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明細書 :耳介装着型装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2015-223437 (P2015-223437A)
公開日 平成27年12月14日(2015.12.14)
発明の名称または考案の名称 耳介装着型装置
国際特許分類 A61B   5/00        (2006.01)
A61B   5/01        (2006.01)
A61B   5/02        (2006.01)
A61B   8/00        (2006.01)
A61B  10/00        (2006.01)
A61H  23/02        (2006.01)
FI A61B 5/00 B
A61B 5/00 101E
A61B 5/02 310G
A61B 8/00
A61B 10/00 A
A61H 23/02 330
請求項の数または発明の数 6
出願形態 OL
全頁数 13
出願番号 特願2014-111692 (P2014-111692)
出願日 平成26年5月29日(2014.5.29)
発明者または考案者 【氏名】谷口 和弘
【氏名】三村 千鶴
【氏名】亀井 弘龍
【氏名】中岡 秀晃
【氏名】岡島 正純
【氏名】岩城 敏
出願人 【識別番号】510108951
【氏名又は名称】公立大学法人広島市立大学
個別代理人の代理人 【識別番号】110000338、【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
審査請求 未請求
テーマコード 4C017
4C074
4C117
4C601
Fターム 4C017AA09
4C017AB08
4C017AC26
4C017EE15
4C017FF17
4C074AA05
4C074BB05
4C074CC01
4C074DD10
4C074EE01
4C074EE04
4C074GG11
4C074HH04
4C117XA01
4C117XB01
4C117XB12
4C117XC11
4C117XD09
4C117XE23
4C117XE26
4C117XE30
4C117XE33
4C117XJ46
4C601DD01
4C601LL33
要約 【課題】センサを外耳道に挿入することなく、ユーザにとって利便性の高い状態で、ユーザの身体状態を最大限活用し得る耳介装着型装置を提供する。
【解決手段】耳介装着型装置1は、耳介に装着されるものであって、耳介装着型装置1を装着しているユーザの身体状態を検出する身体状態情報取得部31と、ユーザの身体状態を推定する身体状態推定部32と、ユーザの身体状態に対応する機能を決定する機能決定部33とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
耳介に装着される耳介装着型装置であって、
上記耳介装着型装置を装着しているユーザの身体状態を検出する検出手段と、
上記検出手段が検出した上記ユーザの身体状態を示す身体状態情報に基づいて、上記ユーザの身体状態を推定する身体状態推定手段と、
上記身体状態推定手段が推定した内容を示す推定情報に基づいて、上記ユーザの身体状態に対応する機能を決定する機能決定手段とを備えることを特徴とする耳介装着型装置。
【請求項2】
上記検出手段は、上記ユーザの身体状態として、上記ユーザの耳甲介および耳垂のうち少なくとも1つに係る状態を検出することを特徴とする請求項1に記載の耳介装着型装置。
【請求項3】
上記検出手段は、上記ユーザの身体状態として、上記ユーザの皮膚表面から放出されるガスを検出し、
上記身体状態推定手段は、上記検出手段が検出した情報に基づいて、ユーザの体調を推定することを特徴とする請求項1または2に記載の耳介装着型装置。
【請求項4】
上記機能決定手段は、上記ユーザの身体状態に対応する機能として、上記耳介装着型装置を振動させる機能を決定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の耳介装着型装置。
【請求項5】
上記機能決定手段は、上記ユーザの身体状態に対応する機能として、上記耳介装着型装置に備えられた液体格納部から液体を噴霧する機能を決定することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の耳介装着型装置。
【請求項6】
上記ユーザの身体の振動、上記ユーザの体温、または太陽光により、上記耳介装着型装置に備えられたバッテリーを充電する充電部を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の耳介装着型装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、耳介に装着される耳介装着型装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、運動しているユーザの身体状態を測定するウェアラブル装置に関する技術が開発されている。例えば、特許文献1には、光センサ部を備えた、外耳に装着される脈波センサに関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【0003】

