TOP > 国内特許検索 > 動作伝達装置 > 明細書

明細書 :動作伝達装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2015-123512 (P2015-123512A)
公開日 平成27年7月6日(2015.7.6)
発明の名称または考案の名称 動作伝達装置
国際特許分類 B25J  18/06        (2006.01)
F16C   1/02        (2006.01)
A61B  19/00        (2006.01)
F16C   3/02        (2006.01)
B25J  11/00        (2006.01)
FI B25J 18/06
F16C 1/02
A61B 19/00 502
F16C 3/02
B25J 11/00 D
請求項の数または発明の数 3
出願形態 OL
全頁数 11
出願番号 特願2013-267504 (P2013-267504)
出願日 平成25年12月25日(2013.12.25)
発明者または考案者 【氏名】只野 耕太郎
【氏名】原口 大輔
【氏名】見上 慧
【氏名】川嶋 健嗣
出願人 【識別番号】304021417
【氏名又は名称】国立大学法人東京工業大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100064414、【弁理士】、【氏名又は名称】磯野 道造
審査請求 未請求
テーマコード 3C707
3J032
3J033
Fターム 3C707AS35
3C707CU07
3C707JT02
3C707JT05
3C707KS33
3J032AB11
3J032AB32
3J032BC06
3J032BC10
3J033AA01
3J033AB03
3J033BA02
3J033BC10
要約 【課題】駆動装置への接続作業が容易な動作伝達装置を実現することを課題とする。
【解決手段】本発明は、全体が棒状の動作伝達装置1であって、棒状で変形しない中央部4と、中央部4の一端側に連結していて、任意方向へ湾曲可能で、かつ、トルク伝達可能な根元側自在継手3と、棒状で変形せず、根元側自在継手3における中央部4と連結された側の端部と逆の端部に連結されている根元側端部2と、中央部4の他端側に連結していて、任意方向へ湾曲可能で、かつ、トルク伝達可能な先端側自在継手5と、棒状で変形せず、先端側自在継手5における中央部4と連結された側の端部と逆の端部に連結されている先端側端部6と、動作伝達装置1の内部に挿通されていて、一端が根元側端部2に固定され、他端が先端側端部6に固定されている3本以上のワイヤと、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
全体が棒状の動作伝達装置であって、
棒状で変形しない中央部と、
前記中央部の一端側に連結していて、任意方向へ湾曲可能で、かつ、トルク伝達可能な一端側自在継手と、
棒状で変形せず、前記一端側自在継手における前記中央部と連結された側の端部と逆の端部に連結されている一端側端部と、
前記中央部の他端側に連結していて、任意方向へ湾曲可能で、かつ、トルク伝達可能な他端側自在継手と、
棒状で変形せず、前記他端側自在継手における前記中央部と連結された側の端部と逆の端部に連結されている他端側端部と、
前記動作伝達装置の内部に挿通されていて、一端が前記一端側端部に固定され、他端が前記他端側端部に固定されている3本以上のワイヤと、を備え、
前記一端側端部に径方向の力が加えられて、前記一端側自在継手が湾曲した場合、前記3本以上のワイヤの張力によって、前記他端側自在継手が湾曲し、
前記一端側端部に軸周りの方向の力が加えられて、前記一端側端部が軸周りに回転した場合、そのトルクが前記一端側自在継手、前記中央部、前記他端側自在継手、前記他端側端部と伝達されることによって、前記他端側端部が回転し、
前記一端側端部に径方向の力が加えられるとともに軸周りの方向の力が加えられて、前記一端側自在継手が湾曲の形状を維持したまま軸周りに回転した場合、前記他端側自在継手は湾曲の形状を維持したまま回転する
ことを特徴とする動作伝達装置。
【請求項2】
前記ワイヤは、4本であり、前記動作伝達装置の軸に垂直な断面視で、軸を中心として90度ずつ異なる方向にそれぞれ配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の動作伝達装置。
【請求項3】
前記一端側自在継手と前記他端側自在継手のそれぞれの軸方向の長さが異なっている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の動作伝達装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、全体が棒状で、一端側の動作を他端側に伝達する動作伝達装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、全体が棒状の動作伝達装置において、一端側において所定の操作を行うことで他端側の動作を制御する技術の開発が行われている。そのような動作伝達装置は、様々な分野に適用されるが、例えば、鉗子として腹腔鏡手術に適用される。腹腔鏡手術は開腹手術に代わる有効な術式であり、最近ではその手術件数が増加している。腹腔鏡手術を行う手術ロボットシステムでは、例えば、スレーブ(従操作装置)側の鉗子の先端側の柔軟関節の動作が、マスタ(主操作装置)側における操作によって制御される(非特許文献1)。
【0003】
そのような場合に用いられる鉗子では、例えば、鉗子内部に先端部から他端部まで複数(例えば4本)のワイヤが設けられている。そして、鉗子の先端部の柔軟関節を曲げるときは、鉗子の他端部側で複数のワイヤのうち1つ以上のワイヤをアクチュエータ(空気圧シリンダなど)で引っ張る制御を行う。その場合、鉗子の他端部側では、複数のワイヤそれぞれが駆動装置に接続されている。
【先行技術文献】
【0004】

