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明細書 :認証処理装置及び認証処理方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2015-225388 (P2015-225388A)
公開日 平成27年12月14日(2015.12.14)
発明の名称または考案の名称 認証処理装置及び認証処理方法
国際特許分類 G06T   7/00        (2006.01)
FI G06T 7/00 510B
請求項の数または発明の数 7
出願形態 OL
全頁数 24
出願番号 特願2014-108267 (P2014-108267)
出願日 平成26年5月26日(2014.5.26)
発明者または考案者 【氏名】佐藤 公則
【氏名】鹿嶋 雅之
【氏名】渡邊 睦
出願人 【識別番号】504258527
【氏名又は名称】国立大学法人 鹿児島大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100090273、【弁理士】、【氏名又は名称】國分 孝悦
審査請求 未請求
テーマコード 5B043
Fターム 5B043AA09
5B043BA03
5B043DA05
5B043EA02
5B043EA06
5B043EA12
5B043GA01
要約 【課題】認証対象者の手を用いた認証処理を行う際に、認証対象者が当該認証処理のために特別な動作を行うこと無く自然な動作の中で認証処理を行える仕組みを提供する。
【解決手段】登録時に、認証登録者が把手を手300で握った際に当該把手の内部に設けられた撮影装置110で撮影された握掌画像を認証登録画像231として記憶する認証登録画像記憶部230と、認証時に、認証対象者が把手を手300で握った際に撮影装置110で撮影された握掌画像を認証対象画像として取得する認証対象画像取得部240と、認証登録画像231から抽出された認証登録指先紋様画像と認証対象画像から抽出された認証対象指先紋様画像とを照合する指先紋様照合処理と、認証登録画像231から抽出された認証登録掌紋画像と認証対象画像から抽出された認証対象掌紋画像とを照合する掌紋照合処理との結果に基づいて、認証対象者の認証処理を行う認証処理部280を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲 【請求項1】
把手の内部に設けられ、当該把手を手で握った際に当該手の握掌画像を撮影可能に構成された撮影手段と、
登録時に、認証登録者が前記把手を手で握った際に前記撮影手段で撮影された握掌画像を認証登録画像として記憶する記憶手段と、
認証時に、認証対象者が前記把手を手で握った際に前記撮影手段で撮影された握掌画像を認証対象画像として取得する取得手段と、
前記認証登録画像から前記認証登録者の手の指先紋様部分を認証登録指先紋様画像として抽出するとともに、前記認証登録画像から前記認証登録者の手の掌紋部分を認証登録掌紋画像として抽出する第1の部分抽出手段と、
前記認証対象画像から前記認証対象者の手の指先紋様部分を認証対象指先紋様画像として抽出するとともに、前記認証対象画像から前記認証対象者の手の掌紋部分を認証対象掌紋画像として抽出する第2の部分抽出手段と、
前記認証登録指先紋様画像と前記認証対象指先紋様画像とを照合する指先紋様照合処理と、前記認証登録掌紋画像と前記認証対象掌紋画像とを照合する掌紋照合処理との結果に基づいて、前記認証対象者の認証処理を行う認証処理手段と、
を有することを特徴とする認証処理装置。
【請求項2】
前記認証処理手段は、
前記認証処理として、前記認証登録指先紋様画像の特徴点と前記認証対象指先紋様画像の特徴点とを照合する第1の指先紋様照合処理と、前記認証登録掌紋画像の特徴点と前記認証対象掌紋画像の特徴点とを照合する第1の掌紋照合処理との結果に基づく第1の認証処理を行うものであり、
前記第1の指先紋様照合処理の結果、前記認証登録指先紋様画像の特徴点と前記認証対象指先紋様画像の特徴点との一致数が第1の閾値以上である場合、または、前記第1の掌紋照合処理の結果、前記認証登録掌紋画像の特徴点と前記認証対象掌紋画像の特徴点との一致数が第2の閾値以上である場合に、前記第1の認証処理において前記認証対象者の認証を許可することを特徴とする請求項1に記載の認証処理装置。
【請求項3】
前記第1の認証処理において前記認証対象者の認証が許可されなかった場合に、前記認証登録指先紋様画像の特徴線と前記認証対象指先紋様画像の特徴線とを抽出する第1の特徴線抽出手段と、
前記第1の認証処理において前記認証対象者の認証が許可されなかった場合に、前記認証登録掌紋画像の特徴線と前記認証対象掌紋画像の特徴線とを抽出する第2の特徴線抽出手段と、
を更に有し、
前記認証処理手段は、
前記認証処理として、前記第1の認証処理に加えて、前記第1の特徴線抽出手段で抽出された前記認証登録指先紋様画像の特徴線と前記認証対象指先紋様画像の特徴線とを照合する第2の指先紋様照合処理と、前記第2の特徴線抽出手段で抽出された前記認証登録掌紋画像の特徴線と前記認証対象掌紋画像の特徴線とを照合する第2の掌紋照合処理との結果に基づく第2の認証処理を行うものであり、
前記第2の指先紋様照合処理の結果、前記認証登録指先紋様画像の特徴線と前記認証対象指先紋様画像の特徴線との類似度が第3の閾値以上である場合であって、且つ、前記第2の掌紋照合処理の結果、前記認証登録掌紋画像の特徴線と前記認証対象掌紋画像の特徴線との類似度が第4の閾値以上である場合に、前記第2の認証処理において前記認証対象者の認証を許可することを特徴とする請求項2に記載の認証処理装置。
【請求項4】
前記第1の指先紋様照合処理の結果得られた前記一致する前記認証登録指先紋様画像の特徴点と前記認証対象指先紋様画像の特徴点とに基づいて前記認証登録指先紋様画像と前記認証対象指先紋様画像との間の角度差を算出し、当該角度差に応じて前記認証対象指先紋様画像を回転補正するとともに、前記第1の掌紋照合処理の結果得られた前記一致する前記認証登録掌紋画像の特徴点と前記認証対象掌紋画像の特徴点とに基づいて前記認証登録掌紋画像と前記認証対象掌紋画像との間の角度差を算出し、当該角度差に応じて前記認証対象掌紋画像を回転補正する画像回転補正手段を更に有し、
前記第1の特徴線抽出手段は、前記認証対象指先紋様画像の特徴線を抽出する際に、前記画像回転補正手段により回転補正がなされた前記認証対象指先紋様画像の特徴線を抽出し、
前記第2の特徴線抽出手段は、前記認証対象掌紋画像の特徴線を抽出する際に、前記画像回転補正手段により回転補正がなされた前記認証対象掌紋画像の特徴線を抽出することを特徴とする請求項3に記載の認証処理装置。
【請求項5】
前記第1の部分抽出手段は、前記認証登録画像の肌色領域を検出して当該肌色領域の重心位置が所定の位置になるように当該認証登録画像を回転させて、当該回転後の認証登録画像におけるそれぞれ所定の領域を前記認証登録指先紋様画像および前記認証登録掌紋画像として抽出し、
前記第2の部分抽出手段は、前記認証対象画像の肌色領域を検出して当該肌色領域の重心位置が所定の位置になるように当該認証対象画像を回転させて、当該回転後の認証対象画像におけるそれぞれ所定の領域を前記認証対象指先紋様画像および前記認証対象掌紋画像として抽出することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の認証処理装置。
【請求項6】
前記記憶手段は、前記認証登録画像とともに、当該認証登録画像に関連付けて前記第1の部分抽出手段により抽出された前記認証登録指先紋様画像および前記認証登録掌紋画像を記憶することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の認証処理装置。
【請求項7】
把手の内部に設けられ、当該把手を手で握った際に当該手の握掌画像を撮影可能に構成された撮影手段を備える認証処理装置による認証処理方法であって、
登録時に、認証登録者が前記把手を手で握った際に前記撮影手段で撮影された握掌画像を認証登録画像として記憶手段に記憶する記憶ステップと、
認証時に、認証対象者が前記把手を手で握った際に前記撮影手段で撮影された握掌画像を認証対象画像として取得する取得ステップと、
前記認証登録画像から前記認証登録者の手の指先紋様部分を認証登録指先紋様画像として抽出するとともに、前記認証登録画像から前記認証登録者の手の掌紋部分を認証登録掌紋画像として抽出する第1の部分抽出ステップと、
前記認証対象画像から前記認証対象者の手の指先紋様部分を認証対象指先紋様画像として抽出するとともに、前記認証対象画像から前記認証対象者の手の掌紋部分を認証対象掌紋画像として抽出する第2の部分抽出ステップと、
前記認証登録指先紋様画像と前記認証対象指先紋様画像とを照合する指先紋様照合処理と、前記認証登録掌紋画像と前記認証対象掌紋画像とを照合する掌紋照合処理との結果に基づいて、前記認証対象者の認証処理を行う認証処理ステップと、
を有することを特徴とする認証処理方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、認証対象者の個人認証を行う認証処理装置及び認証処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、人間の身体的特徴や行動的特徴の情報を用いて個人認証を行うバイオメトリクス認証が普及してきている。そして、このようなバイオメトリクス認証の一種として、掌紋認証がある(例えば、下記の特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【0003】

