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明細書 :汚泥の栄養分回収方法、藻類の培養方法、および藻類培養システム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B1)
特許番号 特許第5696310号 (P5696310)
登録日 平成27年2月20日(2015.2.20)
発行日 平成27年4月8日(2015.4.8)
発明の名称または考案の名称 汚泥の栄養分回収方法、藻類の培養方法、および藻類培養システム
国際特許分類 C02F  11/00        (2006.01)
C02F  11/10        (2006.01)
C02F  11/14        (2006.01)
C12M   1/00        (2006.01)
C12N   1/12        (2006.01)
FI C02F 11/00 C
C02F 11/10 Z
C02F 11/14 Z
C12M 1/00 E
C12N 1/12 A
請求項の数または発明の数 10
全頁数 24
出願番号 特願2014-144823 (P2014-144823)
出願日 平成26年7月15日(2014.7.15)
審査請求日 平成26年8月21日(2014.8.21)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504157024
【氏名又は名称】国立大学法人東北大学
【識別番号】504171134
【氏名又は名称】国立大学法人 筑波大学
発明者または考案者 【氏名】相田 卓
【氏名】野中 利之
【氏名】スミス リチャード リー ジュニア
【氏名】鈴木 石根
【氏名】福田 真也
【氏名】渡邉 信
早期審査対象出願または早期審理対象出願 早期審査対象出願
個別代理人の代理人 【識別番号】100095359、【弁理士】、【氏名又は名称】須田 篤
【識別番号】100143834、【弁理士】、【氏名又は名称】楠 修二
審査官 【審査官】富永 正史
参考文献・文献 特開2000-186102(JP,A)
国際公開第2012/042841(WO,A1)
特開2007-245096(JP,A)
特開2008-290041(JP,A)
特開2003-212888(JP,A)
特開2001-262162(JP,A)
特開平10-327900(JP,A)
調査した分野 C02F 11/00 - 11/20
C12M 1/00
C12N 1/12
要約 【課題】メイラード反応や単糖類の過分解反応を回避して、汚泥から単糖類を高収率で得ることができる汚泥の栄養分回収方法、藻類の培養方法、および藻類培養システムを提供する。
【解決手段】多糖類を含む汚泥を、170℃乃至230℃で10分乃至70分間、熱水処理した後、その処理物から固体成分の一部または全部を回収し、回収した固体成分に対して、酸または酵素で加水分解することにより糖化を行う。得られた糖化後の液体を使用して、従属栄養性藻類などの藻類の培養を行う。また、熱水処理後の処理物から液体成分の一部または全部を回収し、その液体成分を使用して藻類の培養を行ってもよい。
【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
多糖類を含む汚泥を、200℃より高く230℃以下の温度で10分乃至30分間、熱水処理した後、その処理物から固体成分の一部または全部を回収し、回収した固体成分に対して糖化を行うことを特徴とする汚泥の栄養分回収方法。
【請求項2】
前記熱水処理による汚泥の可溶化率が20乃至35%となるよう、前記熱水処理を行うことを特徴とする請求項1記載の汚泥の栄養分回収方法。
【請求項3】
酸または酵素で加水分解することにより、前記糖化を行うことを特徴とする請求項1または2記載の汚泥の栄養分回収方法。
【請求項4】
前記汚泥は下水汚泥から成り、その下水汚泥を処理する下水処理場から発生する熱を利用して、前記熱水処理を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の汚泥の栄養分回収方法。
【請求項5】
多糖類を含む汚泥を熱水処理した後、その処理物から固体成分の一部または全部を回収し、回収した固体成分に対して糖化を行い、前記糖化後の液体を使用して、藻類の培養を行うことを特徴とする藻類の培養方法。
【請求項6】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の汚泥の栄養分回収方法により得られる前記糖化後の液体を使用して、藻類の培養を行うことを特徴とする藻類の培養方法。
【請求項7】
前記藻類は従属栄養性藻類であることを特徴とする請求項5または6記載の藻類の培養方法。
【請求項8】
前記熱水処理後の処理物から液体成分の一部または全部を回収し、その液体成分を使用して藻類の培養を行うことを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の藻類の培養方法。
【請求項9】
多糖類を含む汚泥に対して熱水処理を行う熱水処理手段と、
前記熱水処理手段の処理物から固体成分の一部または全部を回収する固体回収手段と、
前記固体回収手段で回収した固体成分に対して糖化を行う糖化手段と、
前記糖化手段による糖化後の液体を使用して、藻類を培養可能に設けられた第一培養手段とを、
有することを特徴とする藻類培養システム。
【請求項10】
前記熱水処理手段の処理物から液体成分の一部または全部を回収する液体回収手段と、
前記液体回収手段で回収した液体成分を使用して、藻類を培養可能に設けられた第二培養手段とを、
有することを特徴とする請求項9記載の藻類培養システム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、汚泥の栄養分回収方法、藻類の培養方法、および藻類培養システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、汚泥から栄養分を分離回収し、その栄養分を使用して藻類を培養する方法として、余剰汚泥や活性汚泥、有機汚泥に含まれる微生物を、加熱処理、粉砕処理またはオゾン処理して可溶化し、その可溶化された液体成分を使用して従属栄養性藻類を培養するもの(例えば、特許文献1または2参照)や、生汚泥や余剰汚泥を消化処理し、処理後に得られる消化汚泥脱離液を電界パルスを用いて殺菌処理した後、得られた栄養塩含有液を培養液として微細藻類を培養するもの(例えば、特許文献3参照)がある。また、下水汚泥を可溶化する方法として、200~250℃の亜臨界水で汚泥を高効率に可溶化できる技術が開示されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
なお、多糖類を分解して単糖類を得る糖化の方法として、多糖類を濃硫酸で加水分解してオリゴ糖(オリゴマー)に分解し、さらに希硫酸で加水分解して単糖類に分解する方法が利用されている(例えば、非特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【0004】

