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明細書 :新規化合物及び該化合物を含む蛍光組成物

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2016-141652 (P2016-141652A)
公開日 平成28年8月8日(2016.8.8)
発明の名称または考案の名称 新規化合物及び該化合物を含む蛍光組成物
国際特許分類 C07H  15/26        (2006.01)
G01N  21/64        (2006.01)
FI C07H 15/26 CSP
G01N 21/64 F
請求項の数または発明の数 7
出願形態 OL
全頁数 28
出願番号 特願2015-018871 (P2015-018871)
出願日 平成27年2月2日(2015.2.2)
発明者または考案者 【氏名】鈴木 隆
【氏名】高橋 忠伸
【氏名】南 彰
【氏名】池田 潔
【氏名】大坪 忠宗
出願人 【識別番号】503420833
【氏名又は名称】学校法人常翔学園
【識別番号】507219686
【氏名又は名称】静岡県公立大学法人
個別代理人の代理人 【識別番号】100088904、【弁理士】、【氏名又は名称】庄司 隆
【識別番号】100124453、【弁理士】、【氏名又は名称】資延 由利子
【識別番号】100135208、【弁理士】、【氏名又は名称】大杉 卓也
【識別番号】100152319、【弁理士】、【氏名又は名称】曽我 亜紀
審査請求 未請求
テーマコード 2G043
4C057
Fターム 2G043AA01
2G043EA01
4C057BB02
4C057CC03
4C057DD01
4C057JJ55
要約 【課題】ウイルスの検出、細胞又は癌細胞の検出、組織又は脳組織の染色、または細菌の検出のための、従来の蛍光物質であるBTP3-Neu5Acと比較して、蛍光強度が強くかつ局所染色性が優れた新たな蛍光物質の提供。
【解決手段】一般式(I)で表される化合物、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物の使用。
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(R及びRは各々独立にH、C~20のアルキル基、C~20のアルキニル基又はC~20のアルケニル基)
【選択図】なし
特許請求の範囲 【請求項1】
以下の一般式(I)で表される化合物、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物。
【化1】
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(ここで、式中、R1とR2は、各々独立して、水素、C~C20のアルキル基、C~C20のアルキニル基又はC~C20のアルケニル基である)
【請求項2】
R1がC~C20のアルキル基、C~C20のアルキニル基又はC~C20のアルケニル基でありかつR2が水素、又は、R1が水素でありかつR2がC~C20のアルキル基、C~C20のアルキニル基又はC~C20のアルケニル基である請求項1に記載の化合物、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物。
【請求項3】
R1がC~C12のアルキル基、C~C12のアルキニル基又はC~C12のアルケニル基でありかつR2が水素、又は、R1が水素でありかつR2がC~C12のアルキル基、C~C12のアルキニル基又はC~C12のアルケニル基である請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
R1がC~C12のアルキル基、C~C12のアルキニル基又はC~C12のアルケニル基でありかつR2がC~C12のアルキル基、C~C12のアルキニル基又はC~C12のアルケニル基である請求項1~3のいずれか1に記載の化合物、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物。
【請求項5】
前記化合物が、以下のいずれか1である請求項1~4のいずれか1に記載の化合物。
(1) [2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(ドデカ-1-イン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(2) [2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(ウンデカ-1-イン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(3) [2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(デカ-1-イン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(4) [2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(ノナ-1-イン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(5) [2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-4-(デカ-1-イン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(6) [2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-4-(ノナ-1-イン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(7) [2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-4-(ノナ-1-エン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(8) [2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-4-(デカ-1-エン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(9) [2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(ノナ-1-エン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(10) [2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(デカ-1-エン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1以上の化合物、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物を含む蛍光組成物。
【請求項7】
前記蛍光組成物が以下の用途である請求項6に記載の蛍光組成物。
(1)ウイルスの検出
(2)細胞又は癌細胞の検出
(3)組織又は脳組織の染色
(4)細菌の検出
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、一般式(I)で表される化合物、及び該化合物を含む蛍光組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
(ウイルスの検出方法)
ウイルス感染部位を局所的に検出するために、感染部位のウイルス抗原を免疫化学的に染色する方法が一般的に用いられている。ウイルス抗原の染色には、細胞・組織の固定化、特異的抗ウイルス抗体および二次抗体の反応が必要であり、少なくとも1時間以上(一次および二次抗体の反応時間が各30分間)を要する。
この免疫化学的染色法は、多くの検体を扱う衛生検査機関で実施するには煩雑な方法である。また、抗原性の変化に富むウイルスに対して、特異的抗体を準備するのは大変な労力である。さらに、多くの衛生検査従事者は、ウイルス感染細胞の確認を細胞死の視覚的判断で行っているのみであり、これにはある程度の経験が必要であり信頼性が低い方法と言える。このような理由により、抗体を必要とせずに、ウイルス感染部位を高感度、簡便、迅速に染色できる信頼性の高いウイルス検出技術の開発が望まれている。
【0003】
(蛍光物質であるベンゾチアゾリルフェノール誘導体)
ウイルス検出に利用可能なベンゾチアゾリルフェノール誘導体(以後、「BTP」と称する場合がある、参照:図1)は、結晶固体状態で安定な不溶性の蛍光物質であり、酸性条件下でも強く発光する。また、BTPは、紫外線照射により官能基の種類や位置の違いで様々な波長の蛍光を示し、150 nm以上の大きなストークスシフトから、励起光・細胞組織由来の蛍光の影響を抑制できる。
【0004】
本発明者らは、BTPの蛍光特性を決定し、これにガラクトース(Gal)を付加したBTP-Galがβ-ガラクトシダーゼの反応量に依存して蛍光量が増大することを確認している(参照:非特許文献1:Otsubo T、et al. Bioorg.Med. Chem. Lett. 23, 2245-2249, 2013)。
また、本発明者らは、BTPの局所染色性を利用して、ウイルス(インフルエンザA型、B型ウイルス、ヒトパラインフルエンザウイルス、おたふく風邪ウイルス、センダイウイルス、ニューキャッスル病ウイルス)のシアリダーゼ活性を局所的に検出可能な新規蛍光イメージングプローブ{BTP3にシアル酸(N-アセチルノイラミン酸、Neu5Ac)を結合させたBTP3-Neu5Ac、参照:図2}を合成した。さらにBTP3-Neu5Acが、細胞の固定化処理や特異的な抗ウイルス抗体を必要とせず、シアリダーゼを豊富に発現するウイルス感染細胞の蛍光化や感染細胞内のウイルスシアリダーゼ活性を検出できることを確認している(参照:図2)。加えて、本発明者らは、下記のような報告をしている。
【0005】
(非特許文献)
非特許文献2は、「シアリダーゼ活性を有するBTP3-Neu5Ac」を開示している。
しかし、非特許文献2では、「本発明の化合物」を開示又は示唆をしていない。さらに、本発明の化合物は、非特許文献2に開示のBTP3-Neu5Acと比較して、蛍光強度、局所染色性及び細胞移行性が非常に優れている。
【先行技術文献】
【0006】

【非特許文献1】Bioorg. Med. Chem. Lett. 23, 2245-2249,2013
【非特許文献2】PLOS ONE January 2014 Volume 9 Issue 1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者らは、BTP3-Neu5Acは蛍光強度が弱く、さらに局所染色性に問題があることを確認した。これにより、本発明では、従来の蛍光物質であるBTP3-Neu5Acと比較して、蛍光強度が強くかつ局所染色性が優れた新たな蛍光物質を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決するために研究した結果、下記記載の一般式(I)で表される化合物、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物が上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成した。
【0009】
【化1】
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【0010】
上記一般式(I)において、R1とR2は、各々独立して、水素、C~C20のアルキル基、C~C20のアルキニル基又はC~C20のアルケニル基である。
【0011】
すなわち、本発明は以下の通りである。
1.以下の一般式(I)で表される化合物、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物。
【化2】
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(ここで、式中、R1とR2は、各々独立して、水素、C~C20のアルキル基、C~C20のアルキニル基又はC~C20のアルケニル基である)
2.R1がC~C20のアルキル基、C~C20のアルキニル基又はC~C20のアルケニル基でありかつR2が水素、又は、R1が水素でありかつR2がC~C20のアルキル基、C~C20のアルキニル基又はC~C20のアルケニル基である前項1に記載の化合物、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物。
3.R1がC~C12のアルキル基、C~C12のアルキニル基又はC~C12のアルケニル基でありかつR2が水素、又は、R1が水素でありかつR2がC~C12のアルキル基、C~C12のアルキニル基又はC~C12のアルケニル基である前項1又は2に記載の化合物。
4.R1がC~C12のアルキル基、C~C12のアルキニル基又はC~C12のアルケニル基でありかつR2がC~C12のアルキル基、C~C12のアルキニル基又はC~C12のアルケニル基である前項1~3のいずれか1に記載の化合物、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物。
5.前記化合物が、以下のいずれか1である前項1~4のいずれか1に記載の化合物。
(1) [2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(ドデカ-1-イン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(2) [2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(ウンデカ-1-イン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(3) [2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(デカ-1-イン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(4) [2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(ノナ-1-イン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(5) [2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-4-(デカ-1-イン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(6) [2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-4-(ノナ-1-イン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(7) [2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-4-(ノナ-1-エン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(8) [2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-4-(デカ-1-エン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(9) [2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(ノナ-1-エン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(10) [2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(デカ-1-エン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
6.前項1~5のいずれか1以上の化合物、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物を含む蛍光組成物。
7.前記蛍光組成物が以下の用途である前項6に記載の蛍光組成物。
(1)ウイルスの検出
(2)細胞又は癌細胞の検出
(3)組織又は脳組織の染色
(4)細菌の検出
【発明の効果】
【0012】
本発明の一般式(I)で表される化合物は、従来の蛍光物質であるBTP3-Neu5Acと比較して、下記の効果を有する。
(1)蛍光強度
(2)局所染色性
(3)細胞内移行性
(4)低拡散性(弱拡散性)
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】BTPの構造
【図2】BTP3-Neu5Acの構造及びBTP3-Neu5Acによるウイルス感染細胞の蛍光視覚化の模式図
【図3】p位アルキル化BTP-Neu5Ac
【図4】m位アルキル化BTP-Neu5Ac
【図5】p位アルキニル化BTP-Neu5Ac
【図6】m位アルキニル化BTP-Neu5Ac
【図7】局所染色性の指標(A:局所性が高い、B:局所性は普通、C:局所性が低い)
【図8】BTP3-Neu5Ac及びpC8-ane-BTP-Neu5Acによるパラインフルエンザウイルス感染細胞の蛍光染色画像
【図9】BTP3-Neu5Ac及びmC11-yne-BTPによるラット脳切片の蛍光染色画像(画像中の点線は、白質領域と線条体の境界を示す)
【図10】BTP3-Neu5Ac及びmC11-yne-BTPによる癌細胞の蛍光染色画像
【図11】BTP3-Neu5Ac及びmC11-yne-BTPによる正常細胞の蛍光染色画像
【発明を実施するための形態】
【0014】
(本発明の対象)
本発明の対象は、「一般式(I)で表される化合物(以後、「本発明の化合物」と称する場合がある)、「該化合物を含む蛍光組成物(以後、「本発明の蛍光組成物」と称する場合がある)」及び「該化合物又は該組成物を使用した蛍光方法(以後、「本発明の蛍光方法」と称する場合がある)」である。以下で詳細に説明する。
さらに、本発明では、一般式(I)で表される化合物だけでなく、それらの塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物も対象とする。

【0015】
(本発明の化合物)
本発明の「一般式(I)で表される化合物」は、下記記載の一般式(I)で表される化合物である。なお、本発明の化合物、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物は、下記の実施例の結果より、従来の蛍光物質であるBTP3-Neu5Acと比較して、蛍光強度及び局所染色性に優れている。

【0016】
【化3】
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【0017】
上記一般式(I)において、R1とR2は、各々独立して、水素、C~C20のアルキル基、C~C20のアルキニル基又はC~C20のアルケニル基である。
また、R1がC~C20のアルキル基、C~C20のアルキニル基又はC~C20のアルケニル基である場合には、好ましくはR2が水素であり、又は、R1が水素である場合には、好ましくはR2がC~C20のアルキル基、C~C20のアルキニル基又はC~C20のアルケニル基である。

【0018】
~C20のアルキル基は、好ましくは炭素数が3~15、より好ましくは炭素数が5~13、最も好ましくは炭素数が9~12の直鎖状、分岐状又は環状であり、例えば、Cアルキル基(mC9-ane-BTP-Neu5Ac、pC9-ane-BTP-Neu5Ac)、C10アルキル基(mC10-ane-BTP-Neu5Ac、pC10-ane-BTP-Neu5Ac)、C11アルキル基(mC11-ane-BTP-Neu5Ac、pC11-ane-BTP-Neu5Ac)、C12アルキル基(mC12-ane-BTP-Neu5A、pC12-ane-BTP-Neu5Ac)、C~C20シクロアルキル基である。
~C20のアルキニル基は、好ましくは炭素数が3~15、より好ましくは炭素数が4~13、最も好ましくは炭素数が9~12の直鎖状、分岐状又は環状であり、例えば、Cアルキニル基(mC9-ene-BTP-Neu5Ac、pC9-ene-BTP-Neu5Ac)、C10アルキニル基(mC10-ene-BTP-Neu5Ac、pC10-ene-BTP-Neu5Ac)、C11アルキニル基(mC11-ene-BTP-Neu5Ac、pC11-ene-BTP-Neu5Ac)、C12アルキニル基(mC12-ene-BTP-Neu5Ac、pC12-ene-BTP-Neu5Ac)、C5~C20シクロアルキニル基である。
~C20のアルケニル基は、好ましくは炭素数が3~15、より好ましくは炭素数が4~13、最も好ましくは炭素数が9~12の直鎖状、分岐状又は環状であり、例えば、Cアルケニル基(mC9-yne-BTP-Neu5Ac、pC9-yne-BTP-Neu5Ac)、C10アルケニル基(mC10-yne-BTP-Neu5Ac、pC10-yne-BTP-Neu5Ac)、C11アルケニル基(mC11-yne-BTP-Neu5Ac、pC11-yne-BTP-Neu5Ac)、C12アルケニル基(mC12-yne-BTP-Neu5Ac、pC12-yne-BTP-Neu5Ac)、C3~C20シクロアルケニル基である。

