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明細書 :展開構造物、及び、展開構造物作成キット

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2014-185511 (P2014-185511A)
公開日 平成26年10月2日(2014.10.2)
発明の名称または考案の名称 展開構造物、及び、展開構造物作成キット
国際特許分類 E04B   1/344       (2006.01)
E04H  15/20        (2006.01)
B64G   1/22        (2006.01)
FI E04B 1/344 B
E04H 15/20 B
B64G 1/22
請求項の数または発明の数 11
出願形態 OL
全頁数 46
出願番号 特願2014-020612 (P2014-020612)
出願日 平成26年2月5日(2014.2.5)
優先権出願番号 2013032979
優先日 平成25年2月22日(2013.2.22)
優先権主張国 日本国(JP)
発明者または考案者 【氏名】吉中 進
【氏名】加藤 潤一
出願人 【識別番号】506122327
【氏名又は名称】公立大学法人大阪市立大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100156845、【弁理士】、【氏名又は名称】山田 威一郎
【識別番号】100124039、【弁理士】、【氏名又は名称】立花 顕治
【識別番号】100124431、【弁理士】、【氏名又は名称】田中 順也
【識別番号】100112896、【弁理士】、【氏名又は名称】松井 宏記
【識別番号】100179213、【弁理士】、【氏名又は名称】山下 未知子
審査請求 未請求
テーマコード 2E141
Fターム 2E141EE07
要約 【課題】本発明の目的は、張力部材の張力により展開状態が維持される展開構造物の内部空間をより有効に利用可能にすることである。
【解決手段】本発明の一側面に係る展開構造物は、矩形構造を有する複数の単位構造部を備える。複数の単位構造部の辺同士は連結されており、複数の単位構造部の各々は、各々の単位構造部の4つの辺を構成し、互いに可動するように端部同士が接合された4本の棒材と、矩形構造の2つの対角線方向に張力を発生させるように、各々の単位構造部に取り付けられる膜材と、を備える。そして、展開構造物は、各々の単位構造部が、矩形構造の2つの対角線方向に膜材から発生する張力のつり合いによって、展開した状態が維持されることで、複数の単位構造部により内部空間が形成されるように構成され、膜材の張力に抗して隣接する棒材間の角度を変化させることで、各々の単位構造部が折り畳み可能に構成される。
【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
矩形構造を有する複数の単位構造部を備え、
前記複数の単位構造部の辺同士は連結されており、
前記複数の単位構造部の各々は、
当該各々の単位構造部の4つの辺を構成し、互いに可動するように端部同士が接合された4本の棒材と、
前記矩形構造の2つの対角線方向に張力を発生させるように、当該各々の単位構造部に取り付けられる膜材と、を備え、
前記各々の単位構造部が、前記矩形構造の2つの対角線方向に前記膜材から発生する張力のつり合いによって、展開した状態が維持されることで、前記複数の単位構造部により内部空間が形成されるように構成され、
前記膜材の張力に抗して隣接する前記棒材間の角度を変化させることで、前記各々の単位構造部が折り畳み可能に構成される、
展開構造物。
【請求項2】
隣接する前記単位構造部において連結されている前記辺は、共通の前記棒材によって構成されている、
請求項1に記載の展開構造物。
【請求項3】
隣接する前記単位構造部において連結されている前記辺それぞれは別個の前記棒材によって構成され、
前記隣接する前記単位構造部の前記辺を構成する前記棒材を連結する連結部材を更に備える、
請求項1に記載の展開構造物。
【請求項4】
隣接する前記単位構造部において連結されている前記辺それぞれは別個の前記棒材によって構成され、
隣接する前記単位構造部の前記辺を構成する前記棒材は、互いに連結可能な形状に形成されている、
請求項1に記載の展開構造物。
【請求項5】
2つの前記棒材は、その端部同士を互いに可動するように接合されることで、屈折フレームを形成し、
3つ以上の前記屈折フレームは、その両端部をそれぞれ共有するように接合されることで、前記展開構造物の基本単位を形成し、
前記展開構造物は、1つ以上の前記基本単位が空間を充填するように配置される形状に構成され、
前記各々の単位構造部は、隣接する2つの屈折フレームにより構成される、
請求項1から4のいずれか1項に記載の展開構造物。
【請求項6】
前記膜材は、前記棒材の接合である4つの頂点に接続されることで、前記矩形構造の2つの対角線方向に張力を発生させる、
請求項1から5のいずれか1項に記載の展開構造物。
【請求項7】
前記膜材が更に前記棒材にも接続されることで、前記内部空間が密閉された、
請求項6に記載の展開構造物。
【請求項8】
前記膜材は、内部に空気を注入することで、又は、内部から空気を排出することで、発生させる張力の大きさを変化させることのできる二重膜構造を有する、
請求項1から7のいずれか1項に記載の展開構造物。
【請求項9】
前記棒材は、軸方向に貫通する貫通孔を有し、
前記棒材が互いに可動するように、前記棒材それぞれの貫通孔に挿通して、前記棒材の端部同士を接合する紐状の弾性部材、を更に備える、
請求項1から8のいずれか1項に記載の展開構造物。
【請求項10】
前記複数の単位構造部は、偶数個の三角形で覆われた閉曲面を構成し、
前記複数の単位構造部のそれぞれは、隣接する2つの三角形で構成される面に対応する、
請求項1から9のいずれか1項に記載の展開構造物。
【請求項11】
棒材と、
膜材と、を備える、
展開構造物を作成するための展開構造物作成キットであって、
前記棒材と前記膜材とにより作成される前記展開構造物は、
矩形構造を有する複数の単位構造部を備え、
互いに可動するように端部同士が接合された4つの前記棒材により、前記複数の単位構造部の各々の4つの辺が構成され、
前記矩形構造の2つの対角線方向に張力を発生させるように、前記複数の単位構造部の各々に前記膜材が取り付けられることで、
前記複数の単位構造部の各々が、前記矩形構造の2つの対角線方向に前記膜材から発生する張力のつり合いによって、展開した状態が維持されることで、前記複数の単位構造部により内部空間が形成されるように構成され、
前記膜材の張力に抗して隣接する前記棒材間の角度を変化させることで、前記複数の単位構造部の各々が折り畳み可能に構成される、
展開構造物作成キット。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、展開構造物の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
展開構造物は、展開することで広い空間を覆うことができ、小さく折り畳むことで可搬性を高めることができる構造(以下、このような構造を「展開構造」と称する)を有する。また、展開構造物は、一般的に、その展開及び折り畳みが容易にできるように設計されている。そのため、従来から、簡易のシェルタ、パビリオン用のテント、一時的なシェード屋根、宇宙空間で利用する構造物等に、展開構造物が利用されてきた。展開構造物の一例として、特許文献1~8及び非特許文献1に開示される構造物がある。
【先行技術文献】
【0003】

