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明細書 :酸化亜鉛微粒子の製造方法、酸化亜鉛微粒子

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2016-060678 (P2016-060678A)
公開日 平成28年4月25日(2016.4.25)
発明の名称または考案の名称 酸化亜鉛微粒子の製造方法、酸化亜鉛微粒子
国際特許分類 C01G   9/03        (2006.01)
B82Y  40/00        (2011.01)
B82Y  30/00        (2011.01)
FI C01G 9/03
B82Y 40/00
B82Y 30/00
請求項の数または発明の数 7
出願形態 OL
全頁数 9
出願番号 特願2014-191465 (P2014-191465)
出願日 平成26年9月19日(2014.9.19)
発明者または考案者 【氏名】藤田 恭久
【氏名】平儀野 雄斗
【氏名】竹内 啓
【氏名】田中 暁巳
【氏名】竹内 浩
出願人 【識別番号】504155293
【氏名又は名称】国立大学法人島根大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100097113、【弁理士】、【氏名又は名称】堀 城之
【識別番号】100162363、【弁理士】、【氏名又は名称】前島 幸彦
審査請求 未請求
要約 【課題】安定して安価にp型ZnO微粒子を製造する。
【解決手段】チャンバ10の上側には、高周波誘導結合によってプラズマを生成させるプラズマトーチ20が接続されている。プラズマトーチ20の上面には、プラズマトーチ20内部にガスを供給するためのガス供給ノズル21が複数本設けられている。一方、プラズマトーチ20には、粒子供給用ノズル23も設けられている。ここからは亜鉛(Zn)粒子Aが供給される。このZn粒子Aは、高温のプラズマP中に曝される。これにより、窒素ドープされたZnO微粒子BがプラズマP中で生成される。図1の構成ではプラズマトーチ20内には電極が存在しないため、電極の消耗の問題は発生しない。また、ZnO微粒子Bへの電極からの不純物の混入も発生しない。
【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
少なくとも酸素と窒素とが含まれた気体が電離した状態とされたプラズマをチャンバ内に導入し、前記チャンバ内に亜鉛粒子を供給することによって、窒素ドープされた酸化亜鉛微粒子を製造することを特徴とする酸化亜鉛微粒子の製造方法。
【請求項2】
前記プラズマは、高周波誘導結合プラズマであることを特徴とする請求項1に記載の酸化亜鉛微粒子の製造方法。
【請求項3】
前記亜鉛粒子の平均粒子径は180μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の酸化亜鉛微粒子の製造方法。
【請求項4】
前記気体はアルゴンと空気の混合気体であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の酸化亜鉛微粒子の製造方法。
【請求項5】
前記気体は、アルゴンと空気の流量比が0~1の範囲とされたアルゴンと空気の混合気体又は空気であり、前記チャンバ内の圧力は100~760Torrの範囲とされたことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の酸化亜鉛微粒子の製造方法。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の酸化亜鉛微粒子の製造方法によって製造されたことを特徴とする酸化亜鉛微粒子。
【請求項7】
平均粒子径が500nm以下であり、窒素濃度が0.031~0.83mass%、炭素濃度が0.2mass%以下、かつ窒素濃度/炭素濃度(質量比)が4以上であることを特徴とする酸化亜鉛微粒子。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、酸化亜鉛(ZnO)を主成分とする酸化亜鉛微粒子の製造方法、酸化亜鉛微粒子に関する。
【背景技術】
【0002】
酸化亜鉛(ZnO)を主成分としたZnO微粒子は、バルクのZnOとは異なる性質をもつことが知られており、例えば、バルク結晶のZnOでは一般的には実現が難しいp型伝導を容易に実現させることができる。また、発光波長も製造条件によって容易に制御することができる。更に、微粒子の形態とされるために、異なる製造条件で製造された他のZnO微粒子や、他の微粒子と混合することによって、各種の特性を調整することも容易である。
【0003】
このため、このZnO微粒子を用いて、様々な素子を製造することができる。例えば、特許文献1には、このZnO微粒子を配した層を設けた積層構造を用いることによって、可視光の発光素子を製造することができることが記載されている。また、同様に、高効率の太陽電池を製造できることも、特許文献2に記載されている。この際、このZnO微粒子を含む層を、塗布、焼成によって形成することができるため、大面積の素子を安価に製造することができる。この際、この層に上記のような混合微粒子を用いることによって、この層の特性を調整することも容易である。
【0004】
こうしたZnO微粒子の製造方法は、例えば特許文献3に記載されている。この製造方法によって、平均粒径が10~500nm程度のp型ZnOで構成された微粒子がガス中蒸発法で製造される。ここでは、特許文献3の図1に示されるように、チャンバ内において亜鉛(Zn)で構成されたターゲットが設置される。チャンバ内を酸素を含む減圧雰囲気とした中で、このターゲットと近接して真空中に設置された電極(例えば炭素電極)とこのターゲット間でアーク放電を発生させることによって、ターゲット表面からZnを蒸発させる。蒸発したZnは、雰囲気中の酸素によって酸化されてZnOとなり、チャンバの内壁に粒子となって付着し、これがZnO微粒子となる。ターゲットの原料としては、純度の高くない亜鉛インゴット、たとえば4N(純度99.99%)を用いることができる。このような純度の低い安価なインゴットを用いた場合であっても、ZnO微粒子においては、高品質なp型ZnO結晶が得られる。
【0005】
この際、チャンバ内の雰囲気として、例えば酸素ガスと窒素ガスとの混合ガスを用いることができる。このガス雰囲気を、アーク放電を生じやすい程度の圧力まで減圧する。これにより、Znを酸化させてZnOとすると同時に、アクセプタとなる窒素(N)を同時に微粒子中にドーピングすることができる。このため、形成されたZnO微粒子をp型とすることができる。また、この微粒子内のZnOの結晶性は高い。このため、例えばこのp型ZnO微粒子の発光効率を高くすることができる。また、特にドーピングのための工程を設ける必要がなく、ガスの組成の調整のみによってp型ZnO微粒子を得ることができるため、p型ZnO微粒子を安価に製造することができる。
【0006】
このように、ZnO微粒子を用いて、各種の素子、特に大面積の素子を安価に製造することができる。
【先行技術文献】
【0007】

