TOP > 国内特許検索 > カラー電子ホログラフィ表示装置 > 明細書

明細書 :カラー電子ホログラフィ表示装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4894046号 (P4894046)
公開番号 特開2009-053234 (P2009-053234A)
登録日 平成24年1月6日(2012.1.6)
発行日 平成24年3月7日(2012.3.7)
公開日 平成21年3月12日(2009.3.12)
発明の名称または考案の名称 カラー電子ホログラフィ表示装置
国際特許分類 G03H   1/22        (2006.01)
G02F   1/1335      (2006.01)
FI G03H 1/22
G02F 1/1335
請求項の数または発明の数 7
全頁数 24
出願番号 特願2007-217079 (P2007-217079)
出願日 平成19年8月23日(2007.8.23)
審査請求日 平成22年5月28日(2010.5.28)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】301022471
【氏名又は名称】独立行政法人情報通信研究機構
発明者または考案者 【氏名】妹尾 孝憲
【氏名】三科 智之
個別代理人の代理人 【識別番号】100064414、【弁理士】、【氏名又は名称】磯野 道造
【識別番号】100111545、【弁理士】、【氏名又は名称】多田 悦夫
審査官 【審査官】竹村 真一郎
参考文献・文献 特開2004-102075(JP,A)
特開2007-121883(JP,A)
特開平09-134112(JP,A)
特開平08-262962(JP,A)
特開平09-068917(JP,A)
調査した分野 G03H 1/00-1/34
G02F 1/00-1/1335
特許請求の範囲 【請求項1】
赤色、緑色及び青色の各々の色についての、被写体の各点からの光の拡散の範囲が半分に制限された物体光と、前記各々の色の光である色光との干渉縞のパターンであるホログラムパターンを用いて、当該被写体のカラー電子ホログラフィ像を表示するカラー電子ホログラフィ表示装置であって、
赤色、緑色及び青色の3色の前記色光を発生する光源と、
この光源からの光の光路上に設けられ、前記色光それぞれに対応した前記ホログラムパターンを表示する表示デバイスと、
を有するカラーホログラム光発生手段と、
このカラーホログラム光発生手段の表示デバイスに表示された前記ホログラムパターンに前記光源からの光が照射されることで発生した光を集光する第1光学系と、
前記ホログラムパターンの生成時における前記被写体の各点からの光の拡散の制限の範囲に対応して、この第1光学系の像側焦点面上において、当該第1光学系の光軸を境界にして前記第1光学系から出射した光のうちの半分の所定の領域の光を遮断できるように配置された遮光板と、
この遮光板の後段に設置され、前記第1光学系から出射した光のうち前記遮光板によって遮断されない光を集光して、カラー電子ホログラフィ像を形成する第2光学系と、
を有するカラー不要光除去手段と、
を備え、
前記第1光学系が、前記表示デバイスに表示された前記ホログラムパターンに前記光源からの光が照射されることで発生した光を集光する第1の集光レンズを有し、
前記ホログラムパターンが、ひとつの色の前記色光における前記第1の集光レンズの焦点面の位置に対する、他の前記色光の色の違いに起因した前記第1の集光レンズの焦点面の位置のずれが補正されたパターンであることを特徴とするカラー電子ホログラフィ表示装置。
【請求項2】
前記第2光学系が、前記第1光学系から出射した光のうち前記遮光板によって遮断されない光を集光する凹面鏡と、この凹面鏡からの光の光路上に設置され、当該光の出射方向を変更するミラーとを有することを特徴とする請求項1に記載のカラー電子ホログラフィ表示装置。
【請求項3】
前記第2光学系が、前記第1光学系から出射した光のうち前記遮光板によって遮断されない光を集光する第二の集光レンズを有し、
前記ホログラムパターンが、ひとつの色の前記色光を基準として他の色の前記色光について、前記第二の集光レンズにより形成される前記カラー電子ホログラフィ像の、色の違いに起因した位置及び大きさのずれが更に補正されたパターンであることを特徴とする請求項1に記載のカラー電子ホログラフィ表示装置。
【請求項4】
赤色、緑色及び青色の各々の色についての、被写体の各点からの光の拡散の範囲が半分に制限された物体光と、前記各々の色の光である色光との干渉縞のパターンであるホログラムパターンを用いて、当該被写体のカラー電子ホログラフィ像を表示するカラー電子ホログラフィ表示装置であって、
赤色、緑色及び青色の3色の前記色光を発生する光源と、
この光源からの光の光路上に設けられ、前記色光それぞれに対応した前記ホログラムパターンを表示する表示デバイスと、
を有するカラーホログラム光発生手段と、
このカラーホログラム光発生手段の表示デバイスに表示された前記ホログラムパターンに前記光源からの光が照射されることで発生した光を集光する第1光学系と、
前記ホログラムパターンの生成時における前記被写体の各点からの光の拡散の制限の範囲に対応して、この第1光学系の像側焦点面上において、当該第1光学系の光軸を境界にして前記第1光学系から出射した光のうちの半分の所定の領域の光を遮断できるように配置された遮光板と、
この遮光板の後段に設置され、前記第1光学系から出射した光のうち前記遮光板によって遮断されない光を集光して、前記カラー電子ホログラフィ像を形成する第2光学系と、
を有するカラー不要光除去手段と、
を備え、
前記第1光学系が、前記表示デバイスからの光の光路上に設置され、当該光の出射方向を変更するハーフミラーと、このハーフミラーからの光の光路上に設置され、この光を集光する第1の凹面鏡とを有することを特徴とするカラー電子ホログラフィ表示装置。
【請求項5】
前記第2光学系が、前記第1の凹面鏡からの光の光路上に設置され、当該光の出射方向を変更するハーフミラーと、このハーフミラーからの光路上に設置され、この光を集光する第2の凹面鏡とを有することを特徴とする請求項4に記載のカラー電子ホログラフィ表示装置。
【請求項6】
前記第2光学系が、前記第1の凹面鏡からの光の光路上に設置され、前記第1光学系から出射した光のうち前記遮光板によって遮断されない光を集光する第2の凹面鏡と、当該第2の凹面鏡からの光の光路上に設置され、当該光の出射方向を変更する全反射ミラーとを有することを特徴とする請求項4に記載のカラー電子ホログラフィ表示装置。
【請求項7】
前記第2光学系が、前記第1光学系から出射した光のうち前記遮光板によって遮断されない光を集光する第二の集光レンズを有し、
前記ホログラムパターンが、ひとつの色の前記色光を基準として他の色の前記色光について、前記第二の集光レンズにより形成される前記カラー電子ホログラフィ像の、色の違いに起因した位置及び大きさのずれが更に補正されたパターンであることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のカラー電子ホログラフィ表示装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、ホログラムパターンから生じる不要光を除去してカラー電子ホログラフィ像を表示するカラー電子ホログラフィ表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カラー電子ホログラフィ像を表示する方法として、例えば、特許文献1で開示されている方法がある。この特許文献1に開示されている方法は、赤緑青の3色光源で、それぞれの色に対応するホログラムパターンが表示されたホログラム表示デバイスを照射し、得られた3色のホログラム光を光学的に合成して、カラー電子ホログラフィ像を表示するカラーホログラフィ装置を用いたものである。
