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明細書 :点字読み取り用センサを備えた点字読み取り用装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4719882号 (P4719882)
公開番号 特開2008-175836 (P2008-175836A)
登録日 平成23年4月15日(2011.4.15)
発行日 平成23年7月6日(2011.7.6)
公開日 平成20年7月31日(2008.7.31)
発明の名称または考案の名称 点字読み取り用センサを備えた点字読み取り用装置
国際特許分類 G09B  21/00        (2006.01)
FI G09B 21/00 D
請求項の数または発明の数 7
全頁数 12
出願番号 特願2006-076487 (P2006-076487)
出願日 平成18年3月20日(2006.3.20)
優先権出願番号 2005085533
優先日 平成17年3月24日(2005.3.24)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成20年11月27日(2008.11.27)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】304020177
【氏名又は名称】国立大学法人山口大学
発明者または考案者 【氏名】江 鐘偉
個別代理人の代理人 【識別番号】100158702、【弁理士】、【氏名又は名称】岡野 卓也
審査官 【審査官】中澤 言一
参考文献・文献 実開昭61-182721(JP,U)
特開平6-289775(JP,A)
特開平5-12482(JP,A)
特開2003-150897(JP,A)
特開2004-279766(JP,A)
特開平6-229848(JP,A)
特開平3-9232(JP,A)
調査した分野 G09B 21/00 - 21/06
G06F 3/01
G06F 3/16
特許請求の範囲 【請求項1】
第1方向に延出する等間隔に配設された複数本の第1電極と、前記第1方向に対して直角の方向である第2方向に延出する等間隔に配設された複数本の第2電極と、互いにマトリックス状に配置されている前記第1電極と前記第2電極との間に設けられた圧電フィルムと、前記第1電極と前記第2電極との交点の位置に対応してフレキシブル性を有する薄膜上に設けられ、点字が当接する突起部と、前記突起部の下方に設けられて前記圧電フィルムの変形により弾性変形する、前記薄膜より柔らかい材質からなる材料で作られた弾性部材と、を備え、前記突起部、縦列n個、横列m個(但し、n,mは2以上の整数)に配置され少なくとも点字文字を読み取る第1突起部群を構成する点字読み取り用センサと、
前記点字読み取り用センサからの出力信号を文字信号に変換して出力する文字信号出力論理装置と、
を備える点字読み取り用装置。
【請求項2】
前記第1突起部群を縦列方向に分割する文字間を検出する第2突起部群をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の点字読み取り用装置。
【請求項3】
行間を検出する第3突起部群をさらに備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の点字読み取り用装置。
【請求項4】
前記突起部への力の当接がずれて点字文字の読み取りにおけるオフセットの影響をなくすために力の分散を防止するための力分散防止手段をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の点字読み取り用装置。
【請求項5】
前記力分散防止手段は、前記突起部の主体部の略中心位置に嵌設される前記主体部の材質よりも硬い材質からなるコアであることを特徴とする請求項4記載の点字読み取り用装置。
【請求項6】
前記点字読み取り用装置は、指に取り付けられることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の点字読み取り用装置。
【請求項7】
