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明細書 :四重らせんDNA検出プローブ及びそれを用いた四重らせん構造の検出方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2014-060992 (P2014-060992A)
公開日 平成26年4月10日(2014.4.10)
発明の名称または考案の名称 四重らせんDNA検出プローブ及びそれを用いた四重らせん構造の検出方法
国際特許分類 C12N  15/09        (2006.01)
C12N  15/115       (2010.01)
C12Q   1/68        (2006.01)
G01N  33/58        (2006.01)
G01N  21/78        (2006.01)
FI C12N 15/00 ZNAA
C12N 15/00 H
C12Q 1/68 A
G01N 33/58 A
G01N 21/78 C
請求項の数または発明の数 13
出願形態 OL
全頁数 100
出願番号 特願2013-026962 (P2013-026962)
出願日 平成25年2月14日(2013.2.14)
優先権出願番号 2012191027
優先日 平成24年8月31日(2012.8.31)
優先権主張国 日本国(JP)
発明者または考案者 【氏名】長澤 和夫
【氏名】池袋 一典
【氏名】吉田 亘
【氏名】飯田 圭介
出願人 【識別番号】504132881
【氏名又は名称】国立大学法人東京農工大学
個別代理人の代理人 【識別番号】110001656、【氏名又は名称】特許業務法人谷川国際特許事務所
審査請求 未請求
テーマコード 2G045
2G054
4B024
4B063
Fターム 2G045DA13
2G045FB12
2G054AA08
2G054AB05
2G054BB13
2G054CA22
2G054EA03
2G054GA04
2G054GB02
2G054JA02
4B024AA11
4B024CA01
4B024HA12
4B063QA18
4B063QQ42
4B063QQ91
4B063QR32
4B063QR38
4B063QR56
4B063QS25
4B063QX02
要約 【課題】新規な四重らせん構造検出プローブを提供し、ゲノムワイドに四重らせん構造を同定する方法を提供する。
【解決手段】四重らせんDNA検出プローブ。前記プローブと、被検DNA又はその断片とを接触させ、ゲノムDNA又はその断片に結合したプローブを検出することを含む四重らせん構造の検出方法。上記の方法により検出された、四重らせん部位に結合し、該部位の近傍に位置する遺伝子の発現を、増大又は減少させる物質をスクリーニングすることを含む、四重らせん結合物質のスクリーニング方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲 【請求項1】
一般式[I]で表される化学構造を有する四重らせんDNA検出プローブ。
【化1】
JP2014060992A_000103t.gif
式中、Xは、-CH2-、-NHC(NH)-、-CH(NH2)-、-C(NH)-、-NHCO-、-CO-、-NHCONHC(NH)-、シクロヘキサジエニレン基、又は、3,4,5,6-テトラヒドロピリミジン-2,6-イル基を表す。
は、単結合、炭素数1~12のアルキレン基、炭素数1~12のアルケニレン基又は炭素数1~12のアルキニレン基を表す。
、R、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、アミノ基若しくはグアニジノ基を有していてもよい炭素数1~12のアルキル基、アミノ基、グアニジノ基、アミノ基若しくはグアニジノ基を有していてもよい炭素数7~12のアラルキル基、アミノ基若しくはグアニジノ基を有していてもよいフェニル基、炭素数2~6の複素環基又はハロゲン原子を表す。
8は単結合、炭素数1~12のアルキレン基、炭素数1~12のアルケニレン基又は炭素数1~12のアルキニレン基を表す。
Qはシアニン蛍光色素を表す。
【請求項2】
シアニン蛍光色素のポリメチン部分の炭素数が5である請求項1記載のプローブ。
【請求項3】
シアニン蛍光色素が下記一般式[II]で表される請求項2記載のプローブ。
【化2】
JP2014060992A_000104t.gif
式中、R9は水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を示す。
各円弧は、Nをヘテロ原子として含む環状構造(縮合環である場合を包含する)を示す。
【請求項4】
シアニン蛍光色素が下記一般式[III]で表される請求項3記載のプローブ。
【化3】
JP2014060992A_000105t.gif
式中、R9'は炭素数1~6のアルキル基を示し、R10、R11、R12及びR13は互いに独立して水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を示す。
【請求項5】
上記一般式[III]において、R9'、R10及びR11は全てメチル基である請求項4記載のプローブ。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載のプローブと、被検DNA又はその断片とを接触させ、ゲノムDNA又はその断片に結合したプローブを検出することを含む、被検DNA中の四重らせん構造の検出方法。
【請求項7】
前記被検DNAがゲノムDNA又はその断片である請求項6記載の方法。
【請求項8】
請求項6又は7記載の方法により検出された、四重らせん部位に結合する物質をスクリーニングすることを含む、四重らせん結合物質のスクリーニング方法。
【請求項9】
配列番号1~2018の各配列中に形成される四重らせん部位に結合する物質をスクリーニングすることを含む四重らせん結合物質のスクリーニング方法。
【請求項10】
配列番号1~2018に示される塩基配列と90%以上の配列同一性を有し、四重らせん構造を持つ、DNAデコイ分子。
【請求項11】
配列番号1~2018に示される塩基配列を持つ請求項9記載のDNAデコイ分子。
【請求項12】
配列番号1~2018に示される塩基配列又は該塩基配列と90%以上の配列同一性を有する塩基配列を持つ各ポリヌクレオチドの全部又は一部から成るライブラリーを作製し、該ライブラリーと標的物質とを接触させ、標的物質と結合したポリヌクレオチドを同定し、同定されたポリヌクレオチドを合成することを含む、標的物質と結合するアプタマーの製造方法。
【請求項13】
請求項8又は9記載のスクリーニング方法によりスクリーニングされた四重らせん結合物質を製造することを含む、四重らせん結合物質の製造方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、四重らせんDNA検出プローブ及びそれを用いた四重らせん構造の検出方法並びに四重らせん結合物質のスクリーニング方法並びに四重らせん構造を持つDNAデコイ分子に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲノムDNA中には、DNAが四重らせん(G-quadruplex)構造を持っている箇所が種々存在することが知られている。これらの四重らせん構造は、重要な生物学的メカニズムに関与している。例えば、四重らせん構造の形成は、テロメアを大幅に短縮させ、続いて、テロメアの末端に結合しているTRF2及び/又はPot1が解離することにより、がん細胞のアポトーシスを引き起こすものである。また、c-kitとc-mycの転写活性が、プロモーター領域での四重らせん構造の形成により抑制されることが、インビトロの実験で示されている。従って、強力で特異的に四重らせん構造に結合する物質は、生物学的ツールとなるだけでなく、抗がん剤の候補となりうるため、四重らせん構造に強力に結合する物質の開発を目的とした研究が盛んに行われている。
【0003】
本出願人は、先に、四重らせん構造に特異的に結合して四重らせん構造を検出することができる、四重らせん構造の検出プローブを開発し、特許出願した(特許文献1)。
【先行技術文献】
【0004】

