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明細書 :無線通信システム及び無線通信方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2015-211226 (P2015-211226A)
公開日 平成27年11月24日(2015.11.24)
発明の名称または考案の名称 無線通信システム及び無線通信方法
国際特許分類 H04J  13/00        (2011.01)
H04B   1/10        (2006.01)
FI H04J 13/00
H04B 1/10 L
請求項の数または発明の数 6
出願形態 OL
全頁数 28
出願番号 特願2014-089404 (P2014-089404)
出願日 平成26年4月23日(2014.4.23)
新規性喪失の例外の表示 特許法第30条第2項適用申請有り 平成25年度修士課程学位論文予稿集 発行日 平成26年2月15日 講演論文集 東京支部学生会 研究発表会 第19回 発行日 平成26年2月21日
発明者または考案者 【氏名】小林 岳彦
【氏名】三浦 巧磨
出願人 【識別番号】800000068
【氏名又は名称】学校法人東京電機大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100089118、【弁理士】、【氏名又は名称】酒井 宏明
審査請求 未請求
テーマコード 5K052
Fターム 5K052AA01
5K052BB02
5K052DD03
5K052FF31
要約 【課題】ZFアルゴリズムにおける雑音強調を抑制する。
【解決手段】DS-CDMA通信システム1は、拡散符号生成部31と、送信機10と、受信機20とを備える。拡散符号生成部31は、拡散符号行列cから特異値分解により対角要素に特異値を有する特異値行列Σを算出し、特異値行列Σの対角要素のすべてを0以外の同一の所定値に統一することで処理済拡散符号行列c´を生成する。送信機10は、入力されたデータxに処理済拡散符号行列c´で拡散処理を行って送信信号sを作成し、伝搬路Pに送信する。受信機20は、伝搬路Pを経た送信信号sを受信信号rとして受信し、処理済拡散符号行列c´と、伝搬路推定部22により推定された伝搬路Pのチャネル行列hcirと、に基づきZFアルゴリズムを用いてウェイト行列を算出し、このウェイト行列を用いて受信信号rを等化処理する。
【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
拡散符号行列から特異値分解により対角要素に特異値を有する特異値行列を算出し、前記特異値行列の前記対角要素のすべてを0以外の同一の所定値に統一することで処理済拡散符号行列を生成する拡散符号生成部と、
入力された情報信号を変調処理し、さらに前記処理済拡散符号行列で拡散処理を行って送信信号を作成し、前記送信信号を伝搬路に送信する送信機と、
前記伝搬路を経た前記送信信号を受信信号として受信し、前記処理済拡散符号行列に基づきZFアルゴリズムを用いてウェイト行列を算出し、前記ウェイト行列を用いて前記受信信号を等化処理し、前記等化処理された前記受信信号を復調して前記情報信号を出力する受信機と、
を備えることを特徴とする無線通信システム。
【請求項2】
前記伝搬路の伝達関数の行列表現である伝搬路行列を推定する伝搬路推定部を備え、
前記受信機が、前記処理済拡散符号行列と、前記伝搬路推定部により推定された前記伝搬路行列と、に基づきZFアルゴリズムを用いてウェイト行列を算出し、前記ウェイト行列を用いて前記受信信号を等化処理する
ことを特徴とする、請求項1に記載の無線通信システム。
【請求項3】
前記拡散符号生成部は、前記特異値行列の前記対角要素のすべてを、前記特異値のうちの最大値に基づき統一することで前記処理済拡散符号行列を生成する
ことを特徴とする、請求項1または2に記載の無線通信システム。
【請求項4】
前記拡散符号生成部により生成された複数の前記処理済拡散符号行列から1つを選択して前記送信機及び前記受信機に出力する拡散符号選択部を備える
ことを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の無線通信システム。
【請求項5】
前記拡散符号生成部は、
前記拡散符号行列をM×N行列c、前記特異値行列をM×N行列Σ、M×Mユニタリ行列をU、N×Nユニタリ行列をV、エルミート転置をHで表すとき、下記の(A)式を用いて前記特異値分解を行い、
前記処理済拡散符号行列をM×N行列c´、前記特異値行列の前記特異値のすべてを0以外の同一の所定値に統一したM×N行列をΣ´で表わすとき、下記の(B)式を用いて前記処理済拡散符号行列c´を生成することを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の無線通信システム。
【数1】
JP2015211226A_000031t.gif

【請求項6】
拡散符号行列から特異値分解により対角要素に特異値を有する特異値行列を算出し、前記特異値行列の前記特異値のすべてを0以外の同一の所定値に統一することで処理済拡散符号行列を生成する拡散符号生成ステップと、
送信機に入力された情報信号を変調処理し、さらに前記拡散符号生成ステップにて生成された前記処理済拡散符号行列で拡散処理を行って送信信号を作成する送信信号作成ステップと、
前記送信信号作成ステップにて作成された前記送信信号を伝搬路に送信する送信ステップと、
前記送信ステップにて送信され、前記伝搬路を経た前記送信信号を受信信号として受信機で受信する受信ステップと、
前記拡散符号生成ステップにて生成された前記処理済拡散符号行列に基づきZFアルゴリズムを用いてウェイト行列を算出するウェイト行列算出ステップと、
前記ウェイト行列算出ステップにて算出された前記ウェイト行列を用いて前記受信信号を等化処理する等化処理ステップと、
前記等化処理ステップにて等化処理された前記受信信号を復調して前記情報信号を出力する出力ステップと、
を含むことを特徴とする無線通信方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システム及び無線通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、無線通信技術は高速化が進められており、1Gbps以上の伝送速度を達成するために様々な研究がなされている。無線通信の伝送速度が向上するにつれて、遅延時間の異なる多数の多重波の存在によって生じる周波数選択性フェージングの影響が大きくなる。そのため、さらなる高速伝送速度を達成するためには、周波数選択性フェージングの影響は解決すべき重要な問題となる。
【0003】
周波数選択性フェージング環境において、その影響を低減するための伝送路ひずみ補正方法として、周波数領域等化(Frequency Domain Equalization:FDE)を既存の通信システムに用いる手法がある。周波数領域等化は受信信号を周波数領域において重みを乗算することで補正し、周波数選択性フェージングの影響を低減する。このような等化処理に用いる重み(ウェイト行列)を決定するアルゴリズムとして、ZF(Zero Forcing)等化(以下「ZFアルゴリズム」と表記する)が知られている(例えば特許文献1)。ZFアルゴリズムは、シンボル間干渉を完全に補正することが可能である。
【先行技術文献】
【0004】

