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明細書 :蛍光性質量標識プローブ

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2014-137307 (P2014-137307A)
公開日 平成26年7月28日(2014.7.28)
発明の名称または考案の名称 蛍光性質量標識プローブ
国際特許分類 G01N  27/62        (2006.01)
C07D 229/02        (2006.01)
FI G01N 27/62 V
C07D 229/02
請求項の数または発明の数 3
出願形態 OL
全頁数 17
出願番号 特願2013-006647 (P2013-006647)
出願日 平成25年1月17日(2013.1.17)
新規性喪失の例外の表示 特許法第30条第2項適用申請有り 日本薬学会北鹿支部平成24年度第1回総会及び第124回例会(平成24年11月18日)で発表
発明者または考案者 【氏名】友廣 岳則
【氏名】畑中 保丸
出願人 【識別番号】305060567
【氏名又は名称】国立大学法人富山大学
審査請求 未請求
テーマコード 2G041
Fターム 2G041CA01
2G041EA04
2G041FA12
2G041FA23
2G041GA09
2G041HA01
2G041JA04
要約 【課題】タンパク質の構造解析に有用な蛍光性質量標識プローブを提供する。
【解決手段】下記の一般式(I)の桂皮酸型ジアジリン化合物を蛍光性質量標識プローブとして用いる。
JP2014137307A_000010t.gif
「式中、R1は、水素原子、ヒドロキシまたは低級アルコキシ基を、R2は、水素原子、塩素原子、臭素原子または低級アルキル基もしくは低級アルキル基の同位体を、R3は、水素原子、低級アルキルまたはスクシイイミド基を、それぞれ、意味する。」
【選択図】なし
特許請求の範囲 【請求項1】
下記の一般式(I)の桂皮酸型ジアジリン化合物を蛍光性質量標識プローブとして用いることを特徴とするタンパク質構造解析方法。
【化1】
JP2014137307A_000008t.gif
「式中、Rは、水素原子、ヒドロキシまたは低級アルコキシ基を、Rは、水素原子、塩素原子、臭素原子または低級アルキル基もしくは低級アルキル基の同位体を;Rは、水素原子、低級アルキルまたはスクシイイミド基を、それぞれ、意味する。」
【請求項2】
蛍光性質量標識プローブが、一般式(I)の桂皮酸型ジアジリン化合物において、Rが、水素原子、Rが、塩素原子、臭素原子、低級アルキルまたは低級アルキル基の同位体;Rが水素原子、低級アルキルまたはスクシイイミド基である請求項1に記載のタンパク質構造解析方法。
【請求項3】
一般式
【化2】
JP2014137307A_000009t.gif
「式中、R2aは、塩素原子、臭素原子または低級アルキル基もしくは低級アルキル基の同位体を;R3aは、低級アルキルまたはスクシイイミド基を、それぞれ、意味する。」
で表される桂皮酸型ジアジリン化合物。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、タンパク質構造解析のための蛍光性質量標識プローブおよびその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
タンパク質への化学的、遺伝子工学的蛍光基導入法の著しい進展により、細胞機能の時空間的イメージングの新分野が築かれた。現在、このラベル化技術は癌治療を含め医療分野のみならず材料分野にも応用されつつある。汎用の蛍光化技術のほとんどは、標的タンパク質の末端や表面官能基に蛍光化合物を修飾する技術であり、主に細胞・組織内分布や生体分子複合体検出を対象としている。酵素や受容体など生理機能の可視化や、その制御を可能とする阻害剤開発には、結合ドメインへの蛍光ラベル化が極めて有効である。光アフィニティーラベル法は、標的タンパク質機能部位への選択的蛍光ラベル化に適した技術である。この技術は、光を照射するだけでタンパク質機能部位に特殊ラベルを導入できる上に、現在解析が遅れている難結晶性膜タンパク質、弱相互作用系にも対応できる数少ない機能/構造解析ツールであり、新標的受容体探索ツールとしても重要視されている。
【0003】
光アフィニティーラベル法を応用した技術として、クマリン形成型光クロスリンカーを用いる蛍光ラベル化法が開発されている(非特許文献1)
この技術は、分子間相互作用を利用し、基質(薬物)プローブ自体は無蛍光性であり、光反応で基質は切除され小さなクマリン誘導体のみ結合ドメインに標識される。この技術は、標的タンパク質の探索・同定、阻害剤スクリーニングや基質センサー、機能部位解析、細胞内物質の可視化などに応用が可能である。
【0004】
一方、創薬において、薬物受容体の特定は、リード化合物開発や薬理機序解明を含む第1ステージ開発研究の極めて重要なステップであり、さらに受容体における薬物結合部位の構造解析は、リード化合物の最適化に重要な指針を与える。結晶構造解析された受容体にはコンピュータを使った化合物スクリーニングが適応でき、効率の良い分子標的薬開発が可能となる。しかしながら、標的薬物受容体の多くは膜タンパク質であり、それらの単離や結晶化は極めて困難である。また、膜タンパク質に限らず、発現が終了した全タンパク質数に対し結晶構造解析やNMR解析の成功例は限られる。
【先行技術文献】
【0005】

