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明細書 :パーソナルゲノム情報環境提供装置、パーソナルゲノム情報環境提供方法、および、プログラム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5514963号 (P5514963)
登録日 平成26年4月4日(2014.4.4)
発行日 平成26年6月4日(2014.6.4)
発明の名称または考案の名称 パーソナルゲノム情報環境提供装置、パーソナルゲノム情報環境提供方法、および、プログラム
国際特許分類 G06F  19/28        (2011.01)
G06F  19/18        (2011.01)
G06Q  50/22        (2012.01)
G06Q  50/24        (2012.01)
A61B   5/00        (2006.01)
FI G06F 19/28
G06F 19/18
G06Q 50/22
G06Q 50/24 120
A61B 5/00 D
請求項の数または発明の数 12
全頁数 52
出願番号 特願2013-543428 (P2013-543428)
出願日 平成25年3月22日(2013.3.22)
国際出願番号 PCT/JP2013/058433
国際公開番号 WO2013/141386
国際公開日 平成25年9月26日(2013.9.26)
優先権出願番号 2012067762
優先日 平成24年3月23日(2012.3.23)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成25年9月20日(2013.9.20)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
発明者または考案者 【氏名】城戸 隆
早期審査対象出願または早期審理対象出願 早期審査対象出願
個別代理人の代理人 【識別番号】100089118、【弁理士】、【氏名又は名称】酒井 宏明
審査官 【審査官】宮久保 博幸
参考文献・文献 特開2011-134106(JP,A)
国際公開第2010/146811(WO,A1)
特表2008-532104(JP,A)
KIDO, T.,Genetics and Artificial Intelligence for Personal Genome ServiceMyFinder: Intimate Community Computing for Scientific Discovery,In proceeding of: Modeling Complex Adaptive Systems as if They Were Voting Processes . Papers from the AAAI 2011 Spring Symposium (SS-11-08),2011年 3月21日,p.8-11
調査した分野 G06F 19/10
A61B 5/00
G06Q 50/22
G06Q 50/24
特許請求の範囲 【請求項1】
イベントデータおよび感情情報を含むユーザの習慣情報、ならびに、生体信号情報をセルフトラッキングするモニタリングデバイス部と出力部と制御部と記憶部とを少なくとも備えたパーソナルゲノム情報環境提供装置であって、
上記記憶部は、
発達障害に関連する、上記ユーザの遺伝子情報と、遺伝的知識情報と、を対応付けたパーソナルゲノム情報を記憶するパーソナルゲノム情報記憶手段、
を備え、
上記制御部は、
上記モニタリングデバイス部にて検出された、上記習慣情報と、上記生体信号情報と、を統合したセルフトラッキング情報を取得するセルフトラッキング情報取得手段と、
上記パーソナルゲノム情報記憶手段に記憶された上記パーソナルゲノム情報と、上記セルフトラッキング情報取得手段により取得された上記セルフトラッキング情報と、を統合した統合情報を取得する情報統合手段と、
上記情報統合手段により取得された上記統合情報に対する遺伝子統計解析を用いたデータマイニングにより、上記遺伝子情報と、上記セルフトラッキング情報と、の相関に関する相関情報を含む対話的知識情報を取得するデータマイニング手段と、
上記データマイニング手段により取得された上記対話的知識情報を含む上記ユーザの認知特性に関する特性情報を上記出力部を介して出力する情報出力手段と、
を備えたことを特徴とするパーソナルゲノム情報環境提供装置。
【請求項2】
請求項1に記載のパーソナルゲノム情報環境提供装置において、
上記特性情報は、
遺伝的な病気のリスク予測情報、薬効予測情報、および/または、個性予測情報を含むことを特徴とするパーソナルゲノム情報環境提供装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のパーソナルゲノム情報環境提供装置において、
上記習慣情報は、
食事、睡眠、運動、日記、行動記録、および/または、行動特性問診表に基づく情報であることを特徴とするパーソナルゲノム情報環境提供装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一つに記載のパーソナルゲノム情報環境提供装置において、
上記生体信号情報は、
脳波、心拍数、睡眠波形、血糖値、体重、および/または、運動量に基づく情報であることを特徴とするパーソナルゲノム情報環境提供装置。
【請求項5】
イベントデータおよび感情情報を含むユーザの習慣情報、ならびに、生体信号情報をセルフトラッキングするモニタリングデバイス部と出力部と制御部と記憶部とを少なくとも備えたパーソナルゲノム情報環境提供装置において実行されるパーソナルゲノム情報環境提供方法であって、
上記記憶部は、
発達障害に関連する、上記ユーザの遺伝子情報と、遺伝的知識情報と、を対応付けたパーソナルゲノム情報を記憶するパーソナルゲノム情報記憶手段、
を備え、
上記制御部において実行される、
上記モニタリングデバイス部にて検出された、上記習慣情報と、上記生体信号情報と、を統合したセルフトラッキング情報を取得するセルフトラッキング情報取得ステップと、
上記パーソナルゲノム情報記憶手段に記憶された上記パーソナルゲノム情報と、上記セルフトラッキング情報取得ステップにて取得された上記セルフトラッキング情報と、を統合した統合情報を取得する情報統合ステップと、
上記情報統合ステップにて取得された上記統合情報に対する遺伝子統計解析を用いたデータマイニングにより、上記遺伝子情報と、上記セルフトラッキング情報と、の相関に関する相関情報を含む対話的知識情報を取得するデータマイニングステップと、
上記データマイニングステップにて取得された上記対話的知識情報を含む上記ユーザの認知特性に関する特性情報を上記出力部を介して出力する情報出力ステップと、
を含むことを特徴とするパーソナルゲノム情報環境提供方法。
【請求項6】
請求項5に記載のパーソナルゲノム情報環境提供方法において、
上記特性情報は、
遺伝的な病気のリスク予測情報、薬効予測情報、および/または、個性予測情報を含むことを特徴とするパーソナルゲノム情報環境提供方法。
【請求項7】
請求項5または6に記載のパーソナルゲノム情報環境提供方法において、
上記習慣情報は、
食事、睡眠、運動、日記、行動記録、および/または、行動特性問診表に基づく情報であることを特徴とするパーソナルゲノム情報環境提供方法。
【請求項8】
請求項5乃至7のいずれか一つに記載のパーソナルゲノム情報環境提供方法において、
上記生体信号情報は、
脳波、心拍数、睡眠波形、血糖値、体重、および/または、運動量に基づく情報であることを特徴とするパーソナルゲノム情報環境提供方法。
【請求項9】
イベントデータおよび感情情報を含むユーザの習慣情報、ならびに、生体信号情報をセルフトラッキングするモニタリングデバイス部と出力部と制御部と記憶部とを少なくとも備えたパーソナルゲノム情報環境提供装置に実行させるためのプログラムであって、
上記記憶部は、
発達障害に関連する、上記ユーザの遺伝子情報と、遺伝的知識情報と、を対応付けたパーソナルゲノム情報を記憶するパーソナルゲノム情報記憶手段、
を備え、
上記制御部において、
上記モニタリングデバイス部にて検出された、上記習慣情報と、上記生体信号情報と、を統合したセルフトラッキング情報を取得するセルフトラッキング情報取得ステップと、
上記パーソナルゲノム情報記憶手段に記憶された上記パーソナルゲノム情報と、上記セルフトラッキング情報取得ステップにて取得された上記セルフトラッキング情報と、を統合した統合情報を取得する情報統合ステップと、
上記情報統合ステップにて取得された上記統合情報に対する遺伝子統計解析を用いたデータマイニングにより、上記遺伝子情報と、上記セルフトラッキング情報と、の相関に関する相関情報を含む対話的知識情報を取得するデータマイニングステップと、
上記データマイニングステップにて取得された上記対話的知識情報を含む上記ユーザの認知特性に関する特性情報を上記出力部を介して出力する情報出力ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムにおいて、
上記特性情報は、
遺伝的な病気のリスク予測情報、薬効予測情報、および/または、個性予測情報を含むことを特徴とするプログラム。
【請求項11】
請求項9または10に記載のプログラムにおいて、
上記習慣情報は、
食事、睡眠、運動、日記、行動記録、および/または、行動特性問診表に基づく情報であることを特徴とするプログラム。
【請求項12】
請求項9乃至11のいずれか一つに記載のプログラムにおいて、
上記生体信号情報は、
脳波、心拍数、睡眠波形、血糖値、体重、および/または、運動量に基づく情報であることを特徴とするプログラム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、パーソナルゲノム情報環境提供装置、パーソナルゲノム情報環境提供方法、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、肉体的または精神的なヘルスケア情報を提供する技術が開示されている。
【0003】
非特許文献1に記載の疾患リスク予想方法においては、次世代シーケンスシーケンサー技術等の革新的技術の近年における急激なコストダウンを利用して、遺伝子の個人差を予防医療に生かし、疾患に関連する遺伝子を発見し、個人の疾患リスクを予想しようというオーダーメイド医療実現のための技術が開示されている。
【0004】
また、非特許文献2乃至5に記載のソーシャルネットワークサービスにおいては、ソーシャルネットワークなどのコミュニティを積極的に利用してインターネットでつながれたヒトの情報を共有し、問題解決、ヘルスケア、および、科学発見に役立てる参加型ヘルスケア、および、参加型科学発見すなわちCitizenScieceと呼ばれる技術が開示されている。当該ソーシャルネットワークサービスにおいては、従来のように遺伝子研究の医学研究者の間だけで主に病気のヒトを対象にして使われていたパーソナルゲノム情報を、一般の多くの健康なヒトにも手にしやすくさせている。それにより、当該ソーシャルネットワークサービスにおいては、従来よりも飛躍的にサンプルデータの数を収集できるようになり、従来得られていた知見とは全く異なる新たな知見を見出す可能性を提示している。
【0005】
また、古来より、心身ともに健康で自分らしい生き方を見出していくために宗数、哲学、または、人間関係など様々な知見が歴史的に蓄積され、近年ではコーチングや自己啓発などの分野で実用的なプログラムも開発されてきている。当該プログラムとしては、例えば、ナポレオンヒルプログラム(成功哲学)、デルカーネギープログラム(人間関係)、Aエニアグラム(人間関係)、および、NLP(認知心理学に基づく自己トレーニング)などがあった。しかしながら、当該プログラムは、主に多くの経験やケースに基づいて体系化されてきたものであり、必ずしも科学データに裏付けられているものではなかった。そこで、非特許文献6に記載のExperience Sampling Method(ESM)という手法においては、科学データに基づき人が幸せを感じる要因にアプローチする技術が開示されている。具体的には、当該ESMにおいては、ポケベルを参加者に配り、ポケベルが鳴ったときに参加者がどのような状態でどう感じていたかのデータを集積し、人がどういう状態のときに幸せを感じるかについて分析する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【0006】

