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明細書 :ガラス固化体の元素濃度分析方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第6217025号 (P6217025)
公開番号 特開2015-152566 (P2015-152566A)
登録日 平成29年10月6日(2017.10.6)
発行日 平成29年10月25日(2017.10.25)
公開日 平成27年8月24日(2015.8.24)
発明の名称または考案の名称 ガラス固化体の元素濃度分析方法
国際特許分類 G01N  21/73        (2006.01)
G21F   9/16        (2006.01)
FI G01N 21/73
G21F 9/16 541Z
請求項の数または発明の数 5
全頁数 9
出願番号 特願2014-029623 (P2014-029623)
出願日 平成26年2月19日(2014.2.19)
新規性喪失の例外の表示 特許法第30条第2項適用 「日本原子力学会2013年秋の大会」日程表と発表プログラムのコピー(抜粋)及びOHP
審査請求日 平成28年12月22日(2016.12.22)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】505374783
【氏名又は名称】国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
発明者または考案者 【氏名】西澤 代治
【氏名】猪瀬 毅彦
【氏名】大山 孝一
【氏名】宮内 厚志
【氏名】永井 崇之
個別代理人の代理人 【識別番号】100139103、【弁理士】、【氏名又は名称】小山 卓志
【識別番号】100139114、【弁理士】、【氏名又は名称】田中 貞嗣
審査官 【審査官】吉田 将志
参考文献・文献 特開2011-106961(JP,A)
特開2003-270208(JP,A)
特開平5-034287(JP,A)
特開2004-301573(JP,A)
特開2011-117728(JP,A)
特開2009-288067(JP,A)
米国特許出願公開第2009/0073586(US,A1)
調査した分野 G01N 21/62-74
G21F 9/00-36
CAplus(STN)
特許請求の範囲 【請求項1】
YAGレーザ第5高調波光が光源として用いられるレーザアブレーション法誘導結合プラズマ発光分光分析法によりガラス固化体の元素濃度が分析される方法であって、
検量線作成用標準ガラス試料が、分析対象のガラス固化体の化学組成に類似させられて作製され検量線が作成される工程、
上記検量線が使用され、分析対象のガラス固化体の元素濃度が分析される工程、を含むガラス固化体の元素濃度分析方法。
【請求項2】
試料スキャン速度が100μm/s以上にて、パルス繰返し数が20Hz以上、レーザパルスエネルギー強度が5J/cm2以上のYAGレーザ第5高調波光が分析対象のガラス固化体に照射される、請求項1に記載されるガラス固化体の元素濃度分析方法。
【請求項3】
レーザアブレーションにより発生するエアロゾルが、誘導結合プラズマ発光分光分析装置へ輸送されるライン中に組み込まれたバッファ容器で一時蓄積され、平均化される工程を含む、請求項1又は2に記載されているガラス固化体の元素濃度分析方法。
【請求項4】
YAGレーザ第5高調波光が光源として用いられるレーザアブレーション法誘導結合プラズマ発光分光分析法によりガラス固化体の元素濃度が分析される方法であって、
試料スキャン速度が100μm/s以上にて、パルス繰返し数が20Hz以上、レーザパルスエネルギー強度が5J/cm2以上のYAGレーザ第5高調波光が分析対象のガラス固化体に照射され、分析対象のガラス固化体中に偏在する白金族元素及び/又は異物の平均濃度が定量される工程を含む、ガラス固化体の元素濃度分析方法。
【請求項5】