さらに、前記文字信号出力論理装置が出力する文字信号を音声に変換する音声変換装置を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の点字読み取り用装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、点字文字を読み取るために点字文字における突起の配列を検出する点字読み取り用センサを備えた点字読み取り用装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図14の従来の点字読み取りセンサ(特許文献1参照)において、感圧機構61は、加圧により抵抗値が変化する導電ゴムを用いた複数の圧電変換素子62を点字文字の突起の間隔より小さいピッチで相互に絶縁して一列に配設して、圧電変換素子62毎の信号取り出し端子を設けて構成される。感圧機構61は、掃引の方向と直角な方向に複数の圧電変換素子62が突起63の間隔より小さなピッチで一列に配設されているので、走査機構が感圧機構61を点字文字1上に押下して掃引すれば、個々の圧電変換素子62が出力する時系列信号の組み合わせにより、点字文字における突起に配列を検出することができる。圧電変換素子62は、絶縁性基板の主面に並び共通の絶縁可撓性フィルムに覆われており、絶縁可可撓性フィルム側から突起63により加圧される。
【0003】
そしてこの点字文字読み取りセンサにおいて、感圧機構61は、圧電変換素子62の列が点字文字1の1文字分を包含する長さであり、走査機構64は、点字文字1の並びにより構成される1以上の行に対して、各行を逐次に掃引する。
【0004】
また、感圧機構61を手袋または指サックに固定し、装着した手に移動により掃引することも開示されている。
【0005】
特許文献2にも、点字1文字を構成する二列に並んだ点のうち少なくとも一列内の全ての点には一度に接触するような大きさに形成されている一つの感圧センサと、点字を構成する点の列のうち読取り方向の先頭に位置する列に感圧センサを接触させたのち、読取り方向に感圧センサを走査した際に、点字を構成する各点の接触時間が読み取り方向に平行な行毎に異なるようにして識別精度を上げ、感圧センサが読み取った感圧データを解析して文字に変換する解析変換手段を具備した点字読取装置が開示されている。また、走査手段を設けずに、感圧センサを指に装着可能に設け人手によって点字を走査することも開示されている。
【0006】
特許文献3では、特許文献2の技術を改良し、簡単なロジックで正確な解析を行う点が開示されている。
【0007】
さらに、非特許文献1には、フィルムの裏面に上部電極を形成し、そのフィルムが指紋の凹凸にそって変形することによって、マトリクス配置された下部電極との静電容量変化を測定し、指紋の画像を採集することができる超薄型感圧式指紋センサが開示されている。そして、指紋の凹凸に沿って変形するような薄いフィルムに、指紋のピッチを読み取るための非常にピッチの狭い、細い電極が形成されている。

【特許文献1】特開平6-289775号公報
【特許文献2】特開2003-78530号公報
【特許文献3】特開2004-279766号公報
【非特許文献1】「電波新聞別冊 ハイテクノロジー」、2005年1月7日号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来の点字読み取りセンサは、圧電変換素子を絶縁性基板の主面に並び共通の絶縁可とう性フィルムに覆い、絶縁可とう性フィルム側から突起により加圧される構造のためセンサ出力電圧は低く、よって感度を高めることができない。また、点字文字を読み取るための圧電変換素子は、1列しか配置されていなため、確実に正確に点字文字を読み取ることができない。
【0009】
本発明は、従来の欠点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、センサ出力電圧が高く、よって感度を高めることができ、また、点字文字を確実に正確に読み取ることができ、点字文字の読み取りにおけるオフセットの影響をなくすために、力の分散を防止するための力分散防止手段を触覚センサに備えた点字読み取り用装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に係る発明は、第1方向に延出する等間隔に配設された複数本の第1電極と、前記第1方向に対して直角の方向である第2方向に延出する等間隔に配設された複数本の第2電極と、互いにマトリックス状に配置されている前記第1電極と前記第2電極との間に設けられた圧電フィルムと、前記第1電極と前記第2電極との交点の位置に対応してフレキシブル性を有する薄膜上に設けられ、点字が当接する突起部と、前記突起部の下方に設けられて前記圧電フィルムの変形により弾性変形する、前記薄膜より柔らかい材質からなる材料で作られた弾性部材と、を備え、前記突起部、縦列n個、横列m個(但し、n,mは2以上の整数)に配置され少なくとも点字文字を読み取る第1突起部群構成する点字読み取り用センサと、前記点字読み取り用センサからの出力信号を文字信号に変換して出力する文字信号出力論理装置と、を備える点字読み取り用装置である。

