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明細書 :モード間光スイッチ

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 再公表特許(A1)
発行日 平成28年8月8日(2016.8.8)
発明の名称または考案の名称 モード間光スイッチ
国際特許分類 G02F   1/035       (2006.01)
FI G02F 1/035
国際予備審査の請求
全頁数 52
出願番号 特願2014-533016 (P2014-533016)
国際出願番号 PCT/JP2013/072848
国際公開番号 WO2014/034654
国際出願日 平成25年8月27日(2013.8.27)
国際公開日 平成26年3月6日(2014.3.6)
優先権出願番号 2012186852
優先日 平成24年8月27日(2012.8.27)
優先権主張国 日本国(JP)
指定国 AP(BW , GH , GM , KE , LR , LS , MW , MZ , NA , RW , SD , SL , SZ , TZ , UG , ZM , ZW) , EA(AM , AZ , BY , KG , KZ , RU , TJ , TM) , EP(AL , AT , BE , BG , CH , CY , CZ , DE , DK , EE , ES , FI , FR , GB , GR , HR , HU , IE , IS , IT , LT , LU , LV , MC , MK , MT , NL , NO , PL , PT , RO , RS , SE , SI , SK , SM , TR) , OA(BF , BJ , CF , CG , CI , CM , GA , GN , GQ , GW , KM , ML , MR , NE , SN , TD , TG) , AE , AG , AL , AM , AO , AT , AU , AZ , BA , BB , BG , BH , BN , BR , BW , BY , BZ , CA , CH , CL , CN , CO , CR , CU , CZ , DE , DK , DM , DO , DZ , EC , EE , EG , ES , FI , GB , GD , GE , GH , GM , GT , HN , HR , HU , ID , IL , IN , IS , JP , KE , KG , KN , KP , KR , KZ , LA , LC , LK , LR , LS , LT , LU , LY , MA , MD , ME , MG , MK , MN , MW , MX , MY , MZ , NA , NG , NI , NO , NZ , OM , PA , PE , PG , PH , PL , PT , QA , RO , RS , RU , RW , SA , SC , SD , SE , SG , SK , SL , SM , ST , SV , SY , TH , TJ , TM , TN , TR , TT , TZ , UA , UG , US , UZ
発明者または考案者 【氏名】▲浜▼本 貴一
出願人 【識別番号】504145342
【氏名又は名称】国立大学法人九州大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100099634、【弁理士】、【氏名又は名称】平井 安雄
審査請求
テーマコード 2K102
Fターム 2K102AA18
2K102BA02
2K102BB07
2K102BC05
2K102BD01
2K102CA20
2K102CA28
2K102DA05
2K102DB04
2K102DC07
2K102DC08
2K102DD03
2K102EA02
2K102EA16
要約 光スイッチの小型化を図ることができるモード間光スイッチを提供するものである。モード間光スイッチ100は、単一の入力ポート1と、単一の出力ポート2と、当該入力ポート1及び出力ポート2間に並設される2本の導波路10と、導波路の屈折率を変化させる屈折率変化手段8と、を備え、屈折率変化手段8により変化させた屈折率に応じて、入力ポート1に入力された任意のモード光を出力ポート2から任意のモード光として出力する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲 【請求項1】
単一の入力ポートと、単一の出力ポートと、当該入力ポート及び出力ポート間に配設されるモード変換手段と、を備え、
前記モード変換手段が、前記入力ポートから入力された任意のモード光を前記出力ポートから任意のモード光として出力することを特徴とするモード間光スイッチ。
【請求項2】
前記請求項1に記載のモード間光スイッチにおいて、
前記モード変換手段が、
前記入力ポートから入力されたモード光を分岐する光分岐導波路と、
前記光分岐導波路の後段に配設され、導波路の屈折率を変化させる屈折率変化手段と、
前記屈折率変化手段の後段に配設され、前記光分岐導波路で分岐されたモード光を結合して前記出力ポートから出力する光合波導波路と、
を備え、
前記屈折率変化手段により変化させた屈折率に応じて、前記入力ポートに入力された任意のモード光を前記出力ポートから任意のモード光として出力することを特徴とするモード間光スイッチ。
【請求項3】
前記請求項2に記載のモード間光スイッチにおいて、
前記モード変換手段が、前記入力ポート及び出力ポート間に並設される2本の導波路を備え、
前記光分岐導波路が、前記入力ポート及び2本の導波路間に配設されるY分岐導波路であり、
前記光合波導波路が、前記出力ポート及び2本の導波路間に配設される合流導波路であり、
前記屈折率変化手段が、前記2本の導波路、又は、前記合流導波路の合流する導波路に配設されることを特徴とするモード間光スイッチ。
【請求項4】
前記請求項3に記載のモード間光スイッチにおいて、
前記入力ポート及び出力ポート間に並設される2本の導波路が、直線状導波路であり、
前記Y分岐導波路が、分岐する2本の導波路を平面視において導波路幅を異にする非対称の平面形状とし、
前記合流導波路が、合流する2本の導波路を平面視において対称の平面形状とし、
前記屈折率変化手段が、前記合流導波路の合流する2本の導波路に配設されることを特徴とするモード間光スイッチ。
【請求項5】
前記請求項3に記載のモード間光スイッチにおいて、
前記入力ポート及び出力ポート間に並設される2本の導波路が、直線状導波路であり、
前記Y分岐導波路が、分岐する2本の導波路を平面視において対称の平面形状とし、
前記合流導波路が、合流する2本の導波路を平面視において対称の平面形状とし、
前記屈折率変化手段が、前記入力ポート及び出力ポート間に並設される2本の導波路のうち、少なくとも一方に配設されることを特徴とするモード間光スイッチ。
【請求項6】
前記請求項2に記載のモード間光スイッチにおいて、
前記モード変換手段が、前記入力ポート及び出力ポート間に並設される2本の導波路を備え、
前記光分岐導波路が、前記入力ポート及び2本の導波路間に配設される1×2型多モード光干渉導波路であり、
前記光合波導波路が、前記出力ポート及び2本の導波路間に配設される2×1型多モード光干渉導波路であり、
前記屈折率変化手段が、前記入力ポート及び出力ポート間に並設される2本の導波路のうち、少なくとも一方に配設されることを特徴とするモード間光スイッチ。
【請求項7】
前記請求項2に記載のモード間光スイッチにおいて、
前記モード変換手段が、前記入力ポート及び出力ポート間に並設される2本の導波路を備え、
前記光分岐導波路が、前記入力ポート及び2本の導波路間に配設される1×2型多モード光干渉導波路であり、
前記光合波導波路が、前記出力ポート及び2本の導波路間に配設される合流導波路であり、
前記屈折率変化手段が、前記2本の導波路、又は、前記合流導波路の合流する導波路に配設されることを特徴とするモード間光スイッチ。
【請求項8】
前記請求項1に記載のモード間光スイッチにおいて、
0次モード光乃至2-1次モード光(nは2以上の整数)である2種類のモード光を対象とし、
前記モード変換手段が、
前記入力ポートに接続され、モード光を2つに分岐するY分岐導波路が一又は複数配設される入力段領域と、
前記出力ポートに接続され、2つのモード光を結合する合流導波路が一又は複数配設される出力段領域と、
前記入力段領域及び出力段領域間に配設され、0次モード光を伝搬させる2本の導波路が並設される基準領域と、
前記基準領域の前段に配設され、前記基準領域における最外側の2本の導波路にそれぞれ接続される2本の導波路と、前記基準領域における最外側の2本の導波路を除く隣り合う2本の導波路に分岐する2n-1-1本のY分岐導波路に接続される2n-1-1本の導波路と、が並設される前段領域と、
前記前段領域の前段に配設され、前記前段領域における2n-1-1本の導波路に結合する2n-1-1本の合流導波路と当該2n-1-1本の合流導波路の結合前の2-2本の導波路及び前記前段領域における最外側の2本の導波路にそれぞれ接続される2本の導波路のうち隣り合う2本の導波路に分岐する2n-1本のY分岐導波路とを介して、2n-1本の導波路が並設される前々段領域と、
前記基準領域の後段に配設され、前記基準領域における隣り合う2本の導波路を結合する2n-1本の合流導波路に接続される2n-1本の導波路が並設される後段領域と、
前記基準領域における最外側の1本の導波路を除く2-1本の導波路、前記前段領域における最外側の2本の導波路を除く2n-1-1本の導波路、前記基準領域で除いた最外側の1本の導波路を経路としない前記前々段領域における最外側の1本の導波路を除く2n-1-1本の導波路、及び、前記基準領域で除いた最外側の1本の導波路を経路としない前記後段領域における最外側の1本の導波路を除く2n-1-1本の導波路に配設され、当該導波路の屈折率を変化させる屈折率変化手段と、
を備え、
前記屈折率変化手段により変化させた屈折率に応じて、前記入力ポートに入力された任意のモード光を前記出力ポートから任意のモード光として出力することを特徴とするモード間光スイッチ。
【請求項9】
前記請求項8に記載のモード間光スイッチにおいて、
0次モード光乃至3次モード光である4種類のモード光を対象とし、
前記モード変換手段が、
前記入力ポートから入力されるモード光を2つに分岐する第1Y分岐導波路と、
前記第1Y分岐導波路の分岐後の一の導波路を伝播するモード光を2つに分岐する第2Y分岐導波路と、
前記第1Y分岐導波路の分岐後の他の導波路を伝播するモード光を2つに分岐する第3Y分岐導波路と、
前記第2Y分岐導波路の分岐後の一の導波路を伝播するモード光及び前記第3Y分岐導波路の分岐後の一の導波路を伝播するモード光を結合する第1合流導波路と、
前記第1合流導波路から入力されるモード光を2つに分岐する第4Y分岐導波路と、
前記第2Y分岐導波路の分岐後の他の導波路を伝播するモード光及び前記第4Y分岐導波路の分岐後の一の導波路を伝播するモード光を結合する第2合流導波路と、
前記第3Y分岐導波路の分岐後の他の導波路を伝播するモード光及び前記第4Y分岐導波路の分岐後の他の導波路を伝播するモード光を結合する第3合流導波路と、
前記第2合流導波路から入力されるモード光及び前記第3合流導波路から入力されるモード光を結合して前記出力ポートから出力する第4合流導波路と、
を備え、
前記屈折率変化手段が、前記第1Y分岐導波路の分岐後の他の導波路、前記第1合流導波路及び第4Y分岐導波路間の導波路、前記第4Y分岐導波路の分岐後の一の導波路及び他の導波路、前記第3Y分岐導波路の分岐後の他の導波路、並びに、前記第3合流導波路及び第4合流導波路間の導波路に配設されることを特徴とするモード間光スイッチ。
【請求項10】
前記請求項8に記載のモード間光スイッチにおいて、
0次モード光乃至7次モード光である8種類のモード光を対象とし、
前記モード変換手段が、
前記入力ポートから入力されるモード光を2つに分岐する第1Y分岐導波路と、
前記第1Y分岐導波路の分岐後の一の導波路を伝播するモード光を2つに分岐する第2Y分岐導波路と、
前記第1Y分岐導波路の分岐後の他の導波路を伝播するモード光を2つに分岐する第3Y分岐導波路と、
前記第2Y分岐導波路の分
岐後の一の導波路を伝播するモード光を2つに分岐する第4Y分岐導波路と、
前記第2Y分岐導波路の分岐後の他の導波路を伝播するモード光を2つに分岐する第5Y分岐導波路と、
前記第3Y分岐導波路の分岐後の一の導波路を伝播するモード光を2つに分岐する第6Y分岐導波路と、
前記第3Y分岐導波路の分岐後の他の導波路を伝播するモード光を2つに分岐する第7Y分岐導波路と、
前記第4Y分岐導波路の分岐後の一の導波路を伝播するモード光及び前記第5Y分岐導波路の分岐後の一の導波路を伝播するモード光を結合する第1合流導波路と、
前記第5Y分岐導波路の分岐後の他の導波路を伝播するモード光及び前記第6Y分岐導波路の分岐後の一の導波路を伝播するモード光を結合する第2合流導波路と、
前記第6Y分岐導波路の分岐後の他の導波路を伝播するモード光及び前記第7Y分岐導波路の分岐後の一の導波路を伝播するモード光を結合する第3合流導波路と、
前記第1合流導波路から入力されるモード光を2つに分岐する第8Y分岐導波路と、
前記第2合流導波路から入力されるモード光を2つに分岐する第9Y分岐導波路と、
前記第3合流導波路から入力されるモード光を2つに分岐する第10Y分岐導波路と、
前記第4Y分岐導波路の分岐後の他の導波路を伝播するモード光及び前記第8Y分岐導波路の分岐後の一の導波路を伝播するモード光を結合する第4合流導波路と、
前記第8Y分岐導波路の分岐後の他の導波路を伝播するモード光及び前記第9Y分岐導波路の分岐後の一の導波路を伝播するモード光を結合する第5合流導波路と、
前記第9Y分岐導波路の分岐後の他の導波路を伝播するモード光及び前記第10Y分岐導波路の分岐後の一の導波路を伝播するモード光を結合する第6合流導波路と、
前記第7Y分岐導波路の分岐後の他の導波路を伝播するモード光及び前記第10Y分岐導波路の分岐後の他の導波路を伝播するモード光を結合する第7合流導波路と、
前記第4合流導波路から入力されるモード光及び前記第5合流導波路から入力されるモード光を結合する第8合流導波路と、
前記第6合流導波路から入力されるモード光及び前記第7合流導波路から入力されるモード光を結合する第9合流導波路と、
前記第8合流導波路から入力されるモード光及び前記第9合流導波路から入力されるモード光を結合して前記出力ポートから出力する第10合流導波路と、
を備え、
前記屈折率変化手段が、前記第2Y分岐導波路の分岐後の他の導波路、前記第3Y分岐導波路の分岐後の一の導波路及び他の導波路、前記第1合流導波路及び第8Y分岐導波路間の導波路、前記第2合流導波路及び第9Y分岐導波路間の導波路、前記第3合流導波路及び第10Y分岐導波路間の導波路、前記第8Y分岐導波路の分岐後の一の導波路及び他の導波路、前記第9Y分岐導波路の分岐後の一の導波路及び他の導波路、前記第10Y分岐導波路の分岐後の一の導波路及び他の導波路、前記第7Y分岐導波路の分岐後の他の導波路、前記第5合流導波路及び第8合流導波路間の導波路、前記第6合流導波路及び第9合流導波路間の導波路、並びに、前記第7合流導波路及び第9合流導波路間の導波路に配設されることを特徴とするモード間光スイッチ。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、任意のモード光を任意のモード光に変換するモード間光スイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の空間光スイッチは、光信号を入力させる入力導波路と、アレイ導波路に光信号を分配するためのスラブ導波路と、屈折率を変化させるために電流注入または電圧印加を行なうための三角形状の電極を装備されたアレイ導波路と、アレイ導波路からの出力光を出力導波路に結合させるためのスラブ導波路と、光信号を出力する複数の出力導波路から構成される(例えば、特許文献1参照)。
この従来の空間光スイッチは、一つの波長の入力光信号を電極へ印加する制御信号により空間的に振り分けるための出力導波路を複数並列に配設したものであり、一つの波長の信号を異なる出力導波路へ結合させるものである。
【先行技術文献】
【0003】

