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明細書 :無線通信システム、中継局装置および無線通信方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5266470号 (P5266470)
公開番号 特開2010-045642 (P2010-045642A)
登録日 平成25年5月17日(2013.5.17)
発行日 平成25年8月21日(2013.8.21)
公開日 平成22年2月25日(2010.2.25)
発明の名称または考案の名称 無線通信システム、中継局装置および無線通信方法
国際特許分類 H04W  16/26        (2009.01)
H04W  92/20        (2009.01)
H04B   7/15        (2006.01)
H04W  84/18        (2009.01)
FI H04W 16/26
H04W 92/20 110
H04B 7/15 Z
H04W 84/18
請求項の数または発明の数 4
全頁数 23
出願番号 特願2008-208752 (P2008-208752)
出願日 平成20年8月13日(2008.8.13)
新規性喪失の例外の表示 特許法第30条第2項適用 平成20年2月27日 社団法人電子情報通信学会発行の「電子情報通信学会技術研究報告 信学技報 Vol.107 No.518」に発表
審査請求日 平成23年6月29日(2011.6.29)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
【識別番号】504132272
【氏名又は名称】国立大学法人京都大学
発明者または考案者 【氏名】杉山 隆利
【氏名】梅原 大祐
個別代理人の代理人 【識別番号】100064908、【弁理士】、【氏名又は名称】志賀 正武
【識別番号】100108453、【弁理士】、【氏名又は名称】村山 靖彦
審査官 【審査官】齋藤 哲
参考文献・文献 特開2010-016721(JP,A)
特開2008-154245(JP,A)
梅原大祐 他,不均一トラヒック環境下における無線中継ネットワークコーディングの特性解析,電子情報通信学会技術研究報告, 情報ネットワーク 108(60),日本,一般社団法人電子情報通信学会,2008年 5月22日,pp.19-24
調査した分野 H04B 7/14-7/22,7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
特許請求の範囲 【請求項1】
無線局間のパケット中継を行う中継局装置と、互いに電波が到達不可能で前記中継局装置を介してパケットの送受信を行う前記無線局とを備えた無線通信システムであって、
前記中継局装置が、バッファに存在するパケットの宛先と数量とに応じて前記パケットを送信する際に、前記バッファに存在する異なる宛先の前記パケット同士で排他的論理和の演算処理を行うか否かを選択し、排他的論理和の演算処理を行わないことを選択した場合、選択時点から定められた期間の間、前記バッファに存在するパケットを送信する確率が予め定められた第1の送信確率Eになるようにパケット送信を制御し、選択時点から前記定められた期間が経過した場合、前記バッファに存在するパケットを送信する確率が予め定められた第2の送信確率F(ただし、E<Fになるようにパケット送信を制御する
ことを特徴とする無線通信システム。
【請求項2】
無線局間のパケット中継を行う中継局装置と、互いに電波が到達不可能で前記中継局装置を介してパケットの送受信を行う前記無線局とを備えた無線通信システムであって、
前記中継局装置は、
前記無線局から受信したパケットをバッファリングする送信バッファ部と、
異なる2つの前記無線局宛のパケットが前記送信バッファ部に存在する場合に前記パケット同士の排他的論理和の演算を行ったコーディングパケットを生成し、1つの前記無線局宛のパケットだけが前記送信バッファ部に存在する場合に前記パケットをそのまま転送するネイティブパケットとして生成し、1つの前記無線局宛のパケットだけが前記送信バッファ部に存在する期間のうち、定められた期間の間は前記ネイティブパケットを送信する確率が予め定められた第1の送信確率Eになるように前記ネイティブパケット送信を制御し、定められた期間の経過後、前記ネイティブパケットを送信する確率が予め定められた第2の送信確率F(ただし、E<Fになるように前記ネイティブパケットの送信を制御する送信制御部とを備え、
前記無線局は、
前記中継局装置に送信したパケットをバッファリングするバッファ部と、
前記中継局装置から受信したパケットが、前記コーディングパケットの場合に当該コーディングパケットと前記バッファ部に前記バッファリングしている前記送信したパケットとの排他的論理和の演算を行って生成したパケットを取り出し、前記ネイティブパケットの場合に前記受信したパケットをそのまま取り出す受信パケット生成部とを備える
ことを特徴とする無線通信システム。
【請求項3】
互いに電波が到達不可能な無線局間のパケット通信を中継する無線通信システムで用いられる中継局装置であって、
前記無線局から受信したパケットをバッファリングする送信バッファ部と、
異なる2つの前記無線局宛のパケットが前記送信バッファ部に存在する場合に前記パケット同士の排他的論理和の演算を行ったコーディングパケットを生成し、1つの前記無線局宛のパケットだけが前記送信バッファ部に存在する場合に前記パケットをそのまま転送するネイティブパケットとするパケットとして生成し、1つの前記無線局宛のパケットだけが前記送信バッファ部に存在する期間のうち、定められた期間の間は前記ネイティブパケットを送信する確率が予め定められた第1の送信確率Eになるように前記ネイティブパケット送信を制御し、定められた期間の経過後、前記ネイティブパケットを送信する確率が予め定められた第2の送信確率F(ただし、E<Fになるように前記ネイティブパケット送信を制御する送信制御部と
を備えることを特徴とする中継局装置。
【請求項4】
無線局間のパケット中継を行う中継局装置と、互いに電波が到達不可能で前記中継局装置を介してパケットの送受信を行う前記無線局とを備えた無線通信システムにおける無線通信方法であって、
前記中継局装置が、
異なる2つの前記無線局宛のパケットを受信してバッファリングされている場合に、前記パケット同士の排他的論理和の演算を行ったコーディングパケットを生成し、1つの前記無線局宛のパケットだけを受信してバッファリングされている場合に、前記パケットをそのまま転送するネイティブパケットとするパケットを生成し、1つの前記無線局宛のパケットだけが前記送信バッファ部に存在する期間のうち、定められた期間の間は前記ネイティブパケットを送信する確率が予め定められた第1の送信確率Eになるように前記ネイティブパケット送信を制御し、定められた期間の経過後、前記ネイティブパケットを送信する確率が予め定められた第2の送信確率F(ただし、E<Fになるように前記ネイティブパケット送信を制御する送信制御過程を有し、
前記無線局が、
前記中継局装置に送信したパケットをバッファリングするバッファ過程と、
前記中継局装置から受信したパケットが、前記コーディングパケットの場合に前記バッファリングしている前記送信したパケットとの排他的論理和の演算を行って生成したパケットを取り出し、前記ネイティブパケットの場合に前記受信したパケットをそのまま取り出す受信パケット生成過程とを有する
ことを特徴とする無線通信方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばランダムアクセスプロトコルを用いた無線通信システム、中継局装置および無線通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムでは、半導体技術及び集積回路技術の発展に伴い、デジタル信号処理技術を元にした携帯電話のセルラーシステムや無線LANシステムが実現されてきた。これらの無線通信システムでは、無線端末がセルラーシステムの基地局や無線LANシステムのアクセスポイント(AP:Access Point)に1ホップでアクセスする構成で実現されてきた。
このような無線通信システムでは、デジタルデバイドの解消や、より高速な通信の実現に向けて、高周波化・広帯域化が進められている。そのなかで、現状の無線通信システムと同じ1ホップでアクセスする構成では、送信局に対してさらに高い送信電力が要求されるため、各無線局の送信電力の軽減を目的として中継局装置を有するマルチホップ無線通信ネットワークの研究開発が行われている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
マルチホップ無線通信ネットワークを実現するにあたり、中継局装置(中継ノードともいう)において複数のあて先へのデータをコーディング処理することにより送信するパケット数を低減することができるネットワークコーディング技術が注目されている。「ネットワークコーディング」とは、ネットワーク内の中継ノードを経由する複数コネクションのデータに対し、その中継ノードにおいてコーディング処理することを意味するものである。そのネットワークコーディング技術を利用することにより、1対多マルチキャスト通信というフレームワークにおいて、フローを最大化できることが開示されており、ほかにも多くの研究がなされている(例えば、非特許文献2参照)。
【0004】
無線通信ネットワークにおいて、無線媒体の同報性を利用した隣接ノードのパケットを傍受(overhear)することによるOpportunistic Listeningと複数ユニキャストにおけるネットワークコーディングを組み合わせることが提案されている。
また、無線LANへの実装への動きは急速で、シンプルなパケット同士の排他的論理和(以下、排他的論理和をXOR(Exclusive OR)という)に基づくネットワークコーディングを無線LANシステムへ実装する手法が検討されている(例えば、非特許文献3参照)。
しかしながら、ネットワークコーディングを適用した際の最適なマルチホップ無線通信システムの実現手法は、まだ確立されていない状況にある。