【特許文献1】特開2010-30999号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、新規な四重らせん構造検出プローブを提供し、それを用いてゲノムワイドに四重らせん構造を形成する部位を同定することである。また、本発明の目的は、このようにして同定された四重らせん構造部位に結合する物質をスクリーニングする方法を提供することである。さらに本発明の目的は、このようにして同定された四重らせん構造部位と他の物質との結合を競合的に阻害する、DNAデコイ分子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明者らは、鋭意研究の結果、特許文献1記載の四重らせん構造検出プローブにおける蛍光色素を、特許文献1には記載も示唆もされていない蛍光色素に変更した四重らせん構造検出プローブを用いることにより、ゲノムワイドに四重らせん構造を形成する部位を同定することに初めて成功し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、一般式[I]で表される化学構造を有する四重らせんDNA検出プローブを提供する。
【0008】
【化1】
JP2014060992A_000002t.gif

【0009】
式中、Xは、-CH2-、-NHC(NH)-、-CH(NH2)-、-C(NH)-、-NHCO-、-CO-、-NHCONHC(NH)-、シクロヘキサジエニレン基、又は、3,4,5,6-テトラヒドロピリミジン-2,6-イル基を表す。
は、単結合、炭素数1~12のアルキレン基、炭素数1~12のアルケニレン基又は炭素数1~12のアルキニレン基を表す。
、R、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、アミノ基若しくはグアニジノ基を有していてもよい炭素数1~12のアルキル基、アミノ基、グアニジノ基、アミノ基若しくはグアニジノ基を有していてもよい炭素数7~12のアラルキル基、アミノ基若しくはグアニジノ基を有していてもよいフェニル基、炭素数2~6の複素環基又はハロゲン原子を表す。
8は単結合、炭素数1~12のアルキレン基、炭素数1~12のアルケニレン基又は炭素数1~12のアルキニレン基を表す。
Qはシアニン蛍光色素を表す。
【0010】
また、本発明は、上記本発明のプローブと、被検DNA又はその断片とを接触させ、ゲノムDNA又はその断片に結合したプローブを検出することを含む、被検DNA中の四重らせん構造の検出方法を提供する。さらに本発明は、上記本発明の方法により検出された、四重らせん部位に結合し、該部位の近傍に位置する遺伝子の発現を増大又は減少させる物質をスクリーニングすることを含む、四重らせん結合物質のスクリーニング方法を提供する。さらに本発明は、配列番号1~2018の各配列中に形成される四重らせん部位に結合する物質をスクリーニングすることを含む四重らせん結合物質のスクリーニング方法を提供する。さらに、本発明は、配列番号1~2018に示される塩基配列と90%以上の配列同一性を有し、四重らせん構造を持つ、DNAデコイ分子を提供する。さらに本発明は、配列番号1~2018に示される塩基配列又は該塩基配列と90%以上の配列同一性を有する塩基配列を持つ各ポリヌクレオチドの全部又は一部から成るライブラリーを作製し、該ライブラリーと標的物質とを接触させ、標的物質と結合したポリヌクレオチドを同定し、同定されたポリヌクレオチドを合成することを含む、標的物質と結合するアプタマーの製造方法を提供する。さらに本発明は、上記本発明のスクリーニング方法によりスクリーニングされた四重らせん結合物質を製造することを含む、四重らせん結合物質の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、ゲノムワイドに四重らせん構造を形成する部位を同定することが可能な新規な四重らせん構造検出プローブが提供され、これを用いてゲノムワイドに四重らせん構造を形成する部位が初めて同定された。本発明により同定された四重らせん構造部位と結合する物質は、該四重らせん構造部位の近傍に位置する遺伝子の発現制御に影響を与える可能性が高く、有効な抗がん剤や有用な分子遺伝学の研究ツール等の候補となり得る。また、本発明により同定された四重らせん構造部位と同じ構造を持つDNAデコイ分子は、該四重らせん構造部位と結合する物質と競合的に結合するものであるから、該四重らせん構造部位への該物質の結合を阻害するものであり、有効な抗がん剤や有用な分子遺伝学の研究ツール等の候補となり得る。
【発明を実施するための形態】
【0012】
上記の通り、本発明の四重らせん構造検出プローブは、上記一般式[I]で表される構造を有する。一般式[I]中、Qはシアニン蛍光色素を表す。シアニン蛍光色素は、蛍光を発する部分として、ポリメチン鎖を持つことを特徴とする一群の蛍光色素である。シアニン蛍光色素中のポリメチン部分の炭素数は通常、3~7程度であり、5であるものが好ましい。特に、ポリメチン部分の炭素数が5である下記一般式[II]で表される構造を有するものが好ましい。

【0013】
【化2】
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【0014】
式中、R9は水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を示し、各円弧は、Nをヘテロ原子として含む環状構造(縮合環である場合を包含する)を示す。

【0015】
上記一般式[II]で表されるシアニン蛍光色素の中でも、下記一般式[III]で表されるものが好ましい。

【0016】
【化3】
JP2014060992A_000004t.gif

【0017】
式中、R9'は炭素数1~6のアルキル基を示し、R10、R11、R12及びR13は互いに独立して水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を示す。

【0018】
下記実施例において具体的に用いたプローブは、一般式[III]中のR9'、R10、R11、R12及びR13が全てメチル基であるものである。

【0019】
本発明のプローブにおいて、シアニン蛍光色素以外の部分の構造は、特許文献1に記載されているプローブの構造と同様であり、各符号の定義は上記した通りである。一般式[I]中のXは、-CH-又は-NHC(NH)-とすることが好ましく、特に、-CH-とすることが好ましい。Rは、炭素数1~12のアルキレン基とすることが好ましく、より好ましくは、炭素数1~7の直鎖状のアルキレン基とすることが好ましい。R、R、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、アミノ基若しくはグアニジノ基を有していてもよい炭素数1~7のアルキル基であることが好ましく、これらの全てが水素原子であるものが合成が容易で四重らせん構造との結合性も高く好ましい。R8は炭素数1~7のアルキレン基であるものが好ましい。

【0020】
下記実施例において具体的に用いたプローブは、上記一般式[I]において、Xが-CH-、Rが炭素数3のアルキレン基、R、R、R、R、R及びRが全て水素原子、R8が炭素数5のアルキレン基であるものである。