【0019】
(本発明における塩)
本発明における塩としては、通常知られているアミノ基等の部分が塩酸、硫酸、硝酸及び燐酸等の無機酸の塩、トリフルオロ酢酸等の有機カルボン酸の塩、ベンゼンスルボン酸及びメタンスルホン酸等の有機スルホン酸の塩となったもの、並びにカルボン酸部分がナトリウム、カリウム、カルシウム等の金属塩、アンモニア、トリエチルアミン等の有機塩基の塩となった化合物が挙げられるが特に限定されない。
特に、本発明の各化合物の塩としては、ナトリウム塩が好ましい。

【0020】
(本発明における各化合物の溶媒和物、水和物)
本発明における溶媒和物としては、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、N,N-ジメチルホルムアミド、ベンゼン等が付加した有機溶媒和物が挙げられるが特に限定されない。
また、本発明の各化合物の水和物としては、空気中の水分を吸収して生成したものも含む。

【0021】
(本発明の化合物の例示)
本発明の化合物は、図3~図6に記載の下記の化合物を例示することができる。
さらに、本発明の化合物において、下記の本実施例の結果より、好ましい化合物は以下の通りである。
(1)mC12-yne-BTP-Neu5Ac
[2-(benzothiazol-2-yl)-5-(dodec-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminic acid
[2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(ドデカ-1-イン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(2)mC11-yne-BTP-Neu5Ac
[2-(benzothiazol-2-yl)-5-(undec-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminic acid
[2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(ウンデカ-1-イン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(3)mC10-yne-BTP-Neu5Ac
[2-(benzothiazol-2-yl)-5-(dec-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminic acid
[2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(デカ-1-イン-1-イル)フェニル]- α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(4)mC9-yne-BTP-Neu5Ac
[2-(benzothiazol-2-yl)-5-(non-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminic acid
[2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(ノナ-1-イン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(5)pC10-yne-BTP-Neu5Ac
[2-(benzothiazol-2-yl)-4-(dec-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminic acid
[2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-4-(デカ-1-イン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(6)pC9-yne-BTP-Neu5Ac
[2-(benzothiazol-2-yl)-4-(non-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminic acid
[2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-4-(ノナ-1-イン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(7)pC9-ene-BTP-Neu5Ac
[2-(benzothiazol-2-yl)-4-(non-1-en-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminic acid
[2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-4-(ノナ-1-エン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(8)pC10-ene-BTP-Neu5Ac
[2-(benzothiazol-2-yl)-4-(dec-1-en-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminic acid
[2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-4-(デカ-1-エン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(9)mC9-ene-BTP-Neu5Ac
[2-(benzothiazol-2-yl)-5-(non-1-en-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminic acid
[2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(ノナ-1-エン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(10)mC10-ene-BTP-Neu5Ac
[2-(benzothiazol-2-yl)-5-(dec-1-en-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminic acid
[2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(デカ-1-エン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物

【0022】
(本発明の化合物の合成方法)
本発明の化合物の合成方法は、特に限定されないが、下記の方法を例示することができる。

【0023】
(アルキル化BTP-Neu5Ac)
実施例1に記載の方法で合成できるBTP3-Neu5Acに対してp位又はm位を炭素数1~20アルキル基で自体公知の方法で置換することにより、下記の本発明の化合物又はその塩を合成することができる(参照:図3、図4)。
pC1-ane-BTP-Neu5Ac、pC2-ane-BTP-Neu5Ac、pC3-ane-BTP-Neu5Ac、pC4-ane-BTP-Neu5Ac、pC5-ane-BTP-Neu5Ac、pC6-ane-BTP-Neu5Ac、pC7-ane-BTP-Neu5Ac、pC8-ane-BTP-Neu5Ac、pC9-ane-BTP-Neu5Ac、pC10-ane-BTP-Neu5Ac、pC11-ane-BTP-Neu5Ac、pC12-ane-BTP-Neu5Ac、pC13-ane-BTP-Neu5Ac、pC14-ane-BTP-Neu5Ac、pC15-ane-BTP-Neu5Ac、pC16-ane-BTP-Neu5Ac、pC17-ane-BTP-Neu5Ac、pC18-ane-BTP-Neu5Ac、pC19-ane-BTP-Neu5Ac、pC20-ane-BTP-Neu5Ac、mC1-ane-BTP-Neu5Ac、mC2-ane-BTP-Neu5Ac、mC3-ane-BTP-Neu5Ac、mC4-ane-BTP-Neu5Ac、mC5-ane-BTP-Neu5Ac、mC6-ane-BTP-Neu5Ac、mC7-ane-BTP-Neu5Ac、mC8-ane-BTP-Neu5Ac、mC9-ane-BTP-Neu5Ac、mC10-ane-BTP-Neu5Ac、mC11-ane-BTP-Neu5Ac、mC12-ane-BTP-Neu5Ac、mC13-ane-BTP-Neu5Ac、mC14-ane-BTP-Neu5Ac、mC15-ane-BTP-Neu5Ac、mC16-ane-BTP-Neu5Ac、mC17-ane-BTP-Neu5Ac、mC18-ane-BTP-Neu5Ac、mC19-ane-BTP-Neu5Ac、mC20-ane-BTP-Neu5Ac

【0024】
(アルキニル化BTP-Neu5Ac)
実施例1に記載の方法で合成できるBTP3-Neu5Acに対してp位又はm位を炭素数2~20アルキニル基で自体公知の方法で置換することにより、下記の本発明の化合物又はその塩を合成することができる(参照:図5、図6)。
pC2-yne-BTP-Neu5Ac、pC3-yne-BTP-Neu5Ac、pC4-yne-BTP-Neu5Ac、pC5-yne-BTP-Neu5Ac、pC6-yne-BTP-Neu5Ac、pC7-yne-BTP-Neu5Ac、pC8-yne-BTP-Neu5Ac、pC9-yne-BTP-Neu5Ac、pC10-yne-BTP-Neu5Ac、pC11-yne-BTP-Neu5Ac、pC12-yne-BTP-Neu5Ac、pC13-yne-BTP-Neu5Ac、pC14-yne-BTP-Neu5Ac、pC15-yne-BTP-Neu5Ac、pC16-yne-BTP-Neu5Ac、pC17-yne-BTP-Neu5Ac、pC18-yne-BTP-Neu5Ac、pC19-yne-BTP-Neu5Ac、pC20-yne-BTP-Neu5Ac、mC1-yne-BTP-Neu5Ac、mC2-yne-BTP-Neu5Ac、mC3-yne-BTP-Neu5Ac、mC4-yne-BTP-Neu5Ac、mC5-yne-BTP-Neu5Ac、mC6-yne-BTP-Neu5Ac、mC7-yne-BTP-Neu5Ac、mC8-yne-BTP-Neu5Ac、mC9-yne-BTP-Neu5Ac、mC10-yne-BTP-Neu5Ac、mC11-yne-BTP-Neu5Ac、mC12-yne-BTP-Neu5Ac、mC13-yne-BTP-Neu5Ac、mC14-yne-BTP-Neu5Ac、mC15-yne-BTP-Neu5Ac、mC16-yne-BTP-Neu5Ac、mC17-yne-BTP-Neu5Ac、mC18-yne-BTP-Neu5Ac、mC19-yne-BTP-Neu5Ac、mC20-yne-BTP-Neu5Ac

【0025】
(アルケニル化BTP-Neu5Ac)
実施例1に記載の方法で合成できるBTP3-Neu5Acに対してp位又はm位を炭素数2~20アルキニル基で自体公知の方法で置換することにより、下記の本発明の化合物又はその塩を合成することができる。
pC2-ene-BTP-Neu5Ac、pC3-ene-BTP-Neu5Ac、pC4-ene-BTP-Neu5Ac、pC5-ene-BTP-Neu5Ac、pC6-ene-BTP-Neu5Ac、pC7-ene-BTP-Neu5Ac、pC8-ene-BTP-Neu5Ac、pC9-ene-BTP-Neu5Ac、pC10-ene-BTP-Neu5Ac、pC11-ene-BTP-Neu5Ac、pC12-ene-BTP-Neu5Ac、pC13-ene-BTP-Neu5Ac、pC14-ene-BTP-Neu5Ac、pC15-ene-BTP-Neu5Ac、pC16-ene-BTP-Neu5Ac、pC17-ene-BTP-Neu5Ac、pC18-ene-BTP-Neu5Ac、pC19-ene-BTP-Neu5Ac、pC20-ene-BTP-Neu5Ac、mC1-ene-BTP-Neu5Ac、mC2-ene-BTP-Neu5Ac、mC3-ene-BTP-Neu5Ac、mC4-ene-BTP-Neu5Ac、mC5-ene-BTP-Neu5Ac、mC6-ene-BTP-Neu5Ac、mC7-ene-BTP-Neu5Ac、mC8-ene-BTP-Neu5Ac、mC9-ene-BTP-Neu5Ac、mC10-ene-BTP-Neu5Ac、mC11-ene-BTP-Neu5Ac、mC12-ene-BTP-Neu5Ac、mC13-ene-BTP-Neu5Ac、mC14-ene-BTP-Neu5Ac、mC15-ene-BTP-Neu5Ac、mC16-ene-BTP-Neu5Ac、mC17-ene-BTP-Neu5Ac、mC18-ene-BTP-Neu5Ac、mC19-ene-BTP-Neu5Ac、mC20-ene-BTP-Neu5Ac

【0026】
(本発明の蛍光組成物)
本発明の蛍光組成物は、少なくとも上記の本発明の化合物、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物を含み、下記の用途を例示することができるが特に限定されない。
(1)ウイルス(特に、シアリターゼを有するウイルス)の検出
なお、ウイルスの種類としては限定されないが、例えば、センダイウイルス、ニューキャッスル病ウイルス、ヒトパラインフルエンザウイルス(血清1型)及びおたふく風邪ウイルス等のパラインフルエンザウイルス、耐性ウイルス(例、オセルタミビル耐性化インフルエンザウイルス)、インフルエンザA型ウイルス、インフルエンザB型ウイルス等を例示することができる。
(2)細胞(正常細胞や癌細胞等)の染色
(3)組織(ほ乳動物組織等)の染色
(4)癌の検出や診断
(5)細菌(特に、シアリダーゼを有するバクテリア、例えばArthrobacter Ureafaciens、Salmonella Thphimurium, Vibrio Cholerae等)の検出
特に、本発明の化合物又はその塩は、生細胞内移行性に優れているので、生細胞内のシアリターゼ活性をライブイメージングすることができる。

【0027】
(本発明の蛍光方法)
本発明の蛍光方法は、本発明の化合物、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物を、対象物(例えば、細胞等)に添加、接触等させることにより、対象物を蛍光染色させることに特に限定されないが、以下を例示することができる。
(1)細胞(正常細胞や癌細胞等)の蛍光方法
(2)組織(ほ乳動物組織等)の蛍光方法
(3)ウイルス(特に、シアリターゼを有するウイルス)の蛍光方法
(4)細菌(特に、シアリダーゼを有する細菌)の検出
(5)癌の検出や診断