【特許文献1】特開2000-303720号公報
【特許文献2】特開2003-226299号公報
【特許文献3】特開2004-232291号公報
【特許文献4】特開2006-218893号公報
【特許文献5】特開2008-069617号公報
【特許文献6】特開2011-121416号公報
【特許文献7】特開2012-224992号公報
【特許文献8】特開2012-506351号公報
【0004】

【非特許文献1】Richard Liew、 "Novel Deployable Systems For Space Structures"、[online]、2004年4月、National University of Singapore、[2012年12月12日検索]、インターネット<http://www.eng.nus.edu.sg/civil/newsletter/apr2004/article11.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
展開構造物を展開した状態(以下、このような状態を「展開状態」と称する)で維持する方法として、非特許文献1に開示される方法がある。非特許文献1では、隣接する中間ジョイント同士がケーブルで繋がれ、上部ジョイントと下部ジョイントとがケーブル又は棒材で繋がれることで、その展開状態を維持する展開構造物が記載されている。ここで、上部ジョイントと下部ジョイントとをケーブルで繋いだ展開構造物を想定すると、当該展開構造物の展開状態は、展開構造を形成する棒材が張力部材としての各ケーブルから張力を受けることで、維持される。
【0006】
しかしながら、非特許文献1に記載される方法では、上部ジョイントと下部ジョイントとを繋ぎ、展開構造物の内部空間を通るケーブルの張力により、展開構造物における上下方向の展開状態が維持されている。そのため、展開構造物の展開状態を維持するための部材(ケーブル)が、展開構造物の内部空間に存在してしまうことになり、当該部材が存在する分、展開構造物の内部空間が有効に利用できなくなるという問題点があった。
【0007】
本発明は、一側面では、このような点を考慮してなされたものであり、その目的は、張力部材の張力により展開状態が維持される展開構造物において、その内部空間をより有効に利用可能にする技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
【0009】
すなわち、本発明の一側面に係る展開構造物は、矩形構造を有する複数の単位構造部を備える。当該複数の単位構造部の辺同士は連結されており、当該複数の単位構造部の各々は、当該各々の単位構造部の4つの辺を構成し、互いに可動するように端部同士が接合された4本の棒材と、前記矩形構造の2つの対角線方向に張力を発生させるように、当該各々の単位構造部に取り付けられる膜材と、を備える。そして、本発明の一側面に係る展開構造物は、前記各々の単位構造部が、前記矩形構造の2つの対角線方向に前記膜材から発生する張力のつり合いによって、展開した状態が維持されることで、前記複数の単位構造部により内部空間が形成されるように構成され、前記膜材の張力に抗して隣接する前記棒材間の角度を変化させることで、前記各々の単位構造部が折り畳み可能に構成される。
【0010】
上記構成によれば、本発明の一側面に係る展開構造物は、矩形構造を有し、その辺同士が連結されている複数の単位構造部により形成される。当該複数の単位構造部の各々の4つの辺は、互いに可動するように端部同士が接合された4本の棒材により形成され、当該複数の単位構造部の各々には、矩形構造の2つの対角線方向に張力を発生させるように、膜材が取り付けられる。そして、当該膜材から発生する張力のつり合いによって、本発明の一側面に係る展開構造物の展開した状態は維持され、当該膜材の張力に抗して隣接する棒材間の角度を変化させることで、本発明の一側面に係る展開構造物を折り畳むことができる。
【0011】
従って、本発明の一側面に係る展開構造物では、内部空間に存在する部材の張力ではなく、内部空間を形成する単位構造部に取り付けられる膜材から発生する張力によって、その展開した状態が維持される。そのため、上記構成によれば、張力部材の張力により展開状態が維持される展開構造物の内部空間がより有効に利用可能になる。
【0012】
また、上記展開構造物は、隣接する上記単位構造部において連結されている上記辺が、共通の上記棒材によって構成されてよい。当該構成によれば、展開構造物に用いる棒材の本数を少なくすることができるため、軽量化を図ることが可能になる。
【0013】
また、上記展開構造物の隣接する前記単位構造部において連結されている前記辺それぞれは別個の前記棒材によって構成されてもよい。そして、上記展開構造物は、前記隣接する前記単位構造部の前記辺を構成する前記棒材を連結する連結部材を更に備えてもよい。当該構成によれば、別個の棒材で形成される単位構造物を連結して展開構造物を形成することが可能になる。
【0014】
また、上記展開構造物の隣接する前記単位構造部において連結されている前記辺それぞれは別個の前記棒材によって構成されてもよい。そして、上記展開構造物は、隣接する前記単位構造部の前記辺を構成する前記棒材が、互いに連結可能な形状に形成されてもよい。当該構成によれば、別個の棒材で形成される単位構造物を連結して展開構造物を形成することが可能になる。
【0015】
また、上記展開構造物の2つの上記棒材は、その端部同士を互いに可動するように接合されることで、屈折フレームを形成してもよい。また、3つ以上の当該屈折フレームは、その両端部をそれぞれ共有するように接合されることで、上記展開構造物の基本単位を形成してもよい。そして、上記展開構造物は、1つ以上の当該基本単位が空間を充填するように配置された形状に構成されてもよく、上記各々の単位構造部は、隣接する2つの当該屈折フレームにより構成されてもよい。当該構成によれば、基本単位を基準として展開構造物の形状を構成できるようになるため、容易に展開構造物を拡大し、又は、縮小することができるようになる。
【0016】
また、上記展開構造物の上記膜材は、上記棒材の接合である4つの頂点に接続されることで、上記矩形構造の2つの対角線方向に張力を発生させてもよい。当該構成によれば、矩形構造の2つの対角線方向に張力が発生するように膜材を単位構造部に張る場合に、容易に膜材を張ることができる。
【0017】
また、上記展開構造物の上記膜材が更に上記棒材にも接続されることで、上記内部構造が密閉されてもよい。当該構成によれば、展開構造物の内部を密閉空間にすることが可能になる。
【0018】
また、上記展開構造物の上記膜材は、内部に空気を注入することで、又は、内部から空気を排出することで、発生させる張力の大きさを変化させることのできる二重膜構造を有してもよい。当該構成によれば、膜材内部の空気を出し入れすることで、展開構造物の展開した状態を維持する張力の大きさを変化させて、展開構造物の展開及び折り畳みを操作することが可能になる。
【0019】
また、上記展開構造物の上記棒材は軸方向に貫通する貫通孔を有してもよい。そして、上記展開構造物は、当該棒材が互いに可動するように、当該棒材それぞれの貫通孔に挿通して、当該棒材の端部同士を接合する紐状の弾性部材、を更に備えてもよい。当該構成によれば、弾性部材で棒材同士が接合されるため、展開構造物を折り畳む際に、この展開構造物に含まれる棒材の間の長さを調節することが可能になる。これによって、展開構造物をよりコンパクトに折り畳むことが可能になる。
【0020】
上記展開構造物の上記複数の単位構造部は、偶数個の三角形で覆われた閉曲面を構成してもよい。そして、上記展開構造物の上記複数の単位構造部のそれぞれは、隣接する2つの三角形で構成される面に対応してもよい。当該構成によれば、様々な形状の展開構造物を形成することが可能になる。
【0021】
また、本発明の一側面に係る展開構造物を作成するための展開構造物作成キットは、棒材と、膜材とを備える。そして、前記棒材と前記膜材とにより作成される前記展開構造物は、矩形構造を有する複数の単位構造部を備え、互いに可動するように端部同士が接合された4つの前記棒材により、前記複数の単位構造部の各々の4つの辺が構成され、前記矩形構造の2つの対角線方向に張力を発生させるように、前記複数の単位構造部の各々に前記膜材が取り付けられることで、前記複数の単位構造部の各々が、前記矩形構造の2つの対角線方向に前記膜材から発生する張力のつり合いによって、展開した状態が維持されることで、前記複数の単位構造部により内部空間が形成されるように構成され、前記膜材の張力に抗して隣接する前記棒材間の角度を変化させることで、前記複数の単位構造部の各々が折り畳み可能に構成される。当該構成によれば、張力部材の張力により展開状態が維持される展開構造物の内部空間がより有効に利用可能になる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、張力部材の張力により展開状態が維持される展開構造物の内部空間がより有効に利用可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、実施の形態に係る展開構造物を例示する。
【図2】図2は、実施の形態に係る展開構造物の一部(屈折フレーム)を例示する。
【図3】図3は、実施の形態に係る展開構造物の接合部を例示する。
【図4A】図4Aは、実施の形態に係る3つの屈折フレームが連結された状態を例示する斜視図である。
【図4B】図4Bは、実施の形態に係る3つの屈折フレームが連結された状態を例示する正面図である。
【図4C】図4Cは、実施の形態に係る3つの屈折フレームが連結された状態を例示する背面図である。
【図4D】図4Dは、実施の形態に係る3つの屈折フレームが連結された状態を例示する平面図である。
【図4E】図4Eは、実施の形態に係る3つの屈折フレームが連結された状態を例示する右側面図である。
【図5A】図5Aは、実施の形態に係る展開構造物の膜材が接続される状態を例示する。
【図5B】図5Bは、実施の形態に係る単位構造部を例示する。
【図6A】図6Aは、実施の形態に係る展開構造物を例示する正面図である。
【図6B】図6Bは、実施の形態に係る展開構造物を例示する背面図である。
【図6C】図6Cは、実施の形態に係る展開構造物を例示する平面図である。
【図6D】図6Dは、実施の形態に係る展開構造物を例示する右側面図である。
【図7】図7は、実施の形態に係る展開構造物の膜材から与えられる張力の状態を例示する。
【図8A】図8Aは、実施の形態に係る展開構造物の接合部に与えられる張力の状態を例示する。
【図8B】図8Bは、実施の形態に係る展開構造物の接合部に与えられる張力の状態を例示する。
【図9A】図9Aは、実施の形態に係る展開構造物の接合部に与えられる張力の状態を例示する。
【図9B】図9Bは、実施の形態に係る展開構造物の接合部に与えられる張力の状態を例示する。
【図10】図10は、実施の形態に係る展開構造物の折り畳み方の一例を示す。
【図11】図11は、実施の形態に係る展開構造物の折り畳み方の一例を示す。
【図12A】図12Aは、単位構造部の他の例を示す。
【図12B】図12Bは、単位構造部の他の例を示す。
【図12C】図12Cは、単位構造部の他の例を示す。
【図13A】図13Aは、展開構造物の他の例を示す斜視図である。
【図13B】図13Bは、展開構造物の他の例を示す平面図である。
【図14A】図14Aは、展開構造物の他の例を示す斜視図である。
【図14B】図14Bは、展開構造物の他の例を示す平面図である。
【図15】図15は、展開構造物の他の例を示す。
【図16】図16は、展開構造物の他の例を示す。
【図17】図17は、展開構造物の他の例を示す。
【図18】図18は、展開構造物の他の例を示す。
【図19】図19は、展開構造物の他の例を示す。
【図20A】図20Aは、隣接する単位構造部の棒材を連結する方法の一例を示す。
【図20B】図20Bは、隣接する単位構造部の棒材を連結する方法の一例を示す。
【図21A】図21Aは、隣接する単位構造部の棒材を連結する方法の一例を示す。
【図21B】図21Bは、隣接する単位構造部の棒材を連結する方法の一例を示す。
【図22A】図22Aは、隣接する単位構造部の棒材を連結する方法の一例を示す。
【図22B】図22Bは、隣接する単位構造部の棒材を連結する方法の一例を示す。
【図22C】図22Cは、隣接する単位構造部の棒材を連結する方法の一例を示す。
【図22D】図22Dは、隣接する単位構造部の棒材を連結する方法の一例を示す。
【図22E】図22Eは、隣接する単位構造部の棒材を連結する方法の一例を示す。
【図23A】図23Aは、展開構造物の接合部の他の例を示す。
【図23B】図23Bは、展開構造物の接合部の他の例を示す。
【図23C】図23Cは、展開構造物の接合部の他の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。ただし、以下で説明する本実施形態は、あらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形が行われてもよい。つまり、本発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。

