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明細書 :力覚情報作成装置、力覚情報作成プログラムおよび力覚作成プログラムが格納された記録媒体

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4956730号 (P4956730)
公開番号 特開2009-020798 (P2009-020798A)
登録日 平成24年3月30日(2012.3.30)
発行日 平成24年6月20日(2012.6.20)
公開日 平成21年1月29日(2009.1.29)
発明の名称または考案の名称 力覚情報作成装置、力覚情報作成プログラムおよび力覚作成プログラムが格納された記録媒体
国際特許分類 G06F   3/01        (2006.01)
FI G06F 3/01 310C
請求項の数または発明の数 13
全頁数 16
出願番号 特願2007-184378 (P2007-184378)
出願日 平成19年7月13日(2007.7.13)
審査請求日 平成22年6月23日(2010.6.23)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】301022471
【氏名又は名称】独立行政法人情報通信研究機構
発明者または考案者 【氏名】牧野 真緒
【氏名】吉田 俊介
【氏名】井ノ上 直己
個別代理人の代理人 【識別番号】100064746、【弁理士】、【氏名又は名称】深見 久郎
【識別番号】100085132、【弁理士】、【氏名又は名称】森田 俊雄
【識別番号】100083703、【弁理士】、【氏名又は名称】仲村 義平
【識別番号】100096781、【弁理士】、【氏名又は名称】堀井 豊
【識別番号】100098316、【弁理士】、【氏名又は名称】野田 久登
【識別番号】100109162、【弁理士】、【氏名又は名称】酒井 將行
【識別番号】100111246、【弁理士】、【氏名又は名称】荒川 伸夫
審査官 【審査官】篠塚 隆
参考文献・文献 特開2007-55585(JP,A)
調査した分野 G06F3/01
3/048
特許請求の範囲 【請求項1】
物体の硬軟を表すデータの集合である力覚情報を作成する力覚情報作成装置であって、
複数の力覚情報を特定するプロファイルと、該複数のプロファイルのそれぞれと対応する複数の対応情報とを記憶する記憶手段を備え、前記対応情報は、該対応情報に対応する力覚情報を有する物質を表す画像を含み、さらに
ユーザからの指示を受付ける入力手段と、
前記入力手段を介したいずれかの画像の選択に応じて、選択された画像に対応するプロファイルによって特定される力覚情報に対応するグラフを作成する作成手段と、
前記作成手段により作成されたグラフを含む編集画面を表示する表示手段と、
前記入力手段への指示に応じて、前記表示手段により表示された編集画面内の点を選択する選択手段と、
前記入力手段への指示に応じて、前記選択手段により選択されたグラフ上の点を前記編集画面内の他の位置に移動させることで新たなグラフを作成する編集手段と、
前記新たなグラフに基づき、編集された力覚情報を取得する取得手段とを備える、力覚情報作成装置。
【請求項2】
前記力覚情報は、力覚センサを測定対象に接触させながら移動させる際に、力覚センサが基準点から移動した距離である変位と、測定対象が力覚センサに返す反力である負荷とから成るデータの組の集合である、請求項1記載の力覚情報作成装置。
【請求項3】
前記作成手段は、前記データの組に対応する点をつなぐようなパラメトリック曲線を前記グラフとして作成する、請求項2に記載の力覚情報作成装置。
【請求項4】
前記作成手段は、前記データの組に対応する点を通るベジェ曲線を前記グラフとして作成する、請求項2に記載の力覚情報作成装置。
【請求項5】
前記編集手段は、パラメトリック曲線を前記新たなグラフとして作成し、
前記取得手段は、複数のパラメータを指定し、該指定されたパラメータで示される前記新たなグラフ上の点に対応する前記データの集合を前記新たな力覚情報として取得する、請求項1から4のいずれか1項に記載の力覚情報作成装置。
【請求項6】
前記編集された力覚情報に対応する力覚を提示する手段をさらに備える、請求項1から5のいずれか1項に記載の力覚情報作成装置。
【請求項7】
前記表示手段は、さに、前記記憶手段に記憶された複数の画像を選択可能に示する、請求項1から6のいずれか1項に記載の力覚情報作成装置。
【請求項8】
測定対象の物質の力覚情報を取得する力覚センサをさらに備え、
前記記憶手段は、前記入力手段への指示に応じて、前記力覚センサにより取得された力覚情報と、該力覚情報に対応する対応情報とをさらに記憶する、請求項1から7のいずれか1項に記載の力覚情報作成装置。
【請求項9】
前記新たなグラフに基づきプロファイルを作成するプロファイル作成手段をさらに備え、
前記記憶手段は、前記入力手段への指示に応じて、前記プロファイル作成手段により作成されたプロファイルと、該生成されたプロファイルに対応する対応情報とをさらに記憶する、請求項1から8のいずれか1項に記載の力覚情報作成装置。
【請求項10】
前記記憶手段に記憶されている複数のプロファイルのそれぞれに対し、各プロファイルに対応するグラフで囲まれる第1の領域の面積と編集後のグラフで囲まれる第2の領域の面積との和に対する、前記第1の領域および前記第2の領域に共通する第3の領域の面積の比を算出する算出手段と、
前記算出手段で算出された比が所定の値より大きいかどうかを判定する判定手段とをさらに備え、
前記表示手段は、前記判定手段が前記比が前記所定の値より大きいと判定した場合には、前記記憶手段に記憶されている複数の力覚情報のうち前記比を算出したプロファイルと対応する対応情報を特定する情報を前記表示手段に表示させる、請求項1から9のいずれか1項に記載の力覚情報作成装置。
