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明細書 :マイクロ波手術器具

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 再公表特許(A1)
発行日 平成27年3月5日(2015.3.5)
発明の名称または考案の名称 マイクロ波手術器具
国際特許分類 A61B  18/18        (2006.01)
FI A61B 17/36 340
国際予備審査の請求 未請求
全頁数 42
出願番号 特願2013-528072 (P2013-528072)
国際出願番号 PCT/JP2012/070404
国際公開番号 WO2013/022077
国際出願日 平成24年8月9日(2012.8.9)
国際公開日 平成25年2月14日(2013.2.14)
優先権出願番号 2011174602
2011180042
優先日 平成23年8月10日(2011.8.10)
平成23年8月22日(2011.8.22)
優先権主張国 日本国(JP)
日本国(JP)
指定国 AP(BW , GH , GM , KE , LR , LS , MW , MZ , NA , RW , SD , SL , SZ , TZ , UG , ZM , ZW) , EA(AM , AZ , BY , KG , KZ , RU , TJ , TM) , EP(AL , AT , BE , BG , CH , CY , CZ , DE , DK , EE , ES , FI , FR , GB , GR , HR , HU , IE , IS , IT , LT , LU , LV , MC , MK , MT , NL , NO , PL , PT , RO , RS , SE , SI , SK , SM , TR) , OA(BF , BJ , CF , CG , CI , CM , GA , GN , GQ , GW , ML , MR , NE , SN , TD , TG) , AE , AG , AL , AM , AO , AT , AU , AZ , BA , BB , BG , BH , BN , BR , BW , BY , BZ , CA , CH , CL , CN , CO , CR , CU , CZ , DE , DK , DM , DO , DZ , EC , EE , EG , ES , FI , GB , GD , GE , GH , GM , GT , HN , HR , HU , ID , IL , IN , IS , JP , KE , KG , KM , KN , KP , KR , KZ , LA , LC , LK , LR , LS , LT , LU , LY , MA , MD , ME , MG , MK , MN , MW , MX , MY , MZ , NA , NG , NI , NO , NZ , OM , PE , PG , PH , PL , PT , QA , RO , RS , RU , RW , SC , SD , SE , SG , SK , SL , SM , ST , SV , SY , TH , TJ , TM , TN , TR , TT , TZ , UA , UG , US , UZ , VC , VN
発明者または考案者 【氏名】谷 徹
【氏名】仲 成幸
【氏名】塩見 尚礼
出願人 【識別番号】504177284
【氏名又は名称】国立大学法人滋賀医科大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100088904、【弁理士】、【氏名又は名称】庄司 隆
【識別番号】100124453、【弁理士】、【氏名又は名称】資延 由利子
【識別番号】100135208、【弁理士】、【氏名又は名称】大杉 卓也
【識別番号】100152319、【弁理士】、【氏名又は名称】曽我 亜紀
審査請求 未請求
テーマコード 4C160
Fターム 4C160JK01
要約 微細な生体組織に局所的にマイクロ波を印加することができる手術器具を提供することを課題とする。
中心導体(1)の断面積(好ましくは、直径)と外部導体の断面積(好ましくは、内径)の比を一定にして、中心導体の断面積(直径)と外部導体の断面積(内径)を漸次もしくは段階的に小さくすることにより、先細りする同軸体(9)の先端までマイクロ波を伝送可能であること、及び、長軸方向に露出した中心導体全体からマイクロ波が照射されることを見出して、本発明を完成した。
特許請求の範囲 【請求項1】
マイクロ波伝送部及び同軸体を備えるマイクロ波手術器具であって、
該マイクロ波伝送部は、内部導体を含む同軸ケーブルを含み、
該同軸体は、該伝送部及び該内部導体と接続されている中心導体、該中心導体の一部又は全部を覆う絶縁体、及び該絶縁体の一部又は全部を覆う外部導体を含み、並びに、該絶縁体及び該外部導体に一部覆われておらず長軸方向に露出した中心導体を含む生体組織接触部を備え、
該同軸体の先端の断面積は、該伝導部と接続されている箇所の断面積よりも小さいことを特徴とする、
マイクロ波手術器具。
【請求項2】
前記同軸体の先端の中心導体の断面形状及び同軸体の先端の外部導体の断面形状は円形であることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波手術器具。
【請求項3】
前記同軸体の先端の中心導体の直径と前記伝送部に接続されている箇所の中心導体の直径の比率と、該同軸体の先端の外部導体の内径と該伝送部に接続されている箇所の外部導体の内径の比率とが、ほぼ同程度の比率であることを特徴とする、請求項2に記載のマイクロ波手術器具。
【請求項4】
さらに、前記同軸体を支持する支持体を備え、ここで、該同軸体は、長く露出した中心導体、該中心導体の両側に絶縁体表面、及びその絶縁体表面の外側に中心導体と略平行な外部導体端部を含む生体組織接触部を備えることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1に記載のマイクロ波手術器具。
【請求項5】
複数の生体組織接触部を備える請求項1~4のいずれか1に記載のマイクロ波手術器具。
【請求項6】
対向する2つの生体組織接触部を備える請求項5に記載のマイクロ波手術器具。
【請求項7】
前記生体組織接触部の2つの絶縁体表面が形成する角度が優角又は劣角である請求項1~6のいずれか一に記載のマイクロ波手術器具。
【請求項8】
鑷子型器具である請求項6又は7に記載のマイクロ波手術器具。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1に記載のマイクロ波手術器具において、さらに、前記マイクロ波伝送部を格納する引き込み管を含み、
ここで、前記生体組織接触部は前記引き込み管内から出し入れ可能となっていることを特徴とするマイクロ波手術器具。
【請求項10】
2つの生体組織接触部の先端が直接又は間接的に結合している請求項9に記載のマイクロ波手術器具。
【請求項11】
前記結合は、ワイヤーを介して結合している請求項10に記載のマイクロ波手術器具。
【請求項12】
前記同軸体の先端の直径が0.2~1.5mmである請求項2~11いずれか一に記載のマイクロ波手術器具。
【請求項13】
前記中心導体の直径の前記外部導体の内径に対する比は0.2~0.4である請求項2~12のいずれか一に記載のマイクロ波手術器具。
【請求項14】
前記同軸体の長さが1~80mmである請求項1~13のいずれか一に記載のマイクロ波手術器具。
【請求項15】
前記生体組織接触部の長さが1~40mmである請求項1~14のいずれか一に記載のマイクロ波手術器具。
【請求項16】
内部導体を含む同軸ケーブルを含むマイクロ波伝送部、並びに、該伝送部と接続されておりかつ該内部導体と接続されている中心導体、該中心導体を一部又は全部を覆う絶縁体及び該絶縁体を一部又は全部を覆う外部導体を含む同軸体、該同軸体を支持する支持体を備えるマイクロ波手術器具であり、
ここで、該同軸体は、長く露出した中心導体、該中心導体の両側に絶縁体表面、及びその絶縁体表面の外側に中心導体と略平行な外部導体端部を含む生体組織接触部を備えることを特徴とする、
マイクロ波手術器具。
【請求項17】
生体組織接触部の2つの絶縁体表面が形成する角度が優角又は劣角である請求項16に記載の手術用器具。
【請求項18】
前記同軸体の先端の中心導体の直径と前記伝送部に接続されている箇所の中心導体の直径の比率と、該同軸体の先端の外部導体の内径と該伝送部に接続されている箇所の外部導体の内径の比率とが、ほぼ同程度の比率であることを特徴とする、請求項16又は17に記載のマイクロ波手術器具。
【請求項19】
複数の生体組織接触部を備える請求項16~18のいずれか一に記載のマイクロ波手術器具。
【請求項20】
複数の生体組織接触部を並置して備える請求項19に記載の手術用器具。
【請求項21】
並置して備えられている複数の生体組織接触部を対向させて備える請求項20に記載の手術用器具。
【請求項22】
2つの生体組織接触部を対向させて備える請求項19に記載の手術用器具。
【請求項23】
絶縁体表面が形成する角度が劣角である生体組織接触部と、その角度が優角である生体組織接触部を対向させて備える請求項21又は22に記載の手術用器具。
【請求項24】
生体組織のシーリング器である請求項21~23のいずれか一に記載の手術用器具。
【請求項25】
2つの絶縁体表面が形成する角度が270°以上である生体組織接触部と対向するジョーを備える請求項16に記載の手術用器具。
【請求項26】
外部導体端部が結合された2つの生体組織接触部が、角度をなして向き合って備えられている請求項16に記載の手術用器具。
【請求項27】
支持体が切断、切開、切除又は剥離用の手術用器具であり、同軸体がその縁部又は刃先ラインと近接して略平行に備えられている請求項16に記載の手術用器具。
【請求項28】
同軸体が備える生体組織接触部の2つの絶縁体表面が形成する角度が鋭角である請求項27に記載の手術用器具。
【請求項29】
生体組織接触部を形成する1つの絶縁体表面が切断、切開、切除又は剥離用の手術用器具と接着している請求項27又は28に記載の手術用器具。
【請求項30】
切断、切開、切除又は剥離用の手術用器具が、剥離子、ハサミ、手術刃のいずれか一である請求項26~29のいずれか一に記載のマイクロ波手術用器具。
【請求項31】
生体組織接触部の長さが5mm以上150mm以下である請求項16~30のいずれか一に記載の手術用器具。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロ波手術器具に関する。
なお、本出願は、参照によりここに援用されるところの、日本国特許出願の特願2011-174602及び2011-180042からの優先権を請求する。
【背景技術】
【0002】
マイクロ波は、消化器、肝臓、膀胱、前立腺、子宮、血管、腸管等の生体組織を低温で凝固(固定化)できることが知られ、外科的治療装置に利用されている。
【0003】
従来の電気メス等では、周波数500kHzを中心とする高周波電圧を用いたジュール熱により、生体組織の表面を加熱して、凝固させるようにしている。従来の電気メス等のジュール熱による凝固では、生体組織が容易に炭化凝固されるため、凝固表面が生体組織から剥離、脱落してしまうことがある。
【0004】
これに対して、生体組織に対してマイクロ波が印加されると、深さにかかわらず均等に細胞内水分子を励起して発熱させ、この誘電熱により生体組織の水分を蒸発させて、生体組織を凝固(固定化)させることができる。
マイクロ波を用いると、生体組織を比較的低温(100℃以下)で凝固させることが可能になるため、生体組織の細胞形態を維持しつつ、生体組織の機能を停止させる固定状態を保つことができる。
このため、処置後に凝固表面が生体組織から剥離、脱落してしまうといった事態を回避することができる。
【0005】
マイクロ波を用いて生体組織の凝固、止血を行うものとして、本発明者等は、同軸ケーブルの半割り構造を有するマイクロ波手術器具を発明し特許出願した(特許文献1)。
【0006】
また、高周波に代わり、組織から出血させないで切断できるエネルギーデバイスは超音波以外になかった。しかし、本発明者等はマイクロ波により、高周波や超音波よりもシーリング力が高く、止血能力の高いデバイスを開発してきた。
本発明者等はマイクロ波伝送用同軸ケーブルの中心導体と直接接続された刃、絶縁体、及び外部導体によって構成され、外部導体から刃先が露出したデバイスを特許出願した(特許文献2)。
マイクロ波は、生体組織を凝固、固定化することにより、出血部位を止血することができ、また、切開、切除前に血管やリンパ管などの管構造を塞ぐ(シーリングする)ことにより、出血や漏出を最小限に抑えた手術を可能にした。
【先行技術文献】
【0007】

