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明細書 :チタンの製造方法。

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2014-133939 (P2014-133939A)
公開日 平成26年7月24日(2014.7.24)
発明の名称または考案の名称 チタンの製造方法。
国際特許分類 C25C   3/28        (2006.01)
C22B  34/12        (2006.01)
C22B   9/04        (2006.01)
C22B   9/10        (2006.01)
C22B   5/04        (2006.01)
FI C25C 3/28
C22B 34/12 103
C22B 9/04
C22B 9/10 101
C22B 34/12 102
C22B 5/04
請求項の数または発明の数 8
出願形態 OL
全頁数 17
出願番号 特願2013-004010 (P2013-004010)
出願日 平成25年1月11日(2013.1.11)
新規性喪失の例外の表示 特許法第30条第2項適用申請有り ▲1▼ 発行者名 一般社団法人資源・素材学会 刊行物名 資源・素材2012(秋田)-平成24年度資源・素材関係学協会合同秋季大会-講演資料集 発行年月日 2012年9月11日 ▲2▼ 集会名 資源・素材2012(秋田)-平成24年度資源・素材関係学協会合同秋季大会- 主催者名 一般社団法人資源・素材学会 開催日 2012年9月11日から2012年9月13日 ▲3▼ 発行者名 Molten Salt Committee,the Electrochemical Society of Japan 刊行物名 Proceedings 4th Asian Conference on Molten Salt Chemistry and Technology, and 44th Symposium on Molten Salt Chemistry, Japan 発行年月日 2012年9月23日 ▲4▼ 集会名 4th Asian Conference on Molten Salt Chemistry and Technology, and 44th Symposium on Molten Salt Chemistry, Japan 主催者名 Molten Salt Committee,the Electrochemical Society of Japan 開催日 2012年9月23日から2012年9月27日 ▲5▼ 発行者名 Molten Salt Committee,the Electrochemical Society of Japan 刊行物名 Proceedings 4th Asian Conference on Molten Salt Chemistry and Technology, and 44th Symposium on Molten Salt Chemistry, Japan 発行年月日 2012年9月23日 ▲6▼ 集会名 4th Asian Conference on Molten Salt Chemistry and Technology, and 44th Symposium on Molten Salt Chemistry, Japan 主催者名 Molten Salt Committee,the Electrochemical Society of
発明者または考案者 【氏名】宇田 哲也
【氏名】加登 裕也
【氏名】丸山 翔
【氏名】岸本 章宏
出願人 【識別番号】504132272
【氏名又は名称】国立大学法人京都大学
個別代理人の代理人 【識別番号】110000796、【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
審査請求 未請求
テーマコード 4K001
4K058
Fターム 4K001AA27
4K001EA01
4K001EA02
4K001EA04
4K058AA13
4K058BA10
4K058BB05
4K058CB01
4K058CB08
4K058CB13
4K058CB15
4K058CB16
4K058CB19
4K058CB22
4K058CB23
要約 【課題】効率よくチタン合金を得ることができ、当該チタン合金を精製することで、金属チタンを低コストで連続的に製造することができるチタンの製造方法を提供する。
【解決手段】(1)ビスマス及びアンチモンから選択される少なくとも1種の金属と、マグネシウムとを含む混合物に、四塩化チタンを添加して、前記金属とチタンとの液体合金を得る工程1、及び
(2)前記液体合金から、前記チタン以外の成分を除去する精製処理を施す工程2
を含むことを特徴とするチタンの製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲 【請求項1】
(1)ビスマス及びアンチモンから選択される少なくとも1種の金属と、マグネシウムとを含む混合物に、四塩化チタンを添加して、前記金属とチタンとの液体合金を得る工程1、及び
(2)前記液体合金から、前記チタン以外の成分を除去する精製処理を施す工程2
を含むことを特徴とするチタンの製造方法。
【請求項2】
前記金属はビスマスであり、前記液体合金は、チタン濃度が47at%以下である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記金属はアンチモンであり、前記液体合金は、チタン濃度が33at%以下である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記工程1の後で、前記工程2の前に、前記液体合金を偏析させて、液体部分と、固体及び液体が共存する固液共存部分とに分離する工程を更に含む、請求項1~3のいずれかに記載の製造方法。
【請求項5】
前記精製処理は、電解精製及び蒸留精製から選択される少なくとも1種である、請求項1~4のいずれかに記載の製造方法。
【請求項6】
前記金属はビスマスであり、前記精製処理は電解精製であり、前記固液共存部分を425~930℃の温度でアノードに用いる、請求項4又は5に記載の製造方法。
【請求項7】
前記金属はアンチモンであり、前記精製処理は電解精製であり、前記固液共存部分を631~1010℃の温度でアノードに用いる、請求項4又は5に記載の製造方法。
【請求項8】
前記精製処理は真空蒸留精製であり、前記固液共存部分を前記真空蒸留精製に用いる、請求項4又は5に記載の製造方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、チタンの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金属チタンは、軽量、高強度、耐食性等の優れた特性を有することから、化学プラント、海洋開発、宇宙航空から民生用に至るまで広く利用されている。
【0003】
この様な優れた特性を有するチタンの原料となるチタン酸化物は、資源量が豊富で広く分布しており、アルミニウムに次ぐコモンメタルになり得るポテンシャルを有しているにもかかわらず、金属チタンの普及が遅れている。これは、チタン酸化物を還元して金属へと製錬するための、効率のよい方法が確立されていないことが原因である。
【0004】
金属チタンの工業的な製法としてはクロール法が一般的な方法である。クロール法は、四塩化チタン(TiCl4 )をMgにより還元して、スポンジ状の金属チタンとする還元工程と、スポンジ状の金属チタンから未反応Mg及び副生物(MgCl2 )を除去する分離工程を経て高純度の製品を製造する方法である。
【0005】
しかしながら、この方法はバッチ法であるために、金属チタンの低コスト化、量産化が困難であるので製造コストが嵩み、製品価格が非常に高くなるという問題がある。このため、金属チタンを低コストで連続的に製造する方法の開発が望まれている。
【0006】
このような金属チタンの製造方法として、反応帯域に、四塩化チタンと、金属マグネシウムと、塩化マグネシウムより比重が大きくかつ四塩化チタンとマグネシウムの反応温度で融解するチタンとの合金を生成する、チタンから分離可能な金属を装入し、チタンを該金属で捕捉合金化して反応帯域から取り出す方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この方法においては、実施例において、例えば亜鉛が用いられており、反応帯域中で液体のZn-Ti合金と、副生成物である塩化マグネシウムとが生成し、反応帯域中で下層のZn-Ti合金、及び上層の塩化マグネシウムに分離する。更に、下層のZn-Ti合金を反応帯域の底部から抜き取って後工程に供することによりTi合金を製造する。
【0007】
しかし、上述の方法では、チタンとの合金を生成する金属について十分に検討されていない。特許文献1の実施例では上記チタンとの合金を生成する金属として亜鉛等が用いられているが、亜鉛は蒸気圧が高い(沸点が低い)。このため、亜鉛が沸騰して反応帯域上部に移動しながら反応帯域を撹拌し、蒸留・凝縮を繰り返し、合金相と塩化マグネシウム相との良好な2相分離が得難いという問題がある。
【0008】
また、気化した亜鉛がタンクの上部で冷却されて、液化して璧等に付着し、滴下して上層の塩化マグネシウムに混入してしまい、塩化マグネシウムの溶融塩電解によるマグネシウムの再生が困難となるおそれがある。
【0009】
効率よくチタン合金を得ることができ、当該チタン合金を精製することで、金属チタンを低コストで連続的に製造することができるチタンの製造方法は、未だ開発されていない。
【先行技術文献】
【0010】

