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明細書 :コンテンツ配信システム、ネットワーク装置、及びその作動方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2016-157200 (P2016-157200A)
公開日 平成28年9月1日(2016.9.1)
発明の名称または考案の名称 コンテンツ配信システム、ネットワーク装置、及びその作動方法
国際特許分類 G06F  13/00        (2006.01)
H04N  21/2385      (2011.01)
FI G06F 13/00 540A
H04N 21/2385
請求項の数または発明の数 11
出願形態 OL
全頁数 22
出願番号 特願2015-033303 (P2015-033303)
出願日 平成27年2月23日(2015.2.23)
発明者または考案者 【氏名】津田 俊隆
【氏名】佐藤 拓朗
【氏名】亀山 渉
【氏名】甲藤 二郎
出願人 【識別番号】899000068
【氏名又は名称】学校法人早稲田大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100073184、【弁理士】、【氏名又は名称】柳田 征史
【識別番号】100090468、【弁理士】、【氏名又は名称】佐久間 剛
審査請求 未請求
テーマコード 5B084
5C164
Fターム 5B084AA02
5B084AA12
5B084AB07
5B084AB19
5B084AB31
5B084BB11
5B084CC04
5B084CC14
5B084DA21
5B084DB01
5B084DC02
5C164SB22P
5C164SB29S
5C164SB41S
5C164TA08S
5C164TA14S
5C164YA21
要約 【課題】コンテンツ配信システムにおいて、特にユーザ端末に対してコンテンツ配信を行うネットワークの末端部分において、コンテンツ配信を効率的に実施する。
【解決手段】通信部51は、複数の通信チャンネルを通じて複数のユーザ端末装置14と通信する。要求受付部52は、ユーザ端末装置14から送信されたコンテンツ取得要求を受信する。コンテンツ配信部55は、ユーザ端末装置14にコンテンツデータを送信する。重複検出部56は、第1の通信チャンネルを通じて第1のユーザ端末装置からコンテンツ取得要求を受信した後、同じコンテンツ取得要求を、第2の通信チャンネルを通じて第2のユーザ端末装置から受信しことを検出する。チャンネル移動部57は、第2のユーザ端末装置14が使用する通信チャンネルを、第1の通信チャンネルに移動させる。
【選択図】図3
特許請求の範囲 【請求項1】
取得を希望するコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を送信する要求送信部と、コンテンツデータを受信する受信部とを有するユーザ端末装置と、
前記ユーザ端末装置から前記コンテンツ取得要求を受信し、前記コンテンツデータを前記ユーザ端末装置に送信するネットワーク装置とを備え、
前記ネットワーク装置が、
複数の通信チャンネルを通じて複数のユーザ端末装置と通信する通信部と、
前記通信部を介してユーザ端末装置から送信されたコンテンツ取得要求を受信する要求受付部と、
前記コンテンツ取得要求によって指定されたコンテンツデータを、当該コンテンツ取得要求を送信したユーザ端末装置に前記通信部を介して送信するコンテンツ配信部と、
前記要求受付部が、第1の通信チャンネルを通じて第1のユーザ端末装置からコンテンツ取得要求を受信した後、前記第1のユーザ端末装置とは異なる第2のユーザ端末装置から、前記第1のユーザ端末装置から受信したコンテンツ出得要求が指定するコンテンツデータと同じコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を、前記第1の通信チャンネルとは異なる第2の通信チャンネルを通じて受信しことを検出する検出部と、
前記検出部が同じコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を受信したことを検出すると、前記第2のユーザ端末装置が使用する通信チャンネルを第2の通信チャンネルから第1の通信チャンネルに移動させるチャンネル移動部とを有することを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項2】
前記検出部は、前記要求受付部が前記第1のユーザ端末装置からコンテンツ取得要求を受信した後、前記第1のユーザ端末装置へのコンテンツデータの配信が開始されるまでの間に、前記第2のユーザ端末装置から、前記第1のユーザ端末装置から受信したコンテンツ出得要求が指定するコンテンツデータと同じコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を受信しことを検出する請求項1に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項3】
前記通信部は、無線通信によりユーザ端末装置と通信する請求項1又は2に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項4】
前記コンテンツデータが連続して順次に転送される一連の分割データを含み、前記要求送信部は、前記コンテンツデータにおける分割データを指定したコンテンツ取得要求を前記ネットワーク装置に送信する請求項3に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項5】
前記要求送信部は、前記通信部との通信に用いられる通信チャンネルを監視し、取得を希望する分割データを指定したコンテンツ取得要求が他のユーザ端末装置から送信されたときは、当該コンテンツ取得要求の送信を抑止する請求項4に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項6】
前記ネットワーク装置が、複数の中継点の間を移動する移動体に搭載されており、
前記複数の中継点のうちの少なくとも一部に設置された中継点設置装置と、該中継点設置装置に前記コンテンツデータを配備させるスケジューリング装置とを更に備え、
前記中継点設置装置が、前記コンテンツデータを取得しストレージ装置に記憶するコンテンツ取得部と、前記コンテンツ取得部が取得したコンテンツデータを前記ストレージ装置から読み出して前記移動体搭載装置に送信するコンテンツ転送部とを有し、
前記スケジューリング装置が、前記移動体の移動スケジュールに関するスケジュール情報を記憶するスケジュール情報記憶部を参照し、前記要求受付部がコンテンツ取得要求をした時点の移動体の位置よりも先の1以上の中継点を割り出し、該割り出した中継点に設置された中継点設置装置に、コンテンツ取得指示を送信するコンテンツ取得指示部を有し、
前記ネットワーク装置が、前記中継点設置装置から送信されたコンテンツデータを記憶するコンテンツ蓄積部を更に有し、
前記コンテンツ転送部は、移動体が中継点に到達したときに、前記コンテンツ取得部が取得したコンテンツデータを前記移動体搭載装置に送信し、前記コンテンツ配信部は、前記コンテンツ蓄積部からコンテンツデータを読み出してユーザ端末装置に送信する請求項1から5何れか1項に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項7】
前記通信部は、パッシブオプティカルネットワークによりユーザ端末装置と通信する請求項1又は2に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項8】
前記第1のユーザ端末装置と前記第2のユーザ端末装置とが、ネットワーク装置側からユーザ端末装置に向かう方向の通信チャンネルを共有する請求項7に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項9】
前記ネットワーク装置が、コンテンツ指向ネットワークの末端ノードを構成する請求項1から8何れか1項に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項10】
複数の通信チャンネルを通じて複数のユーザ端末装置と通信する通信部と、
ユーザ端末装置から送信された、取得を希望するコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を、前記通信部を介して受信する要求受付部と、
前記コンテンツ取得要求によって指定されたコンテンツデータを、当該コンテンツ取得要求を送信したユーザ端末装置に前記通信部を介して送信するコンテンツ配信部と、
前記要求受付部が、第1の通信チャンネルを通じて第1のユーザ端末装置からコンテンツ取得要求を受信した後、前記第1のユーザ端末装置とは異なる第2のユーザ端末装置から、前記第1のユーザ端末装置から受信したコンテンツ出得要求が指定するコンテンツデータと同じコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を、前記第1の通信チャンネルとは異なる第2の通信チャンネルを通じて受信しことを検出する検出部と、
前記検出部が同じコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を受信したことを検出すると、前記第2のユーザ端末装置が使用する通信チャンネルを第2の通信チャンネルから第1の通信チャンネルに移動させるチャンネル移動部とを備えたことを特徴とするネットワーク装置。
【請求項11】
複数の通信チャンネルを通じて複数のユーザ端末装置と通信するネットワーク装置の作動方法であって、
前記ネットワーク装置が、ユーザ端末装置から送信された、取得を希望するコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を、第1の通信チャンネルを通じて受信するステップと、
前記ネットワーク装置が、前記第1のユーザ端末装置とは異なる第2のユーザ端末装置から、前記第1のユーザ端末装置から受信したコンテンツ出得要求が指定するコンテンツデータと同じコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を、前記第1の通信チャンネルとは異なる第2の通信チャンネルを通じて受信するステップと、
前記ネットワーク装置が、前記第2のユーザ端末装置が使用する通信チャンネルを第2の通信チャンネルから第1の通信チャンネルに移動させるステップと、
前記ネットワーク装置が、前記コンテンツ取得要求によって指定されたコンテンツデータを、前記第1の通信チャンネルを通じて、前記第1のユーザ端末及び前記第2のユーザ端末装置に送信するステップと有することを特徴とするネットワーク装置の作動方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ配信システムに関し、更に詳しくは、複数のユーザにコンテンツ配信を行うコンテンツ配信システムに関する。また、本発明は、コンテンツ配信システムに用いられるネットワーク装置及びその作動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザからの要求に応じてコンテンツデータを配信するコンテンツ配信システムが知られている。コンテンツ配信システムの一形態として、ビデオ・オン・デマンド(VOD)システムが知られている(例えば特許文献1を参照)。VODシステムは、例えばテレビや映画などの映像と音声とを含むビデオデータ(コンテンツデータ)をユーザ端末からの要求に応じて配信する。一般に、VODシステムは、ビデオデータを大量に格納する大容量蓄積装置と、ユーザからの要求に応じてビデオデータを検索し、ユーザに提供する配信サーバとを含む。
【0003】
また、列車等の移動体において、コンテンツを提供するサービスを実施することが考えられている。列車におけるコンテンツ配信が特許文献2に記載されている。特許文献2では、列車内に配備された配信サーバがユーザに対してコンテンツ配信を行う。列車内の配信サーバがコンテンツを保有していない場合は、列車が次の停車駅に到着する前に、列車の停車駅に設置された配信サーバにコンテンツデータを配備しておき、列車の停車中に、停車駅の配信サーバから列車内の配信サーバにコンテンツデータを転送する。この場合、列車内において、あらかじめ用意されたコンテンツ以外のコンテンツをユーザに提供することができる。
【先行技術文献】
【0004】