【特許文献1】特開2008-244387号公報
【特許文献2】特開2013-175507号公報
【特許文献3】特開2005-60145号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記の製造方法でp型ZnO微粒子を製造する際、所望の電気特性(アクセプタ濃度等)をもつp型ZnO微粒子が再現性よく製造できることが、安定して良好な特性の素子を製造する上では好ましい。
【0009】
これに対して、上記の製造方法においては、得られたp型ZnO微粒子の特性が不安定となり、良好な歩留まりを得ることが困難であった。これは、例えば亜鉛(Zn)の溶融や蒸発によるターゲット形状の変化やアーク放電の際に用いられる炭素電極の消耗によって、放電の状況が徐々に変化することに起因する。この場合、放電の状況が変化することによって、ZnO微粒子への窒素のドーピング状況が変動する。また、炭素電極から蒸発した炭素(C)がZnO微粒子に取り込まれ、CはZnOではドナーとなりうる。これにより、特にp型ZnO微粒子の電気的特性(キャリア濃度等)は製造毎に変動しやすかった。
【0010】
すなわち、安定して安価にp型ZnO微粒子を製造することは困難であった。
【0011】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、上記の問題点を解決する発明を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
本発明の酸化亜鉛微粒子の製造方法は、少なくとも酸素と窒素とが含まれた気体が電離した状態とされたプラズマをチャンバ内に導入し、前記チャンバ内に亜鉛粒子を供給することによって、窒素ドープされた酸化亜鉛微粒子を製造することを特徴とする。
本発明の酸化亜鉛微粒子の製造方法において、前記プラズマは、高周波誘導結合プラズマであることを特徴とする。
本発明の酸化亜鉛微粒子の製造方法において、前記亜鉛粒子の平均粒子径は180μm以下であることを特徴とする。
本発明の酸化亜鉛微粒子の製造方法において、前記気体はアルゴンと空気の混合気体であることを特徴とする。
本発明の酸化亜鉛微粒子の製造方法において、前記気体は、アルゴンと空気の流量比が0~1の範囲とされたアルゴンと空気の混合気体又は空気であり、前記チャンバ内の圧力は100~760Torrの範囲とされたことを特徴とする。
本発明の酸化亜鉛微粒子は、前記酸化亜鉛微粒子の製造方法によって製造されたことを特徴とする。
本発明の酸化亜鉛微粒子は、平均粒子径が500nm以下であり、窒素濃度が0.031~0.83mass%、炭素濃度が0.2mass%以下、かつ窒素濃度/炭素濃度(質量比)が4以上であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明は以上のように構成されているので、安定して安価にp型ZnO微粒子を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態となる酸化亜鉛微粒子製造方法を実現する装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施例となる酸化亜鉛微粒子の電子顕微鏡写真である。
【図3】亜鉛粒子供給量と酸化亜鉛微粒子中における窒素濃度、炭素濃度との関係を実測した結果である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の酸化亜鉛(ZnO)微粒子の製造方法について説明する。この製造方法においても、特許文献3に記載の製造方法と同様に、気相中において亜鉛(Zn)原子が雰囲気中の酸素(O)によって酸化されてZnO微粒子となり、かつ雰囲気中の窒素(N)が同時にドーピングされる。ただし、この際、特許文献3に記載の技術のように電極が用いられないために、電極の消耗による悪影響が発生せず、再現性よくp型ZnO微粒子を製造することができる。

