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明細書 :吸音体を用いた遮音壁

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5380610号 (P5380610)
登録日 平成25年10月4日(2013.10.4)
発行日 平成26年1月8日(2014.1.8)
発明の名称または考案の名称 吸音体を用いた遮音壁
国際特許分類 E04B   1/82        (2006.01)
E04B   1/86        (2006.01)
G10K  11/16        (2006.01)
FI E04B 1/82 J
E04B 1/86 L
G10K 11/16 D
請求項の数または発明の数 9
全頁数 22
出願番号 特願2012-554807 (P2012-554807)
出願日 平成24年1月24日(2012.1.24)
国際出願番号 PCT/JP2012/051471
国際公開番号 WO2012/102278
国際公開日 平成24年8月2日(2012.8.2)
優先権出願番号 2011012150
優先日 平成23年1月24日(2011.1.24)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成25年7月18日(2013.7.18)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】399030060
【氏名又は名称】学校法人 関西大学
発明者または考案者 【氏名】河井 康人
個別代理人の代理人 【識別番号】100074332、【弁理士】、【氏名又は名称】藤本 昇
【識別番号】100138416、【弁理士】、【氏名又は名称】北田 明
審査官 【審査官】渋谷 知子
参考文献・文献 特公昭51-46969(JP,B2)
実開平1-138909(JP,U)
特開平9-265291(JP,A)
特開2002-138421(JP,A)
調査した分野 E04B 1/82-86
G10K 11/16
E01F 8/00
特許請求の範囲 【請求項1】
端縁付近の表側と裏側とで音圧差を発生させて圧力勾配を付けるための剛性を有する板部材と、該圧力勾配によって加速された空気の粒子速度のエネルギを消費すべく前記板部材の端縁付近に配置された吸音材とを備えたことを特徴とする吸音体を用いて構成された遮音壁であって、前記吸音材が、その両面の音圧差によって励振させられる布あるいは薄い多孔質吸音層から構成され、前記吸音材は、前記板部材の端縁から該板部材の面方向に沿って外向きに延設されており、その励振させられる吸音材の面密度及び流れ抵抗の値のうちの少なくとも一方の値が、該吸音材の面方向内側部分に比べて面方向外側部分が小さな値になるように設定されていることを特徴とする遮音壁。
【請求項2】
前記吸音材は、前記板部材の厚みよりも薄く構成されていることを特徴とする請求項1に記載の遮音壁。
【請求項3】
前記吸音材は、上側に向かうほど厚みが薄くなるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遮音壁。
【請求項4】
前記吸音材は、同一厚みに構成され、上下方向で複数の段部を有する複数段形状に構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遮音壁。
【請求項5】
前記吸音材は、上下方向で同一厚みに構成され、上下方向において下側部位の面密度及び流れ抵抗の値が最も大きく、中間部位の面密度及び流れ抵抗の値が下側部位の面密度及び流れ抵抗の値よりも小さく、上側部位の面密度及び流れ抵抗の値が最も小さくなるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遮音壁。
【請求項6】
前記吸音材の下端は、前記板部材の上端の厚みよりも薄く構成されていることを特徴とする請求項1に記載の遮音壁
【請求項7】
前記吸音材は、上下方向において下側部位の面密度及び流れ抵抗の値が最も大きく、中間部位の面密度及び流れ抵抗の値が下側部位の面密度及び流れ抵抗の値よりも小さく、上側部位の面密度及び流れ抵抗の値が最も小さくなるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遮音壁。
【請求項8】
前記面密度が、12kg/m2~192kg/m2の範囲内の任意の値である請求項1~7のいずれか1項に記載の遮音壁。
【請求項9】
前記流れ抵抗が、400Ns/m3~6400Ns/m3の範囲内の任意の値である請求項1~8のいずれか1項に記載の遮音壁。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、屋内又は屋外で使用して吸音効果を効率よく発揮できる吸音体を用いた遮音壁に関する。
【背景技術】
【0002】
かかる吸音体としては、繊維状物よりなる吸音材と、吸音材の両面のそれぞれに重ね合わせて配置される通気性保護材と、それら重ね合わせた通気性保護材及び吸音材の周縁部に装着してそれら3つの部材を一体化するための枠体とからなるものが既に提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【0003】