【特許文献1】特開2007-52534号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1に記載の掌紋認証では、認証対象者は、掌紋認証を行うために手のひら全体が見えるように広げる動作を行う必要があった。
【0005】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、認証対象者の手を用いた認証処理を行う際に、認証対象者が当該認証処理のために特別な動作を行うこと無く自然な動作の中で認証処理を行える仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の認証処理装置は、把手の内部に設けられ、当該把手を手で握った際に当該手の握掌画像を撮影可能に構成された撮影手段と、登録時に、認証登録者が前記把手を手で握った際に前記撮影手段で撮影された握掌画像を認証登録画像として記憶する記憶手段と、認証時に、認証対象者が前記把手を手で握った際に前記撮影手段で撮影された握掌画像を認証対象画像として取得する取得手段と、前記認証登録画像から前記認証登録者の手の指先紋様部分を認証登録指先紋様画像として抽出するとともに、前記認証登録画像から前記認証登録者の手の掌紋部分を認証登録掌紋画像として抽出する第1の部分抽出手段と、前記認証対象画像から前記認証対象者の手の指先紋様部分を認証対象指先紋様画像として抽出するとともに、前記認証対象画像から前記認証対象者の手の掌紋部分を認証対象掌紋画像として抽出する第2の部分抽出手段と、前記認証登録指先紋様画像と前記認証対象指先紋様画像とを照合する指先紋様照合処理と、前記認証登録掌紋画像と前記認証対象掌紋画像とを照合する掌紋照合処理との結果に基づいて、前記認証対象者の認証処理を行う認証処理手段と、を有する。
【0007】
本発明の認証処理方法は、把手の内部に設けられ、当該把手を手で握った際に当該手の握掌画像を撮影可能に構成された撮影手段を備える認証処理装置による認証処理方法であって、登録時に、認証登録者が前記把手を手で握った際に前記撮影手段で撮影された握掌画像を認証登録画像として記憶手段に記憶する記憶ステップと、認証時に、認証対象者が前記把手を手で握った際に前記撮影手段で撮影された握掌画像を認証対象画像として取得する取得ステップと、前記認証登録画像から前記認証登録者の手の指先紋様部分を認証登録指先紋様画像として抽出するとともに、前記認証登録画像から前記認証登録者の手の掌紋部分を認証登録掌紋画像として抽出する第1の部分抽出ステップと、前記認証対象画像から前記認証対象者の手の指先紋様部分を認証対象指先紋様画像として抽出するとともに、前記認証対象画像から前記認証対象者の手の掌紋部分を認証対象掌紋画像として抽出する第2の部分抽出ステップと、前記認証登録指先紋様画像と前記認証対象指先紋様画像とを照合する指先紋様照合処理と、前記認証登録掌紋画像と前記認証対象掌紋画像とを照合する掌紋照合処理との結果に基づいて、前記認証対象者の認証処理を行う認証処理ステップと、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、認証対象者の手を用いた認証処理を行う際に、認証対象者が当該認証処理のために特別な動作を行うこと無く自然な動作の中で認証処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態に係る認証処理装置の外観の一例を示す模式図である。
【図2】本発明の実施形態に係る認証処理装置の機能構成の一例を示す模式図である。
【図3-1】本発明の実施形態に係る認証処理装置による認証処理方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図3-2】図3-1に引き続き、本発明の実施形態に係る認証処理装置による認証処理方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図4-1】本発明の実施形態を示し、図2の握掌画像受信部で受信した握掌画像の一例を示す図である。
【図4-2】本発明の実施形態を示し、図2の第1の部分抽出部及び第2の部分抽出部による画像抽出処理を説明するための図である。
【図4-3】本発明の実施形態を示し、図2の第1の部分抽出部及び第2の部分抽出部による画像抽出処理を説明するための図である。
【図4-4】本発明の実施形態を示し、図2の第1の部分抽出部及び第2の部分抽出部による画像抽出処理を説明するための図である。
【図4-5】本発明の実施形態を示し、図2の第1の部分抽出部及び第2の部分抽出部による画像抽出処理を説明するための図である。
【図5-1】本発明の実施形態を示し、図2の第1の認証処理部による第1の認証処理を説明するための図である。
【図5-2】本発明の実施形態を示し、本人及び他人に対して第1の認証処理を行った際の指先紋様部分(指先紋様画像)の一致する特徴点のペア数における実験結果を示す図である。
【図5-3】本発明の実施形態を示し、本人及び他人に対して第1の認証処理を行った際の掌紋部分(掌紋画像)の一致する特徴点のペア数における実験結果を示す図である。
【図6】図3-2のステップS204~S206の処理を説明するための図である。
【図7】本発明の実施形態を示し、図2の第1の特徴線抽出部及び第2の特徴線抽出部による特徴線抽出処理を説明するための図である。
【図8-1】本発明の実施形態を示し、本人及び他人に対して第2の認証処理を行った際の指先紋様部分(指先紋様画像)の類似度における実験結果を示す図である。
【図8-2】本発明の実施形態を示し、本人及び他人に対して第2の認証処理を行った際の掌紋部分(掌紋画像)の類似度における実験結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(実施形態)について説明する。なお、以下に説明する本発明の実施形態では、本発明に係る「把手」として、いわゆるドアノブを適用した例を示し、認証対象者の認証が許可となった場合に当該ドアノブが備え付けられたドアを認証対象者が開いて入室を可能とする形態を説明するが、本発明はこの形態に限定されるものではない。例えば、本発明に係る「把手」として、家電製品における取っ手を適用し、認証対象者の認証が許可となった場合に当該家電製品の使用を可能とする形態や、本発明に係る「把手」として、車のハンドルを適用し、認証対象者の認証が許可となった場合に当該車のエンジンがかかり運転を可能とする形態等であってもよい。

