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明細書 :ハプティックインタフェース

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2016-218831 (P2016-218831A)
公開日 平成28年12月22日(2016.12.22)
発明の名称または考案の名称 ハプティックインタフェース
国際特許分類 G06F   3/01        (2006.01)
FI G06F 3/01 310A
G06F 3/01 310Z
請求項の数または発明の数 2
出願形態 OL
全頁数 6
出願番号 特願2015-104374 (P2015-104374)
出願日 平成27年5月22日(2015.5.22)
発明者または考案者 【氏名】小松崎 俊彦
出願人 【識別番号】504160781
【氏名又は名称】国立大学法人金沢大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100114074、【弁理士】、【氏名又は名称】大谷 嘉一
審査請求 未請求
テーマコード 5E555
Fターム 5E555AA11
5E555BA02
5E555BB02
5E555BC01
5E555DA24
5E555FA30
要約 【課題】外部磁場に応じて見かけ剛性を可変できるMREを用いた新規ハプティックインタフェースの提案を目的とする。
【解決手段】外部磁場に応じて見かけ剛性が変化する磁気粘弾性体と、前記磁気粘弾性体への変位力の負荷を伴う機器の操作入力手段と、前記磁気粘弾性体の変位に抗して外部磁場の印加量を可変及び制御する磁場制御手段と、を有することを特徴とする。
【選択図】 図1
特許請求の範囲 【請求項1】
外部磁場に応じて見かけ剛性が変化する磁気粘弾性体と、
前記磁気粘弾性体への変位力の負荷を伴う機器の操作入力手段と、
前記磁気粘弾性体の変位に抗して外部磁場の印加量を可変及び制御する磁場制御手段と、を有することを特徴とするハプティックインタフェース。
【請求項2】
前記磁気粘弾性体に負荷される変位力は、剪断力、圧縮力、引張力及びねじり力のうちいずれか1つ又はそれらの複合力であることを特徴とする請求項1記載のハプティックインタフェース。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、可変剛性機能性材料を利用したハプティックインタフェースに関する。
【背景技術】
【0002】
磁気粘弾性体(Magneto-rheological Elastomer)は外部磁場に応じて見かけ剛性が変化する機能性材料であり、例えば特許文献1に提案されている。
近年、電子機器の分野では利用者に皮膚感覚フィードバック信号を与えるハプティックインタフェース技術が検討されている。
そこで本発明者らは、この磁気粘弾性体(MRE)をハプティックインタフェースに利用できないか検討し本発明に至った。
【先行技術文献】
【0003】

【特許文献1】特開2013-181090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、外部磁場に応じて見かけ剛性を可変できるMREを用いた新規ハプティックインタフェースの提案を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るハプティックインタフェースは、外部磁場に応じて見かけ剛性が変化する磁気粘弾性体と、前記磁気粘弾性体への変位力の負荷を伴う機器の操作入力手段と、前記磁気粘弾性体の変位に抗して外部磁場の印加量を可変及び制御する磁場制御手段と、を有することを特徴とする。
ここで、前記磁気粘弾性体に負荷される変位力は、剪断力、圧縮力、引張力及びねじり力のうちいずれか1つ又はそれらの複合力であってよい。
【0006】
本発明において磁気粘弾性体は、外部磁場に応じて見かけ剛性が変化する機能性材料であれば各種材料を使用することができる。
例えば、特許文献1に記載の磁性粒子複合粘弾性体を利用することができる。
また、鉄粉等の磁性粒子をシリコンゴム等のエラストマーと複合化したもののみならず、各種ゲル基剤と複合化したものも利用できる。
【0007】
本発明において、操作入力手段とは各種機器の利用者が、その機器を操作するための入力手段であって、その入力操作に伴ってMREに変化を与えるものをいう。
例えばジョイステックのようなレバー方式、押圧操作するプッシュ方式等の各種方式が例として挙げられる。
【0008】
本発明において磁場制御手段とは、見かけ剛性の可変を目的にMREに付与する磁力の発生及びその磁力を制御する手段をいう。
例えば、電流を印加制御する鉄心型コイル等が例として挙げられる。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係るハプティックインタフェースは、機器の利用者への皮膚感覚フィードバック方法としてMREの見かけ剛性変化による操作力に対する抵抗力可変によるので、簡易的でかつ任意的に設定できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】MREの応答性の評価に用いた試験装置を示す。(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図を示す。
【図2】MRE応答性評価システムの例を示す。
【図3】(a)~(d)は電流出力パターンに対する抵抗力変化のグラフを示す。
【図4】MREユニットの構造例を示す。
【図5】圧縮変位型操作ユニットの例を示す。
【図6】圧縮変位型操作ユニットの第2の例を示す。
【図7】ねじれ変位型操作ユニットの例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1に示すMRE応答性評価試験機を用いて実験評価したので以下、説明する。
試験機は鉄心13aと鉄心13bとをコ字形状に連結した鉄心13aにコイル14を巻設し、磁気粘弾性体(MRE)12a,12bの間にプレート状の連結部材15を挟持した状態で、このMREの両側と鉄心13bの端部とを鉄心13cにて連結した。
これによりコイルに電流を印加すると、鉄心内に磁気的閉回路が形成され、MREに外部磁場が印加される。
連結部材15はスティック11とリンク連結され、スティックノブ11aを前後に操作すると、図1(b)に矢印で示すように連結部材15が前後に移動しMREに剪断力が加わる。
スティック11と連結部材15とのリンク連結はスティック11の前後傾斜操作を連結部材の前後水平移動に伝達するのが目的である。
図1に示した試験機では、ベース部材10から支持部16aを一対立設し、その間に回転軸16を介して回動自在にサブフレーム15bを一対形成し、このサブフレーム間に連結部材15の一端をシャフト15aで軸着した。
また、スティック11はスプリング17aにより、元の状態に復帰するようになっている。

