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明細書 :情報処理装置と情報処理プログラム並びに情報処理方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B1)
特許番号 特許第5669162号 (P5669162)
登録日 平成26年12月26日(2014.12.26)
発行日 平成27年2月12日(2015.2.12)
発明の名称または考案の名称 情報処理装置と情報処理プログラム並びに情報処理方法
国際特許分類 G06Q  50/22        (2012.01)
FI G06Q 50/22
請求項の数または発明の数 7
全頁数 24
出願番号 特願2014-147690 (P2014-147690)
出願日 平成26年7月18日(2014.7.18)
審査請求日 平成26年9月19日(2014.9.19)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】304020177
【氏名又は名称】国立大学法人山口大学
発明者または考案者 【氏名】浜本 義彦
【氏名】飯塚 徳男
早期審査対象出願または早期審理対象出願 早期審査対象出願
個別代理人の代理人 【識別番号】100141173、【弁理士】、【氏名又は名称】西村 啓一
審査官 【審査官】梅岡 信幸
参考文献・文献 特表2014-503235(JP,A)
調査した分野 G06Q 10/00-50/34
要約 【課題】入力された問合内容が適切であるか否かを判定することができる情報処理装置を得る。
【解決手段】複数の症状と複数の診療行為それぞれの対応関係を示す情報が記憶されている記憶部と、複数の症状の中から選択された第1症状を取得する症状取得部と、複数の診療行為の中から選択された第1診療行為を取得する診療行為取得部と、第1診療行為の事前確率を算出して記憶部に記憶する事前確率算出部と、第1症状と複数の症状のうち第1症状以外の症状とで構成される症状群ごとに第1診療行為が生じるときの症状が症状群である条件付確率を算出して記憶部に記憶する条件付確率算出部と、症状群ごとに事後確率を算出して記憶部に記憶する事後確率算出部と、記憶部に記憶されている事後確率のうち所定の事後確率に対応する症状群を抽出し第1症状と共に抽出された症状群を構成する第2症状を特定して出力する第2症状出力部と、を有してなる。
【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
複数の症状と複数の診療行為それぞれの対応関係を示す情報が記憶されている記憶部と、
前記複数の症状の中から選択された第1症状を取得する症状取得部と、
前記複数の診療行為の中から選択された第1診療行為を取得する診療行為取得部と、
前記第1診療行為の第1事前確率を算出して前記記憶部に記憶する事前確率算出部と、
前記第1症状と、前記複数の症状のうち前記第1症状以外の症状と、で構成される症状群ごとに、前記第1診療行為が生じるときの症状が前記症状群である第1条件付確率を算出して前記記憶部に記憶する条件付確率算出部と、
前記症状群ごとに、前記記憶部に記憶されている前記第1事前確率と前記第1条件付確率とに基づいて、第1事後確率を算出して前記記憶部に記憶する事後確率算出部と、
前記記憶部に記憶されている第1事後確率のうち所定の第1事後確率に対応する前記症状群を抽出し、前記第1症状と共に前記抽出された症状群を構成する第2症状を特定して出力する第2症状出力部と、
を有してなることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記記憶部には、基準値が記憶されていて、
前記第2症状出力部は、前記第1事後確率が前記基準値以下の症状群を抽出する、
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記記憶部には、別の基準値が記憶されていて、
前記診療行為取得部は、前記複数の診療行為の中から選択された第2診療行為を取得し、
前記事前確率算出部は、前記第2診療行為の第2事前確率を算出して前記記憶部に記憶し、
前記条件付確率算出部は、前記第2診療行為が生じるときの症状が前記第1症状と前記第2症状とで構成される症状群である第2条件付確率を算出して前記記憶部に記憶し、
前記事後確率算出部は、前記記憶部に記憶されている、前記第2事前確率と前記第2条件付確率とに基づいて、第2事後確率を算出して前記記憶部に記憶し、
前記第2事後確率と前記別の基準値とを比較し、前記比較の結果を出力する比較部、
を備える、
請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記記憶部に記憶されている複数の症状と複数の診療行為それぞれの対応関係を示す情報は、症状ごとの診療行為に対する評価内容を示す数値であって、
前記事前確率算出部は、前記第1診療行為の第1事前確率を、前記複数の診療行為それぞれの前記複数の症状ごとの数値の総合計値に対する、前記第1診療行為の症状ごとの数値の合計値の比で算出する、
請求項1乃至3のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記事前確率算出部は、前記第1診療行為の事前確率を算出して前記記憶部に記憶し、
前記条件付確率算出部は、前記第1診療行為が生じるときの症状が前記第1症状である条件付確率を算出して前記記憶部に記憶し、
前記事後確率算出部は、前記記憶部に記憶されている、前記第1診療行為の事前確率と前記第1条件付確率とに基づいて、第1事後確率を算出し、
前記比較部は、前記第1事後確率と前記別の基準値とを比較し、前記比較の結果を出力する、
請求項記載の情報処理装置。
【請求項6】
コンピュータを、請求項1乃至5のいずれかに記載の情報処理装置として機能させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項7】
複数の症状と複数の診療行為それぞれの対応関係を示す情報が記憶されている記憶部、を備えた装置により実行される情報処理方法であって、
前記装置が、前記複数の症状の中から選択された第1症状を取得するステップと、
前記装置が、前記複数の診療行為の中から選択された第1診療行為を取得するステップと、
前記装置が、前記第1診療行為の第1事前確率を算出して前記記憶部に記憶するステップと、
前記装置が、前記第1症状と、前記複数の症状のうち前記第1症状以外の症状と、で構成される症状群ごとに、前記第1診療行為が生じるときの症状が前記症状群である第1条件付確率を算出して前記記憶部に記憶するステップと、
前記装置が、前記症状群ごとに、前記記憶部に記憶されている前記第1事前確率と前記第1条件付確率とに基づいて、第1事後確率を算出して前記記憶部に記憶するステップと、
前記装置が、前記記憶部に記憶されている第1事後確率のうち所定の第1事後確率に対応する前記症状群を抽出し、前記第1症状と共に前記抽出された症状群を構成する第2症状を特定して出力するステップと、
を有してなることを特徴とする情報処理方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置と情報処理プログラム並びに情報処理方法に関するものであって、特に、利用者からの問い合わせに対して回答を出力する問合・回答システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
問合内容と回答内容との組み合わせを予めデータベースに格納しておき、利用者から問合内容を受け付けて、データベースを検索して回答内容を出力するように構成された問合・回答システムは、様々な分野で利用されている。
【0003】
例えば、患者に薬を処方する医師を支援するシステムとして、データベースに症状を示すキーワードと薬とが関連付けて格納され、受け付けたキーワードに基づいてデータベースを検索して対応する薬を出力するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【0004】