【非特許文献1】Pauline C. Ng, Sarah S. Murray, Samuel Levy and J. Craig Venter, An agenda for personalized medicine, Nature. 外部システム2009 Oct 8;461(7265):724-6.
【非特許文献2】23andMe (https://www.23andme.com/)
【非特許文献3】PationtLikeMe (http://www.patientslikeme.com/)
【非特許文献4】PharmGKB (http://www.pharmgkb.org/)
【非特許文献5】Folding@home (http://folding.stanford.edu/)
【非特許文献6】Csikszentmihalyi, Mihaly (1998). Finding Flow:The Psychology of Engagement with Everyday Life. Basic Books.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、非特許文献1に記載の従来の疾患リスク予想方法においては、主に医療分野での応用に主眼が置かれており、医療外の分野で個人ゲノム情報がいかに人に影響を与えうるかという視点で開発されていないという問題点を有していた。また、関連遺伝子探索、または、疾患予測等は人種差の影響を大きく受けるが、当該疾患リスク予想方法においては、現状では欧米人のデータが中心であり、人種差を考慮した体質予測がされておらず、予測モデル自体も研究途上にあるという問題点を有していた。また、当該疾患リスク予想方法においては、複数の遣伝子検査会社から異なる予測結果が報告されているという問題点を有していた。
【0008】
また、非特許文献2乃至5に記載の従来のソーシャルネットワークサービスにおいては、参加型科学発見プロジェクトのフレームワークのベネフィットとリスクに関する研究がこれまでほとんどなされてこなかったという問題点を有していた。
【0009】
また、非特許文献6に記載の従来のESMにおいては、主観にもとづいたアンケート形式のデータ分析のみを対象としており生体シグナル信号などの客観的データは用いておらず、参加者の人数や時間にも制約があるという問題点を有していた。
【0010】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、医療分野の枠を超えて科学的データであるパーソナルゲノム情報を個人のライフスタイルに取り入れることで、気づき、または、自分にあった生き方を発見的に見出し、能力開発または人間関係の改善等につなげることができ、個人が心身ともに健康で自分らしい生き方を見出していくことができる情報提供環境を実現することができるパーソナルゲノム情報環境提供装置、パーソナルゲノム情報環境提供方法、および、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
このような目的を達成するため、本発明のパーソナルゲノム情報環境提供装置は、ユーザの習慣情報、および、生体信号情報をセルフトラッキングするモニタリングデバイス部と出力部と制御部と記憶部とを少なくとも備えたパーソナルゲノム情報環境提供装置であって、上記記憶部は、上記ユーザの遺伝子情報と、遺伝的知識情報と、を対応付けたパーソナルゲノム情報を記憶するパーソナルゲノム情報記憶手段、を備え、上記制御部は、上記モニタリングデバイス部にて検出された、上記習慣情報と、上記生体信号情報と、を統合したセルフトラッキング情報を取得するセルフトラッキング情報取得手段と、上記パーソナルゲノム情報記憶手段に記憶された上記パーソナルゲノム情報、および、上記セルフトラッキング情報取得手段により取得された上記セルフトラッキング情報に基づき、上記ユーザの特性に関する特性情報を取得する特性情報取得手段と、上記特性情報取得手段により取得された上記特性情報を上記出力部を介して出力する情報出力手段と、を備えたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明のパーソナルゲノム情報環境提供装置は、上記記載のパーソナルゲノム情報環境提供装置において、上記特性情報は、対話的知識情報を含み、上記特性情報取得手段は、上記パーソナルゲノム情報記憶手段に記憶された上記パーソナルゲノム情報と、上記セルフトラッキング情報取得手段により取得された上記セルフトラッキング情報と、を統合した統合情報を取得する情報統合手段と、上記情報統合手段により取得された上記統合情報に対するデータマイニングにより上記対話的知識情報を取得するデータマイニング手段と、を備え、上記情報出力手段は、上記データマイニング手段により取得された上記対話的知識情報を上記出力部を介して出力することを特徴とする。
【0013】
また、本発明のパーソナルゲノム情報環境提供装置は、上記記載のパーソナルゲノム情報環境提供装置において、上記特性情報は、遺伝的な病気のリスク予測情報、薬効予測情報、および/または、個性予測情報を含むことを特徴とする。
【0014】
また、本発明のパーソナルゲノム情報環境提供装置は、上記記載のパーソナルゲノム情報環境提供装置において、上記対話的知識情報は、上記遺伝子情報と、上記セルフトラッキング情報と、の相関に関する相関情報を含み、上記データマイニング手段は、上記情報統合手段により取得された上記統合情報に対する遺伝子統計解析を用いたデータマイニングにより上記対話的知識情報を取得することを特徴とする。
【0015】
また、本発明のパーソナルゲノム情報環境提供装置は、上記記載のパーソナルゲノム情報環境提供装置において、上記習慣情報は、食事、睡眠、運動、日記、行動記録、および/または、行動特性問診表に基づく情報であることを特徴とする。
【0016】
また、本発明のパーソナルゲノム情報環境提供装置は、上記記載のパーソナルゲノム情報環境提供装置において、上記生体信号情報は、脳波、心拍数、睡眠波形、血糖値、体重、および/または、運動量に基づく情報であることを特徴とする。
【0017】
また、本発明のパーソナルゲノム情報環境提供方法は、ユーザの習慣情報、および、生体信号情報をセルフトラッキングするモニタリングデバイス部と出力部と制御部と記憶部とを少なくとも備えたパーソナルゲノム情報環境提供装置において実行されるパーソナルゲノム情報環境提供方法であって、上記記憶部は、上記ユーザの遺伝子情報と、遺伝的知識情報と、を対応付けたパーソナルゲノム情報を記憶するパーソナルゲノム情報記憶手段、を備え、上記制御部において実行される、上記モニタリングデバイス部にて検出された、上記習慣情報と、上記生体信号情報と、を統合したセルフトラッキング情報を取得するセルフトラッキング情報取得ステップと、上記パーソナルゲノム情報記憶手段に記憶された上記パーソナルゲノム情報、および、上記セルフトラッキング情報取得ステップにて取得された上記セルフトラッキング情報に基づき、上記ユーザの特性に関する特性情報を取得する特性情報取得ステップと、上記特性情報取得ステップにて取得された上記特性情報を上記出力部を介して出力する情報出力ステップと、を含むことを特徴とする。
【0018】
また、本発明のパーソナルゲノム情報環境提供方法は、上記記載のパーソナルゲノム情報環境提供方法において、上記特性情報は、対話的知識情報を含み、上記特性情報取得ステップは、上記パーソナルゲノム情報記憶手段に記憶された上記パーソナルゲノム情報と、上記セルフトラッキング情報取得ステップにて取得された上記セルフトラッキング情報と、を統合した統合情報を取得する情報統合ステップと、上記情報統合ステップにて生成された上記統合情報に対するデータマイニングにより上記対話的知識情報を取得するデータマイニングステップと、を含み、上記情報出力ステップは、上記データマイニングステップにて取得された上記対話的知識情報を上記出力部を介して出力することを特徴とする。
【0019】
また、本発明のパーソナルゲノム情報環境提供方法は、上記記載のパーソナルゲノム情報環境提供方法において、上記特性情報は、遺伝的な病気のリスク予測情報、薬効予測情報、および/または、個性予測情報を含むことを特徴とする。
【0020】
また、本発明のパーソナルゲノム情報環境提供方法は、上記記載のパーソナルゲノム情報環境提供方法において、上記対話的知識情報は、上記遺伝子情報と、上記セルフトラッキング情報と、の相関に関する相関情報を含み、上記データマイニングステップは、上記情報統合ステップにて生成された上記統合情報に対する遺伝子統計解析を用いたデータマイニングにより上記対話的知識情報を取得することを特徴とする。
【0021】
また、本発明のパーソナルゲノム情報環境提供方法は、上記記載のパーソナルゲノム情報環境提供方法において、上記習慣情報は、食事、睡眠、運動、日記、行動記録、および/または、行動特性問診表に基づく情報であることを特徴とする。
【0022】
また、本発明のパーソナルゲノム情報環境提供方法は、上記記載のパーソナルゲノム情報環境提供方法において、上記生体信号情報は、脳波、心拍数、睡眠波形、血糖値、体重、および/または、運動量に基づく情報であることを特徴とする。
【0023】
また、本発明のプログラムは、ユーザの習慣情報、および、生体信号情報をセルフトラッキングするモニタリングデバイス部と出力部と制御部と記憶部とを少なくとも備えたパーソナルゲノム情報環境提供装置に実行させるためのプログラムであって、上記記憶部は、上記ユーザの遺伝子情報と、遺伝的知識情報と、を対応付けたパーソナルゲノム情報を記憶するパーソナルゲノム情報記憶手段、を備え、上記制御部において、上記モニタリングデバイス部にて検出された、上記習慣情報と、上記生体信号情報と、を統合したセルフトラッキング情報を取得するセルフトラッキング情報取得ステップと、上記パーソナルゲノム情報記憶手段に記憶された上記パーソナルゲノム情報、および、上記セルフトラッキング情報取得ステップにて取得された上記セルフトラッキング情報に基づき、上記ユーザの特性に関する特性情報を取得する特性情報取得ステップと、上記特性情報取得ステップにて取得された上記特性情報を上記出力部を介して出力する情報出力ステップと、を実行させることを特徴とする。
【0024】
また、本発明のプログラムは、上記記載のプログラムにおいて、上記特性情報は、対話的知識情報を含み、上記特性情報取得ステップにおいて、上記パーソナルゲノム情報記憶手段に記憶された上記パーソナルゲノム情報と、上記セルフトラッキング情報取得ステップにて取得された上記セルフトラッキング情報と、を統合した統合情報を取得する情報統合ステップと、上記情報統合ステップにて生成された上記統合情報に対するデータマイニングにより上記対話的知識情報を取得するデータマイニングステップと、を実行させ、上記情報出力ステップにおいて、上記データマイニングステップにて取得された上記対話的知識情報を上記出力部を介して出力することを実行させることを特徴とする。
【0025】
また、本発明のプログラムは、上記記載のプログラムにおいて、上記特性情報は、遺伝的な病気のリスク予測情報、薬効予測情報、および/または、個性予測情報を含むことを特徴とする。
【0026】
また、本発明のプログラムは、上記記載のプログラムにおいて、上記対話的知識情報は、上記遺伝子情報と、上記セルフトラッキング情報と、の相関に関する相関情報を含み、上記データマイニングステップにおいて、上記情報統合ステップにて生成された上記統合情報に対する遺伝子統計解析を用いたデータマイニングにより上記対話的知識情報を取得することを実行させることを特徴とする。
【0027】
また、本発明のプログラムは、上記記載のプログラムにおいて、上記習慣情報は、食事、睡眠、運動、日記、行動記録、および/または、行動特性問診表に基づく情報であることを特徴とする。
【0028】
また、本発明のプログラムは、上記記載のプログラムにおいて、上記生体信号情報は、脳波、心拍数、睡眠波形、血糖値、体重、および/または、運動量に基づく情報であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0029】
この発明によれば、習慣情報(例えば、食事、睡眠、運動、日記、行動記録、または、行動特性など日常的に反復または繰り返されている行動情報等のライフログ)と、生体信号情報(例えば、血圧、脈拍、脳波、血液測定値、または、運動量など数値的に表示可能な生体信号等)と、を統合したセルフトラッキング情報(例えば、習慣情報と生体信号情報とを統合したもの等)を取得し、パーソナルゲノム情報(例えば、個人の遺伝子解析結果に基づく情報等)、および、セルフトラッキング情報に基づき、ユーザの特性に関する特性情報(例えば、セルフトラッキング情報に基づくユーザ単位の特性に関する情報等)を取得し、特性情報を出力するので、個人の遺伝子解析結果に基づく遺伝的傾向予測と日々の行動習慣記録とをもとに、個人の特性を分析し、気づきを促す知的エージェントとの対話が可能となることで個人の生活環境改善情報を提供でき、個人が自分らしさ、および、自分自身の行動特性の傾向に気づき、自分にあった心身ともに健康な生活習慣の改善意識を高めることができるという効果を奏する。すなわち、この発明によれば、自分らしさについての気づきを得ることで、自分自身の脳や心や体の働きを修正し、心身ともに健康な自分らしい生活習慣を身につけることができるという効果を奏する。また、この発明によれば、Webゲノム解析(例えば、Webを活用した個人の生活環境改善を図るための解析等)という新たな分野の創出につながるという効果を奏する。また、この発明によれば、社会情報科学の知見を取り入れて、遺伝子情報がもたらす新たな情報環境と人とのインタラクションの比較検証を行う技術の開発に貢献できるという効果を奏する。
【0030】
また、この発明によれば、パーソナルゲノム情報と、セルフトラッキング情報と、を統合した統合情報を取得し、統合情報に対するデータマイニングにより対話的知識情報を取得し、対話的知識情報を出力するので、ユーザが主体的な自己観察および自己発見の習慣を身に付けながら、個人のライフログとゲノム情報とを各個人のポリシーに応じて自主的にコミュニティにおいて安全に集積する仕組みを導入することにより、遺伝子と個人の行動特性との相関を見出すデータマイニングを効果的に行うことが可能になるというという効果を奏する。それにより、この発明によれば、例えば、各個人は、脳トレーニングゲームのような形で、楽しく、自分自身の個性発見および能力向上に役立つフィードバックを得ながら、科学発見コミュニティに参加することができるという効果を奏する。
【0031】
また、この発明によれば、特性情報は、遺伝的な病気のリスク予測情報、薬効予測情報、および/または、個性予測情報を含むので、医学、薬学、または、行動科学等の分野で新たな遺伝子解釈の知見をもたらす科学発見プラットフォームを構築できるという効果を奏する。また、この発明によれば、医学、薬学、または、行動科学等の分野の科学発見に役立つデータを集積し、新たな科学発見に資するサイクルを作りだすことができるという効果を奏する。
【0032】
また、この発明によれば、対話的知識情報は、遺伝子情報と、セルフトラッキング情報と、の相関に関する相関情報を含み、統合情報に対する遺伝子統計解析を用いたデータマイニングにより対話的知識情報を取得するので、遺伝子情報とセルフトラッキング情報とがもたらす新たな情報環境と人とのインタラクションの理解を促進できるという効果を奏する。
【0033】
また、この発明によれば、習慣情報は、食事、睡眠、運動、日記、行動記録、および/または、行動特性問診表に基づく情報であるので、ユーザの必要とする習慣を選択することができるという効果を奏する。
【0034】
また、この発明によれば、生体信号情報は、脳波、心拍数、睡眠波形、血糖値、体重、および/または、運動量に基づく情報であるので、ユーザの必要とする生体信号を選択することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】図1は、本実施の形態の基本原理を示すフローチャートである。
【図2】図2は、本実施の形態のパーソナルゲノム情報環境提供装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【図3】図3は、本実施の形態の概念の一例を示す図である。
【図4】図4は、本実施の形態におけるパーソナルゲノム情報環境提供装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図5】図5は、本実施の形態におけるパーソナルゲノム情報環境提供装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図6】図6は、本実施の形態におけるパーソナルゲノム情報環境の処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】図7は、本実施の形態におけるパーソナルゲノム情報環境の処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】図8は、本実施の形態における行動特性問診票の一例を示す図である。
【図9】図9は、本実施の形態における行動特性問診票の一例を示す図である。
【図10】図10は、本実施の形態における行動特性問診票の一例を示す図である。
【図11】図11は、本実施の形態における行動特性問診票の一例を示す図である。
【図12】図12は、本実施の形態における行動特性問診票の一例を示す図である。
【図13】図13は、本実施の形態における行動特性問診票の一例を示す図である。
【図14】図14は、本実施の形態における行動特性問診票の一例を示す図である。
【図15】図15は、本実施の形態における行動特性問診票の一例を示す図である。
【図16】図16は、本実施の形態における行動特性問診票の一例を示す図である。
【図17】図17は、本実施の形態における行動記録の一例を示す図である。
【図18】図18は、本実施の形態における行動記録の一例を示す図である。
【図19】図19は、本実施の形態における生体シグナル取得の一例を示す図である。
【図20】図20は、本実施の形態における生体シグナル取得の一例を示す図である。
【図21】図21は、本実施の形態におけるモバイル型のモニタリングデバイス部の一例を示す図である。
【図22】図22は、本実施の形態におけるモバイル型のモニタリングデバイス部の一例を示す図である。
【図23】図23は、本実施の形態におけるモバイル型のモニタリングデバイス部の一例を示す図である。
【図24】図24は、本実施の形態におけるモバイル型のモニタリングデバイス部の一例を示す図である。
【図25】図25は、本実施の形態におけるモバイル型のモニタリングデバイス部の一例を示す図である。
【図26】図26は、本実施の形態におけるモバイル型のモニタリングデバイス部の一例を示す図である。
【図27】図27は、本実施の形態におけるモバイル型のモニタリングデバイス部の一例を示す図である。
【図28】図28は、本実施の形態におけるモバイル型のモニタリングデバイス部の一例を示す図である。
【図29】図29は、本実施の形態における行動記録と生体シグナルとを統合したセルフトラッキング情報の一例を示す図である。
【図30】図30は、本実施の形態におけるパーソナルゲノム情報環境の処理の一例を示すフローチャートである。
【図31】図31は、本実施の形態におけるパーソナルゲノム知識データベースに記憶されたデータの一例を示す図である。
【図32】図32は、本実施の形態におけるパーソナルゲノム知識データベースに記憶されたデータの一例を示す図である。
【図33】図33は、本実施の形態におけるパーソナルゲノム情報環境の処理の一例を示すフローチャートである。
【図34】図34は、本実施の形態におけるマッピングの一例を示す図である。
【図35】図35は、本実施の形態における統合情報の一例を示す図である。
【図36】図36は、本実施の形態におけるパーソナルゲノム情報環境の処理の一例を示すフローチャートである。
【図37】図37は、本実施の形態におけるデータマイニング処理の一例を示す図である。
【図38】図38は、本実施の形態におけるパーソナルゲノム情報環境の処理の一例を示すフローチャートである。
【図39】図39は、本実施の形態における表示画面の一例を示す図である。
【図40】図40は、本実施の形態における睡眠および行動データのセルフトラッキングによるCitizen Scienceの処理の一例を示すフローチャートである。
【図41】図41は、本実施の形態におけるモニタリングデバイス部にて得られる睡眠関連データ変化グラフの一例を示す図である。
【図42】図42は、本実施の形態における情報提示の一例を示す図である。
【図43】図43は、本実施の形態における情報提示の一例を示す図である。
【図44】図44は、本実施の形態におけるデータマイニングエンジンによる解析結果の一例を示す図である。
【図45】図45は、本実施の形態におけるアクションプランの実行前後の睡眠スコアの一例を示す図である。
【図46】図46は、本実施の形態におけるOXTR遺伝子多型の変異とEQテストおよびIRIテストとの関係の一例を示す図である。
【図47】図47は、本実施の形態における参加ポリシーの提示処理の一例を示す図である。
【図48】図48は、本実施の形態における対話ボードの一例を示す図である。
【図49】図49は、本実施の形態におけるジョハリの窓の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下に、本発明にかかるパーソナルゲノム情報環境提供装置、パーソナルゲノム情報環境提供方法、および、プログラムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。

【0037】
[本発明の実施の形態の概要]
以下、本発明の実施の形態の概要について図1乃至図3を参照して説明し、その後、本実施の形態の構成および処理等について詳細に説明する。図1は、本実施の形態の基本原理を示すフローチャートである。本実施の形態は、概略的に、以下の基本的特徴を有する。

【0038】
すなわち、本実施の形態のパーソナルゲノム情報環境提供装置の制御部は、図1に示すように、モニタリングデバイス部にて検出された、ユーザの習慣情報と、ユーザの生体信号情報と、を統合したセルフトラッキング情報を取得する(ステップSA-1)。ここで、習慣情報(ライフログ)は、食事、睡眠、運動、日記、行動記録、および/または、行動特性問診表(行動特性)に基づく情報(例えば、日常的に反復または繰り返されている行動情報等)であってもよい。また、生体信号情報は、血圧、脳波、心拍数、脈拍、睡眠波形、血糖値、血液測定値、体重、および/または、運動量等の数値的に表示可能な生体信号に基づく情報であってもよい。

【0039】
そして、パーソナルゲノム情報環境提供装置の制御部は、記憶部に記憶されたパーソナルゲノム情報(例えば、個人の遺伝子解析結果に基づく情報等)、および、ステップSA-1にて取得したセルフトラッキング情報に基づき、ユーザの特性を分析し、当該特性に関する特性情報を取得する(ステップSA-2)。ここで、特性情報は、遺伝的な病気のリスク予測情報、薬効予測情報、および/または、個性予測情報であって、例えば、セルフトラッキング情報に基づくユーザ単位の特性に関する情報等であってもよい。

【0040】
そして、パーソナルゲノム情報環境提供装置の制御部は、ステップSA-2にて取得した特性情報を出力部を介して出力し(ステップSA-3)、処理を終了する。

