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明細書 :平面状圧力センサー

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2016-090319 (P2016-090319A)
公開日 平成28年5月23日(2016.5.23)
発明の名称または考案の名称 平面状圧力センサー
国際特許分類 G01L   5/00        (2006.01)
FI G01L 5/00 101Z
請求項の数または発明の数 16
出願形態 OL
全頁数 23
出願番号 特願2014-222878 (P2014-222878)
出願日 平成26年10月31日(2014.10.31)
発明者または考案者 【氏名】植木 賢
【氏名】上原 一剛
【氏名】野澤 誠子
【氏名】佐々木 強
出願人 【識別番号】504150461
【氏名又は名称】国立大学法人鳥取大学
【識別番号】598117366
【氏名又は名称】株式会社日本マイクロシステム
個別代理人の代理人 【識別番号】100093470、【弁理士】、【氏名又は名称】小田 富士雄
【識別番号】100119747、【弁理士】、【氏名又は名称】能美 知康
審査請求 未請求
テーマコード 2F051
Fターム 2F051AA17
2F051AB06
2F051BA08
要約 【課題】厚さが薄く、柔軟性に優れ、安価で、通気性が良好で、かつ大面積の圧力分布を高精細に測定し得る平面状圧力センサーを提供すること。
【解決手段】本発明の一実施形態の平面状圧力センサー20Aは、線状の導電性材料15及び線状の導電性材料15の周囲を覆う加圧されることにより電気的特性が変化する感圧部材16からなる線状圧力感応部17と、平面視で直線状かつ平行に、互いに離間して配置された複数の導電性糸12が織り込まれ又は縫い込まれた異方導電性布10とを有し、複数の線状圧力感応部17は、互いに平行にかつ異方導電性布10の複数の導電性糸12の延在方向とは交差する方向となるように、異方導電性布10の表面に設けられており、複数の線状圧力感応部17における線状の導電性材料15がそれぞれ第1電極を構成し、異方導電性布10の複数の導電性糸12がそれぞれ第2電極を構成している。
【選択図】図4
特許請求の範囲 【請求項1】
線状の導電性材料及び前記線状の導電性材料の周囲を覆う加圧されることにより電気的特性が変化する感圧部材からなる線状圧力感応部を複数有する平面状圧力センサーであって、
平面視で直線状かつ平行に、互いに離間して配置された複数の導電性糸が織り込まれ又は縫い込まれた異方導電性布を有し、
前記複数の線状圧力感応部は、互いに平行にかつ前記異方導電性布の複数の導電性糸の延在方向とは交差する方向となるように、前記異方導電性布の表面に設けられており、
前記複数の線状圧力感応部における線状の導電性材料がそれぞれ第1電極を構成し、前記異方導電性布の複数の導電性糸がそれぞれ第2電極を構成している、
平面状圧力センサー。
【請求項2】
前記複数の線状圧力感応部は、前記異方導電性布の表及び裏に互い違いに配置されている、請求項1に記載の平面状圧力センサー。
【請求項3】
前記複数の線状圧力感応部は、それぞれ前記異方導電性布の表面に縫い付けられている、請求項1又は2に記載の平面状圧力センサー。
【請求項4】
前記異方導電性布は長方形又は正方形であり、
前記異方導電性布の少なくとも隣接する2辺側にはそれぞれ複数の金属製スナップボタン型端子が設けられており、
前記複数の線状圧力感応部の線状の導電性材料の一方側の端部はそれぞれ一方の辺側の前記複数の金属製スナップボタン型端子に接続されており、
前記異方導電性布の複数の導電性糸の一方側の端部はそれぞれ他方の辺側の前記複数の金属製スナップボタン型端子に接続されている、請求項1~3のいずれかに記載の平面状圧力センサー。
【請求項5】
前記異方導電性布は長方形又は正方形であり、
前記異方導電性布の4辺側にはそれぞれ複数の金属製スナップボタン型端子が設けられており、
前記複数の線状圧力感応部における線状の導電性材料の両側の端部はそれぞれ対応する辺側の前記複数の金属製スナップボタン型端子に接続されており、
前記異方導電性布における複数の導電性糸の両側の端部はそれぞれ対応する辺側の前記複数の金属製スナップボタン型端子に接続されている、請求項1~3のいずれかに記載の平面状圧力センサー。
【請求項6】
前記複数の金属製スナップボタン型端子は、隣接する2辺側では凸状とされ、隣接する他の2辺側では凹状とされている、請求項5に記載の平面状圧力センサー。
【請求項7】
前記平面状圧力センサーの複数がそれぞれ前記金属製スナップボタン型端子部分で結合されて一体化されている、請求項6に記載の平面状圧力センサー。
【請求項8】
さらに両側の最外面はそれぞれ非導電性布で被覆されており、前記非導電性布と前記異方導電性布とは互いに縫い合わされている、請求項1~7のいずれかに記載の平面状圧力センサー。
【請求項9】
線状の導電性材料及び前記線状の導電性材料の周囲を覆う加圧されることにより電気的特性が変化する感圧部材からなる線状圧力感応部を複数有する平面状圧力センサーであって、
非導電性布を有し、
前記非導電性布の一方側の表面に、前記複数の線状圧力感応部が互いに平行に第1の方向に整列固定されており、
前記第1の方向に整列固定された前記複数の線状圧力感応部上に、前記複数の線状圧力感応部が前記第1の方向とは交差する第2の方向に整列固定されており、
複数の前記第1の方向に整列固定されている線状圧力感応部の線状の導電性材料がそれぞれ第1電極を構成し、
複数の前記第2の方向に整列固定されている前記線状圧力感応部の線状の導電性材料がそれぞれ第2電極を構成している、
平面状圧力センサー。
【請求項10】
前記複数の第1の方向に整列固定されている線状圧力感応部の上側及び下側に前記第2の方向に複数の線状圧力感応部が互い違いとなるように整列固定されているか、又は、前記複数の第2の方向に整列固定されている線状圧力感応部の上側及び下側に前記第1の方向に複数の線状圧力感応部が互い違いとなるように整列固定されている、請求項9に記載の平面状圧力センサー。
【請求項11】
前記第1の方向及び前記第2の方向に整列固定されている複数の線状圧力感応部は、それぞれ前記非導電性布の表面に縫い付けられている、請求項9又は10に記載の平面状圧力センサー。
【請求項12】
前記非導電性布は長方形状又は正方形状であり、
前記非導電性布の少なくとも隣接する2辺側にはそれぞれ複数の金属製スナップボタン型端子が設けられており、
前記複数の第1の方向に整列固定されている線状圧力感応部の線状の導電性材料の一方側の端部はそれぞれ一方の辺側の前記複数の金属製スナップボタン型端子に接続されており、
前記複数の第2の方向に整列固定されている線状圧力感応部の線状の導電性材料の一方側の端部はそれぞれ他方の辺側の前記複数の金属製スナップボタン型端子に接続されている、請求項9~11のいずれかに記載の平面状圧力センサー。
【請求項13】
前記非導電性布は長方形状又は正方形状であり、
前記非導電性布の4辺側にはそれぞれ複数の金属製スナップボタン型端子が設けられており、
前記複数の第1の方向に整列固定されている線状圧力感応部の線状の導電性材料の両側の端部はそれぞれ対応する2辺側の前記複数の金属製スナップボタン型端子に接続されており、
前記複数の第2の方向に整列固定されている線状圧力感応部の線状の導電性材料の両側の端部はそれぞれ対応する他の2辺側の前記複数の金属製スナップボタン型端子に接続されている、請求項9~11のいずれかいずれかに記載の平面状圧力センサー。
【請求項14】
前記複数の金属製スナップボタン型端子は、隣接する2辺側では凸状とされ、隣接する他の2辺側では凹状とされている、請求項13に記載の平面状圧力センサー。
【請求項15】
前記平面状圧力センサーの複数がそれぞれ前記金属製スナップボタン型端子部分で結合されて一体化されている、請求項14に記載の平面状圧力センサー。
【請求項16】
最上部側の前記第1の方向又は前記第2の方向に整列固定されている複数の線状圧力感応部は別の非導電性布で被覆されており、前記別の非導電性布と最下部の非導電性布とは互いに縫い付けられている、請求項9~15のいずれかに記載の平面状圧力センサー。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、大面積の圧力分布を測定することができる平面状圧力センサーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一次元状の圧力分布を測定し得る線状の圧力センサー、二次元状ないし三次元状の圧力分布を測定し得る平面状の圧力センサーが知られている。例えば、特許文献1(特開平09-203671号公報)には、半導体基板上に形成した個々の圧力感知部を一次元状ないし二次元状に配列した、一次元状ないし二次元状の圧力分布を測定し得る圧力センサーが開示されている。
【0003】
特許文献2(特開2008-256470号公報)には、マトリクス状に配置した行電極と列電極との交差点に、加えられている圧力に応じて電気的特性が変化する感圧部材を設けた構成の平面状の圧力センサーが開示されている。特許文献3(特開2009-042108号公報)には、非導電性布部に、直線状に平行にして複数の導電性糸を縫い付けた上布部と下布部とを、それぞれの布部の導電性糸が互いに垂直となるように重ね合わせるとともに、上布部と下布部との間に加えられている圧力に応じて電気的特性が変化する1枚のシート状の感圧部材を設けた平面状の圧力センサーが開示されている。
【0004】
さらに、特許文献4(特開2008-170425号公報)には、図14A及び図14Bに示したように、線状弾性基材51の表面に導電性層52を被覆し、さらにその表面を誘電体層53で被覆した感圧用線材54を有し、この感圧用線材54の複数本をそれぞれ縦糸54a及び横糸54bとして織り込み、マトリクス状に形成された縦糸54aと横糸54bとの交点55を圧力の感知部とした平面状の圧力センサー50が開示されている。
【先行技術文献】
【0005】

