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明細書 :無給電センサ及びこれを用いた無線センサネットワーク

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2014-085129 (P2014-085129A)
公開日 平成26年5月12日(2014.5.12)
発明の名称または考案の名称 無給電センサ及びこれを用いた無線センサネットワーク
国際特許分類 G01P  15/125       (2006.01)
G08C  17/00        (2006.01)
FI G01P 15/125 Z
G08C 17/00 Z
請求項の数または発明の数 8
出願形態 OL
全頁数 18
出願番号 特願2012-231755 (P2012-231755)
出願日 平成24年10月19日(2012.10.19)
発明者または考案者 【氏名】青柳 誠司
【氏名】鈴木 昌人
【氏名】高橋 智一
出願人 【識別番号】399030060
【氏名又は名称】学校法人 関西大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100085501、【弁理士】、【氏名又は名称】佐野 静夫
【識別番号】100134555、【弁理士】、【氏名又は名称】林田 英樹
審査請求 未請求
テーマコード 2F073
Fターム 2F073AA03
2F073AA12
2F073AA36
2F073AB02
2F073BB01
2F073BC02
2F073CC03
2F073CC15
2F073CD00
2F073DD01
2F073EE11
2F073FF01
2F073FG01
2F073GG01
2F073GG04
2F073GG07
2F073GG09
要約 【課題】外部からの電力供給を要することなく速度ないし加速度を検出する。
【解決手段】無給電センサ10は、第1電極12及び第2電極16と、第1電極12上に形成されたエレクトレット13と、エレクトレット13と対向して第2電極16上に形成された誘電体15と、外部から印加される振動によってエレクトレット13と誘電体15とのギャップ距離dが変化するように第1電極12及び第2電極16の一方を変位自在に支持する弾性部材17と、を有し、ギャップ距離dの変化に応じて第1電極12と第2電極16との間に流れる電流からセンサ信号を生成して出力する。
【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
第1電極及び第2電極と、
前記第1電極上に形成されたエレクトレットと、
前記エレクトレットと対向して前記第2電極上に形成された誘電体と、
外部から印加される振動によって前記エレクトレットと前記誘電体とのギャップ距離が変化するように前記第1電極及び前記第2電極の一方を変位自在に支持する弾性部材と、
を有し、
前記ギャップ距離の変化に応じて前記第1電極と前記第2電極との間に流れる電流からセンサ信号を生成して出力することを特徴とする無給電センサ。
【請求項2】
前記ギャップ距離の初期値は、前記ギャップ距離の振幅よりも大きい値に設計されていることを特徴とする請求項1に記載の無給電センサ。
【請求項3】
前記ギャップ距離の初期値は、前記ギャップ距離の振幅に対して10~40倍に設計されていることを特徴とする請求項2に記載の無給電センサ。
【請求項4】
前記第1電極は、負荷を介して接地されており、前記第2電極は、直接接地されていることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の無給電センサ。
【請求項5】
前記第1電極及び前記第2電極として、それぞれ、センサ用電極と発電用電極を並列に含み、前記センサ用電極からセンサ信号を出力する一方、前記発電用電極から発電電力を出力することを特徴とする請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の無給電センサ。
【請求項6】
前記誘電体は、前記センサ用電極上よりも前記発電用電極上の方が厚く設計されていることを特徴とする請求項5に記載の無給電センサ。
【請求項7】