【特許文献1】特開2008-54926号公報
【特許文献2】特開2008-54925号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明では主に2つの課題を有する。
(課題1)
従来のマイクロ波手術器具では一般的な同軸ケーブルの直径が手術器具の先端の直径とほぼ同じであった。そのため、マイクロ波を伝送することができる微細な先端を持つ手術器具の製作ができず、微細な生体組織に局所的にマイクロ波を印加することができなかった。
また、先端までのマイクロ波電送は細くなると減衰するので、生体組織にマイクロ波を十分に送るにはある程度の先端の太さが必要であった。しかし、該太さが、しなやかな動きを抑制していた。
これにより、本発明は、微細な生体組織に局所的にマイクロ波を印加することができる手術器具を提供することを課題とする。
(課題2)
同軸ケーブルの構造を備えるマイクロ波手術用器具は、中心導体の露出が短く、その応用が限られていた。中心導体の露出が短いと、径の太い管腔臓器のシーリングができなかった問題があった。さらに、切開においては、刃先部が長い場合や曲線となった場合、刃先ライン全てに渡る均一なマイクロ波照射ができなかった問題があった。
これにより、本発明は、刃先ライン全てに渡る均一なマイクロ波照射できる手術器具を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題1を解決するために鋭意研究を重ねた結果、中心導体の断面積(好ましくは、直径)と外部導体の断面積(好ましくは、内径)の比を一定にして、中心導体の断面積(直径)と外部導体の断面積(内径)を漸次もしくは段階的に小さくすることにより先細りする同軸体(以後、先細り同軸体と称する場合がある)の先端までマイクロ波を伝送可能であること、及び、長軸方向に露出した中心導体全体からマイクロ波が照射されることを見出して、本発明(先細り同軸体を有するマイクロ波手術器具)を完成した。
また、本発明者らは、上記課題2を解決するために鋭意研究を重ねた結果、同軸ケーブルの内部導体と直接又は間接的に接続された中心導体が長軸方向に長く露出された細長い生体組織接触部を手術用器具に備えることにより、凝固及びシーリング力が強く、線状に組織固定ができ、さらに曲線であっても縦長に凝固域が達成できることを見出して、本発明(長く露出した中心導体を有するマイクロ波手術器具)を完成した。
なお、マイクロ波は生体組織を比較的低温(100℃以下)で凝固させることができ、生体組織の細胞形態を維持しつつ、生体組織の機能を停止させ固定状態を保つことができる。
【0010】
すなわち本発明は、以下からなる。
1.マイクロ波伝送部及び同軸体を備えるマイクロ波手術器具であって、
該マイクロ波伝送部は、内部導体を含む同軸ケーブルを含み、
該同軸体は、該伝送部及び該内部導体と接続されている中心導体、該中心導体の一部又は全部を覆う絶縁体、及び該絶縁体の一部又は全部を覆う外部導体を含み、並びに、該絶縁体及び該外部導体に一部覆われておらず長軸方向に露出した中心導体を含む生体組織接触部を備え、
該同軸体の先端の断面積は、該伝導部と接続されている箇所の断面積よりも小さいことを特徴とする、
マイクロ波手術器具。
2.前記同軸体の先端の中心導体の断面形状及び同軸体の先端の外部導体の断面形状は円形であることを特徴とする前項1に記載のマイクロ波手術器具。
3.前記同軸体の先端の中心導体の直径と前記伝送部に接続されている箇所の中心導体の直径の比率と、該同軸体の先端の外部導体の内径と該伝送部に接続されている箇所の外部導体の内径の比率とが、ほぼ同程度の比率であることを特徴とする、前項2に記載のマイクロ波手術器具。
4.さらに、前記同軸体を支持する支持体を備え、ここで、該同軸体は、長く露出した中心導体、該中心導体の両側に絶縁体表面、及びその絶縁体表面の外側に中心導体と略平行な外部導体端部を含む生体組織接触部を備えることを特徴とする、前項1~3のいずれか1に記載のマイクロ波手術器具。
5.複数の生体組織接触部を備える前項1~4のいずれか1に記載のマイクロ波手術器具。
6.対向する2つの生体組織接触部を備える前項5に記載のマイクロ波手術器具。
7.前記生体組織接触部の2つの絶縁体表面が形成する角度が優角又は劣角である前項1~6のいずれか一に記載のマイクロ波手術器具。
8.鑷子型器具である前項6又は7に記載のマイクロ波手術器具。
9.前項1~8のいずれか1に記載のマイクロ波手術器具において、さらに、前記マイクロ波伝送部を格納する引き込み管を含み、
ここで、前記生体組織接触部は前記引き込み管内から出し入れ可能となっていることを特徴とするマイクロ波手術器具。
10.2つの生体組織接触部の先端が直接又は間接的に結合している前項9に記載のマイクロ波手術器具。
11.前記結合は、ワイヤーを介して結合している前項10に記載のマイクロ波手術器具。
12.前記同軸体の先端の直径が0.2~1.5mmである前項2~11いずれか一に記載のマイクロ波手術器具。
13.前記中心導体の直径の前記外部導体の内径に対する比は0.2~0.4である前項2~12のいずれか一に記載のマイクロ波手術器具。
14.前記同軸体の長さが1~80mmである前項1~13のいずれか一に記載のマイクロ波手術器具。
15.前記生体組織接触部の長さが1~40mmである前項1~14のいずれか一に記載のマイクロ波手術器具。
16.内部導体を含む同軸ケーブルを含むマイクロ波伝送部、並びに、該伝送部と接続されておりかつ該内部導体と接続されている中心導体、該中心導体を一部又は全部を覆う絶縁体及び該絶縁体を一部又は全部を覆う外部導体を含む同軸体、該同軸体を支持する支持体を備えるマイクロ波手術器具であり、
ここで、該同軸体は、長く露出した中心導体、該中心導体の両側に絶縁体表面、及びその絶縁体表面の外側に中心導体と略平行な外部導体端部を含む生体組織接触部を備えることを特徴とする、マイクロ波手術器具。
17.生体組織接触部の2つの絶縁体表面が形成する角度が優角又は劣角である前項16に記載の手術用器具。
18.前記同軸体の先端の中心導体の直径と前記伝送部に接続されている箇所の中心導体の直径の比率と、該同軸体の先端の外部導体の内径と該伝送部に接続されている箇所の外部導体の内径の比率とが、ほぼ同程度の比率であることを特徴とする、前項16又は17に記載のマイクロ波手術器具。
19.複数の生体組織接触部を備える前項16~18のいずれか一に記載のマイクロ波手術器具。
20.複数の生体組織接触部を並置して備える前項19に記載の手術用器具。
21.並置して備えられている複数の生体組織接触部を対向させて備える前項20に記載の手術用器具。
22.2つの生体組織接触部を対向させて備える前項19に記載の手術用器具。
23.絶縁体表面が形成する角度が劣角である生体組織接触部と、その角度が優角である生体組織接触部を対向させて備える前項21又は22に記載の手術用器具。
24.生体組織のシーリング器である前項21~23のいずれか一に記載の手術用器具。
25.2つの絶縁体表面が形成する角度が270°以上である生体組織接触部と対向するジョーを備える前項16に記載の手術用器具。
26.外部導体端部が結合された2つの生体組織接触部が、角度をなして向き合って備えられている前項16に記載の手術用器具。
27.支持体が切断、切開、切除又は剥離用の手術用器具であり、同軸体がその縁部又は刃先ラインと近接して略平行に備えられている前項16に記載の手術用器具。
28.同軸体が備える生体組織接触部の2つの絶縁体表面が形成する角度が鋭角である前項27に記載の手術用器具。
29.生体組織接触部を形成する1つの絶縁体表面が切断、切開、切除又は剥離用の手術用器具と接着している前項27又は28に記載の手術用器具。
30.切断、切開、切除又は剥離用の手術用器具が、剥離子、ハサミ、手術刃のいずれか一である前項26~29のいずれか一に記載のマイクロ波手術用器具。
31.生体組織接触部の長さが5mm以上150mm以下である前項16~30のいずれか一に記載の手術用器具。
【発明の効果】
【0011】
(先細り同軸体を有するマイクロ波手術器具)
通常、同軸ケーブルが細くなると送電可能なマイクロ波の電力量は減少するが、本発明の先細り同軸体を有するマイクロ波手術器具は先端部をテーパリング形状(先細り)とすることで、先端部付近までマイクロ波の損失を少なく抑えて送電することが可能となる。すなわち、本発明により微細な手術器具の先端部までマイクロ波を伝送することができる。また、しなやかに曲がり、全線で組織を凝固できる高周波のワイヤーと同等な動きが可能である。
つまり、先細り同軸体の先端に位置する長軸方向に露出した中心導体はその全体からマイクロ波を照射可能であり、露出した中心導体の微細な先端もマイクロ波を照射できるようになった。図11から明らかなように、本発明のマイクロ波手術器具を使用することにより、形通りの間膜の凝固ができたことを確認した。
本発明の手術器具は、極細の先端を有し手術に必要な繊細な処置を可能とする。極細先端の局所的処置により、近隣の組織を傷つけることなく微細な生体組織の凝固、止血を可能とする。繊細な処置や局所の処置は脳外科の手術においては非常に重要である。
例えば、鑷子型手術器具は、目的とする微細な生体組織構造のみを把持して圧挫し、止血、凝固、固定、及び/又はシーリングすることができる。また、ペン型の手術器具を微細な出血部にあてて、止血することができる。
また、極細なマイクロ波伝導手段により、新規手術器の開発の可能性を広げるものである。例えば、2つの生体組織接触部の先端を接続してリング構造又は並行する角(ツノ)形とすることにより、ポリープ状の組織の根部を凝固、固定させてから除去することにより、角幅の無出血帯を作ることができ、出血させずにポリープ組織を除去し、粘膜凝固などを可能とする。
さらに小電力で処置を可能とし、安全性の高いものである。
【0012】