【特許文献1】特開平09-203671号公報
【特許文献2】特開2008-256470号公報
【特許文献3】特開2009-042108号公報
【特許文献4】特開2008-170425号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1に開示されている圧力センサーによれば、圧力検出用の信号増幅器及び信号演算器をも備えていることと相まって、小型で、高精度かつ高感度に一次元状ないし二次元状の圧力分布を測定することができるようになる。しかし、上記特許文献1に開示されている圧力センサーは、半導体基板上に圧力感知部を形成しているため、構成が複雑であるとともに、長尺の一次元状の圧力分布を検知し得る圧力センサーないし大面積の二次元状の圧力分布を検知し得る圧力センサーとするには、非常に高価となってしまうという課題が存在する。
【0007】
上記特許文献2に開示されている圧力センサーによれば、行電極及び列電極が導電性インクにより形成されているとともに、感圧部材も感圧インク層からなるものを用いているので、製造が容易であり、軽量小型で安価な圧力センサーが得られる。しかしながら、上記特許文献2に開示されている圧力センサーは、フィルム基材内に形成されているため、柔軟性に欠けるとともに、大面積の二次元状の圧力分布を検知し得る圧力センサーとするには非常に高価となってしまうという課題が存在する。
【0008】
上記特許文献3に開示されている圧力センサーによれば、製造が容易であり、しかも柔軟性に優れているために、二次元平面だけでなく、二次元曲面や自由曲面における圧力分布を測定し得る圧力センサーが得られる。しかしながら、上記特許文献3に開示されている圧力センサーは、上布部及び下布部の導電性糸が感圧部材を介して互いに対向する部分が圧力感応部となるが、感圧部材が上布部と下布部との間の全面にわたって設けられているため、隣接する圧力感応部の出力が互いに干渉し合い、高精細に二次元状の圧力分布を測定することが困難であるという課題が存在している。
【0009】
さらに、上記特許文献4に開示されている圧力センサーによれば、感圧用線材をそれぞれ縦糸及び横糸として織り込むことにより製造しているため、一応柔軟性及び通気性を有し、二次元平面だけでなく、二次元曲面や自由曲面における圧力分布を高精度に測定することができ、しかも容易に大面積の圧力センサーを製造することができる。しかしながら、上記特許文献4に開示されている圧力センサーの感圧用線材は、中空筒状弾性体ないし中実筒状弾性体の表面に電極となる導電体層及び誘電体層を真空蒸着によって設けているため、高価となるとともに、径が大きくなるので得られる平面状圧力センサーが厚くなり、しかも、柔軟性が十分ではなく、高精細に二次元状の圧力分布を測定することが困難であるという課題が存在する。
【0010】
本発明は、厚さが薄く、柔軟性に優れ、安価で、通気性が良好で、かつ大面積の圧力分布を高精細に測定し得る平面状圧力センサーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の態様の平面状圧力センサーによれば、
線状の導電性材料及び前記線状の導電性材料の周囲を覆う加圧されることにより電気的特性が変化する感圧部材からなる線状圧力感応部を複数有する平面状圧力センサーであって、
平面視で直線状かつ平行に、互いに離間して配置された複数の導電性糸が織り込まれ又は縫い込まれた異方導電性布を有し、
前記複数の線状圧力感応部は、互いに平行にかつ前記異方導電性布の複数の導電性糸の延在方向とは交差する方向となるように、前記異方導電性布の表面に設けられており、
前記複数の線状圧力感応部における線状の導電性材料がそれぞれ第1電極を構成し、前記異方導電性布の複数の導電性糸がそれぞれ第2電極を構成している、
平面状圧力センサーが提供される。
【0012】
本発明の第1の態様の平面状圧力センサーでは、線状圧力感応部と異方導電性布の導電性糸との接触点が圧力感知点となる。本発明の第1の態様の平面状圧力センサーにおいては、線状の導電性材料からなる第1電極として細径のものを使用することができるために線状圧力感応部の径を細くすることができ、また、複数本の導電性糸が平面視で直線状かつ平行に互いに離間して織り込まれ又は縫い込まれた異方導電性布は、厚さが薄く、柔軟性に富むため、第2電極を構成する複数の導電性糸のそれぞれを線状圧力感応部の感圧部材を介して第1電極と密接に対向させることができる。
【0013】
そのため、本発明の第1の態様の平面状圧力センサーによれば、厚さが薄く、柔軟性に優れ、安価で、通気性及び感度が良好で、高精細に圧力分布を測定し得る平面状圧力センサーが得られる。しかも、線状圧力感応部の長さは任意とすることができ、異方導電性布の長さ及び幅も任意とすることができるので、長さ及び幅がそれぞれ1mを越えるような大面積の圧力分布を測定し得る平面状圧力センサーも得ることができるようになる。
【0014】
加えて、得られた平面状圧力センサーは、通気性が良好であるため、洗浄した場合であっても短時間で実質的に完全に乾燥させることができ、清潔で再使用が可能な平面状圧力センサーが得られる。本発明の一態様の平面状圧力センサーは、一般的な平面状の圧力分布測定用として使用し得るだけでなく、ベッドに敷いて用いる離床センサー、ベッドの横に敷くマットとしての離床センサー、車いす用の着座センサー、褥瘡予防のための体圧測定用センサー等にも使用することができる。なお、本発明の一態様の平面状圧力センサーは、形状の如何に係わらず形成し得るが、用途及び取り扱いの容易性を考慮すると、正方形又は長方形とすることが好ましい。
【0015】
係る態様の平面状圧力センサーにおいては、前記複数の線状圧力感応部は、前記異方導電性布の表及び裏に互い違いに配置されているものとしてもよい。このような構成を採用すると、線状圧力感応部を高密度に配置することができるとともに、異方導電性布が波打つ状態となって個々の線状圧力感応部と異方導電性布との間の接触面積が大きくなるので、より高精細かつ高感度な平面状圧力センサーが得られる。
【0016】
係る態様の平面状圧力センサーにおいては、前記複数の線状圧力感応部は、それぞれ前記異方導電性布の表面に縫い付けられていることが好ましい。このような構成を採用すると、線状圧力感応部を強固に異方導電性布の表面に固定することができ、経時劣化が少なく、しかも通気性が良好な平面状圧力センサーが得られる。なお、複数本の線状圧力感応部に対する縫い付け箇所は多い方が良好な結果が得られる。
【0017】
係る態様の平面状圧力センサーにおいては、前記異方導電性布は長方形又は正方形であり、前記異方導電性布の少なくとも隣接する2辺側にはそれぞれ複数の金属製スナップボタン型端子が設けられており、前記複数の線状圧力感応部の線状の導電性材料の一方側の端部はそれぞれ一方の辺側の前記複数の金属製スナップボタン型端子に接続されており、前記異方導電性布の複数の導電性糸の一方側の端部はそれぞれ他方の辺側の前記複数の金属製スナップボタン型端子に接続されているものとしてもよい。このような構成を備えていると、外部接続用の複数のリード線を金属製スナップボタン型端子を有するもので形成することにより、ワンタッチで外部接続することができるようになる。
【0018】
なお、外部接続用の複数のリード線としては、個別のリード線、印刷配線基板又は表面が絶縁された金属線からなる導電性糸を用いた異方導電性布を用いることができる。また、金属製スナップボタンの形状としては、凸状のもの及び凹状のものを任意に組み合わせて使用し得るが、外部接続用リード線の取付けの容易性を考慮すると、一つ辺側の複数の金属製スナップボタンの形状は全て凸状又は凹状に統一することが好ましい。
【0019】
係る態様の平面状圧力センサーにおいては、前記異方導電性布は長方形又は正方形であり、前記異方導電性布の4辺側にはそれぞれ複数の金属製スナップボタン型端子が設けられており、前記複数の線状圧力感応部における線状の導電性材料の両側の端部はそれぞれ対応する辺側の前記複数の金属製スナップボタン型端子に接続されており、前記異方導電性布における複数の導電性糸の両側の端部はそれぞれ対応する辺側の前記複数の金属製スナップボタン型端子に接続されているものとすることができる。異方導電性布の4辺側にそれぞれ複数の金属製スナップボタン型端子が設けられていると、1個の平面状圧力センサーを単独で使用する場合においては、外部接続用の配線を設ける辺を適宜に選択し得るので、設計の自由度が増加する。
【0020】
係る態様の平面状圧力センサーにおいては、前記複数の金属製スナップボタン型端子は、隣接する2辺側では凸状とされ、他の2辺側では凹状とされていることが好ましい。係る場合においては前記平面状圧力センサーの複数がそれぞれ前記金属製スナップボタン型端子部分で結合されて一体化されているものとすることができる。
【0021】
係る態様の平面状圧力センサーにおいては、複数の金属製スナップボタン型端子を隣接する2辺側で互いに凸状及び凹状の異なるものとしても、隣接する2辺側では凸状とし、他の2辺側では凹状となるようにしても、単一の平面状圧力センサーを使用する場合には実質的に同様の作用効果を奏する。ただ、複数の金属製スナップボタン型端子を隣接する2辺側では凸状とし、隣接する他の2辺側では凹状となるように形成すると、それぞれの辺の複数の金属製スナップボタン型端子を介して左右上下方向に任意の数の平面状圧力センサーを一体に接続することができ、任意サイズの大型の平面状圧力センサーを得ることができるようになる。
