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明細書 :コンテンツ配信方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2015-046739 (P2015-046739A)
公開日 平成27年3月12日(2015.3.12)
発明の名称または考案の名称 コンテンツ配信方法
国際特許分類 H04N  21/8358      (2011.01)
H04N   1/387       (2006.01)
H04N  21/266       (2011.01)
FI H04N 21/8358
H04N 1/387
H04N 21/266
請求項の数または発明の数 1
出願形態 OL
全頁数 7
出願番号 特願2013-176368 (P2013-176368)
出願日 平成25年8月28日(2013.8.28)
発明者または考案者 【氏名】木原 雅巳
出願人 【識別番号】899000057
【氏名又は名称】学校法人日本大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100119677、【弁理士】、【氏名又は名称】岡田 賢治
【識別番号】100115794、【弁理士】、【氏名又は名称】今下 勝博
審査請求 未請求
テーマコード 5C076
5C164
Fターム 5C076AA14
5C076BA06
5C164MB35P
5C164SB08S
5C164SC11P
5C164YA08
要約 【課題】本発明は、同一のコンテンツを多数の利用者に同時配信することが前提の放送型のコンテンツ配信において、利用者単位での著作権の管理を可能にすることを目的とする。
【解決手段】本願発明のコンテンツ配信方法は、複数のフレームからなるコンテンツの少なくとも1つのフレームを複製し、複製された各フレームに異なる電子透かしを埋め込む電子透かし埋め込み手順と、異なる電子透かしが埋め込まれた各フレームを含むコンテンツを各端末へストリーミング配信する配信手順と、端末から利用者情報を取得し、電子透かしを埋め込んだ各フレームの電子透かしの種類の組み合わせが利用者ごとに異なるように、各フレームの電子透かしの種類の組み合わせを選択して端末へ通知する選択パターン通知手順と、を順に有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
複数のフレームからなるコンテンツの少なくとも1つのフレームを複製し、複製された各フレームに異なる電子透かしを埋め込む電子透かし埋め込み手順と、
異なる電子透かしが埋め込まれた各フレームを含むコンテンツを各端末へストリーミング配信する配信手順と、
前記端末から利用者情報を取得し、電子透かしを埋め込んだ各フレームの電子透かしの種類の組み合わせが利用者ごとに異なるように、各フレームの電子透かしの種類の組み合わせを選択して前記端末へ通知する選択パターン通知手順と、
を順に有し、
異なる電子透かしが埋め込まれた共通のフレームのうちの前記通知で通知された1つを選択し、前記コンテンツを再構成した前記端末に、前記コンテンツを再生させるコンテンツ配信方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ配信方法であって、特にコンテンツ配信サービスにおける著作権管理を行うためのコンテンツ配信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
BS、CS、地上デジタルのような放送システムでは、同一の番組を同時に配信することを事業目的としている。番組がコピーされ違法にネット上に流出されることが問題視され、地上デジタル方法、BS、CS放送では、番組録画後のコピー回数が制限されている。さらに、JSATのスカパーなどの有料番組では、B-CASカードによる著作権管理が行われている。しかし、暗号化による著作権管理は、秘密鍵が流出してしまうと、違法コピーが可能になってしまう問題がある。
【0003】
また、テレビなどによって配信されたコンテンツは、B-CASカードによる著作権管理やコピー制限がなされているが、ディスプレイに表示された映像をカメラで撮影すればコピーは可能である。ハイビジョンの4倍の解像度をもつ4kシステムへ移行されると、カメラで撮影された映像も高解像度になる。そうすると、理論上、販売されているコンテンツ並みの映像をコピーすることが可能になる。
【先行技術文献】
【0004】

【特許文献1】特開2006-086786号公報
【特許文献2】特開2007-251268号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
BS、CS、地上デジタルのような放送システムでは、同一のコンテンツを多数の利用者に同時配信することが前提である。このため、利用者単位で著作権の処理を行うことはできない。
【0006】
本発明は、同一のコンテンツを多数の利用者に同時配信することが前提の放送型のコンテンツ配信において、利用者単位での著作権の管理を可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願発明のコンテンツ配信方法は、
複数のフレームからなるコンテンツの少なくとも1つのフレームを複製し、複製された各フレームに異なる電子透かしを埋め込む電子透かし埋め込み手順と、
異なる電子透かしが埋め込まれた各フレームを含むコンテンツを各端末へストリーミング配信する配信手順と、
前記端末から利用者情報を取得し、電子透かしを埋め込んだ各フレームの電子透かしの種類の組み合わせが利用者ごとに異なるように、各フレームの電子透かしの種類の組み合わせを選択して前記端末へ通知する選択パターン通知手順と、
を順に有し、
異なる電子透かしが埋め込まれた共通のフレームのうちの前記通知で通知された1つを選択し、前記コンテンツを再構成した前記端末に、前記コンテンツを再生させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、利用者ごとに電子透かしの種類の組み合わせが異なる。このため、コンテンツ中のフレームに埋め込まれている電子透かしを組み合わせることで、利用者を特定することができる。したがって、本発明は、同一のコンテンツを多数の利用者に同時配信することが前提の放送型のコンテンツ配信において、利用者単位での著作権の管理を可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施形態1に係るコンテンツ配信システムのシーケンスの一例を示す。
【図2】配信前のコンテンツの一例を示す。
【図3】電子透かしを埋め込むフレームの一例を示す。
【図4】配信時のコンテンツの一例を示す。
【図5】利用者端末で再構成されたコンテンツの一例を示す。
【図6】実施形態2に係るコンテンツ配信システムのシーケンスの一例を示す。
【図7】実施形態3に係るフレームの一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施の例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。