【特許文献1】特開2007-221319号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ZFアルゴリズムは、シンボル間干渉を完全に補正することが可能であるが、雑音の影響を考慮していないため、加算される雑音の振幅が本来の値より増加する雑音強調が生じる場合がある。そのため、十分なビット誤り率(Bit Error Rate:BER)特性を確保できない虞があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ZFアルゴリズムにおける雑音強調を抑制できる無線通信システム及び無線通信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明に係る無線通信システムは、拡散符号行列から特異値分解により対角要素に特異値を有する特異値行列を算出し、前記特異値行列の前記対角要素のすべてを0以外の同一の所定値に統一することで処理済拡散符号行列を生成する拡散符号生成部と、入力された情報信号を変調処理し、さらに前記処理済拡散符号行列で拡散処理を行って送信信号を作成し、前記送信信号を伝搬路に送信する送信機と、前記伝搬路を経た前記送信信号を受信信号として受信し、前記処理済拡散符号行列に基づきZFアルゴリズムを用いてウェイト行列を算出し、前記ウェイト行列を用いて前記受信信号を等化処理し、前記等化処理された前記受信信号を復調して前記情報信号を出力する受信機と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、上記の無線通信システムは、前記伝搬路の伝達関数の行列表現である伝搬路行列を推定する伝搬路推定部を備え、前記受信機が、前記処理済拡散符号行列と、前記伝搬路推定部により推定された前記伝搬路行列と、に基づきZFアルゴリズムを用いてウェイト行列を算出し、前記ウェイト行列を用いて前記受信信号を等化処理することが好ましい。
【0009】
また、上記の無線通信システムにおいて、前記拡散符号生成部は、前記特異値行列の前記対角要素のすべてを、前記特異値のうちの最大値に基づき統一することで前記処理済拡散符号行列を生成することが好ましい。
【0010】
また、上記の無線通信システムは、前記拡散符号生成部により生成された複数の前記処理済拡散符号行列から1つを選択して前記送信機及び前記受信機に出力する拡散符号選択部を備えることが好ましい。
【0011】
また、上記の無線通信システムにおいて、前記拡散符号生成部は、前記拡散符号行列をM×N行列c、前記特異値行列をM×N行列Σ、M×Mユニタリ行列をU、N×Nユニタリ行列をV、エルミート転置をHで表すとき、下記の(A)式を用いて前記特異値分解を行い、前記処理済拡散符号行列をM×N行列c´、前記特異値行列の前記特異値のすべてを0以外の同一の所定値に統一したM×N行列をΣ´で表わすとき、下記の(B)式を用いて前記処理済拡散符号行列を生成することが好ましい。
【数1】
JP2015211226A_000003t.gif

【0012】
同様に、上記課題を解決するため、本発明に係る無線通信方法は、拡散符号行列から特異値分解により対角要素に特異値を有する特異値行列を算出し、前記特異値行列の前記特異値のすべてを0以外の同一の所定値に統一することで処理済拡散符号行列を生成する拡散符号生成ステップと、送信機に入力された情報信号を変調処理し、さらに前記拡散符号生成ステップにて生成された前記処理済拡散符号行列で拡散処理を行って送信信号を作成する送信信号作成ステップと、前記送信信号作成ステップにて作成された前記送信信号を伝搬路に送信する送信ステップと、前記送信ステップにて送信され、前記伝搬路を経た前記送信信号を受信信号として受信機で受信する受信ステップと、前記拡散符号生成ステップにて生成された前記処理済拡散符号行列に基づきZFアルゴリズムを用いてウェイト行列を算出するウェイト行列算出ステップと、前記ウェイト行列算出ステップにて算出された前記ウェイト行列を用いて前記受信信号を等化処理する等化処理ステップと、前記等化処理ステップにて等化処理された前記受信信号を復調して前記情報信号を出力する出力ステップと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る無線通信システム及び無線通信方法によれば、ZFアルゴリズムにおける雑音強調を抑制できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、本発明の第一実施形態に係るDS-CDMA通信システム(無線通信システム)の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、本実施形態のDS-CDMA通信システムにより実施される拡散符号生成処理を示すフローチャートである。
【図3】図3は、本実施形態のDS-CDMA通信システムにより実施される無線通信処理を示すフローチャートである。
【図4】図4は、マルチパスの影響とGIの効果を示す模式図である。
【図5A】図5Aは、チェビシェフ写像の特異値分布を示す図である。
【図5B】図5Bは、ロジスティック写像の特異値分布を示す図である。
【図5C】図5Cは、ベルヌーイ写像の特異値分布を示す図である。
【図6A】図6Aは、チェビシェフ写像における特異値一定処理後の時間領域変化を示す図である。
【図6B】図6Bは、ロジスティック写像における特異値一定処理後の時間領域変化を示す図である。
【図6C】図6Cは、ベルヌーイ写像における特異値一定処理後の時間領域変化を示す図である。
【図7A】図7Aは、チェビシェフ写像の振幅の確率密度を示す図である。
【図7B】図7Bは、ロジスティック写像の振幅の確率密度を示す図である。
【図7C】図7Cは、ベルヌーイ写像の振幅の確率密度を示す図である。
【図7D】図7Dは、特異値一定処理後の各写像の振幅—確率密度特性を示す図である。
【図8】図8は、マルチパスの影響とZPの効果を示す模式図である。
【図9A】図9Aは、GI処理を適用した場合における、一様電力伝搬路のBER特性を示す図である。
【図9B】図9Bは、ZP処理を適用した場合における、一様電力伝搬路のBER特性を示す図である。
【図10】図10は、指数減衰伝搬路のBER特性を示す図である。
【図11A】図11Aは、受信信号に加算される雑音のコンスタレーションを示す図である。
【図11B】図11Bは、提案方式によるZF等化処理後の雑音のコンスタレーションを示す図である。
【図12】図12は、図11A,11Bに示す状態における時間領域の雑音の変化を示す図である。
【図13】図13は、ガウス伝搬路のBER特性を示す図である。
【図14A】図14Aは、受信信号に加算される雑音のコンスタレーションを示す図である。
【図14B】図14Bは、提案方式によるZF等化処理後の雑音のコンスタレーションを示す図である。
【図15】図15は、図14A,14Bに示す状態における時間領域の雑音の変化を示す図である。
【図16】図16は、本発明の第二実施形態に係るDS-CDMA通信システム(無線通信システム)の概略構成を示すブロック図である。
【図17】図17は、第二実施形態のDS-CDMA通信システムにより実施される無線通信処理を示すフローチャートである。
【図18A】図18Aは、第二実施形態のシミュレーションにおいて、GI処理を適用した場合における、一様電力伝搬路のBER特性を示す図である。
【図18B】図18Bは、第二実施形態のシミュレーションにおいて、ZP処理を適用した場合における、一様電力伝搬路のBER特性を示す図である。
【図19】図19は、第二実施形態のシミュレーションにおける、指数減衰伝搬路のBER特性を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明に係る無線通信システム及び無線通信方法の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。なお、以下の実施形態の説明では、本発明に係る無線通信システムの一例として、DS-CDMA(Direct Spread Code Division Multiple Access、直接拡散符号分割多元接続)通信システムを挙げて説明する。

【0016】
[第一実施形態]
図1~15を参照して第一実施形態を説明する。まず図1を参照して、本実施形態に係るDS-CDMA通信システム1の構成について説明する。図1は、本発明の第一実施形態に係るDS-CDMA通信システム(無線通信システム)の概略構成を示すブロック図である。

