TOP > 国内特許検索 > 緊急時指揮調整支援装置、緊急時指揮調整支援プログラム、緊急時指揮調整支援方法 > 明細書

明細書 :緊急時指揮調整支援装置、緊急時指揮調整支援プログラム、緊急時指揮調整支援方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5633850号 (P5633850)
公開番号 特開2013-045267 (P2013-045267A)
登録日 平成26年10月24日(2014.10.24)
発行日 平成26年12月3日(2014.12.3)
公開日 平成25年3月4日(2013.3.4)
発明の名称または考案の名称 緊急時指揮調整支援装置、緊急時指揮調整支援プログラム、緊急時指揮調整支援方法
国際特許分類 G08B  27/00        (2006.01)
G06Q  50/00        (2012.01)
G06Q  50/26        (2012.01)
G08B  21/10        (2006.01)
FI G08B 27/00 C
G06Q 50/00 100
G06Q 50/26
G08B 21/10
請求項の数または発明の数 8
全頁数 17
出願番号 特願2011-182243 (P2011-182243)
出願日 平成23年8月24日(2011.8.24)
審査請求日 平成25年8月16日(2013.8.16)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
【識別番号】504132272
【氏名又は名称】国立大学法人京都大学
発明者または考案者 【氏名】東田 光裕
【氏名】小阪 尚子
【氏名】前田 裕二
【氏名】林 春男
個別代理人の代理人 【識別番号】100147485、【弁理士】、【氏名又は名称】杉村 憲司
審査官 【審査官】二階堂 恭弘
参考文献・文献 特開平9-190475(JP,A)
特開2010-204712(JP,A)
特開2000-155778(JP,A)
特開2007-280085(JP,A)
特開2009-265686(JP,A)
特開平8-287162(JP,A)
調査した分野 G08B 27/00
G06Q 50/00
G06Q 50/26
G08B 21/10
特許請求の範囲 【請求項1】
緊急対応の処理手順を文章化した業務ユニットと、前記業務ユニット間の遷移関係を示す業務フローとを格納する業務フロー蓄積部と、
前記業務ユニットについて検討される対応の方針と、当該方針に係る一連の作業を文書としてまとめた指示書を格納する指示書蓄積部と、
前記方針の対応に関して必要となる要求情報と、当該要求情報を収集する要求部局を指定する情報要求生成部と、
前記方針に係る一連の作業の経過時間と、前記要求情報の種別数と、前記要求部局の数とに基づき、指揮調整者への業務集中を判定する業務集中・負荷判定部と、を備える緊急時指揮調整支援装置。
【請求項2】
前記業務集中・負荷判定部は、前記指揮調整者に業務が集中していると判定した場合に、前記指揮調整者に関する業務の一覧を表示し、前記業務を担当可能な新たな指揮調整者を表示する、請求項1に記載の緊急時指揮調整支援装置。
【請求項3】
前記情報要求生成部が指定する前記要求部局の業務負荷を、前記要求部局が収集する前記要求情報の種別数と、前記業務ユニットに関して前記要求部局が処理すべき作業項目数とに基づき判定する部局業務管理部を備える、請求項1又は2に記載の緊急時指揮調整支援装置。
【請求項4】
コンピュータに、
緊急対応の処理手順を文章化した業務ユニットと、前記業務ユニット間の遷移関係を示す業務フローとを格納するステップと、
前記業務ユニットについて検討される対応の方針と、当該方針に係る一連の作業を文書としてまとめた指示書を格納するステップと、
前記方針の対応に関して必要となる要求情報と、当該要求情報を収集する要求部局を指定するステップと、
前記方針に係る一連の作業の経過時間と、前記要求情報の種別数と、前記要求部局の数とに基づき、指揮調整者への業務集中を判定する判定ステップと、を実行させるための緊急時指揮調整支援プログラム。
【請求項5】
前記判定ステップにおいて、前記指揮調整者に業務が集中していると判定した場合に、前記指揮調整者に関する業務の一覧を表示し、前記業務を担当可能な新たな指揮調整者を表示するステップを含む、請求項4に記載の緊急時指揮調整支援プログラム。
【請求項6】
前記要求部局の業務負荷を、前記要求部局が収集する前記要求情報の種別数と、前記業務ユニットに関して前記要求部局が処理すべき作業項目数とに基づき判定するステップを含む、請求項4又は5に記載の緊急時指揮調整支援プログラム。
【請求項7】
緊急対応の処理手順を文章化した業務ユニットと、前記業務ユニット間の遷移関係を示す業務フローとを格納する業務フロー蓄積部と、
前記業務ユニットについて検討される対応の方針と、当該方針に係る一連の作業を文書としてまとめた指示書を格納する指示書蓄積部と、を備える緊急時指揮調整支援装置による緊急時指揮調整支援方法であって、
前記緊急時指揮調整支援装置による処理手順が、
前記方針の対応に関して必要となる要求情報と、当該要求情報を収集する要求部局を指定するステップと、
前記方針に係る一連の作業の経過時間と、前記要求情報の種別数と、前記要求部局の数とに基づき、指揮調整者への業務集中を判定する判定ステップと、を含む緊急時指揮調整支援方法。
【請求項8】
前記判定ステップにおいて、前記指揮調整者に業務が集中していると判定した場合に、前記指揮調整者に関する業務の一覧を表示し、前記業務を担当可能な新たな指揮調整者を表示するステップを含む、請求項7に記載の緊急時指揮調整支援方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
この発明は、緊急時指揮調整支援装置、緊急時指揮調整支援プログラム、緊急時指揮調整支援方法に関し、特に、緊急時に指揮調整者に対する業務集中を判定可能な緊急時指揮調整支援装置、緊急時指揮調整支援プログラム、緊急時指揮調整支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
地震災害などの自然災害をはじめとする多くの危機に対して、企業や自治体の危機対応担当者は、対応業務を手順化した危機対応マニュアルに従って対応を実施しなければならない。これまでにも危機対応を支援するために技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、ここでは現場の担当者の業務内容や項目を対象としており、その業務の効率化や手順化が目的となっている。そのため、方針や戦略を決定するような上位層(以降、指揮調整者)の業務は対象としていない。
【0004】
一方、業務を遂行するために必要となる人員や作業時間を含めたマニュアルを作成し、業務量(ここでは時間と人員)を定量化したものもある(例えば、非特許文献1参照)。
【0005】
しかしながら、ここで定量化しているのは、あくまでも業務遂行に必要な時間や人員による指標となっており、方針や戦略を決定するのに要する時間を対象とはしていない。
【先行技術文献】
【0006】

