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明細書 :土壌伝染性病害防除剤及びそれを用いた土壌伝染性病害防除方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2015-039359 (P2015-039359A)
公開日 平成27年3月2日(2015.3.2)
発明の名称または考案の名称 土壌伝染性病害防除剤及びそれを用いた土壌伝染性病害防除方法
国際特許分類 C12N   1/20        (2006.01)
A01N  63/00        (2006.01)
A01P   3/00        (2006.01)
A01G   7/00        (2006.01)
A01G   1/00        (2006.01)
C12R   1/07        (2006.01)
FI C12N 1/20 A
A01N 63/00 F
A01P 3/00
A01G 7/00 605Z
A01G 1/00 303Z
C12N 1/20 A
C12R 1:07
請求項の数または発明の数 14
出願形態 OL
全頁数 13
出願番号 特願2013-173440 (P2013-173440)
出願日 平成25年8月23日(2013.8.23)
発明者または考案者 【氏名】前田 広人
【氏名】吉川 毅
【氏名】坂口 繁明
【氏名】魏 弘毅
出願人 【識別番号】504258527
【氏名又は名称】国立大学法人 鹿児島大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100091096、【弁理士】、【氏名又は名称】平木 祐輔
【識別番号】100118773、【弁理士】、【氏名又は名称】藤田 節
【識別番号】100180954、【弁理士】、【氏名又は名称】漆山 誠一
審査請求 未請求
テーマコード 2B022
4B065
4H011
Fターム 2B022AA05
2B022BA18
4B065AA01X
4B065AA15X
4B065BB02
4B065BB03
4B065BB08
4B065BB12
4B065BB19
4B065BB20
4B065BB23
4B065BC03
4B065CA47
4H011AA01
4H011BB23
4H011DD04
要約 【課題】植物病原糸状菌を原因とする土壌伝染性病害に対して高い防除効果を有し、環境に対する負荷が少なく、安全で薬害のない微生物農薬を開発し提供すること、及びその微生物農薬を用いて土壌伝染性病害を効果的に防除する方法を開発することし提供することである。
【解決手段】光合成細菌とバチルス属(Bacillus)細菌を有効成分として含む植物病原糸状菌に対する土壌伝染性病害防除剤を提供する。また、その防除剤を土壌等に施用して土壌伝染性病害防除を行う方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲 【請求項1】
植物病原糸状菌に対する土壌伝染性病害防除剤の有効成分として使用するためのロドシュードモナス属(Rhodopseudomonas)細菌。
【請求項2】
ロドシュードモナス属細菌が受託番号FERM P-19431又はFERM P-19432の細菌である、請求項1に記載のロドシュードモナス属細菌。
【請求項3】
植物病原糸状菌に対する土壌伝染性病害防除剤の有効成分として使用するためのバチルス属(Bacillus)細菌。
【請求項4】
バチルス属細菌が受託番号NITE P-01678又はNITE P-01679の細菌である、請求項3に記載のバチルス属細菌。
【請求項5】
光合成細菌及びバチルス属細菌を有効成分として含む植物病原糸状菌に対する土壌伝染性病害防除剤。
【請求項6】
前記光合成細菌が、ロドシュードモナス属細菌である、請求項5に記載の土壌伝染性病害防除剤。
【請求項7】
ロドシュードモナス属細菌及びバチルス属細菌の混合比率が1:1~1:10000である、請求項6に記載の土壌伝染性病害防除剤。
【請求項8】
前記ロドシュードモナス属細菌が受託番号FERM P-19431又はFERM P-19432の細菌である、請求項6又は7に記載の土壌伝染性病害防除剤。
【請求項9】
前記バチルス属細菌が受託番号NITE P-01678又はNITE P-01679の細菌である、請求項6~8のいずれか一項に記載の土壌伝染性病害防除剤。
【請求項10】