【特許文献1】特開2010-198343号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、このようなシステムは、問合内容が正しいことが前提となる。すなわち、例えば、患者が訴える症状に対して適切な薬を出力するシステムの場合、薬を出力するために適切な症状が入力されなければ、出力される回答内容はその患者に不十分なものとなる。つまり、患者の症状とは異なる症状が入力されたときや、患者の複数の症状のうちの一部の症状のみが入力されたとき(患者が気付かない症状があるとき)などは、出力される薬がその患者に不適切なこともあり得る。このような不適切な症状が入力されたときには、場合によっては、その患者に処方してはいけない薬が処方されてしまう危険性もある。
【0006】
このように、問合・回答システムにおいては、入力された問合内容が適切であるか否かを判定することが求められる。
【0007】
本発明は、以上のような従来技術の問題点を解消するためになされたもので、入力された症状とは別の症状の有無を利用者に確認させることができる情報処理装置と情報処理プログラムと情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、複数の症状と複数の診療行為それぞれの対応関係を示す情報が記憶されている記憶部と、複数の症状の中から選択された第1症状を取得する症状取得部と、複数の診療行為の中から選択された第1診療行為を取得する診療行為取得部と、第1診療行為の事前確率を算出して記憶部に記憶する事前確率算出部と、第1症状と、複数の症状のうち第1症状以外の症状と、で構成される症状群ごとに、第1診療行為が生じるときの症状が症状群である条件付確率を算出して記憶部に記憶する条件付確率算出部と、症状群ごとに、記憶部に記憶されている事前確率と条件付確率とに基づいて、事後確率を算出して記憶部に記憶する事後確率算出部と、記憶部に記憶されている事後確率のうち所定の事後確率に対応する症状群を抽出し、第1症状と共に抽出された症状群を構成する第2症状を特定して出力する第2症状出力部と、を有してなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、入力された症状とは別の症状の有無を利用者に確認させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明にかかる情報処理装置の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】上記情報処理装置が備える診療履歴データベースに記憶されている情報の例を示す模式図である。
【図3】上記情報処理装置が備える診療行為データベースに記憶されている情報の例を示す模式図である。
【図4】上記情報処理装置が備える症状データベースに記憶されている情報の例を示す模式図である。
【図5】上記情報処理装置が実行する本発明にかかる情報処理方法の実施の形態を示すフローチャートである。
【図6】上記情報処理方法の一部の処理の例を示すフローチャートである。
【図7】上記情報処理装置が出力する画面の例を示す模式図である。
【図8】上記情報処理方法の一部の別の処理の例を示すフローチャートである。
【図9】上記情報処理装置が出力する別の画面の例を示す模式図である。
【図10】上記情報処理装置が出力するさらに別の画面の例を示す模式図である。
【図11】上記情報処理装置が出力するさらに別の画面の例を示す模式図である。
【図12】症状と診療行為と事後確率との関係の例を示すグラフである。
【図13】症状と診療行為と事後確率との別の関係の例を示すグラフである。
【図14】症状と診療行為と事後確率とのさらに別の関係の例を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本発明にかかる情報処理装置と情報処理プログラムと情報処理方法の実施の形態について説明する。