【0028】
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
【実施例1】
【0029】
(BTP3-Neu5Acの合成)
本実施例ではBTP3-Neu5Acの合成を行った。詳細は、以下の通りである。
【実施例1】
【0030】
(BTP3の合成)
5-ブロモサリチルアルデヒド(18.1 g, 90 mmol)を含むTHF溶液(25 mL)に、2-アミノチオフェノール(11.3 g, 90 mmol)を含むEtOH溶液(75 mL)を加え、80℃で28時間撹拌した。室温まで冷却した後、溶媒を減圧下で除去し、生じた沈殿物をEt2O(ジエチルエーテル)で再懸濁し、濾過後、Et2Oで洗浄し、最後に乾燥して、淡い黄緑色の針状結晶体である目的の化合物BTP3(13.75 g , 50%収率)を得た。また、母液を濃縮し、得られた沈殿物を再び濾過し、淡い黄色の針状結晶体であるBTP3(1.95 g, 収率7.1%)を得た。
【実施例1】
【0031】
{methyl 2-(benzothiazol-2-yl)-4-bromophenyl-(5-acetamido-4,7,8,9-tetra-O-acetyl-3,5-dideoxy-D-glycero-D-galacto-2-nonulopyranosid)onateの合成}
メチルD-N-アセチルノイラミン酸(1.0 g, 3.09 mmol)を含むAcOH(酢酸)溶液(10 ml)に、塩化アセチル(10 ml)を加え、溶液を密封状態で室温に18時間置いた。溶媒を減圧下で除き、トルエンと共に3回共沸させて乾燥し、無色の不定形物のメチル4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-2-クロロ-D-N-アセチルノイラミン酸を得た。
残留物は、精製せずに以下の反応で用いた。NaH(ミネラルオイル中で60%、136 mg、3.4 mmol)を含むTHF懸濁液(10 mL)に、上記で合成したBTP3{2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-4-ブロモフェノール(947 mg, 3.09mmol)}を含むDMF溶液(10 mL)を水冷却しながらゆっくりと加え、10分間撹拌した。反応混合物に粗塩化物のTHF溶液(10 ml)を数分間かけて加え、室温で19時間撹拌した。反応混合物をAcOEt(酢酸エチル)で希釈し、有機質層を水で洗浄(3回)し、塩水に浸し、Na2SO4で乾燥後、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル: 150 mL、溶媒AcOEt)で2段階精製し、凍結乾燥後に無色の不定形物の目的の化合物(1.74 g,収率72%)を得た。
【実施例1】
【0032】
(BTP3-Neu5Acの合成)
0℃の上記で合成したmethyl 2-(benzothiazol-2-yl)-4-bromophenyl-(5-acetamido-4,7,8,9-tetra-O-acetyl-3,5-dideoxy-D-glycero-D-galacto-2-nonulopyranosid)onate(144 mg、185 μmol)を含むMeOH溶液(3 ml)に、sodium methoxide溶液(ca. 5 mol L-1 in MeOH, 100μL)を加え、室温で6時間懸濁した。反応混合物にアンバーライトIR-50(H+)を添加して中和し、濾過後、減圧下で濃縮した。残留物をMeOH(2 mL)に溶解し、0℃の含水NaOH溶液(0.1 mol L-1, 2 mL)に添加し、室温で2日間撹拌した。反応混合物は、減圧下で濃縮した。残留物はBio-Gel P2(溶離剤H2O)で2段階精製し、凍結乾燥後に無色の不定形物である目的の化合物BTP3-Neu5Ac(56 mg , 収率51%)を得た。
【実施例1】
【0033】
(BTP3-Neu5Acの合成の確認)
上記で得られた化合物の構造解析を行った。結果は以下の通りである。
1H-NMR (600MHz, D2O) δ8.02-8.01 (m, 1 H), 7.85-7.82 (m, 2 H), 7.41-7.36 (m, 2 H) , 7.31-7.23 (m, 3 H), 7.20-7.18 (m, 1 H), 3.78 (dd, J = 10.2 Hz, 1 H), 3.75 (ddd, J = 10.2 Hz, 1 H), 3.63-3.58 (m,3 H), 3.45(dd, J = 12.6, 6.0 Hz, 1 H), 3.41 (d, J = 9.0 Hz, 1 H), 2.80 (dd, J = 12.6, 4.8 Hz, 1 H), 1.97 (dd, J = 12.6 Hz, 1 H), 1.86 (s, 3 H)
HR-MS (TOF-MS) Calcd for C24H24BrN2O9S[M-H]-:595.03859; Found: 595.03953.
以上によりBTP3-Neu5Acが合成できていることを確認した。
【実施例2】
【0034】
(アルキル化BTP-Neu5Acの合成)
本実施例では、上記実施例1で合成したBTP3-Neu5Ac前駆体methyl 2-(benzothiazol-2-yl)-4-bromophenyl-(5-acetamido-4,7,8,9-tetra-O-acetyl-3,5-dideoxy-D-glycero-D-galacto-2-nonulopyranosid)onateを使用してアルキル化BTP-Neu5Acの合成を行った。詳細は、以下の通りである。なお、アルキル化BTP-Neu5Acのナトリウム塩を最終産物とした。
【実施例2】
【0035】
(アルキル化BTP-Neu5Acの合成方法)
○pC8-ane-BTP-Neu5Acの合成
methyl 2-(benzothiazol-2-yl)-4-bromophenyl-(5-acetamido-4,7,8,9-tetra-O-acetyl-3,5-dideoxy-D-glycero-D-galacto-2-nonulopyranosid)onate(160 mg, 200 μmol), 1-octyne (59 μl, 400 μmol), CuI (7.6 mg, 40 μmol), PdCl2(Ph3P)2(28 mg, 40 μmol), Et3N (0.2 mL), CH3CN (3 mL) の混合物をアルゴン雰囲気下、80℃で15時間撹拌した。放冷後、反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル: 100 mL、溶媒AcOEt)で精製し、褐色泡状のpC8-yne-BTP-Neu5Ac前駆体 (104 mg, 収率64%) を得た。
得られたpC8-yne-BTP-Neu5Ac前駆体 (81 mg, 100 μmol), 10% Pd/C (10 mg) をMeOH (2 mL) に縣濁し、水素雰囲気下で17時間撹拌した。Pd/Cを濾別して濃縮してpC8-ane-BTP-Neu5Ac前駆体 (87 mg) 得た。得られた前駆体 (60 mg, 73.8 μmol) のMeOH (0.3 mL) 溶液にNaOMe (5 M in MeOH, 30 μL, 150 μmol) を加えて1時間撹拌し、NaOH水溶液 (2.5 M, 295 μL, 738 μmol) を加えてさらに16時間撹拌した。酢酸 (51 μL) を加えて中和後、HPLC(Triart C18, 10 mM NH3/H2O/CH3CN) で精製し、NaOH水溶液で中和して凍結乾燥によりpC8-ane-BTP-Neu5Ac (34.7 mg, 収率71%) を無色不定形物として得た。pC8-ane-BTP-Neu5Ac以外のアルキル化BTP-Neu5Acも同様な方法で合成した。
【実施例2】
【0036】
(アルキル化BTP-Neu5Acの合成方法の確認)
上記で得られた化合物の構造解析を行った。結果は以下の通りである。
○pC8-ane-BTP-Neu5Ac{sodium [2-(benzothiazol-2-yl)-4-(oct-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminate}の確認
1H-NMR (CD3OD, 600 MHz) δ 8.17 (d, J =2.2 Hz, 1 H), 8.02 (d, J = 8.2 Hz, 1 H), 7.99 (d, J = 7.9 Hz, 1 H), 7.71 (d, J= 8.5 Hz, 1 H), 7.50 (ddd, J = 8.1, 7.2, 1.0 Hz, 1 H), 7.40 (ddd, J = 8.0, 7.1,0.9 Hz, 1 H), 7.24 (dd, J = 8.6, 2.3 Hz, 1 H), 3.99-3.95 (m, 2 H), 3.90-3.81(m, 3 H), 3.68 (dd, J = 11.4, 5.7 Hz, 1 H), 3.61 (dd, J = 9.2, 1.7 Hz, 1 H),3.21 (dd, J = 12.3, 4.6 Hz, 1 H), 2.64 (t, J = 7.7 Hz, 2 H), 2.19 (t, J = 11.8Hz, 1 H), 2.03 (s, 3 H), 1.65 (quin, J = 7.3 Hz, 2 H), 1.36-1.28 (m, 10 H),0.88 (t, J = 7.0 Hz, 3 H).
13C-NMR (CD3OD, 150 MHz) δ 175.7, 172.8, 165.9, 153.0, 152.9, 138.7, 137.5, 132.6, 129.5, 127.2, 126.1, 125.1, 123.2, 122.6, 121.8, 104.9, 75.5, 73.3, 70.3, 69.3, 64.6, 54.2, 42.9, 36.3, 33.1, 32.8, 30.7, 30.5, 30.4, 23.8, 22.8, 14.5.
MS (ESI+) m/z 675 [M + Na]+, 653 [M + H]+.
HRMS calcd for C32H41N2Na2O9S[M + Na]+ 675.23281; found 675.23557, calcd for C32H42N2NaO9S[M + H]+ 653.25087; found 653.25310.
【実施例2】
【0037】
○pC6-ane-BTP-Neu5Ac{sodium [2-(benzothiazol-2-yl)-4-(hex-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminate}の確認
1H-NMR (CD3OD, 600 MHz) δ 8.17 (d, J = 2.2 Hz, 1 H), 8.02 (d, J = 8.2Hz, 1 H), 7.99 (d, J = 7.9 Hz, 1 H), 7.71 (d, J = 8.6 Hz, 1 H), 7.50 (ddd, J =8.2, 7.2, 1.1 Hz, 1 H), 7.40 (ddd, J = 8.0, 7.2, 0.9 Hz, 1 H), 7.24 (dd, J =8.6, 2.3 Hz, 1 H), 3.99-3.95 (m, 2 H), 3.90-3.81 (m, 3 H), 3.68 (dd, J = 11.4,5.7 Hz, 1 H), 3.60 (dd, J = 9.1, 1.8 Hz, 1 H), 3.21 (dd, J = 12.3, 4.5 Hz, 1H), 2.65 (t, J = 7.7 Hz, 2 H), 2.19 (t, J = 11.8 Hz, 1 H), 2.03 (s, 3 H), 1.66(quin, J = 7.5 Hz, 2 H), 1.39-1.33 (m, 6 H), 0.90 (t, J = 7.0 Hz, 3 H).
13C-NMR(CD3OD, 150 MHz) δ 175.7, 172.7, 165.9, 153.0, 152.9, 138.7, 137.5, 132.6, 129.5, 127.2, 126.1, 125.1, 123.2, 122.6, 121.7, 104.9, 75.5, 73.3, 70.3, 69.3, 64.7, 54.2, 42.9, 36.3, 33.0, 32.7, 30.1, 23.8, 22.7, 14.5.
MS (ESI+) m/z 647 [M + Na]+, 625 [M +H]+.
HRMS calcd for C30H37N2Na2O9S [M + Na]+ 647.20151; found 647.20113, calcd for C30H38N2NaO9S [M + H]+ 625.21957; found 625.22375.
【実施例2】
【0038】
○pC10-ane-BTP-Neu5Ac{sodium [2-(benzothiazol-2-yl)-4-(dec-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminate}の確認
1H-NMR (CD3OD, 600 MHz) δ 8.17 (d, J = 2.1 Hz, 1 H), 8.02 (d, J = 8.2 Hz, 1 H), 7.99 (d, J = 7.9 Hz, 1 H), 7.71 (d, J = 8.6 Hz, 1 H), 7.50 (ddd, J = 8.1, 7.2, 1.0 Hz, 1 H), 7.40 (ddd, J = 7.9, 7.2, 0.7 Hz, 1 H), 7.24 (dd, J =8.6, 2.2 Hz, 1 H), 3.99-3.95 (m, 2 H), 3.95-3.81 (m, 3 H), 3.68 (dd, J = 11.5, 5.6 Hz, 1 H), 3.61 (dd, J = 9.1, 1.6 Hz, 1 H), 3.21 (dd, J = 12.3, 4.5 Hz, 1H), 2.64 (t, J = 7.7 Hz, 2 H), 2.19 (t, J = 11.8 Hz, 1 H), 2.02 (s, 3 H), 1.65(quin, J = 7.3 Hz, 2 H), 1.37-1.28 (m, 14 H), 0.88 (t, J = 7.0 Hz, 3 H).
13C-NMR (CD3OD, 150 MHz) δ 175.7, 172.7, 165.9, 153.0, 152.8, 138.7, 137.5, 132.6, 129.5, 127.2, 126.1, 125.2, 123.2, 122.6, 121.8, 104.9, 75.5, 73.3, 70.3, 69.3, 64.6, 54.2, 42.9, 36.2, 33.1, 32.7, 30.8, 30.8, 30.7, 30.5, 30.4, 23.8, 22.8, 14.5.
MS (ESI+) m/z 703 [M + Na]+, 681 [M + H]+, 659 [M - Na + 2H]+.
HRMS calcd for C34H45N2Na2O9S [M + Na]+ 703.26411; found 703.26164, calcd for C34H46N2NaO9S [M + H]+ 681.28217; found 681.28029, calcd for C34H47N2O9S [M - Na + 2H]+ 659.30023; found 659.30298.
【実施例2】
【0039】
○pC12-ane-BTP-Neu5Ac{sodium [2-(benzothiazol-2-yl)-4-(dodec-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminate}の確認
1H-NMR (CD3OD, 600 MHz) δ 8.17 (d, J = 2.2 Hz, 1 H), 8.02 (d, J = 8.2Hz, 1 H), 7.99 (d, J = 7.9 Hz, 1 H), 7.71 (d, J = 8.6 Hz, 1 H), 7.50 (ddd, J =8.2, 7.2, 1.1 Hz, 1 H), 7.40 (ddd, J = 8.0, 7.2, 0.9 Hz, 1 H), 7.24 (dd, J =8.6, 2.3 Hz, 1 H), 3.99-3.95 (m, 2 H), 3.90-3.81 (m, 3 H), 3.68 (dd, J = 11.4, 5.6 Hz, 1 H), 3.61 (dd, J = 9.2, 1.7 Hz, 1 H), 3.21 (dd, J = 12.3, 4.5 Hz, 1H), 2.64 (t, J = 7.7 Hz, 2 H), 2.19 (t, J = 11.7 Hz, 1 H), 2.03 (s, 3 H), 1.66(quin, J = 7.4 Hz, 2 H), 1.37-1.24 (m, 18 H), 0.88 (t, J = 7.0 Hz, 3 H).
