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明細書 :イオンビーム照射装置及びイオンビーム発散抑制方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5634992号 (P5634992)
登録日 平成26年10月24日(2014.10.24)
発行日 平成26年12月3日(2014.12.3)
発明の名称または考案の名称 イオンビーム照射装置及びイオンビーム発散抑制方法
国際特許分類 H01J  37/317       (2006.01)
H01L  21/265       (2006.01)
FI H01J 37/317 Z
H01L 21/265 603B
請求項の数または発明の数 6
全頁数 41
出願番号 特願2011-518362 (P2011-518362)
出願日 平成22年4月27日(2010.4.27)
国際出願番号 PCT/JP2010/057405
国際公開番号 WO2010/143479
国際公開日 平成22年12月16日(2010.12.16)
優先権出願番号 2009158255
優先日 平成21年6月11日(2009.6.11)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成25年3月11日(2013.3.11)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】302054866
【氏名又は名称】日新イオン機器株式会社
【識別番号】504132272
【氏名又は名称】国立大学法人京都大学
発明者または考案者 【氏名】ニコラエスク ダン
【氏名】酒井 滋樹
【氏名】石川 順三
【氏名】後藤 康仁
個別代理人の代理人 【識別番号】100121441、【弁理士】、【氏名又は名称】西村 竜平
【識別番号】100154704、【弁理士】、【氏名又は名称】齊藤 真大
審査官 【審査官】長井 真一
参考文献・文献 特開2003-257356(JP,A)
特開平11-126576(JP,A)
特開2007-335110(JP,A)
調査した分野 H01J 37/317
H01L 21/265
特許請求の範囲 【請求項1】
イオンビームをターゲットに照射するイオンビーム照射装置であって、
正イオンからなるイオンビームを生成するイオン源と、
前記イオン源及び前記ターゲットの間に設けられ、前記イオン源から出たイオンビームをターゲットに照射するために偏向、収束又は発散させる1又は複数の磁石と、
電子を生成する1又は複数の電子源と、を備え、
前記電子源が、前記磁石のイオンビーム上流側及び/又は下流側に形成される磁場勾配領域内に配置され、且つ、前記イオンビームが通過する領域外に配置されるとともに、
前記電子源の電子射出方向が、前記磁場勾配領域に電子が供給されるように向けられて、前記電子源から射出された電子が、前記磁場勾配領域における前記イオンビームと交わる領域に供給されることを特徴とするイオンビーム照射装置。
【請求項2】
前記磁石が、前記イオンビームを挟むように設けられた一対の平行な磁極平面を有するものであり、
前記電子源の電子射出方向が、前記磁極平面に対してその磁極平面に対向する磁極平面を向くように略垂直、又は前記磁石よりも外側に向けられている請求項1記載のイオンビーム照射装置。
【請求項3】
前記磁石が、一対の平行な磁極平面により前記イオンビームを略平行化するコリメート磁石を有し、
前記電子源が、前記コリメート磁石により形成される磁場勾配領域内に設けられるものであって、
前記電子源が、前記コリメート磁石の磁極平面間に発生する磁束密度をBとし、前記コリメート磁石外部に形成される磁場勾配領域での磁束密度をBとした場合に、0<B/B<0.72の関係を満たす磁場勾配領域内に設けられている請求項1又は2記載のイオンビーム照射装置。
【請求項4】
前記電子源が、0.12<B/B<0.36の関係を満たす磁場勾配領域内に設けられている請求項3記載のイオンビーム照射装置。
【請求項5】
前記磁石が、
一対の平行な磁極平面により前記イオンビームを略平行化するコリメート磁石と、
前記コリメート磁石の磁極平面に平行に配置された一対の平行な磁極平面により、前記コリメート磁石に入射するイオンビームの磁極平面に直交する方向の発散を補償する補償磁石と、を備え、
前記電子源が、前記補償磁石により形成される磁場勾配領域内に設けられるものであって、
前記電子源が、前記補償磁石を構成する一対の平行な磁極平面間に発生する磁束密度の最大値をBとし、前記補償磁石外部に形成される磁場勾配領域での磁束密度をBとした場合に、0<B/B<1の関係を満たす磁場勾配領域内に設けられている請求項1又は2記載のイオンビーム照射装置。
【請求項6】
イオンビームをターゲットに照射するイオンビーム照射装置における空間電荷効果によりイオンビームの発散を抑制するイオンビーム発散抑制方法であって、
前記イオンビーム照射装置が、正イオンからなるイオンビームを生成するイオン源と、前記イオン源及び前記ターゲットの間に設けられ、前記イオン源から出たイオンビームを前記ターゲットに照射するために偏向、収束又は発散させる1又は複数の磁石と、電子を生成する1又は複数の電子源と、を備え、
前記電子源を、前記磁石におけるイオンビームの上流側及び/又は下流側に形成される磁場勾配領域内に配置し、且つ、前記イオンビームが通過する領域外に配置して、前記電子源から出る電子を前記磁場勾配領域内に供給して、前記電子源から射出された電子を前記磁場勾配領域における前記イオンビームと交わる領域に供給することを特徴とするイオンビーム発散抑制方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、イオン源から引き出されたイオンビームをターゲットに照射してイオン注入等の処理を施すためのイオンビーム照射装置に関し、特に空間電荷効果によるイオンビームの発散を抑制する機能を有するイオンビーム照射装置及びイオンビーム発散抑制方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のイオンビーム照射装置としては、特許文献1に示すように、イオンビームを生成するイオン源と、このイオン源からのイオンビームを偏向するための偏向磁石と、この偏向磁石を構成する磁極内面に設けられた電子源とを備え、当該電子源から対向する磁極に電子線を照射することによって、空間電荷効果によるイオンビームの発散を抑制する(これを中性化ともいう。)ものが考えられている。
【0003】
しかしながら、磁極内部で射出された電子は磁場に沿って進行するため、いずれは電子源が設けられた磁極と対向する磁極に衝突して消滅してしまう。このため、イオンビームの発散を抑制するための電子の利用効率が悪いという問題がある。なお、特許文献1の図6等において、電子源と磁極との間に絶縁体又は導電体を設けることによってイオンビームを横切った電子を反射させることが記載されているが、どのように反射されるか不明であり、空間電荷効果によるイオンビームの発散を抑制できるか否か不明である。
【0004】
また、磁極内面に電子源を埋め込むために、磁極内面に凹部を設ける等の特別な加工が必要となり(特許文献1の図5等)、これによって磁極平面の構造が複雑になるだけでなく、加工コストが増大してしまうという問題もある。なお、上記のように、絶縁体又は導電体を設ける加工によっても加工コストが増大してしまうという問題がある。
【0005】
さらに、磁極内面に凹部を設ける等の複雑な形状とすること又は絶縁体或いは導電体を設けることによって、磁極により形成される磁場を均一にすることが難しく、偏向されるイオンビームを所望の向きに精度良く変更することが難しいという問題がある。
【先行技術文献】
【0006】