レーザアブレーションにより発生するエアロゾルが、誘導結合プラズマ発光分光分析装置へ輸送されるライン中に組み込まれたバッファ容器で一時蓄積され、平均化される工程を含む、請求項4に記載されているガラス固化体の元素濃度分析方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、YAGレーザ第5高調波光(YAG-5ωレーザ、波長λ≒213nm)を光源として用いるレーザアブレーション法誘導結合プラズマ発光分光分析法(LA法ICP-AES)により、ガラス固化体の元素濃度分析を行う方法に関する。
【背景技術】
【0002】
原子力発電所から搬出される使用済み核燃料を再処理すると、高濃度の放射性物質を含む廃液(高レベル放射性廃液)が生ずる。高レベル放射性廃液は、再処理施設のガラス固化設備のガラス溶融炉にて溶融するホウケイ酸塩ガラスと混合され、キャニスタ中に流下され、次いで冷却されると、高レベルの放射性物質はガラス中に固定され、ガラス固化体が得られる。ガラス固化体は廃棄物管理施設で保管され、最終的に地層中に処分される。
【0003】
ガラス溶融炉の開発及びガラス固化体作製方法の確立は難しく、開発過程では、通常、モックアップガラス溶融炉(モックアップ溶融炉)を用いて、放射能を有しない模擬高レベル放射性廃液(模擬廃液)をガラス固化する試験方法が用いられる。モックアップ溶融炉により作製されるガラス固化体が模擬ガラス固化体である。
【0004】
高レベル放射性廃液をガラス溶融炉実機でガラス固化させる時と同様に、模擬廃液をモックアップ溶融炉でガラス固化させる時も、模擬廃液中の白金族元素(Pd、Rh、Ru等)、また溶融ガラス中に落下した溶融炉天井レンガ成分、溶融ガラス中に溶損した溶融炉接液部レンガ成分等の異物は、比較的大きな固まりになって溶融ガラス中で偏在しやすく、モックアップ溶融炉の出口ノズルを閉塞させるため、溶融ガラスのキャニスタ内への流下不調が生じやすい。
従って、ガラス固化体中の白金族元素、また溶融炉天井レンガ成分や溶融炉接液部レンガ成分等の異物の元素濃度分析の実施は、ガラス溶融炉の開発及びガラス固化体作製方法の確立にとって極めて重要である。
【0005】
従来より、(1)溶液法誘導結合プラズマ発光分光分析法(溶液法ICP-AES)及び(2)蛍光X線分析法(XRF)が、ガラス固化体(以下、模擬ガラス固化体を含む総称として用いる。)の元素濃度分析方法として用いられている。また、(3)目視確認も、天井レンガ成分等の異物検出のために、従来より用いられている。
しかし、従来技術(1)及び(2)は、ガラス固化体の元素濃度分析を行うまでの前処理に非常に多くの労力と時間、更にコストを要する。
(1)溶液法ICP-AESは、試料溶液の調製(ガラス固化体の一部を採取し、酸に溶解させ、測定用溶液を作製する)に多くの時間と労力を必要とする。更に、酸の使用は2次廃棄物(塩酸廃液、硝酸廃液)を発生させ、その処理コストを要する。
(2)XRFは、ガラス固化体を粉砕・微細化して測定用試料を作製する工程を要し、当該工程は多くの時間と労力を必要とする。
(3)目視確認は、流下ガラス中の天井レンガ成分等の異物の混入の認定を可能とするが、異物の元素濃度を定量分析できないという欠点を有する。
【0006】
ところで、LA法ICP-AESによる貴金属(白金族元素、金及び銀)の分析法が検討された(例えば、特許文献1参照)。また、赤外線レーザが光源として用いられるLA法ICP-AESによる金属やガラス等の固体試料の元素濃度分析方法が検討された(例えば、特許文献2参照)。しかし、上記のLA法ICP-AESによりガラス固化体の元素濃度分析はできない。
【0007】
なお、誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma、略称ICP)は、気体に高電圧が印加されて発生するプラズマの内部に、高周波の変動磁場によって渦電流によるジュール熱を発生させて得られる高温のプラズマである。
