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明細書 :カイコによるホロタンパク質の生産方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2016-154542 (P2016-154542A)
公開日 平成28年9月1日(2016.9.1)
発明の名称または考案の名称 カイコによるホロタンパク質の生産方法
国際特許分類 C12N   9/02        (2006.01)
C12N  15/09        (2006.01)
C12N  15/00        (2006.01)
A01K  67/033       (2006.01)
C07K  19/00        (2006.01)
C07K  14/315       (2006.01)
FI C12N 9/02
C12N 15/00 A
C12N 15/00 ZNA
A01K 67/033 501
C07K 19/00
C07K 14/315
請求項の数または発明の数 14
出願形態 OL
全頁数 13
出願番号 特願2016-031204 (P2016-031204)
出願日 平成28年2月22日(2016.2.22)
優先権出願番号 2015032142
優先日 平成27年2月20日(2015.2.20)
優先権主張国 日本国(JP)
発明者または考案者 【氏名】神谷 典穂
【氏名】林 浩之輔
【氏名】日下部 宜宏
【氏名】季 在萬
出願人 【識別番号】504145342
【氏名又は名称】国立大学法人九州大学
個別代理人の代理人 【識別番号】110000109、【氏名又は名称】特許業務法人特許事務所サイクス
審査請求 未請求
テーマコード 4B024
4B050
4H045
Fターム 4B024AA11
4B024AA20
4B024BA08
4B024CA07
4B024DA02
4B024EA02
4B024GA11
4B024HA03
4B050CC03
4B050CC05
4B050DD03
4B050DD13
4B050EE10
4B050FF14E
4B050HH01
4B050KK02
4B050LL03
4H045AA20
4H045BA10
4H045BA41
4H045CA11
4H045CA15
4H045CA30
4H045DA89
4H045EA50
4H045FA71
4H045FA74
4H045GA26
要約 【課題】化学的に修飾する代わりに、ペルオキシダーゼを構成要素とする組換え融合タンパク質を調製する。
【解決手段】ホロタンパク質の生産方法であって:(1)アポタンパク質を産生可能に操作されたカイコを準備し;そして(2)準備したカイコに少なくとも一の補助因子を投与し、カイコにおけるホロタンパク質の産生を上昇させる工程を含む、生産方法。
【選択図】図2
特許請求の範囲 【請求項1】
ホロタンパク質の生産方法であって:
(1)アポンパク質を産生可能に操作されたカイコを準備し;そして
(2)準備したカイコに少なくとも一の補助因子を投与し、カイコにおけるヘムタンパク質の産生を上昇させる工程を含む、生産方法。
【請求項2】
ホロタンパク質が、ヘムタンパク質であり、補助因子がヘム化合物またはその前駆体もしくは誘導体である、請求項1に記載の生産方法。
【請求項3】
ヘムタンパク質が、オキシドレダクターゼである、請求項2に記載の生産方法。
【請求項4】
オキシドレダクターゼが、ペルオキシダーゼである、請求項3に記載の生産方法。
【請求項5】
ペルオキシダーゼが、アルスロマイセス・ラモサス由来ペルオキシダーゼ(ARP)または西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)である、請求項4に記載の生産方法。
【請求項6】
ホロタンパク質が、融合タンパク質として生産される、請求項1~5のいずれか1項に記載の生産方法。
【請求項7】
融合タンパク質が、ペルオキシダーゼと標的結合ドメインとの融合タンパク質である、請求項6に記載の生産方法。
【請求項8】
標的結合ドメインが、抗体結合ドメインである、請求項7に記載の生産方法。
【請求項9】
抗体結合ドメインが、プロテインAのBドメイン、ならびにストレプトコッカス属由来プロテインGのC2およびC3ドメインからなる群から選択されるいずれかである、請求項8に記載の生産方法。
【請求項10】
抗体結合ドメインが、プロテインAのBドメイン、ならびにストレプトコッカス属由来プロテインGのC2およびC3ドメインを含む、請求項9に記載の生産方法。
【請求項11】
少なくとも一の補助因子の投与が、カイコの血体腔内に注射することによる、請求項1~10のいずれか1項に記載の生産方法。
【請求項12】
少なくとも一の補助因子が、5-アミノレブリン酸である、請求項11に記載の生産方法。
【請求項13】