【特許文献1】特表2006-510165号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで本発明は、上記問題点を一挙に解決するためになされたものであり、従来部品の配置が制約されていた磁石近傍のスペースを有効活用することによって、特別な磁極構造を不要としながらも、電子の利用効率を向上して空間電荷効果によるイオンビームの広がりを効率的に抑制することをその主たる所期課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち本発明に係るイオンビーム照射装置は、イオンビームをターゲットに照射するイオンビーム照射装置であって、正イオンからなるイオンビームを生成するイオン源と、前記イオン源及び前記ターゲットの間に設けられ、前記イオン源から出たイオンビームをターゲットに照射するために偏向、収束又は発散させる1又は複数の磁石と、電子を生成する1又は複数の電子源と、を備え、前記電子源が、前記磁石のイオンビーム上流側及び/又は下流側に形成される磁場勾配領域内に配置され、且つ、前記イオンビームが通過する領域外に配置されるとともに、前記電子源の電子射出方向が、前記磁場勾配領域に電子が供給されるように向けられて、前記電子源から射出された電子が、前記磁場勾配領域における前記イオンビームと交わる領域に供給されることを特徴とする。

【0009】
このようなものであれば、電子源を磁石により形成される磁場勾配領域内に配置し、且つ、イオンビームが通過する領域外に配置するとともに、その磁場勾配領域内に電子が供給されるようにしているので、磁場勾配のミラー効果によって、供給された電子を磁場勾配領域内に閉じ込めることができる。その結果、磁石のイオンビーム上流側又は下流側に電子雲を形成することができ、空間電荷効果によりイオンビームの発散を抑制することができる。また、電子源を磁石近傍に設けていることから、磁石近傍のスペースを有効活用することによって、特別な磁極構造を不要とすることができる。
【0010】
前記磁石が、前記イオンビームを挟むように設けられた一対の平行な磁極平面を有する場合において、当該磁極平面により形成される磁場勾配領域内に電子を供給するためには、前記電子源からの電子射出方向が、前記磁極平面に対してその磁極平面に対向する磁極平面を向くように略垂直、又は前記偏向磁石よりも外側に向けられていることが望ましい。
【0011】
電子源から出る電子を効率良く磁場勾配領域内に供給するためには、前記電子源の電子射出方向が、前記磁場勾配領域内の磁場の接線方向であることが望ましい。
【0012】
前記磁石が、一対の平行な磁極平面により前記イオンビームを略平行化するコリメート磁石を有する場合において、このコリメート磁石において、空間電荷効果によるイオンビームの広がりを好適に抑制するためには、前記電子源が、前記コリメート磁石により形成される磁場勾配領域内に設けられるものであって、前記電子源が、前記コリメート磁石の磁極平面間に発生する磁束密度をBとし、前記コリメート磁石外部に形成される磁場勾配領域での磁束密度をBとした場合に、0<B/B<0.72の関係を満たす磁場勾配領域内に設けられていることが好ましい。特に、磁場勾配領域内に充分な電子を閉じ込めるとともに、イオンビームに効率よく電子を供給するためには、電子源が、0.12<B/B<0.36の関係を満たす磁場勾配領域内に設けられていることが好ましい。
【0013】
前記磁石が、一対の平行な磁極平面により前記イオンビームを略平行化するコリメート磁石と、前記コリメート磁石の磁極平面に平行に配置された一対の平行な磁極平面により、前記コリメート磁石に入射するイオンビームの磁極平面に直交する方向の発散を補償する補償磁石と、を備える場合において、この補償磁石において、空間電荷効果によるイオンビームの広がりを好適に抑制するためには、前記電子源が、前記補償磁石を構成する一対の平行な磁極平面間に発生する磁束密度の最大値をBとし、前記補償磁石外部に形成される磁場勾配領域での磁束密度をBとした場合に、0<B/B<1の関係を満たす磁場勾配領域内に設けられていることが望ましい。特に、磁場勾配領域内に充分な電子を閉じ込めるとともに、イオンビームに効率よく電子を供給するためには、前記電子源が、0.30<B/B<0.80の関係を満たす磁場勾配領域に設けられていることが好ましい。
【0014】
磁場勾配領域内の均一磁場内に効率よく電子を供給して均一な電子雲を形成させるためには、前記電子源が、前記磁石を構成する一対の磁極平面と略平行な平面内に配置されるとともに、前記磁石におけるイオンビームの上流側側面及び/又は下流側側面に沿って配置されていることが望ましい。
【0015】
イオンビームの両側から電子を照射することによって、空間電荷効果によるイオンビームの広がりを効率よく抑制するためには、前記電子源を2つ以上有し、それらの電子源が、前記イオンビームを挟んで配置されていることが望ましい。
【0016】
電子源をコンパクトにするとともに、ミラー効果により生じる電子雲中に配置した場合であっても、電子源に電子が衝突することによる電子の減少を可及的に低減して、電子の利用効率を一層向上させるためには、前記電子源が、電界放出型電子源であることが望ましい。
【0017】