前記センサ用電極と前記発電用電極は、相互干渉を生じないように所定の間隔を空けて配置されていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の無給電センサ。
【請求項8】
請求項1~請求項7のいずれか一項に記載の無給電センサを備えたセンサユニットと、
前記センサユニットから無線送信されるセンサ信号を処理する制御ユニットと、
を有することを特徴とする無線センサネットワーク。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、エレクトレットを用いた静電容量型の無給電センサ、及び、これを用いた無線センサネットワークに関する。
【背景技術】
【0002】
マイクロマシンとは、文字の通り、半導体技術の応用としてマイクロメーター領域の高度な機能要素から構成された微小な機械である。マイクロマシン技術を利用した微小でありながら様々な周波数領域に対応し、かつ、高い感度を持つ速度センサは、今までにも数多く作られ、様々な製品に組み込まれて私達の生活をより快適に、便利にする手助けを担っている。しかし、マイクロマシン技術は多くの分野で活躍が期待される技術であるが、まだ発展途上の段階であり、より効果的な製作法、利用法等については、数多くの余地が残されていると言える。
【0003】
このマイクロマシン技術を用いて作製・実用化された例として、マイクロセンサが挙げられる。これは、微小な機械構造を有する小型センサであり、従来の機械加工技術を用いて製造されたセンサと比較して小型かつ安価に作成可能であるため、現在では広く普及している。マイクロセンサで検出可能なものは、速度、加速度、力といった機械量だけでなく、温度、電磁波、光といった物理量、さらには、イオン濃度や血中のグルコース量といった化学量に至るまで幅広い。
【0004】
また、近年では、このマイクロセンサを制御システムから切り離して使用したいという要求が高まっている。この場合、センサの検出した情報は、センサに付属する送信回路により無線信号として制御システムに送信される。このような無線センサを用いたシステムを無線センサネットワークと呼称する。この無線センサの効果的な応用先として、例えば車載センサが挙げられる。この場合、各センサへの配線を省略することで、車体の軽量化を実現することが可能である。また、人体内部をセンサでモニタリングするような場合において、体内にはセンサと発信回路のみを埋め込み、その情報を体外の制御システムで検出することにより、患者の身体的負担を軽減することが可能である。これらの例から明らかなように、無線センサネットワークにおいて、センサ及び送信回路は、可能な限り小型かつ軽量である必要がある。また、無線センサネットワークでは、センサと送信回路が動作するための電力を外部から供給することができないので、センサと送信回路は、基本的に、これらと共に搭載されたバッテリの電力のみで動作させる必要がある。多くの無線センサシステムでは、センサに要求される動作時間が非常に長期に亘るので、理想的にはセンサは電力消費なしに動作し、送信回路のみが電力を消費するようなシステムであることが望ましい。
【0005】
上記のような電力消費なしに動作するセンサの例として、エレクトレットを用いた静電容量型センサが挙げられる。エレクトレットとは、電荷を半永久的に保持可能な物質または素子のことであり、外部からの給電なしに一定の電位を常に保持することができる。従って、エレクトレットと可変容量コンデンサを組み合わせて、容量を変化させるために消費したエネルギの一部が電気エネルギに変換される仕組みを構築すれば、回路に電流を供給することが可能であり、これをセンサの信号として検出することができる。この方式を利用したセンサとしては、エレクトレットマイクロフォン、すなわち、音波センサが挙げられる。これは、音波が空気の振動であることを利用し、この振動でコンデンサの容量を変化させ、上記の仕組みにより電気信号に変換する。また、コンデンサの容量を機械的な振動で変化させれば、その振動の加速度を検出する加速度センサとして利用することが可能である。このようなエレクトレットを用いた静電容量型の加速度センサは、既に種々開示・提案されている(例えば特許文献1や特許文献2を参照)。
【0006】
また、エレクトレットを用いた振動発電デバイスの一例としては、本願の発明者らによる非特許文献1を挙げることができる。
【先行技術文献】
【0007】