【特許文献1】日本国実開昭60-75509号公報(図1参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の構成によれば、吸音体が、吸音材、2つの通気性保護材、枠体など、多くの部品から構成されているため、組立作業面及びコスト面の両方において不利になっていた。
【0005】
また、前記吸音体は、所定の速度エネルギを有する空気の粒子が吸音材を通過する際に、空気の粒子を減速して速度エネルギを熱エネルギに変換することで吸音するよう構成されている。このような吸音体の吸音効果をある程度向上させるためには、吸音材の厚みを厚くしなければならない。このため、吸音体全体が大型化する不都合もあった。
【0006】
本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、吸音効果を高めることができながらも、部品点数の削減化及び小型化が実現できる吸音体を用いた遮音壁を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の遮音壁は、前述の課題解決のために、端縁付近の表側と裏側とで音圧差を発生させて圧力勾配を付けるための剛性を有する板部材と、該圧力勾配によって加速された空気の粒子速度のエネルギを消費すべく前記板部材の端縁付近に配置された吸音材とを備えたことを特徴とする吸音体を用いて構成された遮音壁であって、前記吸音材が、その両面の音圧差によって励振させられる布あるいは薄い多孔質吸音層から構成され、前記吸音材は、前記板部材の端縁から該板部材の面方向に沿って外向きに延設されており、その励振させられる吸音材の面密度及び流れ抵抗の値のうちの少なくとも一方の値が、該吸音材の面方向内側部分に比べて面方向外側部分が小さな値になるように設定されていることを特徴とする。
【0008】
本発明の構成によれば、剛性を有する板部材により、端縁付近の表側と裏側とで音圧差を発生させることができ、その音圧差で端縁付近の表側と裏側とで圧力勾配を付けることができる。この圧力勾配によって、空気の粒子が加速される。そして、加速された粒子は、吸音材を通過する。粒子が吸音材を通過する際には、粒子速度のエネルギが熱エネルギとして消費されるため、吸音される。このように、空気の粒子が加速することで、吸音材を通過して消費される熱エネルギが大きくなるため、吸音効果が非常に大きくなる。しかも、圧力勾配は、板部材の厚みを薄くすればするほど大きくなり、吸音効果を飛躍的に向上させることができる。さらに、板部材と板部材の端縁付近に配置された吸音材とで吸音することができることから、少ない部品点数で、小型化を実現することができる吸音体を構成することができる。尚、ここでいう剛性を有する板部材としては、端縁付近の表側と裏側とで音圧差を発生させることができるものであれば、どのような材料であってもよく、例えば各種の金属で構成できる他、木や複数枚の紙を重ね合わせて一体化した複合紙などであってもよい。また、吸音材の面密度及び流れ抵抗の値のうちの少なくとも一方の値を、吸音材の面方向内側部分に比べて面方向外側部分が小さな値になるように設定することによって、面方向内側部分から面方向外側部分まで面密度及び流れ抵抗の値を同一にした一様な吸音材に比べて、遮音効果(吸音効果)を高めることができる。
【0009】
また、本発明の遮音壁は、前記吸音材が、前記板部材の厚みよりも薄く構成されていてもよい。
【0010】
また、本発明の遮音壁は、前記吸音材が、上側に向かうほど厚みが薄くなるように構成されていてもよい。
【0011】
また、本発明の遮音壁は、前記吸音材は、上下方向で同一厚みに構成され、上下方向において下側部位の面密度及び流れ抵抗の値が最も大きく、中間部位の面密度及び流れ抵抗の値が下側部位の面密度及び流れ抵抗の値よりも小さく、上側部位の面密度及び流れ抵抗の値が最も小さくなるように構成されていてもよい。
また、本発明の遮音壁は、前記吸音材の下端が、前記板部材の上端の厚みよりも薄く構成されていてもよい。
また、本発明の遮音壁は、前記吸音材は、上下方向において下側部位の面密度及び流れ抵抗の値が最も大きく、中間部位の面密度及び流れ抵抗の値が下側部位の面密度及び流れ抵抗の値よりも小さく、上側部位の面密度及び流れ抵抗の値が最も小さくなるように構成されていてもよい。
また、本発明の遮音壁は、前記面密度が、12kg/m2~192kg/m2の範囲内の任意の値であることが好ましい。
また、本発明の遮音壁は、流れ抵抗が、400Ns/m3~6400Ns/m3の範囲内の任意の値であることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
以上の如く、本発明によれば、板部材と板部材の端縁付近に配置された吸音材とで吸音体を構成することによって、吸音効果を高めることができながらも、部品点数の削減化及び小型化が実現できる吸音体を用いた遮音壁を提供することができる。よって、組立作業面及びコスト面の両方において有利になるだけでなく、運搬面やハンドリング面においても有利になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】(a)は本発明の吸音体の正面図、(b)は(a)におけるA-A線断面図である。
【図2】本発明の吸音体の背面図である。
【図3】(a)~(g)は他の吸音体を示す断面図である。
【図4】板部材まわりの音場計算に用いる説明図である。
【図5】板部材に平面波が垂直に入射した状態を示す説明図である。
【図6】(a)は図5の網掛けした領域の粒子速度振幅を示す斜視図、(b)は図5の網掛けした領域の粒子速度振幅を等高線表示した平面図である。
【図7】板部材の端縁付近の音圧分布を示す斜視図である。
【図8】板部材の端縁付近の音圧振幅の分布を示し、(a)は斜視図、(b)は等高線表示した平面図である。
【図9】布もしくは薄い多孔質吸音層のインピーダンスを示す説明図である。
【図10】布まわりの音場計算に用いる説明図である。
【図11】吸音体の正面図である。
【図12】周波数に対する吸音力を示すグラフである。
【図13】道路と住宅地との間に遮音壁が設置された説明図である。
【図14】吸音体を用いてなる遮音壁の減衰量計算に用いる説明図である。
【図15】遮音壁の先端付近の粒子速度分布を示すグラフである。
【図16】遮音壁の挿入損失を示すグラフである。
【図17】吸音体1個当たりの吸音力の測定結果と理論計算値とを示すグラフである。
【図18】板部材に布を設置した場合と布を設置いていない場合の計算値と実験値の挿入損失を示すグラフである。
【図19】板部材に一様な吸音材を設置した場合とグラデーション吸音材を設置した場合の計算値の挿入損失を示すグラフである。
【図20】(a)~(e)はグラデーション吸音材の各種の具体例を示す遮音壁の上部側の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1(a),(b)及び図2には、吸音体Sが示されている。この吸音体Sは、正方形の板部材1と、この板部材1の4つの端縁のそれぞれに端面から離間する側に延びる帯状の吸音材2とを備えている。ここでは、4枚の吸音材2から構成しているが、1枚又は2枚あるいは3枚の吸音材から構成することもできる。また、板部材1は、正方形の他、長方形あるいは円形や楕円形、更には三角形や多角形に構成することができる。板部材1は、縦0.6m×横0.6mで厚みが9ミリメートルに構成され、また、吸音材2は、図1(a)において、上辺が0.7mで下辺が0.56mで高さ(幅)が0.07mの帯状部材からなり、板部材1とラップしている部分の長さRが0.01mになっている。

