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明細書 :有機ハイドライド用脱水素触媒の製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2016-159265 (P2016-159265A)
公開日 平成28年9月5日(2016.9.5)
発明の名称または考案の名称 有機ハイドライド用脱水素触媒の製造方法
国際特許分類 B01J  37/08        (2006.01)
B01J  23/42        (2006.01)
C07C   5/367       (2006.01)
C07C  15/06        (2006.01)
C07B  61/00        (2006.01)
FI B01J 37/08
B01J 23/42 Z
C07C 5/367
C07C 15/06
C07B 61/00 300
請求項の数または発明の数 4
出願形態 OL
全頁数 9
出願番号 特願2015-042415 (P2015-042415)
出願日 平成27年3月4日(2015.3.4)
発明者または考案者 【氏名】福原 長寿
【氏名】渡部 綾
出願人 【識別番号】304023318
【氏名又は名称】国立大学法人静岡大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100088155、【弁理士】、【氏名又は名称】長谷川 芳樹
【識別番号】100124800、【弁理士】、【氏名又は名称】諏澤 勇司
【識別番号】100140578、【弁理士】、【氏名又は名称】沖田 英樹
審査請求 未請求
テーマコード 4G169
4H006
4H039
Fターム 4G169AA03
4G169AA08
4G169BA04A
4G169BA04B
4G169BC75A
4G169BC75B
4G169CB07
4G169DA06
4G169FA02
4G169FB14
4G169FB30
4H006AA02
4H006AC12
4H006BA26
4H006BA55
4H006BA81
4H039CA40
4H039CC10
要約 【課題】有機ハイドライドの脱水素反応の触媒として用いられたときに、高い活性を長時間維持できる脱水素触媒を製造する方法を提供すること。
【解決手段】酸化チタンを含む担体と該担体に担持された白金とを含む、有機ハイドライド用脱水素触媒を製造する方法が開示される。該方法は、担体及びこれに担持された白金を、酸素を含む雰囲気下で加熱する工程を備える。
【選択図】なし
特許請求の範囲 【請求項1】
担体及びこれに担持された触媒金属を、酸素を含む雰囲気下で加熱する工程を備え、
前記担体が酸化チタンを含み、前記触媒金属が白金を含む、
有機ハイドライド用脱水素触媒を製造する方法。
【請求項2】
酸素を含む前記雰囲気の酸素濃度が、前記雰囲気の全体積を基準として、5~40体積%である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
白金を含むアニオン及び水を含有する、酸性の溶液を、担体と接触させることにより、前記アニオンを前記担体に付着させ、その後、前記アニオンが付着している前記担体を焼成して、前記担体に前記白金を担持させる工程を更に備える、
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記アニオンがヘキサクロロ白金(IV)酸イオンである、請求項3に記載の方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、有機ハイドライド用脱水素触媒の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
水素の効率的な貯蔵及び輸送のために、有機ハイドライドの脱水素反応を利用する方法が検討されている(例えば、特許文献1。)。
【先行技術文献】
【0003】

【特許文献1】特開2010-235359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
有機ハイドライドの脱水素に用いられてきた従来の触媒は、活性が十分に高くないか、初期の活性が高くても比較的短時間で劣化するといった問題を有していた。
【0005】
そこで、本発明の主な目的は、高い活性を長時間維持できる、有機ハイドライド用の脱水素触媒を製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、鋭意検討の結果、白金と酸化チタンとの組み合わせを含む触媒を、酸素を含む雰囲気下で加熱することで、有機ハンドライドの脱水素反応において特異的に高い耐久性を発揮することを見出し、本発明の完成に至った。
【0007】
すなわち、本発明は担体と該担体に担持された触媒白金とを含む、有機ハイドライド用脱水素触媒を製造する方法に関する。前記担体は酸化チタンを含む。前記触媒金属は白金を含む。当該方法は、前記担体及びこれに担持された前記白金を、酸素を含む雰囲気下で加熱する工程を備える。
に関する。
【0008】
脱水素触媒の触媒活性を高めるために、脱水素反応の前に、水素を含む雰囲気下で加熱する還元処理が脱水素触媒に対して施されることが多い。ところが、本発明者らの知見によれば、酸化チタンと白金の組み合わせを含む脱水素触媒に関して、酸素を含む雰囲気下で加熱することにより、還元処理よりも更に高い耐久性が達成され得る。
【0009】
脱水素触媒を製造する方法は、白金を含むアニオン及び水を含有する、酸性の溶液を、担体と接触させることにより、前記アニオンを前記担体に付着させ、その後、前記アニオンが付着している前記担体を焼成して、前記担体に前記白金を担持させる工程を更に含んでいてもよい。この工程を経る方法によれば、白金が微細な粒子として高度に分散している触媒を得ることができ、得られる触媒は、より一層優れた触媒活性及び耐久性を有することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る方法は、高い触媒活性を有するとともに、長時間、高い活性を維持することが可能な有機ハイドライド用脱水素触媒を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】水素発生装置の一実施形態を示す模式図である。
【図2】水素発生装置の一実施形態を示す模式図である。
【図3】メチルシクロヘキサンの転化率と反応時間との関係を表すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。