【非特許文献1】Bioconjugate Chem., 2011,22, 315-318.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
膜受容体やタンパク質複合体には質量分析によるプロテオミクス解析が進められているが、既存の化学プローブによる解析効率ではこれをカバーしきれない状況にある。既存の化学的解析法の最大のボトルネックは、ピコモルレベルのラベルペプチド精製・単離操作およびラベル部位の同定操作の煩雑化にある。
【0007】
化学ラベル法によるタンパク質同定・構造解析は順に、(1)基質(薬物)のプローブ化、(2)プローブ評価、(3)受容体タンパク質のラベル化とその評価、(4)ラベルタンパク質の精製・濃縮、(5)消化によるフラグメント化、(6)消化ペプチドの分離、(7)ラベルペプチドの特定、(8)ラベルペプチドの質量解析による同定、(9)必要に応じて、異なるプローブによる解析を行い機能部位を特定する。なお、消化フラグメント質量パターン(PMF: peptide mass fingerprinting)により、ラベルタンパク質の同定が可能である。従来法でも特に切断性ビオチン基を導入したプローブ法では(1)~(5)までの操作を効率よく行うことができる。しかし、消化操作により対象がタンパク質からペプチドになると、その精製効率は各ペプチド物性に大きく左右されるため、極微量スケールでは吸着によるわずかな損失が致命的となる。そのため、最終的なHPLC精製ではラベルペプチドの特定すら極めて困難になる。また、比較対照実験によりその特定ができても、続くタンデム質量解析では、バックグランドレベル量では対象ピークの特定が極めて煩雑である。
【0008】
最近では、質量分析における高感度化が達成され、高機能LC-MS/MS(液体クロマトグラフィー精製-タンデム質量検出)機器開発により極微量サンプルの全ピーク解析が可能な状況にある。しかし、機器の進展にもかかわらず、絶えず質量ピークの判定基準が問題になり、信頼性の高いデータ取得には対象ペプチドの判別の容易さがブレークスルーポイントである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、高性能化学プローブを導入してその解析精度と効率を一気に高め、未解析対象をカバーする技術である。具体的には、光反応性・選択精製機能・蛍光性・質量分析タグを全て兼ね備えるコンパクトな蛍光性質量標識プローブを使用することで、上記操作を特別な操作を加えることなく単純化し、格段の高速解析を実現した。
以下に本発明を詳細に説明する。
【0010】
本発明の蛍光性質量標識プローブは、以下の一般式(I)の桂皮酸型ジアジリン化合物である。
【化1】
JP2014137307A_000002t.gif

【0011】
「式中、Rは、水素原子、ヒドロキシまたは低級アルコキシ基を、Rは、水素原子、塩素原子、臭素原子または低級アルキル基もしくは低級アルキル基の同位体を;Rは、水素原子、低級アルキルまたはスクシイイミド基を、それぞれ、意味する。」
【0012】
本発明において、低級アルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチルおよびヘキシル基などの直鎖状または分岐鎖状のC1-6アルキル基を意味する。
【0013】
一般式(I)の桂皮酸型ジアジリン化合物で、好ましいものは、下記の一般式(Ia)の桂皮酸型ジアジリン化合物が挙げられる。
【化2】
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【0014】
「式中、R2aは、塩素原子、臭素原子または低級アルキル基もしくは低級アルキル基の同位体を;R3aは、低級アルキルまたはスクシイイミド基を、それぞれ、意味する。」
【0015】
一般式(I)の桂皮酸型ジアジリン化合物は、光照射によりクマリン型化合物に変化することで、タンパク質が蛍光性化合物でラベルされる(以下、クマリンラベル化と称する)。
【化3】
JP2014137307A_000004t.gif