【請求項11】
前記表示手段は、前記新たなグラフを表示する際に、前記編集手段により編集される前のグラフを重ねて表示する、請求項1から10のいずれか1項に記載の力覚情報作成装置。
【請求項12】
演算部と、ユーザからの指示を受付ける入力部と、記憶部と、モニタを有するコンピュータに、力覚情報を作成させるためのプログラムであって、前記記憶部は、複数の力覚情報を特定するプロファイルと、該複数のプロファイルのそれぞれと対応する複数の対応情報とを記憶しており、前記対応情報は、該対応情報に対応する力覚情報を有する物質を表す画像を含み、
前記演算部が、物体の硬軟を表すデータの集合である力覚情報を作成するステップと、
前記演算部が、前記入力部を介したいずれかの画像の選択に応じて、選択された画像に対応するプロファイルによって特定される力覚情報に対応するグラフを作成するステップと、
前記演算部が、前記モニタに前記グラフを作成するステップで作成されたグラフを含む編集画面を表示させるステップと、
前記演算部が、前記入力手段への指示に応じて、前記編集画面を表示させるステップで表示された編集画面内の点を選択するステップと、
前記演算部が、前記入力手段への指示に応じて、前記選択するステップで選択されたグラフ上の点を前記編集画面内の他の位置に移動させることで新たなグラフを作成するステップと、
前記演算部が、前記新たなグラフに基づき、編集された力覚情報を取得するステップとを備える、プログラム。
【請求項13】
請求項12記載のプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、力覚情報を作成する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、人間の五感のうち、力触覚に関する技術の開発が盛んになってきている。ここで、力触覚とは、手にした物体の硬さや軟らかさなどの力覚と、触れた物体の表面の粗さやなめらかさなどの狭義の触覚の総称である。
【0003】
力触覚に関する装置の1つに、特許文献1に記載のスイッチの特性試験装置のような力覚センサがある。このような装置(以下では、押しボタン測定ユニットと呼ぶ)を含む触感評価ユニットが、非特許文献1に開示されている。この触感ユニットの構成を図1に示す。
【0004】
この触感評価ユニットを用いると、押しボタン測定ユニットの測定対象の力覚情報を得ることができる。力覚情報とは、物体の硬軟を表す情報であり、この触感評価ユニットの例では、力覚情報として、押しボタン測定ユニットが基準点から移動した距離である変位と、対象が押しボタン測定ユニットに返す反力である負荷とを用いる。これらは、押しボタン測定ユニットを用いて測定される。得られた測定データは、測定データ変換機を介してパソコンに転送される。パソコンは、得られた力覚情報を保存する。また、力覚情報を、横軸を変位、縦軸を負荷にとったグラフで表示する。
【0005】
また、他の力触覚に関する装置として、力覚を外部に提示する力覚提示装置がある。力覚提示装置として代表的なものが、特許文献2に記載のSensAble Technologies社のPHANToMである。この装置は、図2に示すように、DCモータを用いたトルク制御による6自由度のフォースフィードバック機構を有するペン型の力覚提示部を備える。
【0006】
フォースフィードバック機構とはユーザに力覚を提示する機構であり、その仕組みは次のとおりである。ユーザが力覚提示部を把持し移動させると、力覚提示装置は、その変位情報を読み取る。読み取られたデータは、力覚提示装置に接続されたコンピュータに送られる。コンピュータは予め用意された力覚情報に基づき、力覚提示装置のモータの動作を制御する。ユーザは、このモータからの力を感じる。
【0007】
また、このような力覚提示装置などを使用し、ユーザに力触覚を提示する感触対応コンテンツを作成することも行なわれている。感触対応コンテンツの作成にあたっては、再現すべき力覚情報を扱う一般化された記述方法はなく、reachin社のReachin API(非特許文献2)などの低レベルライブラリを用い、C言語などのプログラム言語で提示装置の動作を記述するという手法が広く用いられている。

【特許文献1】実用新案登録第3098109号広報
【特許文献2】米国特許第5625576号明細書
【非特許文献1】MRT社 SW測定ユニット・触感評価ユニットパンフレット、2006年9月
【非特許文献2】Reachin Technologies社、[online]、2006年、[平成19年7月4日検索]、インターネット<URL:http://www.reachin.se/products/ReachinAPI/index.asp>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述のような方法による感触対応コンテンツの作成は、プログラミングを知らない一般の人が容易に行なえるものではない。また、作成にあたっては、物理公式やそれに対するパラメータを数値で入力することが一般的であって、やはり、一般の人が容易に行なえるものではない。
【0009】
力覚センサで採取した物体の力覚情報を入力として用いることができるならば、上記のような数値入力は不要である。しかし、一般に力覚センサは高価であり、その使用に際してスキルを必要とし、誰もが容易に使えるわけではない。さらに、この方法では、採取した力覚データをそのまま再現できるものの、採取した力覚データの編集や加工は容易でない。そもそも、手元に所望の力覚情報を持つ物体がない場合には、この方法を用いることはできない。特に、この世に存在しないような触感をもつ物体を感触対応コンテンツ中に作成しようとする場合、この方法を用いることは不可能である。