【0011】
(実施形態1)
図1に、本実施形態に係るコンテンツ配信システムのシーケンスの一例を示す。本実施形態に係るコンテンツ配信システムは、サーバ91と利用者端末92を備える。サーバ91は、コンテンツを利用者端末92に配信するとともに、利用者端末92の利用者の認証を行う。利用者端末92は、コンテンツを受信して再生する端末であり、例えば、セットトップボックス、テレビ又はPCである。

【0012】
本実施形態に係るコンテンツ配信方法は、電子透かし埋め込み手順(S101)と、配信手順(S102)と、選択パターン通知手順(S104)と、を順に有する。選択パターン通知手順を実行することで、利用者端末92はコンテンツを視聴可能になる。

【0013】
電子透かし埋め込み手順(S101)では、複数のフレームからなるコンテンツの少なくとも1つのフレームを複製し、複製した各フレームに異なる電子透かしを埋め込む。例えば、図2に示すようなフレームFL1、FL2、・・・FLn、・・・FLmからなるコンテンツC1を考える。その場合、図3に示すように、フレームFL1及びFLnを4つに複製し、各フレームに異なるW1、W2、W3、W4の電子透かしを埋め込む。これにより、配信用のコンテンツC2が生成される。ここで、コンテンツC1に含まれるいずれのフレームを複製してもよい。また、複製する数は任意である。

【0014】
配信手順(S102)では、電子透かしを埋め込んだコンテンツC2をストリーミング配信する。例えば、図4に示すように、コンテンツC2には、共通のフレームFL1であって電子透かしの異なるフレームがふくまれる。このように、コンテンツの配信時には、すべての利用者端末92には共通のデータをコンテンツとして配信する。これにより、利用者Pは、コンテンツを受信することができる。

【0015】
利用者Pがコンテンツを視聴する際、利用者端末92は、コンテンツの情報とともに利用者情報をサーバ91へ送信する(S103)。この利用者情報を受け取ったサーバ91は、受け取ったコンテンツについて選択パターン通知手順を実行する。

【0016】
選択パターン通知手順(S104)では、サーバ91が、利用者端末92から利用者情報を取得し、電子透かしを埋め込んだ各フレームの電子透かしの種類の組み合わせが利用者ごとに異なるように、電子透かしを埋め込んだ各フレームの電子透かしの種類の組み合わせを選択し、その選択パターンを利用者端末92へ通知する。

【0017】
例えば、サーバ91は、フレームFL1はW2を選択し、フレームFLnはW1を選択するように利用者端末92へ通知する。このとき、どのフレームに電子透かしが埋め込まれているのか、そのフレームからどのフレームを選択するかを通知する。どのフレームに電子透かしが埋め込まれているのかは、GOPヘッダのタイムコード(タイムスタンプ)を用いて指定してもよいし、フレームの番号を指定してもよい。

【0018】
通知を受け取った利用者端末92は、4つのフレームFL1のうちのフレーム(FL1+W1)、フレーム(FL1+W3)及びフレーム(FL1+W4)を廃棄してフレーム(FL1+2)を残す。他のフレームについても同様にして、通知されたフレームを残して不要なフレームを廃棄する。このように、利用者端末92は、コンテンツC2を再構成し、再生可能なコンテンツC3を生成する。これにより、利用者端末92はコンテンツを再生可能になる。

【0019】
コンテンツを再生する利用者端末92の画面は、フレームFL1では電子透かしW2を表示し、フレームFL2では電子透かしは表示されず、フレームFLnでは電子透かしW1を表示する。このため、画面に表示された映像を撮影した場合、その映像には、フレームFL1では電子透かしW2が映り、フレームFLnでは電子透かしW1が映る。このコンテンツがweb上で公開されとしても、フレームFL1及びFLnにおける電子透かしの組み合わせがW2及びW1であることで、どの利用者が再生した映像であるかを特定することができる。

【0020】
以上説明したように、本発明により、視聴者が受信した番組と、利用者情報をひもづけすることが可能となり、視聴者ごとに、視聴した番組、違法コピーの流出元などの管理が可能となる。