【0041】
このように、パーソナルゲノム情報環境提供装置は、個人の日々の習慣行動や生体信号情報をモバイルデバイスなどを用いて簡単にセルフトラッキングし、個人の心身の状態変化を行動記録とあわせて集積することにより、個人の行動特性および思考特性を抽出するとともに、一個人のゲノム情報と行動記録情報とを組み合わせることによって、個人が自分らしさまたは個性を発見し、個人に新たな気づきを促すパーソナルゲノム情報環境を提供することができる。

【0042】
ここで、図2および図3を参照して、図1のステップSA-2およびステップSA-3の処理の一例について更に説明する。図2は、本実施の形態のパーソナルゲノム情報環境提供装置の処理の一例を示すフローチャートである。図3は、本実施の形態の概念の一例を示す図である。

【0043】
図2に示すように、本実施の形態のパーソナルゲノム情報環境提供装置の制御部は、記憶部に記憶されたパーソナルゲノム情報と、ユーザの習慣情報およびユーザの生体信号情報を統合したセルフトラッキング情報と、を統合した統合情報を取得する(ステップSB-1)。例えば、図3に示すように、オーダーメイド医療のプラットフォーム等である知的レイティングシステム(制御部)は、ユーザの遺伝子情報と、モニタリングデバイス部にてセルフトラッキングされ、行動特性等が抽出され、蓄積されたユーザのセルフトラッキングデータ(例えば、個人属性等)と、を統合した統合情報を取得する。

【0044】
そして、パーソナルゲノム情報環境提供装置の制御部は、ステップSB-1にて取得した統合情報に対するデータマイニングにより対話的知識情報を取得する(ステップSB-2)。ここで、制御部は、ステップSB-1にて取得した統合情報に対する遺伝子統計解析を用いたデータマイニングにより対話的知識情報を取得してもよい。また、対話的知識情報は、遺伝子情報と、セルフトラッキング情報と、の相関に関する相関情報を含んでいてもよい。例えば、図3に示すように、遺伝子解析システム(制御部)は、統合情報に対する疾患関連遺伝子探索等の遺伝子統計解析を用いたデータマイニングにより新たな市民参加型の科学的発見等である対話的知識情報(例えば、疾患リスク、薬効、体質レポート、予防医療、個性、または、才能発見等の情報)を取得する。

【0045】
そして、パーソナルゲノム情報環境提供装置の制御部は、ステップSB-2にて取得した対話的知識情報を出力部を介して出力し(ステップSB-3)、処理を終了する。

【0046】
このように、パーソナルゲノム情報環境提供装置は、蓄積された個人の習慣記録、および、生体信号情報記録と個人ゲノム情報とを、各個人が主体的にコミュニティ間で共有し、共有された行動特牲および思考特性と遺伝子との相関関係を統計的に解析することにより、医学、薬学、または、行動科学等の科学分野で注目される特性と遺伝子との関連性を検証あるいは新規に発見する仕組みとプラットフォームを提供することができる。すなわち、最新のセルフトラッキングデバイスを用いて個人が容易に個人の日々のイベント、その時どう感じていたか、および、どのような心身状態であったかを主観的データのみならず、生体シグナル(脳波または心拍数)を統合して蓄積していく仕組みを用いることで、個人が科学的データに基づいて、気づきまたは自分にあった生き方(能力開発および人間関係の改善を含む)を発見的に見出していく情報環境を提供することができる。

【0047】
以上で、本実施の形態の概要の説明を終える。

【0048】
[パーソナルゲノム情報環境提供装置100の構成]
次に、本実施の形態におけるパーソナルゲノム情報環境提供装置100の構成の詳細について、図4および図5を参照して以下に説明する。

【0049】
[構成(その1)]
まず、本実施の形態におけるパーソナルゲノム情報環境提供装置100の構成の一例について、図4を参照して以下に説明する。図4は、本実施の形態におけるパーソナルゲノム情報環境提供装置100の構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。

【0050】
図4において、ネットワーク300は、パーソナルゲノム情報環境提供装置100と外部システム200とを相互に接続する機能を有し、例えば、インターネット等である。

【0051】
図4において、外部システム200は、ネットワーク300を介して、パーソナルゲノム情報環境提供装置100と相互に接続され、ユーザに対して遺伝子情報等に関する外部データベース、および/または、ソーシャルネットワーク等の外部プログラム等を実行するウェブサイトを提供する機能等を有する。

【0052】
ここで、外部システム200は、WEBサーバやASPサーバ等として構成していてもよい。また、外部システム200のハードウェア構成は、一般に市販されるワークステーション、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置およびその付属装置により構成していてもよい。また、外部システム200の各機能は、外部システム200のハードウェア構成中のCPU、ディスク装置、メモリ装置、入力装置、出力装置、通信制御装置等およびそれらを制御するプログラム等により実現される。

【0053】
図4においてパーソナルゲノム情報環境提供装置100は、概略的に、制御部102と通信制御インターフェース部104と入出力制御インターフェース部108と記憶部106を備えるパーソナルゲノム情報環境である。ここで、制御部102は、パーソナルゲノム情報環境提供装置100の全体を統括的に制御するCPU等である。また、通信制御インターフェース部104は、通信回線等に接続されるルータ等の通信装置(図示せず)に接続されるインターフェースであり、入出力制御インターフェース部108は、モニタリングデバイス部112、表示部114と音声出力部116とを少なくとも含む出力部、および、入力部118に接続されるインターフェースである。また、記憶部106は、各種のデータベースやテーブルなどを格納する装置である。これらパーソナルゲノム情報環境提供装置100の各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。更に、このパーソナルゲノム情報環境提供装置100は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、ネットワーク300に通信可能に接続されている。

【0054】
記憶部106に格納される各種のデータベースやテーブル(習慣情報データベース106a、生体信号情報データベース106b、および、パーソナルゲノム情報データベース106c)は、固定ディスク装置等のストレージ手段である。例えば、記憶部106は、各種処理に用いる各種のプログラム、テーブル、ファイル、データベース、および、ウェブページ等を格納する。

【0055】
これら記憶部106の各構成要素のうち、習慣情報データベース106aは、ユーザの習慣情報を記憶する習慣情報記憶手段であり、例えば、ユーザ個人の生活習慣(ライフログ)を記録した習慣記録データベースである。ここで、習慣情報は、食事、睡眠、運動、日記、行動記録、および/または、行動特性問診表に基づく情報であってもよい。例えば、習慣情報は、イベント記録、質問票の回答記録、SNS記録、日記、および/または、アイコンによる心身状態記録情報であってもよい。

【0056】
また、生体信号情報データベース106bは、ユーザの生体信号情報を記憶する生体信号情報記憶手段であり、例えば、生体シグナルを記録した身体情報記録データベースである。ここで、生体信号情報は、脳波、心拍数(心拍センサデータ)、睡眠波形、血糖値、体重、および/または、運動量に基づく情報であってもよい。

【0057】
また、パーソナルゲノム情報データベース106cは、ユーザの遺伝子情報と、遺伝的知識情報と、を対応付けたパーソナルゲノム情報を記憶するパーソナルゲノム情報記憶手段であり、例えば、ユーザ個人のゲノム情報および遺伝子に関する知識データを記憶するパーソナルゲノム知識データベースである。ここで、遺伝的知識情報とは、塩基配列、ゲノタイプ、フェノタイプ、および/または、アノテーション等に関する情報であってもよい。これら遺伝的知識情報は、パーソナルゲノム情報データベース106cに予め記憶されており、パーソナルゲノム情報環境提供装置100の制御部102は、定期的に、および/または、制御部102による処理に応じて(例えば、制御部102においてデータが必要となる契機等に)ネットワーク300を介して最新のデータを外部システム200等からダウンロードしてパーソナルゲノム情報データベース106cに記憶された遺伝的知識情報をアップデートしてもよい。

【0058】
また、図4において、通信制御インターフェース部104は、パーソナルゲノム情報環境提供装置100とネットワーク300(またはルータ等の通信装置)との間における通信制御を行う。すなわち、通信制御インターフェース部104は、他の端末と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。

【0059】
また、図4において、入出力制御インターフェース部108は、モニタリングデバイス部112、表示部114、音声出力部116、および、入力部118の制御を行う。

【0060】
ここで、モニタリングデバイス部112は、ユーザの習慣情報、および、ユーザの生体信号情報をセルフトラッキングするモニタリングデバイス手段であり、例えば、ユーザの習慣情報、および/または、ユーザの生体信号情報等の測定および取得を可能とする携帯デバイス等であるモニタリングデバイス群である。ここで、モニタリングデバイス部112は、パーソナルゲノム情報環境提供装置100から着脱可能(モバイル型)であってもよく、ネットワーク300を介して外部システム(外部装置)200等からデータを直接受信してもよい。

【0061】
また、表示部114としては、モニタ(家庭用テレビを含む)等を用いることができる(なお、以下においては表示部114をモニタとして記載する場合がある)。また、音声出力部116は、音声情報を音声として出力する音声出力手段(例えば、スピーカ等)であってもよい。また、入力部118は、例えば、キー入力部、タッチパネル、コントロールパッド(例えば、タッチパッド、および、ゲームパッド等)、マウス、キーボード、および、マイク等であってもよい。

【0062】
また、図4において、制御部102は、OS(Operating System)等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部102は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部102は、機能概念的に、セルフトラッキング情報取得部102a、パーソナルゲノム情報取得部102b、特性情報取得部102c、および、情報出力部102fを備える。

【0063】
このうち、セルフトラッキング情報取得部102aは、モニタリングデバイス部112にて検出された、習慣情報と、生体信号情報と、を統合したセルフトラッキング情報を取得するセルフトラッキング情報取得手段であり、例えば、習慣情報と、生体信号情報と、を統合するモジュールを含む情報統合エンジンである。

【0064】
また、パーソナルゲノム情報取得部102bは、ユーザの遺伝子情報を取得し、当該遺伝子情報と、遺伝的知識情報と、を対応付けたパーソナルゲノム情報を取得するパーソナルゲノム情報取得手段である。ここで、パーソナルゲノム情報取得部102bは、更に、パーソナルゲノム情報をパーソナルゲノム情報データベース106cに格納してもよい。

【0065】
また、特性情報取得部102cは、パーソナルゲノム情報、および、セルフトラッキング情報取得部102aにより取得されたセルフトラッキング情報に基づき、ユーザの特性を分析し、当該特性に関する特性情報を取得する特性情報取得手段である。ここで、特性情報は、遺伝的な病気のリスク予測情報、薬効予測情報、および/または、個性予測情報を含んでいてもよい。また、特性情報は、対話的知識情報を含んでいてもよい。ここで、対話的知識情報は、遺伝子情報と、セルフトラッキング情報と、の相関に関する相関情報を含んでいてもよい。また、特性情報取得部102cは、図4に示すように、情報統合部102d、および、データマイニング部102eを少なくとも備える。

【0066】
ここで、情報統合部102dは、パーソナルゲノム情報と、セルフトラッキング情報取得部102aにより取得されたセルフトラッキング情報と、を統合した統合情報を取得する情報統合手段であり、例えば、ゲノムデータと、セルフトラッキングデータと、を統合するモジュールを含む情報統合エンジンである。

【0067】
また、データマイニング部102eは、情報統合部102dにより取得された統合情報に対するデータマイニングにより対話的知識情報を取得するデータマイニング手段であり、例えば、ゲノムデータおよびセルフトラッキングデータから知識発見を行うモジュールを含むデータマイニングエンジンである。ここで、データマイニング部102eは、情報統合部102dにより取得された統合情報に対する遺伝子統計解析を用いたデータマイニングにより対話的知識情報を取得してもよい。

【0068】
また、情報出力部102fは、特性情報取得部102cにより取得された特性情報を出力部を介して出力させる特性情報出力手段であり、例えば、個人に気づきを促すインターフェースとなる知的エージェントエンジンである。ここで、情報出力部102fは、データマイニング部102eにより取得された対話的知識情報を出力部を介して出力してもよい。例えば、情報出力部102fは、ユーザに対話的知識提示をしながら気づきを促すインターフェースとなる知的エージェントエンジンであってもよい。ここで、情報出力部102fは、特性情報等を表示部114に表示させてもよい。また、情報出力部102fは、特性情報等を音声出力部116を介して出力させてもよい。

【0069】
以上で、本実施の形態の構成(その1)の説明を終える。

【0070】
[構成(その2)]
次に、本実施の形態におけるパーソナルゲノム情報環境提供装置100の構成の一例について、図5を参照して以下に説明する。図5は、本実施の形態におけるパーソナルゲノム情報環境提供装置100の構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。

【0071】
図5において、パーソナルゲノム情報環境(パーソナルゲノム情報環境提供装置)100の習慣記録データベース(習慣情報データベース)106aには、モニタリングデバイス群(モニタリングデバイス部)112にてセルフトラッキングされたユーザの食事、睡眠、運動、日記、行動記録、行動特性問診表、イベント記録、質問票の回答記録、SNS記録、日記、および、アイコンによる心身状態記録等のライフログ、すなわち、個人の生活習慣に関する習慣記録(習慣情報)が記憶されている。

【0072】
また、パーソナルゲノム情報環境100の身体情報記録データベース(生体信号情報データベース)106bには、モニタリングデバイス群112にてセルフトラッキングされたユーザの脳波、心拍数、体重、および、運動量等の生体シグナルである身体情報(生体信号情報)が記憶されている。

【0073】
また、パーソナルゲノム情報環境100のパーソナルゲノム知識データベース(パーソナルゲノム情報データベース)106cには、個人のゲノム情報、および、遺伝子に関する知識データが記憶されている。

【0074】
また、パーソナルゲノム情報環境100の情報統合エンジンは、習慣記録データベース106aに記憶された習慣情報、および、身体情報記録データベース106bに記憶された生体信号情報を統合するモジュール(セルフトラッキング情報取得部102a)、ならびに、セルフトラッキングデータ、および、パーソナルゲノム知識データベース106cに記憶されたゲノムデータを統合するモジュール(情報統合部102d)を含むモジュールである。

【0075】
また、データマイニングエンジン(データマイニング部)102eは、習慣記録データベース106aおよび身体情報記録データベース106bに記憶されたセルフトラッキングデータ、ならびに、パーソナルゲノム知識データベース106cに記憶されたゲノムデータから知識発見を行うモジュールである。

【0076】
また、知的エージェントエンジン(情報出力部)102fは、ユーザと対話的知識提示をしながら気づきを促すインターフェースである。

【0077】
このように、パーソナルゲノム情報環境100は、習慣記録データベース106a、身体情報記録データベース106b、パーソナルゲノム知識データベース106c、および、知的エージェントエンジン102fを有する構成により、従来のコーチング支援技術にはない科学的エビデンス蓄積および行動特性発見支援を行う構成となっている。

【0078】
以上で、本実施の形態におけるパーソナルゲノム情報環境提供装置100の構成の一例の説明を終える。

【0079】
[パーソナルゲノム情報環境100の処理]
次に、このように構成された本実施の形態におけるパーソナルゲノム情報環境100の処理の詳細について、以下に図6乃至図39を参照して詳細に説明する。

【0080】
まず、本実施の形態におけるパーソナルゲノム情報環境100の処理の一例について図6を参照して説明する。図6は、本実施の形態におけるパーソナルゲノム情報環境100の処理の一例を示すフローチャートである。

【0081】
図6に示すように、制御部102は、モニタリングデバイス部112にて習慣情報(行動記録)がセルフトラッキングされた場合、当該行動記録を取得し、習慣記録データベース106aに格納し、モニタリングデバイス部112にてユーザの生体信号情報(生体シグナル)がセルフトラッキングされた場合、当該生体シグナルを取得し、身体情報記録データベース106bに格納する(ステップSC-1)。ここで、行動記録は、食事、睡眠、ストレス、呼吸、パーソナリティ、運動、日記、行動記録、行動特性問診票、および/または、イベント(例えば、日々のイベント、または、ソーシャルネット等)に基づく情報であってもよい。また、生体シグナルは、脳波、心拍数(心拍センサデータ)、睡眠波形、血糖値、体重、および/または、運動量に基づく身体情報であってもよい。また、モニタリングデバイス部112は、例えば、運動量、睡眠、脳波、または、体重等を検出するモバイル端末等であってもよい。

