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明細書 :炭疽病菌による宿主感染を抑制する活性を評価する方法、及び前記活性を有する物質をスクリーニングする方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第6049352号 (P6049352)
公開番号 特開2014-039515 (P2014-039515A)
登録日 平成28年12月2日(2016.12.2)
発行日 平成28年12月21日(2016.12.21)
公開日 平成26年3月6日(2014.3.6)
発明の名称または考案の名称 炭疽病菌による宿主感染を抑制する活性を評価する方法、及び前記活性を有する物質をスクリーニングする方法
国際特許分類 C12N  15/09        (2006.01)
C07K  14/37        (2006.01)
G01N  33/68        (2006.01)
G01N  33/50        (2006.01)
G01N  33/15        (2006.01)
FI C12N 15/00 ZNAA
C07K 14/37
G01N 33/68
G01N 33/50 Z
G01N 33/15 Z
請求項の数または発明の数 6
全頁数 31
出願番号 特願2012-184630 (P2012-184630)
出願日 平成24年8月23日(2012.8.23)
審査請求日 平成27年8月21日(2015.8.21)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504132272
【氏名又は名称】国立大学法人京都大学
発明者または考案者 【氏名】高野 義孝
【氏名】入枝 泰樹
【氏名】池田 恭子
個別代理人の代理人 【識別番号】110000796、【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
審査官 【審査官】藤井 美穂
参考文献・文献 特開平10-167910(JP,A)
国際公開第2011/087002(WO,A1)
Pamela Gan, et al.,New Phytologist,2013年,vol. 197,pp. 1236-1249
調査した分野 C12N 15/00 - 15/90
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS
/BIOTECHDS/WPIDS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
GenBank/EMBL/DDBJ/UniProt/SwissProt/GeneSeq
特許請求の範囲 【請求項1】
炭疽病菌による宿主感染を抑制する活性を評価する方法であって、下記工程(1)~(3)を含む方法:
(1)被験物質と炭疽病菌とを接触させる工程;
(2)前記工程(1)により被験物質と接触させられた炭疽病菌の、HSB1の分泌の程度を評価する工程;及び
(3)前記工程(2)の分泌の程度が、被験物質と接触させられていない対照炭疽病菌におけるHSB1の分泌の程度を基準として、どの程度抑制されているかを評価し、抑制の程度がより高い被験物質を、宿主感染を抑制する前記活性がより高いものであると判定する工程
を含む、評価方法。
【請求項2】
前記工程(1)で用いられる炭疽病菌が外来性HSB1を保持するものであり、前記工程(2)及び(3)におけるHSB1の分泌の程度が、当該外来性HSB1の分泌の程度である、請求項1に記載の評価方法。
【請求項3】
前記外来性HSB1が標識されている、請求項2に記載の評価方法。
【請求項4】
炭疽病菌による宿主感染を抑制する活性を有する物質をスクリーニングする方法であって、下記工程(1)~(3)を含む方法:
(1)被験物質と炭疽病菌とを接触させる工程;
(2)前記工程(1)により被験物質と接触させられた炭疽病菌の、HSB1の分泌の程度を評価する工程;及び
(3)前記工程(2)の分泌の程度が、被験物質と接触させられていない対照炭疽病菌におけるHSB1の分泌の程度よりも抑制されている被験物質を、宿主感染を抑制する前記活性を有するものであるとして選択する工程
を含む、スクリーニング方法。
【請求項5】
配列番号2で表されるアミノ酸配列と同一性が90%以上のアミノ酸配列からなり、かつ宿主感染促進活性を有するポリペプチドをコードする塩基配列を含むDNA。
【請求項6】
配列番号2で表されるアミノ酸配列と同一性が0%以上のアミノ酸配列からなり、かつ宿主感染促進活性を有するポリペプチドを含むタンパク質。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、炭疽病菌による宿主感染を抑制する活性を評価する方法、及び前記活性を有する物質をスクリーニングする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
世界の食糧損失の約15%が病気に起因すると推定されており、その病気の少なくとも7割は植物病原糸状菌(カビ)によって引き起こされているとされる。したがって、植物病原糸状菌を農薬により制圧することは、極めて重要な課題である。
【0003】
しかしながら、従来の農薬開発のほとんどは、噴霧接種による化合物スクリーニング法により行われるが、これには莫大な時間、労働力及び施設等が必要となる。また、医薬品分野等で成果を上げているゲノミクス・プロテオミクス等を駆使するアプローチも考えられるが、このアプローチには莫大な費用が必要である。
【0004】