アポンパク質を産生可能に操作されたカイコが、組換えバキュロウイルスを用いてアポンパク質を産生可能に操作されたカイコである、請求項1~12のいずれかに記載の生産方法。
【請求項14】
カイコが、カイコ核多角体病ウイルス(BmNPV)高感受性の系統である、請求項1~13のいずれか1項に記載の生産方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、カイコを用いた組換えタンパク質の生産に関する。
【背景技術】
【0002】
カイコ(Bombyx mori)核多角体病ウイルス(BmNPV)発現系(BES)は、昆虫細胞または幼虫における組換えタンパク質産生のために、特に真核生物由来のタンパク質合成のために広く用いられ、他の真核生物発現系に比較して、高い生産性を期待できることで利用されている(非特許文献1、2)。
【0003】
一方、ペルオキシダーゼ、例えば西洋ワサビペルオキシダーゼ(Horseradish peroxidase, HRP)は周知のヘム酵素であり、酵素免疫測定法など、臨床試験における診断ツールや基礎研究分野における標識酵素(可視化酵素)として使用されているほか、工業排水の処理に用いられるなど、産業上の需要がとても高い。酵素免疫測定法においては、ある特定の生体分子に直接結合できる一次抗体や、その抗体を介して間接的に生体分子に結合するタンパク質、例えば二次抗体などと組み合わせて利用されている(非特許文献3)。しかし、組換えHRPの産生は一般的には困難なので、上記目的のために抗体または抗体結合性タンパク質とコンジュゲート化するには、天然HRPが化学的修飾されて用いられてきた。
【0004】
本発明者らは、アルスロマイセス・ラモサス(Arthromyces ramosus)由来のペルオキシダーゼ(ARP)、ならびに抗体結合タンパク質としての黄色ブドウ球菌(Staphylococcal aureus)プロテインAおよびストレプトコッカス属(Streptococcus)プロテインG(PG)の部分的ドメインで構成される融合タンパク質、ARP-PGを開発してきた。ARPのペルオキシダーゼ活性は、特に検出試薬として化学発光基質を用いた場合、HRPより高いことが報告された(非特許文献4)。ARPもHRP同様、ヘムタンパク質である。
【0005】
ヘムタンパク質の生産に関し、特許文献1は、糸状菌におけるヘムタンパク質生産を増加させる方法を提案する。より具体的には、ヘムタンパク質の製造方法であって、(a)糸状菌細胞中に、(i)前記糸状菌細胞に対して内因性の第1核酸配列によりコードされているヘム生合成酵素の発現を指令することができる1又は複数の第1制御配列、ここで前記1又は複数の第1制御配列は前記第1核酸配列に作用可能に連結されている、及び/又は(ii)5-アミノレブリン酸(5-ALA)シンターゼをコードする核酸配列もしくはポルホビリノーゲンシンターゼをコードする核酸配列又はそれらの組み合わせであるヘム生合成酵素をコードする1又は複数の第2核酸配列の1又は複数のコピー、を導入し、ここで、前記1もしくは複数の第1制御配列及び/又は前記1もしくは複数の第2核酸配列の導入が前記糸状菌細胞により生産されるヘムの量を増加させ、その結果ヘムタンパク質の生産を増強させる;(b)ヘムタンパク質及びヘム生合成酵素の生成のために適切な栄養培地において前記糸状菌細胞を培養し;そして(c)前記糸状菌細胞の栄養培地から前記ヘムタンパク質を回収する;ことを含んで成る方法、を提案する。
【0006】
また特許文献2は、大腸菌を用いたバクテリア由来のペルオキシダーゼの大量生産方法を提案している。具体的には、従来の脱色能力(分解能力)が高い糸状菌Geotrichum candidium Dec 1由来のペルオキシターゼがカビ由来すなわち真核生物由来であり、かつ、糖タンパクであるので、大腸菌により効率よく生産することは極めて困難であるという問題点に鑑み、Anabacna PC7120alr1585由来の新規なペルオキシダーゼを提案している。またalr1585がヘムタンパク質であるとの事実に基づき、大腸菌をトランスフォーメーションする際に、培地にヘムの原料物質である5-ALAを添加し、発現量が20~30%増大することが確認できたと報告している。
【0007】
昆虫細胞を用いたBESに関しては、以前の研究によって、添加物として塩化ヘミンを、またはヘム前駆体として5-ALAを用いると、ペルオキシダーゼ産生に正の影響がありうることが立証されてきている。例えば、HartmannおよびSeguraは、ヨウトガ由来のSf9昆虫細胞株におけるBESによるHRP産生を示した。この特定の場合には、彼らは、添加物としてヘミンのみを用いていた(非特許文献5、6)。他方で、ShinおよびFragosoは、イラクサギンウワバ由来のHigh FiveTM昆虫細胞株において、5-ALAを用いて、ラクトペルオキシダーゼを産生した(非特許文献7、8)。
【先行技術文献】
【0008】