【特許文献1】特開平6-186248公報
【特許文献2】特開平5-232136公報
【0008】

【非特許文献1】T. Takahashi, M. Suzuki, T. Nishida, Y. Yoshikawa, and S. Aoyagi, "MILLIWATT ORDER VERTICAL VIBRATORY ENERGY HARVESTING USING ELECTRET AND FERROELECTRIC DISCHARGE -DOES NOT OCCUR WITH SMALL GAP AND ONLY ONE WIRING IS REQUIRED-", 25th IEEE International Confference on Micro Electro Mechanical Systems, MEMS2012, Paris, France, 29 Jan. - 2 Feb. 2012, pp.1265-1268
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、従来のエレクトレットを用いた静電容量型の加速度センサでは、センサ内部に電力供給を必要とするインピーダンス変換回路(センサの出力する電流信号を電圧信号に変換する回路)を組み込む必要があり、電力消費なしに動作することが想定されていなかった。これは、センサの出力インピーダンスが大きく、センサから出力される電力が非常に小さいので、ノイズの影響を受けてしまう前にインピーダンス変換回路によってセンサの出力信号を増幅する必要があるためである。従って、従来のセンサは、無線センサネットワーク用センサとして適していないという問題点を有していた。
【0010】
本発明は、上記の問題点に鑑み、外部からの電力供給を要することなく速度ないし加速度を検出することのできる無給電センサ、及び、これを用いた無線センサネットワークを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明に係る無給電センサは、第1電極及び第2電極と、前記第1電極上に形成されたエレクトレットと、前記エレクトレットと対向して前記第2電極上に形成された誘電体と、外部から印加される振動によって前記エレクトレットと前記誘電体とのギャップ距離が変化するように前記第1電極及び前記第2電極の一方を変位自在に支持する弾性部材と、を有し、前記ギャップ距離の変化に応じて前記第1電極と前記第2電極との間に流れる電流からセンサ信号を生成して出力する構成(第1の構成)とされている。
【0012】
なお、第1の構成から成る無給電センサにおいて、前記ギャップ距離の初期値は、前記ギャップ距離の振幅よりも大きい値に設計されている構成(第2の構成)にするとよい。
【0013】
また、第2の構成から成る無給電センサにおいて、前記ギャップ距離の初期値は、前記ギャップ距離の振幅に対して10~40倍に設計されている構成(第3の構成)にするとよい。
【0014】
また、第1~第3いずれかの構成から成る無給電センサにおいて、前記第1電極は、負荷を介して接地されており、前記第2電極は、直接接地されている構成(第4の構成)にするとよい。
【0015】
また、第1~第4いずれかの構成から成る無給電センサは、前記第1電極及び前記第2電極として、それぞれ、センサ用電極と発電用電極を並列に含み、前記センサ用電極からセンサ信号を出力する一方、前記発電用電極から発電電力を出力する構成(第5の構成)にするとよい。
【0016】
また、第5の構成から成る無給電センサにおいて、前記誘電体は、前記センサ用電極上よりも前記発電用電極上の方が厚く設計されている構成(第6の構成)にするとよい。
【0017】
また、第5または第6の構成から成る無給電センサにおいて、前記センサ用電極と前記発電用電極は、相互干渉を生じないように所定の間隔を空けて配置されている構成(第7の構成)にするとよい。
【0018】
また、本発明に係る無線センサネットワークは、第1~第7いずれかの構成から成る無給電センサを備えたセンサユニットと、前記センサユニットから無線送信されるセンサ信号を処理する制御ユニットと、を有する構成(第8の構成)とされている。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、外部からの電力供給を要することなく速度ないし加速度を検出することのできる無給電センサ、及び、これを用いた無線センサネットワークを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】無給電センサの第1実施形態を示す模式図
【図2】センシング原理を説明するための模式図
【図3】無給電センサの電気的な等価回路図
【図4】振動系の概略図
【図5】角速度ωと減衰比ζによる振幅の応答特性を示すグラフ
【図6】実験に用いた試料と測定系の概略図
【図7】試料の作製プロセスを示す模式図
【図8】実験結果を示すグラフ
【図9】初期ギャップd0と振幅Aの最適化を説明するための波形図
【図10】無給電センサの第2実施形態を示す模式図
【図11】無線センサネットワークの一構成例を示すブロック図
【発明を実施するための形態】
【0021】
<無給電センサ(第1実施形態)>
図1は、無給電センサの第1実施形態を示す模式図(横方向から見た断面図)である。第1実施形態の無給電センサ10は、MEMS[micro electromechanical system]技術を用いて製造される静電容量型の速度センサ(ないしは加速度センサ)であり、基板11と、下部電極12と、エレクトレット13と、空隙層14と、誘電体15と、上部電極16と、弾性部材17と、パッケージ18と、抵抗19と、を有する。

【0022】
以下では、説明の便宜上、特に断りのない限り、紙面の上端側を鉛直上方向と定義し、誘電体15が上下方向(鉛直方向)に振動する構成を前提とした説明を行うが、誘電体15の振動方向はこれに限定されるものではなく、例えば、紙面を90度回転させることにより、誘電体15が左右方向(水平方向)に振動する構成とすることも可能である。

【0023】
基板11は、下部電極12及びエレクトレット13を担持するための板状部材である。基板11としては、石英基板や酸化膜付きシリコンウェハなどを用いることができる。ただし、寄生容量抑制の観点から言えば、酸化膜付きシリコンウェハよりも石英基板などを用いる方が望ましい。

【0024】
下部電極12は、エレクトレット13の下面側(誘電体15と対向していない側)に接続された第1電極に相当する。下部電極12は、抵抗19を介して接地されている。下部電極12としては、アルミニウム電極などを用いることができる。

【0025】
エレクトレット13は、電荷を半永久的に保持する部材である。エレクトレット13としては、サイトップ[登録商標]などの高分子化合物に電荷を保持させた有機エレクトレットを用いてもよいし、シリコン酸化物(SiO2)やシリコン窒化物(SiN)などの基材に電荷を保持させた無機エレクトレットを用いてもよい。エレクトレット13は、下部電極12の全面を被覆するように形成されている。このように、下部電極12を露出させない構成とすることにより、エレクトレット13への電荷注入に際して、露出した下部電極12への電荷流出を防止することができるので、エレクトレット13への電荷注入効率を高めることが可能となる。

