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明細書 :点字学習装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第2866931号 (P2866931)
公開番号 特開平10-232599 (P1998-232599A)
登録日 平成10年12月25日(1998.12.25)
発行日 平成11年3月8日(1999.3.8)
公開日 平成10年9月2日(1998.9.2)
発明の名称または考案の名称 点字学習装置
国際特許分類 G09B 21/00      
FI G09B 21/00 B
請求項の数または発明の数 1
全頁数 4
出願番号 特願平09-049785 (P1997-049785)
出願日 平成9年2月18日(1997.2.18)
審査請求日 平成9年2月18日(1997.2.18)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】391027413
【氏名又は名称】郵政省通信総合研究所長
発明者または考案者 【氏名】海老名 毅
審査官 【審査官】江塚 政弘
参考文献・文献 特開 平8-328816(JP,A)
調査した分野 G09B 21/00
特許請求の範囲 【請求項1】
コンピュータに内蔵された点字学習ソフトウエアを用いて、触覚によって点字を表示する触覚ディスプレイ装置を制御する点字学習装置であって、
コンピュータに内蔵された制御用ソフトウエアからの出力を音声信号に変換する音声合成装置を備え、
上記触覚ディスプレイ装置は点字を表示する触覚ピンと、該触覚ピンとは異なったスイッチとを設けた触覚ディスプレイユニットを複数並設して構成し、
上記点字学習ソフトウエアから出力された点字データを上記制御用ソフトウエアを介して上記触覚ディスプレイ装置に出力し、上記触覚ピンを駆動して点字として表示すると共に、点字の学習者が上記触覚ピンに接触すると、上記制御用ソフトウエアを介して上記触覚ピンで表示している点字に対応した文字の発音を上記音声合成装置から音声信号として出力し、かつ上記スイッチに接触すると、対応する上記触覚ディスプレイユニットにおける上記触覚ピンの配列の状態を上記制御用ソフトウエアを介して上記音声合成装置から音声信号として出力するように構成したことを特徴とする点字学習装置。
発明の詳細な説明 【発明の詳細な説明】

【0001】

【発明の属する技術分野】本発明は視覚障害者等といった点字の学習者が点字を容易に習得することができる点字学習装置に関するものである。

【0002】

【従来の技術】従来より、視覚障害者のために例えばワードプロセッサソフトウエアにより作成した文書等を点字や音声に変換して伝達する技術が開発されていた。

【0003】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、充分に点字をマスターしていない視覚障害者にとっては点字での表現は容易に内容を理解することができず、一方、音声だけではいつまでたっても点字を習得することができないといった問題点があった。

【0004】

【課題を解決するための手段】本発明は上記に鑑みてなされたものであり、コンピュータに内蔵された点字学習ソフトウエアを用いて、触覚によって点字を表示する触覚ディスプレイ装置を制御する点字学習装置であって、コンピュータに内蔵された制御用ソフトウエアからの出力を音声信号に変換する音声合成装置を備え、上記触覚ディスプレイ装置は点字を表示する触覚ピンと、該触覚ピンとは異なったスイッチとを設けた触覚ディスプレイユニットを複数並設して構成し、上記点字学習ソフトウエアから出力された点字データを上記制御用ソフトウエアを介して上記触覚ディスプレイ装置に出力し、上記触覚ピンを駆動して点字として表示すると共に、点字の学習者が上記触覚ピンに接触すると、上記制御用ソフトウエアを介して上記触覚ピンで表示している点字に対応した文字の発音を上記音声合成装置から音声信号として出力し、かつ上記スイッチに接触すると、対応する上記触覚ディスプレイユニットにおける上記触覚ピンの配列の状態を上記制御用ソフトウエアを介して上記音声合成装置から音声信号として出力するように構成する手段を提供するものである。

【0005】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態における点字学習装置の構成を示すブロック図である。

【0006】
図において、1は触覚ディスプレイ装置であり、触覚ディスプレイモジュール1′を並設して構成したものである。この触覚ディスプレイモジュール1′は表面に縦3ドット×横2ドットの表示ドット1a及びスイッチ1bが形成されている。

【0007】
上記表示ドット1aは図示していない駆動機構によって駆動され、任意の表示ドット1aが選択された場合には、その表示ドット1aは触覚ディスプレイモジュール1′の表面に突出し、かつ表示ドット1aに指等が接触している場合には触覚ディスプレイモジュール1′毎の接触データ信号を出力するように機能する。また、表示ドット1aが選択されなかった場合には、触覚ディスプレイモジュール1′の表面に突出しないように構成されている。