【0017】
図1に示すように、DS-CDMA通信システム1は、送信機10と、受信機20と、拡散符号設定部30とを備える。DS-CDMA通信システム1は、伝搬路Pを介して送信機10と受信機20との間で通信を行う際に、送信信号に固有の拡散符号(本実施形態では拡散符号設定部30により設定される処理済拡散符号行列c´)で拡散処理を施す。これにより、マルチセル環境で他セル干渉を効果的に低減し、1セル繰り返しを可能としている。

【0018】
本実施形態のDS-CDMA通信システム1は、この拡散符号を一種のMIMO(Multiple Input Multiple Output)伝搬路とみなし、受信機20において、拡散符号の情報を含めたZFアルゴリズムによって周波数領域等化を行うことにより、雑音強調を抑制できるよう構成されている。さらに本実施形態のDS-CDMA通信システム1は、拡散処理に用いる拡散符号として、所定の拡散符号行列cの特異値をすべて最大値で一定化して再構成する一定化処理を行った拡散符号行列c´(以下「処理済拡散符号行列」と表記する)を適用する。これにより、雑音強調のさらなる抑制を可能としている。

【0019】
送信機10は、変調部11と、シリアルパラレル変換部12と、乗算器13-1~13-Uと、加算器14と、サイクリックプリフェクス付加部15と、を有する。

【0020】
変調部11は、送信機10に入力されたデータ(情報信号)xを変調処理する。シリアルパラレル変換部12は、変調部11から出力された変調シンボルにシリアルパラレル変換を行う。乗算器13-1~13-U及び加算器14は、シリアルパラレル変換部12の出力信号に対して、後述する拡散符号選択部32により選択された処理済拡散符号行列c´を用いて拡散処理を行い、送信信号sを生成する。サイクリックプリフェクス付加部15は、加算器14から出力された送信信号sにサイクリックプリフェクス(ガードインターバル)を付加する。

【0021】
受信機20は、サイクリックプリフェクス削除部21と、伝搬路推定部22と、等化処理部23と、復調部24と、を有する。

【0022】
サイクリックプリフェクス削除部21は、受信信号rからサイクリックプリフェクスを削除する。伝搬路推定部22は、受信信号r等の情報に基づき伝搬路Pのチャネル行列hcirを推定する。等化処理部23は、伝搬路推定部22により推定されたチャネル行列hcirと、後述する拡散符号選択部32により選択された処理済拡散符号行列c´とに基づいてZFアルゴリズムによるウェイト行列を算出し、このウェイト行列を用いて受信信号rを等化処理する。復調部24は、等化処理部23からの出力信号を変調処理して、復調データxを出力する。

【0023】
拡散符号設定部30は、拡散符号生成部31と、拡散符号選択部32と、を有する。

【0024】
拡散符号生成部31は、所与の拡散符号行列cから処理済拡散符号行列c´を生成する。より詳細には、拡散符号生成部31は、拡散符号行列cから特異値分解により対角要素に特異値を有する特異値行列Σを算出する。そして、特異値行列Σの対角要素のすべてを0以外の同一の所定値に統一することで処理済拡散符号行列c´を生成する。拡散符号生成部31は、この手法によって、複数の拡散符号行列cから複数の処理済拡散符号行列c´を生成することができる。

【0025】
拡散符号選択部32は、拡散符号生成部31により生成された処理済拡散符号行列c´を保持して、送信機10及び受信機20に出力する。また、拡散符号選択部32は、拡散符号生成部31により生成された複数の処理済拡散符号行列c´を保持し、この中から1つを選択して送信機10及び受信機20に出力する。

【0026】
なお、拡散符号設定部30(拡散符号生成部31及び拡散符号選択部32)は、送信機10または受信機20に設けてもよい。また、受信機20の伝搬路推定部22は、受信機20以外に設けてもよい。

【0027】
次に、図2,3を参照して、本実施形態に係るDS-CDMA通信システム1の動作を説明する。図2は、本実施形態のDS-CDMA通信システムにより実施される拡散符号生成処理を示すフローチャートである。図3は、本実施形態のDS-CDMA通信システムにより実施される無線通信処理を示すフローチャートである。

【0028】
まず、図2を参照して、拡散符号生成処理について説明する。この制御フローの処理は、図1の構成では、拡散符号設定部30の拡散符号生成部31によって、例えば無線通信処理の実施前などの所定のタイミングで実施される。

【0029】
ステップS101では、拡散符号行列cが特異値分解される。拡散符号行列cとしては、例えばチェビシェフ写像、ベルヌーイ写像、ロジスティック写像などのカオス符号を用いて生成される、ある範囲内で振幅が変動する信号を利用することができる。なお、拡散符号行列cの振幅は、実際の通信システムを考慮すると、ピーク電力対平均電力比(Peak to Average Power Ratio:PAPR)を低くできるのが望ましい。拡散符号行列cは、拡散率をSFとすると、下記の(1)式のようにU行×SF列(M行×N列)の行列で表すことができる。
【数2】
JP2015211226A_000004t.gif

【0030】
拡散符号行列cは、特異値分解により下記の(2)式のように表すことができる。
【数3】
JP2015211226A_000005t.gif
ここでUは、U行×U列(M行×M列)のユニタリ行列であり、Vは、SF行×SF列(N行×N列)のユニタリ行列である。Σは、U行×SF列(M行×N列)の対角行列であり、その対角要素は√λ,√λ・・・,√λSF-1,√λSFである。なお、λ,λ・・・,λSF-1,λSFは、cc及びccの固有値(特異値)である。また、任意のユニタリ行列において、行列式の絶対値は1となる。以降では、(2)式で導出される対角行列Σを特異値行列とも表記する。すなわち、|det(U)|=|det(V)|=1である。ステップS101の処理が完了するとステップS102に進む。

【0031】
ステップS102では、ステップS101で算出された特異値行列Σの特異値λ,λ・・・,λSF-1,λSFが全て同じ値か否かが判定される。ステップS102の判定の結果、特異値λ,λ・・・,λSF-1,λSFが全て同じ値ではない場合には(S102のNo)、ステップS103に進む。一方、特異値が全て同じ値である場合には(S102のYes)、拡散記号行列cが処理済拡散符号行列c´として拡散符号設定部30に保持され、本制御フローを終了する。

【0032】
ステップS103では、ステップS101で算出された特異値行列Σの特異値λ,λ・・・,λSF-1,λSFが同一ではないので、特異値行列Σの特異値が、0以外の値ですべて一定値に変更され、変更済特異値行列Σ´が生成される。つまり、変更済特異値行列Σ´では、特異値λ,λ・・・,λSF-1,λSFがすべて同一の所定値に統一されている。ステップS103の処理が完了するとステップS104に進む。