【特許文献1】特開2014‐68733号公報(2014年4月21日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、光センサ部をユーザの外耳道に挿入して脈波を検出することについてしか具体的な開示がされていない。脈波を外耳道から検出するとすれば、ウェアラブル装置を長時間外耳道に装着することになり、不快感を覚えるユーザがいるという問題がある。また、特許文献1に示すようなウェアラブル装置によって測定されたユーザの生体情報については、種々のサービスやアプリケーションに適用し得る可能性を有しているものの、従来技術においてはまだまだ十分に活用しきれていないという問題点がある。
【0005】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、センサを外耳道に挿入することなく、ユーザにとって利便性の高い状態で、ユーザの身体状態を最大限活用し得る耳介装着型装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る耳介装着型装置は、耳介に装着される耳介装着型装置であって、上記耳介装着型装置を装着しているユーザの身体状態を検出する検出手段と、上記検出手段が検出した上記ユーザの身体状態を示す身体状態情報に基づいて、上記ユーザの身体状態を推定する身体状態推定手段と、上記身体状態推定手段が推定した内容を示す推定情報に基づいて、上記ユーザの身体状態に対応する機能を決定する機能決定手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の各態様に係る耳介装着型装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記耳介装着型装置が備える各手段として動作させることにより上記耳介装着型装置をコンピュータにて実現させる耳介装着型装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る耳介装着型装置は、ユーザの耳介に装着されため、ユーザが不快感を覚えることなく、耳介装着装置を長時間装着することが可能となる。また、本発明に係る耳介装着型装置は、検出手段により、ユーザの身体状態を多面的かつ的確に検出することができる。このため、機能決定手段により決定される機能についても、検出手段により多面的かつ的確に検出されたユーザの身体状態に応じて、バリエーション豊富でなおかつユーザの身体状態に的確に整合したものとできる。以上のことより、ユーザにとって利便性の高い状態で多面的かつ的確に得られるユーザの身体状態を最大限活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態に係る耳介装着型装置の要部構成の一例を示すブロック図である。
【図2】耳介の基本構造を示す模式図である。
【図3】(a)は、耳介装着型装置をユーザの耳垂に装着させた装着例を示す外観図である。(b)及び(c)は、ユーザの耳垂に装着される耳介装着型装置の一例の外観を示す概略図である。
【図4】(a)は、従来のイヤープロテクターをユーザの耳に装着せた装着例を示す外観図である。(b)は、耳介装着型装置をユーザの耳甲介に装着させた装着例を示す外観図である。(c)は、図4の(b)に示す耳介装着型装置を耳甲介に固定していることを示す概念図である。
【図5】(a)及び(b)は、耳介装着型装置をユーザの耳介の後ろから掛けることにより装着させた装着例を示す外観図である。(c)は、左右の耳介の装着される、対となる耳介装着型装置の一例を示す図である。
【図6】(a)は、耳介装着型装置をユーザの耳介の一部に貫通させた孔に通すことにより装着させた装着例を示す外観図である。(b)は、ユーザの耳に装着される耳介装着型装置の一例の外観を示す概略図である。(c)は、耳介の一部に貫通させる孔の部位に応じた装身具の名称を示す概要図である。
【図7】耳介装着型装置をユーザの耳介を覆うことにより装着させた装着例を示す外観図である。
【図8】(a)は、耳介装着型装置をユーザの頭部及び耳介に装着させた装着例を示す外観図である。(b)は、耳介装着型装置をユーザの後頭部及び耳介に装着させた装着例を示す外観図である。
【図9】イヤホン型の耳介装着型装置の一例の外観を示す概略図である。
【図10】図1に示す耳介装着型装置が備えるバッテリーの一例の外観を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。以下の特定の項目(実施形態)における構成について、それが他の項目で説明されている構成と同じである場合は、説明を省略する場合がある。また、説明の便宜上、各項目に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。

【0011】
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態に係る耳介装着型装置1をユーザの耳に装着させる装着例について図2~図9を参照して以下に説明する。まず、耳介装着型装置1が装着される耳介の部位について説明する。図2は耳介の基本構造を示す模式図である。図2に示すように、耳介は、耳甲介、耳輪、耳輪脚、対耳輪、対耳輪上脚、対耳輪下脚、耳珠、及び耳垂(耳たぶ)の部位に大別される。耳甲介は、耳介の中央部にある窪んだ部位であり、耳垂は、耳介の下部にある垂れ下がった肉の部位である。