【特許文献1】特開2009-265686号公報
【0007】

【非特許文献1】座間信作、他5名、“災害対策本部等における応急対応支援システムの開発”、地域安全学会梗概集(21)、5-8、2007年11月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
危機対応が扱う事象は平常時の業務のように全てが定型化されたものではなく、災害対策本部を中心とする指揮調整者の方針や戦略を決定する業務は、そのときの状況によって判断を迫られることが多いため、従来は指揮調整者の過去の経験に基づいて遂行されており、個人の能力に依存するところが大きいという問題があった。また、このような場合には、決定に至った過程を共有化することが難しく、災害対策本部会議の出席者や職員、その他関係者内での状況認識の統一を図ることができず、対応業務の方向性がずれてしまう危険もあった。
【0009】
更に、指揮調整者の人数自体が少ないことで、その指揮調整者に決定すべき事項が集中すると、そこが業務全体のボトルネックになるという問題もあった。また、緊急時には業務自体が状況に応じて発生するため、指揮調整者自身も周囲もどれだけの業務がその指揮調整者に集中しているのか、また個々の業務の進捗状況がどうなっているのかが把握しにくいことで、業務を振り分けたり、委譲したりすることも難しい状況となっている。更に、危機対応業務においては、類似の指示を複数回出すこともある。例えば、時間経過に伴い変化するような被害者数や被害家屋数の確認は、繰り返し指示を出すことになる。その場合、以前の指示における指示内容や時間を参照すれば効率化が図れると共に、先の見通しもよくなるという効果があるが、そのような管理はできていない状況である。
【0010】
一方で、指揮調整者は社会的に説明責任を負っている職責であるため、緊急時において決定した行為に対して、論理立てて根拠を示す必要がある。混乱した状況下で迅速な判断を求められる中で、事後にその行為を記憶に頼って説明することは困難であり、その時の状況とその状況を踏まえた判断の過程を業務遂行中に記録しておく必要がある。また、事後の反省を踏まえて、今まで困難であった指揮調整者の業務改善・効率化も求められている。
【0011】
このような問題を鑑み、本発明の目的は、大規模な災害などの緊急事態における指揮調整者の支援に関し、特に、緊急時に指揮調整者に対する業務集中を判定することが可能な緊急時指揮調整支援装置、緊急時指揮調整支援プログラム、緊急時指揮調整支援方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した諸課題を解決すべく、本発明に係る緊急時指揮調整支援装置は、緊急対応の処理手順を文章化した業務ユニットと、前記業務ユニット間の遷移関係を示す業務フローとを格納する業務フロー蓄積部と、前記業務ユニットについて検討される対応の方針と、当該方針に係る一連の作業を文書としてまとめた指示書を格納する指示書蓄積部と、前記方針の対応に関して必要となる要求情報と、当該要求情報を収集する要求部局を指定する情報要求生成部と、前記方針に係る一連の作業の経過時間と、前記要求情報の種別数と、前記要求部局の数とに基づき、指揮調整者への業務集中を判定する業務集中・負荷判定部と、を備えるものである。
【0013】
本発明に係る緊急時指揮調整支援プログラムは、コンピュータに、緊急対応の処理手順を文章化した業務ユニットと、前記業務ユニット間の遷移関係を示す業務フローとを格納するステップと、前記業務ユニットについて検討される対応の方針と、当該方針に係る一連の作業を文書としてまとめた指示書を格納するステップと、前記方針の対応に関して必要となる要求情報と、当該要求情報を収集する要求部局を指定するステップと、前記方針に係る一連の作業の経過時間と、前記要求情報の種別数と、前記要求部局の数とに基づき、指揮調整者への業務集中を判定する判定ステップと、を実行させるものである。
【0014】
本発明に係る緊急時指揮調整支援方法は、緊急対応の処理手順を文章化した業務ユニットと、前記業務ユニット間の遷移関係を示す業務フローとを格納する業務フロー蓄積部と、前記業務ユニットについて検討される対応の方針と、当該方針に係る一連の作業を文書としてまとめた指示書を格納する指示書蓄積部と、を備える緊急時指揮調整支援装置による緊急時指揮調整支援方法であって、前記緊急時指揮調整支援装置による処理手順が、前記方針の対応に関して必要となる要求情報と、当該要求情報を収集する要求部局を指定するステップと、前記方針に係る一連の作業の経過時間と、前記要求情報の種別数と、前記要求部局の数とに基づき、指揮調整者への業務集中を判定する判定ステップと、を含むものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る緊急時指揮調整支援装置、緊急時指揮調整支援プログラム、緊急時指揮調整支援方法によれば、緊急時に指揮調整者に対する業務集中を判定することが可能となり、業務全体のボトルネックの発生を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態に係る緊急時指揮調整支援システムの構成を示す図である。
【図2】業務フロー及び業務ユニットの一例を示す図である。
【図3】業務ユニットテーブルの一例を示す図である。
【図4】作業項目テーブルの一例を示す図である。
【図5】ログデータの一例を示す図である。
【図6】指示書の一例を示す図である。
【図7】指示書テーブルの一例を示す図である。
【図8】方針検討テーブルの一例を示す図である。
【図9】情報要求テーブルの一例を示す図である。
【図10】状況認識の統一テーブルの一例を示す図である。
【図11】対策指示テーブルの一例を示す図である。
【図12】指揮調整者の業務の一覧表示例を示す図である。
【図13】総時間と指示数とによる各業務のレベル分けを示す図である。
【図14】緊急時指揮調整支援システムのフローチャートである。
【図15】方針作成処理を示すフローチャートである。
【図16】指示書確認処理を示すフローチャートである。
【図17】部局業務管理処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以降、諸図面を参照しながら、本発明の実施態様を詳細に説明する。