【特許文献1】国際公開WO97/047746(特許第3462218号)
【特許文献2】特開2006-061063公報
【0009】

【非特許文献1】Lee, J. M., Mon, H., Banno, Y., Iiyama, K., and Kusakabe, T.: Bombyx moristrains useful for efficient recombinant protein production using a baculovirus vector, J. Biotechnol. Biomater., S9, 003 (2012).
【非特許文献2】Kato, T., Kajikawa, M., Maenaka, K., and Park, E. Y.: Silkworm expression system as a platform technology in life science, Appl. Microbiol. Biotechnol., 85, 459-470 (2010).
【非特許文献3】Veitch, N. C.: Horseradish peroxidase: a modern view of a classic enzyme, Phytochemistry, 65, 249-259 (2004).
【非特許文献4】Shimizu, A.: Function and applications of microbial peroxidases, Nippon Nogeikagaku Kaishi, 68, 1689-1692 (1994) (in Japanese).
【非特許文献5】Hartmann, C. and Ortiz de Montellano, P. R.: Baculovirus expression and characterization of catalytically active horseradish peroxidase, Arch. Biochem. Biophys., 297, 61-72 (1992).
【非特許文献6】Segura, M. de las M., Levin, G., Miranda, M. V., Mendive, F. M., Targovnik, H. M., and Cascone, O.: High-level expression and purification of recombinant horseradish peroxidase isozyme C in SF-9 insect cell culture, ProcessBiochem., 40, 795-800 (2005).
【非特許文献7】Shin, K., Hayasawa, H., and Lonnerdal, B.: PCR cloning and baculovirus expression of human lactoperoxidase and myeloperoxidase, Biochem. Biophys. Res. Commun., 271, 831-836 (2000).
【非特許文献8】Fragoso, M. A., Torbati, A., Fregien, N., and Conner, G. E.: Molecular heterogeneity and alternative splicing of human lactoperoxidase, Arch. Biochem. Biophys., 482, 52-57 (2009).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上で述べたように、ペルオキシダーゼを抗体または抗体結合性タンパク質とコンジュゲート化するには、天然HRPが化学的に修飾されて用いられてきた。化学的修飾法の反応は非特異的なため、その架橋点を制御することはできず、ペルオキシダーゼや抗体または抗体結合性タンパク質の性能を劣化させてしまう可能性がある。またさらに、化学的修飾法は、化学的活性化、コンジュゲート化および精製手段を含み、その手順は煩雑である。このような労力を要する方法とタンパク質の機能劣化を回避するためには、化学的に修飾する代わりに、ペルオキシダーゼを構成要素とする組換え融合タンパク質として調製することは、好適であるだろう。
【0011】
また、BESが組換えタンパク質産生のために用いられてきているが、ヘムタンパク質に代表されるような、補助因子を必要とするアポタンパク質の生産に関しては、昆虫細胞を用いて検討した報告が数例あるに過ぎず、カイコ個体を用いた報告は見当たらない。前掲非特許文献5~8も昆虫細胞を用いており、幼虫を用いる系への応用については、記載も示唆もない。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは、ここに、カイコ幼虫を用いた組換えヘムタンパク質産生において、タンパク質発現中に塩化ヘミンおよび5-ALAを幼虫に直接投与することによってそれらの影響を調べた。また、BESを用いて、融合ペルオキシダーゼ-抗体結合タンパク質、ARP-PGを異種性に発現させた。得られた知見は、カイコ幼虫を用いたホロタンパク質生産への応用が期待できる。
【0013】
本発明は、以下を提供する。
[1] ホロタンパク質の生産方法であって:
(1)アポンパク質を産生可能に操作されたカイコを準備し;そして
(2)準備したカイコに少なくとも一の補助因子を投与し、カイコにおけるヘムタンパク質の産生を上昇させる
工程を含む、生産方法。
[2] ホロタンパク質が、ヘムタンパク質であり、補助因子がヘム化合物またはその前駆体もしくは誘導体である、1に記載の生産方法。
[3] ヘムタンパク質が、オキシドレダクターゼである、2に記載の生産方法。
[4] オキシドレダクターゼが、ペルオキシダーゼである、3に記載の生産方法。
[5] ペルオキシダーゼが、アルスロマイセス・ラモサス由来ペルオキシダーゼ(ARP)または西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)である、4に記載の生産方法。
[6] ホロタンパク質が、融合タンパク質として生産される、1~5のいずれか1項に記載の生産方法。
[7] 融合タンパク質が、ペルオキシダーゼと標的結合ドメインとの融合タンパク質である、6に記載の生産方法。
[8] 標的結合ドメインが、抗体結合ドメインである、7に記載の生産方法。
[9] 抗体結合ドメインが、プロテインAのBドメイン、ならびにストレプトコッカス属由来プロテインGのC2およびC3ドメインからなる群から選択されるいずれかである、8に記載の生産方法。
[10] 抗体結合ドメインが、プロテインAのBドメイン、ならびにストレプトコッカス属由来プロテインGのC2およびC3ドメインを含む、9に記載の生産方法。
[11] 少なくとも一の補助因子の投与が、カイコの血体腔内に注射することによる、1~10のいずれか1項に記載の生産方法。
[12] 少なくとも一の補助因子が、5-アミノレブリン酸である、11に記載の生産方法。
[13] アポンパク質を産生可能に操作されたカイコが、組換えバキュロウイルスを用いてアポンパク質を産生可能に操作されたカイコである、1~12のいずれかに記載の生産方法。
[14] カイコが、カイコ核多角体病ウイルス(BmNPV)高感受性の系統である、1~13のいずれか1項に記載の生産方法。
【発明の効果】
【0014】
また、BESを用いて、融合ペルオキシダーゼ-抗体結合タンパク質、ARP-PGを異種性に発現させた。酵素イムノアッセイのための融合タンパク質の潜在的な適用もまた立証した。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】融合タンパク質の遺伝子を挿入した修飾pENTR11ベクター。
【図2】図3A:ARP-PGのペルオキシダーゼ活性。図3B:ARP-PGのUV-可視スペクトル。
【図3】モデルターゲットタンパク質としてのトランスフェリンの検出。ドットブロッティングにおいて、検出試薬としてのARP-PGの成績を検証した。
【図4】His-タグおよびStrep-タグ精製系を用いることによる、2工程精製によるARP-PG(5-ALA+)の精製。未精製試料の第一の精製工程(左)および半精製試料の第二の精製工程(右)のSDS-PAGE分析。
【発明を実施するための形態】
【0016】
数値範囲「X~Y」は、特に記載した場合を除き、両端の数値XおよびYを含む。「Aおよび/またはB」は、特に記載した場合を除き、AおよびBのうちのすくなくとも一方の意である。
本発明は、カイコ個体を用いた、ヘムタンパク質の生産方法を提供する。本発明の生産方法は、少なくとも下記の工程を含む。
(1)ホロタンパク質を産生可能に操作されたカイコを準備し;そして
(2)準備したカイコに少なくとも一の補助因子を投与し、カイコにおけるホロタンパク質の産生を上昇させる工程。