【特許文献1】特開2002-72157号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の空間光スイッチは、複数の出力導波路の各出力導波路に1本の光ファイバを光学的にそれぞれ接続するために、光ファイバの直径(隣り合う光ファイバ間のピッチ)に依存して、隣り合う出力導波路間の間隔を広げる必要があり、空間光スイッチの小型化が図れないうえに、出力導波路の数が限られ、大規模集積ができないという課題がある。
【0005】
これに対し、近年の情報通信量の増大を背景に、将来の大容量化手段の一つとして、モード多重伝送技術が注目されている。
光スイッチは、このモード多重伝送技術を利用すれば、光スイッチの前後に接続するモード変換デバイスにより空間位置情報をモード情報に変換した上で、モードを切り換えるスイッチとして機能し、1本の入力導波路及び1本の出力導波路で済むことになり、光スイッチの小型化を図ることができる。
【0006】
このように、任意のモード光を任意のモード光に変換する光スイッチ(モード間光スイッチ)は、モード多重伝送への応用が期待できると共に、モード情報と空間位置情報とを対応させることで、光スイッチ(入力導波路、出力導波路)の端部に結合すべき光学部品点数の削減等、将来の高集積空間光スイッチへの応用も期待される。
しかしながら、モード間光スイッチは、開発段階であり、製品として存在しないのが現状である。
【0007】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、光スイッチの小型化を図ることができるモード間光スイッチを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るモード間光スイッチにおいては、単一の入力ポートと、単一の出力ポートと、当該入力ポート及び出力ポート間に配設されるモード変換手段と、を備え、モード変換手段が、入力ポートから入力された任意のモード光を出力ポートから任意のモード光として出力するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係るモード間光スイッチにおいては、光スイッチの小型化を図ると共に、任意のモード光を任意のモード光に変換することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】(a)は第1の実施形態に係るモード間光スイッチの概略構成の一例を示す平面図であり、(b)は図1(a)に示す第1の分岐導波路の寸法を説明するための説明図であり、(c)は図1(a)に示す第1の合流導波路の寸法を説明するための説明図であり、(d)は図1(a)に示す第2の合流導波路の寸法を説明するための説明図である。
【図2】(a)は図1(a)に示す第1の合流導波路における屈折率変化手段の拡大図であり、(b)は図1(a)に示す第2の合流導波路における屈折率変化手段の拡大図であり、(c)は図2(a)及び図2(b)に示す屈折率変化手段の矢視B-B’線の断面図であり、(d)は図1(a)に示すモード間光スイッチの矢視A-A’線の断面図である。
【図3】図1に示すモード間光スイッチの製造方法を説明するための図2(c)に対応する断面図である。
【図4】図3に示すモード間光スイッチの製造方法の続きを説明するための断面図である。
【図5】図4に示すモード間光スイッチの製造方法の続きを説明するための断面図である。
【図6】図1に示すモード間光スイッチの製造方法を説明するための図2(d)に対応する断面図である。
【図7】図6に示すモード間光スイッチの製造方法の続きを説明するための断面図である。
【図8】図7に示すモード間光スイッチの製造方法の続きを説明するための断面図である。
【図9】図1(a)に示す屈折率変化領域の屈折率変化量ΔN,ΔNと0次モード光及び1次モード光の透過度との関係を示すグラフであり、(a)は0次モード光を入力した場合の屈折率変化量ΔNと透過度との関係を示すグラフであり、(b)は0次モード光を入力した場合の屈折率変化量ΔNと透過度との関係を示すグラフであり、(c)は1次モード光を入力した場合の屈折率変化量ΔNと透過度との関係を示すグラフであり、(d)は1次モード光を入力した場合の屈折率変化量ΔNと透過度との関係を示すグラフである。
【図10】図1に示すモード間光スイッチの動作シミュレーション図であり、(a)は0次モード光を入力して屈折率変化量ΔNを-0.017とした場合の光フィールドを示す説明図であり、(b)は0次モード光を入力して屈折率変化量ΔNを-0.023とした場合の光フィールドを示す説明図であり、(c)は1次モード光を入力して屈折率変化量ΔNを-0.017とした場合の光フィールドを示す説明図であり、(d)は1次モード光を入力して屈折率変化量ΔNを-0.023とした場合の光フィールドを示す説明図である。
【図11】(a)は第2の実施形態に係るモード間光スイッチの概略構成の一例を示す平面図であり、(b)は図11(a)に示す第1の分岐導波路の寸法を説明するための説明図であり、(c)は図11(a)に示す第2の直線状導波路における屈折率変化手段の拡大図である。
【図12】図11(a)に示す屈折率変化領域の屈折率変化量ΔNと0次モード光及び1次モード光の出力との関係を示すグラフであり、(a)は0次モード光を入力した場合の屈折率変化量ΔNと出力との関係を示すグラフであり、(b)は1次モード光を入力した場合の屈折率変化量ΔNと出力との関係を示すグラフである。
【図13】図11に示すモード間光スイッチの動作シミュレーション図であり、(a)は0次モード光を入力して屈折率変化量ΔNを0とした場合の光フィールドを示す説明図であり、(b)は0次モード光を入力して屈折率変化量ΔNを-0.0039とした場合の光フィールドを示す説明図であり、(c)は1次モード光を入力して屈折率変化量ΔNを0とした場合の光フィールドを示す説明図であり、(d)は1次モード光を入力して屈折率変化量ΔNを-0.0039とした場合の光フィールドを示す説明図である。
【図14】(a)は第3の実施形態に係るモード間光スイッチの概略構成の一例を示す平面図であり、(b)は図14(a)に示す第3の直線状導波路における屈折率変化手段の拡大図であり、(c)は図14(a)に示す2×1型MMI導波路の矢視C-C’線の断面図である。
【図15】(a)は第4の実施形態に係るモード間光スイッチの概略構成の一例を示す平面図であり、(b)は図15(a)に示す第2の直線状導波路における屈折率変化手段の拡大図であり、(c)は図15(a)に示す1×2型MMI導波路の矢視D-D’線の断面図である。
【図16】(a)は第5の実施形態に係るモード間光スイッチの概略構成の一例を示す平面図であり、(b)は図16(a)に示すモード間光スイッチのモードスイッチングの一例を説明するための説明図であり、(c)は第5の実施形態に係るモード間光スイッチの概略構成の他の一例を示す平面図である。
【図17】図16(a)に示すモード間光スイッチにおけるビーム伝搬法シミュレーションによる0次モード光から他のモードに変換した様子(光フィールド)を示す説明図であり、(a)は0次モード光を入力して0次モード光を出力した場合の光フィールドを示す説明図であり、(b)は0次モード光を入力して1次モード光を出力した場合の光フィールドを示す説明図であり、(c)は0次モード光を入力して2次モード光を出力した場合の光フィールドを示す説明図であり、(d)は0次モード光を入力して3次モード光を出力した場合の光フィールドを示す説明図である。
【図18】(a)は第6の実施形態に係るモード間光スイッチの概略構成の一例を示す平面図であり、(b)は第6の実施形態に係るモード間光スイッチの概略構成の他の一例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(本発明の第1の実施形態)
モード間光スイッチ100は、単一の入力ポート1と、単一の出力ポート2と、当該入力ポート1及び出力ポート2間に配設されるモード変換手段101(不図示)と、を備える。

【0012】
また、モード変換手段101は、入力ポート1から入力されたモード光を分岐する光分岐導波路20a(不図示)と、光分岐導波路20aの後段に配設され、導波路の屈折率を変化させる屈折率変化手段8と、屈折率変化手段8の後段に配設され、光分岐導波路20aで分岐されたモード光を結合して出力ポート2から出力する光合波導波路30a(不図示)と、を備える。

【0013】
なお、以下の説明では、光分岐導波路20aが後段に2本の導波路を有するY字導波路であり、光合波導波路30aが前段に2本の導波路を有するY字導波路である場合を例に挙げて説明するが、光分岐導波路20a及び光合波導波路30a間の導波路は2本の導波路に限られるものではなく、光分岐導波路20aが後段に3本以上の導波路を有し、光合波導波路30aが前段に3本以上の導波路を有してもよい。

【0014】
モード間光スイッチ100は、単一の入力ポート1と、単一の出力ポート2と、当該入力ポート1及び出力ポート2間に並設される2本の導波路10と、PIN(p-intrinsic-n)ダイオード構造によるキャリア注入により導波路の屈折率を変化させる屈折率変化手段8を備え、入力ポート1に任意のモード光が入力され、出力ポート2から任意のモード光が出力されるものである。

【0015】
なお、本実施形態に係るモード間光スイッチ100は、図1(a)に示すように、入力ポート1及び2本の導波路10間に配設され、入力ポート1から入射したモード光を2つに分岐するY分岐導波路20と、出力ポート2及び2本の導波路10間に配設され、Y分岐導波路20により分岐されたモード光を結合して出力ポート2側に出射する合流導波路30と、をさらに備える。