【0016】
図1は、この酸化亜鉛微粒子の製造装置の構成を模式的に示す図である。この酸化亜鉛微粒子製造装置1は、減圧気体を内部に収容できるチャンバ10を具備する。チャンバ10の内部は、フィルタ11を介して真空排気系12によって排気される。フィルタ11は、所定の粒子径以上の微粒子を真空排気系12側に透過させず、その内部のフィルタエレメント(図示せず)に留まらせる。

【0017】
チャンバ10の上側には、高周波誘導結合によってプラズマを生成させるプラズマトーチ20が接続されている。プラズマトーチ20の内部はチャンバ10の内部と連結されているため、真空排気系12によって間接的に排気される。プラズマトーチ20の上面には、プラズマトーチ20内部にガスを供給するためのガス供給ノズル21が複数本(図1においては左右に1本ずつ)設けられている。また、プラズマトーチ20の外周には、コイル22が巻回されている。このコイル22に高周波電流を流すことによって、減圧雰囲気中で、プラズマトーチ20内に供給されたガス中で誘導電界が発生し、プラズマトーチ20中に導入されたガスが誘導結合プラズマ(プラズマP)となる、すなわち、電離された状態となる。また、周知のように、こうして形成された誘導結合プラズマは高温となる。このプラズマPは、プラズマトーチ20からチャンバ10側にも流れる。

【0018】
一方、プラズマトーチ20には、粒子供給用ノズル23も設けられている。図1においては、粒子供給用ノズル23は、2本のガス供給用ノズル21の間に設けられており、ここからは亜鉛(Zn)粒子Aが供給される。このZn粒子Aは、前記の高温のプラズマP中に曝される。このため、Zn粒子Aは高温となる、あるいはプラズマP中の粒子と衝突することによって蒸発する。この状況は、特許文献3に記載の技術においてアーク放電によって生成されたプラズマにZnターゲットが曝される状況と同様である。