【0022】
係る態様の平面状圧力センサーにおいては、さらに両側の最外面はそれぞれ非導電性布で被覆されており、前記最外面側の非導電性布と前記異方導電性布とは互いに縫い合わされていることが好ましい。このような構成を採用すると、非導電性布は保護シートとして作用し、外部から異方導電性布の導電性糸や露出している導電性部分に直接触れることができなくなるので、平面状圧力センサーの寿命が長くなるとともに測定値の信頼性が向上する。加えて、非導電性布と異方導電性布が互いに縫い合わされているので、使用時に最外面側の非導電性布のズレが少なく、例えばベッドに敷いて用いる離床センサーとして用いた場合には、人が動いてもその動きに安定的に追従した出力が得られるようになる。
【0023】
また、本発明の第2の態様の平面状圧力センサーによれば、
線状の導電性材料及び前記線状の導電性材料の周囲を覆う加圧されることにより電気的特性が変化する感圧部材からなる線状圧力感応部を複数有する平面状圧力センサーであって、
非導電性布を有し、
前記非導電性布の一方側の表面に、前記複数の線状圧力感応部が互いに平行に第1の方向に整列固定されており、
前記第1の方向に整列固定された前記複数の線状圧力感応部上に、前記複数の線状圧力感応部が前記第1の方向とは交差する第2の方向に整列固定されており、
複数の前記第1の方向に整列固定されている線状圧力感応部の線状の導電性材料がそれぞれ第1電極を構成し、
複数の前記第2の方向に整列固定されている前記線状圧力感応部の線状の導電性材料がそれぞれ第2電極を構成している、
平面状圧力センサーが提供される。
【0024】
第2の態様の平面状圧力センサーにおいては、前記複数の第1の方向に整列固定されている線状圧力感応部の上側及び下側に前記第2の方向に複数の線状圧力感応部が互い違いとなるように整列固定されているか、又は、前記複数の第2の方向に整列固定されている線状圧力感応部の上側及び下側に前記第1の方向に複数の線状圧力感応部が互い違いとなるように整列固定されているものとしてもよい。なお、第2の態様の平面状圧力センサーにおいても、どのような形状ものにも形成し得るが、用途及び取り扱いの容易性を考慮すると、正方形又は長方形とすることが好ましい。
【0025】
係る態様の平面状圧力センサーにおいては、さらに、前記第1の方向及び前記第2の方向に整列固定されている複数の線状圧力感応部は、それぞれ前記非導電性布の表面に縫い付けられていることが好ましい。本発明の第2の態様の平面状圧力センサーでは、第1の方向に整列固定されている線状圧力感応部と第2の方向に整列固定されている線状圧力感応部との接触点が圧力感知点となる。本発明の第2の態様の平面状圧力センサーによれば、製造が容易であり、その他の点については実質的に第1の態様の平面状センサーと同様の作用効果を奏する平面状圧力センサーが得られる。
【0026】
係る態様の平面状圧力センサーにおいては、前記非導電性布は長方形状又は正方形状であり、前記非導電性布の少なくとも隣接する2辺側にはそれぞれ複数の金属製スナップボタン型端子が設けられており、前記複数の第1の方向に整列固定されている線状圧力感応部の線状の導電性材料の一方側の端部はそれぞれ一方の辺側の前記複数の金属製スナップボタン型端子に接続されており、前記複数の第2の方向に整列固定されている線状圧力感応部の線状の導電性材料の一方側の端部はそれぞれ他方の辺側の前記複数の金属製スナップボタン型端子に接続されているものとしてもよい。このような構成を備えていると、外部接続用の複数のリード線を金属製スナップボタン型端子を有するもので形成することにより、ワンタッチで外部接続することができるようになる。
【0027】
なお、外部接続用の複数のリード線としては、個別のリード線、印刷配線基板又は表面が絶縁された金属線からなる導電性糸を用いた異方導電性布を用いることができる。また、金属製スナップボタンの形状としては、凸状のもの及び凹状のものを任意に組み合わせて使用し得るが、外部接続用リード線の取付けの容易性を考慮すると、一つ辺の複数の金属製スナップボタンの形状は全て凸状又は凹状に統一することが好ましい。
【0028】
また、係る態様の平面状圧力センサーにおいては、前記非導電性布は長方形状又は正方形状であり、前記非導電性布の4辺側にはそれぞれ複数の金属製スナップボタン型端子が設けられており、前記複数の第1の方向に整列固定されている線状圧力感応部の線状の導電性材料の両側の端部はそれぞれ対応する2辺側の前記複数の金属製スナップボタン型端子に接続されており、前記複数の第2の方向に整列固定されている線状圧力感応部の線状の導電性材料の両側の端部はそれぞれ対応する他の2辺側の前記複数の金属製スナップボタン型端子に接続されているものとすることができる。異方導電性布の4辺側にそれぞれ複数の金属製スナップボタン型端子が設けられていると、1個の平面状圧力センサーを単独で使用する場合においては、外部接続用の配線を設ける辺を適宜に選択し得るので、設計の自由度が増加する。
【0029】
係る態様の平面状圧力センサーにおいては、前記複数の金属製スナップボタン型端子は、隣接する2辺側では凸状とされ、他の2辺側では凹状とされていることが好ましい。係る場合においては前記平面状圧力センサーの複数がそれぞれ前記金属製スナップボタン型端子部分で結合されて一体化されているものとすることができる。
【0030】
係る態様の平面状圧力センサーにおいては、複数の金属製スナップボタン型端子を隣接する2辺側で互いに凸状及び凹状の異なるものとしても、隣接する2辺側では凸状とし、他の2辺側では凹状となるようにしても、単一の平面状圧力センサーを使用する場合には実質的に同様の作用効果を奏する。ただ、複数の金属製スナップボタン型端子を隣接する2辺側では凸状とし、隣接する他の2辺側では凹状となるように形成すると、それぞれの辺の複数の金属製スナップボタン型端子を介して左右上下方向に任意の数の平面状圧力センサーを一体に接続することができ、任意サイズの大型の平面状圧力センサーを得ることができるようになる。
【0031】
係る態様の平面状圧力センサーにおいては、さらに両側の最外面はそれぞれ非導電性布で被覆されており、前記最外面側の非導電性布と内部の非導電性布とは互いに縫い付けられていることが好ましい。このような構成を採用すると、最外面側の非導電性布は保護シートとして作用し、外部から内部に直接触れることができなくなるので、平面状圧力センサーの寿命が長くなるとともに測定値の信頼性が向上する。加えて、両側の非導電性布と内部の非導電性布が互いに縫い合わされているので、使用時に最外面側の非導電性布のズレが少なく、例えばベッドに敷いて用いる離床センサーとして用いた場合には、人が動いてもその動きに安定的に追従した出力が得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】図1Aは異方導電性布の平面図であり、図1Bは図1AのIB部分の拡大図であり、図1Cは図1BのIC-IC線に沿った断面図である。
【図2】図2Aは線状圧力感応部の拡大平面図であり、図2Bは図2AのIIB-IIB線に沿った断面図である。
【図3】図3Aは実施形態1の平面状圧力センサーの概略斜視図であり、図3Bは図3AのIIIB-IIIB線に沿った拡大断面図である。
【図4】図4A~図4Dはそれぞれ線状圧力感応部の縫い付け例を示す図である。
【図5】図5Aは実施形態2の平面状圧力センサーの概略斜視図であり、図5Bは図5AのVB-VB線に沿った拡大断面図である。
【図6】図6Aは実施形態3の平面状圧力センサーの概略斜視図であり、図6Bは図6AのVIB-VIB線に沿った拡大断面図である。
【図7】図7Aは実施形態4の平面状圧力センサーの概略斜視図であり、図7Bは図7AのVIIB-VIIB線に沿った拡大断面図である。
【図8】図8Aは実施形態5の平面状圧力センサーの概略斜視図であり、図8Bは図8AのVIIIB-VIIIB線に沿った拡大断面図である。
【図9】実施形態6の平面状圧力センサーの概略斜視図である。
【図10】実施形態7の平面状圧力センサーの概略平面図である。
【図11】実施形態8の平面状圧力センサーの概略平面図である。
【図12】図12Aは参考例1の平面状圧力センサーの概略斜視図であり、図12Bは図12AのXIIB-XIIB線に沿った断面図である。
【図13】参考例2の平面状圧力センサーの概略斜視図である。
【図14】図14Aは従来例の感圧用線材の断面図であり、図14Bは図14Aの感圧用線材を用いて作製された平面状圧力センサーの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、図面を参照して本発明の実施形態の平面状圧力センサーを説明する。ただし、以下に示す各実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための平面状圧力センサーを例示するものであって、本発明をこれらのものに特定することを意図するものではない。本発明は、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものにも等しく適用し得るものである。なお、この明細書における説明のために用いられた各図面においては、各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各部材毎に適宜に縮尺を異ならせて表示しており、必ずしも実際の寸法に比例して表示されているものではない。