【0015】
板部材1は、端縁付近の表側と裏側とで音圧差を発生させて圧力勾配を付けるための剛性を有する材料で構成されている。ここでは、剛性を有する材料として、木を用いているが、各種の金属又は複数枚の紙を重ね合わせて一体化した複合紙など、剛性を有する材料であれば、どのような材料であってもよい。金属としては、鉄、ニッケル、アルミニウム、銅、マグネシウム、鉛などの他、これら2種以上の金属からなる合金であってもよい。音を吸音する観点からすれば、面密度が3kg/m以上の材料であれば十分であるが、遮音壁として用いた場合に、ある程度の効果を期待するのであれば、面密度が12kg/m以上の材料が好ましい。

【0016】
板部材1の4つの角部には、角部から離間する側に延びる板部材1と同一の厚みを有する板状で木製の補助突起3が配置され、その状態で板部材1の表面と補助突起3の表面とに渡って連結部材4が配置されて、押しピンやビスなどの止め具5により板部材1と補助突起3とが連結部材4を介して連結固定されている。

【0017】
補助突起3は、長手方向一端(板部材側端)に板部材1の角部に嵌まり込む三角形状の切欠部3Aを備えるとともに、長手方向他端(板部材から離間する側端)に三角形状の突起部3Bを備え、補助突起3のうちの特定の補助突起3に吊下用の紐状体(ワイヤや糸などでもよい)6を通すための孔3Kを形成している。尚、孔3Kは、1つの補助突起3だけでなく、複数又は全ての補助突起3に形成してもよい。図1,2では、1つの補助突起3に形成された孔3Kに通された紐状体6にて吸音体Sを吊り下げることによって、正方形の板部材1の1つの角部が上方を向いた菱形状に吸音体Sが吊り下げられているが、例えば2つの補助突起3,3に孔を開け、それらに通された紐状体の2本を利用して吸音体Sを図1から45°傾けて正方形状となる姿勢で吊り下げてもよく、吸音体Sを吊り下げる姿勢は、自由に変更可能である。

【0018】
4つの吸音材2のそれぞれは、板部材1に備えた補助突起3のうちの周方向で隣り合う2つの補助突起3,3間に張った状態で取り付けられている。詳述すれば、各吸音材2は、左右方向に長い帯状で正面視においてほぼ逆台形状に構成され、それの左右方向両端部が2つの補助突起3,3の一部を覆うように配置され、かつ、短手方向板部材側端の一部が板部材1の端縁を覆うように配置している。このように配置された吸音材2は、押しピンやビスなどの止め具7により補助突起3,3間に固定されている。この止め具7は、前記止め具5と同一であってもよいし、異なるものであってもよい。