【特許文献1】特開2004-146869号公報
【特許文献2】特開2003-150681号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
コンテンツ配信では、通常、扱われるデータのサイズが大きいため、効率的にコンテンツ配信を行うことが重要である。特許文献1に記載のVODシステムでは、あるユーザと別のユーザとが同じコンテンツを視聴するときは、ビデオデータを複数のユーザ端末に同報配信することが記載されている。同報配信を行うことで、コンテンツ配信の効率を向上できる。特許文献1では、同報配信するユーザ数が増えるほど、配信サーバ及び配信に用いられるネットワークの負荷を軽減できる。
【0006】
しかしながら、ネットワークの末端部分(ユーザ端末に近い側)では、各ユーザ端末は個別の通信チャンネルを通じてネットワークに接続している。あるユーザと別のユーザとに同報転送されたビデオデータは、ネットワークの共通部分では1つのデータとして送信されるものの、末端部分では、個別に転送されることになる。このため、中央サーバとして働く配信サーバの負荷及びネットワークの共通部分の負荷は軽減できたとしても、ネットワークの末端部分において、複数のユーザに対してコンテンツ配信を行っている部分の負荷は軽減できない。
【0007】
例えば、特許文献2において、列車内の配信サーバと複数のユーザ端末とが無線通信を行うとき、配信サーバと各ユーザ端末とは、個別の無線通信チャンネルを通じて通信を行う。各ユーザにコンテンツデータを配信する際には、コンテンツデータが同一であったとしても、個別の無線通信チャンネルを通じて配信サーバから各ユーザ端末にコンテンツデータを送信する必要がある。特許文献1に記載されるのは、単に配信サーバから同報配信を行うことでしかないため、ネットワークの末端部分において、コンテンツ配信の効率を上げることはできない。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑み、特にユーザ端末に対してコンテンツ配信を行うネットワークの末端部分において、コンテンツ配信を効率的に実施できるコンテンツ配信システムを提供することを目的とする。また、本発明は、そのようなコンテンツ配信システムに用いられるネットワーク装置及びその作動方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は、取得を希望するコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を送信する要求送信部と、コンテンツデータを受信する受信部とを有するユーザ端末装置と、前記ユーザ端末装置から前記コンテンツ取得要求を受信し、前記コンテンツデータを前記ユーザ端末装置に送信するネットワーク装置とを備え、前記ネットワーク装置が、複数の通信チャンネルを通じて複数のユーザ端末装置と通信する通信部と、前記通信部を介してユーザ端末装置から送信されたコンテンツ取得要求を受信する要求受付部と、前記コンテンツ取得要求によって指定されたコンテンツデータを、当該コンテンツ取得要求を送信したユーザ端末装置に前記通信部を介して送信するコンテンツ配信部と、前記要求受付部が、第1の通信チャンネルを通じて第1のユーザ端末装置からコンテンツ取得要求を受信した後、前記第1のユーザ端末装置とは異なる第2のユーザ端末装置から、前記第1のユーザ端末装置から受信したコンテンツ出得要求が指定するコンテンツデータと同じコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を、前記第1の通信チャンネルとは異なる第2の通信チャンネルを通じて受信しことを検出する検出部と、前記検出部が同じコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を受信したことを検出すると、前記第2のユーザ端末装置が使用する通信チャンネルを第2の通信チャンネルから第1の通信チャンネルに移動させるチャンネル移動部とを有することを特徴とするコンテンツ配信システムを提供する。
【0010】
本発明のコンテンツ配信システムでは、前記検出部は、前記要求受付部が前記第1のユーザ端末装置からコンテンツ取得要求を受信した後、前記第1のユーザ端末装置へのコンテンツデータの配信が開始されるまでの間に、前記第2のユーザ端末装置から、前記第1のユーザ端末装置から受信したコンテンツ出得要求が指定するコンテンツデータと同じコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を受信しことを検出することが好ましい。
【0011】
本発明のコンテンツ配信システムでは、前記通信部は、無線通信によりユーザ端末装置と通信してもよい。
【0012】
本発明のコンテンツ配信システムでは、前記コンテンツデータが連続して順次に転送される一連の分割データを含んでいてもよい。その場合、前記要求送信部は、前記コンテンツデータにおける分割データを指定したコンテンツ取得要求を前記ネットワーク装置に送信してもよい。
【0013】
上記において、前記要求送信部は、前記通信部との通信に用いられる通信チャンネルを監視し、取得を希望する分割データを指定したコンテンツ取得要求が他のユーザ端末装置から送信されたときは、当該コンテンツ取得要求の送信を抑止することが好ましい。
【0014】
本発明のコンテンツ配信システムでは、前記ネットワーク装置が、複数の中継点の間を移動する移動体に搭載されていてもよい。コンテンツ配信システムは、前記複数の中継点のうちの少なくとも一部に設置された中継点設置装置と、該中継点設置装置に前記コンテンツデータを配備させるスケジューリング装置とを更に備えていてもよい。前記中継点設置装置は、前記コンテンツデータを取得しストレージ装置に記憶するコンテンツ取得部と、前記コンテンツ取得部が取得したコンテンツデータを前記ストレージ装置から読み出して前記移動体搭載装置に送信するコンテンツ転送部とを有する構成とすることができる。前記スケジューリング装置は、前記移動体の移動スケジュールに関するスケジュール情報を記憶するスケジュール情報記憶部を参照し、前記要求受付部がコンテンツ取得要求をした時点の移動体の位置よりも先の1以上の中継点を割り出し、該割り出した中継点に設置された中継点設置装置に、コンテンツ取得指示を送信するコンテンツ取得指示部を有する構成とすることができる。前記ネットワーク装置は、前記中継点設置装置から送信されたコンテンツデータを記憶するコンテンツ蓄積部を更に有していてもよく、前記コンテンツ転送部は、移動体が中継点に到達したときに、前記コンテンツ取得部が取得したコンテンツデータを前記移動体搭載装置に送信し、前記コンテンツ配信部は、前記コンテンツ蓄積部からコンテンツデータを読み出してユーザ端末装置に送信してもよい。
【0015】
本発明のコンテンツ配信システムでは、前記通信部は、パッシブオプティカルネットワークによりユーザ端末装置と通信する構成を採用することもできる。その場合、前記第1のユーザ端末装置と前記第2のユーザ端末装置とが、ネットワーク装置側からユーザ端末装置に向かう方向の通信チャンネルを共有すればよい。
【0016】
本発明のコンテンツ配信システムでは、前記ネットワーク装置は、コンテンツ指向ネットワークの末端ノードを構成してもよい。
【0017】
本発明は、また、複数の通信チャンネルを通じて複数のユーザ端末装置と通信する通信部と、ユーザ端末装置から送信された、取得を希望するコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を、前記通信部を介して受信する要求受付部と、前記コンテンツ取得要求によって指定されたコンテンツデータを、当該コンテンツ取得要求を送信したユーザ端末装置に前記通信部を介して送信するコンテンツ配信部と、前記要求受付部が、第1の通信チャンネルを通じて第1のユーザ端末装置からコンテンツ取得要求を受信した後、前記第1のユーザ端末装置とは異なる第2のユーザ端末装置から、前記第1のユーザ端末装置から受信したコンテンツ出得要求が指定するコンテンツデータと同じコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を、前記第1の通信チャンネルとは異なる第2の通信チャンネルを通じて受信しことを検出する検出部と、前記検出部が同じコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を受信したことを検出すると、前記第2のユーザ端末装置が使用する通信チャンネルを第2の通信チャンネルから第1の通信チャンネルに移動させるチャンネル移動部とを備えたことを特徴とするネットワーク装置を提供する。
【0018】
さらに、本発明は、複数の通信チャンネルを通じて複数のユーザ端末装置と通信するネットワーク装置の作動方法であって、前記ネットワーク装置が、ユーザ端末装置から送信された、取得を希望するコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を、第1の通信チャンネルを通じて受信するステップと、前記ネットワーク装置が、前記第1のユーザ端末装置とは異なる第2のユーザ端末装置から、前記第1のユーザ端末装置から受信したコンテンツ出得要求が指定するコンテンツデータと同じコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を、前記第1の通信チャンネルとは異なる第2の通信チャンネルを通じて受信するステップと、前記ネットワーク装置が、前記第2のユーザ端末装置が使用する通信チャンネルを第2の通信チャンネルから第1の通信チャンネルに移動させるステップと、前記ネットワーク装置が、前記コンテンツ取得要求によって指定されたコンテンツデータを、前記第1の通信チャンネルを通じて、前記第1のユーザ端末及び前記第2のユーザ端末装置に送信するステップと有することを特徴とするネットワーク装置の作動方法を提供する。
【発明の効果】
【0019】
本発明のコンテンツ配信システム、ネットワーク装置、及びその作動方法は、第1のユーザ端末装置とは異なる第2のユーザ端末装置から、第1のユーザ端末装置が送信したコンテンツ出得要求が指定するコンテンツデータと同じコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求が送信されたとき、第2のユーザ端末装置が使用する通信チャンネルを、第1のユーザ端末装置が使用する通信チャンネルに移動させる。このようにすることで、ネットワークの末端部分において、複数のユーザ端末装置に1つの通信チャンネルを通じてコンテンツを配信することができ、コンテンツ配信の効率を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態に係るコンテンツ配信システムを示すブロック図。
【図2】ユーザ端末装置を示すブロック図。
【図3】移動体搭載装置を示すブロック図。
【図4】スケジューラを示すブロック図。
【図5】中継点設置装置を示すブロック図。
【図6】ネットワーク中継装置を示すブロック図。
【図7】コンテンツデータを示すブロック図。
【図8】動作手順を示すフローチャート。
【図9】ユーザ端末装置と移動体搭載装置との間の通信を示すブロック図。
【図10】コンテンツ配信の動作例を示すシーケンス図。
【図11】比較例におけるコンテンツ配信の動作例を示すシーケンス図。
【図12】変形例におけるネットワーク装置とユーザ端末装置との接続を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るコンテンツ配信システムを示すブロック図である。コンテンツ配信システム10は、ネットワーク中継装置12と、コンテンツサーバ13と、移動体搭載装置15と、中継点設置装置16と、スケジューラ17とを備える。移動体搭載装置15は、複数の中継点の間を移動する移動体、例えば列車やバス、航空機などの車両(車体)に搭載される。中継点設置装置16は、移動体の経路に沿った複数の中継点のうちの少なくとも一部に設置される。以下では、主に移動体として鉄道の列車を考え、中継点として列車の停車駅を考える。