【0011】
図1は、本発明の実施形態に係る認証処理装置の外観の一例を示す模式図である。
図1に示すように、本実施形態に係る認証処理装置100は、撮影装置110と、照明装置120と、情報処理装置130と、表示装置140と、操作入力装置150と、電気錠装置160を有して構成されている。

【0012】
撮影装置110は、ドアに取り付けられた把手であるドアノブの内部に設けられ、当該ドアノブを手300で握った際に当該手300の握掌画像を撮影可能に構成された全方位カメラである。また、ドアノブは、円筒形状で形成されている。より具体的に、ドアノブは、撮影装置110において当該円筒形状の全周に亘って当該手300の掌を撮影できるように、手300で握る部分が透明の部材で形成されている。

【0013】
照明装置120は、ドアに取り付けられた把手であるドアノブの内部に設けられ、撮影装置110で手300の握掌画像を撮影する際の光源となるものであり、例えば、LEDランプで構成されている。

【0014】
情報処理装置130は、認証処理装置100における動作を統括的に制御するものである。

【0015】
表示装置140は、情報処理装置130による制御に基づいて、撮影装置110で撮影された画像を表示したり、情報処理装置130で処理された各種の画像や各種の情報を表示したりする。

【0016】
操作入力装置150は、例えばセキュリティ管理者等の操作者が情報処理装置130に対して情報の入力を行う際に操作されるものである。この操作入力装置150は、例えば、キーボード150aや、ポインティング・デバイスであるマウス150bを具備して構成されている。

【0017】
電気錠装置160は、ドアの内部に取り付けられており、情報処理装置130による制御に基づいて、ドアの施錠/解錠を行うものである。

【0018】
図2は、本発明の実施形態に係る認証処理装置の機能構成の一例を示す模式図である。ここで、図2において、図1と同様の構成については、同じ符号を付しており、その詳細な説明は省略する。

【0019】
情報処理装置130は、モード設定部131、握掌画像受信部132、登録部133、及び、認証部134の各機能構成を有している。
本実施形態においては、例えば、情報処理装置130のCPU及びROM内に記録されているプログラムから、モード設定部131が構成される。また、例えば、情報処理装置130のCPU及びROM内に記録されているプログラム並びに通信インタフェースから、握掌画像受信部132が構成される。また、例えば、情報処理装置130のCPU及びROM内に記録されているプログラム並びに外部メモリから、登録部133、認証部134が構成される。

【0020】
モード設定部131は、例えば、操作入力装置150からの操作入力に基づいて、認証処理装置100における動作モードを設定する処理を行う。ここで、本実施形態では、「登録モード」と「認証モード」の2つの動作モードが設定可能であるものとする。

【0021】
握掌画像受信部132は、撮影装置110により撮影された、認証登録者や認証対象者がドアノブを手300で握った際の握掌画像を、撮影装置110から受信する処理を行う。

【0022】
登録部133は、モード設定部131により「登録モード」が設定された際に(即ち登録時に)、認証登録者の登録処理を行う。
具体的に、登録部133は、認証登録画像取得部210、第1の部分抽出部220、及び、認証登録画像記憶部230の各機能構成を有している。

【0023】
登録部133の認証登録画像取得部210は、モード設定部131により「登録モード」が設定された際に、握掌画像受信部132で受信した握掌画像を認証登録画像として取得する処理を行う。

【0024】
登録部133の第1の部分抽出部220は、認証登録画像取得部210で取得した認証登録画像から当該認証登録者の手300の指先紋様部分を認証登録指先紋様画像として抽出するとともに、当該認証登録画像から当該認証登録者の手300の掌紋部分を認証登録掌紋画像として抽出する処理を行う。また、詳細は後述するが、登録部133の第1の部分抽出部220は、認証登録画像取得部210で取得した認証登録画像の肌色領域を検出して当該肌色領域の重心位置が所定の位置になるように当該認証登録画像を回転させて、当該回転後の認証登録画像におけるそれぞれ所定の領域を認証登録指先紋様画像及び認証登録掌紋画像として抽出する。

【0025】
登録部133の認証登録画像記憶部230は、認証登録画像取得部210で取得した認証登録画像231とともに、当該認証登録画像231に関連付けて第1の部分抽出部220により抽出された認証登録指先紋様画像231a及び認証登録掌紋画像231bを記憶する。なお、本実施形態においては、説明を簡単にするために、認証登録画像記憶部230には1つの認証登録画像(231)が記憶される場合を想定した例を示すが、本実施形態においてはこれに限定されるものではなく、認証登録画像記憶部230に複数の認証登録画像が記憶される態様も適用可能である。

