TOP > 国内特許検索 > 光学素子およびディスプレイシステム > 明細書

明細書 :光学素子およびディスプレイシステム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5283041号 (P5283041)
公開番号 特開2011-133642 (P2011-133642A)
登録日 平成25年6月7日(2013.6.7)
発行日 平成25年9月4日(2013.9.4)
公開日 平成23年7月7日(2011.7.7)
発明の名称または考案の名称 光学素子およびディスプレイシステム
国際特許分類 G02B  27/22        (2006.01)
G02B   5/08        (2006.01)
G02B   5/124       (2006.01)
FI G02B 27/22
G02B 5/08 Z
G02B 5/124
請求項の数または発明の数 3
全頁数 9
出願番号 特願2009-292533 (P2009-292533)
出願日 平成21年12月24日(2009.12.24)
審査請求日 平成24年10月24日(2012.10.24)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】301022471
【氏名又は名称】独立行政法人情報通信研究機構
発明者または考案者 【氏名】前川 聡
【氏名】吉田 俊介
個別代理人の代理人 【識別番号】110000556、【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
審査官 【審査官】大森 伸一
参考文献・文献 特表2002-535692(JP,A)
特開2009-300623(JP,A)
特開2010-033057(JP,A)
国際公開第2007/116639(WO,A1)
調査した分野 G02B 27/22
G02B 5/08
G02B 5/124
特許請求の範囲 【請求項1】
光反射特性が異なる第1領域および第2領域を含み、前記第1領域および前記第2領域によって区画された基板を備え、
前記第1領域は、素子面に対して立設する1以上の反射面による光の鏡面反射が起こる領域であり、
前記第2領域は、前記素子面と平行な反射面による光の乱反射が起こる領域であり、
前記素子面を平面視した場合、矩形状の前記第1領域が、島状に点在して配列され、前記第2領域が、前記第1領域のそれぞれの周囲を取り囲み、
前記第1領域のそれぞれの反射面は、前記基板に垂直に形成された矩形状の光学的な穴の内壁面に設けられ、
前記第2領域の反射面は、前記穴以外の前記基板の表面全域に設けられている光学素子。
【請求項2】
光反射特性が異なる第1領域および第2領域を含み、前記第1領域は、素子面に対して立設する1以上の反射面による光の鏡面反射が起こる領域であり、前記第2領域は、前記素子面と平行な反射面による光の乱反射が起こる領域である光学素子と、
前記光学素子の表面に向けて映像光を照射させるプロジェクタと、を備え、
前記光学素子の裏面側の空間に配された被投影物から発せられた光が前記素子面を透過する際に、前記第1領域における前記光の鏡面反射により、前記光学素子の表面側の空間に前記被投影物の実像を結像でき、
前記第2領域における前記映像光の乱反射により、前記被投影物の実像に関連する平面映像を前記第2領域に投影できるディスプレイシステム。
【請求項3】
前記第2領域は、前記平面映像を写し出すスクリーン領域として機能する請求項に記載のディスプレイシステム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は光学素子およびディスプレイシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
鏡の中の虚像として結像する鏡映像、つまり、面対称位置に結像する像を、空間に実像として結像できるマイクロミラーを備えた透過型の光学素子がすでに提案されている(特許文献1参照)。この光学素子を用いると、素子上に歪がない等倍の空中像(実像)を観察者の至近距離に作ることができる。
【0003】
詳しくは、光学素子X’は、図5に示すように、多数の2面コーナーリフレクタ20’(以下、「マイクロミラー20’」という場合がある)をマトリクス状に並べたマイクロミラーアレイ構造を備える。マイクロミラー20’のそれぞれは、互いに直交する微小な2枚の鏡面21’、22’からなり、素子面S’に対して垂直に立設して配されている。
【0004】
これにより、光学素子X’は、各マイクロミラー20’への入射光の素子面S’に対する面内方向成分が再帰反射して、入射光の素子面S’に対する垂直方向成分がそのまま透過するので、面対称結像特性を有する。このため、光学素子X’では、素子面S’の裏面側の空間に配された被投影物Oの実像が、素子面S’の表面側の空間における当該素子面S’に対する面対称位置に、鏡映像P(空中像P)として結像するという作用を有している。
【先行技術文献】
【0005】