【0026】
空隙層14は、エレクトレット13と誘電体15との間に挟まれた空間である。空隙層14の厚み(エレクトレット13と誘電体15を隔てるギャップ距離dに相当)は、振動に伴う誘電体15の変位によって変化する。空隙層14は、低真空状態(高真空状態や超高真空状態ではない状態)としてもよいし、若しくは、空気、不活性ガス(N2など)、或いは、放電防止効果のあるガス(例えば主成分としてSF6を含むガス)等を充填してもよい。空隙層14を低真空状態とする場合、脱気工程を用いてもよいし、或いは、何らかの高温処理時に空隙層14からガスが抜けて自然に低真空状態となる現象を利用してもよい。空隙層14を高真空状態や超高真空状態にしない方が好ましい理由は、エレクトレット13の放電を回避するためである。なお、本明細書中において、「低真空状態」とは大気圧~10-1Paの状態を指し、「高真空状態」とは10-1~10-5Paの状態を指し、「超高真空状態」とは10-5以下の状態を指すものとする。また、空隙層14に水分が含まれていると、エレクトレット13の表面に水分子が付着して電荷が抜けやすくなるので、空隙層14に含まれる水分は十分に除去して湿度の低い状態としておくことが望ましい。

【0027】
誘電体15は、上部電極16と共に、無給電センサ10に与えられる振動によってエレクトレット13に対する相対位置が変化する可動体(プルーフマス)を形成する。誘電体15の下面は、空隙層14を挟んでエレクトレット13の上面と対向している。誘電体15としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)やチタン酸バリウム(BTO)などを用いることができる。誘電体15は、板状に形成してもよいし膜状に形成してもよい。例えば基板自体を誘電体で形成してもよいし、基板上に薄膜印刷技術で誘電体膜を形成してもよいし、或いは、別途の工程で形成しておいた板状の誘電体を基板上に貼り付けてもよい。

【0028】
上部電極16は、誘電体15の上面(エレクトレット13と対向していない側)に接続された第2電極に相当する。上部電極16は、抵抗19を介することなく直接接地されている。上部電極16としては、アルミニウム電極などを用いることができる。

【0029】
弾性部材17は、上部電極16とパッケージ18との間に設けられており、外部から印加される振動によってエレクトレット13と誘電体15とのギャップ距離dが変化するように、上部電極16を変位自在に支持する。弾性部材17としては、コイルバネ、蛇腹バネ(ミアンダバネ)、板バネなどを用いることができる。なお、本構成例の無給電センサ10では、弾性部材17によって上部電極16が変位自在に支持されているが、本発明の構成はこれに限定されるものではなく、下部電極12が変位自在に支持される構成としても構わない。

【0030】
パッケージ18は、上記の構成要素11~18を内部に収納する中空部材(円筒や多角筒など)であり、レジンやアクリルなどの樹脂製とすればよい。パッケージ18は、振動系を支える基礎となるので、無給電センサ10の外部からパッケージ18に振動が与えられると、弾性部材17を介して可動体(誘電体15と上部電極16)にも振動が生じる。

【0031】
抵抗19は、無給電センサ10の振動によって下部電極12と接地端との間に流れる電流を電圧として取り出すための負荷である。

【0032】
<センシング原理>
図2は、無給電センサ10のセンシング原理を説明するための模式図である。なお、図2の上段には、無給電センサ10の第1状態(エレクトレット13と誘電体15とが離間した状態)が描写されており、図2の下段には、無給電センサ10の第2状態(エレクトレット13と誘電体15とが接近した状態)が描写されている。

【0033】
図2の上段で示したように、無給電センサ10の第1状態(エレクトレット13と誘電体15とが離間した状態)では、エレクトレット13に保持された負の固定電荷(図2では、白色の四角印にマイナス符号を付したシンボルとして描写)に引き寄せられて、下部電極12の表面(エレクトレット13との界面)に金属内正電荷(図2では、白色の丸印にプラス符号を付したシンボルとして描写)が誘起される。この金属内正電荷は、下部電極12(金属)中のある箇所から自由電子が排除された結果、周囲に存在する自由電子との電位差により正電荷としての性質を帯びたものである。従って、上記の物理現象については、エレクトレット13に保持された負の固定電荷によって、下部電極12内の正電荷が引き寄せられると言うよりも、下部電極12内の自由電子が遠ざけられると言う方が正しい。なお、下部電極12内の金属内正電荷は接地端から供給される(下部電極12内の自由電子は接地端に移動する)ので、下部電極12の電位は0Vのままである。