【0010】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、ユーザが簡易な操作により所望する力覚情報を作成することのできる力覚情報作成装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
1つの局面に係る本願発明は、物体の硬軟を表すデータの集合である力覚情報を作成する力覚情報作成装置であって、ユーザからの指示を受付ける入力手段と、入力手段への指示に応じて力覚情報に対応するグラフを作成する作成手段と、作成手段により作成されたグラフを含む編集画面を表示する表示手段と、入力手段への指示に応じて、表示手段により表示された編集画面内の点を選択する選択手段と、入力手段への指示に応じて、選択手段により選択されたグラフ上の点を編集画面内の他の位置に移動させることで新たなグラフを作成する編集手段と、新たなグラフに基づき、編集された力覚情報を取得する取得手段とを備える。
【0012】
好ましくは、力覚情報は、力覚センサを測定対象に接触させながら移動させる際に、力覚センサが基準点から移動した距離である変位と、測定対象が力覚センサに返す反力である負荷とから成るデータの組の集合である。
【0013】
さらに好ましくは、作成手段は、データの組に対応する点をつなぐようなパラメトリック曲線をグラフとして作成する。
【0014】
さらに好ましくは、作成手段は、データの組に対応する点を通るベジェ曲線をグラフとして作成する。
【0015】
好ましくは、編集手段は、パラメトリック曲線を新たなグラフとして作成し、
取得手段は、複数のパラメータを指定し、該指定されたパラメータで示される新たなグラフ上の点に対応するデータの集合を新たな力覚情報として取得する。
【0016】
好ましくは、編集された力覚情報に対応する力覚を提示する手段をさらに備える。
好ましくは、複数の力覚情報を特定するプロファイルと、該複数のプロファイルのそれぞれと対応する複数の対応情報とを記憶する記憶手段をさらに備え、表示手段は、記憶手段に記憶された複数の対応情報をさらに表示し、選択手段は、表示手段に表示された複数の対応情報から1つの対応情報を選択し、作成手段は、選択手段により選択された対応情報に対応するプロファイルを取得し、該取得されたプロファイルに基づきグラフを作成する。
【0017】
さらに好ましくは、対応情報は、該対応情報に対応する力覚情報を有する物質を表す画像である。
【0018】
さらに好ましくは、測定対象の物質の力覚情報を取得する力覚センサをさらに備え、記憶手段は、入力手段への指示に応じて、力覚センサにより取得された力覚情報と、該力覚情報に対応する対応情報とをさらに記憶する。
【0019】
好ましくは、新たなグラフに基づきプロファイルを作成するプロファイル作成手段をさらに備え、記憶手段は、入力手段への指示に応じて、プロファイル作成手段により作成されたプロファイルと、該生成されたプロファイルに対応する対応情報とをさらに記憶する。
【0020】
さらに好ましくは、記憶手段に記憶されている複数のプロファイルのそれぞれに対し、各プロファイルに対応するグラフで囲まれる第1の領域の面積と編集後のグラフで囲まれる第2の領域の面積との和に対する、第1の領域および第2の領域に共通する第3の領域の面積の比を算出する算出手段と、算出手段で算出された比が所定の値より大きいかどうかを判定する判定手段とをさらに備え、表示手段は、判定手段が比が所定の値より大きいと判定した場合には、記憶手段に記憶されている複数の力覚情報のうち比を算出したプロファイルと対応する対応情報を特定する情報を表示手段に表示させる。
【0021】
好ましくは、表示手段は、新たなグラフを表示する際に、編集手段により編集される前のグラフを重ねて表示する。
【0022】
他の局面に係る本願発明は、演算部と、ユーザからの指示を受付ける入力部と、モニタを有するコンピュータに、力覚情報を作成させるためのプログラムであって、演算部が、物体の硬軟を表すデータの集合である力覚情報を作成するステップと、演算部が、入力手段への指示に応じて力覚情報に対応するグラフを作成するステップと、演算部が、モニタにグラフを作成するステップで作成されたグラフを含む編集画面を表示させるステップと、演算部が、入力手段への指示に応じて、編集画面を表示させるステップで表示された編集画面内の点を選択するステップと、演算部が、入力手段への指示に応じて、選択するステップで選択されたグラフ上の点を編集画面内の他の位置に移動させることで新たなグラフを作成するステップと、演算部が、新たなグラフに基づき、編集された力覚情報を取得するステップとを備える。
【0023】
さらに他の局面に係る本願発明は、上記プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、力覚情報に対応するグラフがモニタに表示される。このグラフは、ユーザの指示に応じて図形的に編集される。また、編集後のグラフに応じた力覚情報が作成される。その結果、ユーザは簡易な操作により所望する力覚情報を作成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部分には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0026】
(1.本発明のシステム構成)
図3は、本発明に係る力覚情報作成装置100の構成をブロック図形式で示す図である。以下、図3を参照して、力覚情報作成装置100の構成について説明する。
【0027】
