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明細書 :内視鏡システム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2014-200547 (P2014-200547A)
公開日 平成26年10月27日(2014.10.27)
発明の名称または考案の名称 内視鏡システム
国際特許分類 A61B   1/04        (2006.01)
A61B   1/00        (2006.01)
G02B  23/24        (2006.01)
H04N   7/18        (2006.01)
FI A61B 1/04 370
A61B 1/00 300P
G02B 23/24 B
H04N 7/18 M
請求項の数または発明の数 12
出願形態 OL
全頁数 20
出願番号 特願2013-080456 (P2013-080456)
出願日 平成25年4月8日(2013.4.8)
発明者または考案者 【氏名】横内 久猛
【氏名】萩原 明郎
【氏名】廣安 知之
出願人 【識別番号】503027931
【氏名又は名称】学校法人同志社
個別代理人の代理人 【識別番号】110000475、【氏名又は名称】特許業務法人みのり特許事務所
審査請求 未請求
テーマコード 2H040
4C161
5C054
Fターム 2H040DA21
2H040DA53
2H040GA02
2H040GA11
4C161AA00
4C161BB00
4C161CC06
4C161DD00
4C161NN05
4C161NN07
4C161TT03
4C161VV04
4C161WW04
4C161WW06
4C161YY12
5C054CA04
5C054CC02
5C054FD03
5C054HA12
要約 【課題】術者の疲労度を軽減させ、術者がより安全に腹腔内手術を行うことが可能な内視鏡システムを提供する。
【解決手段】内視鏡システム1Aは、内視鏡2と、内視鏡から出力される術部の画像信号を記憶する主メモリ部4と、主メモリ部から出力される画像信号に対応する内視鏡画像を主術者に向けて表示する主術者用表示装置5と、主メモリ部の画像信号のアドレス制御を行うことによって、主術者用表示装置に表示される内視鏡画像の表示方向を変化させるための主術者用操作部6と、内視鏡から出力される画像信号を記憶する副メモリ部7と、副メモリ部の画像信号に対応する内視鏡画像を副術者に向けて表示する副術者用表示装置8と、副メモリ部の画像信号のアドレス制御を行うことによって、副術者用表示装置8に表示される内視鏡画像の表示方向を変化させるための副術者用操作部9とを備えている。
【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
術部の画像信号を出力する内視鏡と、
前記内視鏡から出力される画像信号を記憶する主メモリ部と、
前記主メモリ部から出力される画像信号に対応する内視鏡画像を主術者に向けて表示する主術者用表示装置と、
前記主メモリ部に対する画像信号の書込み時または前記主メモリ部からの画像信号の読出し時にアドレス制御を行うことによって、前記主術者用表示装置に表示される内視鏡画像の表示方向を変化させるための主術者用操作部と、
前記内視鏡から出力される画像信号を記憶する副メモリ部と、
前記副メモリ部から出力される画像信号に対応する内視鏡画像を副術者に向けて表示する副術者用表示装置と、
前記副メモリ部に対する画像信号の書込み時または前記副メモリ部からの画像信号の読出し時にアドレス制御を行うことによって、前記副術者用表示装置に表示される内視鏡画像の表示方向を変化させるための副術者用操作部と、を備えていることを特徴とする内視鏡システム。
【請求項2】
術部の画像信号を出力する内視鏡と、
前記内視鏡から出力される画像信号を記憶する主メモリ部と、
前記主メモリ部から出力される画像信号に対応する内視鏡画像を主術者に向けて表示する主術者用表示装置と、
前記主メモリ部に対する画像信号の書込み時または前記主メモリ部からの画像信号の読出し時にアドレス制御を行うことによって、前記主術者用表示装置に表示される内視鏡画像の表示方向を変化させるための主術者用操作部と、
前記主メモリ部から出力される画像信号を記憶する副メモリ部と、
前記副メモリ部から出力される画像信号に対応する内視鏡画像を副術者に向けて表示する副術者用表示装置と、
前記副メモリ部に対する画像信号の書込み時または前記副メモリ部からの画像信号の読出し時にアドレス制御を行うことによって、前記副術者用表示装置に表示される内視鏡画像の表示方向を変化させるための副術者用操作部と、を備えていることを特徴とする内視鏡システム。
【請求項3】
前記主術者用操作部は、主術者用フットスイッチを含み、
前記主術者用フットスイッチは、前記主術者の足によって、前記主術者用表示装置に表示される内視鏡画像の表示方向を変化させるためのものであることを特徴とする請求項1または2に記載の内視鏡システム。
【請求項4】
前記主術者用操作部は、さらに、主術者用ローカルスイッチを含み、
前記主術者用ローカルスイッチは、前記主術者用フットスイッチとは独立して、前記主術者用表示装置に表示される内視鏡画像の表示方向を変化させるためのものであり、
前記主術者用フットスイッチおよび前記主術者用ローカルスイッチのうちの一方が、有効または無効に切替えられるようになっていることを特徴とする請求項3に記載の内視鏡システム。
