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明細書 :有機ハイブリッド型触媒

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5858386号 (P5858386)
登録日 平成27年12月25日(2015.12.25)
発行日 平成28年2月10日(2016.2.10)
発明の名称または考案の名称 有機ハイブリッド型触媒
国際特許分類 C07D 211/94        (2006.01)
C07C 201/12        (2006.01)
C07C 205/44        (2006.01)
C07C 205/57        (2006.01)
C07B  61/00        (2006.01)
C07C  51/285       (2006.01)
C07C  63/06        (2006.01)
C07C  63/04        (2006.01)
C07C  63/70        (2006.01)
C07C  57/30        (2006.01)
C07C  61/08        (2006.01)
C07C  49/78        (2006.01)
C07C  49/786       (2006.01)
C07C  45/29        (2006.01)
C07C  47/54        (2006.01)
C07C  47/55        (2006.01)
B01J  31/02        (2006.01)
FI C07D 211/94 CSP
C07C 201/12
C07C 205/44
C07C 205/57
C07B 61/00 300
C07C 51/285
C07C 63/06
C07C 63/04
C07C 63/70
C07C 57/30
C07C 61/08
C07C 49/78
C07C 49/786
C07C 45/29
C07C 47/54
C07C 47/55
B01J 31/02 102Z
請求項の数または発明の数 7
全頁数 20
出願番号 特願2012-541861 (P2012-541861)
出願日 平成23年11月1日(2011.11.1)
国際出願番号 PCT/JP2011/075133
国際公開番号 WO2012/060347
国際公開日 平成24年5月10日(2012.5.10)
優先権出願番号 2010247803
優先日 平成22年11月4日(2010.11.4)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成26年10月3日(2014.10.3)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】305060567
【氏名又は名称】国立大学法人富山大学
発明者または考案者 【氏名】矢倉 隆之
【氏名】大園 綾香
個別代理人の代理人 【識別番号】100114074、【弁理士】、【氏名又は名称】大谷 嘉一
審査官 【審査官】早乙女 智美
参考文献・文献 FALL, A. et al.,Ionic liquid-supported TEMPO as catalyst in the oxidation of alcohols to aldehydes and ketones,Tetrahedron Letters,2010年,51(34),pp. 4501-4504
ROEBEN, C. et al.,Immobilization of TEMPO Derivatives in Saponite and Use of These Novel Hybrid Materials as Reusable Catalysts,SYNLETT,2010年,(7),pp. 1110-1114
HERRERIAS, C. I. et al.,Catalytic oxidations of alcohols to carbonyl compounds by oxygen under solvent-free and transition-metal-free conditions,Tetrahedron Letters,2006年,47(1),pp. 13-17
調査した分野 C07D 211/94
CAplus/REGISTRY(STN)
特許請求の範囲 【請求項1】
下記、一般式[1]で表されるものであって、
【化1】
JP0005858386B2_000018t.gif
「式[1]中、Xは、式[11]
【化2】
JP0005858386B2_000019t.gif
(式[11]中、Xは、酸素原子またはイミノ基、mは0,1,2のいずれかである。)
または、式[12]であり;
【化3】
JP0005858386B2_000020t.gif
(式[12]中、Xaは、酸素原子またはイミノ基、Wはアルキレン基、mは0,1,2のいずれかである。)
Yは、酸素原子、イミノ基または式[13]のいずれかであり;
【化4】
JP0005858386B2_000021t.gif
(式[13]中、Wはアルキレン基、Yは酸素原子またはイミノ基である。)
Zはアルキレン、アルケニレン、フェニレンまたは飽和もしくは不飽和の5~7員の炭素環基のいずれかであり;nは0または1である。」で表される、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル誘導体。
【請求項2】
前記、XおよびYが酸素原子、mが1、nが0である請求項1記載の2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル誘導体。
【請求項3】
前記、Zがフェニレンである請求項1または2記載の2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル誘導体。