【0021】
本発明の検出プローブは、シアニン蛍光色素以外の部分は、特許文献1に記載された方法により製造することができ、一方、シアニン蛍光色素自体は、他の化合物との結合が容易なものが種々公知であり、Cy5等の市販品も利用可能であるので、当業者が容易に製造することができ、下記実施例にも具体的な製造方法が記載されている。

【0022】
本発明の四重らせん構造検出プローブは、DNAの四重らせん構造部位に特異的に結合するので、本発明のプローブと、被検DNA又はその断片とを接触させ、ゲノムDNA又はその断片に結合したプローブを検出することにより、被検DNA中の四重らせん構造を検出することができる。被検DNAとしては、ゲノムDNA又はその断片が好ましく、特に多数のゲノムDNAの断片をチップ上に固相化してDNAチップとしたものが好ましい。四重らせん構造はプロモーター領域やCpG(シトシン(C)(5'側)とグアニン(G)が1個のリン酸エステル(p)を介して結合している部分)部位を複数含む領域(CpG islandと呼ばれる)に多く含まれることが予測されていることから、ゲノムDNAのうち、プロモーターやCpG islandを含む断片だけをチップ上に固定化したものを対象として検出操作を行うことが効率的で望ましい。

【0023】
検出操作自体は、本発明の検出プローブを用いる点を除けば、公知の方法と同様であり、検出プローブを緩衝液中に溶解した溶液を、被検DNAと接触させ、インキュベーション後、洗浄し、洗浄後に被検DNAと結合している蛍光色素の蛍光を検出することにより行うことができる。具体的な操作方法は下記実施例に詳述されている。

【0024】
上記方法により蛍光が検出された部位は、本発明の検出プローブが結合している部位である。これらのうち、四重らせん構造をとるためには、グアニン(G)の2連続配列が4箇所以上必要であるので、検出された部位のうち、GGを4箇所以上含むものが四重らせん構造部位であると判定できる。実際、下記実施例において、検証した全ての配列において、四重らせん構造が確認された。

【0025】
マウスのCpG island及びヒトのCpG islandを含むゲノムDNAを対象として上記方法を行った結果(下記実施例参照)、マウスについて1998配列、ヒトについて2018配列が四重らせん構造部位を含むものと同定された。同定された、ヒトのCpG islandを含む塩基配列を下記表1及び配列番号1~2018に示す。また、表1には、各四重らせん構造部位の近傍に位置する遺伝子名も記載されている。ここで、「近傍に位置する」とは、プローブ配列から上流5kbp及び下流5kbp中に転写開始点が含まれる遺伝子を意味する。

【0026】
【表1-1】
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【0027】
【表1-2】
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【0028】
【表1-3】
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【0029】
【表1-4】
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【0030】
【表1-5】
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【0031】
【表1-6】
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【0032】
【表1-7】
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【0033】
【表1-8】
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【0034】
【表1-9】
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【0035】
【表1-10】
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【0036】
【表1-11】
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【0037】
【表1-12】
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【0038】
【表1-13】
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【0039】
【表1-14】
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【0040】
【表1-15】
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【0041】
【表1-16】
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【0042】
【表1-17】
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【0043】
【表1-18】
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【0044】
【表1-19】
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【0045】
【表1-20】
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【0046】
【表1-21】
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【0047】
【表1-22】
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【0048】
【表1-23】
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【0049】
【表1-24】
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【0050】
【表1-25】
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【0051】
【表1-26】
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【0052】
【表1-27】
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【0053】
【表1-28】
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【0054】
【表1-29】
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【0055】
【表1-30】
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【0056】
【表1-31】
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【0057】
【表1-32】
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【0058】
【表1-33】
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【0059】
【表1-34】
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【0060】
【表1-35】
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【0061】
【表1-36】
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【0062】
【表1-37】
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【0063】
【表1-38】
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【0064】
【表1-39】
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【0065】
【表1-40】
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【0066】
【表1-41】
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【0067】
【表1-42】
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【0068】
【表1-43】
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【0069】
【表1-44】
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【0070】
【表1-45】
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【0071】
【表1-46】
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【0072】
【表1-47】
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【0073】
【表1-48】
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【0074】
【表1-49】
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【0075】
【表1-50】
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【0076】
【表1-51】
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【0077】
【表1-52】
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【0078】
【表1-53】
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【0079】
【表1-54】
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【0080】
【表1-55】
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【0081】
【表1-56】
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【0082】
【表1-57】
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【0083】
【表1-58】
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【0084】
【表1-59】
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【0085】
【表1-60】
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【0086】
【表1-61】
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【0087】
【表1-62】
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【0088】
【表1-63】
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【0089】
【表1-64】
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【0090】
【表1-65】
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【0091】
【表1-66】
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【0092】
【表1-67】
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【0093】
【表1-68】
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【0094】
【表1-69】
JP2014060992A_000073t.gif

【0095】
【表1-70】
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【0096】
【表1-71】
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【0097】
【表1-72】
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【0098】
【表1-73】
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【0099】
【表1-74】
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【0100】
【表1-75】
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【0101】
このような四重らせん構造部位に結合する物質は、表1に記載されている各近傍遺伝子の機能発揮や発現に影響を与える可能性があり、有効な抗がん剤や有用な分子遺伝学の研究ツール等の候補となり得るものである。従って、本発明は、本発明の方法により検出された、四重らせん部位に結合する物質をスクリーニングすることを含む、四重らせん結合物質のスクリーニング方法をも提供するものである。また、本発明により、配列番号1~2018の各配列が同定されたので、本発明は、これらの各配列中に形成される四重らせん部位に結合する物質をスクリーニングすることを含む四重らせん結合物質のスクリーニング方法をも提供するものである。なお、四重らせん構造部位に結合する物質のスクリーニングは、例えば、次のようにして行うことができる。各配列をFAM等、FRETドナーとなる蛍光団により修飾し、相補鎖をTAMRA等、FRETアクセプターとなる蛍光団により修飾し、このDNAをアニーリングし、種々の物質を加え、FRETが観察されなくなるものが、四重らせんに結合する物質として同定できる。(参考文献:Nucleic Acids Research、2011、Vol. 39、No. 4 e21)