【0026】
認証部134は、モード設定部131により「認証モード」が設定された際に(即ち認証時に)、認証対象者の認証処理を行う。
具体的に、認証部134は、認証対象画像取得部240、第2の部分抽出部250、画像回転補正部260、特徴線抽出部270、及び、認証処理部280の各機能構成を有している。

【0027】
認証部134の認証対象画像取得部240は、モード設定部131により「認証モード」が設定された際に、握掌画像受信部132で受信した握掌画像を認証対象画像として取得する処理を行う。

【0028】
認証部134の第2の部分抽出部250は、認証対象画像取得部240で取得した認証対象画像から当該認証対象者の手300の指先紋様部分を認証対象指先紋様画像として抽出するとともに、当該認証対象画像から当該認証対象者の手300の掌紋部分を認証対象掌紋画像として抽出する処理を行う。また、詳細は後述するが、認証部134の第2の部分抽出部250は、認証対象画像取得部240で取得した認証対象画像の肌色領域を検出して当該肌色領域の重心位置が所定の位置になるように当該認証対象画像を回転させて、当該回転後の認証対象画像におけるそれぞれ所定の領域を認証対象指先紋様画像及び認証対象掌紋画像として抽出する。

【0029】
認証部134の認証処理部280は、認証登録指先紋様画像231aと認証対象指先紋様画像とを照合する指先紋様照合処理と、認証登録掌紋画像231bと認証対象掌紋画像とを照合する掌紋照合処理との結果に基づいて、認証対象者の認証処理を行う。この認証部134の認証処理部280は、第1の認証処理部281、及び、第2の認証処理部282を含み構成されている。ここでは、第1の認証処理部281についてのみ説明を行い、第2の認証処理部282については後述する。
認証部134の第1の認証処理部281は、認証登録指先紋様画像231aの特徴点と第2の部分抽出部250で抽出した認証対象指先紋様画像の特徴点とを照合する第1の指先紋様照合処理と、認証登録掌紋画像231bの特徴点と第2の部分抽出部250で抽出した認証対象掌紋画像の特徴点とを照合する第1の掌紋照合処理との結果に基づく第1の認証処理を行う。具体的に、認証部134の第1の認証処理部281は、第1の指先紋様照合処理の結果、認証登録指先紋様画像231aの特徴点と認証対象指先紋様画像の特徴点との一致数が第1の閾値以上である場合、または、第1の掌紋照合処理の結果、認証登録掌紋画像231bの特徴点と認証対象掌紋画像の特徴点との一致数が第2の閾値以上である場合に、第1の認証処理において認証対象者の認証を許可する処理を行う。

【0030】
認証部134の画像回転補正部260は、第1の認証処理部281による第1の認証処理において認証対象者の認証が許可されなかった場合に、以下の処理を行う。
具体的に、認証部134の画像回転補正部260は、第1の認証処理部281による第1の指先紋様照合処理の結果得られた前記一致する認証登録指先紋様画像231aの特徴点と認証対象指先紋様画像の特徴点とに基づいて認証登録指先紋様画像231aと当該認証対象指先紋様画像との間の角度差を算出し、当該角度差に応じて当該認証対象指先紋様画像を回転補正する処理を行う。同様に、認証部134の画像回転補正部260は、第1の認証処理部281による第1の掌紋照合処理の結果得られた前記一致する認証登録掌紋画像231bの特徴点と認証対象掌紋画像の特徴点とに基づいて認証登録掌紋画像231bと当該認証対象掌紋画像との間の角度差を算出し、当該角度差に応じて当該認証対象掌紋画像を回転補正する処理を行う。

【0031】
認証部134の特徴線抽出部270は、第1の認証処理部281による第1の認証処理において認証対象者の認証が許可されなかった場合に、各画像から特徴線を抽出する処理を行う。この認証部134の特徴線抽出部270は、第1の特徴線抽出部271、及び、第2の特徴線抽出部272を含み構成されている。
具体的に、認証部134の第1の特徴線抽出部271は、第1の認証処理部281による第1の認証処理において認証対象者の認証が許可されなかった場合に、認証登録指先紋様画像231aの特徴線と認証対象指先紋様画像の特徴線とを抽出する処理を行う。この際、認証部134の第1の特徴線抽出部271は、認証対象指先紋様画像の特徴線を抽出する際に、画像回転補正部260により回転補正がなされた認証対象指先紋様画像の特徴線を抽出する処理を行う。
また、具体的に、認証部134の第2の特徴線抽出部272は、第1の認証処理部281による第1の認証処理において認証対象者の認証が許可されなかった場合に、認証登録掌紋画像231bの特徴線と認証対象掌紋画像の特徴線とを抽出する処理を行う。この際、認証部134の第2の特徴線抽出部272は、認証対象掌紋画像の特徴線を抽出する際に、画像回転補正部260により回転補正がなされた認証対象掌紋画像の特徴線を抽出する処理を行う。

【0032】
ここで、認証部134の第2の認証処理部282について説明する。
認証部134の第2の認証処理部282は、第1の特徴線抽出部271で抽出した認証登録指先紋様画像231aの特徴線と認証対象指先紋様画像の特徴線とを照合する第2の指先紋様照合処理と、第2の特徴線抽出部272で抽出した認証登録掌紋画像231bの特徴線と認証対象掌紋画像の特徴線とを照合する第2の掌紋照合処理との結果に基づく第2の認証処理を行う。具体的に、認証部134の第2の認証処理部282は、第2の指先紋様照合処理の結果、認証登録指先紋様画像231aの特徴線と認証対象指先紋様画像の特徴線との類似度が第3の閾値以上である場合であって、且つ、第2の掌紋照合処理の結果、認証登録掌紋画像231bの特徴線と認証対象掌紋画像の特徴線との類似度が第4の閾値以上である場合に、第2の認証処理において認証対象者の認証を許可する処理を行う。

【0033】
次に、認証処理装置100による認証処理方法の処理手順の一例について説明を行う。

【0034】
図3-1は、本発明の実施形態に係る認証処理装置による認証処理方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。

【0035】
図3-1の処理が開始されると、まず、ステップS101において、モード設定部131は、設定されている動作モードが「登録モード」であるか否かを判断する。

【0036】
ステップS101の判断の結果、設定されている動作モードが「登録モード」でない(本実施形態の場合には「認証モード」である)場合には、図3-2に示すフローチャートに遷移する。

