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明細書 :木材含水率同定装置および木材含水率同定方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5268151号 (P5268151)
公開番号 特開2010-237135 (P2010-237135A)
登録日 平成25年5月17日(2013.5.17)
発行日 平成25年8月21日(2013.8.21)
公開日 平成22年10月21日(2010.10.21)
発明の名称または考案の名称 木材含水率同定装置および木材含水率同定方法
国際特許分類 G01N  22/04        (2006.01)
G01N  22/00        (2006.01)
FI G01N 22/04 Z
G01N 22/00 B
G01N 22/00 W
G01N 22/00 X
G01N 22/00 P
請求項の数または発明の数 11
全頁数 22
出願番号 特願2009-087280 (P2009-087280)
出願日 平成21年3月31日(2009.3.31)
新規性喪失の例外の表示 特許法第30条第1項適用 社団法人日本木材加工技術協会主催、「日本木材加工技術協会 創立60周年記念第26回年次大会(東京)講演要旨集 2008年10月、同年10月24日口頭発表 木材加工部門102 P11-12」に発表、及び日本木材学会主催、「第59回日本木材学会大会 研究発表要旨集 平成21年2月28日発行、2009年3月15日~17日開催 同年3月15日口頭発表C15-1530」に発表
審査請求日 平成23年11月16日(2011.11.16)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
【識別番号】504132272
【氏名又は名称】国立大学法人京都大学
発明者または考案者 【氏名】都甲 浩芳
【氏名】久々津 直哉
【氏名】藤井 義久
【氏名】田中 聡一
【氏名】藤原 裕子
【氏名】奥村 正悟
【氏名】永妻 忠夫
個別代理人の代理人 【識別番号】100083806、【弁理士】、【氏名又は名称】三好 秀和
【識別番号】100129230、【弁理士】、【氏名又は名称】工藤 理恵
審査官 【審査官】田中 洋介
参考文献・文献 特開2001-124707(JP,A)
特開平10-311803(JP,A)
特開平08-271449(JP,A)
特開昭61-062845(JP,A)
調査した分野 G01N 22/00-22/04
JSTPlus/JST7580(JDreamIII)
特許請求の範囲 【請求項1】
被測定木材へ電磁波を照射し、該被測定木材を透過する電磁波を受信することにより該被測定木材の含水率を同定する木材含水率同定装置であって、
電磁波を照射する送信アンテナと、
透過する電磁波を受信する受信アンテナと、
前記被測定木材を挟むように前記送信アンテナと前記受信アンテナとを対向して配置し、前記送信アンテナおよび前記受信アンテナを同期して前記電磁波の伝搬方向を軸として回転させる回転手段とを有し、
前記被測定木材へ電磁波を照射した状態で前記送信アンテナと前記受信アンテナを前記電磁波の伝搬方向を軸として回転させ、それぞれの回転角度における該被測定木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該被測定木材の減衰係数と位相係数を測定し、
前記被測定木材と同種の比較用木材について予め求められた、含水率と減衰係数および位相係数との相関係数を用いて該被測定木材の含水率を同定すること
を特徴とする木材含水率同定装置。
【請求項2】
被測定木材へ電磁波を照射し、該被測定木材を透過する電磁波を受信することにより該被測定木材の含水率を同定する木材含水率同定装置であって、
複数対の、電磁波を照射する送信アンテナおよび透過する電磁波を受信する受信アンテナを有し、
前記複数対の送信アンテナおよび受信アンテナの各々は、前記被測定木材を挟むように対向させて配置され、対となる送信アンテナと受信アンテナとを電磁波の伝搬方向を軸として同じ回転角度に配置し、
前記複数対の送信アンテナおよび受信アンテナを直線状に配置し
前記被測定木材へ電磁波を照射した状態で、該被測定木材を複数対の前記送信アンテナと前記受信アンテナの間を通過させ、電磁波の伝搬方向を軸とするそれぞれの回転角度における該被測定木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該被測定木材の減衰係数と位相係数を測定し、
前記被測定木材と同種の比較用木材について予め求められた、含水率と減衰係数および位相係数との相関係数を用いて該被測定木材の含水率を同定すること
を特徴とする木材含水率同定装置。
【請求項3】
請求項2記載の木材含水率同定装置であって、
前記複数対の送信アンテナおよび前記受信アンテナは、4対であって、
前記4対の送信アンテナおよび前記受信アンテナは、互いに90°の回転角度の差を有するように配置されること
を特徴とする木材含水率同定装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載の木材含水率同定装置であって、
前記被測定木材の含水率を同定する際に、
さらに、前記被測定木材と同種の比較用木材について予め求められた、全乾状態における減衰係数および位相係数である初期減衰係数および初期位相係数を用いること
を特徴とする木材含水率同定装置。
【請求項5】
請求項1記載の木材含水率同定装置であって、