【0102】
あるいは、任意の標的物質に結合するアプタマーを、配列番号1~2018又はこれらと類似する配列を持つポリヌクレオチドからスクリーニングすることもできる。すなわち、配列番号1~2018に示される塩基配列又は該塩基配列と90%以上の配列同一性(配列同一性の定義は後述)を有する塩基配列を持つ各ポリヌクレオチドの全部又は一部から成るライブラリーを作製し、該ライブラリーと標的物質とを接触させ、標的物質と結合したポリヌクレオチドを同定することにより、上記スクリーニングを行うことができる。より具体的に説明すると、本願発明者らは、これまでにプロモーター中に含まれる四重らせん構造を含む領域と同一の塩基配列を有する一本鎖ポリヌクレオチドが、そのままでアプタマーとして機能し、該アプタマーは、そのプロモーターが制御する構造遺伝子の遺伝子産物又は該遺伝子産物の関連遺伝子産物と結合することを見出している。例えば、VEGFA、PDGFA、RB1がそのプロモーター中に含まれる四重らせんDNAに結合することを示している。つまり、本発明で同定した配列番号1~2018配列はその近傍に存在する遺伝子がコードするタンパク質に結合する可能性があるため、配列番号1~2018に示される塩基配列又は該塩基配列と90%以上の配列同一性(配列同一性の定義は後述)を有する塩基配列を持つ各ポリヌクレオチドの全部又は一部から成るライブラリーを用いれば、配列番号1~2018の近傍に位置する遺伝子がコードするタンパク質及びその関連タンパク質に対するアプタマーを容易に取得できる。スクリーニングされたアプタマーは、市販のDNA合成機等を用いて容易に化学合成することができる。また、アプタマーは、酵素反応を利用した周知の核酸増幅法により合成することも可能であり、特にアプタマーがRNAである場合、酵素反応を利用した周知のRNA増幅法により合成することもできる。

【0103】
また、特定のDNA領域に結合する物質が、該DNA領域に結合することを競合的に阻害する物質としてDNAデコイが知られている。DNAデコイは、対象となるDNA領域と、最も好ましくは同一の塩基配列を持つDNA分子であり、DNAデコイが細胞中に共存することにより、本来、そのDNA領域に結合すべき物質のうちの一部は、デコイ分子と結合するため、そのDNA領域と結合する物質の量を低減させることができる。従って、本発明はまた、配列番号1~2018の各配列と90%以上、好ましくは95%以上、さらに好ましくは99%以上、最も好ましくは100%の配列同一性を有し、四重らせん構造を持つDNAデコイ分子をも提供する。なお、ここで、配列同一性は、2つの配列を、一致塩基数が最大になるように並べ(ギャップが存在する場合にはギャップを入れる)、一致する塩基数を前塩基数(2つの配列の塩基数が異なる場合には大きい方の塩基数)で除した値であり、周知のプログラムにより容易に算出できる。