【0016】
特に、本実施形態に係る2本の導波路10は、Y分岐導波路20の導波路幅と合流導波路30の導波路幅との違いに伴い、導波路幅が漸次変化したテーパー状の直線状導波路(第1の直線状導波路11、第2の直線状導波路12)である。
具体的には、第1の直線状導波路11は、光の導波方向に沿った導波路の長さ(以下、「導波路長」と称す)が450μmであると共に、Y分岐導波路20に結合する一端の導波路幅が0.5μmであり、合流導波路30に結合する他端の導波路幅が0.6μmである。
また、第2の直線状導波路12は、導波路長が450μmであると共に、Y分岐導波路20に結合する一端の導波路幅が0.7μmであり、合流導波路30に結合する他端の導波路幅が0.6μmである。

【0017】
また、本実施形態に係るY分岐導波路20は、図1(a)に示す平面視において、分岐する2本の導波路(第1の分岐導波路21、第2の分岐導波路22)が非対称の平面形状(非対称なY字導波路)である。
具体的には、Y分岐導波路20のうち分岐する2本の導波路(第1の分岐導波路21、第2の分岐導波路22)を除く領域(以下、「分岐前導波路23」と称す)は、導波路長が200μmであり、導波路幅が1.2μmの直線状導波路である。
また、第1の分岐導波路21は、図1(b)に示すように、導波路幅が0.5μmであると共に、分岐前導波路23に結合する一端におけるコアの中心と第1の直線状導波路11に結合する他端におけるコアの中心との幅方向の間隔が1μmであり、曲率半径Rが5625.25μmである略S字の曲線状導波路である。
また、第2の分岐導波路22は、導波路長が150μmであり、導波路幅が0.7μmである直線状導波路である。

【0018】
また、本実施形態に係る合流導波路30は、図1(a)に示す平面視において、合流する2本の導波路(第1の合流導波路31、第2の合流導波路32)が対称の平面形状(対称なY字導波路)である。
具体的には、合流導波路30のうち合流する2本の導波路(第1の合流導波路31、第2の合流導波路32)を除く領域(以下、「合流後導波路33」と称す)は、導波路長が200μmであり、導波路幅が1.2μmの直線状導波路である。
また、第1の合流導波路31は、図1(c)に示すように、導波路幅が0.6μmであると共に、第1の直線状導波路11に結合する一端におけるコアの中心と合流後導波路33に結合する他端におけるコアの中心との幅方向の間隔が0.5μmであり、曲率半径Rが90000.25μmである、内側(合流導波路30の中心側)に湾曲する曲線状導波路である。
また、第2の合流導波路32は、図1(d)に示すように、導波路幅が0.6μmであると共に、第2の直線状導波路12に結合する一端におけるコアの中心と合流後導波路33に結合する他端におけるコアの中心との幅方向の間隔が0.5μmであり、曲率半径Rが90000.25μmである、内側(合流導波路30の中心側)に湾曲する曲線状導波路である。

【0019】
さらに、本実施形態に係る屈折率変化手段8は、合流導波路30の合流する2本の導波路(第1の合流導波路31、第2の合流導波路32)に配設される。

【0020】
また、モード間光スイッチ100は、図2(c)及び図2(d)に示すように、基板110(例えば、SOI(silicon on insulator)基板のSi基板)上に積層された第1のクラッド層120(例えば、SOI基板のSiO層)と、第1のクラッド層120上に積層され、第1のクラッド層120の屈折率よりも屈折率が高い真性(i型)半導体領域131を含む半導体層130(例えば、SOI基板のSi層)と、半導体層130上に積層され、半導体層130の屈折率よりも屈折率が低い第2のクラッド層140(例えば、SiO層)と、を備える。

【0021】
また、屈折率変化手段8は、図2(a)及び図2(b)並びに図2(c)に示すように、半導体層130の真性半導体領域131に不純物を添加してなるp型半導体領域132及びn型半導体領域133を真性半導体領域131と共に導波方向に沿って並設してpin接合を構成する屈折率変化領域3と、屈折率変化領域3のp型半導体領域132に電圧を印加するための第1の電極4aと、屈折率変化領域3のn型半導体領域133に電圧を印加するための第2の電極4bと、p型半導体領域132及び第1の電極4aを電気的に接続する第1の接続部5aと、n型半導体領域133及び第2の電極4bを電気的に接続する第2の接続部5bと、を備える。

【0022】
屈折率変化領域3は、第1の電極4a及び第1の接続部5a並びに第2の電極4b及び第2の接続部5bを介してpin接合に順方向の電圧が印加されると、キャリア(電子及びホール)が真性半導体領域131に供給され、このキャリアのプラズマ効果により真性半導体領域131の屈折率が変化する。

【0023】
なお、本実施形態に係る屈折率変化領域3の半導体層130は、Siを真性半導体とする真性半導体領域131と、真性半導体のSiに不純物としてボロン(B)を添加したp型半導体領域132と、真性半導体のSiに不純物として燐(P)を添加したn型半導体領域133とからなる。

【0024】
また、屈折率変化領域3は、真性半導体領域131がp型半導体領域132及びn型半導体領域133とのそれぞれの境界において導波方向に延在する2つの溝(トレンチ3a)を有する構造である。
特に、屈折率変化領域3のトレンチ3aの幅(以下、「トレンチ幅W」と称す)は、波長オーダー若しくはそれ以下にすること(以下、「狭窄トレンチ構造」と称す)により、狭いパターンほどエッチング深さが浅くなり、周囲に比べてエッチング量が抑制される効果(RIEラグ:reactive ion etching lag)を利用し、オーバーエッチングを抑制することができる。

【0025】
また、屈折率変化領域3における真性半導体領域131は、導波路になるリブ部131aと、リブ部131aの膜厚(エッチングされないSi層の膜厚、以下、「Si層全厚d」と称す)よりも膜厚(エッチングされたSi層の膜厚、以下、「Si層残厚TSi」と称す)が薄く、導波方向に沿ってリブ部131aの両側に並設されるスラブ部131bと、を備える。なお、本実施形態に係るリブ部131aは、図1(a)に示す2本の導波路(第1の合流導波路31、第2の合流導波路32)の一部になる。

【0026】
また、p型半導体領域132及びn型半導体領域133全体の膜厚は、真性半導体領域131のスラブ部131bの膜厚(Si層残厚TSi)よりも厚い。

【0027】
つぎに、モード間光スイッチ100の製造方法について、図3乃至図8を用いて説明する。なお、2本の導波路10(第1の直線状導波路11、第2の直線状導波路12)及びY分岐導波路20(第1の分岐導波路21、第1の分岐導波路21)の製造工程を示す断面図は、2本の導波路10(第1の直線状導波路11、第2の直線状導波路12)及びY分岐導波路20(第1の分岐導波路21、第2の直線状導波路12)と、分岐前導波路23及び合流導波路30とが、導波路幅が異なるだけで、製造工程は同一であるので、図示を省略する。

【0028】
まず、SOI基板(Si基板(基板110)、SiO層(第1のクラッド層120)、Si層(半導体層130))の半導体層130上にフォトレジストを塗布し、ステッパによるフォトリソグラフィ法を用いて、図1(a)に示す導波領域(2本の導波路10、Y分岐導波路20及び合流導波路30)と図2(a)及び図2(b)に示す屈折率変化領域3におけるスラブ部131bを除く領域(真性半導体領域131のリブ部131a並びにp型半導体領域132及びn型半導体領域133)との平面形状に合わせて、半導体層130上にエッチング用のマスク161を形成する(図3(a)、図6(a))。

【0029】
このマスク161を用いて、RIE(反応性イオンエッチング)法によりドライエッチングを施して、図1(a)に示す非導波領域並びに図2(a)及び図2(b)に示すスラブ部131bとなる半導体層130における不要な部分を部分的(マスク161が形成されていない部分のみ)に除去し、導波領域のコア層及びトレンチ3aを形成する(図3(b)、図6(b))。
この場合に、図2(a)及び図2(b)に示すスラブ部131bにおけるマスク161の開口部分は、波長オーダー若しくはそれ以下であり、図1(a)に示す非導波領域におけるマスク161の開口部分に対して、極端に狭いため、RIEラグ効果により、非導波領域におけるドライエッチングが終了しても、スラブ部131bとして半導体層130が残る(オーバーエッチングを抑制する)ことになる。
その後、半導体層130上にあるマスク161を、有機溶剤及びアッシング法により除去する(図3(c)、図6(c))。

【0030】
このように、マスク161のみを用いることにより、p型半導体領域132及びn型半導体領域133となる半導体層130の膜厚は、真性半導体領域131のリブ部131aとなる半導体層130の膜厚(Si層全厚d)と略同一になる。

【0031】
なお、真性半導体領域131のリブ部131aとなる半導体層130の膜厚(Si層全厚d)に対して、p型半導体領域132及びn型半導体領域133となる半導体層130の膜厚を薄くする場合には、真性半導体領域131のスラブ部131bとなる半導体層130(Si層残厚TSi)が、少なくとも0.01μm以上になるように、p型半導体領域132及びn型半導体領域133となる半導体層130の膜厚を制御する必要がある。

【0032】
そして、露出した第1のクラッド層120及び半導体層130上にフォトレジストを塗布し、ステッパによるフォトリソグラフィ法を用いて、図2(a)及び図2(b)に示す、p型半導体領域132を除く領域の平面形状に合わせて、露出した第1のクラッド層120及び半導体層130上にドーパント用のマスク162を形成し、開口部分の半導体層130にp型ドーパント(例えば、ボロン)をイオン注入する(図3(d)、図6(d))。その後、第1のクラッド層120及び半導体層130上にあるマスク162を、有機溶剤及びアッシング法により除去する(図3(e)、図6(e))。

【0033】
その後、露出した第1のクラッド層120及び半導体層130上にフォトレジストを塗布し、ステッパによるフォトリソグラフィ法を用いて、図2(a)及び図2(b)に示す、n型半導体領域133を除く領域の平面形状に合わせて、露出した第1のクラッド層120及び半導体層130上にドーパント用のマスク163を形成し、開口部分の半導体層130にn型ドーパント(例えば、燐)をイオン注入する(図3(f)、図6(f))。

【0034】
そして、第1のクラッド層120及び半導体層130上にあるマスク163を有機溶剤及びアッシング法により除去して、不純物を活性化する熱処理を行ない、p型半導体領域132及びn型半導体領域133を形成する(図4(a)、図7(a))。この場合に、半導体層130のうちp型半導体領域132及びn型半導体領域133を除く領域が真性半導体領域131になり、屈折率変化領域3における真性半導体領域131は、リブ部131a及びスラブ部131bを備えることになる。

【0035】
その後、露出した第1のクラッド層120及び半導体層130上に膜厚1μm程のフォトレジストを塗布し、ステッパによるフォトリソグラフィ法を用いて、図2(a)及び図2(b)に示す、p型半導体領域132及びn型半導体領域133を除く領域の平面形状に合わせて、エッチング用のマスク164を形成する(図4(b)、図7(b))。

【0036】
そして、電子ビーム蒸着法又はスパッタリングを用いて、第1の接続部5a及び第2の接続部5bの一部となる金属(Ti(チタン)/Al(アルミニウム))を、p型半導体領域132及びn型半導体領域133並びにマスク164上に堆積させて、第1の金属層151を形成する(図4(c)、図7(c))。

【0037】
その後、第1のクラッド層120及び真性半導体領域131上にあるマスク164を有機溶剤により除去し、p型半導体領域132及びn型半導体領域133を除く領域にある第1の金属層151を除去(リフトオフ)して、膜厚50nm程のTi層及び膜厚100nm程のAl層からなる第1の接続部5a及び第2の接続部5bの一部を形成する(図4(d)、図7(d))。

【0038】
その後、化学気相成長(Chemical Vapor Deposition:CVD)法を用いて、露出した第1のクラッド層120及び半導体層130上にSiO膜を堆積させて、第2のクラッド層140を形成する(図4(e)、図7(e))。

【0039】
そして、第2のクラッド層140上にフォトレジストを塗布し、ステッパによるフォトリソグラフィ法を用いて、第1の接続部5a及び第2の接続部5bとしてのコンタクトホール5を形成するために当該コンタクトホール5を除く領域の平面形状に合わせて、第2のクラッド層140上にエッチング用のマスク165を形成する(図5(a)、図8(a))。