【0016】
(a)0℃以下の低温下、ジアジリン基光反応により結合したタンパク質を共有結合により捕捉(クロスリンク)する。続いて、(b)30℃~40℃で光を再照射すると、桂皮酸骨格の光E-Z異性化と共に、オルト位ヒドロキシ基によって分子内環化が進行し、基質分子の脱離と共にクマリン環がクロスリンク部位に形成される。また、一般式(1)においてRがスクシイイミド基である桂皮酸型ジアジリン化合物を用いれば、スクシイミドエステル化により、容易に基質分子のアミノ基に反応基を導入できる。
ここで、光照射は、(a)ジアジリン基光反応において、0℃、350nm~360nmで、 高圧水銀灯(250W)で10秒~5分、あるいはブラックライトランプ(60W)で2分~30分、(b)の環化反応において、室温から60℃、300nm~320nmで、高圧水銀灯(250W)で10秒~5分、あるいはブラックライトランプ(60W)では10分~60分である。
【0017】
クマリンラベル化されたペプチドは、通常のペプチドにはない波長の蛍光特性を持つため、その蛍光が検出されたピークは全て解析対象になる。また、R基にヒドロキシ基を有するクマリン型化合物は長波長化され、自家蛍光などのバックグランドが生じる場合に有効である。
【0018】
本発明の桂皮酸型ジアジリン化合物を使用する際は、Rが同位体の置換基であることが好ましい。例えば、Rが臭素原子である場合、その同位体比が1:1であるため、ラベル化されたペプチドを質量分析装置に供すれば、質量差(Δm/z)2u(z=1)の二重線で現れる。
【0019】
がエチル基を導入したプローブでは、CHCHとCDCDの同量混合物を用いる。この置換基はジアジリン光反応性や環化反応には影響しない。これにより、ラベルされたペプチドは質量差(Δm/z)5u(z=1)の二重線で現れる。また、Rにメチル基のものを併用すれば、エチル基と質量差(Δm/z)14 u(z=1)が利用できる。特にペプチド解析では、臭素の2差に比べて後者の化合物は、ラベルピーク判定が明確になる。
【0020】
本発明の桂皮酸型ジアジリン化合物は、例えば、以下のような合成ルートで製造すればよい。
【化4】
JP2014137307A_000005t.gif

【0021】
「式中、RおよびRは、同一または異なって低級アルキル基を、Rはスクシイイミド基などのアミンとの反応性基を、RおよびRは上記したと同様の基を、それぞれ示す。」
【0022】
一般式の化合物は、一般式の化合物を、例えば、ホーナー・ワズワース・エモンズ反応(Homer-Wadsworth-Emmonz
reaction)に付すことにより製造することができる。
【0023】
一般式の化合物は、一般式の化合物を、例えば、三臭化ホウ素などのルイス酸で処理することにより製造することができる。
【0024】
一般式の化合物は、一般式の化合物を、例えば、アルカリを用いた加水分解反応に付すことにより製造することができる。
【0025】
一般式の化合物は、一般式の化合物に、例えば、N-ヒドロキシスクシンイミド等を水溶性カルボジイミドなど縮合剤の存在下に反応させることにより製造することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明の蛍光性質量標識プローブの最大の特徴は、高感度の選択的精製に有利な蛍光基であること加え、質量分析においても選択的検出が可能な質量差を有する標識であることである。これにより、従来法では極めて煩雑で困難だった操作過程、つまり極微量ラベルペプチドの精製や質量分析による配列解析において、操作を単純化することで損失を抑え、必ずしも高純度にしなくても極微量ラベルペプチドの高感度特定を可能にすることで大幅な時間短縮ができる。さらに、標的タンパク質ラベルまでの全ての操作は光照射のみで達成され、特別な濃縮操作を必要としないこと、特定のための対照実験を必要としないことなど、従来法に比べて著しい簡便化、単純化が達成できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の概念図である。
【図2】従来法と本発明方法の比較を説明する図である。
【図3】消化フラグメントの HPLC 解析の図である。
【図4】質量差タグ化ペプチドのMS解析の図である。
【図5】質量差タグ化ペプチドのMS/MS配列解析の図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明を製造例・実施例等で説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
製造例1
<桂皮酸型ジアジリン活性エステルおよびアデノシン三リン酸(ATP)プローブの合成>
【化5】
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【0029】
(a) (E)-Ethyl
2-(2-methoxy-4-(3-(trifluoromethyl)-3H-diazirin-3-yl)benzylidene)butanoate
(2a)
NaH (211mg, 6.15mmol)をジクロロメタン6
mLで懸濁したものにethyl
2-(diethoxyphosphoryl)butanoate (855μL)をジクロロメタン10 mLに溶かしたものを加え、アルゴンガス雰囲気下、0℃で撹拌した。その後、化合物1 [2-methoxy-4-(3-(trifluoromethyl)-3H-diazirin-3-yl)benzaldehyde;740 mg]をジクロロメタン14mLで溶かしたものを加え、1日撹拌した。酢酸エチルを加え、水で3回、飽和食塩水で1回洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧に溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラム (酢酸エチル:ヘキサン=1:10)で精製し、黄色油状物質 (化合物2a;974mg,
94%, E/Z =5/1) を得た。