【0019】
吸音材2としては、例えば面密度0.66kg/m、流れ抵抗が924Ns/mの織布や編布を用いているが、不織布でもよいし、グラスウールやロックウールなどの無機繊維からなる多孔質体や、各種の金属繊維からなる多孔質体などであってもよい。

【0020】
前記のように構成された吸音体Sを例えば音が発生している空間中に配置すると、剛性を有する板部材1により、板部材1の端縁付近の表側と裏側とで音圧差を発生させることができる。つまり、音源側の圧力が板部材1の表側に発生しているとすると、表側の圧力振幅に対して音源とは反対側の音の発生していない裏側の圧力振幅が小さくなるため、板部材1の端縁付近の表側と裏側とで音圧差が発生し、端縁付近の表側と裏側とで圧力勾配を付けることができる。この圧力勾配によって、音を伝える空気の粒子が板部材1の端縁付近において加速され、加速された粒子が板部材1の端縁に備えた吸音材2を通過することによって、減速され、速度エネルギが熱エネルギに消費されて、吸音される。このように、空気の粒子が加速されることで、吸音材2を通過して消費される熱エネルギが大きくなるため、吸音効果が非常に大きくなる。このことから、吸音材2の厚みを厚くする必要もない。しかも、圧力勾配は、板部材1の厚みを薄くすればするほど大きくなり、吸音効果を飛躍的に向上させることができる。さらに、板部材1と板部材1の端縁付近に配置された吸音材2とで吸音することができることから、少ない部品点数で、小型化を実現することができる吸音体Sを構成することができる。

【0021】
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【0022】
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【0023】
図5のように、1m×1mの剛な平板に速度ポテンシャルで振幅1の平面波が垂直に入射する場合において、網掛けした領域の粒子速度振幅|v|の分布を計算した例が、図6(a),(b)である。図6(a),(b)を見れば、剛板(板部材1)の端縁(エッジ)のごく近傍で非常に粒子速度振幅が大きくなる領域が存在することがわかる。端縁(エッジ)近傍に大きな粒子速度振幅が生成される現象をここではエッジ効果と呼んでいる。端縁(エッジ)近傍で粒子速度振幅が非常に大きくなる理由は、図7に示すドット部分の音圧分布|p|を計算し表示すると、図8(a),(b)のようになり、端縁(エッジ)近傍では音圧勾配が非常に大きくなるのが原因である。このような非常に大きな粒子速度振幅となる領域(空気の粒子が非常に激しく振動している領域)に布や薄い多孔質材などの吸音材を置けば、空気の粒子と布や多孔質材の繊維の摩擦によって音のエネルギが熱エネルギに変換され、大きな吸音性能が得られるものと考えられる。尚、粒子速度は、音圧勾配に比例する。

【0024】
また、道路騒音や鉄道騒音等の遮音に多く用いられている遮音壁においても同様のアイデアで遮音性能を向上させることができると考えられる。布や多孔質材などの吸音材を端縁(エッジ)近傍に設置することにより粒子速度が弱められることから、一層の減音効果があると考えられる。なお、半無限の平面剛壁の場合には遮音壁背後の回折領域の速度ポテンシャルが端縁(エッジ)から上方の領域における粒子速度分布の積分値として表すことが可能である。

【0025】
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【0026】
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【0027】
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【0028】
前記のように板部材1のまわりの音場および吸音材2のまわりの音場についての考察を踏まえて、本発明の吸音体Sについて説明すれば、薄い剛板である板部材1の端縁(エッジ)近傍の領域では、粒子が非常に激しく振動することを先に示した。このような領域に粒子速度分布をあまり乱さないような布や薄い多孔性吸音材などの吸音材を置けば、空気の粒子と吸音材の繊維との摩擦によって音のエネルギが熱エネルギに変換され、大きな吸音効果が期待される。尚、摩擦抵抗は、粒子速度に比例すると考えられる。図11は、そのような原理を応用した吸音体Sの一例である。

【0029】
図12は、図11に示した吸音体Sを空間中に設置した場合の乱入射吸音力を式(6)及び式(14)を連立させて求めた結果である。端縁(エッジ)付近のみを吸音しただけにもかかわらず、比較的大きな吸音力が得られていることがわかる。なお、流れ抵抗rは415Ns/m及び830Ns/mの2種類について計算している。尚、吸音率×面積で、等価吸音面積とも言う。吸音体Sは、前記のように板部材1と布でなる吸音材2とから構成されている。板部材1の寸法が0.9m×0.9mの正方形であり、この板部材の外周縁に0.1m幅を有する環状の布2が配置されている。