【0040】
このマスク165を用いて、RIE法によりドライエッチングを施して、第2のクラッド層140におけるコンタクトホール5となる部分を部分的に除去し、コンタクトホール5を形成する(図5(b)、図8(b))。その後、第2のクラッド層140上にあるマスク165を、有機溶剤及びアッシング法により除去する(図5(c)、図8(c))。

【0041】
そして、電子ビーム蒸着法を用いて、第1の接続部5a及び第2の接続部5bの一部並びに第1の電極4a及び第2の電極4bとなる金属(Ti/Al)をコンタクトホール5内及び第2のクラッド層140上に堆積させて、第2の金属層152を形成する(図5(d)、図8(d))。

【0042】
その後、第2の金属層152上にフォトレジストを塗布し、ステッパによるフォトリソグラフィ法を用いて、図2(a)及び図2(b)に示す、第1の電極4a及び第2の電極4bの平面形状に合わせて、第2の金属層152上にエッチング用のマスク166を形成する(図5(e)、図8(e))。

【0043】
このマスク166を用いて、イオンミリング法によりドライエッチングを施して、第1の電極4a及び第2の電極4bを除く領域にある第2の金属層152を除去し(図5(f)、図8(f))、第1の電極4a及び第2の電極4b上にあるマスク166を有機溶剤及びアッシング法により除去して、第1の電極4a及び第2の電極4bを形成する(図2(c)、図2(d))。

【0044】
最後に、複数のモード間光スイッチ100素子が形成された基板110に対して、モード間光スイッチ100素子間の境界に沿って劈開することで、図1及び図2に示す構造を有するモード間光スイッチ100素子を得ることができる。なお、この劈開により、モード間光スイッチ100素子の後方端面(入力ポート1)及び前方端面(出力ポート2)がそれぞれ形成される。

【0045】
なお、本実施形態に係る製造方法においては、半導体層のエッチング方法としてRIE法を用いているが、ICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合プラズマ)法やウェットエッチング法であっても適用可能である。また、本実施形態に係る製造方法においては、金属層のエッチング方法としてイオンミリング法を用いているが、ウェットエッチング法であっても適用可能である。
また、本実施形態に係る製造方法においては、フォトリソグラフィ法にステッパを用いているが、必ずしもこれに限られるわけではなく、例えば、電子ビーム露光装置であっても適用可能である。

【0046】
つぎに、モード間光スイッチ100の動作について、図1(a)、図9及び図10を用いて説明する。
モード間光スイッチ100の入力ポート1に入射されたモード光は、Y分岐導波路20の分岐前導波路23に入射する。

【0047】
ここで、導波路の構造が緩やかに変化するとき、各々のモードの電力は保存され、これを断熱過程という。また、断熱過程が成立するとき、断熱条件を満たしているという。
Y分岐導波路20は、導波路構造が緩やかに変化しているので、断熱条件を満たしており、モードソーティングを行なう。

【0048】
すなわち、入力ポート1から0次モード光を入射すると、0次モード光がY分岐導波路20の太い導波路(第2の分岐導波路22)に伝搬する。
また、入力ポート1から1次モード光を入射すると、1次モード光がY分岐導波路20の細い導波路(第1の分岐導波路21)に0次モード光に切り換わったうえで伝搬する。

【0049】
なお、分岐前導波路23に存在するモードと第1の分岐導波路21及び第2の分岐導波路22に存在するモードとは、伝搬定数(∝透過屈折率)が大きいものから順番に1対1で結合するため、モードソーティングと呼ばれる。

【0050】
そして、モード間光スイッチ100の入力ポート1に入射されたモード光が0次モード光である場合に、0次モード光は、Y分岐導波路20の第2の分岐導波路22側に進み、第2の直線状導波路12を伝搬し、合流導波路30の第2の合流導波路32に入射する。

【0051】
また、モード間光スイッチ100の入力ポート1に入射されたモード光が1次モード光である場合に、1次モード光は、第1の分岐導波路21側に進んで0次モード光に切り換わり、第1の直線状導波路11を伝搬し、合流導波路30の第1の合流導波路31に入射する。

【0052】
この状態において、モード間光スイッチ100の第1の電極4a及び第2の電極4bに電圧を印加すると、p型半導体領域132、真性半導体領域131及びn型半導体領域133からなるpin接合が順バイアスされる。
これにより、p型半導体領域132及びn型半導体領域133から真性半導体領域131であるリブ部131aにキャリアが供給され、供給されたキャリアはリブ部131aに蓄積されて、キャリアのプラズマ効果により、リブ部131aの屈折率を変化させることができる。

【0053】
ここで、図1(a)に示すモード間光スイッチ100においては、入力ポート1に入力されたモード光を屈折率変化手段8により他のモード光に変換する場合又は無変換とする場合に、不要なモード成分が発生する。
このため、必要なモード成分に対する不要なモード成分の比(モード間クロストーク)を抑制する必要がある。

【0054】
そこで、図9に示す、第1の合流導波路31に配設された屈折率変化手段8の屈折率変化領域3における屈折率の変化量ΔN及び第2の合流導波路32に配設された屈折率変化手段8の屈折率変化領域3における屈折率の変化量ΔNと、0次モード光又は1次モード光の入力に対する0次モード光又は1次モード光の透過度との関係に基づき、屈折率変化手段8の屈折率変化領域3に適切な屈折率変化量ΔN、ΔNを与えることが考えられる。

【0055】
すなわち、モード間光スイッチ100は、入力ポート1に入射されたモード光が0次モード光である場合に、図9(a)に示すように、第1の合流導波路31における屈折率変化手段8の屈折率変化領域3の屈折率変化量ΔNを-0.017とし、第2の合流導波路32における屈折率変化手段8の屈折率変化領域3の屈折率変化量ΔNを0とすることにより、0次モード光のまま透過させ、図10(a)に示すように、合流導波路30の合流後導波路33を介して出力ポート2から0次モード光を出射させることができる。この場合には、図9(a)に示すように、必要なモード成分(0次モード光)に対する不要なモード成分(1次モード光)の比であるモード間クロストークは、29.2dBである。

【0056】
また、モード間光スイッチ100は、入力ポート1に入射されたモード光が0次モード光である場合に、図9(b)に示すように、第2の合流導波路32における屈折率変化手段8の屈折率変化領域3の屈折率変化量ΔNを-0.023とし、第1の合流導波路31における屈折率変化手段8の屈折率変化領域3の屈折率変化量ΔNを0とすることにより、1次モード光に変換して透過させ、図10(b)に示すように、合流導波路30の合流後導波路33を介して出力ポート2から1次モード光を出射させることができる。この場合には、図9(b)に示すように、必要なモード成分(1次モード光)に対する不要なモード成分(0次モード光)の比であるモード間クロストークは、26.2dBである。

【0057】
同様に、モード間光スイッチ100は、入力ポート1に入射されたモード光が1次モード光である場合に、図9(c)に示すように、第1の合流導波路31における屈折率変化手段8の屈折率変化領域3の屈折率変化量ΔNを-0.017とし、第2の合流導波路32における屈折率変化手段8の屈折率変化領域3の屈折率変化量ΔNを0とすることにより、1次モード光のまま透過させ、図10(c)に示すように、合流導波路30の合流後導波路33を介して出力ポート2から1次モード光を出射させることができる。この場合には、図9(c)に示すように、必要なモード成分(1次モード光)に対する不要なモード成分(0次モード光)の比であるモード間クロストークは、29.4dBである。

【0058】
また、モード間光スイッチ100は、入力ポート1に入射されたモード光が1次モード光である場合に、図9(d)に示すように、第2の合流導波路32における屈折率変化手段8の屈折率変化領域3の屈折率変化量ΔNを-0.023とし、第1の合流導波路31における屈折率変化手段8の屈折率変化領域3の屈折率変化量ΔNを0とすることにより、0次モード光に変換して透過させ、図10(d)に示すように、合流導波路30の合流後導波路33を介して出力ポート2から0次モード光を出射せることができる。この場合には、図9(d)に示すように、必要なモード成分(0次モード光)に対する不要なモード成分(1次モード光)の比であるモード間クロストークは、26.3dBである。

【0059】
以上のように、本実施形態に係るモード間光スイッチ100は、屈折率変化手段8の屈折率変化領域3に適切な屈折率の変化量を与えることにより、モード間クロストークを抑制しつつ、0次モード光又は1次モード光を選択的に出射(スイッチング)することができ、入力ポート1に入射した任意のモード光を任意のモード光に変換して出力ポート2から出射することができる。

【0060】
(本発明の第2の実施形態)
図11(a)は第2の実施形態に係るモード間光スイッチの概略構成の一例を示す平面図であり、図11(b)は図11(a)に示す第1の分岐導波路の寸法を説明するための説明図であり、図11(c)は図11(a)に示す第2の直線状導波路における屈折率変化手段の拡大図である。図12(a)は0次モード光を入力した場合の屈折率変化量ΔNと透過度との関係を示すグラフであり、図12(b)は1次モード光を入力した場合の屈折率変化量ΔNと透過度との関係を示すグラフである。図13(a)は0次モード光を入力して屈折率変化量ΔNを0とした場合の光フィールドを示す説明図であり、図13(b)は0次モード光を入力して屈折率変化量ΔNを-0.0039とした場合の光フィールドを示す説明図であり、図13(c)は1次モード光を入力して屈折率変化量ΔNを0とした場合の光フィールドを示す説明図であり、図13(d)は1次モード光を入力して屈折率変化量ΔNを-0.0039とした場合の光フィールドを示す説明図である。図11において、図1乃至図8と同じ符号は、同一又は相当部分を示し、その説明を省略する。

【0061】
本実施形態に係る2本の導波路10は、Y分岐導波路20の導波路幅と合流導波路30の導波路幅とが同一であるため、導波路幅が一定の直線状導波路(第1の直線状導波路11、第2の直線状導波路12)である。
具体的には、第1の直線状導波路11及び第2の直線状導波路12は、導波路長が200μmであると共に、Y分岐導波路20に結合する一端の導波路幅が0.6μmであり、合流導波路30に結合する他端の導波路幅が0.6μmである。

【0062】
また、本実施形態に係るY分岐導波路20は、図11(a)に示す平面視において、分岐する2本の導波路(第1の分岐導波路21、第2の分岐導波路22)が対称の平面形状(対称なY字導波路)である。
具体的には、Y分岐導波路20のうち分岐する2本の導波路(第1の分岐導波路21、第2の分岐導波路22)を除く領域(分岐前導波路23)は、導波路長が50μmであり、導波路幅が1.2μmの直線状導波路である。
また、第1の分岐導波路21は、図11(b)に示すように、導波路幅が0.6μmであると共に、分岐前導波路23に結合する一端におけるコアの中心と第1の直線状導波路11に結合する他端におけるコアの中心との幅方向の間隔が5μmであり、曲率半径Rが1126.25μmである略S字の曲線状導波路である。
また、第2の分岐導波路22は、図11(b)に示す第1の分岐導波路21を上下反転した平面形状であり、導波路幅が0.6μmであると共に、分岐前導波路23に結合する一端におけるコアの中心と第2の直線状導波路12に結合する他端におけるコアの中心との幅方向の間隔が5μmであり、曲率半径Rが1126.25μmである略S字の曲線状導波路である。

【0063】
また、本実施形態に係る合流導波路30は、図11(a)に示す平面視において、合流する2本の導波路(第1の合流導波路31、第2の合流導波路32)が対称の平面形状(対称なY字導波路)である。
具体的には、合流導波路30のうち合流する2本の導波路(第1の合流導波路31、第2の合流導波路32)を除く領域(合流後導波路33)は、導波路長が150μmであり、導波路幅が1.2μmの直線状導波路である。
また、第1の合流導波路31は、図11(b)に示す第1の分岐導波路21を左右反転した平面形状であり、導波路幅が0.6μmであると共に、第1の直線状導波路11に結合する一端におけるコアの中心と合流後導波路33に結合する他端におけるコアの中心との幅方向の間隔が5μmであり、曲率半径Rが1126.25μmである略S字の曲線状導波路である。
また、第2の合流導波路32は、図11(b)に示す第1の分岐導波路21を左右及び上下反転した平面形状であり、導波路幅が0.6μmであると共に、第2の直線状導波路12に結合する一端におけるコアの中心と合流後導波路33に結合する他端におけるコアの中心との幅方向の間隔が5μmであり、曲率半径Rが1126.25μmである略S字の曲線状導波路である。