【非特許文献1】F.A.Tobagi," Analysis of a two-hop centralized packet radio network‐Part I:Slotted ALOHA, "IEEE Trans. Commun., vol.COM-28, no.2, p.196-207, Feb.1980.
【非特許文献2】R.Ahlswede et al, "Network information flow, " IEEE Trans. Inform. Theory, vol.46, no.4, p.1204-1216, July 2000.
【非特許文献3】S.Katti et al, " XOR′s in the air:Practical wireless network coding," Proc. ACM SIGCOMM 2006, p.243-254, Sep.2006.
【非特許文献4】D.Bertsekas and R.Gallager," Data Networks Second Edition," Prentice Hall, 1992.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ネットワークコーディングを2ホップ中継無線通信システムに適用した場合のシステムが提案されている。
図11は、ネットワークコーディングを適用する通信システム200のブロック図である。図示された通信システム200は、2ホップ中継Slotted ALOHAシステムである。通信システム200において2ホップ中継Slotted ALOHAシステムは、中継ノードRと、中継ノードRに接続され中継ノードRと通信する2つのノードA、Bとを備える。
ノードAは、パケットを送受信するノードであり、ノードBに送付するトラフィックGのパケットaを送信する。ノードBは、パケットを送受信するノードであり、ノードAに送付するトラフィックGのパケットbを送信する。
中継ノードRは、ノードA、Bからのパケットを中継する中継ノードである。このノードA、Bは、互いに直接通信せず、中継ノードRを経由して通信する。
【0006】
最初に、ノードA、Bのネットワークコーディングのエンコード処理について説明する。ノードA、Bは、自身が送信したパケットを格納するバッファを有している。また、中継ノードRは、中継するために受信したパケットを格納する物理的なバッファの他に、隣接するノードA、Bのそれぞれに対応する仮想的なバッファ(以下、「バーチャルバッファ」という)を有している。ノードAに対応するバーチャルバッファには、物理的なバッファ内に存在するノードAを宛先とするパケットのポインタを格納する。同様に、ノードBに対応するバーチャルバッファにはノードBを宛先とするパケットのポインタを格納する。
中継ノードRはバッファにパケットが格納されているときに、定められた送信確率にしたがい転送を行う。その中継ノードRのバッファに格納されているパケットにしたがって、バーチャルバッファにはポインタが格納される。いずれかのバーチャルバッファが空いている場合は、パケットはそのまま転送される。双方のバーチャルバッファにそれぞれに1つ以上のパケットが存在する場合は、両バーチャルバッファの先頭パケットをXORの演算を行ったパケットが転送される。ここで、宛先ノードが異なる2つ以上のパケットをXORの演算を行う処理がネットワークコーディングのエンコード処理である。
【0007】
次に、ノードA、Bのネットワークコーディングのデコード処理について説明する。ノードAからノードBへのパケットaと、ノードBからノードAへのパケットbとが、中継ノードRに向けてそれぞれ送信される。中継ノードRは、XORパケット(a*b)を生成し、生成されたXORパケット(a*b)をブロードキャストし、ノードA、Bの双方がこのパケットを受信する。「*」は、XORの演算を示す演算子を示し、「(a*b)」は、パケットaとパケットbのXORの演算によって導かれたパケットを示す。ノードAでは自身が送信したパケットaと中継ノードRから転送されたパケット(a*b)を有する。ネットワークコーディングのデコード処理では、この2つのパケットをXORの演算を行う処理であり、XORの演算を行うことでノードBからノードAへのパケットbを得る。すなわち、(a*(a*b))の演算処理によりパケットbが導かれる。同様に、ノードBではデコード処理によりパケットaを得る。中継ノードRからブロードキャストされて受信したXORパケット(a*b)と、中継ノードRに送信したパケットデータの控えデータとを利用し、XORの演算を行い、再生する処理がネットワークコーディングのデコード処理である。
【0008】
しかしながら、前述したシステムでは、中継局装置における送信制御手法については検討されておらず、システムのスループットに関しても十分な性能を得ることができず、特に、不均一トラフィック環境においてスループット低下、パケット伝送遅延の増大を引き起こすという問題がある。
【0009】
本発明は、上記の事情を考慮してなされたものであり、その目的は、システムスループットを向上させる無線通信システム、中継局装置および無線通信方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記問題を解決するために、本発明の無線通信システムは、無線局間のパケット中継を行う中継局装置と、互いに電波が到達不可能で前記中継局装置を介してパケットの送受信を行う前記無線局とを備えた無線通信システムであって、前記中継局装置が、バッファに存在するパケットの宛先と数量とに応じて前記パケットを送信する際に、前記バッファに存在する異なる宛先の前記パケット同士で排他的論理和の演算処理を行うか否かを選択し、排他的論理和の演算処理を行わないことを選択した場合、選択時点から定められた期間の間、前記バッファに存在するパケットを定められた第1の送信確率Eで送信し、選択時点から前記定められた期間が経過した場合、前記バッファに存在するパケットを定められた第2の送信確率F(ただし、E<F)で送信することを特徴とする無線通信システムである。
【0011】
また、本発明の無線通信システムは、無線局間のパケット中継を行う中継局装置と、互いに電波が到達不可能で前記中継局装置を介してパケットの送受信を行う前記無線局とを備えた無線通信システムであって、前記中継局装置が、前記無線局から受信したパケットをバッファリングする送信バッファ部と、異なる2つの前記無線局宛のパケットが前記送信バッファ部に存在する場合に前記パケット同士の排他的論理和の演算を行ったコーディングパケットを生成し、1つの前記無線局宛のパケットだけが前記送信バッファ部に存在する場合に前記パケットをそのまま転送するネイティブパケットとして生成し、1つの前記無線局宛のパケットだけが前記送信バッファ部に存在する期間のうち、定められた期間の間は定められた第1の送信確率Eで前記ネイティブパケットを送信し、定められた期間の経過後、定められた第2の送信確率F(ただし、E<F)で前記ネイティブパケットを送信する送信制御部とを備え、前記無線局が、前記中継局装置に送信したパケットをバッファリングするバッファ部と、前記中継局装置から受信したパケットが、前記コーディングパケットの場合に当該コーディングパケットと前記バッファ部に前記バッファリングしている前記送信したパケットとの排他的論理和の演算を行って生成したパケットを取り出し、前記ネイティブパケットの場合に前記受信したパケットをそのまま取り出す受信パケット生成部とを備えることを特徴とする無線通信システムである。
【0012】
