TOP > 国内特許検索 > オムニホイール > 明細書

明細書 :オムニホイール

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2016-124348 (P2016-124348A)
公開日 平成28年7月11日(2016.7.11)
発明の名称または考案の名称 オムニホイール
国際特許分類 B60B  19/14        (2006.01)
B60B  33/08        (2006.01)
FI B60B 19/14
B60B 33/08 A
請求項の数または発明の数 9
出願形態 OL
全頁数 15
出願番号 特願2014-265085 (P2014-265085)
出願日 平成26年12月26日(2014.12.26)
発明者または考案者 【氏名】鈴木 剛
【氏名】河野 仁
出願人 【識別番号】800000068
【氏名又は名称】学校法人東京電機大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100110928、【弁理士】、【氏名又は名称】速水 進治
審査請求 未請求
要約 【課題】オムニホイールにおいてローラを形成するための部材の数を新規な構造で少ないものにする。
【解決手段】第1ローラ100の回転軸は、2つの凹部110の一方の底面から2つの凹部110の他方の底面に向かって延伸している。第2ローラ200は、2つの凹部110それぞれに設けられている。第2ローラ200の回転軸は、第1ローラ100の回転軸に交わる方向を向いている。保持部300は、第1ローラ100の回転軸及び第2ローラ200の回転軸を保持している。保持部300の一部は、2つの凹部110の少なくとも一方から2つの凹部110の外側にかけて位置している。支持部材400は、保持部300の上記した一部に取り付けられている。支持部材400は、保持部300を回転させるための回転軸を第1ローラ100の回転軸及び第2ローラ200の回転軸の双方に交わる方向に支持する。
【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
互いに逆側に位置する2つの凹部を球体に設けることにより形成され、回転軸が前記2つの凹部の一方の底面から前記2つの凹部の他方の底面に向かって延伸している第1ローラと、
前記2つの凹部それぞれに設けられ、回転軸が前記第1ローラの前記回転軸に交わる方向を向いている第2ローラと、
前記第1ローラの前記回転軸及び前記第2ローラの前記回転軸を保持しており、一部が前記2つの凹部の少なくとも一方から前記2つの凹部の外側にかけて位置している保持部と、
前記保持部の前記一部に取り付けられており、前記保持部を回転させるための回転軸を前記第1ローラの前記回転軸及び前記第2ローラの前記回転軸の双方に交わる方向に支持する支持部材と、
を備えるオムニホイール。
【請求項2】
請求項1に記載のオムニホイールにおいて、
前記保持部の前記一部は、前記2つの凹部に跨って形成されているオムニホイール。
【請求項3】
請求項2に記載のオムニホイールにおいて、
前記保持部は、
前記2つの凹部それぞれに設けられた第1保持部材と、
前記一部であり、前記2つの凹部の一方の前記第1保持部材及び前記2つの凹部の他方の前記第1保持部材に取り外し可能に取り付けられている第2保持部材と、
を備えるオムニホイール。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載のオムニホイールにおいて、
前記第1ローラは、前記2つの凹部の一方の底面と前記2つの凹部の他方の底面の間の領域を貫通する穴を備えており、
前記保持部に取り付けられ、前記穴を貫通する第1軸を備えるオムニホイール。
【請求項5】
請求項4に記載のオムニホイールにおいて、
前記保持部及び前記第1軸は、一体として形成されているオムニホイール。
【請求項6】
請求項4又は5に記載のオムニホイールにおいて、
前記第1軸は、前記第1軸の延伸方向に沿って、少なくとも2つの部材に分割することができるオムニホイール。
【請求項7】
請求項1~3のいずれか一項に記載のオムニホイールにおいて、
前記保持部と前記凹部の間に設けられた軸受を備え、
前記軸受は、
前記保持部に取り付けられた第1軌道部材と、
前記凹部に取り付けられた第2軌道部材と、
前記第1軌道部材と前記第2軌道部材の間に位置する転動体と、
を備えるオムニホイール。
【請求項8】
請求項7に記載のオムニホイールにおいて、
前記第1軌道部材、前記第2軌道部材、及び前記転動体は、前記第1ローラの前記回転軸が向いている方向に並んでいるオムニホイール。
【請求項9】
請求項7に記載のオムニホイールにおいて、
前記第1軌道部材、前記第2軌道部材、及び前記転動体は、前記第1ローラの前記回転軸が向いている方向と直交する方向に並んでいるオムニホイール。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、オムニホイールに関する。
【背景技術】
【0002】
オムニホイールは、回転軸が互いに異なる方向を向いている複数のローラを備えている。オムニホイールは、このような複数のローラを回転させることで、任意の方向に転がることができる。そして現在、オムニホイールに関する様々な構造が検討されている。例えば、特許文献1及び非特許文献1には、2つの半球体を用いて形成されたオムニホイールが記載されている。これら2つの半球体は、1つの球体を形成するように接合されている。これら2つの半球体それぞれには、凹部が形成されている。この凹部には、ローラが設けられている。そして2つの上記した凹部の一方から他方にかけて上記した球体の回転軸が延伸している。さらに、上記した2つの半球体の隙間から外側に向かって、上記した球体の他の回転軸が延伸している。
【先行技術文献】
【0003】