【0012】
(装着例1)
図3の(a)は、耳介装着型装置1をユーザの耳垂に装着させた装着例を示す外観図である。図3の(a)の矢印に示すように、耳装着型装置1は、耳垂の顔側(根元)から耳輪に向かう方向に、耳垂を挟むようにして差し込まれる。耳垂に装着された耳介装着型装置1は、耳垂にフィットしている。

【0013】
図3の(b)及び(c)は、ユーザの耳垂に装着される耳介装着型装置の一例の外観を示す概略図である。図3の(b)に示す耳介装着型装置1は、細長いU字型の形状であり、一端に前方接触部11、および他端に後方接触部12を備える。耳介装着型装置1は、前方接触部11と、後方接触部12を含む挟持部13とで耳垂を挟持することによって、耳介(耳垂)に固定される。前方接触部11は、耳垂の表側と接触する部分であり、ユーザが耳介装着型装置1を装着した際に外観上目立つ場所にあるため、図3の(b)に示すように種々の装飾が施されていてもよい。後方接触部12は、挟持部13の一部であり、耳垂の裏側と接触する部分である。なお、後方接触部12は、耳介装着装置1が耳垂に差し込まれ易いように弓形の形状であってもよい。また、挟持部13は、硬質素材(例えば金属)で構成されてもよいし、弾性素材(例えばゴム)で構成されてもよい。

【0014】
図3の(c)に示す耳介装着装置1において、前方接触部11および後方接触部12は、円形状であってもよい。

【0015】
(装着例2)
図4の(a)は、従来のイヤープロテクター100をユーザの耳に装着せた装着例を示す外観図である。イヤープロテクター100がユーザの耳甲介に装着された際、イヤープロテクター100の一部(不図示)がユーザの外耳道に挿入され、イヤープロテクター100は外耳道と耳甲介(縦幅が例えば2.54cm)によって固定される。図4の(b)は、耳介装着型装置をユーザの耳甲介に装着させた装着例を示す外観図である。図4の(b)に示す耳介装着型装置1は、ユーザの耳甲介を覆うようにして装着される。なお、ユーザの外耳道には耳介装着型装置1の一部が挿入されていない。

【0016】
図4の(c)は、図4の(b)に示す耳介装着型装置1を耳甲介に固定していることを示す概念図である。図4の(c)に示す耳介装着型装置1は、U字型の形状であり、前方接触部11と挟持部13の一部である後方接触部12とでユーザの耳介(耳甲介)挟むことにより、ユーザの耳介に固定される。なお、前方接触部11は、耳甲介を覆う形状であり、耳甲介の表側と接触する面を有する。後方接触部12は、耳甲介の裏側に接触する面を有する。なお、前方接触部11と後方接触部12との間にある挟持部13の部位は、耳介装着型装置1がユーザの耳甲介に装着され易いように、柔らかい素材(弾性素材)によって構成されてもよい。

【0017】
(装着例3)
図5の(a)及び(b)は、耳介装着型装置1をユーザの耳介に後ろから掛けることにより装着させた装着例を示す外観図である。図5の(a)に示す耳介装着型装置1は、耳掛け部14及び耳介下部装飾部15を備える。図5の(a)に示す耳掛け部14は、耳介の裏側の根元に沿う形状であり、耳掛け部14の一端は、耳介の根元における耳輪付近にある。また、耳介下部装飾部15は、耳介の下側に位置する部位にあり、装飾の長さは任意の長さとする。耳掛け部14および耳介下部装飾部15において、ユーザが耳介装着型装置1を装着した際に外観上目立つ場所にある部位は、図5の(a)に示すように種々の装飾が施されていてもよい。

【0018】
図5の(b)に示す耳介装着型装置1は、耳掛け部14及び耳介全体装飾部16を備える。図5の(b)に示す耳掛け部14は、耳介の裏側の根元に沿う形状であり、耳掛け部14の一端は耳輪脚の下方にあってもよい。また耳介全体装飾部16は、耳介全体を覆うような形状であり、例えば、耳介の外周に沿ったモチーフがデザインされている。耳介全体装飾部16の下方にある一端は、耳垂と接している。また、耳掛け部14および耳介全体装飾部16において、ユーザが耳介装着型装置1を装着した際に外観上目立つ場所にある部位は、図5の(b)に示すように種々の装飾が施されていてもよい。