また、本発明の前記第1の送信確率Eは、予め定められた値であり、前記第2の送信確率F(ただし、E<F)は、予め定められた値であることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の中継局装置は、互いに電波が到達不可能な無線局間のパケット通信を中継する無線通信システムで用いられる中継局装置であって、前記無線局から受信したパケットをバッファリングする送信バッファ部と、異なる2つの前記無線局宛のパケットが前記送信バッファ部に存在する場合に前記パケット同士の排他的論理和の演算を行ったコーディングパケットを生成し、1つの前記無線局宛のパケットだけが前記送信バッファ部に存在する場合に前記パケットをそのまま転送するネイティブパケットとするパケットとして生成し、1つの前記無線局宛のパケットだけが前記送信バッファ部に存在する期間のうち、定められた期間の間は定められた第1の送信確率Eで前記ネイティブパケットを送信し、定められた期間の経過後、定められた第2の送信確率F(ただし、E<F)で前記ネイティブパケットを送信する送信制御部とを備えることを特徴とする中継局装置である。
【0014】
また、本発明の無線通信方法は、無線局間のパケット中継を行う中継局装置と、互いに電波が到達不可能で前記中継局装置を介してパケットの送受信を行う前記無線局とを備えた無線通信システムにおける無線通信方法であって、前記中継局装置が、異なる2つの前記無線局宛のパケットを受信してバッファリングされている場合に、前記パケット同士の排他的論理和の演算を行ったコーディングパケットを生成し、1つの前記無線局宛のパケットだけを受信してバッファリングされている場合に、前記パケットをそのまま転送するネイティブパケットとするパケットを生成し、1つの前記無線局宛のパケットだけが前記送信バッファ部に存在する期間のうち、定められた期間の間は定められた第1の送信確率Eで前記ネイティブパケットを送信し、定められた期間の経過後、定められた第2の送信確率F(ただし、E<F)で前記ネイティブパケットを送信する送信制御過程を有し、前記無線局が、前記中継局装置に送信したパケットをバッファリングするバッファ過程と、前記中継局装置から受信したパケットが、前記コーディングパケットの場合に前記バッファリングしている前記送信したパケットとの排他的論理和の演算を行って生成したパケットを取り出し、前記ネイティブパケットの場合に前記受信したパケットをそのまま取り出す受信パケット生成過程とを有することを特徴とする無線通信方法である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、無線通信システムは、中継局装置のバッファに存在するパケットの宛先と数量に応じて、異なる宛先のパケットの排他的論理和の演算処理を行ったコーディングパケットと前記パケットとのいずれかを送信する。前記中継局装置が前記バッファにいずれかの無線局のみを宛先とする前記パケットを送信する場合、定められた期間内の送信確率よりも高い送信確率により、定められた期間が経過後に前記パケットを送信することとする。
これにより、中継局装置がパケットを中継する際に、定められた期間経過後にネイティブパケットを高確率で送信することにより、特に不均一トラフィック環境において生じるスループット低下を抑制し、パケット伝送遅延を補償することが可能になるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態による無線通信システム100を示す概略図である。
この図を参照し、2ホップ中継Slotted ALOHAシステムとしての無線通信システム100について説明する。
【0017】
無線通信システム100は、中継局装置R10と、無線通信回線を介して中継局装置R10に接続される2つの無線局装置A20と無線局装置B30とを備える。
無線通信システム100における無線局装置A20は、無指向性のアンテナを備え、無線通信回線でパケットを送受信する通信ノードであり、無線局装置B30に送付するトラフィックGのパケットaを送信する。無線局装置B30は、無指向性のアンテナを備え無線通信回線でパケットを送受信する通信ノードであり、無線局装置A20に送付するトラフィックGのパケットbを送信する。
中継局装置R10は、無線局装置A20と無線局装置B30から送付されるパケットを中継する中継ノードである。無線局装置A20と無線局装置B30は互いに直接通信は行わず、中継局装置R10を経由して通信する。また、無線局装置A20と無線局装置B30から送信されるパケットの送信において、互いに共に干渉しない。
【0018】
図を参照し中継局装置R10におけるネットワークコーディングについて説明する。
図2(a)は、無線通信システム100のバッファ配置を示すブロック図である。
中継局装置R10は、送信バッファA12と送信バッファB13とを備える記憶装置1と、記憶装置1を制御する送信制御回路11とを備える。
中継局装置R10において送信バッファA12は、無線局装置B30から受信し、無線局装置A20に送信するためのパケットが格納されるバッファである。送信バッファB13は、無線局装置A20から受信し、無線局装置B30に送信するためのパケットが格納されるバッファである。
また、中継局装置R10は、中継するために受信したパケットを格納する物理的なバッファである送信バッファA12と送信バッファB13との他に、物理的なバッファに対応する仮想的なバッファ(以下、「バーチャルバッファ」という)を有している。無線局装置A20に対応するバーチャルバッファには、送信バッファA12内に存在する無線局装置A20を宛先とするパケットのポインタを格納する。同様に、送信バッファB13に対応するバーチャルバッファには無線局装置B30を宛先とするパケットのポインタを格納する。
送信制御回路11は、無線局装置B30から受信し、無線局装置A20に送付するためのパケットを送信バッファA12に、無線局装置A20から受信し、無線局装置B30に送付するためのパケットを送信バッファB13に格納する。送信制御回路11は、送信バッファA12又は送信バッファB13にパケットが格納されているとき、定められた送信確率にしたがい転送を行う。送信制御回路11が送信するときの処理は、それぞれのバッファにパケットが格納されているか、否かによって送信処理が異なる。
【0019】
無線局装置A20は、受信制御回路21、通信バッファA22を備える。無線局装置A20における通信バッファA22は、中継局装置R10に送信したパケットを記憶する。受信制御回路21は、中継局装置R10から受信したパケットがネットワークコーディングされたパケットであるときには、通信バッファA22を参照し、記憶されているパケットと受信したパケットとの排他的論理和の演算処理を行った結果を出力する。
また、受信したパケットがネットワークコーディングされていないパケットであるときには、受信したパケットをそのまま出力する。
【0020】
無線局装置B30は、受信制御回路31、通信バッファB32を備える。無線局装置B30における通信バッファB32は、中継局装置R10に送信したパケットを記憶する。受信制御回路31は、中継局装置R10から受信したパケットがネットワークコーディングされたパケットであるときには、通信バッファB32を参照し、記憶されているパケットと受信したパケットとの排他的論理和の演算処理を行った結果を出力する。
また、受信したパケットがネットワークコーディングされていないパケットであるときには、受信したパケットをそのまま出力する。
【0021】
図2(b)は、送信バッファA12のみに送信すべきパケットが格納されている状態を示す図である。
送信バッファA12には、送信する順にパケットb1、パケットb2が格納されているが、送信バッファB13には、送信するパケットは格納されていない。図に示されるように、いずれかのバッファが空いている場合は、送信確率E∈[0,1]にしたがいパケットb1がそのまま転送される。
【0022】
図2(c)は、送信バッファA12と送信バッファB13との双方に送信すべきパケットが格納されている状態を示す図である。
送信バッファA12には、送信する順にパケットb1、パケットb2が格納されている。送信バッファB13には、パケットa1が格納されている。