【請求項5】
前記副術者用操作部は、副術者用フットスイッチを含み、
前記副術者用フットスイッチは、前記副術者の足によって、前記副術者用表示装置に表示される内視鏡画像の表示方向を変化させるためのものであることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の内視鏡システム。
【請求項6】
前記副術者用操作部は、さらに、副術者用ローカルスイッチを含み、
前記副術者用ローカルスイッチは、前記副術者用フットスイッチとは独立して、前記副術者用表示装置に表示される内視鏡画像の表示方向を変化させるためのものであり、
前記副術者用フットスイッチおよび前記副術者用ローカルスイッチのうちの一方が、有効または無効に切替えられるようになっていることを特徴とする請求項5に記載の内視鏡システム。
【請求項7】
前記主術者用操作部は、前記主術者用表示装置に表示される内視鏡画像の上下反転、左右反転および回転のうちの1つ以上の操作が可能なものであることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の内視鏡システム。
【請求項8】
前記副術者用操作部は、前記副術者用表示装置に表示される内視鏡画像の上下反転、左右反転および回転のうちの1つ以上の操作が可能なものであることを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の内視鏡システム。
【請求項9】
前記副メモリ部の出力部に接続された第1端子と、前記主メモリ部の出力部に接続された第2端子と、前記副術者用表示装置に接続された共通端子とを有するメモリ部接続切替スイッチを備え、
前記副術者用表示装置は、前記メモリ部接続切替スイッチの前記第1端子と前記共通端子とが接続されている場合に、前記副メモリ部から出力される画像信号に対応する内視鏡画像を前記副術者に向けて表示する一方、前記メモリ部接続切替スイッチの前記第2端子と前記共通端子とが接続されている場合に、前記主メモリ部から出力される画像信号に対応する内視鏡画像を前記副術者に向けて表示することを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載の内視鏡システム。
【請求項10】
前記主術者用表示装置は、画像信号合成回路を介して前記内視鏡および前記主メモリ部の各出力部に接続された主術者用第1表示装置を備え、
前記主術者用第1表示装置は、前記内視鏡から出力される画像信号と前記主メモリ部から出力される画像信号とが前記画像信号合成回路によって合成された画像信号に対応する内視鏡画像を前記主術者に向けて表示することを特徴とする請求項1~9のいずれかに記載の内視鏡システム。
【請求項11】
前記主術者用表示装置は、画像信号色調調整回路を介して前記主メモリ部に接続され得る主術者用第2表示装置を備え、
前記主術者用第2表示装置は、前記画像信号色調調整回路によって色調調整された画像信号に対応する内視鏡画像を前記主術者に向けて表示するようになっていることを特徴とする請求項1~10のいずれかに記載の内視鏡システム。
【請求項12】
前記主メモリ部から出力される画像信号を術中に常時記憶する術中録画用メモリ部をさらに備え、
前記主術者用操作部および/または前記副術者用操作部は、録画切替スイッチをさらに含み、
前記術中録画用メモリ部は、前記録画切替スイッチがオンされた時点の前後の所定時間の画像信号を保存するようになっていることを特徴とする請求項1~11のいずれかに記載の内視鏡システム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡システム、特に、内視鏡から出力される内視鏡画像を複数の表示装置に表示する内視鏡システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、消化器外科や産婦人科において、内視鏡を用いた腹腔内手術が行われている。この腹腔内手術では、内視鏡から出力される患者の術部の画像信号(ハイビジョンビデオ信号、NTSCビデオ信号等)に対応する内視鏡画像が、表示装置に表示され、主術者(外科医等の執刀者)およびこれを補助する副術者が、表示装置の画面を見ながら治療を行う。
【0003】
腹腔内手術では、内視鏡画像を複数の表示装置に表示する内視鏡システムを用いるのが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1に記載の内視鏡システムは、内視鏡と、複数の表示装置(第1表示装置および第2表示装置)と、画像信号を左右正転または反転させ得る信号処理を行う左右反転回路とを備えている。
この内視鏡システムでは、内視鏡から出力される画像信号に対応する内視鏡画像(例えば、常に左右正転された内視鏡画像)が、第1表示装置に表示される一方、内視鏡から出力される画像信号が左右反転回路によって左右正転または反転可能に信号処理された画像信号に対応する内視鏡画像(例えば、左右反転された内視鏡画像)が、第2表示装置に表示される。
【0005】
この内視鏡システムによれば、主術者および副術者が患者を挟んで立って、それぞれ第1および第2表示装置の内視鏡画像を見ながら腹腔内手術を行う場合に、各術者から見える術部と同じ方向の内視鏡画像が各表示装置に表示されるため、安全な腹腔内手術が可能になる。
【先行技術文献】
【0006】