【0003】
また、この特許文献1には、カラーホログラフィ装置を小型化するために、光源に半導体レーザを用いることが開示されていると共に、当該半導体レーザの温度変化によるカラー電子ホログラフィ像の色ずれを補償するレーザ温度制御方法が併せて開示されている。
【0004】
ここで、特許文献1に開示されているカラーホログラフィ装置について、図15を参照して説明する。
図15に示したように、カラーホログラフィ装置100は、半導体レーザを構成する赤緑青の3色それぞれのレーザダイオード(赤LD、緑LD、青LD)101、102、103と、これらから照射されたレーザ光のビーム径を拡大するビーム拡大レンズ111、112、113と、液晶素子(LCD)で構成され拡大された光により赤緑青の3色のホログラムパターンから各色のホログラム光(赤色の単色光、緑色の単色光、青色の単色光)を表示するLCD(ホログラム表示デバイス)121、122、123と、これらで表示された3色の単色光を合成して、カラー電子ホログラフィ像を出力するビーム合成光学系130と、を備えている。
【0005】
なお、ビーム合成光学系130は、互いに直交するハーフミラーを正方形の対角線上に配置した構成であり、左右から入射した光を下方に反射させ、上方から入射した光を下方に透過させることで、各色の単色光を合成し、カラー電子ホログラフィ像を出力することができる。
また、カラーホログラフィ装置100は、ホログラムパターンを予め記憶しており、ホログラム表示デバイス121、122、123に出力するホログラムメモリ124を備えている。
【0006】
カラーホログラフィ装置100では、ホログラムパターンから発生する共役光や、ホログラム表示デバイスを照射した0次光(レンズ系で曲がらない光)も同時出力されてしまうことになり、これらの光が単色光の中で被写体の像を成す物体光に重なる不要光となって、観視者がカラー電子ホログラフィ像を見づらくなる。
【0007】
例えば、ホログラム表示デバイスが液晶素子の場合、当該液晶素子の間隔Pが光の波長λよりも10倍程度大きく、ビーム拡大レンズ等で拡大された光(入射光)の入射方向と、ホログラムパターンにより回折されて物体光となる当該回折光との成す角度θは、sinθ=λ/2Pで与えられ、非常に小さくなる。この結果、被写体光と重なった入射光が、観視者の目に入り、カラー電子ホログラフィ像がほとんどみられないことになる。
【0008】
また、ホログラムパターンは、複素数で記述される物体光の振幅及び位相の双方を、干渉縞のパターンの濃淡に変換して絶対値だけを記録したものであることに起因し、カラー電子ホログラフィ像を表示する際に、物体光の回折方向と逆方向に回折する共役光を発生させてしまう。この共役光の回折角度も小さいので、物体光に重なってしまい、不要光となり、カラー電子ホログラフィ像の品質を著しく劣化させることとなる。
【0009】
そして、カラー電子ホログラフィ像を表示する際に、不要光を除去するための従来技術(不要光除去光学系)としては、凸レンズが入射された光をフーリエ変換して、当該光のエネルギを焦点位置に収束させる作用があることを利用するものがある(例えば、非特許文献1参照)。この不要光除去光学系を、図16を参照して説明する。
【0010】
この図16に示すように、不要光除去光学系140は、焦点距離fのレンズ(凸レンズ)141及びレンズ(凸レンズ)143を、2f離して配置し、双方の焦点距離位置に不要光を遮断して必要な物体光のみを透過させる遮光板142を配置したものである。そして、この不要光除去光学系140の外部には別途、ホログラムパターンを表示する表示デバイス120が配置されている。
【0011】
この不要光除去光学系140では、共役光と物体光とが異なる位置に収束するようにホログラムパターンが求められている。このホログラムパターンは、被写体の各点から全方向に散乱反射される参照光(半導体レーザによるレーザ光)の中で図16の被写体の各点ごとに水平より上側(遮光板142の無い側)の空間に散乱する光のみからなるものである。このような不要光除去光学系140による不要光の除去は、シングルサイドバンド法と呼ばれている。なお、ここで説明したホログラムパターンは、計算機シミュレーションでのみ取得可能であり、実際に、被写体にレーザ光を照射して、反射光をフィルムに記録するアナログホログラムでは、被写体の各点毎に水平より下に散乱する光を止める事は不可能なため、実現不可能である。
【0012】
ここで、計算機シミュレーションによってホログラムパターンを求める求め方について説明する。まず、計算機シミュレーションでは、方向と位相の揃ったコヒーレントなレーザ光Rを想定し、このレーザ光Rが被写体上の点(u,v,w)に当たると散乱して被写体光A(u,v,w)になるとし、被写体からz軸方向に距離zだけ離れた点(x,y,z)における当該被写体光A(u,v,w)を、次に示す数式(1)を用いて求める。
【0013】
A(x,y,z)=A(u,v,w)exp(-j2πd/λ)/d・・・数式(1)
【0014】
この数式(1)において、j=虚数単位、π=円周率、λ=光の波長であり、dは次に示す数式(2)を用いて求める。
【0015】
d={(z-w)+(x-u)+(y-v)1/2 ・・・数式(2)
【0016】
なお、被写体からz軸方向に距離zだけ離れた点(x,y,z)では、被写体上の各点(u,v,w)からの被写体光(散乱した光)がすべて到達しているので、到達しているすべての被写体光を加え合わせたものが、被写体からz軸方向に距離zだけ離れた点(x,y,z)での物体光O(x,y,z)となる。しかし、ここでは、シングルサイドバンド法を用いているので、被写体から上半分に散乱する光のみ(v<y:被写体からz軸方向に距離zだけ離れた点の垂直方向における座標yが被写体の垂直方向における座標vよりも大きい部分に散乱する光のみ)を、次に示す数式(3)を用いて加える。
【0017】
O(x,y,z)=Σu,v<y,wA(x,y,z) ・・・数式(3)
【0018】
このようにして得られた物体光O(以下、被写体の各点から出た光を「被写体光」とし、この被写体光がホログラム面上で重なり合った光を「物体光」として区別することとする)は、一般に、振幅|O(x,y,z)|と位相φ(x,y,z)とで、次に示す数式(4)で表すことができる。
【0019】
O(x,y,z)=|O(x,y,z)|exp{-jφ(x,y,z)}
・・・数式(4)
【0020】
そして、ホログラムパターンは、この光の振幅と位相とを干渉縞のパターンとして記録したものである。このため、前記したレーザ光Rを参照光としてこの光Oに重ねて照射すると、被写体からz軸方向に距離zだけ離れた点(x,y,z)での光は、O+Rとなり、この点にフィルム等のホログラムパターン記録材料を配置すれば、このホログラムパターン記録材料にO+Rの絶対値の2乗Iが、干渉縞のパターンとして記録されることになる。このIを次に示す数式(5)で表す。
【0021】
I=|R+O|=(R+O)(R+O)=RR+OO+(RO+OR
=|R|+|O|+2|R||O|cos(φ) ・・・数式(5)
【0022】
この数式(5)において、RはRの複素共役項であり、OはOの複素共役項である共役光である。この数式(5)において、第3項は、元の被写体光の振幅|O|と位相φとが含まれているので、計算機シミュレーションではこの第3項の|O|cos(φ)のみを計算してホログラムパターンとしている。
【0023】
このホログラムパターンに元の参照光(レーザ光)Rを照射した際の再生光をPとすると、この再生光Pは次に示す数式(6)で表される。
P=R|O|cos(φ)=R|O|{exp(-jφ)+exp(jφ)}/2
・・・数式(6)
【0024】
この数式(6)において、再生光Pは、元の被写体の物体光O=|O|exp(-jφ)と、この物体光Oの共役光O=|O|exp(jφ)とを含んだものである。
【0025】
