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明細書 :接触面との摩擦力を高める車輪を有する陸上走行可能な飛行体

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2016-120809 (P2016-120809A)
公開日 平成28年7月7日(2016.7.7)
発明の名称または考案の名称 接触面との摩擦力を高める車輪を有する陸上走行可能な飛行体
国際特許分類 B64C  37/00        (2006.01)
B62D  57/04        (2006.01)
B64C  39/02        (2006.01)
B62D  57/02        (2006.01)
FI B64C 37/00
B62D 57/04
B64C 39/02
B62D 57/02 J
請求項の数または発明の数 4
出願形態 OL
全頁数 9
出願番号 特願2014-261428 (P2014-261428)
出願日 平成26年12月25日(2014.12.25)
発明者または考案者 【氏名】山田 学
【氏名】高橋 七奈
出願人 【識別番号】304021277
【氏名又は名称】国立大学法人 名古屋工業大学
審査請求 未請求
要約 【課題】飛行体本体にプロテクト機能のある車輪をつけ、推進部を進行方向に傾け走行する飛行体を用いて、屋外の老朽化したトンネルや橋梁の天井や壁などの検査に適用する場合、風の影響により天井や壁を安定して走行することができなかった。
【解決手段】車輪10と走行する面との接触面積を増すこと、または車輪10の面への押圧力を増やすことにより、車輪10と面との摩擦力を大きくしたことを特徴とする飛行体1である。車輪10の外周に、気泡を有する樹脂部材12または14を有し、車輪と面との接触面積を大きくする。加えて、車輪10の外周と樹脂部材12または14の間に磁石18を有する。更に、車軸20の両端に、弾性部材22を介して車輪10を回転可能に備え、弾性部材10により車輪10が八の字形等に開いて、壁50等の面に押しつけられ、車輪10が面に傾斜して走行することができる。
【選択図】 図1
特許請求の範囲 【請求項1】
飛行体本体の主たる進行方向に垂直となるように取り付けた車軸と、
前記飛行体本体の中心に配置した1個の推進部または前記主たる進行方向に対して左右対称に配置される複数の推進部と、
前記車軸に回転可能で前記飛行体本体を立体的に包み込む車輪と、
を備えた飛行体において、
前記車輪と走行する面との接触面積を増すこと、または前記車輪の前記面への押圧力を増やすことにより、
前記車輪と前記面との摩擦力を大きくしたことを特徴とする飛行体。
【請求項2】
前記車輪の外周に、気泡を有する樹脂部材を有し、
前記車輪と前記面との接触面積を大きくしたことを特徴とする請求項1に記載の飛行体。
【請求項3】
前記車輪の外周と前記樹脂部材の間に磁石を有することを特徴とする請求項1または2に記載する飛行体。
【請求項4】
前記車軸の両端に、弾性部材を介して前記車輪を回転可能に備え、前記車輪が前記面に傾斜して走行することを特徴とする請求項1乃至3に記載する飛行体。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、陸上走行可能な回転する車輪付の飛行体、即ち、飛行体の飛行体本体の中心に配置した1個の推進部または車輪の進行方向に対して左右対称に配置される複数の推進部と、飛行体本体の主たる進行方向である車輪の進行方向に垂直となるように取り付けた車軸と、車軸に回転可能で前記飛行体本体を立体的に包み込む車輪とを備えた飛行体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、車輪の無い推進器(プロペラ駆動装置やジェット型推進装置など)をもつ飛行体(以下、飛行体本体)がある。これに対して、発明者らは、非特許文献1にて、図10(a)に示す飛行体本体の中心に配置した1個の推進部または車輪の進行方向に対して左右対称に配置される複数の推進部と、飛行体本体の主たる進行方向である車輪の進行方向に垂直となるように取り付けた車軸と、車軸に回転可能で前記飛行体本体を立体的に包み込む車輪とを備えた飛行体を開示した。これにより、墜落等による飛行体本体の損傷を防ぎ、車輪を回転して移動することにより、限られたバッテリー容量の中で、移動時間および移動距離を増すことができることを提案した。図10(b)は、図10(a)の側面から見たA視の車輪を示す。
この飛行体の用途として老朽化したトンネルや橋梁の天井や壁などの検査に適用できる。即ち、飛行体にカメラや接触センサ等の検査機器を搭載して、トンネルや橋梁の表面の撮影等のデータ収集を行うことができる。
【先行技術文献】
【0003】