【特許文献1】特開2007-210576号公報
【0004】

【非特許文献1】妻木勇一、渡部昂輝、孔鳳国、多田隈理一郎、多田隈建二郎「球体駆動用小型球形オムニホイール」Proceedings of the 2014 JSME Conference on Robotics and Mechatronics、2014年5月25日~29日、3P2-K05
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
オムニホイールでは、ローラを形成するための部材の数が少ないことが望ましい。本発明者らは、オムニホイールにおいてローラを形成するための部材の数を少なくするための構造を検討した。
【0006】
本発明の目的は、オムニホイールにおいてローラを形成するための部材の数を新規な構造で少ないものにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、
互いに逆側に位置する2つの凹部を球体に設けることにより形成され、回転軸が前記2つの凹部の一方の底面から前記2つの凹部の他方の底面に向かって延伸している第1ローラと、
前記2つの凹部それぞれに設けられ、回転軸が前記第1ローラの前記回転軸に交わる方向を向いている第2ローラと、
前記第1ローラの前記回転軸及び前記第2ローラの前記回転軸を保持しており、一部が前記2つの凹部の少なくとも一方から前記2つの凹部の外側にかけて位置している保持部と、
前記保持部の前記一部に取り付けられており、前記保持部を回転させるための回転軸を前記第1ローラの前記回転軸及び前記第2ローラの前記回転軸の双方に交わる方向に支持する支持部材と、
を備えるオムニホイールが提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、オムニホイールにおいてローラを形成するための部材の数を新規な構造で少ないものにするができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1の実施形態に係るオムニホイールの構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示したオムニホイールを第1方向(図中x方向)から見た平面図である。
【図3】図1に示したオムニホイールを第2方向(図中y方向)から見た平面図である。
【図4】図1に示したオムニホイールを第3方向(図中z方向)から見た平面図である。
【図5】図2のA-A´断面図である。
【図6】第1ローラを第1方向(図中x方向)から見た平面図である。
【図7】図6のA-A´断面図である。
【図8】図3から第1ローラ及び第2ローラを取り除いた図である。
【図9】図8に示した各部材を分離した図である。
【図10】(a)は、図8に示した第1軸部材の構成を示す断面図であり、(b)は、図8に示した第2軸部材の構成を示す断面図である。
【図11】図8に示した第1保持部材の構成を示す斜視図である。
【図12】図5に示した第2ローラを拡大した図である。
【図13】図1に示したオムニホイールを組み立てる方法の一例を示す図である。
【図14】(a)は、第1ローラの回転を説明するための図であり、(b)は、第2ローラの回転を説明するための図であり、(c)は、保持部の回転を説明するための図である。
【図15】図1に示したオムニホイールの使用方法の第1例を示す図である。
【図16】図1に示したオムニホイールの使用方法の第2例を示す図である。
【図17】第2の実施形態に係るオムニホイールの構成を示す断面図である。
【図18】図17に示した軸受を第1方向(図中x方向)から見た平面図である。
【図19】図17に示したオムニホイールに用いられる第1ローラの構成を示す平面図である。
【図20】図19のA-A´断面図である。
【図21】図17の変形例を示す図である。
【図22】図21に示した軸受を第1方向(図中x方向)から見た平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。