【0034】
[異方導電性布について]
最初に、図1を参照して各実施形態の平面状圧力センサーの構成要素である異方導電性布10の具体的構成について説明する。なお、図1Aは異方導電性布の平面図であり、図1Bは図1AのIA部分の拡大図であり、図1Cは図1BのIC-IC線に沿った断面図である。

【0035】
異方導電性布10は、非導電性繊維の織物11に、平面視で直線状かつ平行に、互いに離間して配置された複数本の導電性糸12が織り込まれ又は縫い込まれたものであり、実質的に非導電性繊維の織物11における縦糸又は横糸の一部を予め定めた一定の間隔で導電性糸12に置換したものないし予め定めた一定の間隔で導電性糸を縫い込んだものからなる。図1A~図1Cは、導電性糸が横糸として織り込まれた場合の例を示している。

【0036】
なお、この明細書における「平面視」とは、異方導電性布10を平坦面に載置して、異方導電性布10の表面に対して垂直方向から視認することを意味し、「側面視」とは、異方導電性布10を平坦面に載置し、異方導電性布10に対して導電性糸12の延在方向に対して垂直な側面から視認することを意味する。同じく「平面視で直線状かつ平行」とは、異方導電性布10を平面視した場合に、複数の導電性糸12のそれぞれが直線状にかつ平行に見えることを意味し、導電性糸12は、異方導電性布10に織り込まれ又は縫い込まれているので、図1Bに示されているように、一部が非導電性繊維の織物11における縦糸によって覆われた状態となっていても、図1Cに示されているように、側面視で波状に見える状態となっていてもよい。

【0037】
非導電性繊維としては例えば繊維径約25μmのポリエチレンテレフタレート(PET)繊維が用いられている。異方導電性布10は、厚さが約50μmで、非常に柔軟性に富んでいる。なお、異方導電性布10を構成する非導電性繊維は、PET以外にも非導電性のものであれば種類を問わずに使用し得るが、耐熱性及び化学的耐性を有するものが好ましい。また、導電性糸12は、銀糸、金糸、ステンレススチール糸、炭素繊維、銀めっきナイロン糸等の、径が細く、導電性を有し、柔軟なものであれば使用することができ、その径は非導電性繊維と同程度とすることが好ましい。異方導電性布10を構成する非導電性繊維及び導電性糸12の径は、数μm~数十μm範囲のものを用いることができる。複数の導電性糸12間の間隔は、特に臨界的限度はないが、圧力分布を高分解能で測定することができるようにするためには0.5~1.0mm程度とすればよく、用途によって1~数cm程度となるようにすることもできる。

【0038】
[線状圧力感応部]
次に、各実施形態に共通する線状圧力感応部について、図2を参照しながら説明する。なお、図2Aは線状圧力感応部の平面図であり、図2Bは図2AのIIB-IIB線に沿った断面図である。

【0039】
先ず、図2に示したような構成を有する線状の導電性材料15と、線状の導電性材料15の周囲を覆う、加圧されることにより電気的特性が変化する感圧部材16とからなる線状圧力感応部17を製造する。ここでは、感圧部材16は線状の導電性材料15の周囲を全周にわたって被覆しており、線状の導電性材料15と感圧部材16とは同心的に配置されている。線状圧力感応部17の長さは、目的とする平面状圧力センサーの長さないし幅とほぼ同程度とされる。線状の導電性材料15は、銀線、金線、ステンレススチール線等、径が約100~500μm程度の導電性金属線材を使用することが好ましい。

【0040】
線状圧力感応部17は、チューブ状に形成された感圧部材16の中空孔に線状の導電性材料15である導電性金属線材を挿入することにより製造することができるが、通常の絶縁単線の製造方法と同様にして長尺状の線状圧力感応部17を製造した後に切断することにより製造してもよい。なお、感圧部材16としては、周知の感圧抵抗体や極板間の容量変化として検出するための誘電体を用いることもできるが、測定の容易さを考慮すれば感圧抵抗体を使用することが好ましい。

【0041】
[実施形態1]
本発明の第1の態様の平面状圧力センサーに対応する実施形態1の平面状圧力センサー20Aを図3及び図4を参照して説明する。なお、図3Aは実施形態1の平面状圧力センサーの概略図であり、図3Bは図3AのIIIB-IIIB線に沿った拡大断面図である。図4A~図4Dはそれぞれ線状圧力感応部の縫い付け例を示す図である。また、図3及び図4においては、図1~図3に示した構成と同一の部分には同一の参照符号を付与して説明する。

【0042】
実施形態1の平面状圧力センサー20Aは、異方導電性布10と、複数、ここでは8個の線状圧力感応部17とを有している。複数の線状圧力感応部17は、互いに平行にかつ異方導電性布10の複数の導電性糸12の延在方向とは実質的に直角に交差する方向となるように、異方導電性布10の表面に設けられている。なお、この明細書における「実質的に直交」とは、正確に直交していれば最も望ましいが、必ずしも正確に直交していなくても90度に近い角度で交差していれば良いことを意味する。

【0043】
異方導電性布10の複数の導電性糸12は、線状圧力感応部17の感圧部材16を介して線状の導電性材料15と対向することになり、第1リード線21によって第1の端子板22の所定の端子(図示省略)に接続されている。また、複数の線状圧力感応部17のそれぞれの線状の導電性材料15は、第2リード線23によって第2の端子板24の所定の端子(図示省略)に接続されている。なお、複数の線状圧力感応部17のそれぞれの線状の導電性材料15を延在させることによって第2リード線23として兼ねさせることもできる。