【0104】
以下、本発明を実施例に基づきより具体的に説明する。もっとも、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0105】
実施例1
1. 検出プローブの作製
下記式で示される構造を有する四重らせん構造検出プローブ(L1Cy5-7OTD)を作製した。
【実施例】
【0106】
【化4】
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【実施例】
【0107】
すなわち、7つのオキサゾールからなる大環状構造を有し、側鎖としてCy5基を有するL1Cy5-7OTDを、次のスキームに従って合成した。
【実施例】
【0108】
【化5】
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【実施例】
【0109】
(1)反応a
トリオキサゾール1(1070mg)を、THFと水の混合溶媒(混合比率3:1 = v/v 30mL)に溶かし、一水和水酸化リチウム(98mg)を加えることにより、カルボン酸を生成させた。反応は、0℃で45分間行った。反応溶液をイオン交換樹脂Dowex50WX4(商品名)により中和し、樹脂を濾液により除き、濾液を精製することなく次の反応に用いた。
【実施例】
【0110】
(2)反応b
トリオキサゾール2(1020mg)を、水素をエアレーションしたテトラヒドロフラン(THF)とメタノールの混合溶媒(混合比率1:1 = v/v 30mL)に溶解し、水酸化パラジウム/炭素の存在下(30mg)に、ベンジルオキシカルボニル基(Cbz)を脱離した。反応は、25℃で14時間行った。反応溶液を珪藻土により濾過し、濾液を精製することなく次の反応に用いた。
【実施例】
【0111】
(3)反応c
トリオキサゾール1から合成したカルボン酸と、トリオキサゾール2から合成したアミンとを、THF、水およびMeOHの混合溶媒に溶かし、N-メチルモルホリン4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホルニウムクロライド(DMT-MM)(986mg)とN-メチルモルホリン(NMM)(400μL)を加えることにより、91%の収率で直鎖状ヘキサオキサゾール3を1.64g得た。反応は、25℃で25時間行った。
【実施例】
【0112】
(4)反応d-f
反応aと同じ条件で、ヘキサオキサゾール3のCbz基を脱離させ、反応bと同じ条件で、ヘキサオキサゾール3のメチルエステルを脱保護した。その後、生じたアミノ酸を、ジイソプロピルエチルアミン(EtPrN) (250μL)、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)(179mg)及びジフェニルリン酸アジド(DPPA)(320μL)を加えたN‘N-ジメチルホルムアミドとジクロロメタン(1:2 = v/v 100mL)の混合溶媒中に、3mMとなるよう高希釈して環化し、ヘキサオキサゾール3から69%の収率で大環状ビスアミド4を179mg得た。反応は、25℃で3日間行った。
【実施例】
【0113】
(5)反応g-i
大環状ビスアミド4(228mg)をTHF (40mL)に溶かし、HF・ピリジン (1.6mL)により、tert-ブチルジメチルシリル(TBS)基を脱保護し、メタンスルホニルクロリド(MsCl)(110μL)とトリエチルアミン(EtN)(300μL)によるメシレーション後(25℃、1時間)、ジアザビシクロウンデセン(DBU)(420μL)の処理(25℃、1時間)により96%の収率でオレフィン5を186mg得た。
【実施例】
【0114】
(7)反応j
アセトニトリル溶媒中において、オレフィン5(25mg)をN-ブロムスクシンイミド(NBS)(7mg)、さらに炭酸セシウム(59mg)により環化して(65℃、14時間)、36%の収率でヘプタオキサゾール6を9mg得た。
【実施例】
【0115】
(8)反応k及びl
クロロホルム (9.5mL) 溶媒中において、ヘプタオキサゾール6のtert-ブトキシカルボニル(Boc)基をトリフルオロ酢酸(TFA)(0.5mL)により脱保護し(25℃、24時間)、99%の収率でアミンを得た。その後得られたアミン (19mg) をDMF (1mL) 中、炭酸水素ナトリウム (23mg) 中、蛍光色素であるCy5と連結したスクシンイミド (25mg) と反応させた。反応は、60℃で36時間行い、78%の収率で生成物(L1Cy5-7OTD)を21mg得た。
【実施例】
【0116】
(9)NMRスペクトル測定
上記スキームにより合成されたL1Cy5-7OTDについて、重水素置換溶媒中において核磁気共鳴装置で測定を行い、NMRスペクトルを測定した。その結果は以下のとおりである。
【実施例】
【0117】
1H NMR (500 MHz、ref 2.5 ppm for DMSO d-6)
δ9.05 (1H、s)、9.02 (1H、s)、8.99 (1H、s)、8.98 (1H、s)、8.97 (1H、s)、8.96 (1H、s)、8.84 (1H、s)、8.65-8.63 (1H、d、J = 7.45 Hz)、8.29-8.24 (2H、dd、J = 13.75、12.60 Hz)、7.72 (1H、m)、7.60-7.54 (2H、d、J = 7.45 Hz)、7.38-7.18 (4H、m)、6.48 (1H、d、J = 12.60 Hz)、6.24-6.21 (1H、d、J = 13.75 Hz)、6.20-6.17 (1H、d、J = 13.75 Hz)、5.51 (1H、m)、4.07 (1H、t、J = 7.45)、2.93 (2H、m)、2.02-1.05 (29H、m)
【実施例】
【0118】
13C NMR (125 MHz、ref 49.0 ppm for DMSO d-6)
δ173.07、172.38、171.48、163.97、159.41、155.80、155.63、155.35、155.23、155.08、154.63、153.66、143.07、142.61、141.84、140.92、140.84、140.63、140.40、139.69、138.94、138.87、138.60、136.51、129.97、129.62、128.68、128.12、124.53、124.43、122.16、122.05、110.86、103.06、102.92、69.68、48.69、47.53、37.91、34.91、33.82、31.00、28.45、27.01、26.86、26.47、25.57、24.72、21.25.
【実施例】
【0119】
(10)質量分析
上記スキームにより合成されたL1Cy5-7OTDについて、ESI-MS装置にて測定を行い、分子量を測定したところ、分子量は1062.4304であった。また、得られた分子量値から元素組成を推定したところC59H56N11O9(理論値1062.4263)であった。この結果から目的の化合物が合成できたことを確認した。
【実施例】
【0120】
(11)HPLC測定
上記スキームにより合成されたL1Cy5-7OTDについて、逆相カラムを用いた分析を行い、純度を測定したところ99%以上であった。
【実施例】
【0121】
実施例2 マウスゲノムDNA解析及び評価
1. マウスゲノムDNA解析
実施例1で作製した検出プローブを用いてマウスゲノムDNAを解析した。被検DNAは、マウスゲノムDNA中のCpG islandのみ(約16000個)をチップ上に固相化したDNAマイクロアレイ(Agilent社製G4811A)であった。具体的には以下の操作を行った。
【実施例】
【0122】
(1) 終濃度10 nM L1Cy5-7OTDをBuffer A (50mM Tris-HCl (pH7.5)、100mM KCl、1×Hi-RPM Hybridization Buffer (Agilent))を用いて調製した。
(2) ガスケットスライド(Agilent)に(1)で調製した10 nM L1Cy5-7OTDを240μL加え、そこにMouse CpG island array (Agilent、G4811A)を乗せ、ハイブリチャンバーにセットとした。
(3) ハイブリチャンバーにセットしたアレイをハイブリゼーションオーブン(Agilent)にセットし、25℃、1時間、20 rpmでインキュベートした。
(3) 1時間後、ハイブリチャンバーを解体し、アレイをBuffer B (50mM Tris-HCl (pH7.5)、100mM KCl)中で5分間、25℃で洗浄した。
(4) 洗浄後、アレイをAgilent DNA Microarray scanner with surescan High resolution thchnology (Agilent)を用いてスキャンし、蛍光画像を得た。