また、従来の多くの農薬は殺菌型農薬であるため、一般に耐性菌出現の選択圧が非常に高まることとなる。このため、従来の多くの農薬は常に無効化されるリスクにさらされている。また、殺菌型農薬は、有用微生物等への負の影響を与えるリスクがあることも懸念されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、炭疽病菌による宿主感染を抑制する活性を有する物質を、コスト面及び作業面においてより効率的に判定する手段、ひいてはかかる活性を有する物質をスクリーニングする手段を提供することを課題とする。
【0006】
さらに、本発明は、炭疽病菌による宿主感染を抑制する活性を有する物質であって、耐性菌出現のリスクがより軽減されており、かつ有用微生物等への負の影響が緩和されている物質をスクリーニングする手段を提供することも課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、鋭意検討を重ね、被験物質と炭疽病菌とを接触させた後に炭疽病菌からのHSB1の分泌が抑制されている程度を評価し、この評価結果を基準として、抑制の程度がより大きい被験物質を、宿主感染を抑制する活性がより高いものであると判定することにより、上記課題を解決できることを新たに見出した。本発明は、この新たな知見に基づいてさらに種々の検討を重ねることにより完成されたものであり、次に掲げるものである。
項1
炭疽病菌による宿主感染を抑制する活性を評価する方法であって、下記工程(1)~(3)を含む方法:
(1)被験物質と炭疽病菌とを接触させる工程;
(2)前記工程(1)により被験物質と接触させられた炭疽病菌の、HSB1の分泌の程度を評価する工程;及び
(3)前記工程(2)の分泌の程度が、被験物質と接触させられていない対照炭疽病菌におけるHSB1の分泌の程度を基準として、どの程度抑制されているかを評価し、抑制の程度がより高い被験物質を、宿主感染を抑制する前記活性がより高いものであると判定する工程
を含む、評価方法。
項2
前記工程(1)で用いられる炭疽病菌が外来性HSB1を保持するものであり、前記工程(2)及び(3)におけるHSB1の分泌の程度が、当該外来性HSB1の分泌の程度である、項1に記載の評価方法。
項3
前記外来性HSB1が標識されている、項2に記載の評価方法。
項4
炭疽病菌による宿主感染を抑制する活性を有する物質をスクリーニングする方法であって、下記工程(1)~(3)を含む方法:
(1)被験物質と炭疽病菌とを接触させる工程;
(2)前記工程(1)により被験物質と接触させられた炭疽病菌の、HSB1の分泌の程度を評価する工程;及び
(3)前記工程(2)の分泌の程度が、被験物質と接触させられていない対照炭疽病菌におけるHSB1の分泌の程度よりも抑制されている被験物質を、宿主感染を抑制する前記活性を有するものであるとして選択する工程
を含む、スクリーニング方法。
項5
前記工程(1)で用いられる炭疽病菌が外来性HSB1を保持するものであり、前記工程(2)及び(3)におけるHSB1の分泌の程度が、当該外来性HSB1の分泌の程度である、項4に記載のスクリーニング方法。
項6
前記外来性HSB1が標識されている、項5に記載のスクリーニング方法。
項7
配列番号1で表される塩基配列と相同性が80%以上の塩基配列からなり、かつ宿主感染促進活性を有するポリペプチドをコードする塩基配列を含むDNA。
項8
配列番号2で表されるアミノ酸配列と相同性が80%以上のアミノ酸配列からなり、かつ宿主感染促進活性を有するアミノ酸配列を含むタンパク質。
項9
HSB1の分泌を抑制する作用を有する、炭疽病菌感染抑制剤。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、炭疽病菌による宿主感染を抑制する活性を、コスト面及び作業面においてより効率的に判定する手段、ひいてはかかる活性を有する物質をスクリーニングする手段を提供することができる。
【0009】
さらに、本発明によれば、炭疽病菌による宿主感染を抑制する活性を有する物質であって、耐性菌出現のリスクがより軽減されており、かつ有用微生物等への負の影響が緩和されている物質をスクリーニングする手段を提供することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】ウリ類炭疽病菌の野生株、及びウリ類炭疽病菌のhsb1破壊株それぞれについて、キュウリへの接種試験を行った結果である。
【図2】hsb1破壊株に対して外部からHSB1遺伝子を導入した株を用意してレスキュー実験を行った結果である。
【図3】ウリ類炭疽病菌のhsb1破壊株が野生株と同様の菌糸生育をすることを確認した結果である。
【図4】改変HSB1の分泌が抑制されている程度の評価の手法を、模式的に示した図面である。
【図5】HSB1とGFPの融合遺伝子を発現する形質転換体の培養開始後、5時間後に観察を行った結果の一例である。
【図6】発芽を阻害するタイプの化合物と接触させられた炭疽病菌の状態である。
【図7】発芽は阻害しないものの付着器形成のタイミングを遅延させるタイプの化合物と接触させられた炭疽病菌の状態である。
【図8】スクリーニングで選抜された化合物が、実際にウリ類炭疽病菌のキュウリ子葉における病斑形成を顕著に低下させた代表的な例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
1.炭疽病菌による宿主感染を抑制する活性を評価する方法
本発明の、炭疽病菌による宿主感染を抑制する活性を評価する方法は、下記工程(1)~(3)を含む方法である。
(1)被験物質と炭疽病菌とを接触させる工程;
(2)前記工程(1)により被験物質と接触させられた炭疽病菌の、HSB1の分泌の程度を評価する工程;及び
(3)前記工程(2)の分泌の程度が、被験物質と接触させられていない対照炭疽病菌におけるHSB1の分泌の程度を基準として、どの程度抑制されているかを評価し、抑制の程度がより高い被験物質を、宿主感染を抑制する前記活性がより高いものであると判定する工程。