【0011】
また、請求項2に係る発明は、文字間を検出する第2突起群をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の点字読み取り用装置である。
【0012】
請求項3に係る発明は、行間を検出する第3突起部群をさらに備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の点字読み取り用装置である。
【0013】
また、請求項4に係る発明は、前記突起部への力の当接がずれて点字文字の読み取りにおけるオフセットの影響をなくすために力の分散を防止するための力分散防止手段をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の点字読み取り用装置である。
【0014】
さらに請求項5に係る発明は、前記力分散防止手段は、前記突起部の主体部の略中心位置に嵌設される前記主体部の材質よりも硬い材質からなるコアであることを特徴とする請求項4記載の点字読み取り用装置である。

【0015】
請求項6に係る発明は、前記点字読み取り用装置は、指に取り付けられることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の点字読み取り用装置である。
【0016】
請求項7に係る発明は、さらに、前記文字信号出力論理装置が出力する文字信号を音声に変換する音声変換装置を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の点字読み取り用装置である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、センサ出力電圧が高く、よって感度を高めることができ、また、点字文字を確実に正確に読み取ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
点字は通常6個の点から構成され、それらの組み合わせで一つの文字を構成している。しかしながら、日本語のいくつかの文字は一つの文字を構成するのに2つのブロックを使用する。従って、点字センサとしては連続した2つのブロックを読み取ることが出来る必要がある。
【0019】
以下、本発明に係る点字センサを図1から図13を参照して詳述する。
【実施例1】
【0020】
図1は本発明に係る第1の実施例の点字読み取りセンサを示す断面図である。図2は点字読み取りセンサの電極配置を示す断面図である。
【0021】
点字センサ10は、第1電極と第2電極との間に圧電変換素子を備える。外圧力により変形するフレキシブル性を有する薄膜を圧電変換素子の外層上に設ける。そして、薄膜の下方に薄膜より柔らかい材質で作られ、かつ圧電変換素子の変形により弾性変形する弾性部材を備える。そして、外圧力により圧電変換素子にひずみを生じさせて電圧を発生させる。
【0022】
点字読み取りセンサ10は、X方向に延出する等間隔に配設された複数本の正電極12と、Y方向に延出する等間隔に配設された複数本の負電極14とを備える。ここで、Y方向は、X方向に対して直角の方向である。正電極と負電極とはマトリックス状に配置されている。
【0023】
圧電変換素子の作用をする圧電フィルム16が、正電極12と負電極14との間に設けられている。突起部20は、正電極12と負電極14との交点の位置に対応してフレキシブルフィルム18上に設けられている。突起部20は、縦列n個×横列m個から構成される。ここで、n,mは2より大きい整数である。
【0024】
外圧力により突起部20が、ほぼ上方又は斜め方向から押圧されると、弾性変形する弾性部材22が各突起部20毎に区画されて突起部20の後方に設けられている。弾性部材22は、例えばスポンジ等の材料から作られている。すなわち、弾性部材22は、フレキシブルフィルム18より柔らかい材料から作られている。