【0017】
[ホロタンパク質]
本発明の生産方法により生産されるタンパク質は、ホロタンパク質である。ホロタンパク質は、本体となるタンパク質分子に、非タンパク質性の分子が結合して機能する。非タンパク質性の分子の部分を補助因子(補欠因子、補因子、補欠分子)という。本発明の生産方法により生産されるホロタンパク質の好ましい例は、ヘムタンパク質である。なお以下では、本発明を、生産されるタンパク質がヘムタンパク質である場合を例に説明することがあるが、当業者であれば、その説明をホロタンパク質に適用して理解することができる。ヘムタンパク質は、ヘムを補欠因子族とするタンパク質である。ヘムは、通常、2価の鉄とIX型プロトポルフィリンからなるプロトヘムであるフェロヘムのことを指すが、フェリヘムやヘモクロム、ヘミン、ヘマチンなど、その他のポルフィリンの鉄錯体もヘムと総称されることがある。本発明でヘムというときは、これらすべてを包含する。

【0018】
ヘムタンパク質の例としては、オキシドレダクターゼ、薬物代謝酵素(P450)、カタラーゼ、一酸化窒素合成酵素、ミトコンドリアの電子伝達系(シトクロム)、ヘモグロビン、ミオグロビンが挙げられる。これらのうち、本発明の好ましい態様の一つにおいて生産されるヘムタンパク質は、診断目的等において標識として用いることができる点で有用である、オキシドレダクターゼである。オキシドレダクターゼの例は、ペルオキシダーゼ、ハロペルオキシダーゼ、オキシゲナーゼ、オキシダーゼカタラーゼであり、標識として用いることができる点で特に有用な例は、ペルオキシダーゼであり、より特定すると、アルスロマイセス・ラモサス由来ペルオキシダーゼ(ARP)または西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)である。これらのタンパク質のアミノ酸配列は公知であり、当業者であれば、公知の配列を利用して、後述するタンパク質の生産方法の項に記載した生産系を構築することができる。

【0019】
[融合タンパク質]
本発明の好ましい態様の一つにおいては、ホロタンパク質は、融合タンパク質として生産される。融合されるものの例は、標的結合ドメインである。標的結合ドメインとは、標的とする物質に結合する能力を有するポリペプチドである。標的は、特に限定されず、例えば、タンパク質、糖、脂質、核酸等であり得る。生産された融合タンパク質を診断等の場面において目的物質の検出のために用いる場合は、標的は、目的物質、目的物質を抗原とする一次抗体、または一次抗体を抗原とする二次抗体であり得る。標的結合ドメインは、例えば、抗体、抗体結合ドメイン、抗体断片(例えば、scFv(単鎖抗体)、Fab等)、糖鎖に結合するレクチン、ビオチンに結合するアビジンまたはストレプトアビジン等であり得る。

【0020】
本発明の好ましい態様の一つにおいては、標的結合ドメインは、抗体結合ドメインである。抗体結合ドメインの例は、プロテインA(免疫グロブリンGのFc領域に対する特異的結合活性を有することが知られている)の抗体結合活性を示すドメインであるA, B, C, D, Eドメイン、ストレプトコッカスの菌由来のプロテインG(免疫グロブリンGのFc領域に対する特異的結合活性を有することが知られている)の、抗体結合活性を示すドメインであるC1、C2、C3(文献によっては、Bドメインとも表記される。)である。ストレプトコッカス属プロテインG由来のタンデム抗体結合ドメインC2およびC3を組み合わせて用いることは、単一のドメイン自体各々よりも、より高い結合能を示し得る(後掲の非特許文献9参照)点で好ましい。また、それらに併せてプロテインAのA, B, C, D, Eドメインを用いてもよい。本発明の他の好ましい態様は、標的ドメインが抗体断片、例えばscFv(単鎖抗体)であるものである。