また、本発明に係るイオンビーム発散抑制方法は、イオンビームをターゲットに照射するイオンビーム照射装置における空間電荷効果によりイオンビームの発散を抑制するイオンビーム発散抑制方法であって、前記イオンビーム照射装置が、正イオンからなるイオンビームを生成するイオン源と、前記イオン源及び前記ターゲットの間に設けられ、前記イオン源から出たイオンビームを前記ターゲットに照射するために偏向、収束又は発散させる1又は複数の磁石と、電子を生成する1又は複数の電子源と、を備え、前記電子源を、前記磁石におけるイオンビームの上流側及び/又は下流側に形成される磁場勾配領域内に配置し、且つ、前記イオンビームが通過する領域外に配置して、前記電子源から出る電子を前記磁場勾配領域内に供給して、前記電子源から射出された電子を前記磁場勾配領域における前記イオンビームと交わる領域に供給することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
このように構成した本発明によれば、従来部品の配置が制約されていた磁石近傍のスペースを有効活用することによって、特別な磁極構造を不要としながらも、電子の利用効率を向上して空間電荷効果によるイオンビームの広がりを効率的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態に係るイオンビーム照射装置の全体構成を示す模式図である。
【図2】リボン状のイオンビームの一例を部分的に示す概略斜視図である。
【図3】コリメート磁石及び電子源を部分的に示す概略斜視図である。
【図4】コリメート磁石及び電子源の位置関係を示すZ方向から見た図である。
【図5】コリメート磁石及び電子源の位置関係を示すX方向から見た図である。
【図6】コリメート磁石及び電子源の位置関係を示す模式的断面図である。
【図7】補償磁石及び電子源の位置関係を示すZ方向から見た図である。
【図8】補償磁石及び電子源の位置関係を示す断面図である。
【図9】電子源の構成を模式的に示す断面図である。
【図10】コリメート磁石の磁場勾配領域に生成された電子雲とその電子雲を通過するイオンビームの様子を表すシミュレーション結果を示す図である。
【図11】コリメート磁石近傍に電子雲がない場合におけるイオンビームの様子を表すシミュレーション結果である。
【図12】コリメート磁石近傍に電子雲がある場合におけるイオンビームの様子を表すシミュレーション結果である。
【図13】電子雲がない場合におけるターゲットチャンバ内でのイオンビームの様子を表すシミュレーション結果である。
【図14】電子雲がある場合におけるターゲットチャンバ内でのイオンビームの様子を表すシミュレーション結果である。
【図15】 31イオンを平行化するためのコリメート磁石における磁場領域を示す図である。
【図16】コリメート磁石及び電子源の距離に関する電子の閉じ込めのシミュレーション結果である。
【図17】コリメート磁石及び電子源の位置をB/Bの値で示すシミュレーション結果である。
【図18】コリメート磁石の磁場勾配領域における電子源の配置とターゲット位置でのイオンビームの直径との関係を示す図である。
【図19】補償磁石の磁場勾配領域に生成された電子雲とその電子雲を通過するイオンビームの様子を表すシミュレーション結果である。
【図20】補償磁石近傍に電子雲がない場合におけるイオンビームの様子を表すシミュレーション結果である。
【図21】補償磁石近傍に電子雲がある場合におけるイオンビームの様子を表すシミュレーション結果である。
【図22】電子雲がない場合におけるターゲットチャンバ内でのイオンビームの様子を表すシミュレーション結果である。
【図23】電子雲がある場合におけるターゲットチャンバ内でのイオンビームの様子を表すシミュレーション結果である。
【図24】 31イオンを補償する補償磁石における磁場分布を示す図である。
【図25】補償磁石の磁場勾配領域における電子源の配置とターゲット位置でのイオンビームの直径との関係を示す図である。
【図26】コリメート磁石近傍に形成された磁場勾配領域内での電子運動を模式的に示す図である。
【図27】コリメート磁石近傍の一定強度を有する磁場に沿った電子運動のシミュレーション結果を示す図である。
【図28】補償磁石近傍の一定強度を有する磁場に沿った電子運動のシミュレーション結果を示す図である。
【図29】電子は磁場の方向に沿った電子運動のシミュレーション結果を示す図である。
【図30】コリメート磁石の磁場勾配領域内での電子運動を示すシミュレーション結果である。
【図31】コリメート磁石の磁場勾配領域内での電子運動を示すシミュレーション結果である。
【符号の説明】
【0020】
100・・・イオンビーム照射装置
IB・・・イオンビーム
W・・・ターゲット
2・・・イオン源
6・・・コリメート磁石
61a、61b・・・コリメート磁石の磁極平面
7・・・補償磁石
71a、71b・・・補償磁石の磁極平面
K・・・磁場勾配領域
11・・・電子源
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に本発明に係るイオンビーム照射装置の一実施形態について図面を参照して説明する。なお、本実施形態において、図1に示すように、ターゲットWに照射されるイオンビームIBの設計上の進行方向をX方向、X方向と実質的に直交する面内において互いに実質的に直交する2方向をY方向及びZ方向とする。また、以下の説明で参照する図10~図16、図19~図23、図27~図31に記載されているX、Y、Z軸の単位はmmである。