植物病原糸状菌がヘリコバシディウム属(Helicobasidium)菌、ロゼリニア属(Rosellinia)菌、フザリウム属(Fusarium)菌、ピシウム属(Pythium)菌、ピレノカエタ属(Pyrenochaeta)菌、モノスポラスカス(Monosporascus)菌、バーティシリウム属(Verticillium)菌、リゾクトニア属(Rhizoctonia)菌、プラスモディオフォラ属(Plasmodiophora)菌、フィトソフラ属(Phitophthora)菌、及びスクレロチウム属(Sclerotium)菌からなる群から選択される、請求項5~9のいずれか一項に記載の土壌伝染性病害防除剤。
【請求項11】
土壌伝染性病害が、紋羽病、根こぶ病、苗立枯病、萎凋病、根腐病、白絹病、及びフィトソフラ疫病からなる群から選択される、請求項5~10のいずれか一項に記載の土壌伝染性病害防除剤。
【請求項12】
請求項5~11のいずれか一項に記載の土壌伝染性病害防除剤を土壌又は培地に施用する、土壌伝染性病害防除方法。
【請求項13】
前記土壌が対象植物の栽植用土壌である、請求項12に記載の土壌伝染性病害防除方法。
【請求項14】
対象植物の植え付け前に施用する、請求項13に記載の土壌伝染性病害防除方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、土壌伝染性病害の原因となる植物病原糸状菌に対して拮抗作用を有する微生物を有効成分とする土壌伝染性病害防除剤、及びそれを用いて土壌伝染性病害の発病を予防又は防除する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
土壌伝染性病害は、土壌を介して伝播する農業上重要な伝染性の植物病害である。例えば、紫紋羽病菌(Helicobasidium mompa)を原因菌とする紫紋羽病は、草木植物及び木本植物を問わず、イネ科を除くほとんどの植物に感染し、病原性を示す多犯性の土壌伝染性病害である。日本や韓国等の東アジアを中心に発生し、農作物の極端な品質低下、収量減少等の多大な損害を与えている。また、紫紋羽病菌は、土壌中での生存期間が5~20年にも及び、一度この菌に汚染されると無発病状態に改善するまで少なくとも5年以上、イネ科の輪作を行うか休閑地にする必要がある。
【0003】
土壌伝染性病害の防除対策として、従来法では簡便で万能的な効果を示す臭化メチルを中心に、クロルピクリンやダゾメット等によって土壌消毒する化学的防除法が行われてきた。しかし、臭化メチルは2005年に原則使用廃止となり、2013年には全廃となった。そこで、臭化メチルに代わる新たな防除方法が検討されたが、クロルピクリンやダゾメット等を用いた化学防除方法は、臭化メチルと比較すると効果や使用面において問題が多く、臭化メチルの代替剤としては不十分であった。また、近年、化学農薬による防除法は、環境への負荷が大きい上に、作業者や食品への安全性という点で問題視されている。さらに、化学農薬は、土壌への施用によって標的とする土壌伝染性病害の原因菌以外の有用な微生物相にも重大な影響を及ぼし得る。それ故、化学的防除法に替わる安全で持続可能な土壌伝染性病害の防除法の開発が求められている。
【0004】
上記のような状況の中で、植物の病原菌に対して拮抗作用を有する微生物(拮抗微生物)を病害の抑制に利用する微生物資材の研究が進められている。拮抗微生物とは、特定の微生物の増殖や活動を抑制する微生物の事である。無農薬農業等の生態系活用型(又は、環境保全型)農業への移行が求められている昨今において、拮抗微生物を微生物農薬として利用して、病原菌の増殖や活動を抑制し、結果的に植物に対する病害を軽減する技術は夢の技術といっても過言ではなく、その開発が切望されている(特許文献1)。
【0005】
例えば、枯草菌バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)は、植物に病害をもたらす、ある種の病原菌と拮抗することが知られており、ナスやトマトの灰色かび病の防除剤として、日本では既に農薬登録されている。
【0006】
また、特許文献2には、バチルス・サブチリス等のバチルス属に属する細菌の培養物から、胞子を乾燥重量で50重量%以上含むように調製した胞子画分を含有する農園芸植物の病害防除技術が開示されている。
【0007】
さらに、特許文献3には、放線菌アミコラトプシス属(Amycolatopsis) A1菌株からなり、植物に対して病原性が無く、農業分野への適応が容易で、植物体に高い定着性を示し、糸状菌病害防除に優れた防除効果を発揮する糸状菌病害防除剤が開示されている。
【先行技術文献】
【0008】