【特許文献1】特開昭61-37338号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、効率よくチタン合金を得ることができ、当該チタン合金を精製することで、金属チタンを低コストで連続的に製造することができるチタンの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者は上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、ビスマス及びアンチモンから選択される少なくとも1種の金属を、チタンを補足合金化する金属として用いることにより、上層の塩化マグネシウムへの金属の混入が抑制され、塩化マグネシウムの溶融塩電解によるマグネシウムの再生への影響が抑制されることを見出した。更に、上記金属を用いると、得られる液体合金の精製にも適しており、金属チタンを低コストで連続的に製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】
即ち、本発明は、下記のチタンの製造方法に関する。
1.(1)ビスマス及びアンチモンから選択される少なくとも1種の金属と、マグネシウムとを含む混合物に、四塩化チタンを添加して、前記金属とチタンとの液体合金を得る工程1、及び
(2)前記液体合金から、前記チタン以外の成分を除去する精製処理を施す工程2
を含むことを特徴とするチタンの製造方法。
2.前記金属はビスマスであり、前記液体合金は、チタン濃度が47at%以下である、上記項1に記載の製造方法。
3.前記金属はアンチモンであり、前記液体合金は、チタン濃度が33at%以下である、上記項1に記載の製造方法。
4.前記工程1の後で、前記工程2の前に、前記液体合金を偏析させて、液体部分と、固体及び液体が共存する固液共存部分とに分離する工程を更に含む、上記項1~3のいずれかに記載の製造方法。
5.前記精製処理は、電解精製及び蒸留精製から選択される少なくとも1種である、上記項1~4のいずれかに記載の製造方法。
6.前記金属はビスマスであり、前記精製処理は電解精製であり、前記固液共存部分を425~930℃の温度でアノードに用いる、上記項4又は5に記載の製造方法。
7.前記金属はアンチモンであり、前記精製処理は電解精製であり、前記固液共存部分を631~1010℃の温度でアノードに用いる、上記項4又は5に記載の製造方法。
8.前記精製処理は真空蒸留精製であり、前記固液共存部分を前記真空蒸留精製に用いる、上記項4又は5に記載の製造方法。
【0014】
本発明のチタンの製造方法は、チタンを捕捉合金化する金属として、ビスマス及びアンチモンから選択される少なくとも1種を用い、マグネシウムとの混合物として、これに四塩化チタンを添加して、上記金属とチタンとの液体合金を得る工程1を含む。本発明の製造方法においては、反応液の下層を形成する液体合金に含まれる上記金属は、特許文献1のようにチタンを捕捉する金属として用いられている亜鉛よりも蒸気圧が低い(沸点が高い)。具体的には、亜鉛の沸点が907℃であるのに対して、ビスマスの沸点は1564℃、アンチモンの沸点は1584℃である。このため、当該金属が気化して下層から上層へ浮上して反応液を撹拌することが抑制される。また、気化した金属が反応器の上部で蓋や壁に接触することにより冷却されて液化して滴下することも抑制されるので、反応液の上層を形成する塩化マグネシウムとの混合が抑制される。このため、工程1において、上記金属とチタンとの液体合金を生成する際の塩化マグネシウムとの分離性に優れる。
【0015】
また、上記金属は、特許文献1で用いられている鉛や銅と比較してチタンの溶解度が遥かに大きいため、上記金属とチタンとの液体合金の生産効率の向上が可能となる。特に、銅は融点が1084℃と高いため液体合金を生成し難く、銅と比較すると、上記金属は融点が低いため、チタンを運搬する媒体として有利である。
【0016】
更に、上記金属とチタンとの液体合金は、工程2において精製処理に供される。ここで、本発明の製造方法では、チタンと液体合金を形成する金属として、ビスマス及びアンチモンから選択される少なくとも1種が用いられる。上記金属は、電解精製等の精製処理に供するために適度な沸点を示すので、精製処理により容易にチタンを製造することが可能となる。
【0017】
以下、本発明の製造方法について詳細に説明する。
【0018】
1.工程1
本発明の製造方法は、(1)ビスマス及びアンチモンから選択される少なくとも1種の金属と、マグネシウムとを含む混合物に、四塩化チタンを添加して、前記金属とチタンとの液体合金を得る工程1を含む。
【0019】
上記金属は、ビスマス及びアンチモンから選択される少なくとも1種が用いられる。すなわち、ビスマス又はアンチモンを用いてもよく、ビスマスとアンチモンとを混合して用いてもよい。
【0020】
上記金属は、ビスマス及びアンチモンの他に、他の金属を含んでいてもよい。他の金属としては、効率よくチタン合金を得ることができれば特に限定されないが、例えば、Zn、Pb、Cu、Ni、Sn等が挙げられる。