【特許文献1】特開2010-246407号公報
【特許文献2】特開2011-92810号公報
【特許文献3】特開2012-239423号公報
【0005】

【非特許文献1】今井剛、福田高史、村上定瞭、浮田正夫、関根雅彦、樋口隆哉、「亜臨界水を用いた下水汚泥の資源化に関する研究」、環境工学研究論文集、2003年、第40巻、p.405-414
【非特許文献2】A. Sluiter, B. Hames, R. Ruiz, C. Scarlata, J. Sluiter, D. Templeton, D. Crocker, “Determination of Structural Carbohydrates and Lignin in Biomass”, Technical Report NREL/TP-510-42618, Rev. July 2011
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1および2に記載の方法では、微生物を可溶化しているため、従属栄養性藻類の栄養源として重要な単糖類が得られないことが多いという課題があった。特許文献3に記載の方法では、消化処理後の消化汚泥脱離液には有機成分が乏しく、やはり単糖類がほとんど得られないという課題があった。非特許文献1に記載の方法では、亜臨界水処理によって可溶化が進むものの、条件によっては可溶化液中の単糖類の過分解反応が進行し、単糖類が分解してしまうという課題があった。また、汚泥の分解により生成したアミノ酸と単糖類とによりメイラード反応が進行するため、場合によってはその後の藻類の培養を阻害するおそれがあるという課題もあった。
【0007】
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、メイラード反応や単糖類の過分解反応を回避して、汚泥から単糖類を高収率で得ることができる汚泥の栄養分回収方法、藻類の培養方法、および藻類培養システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係る汚泥の栄養分回収方法は、多糖類を含む汚泥を、200℃より高く230℃以下の温度で10分乃至30分間、熱水処理した後、その処理物から固体成分の一部または全部を回収(例えば、分離回収)し、回収した固体成分に対して糖化を行うことを特徴とする。

【0009】
本発明に係る汚泥の栄養分回収方法では、多糖類を含む汚泥を熱水処理することにより、可溶化しやすいタンパク質等がアミノ酸になり、さらにアミノ酸からアンモニアになって、処理物の液体内に溶解する。また、汚泥中のリンもリン酸になり、液体内に溶解する。このため、熱水処理の処理物から固体成分の一部または全部を回収(分離回収)することにより、多糖類が多く含まれる固体成分を回収することができる。なお、固体成分を回収するためには、例えば、ろ過などの固液分離手段を用いてもよい。この場合、処理物から固体成分と液体成分とを分離回収することができる。また、液体成分は、アミノ酸等が含まれるため、栄養分として、例えば藻類などの培養に用いることができる。また、汚泥中に重金属等が含まれる場合には、重金属等が液体成分中に抽出されるため、固体成分からそれらを取り除くことができる。
【0010】
本発明に係る汚泥の栄養分回収方法は、多糖類から単糖類への分解反応が生じないため、液体成分中に単糖類が溶解せず、メイラード反応や単糖類の過分解反応を回避することができる。また、固体成分中に多糖類をそのまま残すことができる。本発明に係る汚泥の栄養分回収方法は、特に、前記熱水処理による汚泥の可溶化率が20乃至35%となるよう、前記熱水処理を行うことが好ましい。なお、前記熱水処理は、170℃乃至230℃で10分乃至70分間としてもよい。