【特許文献1】特開平7-313450号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の内視鏡システムでは、術部に対する内視鏡(あるいは術者)の方向によっては、各術者から見える術部と同じ方向の内視鏡画像が各表示装置に表示されるとは限らない。
【0008】
例えば、主術者および副術者が患者を挟んで立っている状態で、各術者から見える術部と同じ方向の内視鏡画像が各表示装置に表示されていたとしても、術部に対する内視鏡の方向が変わってしまう(例えば上下逆方向や斜め方向となる)と、各術者から見える術部と異なる方向の内視鏡画像が各表示装置に表示されてしまう。しかも、特許文献1に記載の内視鏡システムでは、左右反転回路に接続された第2表示装置のみしか、左右の表示方向を変化させた内視鏡画像を表示できない。
【0009】
このため、各術者は、内視鏡画像がどのような方向に変わったのかを考慮しながら腹腔内手術を行わなければならず、疲労度が増加する上、安全な腹腔内手術を行えないという問題があった。
【0010】
そこで、本発明の課題は、術者の疲労度を軽減させ、術者がより安全に腹腔内手術を行うことが可能な内視鏡システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、第1発明は、(1)術部の画像信号を出力する内視鏡と、前記内視鏡から出力される画像信号を記憶する主メモリ部と、前記主メモリ部から出力される画像信号に対応する内視鏡画像を主術者に向けて表示する主術者用表示装置と、前記主メモリ部に対する画像信号の書込み時または前記主メモリ部からの画像信号の読出し時にアドレス制御を行うことによって、前記主術者用表示装置に表示される内視鏡画像の表示方向を変化させるための主術者用操作部と、前記内視鏡から出力される画像信号を記憶する副メモリ部と、前記副メモリ部から出力される画像信号に対応する内視鏡画像を副術者に向けて表示する副術者用表示装置と、前記副メモリ部に対する画像信号の書込み時または前記副メモリ部からの画像信号の読出し時にアドレス制御を行うことによって、前記副術者用表示装置に表示される内視鏡画像の表示方向を変化させるための副術者用操作部と、を備えていることを特徴とする内視鏡システムとしたものである。
【0012】
また、上記課題を解決するため、第2発明は、(2)術部の画像信号を出力する内視鏡と、前記内視鏡から出力される画像信号を記憶する主メモリ部と、前記主メモリ部から出力される画像信号に対応する内視鏡画像を主術者に向けて表示する主術者用表示装置と、前記主メモリ部に対する画像信号の書込み時または前記主メモリ部からの画像信号の読出し時にアドレス制御を行うことによって、前記主術者用表示装置に表示される内視鏡画像の表示方向を変化させるための主術者用操作部と、前記主メモリ部から出力される画像信号を記憶する副メモリ部と、前記副メモリ部から出力される画像信号に対応する内視鏡画像を副術者に向けて表示する副術者用表示装置と、前記副メモリ部に対する画像信号の書込み時または前記副メモリ部からの画像信号の読出し時にアドレス制御を行うことによって、前記副術者用表示装置に表示される内視鏡画像の表示方向を変化させるための副術者用操作部と、を備えていることを特徴とする内視鏡システムとしたものである。
【0013】
上記構成(1)または(2)において、(3)前記主術者用操作部は、主術者用フットスイッチを含み、前記主術者用フットスイッチは、前記主術者の足によって、前記主術者用表示装置に表示される内視鏡画像の表示方向を変化させるためのものであることが好ましい。
【0014】
上記構成(3)において、(4)前記主術者用操作部は、さらに、主術者用ローカルスイッチを含み、前記主術者用ローカルスイッチは、前記主術者用フットスイッチとは独立して、前記主術者用表示装置に表示される内視鏡画像の表示方向を変化させるためのものであり、前記主術者用フットスイッチおよび前記主術者用ローカルスイッチのうちの一方が、有効または無効に切替えられるようになっていることが好ましい。
【0015】
上記構成(1)~(4)のいずれかにおいて、(5)前記副術者用操作部は、副術者用フットスイッチを含み、前記副術者用フットスイッチは、前記副術者の足によって、前記副術者用表示装置に表示される内視鏡画像の表示方向を変化させるためのものであることが好ましい。
【0016】
上記構成(5)において、(6)前記副術者用操作部は、さらに、副術者用ローカルスイッチを含み、前記副術者用ローカルスイッチは、前記副術者用フットスイッチとは独立して、前記副術者用表示装置に表示される内視鏡画像の表示方向を変化させるためのものであり、前記副術者用フットスイッチおよび前記副術者用ローカルスイッチのうちの一方が、有効または無効に切替えられるようになっていることが好ましい。
【0017】
上記構成(1)~(6)のいずれかにおいて、(7)前記主術者用操作部は、前記主術者用表示装置に表示される内視鏡画像の上下反転、左右反転および回転のうちの1つ以上の操作が可能なものであることが好ましい。
【0018】
上記構成(1)~(7)のいずれかにおいて、(8)前記副術者用操作部は、前記副術者用表示装置に表示される内視鏡画像の上下反転、左右反転および回転のうちの1つ以上の操作が可能なものであることが好ましい。
【0019】
上記構成(1)~(8)のいずれかにおいて、(9)前記副メモリ部の出力部に接続された第1端子と、前記主メモリ部の出力部に接続された第2端子と、前記副術者用表示装置に接続された共通端子とを有するメモリ部接続切替スイッチを備え、前記副術者用表示装置は、前記メモリ部接続切替スイッチの前記第1端子と前記共通端子とが接続されている場合に、前記副メモリ部から出力される画像信号に対応する内視鏡画像を前記副術者に向けて表示する一方、前記メモリ部接続切替スイッチの前記第2端子と前記共通端子とが接続されている場合に、前記主メモリ部から出力される画像信号に対応する内視鏡画像を前記副術者に向けて表示することが好ましい。
【0020】
上記構成(1)~(9)のいずれかにおいて、(10)前記主術者用表示装置は、画像信号合成回路を介して前記内視鏡および前記主メモリ部の各出力部に接続された主術者用第1表示装置を備え、前記主術者用第1表示装置は、前記内視鏡から出力される画像信号と前記主メモリ部から出力される画像信号とが前記画像信号合成回路によって合成された画像信号に対応する内視鏡画像を前記主術者に向けて表示することが好ましい。
が好ましい。
【0021】
上記構成(1)~(10)のいずれかにおいて、(11)前記主術者用表示装置は、画像信号色調調整回路を介して前記主メモリ部に接続され得る主術者用第2表示装置を備え、前記主術者用第2表示装置は、前記画像信号色調調整回路によって色調調整された画像信号に対応する内視鏡画像を前記主術者に向けて表示するようになっていることが好ましい。
【0022】
上記構成(1)~(11)のいずれかにおいて、(12)前記主メモリ部から出力される画像信号を術中に常時記憶する術中録画用メモリ部をさらに備え、前記主術者用操作部および/または前記副術者用操作部は、録画切替スイッチをさらに含み、前記術中録画用メモリ部は、前記録画切替スイッチがオンされた時点の前後の所定時間の画像信号を保存するようになっていることが好ましい。
【発明の効果】
【0023】
第1発明によれば、内視鏡から出力される画像信号がそれぞれ主メモリ部および副メモリ部に記憶され、主術者用操作部によって、主メモリ部のアドレス制御が行われて、主術者用表示装置に表示される内視鏡画像の表示方向が変化される一方、副術者用操作部によって、主術者用操作部の操作とは独立して、副メモリ部のアドレス制御が行われて、副術者用表示装置に表示される内視鏡画像の表示方向が変化され、各術者にとって適切な方向に操作された内視鏡画像を各表示装置に表示させることができるので、術者の疲労度を軽減させ、術者がより安全に腹腔内手術を行うことが可能な内視鏡システムを提供することができる。
第2発明によれば、内視鏡から出力される画像信号が主メモリ部に記憶され、さらに、主メモリ部から出力された画像信号が副メモリ部に記憶され、主術者用操作部によって、主メモリ部のアドレス制御が行われて、主術者用表示装置に表示される内視鏡画像の表示方向が変化される一方、副術者用操作部によって、主術者用操作部の操作とは独立して、副メモリ部のアドレス制御が行われて、副術者用表示装置に表示される内視鏡画像の表示方向が変化され、各術者に適切な方向性を有する内視鏡画像を各表示装置に表示させることができるので、術者の疲労度を軽減させ、術者がより安全に腹腔内手術を行うことが可能な内視鏡システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の第1実施例に係る内視鏡システムの基本構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施例に係る内視鏡システムの具体的構成を示すブロック図である。
【図3】(A)は図2の内視鏡システムの各要素の配置例を示す上面図であり、(B)は(A)の各表示装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図4】第1実施例に係る内視鏡システムの具体的構成を示すブロック図である。
【図5】(A)は図4の内視鏡システムの各要素の配置例を示す上面図であり、(B)は(A)の各表示装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図6】本発明の第2実施例に係る内視鏡システムの基本構成を示すブロック図である。
【図7】第2実施例に係る内視鏡システムの具体的構成を示すブロック図である。
【図8】(A)は図7の内視鏡システムの各要素の配置例を示す上面図であり、(B)は(A)の各表示装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図9】第2実施例に係る内視鏡システムの具体的構成を示すブロック図である。
【図10】(A)は図9の内視鏡システムの各要素の配置例を示す上面図であり、(B)は(A)の各表示装置に表示される画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の好ましい実施例について図面を参照しながら説明する。