力覚情報作成装置100は、コンピュータ本体102と、コンピュータ本体102とバス105を介して接続される、フレキシブルディスク(Flexible Disk、以下「FD」と呼ぶ)146に情報を読み書きするためのFDドライブ136と、CD-ROM(Compact Disc Read-Only Memory)148等の光ディスク上の情報を読み込むための光ディスクドライブ138と、外部とデータの授受を行なうための通信インターフェイス160と、表示装置としてのモニタ152と、入力装置としてのキーボード112およびマウス114とを備える。コンピュータ本体102は、バス105に接続されたCPU(Central Processing Unit)120と、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を含むメモリ132と、直接アクセスメモリ装置、たとえば、ハードディスク134を含む。演算処理装置として機能するCPU120は、メモリ132をワーキングメモリとして、キーボード112、マウス114へのユーザの指示に応じた処理を実行する。
【0028】
ハードディスク134は、ライブラリ221と、編集画面データ222と、グラフデータ223と、編集後力覚情報224とを記憶する。ライブラリ221は、複数の力覚情報221aと、それぞれの力覚情報に対応する対応情報221bとから成る。力覚情報221aおよび対応情報221bの内容については、後で詳述する。
【0029】
この他に、力覚情報作成装置100は、測定対象の物体の力覚情報を採取する力覚センサ116と、力覚情報221aあるいは編集後力覚情報224に基づき、ユーザに力覚を提示する力覚提示装置154とを備える。力覚センサ116としては、例えば、非特許文献1に記載のセンサを用いることができる。また、力覚提示装置154としては、特許文献2に記載のものを用いることができる。
【0030】
(2.ライブラリについて)
ここで、ライブラリ221について詳しく説明する。ライブラリ221に含まれるデータのうち、力覚情報221aは、物体の硬軟を表すデータであり、物体の形状の変化と、形状が変化した時に物体が外部に与える力で表される。本実施例では、力覚センサを測定対象に接触させながら移動させる際に、力覚センサが基準点から移動した距離である変位と、測定対象が力覚センサに返す反力である負荷との組の集合を力覚情報とする。ただし、力覚情報を表す量は、この組に限られない。例えば、対象に外力を与えた時間と、変位から力覚情報を表すことも可能である。ニュートンの運動方程式などを用いれば、変位と負荷の関係は、時間と変位の関係に変換できるからである。
【0031】
なお、本実施例では、力覚情報221aがライブラリ221に含まれているとしているが、一般には、ライブラリ221には、各力覚情報を特定する複数のプロファイルが含まれていればよい。力覚情報221aは、プロファイルの一例である。他の例として、後述するグラフ作成部212が作成する力覚情報に対応するグラフデータがプロファイルとしてライブラリ221に保存されていてもよい。
【0032】
なお、本実施例では、変位と負荷で力覚情報を表すため、変位に対する負荷には、「行き値」と「戻り値」の2種類がある。「行き値」は、変位が増加、すなわち、物体の表面が沈み込んでいくときの反力であり、「戻り値」は、変位が減少、すなわち、物体の表面が、外力を与えていない時の状態に近づいていく時の反力である。この変位と行き値の負荷との組に、変位が小さいものから順に番号が付され、変位と戻り値の負荷との組に、変位が大きいものから引き続き順に番号が付されるものとする。ただし、番号の付け方は、これに限られず、各組の順序構造が分かるものであればよい。
【0033】
対応情報221bは、上記のプロファイルで表される力覚情報を有する物体を特定するために、力覚情報それぞれに対応して与えられる情報である。例えば、その力覚情報を有する物体の名前あるいはその物体を表す画像などである。あるいは、ユーザの身体の特徴的な部位の力覚情報が記憶されている場合、その部位を示す画像を対応情報221bとすることができる。また、対応情報221bは、力覚情報を、力覚情報を有する物体の種類に応じて分類するためのカテゴリ情報を含んでいてもよい。例えば、みかん、りんご、なしの力覚情報に対し、カテゴリ情報「果物」が含まれる対応情報が与えられていてもよい。あるいは、ユーザの身体の部位の力覚情報に、カテゴリ情報「ユーザの身体」が与えられてもよい。このような対応情報を記憶することにより、ユーザはライブラリから、所望の力覚情報を容易に選択することができる。
【0034】
上記のような力覚情報221aおよび対応情報221bを含むライブラリ221については、FD146、またはCD-ROM148等の記憶媒体によって供給されてもよいし、通信インターフェイス160を介して、外部のデータベースから供給されてもよい。あるいは他の媒体、たとえば、DVD(Digital Versatile Disc)-ROMやメモリーカードなど読み取ることが可能なドライブ装置がコンピュータ本体102に設けられている場合、これらの媒体によって供給されてもよい。
【0035】
また、ライブラリには、ユーザが、上記のような予め与えられたデータ以外の情報を追加することもできる。例えば、力覚センサ116を用いて採取した物体の力覚情報を追加できる。あるいは、3Dスキャナ、CAD(computer-aided design)データなどから取得した構造データをもとにFEM(Finite Element Method、有限要素法)などによる変形のシミュレーションを行なって算出した力覚情報を追加することもできる。他にも、物体を鉄やステンレスなどの基本的な単一素材を組み合わせた単純構造で近似したモデルを立て、そのモデルに対してシミュレーションを行なって算出した力覚情報を追加することもできる。