(5) 得られた蛍光画像から、各プローブの蛍光強度(rProcessedSignal)及び塩基番号をAgilent Feature Extraction及びAgilent Genomic Workbenchを用いて抽出した。
(6) すべてのプローブの蛍光強度の平均値(394)に対して十分高い蛍光強度を示したプローブ(1705以上)をMicrosoft Excelにより抽出した。その結果、3122配列が抽出された。
(7) 抽出された3122配列の内、グアニンの2連続配列を4箇所以上含む配列のみ抽出した。その結果、1998配列を抽出することができた。
【実施例】
【0123】
2.ルシフェラーゼレポーターアッセイ
上記1により同定された、四重らせん構造部位を持つ塩基配列のうち、いくつかのものについて、近傍遺伝子に対する影響をルシフェラーゼレポーターアッセイにより調べた。具体的には以下の操作を行った。
【実施例】
【0124】
(1) C57BL/6マウスゲノムDNAを鋳型として、Txndc5、Shd、Metrnl、Nup107、Rab1b、Smarcd1 CpG island (CGI)を以下の条件でPCR増幅した。
【実施例】
【0125】
【表2】
JP2014060992A_000082t.gif
【実施例】
【0126】
【表3】
JP2014060992A_000083t.gif
【実施例】
【0127】
【表4】
JP2014060992A_000084t.gif
【実施例】
【0128】
(2) PCR産物をWizard(登録商標) SV Gel and PCR Clean-Up System(Promega)を用いて精製し、以下の組成でPCR産物とSfiI (NEB)を混合し、50℃2時間インキュベートすることによりPCR産物を切断した。
【実施例】
【0129】
【表5】
JP2014060992A_000085t.gif
【実施例】
【0130】
(3) (2)と同様にホタルルシフェラーゼ遺伝子を持つpGL4.10[luc] vector (promega)をSfiIで切断した。組成は以下に示す。
【実施例】
【0131】
【表6】
JP2014060992A_000086t.gif
【実施例】
【0132】
(4) (2)、(3)で切断したPCR産物及びpGL4 vectorを1%アガロースを用いて電気泳動し、目的のバンドを切り出し、Wizard(商品名) SV Gel and PCR Clean-Up System(Promega)を用いて精製した。
【実施例】
【0133】
(5) (4)で調製したpGL4 vector (18 fmol)、PCR産物(54 fmol)を混合し、Quickligation(NEB)を用いて5min 室温でライゲーションした。組成は以下に示す。
【実施例】
【0134】
【表7】
JP2014060992A_000087t.gif
【実施例】
【0135】
(6) (5)で得られたライゲーションサンプルを7μL用い、70μLのJM110コンピテントセル(Agilent)に加え、30分氷上でインキュベートした。30分後、ヒートショック(42℃45秒インキュベート後、氷上で2分間インキュベート)を行い、得られた菌体をアンピシリンを含むLBプレートにプレーティングし、37℃で一晩培養した。
(7) 得られたコロニーをピックアップし、3mLのLB培地で37℃で一晩培養した。
(8) 得られた菌体からPureYield(商品名)Plasmid Miniprep System(promega)を用いてプラスミドを調製した。
(9) 得られたプラスミドをシークエンスし、ルシフェラーゼ遺伝子上流の目的の位置に標的CpG islandがクローニングされていることを確認した。
(10) 600 fmolの各プラスミドとコントロールベクターである12 fmolのウミシイタケルシフェラーゼ遺伝子発現vector pGL4.74(promega)を混合し、Opti-MEM(Invitrogen)を用いて300μLに調整し、6μL Lipofectoamine2000 (Invitrogen)と294μLのOpti-MEMを加え、20分間室温でインキュベートした。
(11)前日に2.5×104 cell/wellで24wellプレートに播種したNIH3T3細胞の培地を400μLのOpti-MEMに交換し、そこに(10)で調製したプラスミド混合溶液を100μLずつ6wellに加え、37℃、5% CO2条件下で4時間インキュベートした。
(12) 4時間後、1uM 7OTDを含む培地又は7OTDを含まない培地に交換し、20時間37℃、5% CO2条件下で培養した。
(13) 20時間後、Dual-Luciferase reporter Assay system (promega)を用いて、ホタルルシフェラーゼ及びウミシイタケルシフェラーゼの発光量を定量した。発光量はARVOMX 1420 Multilabel counter(Perkin Elmer)を用いて定量した。
【実施例】
【0136】
(14) それぞれのホタルルシフェラーゼの発現量はコントロールベクターから発現したウミシイタケルシフェラーゼの発現量で標準化した。その結果、プロモーターをクローニングしていないベクターをトランスフェクションした場合と比較すると、Txndc5、Shd、Metrnl、Nup107、Rab1b、Smarcd1 CGIをクローニングした場合のホタルルシフェラーゼの発現量はそれぞれ7.9、2.9、0.5、0.8、517、34倍になった(表8)。つまり、Txndc5、Shd、Rab1b、Smarcd1 CGIはNIH 3T3細胞中でプロモーター活性を持つことが示された。1μM Gqリガンドを培地に加えるとTxndc5又はRab1b CGIをクローニングしたvectorではホタルルシフェラーゼの発現量の上昇が観察された。つまり、Txndc5 CGIとRab1b CGIはG4構造を形成することにより、転写活性が上昇することが示唆された。
【実施例】
【0137】
【表8】
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【実施例】
【0138】
3. ゲルシフトアッセイ
1で同定された1998配列の中から配列(下記表9)をランダムに選択し、これら97配列が実際にL1Cy5-7OTDと結合するかゲルシフトアッセイを実施した。
【実施例】
【0139】
【表9-1】
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【実施例】
【0140】
【表9-2】
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【実施例】
【0141】
【表9-3】
JP2014060992A_000091t.gif
【実施例】
【0142】
【表9-4】
JP2014060992A_000092t.gif
【実施例】
【0143】
その結果、すべてのプローブDNAがL1Cy5-7OTDと結合していることが確認された。また、これら97配列がG4構造を形成しているかCDスペクトルを測定したところ、G4構造特有のCDスペクトルを示したことから、これらがG4構造を形成していることが確認された。なお、この操作は具体的には次のように行った。
【実施例】
【0144】
(1) 500μM L1Cy5-7OTDを25 mM Tris-HCl (pH7.0)、250mM KClを用いて調製した。
(2) (1)で調製した500μM L1Cy5-7OTD 1.0μLに、25 mM Tris-HCl (pH7.0)、250mM KClを5.0μL、150mg/mL Ficol 400水溶液を2.0μL、種々の50μM DNAを2.0μL加え、これを電気泳動サンプルとした(L1Cy5-7OTDの終濃度は50μM、DNAの終濃度は10μM)。また、10 bp DNA ladder (Invitrogen) を、同量の150mg/mL Ficol 400水溶液と混合し、これを泳動用DNAラダーとした。
(3) 12%非変性ポリアクリルアミドゲルに、(2)で調製した電気泳動サンプル0.5μLおよび泳動用DNAラダー2.0μLをロードし、1×TBE bufferを用いて100 Vで10分間、その後200 Vで30分間電気泳動を行った。
(4) 泳動開始から40分後、ゲルをゲル板から外し、染色液A (1.0mg/mL Stains-all(商品名) ホルムアミド溶液200μLを染色バッファー(10% ホルムアミド、25% 2-プロパノール、65% 15 mM Tris (pH 8.8) 混合溶液100mL)に加えたもの) を用いて振とう撹拌により15分間染色した。
(5) 15分後、ゲルを染色液Aから取り出し、染色液B (10mg/mL エチジウムブロミド水溶液 10μLを1×TAE buffer 200mLに加えたもの) を用いて振とう撹拌により5分間染色した。