【0022】
本実施形態に係るコンテンツ配信システムでは、2つのネットワークが用いられる。すなわち、IP(Internet Protocol)ネットワークなどの第1のネットワークと、要求に応答して要求されたコンテンツのコンテンツデータを返送する第2のネットワークとが用いられる。第2のネットワークは、コンテンツ指向ネットワークである。本実施形態では、複数のネットワーク中継装置12により構成されるCCN11を第2のネットワークとして用いる。移動体搭載装置15及び中継点設置装置16とスケジューラ17とは、第1のネットワーク18を介して通信を行う。中継点設置装置16は、CCN11にコンテンツを要求し、CCN11からコンテンツを取得する。移動体搭載装置15は、ネットワーク装置であり、CCN11の末端ノードを構成する。

【0023】
コンテンツ配信システムの動作の概略を説明する。移動体搭載装置15は、列車に乗車しているユーザが使用するユーザ端末装置14にコンテンツ配信を行う。移動体搭載装置15は、ユーザが、自身が保有していないコンテンツデータを要求すると、第1のネットワーク18を介して、スケジューラ17にコンテンツデータの取得を依頼する。スケジューラ17は、コンテンツデータ取得の依頼を受けると、移動体搭載装置15が搭載された列車の移動スケジュールに基づいてコンテンツデータの受け渡しが可能な1以上の停車駅を割り出し、割り出した停車駅に設置された中継点設置装置16に、第1のネットワーク18を介してコンテンツデータの取得を指示する。中継点設置装置16は、指示に従ってCCN11からコンテンツデータを取得し、列車が駅に到達したときに、取得したコンテンツデータを移動体搭載装置15に送信する。移動体搭載装置15は、中継点設置装置16から受信したコンテンツデータをユーザ端末装置14に配信する。

【0024】
なお、ネットワーク中継装置12、コンテンツサーバ13、ユーザ端末装置14、移動体搭載装置15、中継点設置装置16、及びスケジューラ17の機能は、プロセッサが所定の機能を提供するプログラムにしたがって動作することで実現可能である。あるいは、それらの機能のうちの少なくとも一部がLSIなどの半導体装置によって実現されていてもよい。

【0025】
図2は、ユーザ端末装置14を示すブロック図である。ユーザ端末装置14は、要求送信部41とコンテンツ受信部42とを有する。ユーザ端末装置14は、移動体搭載装置15が搭載された列車に乗車しているユーザが使用する端末装置である。ユーザ端末装置14には、例えば携帯電話機やタブレット端末装置などが用いられる。ユーザ端末装置14は、列車に備え付けの装置であってもよい。

【0026】
要求送信部41は、移動体搭載装置15にコンテンツ取得要求を送信する。コンテンツ取得要求は、取得を希望するコンテンツデータを指定する情報を含む。ユーザは、例えば映画、音楽、電子書籍などのコンテンツの配信を要求する。コンテンツの種類は特に限定されず、ユーザがその他のコンテンツの配信を要求してもよい。コンテンツ受信部42は、移動体搭載装置15からコンテンツデータを受信する。受信されたコンテンツデータは、図示しない再生部より再生される。

【0027】
図3は、移動体搭載装置15を示すブロック図である。移動体搭載装置15は、通信部51、要求受付部52、取得依頼部53、コンテンツ蓄積部54、コンテンツ配信部55、重複検出部56、及びチャンネル移動部57を有する。通信部51は、ユーザ端末装置14と通信する。通信部51は、複数の通信チャンネルを通じて、複数のユーザ端末装置14と通信することができる。通信部51は、例えば時分割多重(TDM:Time Division Multiplexing)、波長分割多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)、又は符号分割多重(CDM: Code Division Multiplexing)などにより、複数のユーザとの間で通信を行う。要求受付部52は、通信部51を介してユーザ端末装置14から送信されたコンテンツ取得要求を受信する。