このようにして得られたホログラムパターンを、図16に示した表示デバイス120に表示し、参照光を照射すると、元の物体光と共役光とを含んだ再生光が回折して出てくる。そして、物体光は図の上方向に回折して元の被写体から出た光と同じであり、共役光はこの再生光の複素共役成分であるため、図16の点線で示した下方向に回折されて表示デバイス120に対して鏡像の位置に共役像を形成する。
【0026】
これらの物体光と共役光とは、凸レンズ141を通ると収束されるが、物体光は焦点距離fの付近では、凸レンズ141の光軸より図中上の領域しか通らない。一方、共役光は、凸レンズ141の光軸より図中下の領域しか通らない。このため、この領域に遮光板を配置すれば、共役光は遮断されることとなる。
【0027】
そして、表示デバイス120に照射した参照光は、凸レンズ141の光軸上の焦点距離fに収束するので、遮光板を光軸よりも少し高めに設置すれば遮断することができる。これにより、物体光の一部が遮断されるため視域がわずかに減じるが、再生光によって形成される再生像が欠けることはない。さらに、このようにして収束された物体光は、凸レンズ143を通ることにより、元の物体光(被写体から出て上半分に散乱する光)に戻される。
【0028】
一般に、第1の凸レンズ(凸レンズ141)及び第2の凸レンズ(凸レンズ143)の焦点距離をそれぞれf、gとし、凸レンズ間の距離を2fとし、第1のレンズの前方の距離Dで光軸から距離A離れた位置にある被写体上の点は、第2の凸レンズの後方の距離Zの位置に、光軸から距離B離れた位置に像を作るとすると、距離Zは次の数式(7)で、距離Bは数式(8)で表される。
【0029】
Z=fg(2f-D)/{g(D-f)+f(2f-D)} ・・・数式(7)
B=Afg/{g(D-f)+f(2f-D)} ・・・数式(8)
【0030】
ここで、g=fの場合は、Z=2f-D、B=Aとなる。すなわち、不要光除去光学系140を通った再生像は、位置が光軸方向に4fシフトするだけで、大きさや形状は不変であることになる。

【特許文献1】特開平9-68917号公報
【非特許文献1】NHK技研R&D,No.93,pp.14-19,2005.9(図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0031】
しかしながら、従来の不要光除去光学系140を、赤緑青色の各色のホログラム光(赤色の単色光、緑色の単色光、青色の単色光)を合成してカラー電子ホログラフィ像を表示するカラーホログラフィ装置に適用しようとした場合、次に述べる問題(1)~(3)が生じる。
【0032】
(1)従来の不要光除去光学系140に用いられるレンズの焦点距離は、レンズ媒質を通る光の色によって波長が異なるため、焦点距離も異なり、従来の不要光除去光学系140は、赤緑青色の各色のホログラム光に対して個別に挿入する必要があり、カラーホログラフィ装置を小型化することができない。
【0033】
(2)各色のホログラム光を合成した合成光に対して、共通の不要光除去光学系140を挿入すると、図17に示すように、光の色ごと(赤色の単色光、緑色の単色光、青色の単色光)に光の収束位置が異なるため、1つの遮光板では、1つの色にしか対応できず、他の色の参照光や共役光が漏れてしまう。
【0034】
(3)各色の光に対して、レンズ間の距離が焦点距離の2倍では無くなるため、出力されるカラー電子ホログラフィ像の位置及びサイズが、ホログラムパターンに記録されている元の映像の位置及びサイズとは異なってしまい、カラー電子ホログラフィ像の色ずれが生じると共に、形状が歪んでしまう。
【0035】
そこで、本発明では、前記した問題を解決し、装置を小型化しつつ、3色の光のそれぞれの参照光や共役光が漏れることなく、色ずれや歪みの生じることのないカラー電子ホログラフィ像を表示することができるカラー電子ホログラフィ表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0036】
前記課題を解決するため、請求項1に記載のカラー電子ホログラフィ表示装置は、赤色、緑色及び青色の各々の色についての、被写体の各点からの光の拡散の範囲が半分に制限された物体光と、前記各々の色の光である色光との干渉縞のパターンであるホログラムパターンを用いて、当該被写体のカラー電子ホログラフィ像を表示するカラー電子ホログラフィ表示装置であって、光源と表示デバイスとを有するカラーホログラム光発生手段と、第1光学系と遮光板と第2光学系とを有するカラー不要光除去手段と、を備える構成とした。
【0037】
かかる構成によれば、カラー電子ホログラフィ表示装置は、カラーホログラム光発生手段の光源によって、赤色、緑色、青色の3色の色光を発生させ、この光源からの光の光路上に設けられた表示デバイスによって、色光それぞれに対応したホログラムパターンを表示する。そして、カラー電子ホログラフィ表示装置は、カラー不要光除去手段の第1光学系によって、カラーホログラム光発生手段の表示デバイスに表示されたホログラムパターンに光源からの光が照射されることで発生した光を集光させ、遮光板によって、ホログラムパターンの生成時における被写体の各点からの光の拡散の制限の範囲に対応して、この第1光学系の像側焦点面上において、当該第1光学系の光軸を境界にして第1光学系から出射した光のうちの半分の所定の領域の光を遮断し、遮光板の後段に設置された第2光学系によって、第1光学系から出射した光のうち前記遮光板によって遮断されない光を集光して、カラー電子ホログラフィ像を形成する。
【0038】
ここで、カラー電子ホログラフィ表示装置は、第1光学系が、表示デバイスに表示されたホログラムパターンに光源からの光が照射されることで発生した光を集光する第1の集光レンズを有し、表示デバイスに表示されるホログラムパターンが、ひとつの色の色光における第1の集光レンズの焦点面の位置に対する、他の色光の色の違いに起因した第1の集光レンズの焦点面の位置のずれが補正されたパターンであるため、第1の集光レンズによる収束位置が3色すべての色の光で一致し、1つの遮光板で、すべての色の参照光や共役光を遮断することができる。
【0039】
請求項2に記載のカラー電子ホログラフィ表示装置は、請求項1に記載のカラー電子ホログラフィ表示装置において、前記第2光学系が、前記第1光学系から出射した光のうち前記遮光板によって遮断されない光を集光する凹面鏡と、この凹面鏡からの光の光路上に設置され、当該光の出射方向を変更するミラーとを有することを特徴とする。
【0040】
かかる構成によれば、カラー電子ホログラフィ表示装置は、カラーホログラム光発生手段によって発生された光から参照光や共役光が除去された物体光だけを第2光学系の凹面鏡で反射し、ハーフミラーを介して出力する。これによって、カラー電子ホログラフィ表示装置は、色ずれの生じないカラー電子ホログラフィ像を表示することができる。
【0041】
請求項3に記載のカラー電子ホログラフィ表示装置は、請求項1に記載のカラー電子ホログラフィ表示装置において、前記第2光学系が、前記第1光学系から出射した光のうち前記遮光板によって遮断されない光を集光する第2の集光レンズを有し、前記ホログラムパターンが、ひとつの色の前記色光を基準として他の色の前記色光について、前記第2の集光レンズにより形成される前記カラー電子ホログラフィ像の、色の違いに起因した位置及び大きさのずれが更に補正されたパターンであることを特徴とする。
【0042】
かかる構成によれば、カラー電子ホログラフィ表示装置は、色が異なることより生じる、第2の集光レンズによって形成されるカラー電子ホログラフィ像の位置及び大きさのずれの補正が行われているホログラムパターンを用いる。これによって、カラー電子ホログラフィ表示装置は、色ずれの生じないカラー電子ホログラフィ像を表示することができる。
【0043】