前記被測定木材と同種の比較用木材について予め求められた、含水率と減衰係数および位相係数との相関係数は、
前記比較用木材を全乾状態にさせ、電磁波を照射する送信アンテナにより該比較用木材へ電磁波を照射した状態で、当該送信アンテナと透過する電磁波を受信する受信アンテナとを前記電磁波の伝搬方向を軸として回転させ、それぞれの回転角度における前記比較用木材を透過する電磁波を前記受信アンテナで受信し、受信強度の回転角度依存性から該比較用木材の減衰係数と位相係数を測定し、該減衰係数と該位相係数を初期減衰係数と初期位相係数として設定し、
前記比較用木材を第1の含水率になるよう湿潤し、該比較用木材へ電磁波を照射した状態で前記送信アンテナと前記受信アンテナを前記電磁波の伝搬方向を軸として回転させ、それぞれの回転角度における該比較用木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該比較用木材の減衰係数と位相係数を測定し、該減衰係数と該位相係数を該第1の含水率における減衰係数と位相係数として設定し、
前記比較用木材を前記第1の含水率とは異なる第2の含水率になるよう湿潤させ、前記第2の含水率における減衰係数と位相係数を設定することを複数回繰り返すことで決定すること
を特徴とする木材含水率同定装置。
【請求項6】
請求項2記載の木材含水率同定装置であって、
前記被測定木材と同種の比較用木材について予め求められた、含水率と減衰係数および位相係数との相関係数は、
前記比較用木材を全乾状態させ、該全乾状態の比較用木材へ電磁波を照射した状態で、電磁波の伝搬方向を軸としたそれぞれの回転角度に配置した複数の送信アンテナと受信アンテナの対の間を該比較用木材を通過させ、該比較用木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該比較用木材の減衰係数と位相係数を決定し、該減衰係数と該位相係数を初期減衰係数と初期位相係数として設定し、
該全乾状態の比較用木材を第1の含水率になるよう湿潤させ、該比較用木材へ電磁波を照射した状態で、電磁波の伝搬方向を軸とした回転角度に配置した複数の前記送信アンテナと前記受信アンテナの対の間を該比較用木材を通過させ、該比較用木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該比較用木材の減衰係数と位相係数を決定し、該減衰係数と該位相係数を該第1の含水率における減衰係数と位相係数として設定し、
前記比較用木材を前記第1の含水率とは異なる第2の含水率になるよう湿潤させ、前記第2の含水率における減衰係数と位相係数を設定することを複数回繰り返すことで決定すること
を特徴とする木材含水率同定装置。
【請求項7】
被測定木材へ電磁波を照射し、該被測定木材を透過する電磁波を受信することにより該被測定木材の含水率を同定する木材含水率同定方法であって、
電磁波を照射する送信アンテナと、
透過する電磁波を受信する受信アンテナと、
前記被測定木材を挟むように前記送信アンテナと前記受信アンテナとを対向して配置し、前記送信アンテナおよび前記受信アンテナを同期して前記電磁波の伝搬方向を軸として回転させる回転手段とを有する木材含水率同定装置を用い、
前記被測定木材へ電磁波を照射した状態で前記送信アンテナと前記受信アンテナを前記電磁波の伝搬方向を軸として回転させ、それぞれの回転角度における該被測定木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該被測定木材の減衰係数と位相係数を測定するステップと、
前記被測定木材と同種の比較用木材について予め求められた、含水率と減衰係数および位相係数との相関係数を用いて該被測定木材の含水率を同定する同定ステップと、を有すること
を特徴とする木材含水率同定方法。
【請求項8】
被測定木材へ電磁波を照射し、該被測定木材を透過する電磁波を受信することにより該被測定木材の含水率を同定する木材含水率同定方法であって、
複数対の、電磁波を照射する送信アンテナおよび透過する電磁波を受信する受信アンテナを有し、
前記複数対の送信アンテナおよび受信アンテナの各々は、前記被測定木材を挟むように対向させて配置され、対となる送信アンテナと受信アンテナとを電磁波の伝搬方向を軸として同じ回転角度に配置し、
前記複数対の送信アンテナおよび受信アンテナを直線状に配置した木材含水率同定装置を用い、
前記被測定木材へ電磁波を照射した状態で、該被測定木材を複数対の前記送信アンテナと前記受信アンテナの間を通過させ、電磁波の伝搬方向を軸とするそれぞれの回転角度における該被測定木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該被測定木材の減衰係数と位相係数を測定するステップと、
前記被測定木材と同種の比較用木材について予め求められた、含水率と減衰係数および位相係数との相関係数を用いて該被測定木材の含水率を同定する同定ステップと、を有すること
を特徴とする木材含水率同定方法。
【請求項9】
請求項7または8に記載の木材含水率同定方法であって、
前記同定ステップでは、
さらに、前記被測定木材と同種の比較用木材について予め求められた、全乾状態における減衰係数および位相係数である初期減衰係数および初期位相係数を用いること
を特徴とする木材含水率同定方法
【請求項10】
被測定木材へ電磁波を照射し、該被測定木材を透過する電磁波を受信することにより該被測定木材の含水率を同定する木材含水率同定方法であって、