【0018】
図1は、本発明の一実施形態に係る緊急時指揮調整支援システムの構成を示す図である。緊急時指揮調整支援システムは、緊急時指揮調整支援装置である緊急時指揮調整支援サーバ1と、本部・情報班・広報班などの各部局に設置されたクライアント端末とから構成され、緊急時指揮調整支援サーバ1と各クライアント端末とはネットワークを通じて接続されている。

【0019】
緊急時指揮調整支援サーバ1は、業務フロー蓄積部11、ログ蓄積部12、及び指示書蓄積部13を含む記憶部10と、業務フロー実行部21、方針検討部22、情報要求生成部23、状況認識の統一生成部24、対策指示生成部25、進捗管理部26、部局業務管理部27、業務集中・負荷判定部28、報告書生成部29、及び業務分析部30を含む制御部20とから構成される。制御部20は、制御部20の各機能部が処理を開始又は終了した際など、記憶部10の各蓄積部に時間情報(開始日時、終了日時、実施時間等)などを入力することができる。また、緊急時指揮調整支援サーバ1は、既存技術であるGIS(地理情報システム)41と、表・グラフ作成機能部42とを用いた処理を行うことができる。なお、GIS(地理情報システム)41と、表・グラフ作成機能部42とは、緊急時指揮調整支援サーバ1以外の他のサーバ装置(図示せず)が備えても良い。

【0020】
業務フロー蓄積部11は、緊急対応の処理手順を一定のまとまり毎に文書化した業務ユニットについて、業務ユニット間に遷移関係を持たせて表現した業務フローを格納する。図2は、業務フロー及び業務ユニットの一例を示す図である。業務フローは、業務ユニットU01~U07を含んで構成されている。長方形の業務ユニット(U01、U02、U04~U07)は、ユーザが行う処理項目を示すものであり、六角形の業務ユニット(U03)は、ユーザの判断項目を示すものである。また、各ユニットU01~U07には、例えばU07に対応するU071のような具体的な作業項目が記録されており、ユーザは、当該作業項目に基づいて現場では対応業務を実行することができる。

