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明細書 :グラフェン膜、電子透過電極及び電子放出素子

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2017-045639 (P2017-045639A)
公開日 平成29年3月2日(2017.3.2)
発明の名称または考案の名称 グラフェン膜、電子透過電極及び電子放出素子
国際特許分類 H01J   1/312       (2006.01)
FI H01J 1/30 M
請求項の数または発明の数 6
出願形態 OL
全頁数 14
出願番号 特願2015-167777 (P2015-167777)
出願日 平成27年8月27日(2015.8.27)
発明者または考案者 【氏名】村上 勝久
【氏名】藤田 淳一
出願人 【識別番号】504171134
【氏名又は名称】国立大学法人 筑波大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100106909、【弁理士】、【氏名又は名称】棚井 澄雄
【識別番号】100188558、【弁理士】、【氏名又は名称】飯田 雅人
審査請求 未請求
テーマコード 5C227
Fターム 5C227AA02
5C227AA14
5C227AA15
5C227AA17
5C227CC03
5C227GG12
5C227GG18
5C227HH12
5C227HH38
要約 【課題】電子放出効率の高いMIM型電子放出素子を提供する。
【解決手段】電子放出素子20は、下部電極層21、絶縁体層22、および電子透過電極23より構成される。電子透過電極23は、結晶面内方向に対して交差する方向に電子を透過させるために、厚み方向中央部において不純物が検出されず、膜厚が0.35nm~0.40nmのグラフェン膜により形成される。絶縁層22は、膜厚が5nm~20nmとなるように形成される。
【選択図】図4
特許請求の範囲 【請求項1】
結晶面内方向に対して交差する方向に電子を透過させるために用いられるグラフェン膜。
【請求項2】
厚み方向中央部において不純物が検出されない請求項1に記載のグラフェン膜。
【請求項3】
請求項1または2のいずれかに記載のグラフェン膜を含む電子透過電極。
【請求項4】
金属又は半導体からなる下部電極と、
前記下部電極の一面に設けられた絶縁体層と、
前記絶縁体層の前記下部電極と反対側の面に形成された請求項3に記載の電子透過電極と、を備える電子放出素子。
【請求項5】
前記電子透過電極の膜厚が、0.35nm~40nmである請求項4に記載の電子放出素子。
【請求項6】
電子を放射する領域における前記絶縁体層の膜厚が、5nm~20nmである請求項4または5のいずれかに記載の電子放出素子。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、グラフェン膜、電子透過電極及び電子放出素子に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ナノスケールの電子放出素子に注目が集まっている。電子放出素子は、電子の輸送媒体が真空である。そのため電子放出素子は、チャネルでの電子散乱が無く高速動作が可能であるという特徴、低温から300℃以上の高温でも動作可能であるという特徴、耐放射線特性に優れているという特徴を有する。そのため、CMOSを補完するデバイスとして期待されている(例えば、非特許文献1等)。
【0003】
電子放出素子としては、ナノサイズの針状の金属陰極構造を有する電子放出素子、MIS(Metal/Insulator/Semiconductor)構造及びMIM(Metal/Insulator/Metal)構造を有する平面型の電子放出素子等が知られている(例えば、特許文献1~3及び非特許文献2及び3等)。
【0004】
平面型の電子放出素子は、放出電子の安定性が高い、放出電子の直進性が高い、10V以下の低電圧で動作可能、既存の半導体プロセスで作製可能、低真空でも安定動作可能、電子を面放出できる等の特徴を有している。
【先行技術文献】
【0005】