【0021】
上記工程1で用いられる混合物は、ビスマス及びアンチモンから選択される少なくとも1種の金属と、マグネシウムとを、溶融された液体の状態で含むことが好ましい。
【0022】
上記混合物は、マグネシウムを含むことによって、四塩化チタンを還元して上記金属とチタンとの液体合金を得ることが可能となる。本発明の製造方法においては、マグネシウムとしては、例えば、工程1により生成する副生成物である塩化マグネシウムを約670℃で電気分解して得られる液体の状態のマグネシウムを、再度工程1に供することができる。
【0023】
また、上記金属は、例えばビスマスの場合、工程2により副生成物として得られるビスマスと、これに含まれる微量のマグネシウムとを約300℃の液体の状態で、再度工程1に供することができる。工程1では、四塩化チタンによるマグネシウムの還元反応が行われ、当該反応は発熱反応であるため、反応熱によりマグネシウム及び上記金属の温度を上昇させて工程1に適した所望の温度とすることができる。この場合、工程1においては、ビスマスと、これに含まれる微量のマグネシウムとが約300℃で工程1に供給されることにより、上記反応熱による、マグネシウム及び上記金属の過剰な温度上昇が抑制されている。
【0024】
上記工程1では、上記混合物に四塩化チタンが添加される。これにより、四塩化チタンがマグネシウムにより還元され、ビスマス及びアンチモンから選択される少なくとも1種の金属と、チタンとの液体合金を得ることができる。この反応は、例えば、下記式(1)で表される。下記式(1)において、上記金属としてビスマスを用いた場合の反応を示す式を例示する。
TiCl+Bi+2Mg→Bi-Ti+2MgCl (1)
上記式(1)において、Bi-Tiはビスマスとチタンとの液体合金を表す。
【0025】
四塩化チタンを添加する方法としては特に限定されないが、四塩化チタンは常温で液体であるので、例えば、反応器中に溶融した状態で存在する上記混合物に、反応器の上部から四塩化チタンを滴下することにより添加する方法が挙げられる。
【0026】
上記金属がビスマスである場合、混合物中のビスマス100モルに対する四塩化チタンの添加量は、88.7モル以下が好ましい。四塩化チタンの添加量を上述の範囲とすることにより、得られる液体合金中のチタン濃度を47at%以下とすることができ、図1について後述するように、425~930℃の温度範囲で固液共存状態とすることが可能となり、液体合金を工程2へ容易に連続的供給できる。
【0027】
また、上記金属がアンチモンである場合、混合物中のアンチモン100モルに対する四塩化チタンの添加量は、50モル以下が好ましい。四塩化チタンの添加量を上述の範囲とすることにより、得られる液体合金中のチタン濃度を33at%以下とすることができ、図2について後述するように、631~1010℃の温度範囲で固液共存状態とすることが可能となり、液体合金を工程2へ容易に連続的供給できる。
【0028】
また、工程1において、上記マグネシウムの添加量は、四塩化チタン100モルに対して200モル以上が好ましい。上記式(1)において示したように、四塩化チタン100モルに対してマグネシウムは200モル必要であるが、マグネシウムを過剰に添加することにより、添加した四塩化チタンを完全に反応させることができる。
【0029】
以上説明した工程1によれば、ビスマス及びアンチモンから選択される少なくとも1種の金属とチタンとの液体合金が、反応器の下層に生成する。また、反応器の上層には、副生成物である塩化マグネシウム(MgCl)が液体の状態で存在し、これらは、比重の相違により2相分離した状態となる。次いで、下層の液体合金を抜き取るか、上層の塩化マグネシウムを除去して、液体合金を工程2に供すればよい。
【0030】
2.工程2
工程2は、液体合金から、前記チタン以外の成分を除去する精製処理を施す工程である。工程1で得られる液体金属には、マグネシウムその他の不純物が含まれ、また、最終生成物であるチタン以外の、ビスマス又はアンチモンも含まれる。工程2において、これらのチタン以外の成分を除去することにより、最終生成物であるチタンが製造される。
【0031】
上記精製処理としては、液体合金からチタン以外の成分を除去することができれば特に限定されないが、電解精製及び蒸留精製から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
【0032】
(電解精製)
上記電解精製としては、液体合金を電極に用いた電解によって、液体合金を精製処理することができれば特に限定されないが、例えば、工程1で得られた液体合金をアノード、ニッケル板などの基板をカソードとして、NaCl-KClなどの溶融塩中に浸漬し、上記アノードとカソードとの間に電圧を印加して電解精製を行なう方法が挙げられる。
【0033】
上記電解精製において、カソードでは、下記式(2)で示される還元反応によって金属チタンが生成する。
Tin++ne → Ti (2)
なお、上記式(2)中のTin+は、下記式(3)で示すビスマス-チタン液体合金であるアノードの酸化溶解によって得られるチタンイオンである。