【0011】
本発明に係る汚泥の栄養分回収方法は、熱水処理の処理物から回収(分離回収)した固体成分に繊維質の多糖類が多く含まれるため、この固体成分に対して糖化を行うことにより、高収率かつ効率的に単糖類やオリゴ糖を得ることができる。このとき、アミノ酸等が含まれる液体成分と分離されているため、得られた単糖類とアミノ酸によるメイラード反応を回避することができる。得られた単糖類やオリゴ糖は、栄養源として、例えば藻類などの培養に用いることができる。
【0012】
本発明に係る汚泥の栄養分回収方法は、酸または酵素で加水分解することにより、前記糖化を行うことが好ましい。この場合、例えば非特許文献2に記載の方法などの既存の糖化方法を用いてもよく、容易に実用化することができる。
【0013】
本発明に係る汚泥の栄養分回収方法で、汚泥は、例えば下水汚泥、余剰汚泥、活性汚泥、有機汚泥、脱水汚泥、生汚泥など、多糖類を含むものであればいかなるものであってもよい。下水の中にはトイレットペーパーなどの繊維質の多糖類(セルロース)が多く含まれているため、特に下水汚泥からなることが好ましい。
【0014】
本発明に係る汚泥の栄養分回収方法で、前記汚泥は下水汚泥から成り、その下水汚泥を処理する下水処理場から発生する熱を利用して、前記熱水処理を行うことが好ましい。この場合、熱水処理のための専用の熱源が不要となり、運転コストを低減することができる。下水処理場では、膨大な量の汚泥が毎日発生しており、この汚泥の多くが焼却処理され、膨大な燃焼エネルギーを発生している。燃焼エネルギーの一部は、焼却炉に流入する空気の加熱源として空気予熱器で熱回収される他に、廃熱ボイラーの熱源にもなっている。例えば、この熱の一部を取り出して、熱水処理の熱源として利用することができる。また、空気予熱器内に熱交換器を設置することにより、熱水処理の熱源を賄うこともできる。
【0015】
本発明に係る藻類の培養方法は、多糖類を含む汚泥を熱水処理した後、その処理物から固体成分の一部または全部を回収し、回収した固体成分に対して糖化を行い、前記糖化後の液体を使用して、藻類の培養を行うことを特徴とする。また、本発明に係る藻類の培養方法は、本発明に係る汚泥の栄養分回収方法により得られる前記糖化後の液体を使用して、藻類の培養を行ってもよい。また、前記熱水処理は、170℃乃至230℃で10分乃至70分間行ってもよい。また、前記熱水処理による汚泥の可溶化率が20乃至35%となるよう、前記熱水処理を行ってもよい。また、酸または酵素で加水分解することにより、前記糖化を行ってもよい。また、前記汚泥は下水汚泥から成り、その下水汚泥を処理する下水処理場から発生する熱を利用して、前記熱水処理を行ってもよい。