【0028】
ここで、通信チャンネルは、論理的な通信チャンネル又は物理的な通信チャンネルの2つの概念を含むものである。あるユーザがある論理的な通信チャンネルを使用する場合に、物理的な通信チャンネルは通信の間に変更になることがある。例えばユーザがある通信チャンネル(論理的な通信チャンネル)iを用いて通信を行う場合、通信チャンネルiの周波数などは時間経過とともに変化することがある。周波数などが変更になった場合でも、ユーザが使用する通信チャンネルは通信チャンネルiで変わらない。本明細書においては、通信チャンネルは、主に論理的な通信チャンネルを指す。

【0029】
ユーザ端末装置14は、例えば空いている通信チャンネルのうちの1つを選択し、その通信チャンネルを通じて通信部51との間で通信を行う。例えば、第1のユーザ端末装置14は、第1の通信チャンネルを通じて通信部51との間で通信を行い、第2のユーザ端末装置14は、第2の通信チャンネルを通じて通信部51との間で通信を行う。

【0030】
コンテンツ蓄積部54は、中継点設置装置16から送信されたコンテンツデータを記憶する。移動体搭載装置15と中継点設置装置16との間の通信には、例えばミリ波通信手段などの高速な近距離通信手段を用いることができる。コンテンツ蓄積部54には、事前に、中継点設置装置16から送信されたものとは異なるコンテンツデータが格納されていてもよい。コンテンツ配信部55は、コンテンツ取得要求によって指定されたコンテンツデータをコンテンツ蓄積部54から読み出し、コンテンツ取得要求を送信したユーザ端末装置14に通信部51を介して送信する。コンテンツ配信部55は、例えばストリーミング配信でコンテンツデータをユーザ端末装置14に送信する。ユーザ端末装置14と移動体搭載装置15との間の通信には、例えばWiFiなどの無線通信手段を用いることができる。移動体搭載装置15は、ユーザ端末装置14との間の通信と、中継点設置装置16との間の通信とを同時に実施可能である。

【0031】
取得依頼部53は、ユーザが要求したコンテンツのコンテンツデータがコンテンツ蓄積部54に記憶されていないとき、コンテンツ取得要求を第1のネットワーク18を介してスケジューラ17に送信する。取得依頼部53は、どの駅でコンテンツデータのどの部分を受け取るのかを示す配信スケジュールを、第1のネットワークを介してスケジューラ17から受信する。第1のネットワーク18は、例えば携帯電話網や同軸漏洩ケーブルを含む。第1のネットワーク18は、移動体システム専用ネットワークを含んでいてもよい。コンテンツ配信部55は、コンテンツデータがコンテンツ蓄積部54に記憶されるまでの間、第1のネットワーク18を通じてコンテンツサーバ13からコンテンツデータを取得し、ユーザに対するコンテンツの配信を開始してもよい。

【0032】
重複検出部56は、同じコンテンツデータを指定したコンテンツ取得要求を送信した別のユーザが存在するか否かを判断する。言い換えれば、要求受付部52が受信したコンテンツ取得要求が指定するコンテンツデータを先行して要求したユーザが存在するか否かを判断する。重複検出部56は、第1のユーザ端末装置14からコンテンツ取得要求を受信した後に、そのコンテンツ取得要求が指定するコンテンツデーを指定する別のコンテンツ取得要求を、第2のユーザ端末装置14から受信したことを検出する。各ユーザ端末装置14は、個別の通信チャンネルを通じてコンテンツ取得要求を送信する。ここでは、第1のユーザ端末装置14は第1の通信チャンネルを通じてコンテンツ取得要求を送信し、第2のユーザ端末装置14は第2の通信チャンネルを通じてコンテンツ取得要求を送信したとする。

【0033】
チャンネル移動部57は、重複検出部56が、同じコンテンツデータを指定したコンテンツ取得要求を送信した別のユーザが存在すると判断したときは、後からコンテンツ取得要求を送信したユーザのユーザ端末装置14が使用する通信チャンネルを、先にコンテンツ取得要求を送信したユーザのユーザ端末装置14が使用する通信チャンネルに移動させる。チャンネル移動部57は、例えば第2のユーザ端末装置14が使用する通信チャンネルを、コンテンツ取得要求の送信時に使用していた第2の通信チャンネルから、第1のユーザ端末装置14が使用している第1の通信チャンネルに移動させる。

【0034】
通信チャンネルを移動させるユーザ端末装置14は逆でもよい。つまり、先にコンテンツ取得要求を送信していたユーザのユーザ端末装置14が使用する通信チャンネルを、後からコンテンツ取得要求を送信したユーザのユーザ端末装置14が使用する通信チャンネルに移動させてもよい。また、通信チャンネルの移動の結果として双方のユーザ端末装置14が使用する通信チャンネルが同じ通信チャンネルになればよく、双方のユーザ端末装置14を、第3の通信チャンネルに移動させることも可能である。

【0035】
重複検出部56は、要求受付部52が第1のユーザ端末装置14からコンテンツ取得要求を受信した後、第1のユーザ端末装置へのコンテンツデータの配信が開始されるまでの間に、第2のユーザ端末装置14から、第1のユーザ端末装置から受信したコンテンツ出得要求が指定するコンテンツデータと同じコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を受信しこと検出することが好ましい。また、チャンネル移動部57は、コンテンツ配信部55が第1のユーザ端末装置14へのコンテンツ配信を開始する前に、第2のユーザ端末装置14の通信チャンネルを移動させることが好ましい。

【0036】
図4は、スケジューラ17を示すブロック図である。スケジューラ(スケジューリング装置)17は、要求受信部71、コンテンツ取得指示部72、及びスケジュール情報記憶部73を有する。要求受信部71は、移動体搭載装置15から送信されたコンテンツ取得要求を受信する。移動体搭載装置15から送信されたコンテンツ取得要求には、コンテンツの識別情報の他に、ユーザが乗車している列車番号などの列車識別情報や列車の現在位置情報も含まれている。

【0037】
スケジュール情報記憶部73は、列車の移動スケジュールを管理する情報を記憶する。スケジュール情報記憶部73は、例えば列車ごとに、停車駅、到着時刻、出発時刻などの情報を記憶する。コンテンツ取得指示部72は、スケジュール情報記憶部73を参照し、移動体搭載装置15にコンテンツデータを受け渡すことが可能な1以上の停車駅を割り出す。コンテンツ取得指示部72は、例えばコンテンツデータの取得要求を送信した時点の列車の位置よりも先にある停車駅を、コンテンツデータの受け渡しが可能な停車駅として割り出す。コンテンツ取得指示部72は、割り出した停車駅に設置された中継点設置装置16に、第1のネットワーク18を介してコンテンツ取得の指示を送信する。コンテンツ取得指示部72は、例えば複数の中継点設置装置16にコンテンツ取得の指示を送信する。このとき、コンテンツ取得指示部72は、複数の中継点設置装置のそれぞれに、各中継点から次の中継点までの間の移動時間に対応したコンテンツ部分の取得を指示する。

【0038】
図5は、中継点設置装置16を示すブロック図である。中継点設置装置16は、指示受信部61、コンテンツ取得部62、及びコンテンツ転送部63を有する。指示受信部61は、スケジューラ17から送信されたコンテンツ取得の指示を受信する。コンテンツ取得部62は、指示受信部61がコンテンツ取得の指示を受信すると、CCN11にコンテンツ取得要求(インタレスト)を送信する。コンテンツ取得部62は、取得するコンテンツの部分が指示されているときは、コンテンツのその部分をCCN11に対して要求する。コンテンツ取得部62は、インタレストに対する応答としてコンテンツデータを受信し、受信したコンテンツデータを図示しないストレージ装置に記憶する。コンテンツ転送部63は、列車が中継点設置装置16が設置された駅に到達したとき、ストレージ装置からコンテンツ取得部62が取得したコンテンツデータを読み出し移動体搭載装置15に送信する。