【非特許文献1】高橋七奈、山下修平、山田学、“クアッドヘリコプタの入出力線形化による追従制御と壁も天井も自由に走行できる空陸両用飛行ロボットの開発”、第37回日本ロボット学会学術講演会論文集(CD)、(2013年)、1D3-04
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、飛行体の車輪10は、軽く強度を有する樹脂で作られる。よって、図11で示すように、壁面50を走行中に横風を受けると、壁面の同じ位置に留まっていることができずに流されてしまい、データ収集を行うことができない。この場合の力の状態を、図12(a)を用いて説明する。従来の飛行体は、飛行体本体30に、車軸201と車輪10を付けている。飛行体本体の推進力の一部により、車輪10は壁50に押しつけられて壁を上部または下部に向けて移動している。この車輪10と壁面50に発生する摩擦力により、飛行体は横風を受けても、横風に対抗して安定を保つことができる。図12(b)に、車輪と壁面が離れている場合を示す。また、図12(c)に、車輪と壁面が接触している場合を示す。接触部は、基本的には車輪の幅方向のみの線接触なので、車輪10と壁50に発生する摩擦力は大きくないので、飛行体は横風が発生すると安定して走行できず、データ収集が正確にできない問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の課題を解決する耐風性能を高めた飛行体1を提供することであり、以下の通りである。
発明1は、飛行体本体の主たる進行方向に垂直となるように取り付けた車軸と、飛行体本体の中心に配置した1個の推進部または前記主たる進行方向に対して左右対称に配置される複数の推進部と、車軸に回転可能で前記飛行体本体を立体的に包み込む車輪と、を備えた飛行体において、車輪と走行する面との接触面積を増すこと、または車輪の面への押圧力を増やすことにより、車輪と面との摩擦力を大きくしたことを特徴とする飛行体である。
発明2は、車輪の外周に、気泡を有する樹脂部材を有し、車輪と面との接触面積を大きくしたことを特徴とする発明1に記載の飛行体である。
発明3は、車輪の外周と樹脂部材の間に磁石を有することを特徴とする発明1または2に記載する飛行体である。
発明4は、車軸の両端に、弾性部材を介して車輪を回転可能に備え、車輪が面に傾斜して走行することを特徴とする請求項1乃至3に記載する飛行体である。
【発明の効果】
【0006】
発明1によれば、車輪と走行する面との接触面積を増すこと、または車輪の面への押圧力を増やすことにより、車輪と面との間に発生する摩擦力を大きくすることができ、飛行体の耐風性能を向上させることができる。
発明2によれば、車輪の外周に、気泡を有する樹脂部材を有し、車輪と面との接触面積を大きくすることにより、飛行体の耐風性能を向上させることができる。同時に、樹脂部材の表面にある気泡と設置した面との吸盤効果により、さらに耐風性能を向上させることができる。
発明3によれば、車輪の外周と樹脂部材の間に磁石を有するので、飛行体が走行する面が鋼材等の磁性体の場合、その吸引力により耐風性性能を向上させることができる。また、外周の樹脂部材により、磁石に鉄粉などの異物が付着するのを防ぐことができる。
発明4によれば、車軸の両端に、弾性部材を介して車輪を回転可能に備え、すなわち、ベアリング等で回転自在に固定されているので、弾性部材により車輪が八の字形等に開いて、壁等の面に押しつけられ、車輪が面に傾斜して走行することができる。よって、横風方向の力を横方向と壁に垂直方向に分解し、横方向の力を小さくすると共に、壁を垂直に押す方向の力は、車輪と壁との間で摩擦力を発生させる。この2つの効果で、耐風性能は向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】第1実施形態の車輪10の外周に樹脂部材を有した状態を示す。(a)は、全周に一体の樹脂材料12、(b)は、複数の樹脂部材12を、間隔を置いて有した状態を示す。
【図2】車輪10の全周に樹脂部材12を有したときの接触長さを模式的示す。(a)は接触前、(b)は接触時を示す。
【図3】車輪10の全周に複数の樹脂部材12を、間隔を置いて有したときの接触長さを模式的に示す。a)は接触前、(b)は接触時を示す。
【図4】市場で入手できる11種類の気泡を有する樹脂部材を示す。
【図5】樹脂部材の摩擦係数の測定装置を示す。(a)は飛行体1での測定の構想図、(b)は実際に測定した測定装置を示す。
【図6】11種類の樹脂部材貼付した測定した摩擦係数を示す。
【図7】車輪10の外周と樹脂部材の間に磁石18を有する状態を示す。(a)は、全周に一体の樹脂材料12、(b)は、複数の樹脂部材14を、間隔を置いて貼付した状態を示す。
【図8】第2実施形態の車軸20の両端に、弾性部材22を介して車輪10に回転可能に取り付けたことを示す。
【図9】弾性部材22により車輪10が八の字形等に開いて、壁等に押しつけられた場合の耐風性能の効果を示す。(a)は、弾性体22が無い場合、(b)は、弾性体22がある場合である。
【図10】従来の飛行体の構造を示す。(a)は全体図矢視図、(b)は、A視の車輪10を示す。
【図11】従来の飛行体が鉛直の壁50を移動する際、横風を受ける状態を示す。
【図12】従来の飛行体が鉛直の壁50を移動する際、横風を受ける状態を示す。(a)は車輪と壁の摩擦力、(b)は、車輪10の接触前、(c)は車輪10の接触時を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、変更、修正、改良を加え得るものである。