【特許文献1】特開2011-241178
【特許文献2】特開平8-175919
【特許文献3】特開2006-290816
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
植物病原糸状菌を原因とする土壌伝染性病害に対して高い防除効果を有し、環境に対する負荷が少なく、安全で薬害のない微生物農薬を開発し提供すること、及びその微生物農薬を用いて土壌伝染性病害を効果的に防除する方法を開発することによって、作業労力やコストを低減し、安全な農産物を安定的に提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、光合成細菌であるロドシュードモナス属(Rhodopseudomonas)細菌と土壌細菌であるバチルス属(Bacillus)細菌を組み合わせて施用した時に、その複合作用により土壌伝染性病害の原因菌である植物病原糸状菌に対して極めて高い拮抗性と肥料効果を示すことを見出し、本発明を完成させるに至った。本発明は、上記知見に基づくもので、以下を提供する。
【0011】
(1)植物病原糸状菌に対する土壌伝染性病害防除剤の有効成分として使用するためのロドシュードモナス属細菌。
(2)ロドシュードモナス属細菌が受託番号FERM P-19431又はFERM P-19432の細菌である、(1)に記載のロドシュードモナス属細菌。
(3)植物病原糸状菌に対する土壌伝染性病害防除剤の有効成分として使用するためのバチルス属細菌。
(4)バチルス属細菌が受託番号NITE P-01678又はNITE P-01679の細菌である、(3)に記載のバチルス属細菌。
(5)光合成細菌及びバチルス属細菌を有効成分として含む植物病原糸状菌に対する土壌伝染性病害防除剤。
(6)前記光合成細菌がロドシュードモナス属細菌である、(5)に記載の土壌伝染性病害防除剤。
(7)ロドシュードモナス属細菌及びバチルス属細菌の混合比率が1:1~1000:1である、(6)に記載の土壌伝染性病害防除剤。
(8)前記ロドシュードモナス属細菌が受託番号FERM P-19431又はFERM P-19432の細菌である、(6)又は(7)に記載の土壌伝染性病害防除剤。
(9)前記バチルス属細菌が受託番号NITE P-01678又はNITE P-01679の細菌である、(5)~(8)のいずれかに記載の土壌伝染性病害防除剤。
(10)植物病原糸状菌がヘリコバシディウム属(Helicobasidium)菌、ロゼリニア属(Rosellinia)菌、フザリウム属(Fusarium)菌、ピシウム属(Pythium)菌、ピレノカエタ属(Pyrenochaeta)菌、モノスポラスカス属(Monosporascus)菌、バーティシリウム属(Verticillium)菌、リゾクトニア属(Rhizoctonia)菌、プラスモディオフォラ属(Plasmodiophora)菌、フィトソフラ属(Phitophthora)菌、及びスクレロチウム属(Sclerotium)菌からなる群から選択される、(5)~(9)のいずれかに記載の土壌伝染性病害防除剤。
(11)土壌伝染性病害が、紋羽病、根こぶ病、苗立枯病、萎凋病、根腐病、白絹病、及びフィトソフラ疫病からなる群から選択される、(5)~(10)のいずれかに記載の土壌伝染性病害防除剤。
(12)(5)~(11)のいずれかに記載の土壌伝染性病害防除剤を土壌又は培地に施用する、土壌伝染性病害防除方法。
(13)前記土壌が対象植物の栽植用土壌である、(12)に記載の土壌伝染性病害防除方法。
(14)対象植物の植え付け前に施用する、(13)に記載の土壌伝染性病害防除方法。
【発明の効果】
【0012】
本発明のロドシュードモナス属細菌又はバチルス属細菌によれば、植物病原糸状菌の増殖や活動を効率的に抑制することができる。
【0013】
本発明の土壌伝染性病害防除剤によれば、植物に対する病害性がなく、植物病原糸状菌を原因とする土壌伝染性病害に対して高い防除効果を示し、また環境に対する負荷が少なく、安全で薬害のない微生物農薬を提供することができる。
【0014】
本発明の土壌伝染性病害防除方法によれば、本発明の土壌伝染性病害防除剤を用いて土壌伝染性病害を効果的に防除することができる。またそれによって、労力やコストを低減し、安全な農産物を安定的に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】16S rRNA遺伝子の分類によるバチルス属細菌の系統樹を示す。
【図2】土壌伝染性病害防除剤の植物病原糸状菌に対する拮抗作用を示す。A、BはRhodopseudomonas A株(PSB)のみをろ紙プレート(ディッシュ上の点状部分)に播種し、その上に紫紋羽病菌を配置したものである。Aは培養0日目、Bは培養7日目のディッシュを示す。C~Fは、培養10日目のディッシュを示す。CはPSBとBacillus AUT-8株をろ紙プレートに播種し、その上に紫紋羽病菌を配置したものである。DはBacillus AUT-8株のみをろ紙プレートに播種し、その上に紫紋羽病菌を配置したものである。EはPSBとBacillus AUT-9株をろ紙プレートに播種し、その上に紫紋羽病菌を配置したものである。FはBacillus AUT-9株のみをろ紙プレートに播種し、その上に紫紋羽病菌を配置したものである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
1.土壌伝染性病害防除剤
1-1.概要と定義
本発明の第1の態様は、植物病原糸状菌に対する土壌伝染性病害防除剤である。本態様の土壌伝染性病害防除剤は、特定の細菌を有効成分として、その細菌の占有作用及び拮抗作用によって標的とする植物病原糸状菌の増殖や活動を抑制することができる。それ故、所望の植物に施用することで、その植物の植物病原糸状菌による病害を軽減することができる。