【0012】
ここで、以下に説明する本発明にかかる情報処理装置は、患者の症状の入力に対して、患者に処方される漢方薬を回答する、問合・回答システムを例に説明する。すなわち、症状は問合内容であり、漢方薬は回答内容である。

【0013】
また、本発明にかかる情報処理装置は、後述のとおり、過去の漢方薬の処方の履歴データを用いて処方の不確実性を事後確率として数値で表し、この事後確率を用いる統計的パターン認識のBayes識別則により回答の信頼性を向上させている。

【0014】
なお、漢方薬は、症状に対する診療行為の例である。

【0015】
ただし、本発明における診療行為は、医師が患者に対して行う行為であって、患者に処方する薬のほかに、例えば、症状に対する治療内容や検査内容などであってもよい。

【0016】
●情報処理装置の構成●
図1は、本発明にかかる情報処理装置の実施の形態を示すブロック図である。本発明にかかる情報処理装置(以下「本装置」という。)1は、入力部11、算出部12、比較部13、出力部14、記憶部15を有してなる。

【0017】
本装置1は、LAN(Local Area Network)やインターネットなどの通信回線を介して、装置2と接続している。

【0018】
装置2は、本装置1の利用者である医師から情報の入力を受け付けて本装置1に送信し、あるいは、本装置1が出力した情報を本装置1から受信して表示する端末である。

【0019】
本装置1や端末2は、パーソナルコンピュータなどで実現される。

【0020】
ここで、本装置1では本発明にかかる情報処理プログラム(以下「本プログラム」という。)が動作して、本プログラムは本装置1が備えるハードウェア資源と共働して、後述する本発明にかかる情報処理方法(以下「本方法」という。)を実現する。

【0021】
なお、図示しないコンピュータに本プログラムを実行させることで、同コンピュータを本装置1として機能させる、つまり、同コンピュータに本方法を実行させることができる。

【0022】
入力部11は、端末2から情報を受信して記憶部15に記憶する手段である。

【0023】
算出部12は、事前確率、第1事前確率、第1事前確率、条件付確率、第1条件付確率、第1条件付確率、事後確率、第1事後確率、第1事後確率を算出して記憶部15に記憶する手段である。各確率については後述する。

【0024】
比較部13は、事後確率と基準値1、第1事後確率と基準値2、を比較して比較結果を記憶部15に記憶する手段である。基準値1,2については後述する。

【0025】
なお、以下に説明する実施の形態においては、基準値1,2の2つの数値を用いているが、これに代えて、1つの基準値のみを用いる、つまり、基準値1=基準値2としてもよい。

【0026】
出力部14は、端末2に情報を送信する手段である。

【0027】
記憶部15は、本装置1が後述する本方法を実行するために必要な情報を記憶するための手段である。記憶部15には、診療履歴データベース(DB1)、診療行為データベース(DB2)、症状データベース(DB3)、基準値1,2、本装置1が端末2に表示するメッセージや画面を構成する情報、などが記憶されている。

【0028】
図2は、DB1に記憶されている情報の例を示す模式図である。DB1には、複数の症状と複数の漢方薬それぞれの対応関係を示す情報である評価値とが記憶されている。すなわち、DB1には、症状IDと漢方薬IDと評価値とが関連付けて記憶されている。

【0029】
ここで、評価値とは、症状に対する漢方薬の評価内容を示す数値である。同図は、例えば、症状IDが「X1」の症状に対して、漢方薬IDが「Y1」の漢方薬の評価値が「38」、漢方薬IDが「Y2」の漢方薬の評価値が「0」であることや、症状IDが「X2」の症状に対して、漢方薬IDが「Y1」の漢方薬の評価値が「36」、漢方薬IDが「Y2」の漢方薬の評価値が「1」であることを示している。

【0030】
ここで、評価値の算出方法について説明する。評価値は、例えば、複数の医師に対して実施されたアンケート結果に基づいて算出される。すなわち、例えば、専門分野の異なる複数の医師に対して、その医師の過去の経験や知識などから、症状ごとに処方することが
望ましい漢方薬を回答してもらう。回答は、例えば、所定の数値(例えば、7段階評価で評価「1」から「7」のいずれかの数値)を各医師に選択してもらう。各医師からのアンケートの結果を回収して、症状ごとに、各漢方薬の評価値を集計する。症状に対する漢方薬の評価の合計を、その症状に対するその漢方薬の評価値とする。

【0031】
図3は、DB2に記憶されている情報の例を示す模式図である。DB2には、漢方薬IDと、漢方薬の名称や効用などの漢方薬の内容と、が関連付けて記憶されている。同図は、例えば、漢方薬IDが「Y1」の漢方薬の名称が「五苓散」、漢方薬IDが「Y2」の漢方薬の名称が「加味逍遥散」であることを示している。

【0032】
図4は、DB3に記憶されている情報の例を示す模式図である。DB3には、症状IDと、症状の名称などの症状の内容と、が関連付けて記憶されている。同図は、例えば、症状IDが「X1」の症状の名称が「頭痛」で、症状IDが「X2」の症状の名称が「めまい」であることを示している。