【0033】
ここで、特異値行列Σの特異値を同一の所定値に統一する理由を説明する。式(2)より、拡散符号行列cの行列式は下記の(3)式のようになる。
【数4】
JP2015211226A_000006t.gif
拡散符号行列cが特異値分解可能であるとき、特異値(Singular Value:SV)をすべて乗算することで行列式を求めることができる。雑音強調を抑制するためには行列式を大きくする必要があり、そのためには特異値の中に、最大の特異値と比較して0に近い小さい値がないことが望ましい。よって、特異値は一定である場合が最適と考えられる。拡散符号行列の特異値を一定とする最も容易な方法は、ある系から生成された任意の符号による行列(拡散符号行列c)を特異値分解し、求めた対角行列(特異値行列Σ)の特異値をすべて最大値で書き換えることである。言い換えると、特異値行列Σの特異値を同一の所定値に統一にする場合には、特異値行列Σの特異値λ,λ・・・,λSF-1,λSFのうちの最大値に統一することで、変更済特異値行列Σ´を生成することが好ましい。

【0034】
図2に戻り、ステップS104では、ステップS103で生成された変更済特異値行列Σ´を用いて、特異値が一定となる拡散符号行列、すなわち処理済拡散符号行列c´が生成される。具体的には、変更済特異値行列Σ´に対して、特異値分解時に求めたユニタリ行列V及びUを乗算することにより拡散符号行列を再構成する。このとき生成される処理済拡散符号行列c´は下記の(4)式で表される。
【数5】
JP2015211226A_000007t.gif
ここで、処理済拡散符号行列c´及び変更済特異値行列Σ´は、拡散符号行列c及び特異値行列Σと同様に、U行×SF列(M行×N列)の行列である。

【0035】
任意の拡散符号行列cに対して上記の(4)式を求めることにより、特異値が一定の拡散符号行列を生成することが可能である。ステップS104の処理が完了すると、生成された処理済拡散符号行列c´が拡散符号設定部30に保持され、本制御フローを終了する。

【0036】
このように生成された処理済拡散符号行列c´は、拡散符号設定部30の拡散符号生成部31により複数個が生成されて、拡散符号設定部30内に保持されており、図3に示す無線通信処理において利用される。次に、図3を参照して無線通信処理について説明する。

【0037】
図3に示すフローチャートの各ステップのうち、ステップS201~S204の処理は送信機10により実施され、ステップS206~S210の処理は受信機20により実施される。

【0038】
ステップS201では、データ(送信機10に入力された情報信号)xが1次変調される。変調部11は、例えばBPSK(Binary Phase Shift Keying)などの手法によって、データxを1次変調して変調データ(変調シンボル)dを生成する。変調シンボルdは、シリアルパラレル変換部12によりSP(Serial to Parallel)変換され、下記の(5)式で表すように、U個の変調シンボルを含む対角行列形式となる。
【数6】
JP2015211226A_000008t.gif

【0039】
ステップS202では、処理済拡散符号行列c´によって変調シンボルdが拡散処理される。このステップでは、各変調シンボルdを拡散率SFの処理済拡散符号行列c´によって拡散して加算する。処理済拡散符号行列c´は、拡散率SFとすると、下記の(6)式で表すことができる。
【数7】
JP2015211226A_000009t.gif

【0040】
この処理済拡散符号行列c´は、上述の図2のフローチャートの処理によって拡散符号設定部30の拡散符号生成部31により生成された複数個のうち、拡散符号選択部32により1つが選択されて提供される。本ステップでは、まず乗算器13-1~13-Uが、変調シンボルdと処理済拡散符号行列c´とを乗算する。この処理は、変調シンボルdの第u変調シンボルdを、処理済拡散符号行列c´の第u行成分c´により拡散処理を行っていることを意味する。これによりU行×U列の行列が算出される。次に、加算器14が、拡散処理によって算出されたU×U行列を行毎に加算して、送信信号sを算出する。つまり送信信号sは1×U行ベクトルである。送信信号sは、下記の(7)式で表わされる。
【数8】
JP2015211226A_000010t.gif

【0041】
ステップS203では、サイクリックプリフェクス付加部15により、拡散処理により算出された送信信号sにサイクリックプリフェクスが付加される。「サイクリックプリフェクス」は、「ガードインターバル(GI:Guard Interval)」とも表現することができる。サイクリックプリフェクス付加部15は、送信信号sの各シンボルの後尾を複製した信号をガードインターバルとしシンボル前に付加する。ガードインターバル長はNとする。

【0042】
ステップS204では、送信機10により、送信信号sが伝搬路Pを介して受信機20に向けて送信される。ステップS205では、送信信号sが伝搬路Pの影響を受ける。ステップS206では、受信機20により、伝搬路Pを経た送信信号sが受信信号rとして受信される。

【0043】
ここで、伝搬路Pによる送信信号sと受信信号rとの関係について説明する。送信機10から送信された送信信号sは、伝搬路Pを伝送して受信機20に受信される。伝搬路Pは、L個のパスから構成される周波数選択性フェージングチャネルと考えることができる。このチャネル行列は下記の(8)式で表される。
【数9】
JP2015211226A_000011t.gif
ここでhは、L番インパルス応答の利得を表す。ガードインターバルを用いない場合、フェージングの影響により、ブロック間干渉が生じるため、データシンボルの復調は困難である。しかし、N≧τを満足する、すなわち最大遅延時間τがガードインターバル時間Nより短い場合、ブロック間干渉が生じない。この様子を図4に示す。図4は、マルチパスの影響とGIの効果を示す模式図である。

【0044】
このとき、第1到来波のチャネル行列は、下記の(9)式のように巡回行列で表される。
【数10】
JP2015211226A_000012t.gif

【0045】
このチャネルの影響を受けた受信信号rは、下記の(10)式で表される。
【数11】
JP2015211226A_000013t.gif
ここで、nはガウス雑音行列である。受信信号rも、送信信号sと同様に1行×U列のベクトルである。なお、チャネル行列hcirは、伝搬路Pの伝達関数の行列表現である伝搬路行列とも表現することができる。

【0046】
ステップS207では、サイクリックプリフェクス削除部21により、受信信号rからサイクリックプリフェクス(GI)が削除される。

【0047】
ステップS208では、等化処理部23により、ZFアルゴリズムによる等化重み(ウェイト行列)が算出される。受信信号rに対してZF等化を適用することで伝搬路Pの影響を低減する。

【0048】
ここで、本実施形態におけるウェイト行列の導出手法について説明する。一般には、受信信号rが上記(10)式で表わされる場合、ZFアルゴリズムによるウェイト行列は、第1到来波のチャネル行列hcirの擬似逆行列hcirである。この逆行列は、例えばノルム最小型かつ最小二乗法型であるMoore-Penrose一般逆行列により求めることができるが、この擬似逆行列hcirとチャネル行列hcirとの積であるhcircirの行列式が小さくなる場合、雑音電力も大きくなるため、ZF等化によって雑音強調が生じるという問題があった。これに対して、本実施形態では、上記(7)式を用いて、受信信号を下記の(11)式のように表す。
【数12】
JP2015211226A_000014t.gif
(11)式のように表すことで、チャネル行列hcirと処理済拡散符号行列c´との積である行列hcirc´を、変調シンボルdが通過するMIMO伝搬路とみなすことができる。つまり、本実施形態では、(11)式の行列hcirc´の疑似逆行列(c´)hcir、つまり処理済拡散符号行列c´の疑似逆行列と、チャネル行列hcirの疑似逆行列との積、をZFアルゴリズムによるウェイト行列として算出する。