【0030】
1H-NMR (400 MHz,
CDCl3, TMS) d 7.67 (s, 1H), 7.27 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 6.81
(d, 1H, J = 7.8 Hz), 6.61 (s, 1H), 4.28 (q, 2H, J = 7.0 Hz), 3.84
(s, 3H), 2.43 (q, 2H, J = 7.5 Hz), 1.35 (t, 3H, J = 7.1 Hz), 1.13
ppm (t, 3H, J = 7.3 Hz)
13C-NMR (100 MHz,
CDCl3, TMS) d 167.87, 157.57, 136.30, 132.91, 130.47, 129.91,
126.67, 122.04 (q, J = 275.15 Hz), 118.42, 108.21, 60.76, 55.58, 28.52
(q, J = 41.22 Hz), 21.11, 14.28, 13.93 ppm
19F-NMR (375 MHz,
CDCl3, CFCl3) d -65.46 ppm
ESI-MS (positive) [M + Na]+
= 365.1080 (理論値365.1084 C16H17F3N2NaO3).

【0031】
(b)(E)-Ethyl
2-(2-methoxy-4-(3-(trifluoromethyl)-3H-diazirin-3-yl)benzylidene) [3,3-2H2,4,4,4-2H3]
butanoate (2b)
上記(a)のEthyl
2-(diethoxyphosphoryl)butanoateに代えて、 [2H5]Ethyl
2-(diethoxyphosphoryl)butanoateを使用し、化合物2bを、収率
62% (E/Z = 5/1)で得た。

【0032】
1H-NMR (400 MHz,
CDCl3, TMS) d 7.68 (s, 1H), 7.28 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 6.81
(d, 1H, J = 7.8 Hz), 6.62 (s, 1H), 4.27 (q, 2H, J = 7.0 Hz), 3.84
(s, 3H), 1.35 ppm (t, 3H, J = 7.1 Hz)
ESI-MS (positive) [M + Na]+
= 370.1393 (理論値370.1397 C16H122H5F3N2NaO3).

【0033】
(c)(E)-Ethyl
2-(2-hydroxy-4-(3-trifluoromethyl)-3H-diazirin-3-yl)benzylidene)butanoate
(3a)
化合物2a (1.2g, 3.5mmol)をジクロロメタン20mLに溶かし、アルゴンガス雰囲気下、-40℃で撹拌しながら、三臭化ホウ素 (1mL, 11mmol)をジクロロメタン15mLで希釈したものをゆっくりと加えた。室温で1日撹拌後、氷を加え反応を停止した。続いて、水で3回、飽和食塩水で1回洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラム (酢酸エチル:ヘキサン=1:5)で精製し、黄色固体(化合物3a;560mg,
49%) を得た。

【0034】
1H-NMR (400 MHz,
CDCl3, TMS) d 7.59 (s, 1H), 7.20 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 6.72
(s, 1H), 6.72 (d, 1H, J = 4.6 Hz), 5.71 (s, 1H), 4.30 (q, 2H, J =
7.0 Hz), 2.40 (q, 2H, J = 7.3 Hz), 1.36 (t, 3H, J = 7.1 Hz), 1.09
ppm (t, 3H, J = 7.6 Hz)
13C-NMR (100 MHz,
CDCl3, TMS) d 168.43, 154.04, 137.87, 132.41, 130.81, 129.87,
124.28, 121.97 (q, J = 275.05 Hz), 118.14, 113.78, 61.32, 28.22 (q, J
= 41.22 Hz), 21.17, 14.16, 13.77 ppm
19F-NMR (375 MHz,
CDCl3, CFCl3) d -65.46 ppm
ESI-MS (positive) [M + H]+
= 329.1106 (理論値329.1108 C15H16F3N2O3).

【0035】
(d)(E)-Ethyl
2-(2-hydroxy-4-(3-trifluoromethyl)-3H-diazirin-3-yl)benzylidene) [3,3-2H2,4,4,4-2H3]
butanoate (3b)
化合物2b を用い、(c)と同様にして、化合物3bを収率 69%で得た。

【0036】
1H-NMR (400 MHz,
CDCl3, TMS) d 7.57 (s, 1H), 7.20 (d, 1H, J = 8.3 Hz), 6.72
(d, 1H, J = 7.3 Hz), 6.72 (s, 1H), 5.39 (s, 1H), 4.30 (q, 2H, J =
7.0 Hz), 1.36 ppm (t, 3H, J = 7.1 Hz)
ESI-MS (positive) [M + H]+
= 334.1419 (理論値334.1421 C15H112H5F3N2O3).