【0033】
●情報処理方法●
次に、本装置1が実行する本方法の実施の形態について説明する。

【0034】
なお、以下に説明する実施の形態は、医師が「めまい」「下痢」を訴える患者に対して「五苓散」を処方しようと考えたが、本装置1が「五苓散」を処方すべきでない症状として「冷え」を特定し、医師に対して患者の「冷え」の有無を確認させ、患者が「冷え」を訴えるときには、処方する漢方薬を「五苓散」から「真武湯」に代える機会を医師に与える場合を例に説明する。

【0035】
図5は、本方法の実施の形態を示すフローチャートである。

【0036】
●第1診療行為の当否の判定
先ず、本装置1は、第1診療行為の当否を判定する(S1)。第1診療行為の当否の判定とは、後述する第1症状に対して第1診療行為を実施する(第1診療行為としての漢方薬を処方する)ことの当否を過去の診療(処方)の履歴データに基づいて判定することをいう。

【0037】
図6は、第1診療行為の当否の判定処理の例を示すフローチャートである。
本装置1は、入力部11を用いて、端末2から送信された第1症状を取得する(S11)。第1症状とは、医師が把握した患者の症状であって、例えば、患者が医師に訴えた症状や、医師が患者を診察・検診などして把握した症状などである。

【0038】
次いで、本装置1は、入力部11を用いて、端末2から送信された第1診療行為を取得する(S12)。第1診療行為とは、第1症状の患者に対して医師が処方しようと考えた漢方薬である。

【0039】
医師は、端末2の情報入力手段を用いて、第1症状や第1診療行為を入力して本装置1に送信する。

【0040】
図7は、本装置1が端末2に表示させた画面の例を示す模式図であって、同画面は、第1症状と第1診療行為とが入力でき、入力された各情報を本装置1に送信できるように構成されている。すなわち、同画面には、プルダウンメニュー形式で、DB2に記憶されている漢方薬を選択でき、また、DB3に記憶されている症状を選択できるように構成されている。ここで、同図は、第1症状として「めまい」「下痢」が選択されていて、第1診療行為として「五苓散」が選択されていることを示している。

【0041】
ここで、第1症状に含まれる症状の数は、単数でも複数でもよい。

【0042】
なお、図7の画面に代えて、例えば、第1症状のみを入力して本装置1に送信できる画面と、第1診療行為のみを入力して本装置1に送信できる別の画面とを設けてもよい。その場合、第1症状を入力する画面と第1診療行為を入力する画面の端末2への表示順序は、いずれの画面を先に表示してもよい。

【0043】
●事前確率の算出
図6に戻る。
本装置1は、算出部12を用いて、第1診療行為の事前確率を算出する(S13)。

【0044】
ここで、第1診療行為の事前確率について説明する。第1診療行為の事前確率とは、複数の漢方薬の中で第1診療行為が生起される確率である。第1診療行為である漢方薬YJの事前確率P(YJ)は、以下の数1のとおり定義される。

【0045】
(数1)

JP0005669162B1_000002t.gif

【0046】
ここで、数1の分子は、各症状に対する漢方薬YJの評価値の総和である。また、数1の分母は、この評価値の総和を漢方薬すべてについて合計したものである。

【0047】
なお、漢方薬YJを処方しないという事象の事前確率P(NYJ)は、以下の数2のとおり定義される。

【0048】
(数2)

P(NYJ)=1-P(YJ)


【0049】
図2に示すDB1によれば、各症状(X1・・・XN)に対する各漢方薬(Y1・・・YM)の評価値の合計の総和は「852」である。また、図3に示すDB2によれば、漢方薬「五苓散」の漢方薬IDは「Y1」であり、図2に示すDB1における漢方薬ID「Y1」の各症状に対する評価値の合計は「152」である。

【0050】
したがって、漢方薬「五苓散」を処方する事前確率P(Y1)と処方しない事前確率P(NY1)とは、数1,2より、以下のとおり求められる。

【0051】
P(Y1)=152/852
P(NY1)=1-152/852=700/852

【0052】
●条件付確率の算出
次いで、本装置1は、第1診療行為YJが生起されるときの症状が第1症状XIである条件付確率P(XI|YJ)を算出する(S14)。条件付確率P(XI|YJ)は、以下の数3のとおり定義される。また条件付確率P(XI|NYJ)は、以下の数4のとおりに定義される。


【0053】
(数3)

JP0005669162B1_000003t.gif
(数4)