【0021】
また電子透かしの埋め込みには時間を要するが、本実施形態に係る発明は利用者によらずに予め電子透かしをコンテンツに埋め込むことができる。このため、電子透かしの強度を調整したり、電子透かしの種類を減らすことで、ライブ映像をリアルタイムで配信する際にも電子透かしを埋め込み、電子透かしを用いて利用者を特定することが可能になる。

【0022】
(実施形態2)
図6に、本実施形態に係るコンテンツ配信システムのシーケンスの一例を示す。本実施形態に係るコンテンツ配信システムは、サーバ91と利用者端末92とに加え、利用者の利用する認証用端末93を備える。認証用端末93は、端末固有の識別情報を有し、利用者個人を特定することの可能な端末であり、例えば携帯電話などの携帯端末を用いることができる。

【0023】
本実施形態に係るコンテンツ配信方法は、電子透かし埋め込み手順(S101)及び選択パターン通知手順(S104)については実施形態1と同様であるが、コンテンツの配信要求後にコンテンツが配信され、コンテンツの配信時に認証を行う点で、実施形態1の発明と異なる。

【0024】
サーバ91は、コンテンツ一覧を利用者端末92へ送信する(S201)。このとき、利用者端末92が認証用端末93へコンテンツ一覧を転送してもよい(S202)。ここで、コンテンツ一覧は、サーバ91の配信可能なコンテンツのリスト及びコンテンツの内容を表す情報であり、たとえば番組表がこれに当たる。また利用者端末92と認証用端末93との通信は、WiFiなどの無線通信を用いる。

【0025】
コンテンツ一覧の中に利用者の視聴したいコンテンツがある場合、利用者端末92又は認証用端末93は、コンテンツの視聴要求とともに視聴したいコンテンツの識別情報をサーバ91へ送信する(S203)。

【0026】
サーバ91は、コンテンツの視聴要求の送信元へ認証情報を要求する。すると、認証用端末93は、認証情報をサーバ91へ送信する(S204)。この時の認証情報は、ログイン用の認証情報であり、例えばID及びパスワードである。この認証時に、さらに、認証用端末93を用いた任意の認証を行ってもよい。例えば、位置情報を用いた認証を行う。

【0027】
認証が成功すると、サーバ91は、コンテンツC2を利用者端末92へ配信するとともに(S205)、選択パターンを認証用端末93へ送信する(S206)。このときに配信されるコンテンツC2のデータは、実施形態1の図3及び図4で説明したとおり、各利用者ともに共通である。

【0028】
また、配信されるコンテンツC2のデータはコンテンツごとに異なる暗号鍵で暗号化されていることが好ましい。配信されるコンテンツのデータが暗号化されている場合、サーバ91は、選択パターンに加えてコンテンツ全体の復号鍵をさらに送信してもよい。この場合、コンテンツが公衆網を経由しているときに悪意の第三者がコンテンツを取得した場合であっても、復号鍵がなければコンテンツを再生することはできない。このため、コンテンツの不正コピーを防ぐことができる。

【0029】
(実施形態3)
実施形態1及び2の電子透かしの埋め込み手順(S101)において、1つのフレームを複数の領域に分割し、各領域に電子透かしを埋め込んでもよい。この場合、フレームを構成する画像の領域ごとに、異なるサブコンテンツを埋め込んでもよい。例えば、図7に示すように、領域A1にサブコンテンツW1を埋め込み、領域A2にサブコンテンツW2を埋め込み、領域A3にサブコンテンツW3を埋め込み、領域A4にサブコンテンツW4を埋め込む。なお図4では、1つの画像を不均一な4つの領域に分ける例を示したが、領域を均等に分けてもよい。

【0030】
1つのフレームを複数の領域に分割して電子透かしを埋め込むことで、選択パターンのバリエーションを増やすことができる。このため、多くの人が視聴するコンテンツについても、利用者の識別情報を電子透かしを用いて埋め込むことができる。

【0031】
(実施形態4)
実施形態1及び2の電子透かしの埋め込み手順(S101)において、1つのフレームを複数の領域に分割した場合、領域ごとにあらかじめ定められた情報を電子透かしを用いて埋め込んでもよい。

【0032】
例えば、サーバ91が3つの階層に分かれているとき、図7に示す領域A2には最上位のサーバ91の識別情報を埋め込み、図7に示す領域A3には第2位の階層のサーバ91の識別情報を埋め込み、図7に示す領域A4には最下位の階層のサーバ91の識別情報を埋め込む。このように、領域ごとに埋め込む内容が定められていることで、コンテンツの伝達経路を迅速に特定することができるため、著作権の管理者の特定が容易になる。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明はコンテンツ配信サービスなどの情報通信産業に適用することができる。
【符号の説明】
【0034】
A1、A2、A3:画像の領域
W1、W2、W3、W4:サブコンテンツ
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6