【0030】
図1(a),(b)および図2で示した吸音体Sは、図3(a)から(g)に示すように構成されてもよい。つまり、図1(a),(b)および図2で示した吸音体Sの吸音材2は、板部材1に比べて薄く構成されていたが、図3(a)では、板部材1の厚みに対して吸音材2の厚みが同一の場合を示し、図3(b)では、板部材1の厚みに対して吸音材2が厚い大きさに構成され、吸音材2が板部材1の表裏から厚み方向両側に食み出している状態を示している。また、図3(c)では、板部材1の厚みに対して吸音材2の厚みが薄い場合を示し、図3(d)では、板部材1が端面側ほど先細りとなる先細り部1Tを備えた形状になっている。また、図3(e)では、板部材1が図において左側に緩やかに凸となる湾曲面に構成され、図3(f)では、板部材1の端面1Aが上方に凸となる湾曲面に構成されている。また、図3(g)では、板部材1の端面側に厚みが細くなっている細幅部分1Wを備えている。

【0031】
また、吸音体Sを用いて構成された本発明の遮音壁Wが、図13に示されている。この遮音壁Wは、道路側からの音を吸音することによって、道路から住宅側へ車両Cの走行音やエンジン音などが侵入するのを可及的に抑制することができる。この遮音壁Wは、端縁付近での音圧差を付けて勾配を付けるための剛性を有する板部材10を備え、この板部材10の道路面(表面とする)10Bの上部の表側とこれの反対側となる裏側とで音圧差を発生させるようにしている。板部材10の道路面10Bの下部の表面には、吸音処理層10Aが施されている。また、遮音壁Wの住宅側の面(裏面とする)は、剛面にするか、あるいは吸音処理を施して実施してもよい。そして、板部材10の上端面に、上方に延びる吸音材としての多孔質の吸音層(無機繊維からなる多孔質体や、各種の金属繊維からなる多孔質体の他、布で構成してもよい)11を配置し、吸音層11の表側及び裏側を金網またはパンチングメタルなどの保護材12で保護し、保護材12の上端に雨除用のキャップ13を設けて、遮音壁Wを構成している。

【0032】
従って、前記のように遮音壁Wを構成することによって、道路交通騒音(鉄道騒音等でも利用できる)の低減に効果的である。つまり、端縁(エッジ)近傍の領域に現れる加速された大きな粒子速度を吸音層11で音のエネルギを熱エネルギに変換し、粒子速度を低減させることによって、回折側の領域の音圧を減少させることが可能である。このことは、図14に示すように、遮音壁(薄い半無限剛平板)の先端部分に布を設置して回折音場の計算を試みた例で理解できる。半無限遮音壁などでは、遮音壁の上部に延長した面における粒子速度分布の積分によって回折側領域の音圧を求めることができる。従って、それらの領域、特に端縁(エッジ)近傍の大きな粒子速度を低減させることにより、回折音を減少させることができる。

【0033】
図15は、図14に示す音源位置から球面波を発生させた時、布が無いときの遮音壁上方における粒子速度振幅の分布を計算により求めたものである。図中、横軸は遮音壁先端から上方への距離を表している。遮音壁の上方、端縁(エッジ)近傍において非常に粒子速度振幅が大きくなっていることがわかる。なお、音源は1m離れた位置で速度ポテンシャルの振幅が1となる強さで計算した。

【0034】
図16は、図14に示す回折側の受音位置において、遮音壁を設置することによるレベルの減衰量(挿入損失とも言われる)を計算した結果である。図中(a)は遮音壁のみの場合、(b)は先端上部に50cm幅の布を設置した場合、(c)は布を設置せず遮音壁の高さを布上端と一致させた場合の結果である。なお、これらは125Hzにおける計算結果で、布の流れ抵抗は830Ns/mである。これらの結果をみれば、設置した布の効果は想像以上に大きなものと言える。

【0035】
図17は、吸音体1個当たりの吸音力の測定値と理論計算値を示したグラフである。測定値は、図1(a),(b)及び図2の吸音体Sを室内の空間中に吊り下げて測定したものであり、理論計算値と測定値とが同じような値になっている。また、周波数が高くなるほど、吸音力が大きくなっており、特に高い周波数に有効である。

【0036】
近年、先端改良型の遮音壁が種々提案されているが、高コストの割には効果的でないものが多いように思われる。また、ここで示したようなエッジ効果を利用したものも見られない。この発明は、非常にシンプルでコンパクトであるが、性能が良く製造コストや施工の容易さなどの面から広く応用できるものと考えられる。また、吸音体Sを構成する板部材1の面積を増大させるほど低い周波数の音を吸音することができ、吸音したい周波数に応じて板部材1の面積(大きさ)を変更することができる。