13C-NMR (CD3OD, 150 MHz) δ 175.7, 172.7, 165.9, 153.0, 152.9, 138.7, 137.5, 132.6, 129.5, 127.2, 126.1, 125.2, 123.3, 122.6, 121.8, 104.9, 75.5, 73.3, 70.3, 69.3, 64.7, 54.2, 42.9, 36.3, 33.1, 32.7, 30.9, 30.9, 30.8, 30.8, 30.7, 30.6, 30.4, 23.8, 22.7, 14.5.
MS (ESI+) m/z 731 [M + Na]+, 709 [M +H]+.
HRMS calcd for C36H49N2Na2O9S [M + Na]+ 731.29541; found 731.29331, calcd for C36H50N2NaO9S [M + H]+ 709.31347; found 709.31282.
【実施例2】
【0040】
○mC6-ane-BTP-Neu5Ac{sodium [2-(benzothiazol-2-yl)-5-(hex-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminate}の確認
1H-NMR (CD3OD, 600 MHz) δ 8.23 (d, J = 8.1 Hz, 1 H), 7.98 (d, J = 8.2Hz, 2 H), 7.70 (d, J = 1.4 Hz, 1 H), 7.98 (d, J = 8.2 Hz, 1 H), 7.49 (ddd, J =8.2, 7.1, 1.1 Hz, 1 H), 7.39 (ddd, J = 8.0, 7.2, 0.9 Hz, 1 H), 6.99 (dd, J =8.1, 1.5 Hz, 1 H), 4.03 (dd, J = 10.0, 1.7 Hz, 1 H), 3.98 (ddd, J = 9.1, 4.8,2.6 Hz, 1 H), 3.89-3.82 (m, 3 H), 3.74 (dd, J = 11.5, 4.8 Hz, 1 H), 3.69 (dd, J= 9.2, 1.8 Hz, 1 H), 3.25 (dd, J = 12.3, 4.3 Hz, 1 H), 2.69-2.61 (m, 2 H), 2.23(t, J = 11.7 Hz, 1 H), 2.04 (s, 3 H), 1.68 (quin, J = 7.5 Hz, 2 H), 1.40-1.33(m, 6 H), 0.91 (t, J = 7.0 Hz, 3 H).
13C-NMR (CD3OD, 150 MHz) δ 175.7, 172.7, 166.0, 154.8, 153.0, 148.7, 137.3, 129.7, 127.2, 125.9, 124.1, 123.1, 122.7, 122.5, 121.4, 104.8, 75.7, 73.2, 70.1, 69.2, 64.4, 54.3, 43.3, 37.2, 33.0, 32.3, 30.4, 23.8, 22.8, 14.6.
MS (ESI+) m/z 647 [M + Na]+, 625 [M +H]+.
HRMS calcd for C30H37N2Na2O9S [M + Na]+ 647.20151; found 647.19936, calcd for C30H38N2NaO9S [M + H]+ 625.21957; found 625.22165.
【実施例2】
【0041】
○mC8-ane-BTP-Neu5Ac{sodium [2-(benzothiazol-2-yl)-5-(oct-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminate}の確認
1H-NMR (CD3OD, 600 MHz) δ 8.23 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.98 (d, J = 8.2Hz, 1 H), 7.70 (s, 1 H), 7.49 (t, J = 7.6 Hz, 1 H), 7.39 (t, J = 7.6 Hz, 1 H),6.99 (d, J = 8.1 Hz, 1 H), 4.03 (d, J = 9.8 Hz, 1 H), 3.98 (ddd, J = 9.0, 4.6,2.6 Hz, 1 H), 3.88-3.82 (m, 3 H), 3.74 (dd, J = 11.4, 4.6 Hz, 1 H), 3.69 (d, J= 9.2 Hz, 1 H), 3.25 (dd, J = 12.3, 4.1 Hz, 1 H), 2.67-2.62 (m, 2 H), 2.23 (t,J = 11.7 Hz, 1 H), 2.04 (s, 3 H), 1.70-1.66 (m, 2 H), 1.36-1.31 (m, 10 H), 0.90(t, J = 7.0 Hz, 3 H).
13C-NMR (CD3OD, 150 MHz) δ 175.7, 172.6, 166.0, 154.8, 153.1, 148.7, 137.3, 129.8, 127.2, 125.9, 124.2, 123.1, 122.8, 122.5, 121.5, 104.7, 75.7, 73.2, 70.1, 69.2, 64.4, 54.3, 43.3, 37.2, 33.2, 32.4, 30.7, 30.7, 30.6, 23.8, 22.7, 14.6.
MS (ESI+) m/z 675 [M + Na]+, 653 [M +H]+.
HRMS calcd for C32H41N2Na2O9S [M + Na]+ 675.23281; found 675.23645, calcd for C32H41N2NaO9S [M + H]+ 653.25087; found 653.24684.
【実施例2】
【0042】
○mC10-ane-BTP-Neu5Ac{sodium [2-(benzothiazol-2-yl)-5-(dec-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminate}の確認
1H-NMR (CD3OD, 600 MHz) δ 8.23 (d, J =8.1 Hz, 1 H), 7.99 (d, J = 8.2 Hz, 1 H), 7.98 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.70 (d, J= 1.3 Hz, 1 H), 7.49 (ddd, J = 8.2, 7.2, 1.1 Hz, 1 H), 7.39 (ddd, J = 8.0, 7.2,0.9 Hz, 1 H), 6.99 (dd, J = 8.1, 1.4 Hz, 1 H), 4.03 (dd, J = 10.0, 1.7 Hz, 1H), 3.98 (ddd, J = 9.1, 4.7, 2.6 Hz, 1 H), 3.89-3.82 (m, 3 H), 3.74 (dd, J =11.4, 4.7 Hz, 1 H), 3.69 (dd, J = 9.1, 1.7 Hz, 1 H), 3.25 (dd, J = 12.3, 4.3Hz, 1 H), 2.68-2.61 (m, 2 H), 2.23 (t, J = 11.8 Hz, 1 H), 2.04 (s, 3 H), 1.68(quin, J = 7.3 Hz, 2 H), 1.36-1.29 (m, 16 H), 0.89 (t, J = 7.0 Hz, 3 H).
13C-NMR (CD3OD, 150 MHz) δ 175.7, 172.7, 166.0, 154.8, 153.0, 148.7, 137.3, 129.8, 127.2, 125.9, 124.2, 123.1, 122.8, 122.5, 121.5, 104.8, 75.7, 73.2, 70.0, 69.2, 64.4, 54.3, 43.3, 37.2, 33.2, 32.4, 30.9, 30.9, 30.8, 30.7, 30.6, 23.8, 22.8, 14.5.
MS (ESI+) m/z 703 [M + Na]+, 681 [M +H]+.
HRMS calcd for C34H45N2Na2O9S [M + Na]+ 703.26411; found 703.26100, calcd for C34H46N2NaO9S [M + H]+ 681.28217; found 681.27849.
【実施例2】
【0043】
○mC12-ane-BTP-Neu5Ac{sodium [2-(benzothiazol-2-yl)-5-(dodec-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminate}の確認
1H-NMR (CD3OD, 600 MHz) δ 8.23 (d, J = 8.1 Hz, 1 H),7.99 (d, J = 8.2 Hz, 1 H), 7.98 (d, J = 7.9 Hz, 1 H), 7.70 (s, 1 H), 7.49 (ddd,J = 8.2, 7.2, 1.0 Hz, 1 H), 7.38 (ddd, J = 8.0, 7.2, 0.9 Hz, 1 H), 6.99 (d, J =8.1 Hz, 1 H), 4.03 (dd, J = 9.9, 1.5 Hz, 1 H), 3.98 (ddd, J = 9.0, 4.6, 2.6 Hz,1 H), 3.89-3.82 (m, 3 H), 3.74 (dd, J = 11.5, 4.7 Hz, 1 H), 3.69 (dd, J = 9.1,1.7 Hz, 1 H), 3.25 (dd, J = 12.3, 4.2 Hz, 1 H), 2.68-2.61 (m, 2 H), 2.23 (t, J= 11.7 Hz, 1 H), 2.04 (s, 3 H), 1.68 (quin, J = 7.1 Hz, 2 H), 1.36-1.28 (m, 18H), 0.89 (t, J = 7.0 Hz, 3 H).
13C-NMR (CD3OD, 150 MHz) δ 175.7, 172.6, 165.9, 154.7, 153.0, 148.7, 137.3, 129.8, 127.2, 125.9, 124.2, 123.1, 122.8, 122.5, 121.5, 104.8, 75.7, 73.2, 70.0, 69.2, 64.4, 54.3, 43.3, 37.2, 33.2, 32.4, 30.9, 30.9, 30.9, 30.7, 30.7, 30.6, 23.8, 22.8, 14.6.
MS (ESI+) m/z 731 [M + Na]+, 709 [M + H]+.
HRMS calcd for C36H49N2Na2O9S [M + Na]+ 731.29541; found 731.29239, calcd for C36H50N2NaO9S [M + H]+ 709.31347; found 709.31074, calcd for C36H51N2O9S [M - Na + 2H]+ 687.33153; found 687.33368.
【実施例3】
【0044】
(アルキニル化BTP-Neu5Acの合成)
本実施例では、上記実施例1で合成したBTP3-Neu5Ac前駆体を使用してアルキニル化BTP-Neu5Acの合成をおこなった。詳細は、以下の通りである。なお、アルキニル化BTP-Neu5Acのナトリウム塩を最終産物とした。
【実施例3】
【0045】
(アルキニル化BTP-Neu5Acの合成方法)
pC8-yne-BTP-Neu5Acの合成
上記pC8-ane-BTP-Neu5Acの合成中間体であるpC8-yne-BTP-Neu5Ac前駆体 (60 mg, 74.2 mmol) のMeOH (0.2 mL) 溶液にNaOMe (5 M in MeOH, 50 μL, 250 μmol) を加えて90分撹拌した後、NaOH水溶液 (2.5 M, 310 μL) を加えて22時間撹拌した。酢酸 (45 μL) を加えて中和後、HPLC(Triart C18, 10 mM NH3/H2O/CH3CN) で精製し、NaOH水溶液で中和して凍結乾燥によりpC8-yne-BTP-Neu5Ac (10.9 mg, 収率23%) を無色不定形物として得た。
pC8-yne-BTP-Neu5Ac以外のアルキニル化BTP-Neu5Acも同様な方法で合成した。
【実施例3】
【0046】
(アルキニル化BTP-Neu5Acの合成方法の確認)
上記で得られた化合物の構造解析を行った。結果は以下の通りである。
pC8-yne-BTP-Neu5Ac{sodium [2-(benzothiazol-2-yl)-4-(oct-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminate}の確認
1H-NMR (CD3OD, 600 MHz) δ 8.29 (d, J = 8.2 Hz, 1 H),8.00 (d, J = 8.2 Hz, 2 H), 7.86 (d, J = 1.4 Hz, 1 H), 7.50 (ddd, J = 8.2, 7.2,1.1 Hz, 1 H), 7.40 (ddd, J = 8.0, 7.2, 0.9 Hz, 1 H), 7.13 (dd, J = 8.2, 1.5 Hz,1 H), 4.01-3.96 (m, 2 H), 3.88-3.84 (m, 3 H), 3.73 (dd, J = 11.5, 4.7 Hz, 1 H), 3.67 (dd, J = 9.1, 1.7 Hz, 1 H), 3.26 (dd, J = 12.2, 4.0 Hz, 1 H), 2.43 (t, J =7.2 Hz, 2 H), 2.22 (t, J = 11.8 Hz, 1 H), 2.04 (s, 3 H), 1.62 (quin, J = 7.4Hz, 2 H), 1.48 (quin, J = 7.4 Hz, 2 H), 1.38-1.35 (m, 4 H), 0.94 (t, J = 7.0Hz, 3 H).
13C-NMR (CD3OD, 150 MHz) δ 175.6, 172.4, 165.0, 154.4, 153.1, 137.5, 129.8, 128.6, 127.3, 126.9, 126.2, 124.8, 124.7, 123.4, 122.6, 105.0, 93.9, 81.2, 75.7, 73.0, 70.1, 69.3, 64.5, 54.2, 43.3, 32.7, 30.0, 29.9, 23.8, 22.7, 20.3, 14.5.
MS (ESI+) m/z 671 [M + Na]+, 649 [M + H]+, 627 [M - Na + 2H]+.
HRMS calcd for C32H37N2Na2O9S [M + Na]+ 671.20151; found 671.20007, calcd for C32H38N2NaO9S [M + H]+ 649.21957; found 649.21832, calcd for C32H39N2O9S [M - Na + 2H]+ 627.23763; found 627.23971.
【実施例3】
【0047】
○pC5-yne-BTP-Neu5Ac{sodium [2-(benzothiazol-2-yl)-4-(pent-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminate}の確認