【0037】
(e)(E)-2-(2-Hydroxy-4-(3-(trifluoromethyl)-3H-diazirin-3-yl)benzylidene)butanoic
acid (4a)
化合物3a (452mg, 1.38mmol)をメタノール7mLに溶かし、アルゴンガス雰囲気下、-20℃で撹拌しながら、2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液20mLをゆっくりと加えた。1日撹拌後、減圧に溶媒を留去した。残渣に水を加え、酢酸エチルで3回洗浄した。希塩酸を加えpH1にした後、酢酸エチルで3回抽出、飽和食塩水で1回洗浄した。有機層を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラム (酢酸エチル:ヘキサン=1:5)で精製し、黄色固体 (化合物4a; 404
mg, 98%) を得た。

【0038】
1H-NMR (400 MHz,
CD3OD, TMS) d 7.71 (s, 1H), 7.31 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 6.71
(s, 1H), 6.66 (d, 1H, J = 7.3 Hz), 2.43 (q, 2H, J = 7.3 Hz), 1.11
ppm (t, 3H, J = 7.3 Hz)
13C-NMR (100 MHz,
CD3OD, TMS) d 171.42, 157.34, 136.80, 134.71, 131.19, 126.24, 123.48
(q, J = 274.15 Hz), 117.84, 114.06, 29.31 (q, J = 40.21 Hz),
21.87, 14.18 ppm
19F-NMR (375 MHz,
CD3OD, CFCl3) d -65.12 ppm
ESI-MS (positive) [M + Na]+
= 323.0611 (理論値323.0614 C13H11F3N2NaO3).

【0039】
(f)(E)-2-(2-Hydroxy-4-(3-(trifluoromethyl)-3H-diazirin-3-yl)benzylidene)
[3,3-2H2,4,4,4-2H3]butanoic acid (4b)
化合物3b を用い、(e)と同様にして、化合物4bを収率 93%で得た。

【0040】
1H-NMR (400 MHz,
CD3OD, TMS); d 7.72 (s, 1H), 7.32 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 6.72
(s, 1H), 6.66 ppm (d, 1H, J = 8.2 Hz)
ESI-MS (positive) [M + Na]+
= 328.0927 (理論値328.0928 C13H62H5F3N2NaO3).

【0041】
(g)(E)-2,5-Dioxopyrrolidin-1-yl
2-(2-hydroxy-4-(3-(trifluoromethyl)-3H-diazirin-3-yl)benzylidene) butanoate
(5a)
化合物4a(323mg, 1.08mmol)とN-ヒドロキシスクシンイミド (312mg, 2.71mmol)をアセトニトリル5mLに溶かし、アルゴンガス雰囲気下、0℃で撹拌した。水溶性カルボジイミド(550mg)をアセトニトリル8mLに溶かしたものを加え、室温で2 時間撹拌した。溶媒を減圧留去後、酢酸エチルを加え、水で3回、飽和食塩水で1回洗浄した。有機層を分取し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧に溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラム (酢酸エチル: ヘキサン=1:2)で精製し、黄色固体
(化合物5a ;265mg, 51%)を得た。

【0042】
1H-NMR (400 MHz,
CD3OD, TMS) d 7.88 (s, 1H), 7.26 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 6.74
(d, 1H, J = 7.8 Hz), 6.70 (s, 1H), 5.70 (s, 1H), 2.90 (s, 4H), 2.50 (q,
2H, J = 7.3 Hz), 1.19 ppm (t, 3H, J = 7.3 Hz)
13C-NMR (100 MHz,
CDCl3, TMS) d 171.94, 164.63, 157.83, 138.77, 132.53, 132.11,
131.40, 124.94, 120.76 (q, J = 274.12 Hz), 118.00, 114.31, 29.36 (q, J
= 40.21 Hz), 26.56, 22.29, 13.82 ppm
19F-NMR (375 MHz,
CD3OD, CFCl3) d -65.06 ppm
ESI-MS (positive) [M + Na]+
= 420.0779 (理論値420.0778 C17H14F3N3NaO5).

【0043】
(h)(E)-2,5-Dioxopyrrolidin-1-yl
2-(2-hydroxy-4-(3-(trifluoromethyl)-3H-diazirin-3-yl)benzylidene) [3,3-2H2,4,4,4-2H3]butanoate
(5b)
化合物4b を用い、(g)と同様にして、化合物5bを収率 53%で得た。

【0044】
1H-NMR (400 MHz,
CD3OD, TMS) d 7.89 (s, 1H), 7.25 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 6.73
(d, 1H, J = 8.7 Hz), 6.69 (s, 1H), 6.05 (s, 1H), 2.91 ppm (s, 4H)
ESI-MS (positive) [M + Na]+
= 425.1091 (理論値425.1092 C17H92H5F3N3NaO5).