【請求項4】
下記、一般式[1]で表されるものであって、
【化5】
JP0005858386B2_000022t.gif
「式[1]中、Xは、式[11]
【化6】
JP0005858386B2_000023t.gif
(式[11]中、Xは、酸素原子またはイミノ基、mは0,1,2のいずれかである。)
または、式[12]であり;
【化7】
JP0005858386B2_000024t.gif
(式[12]中、Xaは、酸素原子またはイミノ基、Wはアルキレン基、mは0,1,2のいずれかである。)
Yは、酸素原子、イミノ基または式[13]のいずれかであり;
【化8】
JP0005858386B2_000025t.gif
(式[13]中、Wはアルキレン基、Yは酸素原子またはイミノ基である。)
Zはアルキレン、アルケニレン、フェニレンまたは飽和もしくは不飽和の5~7員の炭素環基のいずれかであり;nは0または1である。」で表される、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル誘導体を含有することを特徴とする有機化合物の酸化触媒。
【請求項5】
前記、有機化合物がアルコールである請求項4記載の酸化触媒。
【請求項6】
下記、一般式[1]で表されるものであって、
【化9】
JP0005858386B2_000026t.gif
「式[1]中、Xは、式[11]
【化10】
JP0005858386B2_000027t.gif
(式[11]中、Xは、酸素原子またはイミノ基、mは0,1,2のいずれかである。)
または、式[12]であり;
【化11】
JP0005858386B2_000028t.gif
(式[12]中、Xaは、酸素原子またはイミノ基、Wはアルキレン基、mは0,1,2のいずれかである。)
Yは、酸素原子、イミノ基または式[13]のいずれかであり;
【化12】
JP0005858386B2_000029t.gif
(式[13]中、Wはアルキレン基、Yは酸素原子またはイミノ基である。)
Zはアルキレン、アルケニレン、フェニレンまたは飽和もしくは不飽和の5~7員の炭素環基のいずれかであり;
nは0または1である。」で表される、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル誘導体および共存酸化剤の存在下に、アルコール類を酸化せしめて、対応するオキソ体を合成することを特徴とするアルコール類の酸化方法。
【請求項7】
前記、共存酸化剤が過酢酸である請求項6記載のアルコール類の酸化方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、有機ハイブリッド型触媒、特に環境調和性に優れたアルコール類の酸化反応を達成するための有機ハイブリッド触媒に関する。
【背景技術】
【0002】
アルデヒド類、ケトン類、カルボン酸類およびその誘導体は、多くの有機天然物や医薬品の化学構造の主要構成置換基であり、第1級アルコールあるいは第2級アルコールの酸化反応により構築されている。
そのため、これらの酸化反応は有機化合物製造において最も重要な反応である。
また、有機合成化学的にもこれらの酸化反応は基本的な反応の1つであり、古典的にはクロム(VI)化合物などの重金属酸化剤が用いられてきた。
さらに、ルテニウム、マンガン、バナジウムなどの遷移金属を使用した化合物が開発されてきた。
しかし、金属化合物の使用は、環境への悪影響や製品への微量金属の混入などの問題点がある。
特に、医薬品、化粧品、農薬、食品などの製造において、環境調和性の向上とともに、安全性の向上が工業的観点から最重要の課題となっている。
【0003】
近年、従来の重金属を用いた酸化剤に代えて、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル(2,2,6,6-tetramethylpiperidine-1-oxyl、以下、TEMPOと称する)を、アルコール類の酸化触媒として広く利用するようになっている。
TEMPOは、重金属に比べ、低環境負荷型の有機酸化剤であるが、高価であるため、酸化反応終了後に発生する還元体を共存する他の酸化剤で酸化型へと再酸化して用いられており、さまざまな共存酸化剤との組み合わせが試行されている。
【0004】
一方、TEMPOと共に用いられる共存酸化剤についても、安価で低環境負荷であることが望まれる。
これまでに用いられてきた共存酸化剤は、m-クロロ過安息香酸(mCPBA)、トリクロロイソシアヌル酸、ヨードベンゼンジアセタート、N-クロロコハク酸イミドなどの有機系酸化剤、次亜塩素酸ナトリウムや亜塩素酸ナトリウムなどの無機塩素系酸化剤などである。
究極の環境調和型酸化剤である分子状酸素の利用も検討されたが、触媒量のマンガンやコバルトなどの遷移金属化合物が必要とされた。
【0005】
共存酸化剤として、超原子価ヨウ素化合物を用いる方法が知られているが、この方法は、反応の官能基選択性が高く、実験室レベルでは、複雑な構造の天然物合成に汎用されているものの、経済性や廃棄物の点から工業的には好ましくない。
そこで、この方法の特性を残し、触媒量のヨウ素化合物を使用した方法が提案されている(非特許文献1)。
【0006】

【非特許文献1】Tetrahedron Lett., 47, 13 (2006)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
過酢酸は、安価で大量に入手可能であり、かつ酸化剤としての反応性を持ち、酸化反応終了後は酢酸となるため、分子状酸素に匹敵する環境調和型酸化剤である。
しかし、TEMPO酸化における共存酸化剤としての適用はこれまで成功していない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