【0044】
異方導電性布10の複数の導電性糸12は本発明の第1電極を構成し、複数の線状圧力感応部17のそれぞれの線状の導電性材料15は本発明の第2電極を構成し、異方導電性布10の複数の導電性糸12と複数の線状圧力感応部17との交点がそれぞれ独立した圧力感知点となる。

【0045】
圧力感知点における線状圧力感応部17と異方導電性布10の導電性糸12との間の接触長さないし接触面積を大きくするとともに接触状態を安定化させると、高感度になるとともに出力の長期安定性に優れるようになる。そのため、線状圧力感応部17と異方導電性布10の導電性糸12とを、圧力感知点において電気的に接触した状態で強固に固定することが望ましい。

【0046】
線状圧力感応部17と異方導電性布10の導電性糸12とを電気的に接触した状態で強固に固定するには、図4Aに示したように絶縁性の糸25aによって特に導電性糸12と交差する位置においてX字状に縫い付けて固定しても、図4Bに示したように絶縁性の糸25bによってジグザグ状に連続的に縫い付けて固定しても、図4Cに示したように絶縁性の糸25cによって異方導電性布10の導電性糸12の間に導電性糸12と平行に縫い付けて固定してもよく、さらには図4Dに示したように、絶縁性の糸25dによってメッシュを形成して、このメッシュで線状圧力感応部17の表面を覆うようにメッシュ25eの周囲を異方導電性布10に縫い付け又は接着によって固定してもよい。
なお、導電性接着剤によって線状圧力感応部17を異方導電性布10の導電性糸12部分に固定すると、異方導電性布10が柔軟性に富むために安定した状態で強固に固定することができず、しかも、通気性が低下してしまうので好ましくないが、これらの点を問題にしなければ導電性接着剤で固定してもよい。

【0047】
実施形態1の平面状圧力センサー20Aにおいては、線状の導電性材料15からなる第1電極として細径のものを使用することができるために線状圧力感応部17の径を小さくすることができ、また、異方導電性布10は、複数本の導電性糸12が、平面視で直線状かつ平行に、互いに離間して織り込まれ又は縫い込まれたものからなるので、厚さが薄く、柔軟性に富むため、第2電極を構成する複数の導電性糸12のそれぞれを線状圧力感応部17の感圧部材16を介して第1電極となる線状の導電性材料15と密接に対向させることができる。

【0048】
そのため、実施形態1の平面状圧力センサー20Aによれば、厚さが薄く、柔軟性に優れ、安価で、通気性及び感度が良好で、高精細に圧力分布を測定し得る平面状圧力センサーが得られる。しかも、線状圧力感応部17の長さは任意とすることができ、異方導電性布10の長さ及び幅も任意とすることができるので、長さ及び幅がそれぞれ1mを越えるような大面積の圧力分布を測定し得る平面状圧力センサーも得ることができるようになる。

【0049】
加えて、得られた平面状圧力センサー20Aは通気性が良好であるため、洗浄した場合であっても短時間で実質的に完全に乾燥させることができ、清潔で再使用が可能な平面状圧力センサーが得られる。そのため、実施形態1の平面状圧力センサー20Aは、一般的な平面状の圧力分布測定用として使用し得るだけでなく、ベッドに敷いて用いる離床センサー、ベッドの横に敷くマットとしての離床センサー、車いす用の着座センサー、褥瘡予防のための体圧測定用センサー等にも使用することができる。

【0050】
[実施形態2]
同じく本発明の第1の態様の平面状圧力センサーに対応する実施形態2の平面状圧力センサー20Bを図5を参照して説明する。なお、図5Aは実施形態2の平面状圧力センサーの概略図であり、図5Bは図5AのVB-VB線に沿った拡大断面図である。また、図5Aにおいては、実施形態1の平面状圧力センサー20Aと同一の構成部分には同一の参照符号を付与してそれらの詳細な説明は省略する。

【0051】
実施形態1の平面状圧力センサー20Aにおいては、異方導電性布10の複数本の導電性糸12と線状圧力感応部17の感圧部材16とを電気的に接続する必要上、異方導電性布10の表面には複数本の導電性糸12が露出しており、しかも、複数本の導電性糸12の表面は、絶縁されておらず、通電部分が露出している。そのため、異方導電性布10の複数本の導電性糸12に外部から人体や導電性物質が接触すると、誤動作する可能性がある。

【0052】
そこで、実施形態2の平面状圧力センサー20Bは、最外面側、すなわち実施形態1の平面状圧力センサー20Aにおいて、端子板22、24部分を除いて、異方導電性布10の下面側を非導電性布26aによって、線状圧力感応部17の上部側を非導電性布26bによって、それぞれ被覆している。

【0053】
非導電性布26a及び26bは、互いに周縁部で縫い付けられているとともに、周縁の内側においても適宜箇所において互いに縫い付けられている。なお、図5においては、縫い付け箇所は図示省略されている。非導電性布26a及び26bを周縁部の内側においても互いに縫い付けると、非導電性布26a及び26bの間に異方導電性布10が配置されているため、非導電性布26a及び26bと異方導電性布10とが互いに強固に固定される。この場合の縫い付け箇所は多い方が良好な結果が得られる。

【0054】
そのため、実施形態2の平面状圧力センサー20Bによれば、ベッドに敷いて用いる離床センサーや褥瘡予防のための体圧測定用センサーのように、測定対象が動くような場合であっても経時劣化が少なく信頼性が良好であり、他の点では実質的に実施形態1の平面状圧力センサー20Aの場合と同様の作用効果を奏することができる平面状圧力センサーが得られる。

【0055】
[実施形態3]
同じく本発明の第1の態様の平面状圧力センサーに対応する実施形態3の平面状圧力センサー20Cを図6を参照して説明する。なお、図6Aは実施形態3の平面状圧力センサーの概略図であり、図6Bは図6AのVIB-VIB線に沿った拡大断面図である。また、図6においては、実施形態1の平面状圧力センサー20Aと同一の構成部分には同一の参照符号を付与してそれらの詳細な説明は省略する。

【0056】
実施形態1の平面状圧力センサー20Aにおいては、複数の線状圧力感応部17は異方導電性布10の一方側の表面のみに設けられている。それに対し、実施形態3の平面状圧力センサー20Cにおいては、複数の線状圧力感応部17を異方導電性布10の両側の面に互い違いに設けたものであり、その他の点では実質的に実施形態1の平面状圧力センサー20Aと同様である。

【0057】
実施形態1の平面状圧力センサー20Aでは、高精細化の目的で線状圧力感応部17の数を増加させると、線状圧力感応部17間距離が短くなって隣接する線状圧力感応部17同士が接触してしまう状態となる。隣接する線状圧力感応部17同士が接触する状態であると、一方の線状圧力感応部に加わった圧力が他方に分散されてしまうので、正確に圧力分布を測定することができなくなる。

【0058】
実施形態3の平面状圧力センサー20Cでは、複数の線状圧力感応部17が異方導電性布10の両側の面に互い違いに設けられているので、異方導電性布10を挟んで隣接する線状圧力感応部17間距離が短くなっても同一面に存在する隣接する線状圧力感応部17同士が接触しないようにできる。これにより、実施形態3の平面状圧力センサー20Cによれば、複数の線状圧力感応部17を高密度に配置することができるため、高精細化に圧力分布を測定することができ、その他の点では実質的に実施形態1の平面状圧力センサー20Aと同様の作用効果を奏することができる平面状圧力センサーが得られる。

【0059】
なお、実施形態3の平面状圧力センサー20Cにおいては、異方導電性布10に対する複数の線状圧力感応部17の縫い付け形態としては、図4に示した実施形態1の平面状圧力センサー20Aの場合と同様の構成を採用できる。また、実施形態3の平面状圧力センサー20Cにおいては、図5に示した実施形態2の平面状圧力センサー20Bの場合と同様に、端子板22、24部分を除いて、最外面側、すなわち異方導電性布10の下面側及び線状圧力感応部17の上部側を非導電性布によって被覆し、これらの非導電性布と異方導電性布10とを互いに縫い合わせてもよい。