【0017】
本明細書において「土壌伝染性病害防除剤」とは、土壌伝染性病害の発病の予防及び防除を目的とする微生物農薬をいう。

【0018】
「微生物農薬」とは、生存状態の微生物を有効成分として、その微生物の性質や活性等を利用し、主として植物に病害をもたらす標的生物の増殖抑制、活動抑制、生育阻害、又は致死を目的とした農薬をいう。本明細書において「微生物」とは、通常、肉眼での認識が困難な微小生物、例えば、細菌(バクテリア;真正細菌)や菌をいう。菌(Fungi)は、菌界に属する真核生物群であり、真菌又は糸状菌とも称される。菌は、酵母のような単細胞真核微生物、又は肉眼での認識が比較的困難な糸状菌(カビを含む)若しくはきのこのような多細胞真核微生物を含む。

【0019】
本明細書において「土壌伝染性病害」とは、土壌又は栽植培地(液体培地を含む)を介して伝播される植物病原糸状菌の感染によって植物に発症する病害をいう。例えば、紋羽病(紫紋羽病及び白紋羽病を含む)、根こぶ病、苗立枯病(イネ苗立枯病を含む)、萎凋病(トマト萎凋病及びナス半身萎凋病を含む)、根腐病、白絹病及びフィトソフラ疫病が挙げられる。紋羽病、特に紫紋羽病は、本態様の土壌伝染性病害防除剤による予防、防除の対象として好ましい。

【0020】
本明細書において「植物病原糸状菌」とは、本態様の土壌伝染性病害防除剤の標的となる微生物であって、生きた植物に感染し、前記土壌伝染性病害をもたらす糸状菌をいう。本態様の植物病原糸状菌としては、例えば、ヘリコバシディウム属(Helicobasidium)菌、ロゼリニア属(Rosellinia)菌、フザリウム属(Fusarium)菌、ピシウム属(Pythium)菌、ピレノカエタ属(Pyrenochaeta)菌、モノスポラスカス属(Monosporascus)菌、バーティシリウム属(Verticillium)菌、リゾクトニア属(Rhizoctonia)菌、プラスモディオフォラ属(Plasmodiophora)菌、フィトソフラ属(Phitophthora)菌、又はスクレロチウム属(Sclerotium)菌が挙げられる。中でもヘリコバシディウム属菌は、本態様の土壌伝染性病害防除剤の好適な標的となり得る。ヘリコバシディウム属菌は、背着性でフェルト状の子実体を宿主植物の株元などに形成し、その表面で、湾曲した円筒状の担子器と無色、卵形~楕円形で基部が突出した形状を示す担子胞子を形成することが知られている。現在、分類学上の有効種としてH.モンパ(H. mompa)、H.ブレビッソニイ(H. brebissonii(若しくはH.パープレウム;H. purpureum))、及びH.ロンギスポルム(H. longisporum)が同定されており、いずれも本態様の土壌伝染性病害防除剤の標的となり得る。中でも、紫紋羽病の原因菌であるH.モンパは、特に好適である。

【0021】
1-2.構成
1-2-1.組成
本態様の土壌伝染性病害防除剤は、必須成分である有効成分と、選択成分である担体を含む。
A.有効成分
本態様の土壌伝染性病害防除剤は、少なくとも2種の異なる細菌、すなわち、光合成細菌とバチルス属細菌を有効成分として含む。以下、それぞれの細菌について具体的に説明をする。

【0022】
(1)光合成細菌
光合成細菌とは、光合成を行う細菌で、紅色硫黄細菌、紅色非硫黄細菌、緑色硫黄細菌及び緑色非硫黄細菌が含まれる。光合成細菌は、本態様の土壌伝染性病害防除剤に必須の有効成分であり、その種類は、特に限定はしないが、好ましくは紅色非光合成細菌であり、特に好ましくはロドシュードモナス属(Rhodopseudomonas)細菌である。例えば、R.ファエカリス(R. faecalis)、R.パルステリス(R. palustris)、R.レノバセンシス(R. rhenobacensis)等が含まれる。好適なロドシュードモナス属細菌として、R. ファエカリスに近縁の Rhodopseudomonas A株(受託番号FERM P-19432)及びRhodopseudomonas B株(受託番号FERM P-19431)が挙げられる。中でも、Rhodopseudomonas A株(受託番号FERM P-19432)は特に好ましい。Rhodopseudomonas A株の菌学的性質は、耐アルカリ性で、バクテリアクロロフィルa、ノイロスポレン、リオコピンを有する。Rhodopseudomonas B株の菌学的性質は、A株と同様に耐アルカリ性で、バクテリアクロロフィルa、ノイロスポレンを有する。本明細書において「耐アルカリ性」とは、主にpH 8~10で最大増殖速度を持つ性質をいう。Rhodopseudomonas A株及びB株は、特許公報3699987号に詳述されており、また現在は、独立行政法人製品評価技術基盤機構(292-0818日本国千葉県木更津市かずさ鎌足2-5-8 120号室)に寄託されている。有効成分として2種以上の光合成細菌、例えば、Rhodopseudomonas A株及びRhodopseudomonas B株を含んでいてもよい。