過酢酸がヨードベンゼンを酢酸中でヨードベンゼンジアセタートへと酸化すること、さらに、ヨードベンゼンジアセタートがTEMPO酸化の共存酸化剤として天然物合成に用いられていることから、TEMPOとヨードベンゼンを共にハイブリッド型触媒として、過酢酸を共存酸化剤と用いる新酸化反応を考案した。
本発明の反応では、過酢酸がヨードベンゼンをヨードベンゼンジアセタートへ酸化し、ヨードベンゼンジアセタートがTEMPOをその酸化型へと酸化し、それがアルコール類を酸化する。
さらに、TEMPO部とヨードベンゼン部を共有結合で結合して1分子に集約させることで、触媒作用の効率化並びに触媒の回収および再利用の簡便化を図ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】
本発明において、特に断らない限り、アルキレンとは、メチレン、エチレン、プロピレンなど直鎖状または分岐状のC1-6アルキレン基を、アルケニレンとは、ビニレン、1-プロピニレン、イソプロペニレンなど直鎖状または分岐状のC2-6アルケニレン基を、飽和の5~6員の炭素環基とは、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロへプタンから誘導される基を;不飽和の5~6員の炭素環基とは、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテンから誘導される基を、アミノ酸残基とは、アミノ酸からアミノ基とカルボキシル基が除かれた基を、エステル残基とは、-CO(O)-を、それぞれ意味する。
【0010】
本発明は、一般式[1]
【化1】
JP0005858386B2_000002t.gif

【0011】
「式[1]中、Xは、式[11]
【化2】
JP0005858386B2_000003t.gif
(式[11]中、Xは、酸素原子またはイミノ基、mは0,1,2のいずれかである。)
または、式[12]であり;
【化3】
JP0005858386B2_000004t.gif
(式[12]中、Xaは、酸素原子またはイミノ基、Wはアルキレン基、mは0,1,2のいずれかである。)
Yは、酸素原子、イミノ基または式[13]のいずれかであり;
【化4】
JP0005858386B2_000005t.gif
(式[13]中、Wはアルキレン基、Yは酸素原子またはイミノ基である。)
Zはアルキレン、アルケニレン、フェニレンまたは飽和もしくは不飽和の5~7員の炭素環基のいずれかであり;nは0または1である。」で表される、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル誘導体である。
【0012】
本発明は、上記の一般式[1]で表される2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル誘導体を含有することを特徴とする有機化合物の酸化触媒である。
【0013】
本発明は、上記の一般式[1]で表される2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル誘導体および共酸化剤の存在下に、アルコール類を酸化せしめて、対応するオキソ体を合成することを特徴とするアルコール類の酸化方法である。
【発明の効果】
【0014】
本発明のTEMPO部とヨードベンゼン部を合わせ持つ新しいハイブリッド型触媒を用いると、従来のTEMPO酸化では共存酸化剤として効果の無かった過酢酸を用いてアルコール類の酸化することができる。
また、触媒自体を回収することもできる。
また、第1級アルコール類の酸化では、カルボン酸類への直接酸化することができる。
また、第2級アルコール類の酸化ではケトン類を得ることができる。
また、本発明に係るハイブリッド型触媒は使用後に回収及び再利用される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル誘導体は、以下の方法で製造することができる。
【0016】
<製造法1>
【化5】
JP0005858386B2_000006t.gif

【0017】
「式[1a]中、Xは、式[11]
【化6】
JP0005858386B2_000007t.gif
(式[11]中、Xは、酸素原子、イミノ基、mは0,1,2のいずれかである。)または、式[12]であり;
【化7】
JP0005858386B2_000008t.gif
(式[12]中、Xaは、酸素原子またはイミノ基、Wはアルキレン基、mは0,1,2のいずれかである。)
式[2]中、Yaは酸素原子またはイミノ基;nは0または1である。」
また、式[3]中、Zはアルキレン、アルケニレン、フェニレンまたは飽和もしくは不飽和の5~7員の炭素環基をのいずれかである。
【0018】
一般式[2]の化合物と一般式[3]の化合物を、塩基の存在下、溶媒中で反応させることにより一般式[4a]の化合物を製造することができる。
この反応に用いる塩基は、通常の反応において塩基として使用されるものであれば特に限定されないが、例えば、N-メチルモルホリン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン,1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,4-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ -7-エン、ピリジン、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン、もしくはピコリン等の有機塩基、または炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、もしくは水素化ナトリウム等の無機塩基等が挙げられる。
この反応に用いる溶媒は、反応に悪影響を及ぼさないものであれば、特に限定されないが、例えば、塩化メチレン、クロロホルムおよびジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、塩基としても利用されるピリジンが挙げられ、これらの溶媒を一種または二種以上混合して使用してもよい。