【0034】
また、アノードでは、液体合金中のチタンが下記式(3)で示される酸化反応によってチタンイオンが生成する。
Ti → Tin++ne (3)
上記電解精製の際の液体金属の温度は、上記金属としてビスマスを用いる場合、425~930℃であることが好ましい。金属としてビスマスを用いる場合は、上記温度範囲で液体金属をアノードに用いると、液体金属中に、固体及び液体が共存する固液共存部分を調製することが可能であるので、電解精製により容易にカソードにチタンを生成させることができる。
【0035】
上記電解精製の際の上記金属とチタンとの割合は、上記金属としてビスマスを用いる場合、ビスマスとチタンとの合計に対して、チタンが47at%以下であることが好ましい。チタンの割合を上述の範囲とすることにより、425℃程度の低温度領域でもビスマス-チタンの液体金属を固液共存状態とすることができ、容易に電解精製を行うことが可能となる。
【0036】
図1は、ビスマス-チタン合金の状態図である。図1から、ビスマス-チタン合金は、上述のように47at%以下の範囲では、425~930℃の温度範囲で固液共存状態とすることが可能であることが分かる。これに対し、チタン濃度が47at%を超えると、930℃以下ではTiBi等の固体となり、液体合金の工程2への連続的供給が困難となるおそれがある。
【0037】
上記電解精製の際の液体金属の温度は、上記金属としてアンチモンを用いる場合、631~1010℃であることが好ましい。金属としてアンチモンを用いた場合は、上記温度範囲で液体金属をアノードに用いると、液体金属中に、固体及び液体が共存する固液共存部分を調製することが可能であるので、電解精製により容易にカソードにチタンを生成させることができる。
【0038】
上記電解精製の際の上記金属とチタンとの割合は、上記金属としてアンチモンを用いる場合、アンチモンとチタンの合計に対して、チタンが33at%以下であることが好ましい。チタンの割合を上述の範囲とすることにより、631℃程度の低温度領域でもアンチモン-チタンの液体金属を固液共存状態とすることができ、容易に電解精製を行うことが可能となる。
【0039】
図2は、アンチモン-チタン合金の状態図である。図2から、アンチモン-チタン合金は、上述のように631~1010℃の温度範囲で固液共存状態となることが分かる。これに対し、チタンが33at%を超えると、1010℃以下ではTiSb等の固体となり、液体合金の工程2への連続的供給が困難となるおそれがある。
【0040】
電解精製の際の電圧は、析出するチタンへの、ビスマス及びアンチモンの混入を抑制し、かつエネルギー効率を高めることができる点で、2.0V以下が好ましい。また、上記電圧が小さ過ぎると、電流密度が低下してしまい、チタンの生産速度が低下してしまうことから、電流密度は0.5~1.0Acm-2が好ましい。
【0041】
上記電解精製は、アルゴン、ヘリウム、窒素等の不活性雰囲気下で行うことが好ましい。不活性雰囲気下で電解精製を行なうことにより、精製されたチタンの酸化を抑制することができる。
【0042】
上記電解精製においては、偏析により得られた固液共存部分を電解精製に用いることが好ましい。偏析により得られた固液共存部分は、後述するようにチタン濃度が高いため、このような精製処理により、より効率よくチタンを得ることができる。
【0043】
上記電解精製は、溶融塩中で行なわれることが好ましい。上記溶融塩としては、電解精製により液体合金からチタンが得られれば特に限定されないが、例えば、NaCl-KClの等モル混合塩に二塩化チタンを1.0mol%加えて電解槽中に入れ、アルゴン雰囲気下で、700℃に加熱保持して得られる溶融塩が挙げられる。
【0044】
また、上記溶融塩としては、LiCl-KCl共融組成塩を用いてもよい。
【0045】
上記電解精製により、液体合金から、チタン以外の成分を除去して、チタンを得ることができる。
【0046】
(蒸留精製)
上記精製処理は、また、蒸留精製であってもよい。チタンは、ビスマス及びアンチモンから選択される少なくとも1種の金属よりも沸点が遥かに高い。このため、加熱温度を適宜調整して液体合金を加熱し、蒸留装置内を吸引することにより、蒸留装置にチタンが残留し、チタン以外の成分が除去される。
【0047】
上記蒸留精製は、ビスマス及びアンチモンから選択される少なくとも1種の金属とチタンとの液体合金から、チタンを分離できれば特に限定されないが、真空蒸留精製であることが好ましい。上記真空蒸留精製としては、密閉された蒸留装置に上記液体合金を入れ、蒸留装置内を吸引して真空状態として、適切な温度で加熱することによりチタン以外の成分を気化させて除去する方法が挙げられる。
【0048】
上記加熱温度は、上記金属としてビスマスを用いる場合、900~1200℃が好ましく、950~1100℃がより好ましい。加熱温度が低すぎると、ビスマス等のチタン以外の成分が十分に除去できないおそれがある。加熱温度が高過ぎると、加熱のためのエネルギーが必要となり、経済性に劣るおそれがある。