【0019】
図5の(c)は、左右の耳介の装着される、対となる耳介装着型装置の一例を示す図である。図5の(c)の右側に示す左耳用装置1aは、図5の(b)に示す耳介装着型装置1であり、ユーザの左耳に装着される。図5の(c)の左側に示す右耳用装置1bは、左耳用装置1aと対となって使用されるものであり、ユーザの右耳に装着される。右耳用装置1bは、左耳用装置1aと異なる形状であってもよく、例えば、耳掛け部14を有しておらず、ユーザの耳甲介の窪みに挿入されることにより固定されてもよい。また、ユーザが耳介装着型装置1を装着した際に外観上目立つ部位には、図5の(c)に示すように種々の装飾が施されていてもよい。

【0020】
(装着例4)
図6の(a)は、耳介装着型装置1をユーザの耳介の一部に貫通させた孔に通すことにより装着させた装着例を示す外観図である。図6の(a)に示す耳介装着型装置1は、貫通部17を備える。貫通部17は、ユーザの耳介の一部(例えば耳垂)に貫通させた孔に通される。貫通部17を用いてユーザの耳介に装着された耳介装着型装置1は、ユーザの耳介の下方に装飾部を設けていてもよい。当該装飾部の一端は、貫通部17と接続するため、ユーザの耳介に固定され、当該装飾部の他端は、ユーザの耳介に固定されることがないため、ユーザの身体の動きに連動して揺れ動くことが可能である。

【0021】
図6の(b)は、ユーザの耳に装着される耳介装着型装置1の一例の外観を示す概略図である。図6の(b)の左側に示す耳介装着型装置1は、ピアス型であり、ユーザに耳介に孔を必要とするため、貫通部17を備えている。また、図6の(b)の右側に示す耳介装着型装置1は、イヤリング型であり、ユーザの耳介に孔を必要としないため挟持部18を備えている。挟持部18は、例えば、耳介の厚みに応じて可変可能はネジ等を有しており、ネジを調節することによりユーザの耳介を挟持して、ユーザの耳介に装着させる。

【0022】
図6の(c)は、耳介の一部に貫通させる孔の部位に応じた装身具A~Jの名称を示す概要図である。図6の(c)に示すように、耳介に設けられた孔の部位に応じて、装身具A~Jの名称は異なる。例えば、装身具Aの名称はへリックスであり、装身具Aは耳輪上部の孔に装着される。装身具Bの名称はインダストリアルであり、装身具Bは耳輪上部の異なる2つの部位の孔に装着される。装身具Cの名称はルークまたはロックであり、装身具Cは対耳輪下脚の孔に装着される。装身具Dの名称はダイスであり、装身具Dは耳輪脚の孔に装着される。装身具Eの名称はトンガラスであり、装身具Eは耳珠の孔に装着される。装身具Fの名称はスナッグであり、装身具Fは対輪中央部の孔に装着される。装身具Gの名称はコンカであり、装身具Gは耳甲介腔の孔に装着される。装身具Hの名称はアンチトラガスであり、装身具Hは対珠の孔に装着される。装身具Iの名称はイヤーノブであり、装身具Iは耳垂の孔に装着される。装身具Jの名称はトライアングルであり、装身具Jは三角窩の孔に装着される。ピアス型の耳介装着型装置1は、図6の(c)に示す装身具A~Jのうちどの装身具であってもよい。

【0023】
(装着例5)
図7は、耳介装着型装置1をユーザの耳介を覆うことにより装着させた装着例を示す外観図である。図7に示す耳介装着型装置1は、袋状の形状となっており、耳垂以外の殆どの耳介の部位を覆うことによりユーザの耳介に固定される。

【0024】
(装着例6)
図8の(a)は、耳介装着型装置1をユーザの頭部及び耳介に装着させた装着例を示す外観図である。図8の(a)に示す耳介装着型装置1は、ヘッドホン型である。図8の(b)は、耳介装着型装置1をユーザの後頭部及び耳介に装着させた装着例を示す外観図である。図8の(b)に示す耳介装着型装置1は、骨伝導スピーカを備える。