【0012】
本発明において、炭疽病菌とは、Colletotrichum属菌を意味する。本発明において、炭疽病菌の種類は、特に限定されないが、例えば、キュウリ、スイカ、メロン(C. orbiculae)、イチゴ(C. gloeosporioides、C. acutatum)、コマツナ、ダイコン、ハクサイ(C. higginsianum)、トウモロコシ(C. graminicola)、トマト(C. gloeosporioides、C. acutatum、C. coccodes)、トウガラシ(C. acutatum)、インゲンマメ(C. lindemuthianum)等を宿主とする炭疽病菌が挙げられる(括弧内には、それぞれの植物を宿主とする炭疽病菌の名称を示す)。

【0013】
本発明において、宿主感染とは、特に限定されないが、具体的には例えば宿主において病斑が形成されることをいう。病斑とは、炭疽病菌が宿主に感染することにより生じる斑点のことをいい、典型的には葉の表面に形成される。典型的には黄褐色から暗褐色、直径約0.5mm~10mm程度である。本発明において、病斑形成の評価は、目視により行う。
1.1 工程(1)
工程(1)は、被験物質と炭疽病菌とを接触させる工程である。

【0014】
被験物質は、特に限定されない。特に限定されないが、例えば低分子化合物を被験物質とすることができる。また、いわゆる化合物ライブラリーに含まれる個々の物質を被験物質とすることもできる。化合物ライブラリーとしては、特に限定されないが、市販のものを用いてもよい。特に限定されないが、例えばMaybridge社(英国)が提供するHit Finder等を用いることができる。

【0015】
被験物質と炭疽病菌とを接触させる具体的な方法は、特に限定されないが、例えば、炭疽病菌を培養している培養液中に被験物質を添加することによって接触させてもよい。この場合、添加する被験物質の量は、特に限定されないが、例えば、200~1000μM等が挙げられる。この場合、特に限定されないが、通常は、通常の培養条件を維持したまま両者を接触させる。通常の培養条件は、特に限定されないが、通常は、下記の通りである。
培養基材:スライドガラス、プラスチックシャーレ、ガラスシャーレ又はカバーグラス等
胞子懸濁液の濃度:1×10/ml~1×10/ml
温度:15~35℃
pH:5~9
培養液の組成:水、完全培地、最小培地、ジャガイモショ糖培地及び脂肪酸等
被験物質と炭疽病菌との接触を開始させる時期は、引き続き行われる工程(2)で、被験物質と接触させられた炭疽病菌においてHSB1の分泌が抑制されている程度を評価することができる時期であればよく特に限定されない。被験物質と炭疽病菌との接触を開始させる時期は、炭疽病菌の胞子懸濁液の培養を開始するのと同時であってもよい。

【0016】
1.2 工程(2)
工程(2)は、前記工程(1)により被験物質と接触させられた炭疽病菌の、HSB1の分泌の程度を評価する工程である。

【0017】
本発明において、HSB1とは、本発明者らが初めて同定した炭疽病菌由来の新規の分泌タンパク質、及びその改変体を指す。なお、本明細書において両者を峻別するため、前者を天然HSB1、後者を改変HSB1ということがある。特に限定されないが、本発明において用いられるHSB1は、本発明者らが単離したウリ類炭疽病菌由来の配列番号2で表されるアミノ酸配列からなる新規の分泌タンパク質であってもよく、さらに当該タンパク質の所定の改変体であってもよい。なお、本発明者らが単離したウリ類炭疽病菌由来HSB1をコードするDNAの塩基配列を、配列番号1に示す。