【0034】
一方、図2の下段で示したように、無給電センサ10が第1状態から第2状態(エレクトレット13と誘電体15が接近した状態)に遷移すると、エレクトレット13に保持された負の固定電荷によって誘電体15の内部が分極され、誘電体15の下面に正の分極電荷(図2では、黒色の丸印にプラス符号を付したシンボルとして描写)が局在化する。このとき、第1状態で生じていたエレクトレット13内の負電荷と下部電極12内の正電荷との対応関係(の一部)が解消される。この現象により、下部電極12内には一時的に余剰の正電荷が生じて下部電極12の電位が上昇する。ただし、下部電極12は抵抗19を介して接地端に接続されているので、一時的に上昇した下部電極12の電位が0Vになるまで、下部電極12から接地端に向けた余剰の正電荷の移動(電流)が生じる。従って、この電流が流れる経路上に抵抗19を設けておけば、その両端間電圧をセンサ信号(電圧信号)として読み出すことができる。なお、図2の下段では、下部電極12から正電荷の一部が移動した後の状態が示されている。下部電極12から流出しなかった残りの電荷がQ1である。

【0035】
また、上記とは逆に、無給電センサ10が第2状態から第1状態に遷移したときには、接地端から下部電極12に向けた正電荷の移動(すなわち電流)が生じる。このとき、抵抗19には、上記とは逆極性の両端間電圧が発生するので、これをセンサ信号として読み出すことができる。

【0036】
なお、無給電センサ10の第2状態では、誘電体15の内部分極により誘電体15の上面に負の分極電荷(図2では、黒色の丸印にマイナス符号を付したシンボルとして描写)が局在化する。従って、上部電極16の上面(誘電体15との界面)には、上記した負の分極電荷に引き寄せられて金属内正電荷(図中のQ2を参照)が誘起される。ただし、上部電極16内の金属内正電荷は接地端から供給されるので、上部電極16の電位は0Vのままである。ここで、下部電極12から流出した正電荷量と上部電極16に流入した正電荷量は等しくなる。

【0037】
<誘電体挿入の技術的意義>
エレクトレットを用いた従来の加速度センサでは、エレクトレットと上部電極が空隙層を挟んで直接対向していたので、万一エレクトレットが上部電極と接触すると、エレクトレット内部の電荷が放電現象によって散逸し、センサとしての機能が低下してしまう。そのため、従来の加速度センサでは、エレクトレットと上部電極との接触を避けるために、両者を隔てるギャップ距離が大きく設計されていた。ただし、ギャップ距離を広げた代償として、従来の加速度センサでは、センサ信号の強度が相対的に小さくなるので、信号増幅用に外部給電が必要とされていた。

【0038】
一方、無給電センサ10では、エレクトレット13と上部電極16との間に、絶縁性の誘電体15(高誘電率板)が挿入されているので、エレクトレット13と上部電極16が直接接触することはなく、また、エレクトレット13と誘電体15が接近(ないし接触)したとしても、絶縁性の誘電体15との間でエレクトレット13の放電現象(センサ機能の劣化)が生じるおそれはない。従って、無給電センサ10であれば、ギャップ距離dを不必要に大きく設計する必要がなくなるので、センサ信号の強度を飛躍的に増大することが可能となり、延いては、信号増幅用の外部給電が不要となる。

【0039】
<速度及び加速度の算出原理>
以下では、無給電センサ10のセンサ信号(出力電圧V)から、無給電センサ10に与えられた振動の速度や加速度を得るための算出原理について詳細に説明する。

【0040】
図3は、無給電センサ10の電気的な等価回路図である。本図において、符号C1はエレクトレット13の静電容量(固定値)を示しており、符号C2は誘電体15の静電容量(固定値)を示しており、符号C3は空隙層14の静電容量(可変値)を示しており、符号C4は誘電体15と空隙層14の直列合成容量(C4=C2×C3/(C2+C3))を示している。また、符号Rは抵抗19の抵抗値(固定値)を示している。

【0041】
この等価回路において最も注目すべき点は、電源の役割を果たすエレクトレット13が一定の電荷Qを保持する「定電荷源」と呼称すべき存在であるということである。

【0042】
無給電センサ10を第1状態(図2上段)から第2状態(図2下段)に遷移させると、誘電体15側にも電荷が分配される。一定の電荷に対して分配するコンデンサの静電容量が増加すればコンデンサの電位は低下する。現象としては、コンデンサに電荷を充電した後、電源から切り離して別のコンデンサと接続した場合に等しい。

【0043】
このとき、エレクトレット13と下部電極12との間のコンデンサに残存する電荷をQ1とし、誘電体15中の誘導電荷と対になる電荷をQ2とし、接点A-A’間の電位差を出力電圧Vとした場合、次の(1a)式及び(1b)式が成立する。