【0049】
上記加熱温度は、上記金属としてアンチモンを用いる場合、700~1100℃が好ましく、800~1000℃がより好ましい。加熱温度が低すぎると、アンチモン等のチタン以外の成分が十分に除去できないおそれがある。加熱温度が高過ぎると、加熱のためのエネルギーが必要となり、経済性に劣るおそれがある。
【0050】
上記加熱時間は、チタン10tあたり10~50時間が好ましい。加熱時間が短すぎると、チタン以外の成分が十分に除去できないおそれがある。加熱時間が長過ぎると、経済性及びチタンの製造速度に劣るおそれがある。
【0051】
上記精製処理は真空蒸留精製であり、偏析により得られた固液共存部分を真空蒸留精製に用いることが好ましい。偏析により得られた固液共存部分は、後述するようにチタン濃度が高いため、このような精製処理により、より効率よくチタンを得ることができる。
【0052】
以上説明した工程2により、上記液体合金からチタン以外の成分を除去することができ、チタンを得ることができる。
【0053】
3.他の工程
本発明のチタンの製造方法は、上記工程1の後で、上記工程2の前に、上記液体合金を偏析させて、液体部分と、固体及び液体が共存する固液共存部分とに分離する工程を更に含んでいてもよい。
【0054】
図1に示すように、ビスマス-チタン合金は、例えば425~930℃の温度で液体合金中のチタン濃度が47at%以下である場合、液体合金中にはTiBiの固体が析出して固液共存状態となる。TiBiの固体は、液体合金よりも密度が小さいため、液体合金中で浮上して液体合金の上層に移動する。当該TiBiはチタン濃度が高いので、液体合金の上層部はチタン濃度が高くなる。このため、工程1の後で、工程2の前に液体合金を偏析させ、液体合金の上層を工程2に供することにより、工程2に用いられる液体合金のチタン濃度を予め高めることができ、より効率よくチタンを製造することができる。
【0055】
同様に、図2に示すように、アンチモン-チタン合金は、例えば631~1010℃の温度で液体合金中のチタン濃度が33at%以下である場合、液体合金中にはTiSbの固体が析出して固液共存状態となる。TiSbの固体は、液体合金よりも密度が小さいため、液体合金中で浮上して液体合金の上層に移動する。当該TiSbはチタン濃度が高いので、液体合金の上層部はチタン濃度が高くなる。このため、工程1の後で、工程2の前に液体合金を偏析させ、液体合金の上層を工程2に供することにより、工程2に用いられる液体合金のチタン濃度を予め高めることができ、より効率よくチタンを製造することができる。
【0056】
上記偏析は、具体的には、液体合金の温度を用いる金属に合わせて上述の温度範囲に保ち、液体金属中のチタン濃度を用いる金属に合わせて上述の濃度の範囲に調整して、一定時間静置することにより行なえばよい。上記静置時間は0.1~10時間であることが好ましい。
【発明の効果】
【0057】
本発明の製造方法は、ビスマス及びアンチモンから選択される少なくとも1種の金属を、チタンを補足合金化する金属として用いているので、上層の塩化マグネシウムへの金属の混入が抑制され、塩化マグネシウムの溶融塩電解によるマグネシウムの再生への影響が抑制される。更に、上記金属を用いると、得られる液体合金の精製にも適しており、金属チタンを低コストで連続的に製造することができる。
【0058】
このため、本発明の製造方法によれば、効率よくチタン合金を得ることができ、当該チタン合金を精製することで、金属チタンを低コストで連続的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】ビスマス-チタン合金の状態図である。
【図2】アンチモン-チタン合金の状態図である。
【図3】実施例1において工程1に用いた反応装置を表す図である。
【図4】実施例1において得られた固体をるつぼごと割って断面を露出させた状態の写真である。るつぼ底部を撮影した写真である。
【図5】実施例1において得られた固体をるつぼごと割って断面を露出させた状態の写真である。るつぼ底部の上層のMgClを掻きとって、下層のBi-Ti合金を露出させた状態の写真である。
【図6】実施例1の電解精製により得られた、電解後の析出物が付着したNi基板の写真である。
【図7】実施例1の電解精製により得られた析出物を剥ぎ取った後のNi基板の写真である。
【図8】実施例1の電解精製により得られた析出物であるチタンを脱イオン水により洗浄した後の写真である。
【図9】参考例1で用いた真空蒸留炉を表す図である。
【図10】参考例1において、真空蒸留で得られたBi-Ti合金の写真である。
【図11】参考例1において、真空蒸留で得られたSb-Ti合金の写真である。
【図12】偏析用るつぼを表す模式図と、偏析工程により偏析を施して得られたBi-Ti合金の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0060】
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。