【0016】
本発明に係る藻類の培養方法では、糖化後の液体にはブドウ糖などの単糖類やオリゴ糖が多く含まれているため、栄養源として、藻類の培養に利用することができる。特に、従属栄養性藻類の培養に利用すると効果的である。
【0017】
本発明に係る藻類の培養方法は、前記熱水処理後の処理物から液体成分の一部または全部を回収(例えば、分離回収)し、その液体成分を使用して藻類の培養を行うことが好ましい。この場合、熱水処理後の処理物から回収(分離回収)した液体成分には、アミノ酸やアンモニアなどの窒素化合物や、リン酸などの栄養分が多く含まれているため、栄養源として、独立栄養性藻類などの藻類の培養に幅広く利用することができる。また、熱水処理後の液体成分を、糖化後の液体と混合して、藻類の培養に使用してもよい。
【0018】
本発明に係る藻類培養システムは、多糖類を含む汚泥に対して熱水処理を行う熱水処理手段と、前記熱水処理手段の処理物から固体成分の一部または全部を回収(例えば、分離回収)する固体回収手段と、前記固体回収手段で回収した固体成分に対して糖化を行う糖化手段と、前記糖化手段による糖化後の液体を使用して、藻類を培養可能に設けられた第一培養手段とを、有することを特徴とする。
【0019】
本発明に係る藻類培養システムは、本発明に係る汚泥の栄養分回収方法および藻類の培養方法を実施することができ、それらによる作用効果を得ることができる。すなわち、本発明に係る藻類培養システムは、多糖類を含む汚泥を熱水処理手段で熱水処理することにより、可溶化しやすいタンパク質等をアミノ酸にし、さらにアミノ酸からアンモニアにして、処理物の液体中に溶解させることができる。また、汚泥中のリンをリン酸にして、液体中に溶解させることができる。このため、固体回収手段により、固体成分の一部または全部を回収することにより、多糖類が多く含まれる固体成分を回収することができる。
【0020】
また、本発明に係る藻類培養システムは、固体回収手段で回収した固体成分に繊維質の多糖類が多く含まれるため、この固体成分に対して糖化手段で糖化を行うことにより、高収率かつ効率的に単糖類やオリゴ糖を得ることができる。このとき、アミノ酸等が含まれる液体成分と分離されているため、得られた単糖類とアミノ酸によるメイラード反応を回避することができる。得られた単糖類やオリゴ糖は、第一培養手段により、栄養源として、例えば従属栄養性藻類などの藻類の培養に用いることができる。
【0021】
本発明に係る藻類培養システムは、前記熱水処理手段の処理物から液体成分の一部または全部を回収(例えば、分離回収)する液体回収手段と、前記液体回収手段で回収した液体成分を使用して、藻類を培養可能に設けられた第二培養手段とを、有することが好ましい。この場合、液体回収手段で回収した液体成分には、アミノ酸やアンモニアなどの窒素化合物や、リン酸などの栄養分が多く含まれているため、第二培養手段により、栄養源として、独立栄養性藻類などの藻類の培養に幅広く利用することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、メイラード反応や単糖類の過分解反応を回避して、汚泥から単糖類を高収率で得ることができる汚泥の栄養分回収方法、藻類の培養方法、および藻類培養システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施の形態の汚泥の栄養分回収方法および藻類の培養方法を示すフローチャートである。
【図2】本発明の実施の形態の汚泥の栄養分回収方法の熱水処理を行う装置を示す側面図である。
【図3】本発明の実施の形態の汚泥の栄養分回収方法の熱水処理の、反応時間15分のときの可溶化率の温度依存性を示すグラフである。
【図4】本発明の実施の形態の汚泥の栄養分回収方法の熱水処理の、脱水汚泥の仕込み量を変えたときの可溶化率の変化を示すグラフである。
【図5】本発明の実施の形態の汚泥の栄養分回収方法の熱水処理の、脱水汚泥の形状を変えたときの可溶化率の変化を示すグラフである。
【図6】本発明の実施の形態の汚泥の栄養分回収方法の糖化工程を示すフロー図である。
【図7】本発明の実施の形態の汚泥の栄養分回収方法の、熱水処理による固体残渣中の単糖の残存率を示すグラフである。
【図8】本発明の実施の形態の汚泥の栄養分回収方法の、糖化後の液体を用いたオーランチオキトリウムの培養結果を示すグラフである。
【図9】本発明の実施の形態の汚泥の栄養分回収方法の、熱水処理後の可溶化液を用いたユーグレナ・グラシリスの培養結果を示すグラフである。
【図10】本発明の実施の形態の汚泥の栄養分回収方法の、流通式亜臨界水可溶化装置を用いた熱水処理の変形例を示す模式図である。
【図11】本発明の実施の形態の汚泥の栄養分回収方法の、半回分式反応器を用いた熱水処理の変形例を示す模式図である。
【図12】本発明の実施の形態の汚泥の栄養分回収方法の、急速昇温急速冷却式反応装置を用いた糖化工程の変形例を示す(a)急速昇温急速冷却式反応装置の模式図、(b)急速昇温・急速冷却工程の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、汚泥の熱水処理実験、固体成分の糖化実験および藻類の培養実験の実験結果に基づいて、本発明の実施の形態の汚泥の栄養分回収方法、藻類の培養方法、および藻類培養システムの構成、作用効果について説明する。図1に、本発明の実施の形態の汚泥の栄養分回収方法および藻類の培養方法のフローチャートを示す。

【0025】
[汚泥の熱水処理実験]
図1に示す、下水汚泥を熱水処理する工程に関して、以下の実験を行った。
様々な反応温度および反応時間で汚泥の熱水処理を行い、反応温度および反応時間が、分離回収された液体成分の収率(可溶化率)や液体成分中の栄養分の収率に与える影響について検討を行った。汚泥として、下水汚泥を仙台市南蒲生浄化センターで処理して生成された脱水汚泥を用いた。資料による脱水汚泥の性状については、含水率76.7%(固形分23.3%)、可燃分85.7%(灰分14.3%)、高位発熱量19MJ/kg・DSである。

【0026】
なお、以下の実験では、全有機炭素(TOC)・全窒素(TN)分析には、(株)島津製作所社製「TOC-V CSN」および「ユニットTMN-1」を、全リン全窒素および形態別リン窒素分析には、ビーエルテック(株)社製「Auto Analyzer II」および「QuAAtro 2HR」を用いた。また、固体の元素分析には、パーキンエルマー Inc.社製「2400II」を、汚泥の灰分測定には、エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)製「TG/DTA6200」を用いた。また、HPLC分析は、カラムとして昭和電工(株)社製「Shodex SH1011」を用い、カラム温度を60℃とし、溶媒として0.01Nの硫酸水溶液を用い、流量を1.0ml/minとして、示差屈折率(RI)検出器を用いて測定を行った。