JP0005669162B1_000004t.gif

【0054】
●事後確率の算出
次いで、本装置1は、事後確率を算出する(S15)。

【0055】
ここで、事後確率について説明する。事後確率は、第1診療行為が生起する事象と第1診療行為が生起しない事象とが排反事象で、かつ、それらの和事象が標本空間であることに注意し、Bayesの定理を用いて、事前確率と条件付確率とに基づいて算出される。事後確率P(YJ|XI)は、第1症状XIという条件のもとで第1診療行為である漢方薬YJを処方する確率であって、第1症状XIに対して漢方薬YJを処方すべきか否かの識別に用いられる。事後確率P(YJ|XI)の数値が大きいほど、第1症状XIに対して漢方薬YJを処方することの妥当性が高いことを示す。換言すれば、第1症状XIに対しては、統計的パターン認識のBayes識別則に従って、事後確率P(YJ|XI)が最大となる漢方薬YJを処方することが望ましい。なお、事後確率が最大となる漢方薬YJとは、過去の処方の履歴データによれば、多くの医師が最も妥当である、つまり、第1症状XIに対して最も効果があると評価している漢方薬であることを示している。

【0056】
事後確率P(YJ|XI)は、以下の数5のとおり定義される。ここで、第1症状XIは、症状X2(めまい)と症状X3(下痢)である。

【0057】
(数5)

P(YJ|XI)
=P(YJ|X2、X3)
=P(YJ)×P(X2|YJ)×P(X3|YJ)
/[{P(YJ)×P(X2|YJ)×P(X3|YJ)}+
{P(NYJ)×P(X2|NYJ)×P(X3|NYJ)}]


【0058】
●事後確率の判定
次いで、本装置1は、事後確率と基準値1との大小を比較する(S16)。基準値1は、第1症状に対して第1診療行為を実施することの妥当性の閾値である。すなわち、例えば、基準値1が「20%」と設定されていた場合、事後確率が20%未満とは、過去の処方の履歴データによれば、第1症状に対して第1診療行為が実施される妥当性が20%未満であることを指す。

【0059】
事後確率が基準値1未満のとき(S16のN)、本装置1は、第1症状に対して第1診療行為の実施は不当である旨を端末2に表示(S17)して、第1診療行為の当否の判定処理(S1)を終了する。

【0060】
一方、事後確率が基準値1以上のとき(S16のY)、本装置1は、第1診療行為の当否の判定処理(S1)を終了する。

【0061】
なお、事後確率が基準値1以上のとき(S16のY)、本装置1は、第1症状に対して第1診療行為の実施は妥当である旨を端末2に表示した後に、第1診療行為の当否の判定処理(S1)を終了するようにしてもよい。

【0062】
図5に戻る。
事後確率が基準値1未満のとき、つまり、第1症状に対して第1診療行為が不当であるとき(S2のN)、本装置1は、その旨を表示(S4)して、本方法の実行を終了する。ここで、本装置1による処理S4の内容としては、例えば、第1症状に対して第1診療行為が不当であるから情報処理を終了する旨を端末2に表示する、あるいは、第1症状に対する別の診療行為を医師に選択させる画面を端末2に表示させて診療行為の変更を医師に促し、第1症状と変更後の診療行為とに基づいて、前述の処理S13以降を実行するようにしてもよい。

【0063】
一方、事後確率が基準値1以上のとき、つまり、第1症状に対して第1診療行為が妥当であるとき(S2のY)、本装置1は、第2症状の探索処理(S3)を実行する。

【0064】
●第2症状の探索
図8は、第2症状の探索処理の例を示すフローチャートである。

【0065】
●症状群の抽出
先ず、本装置1は、算出部12を用いて、症状群を抽出する(S31)。

【0066】
症状群とは、DB3に記憶されている症状のうち、第1症状と、第1症状以外の症状(第2症状)と、で構成された症状の集合(部分集合)であり、本装置1により抽出される。例えば、DB3に記憶されている症状が「めまい」「下痢」「頭痛」「冷え」の4つのとき、第1症状「めまい」「下痢」の症状群の数は、以下の3つである。よって、この場合、本装置1が算出する症状群ごとの第1条件付確率(後述)の数は、3つである。
症状群XX1:「めまい」「下痢」「頭痛」(第2症状は「頭痛」)
症状群XX2:「めまい」「下痢」「冷え」(第2症状は「冷え」)
症状群XX3:「めまい」「下痢」「頭痛」「冷え」(第2症状は「頭痛」「冷え」)

【0067】
なお、症状群を構成する症状の数は、あらかじめ本装置1に設定(記憶部15に記憶)しておいてもよい。すなわち、例えば、症状群を構成する症状の数が「3」と設定されているとき、前述の症状群XX1、XX2、XX3のうち、症状群XX1、XX2の2つのみが第1条件付確率の算出の対象となる。

【0068】
●第1事前確率の算出
次いで、本装置1は、算出部12を用いて、第1診療行為の事前確率(第1事前確率)を算出する(S32)。第1診療行為の第1事前確率とは、前述の事前確率と同様、複数の漢方薬の中で第1診療行為が生起される確率であり、前述の数1で定義される。つまり、第1診療行為の第1事前確率は、前述の処理S13で算出された第1診療行為の事前確率と同一である。したがって、例えば、本装置1は、処理S13で算出された事前確率を記憶部15に記憶しておき、処理S32では、第1事前確率を算出するのに代えて、記憶部15に記憶されている事前確率を第1事前確率として読み出して後述の情報処理に用いるようにしてもよい。