【0025】
§1 構成例
図1は、本実施形態に係る展開構造物1を例示する。図1は、展開した状態における展開構造物1を例示しており、図1で例示される展開構造物1は、棒材11で双三角錐状に組み立てられている。ただし、展開構造物1の骨組みの形状は、後述するとおり、双三角錐状に限定されず、実施の形態に応じて、適宜、決定されてよい。

【0026】
なお、図1に示されるように、展開構造物1は、展開することで、全体の大きさを拡大させて、広い内部空間を形成することができる。また、展開構造物1は、後述するように、折り畳むことで、全体の大きさを縮小させて、コンパクトに収納可能な状態になる。

【0027】
このような本実施形態に係る展開構造物1は、矩形構造を有する複数の単位構造部2を備えている。図1で例示される展開構造物1では、双三角錐において上下方向(図のz軸方向)の2つの面で形成される部分が1つの単位構造部2に対応する。すなわち、図1で例示される展開構造物1は、紙面の裏側に1つの単位構造部2が隠れているが、3つの単位構造部2を備える。ただし、展開構造物1が備える単位構造部2の数は、3つに限定されず、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。

【0028】
そして、本実施形態に係る展開構造物1において、当該複数の単位構造部2の辺同士は連結されている。具体的には、当該複数の単位構造部2のうち、互いに隣接する単位構造部2は辺同士で連結される。

【0029】
ここで、当該複数の単位構造部2の各々は、当該各々の単位構造部2の4つの辺を構成し、互いに可動するように端部同士が接合部10で接合された4本の棒材11と、矩形構造の2つの対角線方向に張力を発生させるように、当該各々の単位構造部2に取り付けられる膜材12と、を備える。

【0030】
更に、展開構造物1は、矩形構造の2つの対角線方向に膜材12から発生する張力のつり合いによって、各々の単位構造部2の展開した状態が維持されることで、当該複数の単位構造部2により内部空間が形成されるように、構成される。また、展開構造物1は、膜材12の張力に抗して隣接する棒材11間の角度を変化させることで、各々の単位構造部2が折り畳み可能に構成される。