【特許文献1】特開2010-244735号公報
【特許文献2】特開2003-162956号公報
【特許文献3】特開2001-23511号公報
【0006】

【非特許文献1】H.H.Busta,J.Micromech.Microeng.2,(1992)43-74.
【非特許文献2】K.Yokoo et al.,J.Vac.Sci.Tecnol.B 11,(1993)429-432.
【非特許文献3】T.Kusunoki et al.,Jpn.J.Appl.Phys.32,(1993)L1695-L1697.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、十分な性能を有するMIS構造及びMIM構造を有する平面型の電子放出素子の実現には至っていなかった。
【0008】
この原因として、真空中への電子の放出効率が悪いことが挙げられる。
平面型の電子放出素子は、金属電極に電圧を印加することにより、金属電極と対向する金属または半導体から電子が放出する。金属または半導体から放出された電子は、電圧印加により電位障壁が薄くなった絶縁層をトンネル効果で透過し、さらに金属電極を透過して真空中に放出される。この過程で、電子のエネルギーが失われることが電子の放出効率の低下の一因となっていると考えられている。
【0009】
電子のエネルギーを失わせる原因としては、絶縁層及び金属電極における散乱がある。例えば、金属電極における散乱を抑制する一つの方法として、2~3nm以下の非常に薄膜の金属電極を用いることが考えられる。しかしながら、低抵抗な連続膜を得ることができないという問題があった。
【0010】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、高効率な電子透過性を有する部材としてグラフェン膜を用いること及びグラフェン膜を用いた電子放出効率の高い電子放出素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、鋭意検討の結果、金属電極を薄膜化する手段としてグラフェン膜を用いること検討した。その結果、従来のグラフェン膜の製造方法では必要であった転写の工程を不要とする所定の方法でグラフェン膜を形成することで、高品質なグラフェン膜を薄膜かつ大面積で得ることができることを見出した。その結果として、グラフェン膜を電子放出素子に用いることが可能であることを見出し、さらに得られた電子放出素子の電子放出効率が高いことを見出した。また、グラフェン膜のみに着目した際に、電子を透過できる隔壁、電極等の用途にグラフェン膜を用いることができることを見出した。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
【0012】
(1)本発明の一態様に係るグラフェン膜は、結晶面内方向に対して交差する方向に電子を透過させるために用いられる。
【0013】
(2)上記(1)に記載のグラフェン膜は、厚み方向中央部において不純物が検出されないものであってもよい。
【0014】
(3)本発明の一態様に係る電子透過電極は、上記(1)または(2)のいずれかに記載のグラフェン膜を含む。
【0015】
(4)本発明の一態様に係る電子放出素子は、金属又は半導体からなる下部電極と、前記下部電極の一面に設けられた絶縁体層と、前記絶縁体層の前記下部電極と反対側の面に形成された上記(3)に記載の電子透過電極と、を備える。
【0016】
(5)上記(4)に記載の電子放出素子において、前記電子透過電極の膜厚が、0.35nm~40nmであってもよい。
【0017】
(6)上記(4)または(5)のいずれかに記載の電子放出素子において、電子を放射する領域における前記絶縁体層の膜厚が、5nm~20nmであってもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明の一態様に係るグラフェン膜は、高効率な電子透過性部材として用いることができる。また本発明の一態様に係る電子放出素子は、高い電子放出効率を示すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一態様にかかるグラフェン膜を作製する際のグラフェン膜製造手段の断面模式図である。
【図2】本発明の別の態様に係るグラフェン膜を作製する際のグラフェン膜製造手段の断面模式図である。
【図3】本発明の別の態様に係るグラフェン膜を作製する際のグラフェン膜製造手段の断面模式図である。
【図4】本発明の一態様に係る電子放出素子の断面模式図である。
【図5】本発明の一態様に係る電子放出素子の電子の散乱機構を模式的に示したものである。
【図6】実施例1の電子放出素子の電子放出特性を示すグラフである。
【図7】実施例2の電子放出素子の電子放出特性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一態様について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際とは異なっていることがある。また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。

【0021】
(グラフェン膜)
本発明の一態様に係るグラフェン膜は、結晶面内方向に対して交差する方向に電子を透過させる目的で使用することができる。

【0022】
グラフェン膜は、ハニカム状に結合した炭素原子からなる2次元結晶構造を有する。結晶構造が2次元系であるため、結晶面内方向に特異的な特徴を有する。そのため、結晶面内方向に発現される機能に着目した研究、開発がなされている。例えば、面内方向の高い電子移動度を利用したデバイスや、薄膜で高い機械的強度を有することを利用したデバイス等の研究、開発がなされている。

【0023】
これに対し、グラフェン膜の結晶面内方向に交差する方向の特徴についてはあまり注目されていない。本発明者らはこのような実情の中で、グラフェン膜を結晶面内方向と交差する方向に高い電子透過性を有する部材として用いることができることを見出した。すなわち、本発明の一態様に係るグラフェン膜は、膜として存在するが、電子に対しては高い透過性を有する。

【0024】
結晶面内方向に対して交差する方向に電子を透過させる用途としてのグラフェン膜の利用としては、種々の用途を挙げることができる。

【0025】
例えば、電子透過電極としてグラフェン膜を用いることができる。詳細は電子放出素子の説明と共に後述するが、電子は透過させたいが、電極として存在が必要な部分に用いることができる。

【0026】
この他にも、透過型電子顕微鏡の観察試料を保持する支持膜、電界援助型フォトカソードの電子引き出し電極、電子線のエネルギーを選別するためのエネルギーフィルター等として用いることができる。

【0027】
グラフェン膜は、厚み方向中央部において不純物が検出されないものが好ましい。ここで、不純物とは例えばレジスト残渣、銅、ガリウム、鉄、塩素、ニッケル、コバルト等が考えられる。

