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明細書 :ディジタルデータ検索情報提示システム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3612562号 (P3612562)
公開番号 特開2003-067415 (P2003-067415A)
登録日 平成16年11月5日(2004.11.5)
発行日 平成17年1月19日(2005.1.19)
公開日 平成15年3月7日(2003.3.7)
発明の名称または考案の名称 ディジタルデータ検索情報提示システム
国際特許分類 G06F 17/30      
G06F 13/00      
FI G06F 17/30 110F
G06F 17/30 350C
G06F 13/00 520F
請求項の数または発明の数 2
全頁数 7
出願番号 特願2001-257674 (P2001-257674)
出願日 平成13年8月28日(2001.8.28)
審査請求日 平成13年8月28日(2001.8.28)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】301022471
【氏名又は名称】独立行政法人情報通信研究機構
発明者または考案者 【氏名】山▲崎▼ 達也
個別代理人の代理人 【識別番号】100082669、【弁理士】、【氏名又は名称】福田 賢三
【識別番号】100095337、【弁理士】、【氏名又は名称】福田 伸一
【識別番号】100061642、【弁理士】、【氏名又は名称】福田 武通
審査官 【審査官】高瀬 勤
参考文献・文献 日高,通信環境を考慮した情報ナビゲーションの提案,情報処理学会全国大会講演論文集,日本,社団法人情報処理学会,1997年 9月24日,第55回(平成9年後期)(3),p.426-427
日高,久保田,マルチメディア情報流通方式の提案,情報処理学会全国大会講演論文集,日本,社団法人情報処理学会,1997年 3月12日,第54回(平成9年前期)(3),p.595-596
調査した分野 G06F 17/30
G06F 13/00
JSTPlus(JOIS)
特許請求の範囲 【請求項1】
複数のディジタルデータが収蔵されたデータアーカイブを含むネットワークと、
上記ネットワークに接続可能な端末装置と、
上記ネットワーク上で提供可能なディジタルデータ毎に予め定めた項目情報を付加してデータベース化したディジタルデータ検索情報を用いて、ディジタルデータの検索を行う検索手段と、
上記端末装置を介して端末使用者が項目情報を特定した検索条件に基づき上記検索手段により抽出されたディジタルデータが収蔵されたデータアーカイブから、当該端末装置までの通信品質を判定する通信品質判定手段と、
上記検索手段により抽出されたディジタルデータ群における検索条件と項目情報とのマッチング整合性および通信品質に基づいて、端末使用者が指定した順位付けに応じた序列にディジタルデータを並べ替え、この順位でディジタルデータを提示する情報提示手段と、
からなることを特徴とするディジタルデータ検索情報提示システム。
【請求項2】
上記情報提示手段は、当該端末で取り扱い可能なディジタルデータの種別を予め記憶しておくことで、取り扱えないディジタルデータが検索手段の検索により抽出された場合は、これを提示情報から除外するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のディジタルデータ検索情報提示システム。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テキスト、音声、静止画像、動画像などのマルチメディアデータを収蔵するデジタルアーカイブを含むネットワークに接続されている端末装置から、当該端末装置の使用者が所望のディジタルデータを検索するために用いるディジタルデータ検索情報提示システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネットのようなネットワーク上で提供可能なディジタルデータを、ネット接続された端末装置から検索する場合、ネットワーク上で提供されているサーチエンジンが一般に利用されている。