【0037】
また、図18に、遮音壁の遮音(吸音)の実験結果及び計算値のグラフを示している。具体的には、図14に記載の遮音壁を小さくした模型を作製し、それを用いて遮音壁から所定距離離れた地点での挿入損失の実験結果及び計算値(前述した式(14)を用いて計算した値)を、図18のグラフに示している。前記模型としては、厚みが9mmで縦90cm×横180cmの木製の板部材から構成された壁と、前記板部材の上端に吸音材である布(縦5cm×横180cmの大きさのもの)を設置した遮音壁の2つの壁を用意した。そして、図18のグラフでは、前記遮音壁を用いて挿入損失を測定しその測定値をプロットして直線で結んだ折れ線K1と、前記遮音壁の板部材を半無限障壁と見なして式(14)で挿入損失を計算した計算値をプロットして直線で結んだ折れ線K2と、前記壁の上端が遮音壁の板部材に設置した布の上端と同じ高さになるように壁を高くしその壁を半無限障壁と見なして式(14)で挿入損失を計算した計算値をプロットして直線で結んだ直線K10と、壁の板部材を半無限障壁と見なして式(14)で挿入損失を計算した計算値をプロットして直線で結んだ折れ線K11と、壁を用いて挿入損失を測定しその測定値をプロットして直線で結んだ折れ線K12とが描かれている。尚、布は、面密度が0.6kg/mで、流れ抵抗が789Ns/mである。また、測定値の周波数は、模型で測定した周波数を1/10にした値をプロットしている。

【0038】
図18のグラフを見れば、直線K10の値より、折れ線K2の値の方が高い値である。これより、遮音壁の布の上端と同じ高さにした壁の挿入損失(遮音効果)よりも、遮音壁の板部材を半無限障壁と見なして式(14)で計算した挿入損失(遮音効果)が高いことがわかる。これとは逆に、直線K10の値より、折れ線K11の値が低い。これより、遮音壁の布の上端と同じ高さにした壁の挿入損失(遮音効果)よりも、壁を半無限障壁と見なして式(14)で計算した挿入損失(遮音効果)が壁の高さが低くなっている分だけ低いことがわかる。また、折れ線K1の値と折れ線K2の値とは非常に近い値である。これより、遮音壁の板部材を半無限障壁と見なして式(14)で挿入損失を計算した計算値(折れ線K2の値)が信頼性の高い値であることが明らかである。また、折れ線K11の値と折れ線K12の値とは非常に近い値である。これより、布を設置しない壁を半無限障壁と見なして式(14)で計算した計算値(折れ線K11の値)が信頼性の高い値であることが明らかである。前記遮音効果の一部には、吸音効果も含まれている。

【0039】
要するに、遮音壁において板部材の上端に吸音材(図18では布)を設置すれば、挿入損失(遮音効果)が高くなることが、図18のグラフから明らかである。しかも、計算で求めた挿入損失の値は、測定した値と略等しい信頼性の高いものである。

【0040】
図18では、遮音壁を構成する板部材の上端に、面密度が0.6kg/mで、流れ抵抗が789Ns/mの布を設置した場合に、布を設置していない壁に比べて、遮音効果がある場合を示した。一方、図19は、面密度及び流れ抵抗が下側部分から上側部分まで一定となる一様な吸音材を用いた遮音壁に対し、面密度及び流れ抵抗の値のいずれもが吸音材の上側部分ほど小さな値になるように構成された吸音材(一様な吸音材と区別するために、グラデーション吸音材という)を用いた遮音壁が更に遮音効果が高いという結果を示すグラフである。尚、図19のグラフは、自動車における騒音レベル(A特性音圧レベル)に対する挿入損失を表しており、前述のように信頼性が高い挿入損失の計算値を基に作成している。尚、一様な吸音材とは、下から上まで面密度及び流れ抵抗の値が同じになるように構成されているものをいう。

【0041】
図19のグラフでは、板部材の上端に布を設置した遮音壁と同じ高さの板部材を半無限障壁と見なして挿入損失を計算した計算値をプロットして直線で結んだ折れ線Hと、板部材の上端に一様な吸音材を設置した遮音壁の板部材を半無限障壁と見なして挿入損失を計算した計算値をプロットして直線で結んだ5本の折れ線U1~U5と、板部材の上端にグラデーション吸音材を設置した遮音壁の板部材を半無限障壁と見なして挿入損失を計算した計算値をプロットして直線で結んだ5本の折れ線G1~G5とが描かれている。尚、下記表1に壁からの距離(m)に対する挿入損失の計算値(dB)を記載している。また、前記計算値は、前述した式(14)を用いて計算した値である。

【0042】
【表1】
JP0005380610B2_000007t.gif

【0043】
折れ線U1の一様な吸音材は、面密度が192kg/mで流れ抵抗が6400Ns/mである。折れ線U2の一様な吸音材は、面密度が96kg/mで流れ抵抗が3200Ns/mである。折れ線U3の一様な吸音材は、面密度が12kg/mで流れ抵抗が400Ns/mである。折れ線U4の一様な吸音材は、面密度が48kg/mで流れ抵抗が1600Ns/mである。折れ線U5の一様な吸音材は、面密度が24kg/mで流れ抵抗が800Ns/mである。