発光分光分析(Atomic Emission Spectrometry、略称AES)は、原子化・熱励起された試料が基底状態に戻る際の発光スペクトルを測定する、元素の定性・定量分析法であり、原子吸光法と異なり、一度に複数の元素が分析される。
【先行技術文献】
【0008】

【特許文献1】特開2011-106961号公報
【特許文献2】特開平5-107186号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
近年、簡単、迅速、正確なガラス固化体の元素濃度分析方法が求められていたが、このような分析方法は実現されていなかった。
本発明が解決しようとする課題は、簡単、迅速、正確なガラス固化体の元素濃度分析方法の提供である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、YAG-5ωレーザが光源として用いられるLA法ICP-AESによりガラス固化体の元素濃度が分析される方法であって、検量線作成用標準ガラス試料が、分析対象のガラス固化体の化学組成に類似させられて作製され検量線が作成される工程、上記検量線が使用され、分析対象のガラス固化体の元素濃度が分析される工程を含むガラス固化体の元素濃度分析方法である。
【0011】
好ましくは、パルス繰返し数が20Hz以上、試料スキャン速度が100μm/s以上、レーザパルスエネルギー強度(レーザ強度Ip)が5J/cm2以上のYAG-5ωレーザが分析対象のガラス固化体に照射される。本発明は、また、レーザアブレーション(LA)により発生するエアロゾルが、ICP-AES装置へ輸送されるライン中に組み込まれたバッファ容器で一時蓄積され、平均化される工程を更に含む。
【0012】
本発明は、YAG-5ωレーザが光源として用いられるLA法ICP-AESによりガラス固化体の元素濃度が分析される方法であって、試料スキャン速度が100μm/s以上にて、パルス繰返し数が20Hz以上、レーザパルスエネルギー強度が5J/cm2以上のYAG-5ωレーザが分析対象のガラス固化体に照射され、分析対象のガラス固化体中に偏在する白金族元素(Pd、Rh、Ru等)及び/又は異物(溶融炉天井レンガ成分、溶融炉接液部レンガ成分等)の平均濃度が定量される工程を含む、ガラス固化体の元素濃度分析方法である。
【0013】
本発明は、好ましくは、レーザアブレーション(LA)装置を用いたアブレーションにより発生するエアロゾルが、ICP-AES装置へ輸送されるライン中に組み込まれたバッファ容器で一時蓄積され、平均化される工程を更に含む。
【発明の効果】
【0014】
本発明のガラス固化体の元素濃度分析方法は、簡単、迅速、正確な分析方法を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、ガラス固化体の元素濃度分析装置の模式図である。
【図2】図2は、異なる濃度のCeO2とNd23をN10ガラスビーズに添加して作製した5つの標準ガラス試料(N10+Ce/Nd標準ガラス試料)にYAG-5ωレーザを照射し、LAで生じたエアロゾルをICP-AESにより分析して得たCeの検量線(Ce酸化物濃度とICP発光強度の相関)を示す。
【図3】図3は、異なる濃度のCeO2とNd23をN10ガラスビーズに添加して作製した5つのN10+Ce/Nd標準ガラス試料にYAG-5ωレーザを照射し、LAで生じたエアロゾルをICP-AESにより分析して得たNdの検量線(Nd酸化物濃度とICP発光強度の相関)を示す。
【図4】図4は、異なる濃度のCeO2とNd23を白金族元素を含まない低模擬廃液のガラス固化体に添加して作製した4つの標準ガラス試料(低模擬標準ガラス試料)にYAG-5ωレーザを照射し、LAで生じたエアロゾルをICP-AESにより分析して得たCeの検量線(Ce酸化物濃度とICP発光強度の相関)を示す。図4のCeの検量線は、図2のCeの検量線に比べて、相関係数R2が良いのが明らかである。