【特許文献1】WO2007/116639号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、光学素子X’によって作られる鏡映像Pの解像度は、素子面S’内における微小なマイクロミラー20’の寸法に支配される。マイクロミラー20’を小さくすると、幾何光学的には小さなスポットに集光できるが、小さすぎると、却って、回折の影響により解像度が悪化する。よって、マイクロミラー20’の寸法には、鏡映像Pの高解像度化の観点での最適値が存在する。この場合、マイクロミラー20’の間の領域においては、光学機能を有しないデットスペースとなり、このようなデットスペースの有効利用が望まれている。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、空中像を結像可能なマイクロミラーの間のデットスペースを有効に利用できる光学素子およびこの光学素子を備えたディスプレイシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本件発明者等は、上述のマイクロミラーの間のデットスペースに、空中像と関連する平面映像を投影できると、映像の表現性の向上が図れて好都合であると考えた。例えば、素子面を構成する基板上の空間に3次元の人物像を作り出す場合に、基板の表面上のデットスペースに、この人物像の二次元の影を同時に表示すると、従来の光学素子と比較してリアリティに富む映像を再現できる。
【0009】
本発明は、このような知見に基づいてはじめて案出できたものであり、光反射特性が異なる第1領域および第2領域を含み、前記第1領域および前記第2領域によって区画された基板を備え、前記第1領域は、素子面に対して立設する1以上の反射面による光の鏡面反射が起こる領域であり、前記第2領域は、前記素子面と平行な反射面による光の乱反射が起こる領域であり、前記素子面を平面視した場合、矩形状の前記第1領域が、島状に点在して配列され、前記第2領域が、前記第1領域のそれぞれの周囲を取り囲み、前記第1領域のそれぞれの反射面は、前記基板に垂直に形成された矩形状の光学的な穴の内壁面に設けられ、前記第2領域の反射面は、前記穴以外の前記基板の表面全域に設けられている光学素子を提供する。
【0010】
また、本発明は、光反射特性が異なる第1領域および第2領域を含み、前記第1領域は、素子面に対して立設する1以上の反射面による光の鏡面反射が起こる領域であり、前記第2領域は、前記素子面と平行な反射面による光の乱反射が起こる領域である光学素子と、前記光学素子の表面に向けて映像光を照射させるプロジェクタと、を備え、前記光学素子の裏面側の空間に配された被投影物から発せられた光が前記素子面を透過する際に、前記第1領域における前記光の鏡面反射により、前記光学素子の表面側の空間に前記被投影物の実像を結像でき、前記第2領域における前記映像光の乱反射により、前記被投影物の実像に関連する平面映像を前記第2領域に投影できるディスプレイシステムを提供する。
【0011】
なお、ここで、第2領域は、前記平面映像を写し出すスクリーン領域として機能している。
【0012】
以上の構成により、本発明のディスプレイシステムでは、映像の表現性の向上を図れて有益である。例えば、第1領域によって空間に3次元の人物像を作り出す場合に、第2領域(スクリーン領域)に、この人物像の二次元の影を同時に表示すると、従来の光学素子と比較してリアリティに富む映像を再現できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、空中像を結像可能なマイクロミラーの間のデットスペースを有効に利用できる光学素子およびこの光学素子を備えたディスプレイシステムが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態によるディスプレイシステムの全体構成を模式的に示した斜視図である。
【図2】図1の光学素子の基板端部での拡大斜視図である。
【図3】図1の光学素子の基板端部での素子表面の拡大図である。
【図4】本発明の変形例による光学素子の基板端部での拡大斜視図である。
【図5】従来の光学素子を含む光学システムを模式的に示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。