【0037】
一方、ステップS101の判断の結果、設定されている動作モードが「登録モード」である場合には、ステップS102に進む。
ステップS102に進むと、まず、撮影装置110は、情報処理装置130による制御に基づいて、認証登録者がドアノブを手300で握った際に当該手300の変動が所定の閾値以下となったことを契機として、当該手300の握掌画像を撮影する。この撮影の際、情報処理装置130は、照明装置120を点灯させる制御を行う。次いで、握掌画像受信部132は、当該握掌画像を受信し、登録部133の認証登録画像取得部210は、握掌画像受信部132で受信した握掌画像を認証登録画像として取得する処理を行う。なお、本実施形態では、認証登録画像となる握掌画像として1枚の握掌画像を撮影する場合を想定した例を示すが、本実施形態においてはこれに限定されるものではなく、複数枚の握掌画像を撮影する態様も適用可能である。

【0038】
続いて、ステップS103において、登録部133の第1の部分抽出部220は、ステップS102で取得された認証登録画像から当該認証登録者の手300の指先紋様部分を認証登録指先紋様画像として抽出するとともに、当該認証登録画像から当該認証登録者の手300の掌紋部分を認証登録掌紋画像として抽出する処理を行う。このステップS103における第1の部分抽出部220による画像抽出処理について、図4-1~図4-5を用いて詳しく説明する。

【0039】
図4-1は、本発明の実施形態を示し、図2の握掌画像受信部132で受信した握掌画像の一例を示す図である。
ここでは、ステップS102において、図4-1に示す握掌画像を認証登録画像として取得したものとする。

【0040】
図4-2~図4-5は、本発明の実施形態を示し、図2の第1の部分抽出部220及び第2の部分抽出部250による画像抽出処理を説明するための図である。

【0041】
まず、登録部133の第1の部分抽出部220は、図4-1に示す握掌画像(ここでは、認証登録画像)に対して不要な部分をマスク処理して、図4-2に示す握掌画像(ここでは、認証登録画像)を得る。
次いで、登録部133の第1の部分抽出部220は、図4-2に示す画像に対して肌色領域を検出する処理を行って、図4-3に示す画像を得る。ここで、図4-3に示す画像には、肌色領域401と、位置合わせの基準位置(所定の位置)を示す基準線402が示されている。
次いで、登録部133の第1の部分抽出部220は、図4-3に示す画像において肌色領域401の重心位置が基準線402で示される基準位置(所定の位置)になるように画像回転処理を行う。そのイメージを図4-4に示す。そして、登録部133の第1の部分抽出部220は、この画像回転処理を図4-2に示す握掌画像(ここでは、認証登録画像)に対して行うことにより、図4-5に示す握掌画像(ここでは、認証登録画像)を得る。そして、登録部133の第1の部分抽出部220は、図4-5に示す回転後の握掌画像(ここでは、認証登録画像)におけるそれぞれ所定の領域を指先紋様画像(ここでは、認証登録指先紋様画像)410及び掌紋画像(ここでは、認証登録掌紋画像)420として抽出する。
この図4-2~図4-5を用いて説明した画像回転処理を行うことにより、指先紋様部分と掌紋部分の位置合わせを行うことができ、それぞれ注目領域(所定の領域)を指定しておくことで、指先紋様画像(ここでは、認証登録指先紋様画像)410及び掌紋画像(ここでは、認証登録掌紋画像)420を自動で抽出することができる。

【0042】
ここで、再び、図3-1の説明に戻る。
ステップS103の処理が終了すると、ステップS104に進む。
ステップS104に進むと、登録部133は、ステップS102で取得された認証登録画像231とともに、当該認証登録画像231に関連付けてステップS103で抽出された認証登録指先紋様画像231a及び認証登録掌紋画像231bを認証登録画像記憶部230に記憶して登録する。例えば、図4-5に示す例では、認証登録画像231として図4-5に示す全体画像を記憶し、認証登録指先紋様画像231aとして指先紋様画像410を記憶し、認証登録掌紋画像231bとして掌紋画像420を記憶する。

【0043】
ステップS104の処理が終了すると、図3-1に示すフローチャートの処理を終了する。なお、認証登録者が複数存在する場合には、各認証登録者ごとに図3-1に示すフローチャートの処理が行われて、各認証登録者ごとに、認証登録画像とともに当該認証登録画像に関連付けて認証登録指先紋様画像及び認証登録掌紋画像が認証登録画像記憶部230に記憶されて登録されることになる。

【0044】
上述したように、図3-1のステップS101の判断の結果、設定されている動作モードが「登録モード」でない(本実施形態の場合には「認証モード」である)場合には、図3-2に示すフローチャートに遷移する。
ここで、図3-2は、図3-1に引き続き、本発明の実施形態に係る認証処理装置による認証処理方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。

【0045】
図3-2に示す認証モードに遷移すると、まず、ステップS201において、撮影装置110は、情報処理装置130による制御に基づいて、認証対象者がドアノブを手300で握った際に当該手300の変動が所定の閾値以下となったことを契機として、当該手300の握掌画像を撮影する。この撮影の際、情報処理装置130は、照明装置120を点灯させる制御を行う。次いで、握掌画像受信部132は、当該握掌画像を受信し、認証部134の認証対象画像取得部240は、握掌画像受信部132で受信した握掌画像を認証対象画像として取得する処理を行う。なお、本実施形態では、認証対象画像となる握掌画像として1枚の握掌画像を撮影する場合を想定した例を示すが、本実施形態においてはこれに限定されるものではなく、複数枚の握掌画像を撮影する態様も適用可能である。

【0046】
続いて、ステップS202において、認証部134の第2の部分抽出部250は、ステップS201で取得された認証対象画像から当該認証対象者の手300の指先紋様部分を認証対象指先紋様画像として抽出するとともに、当該認証対象画像から当該認証対象者の手300の掌紋部分を認証対象掌紋画像として抽出する処理を行う。上述したステップS103における処理の詳細と同様であるが、このステップS202における第2の部分抽出部250による画像抽出処理について、図4-1~図4-5を用いて詳しく説明する。

【0047】
上述したように、図4-1は、本発明の実施形態を示し、図2の握掌画像受信部132で受信した握掌画像の一例を示す図である。
ここでは、ステップS201において、図4-1に示す握掌画像を認証対象画像として取得したものとする。