サーチエンジンの検索手法には種々のノウハウがあるものの、基本的には、端末利用者(ユーザ)が打ち込んだキーワードと完全一致(もしくは部分一致)する情報を含むコンテンツ群のURLを抽出し、これらに序列を付けた後、検索情報としてユーザに提示するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の検索情報提示システムでは、ユーザの入力したキーワードとのマッチング検索しか行っていないため、抽出したコンテンツの容量や端末とコンテンツ間のネットワーク品質、あるいは端末性能に依拠したコンテンツ表示(あるいは再生)の可否を考慮していない。従って、最終的にユーザが得られる検索情報としての品質は低いレベルになる可能性もあり、必ずしもユーザの満足度が高い検索情報提示システムとは言えなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、複数のディジタルデータが収蔵されたデータアーカイブを含むネットワークと、上記ネットワークに接続可能な端末装置と、上記ネットワーク上で提供可能なディジタルデータ毎に予め定めた項目情報を付加してデータベース化したディジタルデータ検索情報を用いて、ディジタルデータの検索を行う検索手段と、上記端末装置を介して端末使用者が項目情報を特定した検索条件に基づき上記検索手段により抽出されたディジタルデータが収蔵されたデータアーカイブから、当該端末装置までの通信品質を判定する通信品質判定手段と、上記検索手段により抽出されたディジタルデータ群における検索条件と項目情報とのマッチング整合性および通信品質に基づいて、端末使用者が指定した順位付けに応じた序列にディジタルデータを並べ替え、この順位でディジタルデータを提示する情報提示手段と、からなることを特徴とする。
【0005】
また、請求項2に係る発明は、上記請求項1に記載のディジタルデータ検索情報提示システムにおいて、上記情報提示手段は、当該端末で取り扱い可能なディジタルデータの種別を予め記憶しておくことで、取り扱えないディジタルデータが検索手段の検索により抽出された場合は、これを提示情報から除外するようにしたことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面に基づいて、本発明に係るディジタルデータ検索情報提示システムの実施形態を説明する。
【0007】
図1に示すように、インターネット等のネットワーク1には複数のデータアーカイブ(例えば、第1データアーカイブ21,第2データアーカイブ22,…第Nデータアーカイブ2N)が含まれ、これら第1~第Nデータアーカイブ21~2Nに収蔵された様々なディジタルデータ(例えば、第1データアーカイブ21にはメディアm11,m12,m13,…、第2データアーカイブ22にはメディアm21,m22,m23,…、第Nデータアーカイブ2NにはメディアmN1,mN2,mN3,…等)が収蔵されている。
【0008】
上記ネットワーク1に接続可能な端末装置であるユーザ端末3には、ネットワーク上の検索機能がアプリケーションとして組み込まれており、端末使用者(ユーザ)が特定した検索条件に基づいて、第1~第Nデータアーカイブ21~2Nから該当するディジタルデータを抽出し、ユーザ要求に応じた序列で情報提示するようにしてある。
【0009】
ここで、上記ユーザ端末3に組み込んだアプリケーションにより提供される機能(コンテンツ検索部3a,システムQoS測定部3b,QoSシナリオ導出部3c)につき説明する。
【0010】
コンテンツ検索部3aは、「ネットワーク上で提供可能なディジタルデータ毎に予め定めた項目情報を付加してデータベース化したディジタルデータ検索情報を用いて、ディジタルデータの検索を行う検索手段」として機能し、第1~第Nデータアーカイブ21~2Nが収蔵するディジタルデータ(メディアm)のデータベースから検索条件に該当するものを抽出する。各メディアmjk(j,kは自然数であり、第jアーカイブ2jにおけるk番目のディジタルデータを意味する。)には、属性情報として、キーワード、容量、タイプ、フォーマットがついている(図2参照)。
【0011】
上記属性情報における“キーワード”はメディアmの特徴を表す複数の自然言語であり、“容量”はそのメディアmのサイズを表す量(単位はビット)であり、“タイプ”はメディアの属するカテゴリー(例えば、動画像、音声、テキスト等)を表し、“フォーマット”はメディアが圧縮符号化されている場合の符号化方式を表す。すなわち、これらの属性情報を項目情報として付加したデータベースを構築しておくことで、様々な検索条件による絞り込みが可能となり、また、検索結果の順位付け情報としても用いることができる。
【0012】