【0025】
(装着例7)
図9は、イヤホン型の耳介装着型装置1の一例の外観を示す概略図である。図9に示す耳介装着型装置1は、ユーザの耳甲介の窪みに嵌めることにより固定されるインナーイヤー型である。

【0026】
〔実施形態2〕
本発明の一実施形態に係る耳介装着型装置1の要部構成について、図1を参照して以下に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る耳介装着型装置1の要部構成の一例を示すブロック図である。耳介装着型装置1は、入力部2、制御部3、出力部4、液体格納部46、通信部5、及び充電部7を備える。

【0027】
入力部2は、ユーザの身体状態を検出する各種センサを備える。例えば、入力部2は、表皮計測部21、ガスセンサ22、体温計測部23、脈波計測部24、マイク25及び加速度センサ26を備える。表皮計測部21は、ユーザの耳介の皮膚の動きを計測するものであり、超音波距離センサ、光学式距離センサ、又はひずみセンサで構成される。ガスセンサ22は、ユーザの皮膚から放出される皮膚ガスを計測するものである。体温計測部23は、ユーザの耳介における体温を計測するものである。脈波計測部24は、ユーザの脈波を計測するものである。マイク25は、ユーザの音声を入力するものである。加速度センサ26は、ユーザの移動(身体運動)を計測するものである。

【0028】
入力部2を構成する各種センサは、ユーザの身体状態を検出できる部位であれば、耳介装着型装置1のどの部位に備えられていてもよい。例えば、図4の(c)に示す耳介装着型装置1において、前方接触部11には表皮計測部21、体温計測部23、脈波計測部24及びマイク25を備え、後方接触部12には表皮計測部21、体温計測部23及び脈波計測部24を備え、挟持部13にはガスセンサ22及び加速度センサ26を備える構成としてもよい。また例えば、加速度センサ26は、図6の(a)に示す耳介装着型装置1の下部に備えられてもよい。

【0029】
制御部3は、身体状態情報取得部(検出手段)31、身体状態推定部(身体状態推定手段)32、及び機能決定部(機能決定手段)33を備える。身体状態情報取得部31は、入力部2が検出したユーザの身体状態を示す身体状態情報を、入力部2から取得するものである。身体状態推定部32は、身体状態情報取得部31が取得したユーザの身体状態を示す身体状態情報に基づいて、ユーザの身体状態を推定するものである。機能決定部33は、身体状態推定部32が推定した内容を示す推定情報に基づいて、ユーザの身体状態に対応する機能を決定するものである。

【0030】
例えば、表皮計測部21を構成する超音波センサが計測した超音波の音量、光学式センサが計測した反射光量、又はひずみセンサが計測した皮膚のひずみ量から、身体状態推定部32は、耳介装着型装置1とユーザとの距離の変化を算出し、ユーザの身体状態(例えば顔の表情)を推定する。また、例えば、ガスセンサ22が計測した皮膚ガスの放出量から、身体状態推定部32はユーザの体調を推定する(例えば、糖尿病、過剰なダイエット及び慢性肝炎の疑い)。また、加速度センサ26が計測したユーザの加速度量から、身体状態推定部32は、ユーザの歩数を算出し(万歩計(登録商標)としての利用)、ユーザの運動状態の程度を推定する。

【0031】
出力部4は、機能決定部33が決定する機能を実行するものである。例えば、出力部4は、スピーカ41、LED(発光ダイオード)42、振動部43、温熱部44及び噴霧部45を備える。出力部4は、バリエーション豊富でなおかつユーザの身体状態に的確に整合した機能をユーザに提供する。

【0032】
スピーカ41は、機能決定部33から通知された情報の内容を、音声に変換して、ユーザに伝達する。なお、スピーカ41は骨伝導スピーカで構成されてもよい。また、スピーカ41は、通信部5が外部装置10と通信して取得した情報(例えば、ラジオ、インターネットなど)、身体状態推定部32によって推定されたユーザの現在の身体状態情報(健康情報)などを音声によりユーザに伝達してもよい。