【0018】
天然HSB1は、宿主感染促進活性を有している。本発明において、宿主感染促進活性とは、炭疽病菌がその宿主に感染する作用を促進する活性を意味する。

【0019】
改変HSB1は、宿主感染促進活性を保持しているものであればよく、特に限定されない。改変HSB1は、例えば、改変前の天然HSB1のアミノ酸配列と相同性が80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、さらにより好ましくは95%以上のアミノ酸配列からなり、かつ宿主感染促進活性を有するアミノ酸配列を含むタンパク質であってもよい。

【0020】
さらに、改変HSB1は、改変前の天然HSB1のアミノ酸配列に所定範囲内の改変を加えたアミノ酸配列を含み、その一端側、又は両端側にさらに他のアミノ酸配列を付加したものであってもよい。このような改変HSB1を、本明細書において標識HSB1ということがある。他のアミノ酸配列としては、特に限定されないが、例えばマーカー作用を有するもの、及びタグ作用を有するもの等が挙げられる。マーカー作用を有するものとしては、特に限定されないが、例えばGFPとそのバリアント、及びRFPとそのバリアント等が挙げられる。タグ作用を有するものとしては、特に限定されないが、例えば、FLAG、MYC及びHA等が挙げられる。

【0021】
HSB1は病原性に関与する新規分泌タンパク質である。HSB1は、全長230アミノ酸であり、分泌シグナル、及び疎水表面結合ドメインを有している。これまでに本発明者らが新たに見出したところによると、HSB1遺伝子(hsb1)を破壊した炭疽病菌においては、宿主感染活性が阻害されている。ウリ類炭疽病菌の野生株、及びウリ類炭疽病菌のhsb1破壊株それぞれについて、キュウリへの接種試験を行った結果を図1に示す。hsb1破壊株接種時には、接種箇所における病斑の形成の程度が、野生株接種時に観察される程度に比べて顕著に低減されている。さらに、hsb1破壊株に対して外部からHSB1遺伝子を導入した株を用意してレスキュー実験を行った結果、接種時における病斑の形成の程度が野生株と同程度にまで回復した(図2)。

【0022】
さらに、本発明者らが新たに見出したところによると、ウリ類炭疽病菌のhsb1破壊株は野生株と同様の菌糸生育をすることが確認されている(図3)。

【0023】
このような本発明者らの独自の研究結果から、HSB1が炭疽病菌から分泌されることにより、炭疽病菌による宿主感染が促進されると考えられる。したがって、前記工程(1)により被験物質と接触させられた炭疽病菌において、HSB1の分泌が抑制されていれば、炭疽病菌による宿主感染が抑制される。この場合は、かかる被験物質は、HSB1の分泌抑制を通して、結果的に炭疽病菌による宿主感染を抑制する作用を有していると評価できる。さらに、HSB1の分泌抑制は、通常、炭疽病菌の生育能に対して大きな影響を与えないことが分かっているので、かかる被験物質は、炭疽病菌による宿主感染を抑制する作用を有している一方で、炭疽病菌を少なくとも直接的には死滅にまで至らしめるものではなく、従来の殺菌型農薬とはその点で大きく異なるものであることが期待される。なお、必要であれば、かかる被験物質が実際にどの程度の殺菌作用を有しているかについては、別途通常の生育試験を行うことにより確認できる。

【0024】
被験物質と接触させられた炭疽病菌のHSB1の分泌の程度は、特に限定されないが、例えば次のようにして評価することができる。

【0025】
HSB1が天然HSB1である場合は、例えば次のようにして評価することができる。被験物質と炭疽病菌を接触させた後、天然HSB1の分泌量を、培養液中に存在する天然HSB1の量を測定することによって評価する。この場合、培養液中に存在する天然HSB1の量は、特に限定されないが、HSB1抗体を用いたウエスタンブロット解析等により測定することができる。