【0027】
試料の脱水汚泥を、高圧蒸気滅菌器(アルプ(株)社製「IT-2346」)により滅菌し、蒸留水による洗浄および遠心分離の後、その固形分を凍結乾燥器(東京理化器械(株)社製「FDU-1200」)により凍結乾燥した。さらに、塊状となった乾燥汚泥を、市販のカッターミルおよび転動ボールミル((株)アサヒ理化製作所社製「ボールミル回転架台AV-1型」、(株)ニッカトー社製「HDポットミルType A-3」)でワタ状に粉砕し、実験用の試料を作成した。このワタ状の脱水汚泥の元素組成は、炭素(C)42.8%、水素(H)6.8%、窒素(N)3.5%、リン(P)0.7%である。また、灰分は、9.8wt%である。

【0028】
図2に示すように、ワタ状の脱水汚泥3gと超純水80gとを、回分式反応器(スウェージロック Co.社製「316L-HDF4-150」;体積150mL、SUS316製)11に仕込み、回分式反応器11の内部の空気をアルゴンガスで置換した。なお、超純水(高純度の蒸留水)は、超純水製造装置(アドバンテック東洋(株)社製「CPW-100」)で製造したものを用いた。ガス置換後、回分式反応器11の両端をキャップおよびプラグで密閉し、高温状態となったサンドバス(エイクラフト社製「SB160T-L」)12に投入した。

【0029】
サンドバス12は、マントルヒータ13によって加熱され、熱電対14により内部の温度を測定して、温度が一定になるようにマントルヒータ13の出力が自動調整されるようになっている。回分式反応器11の内部の温度は、サンドバス12からの加熱により上昇を始め、数分程度の昇温過程を経て反応温度に到達するようになっている。なお、回分式反応器11の内部の温度上昇にともない、回分式反応器11の内部の水の飽和蒸気圧とアルゴンガスの圧力とを全圧とする、回分式反応器11の内部圧力も上昇する。

【0030】
実験では、熱水処理の反応温度を、120℃、150℃、180℃、200℃、225℃、250℃、275℃の7通り、反応時間(昇温過程の時間も含む)を、15分、30分、45分、60分、150分の5通りとした。また、加熱中に、サンドバス12の内部の回分式反応器11を上下に揺らして、回分式反応器11の内部の撹拌を促した。反応時間終了後、すばやく回分式反応器11をサンドバス12から取り出し、水浴に投入して反応を停止させた。その後、回分式反応器11を開けて、超純水で洗浄しながら、内容物(処理物)を回収した。回収した処理物を、ろ過操作(メルク(株)社製、0.2μm)で液体成分と固体成分(残渣)とに分離した。

【0031】
表1~表3に、反応時間225℃以上のときの液体成分の収率(可溶化率)ならびに、液体成分(可溶化液)および固体成分(残渣)中の各成分の収率等を、表4に、反応時間200℃以下のときの液体成分の収率(可溶化率)ならびに、液体成分(可溶化液)中の各成分の収率を示す。また、反応時間15分のときの可溶化率の温度依存性を、図3に示す。なお、固形成分である残渣については、60℃で3日間乾燥した後、乾燥重量測定、元素分析、全リン全窒素分析を行った。また、各成分の値は、熱水処理前のワタ状の脱水汚泥の元素組成を基準(100%)としている。

【0032】
【表1】
JP0005696310B1_000002t.gif

【0033】
【表2】
JP0005696310B1_000003t.gif

【0034】
【表3】
JP0005696310B1_000004t.gif

【0035】
【表4】
JP0005696310B1_000005t.gif

【0036】
なお、可溶化率Xは、以下の式で定義したものである。
【数1】
JP0005696310B1_000006t.gif

【0037】
表1および図3に示すように、反応温度225~275℃、反応時間15~60分では、脱水汚泥の可溶化率Xは、27~67%の範囲であった。また、表4および図3に示すように、反応時間15分のとき、反応温度180℃、200℃では可溶化率が10%強であり、充分に可溶化されていないことが確認された。

【0038】
表1に示すように、反応温度225~275℃、反応時間15~60分では、可溶化液の中に約20~30%の炭素が回収されていることが確認された。また、表4に示すように、反応温度200℃以下では、可溶化液中に15%以下の炭素しか回収されないことも確認された。表1に示すように、可溶化液の炭素量と残渣の炭素量との合計は、反応温度225℃では、いずれの反応時間でも90%を超えているものの、反応温度275℃で反応時間30分以上では、80%未満となっている。このことから、反応温度275℃で反応時間が長くなると、二酸化炭素などのガスが発生することが示唆される。また、表1に示すように、残渣中の炭素・酸素組成の値を比較すると、反応温度275℃では、反応時間が長くなると炭素組成の上昇、酸素組成の低下が認められる。このことからも、炭化反応の進行が示唆される。