【0013】
本実施形態に係る脱水素触媒は、酸化チタン(TiO)を含む担体と、該担体に担持された、白金(Pt)を含む触媒金属とを含んでおり、メチルシクロヘキサン(MCH)等の有機ハイドライドの脱水素反応の触媒として用いられる。本明細書において、当該触媒を「Pt/TiO触媒」と称することがある。

【0014】
触媒金属は、白金に加えて、レニウム、ロジウム、イリジウム及びルテニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の添加金属を含んでいてもよい。触媒活性向上の効果の観点から、添加金属は、レニウム及び/又はロジウムであってもよく、レニウムであってもよい。脱水素触媒における触媒金属(白金と添加金属の合計)の割合は、担体の質量を基準として、0.1~10質量%であってもよい。

【0015】
脱水素触媒(触媒粒子)における白金の割合(担持量)は、脱水素触媒(担体、白金、及び添加金属の合計)の質量を基準(100質量%)として、0.1質量%以上、又は0.5質量%以上であってもよく、2.5質量%以下、又は2.0質量%以下であってもよい。触媒がこのような量の白金を含んでいると、適切な触媒活性が特に得られ易い。

【0016】
添加金属の白金に対する質量割合(添加金属の質量/白金の質量)は、0.7以下であってもよい。これにより、触媒金属が白金のみを含む場合と比較して、触媒活性及び耐久性が顕著に向上する。同様の観点から、添加金属の質量割合は、0.65以下、又は0.6以下であってもよく、0.01以上、0.1以上、0.15以上、又は0.2以上であってもよい。

【0017】
脱水素触媒を構成する担体は、酸化チタンを含む。担体は、凝集した多数の一次粒子から構成される多孔質体であり得る。担体又は触媒粒子の粒径(二次粒径)は、100~1000μmであってもよい。特に低温での触媒活性等の観点から、担体の比表面積は、100m/g以上、200m/g以上、又は300m/g以上であってもよい。担体の比表面積の上限は、特に制限されないが、例えば500m/g以下であってもよい。比表面積は、ガス吸着法などで測定することができる。

【0018】
担体を構成する酸化チタンは、アナターゼ型酸化チタンであってもよい。アナターゼ型酸化チタンは、有機ハイドライド(例えば、メチルシクロヘキサン)の脱水素反応に用いられたときに、高い触媒活性及びその耐久性に関してより一層顕著な効果を発現できる。

【0019】
担体は、酸化チタン以外の金属酸化物等の微量成分を含むことが多いが、通常、担体の全質量のうち80質量%以上又は90質量%以上が酸化チタンである。

【0020】
脱水素触媒は、担体に白金を担持させた後、及び/又は、脱水素反応の前に、酸素を含む雰囲気下で加熱される。通常、白金を含む触媒は、使用される前に還元処理されることが多いが、本実施形態に係る触媒の場合、酸素を含む雰囲気下での加熱処理を経ることで、さらに高い耐久性が発現し得る。

【0021】
酸素を含む雰囲気の酸素濃度は、雰囲気の全体積を基準として、例えば5体積%以上、又は10体積%以上であってもよいし、40体積%以下、又は30体積%以下であってもよい。あるいは、大気雰囲気下で加熱を行うこともできる。酸素を含む雰囲気下での加熱処理の温度(雰囲気温度)は、300℃以上、350℃以上又は370℃以上であってもよいし、400℃以下、380℃以下又は360℃以下であってもよい。

【0022】
脱水素触媒は、例えば、金属を含むアニオン及び水を含有する酸性の溶液を担体と接触させることにより担体にアニオンを吸着させ、その後、担体を焼成して、担体に金属を触媒金属として担持させることを含む方法により、得ることができる。この方法は、本明細書において「イオン吸着法」と称されることがある。イオン吸着法によれば、触媒金属を、極めて微小な粒径の形態で担体に均一に分散させることができる。そのため、特に効率的な脱水素反応が可能となる。触媒金属が複数の金属を含む場合、金属の担持の順序は任意であり、複数種の金属を含有する溶液を準備して、複数種の金属を同時に担体に担持させてもよい。触媒金属が白金及び上述の添加金属を含む場合、添加金属、白金の順で担体に担持させることで、特に顕著な活性向上効果を得ることができる。