【非特許文献1】J. Ding, K. Xu, R. Goldman, P. Allen, D. Fowler, N. Simaan, "Design, Simulation and Evaluation of Kinematic Alternatives for Insertable Robotic Effectors Platforms in Single Port Access Surgery", 2010 IEEE International Conference on Robotics and Automation, Alaska, pp.1053-1058 (2010)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記した従来技術では、鉗子を駆動装置に装着する際に、複数のワイヤそれぞれを駆動装置に接続する必要があるため、接続作業が煩雑であるという問題があった。
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、駆動装置への接続作業が容易な動作伝達装置を実現することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明は、全体が棒状の動作伝達装置であって、棒状で変形しない中央部と、中央部の一端側に連結していて、任意方向へ湾曲可能で、かつ、トルク伝達可能な一端側自在継手と、棒状で変形せず、一端側自在継手における中央部と連結された側の端部と逆の端部に連結されている一端側端部と、中央部の他端側に連結していて、任意方向へ湾曲可能で、かつ、トルク伝達可能な他端側自在継手と、棒状で変形せず、他端側自在継手における中央部と連結された側の端部と逆の端部に連結されている他端側端部と、動作伝達装置の内部に挿通されていて、一端が一端側端部に固定され、他端が他端側端部に固定されている3本以上のワイヤと、を備える。
そして、一端側端部に径方向の力が加えられて、一端側自在継手が湾曲した場合、3本以上のワイヤの張力によって、他端側自在継手が湾曲する。
また、一端側端部に軸周りの方向の力が加えられて、一端側端部が軸周りに回転した場合、そのトルクが一端側自在継手、中央部、他端側自在継手、他端側端部と伝達されることによって、他端側端部が回転する。
また、一端側端部に径方向の力が加えられるとともに軸周りの方向の力が加えられて、一端側自在継手が湾曲の形状を維持したまま軸周りに回転した場合、他端側自在継手は湾曲の形状を維持したまま回転する。
その他の手段については後記する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、駆動装置への接続作業が容易な動作伝達装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】(a)は、本実施形態の動作伝達装置の外観図であり、(b)は、その両端部の拡大図である。
【図2】(a)は、本実施形態の動作伝達装置の内部構造図であり、(b)は、その両端部の拡大図であり、(c)は、図2(b)のA-A断面図である。
【図3】(a)は、本実施形態の動作伝達装置の図2(b)のB-B断面図であり、(b)は、その両端部の拡大図である。
【図4】(a)は、本実施形態の動作伝達装置の両端部が湾曲した様子を示す図であり、(b)は、その両端部の拡大図である。
【図5】(a)は、本実施形態において、鉗子として用いる場合の動作伝達装置の外観図であり、(b)は、その両端部の拡大図である。
【図6】本実施形態の遠隔操作システムの全体構成図である。
【図7】本実施形態の動作伝達装置と駆動装置の構造図である。
【図8】(a)は、本実施形態の変形例の動作伝達装置の外観図であり、(b)は、その動作伝達装置の両端部が湾曲した様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態と称する。)に係る動作伝達装置について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態の動作伝達装置は、例えば、鉗子として腹腔鏡手術を行う手術ロボットシステムに使用される。