【0022】
本実施形態に係るイオンビーム照射装置100は、図1にその模式的全体図を示すように、正イオンからなるイオンビームを生成するイオン源2と、このイオン源2及びターゲットWの間に設けられ、イオン源2から出たイオンビームIBをターゲットWに照射するために、発生する磁場によってイオンビームIBを偏向、収束又は発散させる複数の磁石と、を備えている。

【0023】
本実施形態のイオンビーム照射装置100は、磁石として、イオン源2から引き出されたイオンビームIBを質量分離するための質量分離器3と、イオンビームIBをエネルギー分離するためのエネルギー分離器4と、イオンビームIBをY方向(例えば水平方向)に走査するための走査器5と、この走査器5により走査されたイオンビームIBを平行ビーム化するビーム平行化器6と、走査器5及びビーム平行化器6の間に設けられ、イオンビームIBのZ方向の発散を補償して、イオンビームIBの輸送効率を向上させる補償器7と、を備えている。

【0024】
なお、質量分離器3及びエネルギー分離器4の間には、イオンビームIBを必要に応じて加速又は減速するための加減速器8が設けられている。また、ビーム平行化器6とターゲットWの間には、イオンビームIBを通過させる開口を有し、イオンビームIBを整形するマスク9が設けられている。これにより、イオンビームIBのY方向の不要な裾の部分をカットしている。