【0026】
(第1実施例)
図1は本発明の第1実施例(第1発明)に係る内視鏡システムの基本構成を示すブロック図である。
この内視鏡システム1Aは、同図に示すように、内視鏡2と、内視鏡用表示装置3と、主メモリ部4と、主術者用表示装置5と、主術者用操作部6と、副メモリ部7と、副術者用表示装置8と、副術者用操作部9とを備えている。

【0027】
内視鏡2は、公知の硬性内視鏡からなる。なお、硬性内視鏡の代わりに、公知の軟性内視鏡が用いられてもよい。
内視鏡2は、内蔵されたCCDカメラ等の撮像装置(図示略)から得られた患者Pの術部の撮像信号を、内蔵された信号処理回路(図示略)で画像信号(ハイビジョンビデオ信号、NTSCビデオ信号等)に変換して、該画像信号を出力するものである。
内視鏡用表示装置3は、内視鏡2から出力される画像信号に対応する内視鏡画像を表示する画面を有する液晶等のディスプレイ装置からなる。

【0028】
主メモリ部4は、内視鏡2から出力される画像信号を記憶するものである。
主術者用表示装置5は、主メモリ部4から出力される画像信号に対応する内視鏡画像を主術者Aに向けて表示する画面を有する液晶等のディスプレイ装置からなる。
主術者用操作部6は、主メモリ部4に対する画像信号の書込み時または主メモリ部4からの画像信号の読出し時にアドレス制御を行うことによって、主術者用表示装置5に表示される内視鏡画像の表示方向を変化(例えば上下正転・反転、左右正転・反転、回転等)させるためのものである。

【0029】
副メモリ部7は、内視鏡2から出力される画像信号を記憶するものである。
副術者用表示装置8は、副メモリ部7から出力される画像信号に対応する内視鏡画像を副術者Bに向けて表示する画面を有する液晶等のディスプレイ装置からなる。
副術者用操作部9は、副メモリ部7に対する画像信号の書込み時または副メモリ部7からの画像信号の読出し時にアドレス制御を行うことによって、副術者用表示装置8に表示される内視鏡画像の表示方向を変化(例えば上下正転・反転、左右正転・反転、回転等)させるためのものである。

【0030】
図2および図4は、内視鏡システム1Aの具体的構成を示すブロック図である。また、図3(A)および図5(A)は、それぞれ図2および図4の内視鏡システム1Aの各要素の配置例を示す上面図であり、図3(B)および図5(B)は、それぞれ図3(A)および図5(A)の各表示装置3、5(5a、5b)、8に表示される画面の一例を示す図である。
以下、内視鏡システム1Aの具体的構成について、図2~図5を参照しながら説明する。

【0031】
この内視鏡システム1Aでは、主メモリ部4は、図2(図4)に示すように、フレームメモリ4aと、メモリ制御回路4bとからなる。
フレームメモリ4aは、内視鏡2から出力される画像信号をフレーム毎(1画面毎)に記憶する。メモリ制御回路4bは、主術者用操作部6の操作に応じて、フレームメモリ4aに対する画像信号の書込み時またはフレームメモリ4aからの画像信号の読出し時にアドレス制御を行う。

【0032】
主術者用操作部6は、主術者Aの足元に配置される主術者用フットスイッチ6aと、主術者Aや副術者Bから離れた位置にいる補助者Cの手元または足元に配置される主術者用ローカルスイッチ6bとを含む(図3(A)または図5(A)参照)。

【0033】
主術者用フットスイッチ6aは、主術者Aの足によって、主術者用表示装置5に表示される内視鏡画像の表示方向を変化させるためのものである。
主術者用フットスイッチ6aは、内視鏡画像の上下方向の「正転」/「反転」切替えを行うための上下切替スイッチと、内視鏡画像の左右方向の「正転」/「反転」切替えを行うための左右切替スイッチと、術中の内視鏡画像を後述する術中録画用メモリ部17に保存(録画)するか否かの「On」/「Off」切替えを行うための録画切替スイッチと、術中録画用メモリ部17に保存された内視鏡画像を後述する録画確認用表示装置21に表示させて再生するか否かの「On」/「Off」切替えを行うための再生切替スイッチとを含む。

【0034】
主術者用ローカルスイッチ6bは、補助者Cによって、主術者用表示装置5に表示される内視鏡画像の表示方向を変化させるためのものである。
主術者用ローカルスイッチ6bは、内視鏡画像の上下方向の「正転」/「反転」切替えを行うための上下切替スイッチと、内視鏡画像の左右方向の「正転」/「反転」切替えを行うための左右切替スイッチとを含む。

【0035】
副メモリ部7は、図2(図4)に示すように、フレームメモリ7aと、メモリ制御回路7bとからなる。
フレームメモリ7aは、内視鏡2から出力される画像信号をフレーム毎(1画面毎)に記憶する。メモリ制御回路7bは、副術者用操作部9の操作に応じて、フレームメモリ7aに対する画像信号の書込み時またはフレームメモリ7aからの画像信号の読出し時にアドレス制御を行う。

【0036】
副術者用操作部9は、副術者Bの足元に配置される副術者用フットスイッチ9aと、補助者Cの手元または足元に配置される副術者用ローカルスイッチ9bとを含む(図3(A)または図5(A)参照)。

【0037】
副術者用フットスイッチ9aは、副術者Bの足によって、副術者用表示装置8に表示される内視鏡画像の表示方向を変化させるためのものである。
副術者用フットスイッチ9aは、内視鏡画像の上下方向の「正転」/「反転」切替えを行うための上下切替スイッチと、内視鏡画像の左右方向の「正転」/「反転」切替えを行うための左右切替スイッチとを含む。

【0038】
副術者用ローカルスイッチ9bは、補助者Cによって、副術者用表示装置8に表示される内視鏡画像の表示方向を変化させるためのものである。
副術者用ローカルスイッチ9bは、内視鏡画像の上下方向の「正転」/「反転」切替えを行うための上下切替スイッチと、内視鏡画像の左右方向の「正転」/「反転」切替えを行うための左右切替スイッチと、主メモリ部4と副術者用表示装置8との接続、および、副メモリ部7と副術者用表示装置8との接続の「主」/「副」切替えを行うためのメモリ部切替スイッチとを含む。

【0039】
また、この内視鏡システム1Aでは、主術者用表示装置5は、後述する主術者用第1表示装置5aと、主術者用第2表示装置5bとからなる。

【0040】
この内視鏡システム1Aは、さらに、画像信号色調調整回路11と、画像信号合成回路12と、リモート/ローカル操作部13と、主術者用リモート/ローカル切替スイッチ14と、副術者用リモート/ローカル切替スイッチ15と、メモリ部接続切替スイッチ16と、術中録画用メモリ部17と、液晶等のディスプレイ装置からなる録画確認用表示装置21とを備えている。
なお、主メモリ部4、主術者用ローカルスイッチ6b、副メモリ部7、副術者用ローカルスイッチ9b、画像信号色調調整回路11、画像信号合成回路12、リモート/ローカル操作部13、主術者用リモート/ローカル切替スイッチ14、副術者用リモート/ローカル切替スイッチ15、メモリ部接続切替スイッチ16、および術中録画用メモリ部17は、いずれもローカルコントロールボックス10に内蔵されている。ローカルコントロールボックス10は、補助者Cの近傍に配置されている(図3(A)または図5(A)参照)。

【0041】
画像信号色調調整回路11は、図2(図4)に示すように、主メモリ部4と主術者用第2表示装置5bとの間に介在されている。画像信号色調調整回路11は、主メモリ部4から出力される画像信号の色調(例えば赤色R、緑色G、青色Bの各色レベル)を調整したものを主術者用第2表示装置5bに出力する。例えば、画像信号色調調整回路11は、入力された画像信号の緑色Gの色調を他の色の色調に対して所定割合だけ増加させたものを主術者用第2表示装置5bに出力する。これにより、主術者用第2表示装置5bに表示される内視鏡画像の術部の血管を強調させることができ、主術者Aが術中に術部の血管を誤って切断する等の事故が防止され得る。
なお、色調をどのように調整するかは、任意に設定できるが、予め定められたいくつかの色調設定(プリセット)から選択され得るようになっていてもよい。