【0025】
突起部20に斜め方向からの力が作用して、突起部20への力の当接がずれた際に点字文字の読み取りにおけるオフセットの影響をなくすために力の分散を防止するための長手方向の変位及び又は拡張を抑制するための第1の力分散防止手段が設けられている。第1力分散防止手段は、区画された弾性部材の間に嵌挿された第1の支持部材24で構成されている。支持部材24は、弾性部材22より幾分硬い材料で作られている。
【0026】
かくして、弾性部材22が突起部20の押圧により長手方向に変位及び又は拡張されるのが抑制される。そして、突起部20が、弾性部材22を押圧した際に、押圧力が突起部毎に区画された弾性部材内に閉じ込まれるため、点字文字読み取りのオフセットの影響が少なくなり確実に押圧力による点字文字を読み取ることができる。
【0027】
さらに、突起部20に斜め方向からの力が作用した際に、フレキシブルフィルム18の長手方向の変位及び又は拡張を抑制するための第2の力分散防止手段を設けることが考えられる。該第2の力分散防止手段は、区画された弾性部材の間に嵌挿された前記支持部材24の上に延出して配置されている第2の支持部材26からなる。第2の支持部材26は、フレキシブルフィルムより幾分硬い材料で作られている。第2の支持部材26は、第1の支持部材24と一体的に構成してもよい。
【0028】
かくして、フレキシブルフィルム18が突起部20の押圧により長手方向に変形及び又は拡張されるのが抑制される。この結果、突起部20が押圧された際に、押圧力が突起部20毎に区画されたフレキシブルフィルム18内に閉じ込まれるため、さらにより点字文字読み取りのオフセットの影響が少なくなり確実に押圧力による点字文字を読み取ることができる。
【0029】
なお、上述したセンサ10は、プラスチック製のハウジング28内に収納されている。
【実施例2】
【0030】
図3は、本発明に係る第2の実施例の点字読み取りセンサを示す断面図である。点字読み取りセンサ30は、図1で述べたようにX方向に延出する等間隔に配設された複数本の正電極12と、Y方向に延出する等間隔に配設された複数本の負電極14とを備える。正電極12は、後述する第1弾性部材22の形状に沿って配線されている。ここで、Y方向は、X方向に対して直角の方向であり、かつ正電極と負電極とはマトリックス状に配置されている。
【0031】
圧電フィルム16が、正電極(第1電極)12と負電極(第2電極)14との間に設けられている。突起部20は、正電極12と負電極14との交点の位置に対応してフレキシブルフィルム18上に設けられている。突起部は、縦列n個×横列m個から構成される。ここで、n、mは2より大きい整数である。
【0032】
外圧力により突起部20が、ほぼ上方又は斜め方向から押圧されると、弾性変形する第1弾性部材22が各突起部20毎に区画されて突起部20の後方に設けられている。第1弾性部材22は、例えばほぼ台形形状を有し、スポンジ等の材料から作られている。すなわち、弾性部材22は、フレキシブルフィルム18より柔らかい材料から作られている。そして、突起部20に斜め方向からの力が作用した際に、第1弾性部材22が長手方向の変位及び又は拡張を抑制するための第2弾性部材32が設けられている。
【0033】
力分散防止手段は、区画された第1弾性部材22の間に嵌挿され、第1弾性部材22の弾性率より大きな弾性率を有する逆台形形状を有する第2弾性部材32からなる。第2弾性部材32は、第1弾性部材22より幾分硬い材料で作られている。
【0034】
第1弾性部材22及び第2弾性部材32は、基板34上に固定して設けられている。かくして、力分散防止手段32により第1弾性部材22が突起部20の押圧により長手方向に変形及び又は拡張されるのが抑制される。この結果、突起部20が押圧された際に、押圧力が突起部20毎に区画された第1弾性部材22内に閉じ込まれるため、点字文字読み取りのオフセットが影響が少なくなり確実に押圧力による点字文字を読み取ることができる。
【0035】
図4は、弾性部材S2と薄膜S1との材料の軟らかさの比を変化させ、圧電変換素子にひずみを加えた時の電圧出力を示す。
材料の軟らかさパラメータをSiとすると、
Si=hi/Ei
ここで、hiは材料の高さ、Eiは材料の弾性率である。
【0036】
図4は、圧電フィルムの出力と押し付け変位の関係を示すものである。尚、センサの固定条件は両側自由、上端部が上下移動可能な剛体板に取り付けている。