【0023】
(2)バチルス属細菌
バチルス属(Bacillus)細菌とは、芽胞を形成する偏性好気性又は通性好気性のグラム陽性桿菌をいう。例えば、B.エアロフィルス(B. aerophilus)、B.シアメンシス(B. siamensis)、B.サブチリス(B.subtilis)、B.モジャバンシス(B. mojavensis)、及びB.アミロリクエファシエンス(B. amyloliquefaciens)等が含まれる。

【0024】
バチルス属細菌は、光合成細菌と共に本態様の土壌伝染性病害防除剤に必須の有効成分である。バチルス属細菌の種類は、特に限定はしないが、B. エアロフィルス又は16S rRNA遺伝子分類においてB. エアロフィルスに近縁の種が好ましい。例えば、図1に示すBacillus AUT-8株(受託番号NITE P-01678)又はBacillus AUT-9株(受託番号NITE P-01679)は好適である。これらのバチルス属細菌株は、2013年8月2日付で、独立行政法人製品評価技術基盤機構(292-0818日本国千葉県木更津市かずさ鎌足2-5-8 120号室)に受領されている。有効成分として2種以上のバチルス属細菌、例えば、B. AUT-8及びB. AUT-9を含んでいてもよい。

【0025】
(3)混合比率等
本態様の土壌伝染性病害防除剤は、上述したように、少なくとも光合成細菌及びバチルス属細菌を有効成分として、それらを生存状態で含有する。本態様の土壌伝染性病害防除剤における光合成細菌及びバチルス属細菌の混合比率は、両細菌が包含されていれば特に限定はしないが、好ましくは光合成細菌:バチルス属細菌が1:1~10000:1である。

【0026】
光合成細菌及びバチルス属細菌は、土壌伝染性病害防除剤の施用時に混合状態にあればよく、施用前、例えば、保存過程において両細菌を必ずしも混合状態にしていなくてもよい。また、本明細書において「生存状態」とは、細菌が代謝及び/又は分裂、増殖が可能な状態をいう。それ故、バチルス属細菌における芽胞も発芽力を有する限り生存状態に含まれる。ただし、土壌伝染性病害防除剤は、死亡した光合成細菌及び/又はバチルス属細菌を含んでいても構わない。

【0027】
B.担体
本態様の土壌伝染性病害防除剤は、有効成分である光合成細菌及びバチルス属細菌の生存及び生理活性を阻害又は抑制しない範囲において農薬製剤上許容可能な担体を含むことができる。

【0028】
「農薬製剤上許容可能な担体」とは、土壌伝染性病害防除剤の施用を容易にし、光合成細菌及びバチルス属細菌の生存や植物病原糸状菌に対する拮抗作用又は抑制作用を維持する物質及び/又は土壌伝染性病害防除剤の作用速度を制御する物質であって、土壌若しくは水質等の環境、及び/又は動物、特にヒト、に対する有害性がないか若しくは低い物質をいう。本態様の土壌伝染性病害防除剤における担体としては、例えば、賦形剤が挙げられる。賦形剤は、粉砕天然鉱物、粉砕合成鉱物、乳化剤、分散剤及び界面活性剤等を含む。

【0029】
粉砕天然鉱物には、例えば、カオリン、クレイ、タルク及びチョークが挙げられる。
粉砕合成鉱物には、例えば、高分散シリカ及びシリケートが挙げられる。

【0030】
乳化剤には、非イオン性乳化剤やアニオン性乳化剤(例えば、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、アルキルスルホネート及びアリールスルホネート)が挙げられる。
分散剤としては、例えば、リグノ亜硫酸廃液及びメチルセルロースが挙げられる。

【0031】
界面活性剤としては、例えば、リグノスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及びアンモニウム塩、アルキルアリールスルホネート、アルキルスルフェート、アルキルスルホネート、脂肪アルコールスルフェート、脂肪酸及び硫酸化脂肪アルコールグリコールエーテル、さらに、スルホン化ナフタレン及びナフタレン誘導体とホルムアルデヒドの縮合物、ナフタレン又はナフタレンスルホン酸とフェノール及びホルムアルデヒドの縮合物、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、エトキシル化イソオクチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、アルキルフェニルポリグリコールエーテル、トリブチルフェニルポリグリコールエーテル、トリステアリルフェニルポリグリコールエーテル、アルキルアリールポリエーテルアルコール、アルコール及び脂肪アルコール/エチレンオキシドの縮合物、エトキシル化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、エトキシル化ポリオキシプロピレン、ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセタール、ソルビトールエステル、リグノ亜硫酸廃液、及びメチルセルロースが挙げられる。