請求項4に記載のカラー電子ホログラフィ表示装置は、赤色、緑色及び青色の各々の色についての、被写体の各点からの光の拡散の範囲が半分に制限された物体光と、前記各々の色の光である色光との干渉縞のパターンであるホログラムパターンを用いて、当該被写体のカラー電子ホログラフィ像を表示するカラー電子ホログラフィ表示装置であって、光源と表示デバイスとを有するカラーホログラム光発生手段と、第1光学系と遮光板と第2光学系とを有するカラー不要光除去手段と、を備える構成とした。
【0044】
かかる構成によれば、カラー電子ホログラフィ表示装置は、カラーホログラム光発生手段の光源によって、赤色、緑色、青色の3色の色光を発生させ、この光源からの光の光路上に設けられた表示デバイスによって、色光それぞれに対応したホログラムパターンを表示する。そして、カラー電子ホログラフィ表示装置は、カラー不要光除去手段の第1光学系によって、カラーホログラム光発生手段の表示デバイスに表示されたホログラムパターンに光源からの光が照射されることで発生した光を集光させ、遮光板によって、ホログラムパターンの生成時における被写体の各点からの光の拡散の制限の範囲に対応して、この第1光学系の像側焦点面上において、当該第1光学系の光軸を境界にして第1光学系から出射した光のうちの半分の所定の領域の光を遮断し、遮光板の後段に設置された第2光学系によって、第1光学系から出射した光のうち前記遮光板によって遮断されない光を集光して、カラー電子ホログラフィ像を形成する。
【0045】
ここで、カラー電子ホログラフィ表示装置は、第1光学系が、表示デバイスからの光の光路上に設置され、当該光の出射方向を変更するハーフミラーと、このハーフミラーからの光の光路上に設置され、この光を集光する第1の凹面鏡とを有する。そして、第1の凹面鏡では色の違いによる焦点距離のずれが生じないため、第1の凹面鏡による収束位置が3色すべての色の光で一致し、カラー電子ホログラフィ表示装置は、1つの遮光板で、すべての色の参照光や共役光を遮断することができる。
【0046】
請求項5に記載のカラー電子ホログラフィ表示装置は、請求項4に記載のカラー電子ホログラフィ表示装置において、前記第2光学系が、前記第1の凹面鏡からの光の光路上に設置され、当該光の出射方向を変更するハーフミラーと、このハーフミラーからの光路上に設置され、この光を集光する第2の凹面鏡とを有することを特徴とする。
【0047】
かかる構成によれば、カラー電子ホログラフィ表示装置は、カラーホログラム光発生手段によって発生された光から参照光や共役光が除去された物体光だけを第2光学系のハーフミラーで反射し、第2の凹面鏡で集光して出力する。これによって、カラー電子ホログラフィ表示装置は、色ずれの生じないカラー電子ホログラフィ像を表示することができる。
【0048】
請求項6に記載のカラー電子ホログラフィ表示装置は、請求項4に記載のカラー電子ホログラフィ表示装置において、前記第2光学系が、前記第1の凹面鏡からの光の光路上に設置され、前記第1光学系から出射した光のうち前記遮光板によって遮断されない光を集光する第2の凹面鏡と、当該第2の凹面鏡からの光の光路上に設置され、当該光の出射方向を変更する全反射ミラーとを有することを特徴とする。
【0049】
かかる構成によれば、カラー電子ホログラフィ表示装置は、カラーホログラム光発生手段によって発生された光から参照光や共役光が除去された物体光だけを第2光学系の第2の凹面鏡で集光し、全反射ミラーで反射して出力する。これによって、カラー電子ホログラフィ表示装置は、色ずれの生じないカラー電子ホログラフィ像を表示することができる。
【0050】
請求項7に記載のカラー電子ホログラフィ表示装置は、請求項4または請求項5に記載のカラー電子ホログラフィ表示装置において、前記第2光学系が、前記第1光学系から出射した光のうち前記遮光板によって遮断されない光を集光する第2の集光レンズを有し、前記ホログラムパターンが、ひとつの色の前記色光を基準として他の色の前記色光について、前記第2の集光レンズにより形成される前記カラー電子ホログラフィ像の、色の違いに起因した位置及び大きさのずれが更に補正されたパターンであることを特徴とする。
【0051】
かかる構成によれば、カラー電子ホログラフィ表示装置は、色が異なることより生じる、第2の集光レンズによって形成されるカラー電子ホログラフィ像の位置及び大きさのずれの補正が行われているホログラムパターンを用いる。これによって、カラー電子ホログラフィ表示装置は、色ずれの生じないカラー電子ホログラフィ像を表示することができる。
【発明の効果】
【0052】
請求項1~7の発明によれば、装置を小型化しつつ、3色の色光のそれぞれの参照光や共役光が漏れることなく、色ずれや歪みの生じることのない、すなわち、不要光を除去して見やすくしたカラー電子ホログラフィ像を表示することができる。
また、請求項4~6の発明によれば、第1及び第2光学系に色光を反射させる凹面鏡を用いることで、従来のホログラムパターンをそのまま用いて、不要光を除去して見やすくしたカラー電子ホログラフィ像を表示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0053】
次に、本発明の実施形態について、適宜、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、カラー電子ホログラフィ表示システム(カラー電子ホログラフィ表示装置)のブロック図である。この図1に示したように、カラー電子ホログラフィ表示システムSは、カラーホログラム光発生装置(カラーホログラム光発生手段)10と、カラー不要光除去光学系(カラー不要光除去手段)20とを備えている。
【0054】
カラー電子ホログラフィ表示システムSは、カラー電子ホログラフィ像を表示する際に、カラー不要光除去光学系を介すことで当該カラー電子ホログラフィ像に含まれてしまう不要光(共役光、参照光)を除去して表示するものである。
【0055】
カラーホログラム光発生装置10は、赤緑青の3色光源で、それぞれの色に対応するホログラムパターンが表示されたホログラム表示デバイスを照射し、得られた3色のホログラム光を光学的に合成して、カラー電子ホログラフィ像を表示するものである。なお、このカラーホログラム光発生装置10は従来の構成であってもよく、詳細は後記する。
【0056】
カラー不要光除去光学系20は、カラーホログラム光発生装置10で発生された3色のホログラム光から不要光を除去するものである。
以下、これらカラーホログラム光発生装置10及びカラー不要光除去光学系20を構成する要素を種々変更して組み合わせた6つの実施形態について、詳細に説明する。
【0057】
(カラーホログラム光発生装置 その1)
まず、カラーホログラム光発生装置10の詳細を、図2を参照して説明する。図2に示すように、カラーホログラム光発生装置10は、半導体レーザで構成され赤緑青の3色光源である赤LD11、緑LD12及び青LD13と、3色それぞれの光(赤色光、緑色光、青色光)を拡大するビーム拡大レンズ14、ビーム拡大レンズ15及びビーム拡大レンズ16と、赤色光、緑色光及び青色光を合成するビーム合成光学系17と、ホログラム表示デバイスであるLCD18と、このLCD18に赤色、緑色、青色のそれぞれに対応したホログラムパターン(R,G,Bホログラムパターン)を記憶しているホログラムメモリ19と、を備えている。これらの構成において、ビーム拡大レンズ14、ビーム拡大レンズ15及びビーム拡大レンズ16と、ビーム合成光学系17とが光整形光学系に該当する。
【0058】
なお、このカラーホログラム光発生装置10では、ホログラム表示デバイスであるLCD18が1個備えられているのみであるので、まず、ホログラムメモリ19から赤色、緑色、青色のそれぞれに対応したホログラムパターンを時分割多重して順に出力して、当該LCD18に表示させる。そして、それに合わせて赤LD11、緑LD12及び青LD13のいずれかをONにし、ビーム拡大レンズ14、ビーム拡大レンズ15及びビーム拡大レンズ16のいずれかから出た光をビーム合成光学系17で同じ光路を通るようにした後、照射させている。