【0082】
ここで、図7を参照して、本実施の形態におけるセルフトラッキング処理の一例について説明する。図7は、本実施の形態におけるパーソナルゲノム情報環境100の処理の一例を示すフローチャートである。

【0083】
図7に示すように、制御部102は、モニタリングデバイス部112にて質問票を用いたパーソナリティ、睡眠、呼吸、または、ストレス等の習慣情報(習慣記録)がセルフトラッキングされた場合、当該習慣記録を取得し、習慣記録データベース106aに格納する(ステップSD-1)。ここで、習慣記録は、ユーザにより入力部118を介して入力されたもの、または、ネットワーク300を介して受信されたものであってもよい。

【0084】
そして、制御部102は、モニタリングデバイス部112にて日々のソーシャルネット、または、行動記録等の習慣情報(イベント記録)がセルフトラッキングされた場合、当該イベント記録を取得し、習慣記録データベース106aに格納する(ステップSD-2)。ここで、イベント記録は、ユーザにより入力部118を介して入力されたもの、または、ネットワーク300を介して受信されたものであってもよい。

【0085】
そして、制御部102は、モニタリングデバイス部112にて脳波、または、心拍等の生体信号情報(生体シグナル記録)がセルフトラッキングされた場合、当該生体シグナル記録を取得し、身体情報記録データベース106bに格納し(ステップSD-3)、処理を終了する。

【0086】
以上で、本実施の形態におけるセルフトラッキング処理の一例の説明を終える。

【0087】
また、図8乃至図16を参照して、本実施の形態における行動特性問診票の一例について説明する。図8乃至図16は、本実施の形態における行動特性問診票の一例を示す図である。

【0088】
図8乃至図11に示す行動特性問診票は、睡眠習慣のレイティングを選択的に行なうための問診票である朝型夜型質問紙(MEQ)である。また、図12および図13に示す行動特性問診票は、睡眠習慣のレイティングを選択的に行なうための問診票であるピッツバーグ睡眠質問表(PSQI)である。また、図14に示す行動特性問診票は、ユーザのパーソナリティタイプのレイティングを行なうための問診票であって、パーソナリティの問診項目を選択または非選択する形式のエニアグラムである。また、図15に示す行動特性問診票は、ユーザのストレス状態のレイティングを行なうための問診票であって、ストレスの問診項目を5段階(「全くなし」、「ほとんどなし」、「ときどき」、「よくあった」、および、「何度もあった」)で選択する形式の問診票である。また、図16に示す行動特性問診票は、ユーザの呼吸(瞑想体感)のレイティングを行なうための問診票であって、ユーザの瞑想体感の日付、実践した時間および回数(習慣)、実践時に気付いたこと、ならびに、感想を記載する形式の問診票である。

【0089】
また、図17および図18を参照して、本実施の形態における行動記録の一例について説明する。図17および図18は、本実施の形態における行動記録の一例を示す図である。

【0090】
図17に示す行動記録は、日々のイベントのセルフトラッキングデータであり、ユーザは日々のイベントやその時の感情を、携帯端末上で、あらかじめ定義された視覚シンボルを選択することによって容易に記録を残すことができるデータである。また、必要に応じてユーザは、ショートメッセージを残すことで、どんなイベントがどのような感情を引き起こさせたかについて振り返ることかできる。また、これらのセルフトラッキングデータ(記録)は、脳波や心拍などの生体シグナルとも関連づけられ、視覚シンボルとメッセージ、または、生体信号情報(生体シグナル)を蓄積し、日、週、または、月単位で振り返ることができるデータであってもよい。すなわち、本実施の形態においては、従来技術にない心身状態シンボル(感情およびイベント)による状態記録を可能としている。

【0091】
また、図18に示す行動記録は、ソーシャルネットワーク(SNS)による社会的インタラクションのセルフトラッキングデータであり、facebook(登録商標)またはTwitter(登録商標)でのユーザの行動をデー夕として取り込み、時間軸上に再配置したデータである。また、セルフトラッキングデータは、ユーザがSNSに打ち込んだテキストメッセージ、第三者がフォローしたテキストメッセージ、運動したり、食事をしたり、出かけたとき等に携帯電話またはスマートフォンで発信したメッセージ、写真、または、Web上の情報を記録したデータであってもよい。また、セルフトラッキングデータは、第三者が投稿した情報を共有したり、イベントヘの出席または欠席情報等を記録したりしたデータであってもよい。これらの記録を統合し、時系列で分かりやすく再配置することにより、ユーザに行動特性に関する気づきを与える。

【0092】
また、図19および図20を参照して、本実施の形態における生体シグナル取得の一例について説明する。図19および図20は、本実施の形態における生体シグナル取得の一例を示す図である。

【0093】
図19に示すように、携帯型のモニタリングデバイス部112(携帯型の脳波測定(EEG)センサ)にて脳波信号がセルフトラッキングされた場合、制御部102は、当該脳波信号をネットワーク(例えば、無線等)を介して受信し、集中度とリラックス度との成分に分類し、ローデータの測定信号とともに身体情報記録データベース106bに格納(ダウンロード)する。また、図20に示すように、携帯型のモニタリングデバイス部112(心拍測定センサ)にて心拍信号がセルフトラッキングされた場合、当該心拍信号をネットワークを介して受信し、Coherence Ratioを表す3成分を計算しながら、ローデータの測定信号とともに身体情報記録データベース106bに格納(ダウンロード)する。

【0094】
また、図21乃至図28を参照して、本実施の形態におけるモバイル型のモニタリングデバイス部112の一例について説明する。図21乃至図28は、本実施の形態におけるモバイル型のモニタリングデバイス部112の一例を示す図である。

【0095】
図21に示すモバイル型のモニタリングデバイス部112は、靴の中に装着して運動量に関するデータ(例えば、マラソン歩数、および、カロリー消費等)の測定を行なうモニタリングデバイスである。また、図22に示すモバイル型のモニタリングデバイス部112は、サンバイザー型の脳波に関するデータ(例えば、脳波データ、ならびに、集中およびリラックス等)の測定を行なうモニタリングデバイスである。また、図23に示すモバイル型のモニタリングデバイス部112は、胸部等に装着して心拍に関するデータ(心拍データ、ならびに、ストレスおよびリラックス等)の測定を行なうモニタリングデバイスである。また、図24に示すモバイル型のモニタリングデバイス部112は、Wi-Fi等の機能を備えた体重に関するデータの測定を行なうモニタリングデバイスである。また、図25に示すモバイル型のモニタリングデバイス部112は、血糖値に関するデータの測定を行なうモニタリングデバイスである。また、図26に示すモバイル型のモニタリングデバイス部112は、就寝中のユーザの下に敷いて使用する睡眠に関するデータ(睡眠データ、睡眠波形データ、および、睡眠時間等)の測定を行なうモニタリングデバイスである。また、図27に示すモバイル型のモニタリングデバイス部112は、ユーザの心の状態の測定を行なうモニタリングデバイス(例えば、ムードトラッキング等)である。また、図28に示すモバイル型のモニタリングデバイス部112は、クリップ型の歩数計であって、ユーザの歩数、および、カロリー消費の測定を行なうモニタリングデバイスである。

【0096】
このように、本実施の形態においては、例えば、従来技術にない非医療分野のセルフトラッキングデータの簡易な取得と遺伝子情報との統合を行なってもよい。

【0097】
図6に戻り、情報統合エンジン102aは、習慣記録データベース106aに記憶された行動記録と、身体情報記録データベース106bに記憶された生体シグナルと、を統合したセルフトラッキング情報(セルフトラッキングデータ)を取得する(ステップSC-2)。

【0098】
ここで、図29を参照して、本実施の形態における行動記録と生体シグナルとを統合したセルフトラッキング情報の一例について説明する。図29は、本実施の形態における行動記録と生体シグナルとを統合したセルフトラッキング情報の一例を示す図である。

【0099】
図29に示すセルフトラッキング情報は、セルフトラッキングされた行動記録であるイベントと、セルフトラッキングされた生体シグナルである脳波データと、マッピングしたデータであり、ユーザがどのような状態のときに、どのような脳波パターンになるかについての傾向を蓄積することができる。すなわち、図29に示すセルフトラッキング情報では、電話中、コンピュータでの仕事中、および、ビデオゲームをしている時についての脳波パターンがマッピングされている。また、図29に示すセルフトラッキング情報では、ビデオゲームをしている時に、集中度とリラックス度がともに上がっている。このようなデータを蓄積し、ユーザにフィードバックを与えることによって、ユーザ自身が自分の精神状態を客観的に把握し、セルフコントロールをしていくことを支援していくことが期待できる。すなわち、本実施の形態においては、従来技術にない心身状態シンボル(感情およびイベント)と生体シグナルとパーソナルゲノム情報との関連付けを可能としている。

【0100】
このように、本実施の形態においては、例えば、従来技術にない非医療分野のセルフトラッキングデータの情報統合技術を提供してもよい。

【0101】
また、以下に、本実施の形態におけるセルフトラッキングデータ取得における情報統合エンジン(情報統合システム)102aの実装の一例について説明する。

【0102】
まず、個人属性統合ソフトウェア(情報統合サーバソフトウェア、および、ブラウザ拡張ソフトウェア)として、ユーザの各種データ(睡眠データ、脳波データ、および、アンケートデータ等)を継続的に蓄積し、整理するための記憶装置(サーバ)、および、ソフトウェア一式であってもよい。また、当該ソフトウェアは、クラウド上に構築されたデータ収集エージェントと、ブラウザ拡張によりリアルタイムにユーザの状態を取得する拡張ソフトウェアの2つで構成されてもよい。また、データ収集エージェントは、各種プラットフォーム上に構築されたデータ収集エージェントであってもよく、ユーザが利用している各ヘルスモニターデバイス(睡眠データ、または、体重データ等)は、収集したデータを各デバイスのメーカーが提供するウェブサービス上へ蓄積してもよい。また、データ収集エージェントは、クラウド上のサーバを用いてユーザの代わりに該当ウェブサービスへ自動でログインし、更新されたデータを継続的に取得し、制御部102へ送信するソフトウェアであってもよい。また、データ収集エージェントは、オブジェクト指向スクリプト言語を解し内部でシミュレート実行できる機能を持つソフトウェアを用いて高精度なクローリング、および、抽出を行ってもよい。また、本ソフトウェアをクラウド上に構築することで、ユーザ数の増加に対しても安価かつスケーラブルに対応することができる。

【0103】
また、ブラウザ拡張ソフトは、ウェブブラウザの動作を拡張するブラウザ拡張ソフトであってもよく、ブラウザが起動し該当URLへアクセスされた時にアクティブになり、PC等の情報処理端末に接続されたユーザデータ(脳波、または、脈拍など)を取得してもよい。また、ブラウザ拡張ソフトは、ユーザがウェブサイト上でアンケート、または、ワークテストを行った場合に、その時のユーザのリアルタイムの脳波データおよび脈拍データを取得し、アンケート結果と紐づけられる形で制御部102へ送信してもよい。また、ブラウザ拡張ソフトへの機能追加を行い、脳波データ、脈拍データ、および、Webカメラ等から取得した画像データを取得できるようにしてもよく、さらに、APIへ対応させ、ユーザのデータと紐づけることができるようにしてもよい。

【0104】
また、本発明のプロトタイプは、ユーザの継続的なヘルスデータ、アンケート回答結果、および、オンラインでの該当ワークのテストスコア、ならびに、回答時の脳波および脈拍データを蓄積するプラットフォームであってもよい。また、本プラットフォームは、クラウド上に構築され、各種データ解析ソフトウェアを実装することで、スケーラブルなデータ解析クラスタとして機能させてもよい。また、本プロトタイプでは、蓄積されたデータからユーザの個人属性(遺伝子データおよびその他属性データ)だけでなく、継続的に蓄積されたヘルスデータなどから現在の体の状態および心の状態をも推測し、ユーザが潜在的に求める気づきを対話的に提供するデモンストレーションソフトウェアであってもよい。また、本発明のプロトタイプでは、個人ユーザに対して適切な情報提供を行い、ユーザへの自然な啓発を行うと同時に、APIを用いて各CitizenScience Groupに対して、蓄積データおよび解析ツールをセキュアに提供してもよい。

【0105】
また、クラウドマネージャ(クラスタ管理ソフト)は、コンピュータインスタンスを統合管理するソフトウェア一式であってもよい。ここで、コンピュータインスタンスとは、データを管理するリレーショナルデータベース、API(権限管理付きファイルサーバ/データ提供サーバ)実行用ソフトウェア、データ解析用ソフトェア、アンケートソフト実行用ソフトウェア(ウェブサーバーおよびアンケートソフト一式)、および、その他のデータ管理用ソフトウェアであってもよい。また、クラウドマネージャは、これらのインスタンスを利用するユーザ情報および権限情報を一括管理し、セキュアで統一したデータアクセスを提供してもよい。さらに、クラウドマネージャは、遺伝子データ等の機密重要性の高いデータについては暗号化機能を提供してもよい。これにより、ユーザは、本APIソフトウェアを利用しなければデータにアクセスできないことで、権限レベルに応じたデータの機密性を保持し、暗号化しておくことで万一データが流出した場合でもその機密性を保持することができる。

【0106】
図6に戻り、パーソナルゲノム情報取得部102bは、ユーザの遺伝子情報を取得し、当該遺伝子情報と、遺伝的知識情報と、を対応付けたパーソナルゲノム情報を取得(獲得)し、当該パーソナルゲノム情報をパーソナルゲノム知識データベース106cに格納する(ステップSC-3)。ここで、ユーザの遺伝子情報は、ユーザにより入力部118を介して入力されたものであってもよく、ネットワーク300を介して外部システム200から受信したものであってもよい。

【0107】
ここで、図30を参照して、本実施の形態におけるパーソナルゲノム情報取得処理の一例について説明する。図30は、本実施の形態におけるパーソナルゲノム情報環境100の処理の一例を示すフローチャートである。

【0108】
図30に示すように、パーソナルゲノム情報取得部102bは、ユーザの唾液、または、血液等の生体サンプルに関する生体サンプルデータを取得する(ステップSE-1)。

【0109】
そして、パーソナルゲノム情報取得部102bは、ステップSE-1にて取得した生体サンプルデータに対し遺伝子解析を行ない、ユーザの遺伝子情報を取得する(ステップSE-2)。

【0110】
そして、パーソナルゲノム情報取得部102bは、ステップSE-2にて取得したユーザの遺伝子情報に基づき、遺伝子の個人差を抽出する(ステップSE-3)。

【0111】
そして、パーソナルゲノム情報取得部102bは、パーソナルゲノム知識データベース106cに記憶された遺伝的知識情報を用いて、ステップSE-3にて抽出した遺伝子の個人差に対して、遺伝子知識の解釈、および、アノテーションを行なう(ステップSE-4)。

【0112】
そして、パーソナルゲノム情報取得部102bは、ステップSE-4にて行なったアノテーションに基づき、遺伝子情報と、遺伝的知識情報と、を対応付けたパーソナルゲノム情報を取得し、当該パーソナルゲノム情報をパーソナルゲノム知識データベース(遺伝子知識データベース)106cに格納(登録)する(ステップSE-5)。

【0113】
以上で、本実施の形態におけるパーソナルゲノム情報取得処理の一例の説明を終える。

【0114】
ここで、図31および図32を参照して、本実施の形態におけるパーソナルゲノム知識データベース106cに記憶されたデータの一例について説明する。図31および図32は、本実施の形態におけるパーソナルゲノム知識データベース106cに記憶されたデータの一例を示す図である。