【0044】
折れ線G1のグラデーション吸音材は、その吸音材の下端部分の面密度が192kg/mで流れ抵抗が6400Ns/mであり、上端に行くに従ってそれらの値が小さくなり、上端では零又は零に近い値になるように構成されている。折れ線G2のグラデーション吸音材は、その吸音材の下端部分の面密度が96kg/mで流れ抵抗が3200Ns/mであり、上端に行くに従ってそれらの値が小さくなり、上端では零又は零に近い値になるように構成されている。折れ線G3のグラデーション吸音材は、その吸音材の下端部分の面密度が12kg/mで流れ抵抗が400Ns/mであり、上端に行くに従ってそれらの値が小さくなり、上端では零又は零に近い値になるように構成されている。折れ線G4のグラデーション吸音材は、その吸音材の下端部分の面密度が48kg/mで流れ抵抗が1600Ns/mであり、上端に行くに従ってそれらの値が小さくなり、上端では零又は零に近い値になるように構成されている。折れ線G5グラデーション吸音材は、その吸音材の下端部分の面密度が24kg/mで流れ抵抗が800Ns/mであり、上端に行くに従ってそれらの値が小さくなり、上端では零又は零に近い値になるように構成されている。

【0045】
図19のグラフを見れば、折れ線Hの値よりも、折れ線U1~U5の値も折れ線G1~G5の値も高い値であることがわかる。これより、板部材の上端に吸音材としての布を設けた遮音壁は、吸音材を用いていない壁に比べて遮音効果が優れていることがわかる。また、グラフの中で、折れ線G2が最も挿入損失(遮音効果)が高い。さらに、折れ線G3を除いた残りの折れ線G1,G2,G4,G5の挿入損失(遮音効果)が、折れ線U1~U5の中でも最も高い挿入損失(遮音効果)を有する折れ線U5よりも高い値になっている。さらにまた、前記折れ線G3の挿入損失(遮音効果)が、グラフの中で最も挿入損失(吸音効果)が低い折れ線U1の挿入損失(遮音効果)よりも高い値になっている。

【0046】
要するに、遮音壁において板部材の上端に一様の吸音材を設置すれば、挿入損失(遮音効果)が高くなることが、図19のグラフから明らかである。また、板部材の上端にグラデーション吸音材を設置すれば、一様の吸音材を設置するものに比べて挿入損失(遮音効果)が高くなることが、図19のグラフから明らかである。尚、図19では、5種類のグラデーション吸音材の場合を示しているが、面密度が12kg/m~192kg/mの範囲内の任意の面密度と、流れ抵抗が400Ns/m~6400Ns/mの範囲内の任意の面密度とを組み合わせたグラデーション吸音材を作製すれば、挿入損失(遮音効果)が高くなることが推察できる。