この反応は、20℃~60℃で、30分~20時間行えばよい。
【0019】
一般式[4a]の化合物に一般式[5a]または[5b]の化合物を反応させることにより一般式[1a]の化合物を製造することができる。
この反応は、例えば、ベンゼンなどの溶媒中、ジメチルアミノピリジンなどの塩基、カンファースルホン酸などの酸触媒、N,N-ジシクロヘキシルカルボジイミドなどの脱水剤の存在下に行えばよい。
この反応は、20℃~40℃で、30分~2時間行えばよい。
【0020】
<製造法2>
【化8】
JP0005858386B2_000009t.gif

【0021】
「式[1b]中、Xは、[11]
【化9】
JP0005858386B2_000010t.gif
(式[11]中、Xは酸素原子またはイミノ基、mは0,1,2のいずれかである。)または、式[12]である。
【化10】
JP0005858386B2_000011t.gif
(式[12]中、Xは、酸素原子またはイミノ基、Wはアルキレン基、mは0,1,2のいずれかである。);Yは酸素原子またはイミノ基;
nは0または1である。」
【0022】
一般式[5a]または一般式[5b]の化合物と一般式[3]の化合物とを、エステル化反応またはアミド化反応に付すことにより一般式[6]の化合物を製造することができる。
エステル化反応およびアミド化反応は、公知の反応または上記の製造法1で述べた方法を用いればよい。
【0023】
一般式[6]の化合物と一般式[7]の化合物を、アミド化反応に付すことにより一般式[8]の化合物を製造することができる。
公知の反応または上記の製造法1で述べた方法を用いればよい。
【0024】
一般式[8]の化合物と一般式[2]の化合物を、エステル化反応に付すことにより一般式[1b]の化合物を製造することができる。
エステル化反応は、公知の反応を用いればよい。
【0025】
上記した一般式[4a]、[6]、[8]の化合物は、単離せずにそのまま次の反応に用いてもよい。
このようにして得られた一般式[1a]および[1b]の化合物は、抽出、晶出、蒸留およびカラムクロマトグラフィーなどの通常の方法によって単離精製することができる。
【0026】
本発明の有機ハイブリッド触媒として好ましいものは、以下の一般式[1c]の化合物が挙げられる。
【化11】
JP0005858386B2_000012t.gif

【0027】
「式[1c]中、mは0,1,2のいずれかであり、nは0又は1であり、Zはアルキレン、アルケニレン、フェニレンまたは飽和もしくは不飽和の5~7員の炭素環基をのいずれかである。」
【0028】
さらに好ましい有機ハイブリッド触媒として、一般式[1c]において、Zがフェニレンまたはアルキレン、mが0または1、nが0の2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル誘導体が挙げられる。
【0029】
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
【実施例1】
【0030】
<ハイブリッド触媒の合成>
【化12】
JP0005858386B2_000013t.gif

【0031】
(1)4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル517mg(3mmol)のピリジン10mL溶液に、無水フタル酸2.132g(15mmol)、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン183mg(1.5mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。
反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルろ過して、粗モノエステル「4-(2-carboxybenzoyloxy)-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl」982mgをオレンジ色結晶物質として得た。
【0032】
(2a)窒素雰囲気下、5℃で粗モノエステル982mg、4-ヨードベンジルアルコール772mg(3.3mmol)、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン73mg(0.6mmol)、カンファースルホン酸70mg(0.3mmol)のベンゼン70mL溶液に、N,N-ジシクロヘキシルカルボジイミド1.237g(6mmol)を加え、室温で30分撹拌した。
反応液にジエチルエーテルを加え、セライトろ過をし、ろ液を減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:50%酢酸エチル含有ヘキサン)で精製し、生成物[1e]「4-(2-((4-iodobenzyloxy)carbonyl)benzoyloxy)-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl」1.216gをオレンジ色結晶物質として得た。
融点:127~129℃(再結晶溶媒:20%酢酸エチル含有ヘキサン)
【0033】
(2b)窒素雰囲気下、5℃で粗モノエステル160mg、4-ヨードフェノール140mg、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン12mg、カンファースルホン酸12mgのベンゼン20mL溶液に、N,N-ジシクロヘキシルカルボジイミド206mgを加え、室温で30分撹拌した。