【0032】
本発明の土壌伝染性病害防除剤は、農薬製剤上許容可能な担体を1以上包含することが可能である。また、この他に、有効成分の細菌に影響しない範囲において、他の薬理作用を有する有効成分、すなわち、除草剤、殺菌剤、殺虫剤、肥料(例えば、尿素、硝酸アンモニウム、過リン酸塩)を包含することもできる。

【0033】
1-2-2.剤形
本発明の土壌伝染性病害防除剤の剤形は、有効成分である光合成細菌及びバチルス属細菌を生存状態で保持し得ることができれば、特に限定はしない。例えば、各細菌を適当な溶液に懸濁した液体状態、固体状態又はその組み合わせとすることができる。液体状態の場合、光合成細菌及び/又はバチルス属細菌を適切な溶液に懸濁したものであればよい。適切な溶液としては、例えば、水(滅菌水、脱イオン水、超純水を含む)、生理食塩水、バッファー(リン酸緩衝液、炭酸緩衝液を含む)、その細菌の培地が挙げられる。固体状態の場合、例えば、顆粒状態、粉末状態、ゲルのような半固体状態が挙げられる。これらの具体例として、液剤、粉剤、粒剤、育苗培土剤等の剤形が含まれる。

【0034】
1-2-3.含有量
本発明の土壌伝染性病害防除剤の所定量あたりにおける光合成細菌及びバチルス属細菌の含有量は、各細菌の種類やその組み合わせ、施用対象植物の種類、剤形、及び施用方法等の諸条件によって異なる。通常は、本発明の土壌伝染性病害防除剤を施用する際に光合成細菌及びバチルス属細菌が植物病原糸状菌に対する拮抗作用又は抑制作用を発揮する上で十分な量を含んでいることが好ましい。この含有量は、当該分野の技術常識の範囲において光合成細菌及びバチルス属細菌が施用後に所定の体積あたりの土壌中に所望の存在量となるように各条件を勘案し、決定すればよい。一例として、本態様の土壌伝染性病害防除剤における光合成細菌及びバチルス属細菌の含有量は、両細菌の濃度として106~1011cfu/gの範囲にあればよい。この場合、必要に応じて施用時に、水、生理食塩水、バッファー等で10~1000倍に希釈することもできる。

【0035】
1-3.効果
本態様の土壌伝染性病害防除剤によれば、光合成細菌(特にロドシュードモナス属細菌)及びバチルス属細菌を有効成分として、植物病原糸状菌の増殖や活動を効率的に抑制することができる。

【0036】
本発明の土壌伝染性病害防除剤は、植物に対する毒性や病原性がなく、植物病原糸状菌を原因とする土壌伝染性病害に対して高い防除効果を有する。また、自然界に存在する細菌を有効成分とする微生物農薬であることから安全性が高く、化学農薬と比較して環境に対する影響が小さい。土壌施用しても人畜への危険性や、環境汚染や農作物への残留等の問題もない。それ故、消費者に安全で薬害のない農作物を提供することができる。また、化学農薬と比較して標的である植物病原糸状菌の耐性菌出現率が非常に低い。

【0037】
また、本発明の土壌伝染性病害防除剤は、植物活性効果も併せ持つ。
本発明の土壌伝染性病害防除剤によれば、土壌中の微生物活性(FDA加水分解活性)が向上し、微生物密度が高まることから、元来土壌中に棲息する有益な土壌微生物が活性化され、その微生物コミュニティー(細菌叢)が植物病原糸状菌に対して抑制的に働き、植物における土壌伝染性病害の発病を抑える環境ができると考えられる。

【0038】
2.土壌伝染性病害防除方法
2-1.概要と定義
本発明の第2の態様は、土壌伝染性病害防除方法である。本態様の防除方法は、第1態様に記載の土壌伝染性病害防除剤を土壌又は培地に施用して、対象植物における土壌伝染性病害の発生を予防又は防除することを特徴とする。

【0039】
本明細書において「対象植物」とは、土壌伝染性病害防除剤の施用対象となる植物である。対象植物は、植物病原糸状菌の感染によって土壌伝染性病害を発病し得る植物であれば、その種類は問わない。被子植物又は裸子植物のいずれであってもよい。被子植物の場合、双子葉植物又は単子葉植物を含む。単子葉類植物では、例えば、イネ科(Poaceae)植物が挙げられる。また、双子葉類植物であれば、ヒルガオ科(Convolvulaceae)、バラ科(Rosaceae)植物、セリ科(Apiaceae)、ナス科(Solanaceae)植物、ユリ科(Liliaceae)、マメ科(Fabaceae)植物、ウリ科(Cucurbitaceae)植物、アブラナ科(Brassicaceae)植物等が挙げられる。