【0061】
実施例1
[工程1]
工程1により、ビスマスとチタンとの液体合金を調製した。具体的には、図3に示す反応装置内で、ビスマス(Bi)を40g、及びマグネシウム(Mg)を2.32g採取し、表1に示す混合比となるように混合して、マグネシアるつぼ(MgO crucible)に入れた。この混合物を、インコネル製の反応容器中に入れて、アルゴン雰囲気下において750℃まで昇温して溶解させ、混合物を調製した(Bi-Mg alloy)。反応容器を密閉し、反応容器上部から表1の混合比となるように、常温で液体の四塩化チタン(TiCl)を滴下した。TiClは還元されて、Bi-Ti液体合金が得られた。

【0062】
次いで、液体合金を900℃まで加熱して3時間保持した後、常温まで冷却し、固体を得た。得られた固体をるつぼごと割って断面を露出させ、固体の下層を粉砕して微小な試料片を作製し、任意の2ヶ所から得られた試料片を採取して、その断面に対してEDX組成分析(エネルギー分散型X線分析)を行った。EDX組成分析は、試料片をカーボンテープにより固定して、加速電圧20kVの条件で面分析により行なった。また、EDX組成分析の倍率は、試料片を固定しているカーボンテープの影響を受けないように、試料片の大きさに合わせて20倍又は30倍の倍率を選択した。2ヶ所から得られた試料片の測定値の平均値をEDX測定値とした。結果を表1に示す。

