナ
42 高周波部
43 A/D変換部
44 同期部
45 チップ抽出部
46 逆拡散部
47 検波部
48 FEC部
S4 同期情報

51 時刻取得部
52 タイミング指示部
S5 タイミング指示信号

2 端末
11 受信手段
21 アンテナ
22 高周波部
12 遅延計算手段
23 伝搬路情報復調部
24 位置測定部
25 伝搬遅延算出部
13 送信データ調整手段
26 誤り訂正符号化部
27 変調部
28 拡散部
29 電力調整部
14 送信手段
30 時刻測定部
31 受信タイミング指示部
32 タイミング調整部
33 D/A変換部
34 周波数調整部
35 高周波部
36 アンテナ
S1 送信データ
S2 伝搬遅延時間
S3 現在時刻
図面
【図2】
0
【図3】
1
【図5】
2
【図1】
3
【図4】
4
【図6】
5
【図7】
6