【0060】
[実施形態4]
本発明の第2の態様の平面状圧力センサーに対応する実施形態4の平面状圧力センサー20Dを図7を参照して説明する。なお、図7Aは実施形態4の平面状圧力センサーの概略図であり、図7Bは図7AのVIIB-VIIB線に沿った拡大断面図である。

【0061】
実施形態4の平面状圧力センサー20Dは、基材としての非導電性布27と、複数、ここでは17個の線状圧力感応部とを有している。このうち、9個の線状圧力感応部17aは、第1の方向(図7Aにおいては横方向)に沿って互いに平行にかつ所定間隔で基材となる非導電性布27の表面に設けられている。残りの8個の線状圧力感応部17bは、第1の方向に沿って設けられた9個の線状圧力感応部17aとは実質的に直交する第2の方向に沿って、互いに平行に所定間隔で、第1の方向に沿って設けられた9個の線状圧力感応部17a上に設けられている。

【0062】
なお、第1の方向及び第2の方向は、平面状でお互いに実質的に直交していれば、任意の方向を選択し得る。そのため、図7においては、第1の方向に沿って設けられた9個の線状圧力感応部17aと第2の方向に沿って設けられた8個の線状圧力感応部17bの上限関係が逆になってもよい。

【0063】
第1の方向に沿って設けられた9個の線状圧力感応部17a(以下、単に「第1方向の線状圧力感応部17a」ということがある。)は、それぞれ非導電性布27に縫い付けられて固定されていてもよく、あるいは非導電性布27に直接接着剤によって固定されていてもよい。また、第2の方向に沿って設けられた8個の線状圧力感応部17b(以下、単に「第2方向の線状圧力感応部17b」ということがある。)は、非導電性布27に直接縫い付けられていても、あるいは第1の方向の線状圧力感応部17a上に直接接着剤によって固定されていてもよい。ただし、感圧部材16として感圧抵抗を用いる場合には導電性接着剤を用いる必要があり、感圧部材16として誘電体を用いる場合には導電性接着剤及び絶縁性接着剤のいずれをも使用し得る。

【0064】
したがって、第1方向の線状圧力感応部17aと第2の方向の線状圧力感応部17bとにおけるそれぞれの線状の導電性材料15a、15bは、それぞれの圧力感応部の感圧部材を介して対向することになる。すなわち、実施形態4の平面状圧力センサー20Eにおいては、第1方向の線状圧力感応部17aと第2方向の線状圧力感応部17bとの接触点がそれぞれ独立した圧力感知点となる。

【0065】
第1方向の線状圧力感応部17aにおけるそれぞれの線状の導電性材料15aは、それぞれ第1リード線21によって第1の端子板22の所定の端子(図示省略)に接続されている。同じく第2方向の線状圧力感応部17bにおけるそれぞれの線状の導電性材料15bは、それぞれ第2リード線23によって第2の端子板24の所定の端子(図示省略)に接続されている。なお、第1方向の線状圧力感応部17aのそれぞれの線状の導電性材料15aを延在させることによって第1リード線21として、また第2方向の線状圧力感応部17bのそれぞれの線状の導電性材料15bを延在させることによって第2リード線23として兼ねさせることもできる。

【0066】
このような構成を備える実施形態4の平面状圧力センサー20Dによれば、第1方向の線状圧力感応部17aを非導電性布27上に配置するとともに、第2方向の線状圧力感応部17bを第1方向の線状圧力感応部17a上に積層することにより製造することができるので、製造が容易となるほか、その他の点については実質的に実施形態1の平面状圧力センサー20Aと同様の作用効果を奏することができる。

【0067】
なお、実施形態4の平面状圧力センサー20Dにおいては、非導電性布27に対する複数の第1方向の線状圧力感応部17a及び第2方向の線状圧力感応部17bの縫い付け形態として、図4に示した実施形態1の平面状圧力センサー20Aの場合と同様の構成を採用できる。また、実施形態4の平面状圧力センサー20Dにおいても、図5に示した実施形態2の平面状圧力センサー20Bの場合と同様に、端子板22、24部分を除いて、最外面側、すなわち非導電性布27の下面側及び線状圧力感応部17の上部側を非導電性布によって被覆し、これらの非導電性布と内部の非導電性布27とを互いに縫い合わせてもよい。

【0068】
[実施形態6]
同じく本発明の第2の態様の平面状圧力センサーに対応する実施形態5の平面状圧力センサー20Eを図8を参照して説明する。なお、図8Aは実施形態5の平面状圧力センサーの概略図であり、図8Bは図8AのVIIIB-VIIIB線に沿った拡大断面図である。また、図8においては、実施形態4の平面状圧力センサー20Dと同一の構成部分には同一の参照符号を付与してそれらの詳細な説明は省略する。

【0069】
実施形態4の平面状圧力センサー20Dにおいては、基材となる非導電性布27上に第1方向の線状圧力感応部17aと第2方向の線状圧力感応部とが積層配置されている。この平面状圧力センサー20Dにおいて、高精細化を達成するためには第1方向の線状圧力感応部17a及び第2方向の線状圧力感応部のうちの少なくとも一方の実装密度を大きくすればよいが、隣接する線状圧力感応部同士が接触する状態が限度となる。

【0070】
そこで、実施形態5の平面状圧力センサー20Eでは、第1方向の線状圧力感応部17aに対して第2方向の線状圧力感応部17bを上方向だけなく下方向にもそれぞれが互い違いとなるように配置固定したものである。このような構成を採用すると、隣接する第2方向の線状圧力感応部17b同士が接触しない状態で、高密度に線状圧力感応部17bを配置することができるので、高精細化された平面状の圧力分布の測定が可能な平面状圧力センサー20Eが得られる。

【0071】
なお、実施形態5の平面状圧力センサー20Gにおいては、第1方向の線状圧力感応部17aと第2方向の線状圧力感応部17bとの配置関係を逆にし、第2方向の線状圧力感応部17bに対して第1方向の線状圧力感応部17aを上方向だけなく下方向にもそれぞれが互い違いとなるように配置固定しても同様の作用効果を奏する。

【0072】
なお、実施形態5の平面状圧力センサー20Eにおいては、非導電性布27に対する複数の第1方向の線状圧力感応部17a及び第2方向の線状圧力感応部17bの縫い付け形態として、図4に示した実施形態1の平面状圧力センサー20Aの場合と同様の構成を採用できる。また、実施形態5の平面状圧力センサー20Eにおいても、図5に示した実施形態2の平面状圧力センサー20Bの場合と同様に、端子板22、24部分を除いて、最外面、すなわち非導電性布27の下面側及び第1及び第2の線状圧力感応部17a、17bの上部側を非導電性布によって被覆し、これらの非導電性布と内部の非導電性布27とを互いに縫い合わせてもよい。

【0073】
[実施形態6]
第1の態様の平面状圧力センサーに対応する実施形態6の平面状圧力センサー20Fを図9を参照して説明する。なお、図9は実施形態6の平面状圧力センサーの概略図である。また、図9においては、図3に示した実施形態1の平面状圧力センサー20Aと同一の構成部分には同一の参照符号を付与してそれらの詳細な説明は省略する。

【0074】
実施形態1の平面状圧力センサー20Aにおいては、異方導電性布10の複数本の導電性糸12のそれぞれを複数の第1リード線21を介して第1の端子板22と接続し、複数本の線状圧力感応部17の線状の導電性材料15をそれぞれ複数の第2リード線23を介して端子板23に接続した例を示した。それに対し、実施形態6の平面状圧力センサー20Fでは、異方導電性布10の隣接する2辺A、B側にそれぞれの凸状ないし凹状の金属製スナップボタン型端子28a、28bを設け、異方導電性布10の複数の導電性糸12の一方側の端部をそれぞれ辺Aに設けられた複数の凹状の金属製スナップボタン型端子28bに接続し、複数の線状圧力感応部17の線状の導電性材料15の一方側の端部をそれぞれ辺Bの複数の凸状の金属製スナップボタン型端子28aに接続したものである。

【0075】
なお、これらの複数の導電性糸12と複数の線状圧力感応部17との具体的な配置関係は、図3に示した実施形態1の平面状圧力センサー10Aの場合と実質的に同様である。