なお、コンテンツ検索部3aが検索に用いるデータベースに付加する項目情報は、上述した4種類の属性情報に限定されるものではなく、任意に設定することができるのは言うまでもない。また、このようなコンテンツ検索部3aが検索に用いるデータベースは各ユーザ端末3毎に用意する必要はなく、ネットワーク1上に置くようにしても良いし、コンテンツ検索機能自体もネットワーク1上に置いて、ユーザ端末3からの要求に応じた検索結果を当該ユーザ端末3へ送信するようにしても良い。
【0013】
上記システムQoS測定部3bは、「端末装置を介して端末使用者が特定した検索条件に基づき上記検索手段により抽出されたディジタルデータが収蔵されたデータアーカイブから、当該端末装置までの通信品質を判定する通信品質判定手段」として機能し、ネットワーク品質や端末性能によるサービス品質(Quality of Service:QoS)によるランク付けに供するための通信速度を測定するのである。具体的には、アプリケーションが動作しているユーザ端末3から、検索でヒットしたメディアmを収蔵している第jアーカイブ2jまでのネットワークパスのスループット(ビット/秒)をシステムQoS測定部3bにより計測するもので、その計測値はTh(ユーザ端末3から第1アーカイブ21までの計測値はTh、ユーザ端末3から第2アーカイブ22までの計測値はTh、…ユーザ端末3から第Nアーカイブ2Nまでの計測値はTh)と表す。
【0014】
上記QoSシナリオ導出部3cは、「検索手段により抽出されたディジタルデータ群の各項目情報と各通信品質とに基づいて、端末使用者が指定した順位付けに応じた序列にディジタルデータを並べ替え、この順位でディジタルデータを提示する情報提示手段」として機能し、上記システムQoS測定部3bにより測定した通信品質と、端末入力されたユーザ要求によるランク付けとに基づいて、ヒットした複数のメディアmの情報提示順位を決定し、最終的にユーザに情報提示を行うのである。そして、QoSシナリオ導出部3cは、検索情報や通信品質等の情報を用いて決定した情報提示順位を、「ユーザの要求を反映するようなメディアmの収集順序」として提示することができ、この収集順序をQoSシナリオと呼ぶ。すなわち、本実施形態におけるQoSシナリオ導出部3cは、ヒットしたメディアmの収集順序であるQoSシナリオを導出して、ユーザに提示するのである。
【0015】
ユーザは、QoSシナリオを導出するための諸条件を、例えば、図3に示すようなユーザインターフェースウィンドウで指定する。“キーワード”はユーザの必要とする情報を表す語を入力するもので、コンテンツ検索部3aによる検索に用いる。“重要度”は、キーワードとQoSのどちらに比重を置くかを相対的に指定するパラメータで、QoSシナリオ導出部3cによる情報提示の順位付けに用いる。例えば、キーワードに対する重要度をw、QoSに対する重要度をwとして指定(但し、0≦w,w≦100、w+w=100)すると、wとwのパーセンテージに応じて、ヒットしたメディアmの順位付けを行うのである。なお、wやwの入力に際してユーザがこの制約を超えた数値を入力しても、自動的に正規化を行うようにしたり、一方のパーセンテージを指定すると他方のパーセンテージが自動的に決定されるようにしても良い。
【0016】
また、図3のユーザインターフェースウィンドウにおける“タイプ”は、最も必要とするメディアのタイプ(例えば、テキスト)を指定するもので、このタイプのメディアmの優先順位を上げるような順位付けをQoSシナリオ導出部3cが行う。タイプの指定はオプション的なものであり、必要なタイプを指定するか否かもユーザの任意選択に委ねられる。“フォーマット選別”は例えばチェックボタンとなっており、このボタンがチェックにより選択されている場合は、ユーザ端末3で復号化できないフォーマットのメディアmを提示情報から除外する。すなわち、「当該端末で取り扱い可能なディジタルデータの種別を予め記憶しておくことで、取り扱えないディジタルデータが検索手段の検索により抽出された場合は、これを提示情報から除外する」機能をQoSシナリオ導出部3cが備えるのである。なお、当該ユーザ端末3でデコード可能なフォーマットタイプをQoSシナリオ導出部3cに記憶させる処理は、アプリケーションのインストール時に自動的に行ったり、その後ユーザが随時行ったりすれば良い。
【0017】
次に、上述したQoSシナリオを構成する過程の一具体例を、図4を参照して説明する。
【0018】