(長く露出した中心導体を有するマイクロ波手術器具)
本発明の長く露出した中心導体を有する手術用器具は、長く露出された中心導体全体から均一にマイクロ波が照射することができ、生体組織に長く均一な凝固ライン又は長いシーリングラインを形成することができる。さらに、凝固ラインを伴う長い切開創を形成することができる。凝固ラインの形成又はシーリングラインの形成は、切断、切開、切除、剥離等の処置における出血を最小に抑えることができる。
さらに、本発明の手術用器具は、近接組織を損傷しにくい手術用器具である。また、小電力で処置を可能とし、安全性の高いものである。
本発明の2つの絶縁体表面が形成する角度が優角又は劣角である生体組織接触部は、生体組織の位置決めが容易にできるので繊細な操作を可能にして正確な凝固、固定を達成できる。
本発明の複数の生体組織接触部が対向して備えられている手術用器具は、生体組織を挟持し、生体組織をシーリングすることができる。特に、本発明の長いシーリングラインを形成可能な手術用器具は、径の太い管腔臓器(例えば、腸管)のシーリングを1回で達成できる。
本発明の優角の生体組織接触部と劣角の生体組織接触部が対向して備えられている手術用器具は、組織を互い方向に圧座し、把持部に強い圧力をかけながらマイクロ波を照射することができ、強いシーリングを達成できる。また、位置決め及び挟持を容易にし、ずれることなく中心導体同士、外部導体同士の近接を容易にしてスパークの発生を抑制することができる。
本発明の生体組織接触部が接触して並置された手術用器具は、長さと幅を持つ領域にマイクロ波を印加することができる。長さと同軸体の数を調整することにより所望の凝固域又はシーリング域を形成させることができる。距離をおいて並置された手術用器具は、複数のシーリングラインを形成することができる。
本発明の並置して備えられている複数の生体組織接触部を対向させて備える手術用器具は、それら複数の生体組織接触部で生体組織を挟むことにより、幅広いシーリング領域、又は、一度に複数のシーリングラインを形成する。複数のシーリングラインの間、又は幅広いシーリング領域上を切断、切除すれば断端がシーリングされて出血のない切断、切除が可能である。
また、本発明の複数の生体組織接触部では同位相のマイクロ波が照射され、互いに干渉することなく、相加的かつ効率的に複数方向より組織にマイクロ波を照射することが可能となる。
さらに、本発明の同軸体が切断、切開、切除又は剥離用の手術用器具と接着し、露出した中心導体がその刃先ライン又は縁部に近接して略平行に備えられている手術用器具は、手術用刃物の機能を保持したまま、切断、切開、切除、剥離等の処置の直前から処置の間にマイクロ波を生体組織に印加して創に長い凝固ラインを形成できる。刃先ラインが長い場合や曲線となった場合でも刃先ライン全てに渡って均一なマイクロ波照射が可能である。そして、出血のない又は少量の出血で切断、切開、切除、剥離等の処置を可能にする。
本手術用器具は、従来使われているそれぞれの手術用器具と同じ持ち方、使い方により使用可能なものである。また、本発明の生体組織接触部は、応用する手術用器具に合わせて、小さく又は薄く成形されることにより、多くの医療器具と結合することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】マイクロ波伝送部の先端と先細り同軸体の側面を示す図である。
【図2】生体組織接触部を備える先細り同軸体を示す図である。 (A)は上面図、(B)は側面図、(C)は軸方向の断面図、(D)は同軸ケーブル接続部における断面図であり、aは中心導体の直径、bは外部導体の内径を示す。(E)は先端の端面図であり、aは中心導体の直径、bは外部導体の内径を示す。
【図3】2つの生体組織接触部を備える鑷子型器具の斜視図である。
【図4】2つの生体組織接触部の先端が接続されたリング状構造を有する器具を示す図である。(A)は最もリングが大きい状態、(B)は引き込み管に引き込む途中の状態を示す。
【図5】図4のBの状態における手術器具の軸方向断面図を示す。
【図6】引き込み可能な2つの生体組織接触部を有する本発明の手術器具を示す図である。
【図7】本発明の先細り同軸体の製造例を示す図である。
【図8】2つの絶縁体表面が形成する角度が180°である生体組織接触部(長さ2cm)からのマイクロ波照射解析図である。使用機器は、高周波3次元電磁界シミュレータ、同軸構造の外径は2.8mm、マイクロ波周波数は、2450MHz、海水中で解析した。矢印で示した部分がマイクロ波照射領域である。先細り同軸体の先端部までマイクロ波が照射されることが証明された。
【図9】2つの絶縁体表面が形成する角度が180°である生体組織接触部(長さ5cm)からのマイクロ波照射解析図である。使用機器は、高周波3次元電磁界シミュレータ、同軸構造の外径は2.8mm、マイクロ波周波数は、2450MHz、海水中で解析した。矢印で示した部分がマイクロ波照射領域である。先細り同軸体の先端部までマイクロ波が照射されることが証明された。
【図10】2つの絶縁体表面が形成する角度が180°である生体組織接触部(長さ4cm、6cm、8cm)からのマイクロ波照射解析図である。使用機器は、高周波3次元電磁界シミュレータ、同軸構造の外径は2.8mm、マイクロ波周波数は、2450MHz、海水中で解析した。長さ8cmの生体組織接触部の場合でも、先端部までマイクロ波が照射されることが証明された。
【図11】本発明のマイクロ波手術器具を使用することにより、形通りの間膜の凝固を確認できた。
【図12】(A)は2つの絶縁体表面が形成する角度が劣角である生体組織接触部を備える同軸体の断面図を示す。(B)は2つの絶縁体表面が形成する角度が優角である生体組織接触部を備える同軸体の断面図を示す。
【図13】マイクロ波伝送部の先端と2つの絶縁体表面が形成する角度が鋭角である生体組織接触部を備える同軸体を有する手術用器具を示す図である。(A)は上面図、(B)は側面図、(C)は長軸方向の断面図、(D)はマイクロ波伝送部の断面図、(E)は同軸体の断面図である。
【図14】マイクロ波伝送部の先端と2つの絶縁体表面が形成する角度が優角である生体組織接触部を備える同軸体を有する手術用器具を示す図である。(A)は上面図、(B)は側面図、(C)は軸方向の断面図、(D)はマイクロ波伝送部の断面図、(E)は同軸体の断面図である。
【図15】2つの絶縁体表面が形成する角度が180°である生体組織接触部を備える同軸体の斜視図を示す。本図では生体組織接触部は同軸体の上面となる。
【図16】腸管シーリング器を示す。少し距離をおいて平行に並置される複数(2つ)の生体組織接触部を備えるジョーが対向して備えられている。
【図17】腸管シーリング器のジョー部分の拡大図である。
【図18】腸管シーリング器のジョーの断面を示す。(A)は2つの絶縁体表面が形成する角度が180°である生体組織接触部を備えている。(B)は、2つの絶縁体表面が形成する角度が劣角である生体組織接触部と、その角度が優角である生体組織接触部が対向して備えられている。
【図19】刃先ラインにそって鋭角に露出した同軸体を接着させた鎌型の剥離子(A)としゃもじ型の剥離子(C)を示す。(B)は鎌型の剥離子(A)の a-b 断面図、(D)はしゃもじ型の剥離子(C)を矢印方向から見た図である。
【図20】医療用ハサミの刃部(開状態)の断面図を示す。
【図21】2つの絶縁体表面が形成する角度が180°である生体組織接触部からのマイクロ波照射解析図である。(A)は2cmの中心導体露出であり、(B)は10cmの中心導体露出である。使用機器は、高周波3次元電磁界シミュレータ、同軸構造の外径は2.8mm、マイクロ波周波数は、2450MHz、海水中で解析した。矢印部分がマイクロ波照射領域である。長軸縦割り構造において、露出部(縦割り部)の長さにかかわらず、マイクロ波は均一に照射されることが電磁波解析により証明された。
【図22】2つの絶縁体表面が形成する角度が180°である生体組織接触部4つを並置した場合のマイクロ波照射解析図である。使用機器は、高周波3次元電磁界シミュレータ、同軸構造の外径は2.8mm、マイクロ波周波数は、2450MHz、海水中で解析した。矢印部分がマイクロ波照射領域である。
【図23】外部導体端部が結合された2つの生体組織接触部が90°の角度をなして向き合って備えられている手術用器具のシミュレーションを示す。直角の方向からのマイクロ波が加算されて効率のよい照射が可能となることを示す。使用機器は、高周波3次元電磁界シミュレータ、同軸構造の外径は2.8mm、マイクロ波周波数は、2450MHz、海水中で解析した。矢印部分がマイクロ波照射領域である。
【図24】外部導体端部が結合された2つの生体組織接触部が30°の角度をなして向き合って備えられている手術用器具のシミュレーションを示す。30°の鋭角部分にマイクロ波が照射されていることを示す。使用機器は、高周波3次元電磁界シミュレータ、同軸構造の外径は2.8mm、マイクロ波周波数は、2450MHz、海水中で解析した。矢印部分がマイクロ波照射領域である。
【図25】外部導体端部が結合された2つの生体組織接触部が300°、330°又は345°の角度をなして向き合って備えられている手術用器具のシミュレーションを示す。使用機器は、高周波3次元電磁界シミュレータ、同軸構造の外径は2.8mm、マイクロ波周波数は、2450MHz、海水中で解析した。矢印部分がマイクロ波照射領域である。15度の残存角でも、先端部までスリット全長に渡ってマイクロ波が照射されることが証明された。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下本発明の先細り同軸体を有するマイクロ波手術器具及び長く露出した中心導体を有するマイクロ波手術器具について図面を参照して説明するが、本発明は図面に記載された手術用器具に限定されるものではない。