図に示されるように、双方のバッファにそれぞれに1つ以上のパケットが存在する場合は、両バッファの先頭パケットにXORの演算を行ったXORパケット(a*b)が送信確率G∈[0,1]にしたがい転送される。
【0023】
上記に示されたように、ネットワークコーディングのエンコード処理を施されて送信されたXORパケットは、中継局装置R10の送信先である無線局装置A20と無線局装置B30とにおいて、復元させる処理、すなわちネットワークコーディングのデコード処理を施すことが必要になる。
無線局装置A20と無線局装置B30とで処理されるネットワークコーディングのデコード処理について説明する。無線局装置A20から無線局装置B30へのパケットaと、無線局装置B30から無線局装置A20へのパケットbとが中継局装置R10に向けてそれぞれ送信される。中継局装置R10は、XORパケット(a*b)を生成し、生成されたXORパケット(a*b)をブロードキャストする。ブロードキャストされたXORパケット(a*b)を、無線局装置A20と無線局装置B30との双方でそのパケットを受信する。「*」は、XORの演算を示す演算子を示し、「(a*b)」は、パケットaとパケットbのXORの演算によって導かれたパケットを示す。無線局装置A20では自身が送信したパケットaと中継局装置R10から転送されたパケット(a*b)を有する。ネットワークコーディングのデコード処理は、この2つのパケットを無線局装置A20と無線局装置B30とのそれぞれでXORの演算を行う処理である。XORの演算を行うことで、無線局装置A20は、無線局装置B30から送信されるパケットbを、(a*(a*b))の演算処理により得る。同様に、無線局装置B30では、デコード処理によりパケットaが導かれる。
【0024】
中継局装置R10における中継するパケットを格納するための記憶装置1について説明する。中継局装置R10のバッファ、すなわち、送信バッファA12と送信バッファB13とを合わせた全バッファは、M個のパケットを一時的に保持することができる容量を有し、Mパケットまでのパケットを同時に格納することを可能とする。ただし、バッファ容量を示すMは、M∈[1,∞]で示される(「[s,t]」は、s以上t以下の整数を表す)。なお、中継局装置R10が備えるバッファとして、FIFO(First In First Out)のキューを想定する。
無線局装置A20から無線局装置B30への通信では、送信確率にしたがったトラフィックが発生し、同様に無線局装置B30から無線局装置A20への通信では、同じく送信確率にしたがったトラフィックが発生する。中継局装置R10は、自らのトラフィックを発生しないものと仮定し、中継局装置R10のバッファ内のパケットの状態に合わせた送信確率にしたがってパケットを転送する。
【0025】
無線通信システム100におけるMAC(Medium Access Control)方式は、Slotted ALOHA方式とする。すなわち、各送信パケットは固定長であり、各送信パケットが送信されるために1スロットを要する。
各無線局装置A20、B30、中継局装置R10(以下、無線局装置A20、B30、中継局装置R10を区別しない場合に「ノード」と称する)からのパケットの送信は、このスロットに同期して行われる。送信された各パケットの受信は、あるスロットで開始され同じスロットの時間内、すなわち、次のスロットが開始する前までに終了する。中継局装置R10が他の2つのノードからパケットを同じスロットで受信するとき、又は、通信可能な1つ以上のノードからパケットを受信するスロットでそのノード自身がパケットを送信するとき、衝突(Collision)が生じる。衝突が生じたときには、そのパケットを受信するノードは、送られてきたパケットに関しての情報を得ることができない。一方、パケットの衝突がない場合には、パケットは正常に受信されるものと仮定する。
また、各スロットの終わりには、RTT(Round Trip Time)前のスロットでパケットを送信したノードは、その宛先のノードがパケットを正常に受信した場合に受信応答信号(以下、受信応答信号についてACK(ACKnowledgement)という)を受け取る。ACKを受け取らなければ、送信したノードはパケットが衝突したと判断する。
【0026】
以下、無線通信システム100における無線局装置A20と無線局装置B30間のスループット、無線局装置A20と無線局装置B30における正常にパケットを受信するのに要した送信パケット数、および、中継局装置R10を経由したパケットの伝送遅延について説明する。その説明では、中継局装置R10のバッファ内に存在するパケットの振る舞いについてマルコフ連鎖を用いた解析により導き出された結果を示す。
送信したノードとなる無線局装置A20または無線局装置B30から送信されたパケットが衝突することにより中継局装置R10がそのパケットを受信できなかった場合には、送信したノードは、衝突して受信されなかったパケットをパケット発生のトラフィックにしたがって再送する。再送されるパケットが送信したノードから再送されるまでの間に、新規に発生したパケットは廃棄されるものとする。これにより、中継局装置R10を経由したパケットの伝送遅延の解析が簡略化される。
【0027】
一方、中継局装置R10は、宛先のノードからACKを受信できなかった場合において、ACKを受信できなかったパケットをバッファの先頭に配置し、同じ送信確率にしたがって宛先のノードに向けて再送を行う。無線局装置A20でのパケットの送信確率をG∈[0,1]、無線局装置B30でのパケットの送信確率をG∈[0,1]とする。無線局装置A20と無線局装置B30における再送パケットはそれぞれの送信確率GとGを持ち、パケット再送の間の新規パケットは廃棄されるため、送信確率GとGがそれぞれ無線局装置A20と無線局装置B30のトラフィックを表す。
ここで示される2ホップ中継Slotted ALOHAシステムは、無線メッシュネットワーク、無線アドホックネットワーク、無線センサーネットワーク、衛星通信ネットワークなど媒体を共有するネットワークにおいて適用できる。
なお、以下の解析においては、システムにおける処理遅延、及び、物理的な伝搬遅延はパケット長に対して無視できる程度に小さいと仮定する。すなわち、あるスロットで送信されたパケットは同じスロット内で受信される。したがって、再送遅延を含むアクセス遅延は中継局装置R10を経由するため2以上となる。伝送遅延はアクセス遅延と待ち行列遅延の足し合わせであり、2以上の値をとる。また、無線局装置A20、無線局装置B30、中継局装置R10は移動しないと仮定する。すなわち、固定の無線基地局をノードとしてそのノード間を無線回線で中継する無線中継システムであり、構成されるネットワークとしては、無線メッシュネットワークを想定し説明する。
【0028】
(性能解析)
次に、対象とする無線通信システム100の性能解析について説明する。
無線局装置A20と無線局装置B30のトラフィックは偏りがなく同一とし、システム全体のトラフィックG∈[0,2]を用いることにより、送信確率を用いてG=G=G/2と記述される。
次の3つの対象について性能解析を行う。その対象は、無線局装置A20と無線局装置B30間のスループット、無線局装置A20と無線局装置B30における正常にパケットを受信するのに要した送信パケット数、および、中継局装置R10を経由したパケットの伝送遅延である。これらは中継局装置R10のバッファ内のパケット数に基づく状態解析により導き出すことができる。
【0029】
最初に、解析に用いる離散時間マルコフ連鎖理論(「非特許文献4」参照)について説明する。状態の集合を集合S={n}と示す。集合S内の状態を確率変数にとる離散確率過程{X|k∈[0,∞]}と示す。現在の状態Xが過去の状態Xk-1にのみ依存するとき、その確率過程をマルコフ連鎖と呼ぶ。
時点kにおける過去の状態n∈Sから現在の状態mに遷移する確率をp(n,m)で示す。また、定常遷移確率を式(1)で示す。
【0030】
【数1】
JP0005266470B2_000002t.gif