【0023】
イオン吸着法の場合、例えば、担体を、金属を含むアニオン及び水を含有する溶液に分散又は浸漬し、溶液から取り出した担体に付着している水を除去することにより、金属を含むアニオンを担体に吸着させることができる。溶液における上記アニオンの濃度は、例えば、溶媒(水)の体積を基準として、2.0×10-3~1.0×10-2モル/Lであってもよい。水溶液のpHは、例えば2.0~4.0であってもよい。

【0024】
添加金属を含むアニオンは、例えば、ヘキサクロロレニウム(IV)酸イオン、過レニウム(VII)酸イオン、テトラクロロパラジウム(II)イオン、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸イオン、ヘキサクロロロジウム(III)酸イオン、ヘキサクロロルテニウム(III)酸イオンから選ばれる。ヘキサクロロレニウム(IV)酸イオンを含有する酸性の溶液は、例えば、ヘキサレニウム(IV)酸塩(カリウム塩等)を水に溶解させて、調製することができる。

【0025】
白金を含むアニオンは、例えば、ヘキサクロロ白金(IV)酸イオンである。ヘキサクロロ白金(IV)酸イオンを含有する酸性の溶液は、例えば、ヘキサクロロ白金(IV)酸を水に溶解させて、調製することができる。

【0026】
溶液から取り出された担体を、通常は付着している水を除去してから、焼成する。焼成の温度は、担体に担持される白金又は添加金属が生成する温度であればよく、例えば300~600℃であってもよい。

【0027】
あるいは、担体に触媒金属を担持させる方法は、触媒金属を含む金属塩を含有する金属塩水溶液を担体と接触させ、次いで担体に付着している金属塩水溶液から水を除去して担体を乾固させることと、その後の焼成により担体に脱水素触媒として金属を担持させることとを含む方法であってもよい。この方法は、本明細書において「蒸発乾固法」と称されることがある。金属塩としては、例えば、テトラアンミン白金(II)硝酸塩、ヘキサクロロ白金(IV)酸塩を用いることができる。

【0028】
図1は、水素発生装置の一実施形態を示す模式図である。図1に示す水素発生装置10は、MCHの脱水素により水素を生成させて、MCHから水素を回収するために用いることができる。水素発生装置10は、円筒形の反応管20と、反応管20の内側に設けられた触媒層1と、反応管20の周囲に設けられた加熱装置としての筒状体30とから主として構成される。触媒層1の両側には、触媒層1の位置を固定するための固定材40(例えば石英ウール)が詰められている。反応管20の両端には、流体入口18a及び流体出口18bが設けられている。流体入口18aは、送液ポンプ21、窒素ガスボンベ22及び酸素ガスボンベ23と流路を介して連結されている。

【0029】
触媒層1は、上述の実施形態に係るPt/TiO触媒を含むことができる。触媒層1は、触媒以外の粉体又は粒状体(石英砂等)を含んでいてもよい。触媒層1は、触媒層1の質量を基準として、50~100質量%の触媒を含んでいてもよい。

【0030】
送液ポンプ21からMCHが供給される。窒素ガスボンベ22から、キャリアガスとして用いられる窒素ガスが供給される。酸素ガスボンベ23から、触媒層1を酸素雰囲気下で加熱処理するための酸素ガスが供給される。加熱装置は、特に限定されないが、例えばPID制御の電気炉であってもよい。

【0031】
MCHの脱水素反応後、反応管20の流体出口18bからは排出ガス25は水素及びトルエンを含んでいる。排出ガス25から、コールドトラップ等の通常の手段を用いて水素を回収することができる。

【0032】
図2も、水素発生装置の一実施形態を示す模式図である。図2に示す水素発生装置10は、筒状体30と、筒状体30の内部に配列された反応管20とを備える。それぞれの反応管20に触媒体50が挿入されている。筒状体30の内部に設けられる反応管20の数は、特に制限されないが、例えば1~200本であってもよい。1本の反応管20に収容される触媒体50の数は、特に制限されないが、例えば1~50本である。1本の反応管20内に複数の触媒体50が収容されるとき、通常、それらは反応管20の長手方向に沿って間隔を空けて又は間隔を詰めて配置される。

【0033】
触媒体50は、一定の軸線に沿って延在する基材と、基材の表面を覆う触媒層とを有する。触媒層は、上述の実施形態に係るPt/TiO触媒を含むことができる。基材がチタンの成形品であり、その表面を陽極酸化等の手法で酸化することによって、担体としての酸化チタン膜が形成されていてもよい。触媒体50は、全体として、軸線を中心として回転する方向にねじれながら該軸線に沿って直線状に延在する板状部から構成される。触媒体50がこのような形状を有していることにより、触媒体50がスタティックミキサーとして機能することができる。

【0034】
筒状体30は、その長手方向における一方の端部に設けられた流体入口31及び他方の端部に設けられた流体出口32を有しており、これらは筒状体30の内部を流路として互いに連通している。この流路内に反応管20が配置されている。筒状体30の長さは、例えば100~5000mmであってもよい。円筒形の筒状体30の外径は、例えば100~500mmであってもよい。