【0048】
まず、認証部134の第2の部分抽出部250は、図4-1に示す握掌画像(ここでは、認証対象画像)に対して不要な部分をマスク処理して、図4-2に示す握掌画像(ここでは、認証対象画像)を得る。
次いで、認証部134の第2の部分抽出部250は、図4-2に示す画像に対して肌色領域を検出する処理を行って、図4-3に示す画像を得る。ここで、図4-3に示す画像には、肌色領域401と、位置合わせの基準位置(所定の位置)を示す基準線402が示されている。
次いで、認証部134の第2の部分抽出部250は、図4-3に示す画像において肌色領域401の重心位置が基準線402で示される基準位置(所定の位置)になるように画像回転処理を行う。そのイメージを図4-4に示す。そして、認証部134の第2の部分抽出部250は、この画像回転処理を図4-2に示す握掌画像(ここでは、認証対象画像)に対して行うことにより、図4-5に示す握掌画像(ここでは、認証対象画像)を得る。そして、認証部134の第2の部分抽出部250は、図4-5に示す回転後の握掌画像(ここでは、認証対象画像)におけるそれぞれ所定の領域を指先紋様画像(ここでは、認証対象指先紋様画像)410及び掌紋画像(ここでは、認証対象掌紋画像)420として抽出する。
この図4-2~図4-5を用いて説明した画像回転処理を行うことにより、指先紋様部分と掌紋部分の位置合わせを行うことができ、それぞれ注目領域(所定の領域)を指定しておくことで、指先紋様画像(ここでは、認証対象指先紋様画像)410及び掌紋画像(ここでは、認証対象掌紋画像)420を自動で抽出することができる。

【0049】
ここで、再び、図3-2の説明に戻る。
ステップS202の処理が終了すると、ステップS203に進む。
ステップS203に進むと、認証部134の第1の認証処理部281は、認証登録指先紋様画像231aの特徴点(本例では、SURF(Speeded Up Robust Features)による特徴点)とステップS202で抽出された認証対象指先紋様画像の特徴点(本例では、SURFによる特徴点)とを照合する第1の指先紋様照合処理と、認証登録掌紋画像231bの特徴点(本例では、SURFによる特徴点)とステップS202で抽出された認証対象掌紋画像の特徴点(本例では、SURFによる特徴点)とを照合する第1の掌紋照合処理との結果に基づく第1の認証処理を行って、第1の認証処理がOKであるか否かを判断する。具体的に、認証部134の第1の認証処理部281は、第1の指先紋様照合処理の結果、認証登録指先紋様画像231aの特徴点と認証対象指先紋様画像の特徴点との一致数が第1の閾値以上である場合、または、第1の掌紋照合処理の結果、認証登録掌紋画像231bの特徴点と認証対象掌紋画像の特徴点との一致数が第2の閾値以上である場合に、第1の認証処理がOKであると判断する。このステップS203における第1の認証処理部281による第1の認証処理について、図5-1~図5-3を用いて詳しく説明する。

【0050】
図5-1は、本発明の実施形態を示し、図2の第1の認証処理部281による第1の認証処理を説明するための図である。
図5-1(a)及び図5-1(b)には、認証登録掌紋画像231bが認証登録画像として示され、認証対象掌紋画像が認証対象画像として示されている。そして、図5-1(a)及び図5-1(b)では、1つの一致する認証登録画像の特徴点と認証対象画像の特徴点とのペアを1つの線分として図示している。ここで、図5-1(a)は、一致する特徴点のペア数(特徴点の一致数)が或る閾値以上である場合を示し(なお、図5-1(a)において黒く塗りつぶされた領域(マスク領域)同士を結ぶ線分が図示されているが、これらの線分は一致する特徴点のペアとはカウントしない)、図5-1(b)は、一致する特徴点のペア数(特徴点の一致数)が或る閾値未満である場合を示している。

【0051】
図5-2は、本発明の実施形態を示し、本人及び他人に対して第1の認証処理を行った際の指先紋様部分(指先紋様画像)の一致する特徴点のペア数における実験結果を示す図である。この図5-2において、本人は◇で示し、他人は●で示している。
図5-2に示す実験結果から、認証部134の第1の認証処理部281は、ペア数が15を第1の閾値501として設定し、他人が第1の認証処理においてOKと判断されるのを回避する(他人棄却率100%)。なお、図5-2に示す実験結果では、ペア数が15を第1の閾値501として設定した場合、本人受入率が87.5%となる結果を得た。

【0052】
図5-3は、本発明の実施形態を示し、本人及び他人に対して第1の認証処理を行った際の掌紋部分(掌紋画像)の一致する特徴点のペア数における実験結果を示す図である。この図5-3において、本人は◇で示し、他人は●で示している。
図5-3に示す実験結果から、認証部134の第1の認証処理部281は、ペア数が6を第2の閾値502として設定し、他人が第1の認証処理においてOKと判断されるのを回避する(他人棄却率100%)。なお、図5-3に示す実験結果では、ペア数が6を第2の閾値502として設定した場合、本人受入率が62.5%となる結果を得た。

【0053】
この図5-2及び図5-3に示すように、認証部134の第1の認証処理部281は、第1の指先紋様照合処理の結果、認証登録指先紋様画像231aの特徴点と認証対象指先紋様画像の特徴点との一致数が第1の閾値501以上である場合、または、第1の掌紋照合処理の結果、認証登録掌紋画像231bの特徴点と認証対象掌紋画像の特徴点との一致数が第2の閾値502以上である場合に、本人であると判定し、第1の認証処理がOKであると判断する。なお、図5-2及び図5-3に示す例の場合、上述した第1の認証処理を行った結果、他人棄却率が100%、本人受入率が92.5%となる結果を得た。

【0054】
ここで、再び、図3-2の説明に戻る。
ステップS203の判断の結果、第1の認証処理がOKであると判断された場合には、ステップS208に進む。
ステップS208に進むと、認証部134の第1の認証処理部281(或いは認証処理部280)は、認証対象者の認証を許可する処理を行う。例えば、第1の認証処理部281(或いは認証処理部280)は、認証対象者の認証を許可する処理として、電気錠装置160の解錠を行う処理を行って、認証対象者がドアを開けて入室できるようにする。さらに、第1の認証処理部281(或いは認証処理部280)は、必要に応じて、認証処理の結果(認証OKである旨)を、表示装置140に表示する処理を行う。
その後、図3-2のフローチャートの処理を終了する。

【0055】
一方、ステップS203の判断の結果、第1の認証処理がOKでない(NGである)と判断された場合には、ステップS204に進む。
ステップS204に進むと、認証部134の画像回転補正部260は、第1の認証処理部281による第1の指先紋様照合処理の結果得られた一致する認証登録指先紋様画像231aの特徴点と認証対象指先紋様画像の特徴点とに基づいて認証登録指先紋様画像231aと当該認証対象指先紋様画像との間の角度差を算出し、当該角度差に応じて当該認証対象指先紋様画像を回転補正する処理を行う。同様に、認証部134の画像回転補正部260は、第1の認証処理部281による第1の掌紋照合処理の結果得られた一致する認証登録掌紋画像231bの特徴点と認証対象掌紋画像の特徴点とに基づいて認証登録掌紋画像231bと当該認証対象掌紋画像との間の角度差を算出し、当該角度差に応じて当該認証対象掌紋画像を回転補正する処理を行う。このステップS204における画像回転補正処理について、図6を用いて詳しく説明する。