【0015】
(先細り同軸体を有するマイクロ波手術器具)
本発明の先細り同軸体を有するマイクロ波手術器具は、同軸ケーブルを含むマイクロ波伝送部及び先細り同軸体を備える。マイクロ波伝送部は、内部導体、絶縁体、及び外部導体が同軸状に備わる同軸ケーブルを含む。本発明において、マイクロ波は、900~6000MHzのものが同等に利用可能である。好ましくは2450±50MHzである。好ましい同軸体の直径は 0.3~5.0mmである。

【0016】
マイクロ波伝送部の先端には先細り同軸体が直接又は間接的に接続している。先細り同軸体の先端の断面積(図1の右側)は、同軸ケーブル接続部の断面積より小さくなっている。先細り同軸体の中心導体は、同軸ケーブルの内部導体に接続され、又は一体成形されている。
中心導体は絶縁体に一部又は全体が覆われ、該絶縁体は外部導体に一部又は全部覆われており、中心導体の断面積と外部導体の断面積の比は一定に保たれているのが良い。当該比が一定に保たれていれば、漸次細くなっていても、段階的に細くなっていてもよい。先細り同軸体は細くなった先端部が一定の直径を保っている同軸体を含む。
なお、中心導体及び外部導体の断面の形状は、特に限定されず、円形、扇形、四角形、三角形等が可能であるが、好ましくは円形である。
加えて、外部導体の断面積は、一般的には、同軸ケーブルの断面積から中心導体及び絶縁体の断面積の差を意味する。
好ましい中心導体の円形直径の外部導体の円形の内径に対する比は0.2~0.4であり、より好ましくは0.22~0.3である。