【0039】
図6は、ネットワーク中継装置12を示すブロック図である。ネットワーク中継装置12は、通信部21、要求受信部22、コンテンツ記憶部23、及びデータ送信部24を有する。通信部21は、コンテンツサーバ13(図1を参照)、他のネットワーク中継装置12、及び中継点設置装置16のうちの少なくとも1つと通信する。コンテンツ記憶部23は、コンテンツデータを記憶する。コンテンツ記憶部23に記憶されるコンテンツデータは、コンテンツ名で識別される。

【0040】
要求受信部22は、中継点設置装置16から送信されたコンテンツ要求を通信部21を通じて受信する。データ送信部24は、要求受信部22がコンテンツ要求を受信すると、要求されたコンテンツのコンテンツデータがコンテンツ記憶部23に格納されているか否かを判断する。データ送信部24は、格納されていると判断したとき、コンテンツデータをコンテンツ記憶部23から読み出し、通信部21を通じてコンテンツの要求元へ向けて送信する。

【0041】
要求転送部25は、要求されたコンテンツのコンテンツデータがコンテンツ記憶部23に格納されていないとき、要求受信部22が受信した要求を他のネットワーク中継装置12に転送する。その際、要求転送部25は、コンテンツ名をエントリとして持つルーティングテーブル(FIB:Forwarding Information Base)を参照して、該当するコンテンツデータを保持するネットワーク中継装置12又はコンテンツサーバ13側に要求を転送する。FIBは、各ネットワーク中継装置12がカバーするコンテンツ名をプレフィックス広告するnaming-basedルーティングプロトコルにより作成される。

【0042】
本実施形態では、スケジューラ17は、コンテンツ取得要求を受信すると、スケジュール情報記憶部73を参照して、要求を受信した時点の列車の位置よりも先の1以上の停車駅を割り出し、割り出した停車駅に第1のネットワークを介してコンテンツ取得を指示する。停車駅の中継点設置装置16は、指示に従って、CCN11からコンテンツデータを取得する。スケジューラ17を用い、列車が停車駅に到達する前に中継点設置装置16にコンテンツ取得指示を送信することで、停車駅に事前にコンテンツデータを準備しておくことができる。移動体搭載装置15と中継点設置装置16との間の通信に高速な通信手段を用いれば、停車駅において大量のデータを移動体搭載装置15に転送することができる。このため、例えばストリーミング配信で映画などを視聴する場合、ユーザは、停車駅にてコンテンツデータが移動体搭載装置15に転送された後は、高品位なコンテンツを視聴することが可能である。

【0043】
図7は、コンテンツデータを示すブロック図である。コンテンツデータは、例えば連続して順次に転送される一連の分割データを含む。図7では、コンテンツAはn(nは2以上の整数)個の分割データ(セグメント)に分割されている。ユーザ端末装置14は、分割データの単位でコンテンツ取得要求を送信する。例えば、初めにコンテンツAのセグメント1を指定するコンテンツ取得要求を送信し、次いで、セグメント2を指定するコンテンツ取得要求を送信する。以後、コンテンツAの再生の進行に合わせて、以降のセグメントを指定するコンテンツ取得要求を順次に送信する。

【0044】
続いて、動作手順について説明する。図8は、動作手順を示すフローチャートである。移動体搭載装置15の要求受付部52(図3を参照)は、通信部51を介して、ユーザ端末装置14から送信されたコンテンツ取得要求を受信する(ステップA1)。ユーザは、移動体搭載装置15が提供するリストの中から所望のコンテンツを選択してもよいし、任意にコンテンツデータを指定してもよい。

【0045】
重複検出部56は、ステップA1で受信されたコンテンツ取得要求と同じコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を既に受け取っているか否かを判断する(ステップA2)。重複検出部56は、例えばCCNにおいてコンテンツ取得要求の転送時に作成されるPIT(Pending Information Table)を参照して、同じコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を他のユーザ端末装置14から受信しているか否かを判断してもよい。

【0046】
ステップA2で同じコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を既に受け取っていると判断されると、チャンネル移動部57は、後からコンテンツ取得要求を送信したユーザ端末装置14が使用する通信チャンネルを、先にコンテンツ取得要求を送信していたユーザ端末装置14が使用する通信チャンネルに移動させる(ステップA3)。通信チャンネルの移動は、チャンネル移動部57から通信部51を介してユーザ端末装置14に、通信チャンネルを変更させる旨の制御信号を送信することで実現できる。

【0047】
通信チャンネルの移動後、コンテンツ配信部55は、コンテンツ取得要求の送信元のユーザ端末装置14にコンテンツデータを配信する(ステップA4)。コンテンツ配信部55は、コンテンツ蓄積部54にコンテンツ取得要求で指定されたコンテンツデータが存在すれば、コンテンツ蓄積部54からコンテンツデータを読み出し、読み出したコンテンツデータを通信部51を介してユーザ端末装置14に送信する。送信されたコンテンツデータは、同じ通信チャンネルを使用する複数のユーザ端末装置14で受信可能である。コンテンツ蓄積部54にコンテンツ取得要求で指定されたコンテンツデータが存在しないときは、下記の手順で中継点設置装置16からコンテンツデータを取得する。

【0048】
移動体搭載装置15は、自装置のコンテンツ蓄積部54に記憶されていないコンテンツデータが要求されたときは、第1のネットワーク18(図1を参照)を介して、コンテンツ取得要求をスケジューラ17に送信する。スケジューラ17は、移動体搭載装置15からコンテンツ取得要求を受信すると、移動体のスケジュール情報に基づいて、移動体搭載装置15に対してコンテンツデータの送信を実施する停車駅を決定する。複数の停車駅においてコンテンツデータの送信を行う場合には、コンテンツデータのどの部分をどの停車駅から送信させるのかも決定する。スケジューラ17は、決定した停車駅に設置された中継点設置装置16に、第1のネットワーク18を介して、コンテンツデータ取得指示を送信する。

【0049】
中継点設置装置16は、スケジューラ17からコンテンツ取得指示を受信すると、第2のネットワークであるCCN11にコンテンツの取得要求を送信し、送信した要求に対する応答としてコンテンツデータを取得する。中継点設置装置16は、移動体が自装置が設置された駅に到達すると、CCN11から取得したコンテンツデータを移動体搭載装置15へ送信する。移動体搭載装置15は、中継点設置装置16から受信したコンテンツデータをコンテンツ蓄積部54に記憶する。このような手順を経ることで、コンテンツ蓄積部54に、コンテンツ取得要求で指定されたコンテンツデータが記憶される。コンテンツ配信部55は、コンテンツデータが記憶されたのちに、ユーザ端末装置14に対するコンテンツ配信を行う。

【0050】
ステップA2で同じコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を受け取っていないと判断されたときは、ステップA5に進み、コンテンツが配信される。新たなコンテンツ取得要求が受信されるたびに、同じコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求の受信の有無を判断し、同じコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を受信していたときは、ユーザ端末装置14の通信チャンネルを移動させる。例えば、同じコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を送信したユーザ端末装置が3以上あるときも、後からコンテンツ取得要求を送信したユーザ端末装置14のそれぞれが使用する通信チャンネルを、最初にコンテンツ取得要求を送信したユーザ端末装置14が使用している通信チャンネルに移動させればよい。

【0051】
図9は、ユーザ端末装置14と移動体搭載装置15との間の通信を示すブロック図である。ユーザ1が使用するユーザ端末装置14は、通信チャンネルCH1により移動体搭載装置15との間の通信を確立する。一方、別のユーザ2が使用するユーザ端末装置14は、通信チャンネルCH2により移動体搭載装置15との間の通信を確立する。ユーザ1が使用するユーザ端末装置14は、通信チャンネルCH1を通じてコンテンツAのセグメント1(図7を参照)を指定するコンテンツ取得要求を送信する。その後、ユーザ2が使用するユーザ端末装置14が、通信CH2を通じてコンテンツAのセグメント1を指定するコンテンツ取得要求を送信したとする。