【0042】
画像信号合成回路12は、2つの入力部(第1入力部および第2入力部)と1つの出力部を有する。画像信号合成回路12は、各入力部に入力された画像信号を合成し、この合成した画像信号を出力部から出力する、所謂PIP(Picture In Picture)回路である。
画像信号合成回路12の第1入力部および第2入力部には、それぞれ、主メモリ部4から出力される画像信号、および、内視鏡2から出力される画像信号が入力される。画像信号合成回路12の出力部からは、これらの2つの画像信号の合成された信号が出力される。これによって、主術者用第1表示装置5aに、主メモリ部4から出力される画像信号に対応する内視鏡画像と、内視鏡2から出力される画像信号に対応する内視鏡画像とが合成された画像が表示される(図3(B)または図5(B)参照)。これにより、主術者Aが内視鏡画像の表示方向の変化をより確実に把握することができる。

【0043】
リモート/ローカル操作部13は、補助者Cによって、主術者用フットスイッチ6aおよび主術者用ローカルスイッチ6bのうちの一方を有効または無効にする切替えと、副術者用フットスイッチ9aおよび副術者用ローカルスイッチ9bのうちの一方を有効または無効にする切替えとを可能にする「リモート(Remote)」/「ローカル(Local)」切替えを行うための接続切替スイッチを有する。

【0044】
主術者用リモート/ローカル切替スイッチ14は、主術者用フットスイッチ部6aに接続された第1端子aと、主術者用ローカルスイッチ6bに接続された第2端子bと、メモリ制御回路4bに接続された第3端子(共通端子)cとを有する。
主術者用リモート/ローカル切替スイッチ14は、リモート/ローカル操作部13の接続切替スイッチが「リモート(Remote)」に切替えられた時に、第1端子aと第3端子cとが接続され、リモート/ローカル操作部13の接続切替スイッチが「ローカル(Local)」に切替えられた時に、第2端子bと第3端子cとが接続されるようになっている。

【0045】
副術者用リモート/ローカル切替スイッチ15は、副術者用フットスイッチ部9aに接続された第1端子aと、副術者用ローカルスイッチ9bに接続された第2端子bと、メモリ制御回路7bに接続された第3端子(共通端子)cとを有する。
副術者用リモート/ローカル切替スイッチ15は、リモート/ローカル操作部13の接続切替スイッチが「リモート(Remote)」に切替えられた時に、第1端子aと第3端子cとが接続され、リモート/ローカル操作部13の接続切替スイッチが「ローカル(Local)」に切替えられた時に、第2端子bと第3端子cとが接続されるようになっている。

【0046】
メモリ部接続切替スイッチ16は、副メモリ部7(フレームメモリ7a)の出力部に接続された第1端子aと、主メモリ部4(フレームメモリ4a)の出力部に接続された第2端子bと、副術者用表示装置8に接続された第3端子(共通端子)cとを有する。
メモリ部接続切替スイッチ16は、副術者用ローカルスイッチ9bのメモリ部切替スイッチが「副」に切替えられた時に、第1端子aと第3端子cとが接続され、副術者用操作部9bのメモリ部切替スイッチが「主」に切替えられた時に、第2端子bと第3端子cとが接続されるようになっている。

【0047】
術中録画用メモリ部17は、術中に主メモリ部4から出力される画像信号(術中の内視鏡画像)を、内蔵された録画用メモリ(例えば揮発性メモリ等)に常時記憶するようになっている。術中録画用メモリ部17は、主術者用フットスイッチ6aの録画切替スイッチが「オン(On)」に切替えられた時に、その切替え時点の前後の所定時間(例えば、スイッチオンの前2分、スイッチオンの後1分の計3分間)の内視鏡画像が、内蔵された保存用メモリ(例えば不揮発性メモリ等)に保存されるようになっている。この内視鏡画像の保存回数は、1患者当たり所定回数(例えば5回)となっている。術中録画用メモリ部17に保存された内視鏡画像は、録画確認用表示装置21に表示され得るようになっていて、例えば手術の見直し、または学会発表用のデータ取得のために使用される。なお、保存された内視鏡画像は、録画確認用表示装置21のみならず、内視鏡用表示装置3、主術者用表示装置5および副術者用表示装置8のうちの少なくとも1つに表示され得るようになっていてもよい。
さらに、術中録画用メモリ部17は、1患者毎に交換されるチップ構成(1チップ/患者)となっていることが好ましい。

【0048】
次に、本発明に係る内視鏡システム1Aの動作および効果について説明する。

【0049】
図3(A)に示すように、主術者Aおよび副術者Bは、患者Pを挟んで立ち、それぞれ、自分自身に対して対向配置された主術者用表示装置5(5a、5b)および副術者用表示装置8の内視鏡画像を見ながら腹腔内手術を行う。補助者Cは、ローカルコントロールボックス10の近傍にいる。なお、内視鏡用表示装置3は、任意の位置に配置されるが、より好ましくは、主術者Aおよび副術者Bから見える位置(例えば、主術者用表示装置5と副術者用表示装置8の間の位置)に配置される。また、録画確認用表示装置21(同図には不図示)も、任意の位置(例えばローカルコントロールボックス10の近傍等)に配置される。

【0050】
主術者Aは、内視鏡2および処置具(例えば、トラカール等)20をそれぞれ患者Pの腹腔内に挿入し、副術者Bは、処置具20を患者Pの腹腔内に挿入し、主術者Aからの指示を受け、主術者Aおよび副術者Bが、共同作業しながら患者Pの術部に対して処置を施す。
また、補助者Cは、主術者Aまたは副術者Bからの指示(声による命令)の下、ローカルコントロールボックス10の各操作部6b、9b、13等の操作を行う。

【0051】
図2に示すように、主術者Aおよび副術者Bが自分自身で内視鏡画像の表示方向を変化させる場合、補助者Cは、リモート/ローカル操作部13の接続切替スイッチを「リモート(Remote)」に切替える。なお、補助者Cではなく、主術者Aまたは副術者Bが、リモート/ローカル操作部13の接続切替スイッチを「リモート(Remote)」に切替えておいてもよい。この切替えにより、主術者用リモート/ローカル切替スイッチ14の第1端子aと第3端子cとが接続され、副術者用リモート/ローカル切替スイッチ15の第1端子aと第3端子cとが接続された状態となる。
また、図2および図3(A)に示すように、主術者Aおよび副術者Bが患者Pを挟んで立つ場合、主術者用表示装置5と副術者用表示装置8とで表示方向の異なる内視鏡画像が表示される方が好ましいので、補助者Cは、副術者用ローカルスイッチ9bのメモリ切替スイッチを「副」に切替えておく。これにより、メモリ部接続切替スイッチ16の第1端子aと第3端子cとが接続された状態となる。