(6) 5分後、ゲルを染色液Bから取り出し、1×TBE bufferを用いて振とう撹拌により15分間脱色した。
(7) 脱色後、ゲルをTyphoon 8600 (GE Healthcare) を用いてスキャンし、ゲルの画像を得た。なお、フィルターは580-640 band pass filter(Stains-allおよびエチジウムブロミド検出用)および640-700 band pass filter(Cy5検出用)を用いた。
(8) DNAを染色した蛍光画像(緑)及びL1Cy5-7OTDの蛍光画像(赤)をImageJを用いてmergeし、L1Cy5-7OTDがDNAに結合しているか解析した。
(9)その結果、解析した97配列すべてがL1Cy5-7OTDと結合していることが確認できた。
【実施例】
【0145】
5. CDスペクトル解析
さらに以下の通り、CDスペクトル解析を行い、四重らせん(G-quadruplex)構造の種類を調べた。
【実施例】
【0146】
(1) 200μM L1Cy5-7OTDを50mM Tris-HCl (pH7.5)、100mM KClを用いて調製した。
(2) (1)で調製した200μM L1Cy5-7OTD 1μLに50mM Tris-HCl (pH7.5)、100mM KCl bufferを97μL、種々の50μM DNA 2.0μLを加え、これらをCDスペクトル測定サンプルとした。また、リガンド非存在化の場合と比較するため50mM Tris-HCl (pH7.5)、100mM KCl buffer 98μLに種々の50μM DNA 2.0μLを加えたものも別途調製した。
(3) (2)で調製したCDスペクトル測定サンプル全量を、石英セル (Agilent、Microcell 50μL 10mM Path UV) に入れ、J-720 (JASCO) を用いて測定した。測定条件は、25℃において以下のように設定した。
【実施例】
【0147】
【表10】
JP2014060992A_000093t.gif
【実施例】
【0148】
(4) 測定したスペクトルを、スペクトルマネージャーを用いてtxt.ファイルに変換し、グラフを作成した。
(5)以下の基準をもとに解析したDNAが3種類のG4構造(parallel type、anti-parallel type、hybrid type)のうち、どの構造を形成するか検討した。
【実施例】
【0149】
【表11】
JP2014060992A_000094t.gif
【実施例】
【0150】
(6) その結果、L1Cy5-7OTD非存在下において、#60_SP130_CGI、#70_NCOR2_CGIはanti-parallel type G-quadruplex構造を形成し、#11_SMRD1_CGI、#21_SPAS2_CGI、#27_BAI1_CGI、#30_BRM1L_CGI、#38_KDM5B_CGI、#48_MED4_CGI、#51_UBP11_CGI、#94_EDC3_CGIはhybrid type G-quadruplex構造を形成し、残り87配列はすべてparallel type G-quadruplex構造を形成することが示された(添付ファイル名:120424_CDスペクトル.pptx)。
(7)また、L1Cy5-7OTD存在下で構造が変わるDNA配列として、#60_SP13_CGI(anti-parallel typeからhybrid type)、#11_SMRD1_CGI(hybrid typeからparallel type)、#48_MED4_CGI(hybrid typeからparallel type)、#45_DLX1_CGI(parallel typeからhybrid type)に変化する配列を同定している。
【実施例】
【0151】
実施例3 ヒトゲノムDNA解析
(1) UCSC genome browser(カリフォルニア大学サンタクルーズ校により提供されているデータベース(http://genome.ucsc.edu/cgi-bin/hgTracks?org=human)からすべてのヒトCpG island領域(28691箇所)の塩基番号を取得した。塩基番号はすべてhg19(UCSCヒトゲノム19)に対応している。
(2) 28691箇所のCpG island領域の上流90bp、下流90bpを含む領域に対してagilent e-array(商品名)を用いてタイリングアレイを作製した。(Probe length: 60-mer、space:26-bp、probe #: 962646)
(3) 終濃度10 nML1Cy5-7OTDをBuffer A (50mM Tris-HCl (pH7.5)、100mM KCl、1×Hi-RPM Hybridization Buffer (Agilent))を用いて調製した。
(4) ガスケットスライド(Agilent)に(1)で調製した10 nM L1Cy5-7OTDを490μL加え、そこに作製したヒトタイリングアレイを乗せ、ハイブリチャンバーにセットした。
(5) ハイブリチャンバーにセットしたアレイをハイブリゼーションオーブン(Agilent)にセットし、25℃、1時間、4 rpmでインキュベートした。
(6) 1時間後、ハイブリチャンバーを解体し、アレイをBuffer B (50mM Tris-HCl (pH7.5)、100mM KCl)中で5分間、25℃で洗浄した。
(7) 洗浄後、アレイをAgilent DNA Microarray scanner with surescan High resolution thchnology (Agilent)を用いてスキャンし、蛍光画像を得た。
(8) 得られた蛍光画像から、各プローブの蛍光強度(rProcessedSignal)及び塩基番号をAgilent Feature Extractionを用いて抽出した。
(9) L1Cy5-7OTDが結合しているプローブの蛍光強度の閾値を5360とし、5360以上の蛍光強度を示したプローブをMicrosoft Excel(商品名)により抽出し、さらにそれらの内、グアニンの2連続配列を4箇所以上含む配列のみ抽出した。その結果、3594プローブが抽出された。
(11) ヒトゲノムにおいて、得られ3594プローブ配列上流5kbp、下流5kbp中に存在する遺伝子をUCSC genome browerから抽出し、各プローブ近傍に存在する遺伝子をリストアップし、近傍に遺伝子が存在する2018プローブのみリストアップした(上記表1)。
【実施例】
【0152】
実施例4 CDスペクトル解析(その2)
(1) 終濃度2.0μM L1Cy5-7OTDを50mM Tris-HCl(pH7.5)、100mM KClを用いてサンプルを調製した。
(2) (1)で調製した2.0μM L1Cy5-7OTD 98μLに、50μM DNA 2.0μLを加え、これをCDスペクトル測定サンプルAとした。また、同様に50mM Tris-HCl (pH7.5)、100mM KClに、50μM DNA 2.0μLを加え、これをCDスペクトル測定サンプルBとした。
(3) (2)で調製した二種のCDスペクトル測定サンプル全量を、石英セル (Agilent、Microcell 50μL 10mM Path UV) に入れ、J-720 (JASCO) を用いて測定した。測定条件は、25℃において以下のように設定した。
【実施例】
【0153】
【表12】
JP2014060992A_000095t.gif
【実施例】
【0154】
(4) 測定したスペクトルを、スペクトルマネージャーを用いてtxt.ファイルに変換した。
(5) txtファイルのデータを基に、グラフを作成し、スペクトルを解析した。
(6) 上記表11の基準をもとに解析したDNAが3種類のG4構造(parallel type、anti-parallel type、hybrid type)のうち、どの構造を形成するか検討した。
(7) その結果、L1Cy5-7OTD非存在下において、#60_SP130_CGIはanti-parallel type G-quadruplex構造を形成し、#13_DELE_CGI、 #95_CDC6_CGIはparallel type G-quadruplex構造を形成することが示された。
(8) また、L1Cy5-7OTD存在下では、#60_SP13_CGI、#13_DELE_CGI、#95_CDC6_CGIはいずれもhybrid typeのG-quadruplex構造に構造が変化することが示された。
【実施例】
【0155】
実施例5 DMSフットプリント
(1) 50mM Tris-HCl (pH7.5)を用いてDNAを終濃度5.0μMに希釈しサンプルAを100μL得た。同様に、50mM Tris-HCl (pH7.5)、100mM KClを用いてサンプルBを、50mM Tris-HCl (pH7.5)、100mM KCl、L1Cy5-7OTD 50μLを用いてサンプルCをそれぞれ調製した。