【0028】
これらの不純物は製造方法に起因して検出される。例えば、銅基板上にCVD法を用いて作製したグラフェン膜を作製した場合、基板の銅がグラフェン膜に不純物として取り込まれることがある。また銅基板に代えてニッケル基板を用いることができるが、この場合もニッケルがグラフェン膜に不純物として取り込まれることがある。さらに、銅またはニッケル基板上に形成されたグラフェン膜を電極や隔壁等として用いる際は、転写工程を行う必要がある。この転写工程は、ウェットプロセスによるエッチング等の工程が行われる。エッチング処理時には、レジスト等を用いたパターニングを行うため、レジスト残渣がグラフェン膜に不純物として取り込まれることがある。この他にも銅のエッチング時に使用される塩化鉄(III)由来の塩素や、触媒として用いられるコバルト等が不純物として取り込まれることがある。

【0029】
これに対し、後述する所定の製造方法を用いて作製したグラフェン膜を用いると、グラフェン膜の厚み方向中央部において不純物は検出されない。そのため、グラフェン膜がより高い電子透過性を示すことができる。またグラフェン膜の面内方向の電子移動度等も高めることができる。

【0030】
ここで不純物の検出の有無は、透過電子顕微鏡(TEM)を用いたエネルギー分散型X線分析法(EDX)によって、上述の所定の不純物特有の元素が検出できるか否かで判断する。例えばEDXにおける検出限界を考慮すると、例えば不純物濃度が0.2%以下であれば不純物を有さないと判断できる。また電子線エネルギー損失分光法(EELS)を用いても、不純物特有の元素が検出されないことが好ましい。

【0031】
(グラフェン膜の製造方法)
グラフェン膜は、以下に記載の方法を用いて作製することができる。
図1は、本発明の一態様にかかるグラフェン膜を作製する際のグラフェン膜製造手段の断面模式図である。図1に示すように、グラフェン膜製造手段10は、反応空間Rを形成する炉体1と、炉体1の底面に設置されたセラミックボート2と、被対象物3をセラミックボート2に対向するように設置可能な治具4を有する。セラミックボート2は、金属又は合金5を収容可能である。

【0032】
炉体1は、反応空間R内が合金又は金属5の蒸気及び炭化水素ガスで、反応に十分な量満たすことが可能であれば、閉空間である必要はなく、例えば炉管のような形態でもよい。また治具4は、図1では炉体1の天井からつりさげる構成としたが、当該構成には限られない。セラミックボート2は、反応温度に対する耐熱性を有していればよい。

【0033】
本発明の一態様に係るグラフェン膜の製造方法は、銅より高い蒸気圧を有する金属又は合金5の蒸気と、炭化水素ガスとの混合雰囲気中に、被対象物3を曝露し、被対象物3表面にグラフェン膜を作製する方法である。
図1に示すように、セラミックボート2内に配置された金属又は合金5をヒータ(図視略)等で加熱することで、金属又は合金5の蒸気が発生する。発生した蒸気は、被対象物3の表面付近で、炭化水素ガスと触媒反応を起こして、グラフェン膜を作製する。炭化水素ガスは、炉体1の外部から図示略の供給口から供給してもよいし、炉体内部に炭化水素源を配置することで発生させてもよい。また反応空間R内には、金属又は合金5の蒸気及び炭化水素ガス以外に、その他のガスを有していてもよい。例えば、不活性ガスであるアルゴンや窒素を同時に用いてもよい。

【0034】
合金または金属5は、分解した炭化水素ガス中の炭素が、被対象物3表面にグラフェン膜を作製する際の触媒として機能する。合金又は金属5は、銅より高い蒸気圧を有する金属を用いることができる。銅の蒸気圧は、1000℃で1×10-7~1×10-8bar(1×10-2~1×10-3Pa)程度である。銅より高い蒸気圧を有する金属としては、例えば、ガリウム、インジウム、インジウム錫、銅の共晶合金、インジウムガリウム、インジウムガリウムスズ、錫、銀、アンチモン、亜鉛等が挙げられる。例えば、ガリウムの蒸気圧は、1000℃で1×10-6bar(1×10-1Pa)程度であり、インジウムの蒸気圧は、1000℃で1×10-4~1×10-5bar(1~10Pa)程度である。

【0035】
大面積のグラフェン膜を実現するためには、大面積の被対象物3全面に十分な触媒金属の蒸気を供給する必要がある。触媒として蒸気圧の低い銅を用いる方法では、大面積の被対象物3全面に十分な触媒金属の蒸気を供給することが難しい。そのため、蒸気圧の低い合金又は金属を用いた場合、大面積の被対象物3全面に蒸気を供給するために、被対象物3の全面に対して非常に近接した領域で蒸気の発生源を配置する必要がある。このような装置は大掛かりであり、簡便にグラフェン膜を作製することができない。