【0052】
移動体搭載装置15の重複検出部56は、要求受付部52がユーザ2のユーザ端末装置14からコンテンツ取得要求を通信チャンネルCH2を通じて受信した後に、同じコンテンツデータを指定したコンテンツ取得要求を別のユーザ1が使用するユーザ端末装置14から通信チャンネルCH1を通じて既に受信していることを検出する。この場合、チャンネル移動部57は、ユーザ2のユーザ端末装置14が使用する通信チャンネルを、CH2からCH1へ移動させる。コンテンツ配信部55は、通信チャンネルCH1を通じて、コンテンツデータをユーザ1が使用するユーザ端末装置14に送信する。通信チャンネルCH1を通じて送信されたコンテンツデータは、ユーザ1が使用するユーザ端末装置14だけでなく、ユーザ2が使用するユーザ端末装置14によっても受信される。

【0053】
ユーザ2が使用するユーザ端末装置14が、通信チャンネルCH2を通じて、ユーザ1のユーザ端末装置14が送信したコンテンツ取得要求が指定するコンテンツとは異なるコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を送信したとする。その場合、ユーザ2が使用するユーザ端末装置14は、引き続き通信チャンネルCH2を使用する。コンテンツ配信部55は、ユーザ1のユーザ端末装置14に対しては通信チャンネルCH1を通じてコンテンツデータを配信し、ユーザ2のユーザ端末装置14に対しては通信チャンネルCH2を通じてコンテンツデータを配信する。

【0054】
特に、移動体搭載装置15が、コンテンツ取得要求の受信した時点ではコンテンツデータを記憶しておらず、移動先の中継点において中継点設置装置16からコンテンツデータを取得してコンテンツデータの配信を開始する場合、ユーザ端末装置14がコンテンツ取得要求を送信してから、コンテンツデータの配信を受けるまでタイムラグがある。そのタイムラグの間に、別のユーザ端末装置14から同じコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求があったとき、先にコンテンツ取得要求を送信したユーザ端末装置14と後からコンテンツ取得要求を送信したユーザ端末装置14とが同じ通信チャンネルを使用するように通信チャンネルを移動させることで、同一のコンテンツデータを、複数のユーザ端末装置14に1つの通信チャンネルを通じて配信することができる。

【0055】
従来は、ユーザ1が使用するユーザ端末装置14とユーザ2が使用するユーザ端末装置14とが同じコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を送信した場合、コンテンツ配信部55は、同じコンテンツデータを、通信チャンネルCH1と通信チャンネルCH2の双方を通じて双方のユーザのユーザ端末装置14に送信する必要があった。この場合、2つの通信チャンネルに対して同じコンテンツデータを個別に送信しなければならないため、配信の負荷が高まる。また、ユーザ端末装置14が使用可能な通信チャンネルが1つ余分に占有される。

【0056】
本実施形態では、同じコンテンツデータを指定するコンテンツ取得要求を送信したユーザが複数あるときは、各ユーザが使用するユーザ端末装置14が同じ通信チャンネルを通じて通信するように、ユーザ端末装置14が使用する通信チャンネルを移動させる。このようにすることで、1つの通信チャンネルを通じてコンテンツデータを配信することができ、ネットワークの末端部分において、配信負荷を低減して効率的なコンテンツ配信を実現できる。また、通信チャンネルを移動させた分だけ、空き通信チャンネルを増やすことができ、通信チャンネルを有効利用することができる。

【0057】
ところで、複数のユーザ端末装置14が同じ通信チャンネルを使用する場合、ユーザ端末装置14は、同じ通信チャンネルを使用する他のユーザ端末装置14の通信内容を知ることができる。コンテンツデータが分割されている場合、要求送信部41は、分割データを指定したコンテンツ取得要求を順次に送信するが、同じ通信チャンネルを使用するユーザ端末装置14から同じ分割データを指定するコンテンツ取得要求が送信されていた場合は、自装置そのコンテンツ取得要求を送信する必要はない。要求送信部41は、移動体搭載装置15の通信部51(図3を参照)との間の通信に用いられる通信チャンネルを監視し、取得を希望する分割データを指定したコンテンツ取得要求が他のユーザ端末装置から送信されたときは、そのコンテンツ取得要求の送信を抑止することが好ましい。

【0058】
図10は、2つのユーザ端末装置14に対してコンテンツ配信を行う動作例を示すシーケンス図である。ユーザ1のユーザ端末装置14は、コンテンツAのコンテンツデータを指定したコンテンツ取得要求IntAを移動体搭載装置15に送信する(ステップS1)。ユーザ1のユーザ端末装置14が移動体搭載装置15との間の通信に使用する通信チャンネルはCHiであったとする。移動体搭載装置15は、コンテンツ取得要求IntAをスケジューラ17に送信する(ステップS2)。スケジューラ17は、例えばn個の分割データに分割されたコンテンツAの分割データ1~m(m<n)を中継点1の中継点設置装置16に取得させ、分割データm+1~nを中継点2の中継点設置装置16に取得させることを決定する。

【0059】
スケジューラ17は、中継点1の中継点設置装置16に、コンテンツAの分割データ1~mの取得を指示する(ステップS3)。中継点1の中継点設置装置16は、CCN11(図1を参照)を介してコンテンツサーバ13にコンテンツ取得要求IntA(1)~IntA(m)を送信する(ステップS5)。コンテンツサーバ13は、コンテンツ取得要求に対する応答として、コンテンツAの分割データ1~m(DataA(1)~DataA(m))を中継点設置装置16に送信する(ステップS6)。コンテンツ取得要求は、必ずしもコンテンツサーバ13まで送信される必要はなく、CCN11を構成するネットワーク中継装置12まで送信されればよい。

【0060】
スケジューラ17は、中継点2の中継点設置装置16に、コンテンツAの分割データm+1~nの取得を指示する(ステップS4)。中継点2の中継点設置装置16は、CCN11を介してコンテンツサーバ13にコンテンツ取得要求IntA(m+1)~IntA(n)を送信する(ステップS7)。コンテンツサーバ13は、コンテンツ取得要求に対する応答として、コンテンツAの分割データm+1~n(DataA(m+1)~DataA(n))を中継点設置装置16に送信する(ステップS8)。コンテンツ取得要求が、必ずしもコンテンツサーバ13まで送信される必要はない点は上記と同様である。

【0061】
ユーザ2のユーザ端末装置14は、移動体が中継点1に到達する前に、コンテンツAを指定するコンテンツ取得要求IntAを移動体搭載装置15に送信する(ステップS9)。この時点で、ユーザ2のユーザ端末装置14が移動体搭載装置15との間の通信で使用する通信チャンネルはCHj(i≠j)であったとする。移動体搭載装置15は、既にユーザ1のユーザ端末装置14からコンテンツ取得要求IntAを受信しているので、ユーザ2のユーザ端末装置14が使用する通信チャンネルをCHjからユーザ1のユーザ端末装置14が使用しているCHiに変更させる。移動体搭載装置15は、ユーザ2のユーザ端末装置14に、通信チャンネルをCHiさせる旨の制御信号Select CHiを送信する(ステップS10)。ユーザ2のユーザ端末装置14は、制御信号に従って、通信チャンネルをCHiに変更する。

【0062】
移動体が中継点1に到達すると、中継点1の中継点設置装置16は、コンテンツAの分割データ1~m(DataA(1)~DataA(m))を移動体搭載装置15に送信する(ステップS11)。移動体搭載装置15は、通信チャンネルCHiを通じて、コンテンツAの最初の分割データ1(DataA(1))を送信する(ステップS12)。送信されたコンテンツAの分割データ1は、通信チャンネルCHiを使用するユーザ1のユーザ端末装置14とユーザ2のユーザ端末装置14との双方によって受信される。