【0059】
(カラー不要光除去光学系 その1)
次に、カラー不要光除去光学系20の詳細を、図3を参照して説明する。図3に示すように、カラー不要光除去光学系20は、第1光学系(凸レンズ21)と、遮光板22と、第2光学系(ハーフミラー23及び凹面鏡24)とを備えている。
【0060】
LCD18は、図2に示したカラーホログラム光発生装置10内のホログラム表示デバイスである。
第1光学系(凸レンズ21;第1の集光レンズ)は、LCD18からの光軸上に設置される凸レンズからなり、LCD18からの光(ここで、青色の被写体光)を受け、この光の中に含まれている物体光とそれ以外の不要光とを空間的に異なる位置に集光させる(収束させる)ものである。
【0061】
遮光板22は、凸レンズ21から所定の距離(焦点距離)だけ離れた位置に配置されたもので、後記するように、不要光を遮るものである。
ハーフミラー(ミラー)23及び凹面鏡24は、遮光板22から更に所定の距離だけ離れた位置に設置されており、集光された物体光を元の物体光に戻すためのものである。そして、凹面鏡24は、第1光学系21の光軸上に設置されており、ハーフミラー23は、凹面鏡24からの光路上に設置されている。
【0062】
第1光学系は凸レンズ21であるため、受光した物体光及び不要光は当該凸レンズを通過することになる。そして、これらの物体光及び不要光は、当該凸レンズを通過する(凸レンズを構成するレンズ媒質を通過する)ことにより、当該物体光及び不要光の色の違いである波長の違いによってレンズの焦点距離が異なり、集光する位置が異なる。
【0063】
このため、カラー不要光除去光学系20では、例えば、赤色光の焦点距離fに合わせて遮光板22が配置されていると、緑色光又は青色光の焦点距離gがfより短くなるので、焦点距離fの位置に配置された遮光板22によって、正確に不要光を遮断することができない。
【0064】
そこで、カラー不要光除去光学系20では、被写体と凸レンズ21との間に焦点距離を補正するための仮想レンズ(焦点距離h)を想定し、この仮想レンズの焦点距離hと緑色光又は青色光の焦点距離gとの合成焦点距離がfとなるようにすると、次に示す数式(9)の関係が成立する。
【0065】
1/f=1/g+1/h
h=fg/(g-f) ・・・数式(9)
【0066】
この数式(9)において、g<fであるため、h<0となり、仮想レンズとしては、焦点距離hの凹レンズを想定すればよいことがわかる。この仮想レンズは、被写体とLCD18との間に設置したと、ホログラムパターン作成時に想定し、この仮想レンズを通した物体光と参照光とからホログラムパターンを求めれば、合成焦点距離をfとする補正がホログラムパターンに反映されることとなり、再生時に仮想レンズを挿入する必要はない。
【0067】
なお、ホログラムパターンを求める際に、焦点距離hのレンズを通過した光は、入力光O(x,y,z)に次に示す数式(10)を掛けることで求められる。
【0068】
exp{j2π(x+y)/2h} ・・・数式(10)
【0069】
この数式(10)において、(x,y,z)はレンズの中心を原点とする座標値、jは虚数単位を示している。また、この数式(10)では、h<0であるため、レンズの中心から遠ざかるほど(x,y>0)、位相が遅れることを示しており、レンズを通った光は拡散される。また、補正レンズを通った後の参照光と物体光から得られるホログラムパターンは、ホログラム面を仮想レンズの中心においた場合は、補正レンズを通る前のホログラムパターンと同じになるので、数式(10)は使わなくてもよいが、ホログラム面の位置が限定される。再生時には、参照光を補正レンズに通した光をホログラムパターンに当てる必要があり、この参照光の整形は、以下に述べる様にビーム拡大レンズの間隔を調整する事で実現できる。
【0070】
さらに、カラー不要光除去光学系20では、再生時にホログラムパターンを照射する緑色又は青色の参照光について、カラーホログラム光発生装置10のビーム拡大レンズ15又はビーム拡大レンズ16(図2参照)の間隔が調整されて、ビーム拡大レンズの間隔が狭すぎると遮光板の後ろで集光し、広すぎると手前で集光するので、丁度、遮光板上で参照光が1点に集光する様に間隔を調整すれば、第1光学系の焦点距離がfに補正されたこととなる。このようにして、それぞれ、遮光板22の位置fで1点に集光するようにしている。この結果、カラー不要光除去光学系20では、ホログラムパターンを求めたときと同じ参照光が得られることとなり、LCD18から再生される赤緑青の被写体光がすべて遮光板22の位置で共役光と分離され、単一の遮光板22で不要光を除去することが可能となる。
【0071】
しかし、このカラー不要光除去光学系20において、第2光学系(ハーフミラー23及び凹面鏡24)を、従来のように凸レンズで構成してしまうと、この凸レンズで再度光の波長による焦点距離の変化が生じ、背景技術で説明したように、出力される映像の奥行とサイズが歪むことになってしまう。
【0072】
そこで、このカラー不要光除去光学系20では、第2光学系としてハーフミラー23及び凹面鏡24を用いることとしている。なお、この第2光学系において、光を集光させる役割を果たすのは、凹面鏡24であり、ハーフミラー23は、集光された光の方向を変更するものである。
【0073】
凹面鏡24では、凸レンズ21からの光(遮光板22で不要光が除かれた光)が、凸レンズのようにレンズの媒質を通らずに、放物面を形成した凹面鏡24の表面である鏡面で反射されるので、焦点距離fは光の波長によって変化することがない。しかし、凹面鏡24で反射された光は入射方向に戻り外部から観視することができないので、カラー不要光除去光学系20では、ハーフミラー23で射出方向を変えて、外部から観視できるようにしている。
【0074】
この結果、カラー不要光除去光学系20では、すべての色の光(赤色光、緑色光、青色光)に対し、焦点距離fのレンズを2f離して設置したのと等価となり、元の映像の奥行やサイズを変えることなく(歪むことなく)、不要光を除去することができる。
【0075】
(カラー不要光除去光学系 その2)
次に、カラー不要光除去光学系20の別の構成(その2;カラー不要光除去光学系20A)について、図4を参照して説明する(適宜、図3参照)。なお、図3を参照して説明したカラー不要光除去光学系20では、凹面鏡24で集光し反射した光(再生光)の方向を変えるのに、ハーフミラー23を用いている。このため、この光は、凹面鏡入射時と出射時とで2回ハーフミラー23を通過するので、当該光の強度が1/4に暗くなってしまう。
【0076】
そこで、図4に示すように、カラー不要光除去光学系20Aは、ハーフミラー23の代わりに、全反射ミラー25を備えている。この全反射ミラー(ミラー)25は、凹面鏡24からの光路上に設置されている。なお、このカラー不要光除去光学系20Aにおいて、図3に示したカラー不要光除去光学系20と同様の構成は同一の符号を付してその説明を省略する。
【0077】
本実施例では、青色の被写体と凸レンズ21の間の距離が焦点距離fの付近になるようにLCD18の位置を設定することにより、凸レンズ21を通った光は太い平行光となり、全反射ミラーを越えて凹面鏡24に達する。凹面鏡24で反射された光は集光光となり、全反射ミラーの付近に集光するので、小さなミラーでその光を外部に取り出すことができる。
【0078】
このカラー不要光除去光学系20Aにおいて、全反射ミラーで一部の光がさえぎられるため、像が若干暗くなるが、像の一部が欠ける事はない。全反射ミラーの面積は十分小さく出来るので、ハーフミラーより明るい像が得られ、光量の減少を抑えることができる。
【0079】
(カラー不要光除去光学系 その3)
次に、カラー不要光除去光学系20の別の構成(その3;カラー不要光除去光学系20B)について、図5を参照して説明する(適宜、図3及び図4参照)。カラー不要光除去光学系20及びカラー不要光除去光学系20Aでは、第1光学系を凸レンズとしたため、当該凸レンズの光の波長に対する焦点距離の変化をホログラムパターンの加工で補正する必要がある。