【0025】
質量分離器3は、磁場によってイオンビームIBの質量分離を行う質量分離磁石である。エネルギー分離器4は、磁場によってイオンビームIBのエネルギー分離を行うエネルギー分離磁石である。走査器5は、磁場によってイオンビームIBの走査を行う走査磁石である。ビーム平行化器6は、磁場によってイオンビームIBの平行化を行うコリメート磁石である。補償器7は、磁場によってイオンビームIBのZ方向の発散を補償する補償磁石である。なお、加減速器8は、複数枚の電極を有していて静電界によってイオンビームIBの加減速を行う加減速管である。上記磁石3~7は、電磁石により構成しても良いし、永久磁石により構成しても良い。

【0026】
このように構成したイオンビーム照射装置100により、ホルダ10に保持されたターゲットWにイオンビームIBを照射して、ターゲットWにイオン注入等の処理を施すように構成されている。イオンビームIBの軌道は、真空雰囲気に保たれるように構成されている。質量分離器2を設けない場合もある。ターゲットWにイオン注入を行う場合は、この装置100はイオン注入装置とも呼ばれる。

【0027】
ターゲットWに照射されるイオンビームIBは、図2に示すように、Y方向(例えば長手方向)の寸法が、当該Y方向と直交するZ方向の寸法よりも大きい形をしている。このような形状のイオンビームIBは、リボン状やシート状あるいは帯状のイオンビームと呼ばれる場合もある。但し、Z方向の寸法が紙のように薄いという意味ではない。一例を挙げると、Y方向の寸法は350mm~400mm程度、Z方向の寸法は80mm~100mm程度である。

【0028】
ターゲットWは、例えば、半導体基板又はガラス基板等である。ターゲットWは、この実施形態では、ホルダ10に保持されて、ターゲット駆動装置(不図示)によって、Z方向に沿って機械的に往復進退駆動(メカニカルスキャン)される。イオンビームIBのY方向の寸法Wは、ターゲットWの同方向の寸法よりも若干大きく、このことと、上記往復駆動とによって、ターゲットWの全面にイオンビームIBを照射することができる。

【0029】
しかして本実施形態のイオンビーム照射装置100において、コリメート磁石6及び補償磁石7の近傍に電子を生成する複数の電子源11を設け、それらコリメート磁石6及び補償磁石7近傍に電子雲を形成してイオンビームIBに電子を供給することによって、空間電荷効果によるイオンビームIBの発散を抑制する構成としている。

【0030】
以下に具体的に説明する。

【0031】
コリメート磁石6は、磁界によってイオンビームIBを走査する走査器5と協働して、Y方向に走査されたイオンビームIBを、磁界によって基準軸C(X方向に沿った軸である。)に対して実質的に平行となるように曲げ戻して平行ビーム化して、Y方向の寸法がZ方向の寸法よりも大きいリボン状のイオンビームIBを射出するものである。このコリメート磁石6は、図3~図6に示すように、Z方向において相対向する2つの磁極61と、それらの間を繋ぐヨーク62と、各磁極61を励磁する励磁コイル63とを有し、Z方向において相対向するように平行に配置された一対の磁極平面61a、61b(XY平面に平行な平面である)を備えている。

【0032】
補償磁石7は、イオンビームIBのZ方向の発散を補償して、イオンビームIBの輸送効率を向上させるものである。この補償磁石7は、図7及び図8に示すように、Z方向において相対向するように配置された第1の磁石7Aと第2の磁石7Bとにより構成されている。各磁石7A、7Bは、イオンビームIBの進行方向に張り出した弧状をなす鉄心71と、この鉄心71の長手方向に巻回されたコイル72とを備えている。鉄心71の2つの(即ち、イオンビームIBの入口側及び出口側の)長辺部711が、それぞれ、その実質的に全長に亘って異なる磁極を構成する。つまり、補償磁石7は、コリメート磁石6と同様、Z方向において相対向するように平行に配置された一対の磁極平面71a、71b(XY平面に平行な平面である。)を備えている(図8参照)。なお、第1の磁石7A及び第2の磁石7Bには、それぞれ、直流電源(不図示)からの励磁電流が供給されている。

【0033】
電子源11は、図4、図7等に示すように、コリメート磁石6及び補償磁石7のイオンビーム上流側又は下流側において、イオンビームIBを挟むように、複数個設けられている。具体的には、図5に示すように、電子源ホルダ12により直列状に且つ互いに等間隔となるように保持されている。なお、図5では、電子源11をイオンビームIBを挟んで面対称となるように配置しているが、Y方向において交互にずらすように配置しても構わない。