【0017】
先細り同軸体の好ましい長さは、1~80mmであり、より好ましくは10~70mmであり、さらに好ましくは15~40mmである。
先細り同軸体の同軸ケーブル接続部の直径は同軸ケーブルの直径とほぼ同じである。先細り同軸体の先端の直径は、0.2~1.5mmであり、好ましくは0.3~1mmである。

【0018】
先細り同軸体は、生体組織接触部を備えている。生体組織接触部には、中心導体と外部導体端部が露出しており、その間に絶縁体が位置する。すなわち、生体組織接触部は、長軸方向に線状に露出した中心導体、該中心導体の両側に絶縁体表面、及びその絶縁体表面の外側に外部導体端部を備える。生体組織接触部と生体組織は直接接触し、露出している中心導体全体から直接生体組織にマイクロ波が印加され、その印加されたマイクロ波は近い位置にある外部導体に流れる。

【0019】
生体組織接触部の基本構造は、先細り同軸体の長軸方向に絶縁体と外部導体の一部が除去され中心導体が露出した露出部分である。生体組織接触部の中心に線状に中心導体が露出し、その両側に絶縁体を備え、その外側に外部導体端部を備える。中心導体の両脇に存在する2つの絶縁体表面が形成する角度(参照:図2Eの「14」)は数°から350°までの範囲であってよく、好ましくは10°~300°、さらに好ましくは15°~270°である。一般的には180°である(参照:図2E)。

【0020】
生体組織接触部の長さは、好ましくは1~40mmであり、より好ましくは5~35mm、さらに好ましくは10~30mmである。露出した中心導体の長さは、好ましくは1~40mmであり、より好ましくは5~35mm、さらに好ましくは10~30mmである。
生体組織接触部の中心導体全体からマイクロ波が照射され、幅の狭い領域の生体組織が止血、凝固、固定、及び/又はシーリングされる。

【0021】
本発明の先細り同軸体を有するマイクロ波手術器具は、好ましくは、複数の生体組織接触部を備える。特に2つの生体組織接触部を対向させて生体組織を挟む手術器具が挙げられる。対向した2つの生体組織接触部を複数備えていてもよい。
代表的な器具として、鑷子型器具が挙げられる(図3)。2つの生体組織接触部で挟むことにより生体組織の止血、凝固はもちろん、離れている生体組織を圧迫しながら同時に凝固できるため、組織のシーリングが達成される。また、2つの生体組織接触部から同時にマイクロ波を照射することにより効率的に組織を止血、凝固、固定、及び/又はシーリングすることができる。特に、本発明の先細り同軸体を有するマイクロ波手術器具により微細組織のシーリングが可能になる。

【0022】
生体組織を挟む手術器具の生体組織接触面においても、中心導体の両脇に存在する2つの絶縁体表面が形成する角度は数°から350°までの範囲であってよく、好ましくは10°~300°、さらに好ましくは15°~270°である。一般的には180°である(図2E)。一方が優角(180°より大きい角)であり、他方が劣角(180°より小さい角)であると挟持が容易になる。劣角の生体組織接触部で目的とするシーリング箇所を特定し易いことより目的場所をずらすことなく挟むことができ、繊細な操作を可能にする。
さらに、対向する生体組織接触部の中心導体同士、外部導体同士が生体組織を介して近接することを容易にする。これにより生体組織に効率的にマイクロ波が印加でき、中心導体と外部導体が近接することによるスパーク発生を回避することができる。好ましい角度は、劣角は、30°~170°、好ましくは、60°~135°、さらに好ましくは80°~120°である。優角は、190°~330°、好ましくは225°~300°、さらに好ましくは240°~280°である。