前記被測定木材と同種の比較用木材を全乾状態にさせ、電磁波を照射する送信アンテナにより該比較用木材へ電磁波を照射した状態で、当該送信アンテナと透過する電磁波を受信する受信アンテナとを前記電磁波の伝搬方向を軸として回転させ、それぞれの回転角度における前記比較用木材を透過する電磁波を前記受信アンテナで受信し、受信強度の回転角度依存性から該比較用木材の減衰係数と位相係数を測定し、該減衰係数と該位相係数を初期減衰係数と初期位相係数として設定する設定ステップと、
前記比較用木材を第1の含水率になるよう湿潤し、該比較用木材へ電磁波を照射した状態で前記送信アンテナと前記受信アンテナを前記電磁波の伝搬方向を軸として回転させ、それぞれの回転角度における該比較用木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該比較用木材の減衰係数と位相係数を測定し、該減衰係数と該位相係数を該第1の含水率における減衰係数と位相係数として設定する設定ステップと、
前記比較用木材を前記第1の含水率とは異なる第2の含水率になるよう湿潤させ、前記第2の含水率における減衰係数と位相係数設定するステップを複数回繰り返し、該比較用木材における含水率と減衰係数および位相係数の相関係数を決定する決定ステップと、
前記被測定木材へ電磁波を照射した状態で前記送信アンテナと前記受信アンテナを前記電磁波の伝搬方向を軸として回転させ、それぞれの回転角度における該被測定木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該被測定木材の減衰係数と位相係数を測定し、前記比較用木材の前記初期減衰係数および前記初期位相係数と前記相関係数とを用いて該被測定木材の含水率を同定する同定ステップと、を有すること
を特徴とする木材含水率同定方法。
【請求項11】
被測定木材へ電磁波を照射し、該被測定木材を透過する電磁波を受信することにより該被測定木材の含水率を同定する木材含水率同定方法であって、
前記被測定木材と同種の比較用木材を全乾状態させ、該全乾状態の比較用木材へ電磁波を照射した状態で、電磁波の伝搬方向を軸としたそれぞれの回転角度に配置した複数の送信アンテナと受信アンテナの対の間を該比較用木材を通過させ、該比較用木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該比較用木材の減衰係数と位相係数を決定し、該減衰係数と該位相係数を初期減衰係数と初期位相係数として設定する設定ステップと、
該全乾状態の比較用木材を第1の含水率になるよう湿潤させ、該比較用木材へ電磁波を照射した状態で、電磁波の伝搬方向を軸とした回転角度に配置した複数の前記送信アンテナと前記受信アンテナの対の間を該比較用木材を通過させ、該比較用木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該比較用木材の減衰係数と位相係数を決定し、該減衰係数と該位相係数を該第1の含水率における減衰係数と位相係数として設定する設定ステップと、
前記比較用木材を前記第1の含水率とは異なる第2の含水率になるよう湿潤させ、前記第2の含水率における減衰係数と位相係数設定するステップを複数回繰り返し、該比較用木材における含水率と減衰係数および位相係数の相関係数を決定する決定ステップと、
前記被測定木材へ電磁波を照射した状態で、該被測定木材を複数対の前記送信アンテナと前記受信アンテナの間を通過させ、電磁波の伝搬方向を軸とするそれぞれの回転角度における該被測定木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該被測定木材の減衰係数と位相係数を測定し、前記比較用木材の前記初期減衰係数および前記初期位相係数と前記相関係数とを用いて該被測定木材の含水率を同定する同定ステップと、を有すること
を特徴とする木材含水率同定方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、木材や木質構造物へ電磁波を照射し、透過した電磁波を受信することにより含水率を同定する木材含水率同定装置および木材含水率同定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図9は、従来の含水率同定(測定)装置の一例を示す模式図である。図示する含水率同定装置は、電磁波を送信する送信器91と、送信器91から送信された電磁波を受信する受信器92と、被測定木材1を通過した電磁波の測定領域を規制するスリット93aを有する平面スリット板93とを備える。そして、送信器91からの電磁波の振動方向(E面)が被測定木材1の長手方向(生木状態でいえば上下方向)、すなわち木理と略平行となる状態に配置されている。この含水率同定装置は、被測定木材1に含まれる水(誘電体)に電磁波を照射すると、マイクロ波は、水の中に浸透して減衰する。被測定木材1がないときと、被測定木材1があるときとを測定して、減衰量を演算する。
【0003】
このような従来の含水率同定装置は、被測定木材1が比較的薄い板材の場合には、十分な測定精度を得られる。しかしながら、被測定木材1の表面で電磁波が反射し、被測定木材1の内部へ進入する電磁波が減少するため、被測定木材1の厚さが厚いと、測定において十分なダイナミックレンジが得られず、正確な含水率を同定することが困難である。
【0004】
これに対して、電磁波の振動方向と被測定木材の木理の方向とのなす角度が、鈍角もしくは垂直となるようすることにより、被測定木材の表面で反射する電磁波を低減し、被測定木材内へ入射する電磁波を比較的大きくする。この結果、入射した電磁波が水分によって減衰し得る余地を十分に残すことができ、厚い被測定木材であっても測定を可能としている。
【先行技術文献】
【0005】