(2) (1)で調製したサンプルをそれぞれ100μLずつ 1.5mLチューブに分注した。
(3) (2)を95℃で3分間静置した後、徐々に室温まで冷却した。
(4) ジメチル硫酸 (DMS) をエタノールで希釈することにより、 5.0% DMSを120μL調整した。
(5) 3M 酢酸ナトリウム緩衝液 (pH7.0) 50μL、2-メルカプトエタノール42μL、100 mg/mL tRNA 2.0μL、滅菌水18μLを混合することで反応停止液を調整した。
(6) それぞれのサンプルに対して、室温にて(4)で調整した5% DMS 10μLを加え5分間静置することでDNAのメチル化反応を行った。
(7) (6)に(5)で調製した反応停止液10μL及びエタノールを 300μL加え、反応を停止し、-80℃にて30分間静置した。
(8) (7)を4℃、15,000 rpmの条件で30分間遠心分離した。
(9) (8)の上清を除去し、3M 酢酸ナトリウム緩衝液10μL、滅菌水100μL、エタノール250μLを加えた後、再び4℃ 、15,000 rpmの条件で30分間遠心分離した。
(10) (9)の上清を取り除き、70%エタノール800μLを加えた後、4℃ 、15,000 rpmの条件で5分間遠心分離した。この操作を2回繰り返した。
(11) (10)を1.5mLチューブの蓋を開け、大気中、95℃で乾燥させた。
(12) 99%ピペリジン 110μLをDW 990μLで希釈することにより10%ピペリジン1.1mLを調製した。
(13) (12)で調製した10%ピペリジン100μLを(11)に加え、95℃で30分間静置した。
(14) (13)で調製したサンプルを凍結乾燥することで、10%ピペリジンを留去するとともに、サンプルを乾燥した固体とした。
(15) ホルムアミド788μL、0.5 M エチレンジアミン四酢酸ナトリウム (pH 8.0) 40μL、滅菌水172μLを混合することで電気泳動用の緩衝液を1mL調製した。
(16) (15)で調製した緩衝液を(14)で乾燥させたDNAサンプルそれぞれに5.0μLずつ加え、95℃で3分間静置し、その後氷上で冷却した。
(17) 7Mウレアを含む20%ポリアクリルアミドゲルを用いて、(16)で調製したサンプル1μLを電気泳動した。1000 V で10分間電気泳動した後、2500 V で100分間電気泳動した。
(18) 泳動後、ゲルをTyphoon 8600 (GE Healthcare) を用いてスキャンすることで画像を得た。なお、フィルターは526 short pass filter(商品名)を用いた。
(19) 得られた画像を、ImageJ(商品名)を用いて解析した。
(20) その結果、KCl非存在下においては、DMSでメチル化されることにより、全てのグアニン部分でDNAが切断された。一方、KCl存在下においては、一部切断からの保護が認められた。また、KCl、L1Cy5-7OTD共存下においても、同様の傾向が認められたが、一部切断からの保護のパターンは異なるものも存在した。これは、G-quadruplex中のG-quartet形成によりグアニンが水素結合を形成したことで、グアニンがメチル化反応から保護されていることを示している。また、L1Cy5-7OTD存在下においてメチル化反応からの保護のパターンが異なる配列については、KClのみの時に比べ、異なる構造のG-quadruplexへと折りたたまれていることが示された。
【実施例】
【0156】
実施例6 ルシフェラーゼレポーターアッセイ(その2)
(1) C57BL/6マウスゲノムDNAを鋳型として、Dele、Sap130、Cdc6 CpG island (CGI)を以下の条件でPCR増幅した。
【実施例】
【0157】
【表13】
JP2014060992A_000096t.gif
【実施例】
【0158】
【表14】
JP2014060992A_000097t.gif
【実施例】
【0159】
【表15】
JP2014060992A_000098t.gif
【実施例】
【0160】
(2) PCR産物をWizard(登録商標) SV Gel and PCR Clean-Up System(Promega)を用いて精製し、以下の組成でPCR産物とSfiI (NEB)を混合し、50℃、2時間インキュベートすることによりPCR産物を切断した。
【実施例】
【0161】
【表16】
JP2014060992A_000099t.gif
【実施例】
【0162】
(3) (2)と同様にホタルルシフェラーゼ遺伝子を持つpGL4.23 vector (promega)をSfiIで切断した。組成は以下に示す。
【実施例】
【0163】
【表17】
JP2014060992A_000100t.gif
【実施例】
【0164】
(4) (2)、(3)で切断したPCR産物及びpGL4 vectorを1%アガロースを用いて電気泳動し、目的のバンドを切り出し、Wizard(商品名) SV Gel and PCR Clean-Up System(Promega)を用いて精製した。
(5) (4)で調製したpGL4 vector (18 fmol)、PCR産物(54 fmol)を混合し、Ligation high Ver.2(LGK-201,TOYOBO)を用いて5min 室温でライゲーションした。組成は以下に示す。
【実施例】
【0165】
【表18】
JP2014060992A_000101t.gif
【実施例】
【0166】
(6) (5)で得られたライゲーションサンプルを7μL用い、(200μLに対して3.4μLのβ-メルカプトエタノールを加え氷上で10分インキュベートした)70μLのJM110コンピテントセル(Agilent)に加え、30分氷上でインキュベートした。30分後、ヒートショック(42℃45秒インキュベート後、氷上で2分間インキュベート)を行い、得られた菌体をアンピシリンを含むLBプレートにプレーティングし、37℃で一晩培養した。
(7) 得られたコロニーをピックアップし、3mLのLB培地で37℃で一晩培養した。
(8) 得られた菌体からPureYield(商品名)Plasmid Miniprep System(promega)を用いてプラスミドを調製した。
(9) 得られたプラスミドをシークエンスし、ルシフェラーゼ遺伝子上流の目的の位置に標的CpG islandがクローニングされていることを確認した。
(10)600 fmolの各プラスミドとコントロールベクターである12 fmolのウミシイタケルシフェラーゼ遺伝子発現vector pGL4.74(promega)を混合し、Opti-MEM(Invitrogen)を用いて300μLに調整し、6μL Lipofectoamine2000 (Invitrogen)と294μL Opti-MEMの混合液300μLを加え、20分間室温でインキュベートした。
(11)前日に5×103 cell/wellで24wellプレートに播種したHeLa細胞の培地を400μLのOpti-MEMに交換し、そこに(10)で調製したプラスミド混合溶液を100μLずつ6wellに加え、37℃、5% CO2条件下で4時間インキュベートした。
(12) 4時間後、1μM 7OTDを含む培地又は7OTDを含まない培地に交換し、20時間37℃、5% CO2条件下で培養した。
(13) 20時間後、Dual-Luciferase reporter Assay system (promega)を用いて、ホタルルシフェラーゼ及びウミシイタケルシフェラーゼの発光量を定量した。発光量はARVOMX 1420 Multilabel counter(Perkin Elmer)を用いて定量した。
(14) それぞれのホタルルシフェラーゼの発現量はコントロールベクターから発現したウミシイタケルシフェラーゼの発現量で標準化した。
(15)その結果、プロモーターをクローニングしていないベクターをトランスフェクションした場合と比較すると、Dele、Sap130、Cdc6 CGIをクローニングした場合のホタルルシフェラーゼの発現量はそれぞれ46.4、365、157倍になった(下記表19)。つまり、Dele、Sap130、Cdc6 はHeLa細胞中でプロモーター活性もしくはエンハンサー活性を持つことが示された。1μM Gqリガンドを培地に加えるとSap130 CGIをクローニングしたvectorではホタルルシフェラーゼの発現量の減少が観察された。つまり、Sap130 CGIに7OTDが結合することにより転写活性が減少することが示唆された。
【実施例】
【0167】
【表19】
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