【0040】
具体的な対象植物は、土壌伝染性病害を引き起こす植物病原糸状菌の種類によって変わり得るが、例えば、植物病原糸状菌が紋羽病、特に紫紋羽病であれば、サツマイモ(Ipomoea batatas)、ニンジン(Daucus carota subsp. sativus)、ジャガイモ(Solanum tuberosum)、アスパラガス(Asparagus spp)、リンゴ(Malus pumila)、ナシ(Pyrus pyrifolia var. culta、P. bretschneideri、P. communis)等が挙げられる。

【0041】
2-2.方法
2-2-1.施用工程
本態様の土壌伝染性病害防除方法は、施用工程を含む。
本明細書において「施用工程」とは、第1態様の土壌伝染性病害防除剤を土壌又は培地に施用する工程をいう。ここでいう「土壌」は、対象植物の生育が可能な土壌であれば特に制限はしない。通常は、適当な養分(窒素、リン、カリウム等)を含み、適切なpH値を有する対象植物の栽植用土壌が利用される。土壌の場所は、問わない。播種又は苗の植え付け前の本圃土壌又は育苗土壌のいずれであってもよい。また、「培地」は、人工的に調製した対象植物の栽植用培地をいう。寒天培地のような固体培地であってもよいし、液体培地であってもよい。培地の例として、例えば、隔離ベッド、根域制限ポット又は苗床が挙げられる。培地の組成は、当該分野で公知の培地組成でよい。適用作物の種類等によって適宜選択することができる。

【0042】
土壌伝染性病害防除剤の施用方法は、土壌伝染性病害の種類や適用作物の種類等によって適宜選択することができる。例えば、本発明の土壌伝染性病害防除剤を、対象植物の栽植用土壌、好ましくは対象植物の根群域の相当する部分(例えば畝部)、又は土壌伝染性病害の発病程度の高い部分に混和、散布、又は潅注などにより施用すればよい。

【0043】
なお、必要に応じて、堆厩肥等を土壌伝染性病害防除剤と併用してもよい。また補足すべき肥料成分があれば各種成分の化成肥料や土壌改良剤および有機質肥料等との併用も可能である。

【0044】
2-2-2.施用時期
本態様の土壌伝染性病害防除方法において、第1態様の土壌伝染性病害防除剤の施用時期は、限定はしないが、対象作物の植え付け前、例えば、播種前又は定植前が好ましい。土壌伝染性病害防除剤を植え付け前に予め施用しておくことで、有効成分である光合成細菌及びバチルス属細菌が土壌で増殖し、占有作用によって植物病原糸状菌の侵入を防ぎ、また既に存在する植物病原糸状菌を拮抗作用によって排除することで、対象作物の植物病原糸状菌による感染率を低減し、土壌伝染性病害の発病を効率的に予防又は防除できるからである。施用した土壌に対象植物を植え付ける時期は、土壌伝染性病害防除剤の施用後2日後~3週間後、好ましくは10日後~2週間後である。

【0045】
2-2-3.施用量
本態様の土壌伝染性病害防除方法において、第1態様の土壌伝染性病害防除剤の施用量は、剤形、施用方法や施用時期、対象植物の種類等によって異なることから、条件によって適宜調整すればよい。一例として、土壌伝染性病害防除剤が液剤の場合には、土壌10アールあたり、0.5~20トン、好ましくは1~10トンの施用量で使用すればよい。

【0046】
2-2-4.施用回数
本態様の土壌伝染性病害防除方法において、第1態様の土壌伝染性病害防除剤の施用回数は、制限はしない。対象植物の植え付け前に施用した場合には、原則として1回で足りる。しかし、対象植物の植え付け前後に関わらず、複数回施用することで土壌伝染性病害防除効果は増加する。したがって、土壌病害抑止土壌を形成させるには、土壌伝染性病害防除剤の施用回数を増やすことが好ましい。また、光合成細菌は、有機肥料としての効果が知られている(北村 博、1984、光合成細菌、347-349)。したがって、通常の堆厩肥と組み合わせることで、土壌の微生物相を一層向上させることが可能となる。その結果、植物病原糸状菌による土壌伝染性病害の防除効果がさらに向上する。その点からも、土壌伝染性病害防除剤の施用回数は多い方が好ましい。