【0036】
これに対し、このグラフェン膜の製造方法では、触媒となる金属又は合金5として、銅より高い蒸気圧を有する金属を用いている。すなわち、より反応空間R内の蒸気密度をより簡単に高めることができる。そのため、被対象物3と金属又は合金5の蒸気発生源の距離がある程度離れていても、被対象物3表面にグラフェン膜を作製することができる。すなわち、大面積の被対象物3に対しても、簡便にグラフェン膜を作製することができる。さらに被対象物3からグラフェン膜を分離することで、大面積のグラフェン膜を単体として得ることができる。

【0037】
金属又は合金5は、炭素と合金を形成しないものであることが好ましい。換言すると、金属又は合金5は、炭素固溶度が低い(0.1atm%以下)ことが好ましい。例えば、ガリウム、インジウム、インジウム錫、インジウム銅、インジウムガリウム、インジウムガリウムスズ、銀、アンチモン、亜鉛等を用いることができる。中でも、ガリウムが炭素固溶度の低さ、蒸気圧の高さからも好ましい。金属又は合金5を、炭素と合金を形成しないものとすることにより、グラフェン膜の品質や層数の制御が容易になる。

【0038】
以下に、金属又は合金5を、炭素と合金を形成しないものとすることにより、グラフェン膜の品質や層数の制御が容易になる理由を説明する。
例えば、銅やガリウムなどの金属等は、炭素固溶度が0.01atm%であり、多くの炭素を固溶することができない。そのため、銅やガリウム等は、炭素と合金を作らない。したがって、一般に相図も知られていない。このわずかな固溶された炭素は、銅やガリウム等の最表面の数nm程度のわずかな領域に存在する。これに対し、ニッケルや鉄は比較的炭素固溶度が高い。例えば、ニッケルや鉄は、その結晶構造によってもことなるが、数atm%程度の炭素を固溶できることが知られている。

【0039】
ところで、グラフェン膜は、例えば金属基板が、加熱状態から冷却されることにより作製される。これは、温度変化に伴い炭素固溶度の飽和量が減少することで、金属基板中に固溶されていた炭素が析出するためである。したがって、炭素固溶度が高い金属又は合金5を用いると、温度変化に伴う炭素析出量が多くなる。すなわち、炭素固溶度が高い金属または合金では、グラフェン膜が一度に析出し、層数等を制御することが難しい。これに対し、炭素固溶度が低い金属又は合金5(すなわち、炭素と合金を形成しないもの)は、固溶している炭素量自体が少ないため、炭素析出量は少ない。したがって、徐々にグラフェン膜を作製することができ、グラフェン膜の品質や層数の制御性を高くすることができる。

【0040】
炭化水素ガスは、分解してカーボンを発生させるものであれば特に問わない。例えば、反応温度を1000℃とすると、多くの炭化水素は分解する。そのため、いずれの炭化水素ガスであっても、被対象物表面付近ではカーボンを供給することができる。炭化水素ガスの具体的な例としては、メタン、エタン、アセチレン等を用いることができる。

【0041】
またグラフェン膜を作製する際(被対象物3を混合ガス中で暴露する際)の温度条件は、850℃以上1200℃以下であることが好ましく、950℃以上1100℃以下であることがより好ましく、1000℃以上1100℃以下であることがさらに好ましい。グラフェン膜を大面積で作製するためには、反応空間R中の蒸気密度を高めることが重要である。一般に、温度を高くすると、蒸気圧は高くなり、発生する蒸気量が多くなる。すなわち、反応空間R中の蒸気密度を高めるためには、反応空間Rの温度を高くすることが好ましい。一方、あまり温度を高くしすぎると、その温度を実現するための設備の準備にコストがかかる。また被対象物3等が変質等してしまうおそれがある。

【0042】
一方、温度が低すぎると、十分な蒸気密度を実現することができない。例えば、ガリウムの850℃における蒸気圧は、1×10-7bar(1×10-2Pa)程度であり、銅の1000℃における蒸気圧と同等以上の蒸気圧を示す。すなわち、850℃以上の温度条件であれば、反応空間内の蒸気量を十分高くすることができる。
また本発明者らの鋭意検討の結果、950℃以上の温度であれば、金属又は合金5の蒸気のみの環境下で、被対象物表面に金属又は合金5が蒸着されることを確認した。すなわち、950℃以上の温度条件であれば、より被対象物3の表面に、触媒となる金属又は合金5の蒸気を効率的に供給することができ、グラフェン膜を効率的かつ高品質に作製することができる。