まず、ユーザインターフェースウィンドウからユーザの検索要求を受け付けると、キーワードマッチングにより複数のアーカイブ(第1~第Nデータアーカイブ21~2N)よりメディアmの検索を行い、例えば、n個(nは自然数)のメディアmがヒットした場合、予め定めたマッチング基準に基づいて、マッチング整合性の高い順にnから1までを降べきにスコアリングして、スコアリングnを生成する。すなわち、nにおけるスコアナンバが大きい(nに近い)ほどキーワードによるマッチング整合性が高いことになる。なお、キーワードマッチングの手法は特に限定されるものではない。例えば、類義語等を収録するシソーラス辞書を用いる方法や、ファジー推論を用いる方法を併用することにより、類似性を含めたマッチング整合性の度合いの優劣をつけることができるので、あいまい性を含めたマッチングを本システムに適用しても良い。
【0019】
検索でヒットした各メディアmが収蔵されているアーカイブまでのスループットThを測定し、各メディアmjk毎に、〔mjkの容量〕÷〔収蔵アーカイブまでのTh〕を算出する。この値は、各メディアmjkをアーカイブからユーザ端末3へダウンロードする時間の目安となるもので、値の小さい順にnから1まで降べきにスコアリングして、スコアリングnを生成する。すなわち、nにおけるスコアナンバが大きい(nに近い)ほど収集しやすいことを意味する。
【0020】
続いて、n個のメディアmの夫々に対し、「w×n(mjk)+w×n(mjk)」を求め、この値の大きい順に順位付けを行い、1番目からn番目まで昇順に並べる。これが、図4における重要度を考慮した重み付け順位である。なお、上式においてn(mjk)とn(mjk)は、それぞれスコアリングn,n内でのmjkのスコア値を表す。
【0021】
続いて、ユーザの指定したタイプのメディアmを優先的に収集するよう、メディアタイプによるソーティングを行い、強制的に指定タイプのメディアを他のタイプのメディアよりも上位へ位置させる。これが、図4におけるタイプによるソーティングである。なお、上述したようにタイプの指定はオプション的なものであるから、ユーザが“タイプ”を特に指定しなければ、このソーティングの処理は行われない。
【0022】
最後に、フォーマット選別がチェックボタンにより選ばれていた場合、復号できないメディアを省くフィルタリングを行い、これによって、検索でヒットしたn個のメディアがI個(I≦n)に削減される。これが、図4におけるフォーマットによるフィルタリングである。
【0023】
上記のようにして、1~Iまで順位付けしたメディアのQoSシナリオが決定されると、この順位付けに従ってメディアの収集を行うのである。なお、上記のようにして決定するQoSシナリオは、ネットワーク上に分散している情報を収集して利用者個々人の要求に応じた展示を行うディジタルミュージアムの構築に好適であり、比較的短時間でダウンロードできるマルチメディアデータ等を最初にユーザに提示し、それをユーザが鑑賞している間に後続のマルチメディアデータを順次収集してゆけば、ユーザの待機時間を減少させることができる。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、本願請求項1に係るディジタルデータ検索情報提示システムによれば、従来は検索情報の結果提示に際して考慮されていなかった通信品質を考慮することにより、よりユーザ要求に即したディジタルデータの検索結果を提示することができ、ユーザの端末装置へディジタルデータが伝送されるまでに要するユーザの待機時間を低減することが可能となる。
【0025】
また、請求項2に係るディジタルデータ検索情報提示システムは、当該端末装置で取り扱えないディジタルデータを強制的に除外するので、無駄なディジタルデータの収集を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディジタルデータ検索情報提示システムの概略構成図である。
【図2】メディア毎に付加する属性情報の説明図である。
【図3】ユーザインターフェースウィンドウのイメージ図である。
【図4】QoSシナリオの構成過程を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ネットワーク
21~2N 第1~第Nアーカイブ
3 ユーザ端末
3a コンテンツ検索部
3b システムQoS測定部
3c QoSシナリオ導出部
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3