【0009】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態における、車輪10の外周に気泡を有する樹脂部材を貼付した状態を示す。図1(a)は、全周に一体の樹脂部材12を有している状態をしめす。気泡を有している樹脂部材は、気泡により軽量化できる。また、壁50などに接触した際、小さな力で容易に、圧縮され壁50との接触面積を増加させることができる。また、空気層が壁50との接触面に有る場合は、吸盤効果もある。
図1(b)は、複数の気泡を有する樹脂部材14を、間隔を置いて有している状態を示す。複数の樹脂部材14を、間隔を置いて配置したのは、軽量化のためである。

【0010】
図2に、車輪10の全周の全周に気泡を有する樹脂部材12を有したときの接触長さを模式的に示す。図2(a)は、車輪10および空気層を有する樹脂部材12が、壁50の表面に接触する前の状態を示す。一方、図2(b)は、車輪10および空気層を有する樹脂部材12が、壁50の表面に接触した状態を示す。車輪10および空気層を有する樹脂部材12は、飛行体本体30の推進力の一部により、壁50に押し付けられるので、空気層を有する樹脂部材12は変形する。空気層を有する樹脂部材12と壁50との接触長さ13は、大きくなる。よって、空気層を有する樹脂部材12により、車輪10と壁50との接触面積は大きくなり、発生する摩擦力が大きくなる。飛行体1の耐風性能を高めることができる。

【0011】
図3に、車輪10の全周に複数の樹脂部材14を、間隔を置いて貼付したときの接触長さを模式的に示す。図3(a)は、車輪10および複数の気泡を有する樹脂部材14が、壁50の表面に接触する前の状態を示す。一方、図3(b)は、車輪10および複数空気層を有する樹脂部材14が、壁50の表面に接触した状態を示す。ここでは、2つの隣り合う気泡を有する樹脂部材14の中間の位置、すなわち2つの気泡を有する樹脂部材14で壁50を押しつけた場合を示す。車輪10および複数の空気層を有する2つの樹脂部材14は、飛行体本体30の推進力の一部により、壁50に押し付けられるので、気泡を有する樹脂部材14は変形する。気泡を有する樹脂部材14と壁50との接触長さ15は、大きくなり、2個所ある。よって、空気層を有する樹脂部材14により、車輪10と壁50との接触面積は大きくなり、発生する摩擦力が大きくなる。よって、飛行体1の耐風性能を高めることができる。
尚、図3では、樹脂部材14の中間の位置で示したが、左右にオフセットした場合、一方の樹脂部材14の接触長さ15は減少するが、他方の樹脂部材14の接触長さ15は増加する。よって、車輪10と壁50との接触面積はほぼ同等となるので、発生する摩擦力も同等になる。よって、飛行体1の耐風性能を高めることができる。