【0036】
CPU120は、これらの力覚情報を追加する際に、ユーザの指示に応じて、対応情報221bの作成、追加も行なう。例えば、ユーザが所望するファイル名を対応情報として作成しライブラリに追加することができる。力覚センサ116で、まくらの力覚情報を採取した場合、ユーザは、力覚情報を特定するための情報として「まくら」という名前を付けることができる。また、カテゴリ情報を含む対応情報を作成し追加することもできる。ユーザPのお腹、肘、頬の力覚情報を力覚センサ116で採取した場合、これらの部位を示す図と、「ユーザPの身体」というカテゴリ情報を含んだ対応情報を作成し、ライブラリに追加する。
【0037】
本発明に係る装置では、このようなライブラリ221に含まれる力覚情報221aを編集することにより力覚情報を作成するため、力覚情報を容易に作成できる。また、対応情報221bを記憶しておくことで、ユーザは所望する力覚情報221aの選択を容易に行なうことができる。特に、「必ずいつもある」自分の身体をライブラリ221に登録しておくことで、ユーザは、自分の身体や身近にある物体を触れ、その硬軟を確認しながら、力覚情報の選択が行なえる。従って、ユーザは、自分が作成しようとする力覚情報から大幅に逸脱することのない力覚情報を選択できる。
【0038】
(3.本発明の機能的構成について)
図4は、CPU120の機能的構成を示すブロック図である。以下、図4を参照して、CPU120の機能的構成について説明する。図4に示すようにCPU120は、ライブラリ作成部211と、グラフ作成部212と、編集部213と、力覚情報作成部214と、表示制御部215とを含む。また、入力部110は、キーボード112、マウス114、力覚センサ116を含む。
【0039】
ライブラリ作成部211は、ユーザによるキーボード112およびマウス114への指示に応じて、ライブラリ221を作成し、作成したライブラリ221をハードディスク134に記憶させる。ここで、ライブラリ221に含まれる力覚情報221aについては、力覚センサ116を用いて採取した力覚情報を利用することができる。例えば、力覚センサを、ユーザ自身の身体の部位(腕、お腹、おでこなど)にあて、各部位の力覚情報を取得し、ライブラリ221に登録しておくことができる。
【0040】
グラフ作成部212は、ユーザによるキーボード112およびマウス114への指示に応じて、ライブラリ221から力覚情報を取得し、取得した力覚情報に基づいてグラフデータ223を作成する。そして、作成したグラフデータ223をハードディスク134に記憶させる。
【0041】
編集部213は、ユーザによるキーボード112およびマウス114への指示に応じて、グラフデータ223を編集する。また、力覚情報作成部214は、グラフデータ223から、グラフデータ223に対応する力覚情報である編集後力覚情報224を作成する。編集部213、力覚情報作成部214の行なう処理の詳細については、後述する。
【0042】
表示制御部215は、編集画面データ222およびグラフデータ223を取得し、モニタ152に、これらのデータに対応する編集画面を表示させる。
【0043】
(4.力覚情報の編集方法について)
力覚情報の編集にあたっては、図5に示すような編集画面が用いられる。図5は、本発明の実施例における編集画面の構成を示す図である。編集画面は、力覚情報に対応するグラフ510、ライブラリ221中の対応情報221bを表示するライブラリ表示画面520、グラフの編集を補助するための編集補助画面530、およびポインタ540から成る。ここでは、同じ画面内に、グラフ510、ライブラリ表示画面520、編集補助画面530が同時に示されている場合を示したが、これらは別々の画面に表示されていてもよい。また、必要に応じて各画面が独立に表示されるものであってもよい。
【0044】
まず、ポインタ540について説明する。ポインタ540の位置は、ユーザによるキーボード112あるいはマウス114への指示に応じて変化する。具体的には、表示制御部215が、ユーザによるキーボード112あるいはマウス114への指示に応じて、モニタ152に、ポインタ540の位置を変化させた画像を出力させる。また、CPU120は、マウス114のボタンがクリックされることに応じて、ポインタ540の示す点を選択する。
【0045】
次にグラフ510について説明する。本実施例では、力覚情報を、変位と負荷によって表すことにしているので、グラフ510の横軸を変位にとり、縦軸を負荷にとる。ただし、横軸、縦軸のとり方はこれに限られず、力覚情報を表せるように選んだ2つの量を縦軸、横軸にとればよい。例えば、横軸を時間、縦軸を変位にとったグラフで力覚情報を表すこともできる。
【0046】
グラフ510は、グラフ作成部212が、力覚情報から作成する。以下では、力覚情報を、(di,fi)と表すことにする。ここで、diは変位、fiは変位に対する負荷である。また、iは組の順番を示す番号1,2,3,…である。力覚情報から曲線データを作成する。
【0047】
グラフ作成部212は、例えば、各iに対して(di,fi)と、(di+1,fi+1)を結ぶ線分を算出し、算出した線分の集合をグラフとしてもよい。
【0048】
また、(di,fi)の点集合を、パラメトリック曲線で滑らかにつないだものをグラフとしてもよい。
【0049】
この場合、グラフ作成部212は、1つの媒介変数tで表されるパラメトリック曲線をグラフ510として作成してもよい。あるいは、パラメトリック曲線の集合を、グラフ510として作成してもよい。例えば、点群(di,fi)を通過するベジェ、スプライン、NURBUSなどの曲線をつなぎあわせたものをグラフ510として作成する。
【0050】