反応液にジエチルエーテルを加え、セライトろ過をし、ろ液を減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:20%酢酸エチル含有ヘキサン)で精製し、生成物[1f]「4-(2-((4-iodophenoxy)carbonyl)benzoyloxy)-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl」182mgをオレンジ色結晶物質として得た。
融点:142~144℃(再結晶溶媒:20%酢酸エチル含有ヘキサン)
【実施例2】
【0034】
<ハイブリッド触媒の合成2>
【化13】
JP0005858386B2_000014t.gif

【0035】
(1)4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル517mg(3mmol)のピリジン10mL溶液に、無水コハク酸1.501g(15mmol)、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン183mg(1.5mmol)を加え、室温で3時間撹拌した後、反応液を減圧留去した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル)で精製し、粗モノエステル「4-(2-carboxypropionyloxy)-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl」854mgをオレンジ色結晶物質として得た。
【0036】
(2a)窒素雰囲気下、5℃で粗モノエステル「4-(2-carboxypropionyloxy)-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl」278mg、4-ヨードベンジルアルコール280mg(1.2mmol)、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン24mg(0.2mmol)、カンファースルホン酸23mg(0.1mmol)のベンゼン溶液40mLに、N,N-ジシクロヘキシルカルボジイミド412mg(2.0mmol)を加え、室温で45分撹拌した。
反応液にジエチルエーテルを加え、セライトろ過を行い、ろ液を減圧留去した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:20%酢酸エチル含有ヘキサン)で精製し、生成物[1g]「4-(2-((4-iodobenzyloxy)carbonyl)propionyloxy)-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl」を426mgをオレンジ色結晶物質として得た。
融点:95~97℃(再結晶溶媒:10%酢酸エチル含有ヘキサン)
【0037】
(2b)素雰囲気下、5℃で粗モノエステル「4-(2-carboxypropionyloxy)-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl」278mg、4-ヨードフェノール264mg(1.2mmol)、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン24mg(0.2mmol)、カンファースルホン酸23mg(0.1mmol)のベンゼン溶液40mLに、N,N-ジシクロヘキシルカルボジイミド412mg(2.0mmol)を加え、室温30分撹拌した。
反応液にジエチルエーテルを加え、セライトろ過を行い、ろ液を減圧留去した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:10%酢酸エチル含有ヘキサン)で精製し、生成物[1h]「4-(2-((4-iodophenoxy)carbonyl)propionyloxy)-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl」413mgをオレンジ色結晶物質として得た。
融点:69~71℃(再結晶溶媒:20%酢酸エチル含有ヘキサン)
【実施例3】
【0038】
<第1級アルコールの酸化>
【化14】
JP0005858386B2_000015t.gif

【0039】
ハイブリッド触媒「4-(2-((4-iodobenzyloxy)carbonyl)benzoyloxy)-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl」27mgの過酢酸(9%酢酸溶液4232mg)溶液に4-ニトロベンジルアルコール77mg(0.5mmol)を加え、室温で24時間撹拌した。
反応液に酢酸エチル20mLを加えて希釈し、50%炭酸カリウム水溶液10mLを加えて分配した。
有機層をチオ硫酸ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製すると触媒19mgが回収された。
また、水層を10%塩酸水溶液で酸性にし、酢酸エチルで抽出し、抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去すると、4-ニトロ安息香酸82mg(収率99%)が得られた。
【実施例4】
【0040】
ハイブリッド触媒「4-(2-((4-iodobenzyloxy)carbonyl)benzoyloxy)-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl」27mgの過酢酸(9%酢酸溶液4232mg)溶液にベンジルアルコール54mg(0.5mmol)を加え、室温で24時間撹拌した。
反応液に酢酸エチル20mLを加えて希釈し、50%炭酸カリウム水溶液10mLを加えて分配した。
有機層をチオ硫酸ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製するとベンズアルデヒド15mg(収率28%)が得られ、触媒15mgが回収された。
また、水層を10%塩酸水溶液で酸性にし、酢酸エチルで抽出し、抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去すると、安息香酸36mg(収率59%)が得られた。