【0045】
(i)(E)-tert-Butyl(2-(2-(2-hydroxy-4-(3-(trifluoromethyl)-3H-diazirin-3-yl)benzylidene)butanamido)
ethyl) carbamate (6a)
tert-Butyl
(2-aminoethyl)carbamate(47mg, 0.29mmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(40μL, 0.23mmol)をアセトニトリル1mLに溶かし、化合物5a(88mg, 0.22mmol)のアセトニトリル溶液3mLを加えた。アルゴンガス雰囲気下、室温で1日撹拌し、減圧に溶媒を留去後、残渣に酢酸エチルを加え、飽和炭酸水素ナトリウムで2回、飽和食塩水で2回洗浄した。有機層を分取し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧に溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精製し、黄色固体 (化合物6a;72mg,
73%)を得た。

【0046】
1H-NMR (400 MHz,
acetone-d6) d 7.30 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 7.16 (s, 1H), 6.78
(s, 1H), 6.72 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 6.22 (s, 1H), 3.39 (q, 2H, J =
5.8 Hz), 3.25 (q, 2H, J = 5.8 Hz), 2.43 (q, 2H, J = 7.3 Hz), 1.38
(s, 9H), 1.03 ppm (t, 3H, J = 7.6 Hz)
13C-NMR (100 MHz,
acetone-d6, TMS) d 170.09, 157.27, 156.52, 142.03, 131.27, 130.00,
127.00, 126.47, 123.03 (q, J = 274.15 Hz), 117.83, 114.03, 78.86, 41.10,
39.57, 29.69 (q, J = 34.48 Hz), 28.56, 21.86, 13.67 ppm
19F-NMR (375 MHz,
acetone-d6, CFCl3) d -64.90 ppm
ESI-MS (positive) [M + Na]+
= 465.1719 (理論値465.1720 C20H25F3N4NaO4).

【0047】
(j)
(E)-tert-Butyl(2-(2-(2-hydroxy-4-(3-(trifluoromethyl)-3H-diazirin-3-yl)benzylidene)
[3,3-2H2,4,4,4-2H3]butanamido)ethyl)carbamate
(6b)
化合物5b を用い、(i)と同様にして、化合物6bを収率 74%で得た。

【0048】
1H-NMR (400 MHz,
acetone-d6, TMS) d 7.33 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 7.19 (s, 1H), 6.82
(s, 1H), 6.73 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 6.19 (s, 1H), 3.41 (q, 2H, J =
5.8 Hz), 3.27 (q, 2H, J = 5.8 Hz), 1.40 ppm (s, 9H)
ESI-MS (positive) [M + Na]+
= 470.2033 (理論値470.2034 C20H202H5F3N4NaO4).

【0049】
(k)(E)-N-(2-Aminoethyl)-2-(2-hydroxy-4-(3-(trifluoromethyl)-3H-diazirin-3-yl)benzylidene)
butanamide (7a)
化合物6a(34mg, 76μmol)に窒素雰囲気下0 ℃で、トリフルオロ酢酸4mLを加えた。その後室温で1時間撹拌した。減圧下に留去後、残渣をODSカラム (水:アセトニトリル=9:1)で精製し、白色固体
(化合物7a;24mg,
92%) を得た。

【0050】
1H-NMR (400 MHz,
CD3OD, TMS) d 7.28 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 7.24 (s, 1H), 6.72
(s, 1H), 6.67 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 3.56 (t, 2H, J = 6.0 Hz), 3.12
(t, 2H, J = 6.0 Hz), 2.47 (q, 2H, J = 7.5 Hz), 1.08 ppm (t, 3H, J
= 7.6 Hz)
13C-NMR (125 MHz,
CD3OD) d 173.27, 157.16, 140.82, 131.35, 131.15, 126.34, 123.53 (q, J
= 274.42 Hz), 117.97, 114.05, 40.94, 38.83, 29.49 (q, J = 40.48 Hz) ppm
19F-NMR (375 MHz,
CD3OD, CFCl3) d -65.15 ppm
ESI-MS (positive) [M + H]+
= 343.1378 (理論値343.1376 C15H18F3N4O2).