【0044】
【数1】
JP2014085129A_000003t.gif

【0045】
また、上記の(1a)式及び(1b)式により、電荷Q1は次の(2)式で表される。

【0046】
【数2】
JP2014085129A_000004t.gif

【0047】
(2)式において、エレクトレット13の電荷Q及び静電容量C1は固定値であり、誘電体15と空隙層14の直列合成容量C4は、空隙層14の厚み(延いては、空隙層14の静電容量C3)に応じて変化する可変値である。従って、振動に伴う誘電体15の変位に応じて直列合成容量C4が変化すると、電荷Q1と電荷Q2の割合が変化する。無給電センサ10では、この容量変化に伴う電荷の再分配が電流iとして取り出される。

【0048】
以下、電流iについて定式化する。ある時間tに回路中を流れる電流iは、単位時間当たりの電荷移動量であるから、電荷Q1の時間微分として、次の(3)式で表される。

【0049】
【数3】
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【0050】
また、誘電体15と空隙層14の直列合成容量C4は、誘電体15の静電容量C2と空隙層14の静電容量C3を用いて、次の(4a)式で表され、その時間微分は、次の(4b)式で表される。

【0051】
【数4】
JP2014085129A_000006t.gif

【0052】
また、エレクトレット13と誘電体15とのギャップ距離dが時間tの経過とともに変化すると、これに伴って空隙層14の静電容量C3も変化する。ここで、ギャップ距離dの初期値をd0(以下では、適宜、初期ギャップd0と呼ぶ)とし、さらに、誘電体15が振幅A、角速度ωで単振動していると仮定した場合、空隙層14の静電容量C3及びその時間微分は、それぞれ、次の(5a)式及び(5b)式で表される。なお、式中の符号ε0は、真空の誘電率(8.85×10-12F/m)である。

【0053】
【数5】
JP2014085129A_000007t.gif

【0054】
出力電圧Vは、電流iの流れる経路上に設けられた抵抗19の両端間電圧として取り出されるので、次の(6)式で表される。

【0055】
【数6】
JP2014085129A_000008t.gif

【0056】
ここで、d0>>Aである場合には、d≒d0となるので、C3/C2≒0、C4≒0となり、出力電圧Vは、次の(7)式で近似することが可能となる。

【0057】
【数7】
JP2014085129A_000009t.gif

【0058】
上記の(7)式から分かるように、出力電圧Vは、可動体(誘電体15及び上部電極16)に生じる振動の速度Aωcosωtの関数として与えられる。また、振動の角速度ωが既知ならば、振幅Aが導かれる。さらに、種々の外力が作用して生じる強制振動では、外力の波形に応じて振動系の応答特性も異なる。

【0059】
図4は、振動系の概略図である。本図中の振動系Xにおいて、基礎X1は、パッケージ18に相当し、プルーフマスX2(質量:m)は、可動体(誘電体15と上部電極16)に相当し、バネX3(バネ係数:k)及びダンパーX4(粘性減衰係数:c)は、弾性部材17に相当する。

【0060】
振動系Xを支える基礎X1が振動すると、バネX3やダンパX4を介して、プルーフマスX2に振動的な力が作用する。基礎X1の変位をuとし、プルーフマスX2の変位をxとすると、次の(8a)式が成り立つ。また、y=x-uと定義すると、(8a)式は、(8b)式に変換される。

【0061】
【数8】
JP2014085129A_000010t.gif

【0062】
基礎X1の振動がu=Acosωtで表されるとき、(8b)式は、次の(9a)式となり、その特別解は、次の(9b)式で求められる。

【0063】
【数9】
JP2014085129A_000011t.gif

【0064】
また、基礎X1の振幅BとプルーフマスX2の振幅Aは、プルーフマスX2の角速度ω及び共振周波数ωnと、減衰比ζを用いて、次の(10)式で表される。

【0065】
【数10】
JP2014085129A_000012t.gif

【0066】
図5は、角速度ωと減衰比ζによる振幅の応答特性を示すグラフである。この応答特性により、プルーフマスX2の振幅Aから基礎X1(延いては振動系X全体)の振幅Bを求めることができる。

【0067】
<実証実験>
図6は、上記原理の実証実験に用いた試料と測定系の概略図である。実験に用いた試料は、基本的に、先の図1で示した無給電センサ10と同様の構成から成り、抵抗19(1MΩ)の両端間に現れる出力電圧Vは、アンプ22による増幅処理(利得:25倍)と、フィルタ23によるノイズ除去処理(BEF:60Hz、LP-PL:10f)を介してオシロスコープ24に入力されている。オシロスコープ24は、出力電圧Vの波形(電気信号の時間的変化)をグラフとして表示する。オシロスコープ24に表示されるグラフでは、縦軸が電圧値となり、横軸が時間となる。今回の実証実験では、試料を任意の周波数fで振動させて、出力電圧Vをオシロスコープ24で確認した。