【0064】
さらに、本実施形態に係る屈折率変化手段8は、入力ポート1及び出力ポート2間に並設される2本の導波路10(第1の直線状導波路11、第2の直線状導波路12)のうち、第2の直線状導波路12に配設される。

【0065】
つぎに、モード間光スイッチ100の動作について、図11(a)、図12及び図13を用いて説明する。
モード間光スイッチ100の入力ポート1に入射されたモード光は、Y分岐導波路20の分岐前導波路23に入射する。

【0066】
そして、Y分岐導波路20の分岐前導波路23に入射したモード光は、2つに均等分割して分岐され、均等分割後の一方のモード光は、第1の分岐導波路21及び第1の直線状導波路11を伝搬して合流導波路30の第1の合流導波路31に入射し、均等分割後の他方のモード光は、第1の分岐導波路21及び第2の直線状導波路12(屈折率変化手段8の屈折率変化領域3)を伝搬して合流導波路30の第2の合流導波路32に入射する。

【0067】
この状態において、モード間光スイッチ100の第1の電極4a及び第2の電極4bに電圧を印加すると、p型半導体領域132、真性半導体領域131及びn型半導体領域133からなるpin接合が順バイアスされる。
これにより、p型半導体領域132及びn型半導体領域133から真性半導体領域131であるリブ部131aにキャリアが供給され、供給されたキャリアはリブ部131aに蓄積されて、キャリアのプラズマ効果により、一方のモード光の位相に対して他方のモード光の位相をπ[rad]だけ位相を変化させることができる。

【0068】
そして、合流導波路30の合流後導波路33は、一方のモード光の位相に対して他方のモード光の位相がπ[rad]だけ異なる場合に、均等分割後の一方のモード光と均等分割後の他方のモード光との重ね合わせにより、入力ポート1に入力されたモード光と異なるモード光を出力ポート2から出射させる。
また、合流導波路30の合流後導波路33は、一方のモード光の位相と他方のモード光の位相とが一致する場合に、均等分割後の一方のモード光と均等分割後の他方のモード光との重ね合わせにより、入力ポート1に入力されたモード光と同一のモード光を出力ポート2から出射させる。

【0069】
ここで、図11(a)に示すモード間光スイッチ100においては、入力ポート1に入力されたモード光を他のモード光に変換する場合又は無変換とする場合に、不要なモード成分が発生する。
このため、必要なモード成分に対する不要なモード成分の比(モード間クロストーク)を抑制する必要がある。

【0070】
そこで、図12に示す、第2の直線状導波路12に配設された屈折率変化手段8の屈折率変化領域3における屈折率の変化量ΔNと、0次モード光又は1次モード光の入力に対する0次モード光又は1次モード光の出力との関係に基づき、屈折率変化手段8の屈折率変化領域3に適切な屈折率変化量ΔNを与えることが考えられる。なお、図12においては、0次モード光を実線で示し、1次モード光を破線で示し、2次モード光を一点鎖線で示し、3次モード光を二点鎖線で示しており、2次モード光及び3次モード光は、出力が0である横軸に重なっている。

【0071】
すなわち、モード間光スイッチ100は、入力ポート1に入射されたモード光が0次モード光である場合に、図12(a)に示すように、屈折率変化手段8の屈折率変化領域3の屈折率変化量ΔNを0とすることにより、第1の直線状導波路11を伝搬する均等分割後のモード光の位相と第2の直線状導波路12を伝搬する均等分割後のモード光の位相とを一致させて重ね合わせることにより、図13(a)に示すように、合流導波路30の合流後導波路33を介して出力ポート2から0次モード光を出射させることができる。この場合には、図12(a)に示すように、必要なモード成分(0次モード光)に対する不要なモード成分(1次モード光)の比であるモード間クロストークは、129.5dBである。

【0072】
また、モード間光スイッチ100は、入力ポート1に入射されたモード光が0次モード光である場合に、図12(a)に示すように、屈折率変化手段8の屈折率変化領域3の屈折率変化量ΔNを-0.0039とすることにより、第1の直線状導波路11を伝搬する均等分割後のモード光の位相に対して第2の直線状導波路12を伝搬する均等分割後のモード光の位相をπ[rad]だけ異ならせて重ね合わせることにより、図13(b)に示すように、合流導波路30の合流後導波路33を介して出力ポート2から1次モード光を出射させることができる。この場合には、図12(a)に示すように、必要なモード成分(1次モード光)に対する不要なモード成分(0次モード光)の比であるモード間クロストークは、36.1dBである。

【0073】
同様に、モード間光スイッチ100は、入力ポート1に入射されたモード光が1次モード光である場合に、図12(b)に示すように、屈折率変化手段8の屈折率変化領域3の屈折率変化量ΔNを0とすることにより、第1の直線状導波路11を伝搬する均等分割後のモード光の位相と第2の直線状導波路12を伝搬する均等分割後のモード光の位相とを一致させて重ね合わせることにより、図13(c)に示すように、合流導波路30の合流後導波路33を介して出力ポート2から1次モード光を出射させることができる。この場合には、図12(b)に示すように、必要なモード成分(1次モード光)に対する不要なモード成分(0次モード光)の比であるモード間クロストークは、115.2dBである。

【0074】
また、モード間光スイッチ100は、入力ポート1に入射されたモード光が1次モード光である場合に、図12(b)に示すように、屈折率変化手段8の屈折率変化領域3の屈折率変化量ΔNを-0.0039とすることにより、第1の直線状導波路11を伝搬する均等分割後のモード光の位相に対して第2の直線状導波路12を伝搬する均等分割後のモード光の位相をπ[rad]だけ異ならせて重ね合わせることにより、図13(d)に示すように、合流導波路30の合流後導波路33を介して出力ポート2から0次モード光を出射させることができる。この場合には、図12(b)に示すように、必要なモード成分(0次モード光)に対する不要なモード成分(1次モード光)の比であるモード間クロストークは、36.1dBである。

【0075】
なお、この第2の実施形態においては、非対称なY分岐導波路20によるモードソーティングを利用する代わりに、対称なY分岐導波路20による光2分割を利用すると共に、屈折率変化手段8を第2の直線状導波路12に配設するところのみが第1の実施形態と異なるところであり、対称なY分岐導波路20及び屈折率変化手段8による作用効果以外は、第1の実施形態と同様の作用効果を奏する。

【0076】
また、本実施形態に係る屈折率変化手段8は、入力ポート1及び出力ポート2間に並設される2本の導波路10(第1の直線状導波路11、第2の直線状導波路12)のうち、第2の直線状導波路12に配設される場合について説明したが、入力ポート1及び出力ポート2間に並設される2本の導波路10のうち、少なくとも一方に配設されるのであれば、第2の直線状導波路12ではなく、第1の直線状導波路11に配設させてもよいし、第1の直線状導波路11及び第2の直線状導波路12に配設させてもよい。

【0077】
なお、第1の直線状導波路11及び第2の直線状導波路12に屈折率変化手段8を配設させる場合に、入力ポート1に入射したモード光に対して異なるモード光を出力ポート2から出射させるには、第1の直線状導波路11及び第2の直線状導波路12のいずれか一方の屈折率変化手段8における第1の電極4a及び第2の電極4bに電圧を印加することになる。また、入力ポート1に入射したモード光に対して同一のモード光を出力ポート2から出射させるには、第1の直線状導波路11及び第2の直線状導波路12の両方の屈折率変化手段8における第1の電極4a及び第2の電極4bに電圧を印加しないか、又は、第1の直線状導波路11及び第2の直線状導波路12の両方の屈折率変化手段8における第1の電極4a及び第2の電極4bに電圧を印加することになる。

【0078】
(本発明の第3の実施形態)
図14(a)は第3の実施形態に係るモード間光スイッチの概略構成の一例を示す平面図であり、図14(b)は図14(a)に示す第3の直線状導波路における屈折率変化手段の拡大図であり、図14(c)は図14(a)に示すモード間光スイッチの矢視C-C’線の断面図である。図14において、図1乃至図8及び図11と同じ符号は、同一又は相当部分を示し、その説明を省略する。

【0079】
本実施形態に係るモード間光スイッチ100は、入力ポート1及び2本の導波路10間に配設される1×2型多モード光干渉(Multimode Interference:MMI)導波路(以下、「MMI導波路」と称す)40と、出力ポート2及び2本の導波路10間に配設される2×1型MMI導波路50と、1×2型MMI導波路40の入力ポートに一端が接続され他端を入射面(入力ポート1)とする入力導波路6と、2×1型MMI導波路50の出力ポートに一端が接続され他端を出射面(出力ポート2)とする出力導波路7と、を備える。

【0080】
特に、本実施形態に係る2本の導波路10は、直線領域からなる第3の直線状導波路13と、曲線領域からなる曲線状導波路14とから構成され、第3の直線状導波路13の導波路長と曲線状導波路14の導波路長とを異ならせている。
具体的には、第3の直線状導波路13は、導波路長が165μmであり、導波路幅が4μmである。
また、曲線状導波路14は、導波路幅が4μmであり、曲率半径が100μmである略S字の曲線領域を中央で結合した構成である。

【0081】
また、本実施形態に係る屈折率変化手段8は、入力ポート1及び出力ポート2間に並設される2本の導波路10(第3の直線状導波路13、曲線状導波路14)のうち、第3の直線状導波路13に配設される。

【0082】
さらに、本実施形態に係る1×2型MMI導波路40は、導波路長が420μm(≒3Lc/8、Lc:クラッドの導波路長)であり、導波路幅が20μmである、略矩形状の干渉領域を有する。
また、本実施形態に係る2×1型MMI導波路50は、導波路長が415μm(≒3Lc’/4、Lc’:クラッドの導波路長)であり、導波路幅が14μmである、略矩形状の干渉領域を有する。

【0083】
なお、MMI導波路は、公知の技術を用いて設計できるのであるが、例えば、MMI理論に基づいて、1×2型MMI導波路40及び2×1型MMI導波路50を、以下のように設計することができる。

【0084】
MMI導波路の導波路長(Lπ)の式は、下記数1のように示すことができる。ただし、数1の式に示す、Wは実効導波路幅を表し、WはMMI領域の幅を表し、Nrは導波路の屈折率を表し、Ncはクラッドの屈折率を表し、λは入射光波長を表す。また、σはTEモードのときσ=0を表し、TMモードのときσ=1を表す。

【0085】
(数1)
=W+(λ/π)(Nc/Nr)2σ(Nr-Nc-1/2
π=4NrW/3λ

【0086】
また、MMI導波路は、下記数2の式で表されるとき、1×N型の導波路として動作することができる。また、MMI導波路は、下記数3の式で表されるとき、M×N型の導波路として動作することができる。なお、M及びNは正の整数であり、入力側のMは1であってもよく、出力側のNは2以上とすることができる。ただし、数2及び数3の式に示すLは、マルチモード干渉導波路の長さを表す。

【0087】
(数2)
L=(3/4N)Lπ(Nは正の整数)

【0088】
(数3)
L=(3/N)Lπ(Nは正の整数)

【0089】
なお、本実施の形態に係る1×2型MMI導波路40及び2×1型MMI導波路50は、入射光波長λを1.55μmとし、クラッドの屈折率Ncを1.5とし、導波路の屈折率Nrを3.22として設計した。

【0090】
また、本実施形態に係る入力導波路6は、導波路長が50μmであり、導波路幅が4μmである直線状導波路であり、1×2型MMI導波路40の入力側の辺に対して略中央に接続されている。
また、本実施形態に係る出力導波路7は、導波路長が50μmであり、導波路幅が8μmである直線状導波路であり、2×1型MMI導波路50の出力側の辺に対して略中央に接続されている。