【0063】
ユーザ1のユーザ端末装置14及びユーザ2のユーザ端末装置14は、分割データ2以降のデータを移動体搭載装置15に対して要求する。この要求の送信は、ユーザ1のユーザ端末装置14とユーザ2のユーザ端末装置14の何れか一方、例えば先に移動体搭載装置15との間の通信の制御権を獲得した方が行う。例えばユーザ2のユーザ端末装置14が制御権を獲得した場合、ユーザ2のユーザ端末装置14は、ユーザ1のユーザ端末装置14がまだ次の分割データA(2)を指定したコンテンツ取得要求を送信していないことを条件として、移動体搭載装置15に対してコンテンツ取得要求IntA(2)を送信する(ステップS13)。

【0064】
中継点1の中継点設置装置16は、コンテンツ取得要求IntA(2)に対する応答として、コンテンツAの分割データ2(DataA(2))を、通信チャンネルCHiを通じて送信する(ステップS14)。送信されたコンテンツAの分割データ2は、通信チャンネルCHiを使用するユーザ1のユーザ端末装置14とユーザ2のユーザ端末装置14との双方によって受信される。ユーザ1のユーザ端末装置14は、通信チャンネルCHiを監視しており、ユーザ2のユーザ端末装置14が先にコンテンツ取得要求IntA(2)を送信したときは、そのコンテンツ取得要求の送信を抑止する。その場合でも、ユーザ1のユーザ端末装置14はコンテンツAの分割データ2を受信できる。

【0065】
以降同様に、何れかのユーザ端末装置14がコンテンツ取得要求を順次送信し、双方のユーザ端末装置14が通信チャンネルCHiを通じてコンテンツAの分割データを順次受信する。移動体が中継点2に到達すると、中継点2の中継点設置装置16は、コンテンツAの分割データm+1~n(DataA(m+1)~DataA(n))を移動体搭載装置15に送信する(ステップS15)。何れかのユーザ端末装置14、例えばユーザ2のユーザ端末装置14は、コンテンツAの分割データm+1を指定したコンテンツ取得要求IntA(m+1)を移動体搭載装置15に送信する(ステップS16)。移動体搭載装置15は、コンテンツAの分割データm+1(DataA(m+1))を通信チャンネルCHiを通じて、ユーザ1のユーザ端末装置14とユーザ2のユーザ端末装置14とに送信する(ステップS17)。

【0066】
以降同様に、コンテンツAの最終分割データnまで、何れかのユーザ端末装置14がコンテンツ取得要求を順次送信し、双方のユーザ端末装置14が通信チャンネルCHiを通じてコンテンツAの分割データを順次受信する。移動体搭載装置15は、通信チャンネルCHiを通じてコンテンツ取得要求が送信されなくなると、コンテンツAの配信サービスを終了する。

【0067】
比較例として、ユーザ1とユーザ2とが個別の通信チャンネルを使用する場合を考える。図11は、比較例におけるコンテンツ配信の動作例を示すシーケンス図である。ユーザ1のユーザ端末装置14は、コンテンツAのコンテンツデータを指定したコンテンツ取得要求IntAを移動体搭載装置15に送信する(ステップS51)。ユーザ1のユーザ端末装置14が移動体搭載装置15との間の通信に使用する通信チャンネルはCHiであったとする。移動体搭載装置15は、コンテンツ取得要求IntAをスケジューラ17に送信する(ステップS52)。スケジューラ17は、例えばn個の分割データに分割されたコンテンツAの分割データ1~m(m<n)を中継点1の中継点設置装置16に取得させ、分割データm+1~nを中継点2の中継点設置装置16に取得させることを決定する。

【0068】
スケジューラ17は、中継点1の中継点設置装置16に、コンテンツAの分割データ1~mの取得を指示する(ステップS53)。中継点1の中継点設置装置16は、CCN11(図1を参照)を介してコンテンツサーバ13にコンテンツ取得要求IntA(1)~IntA(m)を送信する(ステップS55)。コンテンツサーバ13は、コンテンツ取得要求に対する応答として、コンテンツAの分割データ1~m(DataA(1)~DataA(m))を中継点設置装置16に送信する(ステップS56)。コンテンツ取得要求は、必ずしもコンテンツサーバ13まで送信される必要はなく、CCN11を構成するネットワーク中継装置12まで送信されればよい。

【0069】
スケジューラ17は、中継点2の中継点設置装置16に、コンテンツAの分割データm+1~nの取得を指示する(ステップS54)。中継点2の中継点設置装置16は、CCN11を介してコンテンツサーバ13にコンテンツ取得要求IntA(m+1)~IntA(n)を送信する(ステップS57)。コンテンツサーバ13は、コンテンツ取得要求に対する応答として、コンテンツAの分割データm+1~n(DataA(m+1)~DataA(n))を中継点設置装置16に送信する(ステップS58)。コンテンツ取得要求が、必ずしもコンテンツサーバ13まで送信される必要はない点は上記と同様である。

【0070】
ユーザ2のユーザ端末装置14は、移動体が中継点1に到達する前に、コンテンツAを指定するコンテンツ取得要求IntAを移動体搭載装置15に送信する(ステップS59)。ユーザ2のユーザ端末装置14が移動体搭載装置15との間の通信で使用する通信チャンネルはCHj(i≠j)であったとする。移動体搭載装置15は、既にユーザ1のユーザ端末装置14からコンテンツ取得要求IntAを受信しており、その情報がPITに記録されているため、ユーザ2のユーザ端末装置14から受信したコンテンツ取得要求IntAのスケジューラ17への転送は不要である。移動体搭載装置15は、PITに、コンテンツAの送信先としてユーザ2のユーザ端末装置14を追加すればよい。

【0071】
移動体が中継点1に到達すると、中継点1の中継点設置装置16は、コンテンツAの分割データ1~m(DataA(1)~DataA(m))を移動体搭載装置15に送信する(ステップS60)。移動体搭載装置15は、通信チャンネルCHiを通じて、コンテンツAの最初の分割データ1(DataA(1))をユーザ1のユーザ端末装置14に送信する(ステップS61)。移動体搭載装置15は、通信チャンネルCHjを通じて、コンテンツAの最初の分割データ1(DataA(1))をユーザ2のユーザ端末装置14に送信する(ステップS62)。

【0072】
ユーザ1のユーザ端末装置14は、移動体搭載装置15に、通信チャンネルCHiを通じて、コンテンツAの分割データ2を指定したコンテンツ取得要求IntA(2)を送信する(ステップS63)。また、ユーザ2のユーザ端末装置14は、移動体搭載装置15に、通信チャンネルCHjを通じて、コンテンツAの分割データ2を指定したコンテンツ取得要求IntA(2)を送信する(ステップS64)。

【0073】
中継点1の中継点設置装置16は、ステップS63で送信されたコンテンツ取得要求IntA(2)に対する応答として、コンテンツAの分割データ2(DataA(2))を、通信チャンネルCHiを通じてユーザ1のユーザ端末装置14に送信する(ステップS65)。中継点1の中継点設置装置16は、ステップS64で送信されたコンテンツ取得要求IntA(2)に対する応答として、コンテンツAの分割データ2(DataA(2))を、通信チャンネルCHjを通じてユーザ2のユーザ端末装置14に送信する(ステップS66)。

【0074】
以降同様に、ユーザ1のユーザ端末装置14及びユーザ2のユーザ端末装置は、それぞれ個別にコンテンツ取得要求を順次送信し、個別の通信チャンネルを通じてコンテンツAの分割データを順次受信する。移動体が中継点2に到達すると、中継点2の中継点設置装置16は、コンテンツAの分割データm+1~n(DataA(m+1)~DataA(n))を移動体搭載装置15に送信する(ステップS67)。以降の動作は、コンテンツ取得要求の送信先が中継点2の中継点設置装置16に変わる点を除けば、ステップS63~S66の動作と同様である。