また、ライブラリ221に、予め力覚情報に対応するグラフデータが登録されている場合、上記のような処理は不要であり、CPU120は、ライブラリ221からグラフデータを読み出し、グラフ510を作成する。
【0051】
以下では、作成されるグラフ510が、媒介変数をtとするパラメトリック曲線(x(t),y(t))であるとして、説明を行なうことにする。
【0052】
次に、ライブラリ表示画面520について説明する。この中には、プルダウンリスト522がある。プルダウンリスト522には、対応情報に含まれるカテゴリが登録されており、ユーザのマウス114を介した指示に応じてカテゴリが選択される。そして、表示制御部215は、選択されたカテゴリに該当する対応情報をモニタ152に表示させる。
【0053】
本実施例では、ライブラリ221に、ユーザの身体各部の力覚情報が含まれ、それらを示すカテゴリは、「あなたの身体」であるとする。また、ハードディスク134には、人間の身体を示す画面が記憶されており、「あなたの身体」というカテゴリの選択に応じて、表示制御部215は、モニタに人間の身体を示す画面524を表示させるものとする。この画面中に異なった色で表示されている身体の部位が、身体各部の力覚情報に対応する対応情報である。CPU120は、ユーザによるマウス114への指示に応じて、身体の部位、すなわち対応情報を選択する。そして、選択した対応情報に対応する力覚情報を取得する。
ユーザは、ライブラリから自分が作成しようとする力覚情報に近いと思われる力覚情報を選択・取得し、取得した力覚情報を編集することで、所望の力覚情報を作成するができる。この作成方法は、一から力覚情報を作成するのに比べ、手間が少なくてすむ。また、装置使用時の際にユーザの手元に「必ずいつもある」自分の身体や身近にある物体の力覚情報をライブラリ221に登録しておくことで、ユーザは、自分の身体や身近にある物体を触れ、その硬軟を確認しながら、力覚情報の選択が行なえる。従って、ユーザは、自分が作成しようとする力覚情報から大幅に逸脱することのない力覚情報を選択できる。
【0054】
なお、表示制御部215は、身体の部位の選択に応じて、選択された身体の部位の色を変化させた画像をモニタに表示させてもよい。これにより、ユーザは、選択した部位がどれであったかを、簡単に知ることができる。
【0055】
編集補助画面530は、力覚情報に与える編集効果を示す目盛と、マウスを用いてドラッグすることで目盛上を移動させることのできるスライダからなる。編集補助画面による編集の詳細については後述する。
【0056】
以上で、編集画面の説明を終わり、ここからは、グラフの編集法について説明する。編集法には、グラフの1点を編集する方法と、グラフ全体を編集する方法がある。
【0057】
グラフの1点の編集は、ポインタ540によりグラフの1点を選択し、ドラッグすることで行なわれる。選択された点は、図6に示すようにドラッグが解除された位置に移動される。この移動に伴い、新たなグラフが作成される。
【0058】
なお、ここでは、グラフ上の1点の位置を変化させた時、他のグラフの点の位置は変化しないとしているが、曲線が滑らかになるように、これらの点の位置を移動させるような処理が行なわれてもよい。
【0059】
別の編集法として、グラフの点全体を編集する方法がある。これは、編集補助画面530を用いて行なわれる。まず、CPU120は、ドラッグに応じて、スライダの表示位置を変化させるとともに、スライダの位置に応じて予め定められている拡大率kを取得する。拡大率kは、目盛0の位置でk=1であり、「硬い」側に行くにつれその値は大きくなる。また、「軟らかい」側に行くにつれその値は小さくなる。ただし、k>0である。そして、取得したkに基づき、(x(t),ky(t))という新たなグラフを作成する。
【0060】
この編集の様子を図7に示す。図7中、細い線で表されたグラフが編集前のグラフである。スライダのメモリを「硬い」側に移動させることにより、このグラフが編集され、図7中、太い線で表されたグラフになる。
【0061】
硬い物体は、軟らかい物体に比べ、同じ変位に対する負荷は大きい。従って、スライダを「硬い」側に動かせば、より硬い物体の力覚情報に対応するグラフが得られ、「軟らかい」側に動かせば、より軟らかい物体の力覚情報に対応するグラフが得られる。ユーザが、編集中の力覚情報を有する物体を硬くした物体の力覚情報を作成したい場合などに、この編集方法は有益である。
【0062】
また、複数のグラフを合成することも可能である。この合成は次のように行なわれる。まず、複数の力覚情報を選択し、それぞれに対応するグラフを作成する。このときこれらのグラフがモニタに表示されるようにしてもよい。そして、これらのグラフをユーザの指示に応じた比率で合成する。ユーザが、ライブラリの中にある複数の物質力覚情報を合成した力覚情報を作成したい場合、この方法は有益である。例えば、(xA(t),yA(t))で表される物質Aの硬さと、(xB(t),yB(t))で表される物質Bの示す硬さの中間の硬さの物質の力覚情報を作成する場合、CPU120は、ユーザによるキーボード112、マウス114への指示に応じて、2つのグラフを合成した((xA(t)+xB(t))/2,(yA(t)+yB(t))/2)というグラフを作成する。ここでは、2つのグラフの合成を説明したが、3つ以上のグラフの合成も同様に行なえる。また、上記の例では、AとBを同等の比率で合成する場合を示したが、合成の比率はこれに限られない。
【0063】
これらに加えて、グラフィックソフトと同様のツール、例えば、回転、移動、複製、拡大/縮小、合成などのツールが備えられていてもよい。これらのツールを用いることにより、グラフの一部分を切り出して、別のグラフと連結させるなどの、複雑な処理が可能になる。これにより、ボタンをクリックする間や、沈み込む距離によって違う硬さに変化する合成素材の表現などの細かい部分の編集が容易にできる。