【0018】
図1は、本発明の実施形態によるディスプレイシステムの全体構成を模式的に示した斜視図である。図2は、図1の光学素子の基板端部での拡大斜視図である。

【0019】
図1に示すように、本実施形態のディスプレイシステム100は、光学素子Xを備える。

【0020】
この光学素子Xを構成する基板10は、図2に示すように、マイクロミラー領域S1(第1領域)およびスクリーン領域S2(第2領域)によって区画されている。

【0021】
まず、マイクロミラー領域S1の構成および機能について述べる。

【0022】
光学素子Xの基板10では、島状に点在する多数のマイクロミラー領域S1毎に2面コーナーリフレクタ20(以下、「マイクロミラー20」という場合がある)が高密度に敷詰めて配列されている。

【0023】
これらのマイクロミラー20のそれぞれが、マイクロ光学素子(単位光学素子)として機能しており、図1に示すように、光学素子Xの裏面側の空間に配された被投影物Oから発せられた光200が光学素子Xの素子面Sを透過する際に、マイクロミラー領域S1での各マイクロミラー20による光200の鏡面反射によって、光学素子Xの表面側の空間に被投影物Oの実像(鏡映像P)を結像できる(詳細は後述する)。

【0024】
なお、本明細書では、図2に示しように、薄いシート状の基板10の厚みの中央部を通り、かつ、基板10の主面に平行な面(換言すると、マイクロミラー20を形成する後述の内壁面21、22と直交する面)を、便宜上「素子面S」と定義するが、このような素子面Sは、本技術を具体化した製品に実在するものではなく、あくまで仮想面に過ぎない。但し、光学素子Xの基準面として、素子面Sを上述の如く選ぶと、光学素子Xの構成の説明において都合がよい。また、本技術を具体化した製品では、基板10に微小なマイクロミラー20が多数形成されているが、図面の図示では、マイクロミラー20の大きさを誇張して表し、マイクロミラー20の個数を図示できる程度に略している。

【0025】
ところで、マイクロミラーアレイ構造(マイクロミラー20)の形成では、図2に示すように、基板10に垂直に形成された光学的な穴を用いることができる。例えば、基板10の厚み方向に、基板10の主面に対して垂直に貫通する複数の矩形状の貫通穴H(ここでは、正方形の貫通穴H)を形成するとよい。つまり、マイクロミラー20は、貫通穴Hを区画する4つの内壁面21~24の内の内壁面21、22に形成されて、直角に折れた2面コーナーリフレクタ(光の鏡面反射が起こる反射面)になっている。一方、鏡面仕上げが行われた内壁面21、22のそれぞれに対向する内壁面23、24では、光の多重散乱による迷光を抑制する観点から反射不能な面に仕上げるか、あるいは、これらの内壁面23、24を素子面Sに対して直角とならないよう傾けて形成して、鏡面と平行にならないようにするとよい。

【0026】
なお、ここでは、「光学的な穴」として上述の中空状態の貫通穴Hを例示したが、本明細書において、「光学的な穴」とは、必ずしも、これに限らず、光を透過できる部分であればよい。例えば、このような貫通穴Hの中空部に透明な矩形状の固体を配設させること、あるいは、貫通穴Hの中空部に透明な気体や液体を充填させること、によっても、「光学的な穴」の機能が発揮され、これにより、貫通穴Hの中空部の屈折率を適切に調整できる。

【0027】
次に、マイクロミラーアレイ構造の設計スペックの一例を説明する。

【0028】
以上のマイクロミラーアレイ構造では、マイクロミラー20に用いる貫通穴Hの2方向の幅を例えば、50μm以上、1000μm以下の範囲内に設定するとよい。本実施形態では、その幅を100μm程度に設定している。また、貫通穴Hの高さ(基板10の厚みに相当)を例えば、50μm以上、1000μm以下の範囲内に設定するとよい。本実施形態では、厚みを100μm程度に設定している。上述の貫通穴Hの幅は、マイクロミラー20に用いる2つの鏡面の幅を規定し、上述の貫通穴Hの高さは、マイクロミラー20に用いる2つの鏡面の高さを規定する。よって、本実施形態では、これらの鏡面は、幅と高さとがほぼ等しい正方形となっている。このようにして、本実施形態では、微小なマイクロミラー20を、約5cm角の基板10に敷詰め、これにより、数万ないし数十万個のマイクロミラー20が、基板10内に組み込まれている。