【0039】
表2に示すように、反応温度225~275℃、反応時間15~60分では、脱水汚泥の中に含まれる約50~70%の窒素分を可溶化液中に回収できることが確認された。また、表4に示すように、反応温度200℃のときには反応時間を30分以上、反応温度180℃のときには反応時間を60分以上にすることにより、脱水汚泥中の50%以上の窒素分を可溶化液中に回収できることが確認された。表2に示すように、可溶化液中の窒素の形態としては、アンモニアが10%強(可溶化液中の窒素量を基準にすれば約20%)と比較的多く、亜硝酸や硝酸イオンはほぼ無視できる量しかないことが確認された。表2から、他の多くは、アミノ酸などの有機窒素化合物であると考えられる。

【0040】
表3に示すように、反応温度225~275℃、反応時間15~60分では、脱水汚泥中の10%前後のリンを可溶化液中に回収でき、そのほとんどがリン酸イオンであることが確認された。また、反応温度275℃で顕著であるが、可溶化液中のリンは反応時間が長くなると値が低下するため、固体析出することが示唆される。

【0041】
熱水処理後の固体成分を糖化することを考慮すると、可溶化液中への炭素の回収率をできるだけ少なくするとともに、他の窒素やリンなどの成分を可溶化液中に溶出させて、固体成分中の多糖類の割合を高めておくことが好ましい。また、作業時間を短縮するために、熱水処理時間もできるだけ短くすることが好ましい。これらを考慮すると、表1~表4から、熱水処理による汚泥の可溶化率が20~35%のとき、すなわち反応温度と反応時間がそれぞれ、[180℃、60分]、[200℃、30分]、[225℃、15分]、[225℃、30分]、[250℃、15分]の場合が好ましく、特に[225℃、15分]の場合が最も好ましい。

【0042】
なお、脱水汚泥の仕込み量を0.35~0.36g、超純水の量を66gとしたときの、250℃における可溶化率を調べ、その結果を表5および図4に示す。なお、この実験は、別のサンドバス(高林理化(株)社製「TK3」)を用いて行っている。表1および表5、ならびに図4に示すように、脱水汚泥の仕込み量が少なくなると、可溶化率の値が上昇する傾向が確認された。

【0043】
【表5】
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【0044】
また、ワタ状の脱水汚泥をさらに粉砕して粉末状にし、その粉末状汚泥を熱水処理したときの可溶化率を調べ、その結果を表6および図5に示す。粉砕には、コンバージミル(真壁技研(株)社製)を使用した。表1および表6、ならびに図5に示すように、粉末状汚泥(50%径:12μm)の可溶化率は、ワタ状の汚泥の可溶化率とほぼ同様の値となっており、汚泥の形状による可溶化率の違いは比較的低い値のためほとんど認められなかった。

【0045】
【表6】
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【0046】
[固体成分の糖化実験]
図1に示す、熱水処理後に濾過して得られた固体残渣を2段階で酸糖化する工程に関して、以下の実験を行った。
熱水処理により得られた可溶化液(液体成分)中にはタンパク質やリンなどが溶解しているため、熱水処理後の固体成分(固体残渣)は、繊維質の多糖類が主成分になっていると考えられる。そこで、この固体残渣を用いて、糖化実験を行った。用いた固体残渣は、表1に示す熱水処理実験で得られたものである。実験では、図6に示すように、固体残渣に対して、硫酸加水分解による酸糖化を行った。具体的には、非特許文献2に記載の方法を用い、まず濃硫酸により固体残渣を加水分解してオリゴ糖(オリゴマー)に分解し、さらに希硫酸により加水分解して単糖類まで分解した。酸糖化後に得られた液体中の単糖(グルコース、フルクトース)を、HPLCで測定した。

【0047】
単糖の測定結果から固体残渣中の単糖の残存率を求め、表7および図7に示す。ここで、熱水処理前の脱水汚泥中に含まれる多糖類を分解して得られる単糖の量を基準(100%)とした。表7および図7に示すように、熱水処理の反応温度と反応時間がそれぞれ[225℃、15分]、[225℃、30分]、[250℃、15分]のとき、糖化後の液体中の単糖の残存率が90%以上となることが確認された。特に、[225℃、15分]のとき、単糖の残存率が約100%となり、脱水汚泥中の多糖類を分解して得られる単糖のほぼ全量が回収できることが確認された。