【0033】
LED42は、可視光線または赤外線を出射するものである。
振動部43は、機能決定部33から通知された情報に従って、ユーザの耳介に所定の振動を与えることにより、ユーザに情報を提供する。振動部43は、例えば、形状記憶合金またはモータなどにより構成される。形状記憶合金とは、通電すると自らの熱で記憶された形状に戻る金属である。糸状の形状記憶合金に予め短い長さを記憶させておく。その糸状の形状記憶合金の一端を固定し、他端をバネで引っ張った状態で、糸状の形状記憶合金に冷却と加熱とを繰り返すことにより、振動させることができる。また、振動部43は、所定の耳つぼをマッサージする構成としてもよい。

【0034】
温熱部44は、ユーザの耳介を温めるものである。例えば、温熱部44は、電熱線またはペルティエ素子により構成される。

【0035】
噴霧部45は、液体格納部46に格納された液体(例えば香水)をユーザの耳介付近に噴霧させるものである。例えば、マイク25に入力された音声が、香水を噴霧する内容を示す場合、噴霧部45は香水を噴霧し、ユーザの耳から香りを放出させる。噴霧部45が香水を噴霧した場合、温熱部44はユーザの耳を温めてもよい。噴霧部45によって噴霧された香水は、ユーザの体温または温熱部44により温められることにより、より強く香りを放出することができる。

【0036】
通信部5は、耳介装着型装置1と通信可能な外部装置10との通信を行うものである。外部装置10は、スマートフォンまたはタブレットなどの携帯端末、サーバなどである。耳介装着型装置1と外部装置10との通信は、無線通信として、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信にて行われてもよいし、WiFi(登録商標、wireless fidelity)通信、赤外線通信、音波などの既存の通信方式により行われてもよい。また、耳介装着型装置1と外部装置10との通信は、有線通信として、USB、RS-232C、LANなどを用いて行われてもよい。

【0037】
バッテリー6は、耳介装着型装置1に備えられており、充電部7により充電される。なお、バッテリー6は、商用電源などから充電される充電式電池であってもよい。充電部7は、ユーザの身体の振動、ユーザの体温、太陽光、またはワイヤレス給電(例えば電磁誘導)により、バッテリー6を充電する。充電部7の詳細については、図10を用いて後述する。

【0038】
〔実施形態3〕
図10は、図1に示す耳介装着型装置1が備えるバッテリーの一例の外観を示す概略図である。例えば、図10に示すように、耳介装着型装置1を装着したユーザの耳介の下方には、バッテリー6が垂れ下がっている。このため、バッテリー6は、ユーザの身体の振動(動き)に連動して振り子のように揺れる。充電部7は、この揺れによって電力を発生させ、バッテリー6を充電する。

【0039】
また例えば、耳介装着型装置1は比較的大きいものであってもよい。大きいサイズにすることにより、バッテリー6の揺れを大きくすることができ、発電量が増加する。また、大きいサイズにすることにより、太陽光を受光する面積が増加するため、太陽光による発電量が増加する。

【0040】
また、例えば、充電部7は、耳介装着型装置1を装着したユーザの体温と、外気との温度差によって電力を発生させ、バッテリー6を充電する。

【0041】
〔ソフトウェアによる実現例〕
耳介装着型装置1の制御ブロック(特に制御部3)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。

【0042】
後者の場合、耳介装着型装置1は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。

【0043】
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る耳介装着型装置1は、耳介に装着される耳介装着型装置であって、上記耳介装着型装置を装着しているユーザの身体状態を検出する検出手段(身体状態情報取得部31)と、上記検出手段が検出した上記ユーザの身体状態を示す身体状態情報に基づいて、上記ユーザの身体状態を推定する身体状態推定手段(身体状態推定部32)と、上記身体状態推定手段が推定した内容を示す推定情報に基づいて、上記ユーザの身体状態に対応する機能を決定する機能決定手段(機能決定部33)とを備えている。

【0044】
上記構成によれば、耳介装着型装置は、ユーザの耳介に装着されため、ユーザが不快感を覚えることなく、耳介装着装置を長時間装着することが可能となる。また、耳介装着型装置は、検出手段により、ユーザの身体状態を多面的かつ的確に検出することができる。このため、機能決定手段により決定される機能についても、検出手段により多面的かつ的確に検出されたユーザの身体状態に応じて、バリエーション豊富でなおかつユーザの身体状態に的確に整合したものとできる。以上のことより、ユーザにとって利便性の高い状態で多面的かつ的確に得られるユーザの身体状態を最大限活用することができる。