【0049】
本ステップにおいて、伝搬路推定部22が、受信信号r等の情報に基づいて、周知の手法により伝搬路Pのチャネル行列hcirを推定して、等化処理部23に出力する。また、拡散符号設定部30の拡散符号選択部32が、送信機10の拡散処理で用いた処理済拡散符号行列c´の情報を等化処理部23に出力する。等化処理部23は、伝搬路推定部22により推定された伝搬路Pのチャネル行列hcirと、拡散符号選択部32から入力された処理済拡散符号行列c´を用いて、ウェイト行列を算出する。

【0050】
ステップS209では、ステップS208で算出したウェイト行列を使って、受信信号rが等化処理される。等化処理部23は、上記(11)式で表わされる受信信号に対して、左からウェイト行列(c´)hcirを乗算することにより、拡散符号を伝搬路とみなしたZF等化処理を行う。この処理は、下記の(12)式により表すことができる。
【数13】
JP2015211226A_000015t.gif

【0051】
ここで、rZFは、ZF等化処理が行われた受信信号であり、dは、列毎に加算した変調シンボルdである。変調シンボルdは、対角要素以外は0であるため、変調シンボルのみが(12)式の処理により復調できる。dは、1行×U列のベクトルである。なお、本ステップにおける等化処理は、周波数領域で行ってもよいし、時間領域で行ってもよい。

【0052】
ステップS210では、復調部24により、等化処理部23により等化処理が行われた受信信号rZFに対して、1次変調の復調が行われる。復調部24は、送信機10の変調部11と同様に、例えばBPSK(Binary Phase Shift Keying)などの手法によって、受信信号rZFを復調して、復調データxを出力する。復調データxは、送信機10に入力されたデータxと略同一の情報である。

【0053】
次に、本実施形態に係るDS-CDMA通信システム1の効果を説明する。

【0054】
本実施形態のDS-CDMA通信システム1は、拡散符号生成部31と、送信機10と、受信機20とを備える。拡散符号生成部31は、拡散符号行列cから特異値分解により対角要素に特異値を有する特異値行列Σを算出し、特異値行列Σの対角要素のすべてを0以外の同一の所定値に統一することで処理済拡散符号行列c´を生成する。送信機10は、入力されたデータxを変調処理し、さらに処理済拡散符号行列c´で拡散処理を行って送信信号sを作成し、伝搬路Pに送信する。受信機20は、伝搬路Pを経た送信信号sを受信信号rとして受信し、処理済拡散符号行列c´と、伝搬路推定部22により推定された伝搬路Pのチャネル行列hcirと、に基づきZFアルゴリズムを用いてウェイト行列を算出する。受信機20は、ウェイト行列を用いて受信信号rを等化処理し、等化処理された受信信号rZFを復調して復調データxを出力する。

【0055】
この構成により、所与の拡散符号行列cから、特異値を0以外の同一の所定値に統一することで、行列式が大きくなるように処理を施した処理済拡散符号行列c´を用いて送信信号sの拡散処理を行うと共に、この処理済拡散符号行列c´と、伝搬路推定部22により推定された伝搬路Pのチャネル行列hcirと、に基づきZFアルゴリズムを用いて等化処理のウェイト行列を算出する。このように算出したウェイト行列を用いて受信信号rの等化処理を行うことで、ZFアルゴリズムにおける雑音強調を抑制できる。

【0056】
ここで、本実施形態が上記作用効果を奏する理由についてさらに詳細に説明する。

【0057】
周波数フェージング環境においてZF等化を適用したシステムが雑音強調を発生させる原理を述べる。ただし、MIMOシステムにZF等化を適用した場合を考える。MIMOシステムは複数の送受信アンテナをもち、各サブストリームの分離および検出が必要になる。そのため、各アンテナ出力に重みを乗算した後、合成した信号を出力する構成になる。このような空間フィルタ出力s(m)は、下記の(13)式で表わすことができる。
【数14】
JP2015211226A_000016t.gif
ここでTは転置、mは離散時間を表すインデックスである。Wは重み行列である。y(m)は、受信列ベクトルであり、下記の(14)式で表わされる。
【数15】
JP2015211226A_000017t.gif
(14)式を用いて(13)式を展開すると、下記の(15)式のように書き換えることができる。
【数16】
JP2015211226A_000018t.gif

【0058】
ここで雑音の影響を考慮せず、上記(15)式においてs(m)=x(m)となるようなウェイト行列を求める手法が、従来のZF等化である。よってZF等化によるウェイト行列WZFは、下記の(16)式を満足する必要がある。
【数17】
JP2015211226A_000019t.gif

【0059】
(15)式に(16)式を代入すると、ZF等化後の空間フィルタ出力は下記の(17)式で表される。
【数18】
JP2015211226A_000020t.gif

【0060】
空間フィルタ出力における信号電力はWZFに依存しないため、SNR(Signal to Noise Ratio)は雑音電力によって決定される。各フィルタ出力に含まれる雑音は、WZFのノルムが最小であればSNRを最大にできる。ZF等化は、一般逆行列としてノルム最小型かつ最小二乗法型である、下記(18)式に示すMoore-Penrose一般逆行列により求めることができる。
【数19】
JP2015211226A_000021t.gif
ここではエルミート転置を表す。ただし、ここでHはフルランクであることを用いている。この式からわかるように、HHの行列式が小さい場合、雑音電力が大きくなりZF等化によって雑音強調が発生する。これは逆行列が下記の(19)式のように求められることに起因する。
【数20】
JP2015211226A_000022t.gif

【0061】
(19)式には、例として2行2列の行列Aの逆行列を示した。(19)式より、行列の特定の要素に対して-1を乗算し各要素を入れ替える操作および行列Aの行列式det(A)を各要素に対して除算することで求めることができる。これは2行2列を超える行列に対しても同様である。すなわち、行列式の絶対値が1未満であるとき、行列の各要素の絶対値は元の値と比較し大きくなり、これがZF等化における雑音強調の原因となる。

【0062】
以上より、上記(18)式のHHの行列式を大きくすれば、ZFアルゴリズムにおける雑音強調を抑制できると考えられる。上記(18)式を含む(17)式は、本実施形態では、ZF等化処理が行われた受信信号rZFを表す(12)式と対応するものである。つまり、上記(18)式のHHの行列式を大きくすることは、本実施形態に当て嵌めると、(12)式の処理済拡散符号行列c´の行列式を大きくすることと等価である。したがって、所与の拡散符号行列cから、特異値を0以外の同一の所定値に統一することで、行列式が大きくなるように処理を施した処理済拡散符号行列c´を生成し、この処理済拡散符号行列c´に基づきZFアルゴリズムを用いて等化処理のウェイト行列を算出すれば、ZFアルゴリズムにおける雑音強調を抑制できると考えられる。

【0063】
また、本実施形態のDS-CDMA通信システム1において、拡散符号生成部31は、好ましくは、特異値行列Σの対角要素のすべてを、特異値のうちの最大値に基づき統一することで処理済拡散符号行列c´を生成する。