【0091】
なお、本実施形態に係る入力導波路6及び出力導波路7、1×2型MMI導波路40及び2×1型MMI導波路50、並びに、第3の直線状導波路13(屈折率変化手段8を除く)及び曲線状導波路14の層構造は、導波路幅(真性半導体領域131の幅)が異なるだけで、実施の形態1で前述した導波路10、Y分岐導波路20及び合流導波路30(屈折率変化手段8を除く)の層構造(図2(d)参照)と同一である。

【0092】
つぎに、モード間光スイッチ100の動作について、図14(a)を用いて説明する。
モード間光スイッチ100の入力ポート1に入射されたモード光は、入力導波路6を伝搬して1×2型MMI導波路40に入射する。

【0093】
そして、1×2型MMI導波路40に入射したモード光は、2つに均等分割して分岐され、均等分割後の一方のモード光は、第3の直線状導波路13(屈折率変化手段8の屈折率変化領域3)を伝搬して2×1型MMI導波路50に入射し、均等分割後の他方のモード光は、曲線状導波路14を伝搬して、均等分割後の一方のモード光に対して位相がπずれて2×1型MMI導波路50に入射する。

【0094】
この状態において、モード間光スイッチ100の第1の電極4a及び第2の電極4bに電圧を印加すると、p型半導体領域132、真性半導体領域131及びn型半導体領域133からなるpin接合が順バイアスされる。
これにより、p型半導体領域132及びn型半導体領域133から真性半導体領域131であるリブ部131aにキャリアが供給され、供給されたキャリアはリブ部131aに蓄積されて、キャリアのプラズマ効果により、一方のモード光の位相に対して他方のモード光の位相をπ[rad]だけ位相を変化させることができる。
すなわち、モード間光スイッチ100は、第1の電極4a及び第2の電極4bに電圧を印加することにより、2本の導波路10の導波路長を異ならせた構造により生じた、第3の直線状導波路13を伝搬する均等分割後の一方のモード光と曲線状導波路14を伝搬する均等分割後の他方のモード光との位相差πに対して、一方のモード光の位相と他方のモード光の位相とを一致させることになる。

【0095】
そして、2×1型MMI導波路50は、一方のモード光の位相に対して他方のモード光の位相がπ[rad]だけ異なる場合(第1の電極4a及び第2の電極4bに電圧を印加しない場合)に、均等分割後の一方のモード光と均等分割後の他方のモード光との重ね合わせにより、入力ポート1に入力されたモード光と異なるモード光を出力ポート2から出射させる。
また、2×1型MMI導波路50は、一方のモード光の位相と他方のモード光の位相とが一致する場合(第1の電極4a及び第2の電極4bに電圧を印加する場合)に、均等分割後の一方のモード光と均等分割後の他方のモード光との重ね合わせにより、入力ポート1に入力されたモード光と同一のモード光を出力ポート2から出射させる。

【0096】
なお、この第3の実施形態においては、Y分岐導波路20及び合流導波路30の代わりに、1×2型MMI導波路40(入力導波路6)及び2×1型MMI導波路50(出力導波路7)を備えるところのみが第1の実施形態及び第2の実施形態と異なるところであり、1×2型MMI導波路40及び2×1型MMI導波路50による作用効果以外は、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様の作用効果を奏する。

【0097】
また、本実施形態に係る屈折率変化手段8は、入力ポート1及び出力ポート2間に並設される2本の導波路10(第3の直線状導波路13、曲線状導波路14)のうち、第3の直線状導波路13に配設される場合について説明したが、入力ポート1及び出力ポート2間に並設される2本の導波路10のうち、少なくとも一方に配設されるのであれば、第3の直線状導波路13ではなく、曲線状導波路14に配設させてもよいし、第3の直線状導波路13及び曲線状導波路14に配設させてもよい。

【0098】
なお、第3の直線状導波路13及び曲線状導波路14に屈折率変化手段8を配設させる場合に、入力ポート1に入射したモード光に対して同一のモード光を出力ポート2から出射させるには、第3の直線状導波路13及び曲線状導波路14のいずれか一方の屈折率変化手段8における第1の電極4a及び第2の電極4bに電圧を印加することになる。また、入力ポート1に入射したモード光に対して異なるモード光を出力ポート2から出射させるには、第3の直線状導波路13及び曲線状導波路14の両方の屈折率変化手段8における第1の電極4a及び第2の電極4bに電圧を印加しないか、又は、第3の直線状導波路13及び曲線状導波路14の両方の屈折率変化手段8における第1の電極4a及び第2の電極4bに電圧を印加することになる。

【0099】
また、本実施形態に係る2本の導波路10は、2本の導波路10の導波路長を異ならせて、第3の直線状導波路13を伝搬する均等分割後の一方のモード光と曲線状導波路14を伝搬する均等分割後の他方のモード光との位相差πを生じさせているが、2本の導波路10の導波路長を異ならせることなく、例えば、曲線状導波路14を、第3の直線状導波路13の導波路長と同一の導波路長である直線状導波路としてもよい。
しかしながら、本実施形態に係るモード間光スイッチ100は、入力ポート1に入射したモード光を異なるモード光として出力ポート2から出射させる(同一モード光又は異なるモード光に変換させる)ために、2本の導波路10のうち、少なくとも一方に屈折率変化手段8を配設する必要である。

【0100】
(本発明の第4の実施形態)
図15(a)は第4の実施形態に係るモード間光スイッチの概略構成の一例を示す平面図であり、図15(b)は図15(a)に示す第2の直線状導波路における屈折率変化手段の拡大図であり、図15(c)は図15(a)に示す1×2型MMI導波路の矢視D-D’線の断面図である。図15において、図1乃至図14と同じ符号は、同一又は相当部分を示し、その説明を省略する。

【0101】
本実施形態に係るモード変換手段は、入力ポート1及び出力ポート2間に並設される2本の導波路10(第1の直線状導波路11、第2の直線状導波路12)を備える。
また、本実施形態に係る光分岐導波路は、入力ポート1及び2本の導波路10(第1の直線状導波路11、第2の直線状導波路12)間に配設される1×2型多モード光干渉導波路40である。
また、本実施形態に係る光合波導波路は、出力ポート2及び2本の導波路10(第1の直線状導波路11、第2の直線状導波路12)間に配設される合流導波路30である。
さらに、屈折率変化手段8は、2本の導波路10(第1の直線状導波路11、第2の直線状導波路12)、又は、合流導波路30の合流する導波路(第1の合流導波路31、第2の合流導波路32)に配設される。なお、本実施形態に係る屈折率変化手段8は、第2の直線状導波路12に配設される。

【0102】
つぎに、モード間光スイッチ100の動作について、図15(a)を用いて説明する。
モード間光スイッチ100の入力ポート1に入射されたモード光は、入力導波路6を伝搬して1×2型MMI導波路40に入射する。

【0103】
そして、1×2型MMI導波路40に入射したモード光は、2つに均等分割して分岐され、均等分割後の一方のモード光は、第1の直線状導波路11を伝搬して合流導波路30の第1の合流導波路31に入射し、均等分割後の他方のモード光は、第2の直線状導波路12(屈折率変化手段8の屈折率変化領域3)を伝搬して合流導波路30の第2の合流導波路32に入射する。

【0104】
この状態において、モード間光スイッチ100の第1の電極4a及び第2の電極4bに電圧を印加すると、p型半導体領域132、真性半導体領域131及びn型半導体領域133からなるpin接合が順バイアスされる。
これにより、p型半導体領域132及びn型半導体領域133から真性半導体領域131であるリブ部131aにキャリアが供給され、供給されたキャリアはリブ部131aに蓄積されて、キャリアのプラズマ効果により、一方のモード光の位相に対して他方のモード光の位相をπ[rad]だけ位相を変化させることができる。

【0105】
そして、合流導波路30の合流後導波路33は、一方のモード光の位相に対して他方のモード光の位相がπ[rad]だけ異なる場合(第1の電極4a及び第2の電極4bに電圧を印加する場合)に、均等分割後の一方のモード光と均等分割後の他方のモード光との重ね合わせにより、入力ポート1に入力されたモード光と異なるモード光を出力ポート2から出射させる。
また、合流導波路30の合流後導波路33は、一方のモード光の位相と他方のモード光の位相とが一致する場合(第1の電極4a及び第2の電極4bに電圧を印加しない場合)に、均等分割後の一方のモード光と均等分割後の他方のモード光との重ね合わせにより、入力ポート1に入力されたモード光と同一のモード光を出力ポート2から出射させる。

【0106】
なお、この第4の実施形態においては、Y分岐導波路20の代わりに、分岐前導波路23の導波路幅と導波路幅が等しい入力導波路6及び1×2型MMI導波路40を備えるところのみが第2の実施形態と異なるところであり、1×2型MMI導波路40による作用効果以外は、第2の実施形態と同様の作用効果を奏する。

【0107】
また、本実施形態に係る屈折率変化手段8は、入力ポート1及び出力ポート2間に並設される2本の導波路10(第1の直線状導波路11、第2の直線状導波路12)のうち、第2の直線状導波路12に配設される場合について説明したが、入力ポート1及び出力ポート2間に並設される2本の導波路10のうち、少なくとも一方に配設されるのであれば、第2の直線状導波路12ではなく、第1の直線状導波路11に配設させてもよいし、第1の直線状導波路11及び第2の直線状導波路12に配設させてもよい。

【0108】
また、本実施形態に係るモード間光スイッチ100は、第2の実施形態に係るモード間光スイッチ100において、合流導波路30の代わりに、合流後導波路33の導波路幅と導波路幅が等しい出力導波路7及び2×1型MMI導波路50を備えてもよい。
また、本実施形態に係るモード間光スイッチ100は、第2の実施形態に係るモード間光スイッチ100において、Y分岐導波路20の代わりに、分岐前導波路23の導波路幅と導波路幅が等しい入力導波路6及び1×2型MMI導波路40を備えると共に、合流導波路30の代わりに、合流後導波路33の導波路幅と導波路幅が等しい出力導波路7及び2×1型MMI導波路50を備えてもよい。

【0109】
(本発明の第5の実施形態)
図16(a)は第5の実施形態に係るモード間光スイッチの概略構成の一例を示す平面図であり、図16(b)は図16(a)に示すモード間光スイッチのモードスイッチングの一例を説明するための説明図であり、図16(c)は第5の実施形態に係るモード間光スイッチの概略構成の他の一例を示す平面図である。図17は図16(a)に示すモード間光スイッチにおけるビーム伝搬法シミュレーションによる0次モード光から他のモードに変換した様子(光フィールド)を示す説明図であり、(a)は0次モード光を入力して0次モード光を出力した場合の光フィールドを示す説明図であり、(b)は0次モード光を入力して1次モード光を出力した場合の光フィールドを示す説明図であり、(c)は0次モード光を入力して2次モード光を出力した場合の光フィールドを示す説明図であり、(d)は0次モード光を入力して3次モード光を出力した場合の光フィールドを示す説明図である。図16及び図17において、図1乃至図15と同じ符号は、同一又は相当部分を示し、その説明を省略する。

【0110】
前述した第2の実施形態においては、0次モード光又は1次モード光を0次モード光又は1次モード光に変換する2種類のモード(0次モード、1次モード)光に対応するモード間光スイッチ100について説明した。
これに対し、本実施形態においては、モード間光スイッチ100の機能を拡張し、0次モード光、1次モード光、2次モード光又は3次モード光を、0次モード光、1次モード光、2次モード光又は3次モード光に変換する4種類のモード(0次モード、1次モード、2次モード、3次モード)光に対応するモード間光スイッチ100について説明する。

【0111】
本実施形態に係るモード変換手段は、図16(a)に示すように、入力ポート1から入力されるモード光を2つに分岐するY分岐導波路(以下、「第1Y分岐導波路61」と称す)と、第1Y分岐導波路61の分岐後の一の導波路61aを伝播するモード光を2つに分岐するY分岐導波路(以下、「第2Y分岐導波路62」と称す)と、第1Y分岐導波路61の分岐後の他の導波路61bを伝播するモード光を2つに分岐するY分岐導波路(以下、「第3Y分岐導波路63」と称す)と、後述する第1合流導波路71から入力されるモード光を2つに分岐するY分岐導波路(以下、「第4Y分岐導波路64」と称す)と、を備える。