【0011】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るオムニホイールの構成を示す斜視図である。図2は、図1に示したオムニホイールを第1方向(図中x方向)から見た平面図である。図3は、図1に示したオムニホイールを第2方向(図中y方向)から見た平面図である。図4は、図1に示したオムニホイールを第3方向(図中z方向)から見た平面図である。図5は、図2のA-A´断面図である。図1~図5の各図において、x方向、y方向、及びz方向は互いに直交している。

【0012】
このオムニホイールは、第1ローラ100、第2ローラ200、保持部300、及び支持部材400を備えている。第1ローラ100は、互いに逆側に位置する2つの凹部110を球体に設けることにより形成されている。第1ローラ100の回転軸は、2つの凹部110の一方の底面から2つの凹部110の他方の底面に向かって延伸している。第2ローラ200は、2つの凹部110それぞれに設けられている。第2ローラ200の回転軸は、第1ローラ100の回転軸に交わる方向を向いている。保持部300は、第1ローラ100の回転軸及び第2ローラ200の回転軸を保持している。保持部300の一部は、2つの凹部110の少なくとも一方から2つの凹部110の外側にかけて位置している。支持部材400は、保持部300の上記した一部に取り付けられている。支持部材400は、保持部300を回転させるための回転軸を第1ローラ100の回転軸及び第2ローラ200の回転軸の双方に交わる方向に支持する。以下、詳細に説明する。

【0013】
第1ローラ100及び第2ローラ200は、互いに独立して回転可能になっている。第1ローラ100は、回転軸が第1方向(図中x方向)を向いている。第2ローラ200は、回転軸が第2方向(図中y方向)を向いている。第1ローラ100は、軸500(図5)に対して回転可能になっている。軸500は、穴122を貫通している。穴122は、第1ローラ100の2つの凹部110の底面を貫通している。後述するように、第1ローラ100は、球体を用いて形成されている。第2ローラ200は、軸600(図5)に対して回転可能になっている。第2ローラ200は、第2ローラ200の回転軸方向に沿って長い回転楕円体を用いて形成されている。なお、軸500及び軸600それぞれの構造の詳細は後述する。

【0014】
支持部材400は、基材410及び軸420を備えている。基材410は、板状(本図に示す例では、円盤状)である。基材410は、ねじによって保持部300に固定されている。なお、基材410は、保持部300に対して回転することができない。軸420は、基材410から第3方向(図中z方向)に向かって突出している。後述するように、軸420は、保持部300の回転軸となる。基材410及び軸420は、一体として形成されている。このため、軸420は、基材410に対して回転することができない。なお、支持部材400は、保持部300と一体として形成されていてもよい。この場合、保持部300と支持部材400を接合するための部材(例えば、支持部材400を保持部300に固定するためのねじ)を減らすことができる。

【0015】
保持部300は、支持部材400と一体となって回転する。この場合、保持部300は、回転軸が軸420となる方向に回転することができる。さらにこの場合、第1ローラ100の回転軸及び第2ローラ200の回転軸が保持部300と一体となって回転する。より詳細には、図4に示すように、保持部300の回転軸の方向(図中z方向)から見た場合、第1ローラ100の表面及び第2ローラ200の表面は、同一の円周上に位置している。これにより、第1ローラ100及び第2ローラ200は、軸420が回転軸になる方向に滑らかに転がることができる。

【0016】
図6は、第1ローラ100を第1方向(図中x方向)から見た平面図である。図7は、図6のA-A´断面図である。第1ローラ100は、球体を用いて形成されている。この球体は、完全な球に限定されるものではなく、例えば、完全な球から多少ずれた形状(例えば、楕円体)であってもよい。第1ローラ100には、互いに逆側に位置する2つの凹部110が設けられている。本図に示す例において、これら2つの凹部110は、第1ローラ100の中心に対称な形状を有している。

【0017】
凹部110の底面の中心には、凸部120が形成されている。そして凸部120には、穴122が形成されている。穴122は、2つの凹部110の底面(凸部120)を貫通している。そして穴122には、軸500(図5)が貫通する。この場合、第1ローラ100は、軸500に対して回転可能になる。さらに、本図に示す例では、凹部110の底面には、凹部110の深さ方向から見た場合に凸部120を囲むように複数の穴112が配置されている。これらの穴112は、2つの凹部110の底面を貫通している。このような穴112を設けることにより、第1ローラ100の重量を軽くすることができる。