【0035】
反応管20の一方の端部から、MCHを含む反応流体25が導入される。反応管20内を流れる反応流体25は、通常、気体である。反応流体25は、反応管20の内部で気化されてもよいし、予め気化されていてもよい。反応管20内におけるMCHの流量は、特に制限されないが、例えば0.1~10.0g/時間であってもよい。反応流体25は、MCHとともに、窒素ガス等の不活性ガスを含んでいてもよい。

【0036】
本実施形態の反応管20は、円筒形である。円筒形の反応管を用いることで、高温での反応管内部の十分な気密性を維持し易い。触媒体50の挿入と取り出しの容易性等の観点から、図示されるように、一本の反応管20が、筒状体30の長手方向に沿って、両端(又は片端)が筒状体30の外部に出るように延在していてもよい。これにより、触媒体50の反応管20への挿入及び反応管20からの取り出しを容易に行うことができる。

【0037】
反応管20の長さは、例えば100mm以上又は1000mm以上であってもよく、3000mm以下又は5000mm以下であってもよい。円筒形の筒状体30の内径は、例えば100mm以上又は200mm以上であってもよく、300mm以下又は500mm以下であってもよい。

【0038】
反応管20を流れるMCHは、触媒体50が有する触媒層と接触し、触媒層中のPt/TiO触媒の作用により、脱水素される。反応管20の他方の端部から、脱水素反応により生成した水素が、トルエンとともに排出される。これにより、MCHから水素が回収される。トルエンは、水素化することで有機ハイドライドとして再利用することができる。

【0039】
吸熱反応である脱水素反応を促進するために、触媒体50及び反応流体25を加熱してもよい。そのために、反応管20を加熱することができる。加熱の温度は、脱水素反応の速度、触媒耐久性の観点から、300℃以上、350℃以上又は370℃以上であってもよいし、400℃以下、380℃以下又は360℃以下であってもよい。

【0040】
図2の装置の場合、加熱のための流体35が流体入口31から供給される。流体35は反応管20の外周面と接触しながら筒状体30の内部の流路を流れ、流体出口32から排出される。流体35自体の熱により反応管20を加熱してもよい。あるいは、反応管20の外周面上に燃焼触媒層を設け、流体35として燃料流体を用い、燃焼流体の燃焼反応で生じる熱によって反応管20を加熱してもよい。燃焼流体としては、例えば、可燃性の高い物質を用いることができる。反応管20を加熱する手段はこれらに限られず、任意の加熱方法を採用することができる。

【0041】
図1、図2の装置を用いた脱水素反応の前に、反応管中に酸素を含むガスを流通させながら触媒層を加熱するにより、脱水素触媒を、上述のように酸素を含む雰囲気下で加熱することができる。
【実施例】
【0042】
以下、実施例を挙げて本発明についてさらに具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0043】
(1)触媒の作製
純水中にヘキサクロロ白金(IV)酸を投入し、24時間撹拌を行なって、塩化白金水溶液を得た。この塩化白金水溶液のpHは2.4であった。塩化白金水溶液に酸化チタン粒子(アナターゼ型、JRC-TIO-8、石原産業(株)製、比表面積338m/g)を投入し、さらに24時間の間攪拌を行なった。その後、塩化白金水溶液中の酸化チタン粒子を吸引ろ過によって取り出し、室温で24時間、自然乾燥させた。続いて、酸化チタン粒子を500℃、5時間の加熱により焼成して、酸化チタン粒子及びこれに担持された白金を含む触媒(Pt/TiO触媒)を得た。触媒における白金の割合は、触媒(酸化チタン粒子及び白金)の質量を基準として、0.5~1.0質量%である。
(2)触媒の前処理
この触媒を用いて、反応管中に触媒層を形成した。反応管をPID制御の電気炉で350℃に加熱しながら、水素ガス/窒素ガスの還元条件、又は、酸素濃度10体積%若しくは20体積%の酸化条件で、ガスを反応管内に流通させて、30分間の前処理を行った。
(3)脱水素試験
その後、上記と同様の脱水素反応を行った。図3は、MCHの転化率(MCH conversionと反応時間との関係を示すグラフである。図3に示されるように、酸素を含む雰囲気下で加熱する前処理を施された触媒は、高い触媒活性を有するとともに、通常の還元処理と比較して更に高い耐久性を示した。
【符号の説明】
【0044】
1…触媒層、10…水素発生装置、18a…流体入口、18b…流体出口、20…反応管、21…送液ポンプ、22…窒素ガスボンベ、23…酸素ガスボンベ、25…反応流体又は排出ガス、30…筒状体、31…流体入口、32…流体出口、35…流体、50…触媒体。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2