【0064】
この構成により、所与の拡散符号行列cから、行列式が最も大きくなるように処理を施した処理済拡散符号行列c´を生成できるので、ZFアルゴリズムにおける雑音強調をより一層抑制できる。

【0065】
また、本実施形態のDS-CDMA通信システム1は、拡散符号生成部31により生成された複数の処理済拡散符号行列c´から1つを選択して送信機10及び受信機20に出力する拡散符号選択部32を備える。

【0066】
この構成により、複数の処理済拡散符号行列c´を保持して使い分けることができるので、DS-CDMA通信システム1の汎用性を向上できる。さらに、処理済拡散符号行列c´を生成する際に複数の拡散符号行列cに対して(4)式を用いることで、複数の処理済拡散符号行列c´を生成して保持することができるので、ユーザに割り当て可能な拡散符号の数を容易に増加させることができ、システムの汎用性をさらに向上できる。

【0067】
また、本実施形態のDS-CDMA通信システム1において、拡散符号生成部31は、上記の(2)式を用いて拡散符号行列cの特異値分解を行い、特異値行列Σの特異値のすべてを0以外の同一の所定値に統一した変更済特異値行列Σ´から上記の(4)式を用いて処理済拡散符号行列c´を生成する。

【0068】
この構成により、所与の拡散符号行列cから、行列式が大きくなるように処理を施した処理済拡散符号行列c´を容易に生成することができる。

【0069】
また、本実施形態のDS-CDMA通信システム1による無線通信方法は、拡散符号行列cから特異値分解により対角要素に特異値を有する特異値行列Σを算出し、特異値行列Σの特異値のすべてを0以外の同一の所定値に統一することで処理済拡散符号行列c´を生成する拡散符号生成ステップ(ステップS101~S104)と、送信機10に入力されたデータxを変調処理し、さらに拡散符号生成ステップにて生成された処理済拡散符号行列c´で拡散処理を行って送信信号sを作成する送信信号作成ステップ(ステップS201~S203)と、送信信号作成ステップにて作成された送信信号sを伝搬路Pに送信する送信ステップ(ステップS204)と、送信ステップにて送信され、伝搬路Pを経た送信信号sを受信信号rとして受信機20で受信する受信ステップ(ステップS206)と、拡散符号生成ステップにて生成された処理済拡散符号行列c´に基づきZFアルゴリズムを用いてウェイト行列を算出するウェイト行列算出ステップ(ステップS208)と、ウェイト行列算出ステップにて算出されたウェイト行列を用いて受信信号rを等化処理する等化処理ステップ(ステップS209)と、等化処理ステップにて等化処理された受信信号rZFを復調して復調データxを出力する出力ステップ(ステップS210)と、を含む。

【0070】
この構成によっても、上記のDS-CDMA通信システム1の作用効果と同様の理由で、ZFアルゴリズムにおける雑音強調を抑制できる。

【0071】
ここで、拡散符号行列cの生成手法について考察する。上記実施形態では、チェビシェフ写像、ベルヌーイ写像、ロジスティック写像などのカオス符号を用いて生成する構成を説明した。上述のように、本実施形態では、拡散符号行列cの特異値を一定化することで行列式が大きくなるように処理を施した処理済拡散符号行列c´を利用する。特異値を大きくすることは信号の振幅を増加させることに相当する。そのため、拡散符号行列cの振幅は実際の通信システムを考慮するとピーク電力対平均電力比(Peak to Average Power Ratio:PAPR)は低い方が望ましい。よって、ある範囲内で振幅が変動する信号を拡散符号行列cに使用することを考える。指定した区間[d,e]で非周期的かつランダムな値を発生させる方法として、下記の(20)式の1次元非線形差分方程式に写像τを用いた信号の生成方法がある。この信号は、ランダムかつ非周期的な特徴からからカオスと呼ばれる。
【数21】
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【0072】
このカオス符号は、容易な演算で解析が困難な信号が生成可能、符号系列がほぼ無限に生成できる、任意の符号長の信号が生成可能であるといった特長をもつ。ここで、カオス符号のうち、下記の(21)、(22)、(23)式に示すチェビシェフ写像τ、ベルヌーイ写像τ、およびロジスティック写像τについて比較を行った。初期値はランダムに与えた。拡散率SFは128とした。
【数22】
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【0073】
各写像により生成される拡散符号行列cを特異値分解した。図5A,5B,5Cは、それぞれチェビシェフ(Chebyshev)写像τ、ロジスティック(Logistic)写像τ、およびベルヌーイ(Bernoulli)写像τの特異値分布を示す図である。図5A~5Cの各図において、横軸は特異値番号を示し、縦軸は平均特異値を示す。表1は、各写像の平均最大値(MaximunSV)および平均最小値(MinimumSV)を示す。
【表1】
JP2015211226A_000025t.gif

【0074】
図5Aに示すように、チェビシェフ写像は緩やかな曲線を描く。これに対して、図5B,5Cに示すように、ロジスティック写像およびベルヌーイ写像は、最大値1つのみが大きく、その他の特異値は緩やかな曲線を描く。この結果より、上記の(4)式の処理を行なうことで、ロジスティック写像およびベルヌーイ写像は、チェビシェフ写像と比較して、その振幅を大きく増加することがわかる。

【0075】
次に、(4)式の処理を行った後、振幅がどのように変化するかを示す。図6A,6B,6Cは、それぞれチェビシェフ写像τ、ロジスティック写像τ、およびベルヌーイ写像τにおける特異値一定処理後の時間領域変化を示す図である。図6A~6Cの各図において、横軸は時間を示し、縦軸は振幅を示す。図7A,7B,7Cは、それぞれチェビシェフ写像τ、ロジスティック写像τ、およびベルヌーイ写像τの振幅の確率密度を示す図であり、図7Dは、特異値一定処理後の各写像の振幅—確率密度特性を示す図である。図7A~7Dの各図において、横軸は振幅を示し、縦軸は確率密度を示す。また、図6A~6C、図7A~7Cの各図において、特異値一定処理前の時間領域信号を点線で示し、特異値一定処理後の時間領域信号を実線で示す。ただし、図7A~7Dは、(4)式の処理を行った後、平均振幅が1となるように正規化を行った。表2は、各写像の平均振幅1における特異値を示す。
【表2】
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【0076】
図7A~7D及び表2に示すように、各写像により生成される拡散符号行列cは、特異値が一定となる処理を行なうことにより、振幅の確率密度および特異値が全て同じになる。よって、どの写像を選択しても上記(12)式による拡散符号をMIMO伝搬路と見なしたZF等化処理による結果は同様になることを示している。

【0077】
[変形例]
次に、図8を参照して上記実施形態の変形例を説明する。上記実施形態では、送信機10のサイクリックプリフェクス付加部15において、ブロック間干渉を防ぐためにシンボルの前にガードインターバルを付加する構成を説明したが、この代わりにゼロパディング(Zero Padding:ZP)処理を行ってもよい。図8は、マルチパスの影響とZPの効果を示す模式図である。