【0056】
図6は、図3-2のステップS204~S206の処理を説明するための図である。

【0057】
図6には、認証登録画像と、回転補正前の認証対象画像及び回転補正後の認証対象画像が示されている。この場合、例えば、認証部134の画像回転補正部260は、一致する認証登録画像の特徴点と回転補正前の認証対象画像の特徴点のペアごとに、認証登録画像と回転補正前の認証対象画像との間の角度差を算出し、一致する特徴点のペアごとに算出した角度差を平均して、これを回転補正角度とする。具体的に、図6に示す回転補正後の認証対象画像は、回転補正前の認証対象画像に対して回転補正角度-5.83°だけ回転補正したものである。例えば、このステップS204の回転補正処理のイメージとしては、図5-1(a)及び図5-1(b)に示すように、認証登録画像と認証対象画像を横に並べた際に、一致する両画像の特徴点のペアを示す線分が水平方向に対して傾く場合、当該線分が水平方向になるように認証対象画像を回転補正するものである。
本ステップでは、このようにして、認証対象指先紋様画像及び認証対象掌紋画像の回転補正処理を行う。

【0058】
ここで、再び、図3-2の説明に戻る。
ステップS204の処理が終了すると、ステップS205に進む。
ステップS205に進むと、認証部134の第1の特徴線抽出部271は、認証登録指先紋様画像231aの特徴線とステップS204で回転補正処理が施された認証対象指先紋様画像の特徴線とを抽出する処理を行う。このステップS205における特徴線抽出処理について、図7を用いて詳しく説明する。

【0059】
図7は、本発明の実施形態を示し、図2の第1の特徴線抽出部271及び第2の特徴線抽出部272による特徴線抽出処理を説明するための図である。
まず、認証部134の第1の特徴線抽出部271は、図7(a)に示すように、認証登録指先紋様画像231a及び認証対象指先紋様画像を示す指先紋様画像720に対して、LoG(Laplacian of Gaussian)フィルタによるフィルタ処理を行って、フィルタ処理後指先紋様画像721を得る。具体的には、指先紋様画像720に対して、ガウシアンフィルタで平滑化を行い、ラプラシアンフィルタでエッジ検出を行い、フィルタ処理後指先紋様画像721を得る。
次いで、認証部134の第1の特徴線抽出部271は、図7(b)に示すように、フィルタ処理後指先紋様画像721に対して、二値化処理を行って、二値化処理後指先紋様画像722を得る。そして、認証部134の第1の特徴線抽出部271は、二値化処理後指先紋様画像722の白で示された部分を特徴線として抽出する。また、図6には、認証登録画像の特徴線と認証対象画像の特徴線のイメージの一例が示されている。
本ステップでは、このようにして、認証登録指先紋様画像231aの特徴線とステップS204で回転補正処理が施された認証対象指先紋様画像の特徴線とを抽出する処理を行う。

【0060】
ここで、再び、図3-2の説明に戻る。
ステップS205の処理が終了すると、ステップS206に進む。
ステップS206に進むと、認証部134の第2の特徴線抽出部272は、認証登録掌紋画像231bの特徴線とステップS204で回転補正処理が施された認証対象掌紋画像の特徴線とを抽出する処理を行う。このステップS206における特徴線抽出処理について、図7を用いて詳しく説明する。

【0061】
まず、認証部134の第2の特徴線抽出部272は、図7(a)に示すように、認証登録掌紋画像231b及び認証対象掌紋画像を示す掌紋画像710に対して、LoGフィルタによるフィルタ処理を行って、フィルタ処理後掌紋画像711を得る。具体的には、掌紋画像710に対して、ガウシアンフィルタで平滑化を行い、ラプラシアンフィルタでエッジ検出を行い、フィルタ処理後掌紋画像711を得る。
次いで、認証部134の第2の特徴線抽出部272は、図7(b)に示すように、フィルタ処理後掌紋画像711に対して、二値化処理を行って、二値化処理後掌紋画像712を得る。そして、認証部134の第2の特徴線抽出部272は、二値化処理後掌紋画像712の白で示された部分を特徴線として抽出する。また、図6には、認証登録画像の特徴線と認証対象画像の特徴線のイメージの一例が示されている。
本ステップでは、このようにして、認証登録掌紋画像231bの特徴線とステップS204で回転補正処理が施された認証対象掌紋画像の特徴線とを抽出する処理を行う。

【0062】
ここで、再び、図3-2の説明に戻る。
ステップS206の処理が終了すると、ステップS207に進む。
ステップS207に進むと、認証部134の第2の認証処理部282は、ステップS205で抽出された認証登録指先紋様画像231aの特徴線と認証対象指先紋様画像の特徴線とを照合する第2の指先紋様照合処理と、ステップS206で抽出された認証登録掌紋画像231bの特徴線と認証対象掌紋画像の特徴線とを照合する第2の掌紋照合処理との結果に基づく第2の認証処理を行って、第2の認証処理がOKであるか否かを判断する。具体的に、認証部134の第2の認証処理部282は、第2の指先紋様照合処理の結果、認証登録指先紋様画像231aの特徴線と認証対象指先紋様画像の特徴線との類似度が第3の閾値以上である場合であって、且つ、第2の掌紋照合処理の結果、認証登録掌紋画像231bの特徴線と認証対象掌紋画像の特徴線との類似度が第4の閾値以上である場合に、第2の認証処理がOKであると判断する。このステップS207における第2の認証処理部282による第2の認証処理について、図6、図8-1~図8-2を用いて詳しく説明する。

【0063】
図6には、認証登録画像の特徴線と認証対象画像の特徴線のイメージの一例が示されている。まず、認証部134の第2の認証処理部282は、認証登録画像及び認証対象画像の両画像の特徴線について、以下の(1)式に示す類似度を算出する。
類似度[%]=(両画像の共通エッジ量)÷(認証登録画像のエッジ量)×100
・・・(1)
上記(1)式において、「両画像の共通エッジ量」が図6の「AND」に示された画像となる。なお、図6には、認証登録画像の特徴線と回転補正前の認証対象画像の特徴線との類似度が5.29%であり、認証登録画像の特徴線と回転補正後の認証対象画像の特徴線との類似度が76.27%であり、一致する両画像の特徴点の位置がずれている場合には、ステップS204の画像回転補正処理を行うことが有効である結果が示されている。