【0012】
発明者等は、図4に示す市場で入手できる11種類の気泡を有する樹脂部材で、静止摩擦係数を測定した。
素材番号1は、気泡を有する樹脂部材が無い場合である。第1実施形態の樹脂部材12または14には、樹脂系材料だけでなくゴム系材料も含む。樹脂系材料は、ウレタン、ポリエステル、アクリル等であり、ゴム系材料として、天然ゴム、EPDM、クロロプレンゴム等である。

【0013】
図5は、樹脂部材12の摩擦係数の測定装置を示す。図5(a)は飛行体1での測定の構想図を示す。これは車輪10が転がり易く、測定に不向きであるので、採用しなかった。
図5(b)は、実際に測定した測定装置を示す。車輪10を円弧状にカットし、円周上に各樹脂部材12を貼付したテストピース46を作製した。テストピース46のカット面に重り42を乗せた。重り42は、飛行体1の揚力を想定して、飛行体の重量相当の約1400グラムとした。また、テスト面44は、一般に壁面に使用されるコンクリートを採用した。この状態で、フォースゲージ40で横方向に引っ張って、テスチピース46が動き出す力(最大静止摩擦力)fを測定した。静止摩擦係数は、測定したfをおもり42の重量で割って求めた。

【0014】
図6に、図4に示す11種類の気泡を有する樹脂部材で測定した結果の静止摩擦係数を示す。素材番号1の気泡を有する樹脂部材が無い場合、静止摩擦係数は、0.47であった。これに対し、素材番号6のポロエステル樹脂は、0.6を最小として、素材番号5のクロロプレンゴムは、0.93、素材番号7のアクリル系特殊ポリマーフィルムは0.92と大きくなった。これは、気泡を有することによる吸盤効果によると考えられる。よって、第1実施形態の樹脂部材12または14には、樹脂系材料だけでなくゴム系材料も含む。
以上より、第1実施形態は、接触面積を増すことと、摩擦係数を大きくすることにより、車輪10と壁50とに発生する摩擦力が大きくなる。よって、飛行体1の耐風性能を高めることができる。

【0015】
図7に、車輪10の外周と樹脂部材12または14の間に磁石18を有する状態を示す。図7(a)は、全周に一体の樹脂材料12、図7(b)は、複数の樹脂部材14を、間隔を置いて有する状態を示す。磁石18はネオジム磁石など永久磁石を用いる。
橋梁の天井や壁などには鋼材が多く使用されているので、磁石18を用いることでより車輪10がこれらの鋼材に高い吸着力を有するので、飛行体1の耐風性能を高めることができる。
また、外周の樹脂部材12または14により、磁石18に鉄粉などの異物が付着するのを防ぐことができる。

【0016】
(第2実施形態)
図8に、第2実施形態として、車軸20の両端に、弾性部材22を介して車輪10を回転可能に備えたことを示す。
飛行体1の2つの車輪は、車軸20の両端に弾性部材22により、壁50等に対して、八の字形に開いて押しつけられる。