【0078】
ZP処理は、図8に示すように、最大遅延時間τ以上の時間Nに渡り、送信シンボルの後尾に0を付加する手法である。この場合、チャネル行列は下記の(24)式のようにテプリッツ行列で表される。
【数23】
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【0079】
巡回行列と比較しテプリッツ行列は、一般的に一般逆行列のノルムが小さいため、ZF等化を利用したシステムにおいて雑音強調をより一層抑制できる。

【0080】
[シミュレーション]
次に、図9~15を参照して、上記実施形態のシミュレーション結果について説明する。

【0081】
(i)一様電力伝搬路
変調方式はBPSKとした。GI長またはZP長は16とした。想定する伝搬路Pは、等電力インパルス応答を有するパス数10を想定し、インパルス応答の間隔はすべて1とした。チャネル推定は理想的に行われ受信機20で予め既知であるとした。送信するビット数は2×10(bit)とした。上記の条件において、処理済拡散符号行列c´の拡散率をそれぞれ32,64,128とし、FFTポイント数を拡散率に等しい値を使用している、上記実施形態に示すシステム構成のものを実施例1~3とした。また、比較例1~3として、通常のZF等化を行なうシステム、すなわち、拡散符号にWalsh符号を使用し、ZF等化後逆拡散処理を行なうものを用意した。比較例1~3の拡散率及びFFTポイント数は、実施例1~3と同一とした。

【0082】
図9A,9Bは、それぞれGI処理及びZP処理を適用した場合における、一様電力伝搬路のBER特性を示す図である。図9A,9Bにおいて、横軸はSNR(dB)を示し、縦軸はBERを示す。また、実施例を実線で示し、比較例を点線で示す。実施例及び比較例の符号1,2,3に該当する特性を、それぞれ丸、三角、四角のプロットで示す。図9A,9Bに示すように、伝搬路Pの情報のみを使用してZF等化を行なう比較例1~3と比較し、特異値が一定の拡散符号(処理済拡散符号行列c´)をMIMO伝搬路とみなしZF等化する提案方式(実施例1~3)の方がBER特性に優れている。また、GI処理は伝搬路行列を巡回行列で、ZP処理はテプリッツ行列で表現することができることから、伝搬路行列の行列式が大きくなるZP処理の方が優れたBER特性を示す。

【0083】
(ii)指数減衰伝搬路
上記(i)と同様のシステムを用いて、想定する伝搬路特性を変更しBER特性をシミュレーションによって求めた。想定する伝搬路Pは、受信電力が指数的に減衰するインパルス応答を有するパス数10を想定し、インパルス応答の間隔はすべて1とした。ただし、あるパスの次に到来するパスは電力が2(dB)小さい、すなわち減衰定数を2(dB)とした。なお、上記(i)の結果より、GI処理と比較してZP処理が優れていることを確認できたためZP処理を使用した。上記の条件において、上記の実施例1~3と同様に、処理済拡散符号行列c´の拡散率をそれぞれ32,64,128としたものを実施例4~6とした。また、上記の比較例1~3と同様のものを比較例4~6とした。図10は、指数減衰伝搬路のBER特性を示すである。図10の仕様は、図9A,9Bと同じである。図10に示すように、一様電力伝搬路と比較し、各拡散率によるBER特性がほぼ等しいことがいえる。また、比較例4~6と比較して、提案方式(実施例4~6)の方が、SNRが高くなるほど優れたBER特性を示す。

【0084】
(iii)雑音の抑制効果
伝搬路において受信信号に加算される雑音と、提案方式処理後の雑音とを比較した。伝搬路は、減衰定数2(dB)の指数減衰伝搬路とした。処理済拡散符号行列c´の拡散率は128とした。ZP処理を使用した。図11Aは、受信信号に加算される雑音のコンスタレーションを示す図であり、図11Aの横軸は同相軸、縦軸は直角位相角を表す。図11Bは、提案方式によるZF等化処理((12)式の処理、すなわちウェイト行列(c)hcirを雑音に乗算する処理)後の雑音のコンスタレーションを示す図である。図12は、図11A,11Bに示す状態における時間領域の雑音の変化を示す図である。図12の横軸は時間を示し、縦軸は振幅を示す。図11,12に示すように、全ての雑音成分を抑制できるとは限らないが、コンスタレーションを参照すれば、本実施形態の提案方式によるZF等化処理によって、雑音の振幅が抑制できることが確認できた。

【0085】
(iv)拡散符号のみを考慮したZF処理
伝搬路Pの周波数選択性フェージングを考慮しない場合のシミュレーションも行った。すなわち(8)式の伝搬路Pのチャネル行列hにおいて、h=1,h=0(l=1,2,…,L)となる伝搬路(ガウス伝搬路)におけるビット誤り率(BER)を求めた。このとき、GI処理の(9)式、およびZP処理の(17)式は単位行列に等しくなる。よって、提案する処理済拡散符号行列c´のみに対してZFアルゴリズムを行なうことにより変調シンボルdを求めることができる。この処理は、単位行列の一般化逆行列は単位行列であることから、(12)式のhcirを単位行列とすることにより下記の(25)式で表すことができる。
【数24】
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【0086】
変調方式はBPSKとした。周波数選択性フェージングは考慮しないため、GI長は0とした。送信するビット数は2×10(bit)とした。上記の条件において、処理済拡散符号行列c´の拡散率をそれぞれ32,64,128とし、FFTポイント数を拡散率に等しい値を使用した、上記実施形態に示すシステム構成のものを実施例7~9とした。図13は、GI処理を適用した場における、ガウス伝搬路のBER特性を示す図である。図13の仕様は、図9A,9B,図10と同じである。図13には、比較例7として、BPSK方式の理論的なBER特性も示す。図13に示すように、実施例7~9が比較例7(BPSK)と同様のBER特性を示すことから、ZFアルゴリズムを利用した(25)式による処理で提案する拡散符号は、雑音強調を抑制できていることが確認できた。

【0087】
図14Aは、受信信号に加算される雑音のコンスタレーションを示す図であり、図11Aの横軸は同相軸、縦軸は直角位相角を表す。図14Bは、提案方式によるZF等化処理後の雑音のコンスタレーションを示す図である。図15は、図14A,14Bに示す状態における時間領域の雑音の変化を示す図である。図15の横軸は時間を示し、縦軸は振幅を示す。処理済拡散符号行列c´の拡散率は32とした。図14A,14B,15に示すように、雑音強調が抑制されていることが確認できた。

【0088】
[第2実施形態]
次に、図16,17を参照して第二実施形態を説明する。図16は、本発明の第二実施形態に係るDS-CDMA通信システム(無線通信システム)の概略構成を示すブロック図である。図17は、第二実施形態のDS-CDMA通信システムにより実施される無線通信処理を示すフローチャートである。

【0089】
図16に示すように、第二実施形態のDS-CDMA通信システム1aは、受信機20の等化処理部23の代わりに、受信機20aの等化処理部25及びZF等化処理部26を有する点、すなわち、ZF等化処理において、チャネル行列(伝搬路行列)を利用せず、処理済拡散符号行列c´のみを利用してウェイト行列を算出する点で、第一実施形態のDS-CDMA通信システム1と異なるものである。