【図5】図5は、異なる濃度のCeO2とNd23を白金族元素を含まない低模擬廃液のガラス固化体に添加して作製した4つの低模擬標準ガラス試料にYAG-5ωレーザを照射し、LAで生じたエアロゾルをICP-AESにより分析して得たNdの検量線(Nd酸化物濃度とICP発光強度の相関)を示す。図5のNdの検量線は、図3のNdの検量線に比べて、相関係数R2が良いのが明らかである。

【0016】
本発明のガラス固化体の元素濃度分析方法の原理を図1を用いて説明する。LA装置により、YAG-5ωレーザ(非線形光学効果を用いて発生させるYAGレーザ第5高調波光)が固体試料である低模擬標準ガラス試料に照射され、エアロゾルが発生する。当該エアロゾルがICP-AES装置のトーチに送られ、低模擬標準ガラス試料を構成する元素濃度が分析される。
【0017】
次に、測定対象元素の濃度が異なる残りの低模擬標準ガラス試料について、この作業を繰り返す。
【0018】
同様に、YAG-5ωレーザが元素濃度分析対象のガラス固化体に照射され、エアロゾルが発生する。当該エアロゾルが、ICP-AES装置のトーチに送られ、ガラス固化体を構成する元素濃度が分析される。好ましいYAG-5ωレーザの試料スキャン速度は100μm/s以上、パルス繰返し数は20Hz以上、レーザパルスエネルギー強度は5J/cm2以上である。
【0019】
元素濃度分析対象のガラス固化体が、ガラス固化体中に偏在し易い白金族元素及び/又はレンガ成分等の異物を含む場合、試料スキャン速度が100μm/s以上にて、パルス繰返し数が20Hz以上、レーザパルスエネルギー強度が5J/cm2以上のYAG-5ωレーザが分析対象のガラス固化体に照射され、分析対象のガラス固化体中に偏在する白金族元素及び/又は異物の平均濃度が定量される。
【0020】
YAG-5ωレーザの照射により発生するエアロゾルは、バッファ容器に一時的に蓄積された後、ICP-AES装置のトーチに送られ、元素濃度分析に付され得る。
【0021】
LA装置及びICP-AES装置は市販されている。市販されているLA装置の具体例はesi社製NWR213である。市販されているICP-AES装置の具体例は、PerkinElmer社製Optima 7300DVである。
【0022】
LA法ICP-AESは、ICPの発光強度は、トーチに届くエアロゾル量に比例し、測定対象元素のエアロゾル量は、試料(ガラス固化体)中の元素濃度に比例するという原理を用いる元素濃度分析方法である。従って、レーザ出力(レーザエネルギー)はアブレーションだけに消費される(エネルギーが熱変形、破砕片の発生等に消費されない)ことが理想的である。よって、レーザのエネルギーが非熱プロセスで専ら照射対象の固体の化学結合切断に消費され易い、短波長のパルスUVレーザが、LAの光源として適しているとされる。現状、YAG-5ωレーザは、扱いが容易で且つハロゲンガス等の2次廃棄物を発生させない固体レーザにて、実効的なパルスUVレーザ出力を取り出せる最短波長のレーザである。
【0023】
本発明の発明者らは、検量線作成用の標準ガラス試料と分析対象のガラス固化体(模擬ガラス固化体)の化学組成(構造)が大きく異なると、LA法ICP-AESにより同じ元素の濃度分析を行っても、正確な値が得られないことを見出した。本発明の発明者らは、化学結合の結合エネルギーが大きく異なると、同じ元素でもLAにより生ずるエアロゾル量が大きく異なるためと推察している。更に、本発明の発明者らは、検量線作成用標準ガラス試料の化学組成を測定対象のガラス固化体の化学組成に近づけると、内部構造が類似し、その結果、結合エネルギーが近似し、上記されるLA法ICP-AESの原理に基づき、正確な元素濃度が測定されると推察している。なお、検量線作成用標準ガラス試料の化学組成と分析対象のガラス固化体の化学組成は同一でなくてよい。
【0024】
廃液、従ってガラス固化体に含まれる成分を構成する元素の具体例は、Si、B、Ca、Al、Zn、Li、Na、P、Cr、Fe、Ni、K、Mn、Co、Cs、Ba、La、Pr、Sm、Ru、Rh、Pd等である。当該成分の具体例は、これらの元素の酸化物や単体である。