【0010】
まず、図1(a)(b)を参照して、本実施形態の動作伝達装置1の全体構造について説明する。動作伝達装置1は、全体が円筒状(棒状)で、例えばステンレス製であり、根元側端部2と、根元側自在継手3と、中央部4と、先端側自在継手5と、先端側端部6と、を備える。

【0011】
中央部4は、円筒状(棒状)で、腹腔鏡手術などでの動作伝達装置1の使用時に変形しない強度(以下、単に「変形しない強度」と称する。)を有している。
根元側自在継手3(一端側自在継手)は、中央部4の一端側(図1(a)(b)の左側)に連結していて、任意方向へ湾曲可能で、かつ、トルク伝達可能な自在継手(ユニバーサルジョイント)である。根元側自在継手3としては、例えば、いわゆるマシーンドスプリングを用いるのが好ましい。マシーンドスプリングは、細長い金属を螺旋状に変形させて製作する従来のコイルスプリングと異なり、金属の塊から切削加工して製作することにより、特に、径方向の厚みを大きくするなどしてねじり剛性を高めることができ、トルク伝達可能な自在継手を実現しやすいからである。

【0012】
根元側端部2(一端側端部)は、端部2aが塞がれた円筒状(棒状)で変形しない強度を有しており、根元側自在継手3における中央部4と連結された側の端部と逆の端部に連結されている。
先端側自在継手5は、中央部4の他端側(図1(a)(b)の右側)に連結していて、任意方向へ湾曲可能で、かつ、トルク伝達可能な自在継手である。先端側自在継手5としては、例えば、根元側自在継手3と同様、マシーンドスプリングを用いるのが好ましい。
先端側端部6(他端側端部)は、端部6aが塞がれた円筒状(棒状)で変形しない強度を有しており、先端側自在継手5における中央部4と連結された側の端部と逆の端部に連結されている。

【0013】
次に、図2(a)(b)(c)を参照して、動作伝達装置1の内部構造について説明する。動作伝達装置1は、さらに、4本のワイヤ11,12,13,14を備えている。
4本のワイヤ11,12,13,14は、それぞれ、動作伝達装置1の内部に挿通されていて、一端が根元側端部2に固定され、他端が先端側端部6に固定されている。

【0014】
また、4本のワイヤ11,12,13,14は、図2(c)に示すように、動作伝達装置1の軸に垂直な断面視で、軸を中心として90度ずつ異なる方向にそれぞれ配置されている。ワイヤが4本以下の場合では、この配置のときが、根元側自在継手3の湾曲動作を一番正確に先端側自在継手5に伝達できる。
なお、4本のワイヤ11,12,13,14は、根元側自在継手3と先端側自在継手5に設けられた孔7(内周部8の外側に位置)の内部を挿通していて径方向(動作伝達装置1の軸線に直交する方向。以下同様)の動きを拘束されており、また、根元側端部2、中央部4、先端側端部6においても所定の構造(根元側自在継手3、先端側自在継手5の孔7と同様の孔など)により径方向の動きを拘束されているのが好ましい。

【0015】
また、4本のワイヤ11,12,13,14は、例えば、ステンレス製のものを使用できるが、これに限定されず、引っ張りに対して伸張しないものであればよく、材質としては各種金属のほか強化プラスチックなどの非金属であってもよい。