【0037】
この場合には、材料S1とS2の軟らかさが同程度の場合はより高い出力が得られる。
【0038】
図5は、図4と同様に圧電フィルムの出力と押し付け変位の関係を示すものであるが、センサが剛体ケースに収容されている場合である。この場合、弾性部材と薄膜と材料の柔らかさの比が大きい場合に電圧出力は大きくなることがわかる。そして、材料S1がS2に比べ、薄くまたは硬くなるほど、より高い出力が得られる。
【0039】
圧電フィルム16の材料としてポリフッ化ビリニデンフィルム(PVDF)等が使用できる。
【0040】
図6は、第1及び第2の実施例の点字読み取りセンサに設けられた突起部20をエフェクター(Effector)とした構成を示す概略図である。エフェクター20は、フレキシブルフィルム18上に設けられ、ほぼ台形形状を有する弾性を有するゴムで作られている。台形形状のエフェクター上部の中心位置にほぼ逆台形形状のゴムより硬い材質から作られるエフェクターコア36が嵌設されている。
【0041】
前記エフェクターコア36の材質がその周りのエフェクター20の材質よりも硬いことから、前記エフェクターコア36が外力によって押された際に、その力の作用点が集中し、効率的に外力が前記フレキシブルフィルム18に伝達され、点字文字読み取りのオフセットの影響が少なくなり確実に押圧力による点字文字を読み取ることができる。
【0042】
すなわち、点字文字の読み取りにおけるオフセットの影響をなくすために力の分散を防止するための力分散防止手段として機能する。
【0043】
図7は、前記エフェクターが有効に力分散防止手段として機能することを検証するために、エフェクターの有無に応じて、点字ドットとセンサを接触させて解析した結果を示す。エフェクターが存在する場合には、点字ドットがエフェクター(突起部)20の中心を0.5mm外れた位置を押圧したときでも、PVDFに十分な出力電圧が得られるが、エフェクターが存在しない場合には、点字ドットがエフェクター(突起部)20の中心を外れた位置を押圧した場合には、十分な出力を得ることが出来ないことがわかる。
【0044】
また、図5の結果から明らかなように、エフェクター20を設けたフレキシブルフィルム18とエフェクター20の下方の第1弾性部材22の軟らかさの比は、その比が大きいほど圧電フィルムの出力電圧は大きくなる傾向にある。なお、圧電フィルム16においてエフェクターに力が加わる下方には上述した上述した柔軟部材が設けられていることが好ましいが、空間であってもよい。
【0045】
図8は、点字読み取り用センサを示す概略図である。点字読み取り用センサの構成は、上述した図1、図2、図3及び図6に示されているので詳述は省略する。点字文字における突起の配列を検出する点字読み取り用センサが、エフェクターにより押圧されると、圧電フィルムにひずみが生じて電圧が発生する。
【0046】
図8において、点字読み取り用センサ48は、点字文字を読み取るためのエフェクター20からなる文字読み取り領域44と文字行間を読み取るためのエフェクター21からなる行間読み取り領域46とから構成されている。これら領域に配設されたエフェクター20は、第1電極と第2電極との交点の位置に対応してフレキシブルフィルム18上に設けられている。点字文字読み取り用エフェクターは、縦列5個、横列3個に配置されている。すなわち、1文字は、縦列2個、横列3個で構成され、2文字分のエフェクター20が配置されている。2文字分のエフェクター20の間には、文字間検出用エフェクター22が設けられている。
【0047】
かくして、フレキシブルフィルム(薄膜)18上には1文字分のエフェクター20;(縦列2個、横列3個)と1文字分のエフェクター20;(縦列2個、横列3個)及び文字を正しく読んでいるか否かを検知するための文字間検出用エフェクター47;(縦列1個、横列3個)の合計15個のエフェクターが配置されている。1文字を構成するエフェクターの中心とエフェクターの中心との距離は約2.5mmである。各文字間のエフェクターの中心とエフェクターの中心との距離は約3.75mmである。かくして、1文字分のエフェクターと1文字分のエフェクターとで2文字分のエフェクターが配置されているが、例えば1文字分は「か」を表わし、2文字分は「が」を表わすために使用される。
【0048】