【0052】
また、主術者Aは、主術者Aから見える術部と同じ方向の内視鏡画像を主術者用表示装置5(5a、5b)に表示させるため、主術者用フットスイッチ6aの上下切替スイッチおよび左右切替スイッチをそれぞれ例えば「上下反転」および「左右正転」に切替える。この切替えに応じて、メモリ制御回路4bが、フレームメモリ4aに対する画像信号の書込み時またはフレームメモリ4aからの画像信号の読出し時にアドレス制御を行い、主術者用第1表示装置5aおよび主術者用第2表示装置5bには、それぞれ、図3(B)に示すように、画像信号合成回路12によって合成された内視鏡画像(但し、同図の「F」は術部を示す。以下同じ。)、および、画像信号色調調整回路11によって色調調整された(術部の血管が強調された)内視鏡画像が表示される。なお、主術者用第1表示装置5aおよび主術者用第2表示装置5bには、それぞれのステータスパネルSPに、内視鏡画像の表示方向の状態が表示される。このステータスパネルSPにより、主術者A等が内視鏡画像の表示方向の現在の状態を簡単に把握することができる。
さらに、主術者Aは、術中の内視鏡画像を術中録画用メモリ部17に保存しておきたい場合、主術者用フットスイッチ6aの録画切替スイッチを「On」に切替える。この切替えに応じて、そのスイッチオンの時点の前後の所定時間の内視鏡画像が術中録画用メモリ部17に保存される。なお、録画切替スイッチが「Off」に切替えられると、術中録画用メモリ部17への内視鏡画像の保存は中止される。主術者Aは、術中録画用メモリ部17に保存した内視鏡画像を確認したい場合には、再生切替スイッチを「On」に切替える。この切替えに応じて、録画確認用表示装置21には、術中録画用メモリ部17に保存した内視鏡画像が表示(再生)され、主術者A等が術中の内視鏡画像の確認を容易に行うことができる。なお、再生切替スイッチが「Off」に切替えられると、録画確認用表示装置21に内視鏡画像が表示(再生)されなくなる。
なお、主術者用リモート/ローカル切替スイッチ14の第1端子aと第3端子cとが接続され、副術者用リモート/ローカル切替スイッチ15の第1端子aと第3端子cとが接続された状態となっているので、補助者Cが、主術者用ローカルスイッチ6bと副術者用ローカルスイッチ9bの各上下切替スイッチおよび左右切替スイッチを操作しても、主術者用表示装置5に表示される内視鏡画像の表示方向は変化しない。すなわち、主術者用ローカルスイッチ6bおよび副術者用ローカルスイッチ9bの操作が無効になっている(主術者用フットスイッチ6aおよび副術者用フットスイッチ9aの操作が有効になっている)。

【0053】
一方、副術者Bは、副術者Bから見える術部と同じ方向の内視鏡画像を副術者用表示装置8に表示させるため、副術者用フットスイッチ9aの上下切替スイッチおよび左右切替スイッチをそれぞれ例えば「上下反転」および「左右反転」に切替える。この切替えに応じて、メモリ制御回路7bが、フレームメモリ7aに対する画像信号の書込み時またはフレームメモリ7aからの画像信号の読出し時にアドレス制御を行い、副術者用表示装置8には、図3(B)に示すように、上下左右ともに反転された内視鏡画像が表示される。なお、副術者用表示装置8には、そのステータスパネルSPに、内視鏡画像の表示方向の状態が表示される。このステータスパネルSPにより、副術者B等が内視鏡画像の表示方向の現在の状態を簡単に把握することができる。

【0054】
また、図4に示すように、主術者Aまたは副術者Bの指示の下、補助者Cに内視鏡画像の表示方向を変化させる場合、補助者Cは、リモート/ローカル操作部13の接続切替スイッチを「ローカル(Local)」に切替える。
この切替えにより、主術者用リモート/ローカル切替スイッチ14の第2端子bと第3端子cとが接続され、副術者用リモート/ローカル切替スイッチ15の第2端子bと第3端子cとが接続された状態となる。この状態においては、主術者用ローカルスイッチ6bおよび副術者用ローカルスイッチ9bの操作が有効になっている(主術者用フットスイッチ6aおよび副術者用フットスイッチ9aの操作が無効になっている)。

【0055】
また、補助者Cは、主術者Aから見える術部と同じ方向の内視鏡画像を主術者用表示装置5(5a、5b)に表示させるため、主術者用ローカルスイッチ6bの上下切替スイッチおよび左右切替スイッチをそれぞれ例えば「上下反転」および「左右正転」に切替える。この切替えに応じて、メモリ制御回路4bが、フレームメモリ4aに対する画像信号の書込み時またはフレームメモリ4aからの画像信号の読出し時にアドレス制御を行い、主術者用第1表示装置5aおよび主術者用第2表示装置5bには、それぞれ、図5(B)に示すように、上記と同様、合成された内視鏡画像、および、色調調整された内視鏡画像が表示される。

【0056】
なお、補助者Cが、副術者Bから見える術部と同じ方向の内視鏡画像を副術者用表示装置8に表示させる場合についても、上記と同様であり、説明を省略する。

【0057】
また、補助者Cは、主術者Aから見える術部と同じ方向の内視鏡画像を副術者Bに表示させる場合、副術者用ローカルスイッチ9bのメモリ部切替スイッチを「主」に切替える。この切替えにより、メモリ部接続切替スイッチ16の第2端子bと第3端子cとが接続された状態となる。これにより、副術者用表示装置8には、図5(B)に示すように、主術者用表示装置5(5a、5b)と同じ表示方向の内視鏡画像が表示される。これにより、主術者Aおよび副術者Bは、同一の内視鏡画像を見ながら、術部の状態や治療の進め方等について検討することができる。

【0058】
このように、内視鏡システム1Aによれば、内視鏡2から出力される画像信号がそれぞれ主メモリ部4および副メモリ部7に記憶され、主術者用操作部6によって、主メモリ部4のアドレス制御が行われて、主術者用表示装置5に表示される内視鏡画像の表示方向が変化されうる一方、副術者用操作部9によって、主術者用操作部6の操作とは独立して、副メモリ部7のアドレス制御が行われて、副術者用表示装置8に表示される内視鏡画像の表示方向が変化され、各術者A、Bにとって適切な方向に操作された内視鏡画像を各表示装置5、8に表示させることができるので、術者A、Bの疲労度を軽減させ、術者A、Bがより安全に腹腔内手術を行うことが可能となる。

【0059】
また、この内視鏡システム1Aによれば、主術者用フットスイッチ6aおよび副術者用フットスイッチ9aがそれぞれ主術者Aおよび副術者Bの足元に配置されているため、主術者Aおよび副術者Bが、処置具等で手が使えない状況下であっても、自分自身の足で、迅速かつ容易に内視鏡画像の表示方向等を操作することができる。