1H-NMR (CD3OD, 600 MHz) δ 8.37 (d, J = 2.1 Hz, 1 H), 8.03 (d, J = 8.2 Hz, 1 H),8.01 (d, J = 7.9 Hz, 1 H), 7.74 (d, J = 8.7 Hz, 1 H), 7.51 (ddd, J = 8.2, 7.1,1.1 Hz, 1 H), 7.42 (ddd, J = 8.0, 7.2, 0.9 Hz, 1 H), 7.38 (dd, J = 8.7, 2.2 Hz,1 H), 4.03 (d, J = 8.4 Hz, 1 H), 3.93 (ddd, J = 8.9, 5.9, 2.7 Hz, 1 H), 3.87(dd, J = 11.4, 2.4 Hz, 1 H), 3.85-3.83 (m, 2 H), 3.65 (dd, J = 11.4, 5.7 Hz, 1H), 3.58 (dd, J = 9.1, 1.6 Hz, 1 H), 3.24 (dd, J = 12.2, 3.8 Hz, 1 H), 2.41 (t, J = 7.0 Hz, 2 H), 2.22 (t, J = 11.8 Hz, 1 H), 2.04 (s, 3 H), 1.65 (sex, J = 7.2 Hz, 2 H), 1.09 (t, J = 7.3 Hz, 3 H).
MS (ESI+) m/z 629 [M + Na]+, 607 [M + H]+, 585 [M - Na + 2H]+.
HRMS calcd for C29H31N2Na2O9S [M + Na]+ 629.15456; found 629.15532, calcd for C29H32N2NaO9S [M + H]+ 607.17262; found 607.17587, calcd for C29H33N2O9S [M - Na + 2H]+ 585.19068; found 585.19534.
【実施例3】
【0048】
○pC6-yne-BTP-Neu5Ac{sodium [2-(benzothiazol-2-yl)-4-(hex-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminate}の確認
1H-NMR (CD3OD, 600 MHz) δ 8.36 (d, J = 2.1 Hz, 1 H), 8.03 (d, J = 8.2 Hz, 1 H),8.00 (d, J = 7.9 Hz, 1 H), 7.73 (d, J = 8.7 Hz, 1 H), 7.51 (ddd, J = 8.2, 7.2,1.1 Hz, 1 H), 7.41 (ddd, J = 8.0, 7.1, 0.9 Hz, 1 H), 7.38 (dd, J = 8.7, 2.1 Hz,1 H), 4.03 (dd, J = 10.0, 1.7 Hz, 1 H), 3.93 (ddd, J = 8.9, 5.9, 2.7 Hz, 1 H),3.88 (dd, J = 11.5, 2.5 Hz, 1 H), 3.86-3.82 (m, 2 H), 3.67 (dd, J = 11.5, 5.7Hz, 1 H), 3.60 (dd, J = 9.1, 1.7 Hz, 1 H), 3.23 (dd, J = 12.3, 4.3 Hz, 1 H),2.43 (t, J = 7.0 Hz, 2 H), 2.22 (t, J = 11.7 Hz, 1 H), 2.03 (s, 3 H), 1.42-1.58(m, 2 H), 1.55-1.49 (m, 2 H), 0.98 (t, J = 7.3 Hz, 3 H).
13C-NMR (CD3OD, 150 MHz) δ 175.6, 172.5, 164.6, 154.1, 153.0, 137.5, 135.1, 132.9, 127.3, 126.3, 125.4, 123.5, 122.6, 121.5, 120.2, 105.0, 90.7, 80.7, 75.7, 73.3, 70.3, 69.2, 64.7, 54.2, 43.1, 32.1, 23.1, 22.7, 19.8, 14.1.
MS (ESI+) m/z 643 [M + Na]+, 621 [M + H]+, 599 [M - Na + 2H]+.
HRMS calcd for C30H33N2Na2O9S [M + Na]+ 643.17021; found 643.17004, calcdfor C30H34N2NaO9S [M + H]+ 621.18827; found 621.18756, calcd for C30H35N2O9S [M - Na + 2H]+ 599.20633; found 599.20862.
【実施例3】
【0049】
○pC7-yne-BTP-Neu5Ac{sodium [2-(benzothiazol-2-yl)-4-(hept-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminate}の確認
1H-NMR (CD3OD, 600 MHz) δ 8.36 (d, J = 2.1 Hz, 1 H), 8.03 (d, J = 8.1 Hz, 1 H),8.01 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.74 (d, J = 8.8 Hz, 1 H), 7.51 (ddd, J = 8.2, 7.2,1.1 Hz, 1 H), 7.42 (ddd, J = 8.0, 7.2, 0.9 Hz, 1 H), 7.38 (dd, J = 8.7, 2.1 Hz,1 H), 4.03 (d, J = 8.5 Hz, 1 H), 3.93 (ddd, J = 8.8, 5.9, 2.6 Hz, 1 H), 3.88(dd, J = 11.4, 2.3 Hz, 1 H), 3.86-3.82 (m, 2 H), 3.66 (dd, J = 11.5, 5.7 Hz, 1H), 3.59 (dd, J = 9.1, 1.5 Hz, 1 H), 3.24 (dd, J = 12.2, 3.6 Hz, 1 H), 2.93(dd, J = 14.6, 7.3 Hz, 1 H), 2.42 (t, J = 7.0 Hz, 2 H), 2.22 (t, J = 11.6 Hz, 1 H), 2.03 (s, 3 H), 1.62 (quin, J = 7.3 Hz, 2 H), 1.51-1.46 (m, 2 H), 1.40 (sex,J = 7.3 Hz, 2 H), 0.96 (t, J = 7.3 Hz, 3 H).
13C-NMR (CD3OD, 150 MHz) δ 175.6, 164.7, 154.1, 153.0, 137.6, 135.2, 132.9, 127.3, 126.3, 125.3, 123.5, 122.6, 121.5, 120.2, 90.7, 80.7, 75.7, 73.2, 70.3, 69.3, 64.7, 54.2, 43.2, 32.3, 29.7, 23.4, 22.7, 20.0, 14.5.
MS (ESI+) m/z 657 [M + Na]+, 635 [M + H]+, 613 [M - Na + 2H]+.
HRMS calcd for C31H35N2Na2O9S [M + Na]+ 657.18586; found 657.18478, calcd for C31H36N2NaO9S [M + H]+ 635.20392; found 635.20525, calcd for C31H37N2O9S [M - Na + 2H]+ 613.22198; found 613.22339.
【実施例3】
【0050】
○pC9-yne-BTP-Neu5Ac {sodium [2-(benzothiazol-2-yl)-4-(non-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminate} の確認
1H-NMR (CD3OD, 600 MHz) δ 8.36 (d, J = 2.1 Hz, 1 H), 8.03 (d, J = 8.2 Hz, 1 H),8.01 (d, J = 7.9 Hz, 1 H), 7.74 (d, J = 8.7 Hz, 1 H), 7.51 (ddd, J = 8.1, 7.2,1.1 Hz, 1 H), 7.42 (ddd, J = 7.9, 7.2, 0.9 Hz, 1 H), 7.38 (dd, J = 8.7, 2.1 Hz,1 H), 4.03 (d, J = 8.7 Hz, 1 H), 3.93 (ddd, J = 8.7, 5.8, 2.4 Hz, 1 H), 3.88(dd, J = 11.4, 2.4 Hz, 1 H), 3.86-3.82 (m, 2 H), 3.66 (dd, J = 11.4, 5.6 Hz, 1 H), 3.59 (dd, J = 9.2, 1.4 Hz, 1 H), 3.24 (dd, J = 12.1, 3.5 Hz, 1 H), 2.42 (t, J = 7.0 Hz, 2 H), 2.22 (t, J = 11.7 Hz, 1 H), 2.04 (s, 3 H), 1.62 (quin, J = 7.3 Hz, 2 H), 1.52-1.47 (m, 2 H), 1.41-1.32 (m, 6 H), 0.92 (t, J = 6.9 Hz, 3 H).
13C-NMR (CD3OD, 150 MHz) δ 175.6, 164.7, 154.1, 153.0, 137.6, 135.2, 132.9, 127.3, 126.3, 125.3, 123.5, 122.6, 121.5, 120.1, 90.7, 80.7, 75.7, 73.2, 70.3, 69.3, 64.7, 54.2, 43.2, 33.1, 30.1, 30.1, 30.0, 23.8, 22.7, 20.1, 14.5.
MS (ESI+) m/z 685 [M + Na]+, 663 [M + H]+.
HRMS calcd for C33H39N2Na2O9S [M + Na]+ 685.21716; found 685.21536, calcd for C33H40N2NaO9S [M + H]+ 663.23522; found 663.23517.
【実施例3】
【0051】
○pC10-yne-BTP-Neu5Ac{sodium [2-(benzothiazol-2-yl)-4-(dec-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminate}の確認
1H-NMR (CD3OD, 600 MHz) δ 8.36 (d, J = 2.1 Hz, 1 H), 8.03 (d, J = 8.2 Hz, 1 H),8.00 (d, J = 7.9 Hz, 1 H), 7.74 (d, J = 8.7 Hz, 1 H), 7.51 (ddd, J = 8.2, 7.2,1.0 Hz, 1 H), 7.41 (ddd, J = 8.0, 7.1, 0.9 Hz, 1 H), 7.38 (dd, J = 8.7, 2.1 Hz,1 H), 4.03 (d, J = 8.8 Hz, 1 H), 3.93 (ddd, J = 8.8, 5.9, 2.6 Hz, 1 H), 3.88(dd, J = 11.4, 2.4 Hz, 1 H), 3.87-3.82 (m, 2 H), 3.67 (dd, J = 11.5, 5.6 Hz, 1 H), 3.60 (dd, J = 9.1, 1.4 Hz, 1 H), 3.23 (dd, J = 12.2, 3.6 Hz, 1 H), 2.42 (t, J = 7.0 Hz, 2 H), 2.23 (t, J = 11.6 Hz, 1 H), 2.03 (s, 3 H), 1.61 (quin, J = 7.3 Hz, 2 H), 1.52-1.47 (m, 2 H), 1.38-1.28 (m, 8 H), 0.90 (t, J = 7.0 Hz, 3 H).
13C-NMR (CD3OD, 150 MHz) δ 175.6, 164.6, 154.1, 153.0, 137.5, 135.2, 133.0, 127.3, 126.3, 125.4, 123.5, 122.6, 121.5, 120.2, 90.7, 80.7, 75.7, 73.2, 70.3, 69.2, 64.7, 54.1, 43.2, 33.1, 30.5, 30.3, 30.1, 30.0, 23.8, 22.7, 20.1, 14.6.
MS (ESI+) m/z 699 [M + Na]+, 677 [M + H]+, 655 [M - Na + 2H]+.
HRMS calcd for C34H41N2Na2O9S [M + Na]+ 699.23281; found 699.23115, calcd for C34H42N2NaO9S [M + H]+ 677.25087; found 677.24918, calcd for C34H43N2O9S [M - Na + 2H]+ 655.26893; found 655.27298.
【実施例3】
【0052】
○pC11-yne-BTP-Neu5Ac{sodium [2-(benzothiazol-2-yl)-4-(undec-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminate}の確認
1H-NMR (CD3OD, 600 MHz) δ 8.36 (d, J = 2.1 Hz, 1 H), 8.03 (d, J = 8.2 Hz, 1 H),8.00 (d, J = 7.8 Hz, 1 H), 7.74 (d, J = 8.8 Hz, 1 H), 7.51 (ddd, J = 8.2, 7.2,1.1 Hz, 1 H), 7.41 (ddd, J = 8.0, 7.2, 0.9 Hz, 1 H), 7.38 (dd, J = 8.7, 2.2 Hz,1 H), 4.03 (d, J = 8.5 Hz, 1 H), 3.93 (ddd, J = 8.8, 5.9, 2.7 Hz, 1 H), 3.88(dd, J = 11.4, 2.4 Hz, 1 H), 3.86-3.82 (m, 2 H), 3.66 (dd, J = 11.5, 5.6 Hz, 1 H), 3.59 (dd, J = 9.2, 1.6 Hz, 1 H), 3.23 (dd, J = 12.2, 3.7 Hz, 1 H), 2.42 (t, J = 7.0 Hz, 2 H), 2.22 (t, J = 11.7 Hz, 1 H), 2.03 (s, 3 H), 1.61 (quin, J = 7.3 Hz, 2 H), 1.52-1.47 (m, 2 H), 1.38-1.27 (m, 10 H), 0.89 (t, J = 7.0 Hz, 3H).
13C-NMR (CD3OD, 150 MHz) δ 175.6, 164.6, 154.1, 153.1, 137.6, 135.2, 133.0, 127.3, 126.3, 125.4, 123.5, 122.6, 121.5, 120.2, 90.7, 80.7, 75.7, 73.2, 70.3, 69.2, 64.7, 54.1, 43.2, 33.1, 30.8, 30.5, 30.4, 30.1, 30.0, 23.8, 22.7, 20.1, 14.5.
MS (ESI+) m/z 713[M + Na]+, 691 [M + H]+.
HRMS calcd for C35H43N2Na2O9S [M + Na]+ 713.24846; found 713.24739, calcd for C35H44N2NaO9S [M + H]+ 691.26652; found 691.26518.
【実施例3】
【0053】
○pC12-yne-BTP-Neu5Ac{sodium [2-(benzothiazol-2-yl)-4-(dodec-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminate}の確認