【0043】
またグラフェン膜を作製する際(被対象物3を混合ガス中で暴露する際)の圧力条件は、常圧(1atm)より低い圧力条件で行うことが好ましく、0.5atm以下であることがより好ましく、0.1atm以下であることがさらに好ましい。減圧下でグラフェン膜を作製すると、局所的に非常に結晶性の高いグラフェン膜を作製できることが確認できた。これは、減圧することにより、相対的に金属又は合金5及び炭化水素ガスの分圧が高まるためと考えられる。

【0044】
被対象物3は、例えば、熱酸化膜付シリコン、石英、サファイア等を用いることができる。また絶縁体に限られず、導電体でもよい。
また被対象物3は、金属又は合金5と固溶体を形成しないことが好ましい。金属又は合金5が、被対象物3と固溶体を形成すると、本来触媒として機能すべき金属又は合金5が被対象物3内に取り込まれてしまう。すなわち、グラフェン膜を効率的に作製することが難しくなる。

【0045】
被対象物3は、図1に示すように平面に限られず、立体形状物とすることもできる。被対象物3を立体形状とすると、グラフェン膜はその形状に沿って作製される。すなわち、従来は実現することができなかった3次元表面へのグラフェン膜の作製を実現することもできる。

【0046】
またグラフェン膜を製造するためのグラフェン膜製造手段は、図1の構成に限られない。例えば、図2及び図3の構成を用いることができる。
図2は、本発明の別の態様に係るグラフェン膜を作製する際のグラフェン膜製造手段の断面模式図である。このグラフェン膜製造手段11は、被対象物3が支持体6上に配置されていることが異なる。支持体6を予め設置しておくことで、被対象物3の出し入れが容易になる。この構成は、金属又は合金5の高い蒸気密度を実現することができて初めて実現することができる。従来の銅蒸気では、支持板6を挟んで、金属又は合金5の蒸気源と対向する面に被対象物3を配置しても、被対象物3の表面に十分に金属又は合金5の蒸気を供給することができなかった。

【0047】
図3は本発明の別の態様に係る、グラフェン膜を作製する際のグラフェン膜製造手段の断面模式図である。このグラフェン膜製造手段12は、炉体1が管状であり、被対象物3に対して並列するように金属又は合金5が配置されている。炭化水素ガス等が図示右から左に流れることで、金属又は合金5から発生した蒸気が、被対象物3に流れることで反応が生じる。図3に示すように、金属又は合金5は、固体である必要はなく、金属又は合金5の液滴を基板7上に配置してもよい。基板7は、耐熱性及び金属又は合金5との反応性の観点から、タングステン板や石英基板等を用いることができる。

【0048】
(電子透過電極及び電子放出素子)
図4は、本発明の一態様に係る電子放出素子の断面模式図である。
電子放出素子20は、下部電極21と、絶縁体層22と、電子透過電極23とを備える。電子透過電極23は、上述のグラフェン膜からなる。また電子透過電極23には、コンタクト電極24が形成されていてもよい。

【0049】
下部電極21は、金属又は半導体からなる。金属及び半導体の種類は特に問わないが、例えば金属としては、金、銀、アルミニウム、チタン等を用いることができる。半導体としてはシリコン等を用いることができる。半導体を用いる場合は、電子を放出しやすくするため、高ドープのn型シリコン等を用いることが特に好ましい。

【0050】
絶縁体層22は、下部電極21の一面に設けられる。絶縁体層22を構成する材料としては、例えば、SiO、Al、TiO等を用いることができる。

【0051】
絶縁体層22は、平面視で真空中に電子を放出させる第1領域及び電子を放出させない第2領域に合せて、パターニングされている。

【0052】
第1領域における絶縁体層22の膜厚と、第2領域における絶縁体層22の膜厚は異なる。第1領域における絶縁体層22の膜厚は、第2領域における絶縁体層22の膜厚より薄い。第2領域の膜厚を第1領域の膜厚より厚くすることで、電子を放射させる部分と電子を放射させない部分を印加電圧により制御することができる。

【0053】
第1領域における絶縁体層22の膜厚は、5nm~30nmであることが好ましく、5~15nmであることが特に好ましい。また第2領域における絶縁体層22の膜厚は、100nm~1000nmであることが好ましく、100nm~500nmであることがより好ましい。

【0054】
第1領域の厚みを薄くすることで、絶縁体層22における放射電子の散乱を抑えることができる。またトンネル効果により透過するエネルギー障壁を小さくすることができ、下部電極21から電子を放射させる際に必要とする電圧を小さくすることができる。