【0021】
図3は、業務フロー蓄積部11が格納する業務ユニットテーブルの一例を示す図であり、図4は、業務フロー蓄積部11が格納する作業項目テーブルの一例を示す図である。図3の業務ユニットテーブルには、業務ユニットの「ユニット番号」と、当該ユニットで実施すべき業務の「内容」と、当該ユニットの遷移関係を示す「遷移元ユニット番号」及び「遷移先ユニット番号」と、当該ユニット内で指定される作業項目が記述された作業項目テーブルの参照先を示す「作業項目番号」とが格納される。また、図4の作業項目テーブルには、図3の業務ユニットテーブルから参照される「作業項目番号」と、実施内容ごとに振られた「リスト番号」と、作業すべき処理の「内容」とが格納される。

【0022】
ログ蓄積部12は、各作業項目の実施内容であるログデータを格納する。図5は、ログ蓄積部12が格納するログデータの一例を示す図である。図5のログデータは、図4の作業項目テーブルに示した「作業項目番号」及び「リスト番号」毎に、担当者による実施の「内容」と、「担当者」の氏名とが格納される。担当者による実施の内容及び担当者の氏名欄は、制御部20がシステムのログイン情報等から自動的に抽出して記録したり、ユーザが直接記入したりしても良い。

【0023】
指示書蓄積部13は、方針検討から対策指示に至るまでの一連の作業(過程)を文書としてまとめた「指示書」を格納する。図6は、指示書蓄積部13が格納する指示書の一例を示す図である。指示書には、指示書のID、指示に係る総実施時間、及び業務名といった指示書の書誌情報に加え、(1)方針検討、(2)情報要求、(3)状況認識の統一、(4)対策指示といった各段階の情報が格納される。指示書蓄積部13は、指示書の書誌情報と、(1)方針検討、(2)情報要求、(3)状況の認識の統一、及び(4)対策指示に関する情報とを、それぞれ独立したテーブルとして格納する。指示書の編集が開始された際に指示書に新たなIDが割り振られ、各テーブルは当該IDにより識別することができる。

【0024】
図7は、指示書の書誌情報を管理する指示書テーブルの一例を示す図である。指示書テーブルには、指示書を識別する「ID」と、(1)方針検討から(4)対策指示までの一連の作業にかかる「総実施時間」と、指揮調整者が定める「業務名」と、現在の作業段階である(1)方針検討、(2)情報要求、(3)状況認識の統一、(4)対策指示、終了のいずれかを示す「進捗状況」と、システムのログイン情報等から自動的に抽出した指揮調整者の「担当者名」とが格納される。ここで、「進捗状況」が終了以外の場合には、「総実施時間」は仮の値(現在までの継続時間)となっており、「進捗状況」が終了になった時点で制御部20が自動的に最終的な「総実施時間」を記入する。

【0025】
図8は、「(1)方針検討」に関する情報を格納する方針検討テーブルの一例を示す図である。方針検討テーブルには、指示書を識別する「ID」と、検討した方針の「内容」と、指示書の編集を開始した日時である「開始日時」と、方針内容を設定して終了した日時である「終了日時」と、経過時間である「実施時間」とが格納される。「開始日時」「終了日時」「実施時間」については、各タイミングで制御部20が自動的に入力することができる。

【0026】
図9は、「(2)情報要求」に関する情報を格納する情報要求テーブルの一例を示す図である。情報要求テーブルには、指示書を識別する「ID」と、情報収集の要求先部局の「番号」と、指揮調整者が直接入力する「要求情報」と、要求先部局を設定した日時である「開始日時」と、「結果報告」の情報(リンク)が登録された日時である「終了日時」と、経過時間である「実施時間」と、情報収集の要求先となる「要求先部局」と、要求情報に対する「結果報告」とが格納される。「要求先部局」は、指揮調整者がリストから選択したり、直接入力したりすることにより入力される。「番号」は、要求先部局ごとに制御部20が自動的に採番するシステム内で一意の番号であり、番号と要求先部局の対応関係はシステム内に蓄積される。「開始日時」「終了日時」「実施時間」については、各タイミングで制御部20が自動的に入力することができる。「結果報告」は、要求先部局から報告されたファイルやデータ格納場所へのリンクを指揮調整者が直接入力したり、要求先部局が報告したデータを制御部20が自動的に取り込んで入力したりすることができる。

【0027】
図10は、「(3)状況認識の統一」に関する情報を格納する状況認識の統一テーブルの一例を示す図である。状況認識の統一テーブルには、指示書を識別する「ID」と、状況認識の統一の「内容」と、情報を一覧表示し始めた日時である「開始日時」と、「内容」を記入し終えた日時である「終了日時」と、経過時間である「実施時間」とが格納される。「開始日時」「終了日時」「実施時間」については、各タイミングで制御部20が自動的に入力することができる。

【0028】
図11は、「(4)対策指示」に関する情報を格納する対策指示テーブルの一例を示す図である。対策指示テーブルには、指示書を識別する「ID」と、対策指示の「内容」と、実行部局を選択した日時である「開始日時」と、「内容」を記入し終えた日時である「終了日時」と、経過時間である「実施時間」と、対策指示を実行する「実行部局」とが格納される。「実行部局」は、指揮調整者がリストから選択したり、直接入力したりすることにより入力される。「開始日時」「終了日時」「実施時間」については、各タイミングで制御部20が自動的に入力することができる。