【0031】
時点kにおける状態nの確率をP(n)で示し、その定常確率を式(2)で示す。
【0032】
【数2】
JP0005266470B2_000003t.gif

【0033】
以降では、定常確率のみを対象とし、エルゴード性を仮定する。
ある時点からN時点経過した定常遷移確率は、式(3)で定義される。
【0034】
【数3】
JP0005266470B2_000004t.gif

【0035】
式(3)において、あるNとN’について、式(4)かつ式(5)であるとき、2状態nとmは通信するという。
【0036】
【数4】
JP0005266470B2_000005t.gif

【0037】
【数5】
JP0005266470B2_000006t.gif

【0038】
全ての状態が通信する状態であるとき、マルコフ連鎖は既約(irreducible)であるという。状態nに対してNがdの倍数であるとき以外に式(6)となるような整数d≧2が存在しない場合、マルコフ連鎖は非周期的(aperiodic)であるという。
【0039】
【数6】
JP0005266470B2_000007t.gif

【0040】
次に、ネットワークコーディングを適用する場合について説明する。
ネットワークコーディングを適用する無線通信システム100の条件を次に示すように定める。M個のバッファ容量を備える中継局装置R10のいずれかのバッファが空いている場合は、送信確率E∈[0,1]にしたがいパケットはそのまま転送される。双方のバッファにそれぞれに1つ以上のパケットが存在する場合は、両バッファの先頭パケットをXORの演算を行ったパケットを送信確率G∈(0,1]にしたがい転送される。このときのネットワークコーディング(NC:Network Coding)する無線通信システム100について、[M,G,ENCシステムとして示す。
【0041】
時点kにおける無線局装置A20と無線局装置B30のバッファ内のパケット数をそれぞれAとBで示す。そのパケット数で示される2次元確率過程R=(A,B)について、[M,G,ENCシステムの状態集合Sを式(7)に示す。
【0042】
【数7】
JP0005266470B2_000008t.gif

【0043】
式(7)において、状態集合S以外の状態への確率遷移は起こらないように必要であれば中継局装置R10の動作を規定する。
また、以下の解析を容易にするための仮定を行う。その仮定は、E=G、すなわちネットワークコーディングができない場合でもできる場合でも中継局装置R10からの送信確率を同じとし、中継局装置R10のバッファ容量は、無限大のバッファ長M=∞を有するものと仮定する。この仮定から[M,G,GNCシステムと示すことができる。
【0044】
図3は、確率過程Rのマルコフ連鎖を示す。図示される状態遷移確率は、それぞれ式(8)~式(12)で与えられる。
【0045】
【数8】
JP0005266470B2_000009t.gif

【0046】
【数9】
JP0005266470B2_000010t.gif

【0047】
【数10】
JP0005266470B2_000011t.gif

【0048】
【数11】
JP0005266470B2_000012t.gif

【0049】
【数12】
JP0005266470B2_000013t.gif

【0050】
状態(n,m)に対する定常確率をP(n,m)で示す。無線局装置A20に対応する送信バッファA12内のパケット数nに関する定常周辺確率をP(n)で示す。同様に、無線局装置B30に対するバッファ内のパケット数mに関する定常周辺確率をP(m)で示す。無線局装置A20と無線局装置B30は、互いに独立してパケット生起を行うため、式(13)で示されるように近似することができる。
【0051】
【数13】
JP0005266470B2_000014t.gif

【0052】
ただし、式(13)において、ネットワークコーディングが適用されるため、実際には独立ではない。次の定理が成立する。
[定理3.1]
状態(0,0)に関する定常確率P(0,0)は、式(14)として近似することができる。
【0053】
【数14】
JP0005266470B2_000015t.gif

【0054】
式(14)において、ρ=λ/μ=(1-G)G/2Gである。
このとき、[M,G,G]NCシステムのスループットSは、式(15)で与えられる。
【0055】
【数15】
JP0005266470B2_000016t.gif

【0056】
[証明]
最初に周辺確率P(n)に注目する。周辺確率P(n)のマルコフ連鎖は出生死滅システムとなる。その遷移確率はn∈[1,∞]に対してpn,n+1=λ、および、pn-1,n=μとなる。一方、定常遷移確率p0,1は、式(16)で示される。
【0057】
【数16】
JP0005266470B2_000017t.gif

【0058】
この出生死滅システムを解くことにより、式(17)が導かれる。
【0059】
【数17】
JP0005266470B2_000018t.gif

【0060】
さらに、定常確率P(n)が存在するためには、式(18)を満足する必要がある。
【0061】
【数18】
JP0005266470B2_000019t.gif

【0062】
結合確率P(0,0)は、P(0,0)=P(0)より導かれる方程式の式(19)を解くことにより、前述の式(14)を得ることができる。
【0063】
【数19】
JP0005266470B2_000020t.gif

【0064】
図3に示されるように、n,m≧1に対して、状態(n,0),(0,m)から確率μにて1パケットが受信され、状態(n,m)から確率2μにて1パケット、確率μで2パケットが受信される。したがって、スループットSは、式(20)で示される。
【0065】
【数20】
JP0005266470B2_000021t.gif