【0016】
次に、動作伝達装置1の動作について説明する。
図3(a)(b)は、動作伝達装置1についての、図2(b)のB-B断面図である。
図3(a)(b)に示すように、動作伝達装置1は、外部から力が加えられていない場合、全体が一直線状となっている。

【0017】
そして、図4(a)(b)に示すように、動作伝達装置1は、根元側端部2に径方向の力が加えられて、根元側自在継手3が湾曲した場合、ワイヤ13,14の張力によって、先端側自在継手5が根元側自在継手3と逆の方向に湾曲する。
また、ワイヤ11,12についても同様であり、図1、図2に示す動作伝達装置1は、根元側端部2に径方向の力が加えられて、根元側自在継手3が任意の方向に湾曲した場合、ワイヤ11,12,13,14の張力によって、先端側自在継手5が根元側自在継手3と逆の方向に湾曲する。

【0018】
また、図1に示す動作伝達装置1は、根元側端部2に軸周りの方向の力が加えられて、根元側端部2が軸周りに回転した場合、そのトルクが根元側自在継手3、中央部4、先端側自在継手5、先端側端部6と伝達されることによって、先端側端部6が回転する。

【0019】
また、図1に示す動作伝達装置1は、根元側端部2に径方向の力が加えられるとともに軸周りの方向の力が加えられて、根元側自在継手3が湾曲の形状を維持したまま軸周りに回転した場合、先端側自在継手5は湾曲の形状を維持したまま回転する。

【0020】
次に、図5(a)(b)を参照して、鉗子として用いる場合の動作伝達装置1Aの構造について説明する。図5(a)(b)の動作伝達装置1Aは、図1の動作伝達装置1と比較して、先端側端部6が鉗子先端部6Aに置き換わっている点で相違している。なお、動作伝達装置1Aを使用する場合は、鉗子先端部6Aの動作を制御するためのワイヤなどを別途設ければよい。

【0021】
次に、図6を参照して、動作伝達装置1を含む遠隔操作システム100について説明する。
図6に示すように、遠隔操作システム100は、動作伝達装置1A、駆動装置21、力センサ22、スレーブコンピュータ23、マスタコンピュータ24、力覚提示装置25を備えて構成される。

【0022】
動作伝達装置1Aは、遠隔操作対象物に対して動作する。
駆動装置21は、スレーブコンピュータ23から受信した、力覚提示装置25の操作者の手や指の位置情報を含む制御信号に基いて、動作伝達装置1の動作制御を行う。
力センサ22は、動作伝達装置1Aが遠隔操作対象物から受けている力(反力)を検出し、その力情報をスレーブコンピュータ23に伝達する。

【0023】
スレーブコンピュータ23は、駆動装置21に位置情報を含む制御信号を送信するなどして駆動装置21を制御したり、力センサ22から力情報を受信したり、マスタコンピュータ24と各種情報(力情報、位置情報など)を送受信したりする。

【0024】
マスタコンピュータ24は、スレーブコンピュータ23および力覚提示装置25と各種情報(力情報、位置情報など)を送受信したり、各種演算処理を行ったりする。

【0025】
力覚提示装置25は、操作者の手や指などによる操作に応じて位置情報をマスタコンピュータ24に送信したり、マスタコンピュータ24から受信した力情報に基いて操作者に力覚を与えたりする。力覚提示装置25としては、公知の装置(例えば、センサブル・テクノロジーズ社製のPHANTOM Omni)を利用することができる。

【0026】
次に、図7を参照して、本実施形態の駆動装置21の構造について説明する。図7に示すように、駆動装置21は、根元側基部31、回転用アクチュエータ32、グリッパ開閉用アクチュエータ33、グリッパ駆動用アダプタ34、グリッパ35、リンク機構36、リンク駆動用アクチュエータ37、リンク駆動用アクチュエータ38、中央部支持部39、保持用アダプタ40,41を備えている。