【0115】
図31に示すように、本実施の形態におけるパーソナルゲノム知識データベース106cには、認知、感覚、または、行動特性への関連が報告された遺伝子に関する遺伝的知識情報が記憶されている。すなわち、パーソナルゲノム知識データベース106cには、遺伝子と、遺伝子変異と、遺伝子変異により影響されるフェノタイプと、当該影響の統計的関連性を示唆する論文と、が対応付けられた遺伝的知識情報が記憶されている。例えば、パーソナルゲノム知識データベース106cには、楽観性に影響する遺伝子としてOXTR、外向性に影響する遺伝子としてDRD2、利他性に影響する遺伝子としてCOMTに関する遺伝的知識情報が記憶されている。従来は、遺伝子研究は疾患の原因究明、予防医療、および、医薬品開発のために病気のヒトを調べるのが中心であったが、遺伝子解析技術の劇的な低コスト化および大衆化により健康なヒトの遺伝子を調べることによって従来、見出されていなかった新しい知見が発見される可能性が高まってきている。

【0116】
また、図32に示すように、本実施の形態におけるパーソナルゲノム知識データベース106cには、ユーザ(アジア人の男性)の2型糖尿病に関する、相対的な疾患リスク予測(遺伝子診断レポート)であるパーソナルゲノム情報が記憶されている。このように、疾患リスク予測は、複数の遺伝子の影響で相対的に計算されており、遺伝子変異の選択方法、人種差の影響、または、リスク計算の手法の違いなどにより異なった値が計算されてもよい。また、リスク予測の信頼性評価、および、人種差を考慮した予測アルゴリズムを併せて提供してもよい。

【0117】
このように、本実施の形態においては、例えば、従来の個人ゲノムシステムにはない感覚、思考、または、行動特性と個人ゲノムとの解釈を行ってもよい。また、本実施の形態においては、例えば、従来技術にない発達障害等に関連する遺伝子情報とフェノタイプ情報とを対応付けたパーソナルゲノム情報を取得してもよい。

【0118】
図6に戻り、情報統合エンジン102dは、パーソナルゲノム知識データベース106cに記憶されたパーソナルゲノム情報と、セルフトラッキング情報取得部102aにより取得されたセルフトラッキングデータと、を統合した統合情報を取得する(ステップSC-4)。

【0119】
ここで、図33を参照して、本実施の形態における情報統合処理の一例について説明する。図33は、本実施の形態におけるパーソナルゲノム情報環境100の処理の一例を示すフローチャートである。

【0120】
図33に示すように、情報統合エンジン102dは、セルフトラッキングデータに含まれる行動記録とセルフトラッキングデータに含まれる心的状態アイコンとを、ユーザの体へマッピングする(ステップSF-1)。

【0121】
そして、情報統合エンジン102dは、セルフトラッキングデータに含まれる行動記録とセルフトラッキングデータに含まれる生体シグナルとを、ユーザの体へマッピングする(ステップSF-2)。

【0122】
そして、情報統合エンジン102dは、セルフトラッキングデータに含まれる質問票に関するデータとセルフトラッキングデータに含まれる行動特性とを、ユーザの体へマッピングする(ステップSF-3)。

【0123】
そして、情報統合エンジン102dは、パーソナルゲノム知識データベース106cに記憶されたパーソナルゲノム情報とセルフトラッキングデータに含まれる行動特性とをユーザの体へマッピングし、パーソナルゲノム情報とセルフトラッキングデータとを統合した統合情報を取得し(ステップSF-4)、処理を終了する。

【0124】
以上で、本実施の形態における情報統合処理の一例の説明を終える。

【0125】
ここで、図34を参照して、本実施の形態におけるマッピングの一例について説明する。図34は、本実施の形態におけるマッピングの一例を示す図である。

【0126】
図34左図は、本実施の形態における遺伝子に関連する体質および特性(疾患リスク、ウィルス細菌抵抗性、薬効、感覚、思考、行動特性、体質、老化、身体能力)の人体へのマッピングである。また、図34右図は、頻度の高い突然変異により当該体質および特性に基づく疾患のリスクを高めるまたは低める遺伝子のヒト染色体上の位置を示しており(Common Variants)、頻度の低い突然変異により当該体質および特性に基づく疾患のリスクを高めるまたは低める遺伝子のヒト染色体上の位置を示している(Rare Variants)。すなわち、本実施の形態においては、従来技術にはない心身状態シンボル(感情およびイベント)とパーソナルゲノムとの関連付けを行なうことができる。

【0127】
また、図35を参照して、本実施の形態における統合情報の一例について説明する。図35は、本実施の形態における統合情報の一例を示す図である。

【0128】
図35は、本実施の形態における遺伝子型情報と、ビタミン剤の効果情報(血中ホモシステイン値)と、を統合した統合情報を示している。ここで、パーソナルゲノム情報である遺伝子型情報としては、ビタミン剤の効果を検証するために自主的に集い調査に参加した7人の参加者遺伝子多型(遺伝子情報)と、遺伝子多型の違いによるビタミンDの代謝に関する情報、すなわち、rs1801133に対応する遺伝子変異にAが含まれる、もしくは、rs1801131に対応する遺伝子変異にGが含まれるヒトはビタミンを代謝しにくい体質になり、ビタミンDのビタミン剤が有効に働く可能性が高いという情報(遺伝的知識情報)と、を対応付けた情報である。また、セルフトラッキングデータであるビタミン剤の効果情報としては、7人の参加者に対する、Citizen Scienceのアプローチによる検証結果である。具体的に、ビタミン剤の効果情報としては、2種類のビタミン剤を2週間飲み続けた7人の参加者の血中のホモシステイン値をセルフトラッキングした情報である。これにより、最初のビタミン剤では7人中6人に効果がみられた。第2のビタミン剤では効果がでる人とでない人に分かれるという統合情報が取得されている。これは、Citizen Scienceにより、参加型の科学プロジェクトを進めることができる可能性を示す一つの例である。

【0129】
このように、本実施の形態においては、例えば、従来のコーチングシステムまたはバイオフィードバックシステムにはないユーザの遺伝子情報の活用をしてもよい。また、本実施の形態においては、例えば、従来の個人ゲノムシステムにない非医療分野のセルフトラッキングデータと遺伝子情報との統合を行ってもよい。また、本実施の形態においては、例えば、従来技術にない個人ゲノムとライフログ情報(セルフトラッキングデータ)との情報統合を行ってもよい。

【0130】
図6に戻り、データマイニングエンジン102eは、情報統合エンジン102dにより取得された統合情報に対するデータマイニングにより対話的知識情報を取得(獲得)する(ステップSC-5)。

【0131】
ここで、図36を参照して、本実施の形態におけるデータマイニング処理の一例について説明する。図36は、本実施の形態におけるパーソナルゲノム情報環境100の処理の一例を示すフローチャートである。

【0132】
図36に示すように、データマイニングエンジン102eは、統合情報に含まれるセルフトラッキングデータの情報開示を行なう(ステップSG-1)。

【0133】
そして、データマイニングエンジン102eは、ステップSG-1にて情報開示したセルフトラッキングデータのコミュニティでの情報共有を行なう(ステップSG-2)。

【0134】
そして、データマイニングエンジン102eは、統合情報に含まれるパーソナルゲノム情報(遺伝子情報)の情報開示を行なう(ステップSG-3)。

【0135】
そして、データマイニングエンジン102eは、ステップSG-3にて情報開示した遺伝子情報のコミュニティでの情報共有を行なう(ステップSG-4)。

【0136】
そして、データマイニングエンジン102eは、遺伝子統計解析、多次元データ解析、および、データマイニングにより対話的知識情報を取得する(ステップSG-5)。

【0137】
以上で、本実施の形態におけるデータマイニング処理の一例の説明を終える。

【0138】
また、図37を参照して、本実施の形態におけるデータマイニング処理の一例について説明する。図37は、本実施の形態におけるデータマイニング処理の一例を示す図である。

【0139】
図37に示すように、本実施の形態におけるデータマイニング処理においては、セルフトラッキングした日々のイベントデータ、感情状態を示すアイコンおよび脳波シグナル(集中、および、リラックス)などのデータを集積し、多次元空間上で関連性を分析している。そして、本実施の形態におけるデータマイニング処理においては、個人の認知特性および行動特性のパターンを抽出し、当該パターンとパーソナルゲノム情報との関連性を調べている。これにより、各個人が自分自身の傾向に気づくことによって、自分自身の心の状態、行動特性、または、体質傾向を知ることができ、その特性にあわせてセルフコントロールをしていくことで、最も自分自身の幸福度を高める状態へ導くための支援が可能となる。

【0140】
このように、本実施の形態においては、例えば、従来の個人ゲノムシステムにはない非医療分野での感覚、思考、および、行動特性分野の分析を行ってもよい。また、本実施の形態においては、例えば、従来の個人ゲノムシステムにない人種差を考慮したリスク解釈を行ってもよい。また、本実施の形態においては、例えば、従来技術にない行動、感覚、または、思考特性と、遺伝子の個人差と、の関連性分析を行ってもよい。

【0141】
図6に戻り、知的エージェントエンジン102fは、データマイニング部102eにより取得された対話的知識情報を表示部114に表示させることで、ユーザへの対話的知識の提示を行ない(ステップSC-6)、処理を終了する。ここで、知的エージェントエンジン102fは、データマイニング部102eにより取得された対話的知識情報を音声出力部116を介して出力させてもよい。

【0142】
ここで、図38を参照して、本実施の形態における対話的知識提示処理の一例について説明する。図38は、本実施の形態におけるパーソナルゲノム情報環境100の処理の一例を示すフローチャートである。

【0143】
図38に示すように、知的エージェントエンジン102fは、対話的知識情報に含まれるセルフトラッキングデータのタイムライン空間へのマッピングを行なう(ステップSH-1)。

【0144】
そして、知的エージェントエンジン102fは、対話的知識情報に含まれるセルフトラッキングデータの対話的情報提示を行なう(ステップSH-2)。

【0145】
そして、知的エージェントエンジン102fは、対話的知識情報に含まれる遺伝子知識の対話的情報提示を行なう(ステップSH-3)。

【0146】
そして、知的エージェントエンジン102fは、ステップSH-2およびステップSH-3にて行なわれた対話的情報提示により、ユーザの自己発見、および、気づきの支援を行なう(ステップSH-4)。

【0147】
以上で、本実施の形態におけるパーソナルゲノム情報環境100の処理の一例の説明を終える。

【0148】
また、図39を参照して、本実施の形態におけるセルフトラッキングイベントの対話的表示の一例について説明する。図39は、本実施の形態における表示画面の一例を示す図である。

【0149】
図39に示すように、知的エージェントエンジン102fは、日々のイベント、そのときの感情、ならびに、脳波および心拍等の生体シグナルを関連付け、タイムラインにそって、再構成して対話的に表示している。このような表示により、ユーザは、どのような状況でどのような感情または思考を抱き、どのような生体反応を示していたかについて振り返ることができる。また、これらのセルフトラッキングデータを日単位、週単位、または、月単位等のタイムラインにそって表示し、ユーザが習慣的に記録を振り返ることにより、ユーザに自分自身の行動特性、時間の使い方、または、生体シグナルの傾向パターン等に関する気づきを与えることができる。また、このような行動特性、思考特性、および、認知特性のパターンとパーソナルゲノム情報とを関連付けて蓄積し、参加型の科学コミュニティで共有することにより、新たな遺伝子の役割を見出していくためのプラットフォームの実現を可能にする。すなわち、本実施の形態においては、従来技術にない時系列イベントと心身状態との生体シグナルのチャート式統合表示により、対話的自己発見の促進することができる。

【0150】
このように、本実施の形態においては、例えば、従来の医療診断システムにはないユーザの自問自答、および、気づきを支援する機能を有していてもよい。また、本実施の形態においては、例えば、従来の個人ゲノムシステムにはないユーザに気づきを促す対話的機能を有していてもよい。また、本実施の形態においては、例えば、従来技術にないリスクとベネフィットとに関するユーザの反応によるユーザモデリングおよびポリシー選択を実現してもよい。また、本実施の形態においては、例えば、従来技術にないセルフトラッキングデータの対話的表示機能を有していてもよい。また、本実施の形態においては、例えば、従来技術にない個人の行動パターン分析と対話ボードを用いた気づきを促す動機づけが実現されてもよい。また、本実施の形態においては、例えば、従来技術にない感覚、思考、または、行動特性の視覚化を実現してもよい。

【0151】
[本発明を用いたCitizen Scienceプロジェクト]
次に、本発明を用いたCitizen Scienceプロジェクトの具体的事例について、以下に説明する。

【0152】
本実施の形態においては、本発明を用いて、個人が主体的にセルフトラッキングしたデータをコミュニティで共有することにより、新らたな科学上の発見に結びつくプロジェクトを遂行することが出来る。ここで、本実施の形態においては、この従来の方法とは異なる参加型の新しいフレームワークをCitizen Scienceと名付けている。また、本実施の形態においては、本発明が、この参加型コミュニティでのCitizen Scienceの遂行を実践していく上でのプラットフォームとなる。

【0153】
ここで、Citizen Scienceでは、様々なヘルスケア関連などのセルフトラッキングデバイスを使用してデータを蓄積し、参加型のオンラインコミュニティを通じて、様々な科学発見に資するプロジェクトを遂行していく。ここで、セルフトラッキングデバイスとしては、スマートフォン向けの健康・フィットネス系アプリケーション(例えば、睡眠状態を追跡するmyZeo(マイゼオ)、燃焼カロリーおよび睡眠の質を追跡するFitbit(フィットビット)またはBodyMedia(ボディメディア)、心拍数モニタScosche、血中のグルコースの測定を行なうTelcare(テルケア)、または、体重計Withings等)であってもよい。本実施の形態においては、これらのセルフトラッキングデバイスを用いて、例えば、睡眠リズム、糖尿病、または、パーソナリティと、遺伝子と、の関連性の探究を目指したCitizen Scienceが可能である。それぞれのテーマにおいて、本発明で集積されたパーソナルゲノム情報とセルフトラッキングデータとの組み合わせ相関を見出すことにより、科学上の新らたな発見に資するとともに、個人にあった健康の増進もしくは予防、生活習慣の改善、または、行動変容に生かしていくことが期待できる。

【0154】
また、Citizen Scienceの実施方法としては、クラウドソーシング(不特定多数の人々にインターネットを介して分析への参加を依頼する方法)による参加型コホートプロジェクトとして行なわれてもよい。ここで、Citizen Scienceは、参加者の自由意思による自由参加を原則とし、継続的に遂行される。また、参加者は、まずインフォームドコンセントを確認し、次に、調査対象変異の遺伝子型共有へ同意、オンライン調査の回答を行う。参加者へは、Citizen Scienceによって得られた新らたな知見に関して、参加型コミュニティから適宜、個別フィードバックが行なわれてもよい。例えば、参加者は、睡眠習慣の改善、または、ソーシャルインテリジェンススキルの向上といった様々な介入調査への参加も申し出ることが出来てもよい。

【0155】
そして、Citizen Scienceの分析ステップとしては、例えば、下記のような2段階のデザインで実施されてもよい。まず、第1段階としては、クラウドソーシングによる参加型科学調査により、先行して得られた結果が再現されるか分析することにより、仮説構築と仮説検証を行ってもよい。そして、第2段段階としては、第一段階で見出された遺伝的変異と注目する仮説との関連性に因果関係があるのか介入調査を通して分析してもよい。具体的には、遺伝子変異のある群とない群で、モバイルアプリケーション等を用いた様々な介入調査により、調査結果に両群で差があるかどうかを体系的に分析してもよい。ここで、このようなCitizen Scienceのフレームワークを用いることで、下記のような調査デザインが可能となる。