【0051】
(m)
(E)-N-(2-Aminoethyl)-2-(2-hydroxy-4-(3-(trifluoromethyl)-3H-diazirin-3-yl)benzylidene)butanamide
(7b)
化合物6b を用い、(k)と同様にして、化合物7bを収率 93%で得た。

【0052】
1H-NMR (400 MHz,
CD3OD, TMS) d 7.28 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 7.24 (s, 1H), 6.72
(s, 1H), 6.67 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 3.56 (t, 2H, J = 6.0 Hz), 3.11
ppm (t, 2H, J = 6.0 Hz)
13C-NMR (125 MHz,
CD3OD) d 173.16, 156.98, 140.57, 131.19, 131.08, 126.19, 123.40 (q, J
= 274.04 Hz), 117.92, 114.02, 40.77, 38.57, 29.23 (q, J = 40.60 Hz) ppm
19F-NMR (375 MHz,
CD3OD, 標準物質
CFCl3) d -65.21 ppm
ESI-MS (positive) [M + H]+
= 348.1690 (理論値348.1690 C15H132H5F3N4O2).

【0053】
(n)アデノシン三リン酸(ATP)プローブ(8a)
50mM ATPの250mM
MES buffer pH 6.8溶液(16μL)、50mM 化合物7aの水溶液(8μL, 0.4μmol)、1M EDCI水溶液(2.0μL)、250mM
MES buffer pH6.8(2.0μL)、600 mMトリエチルアミンの250mM MES buffer pH6.8溶液(4.0μL)を混合し、室温遮光して6時間反応させた。反応混合物を逆相HPLCで精製後、凍結乾燥してEDCI付加物を得た。100mM水酸化ナトリウム水溶液を450μL加え、1時間37℃で撹拌し、再度ODS C18カラムを用いてHPLCにより精製を行い、24時間、凍結乾燥して化合物8aを得た。

【0054】
HPLC:SHISEIDO
CAPCELLPAK C18 φ10 mm×250 mm
溶液A:50 mM
トリエチルアミン酢酸水溶液(pH 7.0)
溶液B:50 mM
トリエチルアミン酢酸溶液(pH 7.0)/80%アセトニトリル20%水
流速 4 mL/min
グラジェント0 min (A 100%, B 0%)→0.1 min (A 100%, B 0%)→40 min (A 50%, B 50%)→
45 min (A 0%, B 100%)→50
min (A 0%, B 100%)→55 min (A 100%, B 0%)
EDCI付加物: 34.7
min, ESI-MS (positive)
[M + H]+
= 987.2648 (理論値987.2651 C33H49F3N12O14P3)

【0055】
(o)アデノシン三リン酸(ATP)プローブ(8b)
化合物7b を用い、(n)と同様にして、化合物8bを得た。

【0056】
35.5 min, ESI-MS
(negative) [M - H]- = 830.1088 (理論値830.1083 C25H30F3N9O14P3).
EDCI付加物: ESI-MS
(positive) [M + H]+ = 992.2967 (理論値992.2965
C33H442H5F3N12O14P3).
化合物8b: ESI-MS (negative) [M - H]- = 835.1400 (理論値835.1397 C25H252H5F3N9O14P3).

【0057】
製造例2
<ペプチド(SSILRAFY)プローブの合成>
【化6】
JP2014137307A_000007t.gif

【0058】
(p)(E)-Ethyl
3-[2-hydroxy-4-(3-trifluoromethyl-3H-diazirin-3-yl)phenyl-2-methylacrylate (9).
2-hydroxy-4-(3-trifluoromethyl-3H-diazirin-3-yl)benzaldehyde(2.0g, 8.8mmol)をベンゼン40mLに溶かし、[1-(ethoxycarbonyl)ethylidene]
triphenylphosphorane (3.5g, 9.7mmol)を加えて、アルゴンガス雰囲気下、室温で終夜撹拌した。溶媒留去後、残渣をシリカゲルカラム (酢酸エチル:ヘキサン=5:1)で精製し、薄い黄色固体 (化合物9; 2.2g,
79%) を得た。

【0059】
融点:69-70℃
1H-NMR (500 MHz, CDCl3, TMS) δ 7.72 (1
H, s), 7.24 (1 H, d, J 8.1), 6.75 (s, 1 H), 6.70 (1 H, d, J 8.1),
4.29 (2 H, q, J 7.3), 2.00 (3H, s), 1.35 (3 H, t, J 7.3)
13C-NMR (126 MHz, CDCl3, TMS)TM 168.8 (s), 154.2 (s), 133.1 (d),
131.3 (s), 130.8 (d), 130.4 (s), 124.4 (s), 122.6 (q, 1JC-F
273), 118.0 (d), 113.8 (d), 61.4 (t), 28.3 (q, 2JC-F
41), 14.1 (q), 14.2 (q)
19F-NMR (376 MHz, CDCl3, CFCl3)
TM-65.6 (3F, s); λmax/nm(ε) (MeOH) 352 (sh, 1,270)
HRMS
(EI) m/z [M]+ = 314.0872(理論値 314.0878 C14H13F3N2O3).