【0069】
●第1条件付確率の算出
次いで、本装置1は、算出部12を用いて、症状群ごとに、第1診療行為が生起されるときの症状が症状群である条件付確率(第1条件付確率)を算出する(S33)。

【0070】
ここで、第1診療行為である漢方薬YJが生起されるときの症状が症状群XXI(=XX1、XX2、XX3)である第1条件付確率P(XXI|YJ)は、前述の数3により算出される。また、漢方薬YJが生起されないときの症状が症状群XXI(=XX1、XX2、XX3)である第1条件付確率P(XXI|NYJ)は、前述の数4により算出される。

【0071】
●第1事後確率の算出
次いで、本装置1は、算出部12を用いて、症状群ごとに、事後確率(第1事後確率)を算出する(S34)。

【0072】
ここで、症状群ごとに算出される第1事後確率について説明する。第1事後確率は、前述の事後確率と同様、Bayesの定理を用いて、第1事前確率と第1条件付確率とに基づいて算出される。第1事後確率P(YJ|XXI)は、症状群XXIという条件のもとで第1診療行為である漢方薬YJを処方する確率であって、症状群XXIに対して漢方薬YJを処方すべきか否かの識別に用いられる。第1事後確率P(YJ|XXI)の数値が大きいほど、症状群XXIに対して漢方薬YJを処方することの妥当性が高いことを示す。換言すれば、症状群XXIに対しては、統計的パターン認識のBayes識別則に従って、第1事後確率P(YJ|XXI)が最大となる漢方薬YJを処方することが望ましい。なお、第1事後確率が最大となる漢方薬YJとは、多くの医師が最も妥当である、つまり、症状群XXIに対して最も効果があると評価している漢方薬であることを示している。

【0073】
ここで、第1事後確率の算出例を示す。4つの症状、頭痛X1、めまいX2、下痢X3、冷えX4に対する前述の3つの症状群XX1(=X1、X2、X3)、XX2(=X2、X3、X4)、XX3(=X1、X2、X3、X4)ごとの第1事後確率は、以下のとおり算出される。

【0074】
症状群XX1の第1事後確率
P(YJ|XX1)
=P(YJ|X1、X2、X3)
=P(YJ)×P(X1|YJ)×P(X2|YJ)×P(X3|YJ)
/[{P(YJ)×P(X1|YJ)×P(X2|YJ)×P(X3|YJ)}+
{P(NYJ)×P(X1|NYJ)×P(X2|NYJ)×P(X3|NYJ)}]

【0075】
症状群XX2の第1事後確率
P(YJ|XX2)
=P(YJ|X2、X3、X4)
=P(YJ)×P(X2|YJ)×P(X3|YJ)×P(X4|YJ)
/[{P(YJ)×P(X2|YJ)×P(X3|YJ)×P(X4|YJ)}+
{P(NYJ)×P(X2|NYJ)×P(X3|NYJ)×P(X4|NYJ)}]

【0076】
症状群XX3の第1事後確率
P(YJ|XX3)
=P(YJ|X1、X2、X3、X4)
=P(YJ)×P(X1|YJ)×P(X2|YJ)×P(X3|YJ)×P(X4|YJ)
/[{P(YJ)×P(X1|YJ)×P(X2|YJ)×P(X3|YJ)×P(X4|YJ)}+
{P(NYJ)×P(X1|NYJ)×P(X2|NYJ)×P(X3|NYJ)×P(X4|NYJ)}]

【0077】
●第1事後確率の判定
次いで、本装置1は、比較部13を用いて、症状群ごとに第1事後確率と基準値2との大小を比較する(S35)。基準値2は、症状群に対して第1診療行為を実施することの妥当性の閾値である。すなわち、例えば、基準値2が「0%」と設定されていて第1事後確率が基準値2以下、つまり、第1事後確率が0%とは、第2症状があるときに、医師が処方しようとした漢方薬(第1診療行為)は過去に処方された実績のない漢方薬(処方すべきでない漢方薬)であることを示す。

【0078】
比較の結果、第1事後確率が基準値2以下のとき(S35のY)、本装置1は、この症状群を構成する第2症状を記憶部15に記憶し(S36)、別の症状群の有無を確認する(S37)。一方、第1事後確率が基準値2より大きいとき(S35のN)、本装置1は、別の症状群の有無を確認する(S37)。別の症状群があれば(S37の有)、本装置1は、前述の処理S32で算出された第1事前確率を用いながら、前述の処理S33-S37を繰り返す。

【0079】
このように、本装置1は、第1事後確率が基準値2以下の症状群があるとき、その症状群を構成する症状のうち、第1症状以外の症状、つまり、医師が把握していない(患者が医師に訴えなかった)第2症状の有無を、医師に気づかせることができる。第2症状が有るときは、後述のとおり、本装置1は、医師に対して、患者が第2症状を訴えるか否か(患者に第2症状が有るか否か)を確認させて、第2症状の訴えがあるとき、処方する漢方薬を変更する機会を医師に与えている。