【0023】
複数の生体組織を備える手術器具の伝送用同軸ケーブルは一本であっても、複数であってもよいが、マイクロ波が干渉しないよう、同位相のマイクロ波が照射できるようにするのが好適である。一本の伝送用同軸ケーブルから分岐させる構造であれば、同位相のマイクロ波が照射できるため好適である。

【0024】
本発明の先細り同軸体を有するマイクロ波手術器具は対向した2つの生体組織接触部の先端が離れていても直接又は間接的に結合してリングを形成していてもよい。リング構造によりポリープ状の生体組織の根部を止血、凝固、固定、及び/又はシーリングさせることができる(図4A)。
2つの生体組織接触部の先端が、直接又はワイヤー等で間接的に接続されてリングを形成する。ワイヤー等は限定されるものではなく絶縁体でも導電体でもよい。同軸ケーブルを含む伝送部は引き込み管で覆われ、先細り同軸体に接続している(図5)。生体組織接触部は引き込み管内から出し入れ可能となっている。リング内にポリープ状の組織を取り込み、徐々にマイクロ波を発射しながら、生体組織接触部を引き込み管内に引き込むことにより、ポリープ根部が凝固される。凝固された後にリング内径が最小になることによりポリープ状の組織が切除される。また、引き込み管内に切断手段を有していてもよい。

【0025】
本発明の先細り同軸体を有するマイクロ波手術器具は2つの対向する生体組織接触部の先端が、他の部位より近接して備えられている手術器具(図6)を含む。好ましくは、引き込み管を備え、引き込み管内への引き込み手段を備える。生体組織を2つの対向する生体組織接触部で挟み、引き込み管に引き込むことにより生体組織接触部と接触している部位を止血、凝固、固定、及び/又はシーリングさせることができる。特に内視鏡又は血管内鉗子として組織を小さく挟み、又は周辺を凝固できる。

【0026】
本発明で用いられる同軸ケーブルは直接的又は間接的(別の同軸ケーブルを介して)にマイクロ波発生装置に接続されている。同軸ケーブルを軟性にすることにより、本発明の先細り同軸体を有するマイクロ波手術器具は内視鏡及び/又はカテーテルに挿入可能である。開腹手術など、直視下での手術では、好ましくは施術者が把持するために絶縁体からなる把持部を有する。

【0027】
本発明で用いられる同軸ケーブルは、例えばリン青銅からなる導電体の中心電極と、中心電極を覆う例えばテフロン(登録商標)からなる絶縁体のシールドチューブと、例えば真鍮からなる外部導体(導電体)のアースパイプからなる。同軸ケーブルのその外側はシールドホルダ(ガイドチューブともいう)で覆われていてもよい。シールドホルダは、非伝導性部材〔例えば、テフロン(登録商標)、フッ素樹脂、セラミック等の非磁性のコイル〕で構成されていることが好ましい。

【0028】
本発明の先細り同軸体を有するマイクロ波手術器具は、小電力で処置を可能とし、安全性にも優れている。本発明において使用される電力は5W~100W、好ましくは20W~80Wである。さらに好ましくは40W~60Wである。100Wより高ければ、周辺組織に損傷を及ぼす可能性がある。電力の強さは露出部の長さにより調整される。また、5W未満では、止血、凝固、固定、シーリング機能が十分ではない可能性がある。

【0029】
本発明の同軸体の中心導体の材質は、銅、青銅、アルミ等が例示され、絶縁体の材質は、テフロン(登録商標)、セラミック等が例示される。外部導体は導電体であれば特に限定されない。

【0030】
先細り同軸体は、例えば以下のように製造される。
{先細り同軸体(図7A)の形成}
MIM(メタル・インジェクション・モールド)により溶射成形することにより、中心導体を形成する。次に、該中心導体の円周面に電気絶縁物例えば、セラミック、フッ素樹脂などを塗布する。あるいはCIM(セラミック・インジェクション・モールド)でも良い。絶縁層の形成は、塗布・乾燥・焼成も可能である。さらにその上面に、例えば、MIMで外部導体を形成する。
{生体組織接触部(図7B)の形成}
上記先細り同軸体(図7A)の先端部を旋盤や砥石で研削加工することにより、生体組織接触部を形成する。
(同軸ケーブルとの接続)
先細り同軸体はマイクロ波伝送部と電気的および機械的に接続される(図7C)。接続は固定でもよいし、取り外し可能であってもよい。GHz帯では、接続によるインピーダンスの変動を回路でマッチングすることができる。

【0031】
(長く露出した中心導体を有するマイクロ波手術器具)
本発明の長く露出した中心導体を有するマイクロ波手術用器具は、内部導体を含む同軸ケーブルを含むマイクロ波伝送部、内部導体と接続されている中心導体、該中心導体を一部又は全部を覆う絶縁体及び該絶縁体を一部又は全部を覆う外部導体を含む同軸体、該同軸体を支持する支持体を備える。マイクロ波伝送部は内部導体、絶縁体、及び外部導体が同軸状に備わる同軸ケーブルを含む。本発明において、マイクロ波は、特に限定されないが、900~6000MHzのものが好適に利用可能である。より好ましくは、マイクロ波は2450±50MHzである。同軸ケーブルの直径は、好ましくは2~5mmである。
なお、中心導体及び外部導体の断面積の形状は、特に限定されず、円形、扇形、四角形、三角形等が可能であるが、好ましくは円形である。
加えて、外部導体の断面積は、一般的には、同軸ケーブルの断面積から中心導体及び絶縁体の断面積の差を意味する。

【0032】
同軸体を支持する支持体は、限定されるものではなく、同軸体に備えられている生体組織接触部に力を加えることができるものであればよい。棒状のもの、板状のもの、円筒状のものなど形も限定されるものではない。例えば、鑷子、鋏、手術刃、剥離子などの通常の手術用器具を支持体とすることができる。

【0033】
本発明の長く露出した中心導体を有する手術用器具は、マイクロ波伝送部の同軸ケーブル(81)に同軸体(91)が直接又は間接的に備えられている。同軸体は、該同軸ケーブルの内部導体と直接又は間接的に接続されているか、内部導体自体である中心導体、中心導体を覆う絶縁体及び絶縁体を覆う外部導体からなる同軸構造を有する。同軸体は同軸ケーブル自体でもよい。

【0034】
同軸体には細長い生体組織接触部(5)が備えられている。生体組織接触部は同軸ケーブルの内部導体と接続された中心導体(1)が長軸方向中心に長く露出し、その露出した中心導体と略平行な外部導体端部(4)、及び中心導体と外部導体端部の間に絶縁体表面(101)を備える。生体組織接触部は露出した中心導体を中心線として両側に絶縁体表面が形成されている。生体組織接触部の基本構造は、同軸体が縦方向に一部開放されて(縦方向に絶縁体と外部導体の一部が除去されて)生じた露出部である。
生体組織接触部の長さは好ましくは3~150mm、より好ましくは、5mm~100mm、さらに好ましくは、10mm~70mmである。特に鑷子の場合は、好ましくは5~40mmが好ましく、腸管シーリング器の場合は10~70mmが好ましい。