【0066】
式(20)に、式(17)を代入することで、スループットの式(15)が導かれる(証明終)。
【0067】
中継局装置R10のバッファが発散しないために式(18)を満足する範囲では、スループットの式(15)から中継局装置R10の送信確率Gが小さいほどスループットSを大きくする。したがって、[M,G,GNCシステムにおけるスループットを最大化させるためには、十分小さな正の実数δ>0に対して中継局装置R10の送信確率をG=G/(2+G)+δとすればよい。
【0068】
図4を参照し、トラフィックGに対するスループットSの特性を説明する。
このグラフの横軸はトラフィックGを示し、縦軸はスループットSを示す。この図に示されるグラフSは、ネットワークコーディングを適用した[M,G,GNCシステム(G=G/(2+G)+δ)のスループットを示す。また、グラフSは、送信確率をE=G=0.6とするネットワークコーディングを適用した[M,0.6,0.6]NCシステムのスループットを示す。グラフSは、ネットワークコーディングなしの[M,1.0]NNCシステムのスループットを示す。「NNC」は、ネットワークコーディングなしを示す。
それぞれのグラフのスループット特性について、比較して説明することとする。
ネットワークコーディングを行うグラフS、Sに示されるスループット特性は、ネットワークコーディングが行われないグラフSに示されるスループット特性に比べ全領域で高いスループットが示される。
また、グラフSで示される特性は、トラフィックに応じて送信確率の値を変化させたときのスループット特性であり、パケットの送信確率を固定値(E=G=0.6)としたグラフSで示される特性より、高いスループットが示される。
【0069】
[M,G,GNCシステムにおいて、正常にパケットが宛先のノードに受信されるまでに送信したノードからの平均パケット数は、式(21)で示される。
【0070】
【数21】
JP0005266470B2_000022t.gif