【0156】
まず、一つ目の調査デザインとしては、睡眠リズム調査があり、個人の睡眠リズム(例えば、短時間-長時間、または、朝型-夜型等)に遺伝的変異が関連しているかどうかを探究するCitizen Scienceが遂行可能である。ここで、本実施の形態においては、睡眠習慣記録(表現形質)と遺伝学的データとを用いて、睡眠リズムに関する様々な仮説を検証することが可能である。

【0157】
また、本実施の形態においては、介入調査を通して睡眠習慣が改善されるかどうかの検証を行ってもよい。ここで、介入調査の方法としては、例えば、青色の光を遮断する眼鏡を就寝時間の2時間前から掛けていると、睡眠潜時が短くなり、かつ、徐派睡眠時間が長くなるかという仮説の検証であってもよい。これらは、例えば、myZeo(マイゼオ)データ、遺伝子型データ、および、アンケート調査の組み合わせにより評価することが出来る。また、参加者のセルフトラッキングデバイス、または、自己モニタリング体験を引き出すことによりコミュニティ間でパーソナルな知見を共有化していくことが出来る。

【0158】
ここで、これらの調査で有用なセルフトラッキングデータは、以下のようなものであってもよい。表現形質データとしては、朝型夜型質紙(MEQ)、ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)、ISI(Insomnia Severity Index)、MyZeo(マイゼオ)データ、および、アクチグラフデータ等であってもよい。

【0159】
また、睡眠調査に関連する遺伝子データは、以下のようなものであってもよい。睡眠に関与するSNPsのうち、カフェイン関係のSNPsとしては、サイトクロムP450ファミリー1サブファミリーA(cytochrome P450、family 1、subfamily A:CYP1A2):rs762551、rs2472297、アリル炭化水素受容体(aryl hydrocarbon receptor:AHR):rs4410790、または、アデノシンデアミナーゼ(adenosine deaminase:ADA):rs73598374等であってもよい。

【0160】
また、健全な睡眠プロファイルに関するSNPsとしては、アデノシンA2a受容体(adenosine A2a receptor:ADORA2A):rs5751876、ピリオド3(period 3:PER3):rs57875989、rs228697、AB047536 5-repeat、rs10462021、ピリオド2(period 2:PER2):rs2304669、アデノシンデアミナーゼ(adenosine deaminase:ADA):rs73598374、脳由来神経栄養因子(brain-derived neurotrophic factor:BDNF):rs6265、カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ(catechol-O-methyltransferase:COMT):rs4680(Val158Met)、プリオンタンパク前駆体(prion protein preproprotein:PRNP):rs1799990、アリル炭化水素受容体核内輸送体(aryl hydrocarbon receptor nuclear:ARNTL):rs95215856、アリル炭化水素受容体核内輸送体2(aryl hydrocarbon receptor nuclear 2 :ARNTL2):rs5797225、rs7137588、rs4964059、クロック(CLOCK):rs1801260、rs95215860、アリルアルキルアミン-N-アセチルトランスフェラーゼ(arylalkylamine N-acetyltransferase:AANAT):rs4238989、または、グルタミン酸受容体イオンチャネル型アルファアミノ-3-水酸化-5-メチル-4-イソキサゾールプロピオン酸(glutamate receptor、ionotropic、alpha-amino-3-hydroxy-5-methyl-4-isoxazole propionate 3 isoform:GRIA3):rs687577等であってもよい。

【0161】
また、睡眠障害に関するSNPsとしては、T細胞受容体アルファ鎖C領域(T cell receptor alpha-chain C region:TCRA):rs1154155、プリン受容体(purinergic receptor P2Y11:P2RY11):rs2305795、rs4804122、甲状腺刺激胚因子(thyrotropic embryonic factor isoform 1:TEF):rs738499、または、セロトニン2A受容体(serotonin 2A receptor:5-HT2A):rs6311等であってもよい。

【0162】
ここで、本実施の形態における睡眠および行動データのセルフトラッキングによるCitizen Scienceの一例(個人にあった快適な睡眠習慣の改善)について、図40乃至図45を参照して以下に説明する。

【0163】
まず、本実施の形態における睡眠および行動データのセルフトラッキングによるCitizen Scienceの処理の一例について図40を参照して説明する。図40は、本実施の形態における睡眠および行動データのセルフトラッキングによるCitizen Scienceの処理の一例を示すフローチャートである。

【0164】
図40に示すように、セルフトラッキング情報取得部102aは、モニタリングデバイス部112にてユーザの行動データ(睡眠データ)をセルフトラッキングし、ユーザの睡眠の質の低下を検出し(ステップSI-1)、情報統合エンジンは、睡眠の質(睡眠効率)を定義する指標を導出し、この指標の時系列の変化をユーザに提示する。ここで、モニタリングデバイス部112により得られる睡眠データとしては、起床時間、レベル1睡眠時間(浅い眠り)、レベル2睡眠時間(深い眠り)、または、覚醒時間の時間変化であってもよい。

【0165】
また、モニタリングデバイス部112にてセルフトラッキングされる他の行動データとしては、生体情報(脳波、心拍、または、体重)、行動情報(消費カロリー、歩数、習慣情報(就寝時間、起床時間、または、睡眠の深さ)、人間関係情報(SNS上でのインタラクションデータ)、PCの操作行動情報(キーボードとマウスによるPCの入力速度、エラーレイト)、または、感情情報(アイコンを用いた自己申告による感情抽出)、体重、BMI、体脂肪率、骨格筋率、基礎代謝、内臓脂肪レベル、体年齢、活動カロリー、総消費カロリー、運動距離、脂肪燃焼、基礎体温、食欲増加の有無、いらいらの有無、サプリメントの摂取有無、日中の眠気の有無、就床時刻、就床時間、睡眠時間、または、むくみの有無等であってもよい。

【0166】
ここで、図41を参照して、本実施の形態におけるモニタリングデバイス部112にて得られる睡眠関連データの一例について説明する。図41は、本実施の形態におけるモニタリングデバイス部112にて得られる睡眠関連データ変化グラフの一例を示す図である。

【0167】
図41に示すように、本実施の形態におけるモニタリングデバイス部112では、ユーザの就床時間、レベル1睡眠時間、レベル2睡眠時間、および、覚醒時間をセルフトラッキングできる。

【0168】
また、図42および図43を参照して、本実施の形態における情報提示機能の一例について説明する。図42および図43は、本実施の形態における情報提示の一例を示す図である。

【0169】
本実施の形態における情報統合エンジンによる情報提示機能により、ユーザは、様々な情報表示を対話的に取得できる。図42に示すように、情報統合エンジンは、睡眠の質を定義するMyFinder睡眠スコアを導出し、当該MyFinder睡眠スコアの時系列の変化をユーザに提示してもよい。すなわち、情報統合エンジンは、注目指標の発見と睡眠効率の指標の導出とをしている。

【0170】
ここで、MyFinder睡眠スコアは、睡眠時間、レベル1睡眠時間(浅い眠り)、レベル2睡眠時間(深い眠り)、および/または、覚醒時間などのセルフトラッキングデータから、睡眠効率として解釈できる指標として制御部102が計算式を自動導出したものであってもよい。ここで、睡眠効率は、脳波解析的に脳が実際に深い睡眠ステージにあった時間の全就寝時間に対する割合をパラメータで重みづけした指標であってもよい。図42に示すように、睡眠スコアを時系列にしてみると、下がり続けていることが認められた。なぜ睡眠スコアが下がっているのか、どうしたら上げられるか、が今後の課題となっている。

【0171】
また、本実施の形態において、データ分析から得られた知見としては、対話的にデータの関連性を調べていくことにより、睡眠習慣の特徴的な傾向が得られた。例えば、睡眠効率を縦軸に、横軸に就寝時間を2か月間分のデータについてプロットすることにより、就寝時間が長くなるほど、睡眠効率が下がっていることが分かった。また、就寝時間が長いほど、レベル1の睡眠時間(浅い眠り)は長くなることが分かった。ただし、睡眠効率は必ずしも高まっていない(たくさん寝ても睡眠効率が上がらない)ことから睡眠効率をもっと上げる余地がある可能性が示唆された。また、睡眠効率は何時に寝るかには関係がないことも分かった。また、睡眠パターンに規則性がないかを調べたところ、サラリーマンなどのように土日と平日とで生活リズムに変化が大きくあるようなケースでは、睡眠リズムのパターンにも特徴的な変化が見出される可能性があることが分かった。しかし、生活リズムが土日、平日で変わらないユーザの場合には、睡眠リズムをヒートマップで可視化しても特徴的なパターンは見いだせないことが分かった。

【0172】
また、図43に示すように、情報統合エンジンは、就寝時間に対するレベル1睡眠時間の変化、または、就寝時間に対するMyFinder睡眠スコアの変化をユーザに提示してもよい。

【0173】
図40に戻り、データマイニングエンジン102e(データマイニング部)は、ユーザの睡眠の質と、ユーザの生体情報および行動情報などの30変数間の相関を解析する(ステップSI-2)。

【0174】
ここで、図44を参照して、本実施の形態におけるデータマイニングエンジン102eによる睡眠データのデータマイニングの一例について説明する。図44は、本実施の形態におけるデータマイニングエンジン102eによる解析結果の一例を示す図である。

【0175】
図44に示すように、データマイニングエンジン102eは、睡眠スコア、習慣情報、または、行動情報に対する回帰分析を行うことにより、睡眠の質と関連性が見出された行動指標の洗い出しをすることができる。すなわち、データマイニングエンジン102eは、データの相関性の分析および可能性の検討ができる。すなわち、図44に示すように、データマイニングエンジン102eは、30変数の相関を解析し、自動的に相関の高かった変数を抽出してもよい。すなわち、図44には、相関マトリックスの実行例の一部が示されており、運動量と睡眠との相関が強く検出されている。特に図44においては、2つの仮説となりうる相関が見つかった。(1)日々の運動量と睡眠スコア、および、(2)就床時刻と睡眠スコア、この2つの要素を改善すれば、睡眠効率が高まるという仮説が提示された。また、関連するパーソナルゲノム知識データベース106cから、就寝前のブルーライトの遮断が睡眠スコアの向上に寄与する可能性が示唆された。

【0176】
図40に戻り、制御部102は、睡眠の質とユーザの生体情報または行動情報との間に関連を発見したか否か判定する(ステップSI-3)。

【0177】
そして、知的エージェントエンジン102fは、ステップSI-3にて制御部102により睡眠の質とユーザの生体情報または行動情報との間に関連を発見したと判定された場合(ステップSI-3:Yes)、行動または習慣の変化と、それに伴う睡眠の質またはパフォーマンスの低下の可能性と、を提示し、行動または習慣の改善を提案し(ステップSI-4)、処理をステップSI-6に移行させる。これにより、ユーザは対話的に自分にあった睡眠習慣を検討し、試行錯誤しながら進めていく。

【0178】
一方、知的エージェントエンジン102fは、ステップSI-3にて制御部102により睡眠の質とユーザの生体情報または行動情報との間に関連を発見したと判定されていない場合(ステップSI-3:No)、睡眠の質の低下状況と、睡眠質問表から得られるユーザへのアドバイスと、を表示部114に表示する(ステップSI-5)。

【0179】
そして、制御部102は、モニタリングデバイス部112にてその後のユーザの習慣、行動、睡眠および生体情報の変化をモニタリングし、ユーザへフィードバックする(ステップSI-6)。

【0180】
そして、制御部102は、ユーザへの提示内容とそれに対する睡眠パフォーマンス変化とをパーソナルゲノム知識データベース106cに記録し(ステップSI-7)、処理を終了する。これにより、記録したデータをコミュニティで共有化し、記録したデータと睡眠習慣の有効性または遺伝子との関わりを探る様々な仮説を検証するためのCitizen Scienceプロジェクトに参加することが出来る。

【0181】
ここで、図45を参照して、本実施の形態におけるデータマイニングにより得られた仮説に基づくアクションプランの一例について説明する。図45は、本実施の形態におけるアクションプランの実行前後の睡眠スコアの一例を示す図である。

【0182】
ここで、本実施の形態におけるデータマイニングにより得られた仮説として、1日平均1万歩以上の運動、ブルーライト遮断メガネ、床寝時間1時間半~3時間までのPCの使用制限(スマートフォンを使わない)、および、サプリメントをとるなどの生活習慣の変化が、睡眠の質を変化させるとの仮説を立て、検証した。

【0183】
本実施の形態においては、「眠りの質の変化」を、テスト前とテスト後の睡眠スコアの分布を比較することにより検証した。図45に示すように、テスト実施後に睡眠スコアが全体的に高くなっており、睡眠の質が向上、すなわち、仮説が立証されていることが分かる。すなわち、生活習慣の変化の結果、睡眠スコアが12パーセント増加している。つまり、睡眠効率の低下が継続的に続いていることを、ユーザが実際のセルフトラッキングデータから認識し、睡眠効率を高めるための仮説を立てて、生活習慣を変化させた結果、睡眠効率が高めることが出来た。これはユーザが、日々のセルフトラッキングデータから気づきを得て行動変化、および、意識変化を引き起こした結果である。ブルーライトカットレンズの使用、寝る前に数時間PCを使わないようにしたこと等が眠りの質の変化をもたらした可能性が高い。今後、どの要素がどの程度、寄与して睡眠の質が改善していったのか、そのような睡眠習慣の変化が、個人的な効果なのか、一般的に有効なのかCitizen Scienceを通じて明らかにしていくことが期待される。

【0184】
このように、睡眠リズムに関するCitizen Scienceを遂行することにより、様々な睡眠リズムに関する仮説を構築し、それらの仮説を検証していくことが期待される。特に、本発明を適用することにより、最適な睡眠時間、または、朝型もしくは夜型の傾向と、体内時計リズムまたは遺伝子と、の関わりについてのCitizen Scienceが可能である。

【0185】
なお、本実施の形態においては、本発明を用いて、実際にユーザ(20代女性参加者)に対して、4月間(2012年10月~2013年2月)、快適な睡眠を得るために行動データをトラッキングし、データを分析することによって気づきを得ることで、睡眠の質が改善させることに成功している。ここで、本実施の形態においては、ユーザが睡眠効率を上げること、セルフトラッキングデータに基づき睡眠の質を向上させること、および、睡眠習慣の改善プランを見出すこと等を動機として、快適な睡眠(個人にあった深い睡眠の効率を高める)ことをプロジェクトの目的として実施された。

【0186】
また、二つ目の調査デザインとしては、肥満/II型糖尿病予防調査があり、個人の肥満または糖尿病リスクに遺伝的変異による体質的要素関連しているかどうかを探究するCitizen Scienceが遂行可能である。ここで、食生活および血糖値変化に関する記録(表現形質)と遺伝学的データとを用いて、肥満や糖尿病体質に関する様々な仮説を検証することが可能となる。

【0187】
また、本実施の形態においては、介入方法としては、就寝前の摂食制限、運動、または、ダイエットプログラムなどの食習慣の変化により、体重または血糖値が改善されるかどうかの検証を行うことが出来る。ここで、血糖値の測定には、Telcare(テルケア)を用いた血中グルコースのセルフトラッキングを行ってもよい。遺伝子データを用いた仮説検証としては、先行調査の介入調査によって明らかになったインスリン耐性に関与するSNPsとの関係を調査してもよい。簡易なセルフトラッキングデバイスを用いた主体的なCitizen Scineceへの参加は、参加者自身の予防に対する意識を高め、様々な自己モニタリング体験のコミュニティでの共有化を通して、積極的な意識/行動変化を引き出していくことが期待される。