【0008】
また、上記スイッチ1bは例えば触覚ディスプレイモジュール1′の表面に突出しており、このスイッチ1bの操作により、後述するように表示ドット1aの配置状態を音声で点字の学習者に伝達することができる。

【0009】
2は1台のコンピュータであり、2aはコンピュータ2に内蔵されている点字学習ソフトウエア、2bは点字学習ソフトウエア2aと触覚ディスプレイ装置1の間に入って機能する制御用ソフトウエアであり、視覚障害者が触覚ディスプレイ装置1で点字を認識できるように例えばワードプロセッサソフトウエアで作成された文書のデータを点字データに変換するといった機能を有する。

【0010】
すなわち、点字データ信号A1に基づいて触覚ディスプレイ装置1の触覚ディスプレイモジュール1′毎に各表示ドット1aを駆動させて点字の表示を行うことができるように構成している。

【0011】
具体的には図2に示す模式図を用いて説明すると、触覚ディスプレイ装置1に表示ドット1aを用いて「こんにちわ」と点字で表示されている。尚、図において表示ドット1aが”●”の場合は表示ドット1aが触覚ディスプレイモジュール1′から突出している状態を表している。

【0012】
ここで「ち」に相当する点字が表示されている触覚ディスプレイモジュール1′のスイッチ1bを触ると、「ち」を表示している触覚ディスプレイモジュール1′のスイッチ接触信号A2が制御用ソフトウエア2bに出力され、制御用ソフトウエア2bは「ち」に対応した配列の点字を表示している表示ドット1aの配列を「上の左側のピン、中央の左右のピン、下の左側のピンが立っています」という音声対応信号Bが制御用ソフトウエア2bから音声合成装置3に出力され、音声信号Cに変換されてスピーカ4を介して読み上げられる。

【0013】
また、突出した表示ドット1aを手等で接触すると接触情報が触覚ディスプレイ装置1から触覚位置データ信号A2がコンピュータ2の制御用ソフトウエア2bに伝送され、制御用ソフトウエア2bは音声合成装置3に音声対応信号Bを出力し、接触した表示ドット1aに対応する音声信号Cをスピーカ4を介して音声で表現する。

【0014】
以上の動作を図3に示すフローチャートにて説明する。先ず、ステップS1で予めワードプロセッサソフトウエアで作成し、ハードディスク等に記憶されていた文書のデータを図示していないメモリーに読み込む。

【0015】
ステップS2で読み込んだ文書のデータを点字学習ソフトウエア2aは点字データに変換する。

【0016】
ステップS3で点字データ信号A1を制御用ソフトウエア2bを介して触覚ディスプレイ装置1に表示する。

【0017】
ステップS4で制御用ソフトウエア2bに対して触覚ディスプレイ装置1からどのようなデータが出力されるかを検出する。

【0018】
すなわち、触覚センサ1aに入力があった場合、ステップS5で制御用ソフトウエア2bは触覚ディスプレイ装置1から表示ドット1aに接触した触覚位置データ信号A2を受信すると、その触覚位置データ信号A2から対応する触覚ディスプレイユニット1′が表示している点字に対応する音声対応信号Bを音声合成装置3に出力し、音声合成装置3は音声信号Cをスピーカ4に出力して点字に対応した音声を発生して視覚障害者が認識できるようにする。

【0019】
一方、ステップS4でスイッチ接触信号A2が触覚位置データ信号A2から制御用ソフトウエア2bに入力があった場合、ステップS6で対応する触覚ディスプレイユニット1′が表示している点字の配列に関する音声対応信号Bを音声合成装置3に出力し、音声合成装置3は音声信号Cをスピーカ4に出力して点字の配列に対応した音声を視覚障害者が認識できるようにする。

【0020】
以上のようなフローチャートで示した動作に基づいて、本実施形態の点字学習装置では、視覚障害者は、点字の表示ドットの配列を触覚だけでなく音声でも確認することができる。

【0021】
以上のように、本発明の実施形態を説明してきたが、本発明はここで示した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された構成を変更しない限り適宜に実施できる。例えば、本実施形態では点字学習ソフトウエア及び制御用ソフトウエアを一台のコンピュータに内蔵させているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらのソフトウエアは複数台のコンピュータに分割して内蔵させても構わない。

【0022】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の点字学習装置では、視覚障害者が単に点字を触覚で理解するだけでなく、音声でその点字の発音と点字の配列を認識することが可能になり、従来に比べて速やかに点字を習得することができる等、優れた効果を奏する。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2