【実施例5】
【0041】
ハイブリッド触媒「4-(2-((4-iodobenzyloxy)carbonyl)benzoyloxy)-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl」27mgの過酢酸(9%酢酸溶液、4232mg)溶液に4-メチルベンジルアルコール61mg(0.5mmol)を加え、室温で24時間撹拌した。
反応液に酢酸エチル20mLを加えて希釈し、50%炭酸カリウム水溶液10mLを加えて分配した。
有機層をチオ硫酸ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製するとp-トルアルデヒド33mg(収率55%)が得られ、触媒21mgが回収された。
また、水層を10%塩酸水溶液で酸性にし、酢酸エチルで抽出し、抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去すると、p-トルイル酸25mg(収率37%)が得られた。
【実施例6】
【0042】
ハイブリッド触媒「4-(2-((4-iodobenzyloxy)carbonyl)benzoyloxy)-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl」27mgの過酢酸(9%酢酸溶液6348mg)溶液に2-ニトロベンジルアルコール77mg(0.5mmol)を加え、室温で48時間撹拌した。
反応液に酢酸エチル20mLを加えて希釈し、50%炭酸カリウム水溶液10mLを加えて分配した。
有機層をチオ硫酸ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製すると2-ニトロベンズアルデヒド4mg(収率5%)が得られ、触媒20mgが回収された。
また、水層を10%塩酸水溶液で酸性にし、酢酸エチルで抽出し、抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去すると、2-ニトロ安息香酸76mg(収率92%)が得られた。
【実施例7】
【0043】
ハイブリッド触媒「4-(2-((4-iodobenzyloxy)carbonyl)benzoyloxy)-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl」27mgの過酢酸(9%酢酸溶液6348mg)溶液に3-ニトロベンジルアルコール77mg(0.5mmol)を加え、室温で48時間撹拌した。
反応液に酢酸エチル20mLを加えて希釈し、50%炭酸カリウム水溶液10mLを加えて分配した。
有機層をチオ硫酸ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製すると触媒18mgが回収された。
また、水層を10%塩酸水溶液で酸性にし、酢酸エチルで抽出し、抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去すると、3-ニトロ安息香酸78mg(収率94%)が得られた。
【実施例8】
【0044】
ハイブリッド触媒「4-(2-((4-iodobenzyloxy)carbonyl)benzoyloxy)-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl」27mgの過酢酸(9%酢酸溶液6348mg)溶液に4-クロロベンジルアルコール71mg(0.5mmol)を加え、室温で48時間撹拌した。
反応液に酢酸エチル20mLを加えて希釈し、50%炭酸カリウム水溶液10mLを加えて分配した。
有機層をチオ硫酸ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製すると4-クロロベンズアルデヒド14mg(収率20%)が得られ、触媒22mgが回収された。
また、水層を10%塩酸水溶液で酸性にし、酢酸エチルで抽出し、抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去すると、4-クロロ安息香酸44mg(収率56%)が得られた。
【実施例9】
【0045】
ハイブリッド触媒「4-(2-((4-iodobenzyloxy)carbonyl)benzoyloxy)-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl」27mgの過酢酸(9%酢酸溶液6348mg)溶液に4-フルオロベンジルアルコール65mg(0.5mmol)を加え、室温で48時間撹拌した。
反応液に酢酸エチル20mLを加えて希釈し、50%炭酸カリウム水溶液10mLを加えて分配した。
有機層をチオ硫酸ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製すると4-フルオロベンズアルデヒド12mg(収率19%)が得られ、触媒16mgが回収された。
また、水層を10%塩酸水溶液で酸性にし、酢酸エチルで抽出し、抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去すると、4-フルオロ安息香酸47mg(収率67%)が得られた。
【実施例10】
【0046】
ハイブリッド触媒「4-(2-((4-iodobenzyloxy)carbonyl)benzoyloxy)-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl」27mgの過酢酸(9%酢酸溶液6348mg)溶液に2,4-ジクロロベンジルアルコール88mg(0.5mmol)を加え、室温で48時間撹拌した。
反応液に酢酸エチル20mLを加えて希釈し、50%炭酸カリウム水溶液10mLを加えて分配した。