【0031】
これにより、本実施形態に係る展開構造物1では、内部空間に存在する部材の張力ではなく、内部空間を形成する単位構造部2に張り付けられた膜材12から発生する張力により、その展開状態が維持される。そのため、本実施形態によれば、張力部材の張力により展開状態が維持される展開構造物の内部空間がより有効に利用可能になる。

【0032】
なお、図1で示されるように、本実施形態では、隣接する単位構造部2において連結されている辺は、別々の棒材によって構成されてもよいが、共通する棒材11によって構成されている。これにより、展開構造物1に用いる棒材11の本数を少なくすることができるため、軽量化を図ることが可能になる。

【0033】
また、棒材11の種類は、実施の形態に応じて、適宜、決定されてよい。棒材11には、例えば、金属パイプ、樹脂パイプ等が用いられてよい。なお、展開構造物1の展開状態は、膜材12の張力により維持されるため、棒材11は、比較的に軽量であることが好ましい。そして、棒材11の長さも、実施の形態に応じて、適宜、決定されてよい。展開構造物1が展開及び折り畳み可能な程度に、棒材11の長さは、それぞれ、異なっていてもよい。

【0034】
また、膜材12は、伸縮性を有し、単位構造部2の矩形構造の2つの対角線方向に張力を発生させることのできる部材である。膜材12の種類は、実施の形態に応じて、適宜、決定されてよい。膜材12には、例えば、2ウェイストレッチの布、ゴム、フィルム等が用いられてよい。なお、緊急避難具、避難シェルタ等、展開構造物1の用途に応じて、不燃性、撥水性、防水性等の性質を有する膜材12が用いられてよい。

【0035】
なお、本実施形態に係る展開構造物1の構造は、以下で説明する屈折フレームという単位を用いることで、容易に理解することが可能になる。そこで、展開構造物1の構造を説明するために、まず、屈折フレームを説明する。なお、以下の説明は、展開構造物1の構造の一部として屈折フレームと称する構造を捉えることが可能であることを示すに留まり、展開構造物1が必ず屈折フレームから構成されなければならないということを示すものではない。

【0036】
図2は、本実施形態に係る展開構造物1の一部である屈折フレーム3を例示する。屈折フレーム3は、2つの棒材11が、その端部同士を互いに可動するように接合部10で接合されることで、形成される。接合部10は、展開構造物1を展開又は折り畳む際に、接合される2つの棒材11がそれぞれ可動できるジョイントであればよい。接合部10の例として、例えば、カルダンジョイント等の自在継手、及び、可動ジョイントを挙げることができる。本実施形態では、接合部10として、図3に示されるような構造が用いられる。

【0037】
図3は、本実施形態に係る接合部10を例示する。本実施形態に係る接合部10は、図3に示されるように、ボルト100、ばね座金101、平座金102、棒材11の端部に設けられた開口部103、及び、ナット104を含む。本実施形態では、2つの棒材11の端部には、それぞれ、開口部103が設けられている。そして、当該2つの棒材11の開口部103それぞれを通って、当該2つの棒材11が可動できる程度に、ボルト100とナット104で締結することで、当該2つの棒材11は接合される。なお、ボルト100及び開口部103並びにナット104及び開口部103の間にはそれぞれ、開口部103に近い順に、ボルト100とナット104との緩みを防止するための平座金102とばね座金101とがはめられている。

【0038】
このような屈折フレーム3を3つ、その両端部をそれぞれ共有するように接合することで、展開構造物1の骨組みを形成することができる。図4A~4Eは、3つの屈折フレームが接合された状態を例示する。

【0039】
図4Aは、3つの屈折フレーム3が連結された状態を例示する斜視図である。図4Bは、3つの屈折フレーム3が連結された状態を例示する正面図である。図4Cは、3つの屈折フレーム3が連結された状態を例示する背面図である。図4Dは、3つの屈折フレーム3が連結された状態を例示する平面図である。図4Eは、3つの屈折フレーム3が連結された状態を例示する右側面図である。

【0040】
図4A~4Eでは、3つの屈折フレーム3が共有する2つの接合部10(両端部)を通る軸(図4A中の点線)がz軸として描かれている。また、図4A~4Eでは、3つの屈折フレーム3つのうちの1つの屈折フレーム3(図4B及び4C中で点線と重なっている屈折フレーム3)を通る軸がx軸として描かれている。そのため、展開構造物1の骨組みは、図4A~4Eにおいて、x軸に関して対称な図形として描かれている。従って、図4Eでは、x軸の正の方向に存在する屈折フレーム3は、紙面の奥側に存在する屈折フレーム3と重なっており、1つの屈折フレーム3が図面上に表れていない。

【0041】
図5Aは、図4A~4Eで例示した展開構造物1の骨組みに膜材12を張る様子を例示する。このように接合した屈折フレーム3の間に膜材12を張ることで、展開構造物1を構成することができる。すなわち、隣接する2つの屈折フレーム3を単位構造部2の骨組みとして扱い、当該単位構造部2の骨組みに膜材12を張ることで、展開構造物1を構成することができる。

【0042】
図5Bは、単位構造部2を例示する。膜材12は、単位構造部2の矩形構造の2つの対角線方向に張力を発生させるように、当該単位構造部2に取り付けられる。本実施形態では、膜材12は、当該矩形構造の2つの対角線方向に張力を発生させるように、棒材11の接合である4つの頂点(接合部10)に接続される。

【0043】
また、本実施形態では、膜材12は、展開構造物1の内部空間を密閉するように、棒材11にも接続される。膜材12は、例えば、展開構造物1の内部空間を密閉するように、単位構造部2の4つの辺(棒材11)全域にわたって接続される。膜材12及び接合部10並びに膜材12及び棒材11を接続する部材は、特に限定されず、実施の形態に応じて、適宜、決定されてよい。このようにすることで、展開構造物1の内部を密閉空間にすることができる。これにより、例えば、不燃性、撥水性、防水性等の性質を有する膜材12が用いられている場合、展開構造物1を緊急用の浮き具として利用することが可能になる。

【0044】
図1で例示される展開構造物1は、このようにして構成される。なお、図6A~6Dは、展開構造物1の構造を例示する。具体的には、図6Aは、展開構造物1の構造を例示する正面図である。図6Bは、展開構造物1の構造を例示する背面図である。図6Cは、展開構造物1の構造を例示する平面図である。また、図6Dは、展開構造物1の構造を例示する右側面図である。図6A~6Dで示される展開構造物1は、それぞれ、図4B~4Eで示される骨組みに対応する。

【0045】
なお、図6A及び6Dでは、紙面手前側に存在する膜材12により、紙面奥側に存在する2つの単位構造部2が隠れている。また、図6Bでは、紙面手前側に存在する2つの膜材12により、紙面奥側に存在する1つの単位構造部2が隠れている。