【0080】
そして、これらカラー不要光除去光学系20及びカラー不要光除去光学系20Aを、静止カラー電子ホログラフィ像ではなく、動画(動画ホログラフィ)に適用しようとした場合、ホログラムパターンを加工する処理時間が長くなってしまうので、高いフレームレートの動画ホログラフィに適用するのが困難になる。そこで、図5に示すように、カラー不要光除去光学系20Bでは、第1光学系及び第2光学系を共に、ハーフミラー及び凹面鏡を用いて構成している。すなわち、カラー不要光除去光学系20Bでは、第1光学系として、ハーフミラー26及び凹面鏡(第1の凹面鏡)27が採用され、第2光学系として、ハーフミラー23及び凹面鏡(第2の凹面鏡)24が採用されている。
【0081】
そして、第1光学系のハーフミラー26は、LCD18の光路上に設置されており、凹面鏡27は、このハーフミラー26からの光路上に設置されている。また、第2光学系のハーフミラー23は、凹面鏡27の光軸上に設置されており、凹面鏡24はハーフミラー23からの光路上に設置されている。
【0082】
この構成により、カラー不要光除去光学系20Bでは、第1光学系及び第2光学系による焦点距離の変化がなくなるので、ホログラムパターンの補正が必要なくなり、処理時間が長くなることなく高速にホログラムパターンを求めることが可能となり、高いフレームレートの動画ホログラフィに適用することができる。
【0083】
(カラー不要光除去光学系 その4)
さらに、このカラー不要光除去光学系20の別の構成(その4;カラー不要光除去光学系20C)について、図6を参照して説明する(適宜、図3~図5参照)。図5に示したカラー不要光除去光学系20Bでは、高いフレームレートの動画ホログラフィに適用することができるものの、第2光学系でハーフミラー23を採用しているため、カラー不要光除去光学系20と同じように、凹面鏡入射時と出射時とで2回ハーフミラー23を通過し、通過する光の強度が1/4に暗くなってしまうという問題がある。そこで、カラー不要光除去光学系20Cでは、第2光学系のハーフミラー23を、全反射ミラー25にする構成としている。
【0084】
そして、第1光学系を構成するハーフミラー26は、LCD18の光路上に設置されており、凹面鏡27は、このハーフミラー26からの光路上に設置されている。また、第2光学系の凹面鏡24は、凹面鏡27の光軸上に設置されており、全反射ミラー25は凹面鏡24からの光路上に設置されている。また、LCD18は、凹面鏡27からその焦点距離fだけ離れた位置に被写体が来るように設置される。
【0085】
このように構成することで、カラー不要光除去光学系20Cにおいて、カラー不要光除去光学系20Aと同様に、焦点距離fを通過した光は、太い平行光のまま、凹面鏡24に当たった後、再度全反射ミラー25に当たるが、その時点で十分狭い範囲に集光しているので、当該全反射ミラー25は小さくてよく、これで遮られる光は一部分であり、大部分の光は全反射ミラー25の周りを通過して凹面鏡24に届くので、光量の減少を抑えることができる。
【0086】
ちなみに、第1光学系として採用しているハーフミラー26を全反射ミラーに置き換えることも想定できるが、ハーフミラー26を全反射ミラーに置き換えようとすると、当該全反射ミラーを凹面鏡27から、当該凹面鏡27の焦点距離fだけ離した位置に配置しなければならず、この位置にはカラーホログラム光発生装置10が設置されているので、置き換えることは困難である。
【0087】
(カラーホログラム光発生装置 その2)
これら実施例3、4の場合、カラーホログラム光発生装置10は、図2に示したように構成する必要が無く、図7に示すように構成してもよい。この図7に示したように、カラーホログラム光発生装置10Aは、電源スイッチ(スイッチ)30と、光源31と、ビーム拡大レンズ32と、LCD18と、ホログラムメモリ19Aとを備えている。なお、図2に示したカラーホログラム光発生装置10の構成と同様の構成は同一の符号を付してその説明を省略する。
【0088】
電源スイッチ30は、電源(図示せず)との接続を切り替えることで、光源31に備えられた赤緑青色の発光素子(図7、R,G,B)からビーム拡大レンズ32への出力(発光させる色)を制御するものである。
【0089】
光源31は、赤緑青色の発光素子を互いに近接させた単一の半導体レーザ(以下、RGBLD31ともいう)で構成されており、時分割多重により赤緑青色の光を順に発生するものである。なお、この光源31はこれに限定されず、赤緑青色のカラーフィルタの並んだ回転円板に単一の半導体レーザなどで構成された発光器で発生させた白色光を通過させることにより、赤緑青色の光を順に取り出す構成でもよい。
【0090】
ビーム拡大レンズ32は、赤緑青色の光それぞれに対応して設けられたものではなく、赤緑青色の光に対して共通に設けられたもので、光源31で発生された赤緑青色の光を順次拡大して、LCD18に出力するものである。なお、このビーム拡大レンズ32は、異なる材質のレンズを組み合わせて構成されており、赤緑青色の焦点距離の変化を相殺するように形成されている。この理由は、ビーム拡大レンズ23を単一のレンズ材質で構成してしまうと、赤緑青色により焦点距離が変化し、これら赤緑青色の光が正確な平行ビームにならないからである。
【0091】
ホログラムメモリ19Aは、1つの色を基準に他の色に焦点距離が補正されていないホログラムパターンを記憶しているものである。
【0092】
このカラーホログラム光発生装置10Aでは、赤緑青色に切り替えられた光が、ビーム拡大レンズ32を通過した後、赤緑青色用のホログラムパターンが光源の色に同期して表示された、LCD18に照射される。そして、カラーホログラム光発生装置10Aは、LCD18から順次、赤緑青色のホログラム光を出力し、これらのホログラ光を光学的に合成することなく、カラー電子ホログラフィ像を表示することができる。
【0093】
このようにカラーホログラム光発生装置10Aを構成することで、光源やホログラム表示デバイスが各1個ですむので、装置全体を更に小型化することができる。
【0094】
(カラー不要光除去光学系 その5)
さらにまた、このカラー不要光除去光学系20の別の構成(その5;カラー不要光除去光学系20D)について、図8を参照して説明する(適宜、図3~図6参照)。図8に示したカラー不要光除去光学系20Dは、第1光学系及び第2光学系を双方とも凸レンズで構成している。すなわち、カラー不要光除去光学系20Dでは、第1光学系として凸レンズ21、第2光学系として凸レンズ(第2の集光レンズ)28を採用している。
【0095】
これにより、カラー不要光除去光学系20Dでは、ハーフミラーによる光量の減少がなくなるが、双方の凸レンズによる光の波長に依存した焦点距離の変化が生じるので、これに応じたホログラムパターンを用いる必要がある。すなわち、このホログラムパターンは、第1光学系の凸レンズ21と第2光学系の凸レンズ28との焦点距離の変化を補正したものである。
【0096】
この焦点距離の変化を2度補正したホログラムパターンは、凸レンズ21の焦点距離の変化による補正と、凸レンズ28の焦点距離の変化による補正とを施したものである。そして、第1光学系(凸レンズ21)の焦点距離の変化による補正については、カラー不要光除去光学系20のところで説明しているので省略し、ここでは、第2光学系(凸レンズ28)の焦点距離の変化による補正について説明する。
【0097】
なお、第2光学系の凸レンズ28の焦点距離が第1光学系と異なっている場合(焦点距離fと焦点距離g)の場合については、背景技術のところで説明しているので省略する。ここでは、第2光学系の凸レンズ28の後方で、前記した数式(7)(8)に示すZ及びBの位置に出来る像の位置が、基準となる色光(例えば赤色)での位置2f-D及び、光軸からの距離Aとなるように、ホログラムパターンを補正する際の被写体の位置D′を求めると、次に示す数式(11)の関係が成立する。