【0055】
電子透過電極23は、絶縁体層22の下部電極21が設けられた面と反対側の面に形成されている。電子透過電極23は、上述のグラフェン膜からなる。そのため、電子放出素子20の電子放出効率を高めることができる。

【0056】
電子透過電極23が上述のグラフェン膜からなることで、電子放出素子20の電子放出効率が高くなることについて、図4及び図5を用いて以下に説明する。

【0057】
図5は、本発明の一態様に係る電子放出素子の放射電子の散乱機構を模式的に示したものである。図5では4つの領域におけるエネルギー準位を模式的に示しており、左から下部電極のエネルギー準位31、絶縁体層のエネルギー準位32、電子透過電極のエネルギー準位33、真空準位34である。Evは下部電極の価電子帯であり、Efはフェルミ準位であり、Ecは伝導帯である。

【0058】
下部電極21と電子透過電極23との間に電圧を印加すると、電子放出素子20の鉛直方向に電界が生じる。その結果、絶縁体層のエネルギー準位32の一部が下がる。その結果、絶縁体層のエネルギー準位32を模式的に示した図5においては、下部電極側の端部から電子透過電極側の端部に向かって下方に傾斜するエネルギー準位が形成される。

【0059】
絶縁体層のエネルギー準位32が変化することにより、フェルミ準位Ef以上のエネルギー準位を有するエネルギー障壁を、下部電極の伝導体Ecから放出された電子がトンネル効果で通過できるようになる。符号41は、絶縁体層のエネルギー障壁を通過後の放射電子のエネルギー分布である。

【0060】
エネルギー障壁を通過後の放射電子は、絶縁体層22を通過し、電子透過電極23との界面に至る。絶縁体層22を通過する際に、放射電子は散乱する。そのため、放射電子のエネルギー分布は広がる。符号42は、絶縁体層を通過後の放射電子のエネルギー分布である。

【0061】
絶縁体層22と電子透過電極23との界面に至った放射電子は、電子透過電極23を通過し、電子透過電極23の外表面に至る。
電子透過電極23は、グラフェン膜からなる。グラフェン膜を構成する炭素原子は、金属電極を構成する例えば金等の原子と比較して、原子番号が小さい。電子の散乱断面積は、原子番号に比例する。そのため、グラフェン膜からなる電子透過電極23は、金属電極に比べて電子の平均自由工程が長い。すなわち、電子透過電極23がグラフェン膜からなることで、放射電子の電子透過電極23における散乱を抑制できる。

【0062】
また電子透過電極23をグラフェン膜によって形成することにより、電子透過電極23の厚みを薄くすることができる。グラフェンは、原子一層の炭素原子のみで構成される2次元の導電体である。炭素原子1層分の厚みは0.35nmであるため、最薄で電子透過電極23の厚みを0.35nmにすることができる。金属を蒸着やスパッタ等の方法で成膜する従来の方法では、金属が島状に成長する等の問題があるため、これほどの薄膜かつ導電性を有する電子透過電極23を形成することはできない。電子透過電極23の膜厚は、0.35nm~40nmとすることが好ましい。

【0063】
電子透過電極23の厚みを薄いと、放射電子が電子透過電極23内を通過する距離が短くなる。そのため、放射電子が電子透過電極23において散乱されることをさらに抑制することができる。

【0064】
すなわち、電子透過電極23にグラフェン膜を用いることで、電子透過電極を通過後の放射電子のエネルギー分布43の広がりが、絶縁体層を通過後の放射電子のエネルギー分布42に対して大きくなることを抑制することができる。

【0065】
そして、電子透過電極を通過後の放射電子の内、真空準位34を超えるエネルギーを有する放射電子のみが電子透過電極23の外表面から放出される。符号44は、真空準位による反射を受けずに、外表面から放出された放射電子のエネルギー分布である。

【0066】
電子透過電極を通過後の放射電子のエネルギー分布43に対する外表面から放出された放射電子のエネルギー分布44の割合が、電子放出効率にほぼ対応する。そのため、電子透過電極23をグラフェン膜により形成することで、放射電子のエネルギー分布が広がることを抑制し、電子放射効率を高めることができる。
なお、説明においては放射電子のエネルギーの減衰等は無視している。そのため、厳密には電子透過電極を通過後の放射電子のエネルギー分布43に対する外表面から放出された放射電子のエネルギー分布44の割合が、電子放出効率に対応する訳ではない。

【0067】
図4に戻って、コンタクト電極24は、電子透過電極23の絶縁体層22と反対側の面の一部に形成されている。コンタクト電極24は、放射電子の透過を阻害しないように、絶縁体層22の第2領域に対応する部分に設けることが好ましい。