【0071】
[M,G,GNCシステムにおいて、中継局装置R10内のシステム遅延について考察する。中継局装置R10のバッファ内にある平均パケット数Nは、式(22)として導かれる。
【0072】
【数22】
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【0073】
一方、中継局装置R10へのパケット到着率λは、式(23)として導かれる。
【0074】
【数23】
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【0075】
したがって、リトルの定理を用いて中継局装置R10内のシステム遅延Dを式(24)として得ることができる。
【0076】
【数24】
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【0077】
中継局装置R10内のシステム遅延Dに無線局装置A20または無線局装置B30から中継局装置R10へのアクセス遅延を含めた[M,G,GNCシステムの伝送遅延Dは、式(25)として示される。
【0078】
【数25】
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【0079】
伝送遅延Dは、G=1となるとき最小値をとり、Gが小さくなるにつれて大きくなり、G=G/(2+G)で発散する。
【0080】
[M,G,GNCシステムでは、スループットと伝送遅延との間に明確なトレードオフの関係が存在する。[M,G,GNCシステムでは、最大のスループットを達成するG=G/(2+G)+δでは伝送遅延が最大となり、最小の伝送遅延を達成するG=1ではネットワークコーディング自体が実行できないこととなる。
【0081】
中継局装置R10の送信確率G=G/(2+G)+δにおける伝送遅延は、δの逆数に依存し、Offered Load Gが低い場合でもδの逆数付近が伝送遅延となる。これは中継局装置R10においてパケットの送信機会が得られないことで中継局装置R10のバッファ内にパケットが停留することが要因となる。
また、スループットを向上させるためには可能な限りネットワークコーディングを行うことが必要となるため、ネットワークコーディングの機会を増やす必要があり、[M,G,GNCシステムにおいてはGを小さくしなければならない。
【0082】
このように、スループット向上と伝送遅延低減の双方の特性をさらに高めるには、ネットワークコーディングが行えない場合の送信確率Eとネットワークコーディングが行える場合の送信確率Gを切り分けることが必要になる。そして、ネットワークコーディングが行える送信の送信確率を高く設定し、送信確率をE<Gとした[M,G,ENCシステムが必要になる。この条件によって制御される方式を、コーディング優先制御方式という。
コーディング優先制御方式について説明する。コーディング優先制御方式を適用する中継局装置R10におけるバッファモデルおよびネットワークコーディングの原理については、前述の図2に示した構成と同じ構成に基づいて適用することができる。コーディング優先制御方式特有の条件は、上記に示した送信確率をE<Gとする条件になる。
【0083】
さらに好適な例として、送信確率Eについて、タイムアウト制限を設ける方法について、図5を用いて説明する。図5は、タイムアウト制限を適用した無線通信システム100-2における中継局装置R10-2の内部構成を示すブロック図である。同図において、図2(a)と同様の構成については同一の符号を付し、異なる構成について説明する。
中継局装置R10-2は、送信制御回路11-2と、記憶装置1-2と、スロットタイミング生成部16とを備える。
【0084】
中継局装置R10-2において、スロットタイミング生成部16は、例えば、クロック回路などであり、各ノード間で送信タイミングの同期に用いるスロットタイミングを生成し、送信制御回路11-2に出力する。
送信制御回路11-2は、送信タイミング処理部111と、受信バッファ処理部112と、カウンタ処理部113とを備え、カウンタ処理部113による処理を行う点が図2(a)と異なる。
【0085】
送信制御回路11-2において、カウンタ処理部113は、受信バッファ処理部112からの制御信号に応じてスロットタイミング生成部16が出力するスロットタイミングのスロット数をカウントし、図示しない内部の記憶領域にカウントした値であるカウント値を記憶する。
【0086】
受信バッファ処理部112は、無線局装置A20、B30から受信するパケットを、送信元に対応する記憶装置1-2のバッファに書き込む。例えば、受信バッファ処理部112は、無線局装置A20から受信したパケットaを送信バッファB13に書き込むとともに、書き込んだパケットaのポインタをバーチャルバッファB15に書き込む。
また、受信バッファ処理部112は、カウンタ処理部113が記憶するスロットのカウント値が送信バッファA12、B13のいずれか一方にのみパケットが格納されている期間のスロット数をカウントさせる制御信号をカウンタ処理部113に出力する。
【0087】
例えば、受信バッファ処理部112は、受信したパケットを書き込む際、いずれのバッファもパケットを格納していない場合に、カウンタ処理部113にカウントの開始要求を出力する。また、いずれか一方のバッファにのみパケットが格納されており、新たに受信したパケットが他方のバッファに書き込むパケットである場合、受信バッファ処理部112は、カウンタ値のリセットとカウント終了とを要求する終了要求をカウンタ処理部113に出力する。
【0088】
また、いずれか一方のバッファにのみパケットが格納されており、新たに受信したパケットが同一のバッファに書き込むパケットである場合、受信バッファ処理部112は、カウンタ処理部113に制御信号を出力しない、又は、カウントの処理を継続させる継続要求を出力する。
なお、受信バッファ処理部112がカウンタ処理部113を制御することとして説明したが、これに限らず、いずれか一方のノード宛のパケットのみが存在する期間を中継局装置R10-2が検出することが可能な方法であれば、いずれの方法でも適用可能である。
【0089】
記憶装置1-2において、バーチャルバッファA14、B15は、各々、送信バッファA12、B13が記憶するパケットのポインタを格納している。
送信タイミング処理部111は、転送対象であるXORパケット、ネイティブパケットの送信タイミングをスロットタイミング生成部16の通知に応じて、タイムアウトを用いた方法により制御する。また、送信タイミング処理部111は、0~1までの乱数を発生させ、定められた送信確率に応じた送信処理を行う際、発生させた乱数と、送信確率とを比較することにより、パケットの送信を行うか否かを判定する。
【0090】
次に、図5の中継局装置R10-2において、送信タイミング処理部111が行うタイムアウトを用いた送信タイミング処理の概要について、図6を用いて説明する。
図6は、中継局装置R10-2がネイティブパケットを送信する際の送信確率を示す図である。中継局装置R10-2は、記憶装置1-2のパケット格納状況に応じて異なる2つの送信確率により、ネイティブパケットを送信する。具体的には、図2(b)に示す送信確率Eと、図6に示す送信確率F(ただし、E<F)とを用いる。
【0091】
送信タイミング処理部111は、いずれか一方のみにパケットが格納されている期間が、予め定められたタイムアウト制限期間であるタイムスロットToutの間は、ネイティブパケットを送信確率Eで送信し、タイムスロットToutを超えた場合、送信確率Eよりも高い送信確率Fでネイティブパケットを送信する。
【0092】
次に、中継局装置R10-2の動作処理の流れについて、図面を用いて説明する。図7は、1スロット内に行う受信バッファ処理部112による受信バッファ処理と、カウンタ処理部113によるカウンタ処理とのフローチャートである。
中継局装置R10-2において、送信制御回路11-2の受信バッファ処理部112は、スロットタイミング生成部16から入力されるスロットタイミングごとに、無線局装置A20、B30のいずれからもパケットを受信しなかった場合、このスロットの処理を終了する。また、受信バッファ処理部112は、無線局装置A20、B30のいずれか一方からパケットを受信した場合、ステップS2に進む(ステップS1)。
【0093】
受信バッファ処理部112は、受信したパケットの宛先の識別情報に応じたバッファに、パケットを書き込むとともに、上述した送信バッファA12と送信バッファB13とのパケット格納状況ごとに予め定められたカウンタの制御信号をカウンタ処理部113に出力する。カウンタ処理部113は、受信バッファ処理部112から入力される制御信号に応じて処理を行う(ステップS2)。
【0094】
受信バッファ処理部112は、受信したパケットの宛先の識別情報が無線局装置A20、B30のいずれであるかを判定する(ステップS3)。受信バッファ処理部112は、受信したパケットの宛先が無線局装置A20であると判定した場合、バーチャルバッファA14のポインタの情報を更新し(ステップS4A)、受信したパケットの宛先が無線局装置B30であると判定した場合、バーチャルバッファB15のポインタの情報を更新し、当該スロットの処理を終了する(ステップS4B)。
【0095】
上述した図7の処理手順によれば、ステップS2において、カウンタ処理部113が受信バッファ処理部112からカウント開始要求が入力された場合、他のスロットにおける処理時に受信バッファ処理部112から終了要求が入力されるまでの間、スロットタイミング生成部16が入力するスロットタイミングごとに、カウンタ値を1インクリメントする処理を繰り返すこととなる。すなわち、カウンタ処理部113は、送信バッファA12、B13のいずれか一方のみにパケットが格納されている期間のタイムスロット数をカウントし、内部の記憶領域に記憶することとなる。
【0096】
次に、送信タイミング処理部111の処理の流れについて図8を用いて説明する。図8は、1スロット内に行う送信タイミング処理部111の送信タイミング処理のフローチャートである。
送信タイミング処理部111は、スロットタイミング生成部16からスロットタイミング生成部16から入力されるスロットタイミングごとに、記憶装置1-2の全バッファのメモリ使用状況を判定する(ステップS20)。
【0097】
送信バッファA12、B13の双方が送信すべきパケットを記憶していない場合、送信タイミング処理部111は、当該スロット内の処理を終了する。また、送信バッファA12、B13のいずれかが少なくとも1パケット格納している場合、送信タイミング処理部111は、ステップS21の処理に進む。