【0098】
2f-D=Z=fg(2f-D′)/{g(D′-f)+f(2f-D′)}
・・・数式(11)
【0099】
この数式(11)より、被写体の位置D′は、次に示す数式(12)のようになる。
D′=f{4f(g-f)+D(2f-g)}/{f(3g-2f)+D(f-g)}
・・・数式(12)
【0100】
この場合、ホログラム光で構成される出力像の光軸からの距離BがAと同じになればよいので、次に示す数式(13)が得られる。
A=B=A′fg/{g(D′-f)+f(2f-D′)} ・・・数式(13)
【0101】
この数式(13)から、被写体の光軸からの距離A′は次に示す数式(14)で表される。
A′=A{g(D′-f)+f(2f-D′)}/fg ・・・数式(14)
【0102】
これにより、焦点距離の変化を2度補正したホログラムパターンは、まず、被写体の各点の位置を補正した(u,v,w)を、これら被写体の位置D′及び被写体の光軸からの距離A′から求めた後、この補正された被写体から出た光(被写体光)と参照光とを焦点距離hの仮想レンズを通して求めればよいことになる。
【0103】
そして、カラー不要光除去光学系20Dでは、この焦点距離の変化を2度補正したホログラムパターンに、それぞれ赤緑青色に応じて整形された参照光を照射することで得られた赤緑青色の光が第1光学系の凸レンズ21によって、焦点距離fの位置に集光される。続いて、カラー不要光除去光学系20Dでは、赤緑青色の光に対し共通して不要光を除去する遮光板22により、当該不要光が遮断され、第2光学系の凸レンズ28を通過した光が同じ位置に同じ大きさの像(カラー電子ホログラフィ像)を形成することとなる。
【0104】
この結果、カラー不要光除去光学系20Dによれば、焦点距離の変化を2度補正したホログラムパターンを用いることで、凸レンズで構成された第1光学系及び第2光学系により装置を小型に構成することができると共に、光量が減少することのない明るいカラー電子ホログラフィ像を表示することができる。なお、カラー不要光除去光学系20Dにおいて、第1光学系を、凸レンズ21ではなく凹面鏡(第1の凹面鏡)27とハーフミラー26(図5及び図6参照)によって構成することとしてもよい。このとき用いられるホログラムパターンは、凸レンズ21の焦点距離の変化による補正は行わず、凸レンズ28の焦点距離の変化による補正のみを施したものである。
【0105】
ここまで、カラーホログラム光発生装置10、10A(その1、その2)及びカラー不要光除去光学系20、20A、20B、20C、20D(その1~その5)について、改良した順に説明してきたが、請求項との対応関係について触れ、さらに、これらを包含したカラー電子ホログラフィ表示システム(カラー電子ホログラフィ表示装置)の動作について、図9~図14に示したフローチャートを参照して説明する。
【0106】
図2又は図7に示したカラーホログラム光発生装置10,10Aと図3又は図4に示したカラー不要光除去光学系20,20Aとが請求項2に記載したカラー電子ホログラフィ表示装置に対応しており、図2に示したカラーホログラム光発生装置10と図3に示したカラー不要光除去光学系20との動作は図9に示したフローチャート(カラー電子ホログラフィ表示装置の動作 その1)に対応している。また、図2に示したカラーホログラム光発生装置10と図4に示したカラー不要光除去光学系20Aとの動作は図10に示したフローチャート(カラー電子ホログラフィ表示装置の動作 その2)に対応している。
【0107】
また、図2又は図7に示したカラーホログラム光発生装置10,10Aと図5に示したカラー不要光除去光学系20Bとが請求項5に記載したカラー電子ホログラフィ表示装置に対応しており、図2に示したカラーホログラム光発生装置10と図5に示したカラー不要光除去光学系20Bとの動作は図11に示したフローチャート(カラー電子ホログラフィ表示装置の動作 その3)に対応している。図2又は図7に示したカラーホログラム光発生装置10,10Aと図6に示したカラー不要光除去光学系20Cとが請求項6に記載したカラー電子ホログラフィ表示装置に対応しており、図2に示したカラーホログラム光発生装置10と図6に示したカラー不要光除去光学系20Cとの動作は図12に示したフローチャート(カラー電子ホログラフィ表示装置の動作 その4)に対応している。また、図7に示したカラーホログラム光発生装置10Aと図5又は図6に示したカラー不要光除去光学系20B,20Cとの動作は図14に示したフローチャート(カラー電子ホログラフィ表示装置の動作 その6)に対応している。
【0108】
図2又は図7に示したカラーホログラム光発生装置10,10Aと図8に示したカラー不要光除去光学系20Dとが請求項3に記載したカラー電子ホログラフィ表示装置に対応しており、図2に示したカラーホログラム光発生装置10と図8に示したカラー不要光除去光学系20Dとの動作は図13に示したフローチャート(カラー電子ホログラフィ表示装置の動作 その5)に対応している。
【0109】
(カラー電子ホログラフィ表示装置の動作 その1)
次に、カラー電子ホログラフィ表示システムSの動作(カラー電子ホログラフィ表示装置の動作 その1)について、図9に示したフローチャートを参照して説明する(適宜、図2、3参照)。なお、ここでは、時分割で赤色、緑色、青色が送られてくるが、一例として青色の被写体光について説明する。
まず、カラー電子ホログラフィ表示システムSのカラーホログラム光発生装置10は、焦点距離の補正を行ったホログラムパターンをLCD18に表示し、ホログラム光を合成することで、カラー電子ホログラフィ像を表示する(ステップS1)。
【0110】
続いて、カラー電子ホログラフィ表示システムSのカラー不要光除去光学系20は、第1光学系の凸レンズ21で集光し(ステップS2)、遮光板22で不要光を除去する。そして、カラー不要光除去光学系20は、不要光が除去された光を、第2光学系のハーフミラー23を通過させ、凹面鏡24によって元のカラー電子ホログラフィ像を構成する拡散光にし、ハーフミラー23を介して出力する(ステップS3)。
【0111】
(カラー電子ホログラフィ表示装置の動作 その2)
次に、カラー電子ホログラフィ表示システムSの動作(カラー電子ホログラフィ表示装置の動作 その2)について、図10に示したフローチャートを参照して説明する(適宜、図2、4参照)。
まず、カラー電子ホログラフィ表示システムSのカラーホログラム光発生装置10は、焦点距離の補正を行ったホログラムパターンをLCD18に表示し、ホログラム光を合成することで、カラー電子ホログラフィ像を表示する(ステップS11)。
【0112】
続いて、カラー電子ホログラフィ表示システムSのカラー不要光除去光学系20Aは、第1光学系の凸レンズ21で集光し、遮光板22で不要光を除去する(ステップS12)。このとき、凸レンズ21を通った光は平行光となり、全反射ミラーを越えて凹面鏡24に達する。そのため、ハーフミラーを使用した構成に比較して明るい画像が得られる状態となる。そして、カラー不要光除去光学系20Aは、不要光が除去された光を、第2光学系の凹面鏡24によって集光し、全反射ミラー25で反射させて出力する(ステップS13)。集光点を過ぎた光は、元のカラー電子ホログラフィ像を構成する拡散光となる。
【0113】
(カラー電子ホログラフィ表示装置の動作 その3)
次に、カラー電子ホログラフィ表示システムSの動作(カラー電子ホログラフィ表示装置の動作 その3)について、図11に示したフローチャートを参照して説明する(適宜、図2、5参照)。
まず、カラー電子ホログラフィ表示システムSのカラーホログラム光発生装置10は、焦点距離の補正を行っていないホログラムパターンをLCD18に表示し、ホログラム光を合成することで、カラー電子ホログラフィ像(再生光)を表示する(ステップS21)。