【0021】
本発明の特に好ましい態様の一つにおいては、ヘムタンパク質がペルオキシダーゼであり、抗体結合ドメインがプロテインAのBドメイン、ならびにストレプトコッカス属由来プロテインGのC2およびC3ドメインを含む。これは、プロテインAのBドメインが持つ3つのアルファらせんの強剛性を用いて、ペルオキシダーゼから抗体結合部分を分離するための役割も果たしうるからである。他の特に好ましい例は、ヘムタンパク質がペルオキシダーゼであり、標的結合ドメインが抗体断片、例えばscFv(単鎖抗体)であるものである。

【0022】
[カイコ]
本発明ではカイコを用いる。カイコは、特に記載した場合を除き、カイコガ(Bombyx mori)の個体を指し、幼虫個体のみならず、卵、蛹、繭又は成虫である個体も含む。系統は、その特性(卵、幼虫、蛹、繭、成虫の形質、遺伝子型)及び起源の全部又は一部によって他の系統の集合と区別することができ、かつ、その特性の全部を保持しつつ繁殖させることができる一のカイコの集合をいう。なお、本明細書における系統分類は、遺伝資源開発研究センターの方法に従っている。系統はまずその主要目的形質によってアルファベットで分類され、それに2位数を附して、また同一起源の分枝系は3位数を附して、系統を表す。

【0023】
カイコがウイルスに対して感受性であるとは、特に記載した場合を除き、そのウイルスに感染することができ、かつ増殖させることができる能力をいう。感受性であるか否かは、例えば、増殖を容易に評価可能とするようなタンパク質(例えば、ルシフェラーゼ、GFP)の遺伝子を組み込んだ組換えウイルスを作製し、対象とするカイコに感染させ、適切な時期にカイコ中の該タンパク質量を評価することにより、判断することができる。本発明に用いられるカイコは、BmNPV感受性またはAcNPV感受性であり得る。本発明の好ましい態様の一つにおいては、カイコとして、BmNPV感受性、より好ましくはBmNPV高感受性の系統を用いる。好ましく用いることのできるカイコ系統の例には、a49、c11、c51、c60、d17、e15、f10、f38、g05、g30、g32、l31、l311、l312、n41、r02、r21、t70、w601及びfylu、並びにc11、d17、f10又はf38系統の生物学的特性と同一の生物学的特性を有するそれらの変異体が含まれる。これらの系統の飼育及び繁殖は、当業者に慣用の条件で行うことができる。生物学的特性については、特開2007-159406の記載が参照できる。

【0024】
カイコ系統は、ナショナルバイオリソースプロジェクト(NBRP)の中核機関である九州大学・遺伝資源開発研究センター(九州大学大学院農学研究院;〒812-8581 福岡市東区箱崎6-10-1;(Tel) 092-621-4991;(Fax) 092-624-1011)として、出願人より、特許法施行規則の第27条の3の規定に準じて、又はブタペスト条約に基づく規則の第11規則に準じて、分譲可能である(http://www.nbrp.jp/report/reportProject.jsp;jsessionid=BE73451C6E54680014762FD194C0F721?project=silkworm参照)。

【0025】
[タンパク質の生産方法]
本発明の生産方法は、(1)ホロタンパク質を産生可能に操作されたカイコを準備する工程を含むが、この工程は、組換えウイルスを作製する工程、ウイルスをカイコへ感染させる工程、カイコ体内でウイルスを増殖させる工程を含んでいてもよい。

【0026】
組換えウイルスを作製する工程には、従来技術を用いることができる。バキュウロウイルスのゲノムは、通常130kbpの環状DNAであるため、直接目的遺伝子を導入することはできず、目的遺伝子を一旦トランスファープラスミドに組込み、相同組換えによって導入することとなるが、この点に関しては、種々の技術が開発されている。本発明においては、市販の構築システムを利用してもよい。

【0027】
通常、外来遺伝子をBmNPV又はAcNPVに組み込むことにより組換えウイルスが作製されるが、BmNPV又はAcNPVのみならずこれらの変異体、例えば、病症発現を抑制するために特定の遺伝子を欠損させたもの、細胞にエントリーしやすくするために特定の遺伝子を過剰発現させたもの等を、本発明において用いることができる。

【0028】
組換えウイルスは、必要に応じ、培養細胞を用いて増殖させてから、次の感染工程に用いてもよい。また、必要に応じ、得られたウイルスを、懸濁液、凍結乾燥粉末等の形態としてもよい。

【0029】
目的遺伝子を導入した組換えウイルスの本発明のカイコへの感染は、概ね5齢の幼虫に対して行うことができる。接種量、感染経路等は当業者であれば適宜設定することができる。例えば、1×106 pfu/mLに調整した組換えウイルス液10μLを注射針を用いて胸部皮下に注射することによって実施することができる。接種労力を軽減する観点からは、人工飼料に混合して経口接種する方法(特許第3030430号等参照)も有用であろう。