【0112】
また、本実施形態に係るモード変換手段は、第2Y分岐導波路62の分岐後の一の導波路62aを伝播するモード光及び第3Y分岐導波路63の分岐後の一の導波路63aを伝播するモード光を結合する合流導波路(以下、「第1合流導波路71」と称す)と、第2Y分岐導波路62の分岐後の他の導波路62bを伝播するモード光及び第4Y分岐導波路64の分岐後の一の導波路64aを伝播するモード光を結合する合流導波路(以下、「第2合流導波路72」と称す)と、第3Y分岐導波路63の分岐後の他の導波路63bを伝播するモード光及び第4Y分岐導波路64の分岐後の他の導波路64bを伝播するモード光を結合する合流導波路(以下、「第3合流導波路73」と称す)と、第2合流導波路72から入力されるモード光及び第3合流導波路73から入力されるモード光を結合して出力ポートから出力する合流導波路(以下、「第4合流導波路74」と称す)と、を備える。

【0113】
本実施形態に係る屈折率変化手段8は、図16(a)に示すように、第1Y分岐導波路61の分岐後の他の導波路61b、第1合流導波路71及び第4Y分岐導波路64間の導波路71a、第4Y分岐導波路64の分岐後の一の導波路64a及び他の導波路64b、第3Y分岐導波路63の分岐後の他の導波路63b、並びに、第3合流導波路73及び第4合流導波路74間の導波路73aに配設される。

【0114】
なお、本実施形態に係る屈折率変化手段8は、第1の電極4a及び第2の電極4bへの電圧の印加により、モード光の位相を反転(π「rad」だけ変化)させる位相反転領域(π位相変化領域)である。
特に、第1Y分岐導波路61の分岐後の他の導波路61b、第1合流導波路71及び第4Y分岐導波路64間の導波路71a、並びに、第3合流導波路73及び第4合流導波路74間の導波路73aは、後述するように、1次モード以下のモード光(1次モード光、0次モード光)が伝播する導波路であり、導波路61b、導波路71a及び導波路73aに配設される屈折率変化手段8は、1次モード位相反転領域となる。なお、ここでいう1次モード位相反転領域とは、1次モード以下のモード光が伝搬する光導波路において、0次モード光と1次モード光との間の伝搬定数が異なることを利用し、この領域に電流を注入して屈折率を変化させた場合に、1次モード光の位相を変転させる一方で、0次モード光の位相は反転させずにそのままとした状態を作り出す領域のことを意味する。
また、第4Y分岐導波路64の分岐後の一の導波路64a及び他の導波路64b、並びに、第3Y分岐導波路63の分岐後の他の導波路63bは、後述するように、0次モード光が伝播する導波路であり、導波路64a、導波路64b及び導波路63bに配設される屈折率変化手段8は、0次モード位相反転領域となる。

【0115】
なお、本実施形態に係るY分岐導波路(第1Y分岐導波路61、第2Y分岐導波路62、第3Y分岐導波路63、第4Y分岐導波路64)による分岐後の導波路幅は、分岐前の導波路幅の1/2倍の幅であり、合流導波路(第1合流導波路71、第2合流導波路72、第3合流導波路73、第4合流導波路74)による結合後の導波路幅は、結合前の導波幅の2倍の幅である。

【0116】
すなわち、入力ポート1及び出力ポート2の導波路幅を「W」とすると、第1Y分岐導波路61の分岐後の一の導波路61a及び他の導波路61bの導波路幅は「W/2」であり、第2Y分岐導波路62の分岐後の一の導波路62a及び他の導波路62bの導波路幅は「W/4」であり、第3Y分岐導波路63の分岐後の一の導波路63a及び他の導波路63bの導波路幅は「W/4」であり、第1合流導波路71及び第4Y分岐導波路64間の導波路71aの導波路幅は「W/2」であり、第4Y分岐導波路64の分岐後の一の導波路64a及び他の導波路64bの導波路幅は「W/4」であり、第2合流導波路72及び第4合流導波路74間の導波路72aの導波路幅は「W/2」であり、第3合流導波路73及び第4合流導波路74間の導波路73aの導波路幅は「W/2」である。

【0117】
このように、Y分岐導波路による分岐後の導波路幅を分岐前の導波路幅の1/2倍の幅とし、合流導波路による結合後の導波路幅を結合前の導波幅の2倍の幅として、屈折率変化手段8を対称的で単純な構造にすることは、Y分岐導波路による分岐及び合流導波路による結合による過剰損失が生じないために好ましい。

【0118】
つぎに、モード間光スイッチ100の動作について、図16及び表1を用いて説明する。
なお、本実施形態に係るモード間光スイッチ100は、0次モード光、1次モード光、2次モード光及び3次モード光の4種類のモード光が入力モードとして入力ポート1に入力されるため、出力モードとして出力ポート2から出力されるモード光の順番(順列)としては、4の階乗(4!)である24通りが考えられる。

【0119】
また、表1において、屈折率変化手段8(π位相変化領域)は、「A」が第1Y分岐導波路61の分岐後の他の導波路61bに配設される屈折率変化手段8であり、「B」が第1合流導波路71及び第4Y分岐導波路64間の導波路71aに配設される屈折率変化手段8であり、「C」が第3合流導波路73及び第4合流導波路74間の導波路73aに配設される屈折率変化手段8であり、「D」が第4Y分岐導波路64の分岐後の一の導波路64aに配設される屈折率変化手段8であり、「E」が第4Y分岐導波路64の分岐後の他の導波路64bに配設される屈折率変化手段8であり、「F」が第3Y分岐導波路63の分岐後の他の導波路63bに配設される屈折率変化手段8である。
また、表1において、屈折率変化手段8(π位相変化領域)の各欄における「●」は、屈折率変化手段8をオン(第1の電極4a及び第2の電極4bに電圧を印加)した状態であり、屈折率変化手段8(π位相変化領域)の各欄における「-」は、屈折率変化手段8をオフした状態である。

【0120】
【表1】
JP2014034654A1_000003t.gif

【0121】
なお、表1においては、屈折率変化手段8(π位相変化領域)の「A」~「F」のオン/オフを適宜選択して、24通りの出力モードの一例を示しているが、表1に示す屈折率変化手段8(π位相変化領域)の「A」~「F」のオン/オフの選択以外にも、24通りの出力モードに重複するオン/オフの選択も存在する。特に、図16(a)に示す屈折率変化手段8の配置であれば、64(=2×2×2×2)通りのスイッチングパターンが存在する。

【0122】
このため、モード間光スイッチ100の動作説明においては、スイッチングパターンの一例として、図16(b)に示すように、第4Y分岐導波路64の分岐後の一の導波路64a及び他の導波路64b、並びに、第3合流導波路73及び第4合流導波路74間の導波路73aに配設される屈折率変化手段8(π位相変化領域)をオンした場合(表1に示す第8のスイッチングパターン)について説明するが、他のスイッチングパターンによるモード間光スイッチ100の動作についても同様の考え方が成り立つ。

【0123】
モード間光スイッチ100の入力ポート1に入射された0次モード光(図16(b)では破線)、1次モード光(図16(b)では一点鎖線)、2次モード光(図16(b)では点線)及び3次モード光(図16(b)では実線)は、第1Y分岐導波路61に入射する。

【0124】
そして、第1Y分岐導波路61に入射したモード光(0次モード光、1次モード光、2次モード光、3次モード光)は、2つに平均分割して分岐され、均等分割後の一方のモード光は、第1Y分岐導波路61の一の導波路61aを伝搬して第2Y分岐導波路62に入射し、均等分割後の他方のモード光は、第1Y分岐導波路61の他の導波路61b(屈折率変化手段8の屈折率変化領域3)を伝搬して第3Y分岐導波路63に入射する。
この場合に、第1Y分岐導波路61に入射した0次モード光は、第1Y分岐導波路61の一の導波路61a及び他の導波路61bに0次モード光としてそれぞれ伝搬する。
また、第1Y分岐導波路61に入射した1次モード光は、第1Y分岐導波路61の一の導波路61aに0次モード光として伝搬し、第1Y分岐導波路61の一の導波路61aに伝搬する0次モード光と位相がπずれた0次モード光(以下、「反転0次モード光」と称す)として第1Y分岐導波路61の他の導波路61bに伝搬する。
また、第1Y分岐導波路61に入射した2次モード光は、第1Y分岐導波路61の一の導波路61aに1次モード光として伝搬し、第1Y分岐導波路61の一の導波路61aに伝搬する1次モード光と位相がπずれた1次モード光(以下、「反転1次モード光」と称す)として第1Y分岐導波路61の他の導波路61bに伝搬する。
さらに、第1Y分岐導波路61に入射した3次モード光は、第1Y分岐導波路61の一の導波路61a及び他の導波路61bに1次モード光としてそれぞれ伝搬する。
このように、第1Y分岐導波路61の一の導波路61a及び他の導波路61bには、1次モード以下のモード光が伝搬する。

【0125】
そして、第2Y分岐導波路62に入射したモード光(0次モード光、0次モード光、1次モード光、1次モード光)は、2つに均等分割して分岐され、均等分割後の一方のモード光は、第2Y分岐導波路62の一の導波路62aを伝搬して第1合流導波路71に入射し、均等分割後の他方のモード光は、第2Y分岐導波路62の他の導波路62bを伝搬して第2合流導波路72に入射する。
この場合に、第2Y分岐導波路62に入射した0次モード光は、第2Y分岐導波路62の一の導波路62a及び他の導波路62bに0次モード光として伝搬する。
また、第2Y分岐導波路62に入射した1次モード光は、第2Y分岐導波路62の他の導波路62bに0次モード光として伝搬し、第2Y分岐導波路62の他の導波路62bに伝搬する0次モード光と位相がπずれた0次モード光(反転0次モード光)として第2Y分岐導波路62の一の導波路62aに伝搬する。
このように、第2Y分岐導波路62の一の導波路62a及び他の導波路62bには、0次モード光が伝搬する。

【0126】
同様に、第3Y分岐導波路63に入射したモード光(0次モード光、反転0次モード光、反転1次モード光、1次モード光)は、2つに均等分割して分岐され、均等分割後の一方のモード光は、第3Y分岐導波路63の一の導波路63aを伝搬して第1合流導波路71に入射し、均等分割後の他方のモード光は、第3Y分岐導波路63の他の導波路63bを伝搬して第3合流導波路73に入射する。
この場合に、第3Y分岐導波路63に入射した0次モード光は、第3Y分岐導波路63の一の導波路63a及び他の導波路63bに0次モード光としてそれぞれ伝搬する。
また、第3Y分岐導波路63に入射した反転0次モード光は、第3Y分岐導波路63の一の導波路63a及び他の導波路63bに反転0次モード光としてそれぞれ伝搬する。
また、第3Y分岐導波路63に入射した反転1次モード光は、第3Y分岐導波路63の他の導波路63bに0次モード光として伝搬し、第3Y分岐導波路63の他の導波路63bに伝搬する0次モード光と位相がπずれた0次モード光(反転0次モード光)として第3Y分岐導波路63の一の導波路63aに伝搬する。
また、第3Y分岐導波路63に入射した1次モード光は、第3Y分岐導波路63の一の導波路63aに0次モード光として伝搬し、第3Y分岐導波路63の一の導波路63aに伝搬する0次モード光と位相がπずれた0次モード光(反転0次モード光)として第3Y分岐導波路63の他の導波路63bに伝搬する。
このように、第3Y分岐導波路63の一の導波路63a及び他の導波路63bには、0次モード光が伝搬する。