【0076】
ここでは、異方導電性布10の辺Aに設けられた金属製スナップボタン型端子28bを全て凹状のものとし、辺Bに設けられた金属製スナップボタン形端子28aを凸状のものとしたものを示した。しかしながら、それぞれの辺に設ける金属製スナップボタン型端子としては、凸状のもの及び凹状のものを任意の配置で設けることができ、辺A及びBともに全て凸状のもの又は凹状のものに統一して設けてもよい。しかしながら、外部接続用リード線の取付けの容易性を考慮すると、実施形態6の平面状圧力センサー20Fのように、一辺の複数の金属製スナップボタン型端子の形状を全て凸状のもの又は凹状のものに統一して設け、他方の辺の複数の金属製スナップボタン型端子の形状を全て逆の凹状のもの又は凸状のものに統一して設けることが好ましい。

【0077】
また、ここでは、辺A及びBに設けられた金属製スナップボタン型端子に対して外部に電気的に接続するための複数の第1リード線21及び第2リード線23として、それぞれ凸状又は凹状の金属製スナップボタン型端子28a又は28bを備えた印刷配線基板からなる第1配線基板29及び第2配線基板30を用いている。異方導電性布10の複数の導電性糸12と電気的導通をとるための第1配線基板29は、異方導電性布10側の複数の凹状の金属製スナップボタン型端子28bに対応する位置にそれぞれ凸状の金属製スナップボタン型端子28aが設けられ、これらの複数の凸状28aの金属製スナップボタン型端子にそれぞれ接続された印刷回路からなる複数の第1リード線21が設けられている。

【0078】
また、複数の線状圧力感応部17の線状の導電性材料15の一方側の端部と電気的導通をとるための第2配線基板30は、異方導電性布10側の複数の凸状の金属製スナップボタン型端子28aに対応する位置にそれぞれ凹状の金属製スナップボタン型端子28bが設けられ、これらの複数の凹状の金属製スナップボタン型端子28bにそれぞれ接続された印刷回路からなる複数の第2リード線23が設けられている。

【0079】
第1配線基板29の複数の凸状の金属製スナップボタン型端子28aと異方導電性布10の複数の凹状の金属製スナップボタン型端子28bとを当接させて押圧すると、それぞれの凸状及び凹状の金属製スナップボタン型端子28a及び28b同士が嵌合され、両者間に電気的導通が行われるとともに、異方導電性布10と第1配線基板29とが一体に固定される。同じく第2配線基板30の複数の凹状28bの金属製スナップボタン型端子と異方導電性布10の複数の凸状28aの金属製スナップボタン型端子とを当接させて押圧すると、それぞれの凸状28a及び凹状28bの金属製スナップボタン型端子同士が嵌合し、両者間に電気的導通が行われるとともに、異方導電性布10と第2配線基板30とが一体に固定される。

【0080】
これにより、実施形態6の平面状圧力センサー20Fにおける複数の第1電極を構成する線状の導電性材料15及び複数の第2電極を構成する導電性糸12と外部との接続用の複数のリード線21及び23との間の電気的接続をワンタッチで行うことができるようになる。なお、ここでは複数の外部との接続用の第1リード線21ないし第2リード線23としてそれぞれ個別に形成された印刷配線基板からなる第1配線基板29及び第2配線基板30を用いた例を示したが、両者が一体化されたものを用いてもよい。さらには、第1配線基板29及び第2配線基板30に換えて、個別のリード線又は表面が絶縁された金属線からなる導電性糸を用いた異方導電性布を用いてもよい。

【0081】
なお、実施形態6の平面状圧力センサー20Fにおいても、図5に示した実施形態2の平面状圧力センサー20Bの場合と同様に、少なくとも凸状及び凹状の金属製のスナップボタン型端子28a及び28b部分をも含むように、異方導電性布10の下面側及び線状圧力感応部17の上部側を非導電性布によって被覆し、これらの非導電性布と異方導電性布10とを互いに縫い合わせてもよい。

【0082】
[実施形態7]
第1の態様の平面状圧力センサーに対応する実施形態7の平面状圧力センサー20Gを図10を参照して説明する。なお、図10は実施形態7の平面状圧力センサーの概略図である。また、図10においては、図9に示した実施形態6の平面状圧力センサー20Fと同一の構成部分には同一の参照符号を付与してそれらの詳細な説明は省略する。

【0083】
実施形態7の平面状圧力センサー20Eは、10本の導電性糸12が形成されている実質的に正方形の異方導電性布10を有し、この異方導電性布10の表面に導電性糸12と実質的に直交する方向に配置された10本の線状圧力感知部17を有している。これらの10本の導電性糸12と10本の線状圧力感応部17との具体的な配置関係は、図3に示した実施形態1の平面状圧力センサー10Aの場合と実質的に同様である。

【0084】
そして、異方導電性布10の4辺A~Dのそれぞれに複数の凸状ないし凹状の金属製スナップボタン型端子28a、28cが設けられている。例えば、隣接する辺A及びD側には10個の凹状の金属製スナップボタン型端子28bが設けられ、他の隣接する辺B及びC側には凸状の金属製スナップボタン型端子28aが設けられている。

【0085】
異方導電性布10における10本の導電性糸12は、いずれも辺A側の端部では凹状の金属製スナップボタン型端子28bに接続され、辺C側では凸状の金属製スナップボタン型端子28aに接続されている。また、10本の線状圧力感応部17の線状の導電性材料15は、いずれも辺B側では凸状の金属製スナップボタン型端子28aに接続され、辺D側では凹状の金属製スナップボタン型端子28bに接続されている。

【0086】
また、辺A及びBに設けられた金属製スナップボタン型端子28a及び28bに対して外部に電気的に接続するための複数の第1リード線21及び第2リード線23として、それぞれ凸状又は凹状の金属製スナップボタン型端子28a又は28bを備えた印刷配線基板からなる第1配線基板29及び第2配線基板30を用いている。異方導電性布10の10本の導電性糸12と電気的導通をとるための第1配線基板29は、異方導電性布10側の複数の凹状の金属製スナップボタン型端子28bに対応する位置にそれぞれ凸状の金属製スナップボタン型端子28aが設けられ、これらの10個の凸状の金属製スナップボタン型端子28aにそれぞれ接続された印刷回路からなる複数の第1リード線21が設けられている。

【0087】
また、10本の線状圧力感応部17の線状の導電性材料15の一方側の端部と電気的導通をとるための印刷配線基板30は、異方導電性布10側の10個の凸状の金属製スナップボタン型端子28aに対応する位置にそれぞれ凹状の金属製スナップボタン型端子28bが設けられ、これらの10個の凹状の金属製スナップボタン型端子28bにそれぞれ接続された印刷回路からなる複数の第2リード線23が設けられている。

【0088】
第1配線基板29の10個の凸状の金属製スナップボタン型端子28aと異方導電性布10の10個の凹状の金属製スナップボタン型端子28bとを当接させて押圧すると、それぞれの凸状及び凹状の金属製スナップボタン型端子28a及び28b同士が嵌合され、両者間に電気的導通が行われるとともに、異方導電性布10と第1配線基板29とが一体に固定される。同じく印刷配線基板30の複数の凹状の金属製スナップボタン型端子28bと異方導電性布10の複数の凸状の金属製スナップボタン型端子28aとを当接させて押圧すると、それぞれの凸状及び凹状の金属製スナップボタン型端子28a及び28b同士が嵌合し、両者間に電気的導通が行われるとともに、異方導電性布10と印刷配線基板30とが一体に固定される。

【0089】
これにより、実施形態7の平面状圧力センサー20Gにおける複数の第1電極を構成する線状の導電性材料15及び複数の第2電極を構成する導電性糸12と外部との接続用の複数のリード線21及び23との間の電気的接続をワンタッチで行うことができるようになる。加えて、第1配線基板29ないし第2配線基板30を、適宜に金属製スナップボタン型端子の形状を変更することにより、辺A及びBにそれぞれ対向する辺CないしD側に設けることもでき、設計の自由度が向上する。この場合も、複数の外部との接続用の第1リード線21ないし第2リード線23として、それぞれ個別に形成された第1配線基板29ないし第2配線基板30からなるものをだけでなく、両者が一体化されたものを用いることもでき、さらには、第1配線基板29ないし第2配線基板30に換えて、個別のリード線又は表面が絶縁された金属線からなる導電性糸を用いた異方導電性布を用いることもできる。