【0046】
§2 動作例
<張力のつり合いについて>
展開構造物1は、膜材12から発生する張力のつり合いによって、その展開状態が維持される。そして、膜材12の張力に抗して隣接する棒材11間の角度を変化させることで、展開構造物1を折り畳むことができる。この点について、以下、説明する。

【0047】
図7は、展開構造物1が展開した状態で、n番目の単位構造部2において膜材12から発生する張力Tz1(n)、Tz2(n)、Txy1(n)、及び、Txy2(n)の状態を例示する。ここで、本実施形態では、3つの単位構造部2が存在する。そのため、本実施形態では、nには、1~3のいずれかの値が入る。

【0048】
なお、図7~後述する図11まで、z軸の上側、中間、及び、下側に存在する接合部10をそれぞれ、区別するために、接合部10A、10B、及び、10Cと表記する。また、z軸の上側及び下側に存在する棒材11をそれぞれ、区別するために、棒材11A及び棒材11Bと表記する。

【0049】
図7で示されるTz1(n)及びTz2(n)は、単位構造部2の有する矩形構造の2つの対角線方向のうち、互いに対向する接合部10Aと接合部10Bとの間を結ぶ対角線の方向に発生する張力を示す。具体的には、Tz1(n)は、上方に存在する接合部10Aに対してz軸の負方向(下向き)に作用する張力を示す。また、Tz2(n)は、下方に存在する接合部10Bに対してz軸の正方向(上向き)に作用する張力を示す。

【0050】
図8A及び8Bは、接合部10Aに作用する張力Tz1(n)の詳細な状態を例示する。図8Aに示されるように、接合部10Aに作用する張力Tz1(n)は、水平方向(xy軸の方向)の分力Tz1H(n)と鉛直方向(z軸方向)の分力Tz1V(n)とに分けることができる。

【0051】
ここで、展開構造物1の展開した状態が維持される場合、各膜材12から発生する張力Tz1(n)の水平方向の分力Tz1H(n)は、それぞれつり合うため、その合力は0となる。一方、各膜材12から発生する張力Tz1(n)の鉛直方向の分力Tz1V(n)の合力Σnz1V(n)は、図8Bに示されるように、各棒材11Aの軸力として分力され、それぞれPum(n)の圧縮力として各棒材11Aに伝達される。

【0052】
なお、接合部10Bに作用するTz2(n)についても、Tz1(n)と同様に説明可能である。すなわち、接合部10Bに作用するTz2(n)は、水平方向の分力Tz2H(n)と鉛直方向の分力Tz2V(n)とに分けることができる。そして、各膜材12から発生する張力Tz2(n)の水平方向の分力Tz2H(n)は、それぞれつり合うために、その合力は0となる。一方、各膜材12から発生する張力Tz2(n)の鉛直方向の分力Tz2V(n)の合力Σnz2V(n)は、各棒材11Bの軸力として分力され、それぞれPlm(n)の圧縮力として各棒材11Bに伝達される。

【0053】
また、図7で示されるTxy1(n)及びTxy2(n)は、単位構造部2の有する矩形構造の2つの対角線方向のうち、互いに対向する2つの接合部10Cの間を結ぶ対角線の方向に発生する張力を示す。具体的には、Txy1(n)は、単位構造部2を正面から見た場合(図7で示される状態)に右側に存在する接合部10Cに対して左方向に作用する張力を示す。また、Txy2(n)は、左側に存在する接合部10Cに対して右方向に作用する張力を示す。Txy1(n)及びTxy2(n)は、共に、xy平面に対して水平に働く張力である。

【0054】
図9A及び図9Bは、接合部10Cに作用する張力の詳細な状態を例示する。図9Aに示されるように、接合部10Cに作用する張力Txy1(n)は、xy平面上において接合部10Cから接合部10A(又は接合部10B)に向いた方向の分力Txy1R(n)と、当該方向に垂直な方向の分力Txy1T(n)と、に分けることができる。なお、xy平面上において接合部10Cから接合部10A(又は接合部10B)に向いた方向を、以下では、「中心方向」と称する。

【0055】
ここで、当該n番目の単位構造部2の膜材12から発生する張力Txy1(n)が作用する接合部10Cには、当該接合部10Cを共有する、隣接するn+1番目の単位構造部2の膜材12から発生する張力Txy2(n+1)が作用する。そして、このTxy2(n+1)も、Txy1(n)と同様に、中心方向の分力Txy2R(n+1)と、当該中心方向に垂直な方向の分力Txy2T(n+1)と、に分けることができる。なお、便宜上、隣接する単位構造部2の番号として「n+1」の表記を用いるが、n=3の場合、「n+1」は「1」を示す。

【0056】
展開構造物1の展開した状態が維持される場合、中心方向に垂直な方向の分力Txy1T(n)とTxy2T(n+1)とは、つり合うことで、その合力は0となる。一方、中心方向の分力Txy1R(n)とTxy2R(n+1)との合力は、当該隣接する単位構造部2で共有する棒材11A及び棒材11Bそれぞれの軸力として分力され、それぞれPmu(n)の圧縮力として当該棒材11Aに、Pml(n)の圧縮力として当該棒材11Bに伝達される。

【0057】
このように、各棒材11Aには、接合部10Aから伝達されるPum(n)と接合部10Cから伝達されるPmu(n)とが作用する。また、各棒材11Bには、接合部10Bから伝達されるPlm(n)と接合部10Cから伝達されるPml(n)とが作用する。

【0058】
そして、各棒材11Aに伝達されるPum(n)とPmu(n)とがつり合い、各棒材11Bに伝達されるPlm(n)とPml(n)とがつり合うことで、本実施形態に係る展開構造物1の展開状態が維持される。なお、本実施形態では、棒材11A及び11Bは、当該力のつり合いに影響を与えず、展開構造物1が展開した状態を維持できる程度の重さであると想定されている。

【0059】
一方、膜材12の張力に抗して隣接する棒材11間の角度を変化させ、このような各棒材11A及び11Bに伝達される力のつり合いを崩すことで、展開構造物1を折り畳むことができる。本実施形態に係る展開構造物1を折り畳む方法として、例えば、以下の2つの方法がある。

【0060】
<第1の折り畳み方>
図10は、展開構造物1の折り畳み方の一例を示す(第1の折り畳み方)。第1の折り畳み方では、展開構造物1の上側に存在する接合部10Aが内側に押し込まれることで、展開構造物1が折り畳まれる。なお、第1の折り畳み方における展開構造物1の折り畳まれる方向を、以下では、展開構造物1の折り畳み方向とも称する。図10は、展開構造物1の折り畳み方向がz軸(図中の点線)に沿う方向である例を示す。

【0061】
このケースでは、(i)の状態から(iii)の状態になるにつれて、膜材12は水平方向に引き伸ばされるため、各接合部10Cに作用する張力Txy1(n)及びTxy2(n)は大きくなる。そのため、例えば、接合部10Aに対してz軸の負の方向に力を加えることで、展開構造物1を(i)の状態から(iii)の状態にすることができる。