有機層をチオ硫酸ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製すると2,4-ジクロロベンズアルデヒド11mg(収率13%)が得られ、触媒19mgが回収された。
また、水層を10%塩酸水溶液で酸性にし、酢酸エチルで抽出し、抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去すると、2,4-ジクロロ安息香酸74mg(収率78%)が得られた。
【実施例11】
【0047】
ハイブリッド触媒「4-(2-((4-iodobenzyloxy)carbonyl)benzoyloxy)-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl」27mgの過酢酸(9%酢酸溶液6348mg)溶液に3,4-ジフルオロベンジルアルコール72mg(0.5mmol)を加え、室温で48時間撹拌した。
反応液に酢酸エチル20mLを加えて希釈し、50%炭酸カリウム水溶液10mLを加えて分配した。
有機層をチオ硫酸ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製すると、3,4-ジフルオロベンズアルデヒド13mg(収率18%)が得られ、触媒15mgが回収された。
また、水層を10%塩酸水溶液で酸性にし、酢酸エチルで抽出し、抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去すると、3,4-ジフルオロ安息香酸49mg(収率62%)が得られた。
【実施例12】
【0048】
ハイブリッド触媒「4-(2-((4-iodobenzyloxy)carbonyl)benzoyloxy)-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl」80mgの過酢酸(9%酢酸溶液、4232mg)溶液に3-フェニル-1-プロパノール68mg(0.5mmol)を加え、室温で17時間撹拌した。
反応液に酢酸エチル20mLを加えて希釈し、50%炭酸カリウム水溶液10mLを加えて分配した。
有機層をチオ硫酸ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製すると触媒61mgが回収された。
また、水層を10%塩酸水溶液で酸性にし、酢酸エチルで抽出し、抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去すると、3-フェニルプロパン酸72mg(収率96%)が得られた。
【実施例13】
【0049】
ハイブリッド触媒「4-(2-((4-iodobenzyloxy)carbonyl)benzoyloxy)-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl」80mgの過酢酸(9%酢酸溶液4232mg)溶液にシクロヘキシルメタノール57mg(0.5mmol)を加え、室温で24時間撹拌した。
反応液に酢酸エチル20mLを加えて希釈し、50%炭酸カリウム水溶液10mLを加えて分配した。
有機層をチオ硫酸ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製すると、触媒60mgが回収された。
また、水層を10%塩酸水溶液で酸性にし、酢酸エチルで抽出し、抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去すると、シクロヘキシルカルボン酸64mg(収率100%)が得られた。
【実施例14】
【0050】
【化15】
JP0005858386B2_000016t.gif

【0051】
4-(2-((4-iodophenoxy)carbonyl)benzoyloxy)-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl26mg(0.05mmol)の過酢酸(9%酢酸溶液4232mg)溶液に、4-ニトロベンジルアルコール77mg(0.5mmol)を加え、室温で24時間撹拌した。
酢酸エチルを加え、50%炭酸カリウム水溶液で洗浄し、酢酸エチルで抽出した。
抽出液をチオ硫酸ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製すると、4-ニトロベンズアルデヒド3mg(収率4%)が得られ、触媒20mg(77%)が回収された。
また、水層を10%塩酸水溶液で酸性にし、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去すると、4-ニトロ安息香酸78mg(収率94%)が得られた。
【実施例15】
【0052】
4-(2-((4-iodophenoxy)carbonyl)benzoyloxy)-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl26mg(0.05mmol)の過酢酸(9%酢酸溶液6348mg)溶液に、2-ニトロベンジルアルコール77mg(0.5mmol)を加え、室温で48時間撹拌した。
酢酸エチルを加え、50%炭酸カリウム水溶液で洗浄し、酢酸エチルで抽出した。
抽出液をチオ硫酸ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製すると、4-ニトロベンズアルデヒド6mg(収率8%)が得られ、触媒16mg(62%)が回収された。
また、水層を10%塩酸水溶液で酸性にし、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去すると、2-ニトロ安息香酸71mg(収率86%)が得られた。
【実施例16】
【0053】
4-(2-((4-iodophenoxy)carbonyl)benzoyloxy)-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl26mg(0.05mmol)の過酢酸(9%酢酸溶液6348mg)溶液に、3-ニトロベンジルアルコール77mg(0.5mmol)を加え、室温で48時間撹拌した。