【0060】
さらに、この内視鏡システム1Aによれば、補助者C等がリモート/ローカル操作部13を「ローカル(Local)」に切替えることによって、内視鏡画像の表示方向の切替えを補助者Cに任せることができるので、主術者Aおよび副術者Bの疲労度が軽減されるとともに、主術者Aおよび副術者Bはより集中して手術に専念することができる。
また、リモート/ローカル操作部13の接続切替スイッチの切替えによって、主術者用フットスイッチ6aおよび主術者用ローカルスイッチ6bのうちの一方を有効または無効とする切替え、および、副術者用フットスイッチ9aおよび副術者用ローカルスイッチ9bのうちの一方を有効または無効とする切替えが行われるので、一方のスイッチ6aまたは6b(9aまたは9b)を誤って操作した場合に、内視鏡画像の表示方向が変化することを防止できる。
さらに、主術者用操作部6の録画切替スイッチの切替えによって、術中の内視鏡画像の術中録画用メモリ部17への保存(録画)が可能となり、主術者用操作部6の再生切替スイッチの切替えによって、術中録画用メモリ部17に記憶された内視鏡画像の録画確認用表示装置21等での表示(再生)が可能となるので、術者等が術中の内視鏡画像の保存や確認を容易に行うことができる。

【0061】
(第2実施例)
図6は本発明の第2実施例(第2発明)に係る内視鏡システム1Bの基本構成を示すブロック図である。図7および図9は、第2実施例に係る内視鏡システム1Bの具体的構成を示すブロック図である。また、図8(A)および図10(A)は、それぞれ図7および図9の内視鏡システム1Bの各要素の配置例を示す上面図であり、図8(B)および図10(B)は、それぞれ図8(A)および図10(A)の各表示装置3、5(5a、5b)、8に表示される画面の一例を示す図である。
この内視鏡システム1Bについて、第1実施例に係る内視鏡システム1Aと異なる点のみ以下に説明する。

【0062】
この内視鏡システム1Bでは、副メモリ部7が、図6に示すように、内視鏡2ではなく主メモリ部4の出力部に接続されており、主メモリ部4から出力される画像信号を記憶する。

【0063】
また、この内視鏡システム1Bでは、主術者用操作部6(6a、6b)および副術者用操作部9(9a、9b)はいずれも、内視鏡画像を「回転」させるための回転スイッチをさらに有している。
主術者A、副術者Bまたは補助者Cがこの回転スイッチを所定角度だけ「回転」させると、主メモリ部4(副メモリ部7)に対する画像信号の書込み時または主メモリ部4(副メモリ部7)からの画像信号の読出し時にアドレス制御が行われて、主術者用表示装置5(副術者用表示装置8)に表示される内視鏡画像を所定角度だけ回転させることができる。
また、主術者用ローカルスイッチ6bは、主術者用フットスイッチ6aの場合と同様の機能を有する録画切替スイッチと再生切替スイッチとを含む。ここでは、手術に集中する等して操作を行えない主術者Aの代わりに、補助者Cがこれらの録画切替スイッチと再生切替スイッチを操作することで、上記と同様に、内視鏡画像の録画および再生等が可能になる。この場合、主術者用フットスイッチ6aと主術者用ローカルスイッチ6bの録画切替スイッチまたは再生切替スイッチの制御は、術中録画用メモリ部17に内蔵されたOR回路またはexclusiveOR回路(いずれも図示略)によって行われる。なお、録画切替スイッチと再生切替スイッチは、主術者用ローカルスイッチ6bのみに設けられていてもよい。

【0064】
この内視鏡システム1Bは、プロセッシング/スルー操作部18と、一対の故障時切替スイッチ19a、19bとをさらに備えている。プロセッシング/スルー操作部18と一対の故障時切替スイッチ19a、19bは、ローカルコントロールボックス10に内蔵されている。

【0065】
プロセッシング/スルー操作部18は、主メモリ部4に故障が生じた場合に主術者用表示装置5に内視鏡画像が表示されなくなるのを防止するためのものである。プロセッシング/スルー操作部18は、補助者Cによって、一対の故障時切替スイッチ19a、19bの接続切替えを可能にする「プロセッシング(Processing)」/「スルー(Through)」切替えを行う接続切替スイッチを有する。

【0066】
一方の故障時切替スイッチ19aは、主メモリ部4に接続された第1端子aと、他方の故障時切替スイッチ19bの第2端子bに接続された第2端子bと、内視鏡2に接続された第3端子(共通端子)cとを有する。
他方の故障時切替スイッチ19bは、主メモリ部4に接続された第1端子aと、一方の故障時切替スイッチ19aの第2端子bに接続された第2端子bと、画像信号色調調整回路11に接続された第3端子(共通端子)cとを有する。
なお、画像信号合成回路12の第1入力部は、主メモリ部4の出力部に接続されている上、一対の故障時切替スイッチ19a、19bの各第2端子bとが結ばれている部分に接続されている。

【0067】
一対の故障時切替スイッチ19a、19bは、プロセッシング/スルー操作部18の接続切替スイッチが「プロセッシング(Processing)」に切替えられた時に、各第1端子aと第3端子cとが接続され、プロセッシング/スルー操作部18の接続切替スイッチが「スルー(Through)」に切替えられた時に、第2端子bと第3端子cとが接続されるようになっている。

【0068】
次に、本発明に係る内視鏡システム1Bの動作および効果について、以下に説明する。

【0069】
図8(A)に示すように、主術者Aおよび副術者Bは、患者Pを挟んで立ち、それぞれ、自分自身に対して対向配置された主術者用表示装置5(5a、5b)および副術者用表示装置8の内視鏡画像を見ながら腹腔内手術を行う。
補助者Cは、主術者Aまたは副術者Bからの指示の下、ローカルコントロールボックス10の各操作部6b、9b、13、18の操作を行う。

【0070】
図7に示すように、主術者Aおよび副術者Bが自分自身で内視鏡画像を回転させる場合、補助者Cは、リモート/ローカル操作部13の接続切替スイッチを「リモート(Remote)」に切替える。この切替えにより、一対の故障時切替スイッチ19a、19bの各第1端子aと第3端子cとが接続された状態となる。

【0071】
また、主術者Aは、主術者Aから見える術部と同じ方向の内視鏡画像を主術者用表示装置5(5a、5b)に表示させるため、主術者用フットスイッチ6aの回転スイッチを所定角度だけ「回転」させる。これに応じて、メモリ制御回路4bが、フレームメモリ4aに対する画像信号の書込み時またはフレームメモリ4aからの画像信号の読出し時にアドレス制御を行い、主術者用第1表示装置5aおよび主術者用第2表示装置5bには、それぞれ、図8(B)に示すように、所定角度だけ回転されて合成された内視鏡画像、および、所定角度だけ回転されて色調調整された内視鏡画像が表示される。なお、主術者用第1表示装置5aおよび主術者用第2表示装置5bのステータスパネルSPに、内視鏡画像の回転の状態が表示される。このステータスパネルSPにより、主術者A等が内視鏡画像の現在の回転の状態を簡単に把握することができる。