【0062】
一方、(iii)の状態から(v)の状態になるにつれて、膜材12は、元の長さの状態に戻るため、膜材12に加えられた力は解放されていく。そのため、特に力を加えなくても、展開構造物1を(iii)の状態から(v)の状態にすることができる。

【0063】
なお、この第1の折り畳み方で展開構造物1を折り畳む場合、(iii)の状態になれる程度に膜材12が伸びることができることを前提とする。本実施形態では、膜材12として、2倍程度の長さにまで弾性変形可能な膜材が利用されることを想定している。

【0064】
<第2の折り畳み方>
図11は、展開構造物1の折り畳み方の一例を示す(第2の折り畳み方)。第2の折り畳み方では、第1の折り畳み方に係る折り畳み方向と垂直となる方向に、中間に位置する接合部10Cを移動させて、1つの箇所にまとめることで、展開構造物1が折り畳まれる。(i)から(iii)の間では、紙面上、左側に存在する接合部10Cが手前側に存在する接合部10C付近の位置まで移動させられている。また、(iii)から(v)の間では、紙面上、奥側に存在する接合部10Cが手前側に存在する接合部10C付近の位置まで移動させられている。これら接合部10Cを移動する順序は、特に限定されない。2つの接合部10Cのうちどちらを先に移動させてもよいし、同時に移動させてもよい。

【0065】
第2の折り畳み方では、(i)の状態から(iii)の状態になるにつれて、接合部10A及び接合部10Bそれぞれに働く水平方向の力のつり合いが崩れていく。そのため、(v)の状態では、図11で示されるように、接合部10A及び接合部10Bはそれぞれ、元の位置から移動し、互いに近づいた状態になり、展開構造物1が折り畳まれた状態になる。

【0066】
なお、第1の折り畳み方及び第2の折り畳み方では、それぞれ(v)の状態が、展開構造物1の折り畳みが完了した状態として取り扱われている。しかしながら、図10及び11で例示される折り畳み方の途中の状態である(iii)又は(iv)の状態が、展開構造物1の折り畳みが完了した状態として取り扱われてもよい。

【0067】
<まとめ>
本実施形態に係る展開構造物1では、このように構成されることで、内部空間に存在する部材の張力ではなく、内部空間を形成する単位構造部2に張り付けられる膜材12から発生する張力により、その展開状態が維持される。そのため、本実施形態によれば、張力部材の張力により展開状態が維持される展開構造物の内部空間がより有効に利用可能になる。

【0068】
本実施形態に係る展開構造物1は、棒材11と膜材12とにより、閉空間を形成する。そして、膜材12から発生する張力のつり合いによって展開構造物1の展開状態は維持されるため、当該展開構造物1は、多少変形させられても、元の形状に戻ることができる。そのため、ゴム等の耐衝撃性、耐水性の高い素材が膜材12に用いられることで、洪水、高波等の水害時に展開可能な浮遊式の緊急避難具として本実施形態に係る展開構造物1を用いることができる。

【0069】
また、膜材12は、矩形構造の2つの対角線方向に引っ張られるため、HPシェル状に展開される。そのため、本実施形態に係る展開構造物1は、デザイン性に優れた空間を創出することができ、パビリオンとして用いることが可能である。

【0070】
また、本実施形態に係る展開構造物1は多面体構造を有するため、展開構造物1を結晶構造のように連結させることで、システムトラスを形成することが可能である。そのため、本実施形態に係る展開構造物1を用いることで、建築物の日除け屋根等の比較的強度を要求されない屋根を構築することが可能である。

【0071】
また、本実施形態に係る展開構造物1は、自重で展開する構造物とは異なるため、宇宙空間でも利用することが可能である。すなわち、宇宙空間における展開構造シェルタ、展開モジュールとして、展開構造物1を利用することが可能である。

【0072】
§3 他の例
以上、本発明の実施形態を詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。

【0073】
<単位構造部について>
図12A~Cは、単位構造部2(膜材12)の他の例を示す。単位構造部2に用いられる膜材12は、矩形構造の2つの対角線方向に張力を発生させるように、当該単位構造部2に張られればよい。そのため、例えば、図12Aに示される膜材12Aのように、膜材12は、棒材11に接続されていなくてもよい。また、図12Bに示される膜材12Bのように、膜材12は、棒材11の4つの頂点(接合部10)に接続されていなくてもよい。

【0074】
また、図12Cに示される膜材12Cのように、膜材12は、内部に空気を注入することで、又は、内部から空気を排出することで、発生させる張力の大きさを変化させることのできる二重膜構造を有してもよい。このようにすれば、膜材12Cの内部の空気を出し入れすることで、展開構造物1の展開した状態を維持する張力の大きさを変化させて、展開構造物1の展開及び折り畳みを操作することが可能になる。そして、この場合、展開構造物1は、膜材12Cに自動的に空気を注入し、かつ、排出する機構を更に備えることで、自動的に展開、及び、折り畳みが可能に構成されてよい。このような機構は、例えば、それぞれ機械制御される空気弁と空気入れとで、実現される。

【0075】
<屈折フレームの本数について>
図13A及び13B並びに図14A及び14Bは、展開構造物1の他の例を示す。本実施形態では、屈折フレームを3本利用して形成される展開構造物1が例示されている。しかしながら、屈折フレームの本数は、特に限定されず、実施の形態に応じて、適宜、決定されてよい。

【0076】
例えば、図13A及び13Bは、4本の屈折フレームを利用した展開構造物1Aを例示する。展開構造物1Aは、4本の屈折フレームがその両端をそれぞれ共有するように接合されることで、4つの単位構造部を有するように構成されている。なお、展開構造物1Aの骨組みは、4本の屈折フレームがそれぞれ90度又は凡そ90度間隔で配置されており、正八面体状又は正八面体に類似の形状に形成されている。

【0077】
また、例えば、図14A及び14Bは、6本の屈折フレームを利用した展開構造物1Bを例示する。展開構造物1Bは、6本の屈折フレームがその両端をそれぞれ共有するように接合されることで、6つの単位構造部を有するように構成されている。なお、展開構造物1Bの骨組みは、6本の屈折フレームがそれぞれ60度又は凡そ60度間隔で配置されており、双六角錐状に形成されている。

【0078】
<基本単位と展開構造物>
また、本実施形態で図4A~4Eを用いて例示した展開構造物1の骨組み、図13A及び13Bで例示した展開構造物1Aの骨組み、並びに、図14A及び14Bで例示した展開構造物1Bの骨組みは、展開構造物の基本単位として捉えられてもよい。そして、展開構造物1の形状は、1つ以上の当該基本単位が空間を充填するように配置されることで、形成されてよい。以下では、展開構造物1Aの骨組みを基本単位として用いた例を説明する。なお、図15~図18では、折り畳み方向がx軸、y軸、及び、z軸を向いた展開構造物1Aの骨組みをそれぞれ基本単位Ux、Uy、及び、Uzと記載する。