【0029】
業務フロー実行部21は、指揮調整者が選択した業務フローを業務フロー蓄積部11から呼び出し、業務フロー全体と実行中の業務ユニットとを、例えば本部等にいる指揮調整者にハイライトして提示する。指揮調整者が業務フローを構成する業務ユニットに記述された自己の担当業務を順次実行し、実行内容を業務実行履歴として記入すると、制御部20は、自動的に記入日時や実行した担当者をログ蓄積部12のログデータとして記録する。

【0030】
方針検討部22は、指示書蓄積部13に格納されている過去の当該業務の指示書一覧や、最近利用された指示書一覧を指揮調整者に提示する。方針検討部22は、指揮調整者が一覧から選択した指示書の再利用・編集を可能とし、指揮調整者が決定した方針を記入・登録する機能を提供し、記入した内容と日時を指示書蓄積部13の方針検討テーブルに記録する。方針検討部22は、指示書蓄積部13に格納された過去の指示書を再利用せず、直接、指揮調整者が決定した方針を新たな指示書として記入・登録することも可能である。

【0031】
情報要求生成部23は、指示書蓄積部13に格納されている過去の当該業務の指示書一覧や、最近利用された指示書一覧を指揮調整者に提示する。情報要求生成部23は、指揮調整者が一覧から選択した指示書の再利用・編集を可能とし、方針検討部22において指揮調整者が決定した方針に対して、必要な情報とその情報を収集する部局を要求先部局として設定し、指定された要求先部局への通知を行う。要求先部局の設定は、指揮調整者があらかじめ登録された部局リストから選択したり、直接入力により指定したりすることができる。要求先部局(例えば情報班)では、通知の内容を確認して通知元の指揮調整者に情報収集開始報告を行う。要求先部局は、業務完了後、収集情報をシステムにあらかじめ登録されている様式、もしくは様式がない場合は表形式等の形式により、指揮調整者に要求情報を報告する機能を提供する。情報要求生成部23は、要求先部局から報告を受けると、報告内容を指示書蓄積部13の情報要求テーブルに記録する。

【0032】
状況認識の統一生成部24は、方針検討部22において記入した方針と、情報要求生成部23において収集した情報を指揮調整者に対し一覧表示し、災害対策本部会議で状況認識の統一を図った結果を記入する機能を提供し、統一された内容を指示書蓄積部13の状況認識の統一テーブルに記録する。なお、状況認識の統一生成部24は、情報の一覧表示に関し、地理情報システムであるGIS41及び表・グラフ表示機能42等と連携し、収集した情報の地理情報を反映させ、図表を用いたグラフィカルな態様による一覧表示を行うことができる。

【0033】
対策指示生成部25は、指示書蓄積部13に格納されている過去の該当業務の指示書を参考として指揮調整者に提示し、方針検討部22において記入された方針と、状況認識の統一生成部24において記入された内容とに基づいて、指揮調整者が決定した対策指示の内容を記入する機能を提供し、記入した内容を指示書蓄積部13の対策指示テーブルに記録する。また、対策指示生成部25は、対策を実行する部局を実行部局として指定し、実行部局を指示書蓄積部13の対策指示テーブルに記録する。対策指示生成部25は、指定された該実行部局に対し、指示書として当該対策指示内容と、方針検討部22において生成した方針と、情報要求生成部23において収集した情報の内容と、状況認識の統一生成部24において生成した状況認識の統一結果とを合わせて通知する機能を提供する。

【0034】
業務集中・負荷判定部28は、指揮調整者の業務量を、方針の検討に係る一連の作業の経過時間と、情報要求生成部23における要求情報の種別数と、要求先部局の数とを用いて指標化し、当該指標が設定した閾値を超えた場合に指揮調整者への業務の集中や負荷が大きくなったことを警告すると共に、当該指揮調整者の担当する業務の一覧を指揮調整者に提示し、業務を振り分ける機能を提供する。業務集中・負荷判定部28は、指揮調整者mの業務量を表す数1に示す指標W(m)が、あらかじめ設定した閾値を超えた場合、警告を出すこととする。ここで、実行中の業務ユニットi内で指揮調整者mが担当する方針jに対し、経過時間をP(m,i,j)、要求情報の種別数をI(m,i,j)、情報の要求先部局の数をD(m,i,j)として表すものとする。即ち、指標W(m)は、指揮調整者mが実行中の全方針による業務量の総和を示すものである。

【0035】
【数1】
JP0005633850B2_000002t.gif

【0036】
進捗管理部26は、時間軸上に、実行済み及び実行中の指揮調整者の方針を、(1)方針検討、(2)情報要求、(3)状況認識の統一、(4)対策指示の4段階に分けて指揮調整者に一覧表示し、進捗状況を管理する機能を提供する。図12は、進捗管理部26による一覧表示の一例を示す図である。指揮調整者が担当する全方針が最新のものから順に表示されており、各方針の段階(方針検討、情報要求、状況認識の統一、対策指示)や、経過時間(又は実施終了までの時間)が表示され、また、要求に応じて情報要求の詳細内容を表示することが可能である。