【0075】
コンテンツAの最終分割データnまで、双方のユーザ端末装置14がコンテンツ取得要求を個別に順次送信し、双方のユーザ端末装置14が個別の通信チャンネルを通じてコンテンツAの分割データを順次受信する。移動体搭載装置15は、通信チャンネルCHiを通じてコンテンツ取得要求が送信されなくなると、ユーザ1のユーザ端末装置14に対するコンテンツAの配信サービスを終了する。同様に、通信チャンネルCHjを通じてコンテンツ取得要求が送信されなくなると、ユーザ2のユーザ端末装置14に対するコンテンツAの配信サービスを終了する。

【0076】
上記比較例では、移動体搭載装置15は、同じコンテンツデータを、2つのユーザ端末装置に、個別の通信チャンネルを通じて送信する。比較例においては、移動体搭載装置15がコンテンツデータを取得する部分の通信負荷(ネットワーク負荷)を低減することはできたとしても、移動体搭載装置15から各ユーザ端末装置14にコンテンツデータを送信する部分については、通信負荷を低減することはできない。これに対し、本実施形態では、通信チャンネルの移動を行うことで、複数のユーザ端末装置14に対し、1つの通信チャンネルを通じてコンテンツデータを送信でき、移動体搭載装置15から各ユーザ端末装置14にコンテンツデータを送信する部分について通信負荷を低減することができる。

【0077】
また、比較例では、ユーザ1のユーザ端末装置14とユーザ2のユーザ端末装置14とが、個別にコンテンツ取得要求を送信する必要がある。本実施形態においては、同じ通信チャンネルを通じて、取得を希望する分割データのコンテンツ取得要求が他のユーザ端末装置14によって送信されているときには、重複するコンテンツ取得要求の送信を抑止する。そのようにすることで、移動体搭載装置15に対して、コンテンツ取得要求が過剰に送信されることを回避することができる。また、ユーザ端末装置14と移動体搭載装置15との間の無線通信負荷を下げることができ、無線通信チャンネルの輻輳を回避することも可能である。

【0078】
なお、図10に示す動作例においては、移動体搭載装置15がコンテンツデータを記憶しておらず、移動体が中継点1に到着した後に移動体搭載装置15からユーザ端末装置14へのコンテンツデータが送信されるため、ユーザ端末装置14がコンテンツ取得要求を送信してから、そのコンテンツ取得要求に対する応答を受信するまでの間の時間が長い。コンテンツ取得要求がタイムアウトする時間が、移動体が中継点1に到着するまでに要する時間よりも短いとき、タイムアウトにより、ユーザ端末装置14は、コンテンツ取得要求を再送することがある。移動体搭載装置15は、中継点設置装置16からコンテンツデータを受信する必要があるときは、コンテンツ取得要求に対する応答として、タイムアウト時間を長く設定する指示を含む応答をユーザ端末装置14に送信してもよい。この場合、タイムアウトによる無駄なコンテンツ取得要求の再送信を抑制できる。

【0079】
ここで、上記実施形態では、スケジューラ17が中継点設置装置16にコンテンツ取得を指示し、移動体搭載装置15が中継点設置装置16からコンテンツデータを受信する例について説明したが、本発明のコンテンツ配信システムは、これに限定されるものではない。スケジューラ17が、中継点設置装置16に対してコンテンツデータの送信を行うこととしてもよい。あるいは、移動体搭載装置15は、中継点設置装置16からコンテンツデータを受信せず、自身が記憶しているコンテンツデータの配信だけを行うこととしてもよい。

【0080】
本発明のコンテンツ配信システムは、ユーザ端末装置14が無線通信により移動体搭載装置15を構成するネットワーク装置に接続するものには限定されない。ユーザ端末装置14と移動体搭載装置(末端ノードを構成するネットワーク装置)15との間の通信手段は、複数のユーザが通信チャンネルを共有できる通信手段であればよい。複数のユーザ端末装置14は、必ずしも、上りリンク(ユーザ端末装置から末端ノードを構成するネットワーク装置に向かう方向)と下りリンク(末端ノードを構成するネットワーク装置からユーザ端末装置に向かう方向)との双方を共有する必要はない。大容量データが流れるのは下りリンクであるので、複数のユーザ端末装置14は、少なくとも下りリンクを共有可能であればよい。

【0081】
図12は、変形例のコンテンツ配信システムにおけるネットワーク装置とユーザ端末装置との接続を示すブロック図である。この例では、ネットワークの末端ノードを構成するネットワーク装置19と、複数のユーザ端末装置14とは、PON(Passive Optical Network)により接続される。PONでは、各ユーザ端末装置14がネットワーク装置19から受信するトラヒックは同一である。各ユーザ端末装置14は、トラヒックから、自身が使用する通信チャンネルに従って、受信データを選別する。通信チャンネルは、タイムスロットや光信号の周波数(波長)などであり得る。

【0082】
ネットワーク装置19は、移動体に搭載されない点を除けば、移動体搭載装置15と同様な構成あってもよい。ネットワーク装置19は、図3に示す移動体搭載装置15の構成要素のうち、少なくとも通信部51、要求受付部52、コンテンツ配信部55、重複検出部56、及びチャンネル移動部57を有していればよい。ネットワーク装置19における通信部は、PONにより複数のユーザ端末装置14と通信を行う。なお、ネットワーク装置19において、コンテンツ配信部55は、コンテンツ蓄積部54からコンテンツデータを取得するだけでなく、ネットワークを介してコンテンツサーバからコンテンツデータを取得してもよい。その場合におけるネットワークのタイプは特に限定されない。コンテンツ蓄積部54は、中継点設置装置16から受信したコンテンツデータを記憶しなくてもよい。

【0083】
図12に示すように、ユーザ1のユーザ端末装置14が使用する通信チャンネルがCh1であり、ユーザ2のユーザ端末装置14が使用する通信チャンネルがCh3であり、ユーザ3のユーザ端末装置14が使用する通信チャンネルがCh5であったとする。この状況において、ネットワーク装置19が、ユーザ2のユーザ端末装置14から、ユーザ1のユーザ端末装置14が送信したコンテンツ取得要求と同じコンテンツ取得要求を受信したとする。ネットワーク装置19は、ユーザ2のユーザ端末装置14に対し、下りリンクの通信チャンネルをCh3からCh1に変更させる。各ユーザ端末装置14が受信するトラヒック自体は同一であるので、ユーザ2のユーザ端末装置14は、ユーザ1のユーザ端末装置14に向けて通信チャンネルCh1を通じて送信されたコンテンツデータを受信することができる。

【0084】
上記実施形態では、独立したサーバであるスケジューラ17がコンテンツ取得指示部72及びスケジュール情報記憶部73(図4を参照)を有する例について説明したが、これには限定されない。例えば移動体搭載装置15が、コンテンツ取得指示部72及びスケジュール情報記憶部73を有し、移動体搭載装置15から中継点設置装置16に対してコンテンツの取得指示を送信するようにしてもよい。第2のネットワークは、要求に対する応答としてコンテンツデータを送信するネットワークであればよく、CCN11には限定されない。そのようなネットワークとして、ICN(Information Centric Network)又はNDN(Named Domain Network)を用いてもよい。

【0085】
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明のコンテンツ配信システム、ネットワーク装置及びその作動方法は、上記実施形態にのみ限定されるものではなく、上記実施形態の構成から種々の修正及び変更を施したものも、本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0086】
10:コンテンツ配信システム
11:CCN
12:ネットワーク中継装置
13:コンテンツサーバ
14:ユーザ端末装置
15:移動体搭載装置
16:中継点設置装置
17:スケジューラ
18:第1のネットワーク
19:ネットワーク装置
21:通信部
22:要求受信部
23:コンテンツ記憶部
24:データ送信部
25:要求転送部
41:要求送信部
42:コンテンツ受信部
51:通信部
52:要求受付部
53:取得依頼部
54:コンテンツ蓄積部
55:コンテンツ配信部
56:重複検出部
57:チャンネル移動部
61:指示受信部
62:コンテンツ取得部
63:コンテンツ転送部
71:要求受信部
72:コンテンツ取得指示部
73:スケジュール情報記憶部
図面
【図1】
0
【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
4
【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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