【0079】
図15は、展開構造物1の他の例として、一方向(図中のy軸方向)に拡大可能な展開構造物1Cを例示する。展開構造物1Cの形状は、基本単位UxとUzとを交互に連結することで、形成される。連結させる基本単位Ux及びUzの数は、特に限定されず、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。図15に示されるように、当該展開構造物1Cは、連結する基本単位の数を増やすことで、一方向(y軸方向)に自在に拡大することができる。

【0080】
ここで、隣接する2つの屈折フレーム3に囲まれる面は展開構造物1Cの外周部と内部とにそれぞれ存在する。例えば、展開構造物1Cでは、基本単位UxとUzとがy軸方向に交互に連結されていくため、基本単位UxとUzとの連結した部分の面であって、y軸に垂直になる当該面は、展開構造物1Cの内部に隠れてしまう。このような面に膜材12を張り付けて単位構造部2として扱うと、展開構造物1Cの内部空間が膜材12により区切られてしまうことになる。そのため、このような面は、単位構造部2として取り扱われず、膜材12を張られなくてよい。なお、この場合、展開構造物1Cの外周部に存在する面、例えば、x軸又はz軸に垂直になる面に取り付けられる膜材12の張力によって、その展開状態が維持されるように、展開構造物1Cは構成されればよい。

【0081】
図16は、展開構造物1の他の例として、平面上で(2方向に)拡大可能な展開構造物1Dを例示する。展開構造物1Dの形状は、同じ折り畳み方向に向けた複数の基本単位を平面上で連結することで、形成される。連結させる基本単位の数は、特に限定されず、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。図16に示されるように、当該展開構造物1Dは、連結する基本単位の数を増やすことで、平面上で(2方向に)自在に拡大することができる。

【0082】
図17は、展開構造物1の他の例として、3次元空間上で(3方向に)拡大可能な展開構造物1Eを例示する。展開構造物1Eの形状は、xy平面に基本単位Uzを並べて、隣接する基本単位Uzのy軸方向の間に基本単位Uxを配置し、隣接する基本単位Uzのx軸方向の間に基本単位Uyを配置した平面構造をz軸方向に単位構造の半個分ずらして重ねていくことで、形成される。連結させる基本単位の数は、特に限定されず、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。図17に示されるように、当該展開構造物1Eは、連結する基本単位の数を増やすことで、3次元空間上で(3方向に)自在に拡大することができる。

【0083】
図18は、展開構造物1の他の例として、3次元空間上で(3方向に)拡大可能な展開構造物1Fを例示する。展開構造物1Fの形状は、折り畳み方向の軸を水平方向に120度ずつずらした3つの基本単位を連結することで、形成される。この3つの基本単位で形成される展開構造物1Fは、水平な方向に連結することで、平面構造を形成することができる。また、このように形成される平面構造は、展開構造物1F半個分ずらして、各基本単位の折り畳み方向の軸とは垂直な方向に、複数個連結することができる。従って、図18で示される当該展開構造物1Fを用いれば、3次元空間上で(3方向に)自在に拡大することができる構造物を形成することができる。

【0084】
展開構造物1C~1Fで例示した連結方法を利用すれば、任意の形状の展開構造物1を形成することが可能である。すなわち、空間を充填するように上記基本単位を任意の形状に配置することで、当該任意の形状の展開構造物1を形成することが可能である。これにより、様々な用途に合わせて、展開構造物1の形状を形成することができる。例えば、被災地、戦地、紛争地域等での簡易シェルタとして用いることができるように、本実施形態に係る展開構造物1の形状を形成することができる。

【0085】
なお、これら展開構造物1A~1Fは、第1の折り畳み方及び第2の折り畳み方のいずれかを部分毎に適宜適用されることで、折り畳まれる。例えば、y軸方向に第2の折り畳み方を適用することで、展開構造物1Cを折り畳むことが可能である。

【0086】
<展開構造物の形状>
上記では、空間を充填するように1つ以上の基本単位を配置することで、展開構造物1が形成可能であることを説明した。しかしながら、展開構造物1を形成する方法は、このような方法に限らず、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。例えば、展開構造物1は、複数の単位構造部2によって偶数個の三角形で覆われた閉曲面に形成されてもよい。この場合、隣接する2つの三角形で形成される四角形の面が各単位構造部2に対応する。このような方法でも上記展開構造物1A~1Fを形成することができる。また、この方法によって、図19で例示されるような展開構造物1Gが形成されてもよい。

【0087】
図19は、展開構造物1の他の例として、正20面体に形成された展開構造物1Gを例示する。図19で例示されるように、展開構造物1Gは20個の三角形で覆われた閉曲面(正20面体)に形成されており、各単位構造部2は隣接する三角形で形成された四角形の面に対応している。すなわち、この展開構造物1Gは、10個の単位構造部2によって構成されている。このように、偶数個の三角形で覆われる閉曲面を構成し、構成した閉曲面に含まれる隣接する三角形を個々の単位構造部2に対応させることで、展開構造物1は形成されてもよい。これによって、さまざまな形状の展開構造物1を形成することが可能である。

【0088】
<隣接する単位構造部の連結>
上記実施形態に係る展開構造物1に含まれる隣接する単位構造部2において連結されている辺は共通する棒材11によって構成されている。しかしながら、上述のとおり、隣接する単位構造部2において連結される辺は別個の棒材11によって形成されてもよい。この場合に、以下の図20A・図20Bで例示される方法及び図21A・図21Bで例示される方法の少なくとも一方を利用することで、隣接する単位構造部2の辺を構成する棒材11は連結されてよい。

【0089】
図20A及び図20Bは、隣接する単位構造部2の棒材11を連結する方法を例示する。図20Aは連結前の棒材11の状態を例示し、図20Bは連結後の棒材11の状態を例示する。図20A及び図20Bに例示されるように、展開構造物1は、隣接する単位構造部2の辺を構成する棒材11を連結する連結部材20を備えてもよい。なお、連結部材20の構成は、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。以下では一例を説明する。

【0090】
図20A及び図20Bで例示される連結部材20は、一対の支持部材(21、22)を備えている。説明の便宜のため、この一対の支持部材(21、22)をそれぞれ第1支持部材21及び第2支持部材22と称する。図20A及び図20Bで例示される第1支持部材21及び第2支持部材22は、隣接する単位構造部2の2つの棒材11を挟持することで、これら2つの棒材11を連結する。そのため、第1支持部材21及び第2支持部材22それぞれの対向する面は、これら2つの棒材11に対応する形状に形成されている。

【0091】
更に、第1支持部材21及び第2支持部材22はそれぞれ、対向する方向に貫通する開口(210、220)を備えている。この開口(210、220)にネジ23を挿通させてナット24でネジ留めすることで、図20Bで例示されるように、隣接する単位構造部2の2つの棒材11は、第1支持部材21及び第2支持部材22によって挟持された状態で、連結される。このように、隣接する単位構造部2の棒材11は連結部材20によって連結されてもよい。なお、上記第1支持部材21及び第2支持部材22は、ネジ23ではなく、磁石等によって連結されてもよい。