【0035】
生体組織接触部の長軸方向に長く露出された中心導体全体からマイクロ波が均一に照射されるので、生体組織に直接マイクロ波が印加できる(図21~25)。印加されたマイクロ波は、近い位置にある外部導体端部に指向し、生体組織を低温で凝固、固定し、長く均一な凝固ライン又は長いシーリングラインを形成することができる。
中心導体にマイクロ波を伝送した状態で生体組織に生体組織接触部を近づけると、接触する直前から生体組織にマイクロ波を印加することができる。

【0036】
生体組織接触部は、中心導体の両側に絶縁体表面(101)を備えている。その2つの絶縁体表面が形成する角度(図12のθ、以下、接触部角という。)は、優角又は劣角であってよい。図12に接触部角が劣角である同軸体の断面図(A)と優角である同軸体の断面図(B)を示す。

【0037】
優角である場合は、好ましくは180°より大きく355°より小さい接触部角を有する。355°以上であると生体組織接触部の中心導体から生体組織にマイクロ波が発射され難い。劣角である場合は、好ましくは5°より大きく180°より小さい接触部角を有する。

【0038】
接触部角が劣角である本手術用器具(図13)は、生体組織に押し当てられることによって、生体組織に長い凝固ラインを形成させ、凝固、固定、止血効果を奏する。また、接触部角が優角の生体組織接触部(図14)と共に生体組織を挟持することにより長いシーリングラインを形成することができる。図13、図14の手術用器具の支持体は同軸体の強度を補強できるものである。
また、接触部角が60°以下の生体組織接触部を備える同軸体が、手術用刃物等に接着した手術用器具(図19)は切開、切除、切断又は剥離される生体組織に凝固ラインを形成することができる。

【0039】
本発明の長く露出した中心導体を有する手術用器具は、好ましくは複数の生体組織接触部を備える。複数の生体組織接触部は、1本の同軸ケーブルから分岐した同軸ケーブルの内部導体に接続されていてもよいし、複数の同軸ケーブルの内部導体に接続されていてもよい。マイクロ波が干渉しないよう、同位相のマイクロ波を印加するのが好適である。同位相のマイクロ波であれば互いに干渉することなく、相加的かつ効率的に組織に照射されるからである。1本の伝送用同軸ケーブルから分岐させる構造であれば、同位相のマイクロ波が照射できるため好適である。

【0040】
本発明の長く露出した中心導体を有する手術用器具は複数の生体組織接触部が並置して備えられている手術用器具を含む。生体組織接触部が同一方向を向いて並べて備えられている手術用器具では、生体組織接触部は接触して並置されていてもよいし(図22)、距離をおいて平行に備えられていてもよい。この形で1mVのマイクロ波を追加した高周波シミュレーションにも十分なマイクロ波発射が証明できた。
生体組織接触部同士が接触して並置された手術用器具は、生体組織に長く幅広くマイクロ波を照射することができる。各生体組織接触部から照射されたマイクロ波は同位相であり互いに干渉することなく加算されて生体組織に照射される。長さと同軸体の数を調整することにより所望の凝固域又はシーリング域を形成させることができる。各生体組織接触部の長さは15~160mmであり、生体組織接触部は2~10本、好ましくは、3~7本並置される。このときの各生体組織接触部の好ましい幅は3~8mmである。
生体組織接触部が距離をおいて平行に並置された手術用器具は、離れた箇所を一度に凝固することができる。表面は凹凸や溝をつけて滑脱を防ぐのが良い。

【0041】
本発明の長く露出した中心導体を有する手術用器具は対向する複数の生体組織接触部を備える手術用器具を含む。2つの対向する生体組織接触部を圧挫構造を持つ器具に備え、生体組織を挟持しながらマイクロ波を印加することにより生体組織を長い距離にわたって凝固、固定化してシーリングすることが可能である。2つの生体組織接触部の中心導体から発射されたマイクロ波は直接生体組織に印加され、近接する外部導体に指向する。2つの生体組織接触部から同位相のマイクロ波が同時に印加されることにより、マイクロ波は互いに干渉することなく、相加的かつ効率的にマイクロ波が生体組織に印加されシーリングが達成される。
特に、本発明の長く露出した中心導体を有する手術用器具は、長い中心導体全体から直接生体組織に印加されるため、長いシーリングラインを形成することができ、大きな管構造を有する腸管なども一度でシーリングすることができる。

【0042】
本発明の長く露出した中心導体を有する手術用器具は、並置されている生体組織接触部同士が対向する手術用器具を含む。並置されている複数の生体組織接触部で生体組織を挟むことにより、幅広いシーリング、又は、一度に複数のシーリングラインを形成することができる。複数のシーリングラインの間又は幅広いシーリング域上を、切断、切除すれば出血のない切断、切除が可能である。
具体的には、腸管シーリング器が挙げられる(図16~図18)。並置されている2本の生体組織接触部を備えるジョーが対向して備えられ、対向する生体組織接触部がそれぞれかみ合って生体組織を挟持し、マイクロ波が同時に印加される。生体組織接触部の長さは、好ましくは10~80mm、生体組織接触部の幅は好ましくは1~5mm、生体組織接触部の間隔は好ましくは0.5~3mmである。印加されたマイクロ波により、2本のシーリングラインが同時に形成される。その後出血することなく2本のシーリングラインの間を切断又は切除することができる。

【0043】
図16の腸管シーリング器は、2本の同軸体が並置されてジョーに設置されている。そのジョーが対向して向かいあっており、各生体組織接触部の接触部角は基本的に180°である。合計4本の同軸体は、1本の同軸ケーブルから分岐した同軸ケーブルに接続されている。同軸体の長さは70mmであり、同軸体の幅は2mm、並列した同軸体の間は1~2mmである。

【0044】
生体組織接触部で生体組織を挟持するときに、接触部角の一方が優角であり、他方が劣角であると大きな圧力をかけることができ、強力なシーリングが達成できる。また、劣角の生体組織接触部で目的とするシーリング箇所を特定し易いことより目的場所を横方向にずらすことなく挟むことができ、繊細な操作を可能にする。さらに、対向する生体組織接触部の中心導体同士、外部導体同士が生体組織を介して近接することを容易にする。これにより生体組織に効率的にマイクロ波が印加でき、中心導体と外部導体が近接することによるスパーク発生を回避することができる。この回避効果は、並置されている複数の生体組織接触部が対向する手術用器具については重要である。
また、好ましくは、ジョー表面は横に凹凸があれば、挟んだ組織の滑脱を防ぐことができる。

【0045】
好ましい接触部角は手術用器具により異なる。挟持する機能を有する手術用器具の生体組織接触部の好ましい接触部角において、劣角は、30°~170°、好ましくは、60°~135°、さらに好ましくは80°~120°である。また、該接触部角において、優角は、190°~330°、好ましくは225°~300°、さらに好ましくは240°~280°である。