【0019】
ここで、ガス供給用ノズル21から供給されプラズマ化されるガスは、少なくとも酸素(O)と窒素(N)を含む。あるいは、誘導結合によるプラズマPの生成を容易とするために、これに不活性ガスであるアルゴン(Ar)が混合される。このため、蒸発したZnはO、Nと反応する。これにより、窒素ドープされたZnO微粒子BがプラズマP中で生成される。このため、真空排気によってZnO微粒子Bは、フィルタ11中に収容される。あるいは、チャンバ10の内壁や底部に堆積する。このため、ZnO微粒子Bを容易に回収することができる。

【0020】
このように、蒸発したZnを気相においてO、Nと反応させることによってZnO微粒子Bを形成するという点は、特許文献3に記載の技術と同様である。ただし、図1の構成ではプラズマトーチ20内には電極が存在しないため、電極の消耗の問題は発生しない。すなわち、ZnO微粒子の特性が経時的な電極の状態の変化によって変動するという問題は発生しない。また、ZnO微粒子Bへの電極からの不純物(主に炭素)の混入も発生しない。

【0021】
実際に図1の構成の酸化亜鉛微粒子製造装置1を用いてZnO微粒子Bを製造した結果について説明する。ここで用いられたガスは、空気(圧縮空気:窒素/酸素の組成比が約4:1)とArの混合ガスとされ、平均粒子径が180μmとされたZn粒子Aの供給量(単位時間当たり)を変化させ、得られたZnO微粒子Bの特性が調べられた。Zn粒子Aの供給量の条件を表1に示す。また、コイル22に流された高周波の周波数は3.5MHzとされた。

【0022】
【表1】
JP2016060678A_000003t.gif

【0023】
Zn粒子Aの供給量(g/min)は、1.35、2.75、5.50、11.00、16.50の5種類とされた。なお、いずれの条件においても、供給されたZn粒子Aは成長後において全て蒸発し、チャンバ10中には形成されたZnO微粒子Bのみが確認された。図2は、Zn粒子Aの供給量が2.75g/minの場合に得られたZnO微粒子Bの電子顕微鏡写真である。この結果より、このZnO微粒子Bの平均粒子径はいずれも500nm以下、特に30~100nm程度であり、供給されたZn粒子Aよりも小さい。このため、前記の通り、このZnO微粒子Bは、Zn粒子Aから蒸発したZnがOと気相反応して形成されたものであることが明らかである。また、このように、Zn粒子Aとして少なくとも平均粒子径が180μm以下のものを用いた場合、ZnO微粒子Bが形成される際にZn粒子Aは全て蒸発するため、ZnO微粒子Bを製造後に回収する作業が特に容易である。なお、表1の条件において、実際には標準状態におけるAr:空気の流量比を0~1:1~10の範囲、チャンバ圧力を100~760Torrの範囲としても、同様にZnO微粒子Bが生成されることが確認できた。すなわち、Arの添加は必須ではなく、Ar:空気の流量比は0~1の範囲とすることができる。また、コイル22に流された高周波の周波数に関しては、3.5MHzに限らず、プラズマPが生成できる限りにおいて、他の周波数を用いた場合でも同様であった。

【0024】
次に、得られたZnO微粒子BにおいてドープされたN濃度(mass%)を測定した。ここでは、炭素(C)濃度も同時に測定された。その結果を図3に示す。

【0025】
図3より、N濃度は0.031~0.83mass%の範囲で変化し、Zn粒子Aの供給量が2.75g/minの場合にピークとなり、供給量がこれより多くなると徐々に減少する。このため、最大で0.83mass%程度までNがドープされた酸化亜鉛微粒子が得られている。この最大値は、特許文献2に記載された酸化亜鉛微粒子におけるN濃度の最大値の5倍程度の値である。すなわち、上記の製造方法によって、高濃度にNをドープすることができる。