【0114】
続いて、カラー電子ホログラフィ表示システムSのカラー不要光除去光学系20Bは、第1光学系のハーフミラー26で再生光を反射させ、凹面鏡27で集光し、ハーフミラー26を通過させ、遮光板22で不要光を除去する(ステップS22)。そして、カラー不要光除去光学系20Bは、不要光が除去された光を、第2光学系のハーフミラー23で反射させ、凹面鏡24によって元のカラー電子ホログラフィ像を構成する拡散光にして、ハーフミラー23を介して出力する(ステップS23)。
【0115】
(カラー電子ホログラフィ表示装置の動作 その4)
次に、カラー電子ホログラフィ表示システムSの動作(カラー電子ホログラフィ表示装置の動作 その4)について、図12に示したフローチャートを参照して説明する(適宜、図2、6参照)。
まず、カラー電子ホログラフィ表示システムSのカラーホログラム光発生装置10は、焦点距離の補正を行っていないホログラムパターンをLCD18に表示し、ホログラム光を合成することで、カラー電子ホログラフィ像(再生光)を表示する(ステップS31)。
【0116】
続いて、カラー電子ホログラフィ表示システムSのカラー不要光除去光学系20Cは、第1光学系のハーフミラー26で再生光を反射させ、凹面鏡27で平行光にし、ハーフミラー26を通過させ、遮光板22で不要光を除去する(ステップS32)。そして、カラー不要光除去光学系20Cは、不要光が除去された光を、第2光学系の凹面鏡24によって集光し、全反射ミラー25で反射させ、出力する(ステップS33)。集光点を過ぎた光は、元のカラー電子ホログラフィ像を構成する拡散光となる。
【0117】
(カラー電子ホログラフィ表示装置の動作 その5)
次に、カラー電子ホログラフィ表示システムSの動作(カラー電子ホログラフィ表示装置の動作 その5)について、図13に示したフローチャートを参照して説明する(適宜、図2、8参照)。なお、ここでは、第1光学系および第2光学系による動作を一つのステップとしてまとめて説明する。
まず、カラー電子ホログラフィ表示システムSのカラーホログラム光発生装置10は、赤LD11、緑LD12及び青LD13の3つのLDを用いてレーザ光を照射し、位置とサイズ補正を行ったホログラムパターン(焦点距離の変化を2度補正したホログラムパターン)をLCD18に表示し、ホログラム光を合成することで、カラー電子ホログラフィ像(再生光)を表示する(ステップS41)。
【0118】
続いて、カラー電子ホログラフィ表示システムSのカラー不要光除去光学系20Dは、第1光学系の凸レンズ21で再生光を通過させ、遮光板22で不要光を除去し、第2光学系の凸レンズ28を介して出力する(ステップS42)。
【0119】
(カラー電子ホログラフィ表示装置の動作 その6)
次に、カラー電子ホログラフィ表示システムSの動作(カラー電子ホログラフィ表示装置の動作 その6)について、図14に示したフローチャートを参照して説明する(適宜、図5、6、7参照)。なお、ここでは、第1光学系および第2光学系による動作を一つのステップとしてまとめて説明する。
まず、カラー電子ホログラフィ表示システムSのカラーホログラム光発生装置10Aは、RGBLD31の1つのLDを用いてレーザ光を照射し、位置とサイズ補正を行ったホログラムパターン(焦点距離の変化を1度補正したホログラムパターン)をLCD18に表示し、ホログラム光を合成することで、カラー電子ホログラフィ像(再生光)を表示する(ステップS51)。
【0120】
続いて、カラー電子ホログラフィ表示システムSのカラー不要光除去光学系20Dは、第1光学系を構成する凹面鏡27で再生光を反射させ、遮光板22で不要光を除去し、第2光学系を構成する凹面鏡24を介して出力する(ステップS52)。
【0121】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態には限定されない。例えば、光源(赤LD11、緑LD12、青LD13、RGBLD31)は半導体レーザを用いたが、ガスレーザでもよい。また、ホログラムパターンとして、被写体位置とホログラム面とが近接したイメージホログラムを用いる場合は、光源は発光ダイオード、白色ランプ又は自然光などの光の位相の整合度があまり高くないものでもよい。
さらに、ホログラム表示デバイスであるLCD18には透過型の液晶素子を用いたが、反射型の表示デバイスを用いてもよい。
【0122】
さらに、カラーホログラム光発生装置10のビーム合成光学系17にハーフミラーを用いたが、プリズムを組み合わせて同じ機能を実現させたものであってもよい。また、凸レンズ21、28の代わりに、凸レンズや凹レンズを組み合わせた集光レンズや、屈折率が同心円状に変化するガラス円柱を用いた屈折率分布レンズや、数式(10)から求めたホログラムパターンにより光を集光させるホログラムレンズなどを用いてもよい。
【0123】
そして、カラー不要光除去光学系20、20A、20Dでは、赤色の光を基準にして、焦点距離の変化を補正しているが、緑色又は青色の光を基準にしてもよい。この場合、ホログラムパターンを求める際に想定する仮想レンズの一部又は全部が凸レンズとなるが、同様のやり方で求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】本発明の実施形態に係るカラー電子ホログラフィ表示システム(カラー電子ホログラフィ表示装置)の概略図である。
【図2】カラーホログラム光発生装置(その1)の概略図である。
【図3】カラー不要光除去光学系(その1)の概略図である。
【図4】カラー不要光除去光学系(その2)の概略図である。
【図5】カラー不要光除去光学系(その3)の概略図である。
【図6】カラー不要光除去光学系(その4)の概略図である。
【図7】カラーホログラム光発生装置(その2)の概略図である。
【図8】カラー不要光除去光学系(その5)の概略図である。
【図9】カラー電子ホログラフィ表示システム(カラー電子ホログラフィ表示装置)の動作(その1)を示したフローチャートである。
【図10】カラー電子ホログラフィ表示システム(カラー電子ホログラフィ表示装置)の動作(その2)を示したフローチャートである。
【図11】カラー電子ホログラフィ表示システム(カラー電子ホログラフィ表示装置)の動作(その3)を示したフローチャートである。
【図12】カラー電子ホログラフィ表示システム(カラー電子ホログラフィ表示装置)の動作(その4)を示したフローチャートである。
【図13】カラー電子ホログラフィ表示システム(カラー電子ホログラフィ表示装置)の動作(その5)を示したフローチャートである。
【図14】カラー電子ホログラフィ表示システム(カラー電子ホログラフィ表示装置)の動作(その6)を示したフローチャートである。
【図15】従来のカラーホログラフィ装置の概略図である。
【図16】従来の不要光除去光学系の概略図である。
【図17】従来の不要光除去光学系の問題点を説明するための概略図である。
【符号の説明】
【0125】
10、10A カラーホログラム光発生装置
11 赤LD(赤色光源)
12 緑LD(緑色光源)
13 青LD(青色光源)
14、15、16、32 ビーム拡大レンズ
17 ビーム合成光学系
18 LCD(ホログラム表示デバイス)
19、19A ホログラムメモリ
20、20A、20B、20C、20D カラー不要光除去光学系
21 凸レンズ(第1光学系)
22 遮光板
23 ハーフミラー(第1光学系)
26 ハーフミラー(第2光学系)
24 凹面鏡(第2光学系)
27 凹面鏡(第1光学系)
25 全反射ミラー(第2光学系)
28 凸レンズ(第2光学系)
30 電源スイッチ(スイッチ)
31 光源
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11
【図13】
12
【図14】
13
【図15】
14
【図16】
15
【図17】
16