【0017】
図9に、弾性部材22により車輪10が八の字形に開いて壁等に押しつけられた場合の耐風性能の効果を示す。図9(a)は、弾性体22が無い場合、図9(b)は、弾性体22が有る場合である。
図9(a)は、弾性体22が無い場合、横風により左側の風上の車輪10には、横方向の力ベクトルFxxが発生する。これが風により、飛行体1の車輪を横方向に滑らせる力となる。尚、右側の車輪10は、風下であるため、横風は風上の左側の車輪10と飛行体30に遮られ届きにくく、かつ飛行体30の推進力に伴う風が、壁50の上方または下方に発生しているため、右側の車輪10の横風により受ける力は、左側の車輪10の受ける力に比べて小さい。
一方、図9(b)は弾性体22が有る場合である。横風により左側の風上の、傾いた車輪10には、車輪10に垂直に、Fxxと同じ大きさの力ベクトルFが発生する。車輪10は傾いているため、力Fは、横方向のFxと壁を垂直に押す方向のFzに分けられる。ここで、横方向の力Fxは、図9(a)のFxxに比べ小さくなる。加えて、壁を垂直に押す方向のFzは、車輪10と壁50との間で摩擦力を発生させる。この2つの効果で、耐風性能は向上する。尚、右側の車輪10は、風下であるため、横風は風上の左側の車輪10と飛行体30に遮られ届きにくく、かつ飛行体30の推進力に伴う風が、壁50の上方または下方に発生しているため、右側の車輪10の横風により受ける力は、左側の車輪10の受ける力に比べて小さい。

【0018】
以上、第1実施形態、第2実施形態より、以下の効果がある。
発明1は、飛行体本体30の主たる進行方向に垂直となるように取り付けた車軸20と、飛行体本体30の中心に配置した1個の推進部または前記主たる進行方向に対して左右対称に配置される複数の推進部と、車軸20に回転可能で前記飛行体本体を立体的に包み込む車輪10と、を備えた飛行体1において、車輪10と走行する面との接触面積を増すこと、または車輪10の面への押圧力を増やすことにより、車輪10と面との摩擦力を大きくしたことを特徴とする飛行体1である。
発明2は、車輪10の外周に、気泡を有する樹脂部材12または14を有し、車輪と面との接触面積を大きくしたことを特徴とする発明1に記載の飛行体1である。
発明3は、車輪10の外周と樹脂部材12または14の間に磁石18を有することを特徴とする発明1または2に記載する飛行体である。
発明4は、車軸20の両端に、弾性部材22を介して車輪10を回転可能に備え、車輪10が面に傾斜して走行することを特徴とする請求項1乃至3に記載する飛行体1である
発明1によれば、車輪10と走行する面との接触面積を増すこと、または車輪10の面への押圧力を増やすことにより、車輪と面との間に発生する摩擦力を大きくすることができ、飛行体1の耐風性能を向上させることができる。
発明2によれば、車輪10の外周に、気泡を有する樹脂部材12または14を有し、車輪10と面との接触面積を大きくすることにより、飛行体1の耐風性能を向上させることができる。同時に、樹脂部材12または14の表面にある気泡と設置した面との吸盤効果により、さらに耐風性能を向上させることができる。
発明3によれば、車輪10の外周と樹脂部材12または14の間に磁石18を有するので、飛行体1が走行する面が鋼材等の磁性体の場合、その吸引力により耐風性性能を向上させることができる。また、外周の樹脂部材12または14により、磁石18に鉄粉などの異物が付着するのを防ぐことができる。
発明4によれば、車軸10の両端に、弾性部材22を介して車輪10を回転可能に備え、すなわち、ベアリング等で回転自在に固定されているので、弾性部材10により車輪10が八の字形等に開いて、壁50等の面に押しつけられ、車輪10が面に傾斜して走行することができる。よって、横風方向の力を横方向と壁に垂直方向に分解し、横方向の力を小さくすると共に、壁を垂直に押す方向の力は、車輪10と壁との間で摩擦力を発生させる。この2つの効果で、耐風性能は向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0019】
この飛行体の用途として老朽化したトンネルや橋梁に加えビル等の建物の屋外において、風が発生する天井や壁などの検査に適用できる。即ち、飛行体にカメラや接触センサ等の検査機器を搭載して、建物の表面を安定して走行するので、撮影等のデータ収集を正確に行うことができる。
【符号の説明】
【0020】
1 飛行体
10 車輪
12 樹脂部材(全周)
13 樹脂部材(全周)と面との接触長さ
14 樹脂部材(分割)
15 樹脂部材(分割)と面との接触長さ
18 磁石
20 車軸
22 弾性体
30 飛行体本体
40 フォースゲージ
42 おもり(約1400グラム)
46 テストピース
44 テスト面(コンクリート)
50 壁(鉛直方向:Y軸)
52 床(水平方向:X軸)
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11