【0090】
等化処理部25は、伝搬路Pに対する等化処理を行う。等化処理部25は、例えばMMSE(Minimum Mean Square Error)等化などの従来手法を用いて等化処理を行う。ZF等化処理部26は、拡散符号選択部32により選択された処理済拡散符号行列c´に基づいてZFアルゴリズムによるウェイト行列を算出し、このウェイト行列を用いて受信信号rを等化処理する。

【0091】
図17に示すフローチャートの各ステップのうち、ステップS301~S307,S310の各処理は、それぞれ第一実施形態の図3のステップS201~S207,S210のものと同一であるので説明を省略する。なお、拡散符号設定部30は、第一実施形態と同様に、図2のフローチャートに示す拡散符号生成処理を行う。

【0092】
ステップS308では、等化処理部25により、ステップS307にてサイクリックプリフェクス(GI)を削除された受信信号rに、伝搬路Pに対する等化処理が行われる。このステップでは、例えばMMSE等化なとの従来手法を用いて等化処理が行われる。

【0093】
ここで、MMSEを用いた伝搬路等化について詳細に説明する。伝搬路行列hは、GIまたはZPを送信信号に付加することにより、ぞれぞれ(9)式または(24)式のように表現できる。このとき、伝搬路行列hに対してMMSEアルゴリズムを使用して等化重みhMMSEを算出すると、下記の(26)式のように表すことができる。
【数25】
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ここで、σは送信信号の分散、σは雑音の分散、Iは単位行列を表す。ZFアルゴリズムと比較するとSNRに反比例する項σ/σが追加されており、SNRが大きいほどZFアルゴリズムに等化重みの値が近くなることがわかる。本ステップでは、等化処理部25は、上記の(26)式に基づき算出した等化重みhMMSEを使って受信信号rを等化処理する。すなわち、上記(11)式で表わされる受信信号に対して、等化重みhMMSEを乗算することにより、伝播路に対する等化処理を行う。

【0094】
ステップS309では、ZF等化処理部26により、ステップS308にて伝搬路に対する等化処理が行われた受信信号rに、拡散符号に対するZF等化処理が行われる。ZF等化処理部26は、拡散符号選択部32により選択された処理済拡散符号行列c´を用いてウェイト行列を算出し、このウェイト行列を用いて受信信号rをZF等化処理する。

【0095】
ステップS308~S309の処理を纏めると、下記の(27)式によって表すことができる。ただし、ここではGIを送信信号に付加し、シンボル間干渉が生じないときの伝搬路行列hcirを用いており、ZPを送信信号に付加する場合は、下記(27)式中のhcirをhZPに置き換える必要がある。
【数26】
JP2015211226A_000030t.gif

【0096】
上記の(27)式より、伝搬路の影響は完全に取り除くことはできないが、雑音nの電力が大きいほどhMMSEの各成分の値が小さくなる。よって雑音nの影響を低減することができる。このようにMMSEアルゴリズムは希望信号電力に対する干渉と雑音の電力比が最大になるようにするアルゴリズムである。

【0097】
第二実施形態のDS-CDMA通信システム1aにおいても、第一実施形態と同様に、処理済拡散符号行列c´に基づきZFアルゴリズムを用いて等化処理のウェイト行列を算出し、このウェイト行列を用いて受信信号rの等化処理を行うことで、ZFアルゴリズムにおける雑音強調を抑制できる。

【0098】
[シミュレーション]
次に、図18~19を参照して、上記第二実施形態のシミュレーション結果について説明する。

【0099】
(2-i)一様電力伝搬路
シミュレーションの諸元は第一実施形態のシミュレーションのうち「(i)一様電力伝搬路」のものと同様である。処理済拡散符号行列c´の拡散率をそれぞれ32,64,128とし、FFTポイント数を拡散率に等しい値を使用している、上記第二実施形態に示すシステム構成のものを実施例10~12とした。また、比較例8~10として、拡散符号にWalsh符号を使用し、MMSE等化後逆拡散処理を行うシステムを用意した。

【0100】
図18A,18Bは、第二実施形態のシミュレーションにおいて、それぞれGI処理及びZP処理を適用した場合における、一様電力伝搬路のBER特性を示す図である。図18A,18Bの仕様は、図9A,9Bとお暗示である。図18A,18Bに示すように、伝搬路Pの情報のみを使用してMMSE等化を行なう比較例8~10と比較し、提案方式(実施例10~12)はBER特定の改善が見られる。また、提案方式の拡散符号(処理済拡散符号行列c´)は、拡散符号にWalsh符号を使用した比較例と比較して、BER特性に優れていることがわかる。

【0101】
(2-ii)指数減衰伝搬路
シミュレーションの諸元は第一実施形態のシミュレーションのうち「(ii)指数減衰伝搬路」のものと同様である。上記の実施例10~12と同様に、処理済拡散符号行列c´の拡散率をそれぞれ32,64,128としたものを実施例13~15とした。また、上記の比較例8~10と同様のものを比較例11~13とした。すなわち、比較例11~13は、拡散符号にWalsh符号を使用し、MMSE等化後逆拡散処理を行うシステムである。図19は、第二実施形態のシミュレーションにおける、指数減衰伝搬路のBER特性を示すである。図19の仕様は、図18A,18Bと同じである。図19に示すように、上記(2-i)の一様電力伝搬路のシミュレーション結果と比較し、各拡散率によるBER特性がほぼ等しいことがいえる。また、比較例11~13と比較して、提案方式(実施例13~15)の方が、SNRが高くなるほど優れたBER特性を示す。また、図19の実施例13~15を図10の実施例4~6と比較すると、SNRが低いほど、すなわちシミュレーションにおいてはSNRが0dBに近い程BER特性が改善していることがわかる。

【0102】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。

【0103】
上記実施形態では、本発明に係る無線通信システムの一例としてDS-CDMA通信システム1,1aを挙げて説明したが、DS-CDMA通信システム1,1a以外の無線通信システムにも適用でき、より詳細には、直接拡散スペクトラム拡散(DS-SS:Direct Sequence Spread Spectram)通信システムに含まれる他のシステムにも適用することができる。
【符号の説明】
【0104】
1,1a DS-CDMA通信システム(無線通信システム)
10 送信機
20 受信機
22 伝搬路推定部
23 等化処理部
30 拡散符号設定部
31 拡散符号生成部
32 拡散符号選択部
P 伝搬路
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5A】
4
【図5B】
5
【図5C】
6
【図6A】
7
【図6B】
8
【図6C】
9
【図7A】
10
【図7B】
11
【図7C】
12
【図7D】
13
【図8】
14
【図9A】
15
【図9B】
16
【図10】
17
【図11A】
18
【図11B】
19
【図12】
20
【図13】
21
【図14A】
22
【図14B】
23
【図15】
24
【図16】
25
【図17】
26
【図18A】
27
【図18B】
28
【図19】
29