さらに、文字行間を読み取るための領域46は、文字を読み取るための領域44の長手方向の両側に配設されている。フレキシブルフィルム18上には、文字の行間を検出するためのエフェクター48がそれぞれ2個配設されている。
【0049】
点字読み取りセンサを駆動するための回路構成は、図9に示すようになっているので、例えば、図10に示すように、Sw1,・・・Sw5,Swa,・・・Swcをマイコンで制御しながら、点字センサパターンを読み込む(ステップ1)、点字参照用データベースを参照しつつ、点字情報を音声情報へ変換(ステップ2)、点字音声情報をイヤーフォンへ転送(ステップ3)とのプロセスを経て、使用者あるいは第三者に点字で書かれた意志を認識させることが出来る。
【0050】
図11は、点字読み取り用センサを備えた点字読み取り用装置が、盲人の人差し指に取り付けられている状態を示す概略図である。
【0051】
図12は、点字読み取り用センサとスイッチとマイクロコンピュータと無線送信機を備えた点字読み取り用装置のブロック回路を示している。該図において、点字読み取り用センサ49は、点字が書かれている面に対向して指先に取り付けられている。センサが取り付けられた指の反対側にセンサへの電源のON、OFF用のスイッチ50、そして腕側にマイクロコンピュータ52を内蔵した小型の無線送信機54が取り付けられている。マイクロコンピュータは、センサからの出力信号パターンと予め格納されている点字のパターンとを比較して文字信号を出力する文字信号出力論理装置を備えている。
【0052】
図13は、センサで読み取られた点字の文字信号がマイクロコンピュータで処理されて、処理された文字信号が無線送信機54を介して音声変換装置56に送られて盲人の耳に点字が音声として入れることができる構成を示している。また、点字による自分の意思を音声変換装置で変換して、得られた音声を小型スピーカを介して第三者に音声として伝えることができる。
【0053】
また、点字読み取り装置1で得られた信号が、点字情報と文字情報相互間の変換を可能とする駆動装置52内のマイクロコンピュータで処理されて、無線又は有線によりコンピュータに送信し、インターネットなどの操作を可能とする。さらには、第三者の携帯電話等の携帯端末に入力され、遠隔にいる第三者に情報を伝達することができる。
【産業上の利用可能性】
【0054】
点字文字読み取りセンサ。センサの信号を音声に変換して出力し、又はセンサの出力信号をコンピュータや携帯端末に入力する文字変換装置。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の第1実施例による点字読み取りセンサを示す断面図である。
【図2】図1の触覚センサの電極と圧電フィルムの構造を示す断面図である。
【図3】本発明の第2実施例による点字読み取りセンサを示す断面図である。
【図4】センサ出力変化を示す図である。
【図5】センサ出力変化を示す図である。
【図6】点字読み取りセンサの突起部を示す概略図である。
【図7】突起部と点字ドットと押圧関係を示す図である。
【図8】本発明の突起部の配列を示す図である。
【図9】点字読み取りセンサを駆動するための回路を示す回路図である。
【図10】本発明の点字読み取りのアルゴリズムである。
【図11】本発明の点字読み取りセンサを指に取り付けた概略図である。
【図12】点字読み取り装置を示すブロック回路である。
【図13】音声変換装置を備える点字読み取り装置を示すブロック回路である。
【図14】従来の点字読み取りセンサを示す概略図である。
【符号の説明】
【0056】
10,30 点字読み取りセンサ
12 正電極
14 負電極
16 圧電フィルム
18 フレキシブルフィルム(薄膜)
20 文字読み取り用突起部
22 弾性部材
24 第1の支持部材
26 第2の支持部材
28 ハウジング
32 第2弾性部材
34 基板
36 コア
38 X方向スイッチ回路
40 Y方向スイッチ回路
42 駆動回路
44 文字読み取り領域
46 行間読み取り領域
47 文字検出用突起
48 行間検出用突起
49 点字読み取り用センサ
50 スイッチ
52 マイクロコンピュータ
54 無線送信機
56 音声変換装置
61 感圧機構
62 圧電変換素子
63 突起
64 走査機構
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11
【図13】
12
【図14】
13