【0068】
図7は、試料の作製プロセスを示す模式図である。下側ユニットの作製プロセスでは、まず、アルミニウム蒸着によって石英製の基板11上に下部電極12を形成した後、サイトップ[登録商標]のスピンコーティングによって下部電極12上にエレクトレット13(28mm角)を形成し、さらに、コロナ放電によってエレクトレット13への電荷注入(表面電位:-500V)を行った。

【0069】
一方、上側ユニットの作製プロセスでは、まず、アルミニウム蒸着によって板状の弾性部材17(シリコーン膜)上に上部電極16を形成した後、その中央部分に1mm厚の誘電体15(PZT(εr=2,600))を接着し、さらに、接着層20(SU-8)を用いて上部電極16にアクリル板20を貼り合わせた。なお、アクリル板20は、誘電体15の周囲を取り囲む形で、その中央部分が円形にくり抜かれている。従って、アクリル板20に支持されていない弾性部材17の中央部分は、円形の振動膜として機能する。

【0070】
最後に、エレクトレット13と誘電体15とを対向させるように、接着層20(SU-8)を用いて上側ユニットのアクリル板20と下側ユニットのエレクトレット13とを貼り合わせて試料を完成させた。

【0071】
なお、アクリル板20の厚みについては、エレクトレット13と誘電体15を隔てる初期ギャップd0が1mmとなるように設計した。また、弾性部材17の厚みや素材については、誘電体15の振幅Aが0.05mm(=d0×1/20)となるように設計した。なお、初期ギャップd0と振幅Aの最適化については、後ほど詳細に説明する。

【0072】
図8は、実証実験の結果を示すグラフである。なお、図8の横軸は振動の周波数f[Hz]を示しており、縦軸は誘電体15の速度(=Aωcosωt)を示している。また、図中の四角マークは、出力電圧Vから算出された計算値を示しており、図中の菱形マークは、一般に市販されている速度センサの測定値を比較参照用として示している。

【0073】
本図で示したように、今回の実証実験では、広い周波数範囲において、誘電体15の速度を正しく測定できることが確認された。特に、周波数fが50~80Hzの範囲では、アンプによる増幅なしでも、オシロスコープの検出下限値を上回る出力電圧Vを得ることが可能であった。このような周波数範囲は、弾性部材17の共振周波数に応じて定まる。従って、できるだけ大きい出力電圧Vを得るためには、速度の計測対象となる振動の周波数fと弾性部材17の共振周波数とを一致させておくことが望ましい。

【0074】
<初期ギャップd0と振幅Aの最適化>
図9は、センサ用途に特化した初期ギャップd0と振幅Aの最適化を説明するための波形図である。なお、本図の左側にはd0>>Aである場合のギャップ距離dと出力電圧Vとの関係が描写されており、本図の右側にはd0≒Aである場合のギャップ距離dと出力電圧Vとの関係が描写されている。

【0075】
先にも述べたように、無給電センサ10では、仮にエレクトレット13と誘電体15が接触しても、エレクトレット13の放電は生じないので、センサ機能の劣化を心配する必要がない。しかしながら、エレクトレット13と誘電体15が接近し過ぎると、図9の右側で示したように、出力電圧Vが正弦波ではなく、正弦波を歪ませた波形となる。

【0076】
出力電圧Vを発電電力として取り出すのであれば、そのピーク電圧が高いほど発電効率が良いので、d0≒Aのように設計することは有意義であると言える。一方、出力電圧Vをセンサ信号として取り出す場合、d0≒Aのような設計では、ギャップ距離dと出力電圧Vとの相関がなくなるので、振動の速度や加速度を正しく測定することができなる。

【0077】
そこで、無給電センサ10では、ギャップ距離dと出力電圧Vとの相関維持(言い換えれば、出力電圧Vの歪み回避)を最優先として、初期ギャップd0が振幅Aよりも十分に大きい値(10~40倍)に設計されている。例えば、振幅Aが0.05~0.1mmである場合には、初期ギャップd0を1~2mmに設計することが望ましい。

【0078】
このような構成とすることにより、出力電圧Vのピーク値はやや低くなるものの、ギャップ距離dと出力電圧Vとの相関関係を良好に保つことができるので、振動の速度や加速度を正しく測定することが可能となる。

【0079】
<無給電センサ(第2実施形態)>
図10は、無給電センサの第2実施形態を示す模式図である。第2実施形態は、先の第1実施形態をさらに発展させたものであり、エレクトレットを用いた静電容量型の無給電センサに加えて、これと同一の原理で発電を行う振動発電デバイスを複合させた構成とされている。