【0063】
【表1】
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【0064】
(考察)
表1の結果から、15.3at%のTiを含むBi-Ti液体合金が得られたことが分かった。液体合金に残存するMg量は3.3at%であり、少量であった。

【0065】
図4及び5に、得られた固体をるつぼごと割って断面を露出させた状態の写真を示す。図4は、るつぼ底部を撮影した写真である。図4では、るつぼの底部の上層に、黒色のMgClが目視でも確認された。また、図5では、るつぼ底部の上層のMgClを掻きとって、下層を露出させた状態の写真である。るつぼの底部の下層に、白色のBi-Ti合金が目視でも確認された。

【0066】
上述の結果から、得られたBi-Ti合金と副生成物のMgClとは、比重の差によって容易に2相分離できることが分かった。従って、工程1で調製された、下層のBi-Ti液体合金を下層から抜き取るか、上層のMgClを除去することで、Bi-Ti液体合金を工程2へ連続的に供給することが可能であることが分かった。

【0067】
[工程2]
工程2により、液体合金から、チタン以外の成分を除去する精製処理を行った。実施例1では、精製処理として電解精製を行なった。

【0068】
(電解精製)
以下の方法により電解精製を行なった。すなわち、NaCl-KClの等モル混合塩及び液体合金を用い、電解槽中でアルゴン雰囲気下700℃に加熱保持し、溶融塩を調製した。上述のようにして調製した溶融塩中において、当該液体合金を用いて定電流電解を行った。表2に、使用した電極および電流密度、電解中の電位を示す。

【0069】
【表2】
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【0070】
なお、表2中「Vvs.Ti2+/Ti」とは、Ti2++2e=Tiの反応での酸化還元電位を基準とした場合の電極電位を示す。表2において、Ti板を参照極としているので、Ti板の示す電位が0Vvs.Ti2+/Tiとなる。

【0071】
得られた析出物であるチタンは電極基板に密着していたため、ハンマーにより打撃を加え、カソードの電極基板から析出物を剥ぎ取ってチタンを得た。得られたチタンを脱イオン水により洗浄し、X線回折(XRD)(走査速度:0.0796°s-1、電圧:45kV、電流:40mA)、及びエネルギー分散型X線分光法(EDX)(加速電圧:20kV、面分析、倍率:150倍)、高周波誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP-AES)(出力:1.2kW、チャンバーガス流量:16Lmin-1、キャリアガス流量:0.25Lmin-1)による分析に供した。電解後の析出物の付着したNi基板(図6)、析出物の剥ぎ取り後のNi基板(図7)、脱イオン水による洗浄を行った後の析出物であるチタン(図8)の写真を示す。

【0072】
(考察)
析出物の剥ぎ取り前後のNi基板の写真から(図6及び7)、打撃によって基板から析出物であるチタンを採取可能であることが分かった。

【0073】
また、XRDおよびEDX分析の結果から洗浄後の析出物がTiであることが確認された。更に、ICP-AESによる分析から析出物であるチタン中のビスマス濃度は350ppmであり、微量であることが分かった。

【0074】
上記実施例1において、電解精製は、金属としてビスマスを用いた場合を示したが、アンチモンを用いた場合においても工程2により同様の結果が得られると考えられる。以下、説明する。

【0075】
表3に、ビスマス及びアンチモンの450℃の共融LiCl-KCl中の標準電極電位を示す。当該標準電極電位は、電気化学便覧(第5版)を参照した値である。

【0076】
【表3】
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【0077】
表3より、アンチモンの標準電極電位はビスマスとほぼ同じ値を示す。表3より、BiおよびSbは、標準電極電位である1.097Vvs.Ti2+/Tiよりも卑な電位では安定であるので、酸化溶解してBi3+やSb3+のイオンになることはない。この電位よりも貴な電位に保持して、はじめて酸化溶解が起きる。従って、液体合金の電位をTi2+/Ti基準に対して0~1.097Vに保持することで、チタンのみを酸化溶解させることができる。以上の理由からアンチモンを用いた場合でも、表2に示す上記実施例1と同程度のアノード電位(0.3Vvs.Ti2+/Ti)に保持することにより、チタンのみを酸化溶解させることができ、ビスマスを用いた場合と同様に、電解精製によって高純度のチタンを製造できると考えられる。