1H-NMR (CD3OD, 600 MHz) δ 8.37 (d, J = 2.1 Hz, 1 H), 8.03 (d, J = 8.2 Hz, 1 H),8.00 (d, J = 7.9 Hz, 1 H), 7.74 (d, J = 8.8 Hz, 1 H), 7.51 (ddd, J = 8.2, 7.2,1.1 Hz, 1 H), 7.41 (ddd, J = 8.0, 7.1, 0.9 Hz, 1 H), 7.38 (dd, J = 8.7, 2.2 Hz,1 H), 4.02 (dd, J = 10.0, 1.6 Hz, 1 H), 3.93 (ddd, J = 9.0, 5.7, 2.6 Hz, 1 H),3.88 (dd, J = 11.5, 2.4 Hz, 1 H), 3.86-3.82 (m, 2 H), 3.67 (dd, J = 11.4, 5.7 Hz, 1 H), 3.59 (dd, J = 9.1, 1.7 Hz, 1 H), 3.24 (dd, J = 12.2, 4.2 Hz, 1 H), 2.42 (t, J = 7.0 Hz, 2 H), 2.22 (t, J = 11.7 Hz, 1 H), 2.03 (s, 3 H), 1.61(quin, J = 7.3 Hz, 2 H), 1.52-1.47 (m, 2 H), 1.38-1.28 (m, 12 H), 0.88 (t, J = 7.0 Hz, 1 H).
13C-NMR (CD3OD, 150 MHz) δ 175.6, 172.6, 164.7, 154.1, 153.0, 137.6, 135.1, 133.0, 127.3, 126.3, 125.3, 123.5, 122.6, 121.5, 120.1, 105.1, 90.7, 80.7, 75.6, 73.2, 70.3, 69.3, 64.6, 54.2, 43.2, 33.2, 30.8, 30.8, 30.6, 30.4, 30.1, 30.0, 23.8, 22.7, 20.1, 14.5.
MS (ESI+) m/z 727 [M + Na]+, 705 [M + H]+, 683 [M - Na + 2H]+.
HRMS calcd for C36H45N2Na2O9S [M + Na]+ 727.26411; found 727.26152, calcd for C36H46N2NaO9S [M + H]+ 705.28217; found 705.28000, calcd for C36H47N2O9S [M - Na + 2H]+ 683.30023; found 683.30239.
【実施例3】
【0054】
○mC5-yne-BTP-Neu5Ac{sodium [2-(benzothiazol-2-yl)-5-(pent-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminate}の確認
1H-NMR (CD3OD, 600 MHz) δ 8.29 (d, J = 8.2 Hz, 1 H), 8.00 (d, J = 8.9 Hz, 2 H),7.87 (d, J = 1.4 Hz, 1 H), 7.50 (ddd, J = 8.2, 7.2, 1.1 Hz, 1 H), 7.40 (ddd, J= 8.0, 7.2, 0.9 Hz, 1 H), 7.13 (dd, J = 8.2, 1.5 Hz, 1 H), 4.00 (dd, J = 10.1,1.7 Hz, 1 H), 3.97 (ddd, J = 9.2, 4.6, 2.7 Hz, 1 H), 3.87-3.84 (m, 3 H), 3.73 (dd, J = 11.5, 4.6 Hz, 1 H), 3.66 (dd, J = 9.1, 1.7 Hz, 1 H), 3.27 (dd, J = 12.2, 4.2 Hz, 1 H), 2.42 (t, J = 7.0 Hz, 2 H), 2.23 (t, J = 11.9 Hz, 1 H), 2.04(s, 3 H), 1.65 (sex, J = 7.2 Hz, 2 H), 1.08 (t, J = 7.4 Hz, 3 H).
13C-NMR (CD3OD, 150 MHz) δ 175.6, 165.0, 154.4, 153.1, 137.5, 129.8, 128.6, 127.3, 126.8, 126.2, 124.7, 124.7, 123.4, 122.6, 105.0, 93.7, 81.4, 75.7, 73.0, 70.1, 69.4, 64.4, 54.2, 43.3, 23.4, 22.7, 22.3, 14.1.
MS (ESI+) m/z 629[M + Na]+, 607 [M + H]+.
HRMS calcd for C29H31N2Na2O9S [M + Na]+ 629.15456; found 629.15354, calcdfor C29H32N2NaO9S [M + H]+607.17262; found 607.16791.
【実施例3】
【0055】
○mC6-yne-BTP-Neu5Ac{sodium [2-(benzothiazol-2-yl)-5-(hex-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminate}の確認
1H-NMR (CD3OD, 600 MHz) δ. 8.29 (d, J = 8.2 Hz, 1 H), 8.00 (d, J = 8.2 Hz, 2 H),7.86 (d, J = 1.5 Hz, 1 H), 7.50 (ddd, J = 8.2, 7.2, 1.1 Hz, 1 H), 7.40 (ddd, J= 8.1, 7.1, 1.0 Hz, 1 H), 7.13 (dd, J = 8.2, 1.5 Hz, 1 H), 4.00 (dd, J = 10.1,1.6 Hz, 1 H), 3.98 (ddd, J = 9.2, 4.6, 1.9 Hz, 1 H), 3.96-3.83 (m, 3 H), 3.74 (dd, J = 11.5, 4.7 Hz, 1 H), 3.68 (dd, J = 9.2, 1.6 Hz, 1 H), 3.26 (dd, J = 12.3, 4.3 Hz, 1 H), 2.44 (t, J = 7.1 Hz, 2 H), 2.22 (t, J = 11.7 Hz, 1 H), 2.04 (s, 3 H), 1.61 (quin, J = 7.3 Hz, 2 H), 1.51 (sex, J = 7.4 Hz, 2 H), 0.98 (t, J= 7.3 Hz, 3 H).
13C-NMR (CD3OD, 150 MHz) δ 175.7, 172.5, 165.0, 154.4, 153.1, 137.5, 129.8, 128.6, 127.3, 126.9, 126.2, 124.8, 124.7, 123.4, 122.6, 105.1, 93.8, 81.2, 75.7, 73.0, 70.1, 69.3, 64.4, 54.2, 43.3, 32.1, 23.2, 22.8, 20.0, 14.1.
MS (ESI+) m/z 643 [M + Na]+, 621 [M + H]+.
HRMS calcd for C30H33N2Na2O9S [M + Na]+ 643.17021; found 643.16833, calcd for C30H34N2NaO9S [M + H]+ 621.18827; found 621.18922.
【実施例3】
【0056】
○mC7-yne-BTP-Neu5Ac{sodium [2-(benzothiazol-2-yl)-5-(hept-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminate}の確認
1H-NMR (CD3OD, 600 MHz) δ. 8.29 (d, J = 8.2 Hz, 1 H), 8.00 (d, J = 8.2 Hz, 1 H),8.00 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.86 (d, J = 1.4 Hz, 1 H), 7.50 (ddd, J = 8.2, 7.1,1.1 Hz, 1 H), 7.40 (ddd, J = 8.0, 7.2, 0.9 Hz, 1 H), 7.13 (dd, J = 8.2, 1.4 Hz,1 H), 4.00 (dd, J = 10.0, 1.6 Hz, 1 H), 3.97 (ddd, J = 9.1, 4.6, 2.7 Hz, 1 H), 3.89-3.83 (m, 3 H), 3.74 (dd, J = 11.4, 4.7 Hz, 1 H), 3.68 (dd, J = 9.2, 1.5Hz, 1 H), 3.26 (dd, J = 12.3, 4.3 Hz, 1 H), 2.43 (t, J = 7.2 Hz, 2 H), 2.23 (t, J = 11.7 Hz, 1 H), 2.04 (s, 3 H), 1.63 (quin, J = 7.3 Hz, 2 H), 1.49-1.37 (m, 4H), 0.96 (t, J = 7.3 Hz, 3 H).
13C-NMR (CD3OD, 150 MHz) δ 175.7, 172.4, 165.0, 154.4, 153.1, 137.5, 129.8, 128.6, 127.3, 126.9, 126.2, 124.8, 124.7, 123.4, 122.6, 105.1, 93.9, 81.2, 75.7, 73.0, 70.1, 69.3, 64.4, 54.2, 43.2, 32.4, 29.7, 23.4, 22.8, 20.2, 14.5.
MS (ESI+) m/z 657 [M + Na]+, 635 [M + Na]+.
HRMS calcd for C31H35N2Na2O9S [M + Na]+ 657.18586; found 657.18447, calcd for C31H36N2NaO9S [M + H]+ 635.20392; found 635.20151.
【実施例3】
【0057】
○mC8-yne-BTP-Neu5Ac{sodium [2-(benzothiazol-2-yl)-5-(oct-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminate}の確認
1H-NMR (CD3OD, 600 MHz) δ 8.29 (d, J = 8.2 Hz, 1 H), 8.00 (d, J = 8.2 Hz, 2 H),7.86 (d, J = 1.4 Hz, 1 H), 7.50 (ddd, J = 8.2, 7.2, 1.1 Hz, 1 H), 7.40 (ddd, J= 8.0, 7.2, 0.9 Hz, 1 H), 7.13 (dd, J = 8.2, 1.5 Hz, 1 H), 4.00 (dd, J = 10.3,1.8 Hz, 1 H), 3.97 (ddd, J = 9.2, 4.7, 2.8 Hz, 1 H), 3.88-3.84 (m, 3 H), 3.73(dd, J = 11.5, 4.7 Hz, 1 H), 3.67 (dd, J = 9.1, 1.7 Hz, 1 H), 3.26 (dd, J =12.2, 4.0 Hz, 1 H), 2.43 (t, J = 7.2 Hz, 2 H), 2.22 (t, J = 11.8 Hz, 1 H), 2.04(s, 3 H), 1.62 (quin, J = 7.4 Hz, 2 H), 1.51-1.46 (m, 2 H), 1.39-1.35 (m, 4 H),0.94 (t, J = 7.0 Hz, 3 H).
13C-NMR (CD3OD, 150 MHz) δ 175.6, 172.4, 165.0, 154.4, 153.1, 137.5, 129.8, 128.6, 127.3, 126.9, 126.2, 124.8, 124.7, 123.4, 122.6, 105.0, 93.9, 81.2, 75.7, 73.0, 70.1, 69.3, 64.5, 54.2, 43.3, 32.7, 30.0, 29.9, 23.8, 22.7, 20.3, 14.5.
MS (ESI+) m/z 671 [M + Na]+, 649 [M + H]+.
HRMS calcd for C32H37N2Na2O9S [M + Na]+ 671.20151; found 671.19978, calcd for C32H38N2NaO9S [M + H]+ 649.21957; found 649.21807.
【実施例3】
【0058】
○mC9-yne-BTP-Neu5Ac{sodium [2-(benzothiazol-2-yl)-5-(non-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminate}の確認
1H-NMR (CD3OD, 600 MHz) δ. 8.29 (d, J = 8.2 Hz, 1 H), 8.01-7.99 (m, 2 H), 7.86(d, J = 1.3 Hz, 1 H), 7.50 (ddd, J = 8.2, 7.2, 1.1 Hz, 1 H), 7.40 (ddd, J =8.0, 7.2, 0.9 Hz, 1 H), 7.13 (dd, J = 8.2, 1.4 Hz, 1 H), 4.00 (dd, J = 10.1,1.7 Hz, 1 H), 3.97 (ddd, J = 9.3, 4.7, 2.8 Hz, 1 H), 3.89-3.83 (m, 3 H), 3.74(dd, J = 11.4, 4.6 Hz, 1 H), 3.68 (dd, J = 9.1, 1.6 Hz, 1 H), 3.26 (dd, J =12.3, 4.2 Hz, 1 H), 2.43 (t, J = 7.2 Hz, 2 H), 2.23 (t, J = 11.7 Hz, 1 H), 2.04 (s, 3 H), 1.62 (quin, J = 7.4 Hz, 2 H), 1.50-1.45 (m, 2 H), 1.40-1.32 (m, 6 H),0.92 (t, J = 6.9 Hz, 3 H)
13C-NMR (CD3OD, 150 MHz) δ 175.7, 172.4, 165.0, 154.4, 153.1, 137.5, 129.8, 128.6, 127.3, 126.9, 126.2, 124.8, 124.7, 123.4, 122.6, 93.9, 81.2, 75.7, 73.0, 70.1, 69.3, 64.5, 54.2, 43.2, 33.0, 30.2, 30.1, 30.0, 23.8, 22.8, 20.3, 14.5.
MS (ESI+) m/z 685[M + Na]+, 663 [M + H]+.
HRMS calcd for C33H39N2Na2O9S [M + Na]+ 685.21716; found 685.21270, calcd for C33H40N2NaO9S [M + H]+ 663.23522; found 663.23504.
【実施例3】
【0059】
○mC10-yne-BTP-Neu5Ac{sodium [2-(benzothiazol-2-yl)-5-(dec-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminate}の確認
1H-NMR (CD3OD, 600 MHz) δ 8.28 (d, J = 8.2 Hz, 1 H), 8.00 (d, J = 8.2 Hz, 1 H),7.99 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.86 (d, J = 1.4 Hz, 1 H), 7.50 (ddd, J = 8.2, 7.2,1.1 Hz, 1 H), 7.40 (ddd, J = 8.0, 7.2, 0.9 Hz, 1 H), 7.13 (dd, J = 8.2, 1.4 Hz,1 H), 4.00 (dd, J = 10.1, 1.7 Hz, 1 H), 3.96 (ddd, J = 21.5, 14.6, 12.3 Hz, 1H), 3.88-3.83 (m, 3 H), 3.74 (dd, J = 11.5, 4.7 Hz, 1 H), 3.68 (dd, J = 9.1, 1.6 Hz, 1 H), 3.26 (dd, J = 12.3, 4.3 Hz, 1 H), 2.43 (t, J = 7.2 Hz, 2 H), 2.23 (t, J = 11.7 Hz, 1 H), 2.04 (s, 3 H), 1.62 (quin, J = 7.4 Hz, 2 H), 1.50-1.45(m, 2 H), 1.38-1.30 (m, 8 H), 0.91 (t, J = 7.0 Hz, 3 H).