【0027】
保持用アダプタ40,41は、樹脂などの弾力性のある素材で形成されており、中央部支持部39に固着され、開口部から受け入れた動作伝達装置1Aの中央部4を保持する。そして、保持用アダプタ40,41は、動作伝達装置1Aを、開口部から抜けないように拘束しつつ、軸周りに回転可能に保持する。

【0028】
回転用アクチュエータ32は、グリッパ開閉用アクチュエータ33と、根元側基部31の孔を介して接続されていて、グリッパ開閉用アクチュエータ33を軸周りに回転させる。
グリッパ駆動用アダプタ34は、グリッパ開閉用アクチュエータ33に固着されている。

【0029】
グリッパ開閉用アクチュエータ33は、グリッパ駆動用アダプタ34を介してグリッパ35を開閉する。
グリッパ35は、動作伝達装置1Aの根元側端部2を把持する。なお、図7では、動作伝達装置1Aの根元側端部2は、グリッパ35によって把持されやすいように、凹部を有するものとした。

【0030】
根元側基部31と中央部支持部39は、リンク機構36を介して接続されている。
リンク駆動用アクチュエータ37は、根元側基部31の底面と中央部支持部39の底面に固定されている。
リンク駆動用アクチュエータ38は、根元側基部31の底面と中央部支持部39の底面に固定されている。

【0031】
次に、駆動装置21による動作伝達装置1Aの動作について説明する。
回転用アクチュエータ32を駆動してグリッパ開閉用アクチュエータ33を軸周りに回転させることで、そのトルクが、グリッパ駆動用アダプタ34、グリッパ35、根元側端部2、根元側自在継手3、中央部4、先端側自在継手5、鉗子先端部6Aと伝達され、鉗子先端部6Aを回転させることができる。

【0032】
また、リンク駆動用アクチュエータ37,38の一方のみを駆動することで、中央部支持部39を符号Cの方向に移動させることができ、それに応じて根元側自在継手3が湾曲し、それによって先端側自在継手5を湾曲させることができる。
また、リンク駆動用アクチュエータ37,38の両方を同じ動きで駆動することで、中央部支持部39を符号Dの方向に移動させることができ、それに応じて根元側自在継手3が湾曲し、それによって先端側自在継手5を湾曲させることができる。

【0033】
つまり、リンク駆動用アクチュエータ37,38の両方の動きを組み合わせることで、中央部支持部39を任意の方向に移動させることができ、それに応じて根元側自在継手3が湾曲し、それによって先端側自在継手5を湾曲させることができる。
なお、中央部支持部39を固定して、根元側基部31を移動可能にしておくことで、リンク駆動用アクチュエータ37,38を駆動したときに、動作伝達装置1Aの中央部4は固定で、根元側自在継手3の湾曲に応じて先端側自在継手5を湾曲させることができる。

【0034】
このように、本実施形態の動作伝達装置1(動作伝達装置1Aも含む。以下同様)によれば、駆動装置21への接続作業や分離作業が容易な動作伝達装置を実現することができる。つまり、動作伝達装置1を駆動装置21に接続する際は、動作伝達装置1の中央部4を保持用アダプタ40,41に対して人手でワンタッチで取り付けるとともに、グリッパ35で根元側端部2を把持するだけでよく、従来技術のように鉗子の複数のワイヤそれぞれを駆動装置に接続する必要がない。同様に、動作伝達装置1の駆動装置21からの分離(接続の逆動作)も容易に行うことができる。

【0035】
なお、従来技術の鉗子では、複数のワイヤそれぞれを駆動装置に接続する必要があったため、接続作業や分離作業の際に、要清潔(清潔を要すること)の鉗子の清潔状態を維持するのが容易ではなかった。一方、本実施形態によれば、保持用アダプタ40,41、グリッパ駆動用アダプタ34、グリッパ35を使い捨てにしたり滅菌処理したりするだけで、動作伝達装置1の駆動装置21に対する接続作業や分離作業の際に、動作伝達装置1の清潔状態を維持することができて、非常に便利である。