【特許文献1】特開2001-124707号公報
【特許文献2】特開2000-206058号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した従来の同定装置には、以下に示すような問題がある。
【0007】
木材の電気的特性、特に、複素誘電率は電磁波の振動方向と木理の走査方向との角度に依存する。複素誘電率は比誘電率と誘電損失とで表現され、電磁波の木材の表面での反射、内部での減衰に深く関係していると共に、反射と減衰とは複素誘電率に対してそれぞれ異なる傾向を示す。また、その傾向は木材の種類によって異なる。
【0008】
上述したように、表面での反射が最小になるように被測定木材もしくは送信器の角度を設定しても、内部での減衰は木材の種類よって異なるため、木材を透過して受信される電磁波の強度は異なる。従って、適当な1つの角度で得られた透過強度から含水率を同定する従来の方法では、木材の種類によって大きなバラツキを生じる。このバラツキは木材の品質管理に必要とされる基準を超えることがあるため、特にグレーディング制度の導入されている製材管理を行う用途では適用が困難といった精度上の問題がある。
【0009】
本発明は、以上のような問題を解決するためになされたものであり、木材の種類による同定含水率のバラツキを低減し、高い精度の要求される用途に対しても適用することを可能とする装置と方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、第1の本発明は、被測定木材へ電磁波を照射し、該被測定木材を透過する電磁波を受信することにより該被測定木材の含水率を同定する木材含水率同定装置であって、電磁波を照射する送信アンテナと、透過する電磁波を受信する受信アンテナと、前記被測定木材を挟むように前記送信アンテナと前記受信アンテナとを対向して配置し、前記送信アンテナおよび前記受信アンテナを同期して前記電磁波の伝搬方向を軸として回転させる回転手段とを有し、前記被測定木材へ電磁波を照射した状態で前記送信アンテナと前記受信アンテナを前記電磁波の伝搬方向を軸として回転させ、それぞれの回転角度における該被測定木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該被測定木材の減衰係数と位相係数を測定し、前記被測定木材と同種の比較用木材について予め求められた、含水率と減衰係数および位相係数との相関係数を用いて該被測定木材の含水率を同定する
【0011】
また、第2の本発明は、被測定木材へ電磁波を照射し、該被測定木材を透過する電磁波を受信することにより該被測定木材の含水率を同定する木材含水率同定装置であって、複数対の、電磁波を照射する送信アンテナおよび透過する電磁波を受信する受信アンテナを有し、前記複数対の送信アンテナおよび受信アンテナの各々は、前記被測定木材を挟むように対向させて配置され、対となる送信アンテナと受信アンテナとを電磁波の伝搬方向を軸として同じ回転角度に配置し、前記複数対の送信アンテナおよび受信アンテナを直線状に配置し、前記被測定木材へ電磁波を照射した状態で、該被測定木材を複数対の前記送信アンテナと前記受信アンテナの間を通過させ、電磁波の伝搬方向を軸とするそれぞれの回転角度における該被測定木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該被測定木材の減衰係数と位相係数を測定し、前記被測定木材と同種の比較用木材について予め求められた、含水率と減衰係数および位相係数との相関係数を用いて該被測定木材の含水率を同定する
【0012】
また、第3の本発明は、被測定木材へ電磁波を照射し、該被測定木材を透過する電磁波を受信することにより該被測定木材の含水率を同定する木材含水率同定方法であって、電磁波を照射する送信アンテナと、透過する電磁波を受信する受信アンテナと、前記被測定木材を挟むように前記送信アンテナと前記受信アンテナとを対向して配置し、前記送信アンテナおよび前記受信アンテナを同期して前記電磁波の伝搬方向を軸として回転させる回転手段とを有する木材含水率同定装置を用い、前記被測定木材へ電磁波を照射した状態で前記送信アンテナと前記受信アンテナを前記電磁波の伝搬方向を軸として回転させ、それぞれの回転角度における該被測定木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該被測定木材の減衰係数と位相係数を測定するステップと、前記被測定木材と同種の比較用木材について予め求められた、含水率と減衰係数および位相係数との相関係数を用いて該被測定木材の含水率を同定する同定ステップと、を有する。
また、第4の本発明は、被測定木材へ電磁波を照射し、該被測定木材を透過する電磁波を受信することにより該被測定木材の含水率を同定する木材含水率同定方法であって、複数対の、電磁波を照射する送信アンテナおよび透過する電磁波を受信する受信アンテナを有し、前記複数対の送信アンテナおよび受信アンテナの各々は、前記被測定木材を挟むように対向させて配置され、対となる送信アンテナと受信アンテナとを電磁波の伝搬方向を軸として同じ回転角度に配置し、前記複数対の送信アンテナおよび受信アンテナを直線状に配置した木材含水率同定装置を用い、前記被測定木材へ電磁波を照射した状態で、該被測定木材を複数対の前記送信アンテナと前記受信アンテナの間を通過させ、電磁波の伝搬方向を軸とするそれぞれの回転角度における該被測定木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該被測定木材の減衰係数と位相係数を測定するステップと、前記被測定木材と同種の比較用木材について予め求められた、含水率と減衰係数および位相係数との相関係数を用いて該被測定木材の含水率を同定する同定ステップと、を有する。