【0060】
(q)(E)-2-Hydroxy-4-(3-Trifluoromethyl)-3H-diazirin-3-yl]phenyl-2-methylacrylic
acid (10).
化合物9 (2.0g, 6.4mmol)をメタノール1mLに溶かし、3 M水酸化ナトリウム水溶液(50mL) を0℃でゆっくり加え、室温で2時間撹拌した。冷3 M塩酸をゆっくり加えて酸性にした後、酢酸エチルで抽出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残渣をクロロホルムで再結晶して薄い黄色鱗片状結晶を得た(化合物10; 1.52 g, 83%) を得た。

【0061】
融点:66-67℃
1H-NMR
(500 MHz, CD3OD, TMS) δ 7.78 (1 H, s), 7.36 (1 H, d, J 8.1),
6.72 (1 H, s), 6.65 (1 H, d, J 8.1), 1.99 (3 H, s)
13C-NMR (126 MHz, CD3OD, TMS) δ171.8 (s), 157.5 (s), 135.0 (d),
131.9 (d), 131.4 (s), 130.5 (s), 126.3 (s), 123.6 (q, 1JC-F
273), 117.8 (d), 114.1 (d), 29.4 (q, 2JC-F
41), 14.4 (q)
19F-NMR (376 MHz, CD3OD, CFCl3)TM-64.9 (3F, s);λmax/nm(ε) (MeOH) 347 (sh, 1,100); HRMS (EI) m/z
[M]+ 286.0565理論値 286.0565 C12H9F3N2O3).

【0062】
(r)ペプチドプローブ (11)
H-K(biotin)SSILRAFY-OHはAlko PEG
resin (0.78mmol/g, 50mg)を用いて、Fmoc固相合成法により合成機で製造した。
化合物10 (40mg, 0.14 mmol)のジメチルホルムアミド溶液1 mLに、N-hydroxysuccinimide (17mg, 0.15mmol) と1-ethyl-3-(3-dimethylaminopropyl)carbodiimide hydrochloride (28mg,
0.15mL)を加えた。化合物10が消失した後、この反応液760 mLおよびトリエチルアミン(40mL)を樹脂に加え、終夜、室温で振盪した。ジメチルホルムアミドおよびメタノールで洗浄後、トリフルオロ酢酸 (340mL)溶液(m-クレゾール(20mL)、チオアニソール(20mL)およびトリイソプロピルシラン(20mL) を含む)で1時間インキュベートした。上静をエーテルで沈殿させ、沈殿物をODSを用いた逆相HPLCで精製した(リニアグラジエント2~60% アセトニトリル・水(0.1% TFAを含む)、50min、流速1mL/min)。37.6minのピークを採取し、凍結乾燥した。
HRMS (ESI+) m/z
[MH]+1578.7294 理論値1578.7391 C73H103F3N17O17S).

【0063】
実施例1
<グルタミン酸脱水素酵素 (GDH)の光アフィニティーラベル、LC-MS解析>
GDH (0.2mg/mL), ATP probe
(8aおよび8b 各々0.2mM) のトリス-酢酸緩衝液(50mM, pH8.0, 25μL)を調整し、遮光下室温で1時間インキュベートした。波長365nm光を氷冷中15秒間照射した後、さらに37 ℃で15分間照射した。2×SDS-sample bufferを5μL加え、室温で1時間変性した後、サンプル全量を10%ポリアクリルアミドゲルにより電気泳動し、CBB染色を行い、対象バンドを1.5mLエッペンチューブに回収した。脱染色後、ヨウ化アセトアミドによる還元アルキル化を行い、リシルエンドペプチターゼ処理(37℃、18時間インキュベート)を行った。ゲルから消化物を抽出して、ZipTipを用いて脱塩、濃縮した(10μL)。この溶液を用い、nanoLC-MSn解析を行った。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明方法は、従来法ではしばしば数年を要する解析を、数週間で終了することが可能である。しかも、複数ラベル部位の特定も可能であり、情報量は多い。操作も簡単であるため汎用性は高く、必要備品は光源(通常のブラックライトで十分)とHPLC、MS分析器のみである。さらに、異なるプローブを作製することにより、より正確な情報取得も迅速かつ簡便にできるため、開発期間の大幅な短縮によりコストダウンが期待できる。
さらに、本発明方法は、創薬以外にも、基礎生物学から医療分野に至る広範囲の学術領域に有用である。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4