【0072】
一方、副術者Bは、副術者Bから見える術部と同じ方向の内視鏡画像を副術者用表示装置8に表示させるため、副術者用フットスイッチ9aの上下切替スイッチおよび左右切替スイッチをそれぞれ例えば「上下正転」および「左右反転」に切替える。この切替えに応じて、メモリ制御回路7bが、フレームメモリ7aに対する画像信号の書込み時またはフレームメモリ7aからの画像信号の読出し時にアドレス制御を行い、副術者用表示装置8には、上下正転および左右反転された内視鏡画像が表示される。副術者用フットスイッチ9aの回転スイッチの操作については、上記と同様であり、説明を省略する。

【0073】
また、図9に示すように、主術者Aまたは副術者Bの指示の下、補助者Cに内視鏡画像の表示方向を変化させる場合、補助者Cは、リモート/ローカル操作部13の接続切替スイッチを「ローカル(Local)」に切替える。

【0074】
なお、補助者Cは、主術者Aから見える術部と同じ方向の内視鏡画像を主術者用表示装置5(5a、5b)に表示させるためには、主術者用ローカルスイッチ6bの上下切替スイッチ、左右切替スイッチおよび回転スイッチ等をそれぞれ操作すればよい。また、補助者Cが、副術者Bから見える術部と同じ方向の内視鏡画像を副術者用表示装置8に表示させる場合についても、上記と同様であり、説明を省略する。

【0075】
また、補助者Cは、主メモリ部4が故障した場合に、プロセッシング/スルー操作部18を「プロセッシング(Processing)」から「スルー(Through)」に切替える。この切替えにより、一対の故障時切替スイッチ19a、19bの各第2端子bと第3端子cとが接続された状態となる。
これによって、主術者用第1表示装置5aおよび主術者用第2表示装置5bには、それぞれ、図10(B)に示すように、内視鏡2から出力された画像信号に対応する内視鏡画像、および、内視鏡2から出力された画像信号に対応する色調調整された内視鏡画像が表示される。

【0076】
また、補助者Cは、さらに副メモリ部7も故障した場合には、副術者用ローカルスイッチ9bのメモリ部切替スイッチを「副」に切替える。この切替えにより、メモリ部接続切替スイッチ16の第2端子bと第3端子cとが接続された状態となる。これにより、副術者用表示装置8には、図10(B)に示すように、主術者用表示装置5(5a、5b)と同じ表示方向の内視鏡画像が表示され得る。

【0077】
このように、内視鏡システム1Bによれば、内視鏡2から出力される画像信号が主メモリ部4に記憶され、さらに、主メモリ部4から出力された画像信号が副メモリ部7に記憶され、主術者用操作部6によって、主メモリ部4のアドレス制御が行われて、主術者用表示装置5に表示される内視鏡画像の表示方向が変化されうる一方、副術者用操作部9によって、主術者用操作部6の操作とは独立して、副メモリ部7のアドレス制御が行われて、副術者用表示装置8に表示される内視鏡画像の表示方向が変化され、各術者A,Bに適切な方向性を有する内視鏡画像を各表示装置5、8に表示させることができるので、術者A、Bの疲労度を軽減させ、術者A、Bがより安全に腹腔内手術を行うことが可能となる。

【0078】
また、この内視鏡システム1Bによれば、主術者用操作部6(6a、6b)および副術者用操作部9(9a、9b)がいずれも回転スイッチを有しているため、内視鏡画像のあらゆる表示方向の操作が可能になる。

【0079】
さらに、この内視鏡システム1Bによれば、主メモリ部4に故障が生じた場合にも、プロセッシング/スルー操作部18の接続切替によって、内視鏡2から出力された画像信号に対応する内視鏡画像が主術者用表示装置5に表示され、さらに副メモリ部7に故障が生じた場合にも、副術者用ローカルスイッチ9bの接続切替によって、副術者用表示装置8に内視鏡画像が表示されるので、より高い安全性が確保され得る。

【0080】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明の構成はこれらの実施形態に限定されるものではない。

【0081】
主メモリ部4、副メモリ7の構成は、上記各実施例に限定されるものではない。
例えば、各フレームメモリ4a、7aの代わりに、ラインメモリ等の他のメモリが用いられてもよい。

【0082】
内視鏡用表示装置3、主術者用表示装置5、および副術者用表示装置8の各構成は、上記各実施例に限定されるものではない。
例えば、内視鏡用表示装置3が省略されてもよい。また、主術者用表示装置5または副術者用表示装置8の個数が増減等されてもよい。

【0083】
主術者用操作部6および副術者用操作部9の各構成は、上記各実施例に限定されるものではない。
例えば、主術者用操作部6(6a、6b)および副術者用操作部9(9a、9b)は、上下反転スイッチ、左右反転スイッチおよび回転スイッチのうちの1つ以上の操作が可能であるように構成されていればよい。また、主術者用操作部6(6a、6b)および副術者用操作部9(9a、9b)において、録画切替スイッチ、再生切替スイッチおよびメモリ部切替スイッチ等が任意に振り分けられていてもよい。
また、録画切替スイッチと再生切替スイッチは、上記各実施例では、主術者用操作部6のみに設けられていたが、副術者用操作部9のみに設けられ、または、主術者用操作部6および副術者用操作部9の両方に設けられてもよい。
【符号の説明】
【0084】
1A、1B 内視鏡システム
2 内視鏡
3 内視鏡用表示装置
4 主メモリ部
4a フレームメモリ
4b メモリ制御回路
5 主術者用表示装置
5a 主術者用第1表示装置
5b 主術者用第2表示装置
6 主術者用操作部
6a 主術者用フットスイッチ
6b 主術者用ローカルスイッチ
7 副メモリ部
7a フレームメモリ
7b メモリ制御回路
8 副術者用表示装置
9 副主術者用操作部
9a 副術者用フットスイッチ
9b 主術者用ローカルスイッチ
10 ローカルコントロールボックス
11 画像信号色調調整回路
12 画像信号合成回路
13 リモート/ローカル操作部
14 主術者用リモート/ローカル切替スイッチ
15 副術者用リモート/ローカル切替スイッチ
16 メモリ部接続切替スイッチ
17 術中録画用メモリ部
18 プロセッシング/スルー操作部
19a、19b 故障時切替スイッチ
20 処置具
21 録画確認用表示装置
A 主術者
B 副術者
C 補助者
P 患者
SP ステータスパネル
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
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