【0013】
また、第5の本発明は、被測定木材へ電磁波を照射し、該被測定木材を透過する電磁波を受信することにより該被測定木材の含水率を同定する木材含水率同定方法であって、前記被測定木材と同種の比較用木材を全乾状態にさせ、電磁波を照射する送信アンテナにより該比較用木材へ電磁波を照射した状態で、当該送信アンテナと透過する電磁波を受信する受信アンテナとを前記電磁波の伝搬方向を軸として回転させ、それぞれの回転角度における前記比較用木材を透過する電磁波を前記受信アンテナで受信し、受信強度の回転角度依存性から該比較用木材の減衰係数と位相係数を測定し、該減衰係数と該位相係数を 初期減衰係数と初期位相係数として設定する設定ステップと、前記比較用木材を第1の含水率になるよう湿潤し、該比較用木材へ電磁波を照射した状態で前記送信アンテナと前記受信アンテナを前記電磁波の伝搬方向を軸として回転させ、それぞれの回転角度における該比較用木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該比較用木材の減衰係数と位相係数を測定し、該減衰係数と該位相係数を該第1の含水率における減衰係数と位相係数として設定する設定ステップと、前記比較用木材を前記第1の含水率とは異なる第2の含水率になるよう湿潤させ、前記第2の含水率における減衰係数と位相係数設定するステップを複数回繰り返し、該比較用木材における含水率と減衰係数および位相係数の相関係数を決定する決定ステップと、前記被測定木材へ電磁波を照射した状態で前記送信アンテナと前記受信アンテナを前記電磁波の伝搬方向を軸として回転させ、それぞれの回転角度における該被測定木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該被測定木材の減衰係数と位相係数を測定し、前記比較用木材の前記初期減衰係数および前記初期位相係数と前記相関係数とを用いて該被測定木材の含水率を同定する同定ステップと、を有する。
【0014】
また、第6の本発明は、被測定木材へ電磁波を照射し、該被測定木材を透過する電磁波を受信することにより該被測定木材の含水率を同定する木材含水率同定方法であって、前記被測定木材と同種の比較用木材を全乾状態させ、該全乾状態の比較用木材へ電磁波を照射した状態で、電磁波の伝搬方向を軸としたそれぞれの回転角度に配置した複数の送信アンテナと受信アンテナの対の間を該比較用木材を通過させ、該比較用木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該比較用木材の減衰係数と位相係数を決定し、該減衰係数と該位相係数を初期減衰係数と初期位相係数として設定する設定ステップと、該全乾状態の比較用木材を第1の含水率になるよう湿潤させ、該比較用木材へ電磁波を照射した状態で、電磁波の伝搬方向を軸とした回転角度に配置した複数の前記送信アンテナと前記受信アンテナの対の間を該比較用木材を通過させ、該比較用木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該比較用木材の減衰係数と位相係数を決定し、該減衰係数と該位相係数を該第1の含水率における減衰係数と位相係数として設定する設定ステップと、前記比較用木材を前記第1の含水率とは異なる第2の含水率になるよう湿潤させ、前記第2の含水率における減衰係数と位相係数設定するステップを複数回繰り返し、該比較用木材における含水率と減衰係数および位相係数の相関係数を決定する決定ステップと、前記被測定木材へ電磁波を照射した状態で、該被測定木材を複数対の前記送信アンテナと前記受信アンテナの間を通過させ、電磁波の伝搬方向を軸とするそれぞれの回転角度における該被測定木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から該被測定木材の減衰係数と位相係数を測定し、前記比較用木材の前記初期減衰係数および前記初期位相係数と前記相関係数とを用いて該被測定木材の含水率を同定する同定ステップと、を有する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、あらかじめ、被測定木材と同種の木材について、木材の種類ごとに定まる本質的な電気特性である初期減衰係数、初期位相係数、および、含水率との相関係数を測定し、電気特性を用いて被測定木材の含水率を同定するため、木材の種類によって生じるバラツキがなく、より精度の高い含水率を同定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る木材含水率同定装置の構成図である。
【図2】アガチスの場合の回転角度と透過率の関係を示す図である。
【図3】ヒノキの場合の回転角度と透過率の関係を示す図である。
【図4】ベイスギの場合の回転角度と透過率の関係を示す図である。
【図5】ヒノキの場合の含水率と、減衰係数および位相係数との関係を示す図である。
【図6】第1の実施形態の含水率同定方法を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施形態における送信アンテナと受信アンテナを示す図である。
【図8】第2の実施形態の含水率同定方法を示すフローチャートである。
【図9】従来の木材含水率の同定装置である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。