【0090】
なお、実施形態7の平面状圧力センサー20Gにおいても、図5に示した実施形態2の平面状圧力センサー20Bの場合と同様に、少なくとも凸状及び凹状の金属製のスナップボタン型端子28a及び28b部分をも含むように、異方導電性布10の下面側及び線状圧力感応部17の上部側を非導電性布によって被覆し、これらの非導電性布と異方導電性布10とを互いに縫い合わせてもよい。

【0091】
[実施形態8]
実施形態8の平面状圧力センサーを図11を用いて説明する。実施形態8の平面状圧力センサー20Hは、図10に示した実施形態7の平面状圧力センサー20Gを6枚組み合わせて構成したものであり、この平面状圧力センサー20Gの詳細な図示及び説明は省略する。

【0092】
実施形態7の平面状圧力センサー20Gは、辺A及びD側では凹状の金属製スナップボタン型端子28bが設けられており、辺B及びC側では凸状の金属製スナップボタン型端子28aが設けられており、また、辺A~Dの長さは同一の正方形状となされている。そのため、1枚の平面状圧力センサー20Gにおいて、少なくとも辺Aに対しては他の平面状圧力センサー20Gの辺Cを、辺Bに対しては他の平面状圧力センサー20Gの辺Dを、辺Cに対しては他の平面状圧力センサー20Gの辺Aを、辺Dに対しては他の平面状圧力センサー20Gの辺Bを、それぞれ結合させることができる。図11においては、平面状圧力センサー20Gの辺の記号とともに、括弧内に金属製スナップボタン型端子が凸状であるか凹状であるかの区別を示してある(凸状を「28a」で表し、凹状を「28b」で表してある。)。

【0093】
このように、実施形態7の平面状圧力センサー20Gは、それぞれの四辺に任意の数の平面状圧力センサー20Gを結合させることができる。これにより、実施形態8の平面状圧力センサー20Hとしては、平面状圧力センサー20Gの数を適宜に定めることにより、任意サイズの大型の平面状圧力センサーを得ることができる。

【0094】
なお、得られた実施形態8の平面状圧力センサー20Hが方形状の場合には、それぞれの辺側に位置する金属製スナップボタン型端子が凸状のみないし凹状のみとすることができるので、外部との接続用の第1リード線ないし第2リード線として、実施形態7の平面状圧力センサー20Gで用いられている第1配線基板29及び第2配線基板30と同様の構成の配線基板を用いることができる。しかも、実施形態8の平面状圧力センサー20Hにおいては、実施形態7の平面状圧力センサー20Gで用いられている第1配線基板29及び第2配線基板30と同様の構成の配線基板を用いると、ここの平面状圧力センサー20G間の結合強度が増加するという効果も生じるようになる。

【0095】
なお、実施形態8の平面状圧力センサー20Hにおいても、図5に示した実施形態2の平面状圧力センサー20Bの場合と同様に、少なくとも最外周側の凸状及び凹状の金属製のスナップボタン型端子28a及び28b部分をも含むように、平面状圧力センサー20Gの両面を非導電性布によって被覆し、これらの非導電性布と平面状圧力センサー20Gの異方導電性布10とを互いに縫い合わせてもよい。

【0096】
[参考例1]
本発明の第1及び第2の態様の平面状圧力センサーで用いた線状圧力感応部17(図2参照)の構成を図14に示した従来例の平面状圧力センサーに適用した参考例1の平面状圧力センサー20Iを図12を参照して説明する。なお、図12Aは参考例1の平面状圧力センサーの概略図であり、図12Bは図12AのXIIB-XIIB線に沿った断面図である。また、図12においては、実施形態4の平面状圧力センサー20Dと同一の構成部分には同一の参照符号を付与して説明する。

【0097】
実施形態4の平面状圧力センサー20Dにおいては、図7に示したように、基材となる非導電性布27上に第1方向の線状圧力感応部17aと第2方向の線状圧力感応部17bとが積層配置されている。そのため、実施形態4の平面状圧力センサー20Dにおいては、製造が容易であるが第1方向の線状圧力感応部17aと第2方向の線状圧力感応部17bとの間の結合関係が弱いので、使用を継続すると経時変化が生じたり、劣化し易いという課題がある。そこで、参考例1の平面状圧力センサー20Iでは、第1方向の線状圧力感応部17aと第2方向の線状圧力感応部17bとを互いに編み込み、編み込まれた第1方向の線状圧力感応部17aと第2方向の線状圧力感応部17bとを基材となる非導電性布27上に縫い付けにより固定したものであり、その他の構成は実質的に実施形態4の平面状圧力センサー20Dの場合と同様とされている。

【0098】
このような構成の参考例1の平面状圧力センサー20Iによれば、第1方向の線状圧力感応部17aと第2方向の線状圧力感応部17bとが強固に結合されているので、長寿命で経時変化が少なく、その他の点では実質的に実施形態4の平面状圧力センサー20Dと同様の作用効果を奏する平面状圧力センサーが得られる。

【0099】
なお、参考例1の平面状圧力センサー20Iにおいては、非導電性布27に対する複数の第1方向の線状圧力感応部17a及び第2方向の線状圧力感応部17bの縫い付け形態として、図4に示した実施形態1の平面状圧力センサー20Aの場合と同様の構成を採用できる。また、参考例1の平面状圧力センサー20Iにおいても、図5に示した実施形態2の平面状圧力センサー20Bの場合と同様に、少なくとも端子板22、24部分を除いて、異方導電性布10の下面側及び線状圧力感応部17の上部側を非導電性布によって被覆し、これらの非導電性布と異方導電性布10とを互いに縫い合わせてもよい。

【0100】
[参考例2]
同じく参考例1の平面状圧力センサー20Iに対して、金属製スナップボタン型端子を設けた参考例2の平面状圧力センサー20Jを図13を参照して説明する。なお、図13Aは参考例2の平面状圧力センサーの概略平面図である。また、図13においては、図12に示した参考例1の平面状圧力センサー20I及び図9に示した実施形態6の平面状圧力センサー20Fと同一の構成部分には同一の参照符号を付与してそれらの詳細な説明は省略する。

【0101】
参考例2の平面状圧力センサー20Jは、参考例1の平面状圧力センサー20Iと同様に、基材となる非導電性布27上に複数の第1方向の線状圧力感応部17aと複数の第2方向の線状圧力感応部17bとが互いに織り込まれて配置されているほか、非導電性布27の辺A側に複数の凸状の金属製スナップボタン型端子28aが設けられ、辺B側には凹状の金属製スナップボタン型端子28bが設けられている。そして、複数の第1方向の線状圧力感応部17aの線状の導電性材料15aはそれぞれ辺B側に設けられた複数の凹状の金属製スナップボタン型端子28bに接続されている。複数の第2方向の線状圧力感応部17bの線状の導電性材料15bはそれぞれ辺A側に設けられた複数の凸状の金属製スナップボタン型端子28aに接続されている。

【0102】
なお、ここで用いている辺A及びBに設けられた金属製スナップボタン型端子28a、28bに対して外部に電気的に接続するための複数の第1リード線21及び第2リード線23としての第1及び第2配線基板29、30は、図9に示した実施形態6の平面状圧力センサー20Fの場合と同様の構成を備えている。このような構成の参考例2の平面状圧力センサー20Jにおいては、圧力検知という観点では参考例1の平面状圧力センサー20Iと同様の作用効果を奏するほか、外部接続用リード電という観点では実施形態6の平面状圧力センサー20Fと同様の作用効果を奏することができる。

【0103】
なお、参考例2の平面状圧力センサー20Jにおいても、図5に示した実施形態2の平面状圧力センサー20Bの場合と同様に、少なくとも最外周側の凸状及び凹状の金属製のスナップボタン型端子28a及び28b部分をも含むように、平面状圧力センサー20Jの両面を非導電性布によって被覆し、これらの非導電性布と平面状圧力センサー20Jの非導電性布27とを互いに縫い合わせてもよい。
【符号の説明】
【0104】
10…異方導電性布 11…非導電性繊維の織物
12…導電性糸 15、15a、15b…線状の導電性材料
16…感圧部材 17、17a、17b…線状圧力感応部
20A~20J…平面状圧力センサー 21…第1リード線
22…端子板 23…第2リード線
24…端子板 25a~25d……絶縁性の糸
26a~26j…非導電性布 27…(基材となる)非導電性布
28a、28b…スナップボタン型端子 29…第1配線基板
30…第2配線基板
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11
【図13】
12
【図14】
13