【0045】
本発明の態様2に係る耳介装着型装置は、上記態様1において、上記検出手段は、上記ユーザの身体状態として、上記ユーザの耳甲介および耳垂のうち少なくとも1つに係る状態を検出してもよい。

【0046】
上記構成によれば、検出手段が検出したユーザの耳甲介の状態から、身体状態推定手段は、ユーザの身体状態としてユーザの顔の表情を推定することが可能となる。また、検出手段が検出したユーザの耳垂の状態から、身体状態推定手段は、ユーザの身体状態としてユーザの身体の動きを推定することが可能となる。それゆえ、機能決定手段が決定する機能は、ユーザの身体状態に応じて、バリエーション豊富でなおかつユーザの身体状態に的確に整合したものとできる。

【0047】
本発明の態様3に係る耳介装着型装置は、上記態様1または2において、上記検出手段は、上記ユーザの身体状態として、上記ユーザの皮膚表面から放出されるガスを検出し、
上記身体状態推定手段は、上記検出手段が検出した情報に基づいて、ユーザの体調を推定してもよい。

【0048】
上記構成によれば、検出手段が検出したユーザの皮膚ガスから、身体状態推定手段はユーザの身体状態として、ユーザの体調を推定することが可能となる。また、ユーザの疲労の程度が高ければ、皮膚ガスは異臭を放つこともある。それゆえ、機能決定手段が決定する機能は、ユーザの身体状態に応じて、バリエーション豊富でなおかつユーザの身体状態に的確に整合したものとできる。

【0049】
本発明の態様4に係る耳介装着型装置は、上記態様1から3のいずれか1態様において、上記機能決定手段は、上記ユーザの身体状態に対応する機能として、上記耳介装着型装置を振動させる機能を決定してもよい。

【0050】
上記構成によれば、ユーザの身体状態に応じて、振動によりユーザに通知し、ユーザに注意を喚起することが可能となる。

【0051】
本発明の態様5に係る耳介装着型装置は、上記態様1から4のいずれか1態様において、上記機能決定手段は、上記ユーザの身体状態に対応する機能として、上記耳介装着型装置に備えられた液体格納部から液体を噴霧する機能を決定してもよい。

【0052】
上記構成によれば、ユーザの所望する場合に香水を噴霧する。このため、ユーザの手を煩わせることなく、ユーザはどんな場所でもどんな時でも人目を気にすることなく、香水を使用することが可能となる。また、上記態様3と上記態様5とを組み合わせることにより、ユーザの皮膚ガスによる異臭を香水により消臭することも可能となる。

【0053】
本発明の態様6に係る耳介装着型装置は、上記態様1から5のいずれか1態様において、上記ユーザの身体の振動、上記ユーザの体温、または太陽光により、上記耳介装着型装置に備えられたバッテリーを充電する充電部を備えていてもよい。

【0054】
上記構成によれば、耳介装着型装置がユーザに装着されることにより、ユーザの手を煩わせることなく、バッテリーを充電することが可能となる。このため、ユーザはバッテリーの充電を気にすることなく、耳介装着型装置を継続して装着することが可能となる。

【0055】
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明によれば、耳介装着型装置から得られるユーザの身体状態を最大限活用し、種々のサービスに適用することが可能となる。例えば、ヘルスケアサービス、エンターテインメントサービス、および情報提供サービスに本発明を利用することができる。さらに、本発明はこのようなサービス以外にも適用できる可能性を秘めており、産業上の利用可能性は計り知れない。
【符号の説明】
【0057】
1 耳介装着型装置
2 入力部
21 表皮計測部
22 ガスセンサ
23 体温計測部
24 脈波計測部
25 マイク
26 加速度センサ
3 制御部
31 身体状態情報取得部(検出手段)
32 身体状態推定部(身体状態推定手段)
33 機能決定部(機能決定手段)
4 出力部
41 スピーカ
42 LED
43 振動部
44 温熱部
45 噴霧部
46 液体格納部
5 通信部
6 バッテリー
7 充電部
10 外部装置
図面
【図1】
0
【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
4
【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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