13C-NMR (CD3OD, 150 MHz) δ 175.7, 172.4, 165.0, 154.4, 153.1, 137.5, 129.8, 128.6, 127.3, 126.9, 126.2, 124.8, 124.7, 123.4, 122.6, 105.1, 93.9, 81.2, 75.7, 73.0, 70.1, 69.3, 64.5, 54.2, 43.2, 33.2, 30.5, 30.4, 30.2, 30.0, 23.8, 22.8, 20.3, 14.6.
MS (ESI+) m/z 699 [M + Na]+, 677 [M + H]+, 655 [M - Na + 2H]+.
HRMS calcd for C34H41N2Na2O9S [M + Na]+ 699.23281; found 699.23119, calcd for C34H42N2NaO9S [M + H]+ 677.25087; found 677.24899, calcd for C34H43N2O9S [ M - Na + 2H]+ 655.26893; found 655.27000.
【実施例3】
【0060】
○mC11-yne-BTP-Neu5Ac{sodium [2-(benzothiazol-2-yl)-5-(undec-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminate}の確認
1H-NMR (CD3OD, 600 MHz) δ 8.29 (d, J = 8.2 Hz, 1 H), 8.00 (d, J = 8.2 Hz, 1 H),8.00 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.86 (d, J = 1.3 Hz, 1 H), 7.50 (ddd, J = 8.2, 7.2,1.1 Hz, 1 H), 7.40 (ddd, J = 8.0, 7.2, 0.9 Hz, 1 H), 7.13 (dd, J = 8.2, 1.5 Hz,1 H), 4.01-3.96 (m, 2 H), 3.89-3.83 (m, 3 H), 3.74 (dd, J = 11.4, 4.7 Hz, 1 H),3.68 (dd, J = 9.1, 1.7 Hz, 1 H), 3.26 (dd, J = 12.3, 4.1 Hz, 1 H), 2.43 (t, J = 7.2 Hz, 2 H), 2.23 (t, J = 11.7 Hz, 1 H), 2.04 (s, 3 H), 1.62 (quin, J = 7.4 Hz, 2 H), 1.50-1.45 (m, 2 H), 1.38-1.29 (m, 10 H), 0.91 (t, J = 7.0 Hz, 3 H).
13C-NMR (CD3OD, 150 MHz) δ 175.7, 172.4, 165.0, 154.4, 153.1, 137.5, 129.8, 128.6, 127.3, 126.9, 126.2, 124.8, 124.8, 123.4, 122.6, 105.0, 93.9, 81.2, 75.7, 73.0, 70.1, 69.3, 64.5, 54.2, 43.3, 33.2, 30.8, 30.6, 30.4, 30.2, 30.0, 23.9, 22.8, 20.3, 14.6.
MS (ESI+) m/z 713[M + Na]+, 691 [M + H]+, 669 [M - Na + 2H]+.
HRMS calcd for C35H43N2Na2O9S [M + Na]+ 713.24846; found 713.24776, calcd for C35H44N2NaO9S [M + H]+ 691.26652; found 691.26366, calcd for C35H45N2O9S [ M - Na + 2H]+ 669.28458; found 669.28695.
【実施例3】
【0061】
○mC12-yne-BTP-Neu5Ac{sodium [2-(benzothiazol-2-yl)-5-(dodec-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminate}の確認
1H-NMR (CD3OD, 600 MHz) δ 8.28 (d, J = 8.2 Hz, 1 H),8.00 (d, J = 8.2 Hz, 1 H), 8.00 (d, J = 8.1 Hz, 1 H), 7.86 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 7.50 (ddd, J = 8.2, 7.2, 1.1 Hz, 1 H), 7.40 (ddd, J = 8.0, 7.1, 1.0 Hz, 1H), 7.13 (dd, J = 8.2, 1.5 Hz, 1 H), 4.01-3.96 (m, 2 H), 3.89-3.83 (m, 3 H),3.74 (dd, J = 11.5, 4.7 Hz, 1 H), 3.68 (dd, J = 9.1, 1.7 Hz, 1 H), 3.26 (dd, J= 12.3, 4.3 Hz, 1 H), 2.43 (t, J = 7.2 Hz, 2 H), 2.23 (t, J = 11.7 Hz, 1 H),2.04 (s, 3 H), 1.62 (quin, J = 7.4 Hz, 2 H), 1.47 (quin, J = 7.3 Hz, 2 H),1.37-1.26 (m, 12 H), 0.90 (t, J = 7.1 Hz, 3 H).
13C-NMR (CD3OD, 150 MHz) δ 175.7, 172.5, 165.0, 154.4, 153.1, 137.5, 129.8, 128.6, 127.3, 126.9, 126.2, 124.8, 124.7, 123.4, 122.6, 105.1, 93.9, 81.2, 75.7, 73.0, 70.1, 69.3, 64.5, 54.2, 43.2, 33.2, 30.8, 30.8, 30.6, 30.4, 30.2, 30.0, 23.8, 22.8, 20.3, 14.6.
MS (ESI+) m/z 727 [M + Na]+, 705 [M + H]+.
HRMS calcd for C36H45N2Na2O9S [M + Na]+ 727.26411; found 727.26553, calcd for C36H46N2NaO9S [M + H]+ 705.28217; found 705.28342.
【実施例4】
【0062】
(アルケニル化BTP-Neu5Acの合成)
本実施例では、上記実施例1で合成したBTP3-Neu5Acの前駆体を使用してアルケニル化BTP-Neu5Acの合成を行った。詳細は、以下の通りである。なお、アルケニル化BTP-Neu5Acのナトリウム塩を最終産物とした。
【実施例4】
【0063】
(アルケニル化BTP-Neu5Acの合成方法)
pC8-ene-BTP-Neu5Acの合成
methyl 2-(benzothiazol-2-yl)-4-bromophenyl-(5-acetamido-4,7,8,9-tetra-O-acetyl-3,5-dideoxy-D-glycero-D-galacto-2-nonulopyranosid)onate(156 mg, 200 μmol),trans-1-octen-1-ylboronic acid pinacol ester (108 μl, 400 μmol), K3PO4 (127 mg, 600 μmol), Pd (Ph3P)4 (23 mg, 20 μmol),dioxane (3 mL) }の混合物をアルゴン雰囲気下、80 ℃で20時間撹拌した。放冷後、反応液を AcOEt で希釈して有機層を水(2回)、飽和食塩水で順次洗浄して、Na2SO4で乾燥、ろ過の後、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル: 50 mL、溶媒AcOEt)で精製し褐色泡状のpC8-ene-BTP-Neu5Ac前駆体 (169 mg, 収率100%) を得た。
得られたpC8-ene-BTP-Neu5Ac前駆体 (81 mg, 100 μmol) の MeOH (0.5 mL) 溶液にNaOMe (5 M in MeOH, 80 μL, 40 μmol) を加えて 40 分撹拌し、NaOH水溶液 (2.5 M,400 μL, 1 mmol) を加えてさらに15時間撹拌した。酢酸(60 μL) を加えて中和後、HPLC(Triart C18, 10 mM NH3/H2O/CH3CN) で精製し、NaOH水溶液で中和して凍結乾燥によりpC8-ene-BTP-Neu5Ac(15.2 mg, 収率23%) を無色不定形物として得た。
mC8-ene-BTP-Neu5Acも同様な方法で合成した。
【実施例4】
【0064】
(アルケニル化BTP-Neu5Acの合成の確認)
pC8-ene-BTP-Neu5Ac{sodium [2-(benzothiazol-2-yl)-4-(oct-1-en-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminate}の確認
1H-NMR(CD3OD, 600 MHz) δ 8.35 (d, J = 2.2 Hz, 1 H), 8.03 (d, J = 8.2 Hz, 1 H), 8.00 (d, J = 7.9 Hz, 1 H), 7.73 (d, J = 8.8 Hz, 1 H), 7.51 (ddd, J = 8.2, 7.2, 1.1 Hz, 1 H),7.43-7.40 (m, 2 H), 6.42 (d, J = 15.8 Hz, 1 H), 6.32-6.27 (m, 1 H), 3.99 (dd, J= 10.0, 1.6 Hz, 1 H), 3.96 (ddd, J = 9.0, 5.7, 2.6 Hz, 1 H), 3.88 (dd, J =11.4, 2.5 Hz, 1 H), 3.86-3.81 (m, 2 H), 3.67 (dd, J = 11.4, 5.7 Hz, 1 H), 3.59(dd, J = 9.1, 1.8 Hz, 1 H), 3.23 (dd, J = 12.3, 4.2 Hz, 1 H), 2.26-2.19 (m, 3H), 2.03 (s, 3 H), 1.50 (quin, J = 7.3 Hz, 2 H), 1.41-1.33 (m, 6 H), 0.92 (t, J= 7.0 Hz, 3 H).
13C-NMR(CD3OD, 150 MHz) δ 175.6, 172.6, 165.7, 153.7, 153.0, 137.5, 134.4, 132.0, 130.0, 129.9, 127.3, 127.2, 126.2, 125.3, 123.3, 122.6, 121.9, 105.0, 75.6, 73.3, 70.3, 69.3, 64.7, 54.2, 43.1, 34.2, 33.0, 30.7, 30.1, 23.8, 22.7, 14.6.
MS(ESI+) m/z 673 [M + Na]+, 651 [M + H]+.
HRMS calcd for C32H39N2Na2O9S [M + Na]+ 673.21716; found 673.21913, calcd for C32H40N2NaO9S [M + H]+ 651.23522; found 651.23476.
【実施例4】
【0065】
mC8-ene-BTP-Neu5Ac{sodium [2-(benzothiazol-2-yl)-5-(oct-1-en-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminate}の確認
1H-NMR(CD3OD, 600 MHz) δ 8.27 (d, J = 8.2 Hz, 1 H), 7.99 (d, J = 9.0 Hz, 2 H), 7.87 (d, J = 1.5Hz, 1 H), 7.49 (ddd, J = 8.2, 7.1, 1.1 Hz, 1 H), 7.39 (ddd, J = 8.0, 7.1, 0.9Hz, 1 H), 7.12 (dd, J = 8.2, 1.5 Hz, 1 H), 6.53 (dt, J = 15.7, 6.9 Hz, 1 H),6.40 (d, J = 15.8 Hz, 1 H), 4.06 (dd, J = 10.1, 1.8 Hz, 1 H), 3.99 (ddd, J =9.1, 4.7, 2.6 Hz, 1 H), 3.89-3.85 (m, 3 H), 3.73 (dd, J = 11.5, 4.8 Hz, 1 H),3.69 (dd, J = 9.1, 1.8 Hz, 1 H), 3.28 (dd, J = 12.3, 4.2 Hz, 1 H), 3.70-2.23(m, 3 H), 2.05 (s, 3 H), 1.52 (quin, J = 7.5 Hz, 2 H), 1.41-1.34 (m, 6 H), 0.92(t, J = 7.0 Hz, 3 H).
13C-NMR(CD3OD, 150 MHz) δ 175.7, 172.6, 165.6, 155.0, 153.1, 143.0, 137.4, 135.0, 130.4, 130.0, 127.2, 126.0, 123.5, 123.1, 122.6, 121.9, 118.1, 104.8, 75.7, 73.1, 70.1, 69.3, 64.4, 54.3, 43.4, 34.5, 33.0, 30.5, 30.3, 23.8, 22.7, 14.6.
MS(ESI+) m/z 673 [M + Na]+, 651 [M + H]+.
HRMS calcd for C32H39N2Na2O9S [M + Na]+ 673.21716; found 673.22056, calcd for C32H40N2NaO9S [M + H]+ 651.23522; found 651.23560.
【実施例5】
【0066】
(本発明の化合物の蛍光強度の確認)
本実施例では、本発明の化合物(化合物のナトリウム塩)の蛍光強度を、従来の蛍光物質であるBTP3-Neu5Acの蛍光強度と比較した。詳細は、以下の通りである。
【実施例5】
【0067】
(蛍光強度の比較方法)
本発明の化合物(20 μM)とArthrobactor Ureafaciens sialidase (AUNA) 1 mU/mlをリン酸等張緩衝液(PBS)100 μl中で、37℃、30分間反応させた。次に、マイクロプレートリーダーで蛍光強度(Ex/Em= 372/526 nm)を測定した。3重測定の平均値を採用してBTP3-Neu5Acの蛍光強度を1としたときの本発明の化合物の蛍光強度を算出した。
【実施例5】
【0068】
(蛍光強度の比較結果)
本発明の化合物の蛍光強度を下記表1に示す。
【実施例5】
【0069】
【表1】
JP2016141652A_000005t.gif
【実施例5】
【0070】
上記表1から明らかなように、本発明の化合物は、従来の蛍光物質であるBTP3-Neu5Acと比較して、蛍光強度が強いことを確認した。特に、本発明の化合物であるmC5-yne-BTP-Neu5Ac、mC6-yne-BTP-Neu5Ac、mC7-yne-BTP-Neu5Ac、mC8-yne-BTP-Neu5Ac、mC9-yne-BTP-Neu5Ac、mC10-yne-BTP-Neu5Ac、mC11-yne-BTP-Neu5Ac及びmC12-yne-BTP-Neu5Acの蛍光強度はBTP3-Neu5Acの蛍光強度と比較して、8.58倍以上強いことを確認した。
【実施例6】
【0071】
(本発明の化合物の局所染色性の確認)
本実施例では、本発明の化合物(化合物のナトリウム塩)の局所染色性を、従来の蛍光物質であるBTP3-Neu5Acの局所染色性と比較した。詳細は、以下の通りである。
【実施例6】
【0072】
(局所染色性の比較方法)
イヌ腎由来MDCK細胞にインフルエンザA型ウイルス(A/duck/Hong Kong/313/4/1978H5N3)をMOI0.001で感染させた。本発明の化合物を下記の条件で反応させ、蛍光顕微鏡により紫外線照射下で観察した。
【実施例6】
【0073】
(反応条件1)
○感染12時間後の細胞に、10 μMの下記の本発明の化合物を37℃で5分間反応させた。