【0064】
図8-1は、本発明の実施形態を示し、本人及び他人に対して第2の認証処理を行った際の指先紋様部分(指先紋様画像)の類似度における実験結果を示す図である。この図8-1において、本人は◇で示し、他人は●で示している。ここで、類似度は、上述した(1)式で算出したものである。また、図8-1に示す本人(◇)は、上述した第1の認証処理において本人と判定されなかった者である。
図8-1に示す実験結果から、認証部134の第2の認証処理部282は、類似度が50%を第3の閾値503として設定する。この場合、他人棄却率が97.2%、本人受入率が97.2%の結果を得た。

【0065】
図8-2は、本発明の実施形態を示し、本人及び他人に対して第2の認証処理を行った際の掌紋部分(掌紋画像)の類似度における実験結果を示す図である。この図8-2において、本人は◇で示し、他人は●で示している。ここで、類似度は、上述した(1)式で算出したものである。また、図8-2に示す本人(◇)は、上述した第1の認証処理において本人と判定されなかった者である。
図8-2に示す実験結果から、認証部134の第2の認証処理部282は、類似度が50%を第4の閾値504として設定する。この場合、他人棄却率が100%、本人受入率が83.3%の結果を得た。

【0066】
この図8-1及び図8-2に示すように、認証部134の第2の認証処理部282は、第2の指先紋様照合処理の結果、認証登録指先紋様画像231aの特徴線と認証対象指先紋様画像の特徴線との類似度が第3の閾値503以上である場合であって、且つ、第2の掌紋照合処理の結果、認証登録掌紋画像231bの特徴線と認証対象掌紋画像の特徴線との類似度が第4の閾値504以上である場合に、本人であると判定し、第2の認証処理がOKであると判断する。なお、図8-1及び図8-2に示す例の場合、上述した第2の認証処理を行った結果、他人棄却率が100%、本人受入率が83.3%となる結果を得た。

【0067】
ここで、再び、図3-2の説明に戻る。
ステップS207の判断の結果、第2の認証処理がOKであると判断された場合には、ステップS208に進む。
ステップS208に進むと、認証部134の第2の認証処理部282(或いは認証処理部280)は、認証対象者の認証を許可する処理を行う。例えば、第2の認証処理部282(或いは認証処理部280)は、認証対象者の認証を許可する処理として、電気錠装置160の解錠を行う処理を行って、認証対象者がドアを開けて入室できるようにする。さらに、第2の認証処理部282(或いは認証処理部280)は、必要に応じて、認証処理の結果(認証OKである旨)を、表示装置140に表示する処理を行う。
その後、図3-2のフローチャートの処理を終了する。

【0068】
一方、ステップS207の判断の結果、第2の認証処理がOKでない(NGである)と判断された場合には、ステップS209に進む。
ステップS209に進むと、認証部134の第2の認証処理部282(或いは認証処理部280)は、認証対象者の認証を不許可とする処理を行う。例えば、第2の認証処理部282(或いは認証処理部280)は、認証対象者の認証を不許可とする処理として、電気錠装置160の施錠を行う(施錠を維持する)処理を行って、認証対象者がドアを開けることができずに入室できないようにする。さらに、第2の認証処理部282(或いは認証処理部280)は、必要に応じて、認証処理の結果(認証NGである旨)を、表示装置140に表示する処理を行う。
その後、図3-2のフローチャートの処理を終了する。

【0069】
本実施形態によれば、把手の内部に撮影装置(全方位カメラ)を設け、認証対象者が当該把手を手で握った際に撮影装置で撮影された握掌画像を用いて認証対象者の認証処理を行うため、認証対象者が当該認証処理のために特別な動作を行うこと無く自然な動作の中で認証処理を行うことができる。

【0070】
さらに、第1の実施形態によれば、認証登録指先紋様画像と認証対象指先紋様画像とを照合する指先紋様照合処理と、認証登録掌紋画像と認証対象掌紋画像とを照合する掌紋照合処理との結果に基づいて、認証対象者の認証処理を行うため、例えば、掌紋照合処理のみから認証対象者の認証処理を行う場合と比較して、認証精度の向上を実現することができる。例えば、本発明の実施形態に係る認証処理装置100では、図5-2~図5-3及び図8-1~図8-2に示す指先紋様照合処理と掌紋照合処理を行うことにより、他人棄却率が100%、本人受入率が98.75%となる結果が得られたが、比較例として掌紋照合処理のみを行った場合には、他人棄却率が100%、本人受入率が93.7%となる結果となった。即ち、この場合、本実施形態は、掌紋照合処理のみから認証対象者の認証処理を行う場合と比較して、本人受入率に関して認証精度の向上を実現できることが分かる。

【0071】
(その他の実施形態)
上述した本発明の実施形態は、第1の部分抽出部220を登録部133内に設け、登録時に、認証登録画像から認証登録指先紋様画像及び認証登録掌紋画像を抽出するものであったが、本発明においてはこの形態に限定されるものではない。例えば、第1の部分抽出部220を認証部134内に設け、登録時には認証登録画像のみを記憶して登録し、認証時に、当該認証登録画像から認証登録指先紋様画像及び認証登録掌紋画像を抽出して認証処理を行う形態も、本発明に含まれるものである。

【0072】
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。
即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワークまたは各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。このプログラム及び当該プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明に含まれる。

【0073】
なお、上述した本発明の実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、または、その主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0074】
100:認証処理装置、110:撮影装置(全方位カメラ)、120:照明装置、130:情報処理装置、131:モード設定部、132:握掌画像受信部、133:登録部、134:認証部、140:表示装置、150:操作入力装置、160:電気錠装置、210:認証登録画像取得部、220:第1の部分抽出部、230:認証登録画像記憶部、231:認証登録画像、231a:認証登録指先紋様画像、231b:認証登録掌紋画像、240:認証対象画像取得部、250:第2の部分抽出部、260:画像回転補正部、270:特徴線抽出部、271:第1の特徴線抽出部、272:第2の特徴線抽出部、280:認証処理部、281:第1の認証処理部、282:第2の認証処理部、300:手
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3-1】
2
【図3-2】
3
【図5-2】
4
【図5-3】
5
【図8-1】
6
【図8-2】
7
【図4-1】
8
【図4-2】
9
【図4-3】
10
【図4-4】
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【図4-5】
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【図5-1】
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【図6】
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【図7】
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