【0018】
図8は、図3から第1ローラ100及び第2ローラ200を取り除いた図である。図9は、図8に示した各部材を分離した図である。図10(a)は、図8に示した第1軸部材510の構成を示す断面図である。図10(b)は、図8に示した第2軸部材520の構成を示す断面図である。図11は、図8に示した第1保持部材310の構成を示す斜視図である。保持部300は、2つの第1保持部材310及び2つの第2保持部材320を備えている。2つの第1保持部材310の一方には、第1軸部材510が取り付けられている。2つの第1保持部材310の他方には、第2軸部材520が取り付けられている。

【0019】
図8及び図9に示すように、軸500は、軸500の延伸方向に沿って、複数の部材に分割することができる。本図に示す例では、軸500は、2つの部材(第1軸部材510及び第2軸部材520)に分割することができる。ただし、軸500は、3つ以上の部材に分割されてもよい。上記したように、軸500は、第1ローラ100の穴122(図6及び図7)を貫通する。

【0020】
図10に示すように、第1軸部材510の一端には凹部512が形成されている。これに対して第2軸部材520の一端には凸部522が形成されている。凸部522は、凹部512にはめ込むことができる。これにより、第1軸部材510と第2軸部材520は互いに接合する。さらに、第1軸部材510の他端には穴514が形成されている。同様にして、第2軸部材520の他端には穴524が形成されている。後述するように、穴514には、第1保持部材310(図8及び図9)を第1軸部材510に接合する場合にねじがねじ込まれる。同様にして、穴524には、第1保持部材310(図8及び図9)を第2軸部材520に接合する場合にねじがねじ込まれる。

【0021】
図8及び図9に戻る。2つの第1保持部材310の一方は、第1軸部材510に取り付けられる。2つの第1保持部材310の他方は、第2軸部材520に取り付けられる。第1保持部材310は、2つの凹部110(例えば、図1)それぞれに設けられる。第1保持部材310は、例えば、ねじによって第1軸部材510(第2軸部材520)に接合される。ただし、第1保持部材310は、第1軸部材510(第2軸部材520)と一体として形成されていてもよい。この場合、第1保持部材310と第1軸部材510(第2軸部材520)は、例えば、溶接によって互いに接合している。これにより、第1保持部材310と第1軸部材510(第2軸部材520)を接合するための部材(例えば、ねじ)を減らすことができる。

【0022】
第2保持部材320は、2つの第1保持部材310に跨って形成されている。そして第2保持部材320は、2つの第1保持部材310に取り外し可能に取り付けられている。第2保持部材320は、例えば、ねじによって第1保持部材310に取り付けられている。これにより、第2保持部材320が2つの凹部110(例えば、図1)に跨って形成されるように保持部300を第1ローラ100(例えば、図1)に取り付けることができる。なお、第2保持部材320の剛性がある程度高い場合は、第2保持部材320は、2つの第1保持部材310の一方から分離されていてもよい。

【0023】
図11に示すように、第1保持部材310は、2つの第1アーム312及び2つの第2アーム314を備えている。2つの第1アーム312は、互いに逆側に位置している。2つの第2アーム314は、2つの第2アーム314の一方から他方にかけて延伸する領域と2つの第1アーム312の一方から他方にかけて延伸する領域が互いに交わるように(本図に示す例では、これらの領域が互いに直交するように)配置されている。そしてこれらの第1アーム312及び第2アーム314は、同じ方向を向いている。

【0024】
2つの第1アーム312の間の領域と2つの第2アーム314の間の領域が交わる領域には、複数の穴332が形成されている。本図に示す例では、第1保持部材310を軸500に接合する場合、穴332を介して穴514(穴524)(図10)にねじがねじ込まれる。2つの第1アーム312それぞれには、穴334が形成されている。後述するように、穴334は、第2ローラ200(図1~図5)の回転軸を第1アーム312に保持するために用いられる。第2アーム314の先端には、穴336が形成されている。本図に示す例では、第2保持部材320を第1保持部材310に接合する場合、第2保持部材320に形成された穴を介して穴336にねじがねじ込まれる。