【0026】
HSB1が改変HSB1である場合は、例えば次のようにして評価することができる。被験物質と炭疽病菌を接触させる前に、炭疽病菌に改変HSB1(外来性HSB1)を導入する。導入の方法は特に限定されないが、例えば、改変HSB1をコードするDNAを有する発現ベクターにより形質転換する方法等が挙げられる。発現ベクターとしては、特に限定されないが、プロモーターとしてTEFプロモーター及びSCD1のプロモーター等を有するものを用いることができる。形質転換の方法としては、特に限定されないが、例えば、プロトプラスト-PEG法及びAgrobacterium法等が挙げられる。このようにして得られうる、改変HSB1(外来性HSB1)を保持する炭疽病菌と、被験物質とを接触させた後、改変HSB1の分泌量を、培養液中に存在する改変HSB1の量を測定することによって評価する。この場合、培養液中に存在する改変HSB1の量は、特に限定されないが、HSB1抗体、あるいは、改変型HSB1に付加されたエピトープタグ(HA、FAG又はMYC等)あるいは蛍光タンパク質(GFP及びRFP等)に対する抗体を用いたウエスタンブロット解析等により測定することができる。

【0027】
特に、改変HSB1が何らかの標識物質で標識されたものである場合、当該標識物質を直接的に、又は間接的に検出することにより、改変HSB1の分泌が抑制されている程度を評価できる。特に限定されないが、例えば、次のようにして改変HSB1の分泌が抑制されている程度を評価できる。通常、改変HSB1を保持する炭疽病菌は、改変HSB1を分泌するに伴い、菌内に保持している改変HSB1を次第に失い、最終的には菌内からは改変HSB1が検出されなくなる。このように通常であれば改変HSB1が検出されなくなる時期であるにもかかわらず、被験物質と接触させられた炭疽病菌の内部において改変HSB1が依然として検出されることがある。そのような場合には、改変HSB1の分泌が抑制されていると判定できる。このような評価は、特に改変HSB1が標識により可視化されているものであれば、簡便に行うことができる。例えば、改変HSB1がGFPにより標識されているものであれば、蛍光顕微鏡による観察によって、上記のような評価を行うことができる。このような評価の手法を、模式的に図4に示す。

【0028】
HSB1の分泌が抑制されている程度を評価する時期は、被験物質と接触させられた炭疽病菌においてHSB1の分泌が抑制されている程度を評価することができる時期であればよく特に限定されない。評価する時期は、炭疽病菌が保持しているHSB1の分泌が通常であれば既に開始しているはずの時期であることが好ましい。この点を考慮すると、例えば、胞子懸濁液の培養を開始してから2~10時間後、特に好ましくは4~6時間後が挙げられる。

【0029】
1.3 工程(3)
工程(3)は、前記工程(2)の分泌の程度が、被験物質と接触させられていない対照炭疽病菌におけるHSB1の分泌の程度を基準として、どの程度抑制されているかを評価し、抑制の程度がより高い被験物質を、宿主感染を抑制する前記活性がより高いものであると判定する工程である。

【0030】
先述のとおり、HSB1の分泌が抑制されている程度が高ければ、炭疽病菌による宿主感染が抑制される。したがって、HSB1の分泌をより抑制する作用を有する被験物質は、結果的に炭疽病菌による宿主感染を抑制する作用がより高いものであると評価できる。

【0031】
工程(3)では、被験物質と接触させられた炭疽病菌においてHSB1の分泌が抑制されている程度を、被験物質と接触させられていない対照炭疽病菌におけるHSB1の分泌の程度を基準として評価する。被験物質と接触させられていない対照炭疽病菌におけるHSB1の分泌の程度を評価する諸条件は、被験物質と接触させられた炭疽病菌においてHSB1の分泌の程度を評価するのと同じ条件とすることが好ましい。より詳細には、例えば、胞子懸濁液の培養を開始してから評価するまでの時間を同じにすることが好ましい。

【0032】
2.炭疽病菌による宿主感染を抑制する活性を有する物質をスクリーニングする方法
本発明の、炭疽病菌による宿主感染を抑制する活性を有する物質をスクリーニングする方法は、下記工程(1)~(3)を含む方法である。
(1)被験物質と炭疽病菌とを接触させる工程;
(2)前記工程(1)により被験物質と接触させられた炭疽病菌の、HSB1の分泌の程度を評価する工程;及び
(3)前記工程(2)の分泌の程度が、被験物質と接触させられていない対照炭疽病菌におけるHSB1の分泌の程度よりも抑制されている被験物質を、宿主感染を抑制する前記活性を有するものであるとして選択する工程。

【0033】
工程(1)及び(2)は上記1.1及び1.2で工程(1)及び工程(2)について説明したのと同様である。

【0034】
工程(3)は、前記工程(2)の分泌の程度が、被験物質と接触させられていない対照炭疽病菌におけるHSB1の分泌の程度よりも抑制されている被験物質を、宿主感染を抑制する前記活性を有するものであるとして選択する工程である。