【0092】
また、図21A及び図21Bで例示されるような方法で、隣接する単位構造部2の棒材11は連結されてもよい。図21A及び図21Bは、隣接する単位構造部2の棒材11を連結する他の方法を例示する。図21Aは連結前の棒材11の状態を例示し、図21Aは連結後の棒材11の状態を例示する。図21A及び図21Bで例示されるように、隣接する単位構造部2の辺を構成する棒材11は互いに連結可能な形状で形成されてもよい。

【0093】
なお、互いに連結可能な形状の一例として、図21A及び図21Bでは、一方の棒材11が軸方向に沿って凸形状になっており、他方の棒材11が軸方向に沿って凹形状になっている。これにより、凸形状の棒材11を凹形状の棒材11に嵌合させることで、隣接する2つの棒材11を互いに連結することができる。互いに連結可能な形状はこのような形状に限らず、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。棒材11は、例えば、図22A~図22Eで例示されるような形状であってもよい。

【0094】
図22A~図22Eは、隣接する単位構造部2の棒材11を連結する他の方法を例示する。なお、説明の便宜のため、図22A~図22Eで例示される、連結される2つの棒材11をそれぞれ第1棒材11C及び第2棒材11Dと称する。図22A~図22Eで例示される2つの棒材(11C、11D)はそれぞれ軸方向に中空となっている。

【0095】
第1棒材11Cには、図22Aで例示されるように、中空部から径方向に貫通する鍵穴状の凹部25が設けられている。凹部25は、円形の挿入穴25Aと、挿入穴25Aよりも軸回りの長さが短い矩形状の挿通部25Bと、を含んでいる。これに対して、第2棒材11Dには、図22Bで例示されるように、径方向に伸びる凸部26が設けられている。凸部26は、第2棒材11Dの外周壁から径方向に伸びる円柱状の軸部26Aと、軸部26Aよりも径の長い円形板26Bと、を含んでいる。

【0096】
この2つの棒材(11C、11D)を連結するためには、利用者は、図22C及び図22Dで例示されるように、第2棒材11Dの円形板26Bを、第1棒材11Cの挿入穴25Aに通して、第1棒材11Cの中空部に挿入する。円形板26Bの径は、円形板26Bが挿入穴25Aを通過できるように、挿入穴25Aの径よりも短くなっている。

【0097】
そして、利用者は、図22Eで例示されるように、第2棒材11Dの軸部26Aが第1棒材11Cの挿通部25Bを挿通するように、第2棒材11Dを第1棒材11Cに対して相対的に移動させる。軸部26Aの径は、軸部26Aが挿通部25Bを軸方向に通過できるように、挿通部25Bの軸周りの長さよりも短くなっている。また、円形板26Bの径は、挿通部25Bを通って中空部から外側に抜け出さないように、挿通部25Bの軸周りの長さよりも長くなっている。そのため、この円形板26Bが抜け止めとして機能させて、第1棒材11Cと第2棒材11Dとを連結することができる。隣接する単位構造部2の棒材11を連結するために、各棒材11は、これらのような形状であってもよい。

【0098】
更に、棒材11が磁石等の互いに接合可能な材料で形成されることで、隣接する棒材11が連結されてもよい。このように、隣接する棒材11を連結する方法は、実施の形態に応じて適宜選択されてもよい。また、上記で例示される連結方法を複数採用されて、隣接する棒材11が連結されてもよい。

【0099】
以上のように、棒材11を連結する方法を利用すれば、隣接する単位構造部2が別個の棒材11で形成される場合であっても、展開構造物1を形成することが可能になる。そのため、展開構造物1を形成する態様の自由度を高めることができる。なお、隣接する単位構造部2において連結する辺が別個の棒材11で形成されるのは、例えば、複数の展開構造物を連結することで1つの展開構造物を形成する場合、個々の単位構造部2が個別に作成される場合、等である。

【0100】
<接合部>
上記実施形態では、ボルト100とナット104とによって構成される接合部10を例示した。しかしながら、接合部10は、このような例に限らなくてもよく、実施の形態に応じて適宜設計されてもよい。接合部10は、例えば、図23A~図23Cで例示されるように構成されてもよい。

【0101】
図23A~図23Cは、展開構造物1の接合部10の他の例を示す。この例では、展開構造物1の棒材11は、軸方向に貫通する貫通孔110を有するパイプ状の部材で構成される。この場合、棒材11は、例えば、アルミ等の金属製パイプ、樹脂製パイプ等であってよい。そして、図23A~図23Cの例では、この棒材11の貫通孔110は、紐状の弾性部材30が挿通している。

【0102】
弾性部材30は、伸縮性のある紐状の部材であればよく、例えば、ゴム、バネ等である。弾性部材30は、図23A及び図23Bで例示されるように棒材11の貫通孔110に挿通して、棒材11が互いに可動するように、当該棒材11の端部同士を接合する。なお、上記の展開構造物1の上下方向の頂点となる接合部10のように、3つ以上の棒材11の端部を接合する場合がある。このような場合は、例えば、図23Cで例示されるように、隣接する棒材11の貫通孔110に弾性部材30を挿通させることで、3つ以上の棒材11の端部を接合することができる。

【0103】
このように、弾性部材30によって接合部10を形成した場合、各棒材11の端部は、一点で固定されず、弾性部材30が伸びる分だけ離間することができる。すなわち、図23Bで例示されるように弾性部材30の弾性力によって接合されている各棒材11の端部を、棒材11を引っ張ることによって、図23Aで例示されるように各棒材11の端部を離間させることができる。そのため、展開構造物1を折り畳む際に、この展開構造物1に含まれる棒材11の間の長さを調節することができるようになる。これによって、展開構造物1を折り畳む際に棒材11を移動させる自由度が高まるため、展開構造物1をよりコンパクトに折り畳むことが可能になる。
【符号の説明】
【0104】
1(1A~1G)…展開構造物、2(2A~2C)…単位構造部、3…屈折フレーム、
10(10A~10C)…接合部、11(11A~11D)…棒材、
12(12A~12C)…膜材、
20…連結部材、
21…第1支持部材、22…第2支持部材、23…ネジ、24…ナット、
30…弾性部材、110…貫通孔
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4A】
3
【図4B】
4
【図4C】
5
【図4D】
6
【図4E】
7
【図5A】
8
【図5B】
9
【図6A】
10
【図6B】
11
【図6C】
12
【図6D】
13
【図7】
14
【図8A】
15
【図8B】
16
【図9A】
17
【図9B】
18
【図10】
19
【図11】
20
【図12A】
21
【図12B】
22
【図12C】
23
【図13A】
24
【図13B】
25
【図14A】
26
【図14B】
27
【図15】
28
【図16】
29
【図17】
30
【図18】
31
【図19】
32
【図20A】
33
【図20B】
34
【図21A】
35
【図21B】
36
【図22A】
37
【図22B】
38
【図22C】
39
【図22D】
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【図22E】
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【図23A】
42
【図23B】
43
【図23C】
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