【0188】
ここで、これらの糖尿病調査に関連する遺伝子データは、以下のようなものであってもよい。糖尿病に関与するSNPsのうち、休息中の心拍数に関連するSNPsとしては、カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ(catechol-O-methyltransferase:COMT):rs4680(Val158Met)、コネキシン43(connexin 43:GJA1):rs9398652、rs11154022、ミオシン重鎖6(myosin heavy chain 6:MYH6):rs452036、rs365990、ミオシン重鎖7(myosin heavy chain 7:MYH6):rs223116、遺伝子間領域:rs17287293、溶質輸送体ファミリー35メンバーF1(solute carrier family 35 member F1:SLC35F1):rs281868、溶質輸送体ファミリー12メンバーA9(solute carrier family 12:SLC12A9):rs314370、不活性Ufm1特異的プロテアーゼ1(inactive UFm1-specific protease 1:UFSP1):rs12666989、脂肪酸脱飽和酵素(fatty acid desaturase 1:FADS1):rs174547、または、CD34抗原(CD34 antigen:CD34):rs2745967等であってもよい。

【0189】
また、インスリン耐性に関与するSNPsとしては、転写因子7様2(transcription factor 7-like 2:TCF7L2):rs7903146、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(peroxisome proliferator-activated receptor:PPARG):rs1801282、rs6802898、rs2197423、内向き整流性カリウムチャネルJ11(potassium inwardly-rectifying channel J11:KCNJ11):rs5219、インスリン様成長因子2 mRNA結合タンパク(insulin-like growth factor 2 mRNA binding protein 2:IGF2BP2):rs4402960、造血系発現ホメオボックス(hematopoietically expressed homeobox:HHEX):rs1111875、CDK5誘導性サブユニット関連タンパク(CDK5 regulatory subunit associated protein:CDKAL1):rs4712523、溶質輸送体ファミリー30メンバーA8(solute carrier family 30 member A8:SLC30A8):rs13266634、ウォルフラミン(wolframin:WFS1):rs10012946、サイクリン依存性キナーゼ阻害因子2A(cyclin dependent kinase inhibitor 2A:CDKN2A):rs2383208、電位開口型カリウムチャネル(potassium voltage-gated channel、KQT-like:KCNQ1):rs2237892、または、メラトニン受容体1B(melatonin receptor 1B:MTNR1B):rs1387153等であってもよい。

【0190】
また、三つ目の調査デザインとしては、パーソナリティ調査があり、認知心理学分野等で用いられていた様々な心理分析質問票等の行動特性問診表、または、実際の行動データを用いて、個人のパーソナリティと関連する様々な心理的仮説を検証する認知心理学調査または社会心理学調査がCitizen Science により遂行可能である。ここで、心理学的データとパーソナルゲノム情報とを組み合わせることにより、認知特性(メンタルパフォーマンス)またはソーシャルインテリジェンス(社会的知性)と遺伝子との関連性を探る調査を行うことが出来る。本実施の形態においては、例えば、ソーシャルインテリジェンスの認知的特性(楽観性、共感性、外向性、および、利他性)に遺伝的変異が関連している可能性を検証することが出来る。また、介入調査を通してソーシャルインテリジェンススキルが改善されるかどうかの検証も行うことが出来る。

【0191】
ここで、パーソナリティ調査で有用なセルフトラッキングデータは、以下のようなものであってもよい。表現形質データのうち、楽観性、共感性、外向性、および、利他性の表現形質の評価には、広く認められているオンライン調査手段を用いてもよい。

【0192】
例えば、一般的な性格指標としては、主要5因子性格検査(開放性、外向性、誠実性、同調性、および、神経症的傾向):44問(必須)、または、改訂版NEO人格インベントリー(NEO-PI-R):300問(選択)等を用いてもよい。

【0193】
また、共感性の評価のうち、自己報告による共感性の評価としては、IRI:対人反応性指標:28問(必須)、または、共感度合いテスト(バロン・コーエン):60問(選択)等を用いてもよい。また、行動の共感性の評価としては、まなざしからの心的状態の読み取り(バロン・コーエン)(選択)、ビデオとオーディオ共感テスト、映画の心情読み取り(バロン・コーエン)(選択)、または、声の心情読み取り(バロン・コーエン)(選択)等を用いてもよい。また、楽観性の評価としては、改訂版楽観性尺度:10問(必須)等を用いてもよい。

【0194】
また、外向性の評価としては、主要5因子性格検査(開放性、外向性、誠実性、同調性、神経症的傾向):44問(必須)等を用いてもよい。また、利他性としては、改訂版NEO人格インベントリー(NEO-PI-R):セクションA3:10問(必須)等を用いてもよい。

【0195】
また、これらのパーソナリティ調査に関連する遺伝子データは、以下のようなものであってもよい。なお、以下の、楽観性、共感性、外向性、または、利他性との関与が示唆される遺伝子内多型のうち、少なくとも3つを検討するようにしてもよい。パーソナリティに関連するSNPsとしては、オキシトシン受容体(oxytocin receptor:OXTR):rs53576、ドーパミンD2受容体/アンキリン反復及びカイネースドメイン含有1(Ankyrin repeat and kinase domain containing 1:ANKK1):rs1800497、カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ(catechol-O-methyltransferase:COMT):rs4680(Val158Met)、または、コルチコトロピン放出ホルモン受容体(corticotropin-releasing hormone receptor 1:CRHR1)等であってもよい。

【0196】
ここで、本実施の形態におけるパーソナリティと遺伝子(Social Intelligence)とに関するCitizen Scienceの一例について、図46を参照して以下に説明する。図46は、本実施の形態におけるOXTR遺伝子多型の変異とEQテストおよびIRIテストとの関係の一例を示す図である。

【0197】
まず、本実施の形態におけるユーザのパーソナリティ(個性)と遺伝子とに関するCitizen Science(個性発見)においては、ソーシャルインテリジェンスの認知的特性(楽観性、共感性、外向性、または、利他性)に遺伝的変異が関連している可能性があるとの仮説を立て、検証した。

【0198】
ここで、認知特性(メンタルパフォーマンス)またはソーシャルインテリジェンス(社会的知性)と遺伝子との関連性を探る試みは、最近の新しい検証分野である。近年、個人の遺伝子プロファイルとソーシャルインテリジェンスの特徴との関係について、いくつかの興味深い報告がなされている。本実施の形態においては、これらの最新のソーシャルインテリジェンスの遺伝的特性に関する報告を、遺伝学的データとアンケートへの回答(表現形質)によって検証する。また、介入調査を通してソーシャルインテリジェンススキルが改善されるかどうかの検証を試みてもよい。

【0199】
本実施の形態においては、遺伝子型データとして以下の、楽観性、共感性、外向性、または、利他性との関与が示唆される遺伝子内多型のうち、少なくとも3つを検討してもよい。すなわち、遺伝子内多型は、オキシトシン受容体(oxytocin receptor:OXTR):rs53576、ドーパミンD2受容体/アンキリン反復およびカイネースドメイン含有1(Ankyrin repeat and kinase domain containing 1:ANKK1):rs1800497、カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ(catechol-O-methyltransferase:COMT):rs4680(Val158Met)、または、コルチコトロピン放出ホルモン受容体(corticotropin-releasing hormone receptor 1:CRHR1)等であってもよい。

【0200】
また、本実施の形態においては、楽観性、共感性、外向性、または、利他性の表現形質の評価には、以下の広く認められているオンライン調査手段を用いてもよい。すなわち、オンライン調査手段は、一般的な性格指標、主要5因子性格検査(開放性、外向性、誠実性、同調性、および、神経症的傾向):44問(必須)、または、改訂版NEO人格インベントリー(NEO-PI-R):300問(選択)等であってもよい。

【0201】
また、本実施の形態においては、共感性の検証のうち、自己報告による共感性の検証としては、IRI:対人反応性指標:28問(必須)、または、共感度合いテスト(バロン・コーエン):60問(選択)等を用いてもよい。また、行動の共感性の検証としては、まなざしからの心的状態の読み取り(バロン・コーエン)(選択)等を用いてもよい。また、ビデオとオーディオ共感テストとしては、映画の心情読み取り(バロン・コーエン)(選択)、または、声の心情読み取り(バロン・コーエン)(選択)等を用いてもよい。

【0202】
また、本実施の形態においては、楽観性の検証としては、改訂版楽観性尺度:10問(必須)等を用いてもよい。また、外向性の検証としては、主要5因子性格検査(開放性、外向性、誠実性、同調性、神経症的傾向):44問(必須)等を用いてもよい。また、利他性の検証としては、改訂版NEO人格インベントリー(NEO-PI-R):セクションA3:10問(必須)等を用いてもよい。

【0203】
ここで、これら検証の実施方法としては、クラウドソーシング(不特定多数の人々にインターネットを介して調査を依頼する方法)による参加型コホート調査として行なわれてもよい。また、これら検証は、自由参加、継続型で、第一段階の調査として、100人以上の参加者を募ってもよい。また、これら検証は、インターネットを介するジェノメラコミュニティにおいて、調査に必要な人員の募集、及び、調査が施行されてもよい。ここで、参加者は、まずインフォームドコンセント、次に、調査対象変異の遺伝子型共有へ同意、オンライン調査の回答を行ってもよい。参加者へは、個別フィードバック(すなわち、特性情報取得部102cにより取得されたユーザのパーソナリティに関する個性予測情報の提供等)が行なわれ、希望者はソーシャルインテリジェンスのスキル構築のための介入調査への参加を申し出ることが出来る。

【0204】
また、検証段階における第1相として、特性情報取得部102cは、クラウドソーシングによる参加型コホート調査において、先行調査での結果が再現されるか調査してもよい。そして、第2相として、特性情報取得部102cは、第一相で見出された遺伝的変異とソーシャルインテリジェンス特性と、の関連性に因果関係があるのか介入調査を通して分析(調査)してもよい。具体的には、特性情報取得部102cは、遺伝子変異のある群とない群で、モバイルアプリケーション等を用いたソーシャルインテリジェンスのスキル向上の評価値に差があるかどうかを体系的に分析(調査)し、個性予測情報を取得てもよい。

【0205】
ここで、図46には、本実施の形態におけるパーソナリティと遺伝子とに関するCitizen Scienceの分析結果の一例として、15人の参加者を対象にOXTR遺伝子多型(SNP:rs53576)の変異とEQテストおよびIRIテストとの関係を示している。図46に示すように、本Citizen Scienceにおいては、参加人数が十分に多くはないため、確定的なことは結論付けられないが、GG型の遺伝子多型をもつ群は、AG/AA型の群よりも、EQおよびIRIテストの結果が平均的に高まるというデータが得られている。これは、前述したOXTR遺伝子の多型に、Gアレルを2つ持つ人は、そうでない人に比べて、共感性および楽観性が高い可能性があることを示唆している。なお、本実施の形態においては、前述の調査計画に記載したソーシャルインテリジェンスのスキル向上に関する介入調査を行ってもよい。具体的には、ユーザと対話的にチャットによるバーチャルコーチングを行うことが出来るプログラムを用いて、ユーザのEQやIRIテストの結果が、バーチャルコーチングによって向上するかどうかを検証してもよい。

【0206】
[他の実施の形態]
さて、これまで本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実施の形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施の形態にて実施されてよいものである。

【0207】
例えば、パーソナルゲノム情報環境提供装置100がスタンドアローンの形態で処理を行う場合を一例に説明したが、パーソナルゲノム情報環境提供装置100は、クライアント端末(パーソナルゲノム情報環境提供装置100とは別筐体である)からの要求に応じて処理を行い、その処理結果を当該クライアント端末に返却するようにしてもよい。

【0208】
また、実施の形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。

【0209】
このほか、上記文献中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。

【0210】
また、パーソナルゲノム情報環境提供装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。

【0211】
例えば、パーソナルゲノム情報環境提供装置100の各装置が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、後述する、コンピュータに本発明に係る方法を実行させるためのプログラム化された命令を含む、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じてパーソナルゲノム情報環境提供装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部106などには、OS(Operating System)と協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。

【0212】
また、このコンピュータプログラムは、パーソナルゲノム情報環境提供装置100に対して任意のネットワーク300を介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。

【0213】
また、本発明に係るプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USBメモリ、SDカード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM、EEPROM、CD-ROM、MO、DVD、および、Blu-ray Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。

【0214】
また、「プログラム」とは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードやバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OS(Operating System)に代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成、読み取り手順、あるいは、読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。

【0215】
記憶部106に格納される各種のデータベース等(習慣情報データベース106a、生体信号情報データベース106b、および、パーソナルゲノム情報データベース106c)は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。

【0216】
また、パーソナルゲノム情報環境提供装置100は、既知のデスクトップ型またはノート型のパーソナルコンピュータ、携帯電話、スマートフォン、PHS、およびPDA等の携帯端末装置、ならびに、ワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、該情報処理装置に任意の周辺装置を接続して構成してもよい。また、パーソナルゲノム情報環境提供装置100は、該情報処理装置に本発明の方法を実現させるソフトウェア(プログラム、データ等を含む)を実装することにより実現してもよい。

【0217】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じて、または、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施の形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施の形態を選択的に実施してもよい。

【0218】
[本実施の形態のまとめ]
本実施の形態における提案手法によれば、ユーザへの気づき、発想支援、および、メンタルモデル等の提供により、従来のコーチング、または、発想支援システムとの差別化をしている。

【0219】
従来のほとんどの自己啓発プログラムおよびコーチングは、経験的に体系化されたものであり、科学データの蓄積によるものではなかった。すなわち、コーチングを支援するシステムにおいて、過去に行っていたコーチング等を自動化することは行なわれているが、習慣記録、生体情報記録、および、遺伝子情報等のデータを蓄積し、科学的エビデンスに基づき、行動特性の発見、および、新たな気づきを促すものではなかった。

【0220】
一方で、本実施の形態における提案手法(例えば、図6のステップSC-4乃至SC-6の処理等)によれば、自分自身の状態を問答形式の主観評価のみならず、生体シグナル(脳波、心拍数、睡眠波形、血糖値、および、運動量等)などの情報を簡単にセルフトラッキングして統合し、時系列イベントとしてチャート状に表示させる機能により、ユーザが自己発見的、および、対話的に自分の行動特性を発見し、データにもとづいた科学的エビデンスを蓄積し自分にあった自己啓発方法や目標を見出していくのを支援することができる。さらに、本実施の形態における提案手法によれば、個人の遺伝子情報を取り入れることにより、個人しか持ちえない特徴を考慮して行動特性、または、新たな気づきを見出していくのを支援することができる。

【0221】
したがって、本実施の形態における提案手法によれば、従来の医療診断システムのように、コンピュータが診断結果を明示的に提示するのではなく、知的エージェントエンジン102fによってユーザ自身が過去に蓄積したデータ、および、ユーザが信頼しているヒトの意見が科学的エビデンスを交えて、対話的に提示されるので、ユーザは、受動的に結果を受け取るのではなく、より能動的に自分自身の状態、思考、および、行動特性を自己発見的に見出していく意識を高めることができる。さらに、本実施の形態における提案手法によれば、知的エージェントエンジン102fによって自分自身の過去の記録管理データ、および、科学的知見を対話的に自問自答することを支援することができることで、ユーザが無理なく自己発見の習慣を身につけていくことができる。また、従来のバイオフィードバックなどによるコーチングシステムにおいて、個人の遺伝情報を用いるものはほとんど無かったが、本実施の形態における提案手法によれば、パーソナルゲノム知識データベース106cを用いることによって、個人的な特徴を考慮して行動特性、または、新たな気づきを見出していくことが支援できるようになる。また、従来の遺伝子情報システムにおいては、医学的診断を目的とするものが主流であったが、本実施の形態における提案手法によれば、習慣記録データベース106aに記憶されたユーザ本人の日常の行動特性と、パーソナルゲノム情報と、を情報統合エンジン102dにより統合することにより、思考、感覚、および、行動特性と、遺伝子と、の相関を見出すデータを収集し、ユーザ本人に新たな気づきをもたらすとともに、従来の医学研究の枠をこえて認知科学および行動科学分野でパーソナルゲノム情報を用いた新たな科学発見のためのデータを収集することができる。