【0078】
参考例1
(蒸留精製)
ビスマスとチタンとの液体合金、及びアンチモンとチタンとの液体合金から、蒸留精製によりチタンを製造可能であることを示すために、参考例1において上記液体合金をそれぞれ調製し、蒸留精製を行なった。

【0079】
具体的には、35gのビスマス(Bi)と4.325gのチタン(Ti)とを混合した。また、20gのアンチモン(Sb)と1.965gのチタン(Ti)とを混合した。これらの混合物をるつぼに入れ、それぞれ前処理として1000℃で均一化処理して、チタン濃度が35at%のBi-Ti合金、及びチタン濃度が20at%のSb-Ti合金を作製した。これらの合金をMgOるつぼに入れ、図9に示す蒸留装置内で、1000℃で24時間の条件により真空蒸留を行った。炉冷後、図10(Bi-Ti合金)及び図11(Sb-Ti合金)に示すような試料が得られた。これらの試料についてEDX組成分析(加速電圧:20kV、面分析、倍率:20倍)を行った。
(考察)
金属としてビスマス及びアンチモンを用いるどちらの場合も、蒸留精製によりチタン濃度が99.5at%以上の高純度のチタンを製造できることが分かった。

【0080】
参考例2
(偏析工程)
偏析工程により、液体部分と、固体及び液体が共存する部分とに分離させることにより、液体合金の上層のチタン濃度を高めることができることを確認した。

【0081】
具体的には、Ti濃度が5 at%となるようにビスマスとチタンとを混合し、1000℃で46時間加熱することによりBi-Ti液体合金として均質化処理を行った。Bi-Ti液体合金を冷却して固体の合金とし、これを砕いて図12に示すようなMgO製の偏析用るつぼに入れた。アルゴン雰囲気下のグローブボックス中で偏析用るつぼごとステンレス鋼容器に入れ、グローブボックスから取り出し後ただちに溶接により密閉した。密閉されたステンレス鋼容器を電気炉内に設置し、1000℃まで上昇させて20時間加熱した後、電気炉を0.2mmh-1の速度で上昇させることで、容器下部から徐々に冷却させ、密閉容器下部が約600℃に達した時点で水冷することにより急冷した。

【0082】
図12に示すように、試料を底部から順に、厚みが約1mmとなるようにダイヤモンドカッターで切断して薄い円板状の試料片を得た(A~F)。得られた試料片の下側表面の写真を図12に示す。また、得られた試料片の下側表面を、EDX分析(加速電圧:20kV、点分析)を行なった。

【0083】
(考察)
図12の結果から、偏析るつぼ底部から採取した試料片Aの下側表面は白色乃至金属光沢色を示した。また、偏析るつぼの上部から採取した試料片は、黒色の生成物が見られ、その割合も増加していることが分かった。これらの試料片の下側表面に対してEDX分析を行ったところ、白色乃至金属光沢色を示す部分のチタン濃度は約1at%であり、黒色を示す部分のチタン濃度は約45at%であった。黒色を示す部分は、試料片をダイヤモンドカッターで切断して試料片を作成した際に、TiBiが水によって酸化されて黒色を呈していると考えられる。従って、チタン濃度の高い化合物(TiBi)がBi-Ti液体合金上部に浮き上がり、密度の差を利用して偏析できることが分かった。

【0084】
上述の結果から、偏析工程により、液体部分と、固体及び液体が共存する固液共存部分とに分離させることにより、液体合金のチタン濃度を高めることができ、工程1の後で、工程2の前に液体合金を偏析させ、液体合金の上層を工程2に供することにより、工程2に用いられる液体合金のチタン濃度を高めることができることが分かった。

【0085】
上記参考例2において、偏析工程は、金属としてビスマスを用いた場合を示したが、アンチモンを用いた場合においても、偏析工程により同様の結果が得られると考えられる。以下、説明する。

【0086】
表4に、ビスマス、アンチモン及びチタンのそれぞれの室温での密度を示す。

【0087】
【表4】
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【0088】
表4より、チタンの密度と比較して、ビスマスの密度は約2.1倍、アンチモンの密度は約1.5倍大きいことが分かる。従って、金属としてビスマスを使用した場合と同様に、アンチモンを使用した場合でも、チタン濃度の低い液体合金の上層に、チタン濃度の高い固体の化合物(TiSb)を偏析させることができると考えられる。
図面
【図1】
0
【図2】
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【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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