【0068】
コンタクト電極24は、電子透過電極23への通電を助けるためのものである。そのため、電子透過電極23に直接電気を流すことができるのであれば、無くてもよい。
コンタクト電極24を構成する材料は、高い導電性を有すれば特に問わない。例えば、金、銀、アルミニウム、クロム、チタン、ニッケル、またはこれらの積層体等を用いることができる。

【0069】
上述のように、本発明の一態様に係る電子放出素子は、電子透過電極23としてグラフェン膜を用いることで、放射電子が電子放出素子内で散乱することを防ぐことができる。
そのため、従来のMIMまたはMIS構造の電子放出素子で報告されていた電子放射効率に対して、高い電子放射効率を実現することができる。また印加する電圧を変化させても安定的に高い電子放射効率を得ることができる。

【0070】
本発明の一態様に係る電子放出素子は、電子放出素子から放出した電子を蛍光体に入射させることにより、平面発光素子として用いることができる。また蛍光体の代わりに銅等の金属ホイルを用いることで、平面発光のX線源として用いることもできる。さらに、数十kV等の高電圧が印加される環境でも動作することができるため、高耐圧の真空スイッチとして機能することができ、交流と直流の変換素子としても用いることができる。

【0071】
(電子放出素子の製造方法)
まず、下部電極21上に絶縁体層22を形成する。絶縁体層22の形成方法は、下部電極21に用いる材料に合せて適宜変化させることができる。
例えば、下部電極21に高ドープのn型シリコンを用いた場合は、n型シリコン基板の一面を800℃~1100℃程度の高温で熱酸化処理することで、絶縁体層22として緻密なSiO膜を形成することができる。他にも例えば、下部電極21にアルミニウム基板を用いた場合は、アルミニウム基板の一面を陽極酸化することで、絶縁体層22としてアルミナ層を形成することができる。この他にも公知のスパッタ等の方法で、絶縁体層22を形成してもよい。

【0072】
次いで、電子放射素子として電子を放射させたい領域に合せて、絶縁体膜22の厚みを薄くする。絶縁体膜22の厚みは、例えば、フォトリソグラフィーによるパターニングと、エッチング処理を組み合わせることで容易に制御することができる。
この他にも、所定の領域の絶縁体膜22を一旦除去した上で、再度薄膜の絶縁体膜22を形成してもよい。

【0073】
処理後の絶縁体層付き下部電極は、洗浄することが好ましい。洗浄の方法としては、半導体プロセスにおいて広く用いられているRCA洗浄を行うことが好ましい。洗浄を行うことで、パターニング時に生じたレジスト残渣等の汚染物を除去することができる。

【0074】
次いで、絶縁体層付き下部電極の絶縁体層上に、上述のグラフェン膜の製造方法を用いて電子透過電極23を形成する。上述のグラフェン膜の製造方法により作製されたグラフェン膜は、形状反映性が高い。そのため、絶縁層22が段差を有していても、その段差を反映した電子透過電極23を得ることができる。また絶縁体層22上に直接グラフェン膜を形成するため、グラフェン膜の転写等の作業が不要である。そのため、得られる電子透過電極23に不純物が混在することを避けることができると共に、電子放射素子20の製造工程を簡素化することができる。

【0075】
最後に、電子透過電極23の所定の位置に、コンタクト電極24を形成する。コンタクト電極24の作製方法は特に問わないが、例えばシャドーマスクを利用したスパッタ等の手段により作製することができる。