酢酸エチルを加え、50%炭酸カリウム水溶液で洗浄し、酢酸エチルで抽出した。
抽出液をチオ硫酸ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製すると、触媒15mg(58%)が回収された。
また、水層を10%塩酸水溶液で酸性にし、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去すると、3-ニトロ安息香酸83mg(収率100%)が得られた。
【実施例17】
【0054】
4-(2-((4-iodophenoxy)carbonyl)benzoyloxy)-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl78mg(0.15mmol)の過酢酸(9%酢酸溶液4232mg)溶液に、3-フェニル-1-プロパノール68mg(0.5mmol)を加え、室温で20時間撹拌した。
酢酸エチルを加え、50%炭酸カリウム水溶液で洗浄し、酢酸エチルで抽出した。
抽出液をチオ硫酸ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製すると、触媒57mg(73%)が回収された。
また、水層を10%塩酸水溶液で酸性にし、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去すると、3-フェニルプロパン酸72mg(収率96%)が得られた。
【実施例18】
【0055】
4-(2-((4-iodophenoxy)carbonyl)benzoyloxy)-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl78mg(0.15mmol)の過酢酸(9%酢酸溶液4232mg)溶液に、シクロヘキシルメタノール57mg(0.5mmol)を加え、室温で26時間撹拌した。
酢酸エチルを加え、50%炭酸カリウム水溶液で洗浄し、酢酸エチルで抽出した。
抽出液をチオ硫酸ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製すると、触媒を59mg(76%)が回収された。
また、水層を10%塩酸水溶液で酸性にし、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去すると、シクロヘキシルカルボン酸62mg(収率97%)が得られた。
【実施例19】
【0056】
【化16】
JP0005858386B2_000017t.gif

【0057】
ハイブリッド触媒「4-(2-((4-iodobenzyloxy)carbonyl)benzoyloxy)-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl」27mgの過酢酸(9%酢酸溶液4232mg)溶液に1-フェニル-1-エタノール61mg(0.5mmol)を加え、室温で19時間撹拌した。
反応液に酢酸エチル20mLを加えて希釈し、50%炭酸カリウム水溶液10mLを加えて分配した。
有機層をチオ硫酸ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製すると触媒23mgが回収された。
また、水層を10%塩酸水溶液で酸性にし、酢酸エチルで抽出し、抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去すると、アセトフェノン55mg(収率92%)が得られた。
【実施例20】
【0058】
ハイブリッド触媒「4-(2-((4-iodobenzyloxy)carbonyl)benzoyloxy)-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl」27mgの過酢酸(9%酢酸溶液、4232mg)溶液にジフェニルメタノール92mg(0.5mmol)を加え、室温で28時間撹拌した
反応液に酢酸エチル20mLを加えて希釈し、50%炭酸カリウム水溶液10mLを加えて分配した。
有機層をチオ硫酸ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製すると触媒24mgが回収された。
また、水層を10%塩酸水溶液で酸性にし、酢酸エチルで抽出し、抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去すると、ベンゾフェノン86mg(収率95%)が得られた。
【0059】
(参考例)
4-ベンゾイロキシヨードベンゼン16mg(0.05mmol)およびTEMPO8mg(0.05mmol)の過酢酸(9%酢酸溶液4232mg)溶液に、4-ニトロベンジルアルコール77mg(0.5mmol)を加え、室温で24時間撹拌した。
反応液に酢酸エチル20mLを加えて希釈し、50%炭酸カリウム水溶液10mLを加えて分配した。
有機層をチオ硫酸ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製すると原料の4-ニトロベンジルアルコール26mg(回収率34%)が回収され,4-ニトロベンズアルデヒド6mg(収率8%)が得られた。
また、水層を10%塩酸水溶液で酸性にし、酢酸エチルで抽出し、抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去すると、4-ニトロ安息香酸40mg(収率48%)が得られた。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明の有機ハイブリッド触媒は、医薬品や農薬などのファインケミカル製造において、アルコール類の酸化工程に利用することができ、廃棄物の少ないグリーンな工業プラントの構築が達成できる。