【0047】
2-3.効果
本態様の土壌伝染性病害防除方法によれば、所望の植物を植え付ける土壌等に土壌伝染性病害防除剤を施用することによって土壌伝染性病害を効果的に防除することができる。またそれによって、労力やコストを低減し、消費者には安全な農産物を安定的に提供することができる。
【実施例】
【0048】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を何ら限定するものではない。
<土壌伝染性病害防除剤による植物病原糸状菌の拮抗性試験>
(材料及び方法)
1.使用微生物
植物病原糸状菌として紫紋羽病菌を用いた。紫紋羽病菌は、鹿児島県鹿屋市有明町の紫紋羽病に感染したサツマイモ畑の土壌から採取した。具体的には、前記サツマイモ畑の土1gを水1mLに希釈して、その懸濁液をオートミール培地(オートミール7.5%(w/v))に塗布する希釈平板法を用いて、25℃にて分離した。
【実施例】
【0049】
土壌伝染性病害防除剤の一方の有効成分であるロドシュードモナス属細菌には、特許公報3699987号に記載の受託番号FERM P-19432で示されるロドシュードモナス A株を用いた。ロドシュードモナス A株は、特許公報3699987号に記載の培養条件、すなわち、基本培地1:0.03%(w/v) KH2PO4, 0.03%(w/v)K2HPO4, 0.1%(w/v)NH4Cl, 0.02%(w/v)MgCl2・6H2O, 0.02%(w/v) NaCl, 0.005%(w/v) CaCl2・2H2O, 0.005%(w/v) Yeast extract, 0.005%(w/v) Na2S2O3・5H2O, 0.01%(w/v) D.L.Malic acid, 0.01%(w/v) Sodium Acetate, 0.1% Growth factor Solution(0.0001%(w/v) Vitamine B2, 0.0001%(w/v) Pyridoxine Hydrochloride, 0.0003%(w/v) p-Aminobenzoic Acid, 0.0005%(w/v) D-Biotin), 0.1% Trace Element Solution(2%(w/v) EDTA-2Na, 2%(w/v) FeSO4・7H2O, 0.1%(w/v) H3BO3, 0.1%(w/v) ZnCl2, 0.1%(w/v) MnCl・4H2O) (pH7.8)で25℃にて培養した。
【実施例】
【0050】
土壌伝染性病害防除剤の他方の有効成分であるバチルス属細菌株には、鹿児島県鹿屋市有明町のサツマイモ畑の土壌より分離したバチルス属細菌株及び鹿児島大学が保有するバチルス属細菌株(コード株名AUT-5、-7、-8、-9、-10、及び-11)を用いた。これらのバチルス属細菌株は、16S rRNA遺伝子分類によれば、いずれもバチルス エアロフィルスと同種又は極めて近縁な種である。本実施例で用いたバチルス属細菌株は、いずれもNB液体培地(1%(w/v) Polypepton, 0.5 %(w/v) Meat Extract, 0.2 %(w/v) NaCl, pH7.0)で25℃にて培養した。
【実施例】
【0051】
紫紋羽病菌、ロドシュードモナス A株、及び各バチルス属細菌株を拮抗性試験の2週間前に上記条件でそれぞれ培養した。
【実施例】
【0052】
続いて、ロドシュードモナス A株及び各バチルス属細菌株の培養液を10μL採取して混合した混合液をディッシュ内の前記オートミール培地上に配置した直径約6mmのろ紙プレートに共接種した。コントロールとして、それぞれ一方の菌株のみを前記オートミール培地上に配置した同サイズのろ紙プレートに接種した。各紙プレートの上に紫紋羽菌の菌糸をくり抜いて得た直径約5mmの寒天片を置き、25℃の暗所下で培養した。培養5日後、7日後、及び10日後に各ディッシュを撮影し、紫紋羽菌の菌糸の成長を検証した。
【実施例】
【0053】
(結果)
表1及び図2に拮抗性試験の結果を示す。
【実施例】
【0054】
【表1】
JP2015039359A_000002t.gif
【実施例】
【0055】
図2には、処理番号1(図2A,B)、4(図2D)、5(図2F)、10(図2C)、及び11(図2E)のみを示している。図2において紫紋羽病菌が増殖したディッシュ(図2B、D、F)は、伸長した赤紫の菌糸により、暗い色を呈している。つまり、この結果は、ロドシュードモナス A株単独又はバチルス細菌株単独では、紫紋羽病菌の増殖や活性を十分に抑制できないことを示している。一方、ロドシュードモナス A株、及びバチルス属細菌株のうちAUT-8又はAUT-9を混合して組み合わせた場合(図2C、E)には、紫紋羽病菌がほとんど増殖できず、培養0日目(図2A)とほぼ同様の色を呈していることが示された。
【実施例】
【0056】
この結果から、ロドシュードモナス属細菌とバチルス属細菌の少なくとも2種類の細菌を有効成分として含むことにより、植物病原糸状菌の増殖や活性を抑制し、対象植物の土壌伝染性病害を予防又は防除できることが明らかとなった。
図面
【図1】
0
【図2】
1