mC5-yne-BTP-Neu5Ac、mC6-yne-BTP-Neu5Ac、mC7-yne-BTP-Neu5Ac、mC8-yne-BTP-Neu5Ac、mC9-yne-BTP-Neu5Ac、mC10-yne-BTP-Neu5Ac、mC11-yne-BTP-Neu5Ac、mC12-yne-BTP-Neu5Ac、pC8-ene-BTP-Neu5Ac、mC8-ene-BTP-Neu5Ac、Fluoro-BTP-Neu5Ac、BTP3-MOM-Ac-Neu5Ac、BTP3-MOM-Neu5Ac
(反応条件2)
○感染12時間後の細胞に、100 μM の下記の本発明の化合物を37℃で10分間反応させた。
mC6-ane-BTP-Neu5Ac、mC8-ane-BTP-Neu5Ac、mC10-ane-BTP-Neu5Ac、mC12-ane-BTP-Neu5Ac、pC6-ane-BTP-Neu5Ac、pC10-ane-BTP-Neu5Ac、pC12-ane-BTP-Neu5Ac、pC5-yne-BTP-Neu5Ac、pC6-yne-BTP-Neu5Ac、pC7-yne-BTP-Neu5Ac、pC8-yne-BTP-Neu5Ac、pC9-yne-BTP-Neu5Ac、pC10-yne-BTP-Neu5Ac、pC11-yne-BTP-Neu5Ac、pC12-yne-BTP-Neu5Ac、mBTP3-Neu5Ac、BTP3-Neu5Ac
(反応条件3)
○感染17時間後の細胞に、100 μM の下記の本発明の化合物を37℃で10分間反応させた。
pC8-ane-BTP-Neu5Ac
【実施例6】
【0074】
局所染色性の評価方法としては、蛍光の広がり具合から判定した。詳しくは、図7に記載を指標として判断した。
【実施例6】
【0075】
(局所染色性の比較結果)
本発明の化合物の局所染色性を下記表2に示す。
【実施例6】
【0076】
【表2】
JP2016141652A_000006t.gif
【実施例6】
【0077】
上記表2から明らかなように、本発明の化合物は、従来の蛍光物質であるBTP3-Neu5Acと比較して、局所染色性が優れていることを確認した。特に、本発明の化合物であるmC9-yne-BTP-Neu5Ac、mC10-yne-BTP-Neu5Ac、mC11-yne-BTP-Neu5Ac、mC12-yne-BTP-Neu5Ac、mC10-ane-BTP-Neu5Ac、mC12-ane-BTP-Neu5Ac、pC12-ane-BTP-Neu5Ac、pC9-yne-BTP-Neu5Ac、pC10-yne-BTP-Neu5Ac、pC11-yne-BTP-Neu5Ac、pC12-yne-BTP-Neu5Ac、pC8-ene-BTP-Neu5Ac及びmC8-ene-BTP-Neu5Acの局所染色性は、BTP3-Neu5Acの局所染色性と比較して、非常に優れていることを確認した。
さらに、本発明の化合物と反応させた感染後12時間又は17時間後の感染細胞はBTP3-Neu5Acと反応させた感染細胞と比較して、局所染色性だけでなく、強い蛍光を確認した。これは、本発明の化合物はBTP3-Neu5Acと比較して、感染細胞内移行性が高まり、該細胞内のシアリターゼが蛍光染色されたことによる。すなわち、本発明の化合物はBTP3-Neu5Acと比較して、細胞内移行性(特に、生細胞内移行性)及び低拡散性(弱拡散性)が高いことを確認した。
【実施例7】
【0078】
(本発明の化合物によるパラインフルエンザウイルスの蛍光染色の確認)
本実施例では、本発明の化合物(化合物のナトリウム塩)がパラインフルエンザウイルスを蛍光染色できるかどうかを確認した。詳細は、以下の通りである。
【実施例7】
【0079】
(パラインフルエンザウイルスの蛍光染色の方法)
パラインフルエンザウイルスであるセンダイウイルス、ニューキャッスル病ウイルス、ヒトパラインフルエンザウイルス(血清1型)をアカゲザル腎臓LLC-MK2細胞に37℃、30分間感染させた。おたふく風邪ウイルスは、アフリカミドリザル腎臓Vero細胞に37℃、30分間感染させた。細胞は無血清培地で37℃、24時間培養した。感染細胞の培養上清を除き、20または50 μM pC8-ane-BTP-Neu5Ac含有無血清培地で37℃、5~15分間反応させた。10または25 μM BTP3-Neu5Acを同条件で反応させた蛍光染色像と比較した。紫外線照射下、蛍光顕微鏡100倍率で感染細胞を観察した。
より詳しくは、感染24時間後の細胞において、センダイウイルスは無血清培地(pH 4.5に調製)中10 μM BTP3-Neu5Acまたは20 μMpC8-ane-BTP-Neu5Acで37℃、5分間、ニューキャッスル病ウイルスは無血清培地(pH 7.4)中10 μM BTP3-Neu5Acまたは20 μMpC8-ane-BTP-Neu5Acで37℃、5分間、おたふく風邪ウイルスは無血清培地(pH 7.4)中10 μ M BTP3-Neu5Acまたは20 μM pC8-ane-BTP-Neu5Acで37℃、15分間、ヒトパラインフルエンザウイルス(血清1型)は無血清培地(pH 4.5に調製)中25 μM BTP3-Neu5Acまたは50 μM pC8-ane-BTP-Neu5Acで37℃、5分間、反応させた。次に、紫外線照射下、蛍光顕微鏡100倍率で感染細胞を観察した。
【実施例7】
【0080】
(パラインフルエンザウイルスの蛍光染色の結果)
蛍光観察結果を図8に示す。図8の結果より、アルキル化BTP-Neu5AcであるpC8-ane-BTP-Neu5Acは、センダイウイルス、ニューキャッスル病ウイルス、ヒトパラインフルエンザウイルス(血清1型)及びおたふく風邪ウイルスのシアリダーゼ活性においても感受性があり、感染細胞を蛍光染色できることを確認した。さらに、pC8-ane-BTP-Neu5AcはBTP3-Neu5Acと比較して、優れた局所蛍光染色性であることも確認した。
以上により、本発明の化合物は、パラインフルエンザウイルスを蛍光染色できる。
【実施例8】
【0081】
(本発明の化合物によるオセルタミビル耐性化インフルエンザウイルスの蛍光染色の確認)
本実施例では、本発明の化合物(化合物のナトリウム塩)がオセルタミビル耐性化インフルエンザウイルスを蛍光染色できるかどうかを確認した。詳細は、以下の通りである。
【実施例8】
【0082】
(オセルタミビル耐性化インフルエンザウイルスの蛍光染色の方法)
PBS中のオセルタミビル耐性株A/Shizuoka/738/2008(H1N1) (NAにオセルタミビル耐性化を与えるH274Yのアミノ酸置換がある)、オセルタミビル有効株A/Shizuoka/838/2009(H1N1)(両ウイルス株とも赤血球秒集活性23で使用)を、100 nMオセルタミビル活性体(医薬品はプロドラッグのため、シアリダーゼ阻害作用を示すカルボン酸型を使用)存在下、20 μMアルキン化BTP-Neu5Acである mC7-yne-BTP-Neu5Acで37℃、30分間反応させた。最後に、紫外線照射下(365nm)、蛍光を確認した。
【実施例8】
【0083】
(オセルタミビル耐性化インフルエンザウイルスの蛍光染色の結果)
アルキン化誘導体であるmC7-yne-BTP-Neu5Acは、オセルタミビル耐性化インフルエンザA型ウイルスのシアリダーゼ活性をオセルタミビル活性体存在下で蛍光化できることを確認した。
これにより、本発明の化合物は、オセルタミビル耐性化インフルエンザウイルスを蛍光検出することができる。
【実施例9】
【0084】
(本発明の化合物による脳組織の蛍光染色の確認)
本実施例では、本発明の化合物(化合物のナトリウム塩)が脳組織を蛍光染色できるかどうか(特に各組織の境界線を認識できるかどうか)を確認した。詳細は、以下の通りである。
【実施例9】
【0085】
(脳組織の蛍光染色方法)
ラット(Wistar、♂、10 週齢)から脳急性切片(400 μm 厚)を作製した。切片を
BTP3-Neu5Ac または本発明の化合物(mC11-yne-BTP-Neu5Ac)を含む人工脳脊髄液中で60 分間(27℃)反応させた。未反応の基質を洗浄して取り除いた後、蛍光顕微鏡により紫外線照射下で観察した。
【実施例9】
【0086】
(脳組織の蛍光染色結果)
脳組織の蛍光染色結果を図9に示す。図9の結果から明らかなように、mC11-yne-BTPの染色画像はBTP3-Neu5Ac の染色画像と比較して、線条体と白質領域との境界線がはっきりと認識できた。
以上より、本発明の化合物はBTP3-Neu5Acとは異なり、脳組織の染色のコントラストを改善できた。
【実施例10】
【0087】
(本発明の化合物による癌細胞及び正常細胞の蛍光染色の確認)
本実施例では、本発明の化合物(化合物のナトリウム塩)が癌細胞及び正常細胞を蛍光染色できるかどうかを確認した。詳細は、以下の通りである。
【実施例10】
【0088】
(癌細胞及び正常細胞の蛍光染色方法)
癌細胞としてヒト結腸腺癌細胞(HT-29)およびヒト大腸がん細胞(HCT116)、また、正常細胞としてヒト線維芽細胞(WI-38)を培養し、200 μM BTP3-Neu5Ac または200 μM 本発明の化合物(mC11-yne-BTP-Neu5Ac)を含む無血清培地中で60 分間(27℃)インキュベートした。未反応の基質を洗浄して取り除いた後、蛍光顕微鏡により紫外線照射下で観察した。
【実施例10】
【0089】
(癌細胞及び正常細胞の蛍光染色結果)
癌細胞の蛍光染色結果及び正常細胞の蛍光染色結果を、それぞれ、図10及び図11に示す。mC11-yne-BTP-Neu5Acの染色画像は、BTP3-Neu5Ac の染色像と比較して、細胞の輪郭をはっきりと認識できた。また、mC11-yne-BTP-Neu5Acの染色画像において、正常細胞(WI-38)の染色画像と比較して、大腸癌細胞(HT-29 やHCT116)では強い蛍光を観察できた。
以上より、本発明の化合物はBTP3-Neu5Acとは異なり、細胞(特に、癌細胞)を染色することができた。さらに、本発明の化合物は、癌の検出にも有用であることを確認した。
【実施例10】
【0090】
(総論)
上記すべての実施例の結果より、本発明の化合物又は塩において、蛍光強度及び局所染色性が特に優れた化合物は、炭素数9~12のアルキル基、アルキニル基又はアルケニル基BTP-Neu5Acであることを確認している(参照:表1、2)。すなわち、本発明の化合物として、特に好ましいのは、以下である。
(1)mC12-yne-BTP-Neu5Ac
[2-(benzothiazol-2-yl)-5-(dodec-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminic acid
[2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(ドデカ-1-イン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(2)mC11-yne-BTP-Neu5Ac
[2-(benzothiazol-2-yl)-5-(undec-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminic acid
[2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(ウンデカ-1-イン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(3)mC10-yne-BTP-Neu5Ac
[2-(benzothiazol-2-yl)-5-(dec-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminic acid
[2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(デカ-1-イン-1-イル)フェニル]- α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(4)mC9-yne-BTP-Neu5Ac
[2-(benzothiazol-2-yl)-5-(non-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminic acid
[2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(ノナ-1-イン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(5)pC10-yne-BTP-Neu5Ac
[2-(benzothiazol-2-yl)-4-(dec-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminic acid
[2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-4-(デカ-1-イン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(6)pC9-yne-BTP-Neu5Ac
[2-(benzothiazol-2-yl)-4-(non-1-yn-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminic acid
[2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-4-(ノナ-1-イン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(7)pC9-ene-BTP-Neu5Ac
[2-(benzothiazol-2-yl)-4-(non-1-en-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminic acid
[2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-4-(ノナ-1-エン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(8)pC10-ene-BTP-Neu5Ac
[2-(benzothiazol-2-yl)-4-(dec-1-en-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminic acid
[2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-4-(デカ-1-エン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(9)mC9-ene-BTP-Neu5Ac
[2-(benzothiazol-2-yl)-5-(non-1-en-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminic acid
[2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(ノナ-1-エン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
(10)mC10-ene-BTP-Neu5Ac
[2-(benzothiazol-2-yl)-5-(dec-1-en-1-yl)phenyl]-α-D-N-acetylneuraminic acid
[2-(ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(デカ-1-エン-1-イル)フェニル]-α-D-N-アセチルノイラミン酸、その塩、それらの溶媒和物、又は、それらの水和物
【実施例10】
【0091】
本発明の化合物又は塩は、従来の蛍光物質であるBTP3-Neu5Acと比較して、下記の効果を有する。
(1)蛍光強度
(2)局所染色性
(3)細胞内移行性
(4)低拡散性(弱拡散性)
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明では、従来の蛍光物質であるBTP3-Neu5Acと比較して、蛍光強度が強くかつ局所染色性が優れた新たな蛍光物質を提供することができる。
図面
【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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