【0034】
本実施形態の電子源11は、電界放出型のものであり、図9の部分拡大断面図に示すように、導電性のカソード基板111と、このカソード基板111の表面に形成され先端が尖った形状をなす複数の微小(μm単位)なエミッタ112と、この各エミッタ112の先端近傍を微小(μm単位)な間隙Gを開けて取り囲む、各エミッタ112に共通の引き出し電極113(ゲート電極とも言う。)と、この引き出し電極113とカソード基板111との間に設けられて両者間を絶縁する絶縁層114とを備えている。カソード基板111と各エミッタ112とは互いに電気的に導通している。

【0035】
以下、電子源11の具体的な配置態様について説明する。

【0036】
電子源11は、図6又は図8に示すように、磁石6、7のイオンビームIBの上流側又は下流側に形成される磁場勾配領域K内に配置され、且つ、イオンビームIBが通過する領域外においてそのイオンビームIBの通過領域を挟むように配置されている。磁場勾配領域Kとは、コリメート磁石6又は補償磁石7において、磁極平面61a、61b又は71a、71bの外側に膨らむように形成された磁場領域である。

【0037】
そして、電子源11の電子射出方向が、磁場勾配領域Kに電子が供給される向き、つまり磁場勾配領域Kを向く方向に設定されている。具体的には、電子源11の電子射出方向が、磁極平面(例えば61a又は71a)に対してその磁極平面に対向する磁極平面(61b又は71b)を向くように略垂直、又は磁石6、7よりも外側に向けられている。より詳細には、電子源11の電子射出方向が、磁場勾配領域K内の磁場の接線方向と略一致するように設定されていることが望ましい。なお、図6及び図8においては、電子源11の電子射出方向が磁極平面61a、61b又は71a、71bと略平行な方向となるように磁石6、7よりも外側に向けられた状態を示している。

【0038】
また、電子源11は、図5に示すように、コリメート磁石6又は補償磁石7を構成する一対の磁極平面(61a、71a等)と略平行な平面(XY平面)内にほぼ列状に配置されている。

【0039】
さらに、電子源11は、磁石6、7のイオンビーム上流側側面又は下流側側面に沿って、当該側面と各電子源11との距離が略一定となるように設けられている。例えばコリメート磁石6及びその下流側に設けた電子源11との距離は、コリメート磁石6の周囲方向において一定となるようにしている。補償磁石7及びその上流側又は下流側に設けた電子源11との距離L2、L3は、補償磁石7の周囲方向において一定となるようにしている。つまり、電子源11は、磁場勾配領域Kにおいて、磁石6、7の周囲方向における一定磁場内に配置されるように構成されている。

【0040】
次に、電子源11をコリメート磁石6のイオンビームIBの下流側近傍(出口近傍)に設けた場合の具体的な配置態様について説明する。

【0041】
電子源11をコリメート磁石6のイオンビームIBの下流側近傍に設ける場合には、コリメート磁石6の対向する磁極平面61a、61b間に発生する磁束密度をBとし、コリメート磁石6外部に形成される磁場勾配領域Kでの磁束密度をBとした場合に、0<B/B<0.72の関係を満たす磁場勾配領域K内に設けられている。より具体的には、電子源11が、0.12<B/B<0.36の関係を満たす磁場勾配領域K内に設けられている。なお、B/Bの範囲は、磁石6の種類(磁場構成)、電子のエネルギー、取り扱うイオン種、又は偏向量等によって適宜変更される。

【0042】
ここで、コリメート磁石6に対する電子源11の位置とそのときの電子の閉じ込め作用についてシミュレーション結果に基づいて説明する。

【0043】
図10は、コリメート磁石6近傍の磁場勾配領域Kに生成された電子雲とその電子雲を通過するイオンビームIBの様子を表すシミュレーション結果である。また、図11は、コリメート磁石6近傍に電子雲がない場合でのイオンビームIBの様子を示すシミュレーション結果、図12は、コリメート磁石6近傍に電子雲がある場合でのイオンビームIBのシミュレーション結果である。さらに、図13は、電子雲がない場合におけるターゲットチャンバ内でのイオンビームIBの様子を示すシミュレーション結果、図14は、電子雲がある場合におけるターゲットチャンバ内でのイオンビームIBの様子を示すシミュレーション結果である。なお、図13、図14において、X座標が0の位置がターゲットチャンバの入口であり、340mmの位置がターゲット(ウエハ)Wが配置される位置である。これらの図から分かるように、コリメート磁石6近傍に電子雲を形成させることによって、イオンビームIBの発散が抑制されていることが分かる。

【0044】
図15は、Eion=575eVを有する31イオンを平行化するためのコリメート磁石6における磁場領域を示す図である。このコリメート磁石6は、平面磁極間において280[Gs](=B)の一定磁場を形成しており、コリメート磁石6の磁極の物理的境界における磁場BとBとの比は、B/B=0.72である。また、イオン電流(Iion)は4[μA]、電子エネルギー(E)は10[eV]、電子電流(I)は34×Iion[μA]としている。なお、この図15においては、一対の磁極平面61a、61bがZ方向に平行であるとしてシミュレーションを行っている。