【0026】
また、ここでは炭素電極は用いられていないものの、Cは各種の部材に多く含まれるために、このZnO微粒子BにおいてもCの混入が認められ、その濃度は0.039~0.2mass%の範囲で変化する。Zn粒子Aの供給量が1.35g/minの場合には極端にN濃度が小さくためにC濃度が相対的に大きくなるものの、Zn粒子Aの供給量が2.75g/min以上の場合には、N濃度とC濃度はほぼ比例し、N濃度/C濃度(質量比)としては、4.0以上の値が得られている。この場合のC濃度の最大値は0.2mass%程度であり、C濃度はN濃度よりも大幅に低い。

【0027】
N濃度/C濃度が大きくなる点は、p型酸化亜鉛微粒子を形成する上で、極めて重要である。例えば、Xiaonan Li、Sally E.Asher、Sukit Limpijumnong、Brian M.Keyes、Craig L.Perkins、Teresa M.Barnes、Helio R.Moutinho、Joseph M.Luther、S.B.Zhang、Su-Huai Wei、Timothy J.Coutts、「Impurity Effects in ZnO and Nitrogen-Doped ZnO Thin Films Fabricated by MOCVD」、Journal of Crystal Growth 287 94p (2006年)に記載されるように、CはZnO中ではドナーとして機能することがあるため、アクセプタとして導入されたNの機能がCによって阻害される。また、有機亜鉛等、有機材料を用いて高品質の酸化亜鉛微粒子を製造することは可能であるが、有機材料に含まれるCの混入を回避することは困難であり、上記文献に記載のようにMOCVDが用いられた場合には、C濃度は1mass%以上となる。また、有機材料を用いた場合や炭素電極を用いた場合に限らず、前記の通り、Cは製造装置の各種の部品に含まれるため、酸化亜鉛微粒子中にCは不可避不純物として常に含まれる。

【0028】
これに対して、上記の結果より、上記の製造方法によって製造されたZnO微粒子Bにおいては、N濃度/C濃度を4以上としつつN濃度を0.83mass%まで大きくすることができることが確認された。これによって、このZnO微粒子Bは良好な電気特性のp型酸化亜鉛粒子となり、これを用いて各種の素子を製造することができる。

【0029】
こうした良好な特性のp型酸化亜鉛微粒子を、上記の酸化亜鉛微粒子製造装置1(酸化亜鉛微粒子製造方法)によって、再現性よく製造することができる。この際、上記のように空気を反応ガスとして用いることができるため、こうしたp型酸化亜鉛微粒子を特に安価に製造することができる。

【0030】
また、ZnO微粒子B中のN濃度は、製造条件によって調整することができる。例えば、図3に示されるように、Zn粒子Aの供給量を制御することによって、N濃度を調整することができる。この際、Zn粒子Aの供給量が極端に少ない場合(1.35g/min)以外においては、N濃度/C濃度は略一定であるため、C濃度は相対的に低く維持される。このため、これによって、p型酸化亜鉛微粒子の電気特性の制御を精密に行うことができる。特に、使用するZn粒子Aとしては同一のものを用い、その供給量のみを変更することによって、こうした制御を行うことができる。

【0031】
このため、例えば、電気特性の異なる複数種類の酸化亜鉛微粒子を容易に製造することができる。これらを適宜混合して発光素子や太陽電池を製造することができる。

【0032】
なお、上記の例では、図1の構成の酸化亜鉛微粒子製造装置1が用いられたが、上記と同様に酸素と窒素が混合された気体が電離された状態とされたプラズマ中に亜鉛粒子が供給される構成であれば、同様にp型酸化亜鉛微粒子を得ることができる。この場合のプラズマの生成機構や、これに対する亜鉛粒子の供給の方法は、任意である。
【符号の説明】
【0033】
1 酸化亜鉛微粒子製造装置
10 チャンバ
11 フィルタ
12 真空排気系
20 プラズマトーチ
21 ガス供給ノズル
22 コイル
23 粒子供給用ノズル
A 亜鉛(Zn)粒子
B 酸化亜鉛(ZnO)微粒子
P プラズマ
図面
【図1】
0
【図3】
1
【図2】
2