【0046】
本発明は、接触部角が270°以上の生体組織接触部とそれに対向する生体組織接触部を有しないジョーが備えられている手術用器具も含む。接触部角は、好ましくは270°~355°であり、同軸構造の長軸方向の狭い開放部からマイクロ波が照射される。ジョーにより生体組織接触部に生体組織を押し付けて接触させることにより効率よく生体組織にマイクロ波を印加できる。ジョーは絶縁体でも金属等の導体であってもよく、押さえる機能だけでなく切断機能があってもよい。

【0047】
本発明は、外部導体端部が結合された2つの生体接触部が角度をなして向き合って備えられている手術用器具も含む。本器具の断面と1mVの高周波電磁界シミュレーションの結果を図23及び図24に示す。角度は劣角であり好ましくは鋭角である。生体組織接触部が形成する角に生体組織を押し付けて接触させることにより、効率よく複数の方向よりマイクロ波を印加できる。2つの生体組織に対向するジョーが備えられていてもよく、ジョーにより生体組織を角に押し付けるとより効率的に生体組織にマイクロ波を印加できる。ジョーは絶縁体でも金属等の導体であってもよく、押さえる機能だけでなく切断機能があってもよい。

【0048】
本発明の長く露出した中心導体を有する手術用器具に関し、支持体が切断、切開、切除又は剥離用の手術用器具であり、同軸体がその手術用器具の縁部と近接して略平行に備えられていることを含む(図19、図20)。手術刃や鋏のような刃物である場合は、手術用器具の縁部は刃先ラインである。
同軸体に備えられている生体組織接触部の接触部角は鋭角であり、好ましくは60°以下である。露出した中心導体が手術用器具の縁部又は刃先ラインに最も近い位置になるよう同軸体が備えられる。
同軸体と剥離子等の支持体との接着は、生体組織接触部の1つの絶縁体表面を支持体の処置部に絶縁体又は絶縁膜を介して接着させる方法が好ましい。

【0049】
剥離子等に接着される生体組織接触部の接触部角は0°~60°の範囲であり、好ましくは10°~45°、さらに好ましくは15°~30°である。手術用器具の縁部に沿って同軸体が略平行に備えられる。
剥離子等の手術用器具に接着されている同軸体の断面は、中心導体を中心とする扇形、又は中心導体を頂点とする略三角形となる。
中心導体の断面は円形のままでも、先端が尖っていてもよい。

【0050】
切断、切開、切除又は剥離用の手術用器具は、剥離子、鋏、手術刃等が挙げられる。縁部(刃先ライン)と中心導体との距離は0.3mm~2mmであり、好ましくは、0.5~1.5mmである。支持体と絶縁体表面を接着して結合させるのが好ましく、剥離や切断、切開、切除の効果を妨げないように接着する。

【0051】
本手術用器具は、切断、切開、切除又は剥離の機能を保持したままであり、切断、切開、切除及び剥離される直前からその処置の間にマイクロ波を生体組織に印加し、切開等された生体組織に長い凝固ラインを形成させ、出血が最小限に抑制された処置を可能にする。
また、従来使われているそれぞれの手術用器具と同じ持ち方、使い方により使用可能なものである。生体組織接触部は、応用する手術用器具に合わせて、小さく及び/又は薄く成形されることにより、多くの医療器具と結合することができる。

【0052】
本発明の同軸体の中心導体の材質は、銅、青銅、アルミ等が例示され、絶縁体の材質は、テフロン(登録商標)、セラミック等が例示される。外部導体は導電体であればよい。

【0053】
本発明に備えられているマイクロ波伝送部の同軸ケーブルは直接又は別の同軸ケーブルを介してマイクロ波発生装置に接続され、マイクロ波が供給される。本発明の長く露出した中心導体を有する手術用器具は、軟性の同軸ケーブルにすることにより、内視鏡及び/又はカテーテルに挿入可能である。開腹手術など、直視下での手術では、本発明の長く露出した中心導体を有する手術用器具は施術者が把持するために絶縁体からなる把持部を有するのが好ましい。

【0054】
本発明で用いられる同軸ケーブルは、例えばリン青銅からなる導電体の内部導体と、内部導体を覆う例えばテフロン(登録商標)からなる絶縁体のシールドチューブと、例えば真鍮からなる外部導体(導電体)のアースパイプからなる。同軸ケーブルのその外側はシールドホルダ(ガイドチューブともいう)で覆われていてもよい。シールドホルダは、非伝導性部材〔例えば、テフロン(登録商標)、りん青銅等の非磁性のコイル〕で構成されていることが好ましい。

【0055】
本発明の長く露出した中心導体を有するマイクロ波手術用器具は、小電力で処置を可能とし、安全性にも優れている。本発明において使用される電力は5W~100W、好ましくは10W~80Wである。さらに好ましくは20W~60Wである。110Wより高ければ、周辺組織に損傷を及ぼす可能性がある。電力の強さは露出部の長さにより調整する。また、5W未満では、止血、凝固、固定、シーリング機能が十分ではない可能性がある。
【実施例】
【0056】
(腸管シーリング)
本発明の長く露出した中心導体を有するマイクロ波手術用器具を用いて、体重8kgの犬の開腹手術による腸管シーリング実験を行った。図16のシーリング器により出力60Wでマイクロ波を18秒照射して小腸をシーリングしたところ、腸管がシーリングされ、出血なく病変部を切断できた。すなわち、本発明の効果を確認することができた。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明の先細り同軸体を有するマイクロ波手術器具は、手術に必要な繊細な種々の処置においてデバイス先端部にまで十分なマイクロ波照射を可能とし、微細な生体組織の局所的な凝固、固定、止血、シーリングを可能とする。また、極細のマイクロ波伝導手段により、新規手術器の開発の可能性を広げるものである。さらに小電力で処置を可能とし、安全性の高いものである。従って、医療分野での外科的処置領域、特に脳外科領域、血管内外科領域や消化器内科による内視鏡下治療において、極めて安全性で操作性に優れている手術器具である。
また、本発明の長く露出した中心導体を有するマイクロ波手術用器具は、マイクロ波の特性を利用した種々の手術用器具の提供を可能とするものである。生体組織を凝固、固定化しながら手術の処置を可能とし、出血が最小限に抑えられることより非常に有用なものである。さらに小電力で処置を可能とし、安全性の高いものである。従って、医療分野の外科的処置領域において、極めて安全性で操作性に優れている手術用器具を提供する。
【符号の説明】
【0058】
1 中心導体
1(a) 中心導体の露出部分
2 絶縁体
3 外部導体
4 外部導体端部
5 生体組織接触部
6 ワイヤー
7 外筒管
8 マイクロ波伝送部(同軸ケーブル)
9 (先細り)同軸体
10 引き込み管
11 内部導体
12 同軸ケーブル接続部(伝送部と接続されている箇所の断面積)
13 マイクロ波伝送部の先端
14 中心導体の両脇に存在する2つの絶縁体表面が形成する角度
61 刃
71 刃先ライン
81 マイクロ波伝送部(同軸ケーブル)
91 同軸体
101 絶縁体表面
111 縁部
121 支持体
131 支持体(ジョー)
141 支持体(剥離子)
151 支持体(鋏の刃)
161 コネクタ
171 ハンドル
181 外筒管
191 絶縁膜
図面
【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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