【0045】
コリメート磁石6に対して電子源11を近づけすぎると、磁場勾配領域Kによるミラー効果が弱くなり、電子の閉じ込め効果が不十分になってしまう(図16におけるx=-355mm、-305mm)。また、電子源11を磁石6から遠ざけすぎると、ミラー効果による電子の閉じ込めはできるが、電子を閉じ込めておく領域が広くなりすぎてしまい、効率よくイオンビームIBに電子を供給することができない(図16におけるx=-230mm)。このことから、ミラー効果による電子の閉じ込めが十分であり、イオンビームIBに十分な電子の供給が可能な閉じ込め領域を形成する位置に電子源11を配置する(図16におけるx=-295mm)。上記各位置におけるB/Bを考えると、図17に示す結果から、電子源11を設ける位置は、0.12<B/B<0.36の関係を満たす磁場勾配領域K内であることが望ましいことが分かった。なお、図17の磁場分布は、イオンビームIBの進行方向の中心軌道に沿ったものである。

【0046】
ここで、コリメート磁石6の磁場勾配領域Kにおける電子源11の配置とターゲット位置でのイオンビームの直径Dとの関係を図18に示す。電子源11が配置されない場合には、直径D=66mmのイオンビームIBがターゲットWに照射されることになる。なお、横軸は、コリメート磁石6の磁極間ギャップで割ることにより正規化している。この図から分かるように、電子源を設ける位置が0.12<B/B<0.36の関係を満たす磁場勾配領域K内でイオンビームIBの直径Dが最小値となることが分かる。

【0047】
次に、電子源11を補償磁石7のイオンビームIBの上流側(入口)近傍及び下流側(出口)近傍に設ける場合の具体的な配置態様について説明する。

【0048】
電子源11が、補償磁石7を構成する一対の平行な磁極平面71a、71b間に発生する磁束密度の最大値をBとし、補償磁石7外部に形成される磁場勾配領域Kでの磁束密度をBとした場合に、0<B/B<1の関係を満たす磁場勾配領域K内に設けられている。より具体的には、電子源11が、0.30<B/B<0.80の関係を満たす磁場勾配領域Kに設けられている。

【0049】
ここで、補償磁石7に対する電子源11の位置とそのときの電子の閉じ込め作用についてシミュレーション結果に基づいて説明する。

【0050】
図19は、補償磁石7近傍の磁場勾配領域Kに生成された電子雲とその電子雲を通過するイオンビームIBの様子を表すシミュレーション結果である。また、図20は、補償磁石7近傍に電子雲がない場合でのイオンビームIBの様子を示すシミュレーション結果、図21は、補償磁石7近傍に電子雲がある場合でのイオンビームIBのシミュレーション結果である。さらに、図22は、電子雲がない場合におけるターゲットチャンバ内でのイオンビームIBの様子を示すシミュレーション結果、図23は、電子雲がある場合におけるターゲットチャンバ内でのイオンビームIBの様子を示すシミュレーション結果である。なお、図22、図23において、X座標が0の位置がターゲットチャンバの入口であり、340mmの位置がターゲット(ウエハ)Wが配置される位置である。これらの図から分かるように、補償磁石7近傍に電子雲を形成させることによって、イオンビームIBの発散が抑制されていることが分かる。

【0051】
図24は、Eion=575eVを有する31イオンを補償する補償磁石7における磁場領域を示す図である。なお、図24の磁場分布は、イオンビームIBの進行方向の中心軌道に沿ったものである。この補償磁石7は、平面磁極間において280[Gs](=B)の一定磁場を形成しており、補償磁石7の磁極の物理的境界における磁場BとBとの比は、B/B=1.0である。また、イオン電流(Iion)は4[μA]、電子エネルギー(E)は10[eV]、電子電流(I)は34×Iion[μA]としている。

【0052】
このとき、図示しないが、補償磁石7に対する電子源11の位置とそのときの電子の閉じ込め作用についてシミュレーション結果を行った結果、図24に示すように、電子源11を設ける位置は、0.30<B/B<0.80の関係を満たす磁場勾配領域K内であることが望ましいことが分かった。

【0053】
ここで、補償磁石7の磁場勾配領域における電子源11の配置とターゲット位置でのイオンビームIBの直径Dとの関係を図25に示す。電子源11が配置されない場合には、直径D=95mmのイオンビームIBがターゲットWに照射されることになる。なお、横軸は、補償磁石7の磁極間ギャップで割ることにより正規化している。この図から分かるように、電子源11を設ける位置が0.30<B/B<0.80の関係を満たす磁場勾配領域K内でイオンビームIBの直径Dが最小値となることが分かる。