【0018】
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態における木材含水率同定(測定)装置を示す。本実施形態では、送信アンテナ3と受信アンテナ4とを、自転させることにより含水率を同定(測定)する。

【0019】
図示する木材含水率同定装置は、被測定木材1と、電磁波信号を発生する信号発生器2と、電磁波を放射する送信アンテナ3と、被測定木材1を透過した電磁波を受信する受信アンテナ4と、送信アンテナ3と受信アンテナ4を同期して電磁波の伝搬方向(アンテナの主ローブ方向)を軸として回転させる同期回転ステージ5(回転手段)と、受信アンテナ4から出力された信号を回転ステージ5の角度毎に記録する計測器6と、を有する。送信アンテナ3と受信アンテナ4は、被測定木材1を挟み込むように対向して配置されている。

【0020】
なお、電磁波の周波数が低いときは送信アンテナ3の指向性を大きくすることは困難となるため、電磁波が拡散し、木材以外の部位で散乱された電磁波が受信アンテナ4で検出され、測定の精度を低減させる雑音となる。電磁波の拡散を抑制するために、送信アンテナ3の出力側にレンズを用いて電磁波をコリメートし、受信アンテナ4の入力側へ同様のレンズを用いて電磁波を集束することにより、散乱による雑音を低減し、且つ、受信アンテナ4の検出量を増強することも可能である。