【0012】
図1に示した試験機を用いて図2に示すような評価システムを構築した。
コイルに対して所定のパターンに合せて電流を印加した状態でスティック11を、リニアアクチュエーター等を用いて一定の速度で傾け、そのときの抵抗力変化を解析した。
図3(a)~(d)に電流の出力パターン1~4に対する抵抗力変化を測定したグラフを示す。
(a)パターン1は、スティックの傾斜開始後0.2~0.3秒の間に6A通電した。
(b)パターン2は、間に約0.3秒間6A通電した。
(c)パターン3は、始めに0.1秒間6A通電し、その後0.3秒間通電停止、0.2秒間6A通電した。
(d)パターン4は、0.1秒間隔で3回のパルス通電をした。
いずれの通電パターンにおいても、そのパルスに合せて抵抗力の変化が出現しており、MREをハプティックインタフェースに適用できることが確認できた。

【0013】
MREの変位応答性は剪断力のみならず、圧縮変位やねじり変位にも現れる。
図4にMREユニット20として製作した例を示す。
スティック21に連結した鉄心23の上部と下部とにリング状のMRE22a,22bを固定する。
鉄心23の廻りにはコイル24を配設する。
また、MRE22a,22bの外周部は第二の鉄心23a,23bで連結した。
本実施例ではハウジング25及び蓋体25a,25bを用いて内部に収容した例になっている。
このようなMREユニット20は、スティック21を左右前後に傾ける操作、下方に押し操作、さらにはスティック21を軸廻りに廻すねじり操作に対して、MREに外部磁場を印加すると圧縮変位、引張変位、ねじり変位応答が抵抗力変化として出現した。
このMREユニットの適用例を図5~7に示す。

【0014】
図5はスティック31の下端に十字形状のプレート体31aを連結し、このプレート体31aの各端部4ヶ所の下面側にMREユニット20をそれぞれ配置した例である。
プレート体31aは、スティック31の傾斜方向に合せて傾くようにベース部材30に設けた球面台座32と球体部32aとの球面関節構造になっている。
図6は図5と同様に圧縮型になっているが、スティック31が摺動台座33,34にてX-Y軸方向に傾くようになっており、その変位角をポテンションメータ40で検出するとともにシャフト41を介して作用杆37の両端の上下変位を、MREユニット20のスティック21に伝達する例である。
なお、シャフト41は支持部材35,36を介してポテンションメータ40と連結されている。
図7はシャフト41の回転をMREユニット20のスティック21のねじり変位として、直接的に連結した例である。
【符号の説明】
【0015】
10 ベース部材
11 スティック
11a ノブ
12a MRE
12b MRE
13 鉄心
14 コイル
15 連結部材
15a 連結軸
16 回転軸
20 MREユニット
22a MRE
22b MRE
23 鉄心
24 コイル
25 ハウジング
図面
【図1】
0
【図4】
1
【図5】
2
【図6】
3
【図7】
4
【図2】
5
【図3】
6