【0036】
(変形例)
次に、図8(a)(b)を参照して、動作伝達装置の変形例について説明する。図8(a)(b)に示すように、変形例の動作伝達装置1Bは、図1の動作伝達装置1と比較して、根元側端部2と中央部4の間に根元側自在継手3A、根元側中間部51、根元側自在継手3Bを備えており、また、先端側端部6と中央部4の間に先端側自在継手5A、先端側中間部52、先端側自在継手5Bを備えている。

【0037】
そして、図示を省略するが、例えば、根元側自在継手3Aと先端側自在継手5Aの組に対応するワイヤ4本と、根元側自在継手3Bと先端側自在継手5Bの組に対応するワイヤ4本とが、それぞれ独立に、動作伝達装置1B内に配置される。そうすることで、図8(b)に示すように、根元側自在継手3Aを動作させたときに先端側自在継手5Aを対称的に動作させ、また、根元側自在継手3Bを動作させたときに先端側自在継手5Bを対称的に動作させることができる。

【0038】
以上で本実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこれらに限定されるものではない。
例えば、動作伝達装置1の内部に挿通されるワイヤは、4本でなくても、3本、または、5本以上であってもよい。
また、動作伝達装置1の内部の軸に垂直な断面における中央部分に、軸方向の全長にわたるワイヤ(強度維持などのため)を別途設けてもよい。

【0039】
また、図1では、動作伝達装置1において、根元側自在継手3の軸方向の長さが、先端側自在継手5の軸方向の長さよりも長いものとしているが、それぞれの長さは、動作伝達装置1の使用状況に応じて任意に設定可能であり、同じであってもよいし、長短関係が逆であってもよい。なお、根元側自在継手3と先端側自在継手5のそれぞれの軸方向の長さを異ならせることで、根元側自在継手3の湾曲動作に対する先端側自在継手5の湾曲動作の大きさを調整することができる。

【0040】
また、4本のワイヤ11,12,13,14は、例えば、ニッケルチタン合金製など、引っ張りの力だけでなく押しの力も伝達できるもので実現すれば、根元側自在継手3の湾曲の動作をより速く先端側自在継手5に伝達することができる。

【0041】
また、図1では、動作伝達装置1において、先端側端部6の軸方向の長さが根元側端部2の軸方向の長さよりも長いものとしているが、それぞれの長さは、動作伝達装置1の使用状況に応じて任意に設定可能であり、同じであってもよいし、長短関係が逆であってもよい。

【0042】
また、根元側自在継手3と先端側自在継手5の組について、図1では1組の場合、図8では2組の場合を説明したが、3組以上であってもよい。
また、動作伝達装置1は、軸に垂直な断面視で、外周が円の形状であるものとしたが、その他に、外周が楕円や矩形などの他の形状であってもよい。
その他、具体的な構成について、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
【符号の説明】
【0043】
1,1A,1B 動作伝達装置
2 根元側端部
3,3A,3B 根元側自在継手
4 中央部
5,5A,5B 先端側自在継手
6 先端側端部
6A 鉗子先端部
7 孔
8 内周部
11,12,13,14 ワイヤ
21 駆動装置
22 力センサ
23 スレーブコンピュータ
24 マスタコンピュータ
25 力覚提示装置
31 根元側基部
32 回転用アクチュエータ
33 グリッパ開閉用アクチュエータ
34 グリッパ駆動用アダプタ
35 グリッパ
36 リンク機構
37 リンク駆動用アクチュエータ
38 リンク駆動用アクチュエータ
39 中央部支持部
40 保持用アダプタ
51 根元側中間部
52 先端側中間部
100 遠隔操作システム
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7