【0021】
また、ミリ波などの非常に高い周波数の電磁波信号を直接計測することは困難であり、ホモダイン検波やヘテロダイン検波を用いて検出可能な周波数の信号へダウンコンバートすることも可能である。

【0022】
次に、含水率の同定方法について説明する。

【0023】
本実施形態では、信号発生器2に100GHzのGUNNダイオードを、送信アンテナ3および受信アンテナ4にホーンアンテナを、電磁波のコリメートおよび集束に片凸テフロンレンズを、計測器6にロックインアンプを用いた。

【0024】
信号発生器2から出力された信号を100kHzの信号で振幅変調し、受信アンテナ4で受信した信号をショットキーダイオードで検波した後、ロックインアンプで100kHzの成分のみを抽出した。被測定木材1として、本実施形態では、厚さ2mm、縦横64mm、板目のアガチス、ヒノキ、ベイスギを用いた。

【0025】
まず、全乾状態の被測定木材へ電磁波を照射した状態で同期回転ステージ5を回転し、計測器6で各回転角度における受信強度を記録する。同様に、被測定木材を各含水率(例えば、ヒノキの場合は12.1%,17.2%,25.0%,35.3%,65.0%など)になるよう湿潤し、各回転角度における受信強度を記録した。被測定木材を設置しないときの受信強度で、それぞれの受信信号を規格化した値を透過率(相対透過率)として規定した。

【0026】
図2、図3および図4に、それぞれの木材における各回転角度と透過率の関係を示す。図2は、アガチスの場合の回転角度と透過率の関係を示す図である。図3は、ヒノキの場合の回転角度と透過率の関係を示す図である。図4は、ベイスギの場合の回転角度と透過率の関係を示す図である。

【0027】
また、図2、図3、図4には、被測定木材の繊維(木目)方向に対するアンテナの回転角度(電磁波の振動(偏波)方向)を、模式的に示している。図示する例では、回転角度0°、45°および90°の場合を示している。

【0028】
図2、図3および図4に示すように、各回転角度によって透過率が変化し、且つ、含水率によっても透過率が変化している。透過率Tと回転角度θとの関係は、下記の式1で与えられる。
【数1】
JP0005268151B2_000002t.gif

【0029】
ここで、tAW、tWAは、表面および反対面での反射係数である。dは、試料(被測定木材)の厚さである。αx、βx、αy、βyは、それぞれ、繊維方向の減衰係数、位相係数、繊維方向に対して垂直な方向の減衰係数、位相係数である。式1を用いて各含水率におけるαx、βx、αy、βyを算出することができる。

【0030】
図5に、含水率と、ヒノキの繊維方向の減衰係数αx、位相係数βx、ヒノキの繊維方向に垂直な方向の減衰係数αy、位相係数βyとの関係を示す。図5は、図3に示すヒノキの繊維方向と電磁波の振動方向との角度変化に対する透過率の変化の特性から、上記式1に基づき、減衰係数αx、αyおよび位相係数βx、βyを求めたものである。図5から、αx、βx、αy、βyは含水率に対し単調増加しており、αx、βx、αy、βyを測定することにより含水率が一意に同定できることがわかる。本実施形態では、図5に示すような、木材の含水率の変化に対する、減衰係数αx、αyおよび位相係数βx、βyを取得する。

【0031】
アガチスおよびベイスギにおいても、同様に、図2および図4のグラフから図5ような関係が得られ、含水率が一意に同定できる。

【0032】
上記説明した本実施形態の含水率の同定方法を具体的に使用するための手順を説明する。

【0033】
図6は、本実施形態の木材含水率同定装置が行う同定方法を示すフローチャートである。被測定木材と同種の比較用木材を全乾状態にさせ(S11)、全乾状態の比較用木材へ電磁波を照射した状態で送信アンテナと受信アンテナを前記電磁波の伝搬方向を軸として回転させ(S12、S13)、それぞれの回転角度における比較用木材を透過する電磁波を受信し(S14)、受信強度の回転角度依存性から比較用木材の減衰係数と位相係数を決定し(S15)、当該減衰係数と位相係数を初期減衰係数と初期位相係数として設定する(S16)。

【0034】
そして、比較用木材を、異なる含水率になるよう湿潤させ(S17)、S12からS15と同様の処理を繰り返して、当該湿潤状態における比較用木材の減衰係数と位相係数とを決定する(S18)。すなわち、比較用木材へ電磁波を照射した状態で送信アンテナと受信アンテナを電磁波の伝搬方向を軸として回転させ、それぞれの回転角度における比較用木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から当該湿潤状態における比較用木材の減衰係数と位相係数を決定し、減衰係数と位相係数を当該含水率における減衰係数と位相係数として設定する。

【0035】
さらに、S17およびS18を、複数の異なる湿潤状態で繰り返す(S19)。すなわち、比較用木材を、異なる複数の含水率になるよう湿潤させ、各含水率において減衰係数と位相係数を設定する処理を複数回繰り返す。そして、比較用木材における含水率と減衰係数および位相係数の相関係数を決定する(S20)。

【0036】
そして、比較用木材の代わりに被測定木材を用いて、S12からS15の処理を行い、被測定木材の減衰係数と位相係数を測定する(S21)。すなわち、被測定木材へ電磁波を照射した状態で送信アンテナと受信アンテナを電磁波の伝搬方向を軸として回転させ、それぞれの回転角度における被測定木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から被測定木材の減衰係数と位相係数を測定する。

【0037】
そして、S21で測定した被測定木材の減衰係数と位相係数を、S16およびS20で取得した比較用木材の初期減衰係数と位相係数の相関係数に照らし合わせて(参照して)、被測定木材の含水率を決定・同定する(S22)。