【0076】
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【実施例】
【0077】
以下、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
【実施例】
【0078】
(実施例1)
まず300nm膜厚の熱酸化膜(絶縁体膜)が形成された高ドープのn型シリコン基板(下部電極)を準備した。次いで、熱酸化膜付シリコン基板の所定の領域(第1領域)における熱酸化膜を、フォトリソグラフィーによるパターニングとフッ酸を用いたウェットエッチング処理により除去した。所定の領域は、100μm×100μmの平面領域とした。所定の領域における熱酸化膜を除去した基板は、RCA洗浄し、パーティクル等の汚染物を除去した。そして、洗浄後の基板を熱酸化炉に載置し、加熱した。処理条件としては、温度900℃、酸素流量2L/min、加熱時間20分とした。その結果、ウェットエッチングにより熱酸化膜が除去された所定の領域に、再度熱酸化膜が形成された。得られた熱酸化膜の膜厚は、5.5nmであった。
【実施例】
【0079】
次いで、処理後の基板をガリウム蒸気とメタンガスの混合雰囲気中に曝露し、熱酸化膜上にグラフェン膜(電子透過電極)を積層した。この際の成膜条件は、温度1050℃、メタンガス流量2sccm、アルゴンガス流量100sccm、合成時間7分とした。グラフェン膜の膜厚は4.5nmであった。
【実施例】
【0080】
そして、シャドーマスクを用いたRFスパッタにより、所定の領域以外の部分(第2領域)の一部にAu(30nm)/Cr(5nm)のコンタクト電極を形成し、電子放出素子を作製した。
【実施例】
【0081】
アノード電極に数kVの高電圧を印加可能なソースメジャーユニット、コンタクト電極には+100Vまで電圧印加可能なソースメジャーユニット、電子放出素子の下部電極には微小電流計を接続し、ソースメジャーユニットと微小電流計を同一箇所に接地した。
【実施例】
【0082】
図6は、実施例1の電子放出素子の電子放出特性を示すグラフである。グラフ中Anodeとは、アノード電極とコンタクト電極間の電流密度を測定した結果であり、グラフ中Cathodeとは、コンタクト電極と下部電極間の電流密度を測定した結果であり、グラフ中Efficiencyとは、電子放射効率を示す。またグラフにおける横軸は、下部電極と電子透過電極間に印加された電子引き出し電圧であり、縦軸の左側が電子密度であり、縦軸の右側は電子放射効率である。
【実施例】
【0083】
図6に示すように、電子引き出し電圧が9V付近から電子放出が始まっている。そして、電圧13V付近で電子放射効率が0.67%と極めて高い電子放射効率を実現することができた。グラフェン膜を30nmのシリコン電極に置き換えた従来の電子放出素子に置ける電子放射効率が0.001%であるため、2桁以上高い電子放射効率を得ることができた。
【実施例】
【0084】
(実施例2)
実施例2は、実施例1と比較してグラフェン膜の膜厚が7.0nmであるという点のみが異なる。その他の条件は、実施例1と同様の条件で電子放出素子を作製した。実施例1と同様にして、実施例2の電子放出素子の電子放出特性を調べた。
【実施例】
【0085】
図7は、実施例2の電子放出素子の電子放出特性を示すグラフである。グラフ中の記載、縦軸及び横軸は、図6と同様である。
実施例2の電子放出素子は、電子放出効率の最大値が0.48%であった。すなわち、実施例1及び実施例2のいずれの場合においても、安定的に高い電子放射効率を実現することができている。
【実施例】
【0086】
また図7では、実施例2の電流密度がミリアンペア台の極めて高い領域で、高い電子放射効率が得られている。実際の用途を考慮すると、電流密度が高い領域で電子放射素子は使用されることが考えられる。そのため、電流密度が高くかつ電子放射効率が高いということは、実使用においては極めて重要なパラメータとなってくる。
【実施例】
【0087】
さらに、電子引き出し電圧を大きくしても電子放射効率が低くなりにくいという特徴も有している。
一般に電子引き出し電圧を大きくすると、電子放射効率は低くなる。電子引き出し電圧を大きくすると、トンネル効果により透過するエネルギー障壁の幅が小さくなる。これは換言すると、エネルギー障壁を超えた後の電子が絶縁体層内を通過する距離が長くなること意味する。その結果、絶縁体層内で散乱される放射電子が多くなり、放射電子のエネルギー分布の広がりが大きくなる。放射電子のエネルギー分布が広がると、真空準位を超えることができる放射電子の割合が少なくなり、電子放射効率が低くなる。
これに対し実施例1及び実施例2の電子放射素子は、原理は明確ではないが、電子引き出し電圧を大きくしても電子放射効率が低くなりにくい。電子引き出し電圧の依存性が小さいため、使用時の安定性が高い電子放射素子となる。
【産業上の利用可能性】
【0088】
本発明の一態様に係るグラフェン膜は、結晶面内方向に対して交差する方向に電子を通過させるという新たな用途を見出した。その具体例の一つとして電子放射素子の電子透過基板として用いることができる。電子放射素子は、LEDを凌駕する省エネルギー面発光素子、アバランシェフォトダイオードを用いた超高感度撮像素子、マルチ電子ビームリソグラフィー装置、薄型自発光ディスプレイ等への応用が期待される。
【符号の説明】
【0089】
1…炉体、2…セラミックボート、3…被対象物、4…治具、5…金属又は合金、6…支持体、7…基板、10,11,12…グラフェン膜製造手段、20…電子放射素子、21…下部電極、22…絶縁体層、23…電子透過電極、24…コンタクト電極、31…下部電極のエネルギー準位、32…絶縁体層のエネルギー準位、33…電子透過電極のエネルギー準位、34…真空準位、41~44…放射電子のエネルギー分布、Ev…価電子帯、Ef…フェルミ準位、Ec…伝導帯
図面
【図1】
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【図2】
1
【図3】
2
【図4】
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【図5】
4
【図6】
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【図7】
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