【0222】
また、本実施の形態における提案手法によれば、人種差を考慮可能な医療以外の個人ゲノムアプリケーション等の提供により、従来の個人ゲノムシステム、および、医療診断システムとの差別化をしている。すなわち、本実施の形態における提案手法によれば、人種差を考慮したより信頼性のある予測モデルの構築を行なっている。

【0223】
また、従来の個人ゲノムシステムは、病人を対象にしており、予防医療に主眼がおかれ、医療以外の応用はあまり想定されていなかった。また、従来の個人ゲノムシステムでは、医療機関に届け出をした患者と健康なヒトと間に、遺伝統計的に有意な遺伝子変異の違いがあるかどうかを比較し、疾患に関連する遺伝子を探索するのが主流であった。また、個人ゲノムおよび体質(病気のリスク予測、または、薬効等)は、人種差の影響を多く受けるが、確立された計算モデルはなかった。また、個人ゲノムと、行動特性、感覚特性、または、思考特性と、の関連性を探る研究はあまりなされていなかった。

【0224】
一方で、本実施の形態における提案手法(例えば、図6のステップSC-3乃至ステップSC-6の処理等)によれば、一般の健康なヒトが個人ゲノム情報と、日々のセルフトラッキングデータと、を簡単に蓄積していく仕組みを導入することにより、従来想定されなかった健康なヒトの行動特性と遺伝子との関連性を見出すことを可能としている。また、本実施の形態における提案手法によれば、これまで主に病気のヒトを対象にしていたシステムからでは見出されてこなかった新しい科学的知見を発見する枠組みを提供している。また、本実施の形態における提案手法によれば、同じ人種のデータを層別化して解析し人種差に応じたリスク推定を行うことにより、信頼性の高い予測モデルを提供できる。

【0225】
したがって、本実施の形態における提案手法によれば、これまでパーソナルゲノム情報の提供対象とされてこなかった健康なヒトに対して、パーソナルゲノムデータとセルフトラッキングデータとの統合機能、および、データマイニングによる知識獲得機能を提供することができる。それのより、本実施の形態における提案手法によれば、これまで病気のヒトを対象にしていたシステムからでは見出されてこなかった、新しい科学的知見を見出すことができる可能性がある。すなわち、本実施の形態における提案手法によれば、従来あまり対象とされてこなかった非医療分野での関連遺伝子探索、特に、感覚、思考、または、行動特性と遺伝子との関連性についての情報を提供することができる。また、従来の個人ゲノムシステムのリスク予測モデルでは、主に白人の疾患関連解析結果に基づいているが、実際には人種差の違いは疾患リスクに大きな影響を与えており、例えば、欧米人と日本人との糖尿病の発症メカニズムやリスクは非常に異なることが指摘されている。そこで、本実施の形態における提案手法では、データマイニングによる知識獲得機能を用いて、人種差の影響を考慮した疾患リスク予測モデルを適用することができるので、日本人等にも適用可能な人種差を考慮した疾患リスクの予測ができるようになる。

【0226】
また、本実施の形態における提案手法によれば、簡単なセルフトラッキングの提供により、従来の生体シグナルデータ取得システム、ライフログ、および、参加型コミュニティ支援システムとの差別化をしている。すなわち、本実施の形態における提案手法によれば、従来の遺伝子探索研究の枠組みとは全く異なる「参加型」の科学発見フレームウークを分析し、新たなパーソナルゲノム情報環境を実現している。

【0227】
また、従来、生体シグナルデータの取得においては、一般のヒトがデータを得るためには、医療機関、または、特別な環境および器具が必要であったため、高額な費用も必要であった。また、一般のヒトが健康に関する科学的知識を得るためには、専門医等による専門的な知識が必要であり、敷居が高いものとなっていた。

【0228】
一方で、本実施の形態における提案手法(例えば、図6のステップSC-2、および、ステップSC-4の処理等)によれば、従来医療機関および特別な環境で得ていた様々な生体シグナルデータ(脳波、心拍、または、睡眠波形等)をモバイル端末を用いて容易に取得し、さまざまな生体シグナルデータと主観データおよび科学的知識とを統合し、分かりやすく表示する仕組みを導入している。それにより、本実施の形態における提案手法によれば、一般のヒトが簡単に自らの健康情報、または、行動特性情報をセルフトラッキングし記録していくことが可能となり、ユーザのセルフトラッキングデータと、当該ユーザしか持ちえない遺伝子情報と、を組み合わせることで、一般の医学、および、健康に関する知見を個人適応化することができる。すなわち、本実施の形態における提案手法によれば、個人の遺伝子情報を積極的に用いることで、従来経験的に体系化されていたプログラムおよび知見を科学データの蓄積により再発見および再検証することを可能としている。

【0229】
したがって、本実施の形態における提案手法によれば、セルフトラッキングデータの情報統合機能により、従来医療機関などで用いられた生体シグナルデータをモバイル端末を用いて容易に取得し、統合することができる。これにより一般のヒトが、医学的な専門知識がなくても、自分自身の健康状態や心身状態を確認し、健康に関する科学的知識を得ることができる。また、本実施の形態における提案手法によれば、感情またはイベントを心身状態シンボルとして表現し、状態を記録する機能により、心身状態シンボルと生体シグナルとイベント情報とを関連付けることが可能になる。これにより、従来技術にはない心身状態と生体シグナルと時系列イベントとの統合表示が可能となるため、個人の対話的自己発見を促進することができる。

【0230】
また、本実施の形態における提案手法によれば、ユーザにあったポリシーステートメントを選択可能にすることで、従来の個人適応型システム、および、コミュニティ支援システムとの差別化をしている。

【0231】
また、従来、遺伝子情報を含む個人情報を科学発見のコミュニティに共有化することは、プライバシー保護の観点から抵抗を持つヒトが多かった。また、情報を共有化して参加型プロジェクトに参加する際のリスクとベネフィットについての判断材料が少なく、積極的にCitizen Scienceプロジェクトに参加することに抵抗感があった。

【0232】
一方で、本実施の形態における提案手法(例えば、図6のステップSC-6の処理等)によれば、多くのヒトがパーソナルゲノムに関してどう感じるかについての調査を実施し、その傾向の分析結果に基づき、リスクとベネフィットに関するパターンを分類している。それにより、本実施の形態における提案手法によれば、各個人にあった参加ポリシーを提示することによってコミュニティへの参加意識を高めることができる。また、本実施の形態における提案手法によれば、個人にあったポリシーステートメントに応じて、情報開示の範囲を定義し、プライバシー情報を保護することにより、これまでより安心感をもってコミュニティに参加することができる。

【0233】
したがって、本実施の形態における提案手法によれば、個人がパーソナルゲノム情報利用についてどう感じるかについての調査を実施し、リスクとベネフィットとの分析により個人の行動パターンを分類することで、その人にあった参加ポリシーをコミュニティに提示することができるので、個人がより安心感をもってコミュニティに参加することができる。

【0234】
ここで、図47を参照して、本実施の形態における参加ポリシーの提示処理の一例について説明する。図47は、本実施の形態における参加ポリシーの提示処理の一例を示す図である。

【0235】
図47に示すように、本実施の形態における参加ポリシーの提示処理では、システムにログインした多くのユーザがパーソナルゲノムに関してどう感じるかについての調査を実施し、常にクローラーが起動してユーザ情報を蓄積および解析することで、その傾向の分析結果に基づき、リスクおよびベネフィットに関するパターンを分類して、各個人にあった参加ポリシーを提示している。

【0236】
また、本実施の形態における提案手法によれば、習慣づけのフィードバックにより、従来のセルフトラッキングシステムとの差別化をしている。

【0237】
また、従来、自分自身の日々の行動記録を取り続けることは、健康意識および好奇心がかなり高いなど、個人に高い動機がなければ、たとえセルフトラッキング操作が簡単だとしても、コストが高いものであった。

【0238】
一方で、本実施の形態における提案手法(例えば、図6のステップSC-1、および、ステップSC-6の処理等)によれば、パーソナルゲノムに関する社会統計調査の分析結果と社会心理学的知見とに基づき、システムが個人の行動特性パターンを分析し、個人の動機および能力に応じて、適切なタイミングで対話的フィードバックを行うことにより、個人の動機を高め、個人にあった心身ともに健康なライフスタイル習慣をコーチング支援していくことができる。

【0239】
また、本実施の形態における提案手法によれば、モバイル端末上で、対話ボードに様々なアイコンが表示され、システムが優先度を高いと判断したアイコンは大きくメッセージつきで表示され、ユーザのマウス操作によりアイコン位置、および、サイズのアニメーション機能により、ユーザの気づきを対話的に促し、動機や参加意識の向上を促すことができる。

【0240】
ここで、図48を参照して、本実施の形態における対話ボードの一例について説明する。図48は、本実施の形態における対話ボードの一例を示す図である。

【0241】
図48に示すように、本実施の形態における対話ボードには、ユーザのシステムへのログインにより、いろいろなアイコンが表示され、システムにより優先度が高いと判断したものは大きく、メッセージつきで表示され、ユーザのマウス操作によりアイコン位置、および、サイズがアニメーションする。

【0242】
また、本実施の形態における提案手法によれば、従来の発達障害者支援システムとの差別化をしている。

【0243】
また、発達障害者は、感覚特性や行動特性が他者と異なることで本人の無意識な行動が違和感を持って周囲に受け止められ、そのために社会的ストレスおよび苦痛を感じることが多かった。また、発達障害者本人も、周囲のヒトが違和感を持つ原因を見出すことができず、周囲のヒトの発達障害に対する理解も少ないなかで、組織の中で自尊心を低め、精神的ストレスを感じることが多かった。また、発達障害者に対する薬物療法を含めた治療も行われているが、発達障害の診断は難しいうえ、薬物療法は対症療法が中心で誤診、または、副作用が生じるケースも少なくなかった。また、発達障害者の自立を支援するカウンセリング、および、ジョブコーチも立ち上がってはいるが、専門的なカウンセリングができる人材も不足しており、発達障害者の社会参加に対する十分な社会的理解も得られていない。

【0244】
そこで、本実施の形態における提案手法(例えば、図6のステップSC-3、ステップSC-5、および、ステップSC-6の処理等)を用いることにより、発達障害者本人が、自分自身の行動、感覚、および、思考特性と、他者の行動、感覚、および、思考特性と、の違いを知ることにより、自分で認識している自己と他者とから見えている自己の範囲を広げることができる。すなわち、本実施の形態における提案手法を用いることにより、発達障害者本人が、コミュニケーション心理学におけるジョハリの窓(対人関係における気づきのグラフモデル)における解放の窓を広げること、また、周囲のヒトが、本実施の形態における提案手法を用いることにより、発達障害者と健常者との行動、感覚、または、思考特性の違いに気づくことによって、無意識に生じていたかも知れない偏見および差別意識に気づき、相互理解を深めるきっかけをえることができる。また、本実施の形態における提案手法を用いることにより、発達障害者と健常者との個性の違いを認め合い、尊重しようという意識を高めることができる。また、本実施の形態における提案手法により、発達障害の診断および治療に役立てるための科学データを集積することができる。

【0245】
ここで、図49を参照して、本実施の形態におけるジョハリの窓の一例について説明する。図49は、本実施の形態におけるジョハリの窓の一例を示す図である。

【0246】
図49に示すように、本実施の形態におけるジョハリの窓は、公開された自己に関する開放の窓、隠された自己に関する秘密の窓、自分は気づいていないものの、他人からは見られている自己に関する盲点の窓、および、誰からもまだ知られていない自己に関する未知の窓からなる対人関係における気づきのグラフモデルである。

【0247】
また、本実施の形態における提案手法によれば、行動、感覚、および、思考特性と、遺伝子の個人差と、の関連性分析を行い、発達障害に関連する遺伝子情報およびフェノタイプ情報を対応付けて記憶したパーソナルゲノム知識データベース106cを構築することにより、発達障害の診断および治療に役立てるための科学データを集積することができる。
また、本実施の形態における提案手法によれば、従来の感性情報の視覚化と共有化システムとの差別化をしている。

【0248】
また、従来、色の見え方、または、時間の感じ方といった感性は、皆共通であるというコンセンサスのもとに人間同士のコミュニケーションが成立しており、それらに個人差があるということは前提とされていなかった。また、そのような感性情報を表現し、科学データとして収集する手段は限られていた。また、色が個人の時間の感じ方に影響を与えるという認識、または、色による刺激が体内時計の遺伝子に影響を与えうる可能性は、ほとんど考慮されてこなかった。

【0249】
一方で、本実施の形態における提案手法(例えば、図6のステップSC-5、および、ステップSC-6の処理等)によれば、感性情報を刺激に対する反応についての認知データとして視覚化することができるため、個人がそれぞれの感性の違いを知ることが可能となる。また、本実施の形態における提案手法によれば、視覚化された感性情報に基づき他者の感覚を想像し、疑似体験することができる。また、本実施の形態における提案手法によれば、感性情報と遺伝子の個人差との相関を調べることにより、人間の認知機構の進化の解明に役立つ科学データを収集することができる。

【0250】
また、本実施の形態における提案手法によれば、感性情報を刺激に対する反応についての認知データとして視覚化し、各個人の感性の違いを視覚化することにより、他者の感覚との違いを理解することが可能になる。

【0251】
すなわち、本実施の形態における提案手法によれば、ライフログ、習慣記録、および/または、脳波(睡眠)解析等と遺伝子情報を含む個人ゲノム情報とを組み合わせた、気づきを促す知的情報環境の提供が可能になる。また、本実施の形態における提案手法によれば、個人主体で集積された遺伝子情報とライフログの行動記録とをデータマイニングして科学発見を促す知的情報環境の提供が可能になる。また、本実施の形態における提案手法によれば、信頼性のある病気および薬効のリスクの予測の提供が可能になる。これにより、本実施の形態における提案手法によれば、信頼性のある才能、または、能力発見の予測が可能となり、個人ゲノム情報を個性(自分らしさ)発見、教育、または、キャリアデザインに生かすような知的情報環境の提供が可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0252】
以上詳述に説明したように、本発明によれば、医療分野の枠を超えて科学的データであるパーソナルゲノム情報を個人のライフスタイルに取り入れることで、気づき、または、自分にあった生き方を発見的に見出し、能力開発または人間関係の改善等につなげることができ、個人が心身ともに健康で自分らしい生き方を見出していくことができる情報提供環境を実現することができるパーソナルゲノム情報環境提供装置、パーソナルゲノム情報環境提供方法、および、プログラムを提供することができ、特に健康産業分野において極めて有用である。
【符号の説明】
【0253】
100 パーソナルゲノム情報環境提供装置(パーソナルゲノム情報環境)
102 制御部
102a セルフトラッキング情報取得部(情報統合エンジン)
102b パーソナルゲノム情報取得部
102c 特性情報取得部
102d 情報統合部(情報統合エンジン)
102e データマイニング部(データマイニングエンジン)
102f 情報出力部(知的エージェントエンジン)
104 通信制御インターフェース部
106 記憶部
106a 習慣情報データベース(習慣記録データベース)
106b 生体信号情報データベース(身体情報記録データベース)
106c パーソナルゲノム情報データベース(パーソナルゲノム知識データベース)
108 入出力制御インターフェース部
112 モニタリングデバイス部(モニタリングデバイス群)
114 表示部
116 音声出力部
118 入力部
200 外部システム
300 ネットワーク
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11
【図13】
12
【図14】
13
【図15】
14
【図16】
15
【図17】
16
【図18】
17
【図19】
18
【図20】
19
【図21】
20
【図22】
21
【図23】
22
【図24】
23
【図25】
24
【図26】
25
【図27】
26
【図28】
27
【図29】
28
【図30】
29
【図31】
30
【図32】
31
【図33】
32
【図34】
33
【図35】
34
【図36】
35
【図37】
36
【図38】
37
【図39】
38
【図40】
39
【図41】
40
【図42】
41
【図43】
42
【図44】
43
【図45】
44
【図46】
45
【図47】
46
【図48】
47
【図49】
48