【0035】
工程(3)についても、上記1.3で工程(3)について説明したのと概ね同様の説明が該当する。

【0036】
いわゆる化合物ライブラリーに含まれる個々の物質を被験物質とする場合、当該化合物ライブラリーに含まれる物質の数に応じて、工程(1)~工程(3)を適宜繰り返し行ってもよい。より詳細には、いったん工程(1)~工程(3)を化合物ライブラリーに含まれる個々の物質を被験物質として行い(これを「一次スクリーニング」という。)、工程(3)によって選択された物質群に含まれる個々の物質を被験物質として再度工程(1)~工程(3)を行い(これを「二次スクリーニング」という。)、以降は選択された物質の数が適当な数となるまでこれを繰り返してもよい。上の場合において、第一次スクリーニングと第二次スクリーニングにおいては、詳細な条件を適宜変えてもよい。通常は、第二次スクリーニングの選択条件を第一次スクリーニングのそれよりもより厳しい条件、すなわちより活性が高いものでなければ選択されないような条件とすることによって、選択される物質の数をより絞り込むことができる。具体的には、例えば、第一次スクリーニングにおいては工程(1)において培養液中に添加する被験物質の量を200~1000μMとし、第二次スクリーニングにおいては同量を200~50μMとするなどが挙げられる。第三次スクリーニング以降についても同様である。

【0037】
また、最終的なスクリーニングを、実際に被験物質を使用することにより、宿主において炭疽病菌による病斑形成が抑制されるか否かを評価することによって行ってもよい。より詳細には、本発明のスクリーニング方法は、
(4)上記スクリーニングで選抜された被験物質の共存下で炭疽病菌を宿主に接種し、当該被験物質の非共存下で炭疽病菌を宿主に接種した場合に比べて病斑形成が抑制された被験物質を、宿主感染を抑制する活性を有するものであるとして選択する工程
をさらに含んでいてもよい。

【0038】
特に限定されないが、工程(4)の具体例として、以下が挙げられる。ウリ類炭疽病菌の野生株系統104-Tの胞子懸濁液(10胞子/ml)に対し、200μMの被験物質溶液を等量加えて混合し、最終胞子濃度5×10個/ml、最終化合物濃度100μMとしてから、キュウリの子葉に滴下接種する。接種葉を静置し、1週間後に病斑形成を評価する。

【0039】
3.炭疽病菌感染抑制剤
本発明の炭疽病菌感染抑制剤は、HSB1の分泌を抑制する作用を有する剤である。

【0040】
炭疽病菌感染抑制剤とは、炭疽病菌による宿主感染を抑制するために用いられる剤をいう。

【0041】
本発明の炭疽病菌感染抑制剤の有効成分としては、炭疽病菌による宿主感染を抑制する活性を有する物質をスクリーニングする本発明の方法を利用することにより得られた下記式(1)~(35)で表される化合物、及びその類縁体が挙げられる。

【0042】
【化1】
JP0006049352B2_000002t.gif

【0043】
【化2】
JP0006049352B2_000003t.gif

【0044】
【化3】
JP0006049352B2_000004t.gif

【0045】
【化4】
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【0046】
【化5】
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【0047】
【化6】
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【0048】
【化7】
JP0006049352B2_000008t.gif

【0049】
【化8】
JP0006049352B2_000009t.gif

【0050】
【化9】
JP0006049352B2_000010t.gif

【0051】
【化10】
JP0006049352B2_000011t.gif

【0052】
【化11】
JP0006049352B2_000012t.gif

【0053】
【化12】
JP0006049352B2_000013t.gif

【0054】
【化13】
JP0006049352B2_000014t.gif

【0055】
【化14】
JP0006049352B2_000015t.gif

【0056】
【化15】
JP0006049352B2_000016t.gif

【0057】
【化16】
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【0058】
【化17】
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【0059】
【化18】
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【0060】
【化19】
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【0061】
【化20】
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【0062】
【化21】
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【0063】
【化22】
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【0064】
【化23】
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【0065】
【化24】
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【0066】
【化25】
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【0067】
【化26】
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【0068】
【化27】
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【0069】
【化28】
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【0070】
【化29】
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【0071】
【化30】
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【0072】
【化31】
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【0073】
【化32】
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【0074】
【化33】
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【0075】
【化34】
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【0076】
【化35】
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【0077】
上記各式で表される化合物の類縁体としては、例えば、上記各式で表される基本構造を有し、さらに置換基が導入されている化合物を挙げることができる。置換基としては、それが導入される前後でHSB1の分泌を抑制する作用が維持されていればよく特に限定されないが、例えば、ハロゲン基、アルキル基若しくはハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、シアノ基又はカルボキシ基若しくはカルボン酸から派生する置換基等が挙げられる。