【0030】
感染前の本発明のカイコの飼育、及び感染後にカイコ体内でウイルスを増殖させ、目的タンパク質を産生させる工程における本発明のカイコの飼育は、人工飼料を用いることもでき、桑の葉を用いることもできる。

【0031】
本発明の生産方法は、(2)準備したカイコに少なくとも一の補助因子を投与し、カイコにおけるホロタンパク質の産生を上昇させる工程を含む。補欠因子の例は、補助因子には、共有結合した色素(補欠分子族という。)、金属イオンおよび補酵素(非共有結合でアポ酵素に結合した有機化合物)が含まれる。本発明で補助因子というときは、補助因子自体のほか、誘導体または前駆体も含まれる。補欠分子族の例は、ヘム(シトクローム類,カタラーゼ,ヘモグロビンなどの補助因子)である。金属イオンの例は、Mg2+、Ca2+、Zn2+、Cu2+である。補酵素の例は、フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)、NAD+、NADP+、フラビンモノヌクレオチド(FMN)、チアミンピロリン酸(TPP)、ピロロキノリンキノン、ピリドキサールリン酸、ビオチン、メチルコバラミン、モリブドプテリン、リポ酸である。

【0032】
本発明の好ましい態様の一つにおいて、補助因子は、ヘムタンパク質またはその前駆体もしくは誘導体である。ヘムタンパク質の前駆体には、ヘム合成経路における種々のヘム前駆体が含まれる。例えば、5-アミノレブリン酸、ポルフォビリノーゲン、ヒドロメキシメチルビラン、ウロポルフィリノーゲンIおよびIII、コプロポルフィリノーゲンIII、プロトポルフィリノーゲンIX、プロトポルフィリンIXである。ヘム化合物には、塩化ヘミンが含まれる。投与経路にも拠るが、投与されるヘム化合物またはその前駆体もしくは誘導体は、細胞内取り込みがよい形態であることが好ましいであろう。このような例の一つは、5-アミノレブリン酸である。

【0033】
補助因子の投与経路は、特に限定されないが、カイコの血体腔内に注射することによることができる。

【0034】
本発明のカイコから目的タンパク質を回収する時期は、カイコ体液中の組換えタンパク質濃度、カイコ一個体当たりの目的タンパク質の絶対量等により、決定することができる。通常、日が経つにつれ幼虫体が大きくなるので、1頭あたりのタンパク質生産の絶対量は増加する。しかし一方で、7日目以降は死亡する個体が出現することがある。回収時の本発明のカイコの状態は、外見上はウイルス感染させていない場合とほとんど同じであるが、カイコ系統によっては若干異なることがある。ウイルス感染したカイコは、通常、長期飼育しても通常蛹にならない。

【0035】
目的タンパク質は、個体のすべての組織から回収することができる。分泌系では、分泌されたタンパク質を含む体液を回収することもできる。
目的タンパク質の回収は、注射針等を使用して個体から直接体液を得る方法、必要に応じ適当な溶液を加えて個体を磨砕する方法、個体を凍結・融解することにより収縮現象を利用して体液を抽出する方法等を利用することができる。