【0025】
測定対象となる元素の検量線は、検量線作成用標準ガラス試料(例えば、低模擬標準ガラス試料)により作成される。その後、分析対象のガラス固化体中の測定対象元素の発光スペクトルがLA法ICP-AESにより測定され、検量線が利用されて、ガラス固化体中の当該元素濃度が求められる。今回、本発明の発明者らは、Ce、Ndを対象として、YAG-5ωレーザを用いるLA法ICP-AESによりガラス固化体の元素濃度分析を行うことを実証したが、Ce、Ndにとどまらず、Si、B、Ca、Al、Zn、Li、Na、P、Cr、Fe、Ni、K、Mn、Co、Cs、Ba、La、Pr、Sm、Ru、Rh、Pd等も測定対象(濃度定量対象)となる。
【実施例】
【0026】
以下、実施例により本発明が詳細に説明されるが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
【0027】
比較例1
CeO2(和光純薬(株)製、純度99.9質量%以上)とNd23((株)レアメタリック製、純度99.9質量%以上)が質量比3.3:1.4で混合されている混合物が、表1に示される組成のN10ガラスビーズに各々0.5、1、2、5、10質量%含有されるように添加され、5つのN10+Ce/Nd標準ガラス試料が作製された。
その後、YAG-5ωレーザが、LA装置(esi社製NWR213)により、ビーム径110μm、パルス繰返し数20Hz、試料スキャン速度100μm/s、Heガス(キャリアガス)流速400ml/minで、レーザ強度(Ip)が変化させられて上記N10+Ce/Nd標準ガラス試料に照射され、発生するエアロゾルがICP-AES装置(PerkinElmer社製Optima 7300DV)に送られて、Ce酸化物濃度、Nd酸化物濃度と発光強度の相関が測定された。結果が図2及び図3に示されている。
【0028】
【表1】
JP0006217025B2_000002t.gif

【0029】
実施例1
上記CeO2と上記Nd23が質量比1:1で混合されている混合物が、上記N10ガラスビーズに各種酸化物が添加されている表2に示される組成の模擬ガラス固化体(模擬流下ガラス)に各々1、2、5、7質量%含有されるように添加され、4つの低模擬標準ガラス試料が作製された。従って、これらの低模擬標準ガラス試料の組成は、模擬ガラス固化体(模擬流下ガラス)の組成に類似しており、通常、分析対象のガラス固化体一般の組成にも類似する。
その後、Ce酸化物濃度、Nd酸化物濃度と発光強度の相関が、比較例1と同様の条件で測定された。結果が図4及び図5に示されている。
【0030】
【表2】
JP0006217025B2_000003t.gif

【0031】
上記N10+Ce/Nd標準ガラス試料に含まれるCeO2濃度、Nd23濃度と発光強度の相関はどのレーザ強度でも低く(相関係数R2は0.999未満)、CeO2とNd23がN10ガラスビーズに添加されて作製されるN10+Ce/Nd標準試料が用いられる検量線は、LA法ICP-AESによる分析対象のガラス固化体中のCe、Ndの濃度定量分析に適していなかった。
一方、上記低模擬標準ガラス試料に含まれるCeO2濃度、Nd23濃度と発光強度の相関はどのレーザ強度でも高く(相関係数R2は0.999以上)、CeO2とNd23が各種酸化物と共にN10ガラスビーズに添加されて作製される低模擬標準ガラス試料が用いられる検量線は、LA法ICP-AESによる分析対象のガラス固化体中のCe、Ndの濃度定量分析に適していた。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明のガラス固化体の元素濃度分析方法は、モックアップ溶融炉を用いるガラス固化試験における流下ガラスの元素分析、レンガ成分等の異物の検知、及び実機ガラス溶融炉で作製したガラス固化体の製造品質検査に係る元素分析に好適である。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4