【0080】
本装置1は、抽出された症状群のすべての第1事後確率の判定が終わる(S37の無)と、第2症状の探索処理(S3)を終了する。

【0081】
図5に戻る。
本装置1は、第2症状の有無を確認(S5)、すなわち、前述の第2症状の探索処理(S3)の結果、記憶部15に第2症状が記憶されているか否かを確認する。

【0082】
第2症状が無いとき(S5のN)、本装置1は、第1症状に対して第1診療行為が妥当である旨のメッセージを端末2に表示(S7)して情報処理を終了する。なお、本装置1は、情報処理を終了する前に、図11に示すメッセージを端末2に表示するようにしてもよい。

【0083】
一方、第2症状が有るとき(S5のY)、本装置1は、患者からの第2症状の訴えの有無を確認する(S6)。

【0084】
図9は、本装置1が患者からの第2症状の訴えの有無を確認するために端末2に表示する画面の例を示す模式図である。同図は、第2症状として「冷え」が表示されていることを示している。また、同図は、表示された第2症状の有無を本装置1に送信できるように構成されている。すなわち、例えば、同画面を見た医師が、患者に対して第2症状である「冷え」の訴えの有無を確認し、訴えが有る場合には同画面内の「あり」のボタンを選択し、一方、無い場合には「なし」のボタンを選択することで、本装置1は第2症状の訴えの有無のいずれかを示す情報を端末2から受信することができる。

【0085】
ここで、同図に第2症状として「冷え」が出力されているのは、前述の3つの症状群XX1、XX2、XX3のうち、症状群XX2の第1事後確率が基準値2以下であったことを示している。すなわち、本装置1は、3つの症状群ごとに算出した第1事後確率のそれぞれと基準値2とを比較した結果、症状群XX2の第1事後確率が基準値2以下であると判定したことを示している。また、本装置1は、症候群XX2を構成する症状「めまい」「下痢」「冷え」のうち、第1症状「めまい」「下痢」以外の症状である「冷え」を第2症状として特定して記憶部15に記憶していたことを示している。その上で、本装置1は、同図に示すように、第2症状としての「冷え」を記憶部15から読み出して、端末2に表示したことを示している。

【0086】
第2症状の訴えが無いとき(S6のN)、本装置1は、前述の処理S7の実行、つまり、第1症状に対して第1診療行為が妥当である旨のメッセージを端末2に表示(S7)して情報処理を終了する。

【0087】
一方、第2症状の訴えが有るとき(S6のY)、本装置1は、第2診療行為の取得をする(S8)。第2診療行為とは、第1症状と第2症状とで構成される症状群を訴える患者に対して医師が処方しようと考えた漢方薬である。

【0088】
図10は、本装置1が第2診療行為を取得するために端末2に表示させた画面の例を示す模式図であって、同画面は、医師に第2診療行為を入力させて、入力された情報を本装置1に送信できるように構成されている。すなわち、同画面には、プルダウンメニュー形式で、DB2に記憶されている漢方薬を医師が選択できるように構成されている。ここで、同図は、第2診療行為として漢方薬「真武湯」が選択されていることを示している。

【0089】
ここで、症状と診療行為と事後確率との関係の例を説明する。
図12,13,14は、症状と診療行為と事後確率との関係の例を示すグラフであり、各図の診療行為である漢方薬は、図12が五苓散、図13が真武湯、図14が人参湯、である。

【0090】
各図は、症状「めまい・立ちくらみ」「下痢(軟便も含む)」「上肢の冷え」・・・「めまい・立ちくらみ・下痢(軟便も含む)・上肢の冷え」ごとの事後確率を示している。例えば、症状「めまい・立ちくらみ・下痢(軟便も含む)・上肢の冷え」に対して、各漢方薬の事後確率は、五苓散が「0%」、真武湯が「69%」、人参湯が「8%」であることを示している。すなわち、これらの事後確率は、症状「めまい・立ちくらみ・下痢(軟便も含む)・上肢の冷え」に対して処方すべき漢方薬は「真武湯」であり、処方すべきでない漢方薬は「五苓散」であることを示している。

【0091】
次いで、本装置1は、第2診療行為の当否の判定をする(S9)。第2診療行為の当否の判定とは、第1症状(「めまい」「下痢」)と第2症状(「冷え」)とで構成される症状群に対して第2診療行為(「真武湯」)が妥当であるか否かの判定であり、前述の第1診療行為の当否の判定処理(S1)と同様に実行される。

【0092】
すなわち、先ず、本装置1は、第2診療行為の事前確率(第2事前確率)を算出する。第2診療行為の第2事前確率とは、複数の漢方薬の中で第2診療行為(「真武湯」)が生起される確率であり、前述の数1で算出される。また、本装置1は、第2診療行為(「真武湯」)が生起されるときの症状が同症状群(「めまい」「下痢」「冷え」)である条件付確率(第2条件付確率)を、前述の数3と数4を用いて算出する。さらに、本装置1は、算出した第2事前確率と第2条件付確率とに基づいて、同症状群(「めまい」「下痢」「冷え」)という条件のもとで第2診療行為(「真武湯」)を処方する事後確率(第2事後確率)を算出する(第2事後確率の算出方法は前述のとおりである)。本装置1は、算出された第2事後確率に基づいて、第2診療行為の当否を判定する。つまり、本装置1は、第2事後確率が基準値1以上のとき第2診療行為は妥当と判定し、第2事後確率が基準値1未満のとき第2診療行為は不当と判定する。