【0078】
上記各式で表される化合物の類縁体は、特に限定されないが、例えば次のようにして取得することができる。まず、上記各式で表される化合物に対して公知の手法で各種修飾を施して各種修飾化合物を得る。続いてかかる修飾化合物それぞれについて本発明の評価方法を利用して炭疽病菌による宿主感染を抑制する活性の有無を確認し、実際に活性を有しているものを選び出すことにより取得する。

【0079】
本発明の炭疽病菌感染抑制剤は、上記有効成分に加えて、必要に応じてその他の成分を含有していてもよい。

【0080】
本発明の炭疽病菌感染抑制剤の剤型としては、特に限定されないが、例えば、噴霧剤等が挙げられる。
【実施例】
【0081】
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【実施例】
【0082】
1. 試験例 HSB1遺伝子の機能解析
1.1 実験方法
HSB1遺伝子の配列はウリ類炭疽病菌のゲノムクローンのシークエンスより発見された。HSB1の標的破壊プラスミドを構築し、そのプラスミドをウリ類炭疽病菌のlig4株(相同性組換えの効率が向上している株)へ導入し、HSB1遺伝子破壊株を得た。破壊株について宿主キュウリ葉への接種試験を行い、HSB1が本菌の病原性に関与するかを調査した。
【実施例】
【0083】
1.2 結果
HSB1破壊株は、野生株と同等の栄養生育、胞子形成を示した(図3)。また、胞子懸濁液をガラス面で培養したところ、破壊株の胞子は野生株と同様に発芽し、さらにメラニン化した付着器を形成した。しかし、宿主植物であるキュウリの子葉に破壊株を接種した結果、野生株と比較して病斑形成の低下が観察された(図1)。このことより、HSB1遺伝子の標的破壊は、本菌の栄養生育過程などに影響を与えない一方、宿主植物への病原性を低下させ、ウリ類炭疽病菌の病原性に関与することが明らかとなった。HSB1は、分泌に必要な配列と疎水表面結合ドメインを有する病原性に関与する新規の分泌タンパク質である。
【実施例】
【0084】
2. 試験例 スクリーニング系の確立のための実験
2.1 実験方法
HSB1-GFP融合遺伝子を構築し、ウリ類炭疽病菌の野生株へ導入した。得られた形質転換体の中で培養前の胞子でGFPの蛍光が観察される株を選抜し、さらに、その株をスライドガラス上で培養し、そのGFPシグナルの変化を調べた。
【実施例】
【0085】
2.2 結果
HSB1とGFPの融合遺伝子について、恒常的な強発現プロモーターであるTEFプロモーター(Translational Elongation Factor:Aureobasidium pullulans由来)により発現するレポーターラインについて、未発芽の胞子におけるGFP蛍光を観察した結果、明確な蛍光が観察された。レポーター株の詳細なタイムコース観察をおこなった結果、培養開始後、約5時間目が、HSB1-GFP融合タンパク質の分泌によるGFP蛍光の消失がもっとも顕著であることが判明し、スクリーニングにおいて、このタイムポイントでの観察をおこなうことを決定した。培養開始後、5時間後に観察を行った結果の一例を図5に示す。
【実施例】
【0086】
3. 実施例 化合物スクリーニング
3.1 実験方法
ウリ類炭疽病菌の野生株にHSB1-GFP融合遺伝子を導入したレポーターラインの胞子懸濁液(5×10胞子/ml)を8 well multi-slide(MP Biomedicals社製)上において、400μMの対象化合物と共に培養し、約5時間後に共焦点レーザー顕微鏡あるいは蛍光顕微鏡下で、レポーターラインの形態分化及びHSB1-GFPの蛍光シグナルを観察した。化合物はMaybridge社(英国)の化合物ライブラリーHit Finderを使用した。
【実施例】
【0087】
続いて、2次スクリーニングとして、化合物の濃度を100μMにして、1次スクリーニングと同様の解析をおこなった。
【実施例】
【0088】
続いて、試験的に3次スクリーニングとして、2次スクリーニングを通過した化合物の一部について、ウリ類炭疽病菌のキュウリへの病斑形成に対する抑制効果を調査した。ウリ類炭疽病菌の野生株系統104-Tの胞子懸濁液(10胞子/ml)に対し、200μMの対象化合物溶液を等量加え、混合し(最終胞子濃度・5×10個/ml、最終化合物濃度・100μM)、キュウリの子葉に滴下接種した。接種葉は静置して、1週間後にその病斑形成を調査した。
【実施例】
【0089】
2.2 結果
5000化合物について、1次スクリーニングをおこなった結果、842種類の化合物が通過した。1次スクリーニングを通過した化合物について、化合物の処理濃度を100μMにした2次スクリーニングを実施した。その結果、121化合物が2次スクリーニングを通過した。この2次スクリーニングを通過した化合物は、HSB1-GFPの蛍光を増大させるととともに、レポーターラインの発芽を阻害するか(発芽阻害タイプ)(図6)、発芽は阻害しないものの付着器形成のタイミングを遅延させた(分化遅延タイプ)(図7)。2次スクリーニングを通過した121化合物のうち、29化合物は分化遅延タイプであり、残り92化合物は発芽阻害タイプであった。この2次スクリーニングを通過した発芽阻害タイプの化合物121種類について、3次スクリーニングとして、ウリ類炭疽病菌のキュウリ子葉への病斑形成への防除効果を調べた。その結果、調べた121化合物のうち、86化合物は病斑形成への明確な影響は認められなかった。一方で、残りの下記式(1)~(35)で表される35化合物は病斑形成を顕著に低下させた。病斑形成が顕著に低下した代表的な例のみを図8に示す。なお、図8において、点線の左側が化合物を無添加の場合、右側が化合物を添加した場合の結果である。このことは、本スクリーニング系により非常に効率よく感染抑止活性をもつ化合物を選抜できることを示している。
【実施例】
【0090】
【化36】