【0036】
回収した目的タンパク質を含む液は、必要に応じ、分離、精製、凍結乾燥、結晶化等の工程に供してもよい。

【0037】
回収したタンパク質中の、目的のホロタンパク質の有無や目的のホロタンパク質の量は、目的のホロタンパク質が有すべき活性を確認することにより、評価できる。例えば、ペルオキシダーゼの生産を目的とする場合は、回収した精製タンパク質を、ABTS(2,2'-アジノ-ビス(3-エチルベンズチアゾリン-6-スルホン酸))法によって、ペルオキシダーゼ活性を測定することにより、評価できる。
【実施例】
【0038】
1. 方法
ARP-PGを以下のように調製した:黄色ブドウ球菌プロテインAのBドメイン、ストレプトコッカス属プロテインGのC2およびC3ドメインを、抗体結合ドメインとして用いた。著者らは、ストレプトコッカス属プロテインG由来のタンデム抗体結合ドメインC2およびC3を用いてきたが、これは、この組み合わせが、単一のドメイン自体各々よりも、より高い結合能を示したためである(非特許文献9)。プロテインAのBドメインもまた抗体結合ドメインであるが、本研究において、これはまた、3つのアルファらせんの強剛性を用いて、ARP-PGの構造において、酵素から抗体結合部分を分離するための役割も果たしうる(非特許文献10)。合成ARP遺伝子、ならびにプロテインAのBドメイン、プロテインGのC2およびC3ドメインからなる抗体結合タンパク質遺伝子を用いた(医学生物学研究所、日本・名古屋)。in-Fusion(登録商標)PCR(Clontech Laboratories、米国カリフォルニア州)を用いることによって、抗体結合ドメイン遺伝子とARPの遺伝子を融合させた。最後に、融合タンパク質の遺伝子を、修飾pENTR11(pENTR11L2130k6GH8STREPTEVcSTOP)ベクター中に挿入した(図1)。上述のエントリークローンおよびpEDST8ベクターの間で、Gateway LR反応(ライフテクノロジーズジャパン、日本・東京)を用いることによって、バキュロウイルス・トランスファー・ベクターを得て、そして次いで、先に記載されるプロトコルにしたがって、組換えバキュロウイルス(BmNPV)を生成した(非特許文献11)。
【実施例】
【0039】
本研究で用いたカイコ株f38は、ナショナルバイオリソースプロジェクト(NBRP)によって援助される九州大学カイコ・ストック・センターによって供給された。30ゲージ針を付けたMicroliterTMシリンジ(Hamilton Co、米国ネバダ州)を用いて、組換えバキュロウイルス(幼虫あたり1x105プラーク形成単位)を5齢の3日目のカイコ幼虫血体腔内に注射して接種した。組換えバキュロウイルス接種2日後、10 μLの塩化ヘミン(5 mg/mL、Merck Millipore、米国マサチューセッツ州)または10μLの5-ALA(5 mg/mL、和光純薬、日本・大阪)をカイコの血体腔内に注射した。
【実施例】
【0040】
用語「ARP-PG(-)」は、添加物を伴わないARP-PGと定義され、「ARP-PG(ヘム+)」は塩化ヘムが注射されたARP-PGと定義され、そして「ARP-PG(5-ALA+)」は5-ALAが注射されたARP-PGと定義される。
【実施例】
【0041】
組換えバキュロウイルス接種4日後、25匹のカイコ幼虫から10 mLの血リンパを、20 mM 1-フェニル-2-チオ尿素を含有する15 mL試験管内に収集した。血リンパを8,000 rpmで、4℃で30分間遠心分離して、血球および破片を除去した。上清を使用するまで-80℃で凍結した。先に記載されるプロトコル(非特許文献11)にしたがって、Ni-NTAカラム(HisTrapTM Excel、GEヘルスケア・ジャパン、日本・東京)およびStrep-タグカラム(IBA、ドイツ・ゲッチンゲン)によって、組換えタンパク質を精製した。溶出された組換えタンパク質溶液を、限外濾過膜(Merck Millipore)を用いて、約10倍濃縮した。ビシンコニン酸アッセイ(BCAアッセイ)、および標準としてウシ血清アルブミンを用いて、精製タンパク質を定量化した。
【実施例】
【0042】
2. 結果
10 mLのカイコ血リンパから、それぞれ、少なくとも5 mgの各精製タンパク質を回収した(図4)。ABTS(2,2'-アジノ-ビス(3-エチルベンズチアゾリン-6-スルホン酸))法によって、精製融合タンパク質のペルオキシダーゼ活性を決定した。タンパク質溶液を酵素希釈緩衝液(40 mMリン酸カリウム、0.25%(w/v)ウシ血清アルブミン、0.5%TritonTM X-100、pH6.8)で100倍希釈した。その後、ABTSアッセイを行い、ここで、最終濃度は、96 mMリン酸カリウム、8.7mM ABTS(ロシュ・ダイアグノスティックス、日本・東京)、0.01%(w/w)過酸化水素、0.004%(w/v)ウシ血清アルブミン、0.008%(v/v)TritonTM X-100および0.01~0.04単位ペルオキシダーゼであった。酸化ABTSを405nmの吸光度で測定した。pH5.0、25℃で、1分あたり、1.0 μmolのABTSを酸化させる酵素量を、1単位のペルオキシダーゼと定義した。ドットブロット分析によって、ARP-PGが酵素免疫測定法に利用なことを示した。モデリング抗原として、連続希釈したヒト・トランスフェリンをポリビニリデンジフルオリド(PVDF)膜(HybondTM-P、GEヘルスケア)上にブロッティングし、そして膜を乾燥させることによって固定した。1スポットあたり32 pg~10 ngのトランスフェリンを含有する、トランスフェリン溶液をブロッティングした。0.1%Tween(登録商標)-20を含むTris緩衝生理食塩水中(TBS-T)の5%スキムミルク(和光純薬)溶液中、室温で1時間、膜をインキュベーションして、膜上の残った結合部位をブロッキングして、次いで、TBS-Tによって洗浄した。
【実施例】
【0043】
抗原に直接結合する一次抗体として、TBS-T中で1:2,000希釈したウサギ抗ヒト・トランスフェリン・ポリクローナル抗体(DAKOジャパン、日本・東京)と、室温で1時間、膜をインキュベーションした。TBS-Tで膜を洗浄し、そしてTBS-T中の0.5 μg/mLのARP-PGと、室温で1時間、インキュベーションし、そして次いで、最後に、TBST-Tで洗浄した。ECLTM Primeウェスタンブロッティング検出試薬(GEヘルスケア)を化学発光検出に用いた。試薬セットの過酸化水素を含有する溶液Bを、溶液Aによって、この特定の実験に関しては1:15の希釈率で、希釈した。膜のペルオキシダーゼによる化学発光シグナルを冷却CCDカメラ(ChemiDocTM XRS+、Bio-rad、米国カリフォルニア州)によって捕捉した。