【0029】
次に、マイクロミラーアレイ構造の製造方法の一例を説明する。

【0030】
まず、ナノ加工によって金属製の金型に整列した筒状体を作成する。そして、上述の内壁面21、22に対応する筒状体の側面に、面粗さを50nm以下とした平滑な鏡面形成を行う。次いで、作成された金型を用いてナノインプリント工法または電鋳工法により反転転写を行い、これにより、所定ピッチの複数の貫通穴Hを利用した各マイクロミラー20を形成する。

【0031】
電鋳工法を用いて基板10をアルミやニッケルなどの金属製とした場合、内壁面21、22は、金型の面粗さが充分に小さければ、それによって自然に鏡面となる。また、ナノインプリント工法を用いて基板10を樹脂製とした場合、内壁面21、22に、スパッタリング法によって鏡面コーティングを施すとよい。

【0032】
以上に述べたマイクロミラーアレイ構造によれば、基板10の一方側(表面側或いは裏面側)から貫通穴Hに入った光を一方の鏡面(内壁面21、22のうちの一方)によって鏡面反射させ、更にその反射光を他方の鏡面(内壁面21、22のうちの他方)によって鏡面反射させて、基板10の他方側(裏面側或いは表面側)へ通過させる機能を有する。

【0033】
つまり、本実施形態の光学素子Xでは、素子面Sのマイクロミラー領域S1を光が透過する際に、素子面Sに対して垂直に立設している鏡面(内壁面21、22)による光の鏡面反射が2回起こる。これにより、素子面Sは、基板10の一方側にある被投影物Oの実像を、その他方側の面対称位置に鏡映像Pとして結像させる面となる。

【0034】
なお、このようなマイクロミラーアレイ構造の光学的な機能(2回反射光による光学特性)は、上述の特許文献1においてすでに詳細に説明されている。よって、ここでは、このマイクロミラーアレイ構造の機能の詳細な説明は省略する。

【0035】
次に、本実施形態のディスプレイシステム100の特徴部である平面映像P1(図1参照)を投影できるスクリーン領域S2の構成および機能について述べる。

【0036】
図3は、図1の光学素子の基板端部での素子表面の拡大図である。

【0037】
図1に示すように、本実施形態のディスプレイシステム100は、上述の光学素子Xの基板10の表面(おもて面)側に向けて映像光30Aを照射させるプロジェクタ30を備える。このプロジェクタ30としては、CRTプロジェクタ、液晶プロジェクタ、DLPプロジェクタなどを公知のシステムを用いることができる。よって、プロジェクタ30の構成や機能の詳細な説明は、ここでは、省略する。

【0038】
本実施形態の光学素子Xは、図2および図3に示すように、マイクロミラー領域S1と光反射特性が異なり、素子面Sと平行なスクリーン領域S2を含み、このようなスクリーン領域S2は、プロジェクタ30からの映像光30Aの乱反射が起こる領域となっている。

【0039】
そして、図3の網掛け図示から理解できるとおり、素子面Sを平面視した場合、光学素子Xのスクリーン領域S2は、上述の矩形状(ここでは、正方形)の貫通孔H以外の基板10の表面全域に形成されており、詳しくは、このスクリーン領域S2は、矩形状(ここでは、正方形)のマイクロミラー領域S1のそれぞれを取り囲むように、貫通孔Hの幅方向と平行な2方向に帯状に延在している。