【0037】
なお、業務集中・負荷判定部28は、指揮調整者mの業務量を表す指標W(m)が設定した閾値を超えている場合に、一覧表示内の該当業務をハイライトして報せることも可能である。業務集中・負荷判定部28は、指揮調整者mの業務量を表す指標W(m)が閾値を超えた場合には、W(m)が大きい方針jから順に指揮調整者mの業務一覧を指揮調整者に提示する。この業務一覧を基に指揮調整者は一覧から振り分け対象の業務を選択する。業務集中・負荷判定部28は、選択された業務を実行しても業務量を表す指標W(m)が閾値を超過しない他の指揮調整者リストを指揮調整者に提示し、指揮調整者は振り分け対象となる新たな指揮調整者を選択することが可能となる。選択された指揮調整者に対しては、制御部20が自動的にメール等の手段で通知したり、選択した指揮調整者が直接対象の指揮調整者へ連絡したりして振り分け可否について確認し、最終的に振り分け先を設定することができる。

【0038】
部局業務管理部27は、情報要求生成部23で指定された要求先部局と、対策指示生成部25で指定された実行部局との業務数や、収集情報種別数を指標化し、当該指標が設定した閾値を超えた場合に、当該部局に業務の集中や負荷が大きくなったことを指揮調整者へ警告すると共に、当該業務を他の部局に振り分ける機能を提供する。部局業務管理部27は、部局の業務量を表す数2に示す指標T(d)が、あらかじめ設定した閾値を超えた場合、警告を出すこととする。ここで、U(d,i)は業務ユニットiにおいて部局dが実行すべき作業項目数の総和、R(d,i)は業務ユニットiにおける方針の中で部局dに要求された情報の種別数の総和、C(d,i)は業務ユニットiにおける方針の中で部局dに指示された業務の作業項目数の総和である。部局業務管理部27は、業務量の負荷判定について、当該部局と他の部局を比較して突出して多い場合、例えば平均値の2倍等と設定して警告を出すことも可能である。部局業務管理部27は、警告を出した場合には、他の部局に同業務を依頼した時に閾値を超えない部局の一覧を、閾値と業務量との差の大きい順に指揮調整者に提示する。指揮調整者は、当該業務量に余裕のある部局を順に検討し、情報収集が可能である部局を最終的な要求先部局として一覧から選択したり、対策指示を実行可能である部局を最終的な実行部局として一覧から選択したりすることができる。

【0039】
【数2】
JP0005633850B2_000003t.gif

【0040】
報告書生成部29は、業務フローに含まれる業務ユニット単位に、対策指示生成部25で生成した指示書、及び、業務フロー実行部21において各担当者が記入した業務ユニット内の作業項目のログデータを合わせて報告書として生成する。

【0041】
業務分析部30は、業務集中・負荷判定部28において設定した指標が閾値を超えた業務、それぞれの業務の過去の訓練時での指標の値と比較し対応時間が増加した業務、及び他の業務と比較して特に対応時間が長い業務(例えば平均値の2倍)などを指揮調整者に一覧表示し、当該業務の対応の総時間と指示数を用いて業務の分類をし、分類ごとに業務改善の要否を示唆する機能を提供する。図13は、業務分析部30による一覧表示の一例を示す図である。業務分析部30は、総対応時間と指示数との2軸上に各業務をプロットし、あらかじめ設定したそれぞれの閾値との関係で4つのレベルA~Dに分ける。Aは現在の計画で対応可能な業務、Bは作業量が多い業務の集合(業務の効率化や分散化が問われる業務)、Cは意思決定に時間を要する業務の集合(難易度の高い業務が集中し、経験・専門知識が問われる業務)、Dは高度な対応を要求されるため業務自体の見直しや効率化が必要な業務と位置付け、業務内容の見直しが必要なことを示唆することが可能である。

【0042】
図14は、緊急時指揮調整支援システムの処理を示すフローチャートである。業務フロー実行部21は、対応すべき危機事象の業務フローを業務フロー蓄積部11から読み出し(ステップS001)、指揮調整者に当該業務フローと実行中の業務ユニットとをハイライトして指揮調整者に表示する(ステップS002)。指揮調整者が実行中の業務ユニットについて方針作成が必要と判断すると(ステップS003)、業務集中・負荷判定部28は、指揮調整者の業務量を示す指標が、あらかじめ設定した閾値を超え、指揮調整者に業務負荷が集中しているか否かを判定する(ステップS004)。指揮調整者の業務量を示す指標が閾値を超えている場合、業務集中・負荷判定部28は、指揮調整者に業務負荷の集中を警告する(ステップS005)。次に、業務集中・負荷判定部28は、指揮調整者の業務量を表す指標が閾値を超えた場合には、指揮調整者の業務一覧のうち、選択された業務を実行しても業務量を表す指標が閾値を超過しない他の指揮調整者リストを指揮調整者に提示する。該当する他の指揮調整者がいる場合(ステップS006のYes)、指揮調整者は、新たな指揮調整者を選択して業務の担当を変更し(ステップS007)、新たな指揮調整者は方針決定を行う(ステップS008)。なお、ステップS004において指揮調整者の業務量を示す指標が閾値を超えない場合や、ステップS006において他の指揮調整者が存在しない場合は、現在の指揮調整者が引き続きステップS008の方針決定を行う。方針決定後、次の業務ユニットがある場合、処理はステップS002に戻り、次の業務ユニットがない場合、処理は終了する(ステップS009)。