【0064】
なお、CPU120は、編集中のグラフ以外に、参照とするグラフをモニタに表示させてもよい。この参照表示を利用すると、ユーザは、グラフをどのように編集することで所望する力覚情報を得ることができるか視覚的に得ることができる。
【0065】
また、CPU120は、グラフの編集後も編集前のグラフデータをハードディスクから消去せず、編集後のグラフに重ねて編集前のグラフを参照表示してもよい。なお、ユーザの指示に応じて、この参照表示を行なってもよい。この参照表示によれば、ユーザは、編集前のグラフとどのように異なるグラフを現在制作しているのかを知ることができる。
【0066】
上記のような方法で編集されたグラフに基づき、編集された力覚情報を得る。この処理は、グラフ上の点を複数指定し、指定された点に対応するデータの組(本実施例では変位と負荷)の集合を得ることで行なわれる。グラフがパラメトリック曲線の場合、複数のパラメータを指定し、指定されたパラメータで示されるグラフ上の点に対応するデータの組の集合を得ればよい。例えば、t=t0,t0+td,t0+2td,…に対する(x(t),y(t))を力覚情報として取得する。ここで、t0、tdは、既定値であってもよいし、ユーザの入力に応じて定められるものであってもよい。グラフがベジェ曲線をつなぎ合わせたものである場合、端点(di,fi)の集合を力覚情報として取得してよい。
【0067】
(5.本発明に係る装置の行なう処理)
図8は、力覚情報作成装置100が行なう処理を示したフローチャートである。以下、図8を参照して、力覚情報作成装置100が行なう処理について説明する。
【0068】
まず、CPU120は、モニタ152に、編集画面を表示させる(ステップS102)。
【0069】
次に、CPU120は、ユーザによるマウス114、キーボード112への指示に応じてハードディスク134中のライブラリ221から力覚情報221aを選択し、取得する(ステップS104)。
【0070】
次に、力覚情報作成装置100は、ステップS104で取得した力覚情報221aに基づき、グラフデータを作成し、作成したグラフデータをハードディスク134に記憶させる(ステップS106)。
【0071】
次に、力覚情報作成装置100は、ステップS106でハードディスク134に記憶されたグラフデータを取得し、取得したグラフデータに基づき、グラフ510をモニタ152に表示させる(ステップS108)。
【0072】
なお、本フローチャートでは、ライブラリ221から力覚情報を取得し、取得した力覚情報に基づきグラフデータを作成し、グラフを表示するという手順を踏んでいるが、ライブラリを利用せず、マウス114などの操作に応じて、編集画面上に直接グラフを作成してもよい。この場合、直接グラフを作成するため、グラフィックソフト同様のツール、例えば、ベジェ曲線の作成を行なえるツール、直線を作成するツール、手書きツールなどが備えられていてもよい。この方法は、想像上の力覚を製作するのに適している。想像上の力覚は、ライブラリに存在しないはずだからである。
【0073】
次に、CPU120は、グラフ510の編集を行なう(ステップS110)。また、CPU120は、編集に伴い、編集後のグラフを表示する(ステップS112)。これらのステップで行なわれる処理の詳細については既に説明したとおりである。
【0074】
また、CPU120は、どのような物体が、編集後の力覚情報に近い力覚情報を有するかをモニタに表示させてもよい。CPU120は、各iについて、編集後の力覚情報のdiとライブラリに登録されている力覚情報のdiとの差の2乗と、編集後の力覚情報のfiとライブラリに登録されている力覚情報のfiとの差の2乗とを計算し、それらの和が所定のしきい値以下である時に、両者が類似すると判断する。そして、類似すると判定された力覚情報を有する物体を特定する表示を、モニタに表示させる。
【0075】
なお、類似するかどうかの判断は、別の方法でも行なえる。例えば、編集後のグラフで囲まれる第1の領域の面積S1と、ライブラリ中の力覚情報に対応するグラフで囲まれる第2の領域の面積S2と、第1の領域および第2の領域に共通する第3の領域の面積S3を算出し、さらに、第1の領域の面積と第2の領域の面積との和S1+S2に対する、第3の領域の面積の比(S3/(S1+S2))を算出する。そして、算出した比が、所定の値より大きいと判定した場合には、両者は類似すると判断するようにしてもよい。
【0076】
具体的に、ユーザの身体の部位の力覚情報がライブラリに登録されており、身体の部位を示す画像が力覚情報に対応する情報として、モニタに表示される場合について説明する。編集後の力覚情報が、ユーザのひざの力覚情報と類似すると判定された場合、CPU120は、モニタに、ひざの部位を異なった色で表示させる。あるいは、ひざの部位を明滅させる表示を行なわせる。このような表示により、ユーザは、編集後のグラフに対応する力覚情報は、ひざの力覚情報に近いことが分かる。従って、ユーザは、編集後の力覚情報がどのようなものであるかを、実際にひざを触ることで確かめることができる。このように、実際にある物体を参考にすることができるので、作成中の力覚情報がどのようなものであるかを容易に知ることができる。
【0077】
その後、編集後のグラフに対応する力覚情報を作成する(ステップS114)。このステップで行なわれる処理は既に説明したとおりである。
【0078】
グラフおよび力覚情報の編集後、CPUは、ユーザが、編集後の力覚情報に基づいた力覚を力覚提示装置に提示させる指示を行なったかどうかを判断する(ステップS116)。ユーザが力覚を力覚提示装置に提示させるための指示を行なった場合には(ステップS116でYes)、CPUは、力覚提示装置に編集後の力覚情報に基づいた力覚を提示させる。ユーザが力覚を力覚提示装置に提示させるための指示を行わない場合には(ステップS116でNo)、CPUは、力覚提示装置に力覚を提示させない。