【0080】
より具体的に述べると、第2実施形態の無給電センサ10は、第1実施形態と基本的に同様の構成であり、下部電極及び上部電極として、それぞれ、センサ用電極12a及び16aと、発電用電極12b及び16bとを並列に含み、センサ用電極12a及び16aから抵抗19aを介してセンサ信号を出力する一方、発電用電極12b及び16bから抵抗19bを介して発電電力を出力する点に特徴を備えている。

【0081】
このような構成とすることにより、無給電センサ10は、外部からの電力供給を要することなく速度ないし加速度を検出するだけでなく、自ら発電を行って外部に電力供給を行うことも可能となる。

【0082】
なお、センサ精度の向上に着目した場合には、エレクトレット13と誘電体15を近付け過ぎないことが重要となり、発電能力の向上に着目した場合には、エレクトレット13と誘電体15をできる限り接近させることが重要となる。このトレードオフを鑑みると、誘電体15は、センサ用電極16a上よりも発電用電極16b上の方を厚く設計しておくことが望ましい。このような構成とすることにより、センサ部分の初期ギャップをd0a(例えば1mm)とし、発電デバイス部分の初期ギャップをd0b(例えば0.1mm)とした場合に、d0a>>A、かつ、d0b≒Aを満たすことができるので、センサ精度を落とすことなく発電能力を向上させることが可能となる。

【0083】
また、第2実施形態の無給電センサ10において、センサ用電極12a及び16aと発電用電極12b及び16bは、それぞれ、相互干渉を生じないように所定の間隔d1(例えば数mm)を空けて配置されている。このような構成とすることにより、無給電センサと発電デバイスを各々独立に設けた場合と比べて、トータル的なデバイス規模を大幅にシュリンクすることが可能となる。

【0084】
<無線センサネットワーク>
図11は、無線センサネットワークの一構成例を示すブロック図である。本構成例の無線センサネットワーク100は、センサユニット110と制御ユニット120を有する。センサユニット110は、速度や加速度の測定対象となる振動源(機械や生物など)に組み込まれるユニットであり、無給電センサ111と、無給電センサ111で得られたセンサ信号を無線送信する送信回路112と、送信回路112に電力供給を行うバッテリ113と、を含む。一方、制御ユニット120は、センサユニット110から無線送信されるセンサ信号を処理するユニットであり、センサ信号を受信する受信回路121と、受信されたセンサ信号を処理するマイコン122と、を含む。

【0085】
このような無線センサネットワーク100を構築することにより、センサユニット110と制御ユニット120との間を結ぶ配線が不要となるので、各々のユニットを分散配置して、無線センサネットワーク100内での情報連携を実現することが可能となる。

【0086】
なお、無給電センサ111として、先に説明した大出力の無給電センサ10を採用すれば、その出力信号を増幅するアンプ(インピーダンス変換回路)が不要となる。従って、バッテリ113からの電力供給を必要とする回路は、センサ信号送信用の送信回路112のみとなるので、バッテリ113の寿命(延いてはセンサユニット110の動作寿命)を延ばすことが可能となる。

【0087】
特に、無給電センサ111として、第2実施形態の無給電センサ10を採用した場合には、振動によって発電された電力を送信回路112に供給することができるので、バッテリ113すら不要となり、センサユニット110の小型化に貢献することが可能となる。

【0088】
なお、無線センサネットワーク100の適用例としては、一部で実用化されているタイヤ空気圧モニタリングシステム(TPMS[Tire Pressure Monitoring System])への応用のほか、医療・健康分野(健康管理や安否確認)、構造物監視(ワイヤ断線やボルト緩みの監視)、プラント監視(設備異常の監視)、並びに、物流管理(流通状態や品質の監視)などを挙げることができる。

【0089】
<その他の変形例>
なお、本発明の構成は、上記実施形態ないし変形例のほか、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明に係る無給電センサは、例えば、車載センサや体内センサとして利用することが可能である。
【符号の説明】
【0091】
10 無給電センサ
11 基板
12 下部電極
12a 下部電極(センサ用)
12b 下部電極(発電用)
13 エレクトレット
14 空隙層
15 誘電体
16 上部電極
16a 上部電極(センサ用)
16b 上部電極(発電用)
17 弾性部材
18 パッケージ
19 抵抗
19a 抵抗(センサ用)
19b 抵抗(発電用)
20 アクリル板
21 接着層(SU-8層)
22 アンプ
23 フィルタ
24 オシロスコープ
100 無線センサネットワーク
110 センサユニット
111 無給電センサ
112 送信回路
113 バッテリ
120 制御ユニット
121 受信回路
122 マイコン
X 振動系
X1 基礎
X2 プルーフマス
X3 バネ
X4 ダンパー
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10