【0043】
図15は、ステップS008の方針作成処理の詳細を示すフローチャートである。方針検討部22は、指示書蓄積部13を参照して指示書確認処理を行う(ステップS101)。図16は、指示書確認処理の詳細を示すフローチャートである。指揮調整者が過去の指示書を参照する場合(ステップS201のYes)、方針検討部22は、指示書蓄積部13から現在の業務ユニットに関する過去の指示書や、最近生成された指示書を検索し(ステップS202)、指揮調整者に検索結果を一覧表示する(ステップS203)。指揮調整者が過去の指示書を編集する場合(ステップS204のYes)、方針検討部22は、該当する指示書を読み出し編集可能な状態とする(ステップS205)。次いで、方針検討部22は、過去の指示書を編集した方針や、ユーザが直接入力した方針を指示書蓄積部13の方針検討テーブルに登録する(ステップS102)。

【0044】
情報要求生成部23は、指示書蓄積部13を参照して指示書確認処理を行う(ステップS103)。ステップS103における指示書確認処理は、ステップS101と同様に、図16に示すフローチャートに沿って行われる。指揮調整者が過去の指示書を参照する場合(ステップS201のYes)、情報要求生成部23は、指示書蓄積部13から現在の業務ユニットに関する過去の指示書や、最近生成された指示書を検索し(ステップS202)、指揮調整者に検索結果を一覧表示する(ステップS203)。指揮調整者が過去の指示書を編集する場合(ステップS204のYes)、情報要求生成部23は、該当する指示書を読み出し編集可能な状態とする(ステップS205)。次いで、部局業務管理部27は、情報要求生成部23が指定する必要情報の要求先部局について、部局業務管理処理を行う(ステップS104)。図17は、部局業務管理処理の詳細を示すフローチャートである。部局業務管理部27は、要求先部局が処理する業務数(作業項目数)や収集情報種別数を指標化し、当該指標が設定した閾値を超えた場合に(ステップS301のYes)、当該部局に業務が集中し負荷が大きくなったことを指揮調整者へ警告する(ステップS302)。情報要求生成部23は、部局業務管理部27による判定に基づき、要求情報及び要求先部局を指示書蓄積部13の要求情報テーブルに登録する(ステップS105)。情報要求生成部23は、登録した要求先部局から要求情報を収集し、収集した要求情報を指示書蓄積部13の要求情報テーブルに登録する(ステップS106)。

【0045】
状況認識の統一生成部24は、情報要求生成部23において収集した情報を指揮調整者に一覧表示し(ステップS107)、災害対策本部会議で状況認識の統一を図った結果を指示書蓄積部13の状況認識の統一テーブルに登録する(ステップS108)。

【0046】
対策指示生成部25は、指示書蓄積部13を参照して指示書確認処理を行う(ステップS109)。ステップS109における指示書確認処理は、ステップS101及びステップS103と同様に、図16に示すフローチャートに沿って行われる。指揮調整者が過去の指示書を参照する場合(ステップS201のYes)、対策指示生成部25は、指示書蓄積部13から現在の業務ユニットに関する過去の指示書や、最近生成された指示書を検索し(ステップS202)、指揮調整者に検索結果を一覧表示する(ステップS203)。指揮調整者が過去の指示書を編集する場合(ステップS204のYes)、対策指示生成部25は、該当する指示書を読み出し編集可能な状態とする(ステップS205)。次いで、部局業務管理部27は、対策指示生成部25が指定する実行部局について、部局業務管理処理を行う(ステップS110)。ステップS110における部局業務管理処理は、ステップS104と同様に、図17に示すフローチャートに沿って行われる。部局業務管理部27は、実行部局が処理する業務数(作業項目数)や収集情報種別数を指標化し、当該指標が設定した閾値を超えた場合に(ステップS301のYes)、当該部局に業務が集中し負荷が大きくなったことを指揮調整者へ警告する(ステップS302)。対策指示生成部25は、部局業務管理部27による判定に基づき、対策指示及び実行部局を指示書蓄積部13の対策指示テーブルに登録する(ステップS111)。