【0038】
<第2の実施形態>
第2の実施形態では、第1の実施形態で前述した送信アンテナおよび受信アンテナを回転させることにより含水率を同定する方法に代えて、複数の異なる回転角度を有する送受信アンテナ対を用いることによって含水率を同定する。

【0039】
前述の式1から透過率Tは回転角度θに依存し、不定数はαx、βx、αy、βyの4つであるため、4つの回転角度で透過率を測定することによって、不定数であるαx、βx、αy、βyを決定することができる。

【0040】
従って、図7に示すように被測定木材1の長手方向にそれぞれ異なる4つの回転角度を有する送受信アンテナ対を配置し、被測定木材1を直線移動させることにより、含水率を同定することができる。なお、図7に示す例では、送信器41aと受信器42aとが第1の送受信アンテナ対で、送信器41bと受信器42bとが第2の送受信アンテナ対で、送信器41cと受信器42cとが第3の送受信アンテナ対で、送信器41dと受信器42dとが第4の送受信アンテナ対である。

【0041】
図2から図4で分かるように、アンテナの回転角度に対する透過率の変化は、360°で1周期となっている。送受信アンテナ対間の角度差を、360°を4等分した角度である90°に設置することにより、演算による同定時間を短縮することができる。

【0042】
複数の送受信アンテナ対を配置して、木材の含水率を同定する方法を具体的に使用するための手順を説明する。

【0043】
図8は、本実施形態の含水率の同定方法を示すフローチャートである。被測定木材と同種の比較用木材を全乾状態にさせ(S41)、比較用木材へ電磁波を照射した状態で、電磁波の伝搬方向を軸とした回転角度に配置した複数の送受信アンテナ対の間を比較用木材を通過させ(S42)、それぞれの回転角度における比較用木材を透過する電磁波を受信し(S43)、受信強度の回転角度依存性から比較用木材の減衰係数と位相係数を決定し(S44)、全乾状態の減衰係数と位相係数を初期減衰係数と初期位相係数と設定する(S45)。

【0044】
比較用木材を異なる含水率になるよう湿潤させ、(S46)、S42からS44と同様の処理を繰り返して、当該湿潤状態における比較用木材の減衰係数と位相係数とを決定する(S47)。すなわち、比較用木材へ電磁波を照射した状態で、電磁波の伝搬方向を軸とした回転角度に配置した複数の送受信アンテナ対の間を比較用木材を通過させ、それぞれの回転角度における比較用木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から比較用木材の減衰係数と位相係数を同定し、減衰係数と位相係数を当該含水率における減衰係数と位相係数として設定する。

【0045】
さらに、S46およびS47を、複数の異なる湿潤状態で繰り返す(S48)。すなわち、比較用木材を、異なる複数の含水率になるよう湿潤させ、各含水率において減衰係数と位相係数を設定する処理を複数回繰り返す。そして、比較用木材における含水率と減衰係数および位相係数の相関係数を決定する(S49)。

【0046】
そして、比較用木材の代わりに被測定木材を用いて、S42からS44の処理を行い、被測定木材の減衰係数と位相係数を測定する(S50)。すなわち、被測定木材へ電磁波を照射した状態で、電磁波の伝搬方向を軸とした回転角度に配置した複数の送受信アンテナ対の間を比較用木材を通過させ、それぞれの回転角度における被測定木材を透過する電磁波を受信し、受信強度の回転角度依存性から被測定木材の減衰係数と位相係数を測定する。

【0047】
そして、S50で測定した被測定木材の減衰係数と位相係数を、S45およびS49で取得した比較用木材の初期減衰係数と位相係数の相関係数に照らし合わせて(参照して)、被測定木材の含水率を決定・同定する(S51)。

【0048】
以上説明した第1および第2の本実施形態では、電磁波の振動方向と木材の繊維(木目)の走行方向とが成す角度のうち、1つだけの角度における電磁波の木材透過量を用いて含水率を同定せず、複数の角度における電磁波の木材透過量を用いて含水率を同定するため、同定含水率のバラツキを低減することができる。

【0049】
すなわち本実施形態では、あらかじめ被測定木材と同種の比較用木材について、木材の種類ごとに定まる本質的な電気特性である初期減衰係数、初期位相係数、および、含水率との相関係数を測定し、本電気特性を用いて被測定木材の含水率を同定するため、木材の種類によって生じるバラツキがなく、より高精度な含水率を同定することができる。

【0050】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0051】
1 被測定材木
2 信号発生器
3 受信アンテナ
4 同期回転ステージ
5 測定器
41a~41d 送信器
42a~42d 受信器
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8