【0054】
次にコリメート磁石6近傍に形成された磁場勾配領域K内での電子の運動について図26を参照して説明する。なお、補償磁石7については説明しないが、コリメート磁石6の磁場勾配領域Kでの運動と同様である。

【0055】
磁場勾配領域Kにおいてコリメート磁石6の周囲方向(XY平面に沿った方向)を考えた場合、一定強度の磁場が形成されているので、この一定強度を有する磁場に沿って電子が移動する(図26中の(1)に示す矢印)。このときの電子運動のシミュレーションを図27に示す。なお、図28は、補償磁石7近傍に形成された磁場勾配領域Kに電子を照射した場合における電子運動の様子を表すシミュレーション結果である。

【0056】
一方、Z方向を考えた場合には、電子は磁場の方向に沿って移動する(図26中の(2)に示す矢印)。なお、このときの電子運動のシミュレーションを図29に示す。そして、Z方向に移動した電子は、ミラー効果によって今まで飛んできた方向と逆の方向へ反射される(図26中の(3)、(4))。なお、ミラー効果による電子の往復についてのシミュレーション結果を図30に示す。図30中(A)は、ミラー磁場における電子の軌道を3次元で示すシミュレーション結果であり、(B)は、ミラー磁場における電子の軌道を2次元で示すシミュレーション結果である。

【0057】
つまり、電子の軌道としては、磁場勾配によって磁石の周囲を回る動き、磁場勾配領域Kで磁力線の回りを回転しながら螺旋運動して磁場方向に沿った動き、磁極付近にてミラー効果によって反射される動きが組み合わされた動きをする。つまり、電子は、図31に示すように、螺旋運動をしながら磁極平面間をジグザグ状に運動する。これにより、イオンビームIBが通過する領域に電子雲が形成され、イオンビームIBに電子が効率よく供給される。

【0058】
<本実施形態の効果>
このように構成した本実施形態に係るイオンビーム照射装置100によれば、電子源をコリメート磁石6及び補償磁石7により形成される磁場勾配領域K内に配置し、且つ、イオンビームIBの通過領域外に配置するとともに、磁場勾配領域K内に電子が供給されるようにしているので、磁場勾配のミラー効果によって、供給された電子を磁場勾配領域K内に閉じ込めることができる。この結果、コリメート磁石6のイオンビーム下流側、及び補償磁石7のイオンビーム上流側及び下流側に電子雲を形成することができ、空間電荷効果によりイオンビームの発散を抑制することができる。また、電子源11を磁石6、7近傍に設けていることから、従来部品の配置が制約されていた磁石近傍のスペースを有効活用することによって、特別な磁極構造を不要とすることができる。

【0059】
<その他の変形実施形態>
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。

【0060】
例えば、前記実施形態では電子源をビーム平行化器近傍及び補償器近傍に設ける態様について説明したが、その他、イオン源及びターゲットの間に設けられるその他の磁石、例えば質量分離器、エネルギー分離器又は走査器近傍に設けるようにしても良い。また、イオンビーム照射装置に既存の磁石近傍に電子源を設けるだけでなく、別途磁石を設けて、その磁石近傍に電子源を設けることも考えられる。

【0061】
また、前記実施形態では、コリメート磁石のイオンビーム下流側(出口)に電子源を設ける構成であったが、さらにイオンビーム上流側(入口)に電子源を設ける構成とすれば、一層イオンビームの中性化を行うことができる。補償磁石においては、上流側又は下流側の一方に電子源を設ける構成としても良い。

【0062】
さらに、前記実施形態では、コリメート磁石及び補償磁石を電磁石により構成しているが、永久磁石により構成しても良い。

【0063】
その上、補償磁石をコリメート磁石の下流側に設けるようにしても良い。

【0064】
加えて、前記実施形態のシミュレーションでは、電子のエネルギーとして10eVのものが使用されているが、これに限られず、イオンビームの中和には、低エネルギーの電子が有効であるので、例えば5~25eVのエネルギーを有する電子を用いることも考えられる。

【0065】
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明により、磁石近傍のスペースを有効活用することによって、特別な磁極構造を不要としながらも、電子の利用効率を向上して空間電荷効果によるイオンビームの広がりを効率的に抑制することができる。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
14
【図16】
15
【図17】
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【図18】
17
【図19】
18
【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
23
【図25】
24
【図26】
25
【図27】
26
【図28】
27
【図29】
28
【図30】
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【図31】
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