【0079】
この力覚提示により、ユーザは、自分がどのような力覚情報を作成しているのか具体的に知ることができる。また、ユーザは、編集前の力覚情報に基づく力覚の提示と編集後の力覚情報に基づく力覚の提示を受け、それらを比較することで、グラフの変化と力覚情報の変化の関係を知ることができる。よって、自分が得たい力覚情報を得るには、どのようにグラフを編集させればよいかを知ることができる。
【0080】
次に、力覚情報作成装置100は、ユーザが、編集後の力覚情報をハードディスク134に記憶させる指示を行なったかどうかを判断する(ステップS120)。ユーザがその指示を行なった場合には(ステップS120でYes)、CPU120は、ハードディスク134に編集後の力覚情報を記憶させる(ステップS122)。ユーザがその指示を行わない場合には(ステップS120でNo)、CPU120は、ハードディスク134に力覚情報を記憶させない。なお、CPU120は、編集後のグラフデータを記憶させてもよい。また、CPU120は、編集後の力覚情報、グラフデータをライブラリ221に追加してもよい。編集後の力覚情報、グラフデータがライブラリ221に追加されることで、ユーザは、作成した力覚情報あるいはグラフデータを基に新たな力覚情報を作成することができる。
【0081】
次に、力覚情報作成装置100は、ユーザが、編集を終了させる指示を行なったかどうかを判断する(ステップS124)。ユーザがその指示を行なった場合には(ステップS124でYes)、CPUは、編集を終了する。ユーザがその指示を行わない場合には(ステップS124でNo)、ステップS110からの処理を引き続き行なう。
【0082】
以上のような構成および制御により、ユーザは、数値入力ではなく、グラフの編集という視覚的かつ直感的な操作で、力覚情報の編集、作成ができる。よって、容易に力覚情報の編集、作成ができる。また、本発明に係る力覚情報作成装置は、編集後の力覚情報に近い力覚情報を有する物体をモニタに表示することや、編集後の力覚情報に基づく力覚の提示を行なうこともできる。ユーザは、作成した力覚情報の確認を行ないながら、力覚情報の編集をすることができる。
【0083】
また、力覚情報、対応情報からなるライブラリを有するので、ユーザは、ライブラリから自分が作成しようとする力覚情報に近いと思われる力覚情報をモニタに表示された対応情報から選択することで取得できる。そして、取得した力覚情報を編集することで、所望の力覚情報を作成することができる。この作成方法は、一から力覚情報を作成するのに比べ、手間が少なくてすむ。また、装置の使用時に、ユーザの身近に「必ずいつもある」自分の身体や、身近にある物体の力覚情報をライブラリ221に登録しておくことで、ユーザは、自分の身体や身近にある物体を触れ、その硬軟を確認しながら、力覚情報の選択が行なえる。従って、ユーザは、自分が作成しようとする力覚情報から大幅に逸脱することのない力覚情報を選択できるため、力覚情報の作成を容易に行なえる。
【0084】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示的なものであって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】触感評価ユニットの構成を示す図である。
【図2】力覚提示装置を示す図である。
【図3】本発明に係る力覚情報作成装置100の構成をブロック図形式で示す図である。
【図4】CPU120の機能的構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施例における編集画面の構成を示す図である。
【図6】グラフの1点を編集する際の編集画面の表示を示す図である。
【図7】グラフの点全体を編集する際の編集画面の表示を示す図である。
【図8】力覚情報作成装置100が行なう処理を示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0086】
100 力覚情報作成装置、102 コンピュータ本体、105 バス、110 入力部、112 キーボード、114 マウス、116 力覚センサ、120 CPU、132 メモリ、134 ハードディスク、136 FDドライブ、138 光ディスクドライブ、146 FD、148 CD-ROM、152 モニタ、154 力覚提示装置、160 通信インターフェイス、211 ライブラリ作成部、212 グラフ作成部、213 編集部、214 力覚情報作成部、215 表示制御部、221 ライブラリ、221a 力覚情報、221b 対応情報、222 編集画面データ、223 グラフデータ、224 編集後力覚情報、510 グラフ、520 ライブラリ表示画面、522 プルダウンリスト、524 人間の身体を示す画面、530 編集補助画面、540 ポインタ。
図面
【図1】
0
【図2】
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【図3】
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【図4】
3
【図5】
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【図6】
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【図7】
6
【図8】
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