【実施例】
【0044】
ARP-PGのペルオキシダーゼ活性を図2Aに示す。ARP-PG(5-ALA+)の比活性は1090 U/mgであり、ARP-PG(-)の175 U/mgより6倍高かった。対照的に、ARP-PG(ヘム+)は、ARP-PG(-)と類似の活性を示し、およそ155 U/mgであった。すべてのARP-PGのUV-可視スペクトルを図2Bに示す。405 nm(ソーレー帯)でのピークは、ARP-PG(5-ALA+)の場合に増加し、これはヘム補欠分子族およびARPのアポタンパク質の間の結合のためである可能性が高い。405 nmおよび280 nmの比(Rz値として知られる)は、タンパク質中のヘム含量に相当する。市販の天然ARP(Mw 37,800)のRz値は約2.7である(非特許文献12)。ARP-PG(5-ALA+)の得られるRz値は0.48であったため、アポタンパク質分画が残存していることが予想された。融合タンパク質のPG領域も、ARP領域と同様に280 nmで吸収を持ち、融合タンパク質ARP-PGの分子量(MW 67,400)を考慮すると、ARP-PGのおよそ32%がヘムに結合したホロ体として存在している可能性が高い。アポタンパク質およびヘムの間の結合が細胞質で起こると仮定すると、5-ALA(Mw 167.6)の細胞取り込みが塩化ヘミン(Mw 652.0)よりも高いと推定するのが妥当であるようである。
【実施例】
【0045】
最後に、モデルターゲットタンパク質としてのトランスフェリンの検出のため、ドットブロッティングにおいて、検出試薬としてのARP-PGの成績を検証した。ドットブロット分析の結果を図3に示す。ARP-PG(-)およびARP-PG(ヘム+)によって、1 ngまでのトランスフェリンが検出された。一方、ARP-PG(5-ALA+)は、32 pgのトランスフェリンを検出可能であった。したがって、ARP-PGの検出限界は、5-ALAを幼虫内に注射した際、30倍以上、改善された。この改善のありうる理由は、ARP-PG(-)またはARP-PG(ヘム+)よりもARP-PG(5ALA+)の比活性がより高いことである。
【実施例】
【0046】
3. 結語
要約すると、著者らは、プロテインAおよびGの部分的ドメインからなる抗体結合タンパク質とARPを用いて、酵素イムノアッセイ適用可能な融合タンパク質、ARP-PGをBES-カイコ幼虫発現系を用いて異種発現することに成功した。タンパク質発現に加えて、著者らは、ヘム前駆体として5-ALAを用いることによって、ヘムタンパク質活性の顕著な増進を立証した。他の発現系よりも、バキュロウイルス仲介性カイコタンパク質発現系を用いて、より高いタンパク質収量が示されてきており(非特許文献13)、それによって、生物医学的イムノアッセイにおける検出試薬として用いられる、融合タンパク質の費用効率的な産生が可能になりうる。
【実施例】
【0047】
4. 実施例の項で引用したその他の文献
非特許文献9:Ha, T.H. Jung, S. O. Lee, J. M. Lee, K. Y. Lee, Y. Park, J.S., and Bong Hyun Chung.: Oriented immobilization of antibodies with GST-fused multiple Fc-specific B-domains on a gold surface, Anal. Chem., 79, 546-556 (2007)
非特許文献10:Maeda, Y. Ueda, H. Kazami, J. Kawano, G. Suzuki, E., and T. Nagamune.: Engineering of functional chimeric protein G-Vargulaluciferase, Anal. Biochem., 249, 147-152 (1997)
非特許文献11:Mitsudome, T. Xu, J., Nagata, Y., Masuda, A., Iiyama, K., Morokuma, D., Li, Z., Mon, H., Lee, J.M., and Kusakabe, T.: Expression, Purification, and Characterization of Endo-β-N-acetylglucosaminidase H using baculovirus-mediated silkworm protein expression system, Appl. Biochem. Biotechnol.,172, 3978-3988 (2014).
非特許文献12:Shinmen, Y., Asami, S., Amachi, T., Shimizu, S., and Yamada, H.: Crystallization and characterization of an extracellular fungal peroxidase, Agric. Biol. Chem., 50,247-249 (1986).
非特許文献13:Nagaya, H., Kanaya, T., Kaki, H., Tobita, Y., Takahashi, M., Takahashi, H., Yokomizo, Y., and Inumaru, S.: Establishment of a large-scale purification procedure for purified recombinant bovine interferon-τ produced by a silkworm-baculovirus gene expression system, J. Vet. Med. Sci., 66, 1395-1401 (2004).
図面
【図1】
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【図2】
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【図3】
2
【図4】
3