【0048】
【表7】
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【0049】
糖化実験の結果から、反応温度と反応時間がそれぞれ[225℃、15分]、[225℃、30分]、[250℃、15分]の条件、特に[225℃、15分]の条件で熱水処理を行うことにより、熱水処理の段階では、多糖類から単糖への分解反応がほとんど生じず、メイラード反応や単糖の過分解反応を回避することができる。また、それらの反応条件よりも高温または長い反応時間の場合には、単糖が過分解またはメイラード反応で消費されるものと考えられる。なお、熱水処理を行わず、脱水汚泥を図6に示す方法により直接糖化したときの単糖(セルロース、フルクトース)の合計重量は、脱水汚泥の45wt%になることが確認された。

【0050】
[藻類の培養実験-糖化後]
図1に示す、糖化後の液体を用いて藻類の培養を行う工程に関して、以下の実験を行った。
脱水汚泥を熱水処理した後の固体成分を糖化して得られた液体を用い、藻類を培養する実験を行った。実験には、反応温度225℃、反応時間15分で熱水処理して得られた固体成分を、図6に示す方法で糖化して得られた液体を使用した。また、固体成分を、図6に示す濃硫酸で加水分解を行って得られた、主にオリゴ糖を含む液体と、その液体をさらに希硫酸で加水分解を行って得られた、主に単糖類を含む液体とを用いて、それぞれ培養を行った。また、培養する藻類として、従属栄養性藻類のオーランチオキトリウム(Aurantiochytrium)を用いた。

【0051】
実験では、まず、前培養として、グルコースを20g/Lの濃度で含む培地を用いて、オーランチオキトリウムを72時間培養した。次に、培養したオーランチオキトリウムをすすいだ(cell wash)後、グルコースを含まない培地(STY培地)を用いて24時間培養し、再度オーランチオキトリウムをすすいだ(cell wash)。こうして培養したオーランチオキトリウムを用い、グルコースを含まない培地(STY培地)に糖化後の液体を添加した培地(以下、それぞれ「可溶化培地(単糖)」、「可溶化培地(オリゴ糖)」と呼ぶ)を使用して培養を行った。培養時の温度は20℃で、70rpmの旋回震盪を行って培養した。

【0052】
実験では、培養開始から24時間毎に、660nmの波長の光を用いて濁度(OD660)を測定した。また、培養開始から48時間後、96時間後に、それぞれ新しい培地に交換して栄養分の補給を行った。なお、可溶化培地(単糖)および可溶化培地(オリゴ糖)は、グルコース0.6g/Lの濃度で含んでいる。また、比較のため、グルコースを含まない培地(STY培地)を使用して、同様に培養を行った。実験結果を、図8に示す。

【0053】
図8に示すように、可溶化培地(単糖)で、オーランチオキトリウムを培養可能であることが確認された。また、やや培養効率は低下するが、可溶化培地(オリゴ糖)でも、オーランチオキトリウムを培養可能であることが確認された。このことから、糖化後の液体にはブドウ糖などの単糖類やオリゴ糖が多く含まれているため、栄養源として、従属栄養性藻類などの藻類の培養に利用することができるといえる。

【0054】
[藻類の培養実験-熱水処理後]
脱水汚泥を熱水処理した後の液体成分(可溶化液)を用い、藻類を培養する実験を行った。実験には、反応温度225℃、反応時間15分で熱水処理を行って得られた可溶化液を用いた。また、培養する藻類として、独立栄養性藻類のユーグレナ・グラシリス(Euglena gracilis)のNIES-48株を用いた。

【0055】
実験では、まず、前培養として、藻類の培養に用いられるAF-6培地を用いて、ユーグレナ・グラシリスを120時間培養した。次に、培養したユーグレナ・グラシリスを、脱水汚泥を熱水処理した後の可溶化液(以下、「汚泥可溶化液」と呼ぶ)に接種して培養を行った。培養時の温度は20℃、光強度は30μmol photons m-2s-1(連続光)であり、L字型試験管を用いて静置培養を行った。なお、比較のため、AF-6培地を用いた培養も行った。また、前培養で用いたAF-6培地の影響を評価するために、蒸留水のみを用いた培養も行った。

【0056】
実験では、培養開始から24時間毎にサンプリングを行い、750nmの波長の光を用いて濁度(OD750)を測定した。なお、初期濁度OD750=0.05となるように、各培地にユーグレナ・グラシリスを接種している。また、実験は、各培地を3つずつ用意して行い、その平均値を求めている。実験結果を、図9に示す。図9では、測定値の平均をプロットし、標準偏差をエラーバーとして示している。

【0057】
図9に示すように、汚泥可溶化液を用いて培養すると、AF-6培地により培養したものと比較して、96時間後に濁度が2倍になることが確認された。このことから、熱水処理後の処理物から分離回収した液体成分には、アミノ酸やアンモニアなどの窒素化合物や、リン酸などの栄養分が多く含まれているため、栄養源として、独立栄養性藻類などの藻類の培養に幅広く利用することができるといえる。