【0025】
図12は、図5に示した第2ローラ200を拡大した図である。本図に示すように、互いに逆側に位置する2つの第1アーム312は、凹部110の内部で可能な限り互いに離れて位置している。これにより、第1アーム312と第1ローラ100の間に形成される隙間を小さいものにすることができる。さらに、第2ローラ200の長さを長いものにすることができる。

【0026】
第2ローラ200には、軸600が貫通している。第2ローラ200は、軸600に対して回転可能になっている。軸600は、ばね610及び2つの軸部材620を備えている。2つの軸部材620は、ばね610を介して互いに逆側に位置している。これにより、2つの軸部材620には、互いに離れる方向に力が働いている。そして軸部材620の先端は、第1保持部材310(第1アーム312)の穴334にはめ込まれている。これにより、第2ローラ200の回転軸を第1保持部材310(第1アーム312)に保持することができる。

【0027】
図13は、図1に示したオムニホイールを組み立てる方法の一例を示す図であり、図5に対応する。まず、一の第1保持部材310(図11)を第1軸部材510(図10(a))に接合する。さらに、他の第1保持部材310(図11)を第2軸部材520(図10(b))に接合する。さらに、2つの第1保持部材310それぞれに第2ローラ200を設ける。

【0028】
次いで、図13に示すように、第1軸部材510を2つの凹部110の一方から穴122に通す。さらに、第2軸部材520を2つの凹部110の他方から穴122に通す。これにより、穴122の内部において、第1軸部材510と第2軸部材520が接合する。

【0029】
次いで、一の第2保持部材320を2つの凹部110に跨って設ける。そしてこの第2保持部材320を2つの第1保持部材310に接合する。さらに、他の第2保持部材320を2つの凹部110に跨って設ける。そしてこの第2保持部材320を2つの第1保持部材310に接合する。さらに、2つの第2保持部材320それぞれに支持部材400を取り付ける。このようにして図1に示したオムニホイールが組み立てられる。

【0030】
図14(a)は、第1ローラ100の回転を説明するための図である。本図に示すように、第1ローラ100の回転軸は、第1方向(図中x方向)を向いている。そして第1ローラ100は、第2ローラ200及び保持部300とは独立して回転可能である。言い換えると、第1ローラ100を回転させても、第2ローラ200及び保持部300は回転しない。

【0031】
図14(b)は、第2ローラ200の回転を説明するための図である。本図に示すように、第2ローラ200の回転軸は、第2方向(図中y方向)を向いている。そして第2ローラ200は、第1ローラ100及び保持部300とは独立して回転可能である。言い換えると、第2ローラ200を回転させても、第1ローラ100及び保持部300は回転しない。

【0032】
図14(c)は、保持部300の回転を説明するための図である。本図に示すように、保持部300の回転軸は、第3方向(図中z方向)を向いている。そして保持部300は、第1ローラ100の回転軸及び第2ローラ200の回転軸を保持している。このため、保持部300は、第1ローラ100の回転軸及び第2ローラ200の回転軸と一体となって回転することができる。

【0033】
図15は、図1に示したオムニホイールの使用方法の第1例を示す図である。本図に示す例では、支持部材400の軸420には、支持部804が取り付けられている。支持部804は、軸420の向きを支持している。そして支持部804には、駆動部802が取り付けられている。駆動部802は、支持部804を介して軸420に駆動力を与える。駆動部802は、例えば回転型アクチュエータであり、より具体的には例えばモータである。軸420は、上記した駆動力によって回転する。このようにしてオムニホイールは、軸420が回転軸となる方向に回転することができる。

【0034】
図16は、図1に示したオムニホイールの使用方法の第2例を示す図である。本図に示す例は、駆動部802(図15)が支持部804に取り付けられていない点を除いて、図15に示した例と同様である。本図に示す例では、軸420を回転させるための駆動力を軸420が支持部804から受けることはない。一方、本図に示す例では、オムニホイールが転がる面から第1ローラ100の表面及び第2ローラ200の表面は摩擦力を受ける。そしてオムニホイールは、この摩擦力によって回転することができる。このようなオムニホイールは、例えば、キャスタに用いることができる。

【0035】
以上、本実施形態によれば、保持部300は、第1ローラ100の回転軸及び第2ローラ200の回転軸を保持している。そして保持部300は、一部が凹部110から凹部110の外側にかけて位置している。これにより、第1ローラ100を2つ以上の部材に分割することなく、保持部300の上記した一部を第1ローラ100の外側に位置させることができる。このようにして本実施形態では、第1ローラ100を形成するための部材の数を少ないものにすることができる。