【0047】
前記遮音壁の各種の具体例を、図20(a)~(e)に基づいて説明する。遮音壁Wは、端縁付近での音圧差を付けて圧力勾配を付けるための剛性を有する板部材10と、その上端に設置され前記圧力勾配によって加速された空気の粒子速度のエネルギを消費するためのグラデーション吸音材14とから構成されている。図20(a)では、グラデーション吸音材14が、下側ほど厚みが厚くなっている3種類の吸音材14A,14B,14Cから構成されている。つまり、グラデーション吸音材14の厚みが上の方が薄くなるように厚みの異なる3つの吸音材14A,14B,14Cを上下方向に配置して、グラデーション吸音材14が上下方向で複数の段部を有する複数段形状に構成されている。下側の吸音材14Aの面密度及び流れ抵抗の値は、その上の中間の吸音材14Bの面密度及び流れ抵抗の値よりも大きな値になっている。一番上の吸音材14Cの面密度及び流れ抵抗の値は、その下の吸音材14Bの面密度及び流れ抵抗の値よりも小さな値になっている。図20(b)では、グラデーション吸音材14が上側に向かうほど厚みが薄くなるように直線状(湾曲でもよい)の傾斜面を有する略三角形状に構成されている。このグラデーション吸音材14の面密度及び流れ抵抗の値は、上側ほど徐々に小さな値になっており、上端で零又は零に近い値になっている。このように構成することによって、グラデーション吸音材14の面密度及び流れ抵抗の値が上下方向に沿って線形(連続)に変化するので、非線形(不連続)に変化する場合の該非線形部分での遮音効果の低下をなくして、効果的に遮音できる。図20(c)では、グラデーション吸音材14が同一の厚みで同一の大きさからなり、しかも面密度及び流れ抵抗の値が同じ値となる6つの吸音材14Aから構成されている。つまり、板部材10の上端に3つの吸音材14Aを厚み方向に重ねて配置し、それら3つの吸音材14A,14A,14Aの上端に2つの吸音材14A,14Aを重ねて配置し、それら2つの吸音材14A,14Aの上端に1つの吸音材14Aを配置している。この場合も、グラデーション吸音材14が上下方向で複数の段部を有する複数段形状に構成されている。このように吸音材を配置することによって、最下段に位置する3つの吸音材14Aの面密度及び流れ抵抗の値が最も大きな値になり、最上段に位置する1つの吸音材14Aの面密度及び流れ抵抗が最も小さな値になる。図20(d)では、グラデーション吸音材14が同一厚みで高さ(上下方向寸法)の異なる5つの吸音材14A,14B,14Cから構成されている。つまり、最も背の高い第1吸音材14Cの厚み方向の両側にこれよりも背の低い第2吸音材14Bを配置し、これら第2吸音材14B,14Bの外面にこれよりも背の低い第3吸音材14Aを配置している。この場合も、グラデーション吸音材14が上下方向で複数の段部を有する複数段形状に構成されている。このように吸音材を配置することによって、グラデーション吸音材14の厚みは、下側から2枚の第3吸音材14Aと2枚の第2吸音材14Bと1枚の第1吸音材14Cの5枚分、2枚の第2吸音材14Bと1枚の第1吸音材14Cの3枚分、1枚の第1吸音材14Cの1枚分と、順に薄くなる。よって、グラデーション吸音材14の面密度及び流れ抵抗の値は、下側から順に小さい値となる。図20(e)では、グラデーション吸音材14は、上下方向で同一厚みに構成されているが、上下方向において下側部位14aの面密度及び流れ抵抗の値が最も大きく、中間部位14bの面密度及び流れ抵抗の値が下側部位14aの面密度及び流れ抵抗の値よりも小さく、上側部位14cの面密度及び流れ抵抗の値が最も小さくなるように構成されている。例えば、図20(e)のグラデーション吸音材14は、スポンジや発泡体などから構成され、下側部位14aに形成される孔が最も密になるように形成されるとともに、下側部位14aの孔の流れ抵抗が最も大きくなるように孔の形状や大きさを決定する。これとは反対に、上側部位14cに形成される孔が最も疎に形成されるとともに、孔の流れ抵抗の値が最も小さくなるように孔の形状や大きさを決定する。

【0048】
また、図20(a)では、3つの吸音材14A,14B,14Cからグラデーション吸音材14を構成したが、1つの吸音材からグラデーション吸音材14を構成してもよい。また、図20(a),(c),(d),(e)では、吸音材の面密度及び流れ抵抗の値を上下方向三段階に変化させる場合を示したが、四段階以上に変化する構成にすることによって、上下方向における面密度及び流れ抵抗の値を線形に近い状態で変化させることができる。また、上下方向二段階にグラデーション吸音材の面密度及び流れ抵抗の値が変化する、つまりグラデーション吸音材の面密度及び流れ抵抗の値を、グラデーション吸音材の下側部分に比べて上側部分が小さな値になるように設定する構成であってもよい。また、グラデーション吸音材の面密度の値と流れ抵抗の値の両方の値を、グラデーション吸音材の下側部分に比べて上側部分が小さな値になるように設定した方が、遮音効果が一層高くなるが、面密度の値及び流れ抵抗の値のいずれか一方のみを、グラデーション吸音材の下側部分に比べて上側部分が小さな値になるように設定してもよい。

【0049】
尚、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。

【0050】
前記実施形態では、板部材1の端縁のほぼ全域に渡って吸音材2を備えさせたが、一部のみに設けて実施してもよい。また、板部材1の端縁を一部覆うように吸音材2を配置したが、板部材1の端縁を全く覆うことがないように吸音材2を配置して実施してもよい。

【0051】
また、前記実施形態では、吸音体Sを吊り下げて使用する他、床などに固定してパーテーション(仕切り材)などに使用してもよい。

【0052】
また、前記実施形態では、板部材の上端に吸音材を配置したが、板部材の横側端に吸音材を配置してもよい。要するに、吸音材が板部材の端縁から該板部材の面方向に沿って外向きに延設されるように配置されるのであれば、吸音材の取付位置は特に制限されない。
【符号の説明】
【0053】
1…板部材、1A…端面、1W…細幅部分、2…吸音材、3…補助突起、3A…切欠部、3B…突起部、3K…孔、4…連結部材、5…ビス、6…紐状体、7…ビス、10…板部材、10A…吸音処理層、11…吸音層、12…保護材、13…キャップ、14…グラデーション吸音材、S…吸音体、W…遮音壁
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
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【図9】
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【図10】
9
【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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