【0040】
これにより、本実施形態の光学素子Xでは、従来の光学素子X’において光学機能を有しなかったマイクロミラー20間のデットスペースを、プロジェクタ30からの映像光30Aを用いた平面映像P1(図1参照)を投影できるスクリーン領域S2として有効に活用できる。また、本実施形態では、光学素子Xのマイクロミラー領域S1は、100μm程度の微小な正方形領域なので、スクリーン領域S2に平面映像P1を投影させても、平面映像P1の視認においてマイクロミラー領域S1は問題とならない。

【0041】
なお、上述のスクリーン領域S2を形成するには、映像光30Aが適度に乱反射するように、金型を用いて基板10の表面にエンボス加工などを施すとよい。

【0042】
以上のとおり、本実施形態の光学素子Xは、光反射特性が異なるマイクロミラー領域S1およびスクリーン領域S2を備える。マイクロミラー領域S1は、素子面Sに対して立設するマイクロミラー20(反射面)による光の鏡面反射が起こる領域である。スクリーン領域S2は、素子面Sと平行な基板10の表面(反射面)による光の乱反射が起こる領域である。

【0043】
以上の構成により、本実施形態のディスプレイシステム100では、光学素子Xの裏面側の空間に配された被投影物Oから発せられた光200が素子面Sを透過する際に、マイクロミラー領域S1のマイクロミラー20での光200の鏡面反射により、光学素子Xの表面側の空間に被投影物Oの実像(鏡映像P)を結像できる。同時に、スクリーン領域S2でのプロジェクタ30からの映像光30Aの乱反射により、被投影物Oの実像に関連する平面映像P1を基板10の表面上のスクリーン領域S2にも投影できる。

【0044】
このようにして、本実施形態のディスプレイシステム100では、映像の表現性の向上を図れて有益である。例えば、素子面Sを構成する基板10上の空間に3次元の人物像を作り出す場合に、基板10の表面上のスクリーン領域S2に、この人物像の二次元の影を同時に表示すると、従来の光学素子X’と比較してリアリティに富む映像を再現できる。そして、このような映像の表現性の向上により、エンターテイメント立体映像、立体映像によるミュージアムでの展示、立体映像による商品広告などの様々な用途へのディスプレイシステム100の利用拡大が期待できる。

【0045】
(変形例)
本実施形態の光学素子Xでは、上述のとおり、中空状態の貫通孔Hの内壁面21、22にマイクロミラー20が形成されている。

【0046】
本変形例の光学素子XXにおいては、このようなマイクロミラー20に代えて、図4に示すように、基板110の表面から基板110の厚み方向に突出してマトリクス状に配された透明な矩形体Dを用いてマイクロミラー120が形成されている。この場合、マイクロミラー120は、矩形体Dを区画する4つの側壁面121~124の内の側壁面121、122に形成されて、直角に折れた2面コーナーリフレクタ(光の鏡面反射が起こる反射面)になっている。一方、鏡面仕上げが行われた側壁面121、122のそれぞれに対向する側壁面123、124では、光の多重散乱による迷光を抑制する観点から反射不能な面に仕上げるか、あるいは、これらの側壁面123、124を素子面(図示せず)に対して直角とならないよう傾けて形成して、鏡面と平行にならないようにするとよい。

【0047】
また、スクリーン領域(図4では図示せず)の形成では、矩形体Dの間の空間を適宜の充填部材(図示せず)で埋めて、この充填部材の表面が乱反射面となるように表面処理を行うとよい。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明は、空中像を結像可能なマイクロミラーの間のデットスペースを有効に利用できる光学素子およびこの光学素子を備えたディスプレイシステムを提供する。よって、本発明は、エンターテイメント立体映像、立体映像によるミュージアムでの展示、立体映像による商品広告などの様々な用途に利用できる。
【符号の説明】
【0049】
10、110 基板
20、120 2面コーナーリフレクタ(マイクロミラー)
30 プロジェクタ
30A 映像光
100 ディスプレイシステム
O 被投影物
P 鏡映像(空中像)
P1 平面映像
S 素子面
S1 マイクロミラー領域(第1領域)
S2 スクリーン領域(第2領域)
X、XX 光学素子
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4