送信タイミング処理部111は、送信バッファA12、B13のパケット格納状況に応じて、中継するパケットに適用すべき送信方式を判定する(ステップS21)。ここで、送信タイミング処理部111は、送信バッファA12、B13の双方に少なくとも1のパケットが格納されている場合、ネットワークコーディング方式によって送信することと判定し、他の場合、すなわち、いずれか一方のバッファのみにパケットが格納されている場合、ネイティブ方式で送信することと判定する。
【0098】
送信タイミング処理部111は、ネットワークコーディング方式で送信することと判定した場合、乱数を発生させ、当該乱数と、予め定められたネットワークコーディング方式の送信確率Gとを比較することにより、パケットを送信するか否かを判定する。具体的には、送信タイミング処理部111は、生じさせた乱数の値が送信確率Gと未満の場合、パケットを送信することと判定してステップS23に進み、生じさせた乱数の値が送信確率G以上の場合、パケットを送信しないことと判定する(ステップS22)。
ステップS23において、送信タイミング処理部111は、ネットワークコーディングを施したXORパケット、又は、ネイティブパケットのいずれかを送信し、当該スロットの処理を終了する(ステップS23)。
【0099】
一方、ステップS21において、送信タイミング処理部111は、ネイティブ方式でパケットを送信することと判定した場合、カウンタ処理部113が記憶するカウンタ値を読み出す。送信タイミング処理部111は、読み出したカウンタ値と、予めタイムアウト制限期間として定められたタイムスロットToutとを比較する(ステップS24)。
【0100】
送信タイミング処理部111は、タイムアウト制限期間内である、すなわち、読み出したカウンタ値がタイムスロットTout以下であると判定した場合、乱数を発生させ、当該乱数と、予め定められたネイティブ方式の送信確率Eとを比較することにより、パケットを送信するか否かを判定する(ステップS25)。同様に、送信タイミング処理部111は、タイムアウト制限期間を超えた、すなわち、読み出したカウンタ値がタイムスロットToutより大であると判定した場合、乱数を発生させ、当該乱数と、予め定められたタイムアウト制限期間後のネイティブ方式の送信確率Fとを比較することにより、パケットを送信するか否かを判定する(ステップS26)。
【0101】
送信タイミング処理部111は、ステップS25、S26において、パケットを送信することと判定した場合、ステップS23に進み、パケットを送信しないことと判定した場合、当該スロットにおける処理を終了する。
【0102】
上述したように、タイムアウト制限を設けることにより、送信タイミング処理部111が、送信バッファA12、B13のいずれか一方にのみパケットが格納されている場合、ネイティブパケットの送信確率をタイムアウト制限期間内か否かに応じて送信確率を変更するようにした。これにより、コーディング可能な状態にならなければパケットの送信確率が上がらない方式を用いた場合に、特に不均一トラフィック環境において問題となるスループット低下を抑制し、パケット伝送遅延を補償することが可能になる。さらに、不均一なトラフィックが生じる環境において、コーディング不可能な状態でも、ネイティブパケットを高確率で送信することにより、中継局装置R10-2のバッファ容量を大量に消費せずにすむという効果がある。
【0103】
図9は、中継局装置R10-2と、無線局装置A20と、無線局装置B30とからなる無線中継ネットワークコーディングシステムのトラフィックに対するスループットのシミュレーション結果を示すグラフである。シミュレーションの条件は、無線局装置A20と無線局装置B30とのトラフィックの比を10対90とし、シミュレーションに用いた総タイムスロット数を10000スロットとした。
【0104】
このグラフの横軸はトラフィックGを示し、縦軸はスループットSを示す。この図に示されるグラフSは、タイムアウト制限なしのコーディング優先制御方式、すなわち、コーディング可能な状態にならなければ送信確率が上がらない方式におけるスループットを示す。グラフSは、コーディング可能な場合のパケットの送信確率G=1.0、コーディング不可能な場合、すなわち、ネイティブ送信する場合のパケットの送信確率E=0.1としたときのグラフである。
【0105】
また、グラフSは、本実施例に示すタイムアウト制限ありの方式、すなわち、コーディング可能な状態と、タイムアウト制限期間後とにおいて送信確率を上げる方式におけるスループットを示す。グラフSは、コーディング可能な場合のコーディングパケットの送信確率G=1.0、コーディング不可能な場合で、タイムアウト制限期間内のネイティブパケットの送信確率E=0.0、タイムアウト制限期間後のネイティブパケットの送信確率F=1.0、タイムアウト制限であるタイムスロットTout=10としたときのグラフである。
【0106】
本実施形態によるグラフSのスループット特性について、グラフSで示されるスループット特性と比較して以下に説明する。
グラフSに示されるスループット特性では、ネイティブパケットの送信確率を固定していることによりスループットが制限され、スループットのピーク値も0.2に達しない。グラフSに示されるスループット特性では、ネイティブパケットの送信確率を予め定められた2段階の値(F=1.0,E=0.0)に設定したときの特性が示されている。このグラフSに示されるスループット特性では、そのピーク値が0.3を越えていることが示される。上記で示した送信確率の設定値は、一実施例であるが、この図に示される他の特性に比べても最も良好なスループット特性が示される。
【0107】
このように、本実施形態によるタイムアウト制限を用いた方式では、コーディング不可能な状態において、タイムスロットTout期間内のパケット送信確率Eに対して、タイムスロットTout期間後のパケット送信確率Fを大きくなるようにパケット中継を行うように制御する。同方式では、トラフィックが不均一な環境において、本発明のコーディングタイムアウト制限ありの方式が、コーディング優先制御方式に比較してスループットが優れていることが示される。
【0108】
図10は、中継局装置R10-2と、無線局装置A20と、無線局装置B30とからなる無線中継ネットワークコーディングシステムのスループットに対する伝送遅延の関係を示すシミュレーション結果を示すグラフである。このグラフの横軸はスループットSを示し、縦軸は伝送遅延Dを示す。
【0109】
同図に示されるグラフDは、図9のグラフSと同様の送信確率であり、タイムアウト制限なしのコーディング優先制御方式における伝送遅延のシミュレーション結果を示す。また、グラフDは、図9のグラフSと同様に、本実施形態のタイムアウト制限ありの方式における伝送遅延のシミュレーション結果を示す。同図に示されるように、明らかに本実施形態のタイムアウト制限ありの方式を示すグラフDの方が、コーディング優先方式を示すグラフDに比べて伝送遅延を抑制し、かつ、スループットに依存せずにパケット伝送することが可能になることが示される。
【0110】
上記に示した実施形態により、中継局装置R10-2がパケットを中継する際に、XORの演算処理によって生成され、通信効率を高くすることが可能になるネットワークコーディングを実行することができない場合のパケットの送信確率として、タイムアウト制限前後で異なる送信確率E、Fとした。これにより、トラフィックが不均一な環境において、タイムアウト制限期間後に、ネイティブパケットの送信確率Eから送信確率Fに上げることにより、無線通信システム100としてのスループット(通信効率)を高くすることができる。
【0111】
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。本発明のネットワークコーディング処理において用いられる送信確率は、予め定められた固定値とするほかに動的に変化する値とすることも可能である。送信確率を動的に変化させるときに参照する変数としては、トラフィック値などを用いて設定することが可能である。
【0112】
また、上述の中継局装置R10、R10-2、無線局装置A20および無線局装置B30は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述したネットワークコーディングに係る処理手順は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
【0113】
なお、本発明の無線通信システムは、無線通信システム100に相当する。また、本発明の中継局装置は、中継局装置R10-2に相当する。また、本発明の送信制御部は、送信制御回路11-2に相当する。また、本発明の送信バッファ部は、送信バッファA12と送信バッファB13とに相当する。また、本発明の無線局は、無線局装置A20、無線局装置B30に相当する。また、本発明の受信パケット生成部は、受信制御回路21と受信制御回路31とに相当する。また、本発明のバッファ部は、通信バッファA22と通信バッファB32に相当する。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】本発明の実施形態による無線通信システムを示すブロック図である。
【図2】本実施形態による無線通信システムを示すブロック図である。
【図3】本実施形態によるネットワークコーディングシステムのマルコフ連鎖を示す図である。
【図4】本実施形態による無線通信システムにおけるスループット特性を示すグラフである。
【図5】本実施形態によるタイムアウト制限を適用した中継局装置R10-2の内部構成を示すブロック図である。
【図6】本実施形態によるネイティブパケットの送信確率を示す図である。
【図7】本実施形態による受信バッファ処理とカウンタ処理との流れを示すフローである。
【図8】本実施形態による送信タイミング処理の流れ示すフローである。
【図9】本実施形態によるタイムアウト制限を適用した無線通信システムにおけるスループット特性を示すグラフである。
【図10】本実施形態によるタイムアウト制限を適用した無線通信システムにおける伝送遅延特性を示すグラフである。
【図11】ネットワークコーディングを適用した無線通信システム200を示す図である。
【符号の説明】
【0115】
100、200 無線通信システム
R10、R10-2 中継局装置
11、11-2 送信制御回路
111 送信タイミング処理部
112 受信バッファ処理部
113 カウンタ処理部
1、1-2 記憶装置
A12 送信バッファ
B13 送信バッファ
A14 バーチャルバッファ
B15 バーチャルバッファ
16 スロットタイミング生成部
A20 無線局装置
21 受信制御回路
A22 通信バッファ
B30 無線局装置
31 受信制御回路
B32 通信バッファ
A ノード
B ノード
R 中継ノード
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10