【0058】
[熱水処理方法の変形例]
図10に示すように、熱水処理手段として、図2に示す回分式反応器11の代わりに、流通式亜臨界水可溶化装置を用いて熱水処理を行ってもよい。この流通式亜臨界水可溶化装置は、例えば、脱水汚泥と超純水とを撹拌して汚泥スラリーを作製し、その汚泥スラリーを高圧で供給可能に設けられた汚泥スラリー供給装置と、長い配管を有し、汚泥スラリー供給装置から高圧で供給された汚泥スラリーを高温にして、その配管の内部に通すことにより、熱水処理を行うよう設けられた反応器と、反応器から排出される処理物を冷却する冷却器と、冷却器で冷却後の処理物を固液分離するインラインフィルターとを有している。このような長い反応器を有する流通式亜臨界水可溶化装置を用いることにより、熱水処理の可溶化操作の処理量を大幅に増やすことができる。

【0059】
また、図11に示すように、熱水処理手段として、図2に示す回分式反応器11の代わりに、半回分式反応器を用いて熱水処理を行ってもよい。この場合、例えば、脱水汚泥を仕込む半回分式反応器と、半回分式反応器で熱水処理を行うよう、蒸留水を高圧ポンプおよび予熱炉で高温高圧にして半回分式反応器に供給する高温高圧水供給手段と、半回分式反応器から排出される熱水処理後の液体成分(可溶化液、分解物水溶液)を冷却する冷却器とを有し、高温高圧水(亜臨界水)により部分的な可溶化を行ってもよい。図11に示す方法は、特に、汚泥のスラリー化もしくはその高圧供給が困難な場合に有効である。なお、下水処理場の廃熱ボイラーの高圧蒸気(または、その前の加圧水)が使用できる場合には、廃熱ボイラーのポンプが流体(水)の動力源となるため、図11中の高圧ポンプや予熱炉を簡略化することができる。

【0060】
[糖化方法の変形例]
多糖類を分解(オリゴマー化)するポイントは、より高い反応温度とより短い反応時間との実現であり、図12に示すように、急速昇温急速冷却式反応装置を用いて、酸を使用せずにこれを行うこともできる。すなわち、図12(a)に示すように、この急速昇温急速冷却式反応装置は、例えば、熱水処理後の固体残渣(固体成分)を撹拌して固体残渣スラリーを作製し、その固体残渣スラリーを高圧で供給可能に設けられた固体残渣スラリー供給装置と、蒸留水を高圧ポンプおよび予熱炉で高温高圧にして供給する高温高圧水供給手段と、固体残渣スラリーを分解(オリゴマー化)させるよう、固体残渣スラリー供給装置から高圧で供給された固体残渣スラリーと高温高圧水供給手段から供給された高温高圧水とを混合する反応器と、蒸留水を高圧ポンプで高圧にして供給する高圧冷却水供給手段と、反応器から排出される処理物と高圧冷却水供給手段から供給される高圧冷却水とを混合し冷却する補助冷却器と、補助冷却器で冷却後の処理物を固液分離するインラインフィルターとを有している。

【0061】
図12(a)に示す急速昇温急速冷却式反応装置を使用する場合、図12(b)に示すように、原料である固体残渣スラリーを高圧で反応器に供給し、高温高圧水(熱水)と混ぜて急速昇温することにより、分解(オリゴマー化)することができる。また、数ミリ秒から数秒程度、反応器で分解を行った後、高圧冷却水で急速冷却することにより、分解反応を終了することができる。これにより、高収率でオリゴ糖を得ることができる。なお、この分解では単糖類も生成するが、得られたオリゴ糖を酵素または酸で糖化することで単糖類を高収率で得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明により、従属栄養性藻類の培養に必要な単糖類を、下水汚泥の熱水処理と処理後の固体成分(残渣)の糖化処理とによって得ることができる。これまで廃棄物として浄化センター等で焼却処理されてきた大量の下水汚泥を有効利用して、炭化水素等を製造する従属栄養性藻類の大量培養を実現することが可能になる。また、メイラード反応等が抑制された下水汚泥の熱水処理で生成した液体成分も、窒素・リンを含む化合物が溶解しており、独立栄養性藻類や従属栄養性藻類の培養液(培地)として利用できる。藻類の培養に限らず幅広い分野への応用が可能であり、下水汚泥を原料としたバイオマス化学工業の基盤技術として有用である。
【符号の説明】
【0063】
11 回分式反応器
12 サンドバス
13 マントルヒータ
14 熱電対
図面
【図1】
0
【図4】
1
【図5】
2
【図2】
3
【図3】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11