【0047】
なお、フローチャートに図示していないが、報告書生成部29は、業務フローに含まれる業務ユニット単位に、対策指示生成部25で生成した指示書や、業務フロー実行部21において各担当者が記入した業務ユニット内の作業項目のログデータを合わせて報告書として生成することができる。

【0048】
また、業務分析部30は、業務集中・負荷判定部28において設定した指標が閾値を超えた業務、それぞれの業務の過去の訓練時での指標の値と比較し対応時間が増加した業務、及び他の業務と比較して特に対応時間が長い業務(例えば平均値の2倍)などを指揮調整者に一覧表示し、当該業務の対応の総時間と指示数を用いて業務の分類をし、分類ごとに業務改善の要否を指揮調整者に示唆することができる。

【0049】
このように、本実施形態によれば、指示書蓄積部13は、業務ユニットについて検討される対応の方針と、当該方針に係る一連の作業を文書としてまとめた指示書を格納し、情報要求生成部23は、方針の対応に関して必要となる要求情報と、当該要求情報を収集する要求部局を指定し、業務負荷・集中判定部28は、方針に係る一連の作業の経過時間と、要求情報の種別数と、要求部局の数とに基づき、指揮調整者への業務集中を判定する。これにより、緊急時に指揮調整者に対する業務集中を判定することが可能となり、業務全体のボトルネックの発生を回避することができる。即ち、緊急時の指揮調整者の業務量を定量的に測定することで、業務の集中・負荷をリアルタイムに検知し警告を発することによって業務の分散化を促すことができる。更に、業務遂行上、課題となる可能性を事前に知らせることが可能になる。

【0050】
また、業務集中・負荷判定部28は、指揮調整者に業務が集中していると判定した場合に、指揮調整者に関する業務の一覧を例えば指揮調整者に表示し、さらに、当該業務を担当可能な新たな指揮調整者を例えば指揮調整者に表示する。これにより、指揮調整者は、新たな指揮調整者を設定することが可能となり、緊急事態に迅速に対応することが可能となる。なお、業務集中・負荷判定部28は、指揮調整者以外の他の責任者(担当者)等に対して、指揮調整者に関する業務の一覧や、当該業務を担当可能な新たな指揮調整者の一覧を表示しても良い。これにより、指揮調整者に業務が集中している場合、他の責任者等が新たな指揮調整者を設定することが可能になる。

【0051】
また、部局業務管理部27は、情報要求生成部23が指定する要求部局の業務負荷を、要求部局が収集する要求情報の種別数と、業務ユニットに関して要求部局が処理すべき作業項目数とに基づき判定する。これにより、特定の部局への業務集中を判定することが可能となり、業務全体のボトルネックの発生を回避することができる。

【0052】
また、本実施形態によれば、指揮調整者の対応業務の方針や戦略を決定するまでの一連の処理過程をモデル化し、方針検討から対策指示に至るまでの過程を指示書として作成し関係者の状況認識の統一を図ることができる。また、当該過程を記録・蓄積することで次の業務において参照・再利用を可能とし、方針や対策の検討・構築を支援することができる。また、指揮調整者に対して時間軸上に指揮調整者の業務を一覧表示することにより、指揮調整者が進捗状況を確認できるため、指示の漏れ落ちを防ぐと共に、指揮調整者による指示を促すことができる。更に、近傍の指示を指揮調整者に一覧することで、指揮調整者が類似する指示を抽出し、参照・再利用することができる。また、緊急対応の事後において対外的な説明のために提示する報告書を作成することができる。また、指揮調整者の業務を分析・評価するための定量化された指標を提供することができる。

【0053】
また、本実施形態によれば、異なる複数の部局の担当者が個別に指示に従って対応した内容を記録することによって、方針検討から対策指示までを一連の作業として再構成し、指示書(方針から対策指示までの一連の作業をまとめたもの)を自動生成することが可能となる。その結果、指揮調整者は対策指示に至るまでの過程が確認できるとともに、関係者へ指示書を提示することで、対策指示内容に対する関係者の理解が容易となる。

【0054】
また、従来は指揮調整者の頭の中で処理していた対策指示に至るまでの過程を指示書として蓄積することで、過去の指示書の再利用を可能とし、当該業務の支援を図ることができる。最後に、緊急対応の事後の評価(振り返り)においては、警告の出た業務の抽出、及び、過去の当該対応との比較が可能となり、業務の改善や効率化の検討が可能となる。

【0055】
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部やステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【符号の説明】
【0056】
1 緊急時指揮調整支援サーバ(緊急時指揮調整支援装置)
10 記憶部
11 業務フロー蓄積部
12 ログ蓄積部
13 指示書蓄積部
20 制御部
21 業務フロー実行部
22 方針検討部
23 情報要求生成部
24 状況認識の統一生成部
25 対策指示生成部
26 進捗管理部
27 部局業務管理部
28 業務集中・負荷判定部
29 報告書生成部
30 業務分析部
41 GIS
42 表・グラフ作成機能部
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11
【図13】
12
【図14】
13
【図15】
14
【図16】
15
【図17】
16