【0093】
その上で、本装置1は、判定結果を端末2に表示して(S10)、情報処理を終了する。すなわち、例えば、本装置1は、第2事後確率が基準値1以上のときには、同症状群に対して第2診療行為は妥当である旨を端末2に表示し、第2事後確率が基準値1未満のときには、同症状群に対して第2診療行為は不当である旨を端末2に表示する。

【0094】
なお、同症状群に対して第2診療行為が妥当であると判定した本装置1は、第2診療行為を実施するにあたり、他に確認が必要な症状(第3症状)の有無を探索するようにしてもよい。第3症状の探索処理は、図8に示した第2症状の探索処理と同様に実行するとよい。

【0095】
●まとめ
以上説明した実施の形態によれば、本装置1は医師が把握した患者の第1症状が、医師が実施しようとする第1診療行為に対して不十分でないか(患者に他に症状が無いか)、つまり、第1診療行為を実施しないほうがよい症状の存否を判定し、そのような症状(第2症状)の有無を医師に確認させることができ、そのような症状があることが判明すれば第1診療行為を実施せずに、別の診療行為(第2診療行為)に変更する機会を医師に与えることができる。

【0096】
以下、これまで説明した本装置の特徴を、まとめて記載しておく。

【0097】
(特徴1)
複数の症状と複数の診療行為それぞれの対応関係を示す情報が記憶されている記憶部と、
複数の症状の中から選択された第1症状を取得する症状取得部と、
複数の診療行為の中から選択された第1診療行為を取得する診療行為取得部と、
第1診療行為の第1事前確率を算出して記憶部に記憶する事前確率算出部と、
第1症状と、複数の症状のうち第1症状以外の症状と、で構成される症状群ごとに、第1診療行為が生じるときの症状が症状群である第1条件付確率を算出して記憶部に記憶する条件付確率算出部と、
症状群ごとに、記憶部に記憶されている第1事前確率と第1条件付確率とに基づいて、第1事後確率を算出して記憶部に記憶する事後確率算出部と、
記憶部に記憶されている第1事後確率のうち所定の第1事後確率(基準値2以下の第1事後確率)に対応する症状群を抽出し、第1症状と共に抽出された症状群を構成する第2症状を特定して出力する第2症状出力部と、
を有してなることを特徴とする情報処理装置。

【0098】
(特徴2)
記憶部には、基準値(基準値2)が記憶されていて、
第2症状出力部は、第1事後確率が基準値(基準値2)以下の症状群を抽出する、
特徴1記載の情報処理装置。

【0099】
(特徴3)
記憶部には、別の基準値(基準値1)が記憶されていて、
診療行為取得部は、複数の診療行為の中から選択された第2診療行為を取得し、
事前確率算出部は、第2診療行為の第2事前確率を算出して記憶部に記憶し、
条件付確率算出部は、第2診療行為が生じるときの症状が第1症状と第2症状とで構成される症状群である第2条件付確率を算出して記憶部に記憶し、
事後確率算出部は、記憶部に記憶されている、第2事前確率と第2条件付確率とに基づいて、第2事後確率を算出して記憶部に記憶し、
第2事後確率と別の基準値(基準値1)とを比較し、比較の結果を出力する比較部、
を備える、
特徴2記載の情報処理装置。

【0100】
(特徴4)
記憶部に記憶されている複数の症状と複数の診療行為それぞれの対応関係を示す情報は、症状ごとの診療行為に対する評価内容を示す数値であって、
事前確率算出部は、第1診療行為の第1事前確率を、複数の診療行為それぞれの複数の症状ごとの数値の総合計値に対する、第1診療行為の症状ごとの数値の合計値の比で算出する、
特徴1乃至3のいずれかに記載の情報処理装置。

【0101】
(特徴5)
事前確率算出部は、第1診療行為の事前確率を算出して記憶部に記憶し、
条件付確率算出部は、第1診療行為が生じるときの症状が第1症状である条件付確率を算出して記憶部に記憶し、
事後確率算出部は、記憶部に記憶されている、第1診療行為の事前確率と第1条件付確率とに基づいて、第1事後確率を算出し、
比較部は、第1事後確率と別の基準値(基準値1)とを比較し、比較の結果を出力する、
特徴記載の情報処理装置。
【符号の説明】
【0102】
1 情報処理装置
2 端末
11 入力部
12 算出部
13 比較部
14 出力部
15 記憶部
DB1 診療履歴データベース
DB2 診療行為データベース
DB3 症状データベース


図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11
【図13】
12
【図14】
13