【0036】
(第2の実施形態)
図17は、第2の実施形態に係るオムニホイールの構成を示す断面図であり、第1の実施形態の図5に対応する。図18は、図17に示した軸受700を第1方向(図中x方向)から見た平面図である。図19は、図17に示したオムニホイールに用いられる第1ローラ100の構成を示す平面図であり、第1の実施形態の図6に対応する。図20は、図19のA-A´断面図であり、第1の実施形態の図7に対応する。本実施形態に係るオムニホイールは、以下の点を除いて、第1の実施形態に係るオムニホイールと同様の構成である。

【0037】
図17に示すように、第1保持部材310と凹部110の間には、軸受700が設けられている。軸受700は、第1軌道部材710、第2軌道部材720、及び転動体730を備えている。第1軌道部材710は、第1保持部材310に取り付けられている。第2軌道部材720は、凹部110に取り付けられている。転動体730は、第1軌道部材710と第2軌道部材720の間に位置している。なお、本図に示す例において、2つの第2ローラ200は、回転軸が同じ方向を向いている。

【0038】
図18に示すように、平面視において、第1軌道部材710及び第2軌道部材720は、円周に沿って形成されている。さらに、平面視において、複数の転動体730が上記した円周に沿って配置されている。転動体730の形状は、例えば球である。第1軌道部材710及び第2軌道部材720は、複数の転動体730によって、一方が他方に対して回転可能になっている。

【0039】
図17に戻る。本図に示す例において、第1軌道部材710、第2軌道部材720、及び転動体730は、第1ローラ100の回転軸が向いている方向に並んでいる。上記したように、第1軌道部材710は、第1保持部材310に取り付けられている。これに対して第2軌道部材720は、凹部110に取り付けられている。これにより、第1ローラ100は、第1保持部材310に対して回転可能になる。そしてこの場合、第1ローラ100の回転軸は、第1方向(図中x方向)を向くようになる。

【0040】
図19及び図20に示すように、第1ローラ100には、2つの凹部110が形成されている。一方、本図に示す例では、2つの凹部110の一方の底面と2つの凹部110の他方の底面を繋ぐ穴(例えば、図6及び図7に示した穴122)が形成されていない。上記したように、第1ローラ100の回転軸は、軸受700を用いて規定されている。このため、本図に示す例では、回転軸を通すための穴を第1ローラ100に形成する必要がない。これにより、第1ローラ100を形成するための加工を容易なものにすることができる。

【0041】
図21は、図17の変形例を示す図である。図22は、図21に示した軸受700を第1方向(図中x方向)から見た平面図である。図21に示すように、第1軌道部材710、第2軌道部材720、及び転動体730は、第1ローラ100の回転軸が向いている方向と直交する方向に並んでいてもよい。なお、本変形例においても、図22に示すように、平面視において、第1軌道部材710及び第2軌道部材720は、円周に沿って形成されている。さらに、平面視において、複数の転動体730が上記した円周に沿って配置されている。

【0042】
図21に示すように、第1軌道部材710は、第1保持部材310に取り付けられている。これに対して第2軌道部材720は、凹部110に取り付けられている。これにより、第1ローラ100は、第1保持部材310に対して回転可能になる。そしてこの場合、第1ローラ100の回転軸は、第1方向(図中x方向)を向くようになる。

【0043】
本実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。

【0044】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【符号の説明】
【0045】
100 第1ローラ
110 凹部
112 穴
120 凸部
122 穴
200 第2ローラ
300 保持部
310 第1保持部材
312 第1アーム
314 第2アーム
320 第2保持部材
332 穴
334 穴
336 穴
400 支持部材
410 基材
420 軸
500 軸
510 第1軸部材
512 凹部
514 穴
520 第2軸部材
522 凸部
524 穴
600 軸
610 ばね
620 軸部材
700 軸受
710 第1軌道部材
720 第2軌道部材
730 転動体
802 駆動部
804 支持部
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11
【図13】
12
【図14】
13
【図15】
14
【図16】
15
【図17】
16
【図18】
17
【図19】
18
【図20】
19
【図21】
20
【図22】
21