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【実施例】
【0091】
【化37】
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【実施例】
【0092】
【化38】
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【実施例】
【0093】
【化39】
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【実施例】
【0094】
【化40】
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【実施例】
【0095】
【化41】
JP0006049352B2_000042t.gif
【実施例】
【0096】
【化42】
JP0006049352B2_000043t.gif
【実施例】
【0097】
【化43】
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【実施例】
【0098】
【化44】
JP0006049352B2_000045t.gif
【実施例】
【0099】
【化45】
JP0006049352B2_000046t.gif
【実施例】
【0100】
【化46】
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【実施例】
【0101】
【化47】
JP0006049352B2_000048t.gif
【実施例】
【0102】
【化48】
JP0006049352B2_000049t.gif
【実施例】
【0103】
【化49】
JP0006049352B2_000050t.gif
【実施例】
【0104】
【化50】
JP0006049352B2_000051t.gif
【実施例】
【0105】
【化51】
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【実施例】
【0106】
【化52】
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【実施例】
【0107】
【化53】
JP0006049352B2_000054t.gif
【実施例】
【0108】
【化54】
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【実施例】
【0109】
【化55】
JP0006049352B2_000056t.gif
【実施例】
【0110】
【化56】
JP0006049352B2_000057t.gif
【実施例】
【0111】
【化57】
JP0006049352B2_000058t.gif
【実施例】
【0112】
【化58】
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【実施例】
【0113】
【化59】
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【実施例】
【0114】
【化60】
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【実施例】
【0115】
【化61】
JP0006049352B2_000062t.gif
【実施例】
【0116】
【化62】
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【実施例】
【0117】
【化63】
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【実施例】
【0118】
【化64】
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【実施例】
【0119】
【化65】
JP0006049352B2_000066t.gif
【実施例】
【0120】
【化66】
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【実施例】
【0121】
【化67】
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【実施例】
【0122】
【化68】
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【実施例】
【0123】
【化69】
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【実施例】
【0124】
【化70】
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【実施例】
【0125】
これらの結果は、HSB1の分泌阻害が病原菌の形態分化に影響を与える可能性を示唆している。おそらく、病原菌細胞においては、植物を直接攻撃する因子に加えて、形態分化に関与する分子もHSB1の分泌プロセスを経て機能していると推定される。
【実施例】
【0126】
また、本スクリーニング系により選抜された化合物のうち実際に病斑形成能が確認された化合物は、子葉に黄化などの症状を引き起こすことは全くなく、明確な薬害を引き起こさないことが既に確認されている。
【実施例】
【0127】
さらに、炭疽病菌には共通して、胞子がメラニン化した付着器を形成し、その宿主植物に侵入する性質を有することが知られている。したがって、3次スクリーニングを通過した化合物は、ウリ類炭疽病菌に限定されず、他の炭疽病菌に対しても感染抑制効果を有すると考えられる。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7