【0127】
そして、第2Y分岐導波路62の一の導波路62aから第1合流導波路71に入射したモード光(0次モード光、0次モード光、反転0次モード光、反転0次モード光)と第3Y分岐導波路63の一の導波路63aから第1合流導波路71に入射したモード光(0次モード光、反転0次モード光、反転0次モード光、0次モード光)とは、第1合流導波路71によりそれぞれ結合された後に、第1合流導波路71及び第4Y分岐導波路64間の導波路71a(屈折率変化手段8の屈折率変化領域3)を伝搬して第4Y分岐導波路64に入射する。
この場合に、第2Y分岐導波路62の一の導波路62aから第1合流導波路71に入射した0次モード光と第3Y分岐導波路63の一の導波路63aから第1合流導波路71に入射した0次モード光とは、第1合流導波路71により結合されて0次モード光として第4Y分岐導波路64に入射する。
また、第2Y分岐導波路62の一の導波路62aから第1合流導波路71に入射した0次モード光と第3Y分岐導波路63の一の導波路63aから第1合流導波路71に入射した反転0次モード光とは、第1合流導波路71により結合されて1次モード光として第4Y分岐導波路64に入射する。
また、第2Y分岐導波路62の一の導波路62aから第1合流導波路71に入射した反転0次モード光と第3Y分岐導波路63の一の導波路63aから第1合流導波路71に入射した反転0次モード光とは、第1合流導波路71により結合されて反転0次モード光として第4Y分岐導波路64に入射する。
また、第2Y分岐導波路62の一の導波路62aから第1合流導波路71に入射した反転0次モード光と第3Y分岐導波路63の一の導波路63aから第1合流導波路71に入射した0次モード光とは、第1合流導波路71により結合されて反転1次モード光として第4Y分岐導波路64に入射する。
このように、第1合流導波路71及び第4Y分岐導波路64間の導波路71aには、1次モード以下のモード光が伝搬する。

【0128】
そして、第4Y分岐導波路64に入射したモード光(0次モード光、1次モード光、反転0次モード光、反転1次モード光)は、2つに均等分割して分岐され、均等分割後の一方のモード光は、第4Y分岐導波路64の一の導波路64a(屈折率変化手段8の屈折率変化領域3)を伝搬して第2合流導波路72に入射し、均等分割後の他方のモード光は、第4Y分岐導波路64の他の導波路64b(屈折率変化手段8の屈折率変化領域3)を伝搬して第3合流導波路73に入射する。
この場合に、第4Y分岐導波路64に入射した0次モード光は、第4Y分岐導波路64の一の導波路64a及び他の導波路64bに0次モード光としてそれぞれ伝搬する。
また、第4Y分岐導波路64に入射した1次モード光は、第4Y分岐導波路64の一の導波路64aに0次モード光として伝搬し、第4Y分岐導波路64の一の導波路64aに伝搬する0次モード光と位相がπずれた0次モード光(反転0次モード光)として第4Y分岐導波路64の他の導波路64bに伝搬する。
また、第4Y分岐導波路64に入射した反転0次モード光は、第4Y分岐導波路64の一の導波路64a及び他の導波路64bに反転0次モード光としてそれぞれ伝搬する。
さらに、第4Y分岐導波路64に入射した反転1次モード光は、第4Y分岐導波路64の他の導波路64bに0次モード光として伝搬し、第4Y分岐導波路64の他の導波路64bに伝搬する0次モード光と位相がπずれた0次モード光(反転0次モード光)として第4Y分岐導波路64の一の導波路64aに伝搬する。
このように、第4Y分岐導波路64の一の導波路64a及び他の導波路64bには、0次モード光が伝搬する。

【0129】
この状態において、第4Y分岐導波路64の一の導波路64aに配設された屈折率変化手段8(π位相変化領域D)並びに第4Y分岐導波路64の他の導波路64bに配設された屈折率変化手段8(π位相変化領域E)における第1の電極4a及び第2の電極4bに電圧を印加すると、p型半導体領域132、真性半導体領域131及びn型半導体領域133からなるpin接合が順バイアスされる。
これにより、p型半導体領域132及びn型半導体領域133から真性半導体領域131であるリブ部131aにキャリアが供給され、供給されたキャリアはリブ部131aに蓄積されて、キャリアのプラズマ効果により、第4Y分岐導波路64の一の導波路64a及び他の導波路64bを伝搬するモード光の位相をπ[rad]だけ変化させることができる。
すなわち、第4Y分岐導波路64の一の導波路64aを伝搬するモード光(0次モード光、0次モード光、反転0次モード光、反転0次モード光)は、0次モード光が反転0次モード光となり、反転0次モード光が0次モード光となり、第3合流導波路73にモード光(反転0次モード光、反転0次モード光、0次モード光、0次モード光)として入射する。
また、第4Y分岐導波路64の他の導波路64bを伝搬するモード光(0次モード光、反転0次モード光、反転0次モード光、0次モード光)は、0次モード光が反転0次モード光となり、反転0次モード光が0次モード光となり、第3合流導波路73にモード光(反転0次モード光、0次モード光、0次モード光、反転0次モード光)として入射する。

【0130】
そして、第2Y分岐導波路62の他の導波路62bから第2合流導波路72に入射したモード光(0次モード光、0次モード光、0次モード光、0次モード光)と第4Y分岐導波路64の一の導波路64aから屈折率変化手段8(π位相変化領域D)を介して第2合流導波路72に入射したモード光(反転0次モード光、反転0次モード光、0次モード光、0次モード光)とは、第2合流導波路72によりそれぞれ結合された後に、第4合流導波路74に入射する。
この場合に、第2Y分岐導波路62の他の導波路62bから第2合流導波路72に入射した0次モード光と第4Y分岐導波路64の一の導波路64aから屈折率変化手段8(π位相変化領域D)を介して第2合流導波路72に入射した反転0次モード光とは、第2合流導波路72により結合されて1次モード光として第4合流導波路74に入射する。
また、第2Y分岐導波路62の他の導波路62bから第2合流導波路72に入射した0次モード光と第4Y分岐導波路64の一の導波路64aから屈折率変化手段8(π位相変化領域D)を介して第2合流導波路72に入射した反転0次モード光とは、第2合流導波路72により結合されて1次モード光として第4合流導波路74に入射する。
また、第2Y分岐導波路62の他の導波路62bから第2合流導波路72に入射した0次モード光と第4Y分岐導波路64の一の導波路64aから屈折率変化手段8(π位相変化領域D)を介して第2合流導波路72に入射した0次モード光とは、第2合流導波路72により結合されて0次モード光として第4合流導波路74に入射する。
また、第2Y分岐導波路62の他の導波路62bから第2合流導波路72に入射した0次モード光と第4Y分岐導波路64の一の導波路64aから屈折率変化手段8(π位相変化領域D)を介して第2合流導波路72に入射した0次モード光とは、第2合流導波路72により結合されて0次モード光として第4合流導波路74に入射する。
このように、第2合流導波路72及び第4合流導波路74間の導波路72aには、1次モード以下のモード光が伝搬する。

【0131】
同様に、第3Y分岐導波路63の他の導波路63b(屈折率変化手段8の屈折率変化領域3)から第3合流導波路73に入射したモード光(0次モード光、反転0次モード光、0次モード光、反転0次モード光)と第4Y分岐導波路64の他の導波路64bから屈折率変化手段8(π位相変化領域E)を介して第3合流導波路73に入射したモード光(反転0次モード光、0次モード光、0次モード光、反転0次モード光)とは、第3合流導波路73によりそれぞれ結合された後に、第4合流導波路74に入射する。
この場合に、第3Y分岐導波路63の他の導波路63bから第3合流導波路73に入射した0次モード光と第4Y分岐導波路64の他の導波路64bから屈折率変化手段8(π位相変化領域E)を介して第3合流導波路73に入射した反転0次モード光とは、第3合流導波路73により結合されて反転1次モード光になる。
また、第3Y分岐導波路63の他の導波路63bから第3合流導波路73に入射した反転0次モード光と第4Y分岐導波路64の他の導波路64bから屈折率変化手段8(π位相変化領域E)を介して第3合流導波路73に入射した0次モード光とは、第3合流導波路73により結合されて1次モード光になる。
また、第3Y分岐導波路63の他の導波路63bから第3合流導波路73に入射した0次モード光と第4Y分岐導波路64の他の導波路64bから屈折率変化手段8(π位相変化領域E)を介して第3合流導波路73に入射した0次モード光とは、第3合流導波路73により結合されて0次モード光になる。
また、第3Y分岐導波路63の他の導波路63bから第3合流導波路73に入射した反転0次モード光と第4Y分岐導波路64の他の導波路64bから屈折率変化手段8(π位相変化領域E)を介して第3合流導波路73に入射した反転0次モード光とは、第3合流導波路73により結合されて反転0次モード光になる。
このように、第3合流導波路73及び第4合流導波路74間の導波路73aには、1次モード以下のモード光が伝搬する。

【0132】
この状態において、第3合流導波路73及び第4合流導波路74間の導波路73aに配設された屈折率変化手段8(π位相変化領域C)における第1の電極4a及び第2の電極4bに電圧を印加すると、p型半導体領域132、真性半導体領域131及びn型半導体領域133からなるpin接合が順バイアスされる。
これにより、p型半導体領域132及びn型半導体領域133から真性半導体領域131であるリブ部131aにキャリアが供給され、供給されたキャリアはリブ部131aに蓄積されて、キャリアのプラズマ効果により、第3合流導波路73及び第4合流導波路74間の導波路73aを伝搬するモード光のうち、1次モード光として伝搬している光の位相をπ[rad]だけ変化させる一方、0次モード光の位相は反転せずにそのままとすることができる。
すなわち、第3合流導波路73及び第4合流導波路74間の導波路73aを伝搬するモード光(反転1次モード光、1次モード光、0次モード光、反転0次モード光)は、0次モード光はそのまま0次モード光となり、反転0次モード光はそのまま反転0次モード光となり、1次モード光が反転1次モード光となり、反転1次モード光が1次モード光となり、第3合流導波路73にモード光(1次モード光、反転1次モード光、0次モード光、反転0次モード光)として入射する。

【0133】
そして、第2合流導波路72から第4合流導波路74に入射したモード光(1次モード光、1次モード光、0次モード光、0次モード光)と第3合流導波路73から屈折率変化手段8(π位相変化領域C)を介して第4合流導波路74に入射した(1次モード光、反転1次モード光、0次モード光、反転0次モード光)とは、第4合流導波路74によりそれぞれ結合された後に、出力ポート2から出射する。
この場合に、第2合流導波路72から第4合流導波路74に入射した1次モード光と第3合流導波路73から屈折率変化手段8(π位相変化領域D)を介して第4合流導波路74に入射した1次モード光とは、第4合流導波路74により結合されて3次モード光として出力ポート2から出射する。
また第2合流導波路72から第4合流導波路74に入射した1次モード光と第3合流導波路73から屈折率変化手段8(π位相変化領域D)を介して第4合流導波路74に入射した反転1次モード光とは、第4合流導波路74により結合されて2次モード光として出力ポート2から出射する。
また、第2合流導波路72から第4合流導波路74に入射した0次モード光と第3合流導波路73から屈折率変化手段8(π位相変化領域D)を介して第4合流導波路74に入射した0次モード光とは、第4合流導波路74により結合されて0次モード光として出力ポート2から出射する。
また、第2合流導波路72から第4合流導波路74に入射した1次モード光と第3合流導波路73から屈折率変化手段8(π位相変化領域D)を介して第4合流導波路74に入射した反転0次モード光とは、第4合流導波路74により結合されて1次モード光として出力ポート2から出射する。

【0134】
このように、モード間光スイッチ100は、表1に示す第8のスイッチングパターンにより、入力ポート1に入力された0次モード光を3次モード光に変換して出力ポート2から出力し、入力ポート1に入力された1次モード光を2次モード光に変換して出力ポート2から出力し、入力ポート1に入力された2次モード光を0次モード光に変換して出力ポート2から出力し、入力ポート1に入力された3次モード光を1次モード光に変換して出力ポート2から出力することができる。

【0135】
また、本実施形態に係るモード間光スイッチ100は、入力ポート1から0次モード光を入力し、6つの屈折率変化手段8(π位相変化領域A、π位相変化領域B、π位相変化領域C、π位相変化領域D、π位相変化領域E、π位相変化領域F)を適宜選択することにより、図17(a)に示すように、出力ポート2から0次モード光を出力し、図17(b)に示すように、出力ポート2から1次モード光を出力し、図17(c)に示すように、出力ポート2から2次モード光を出力し、図17(c)に示すように、出力ポート2から0次モード光を出力することが、ビーム伝搬法(beam propagation method:BPM)シミュレーションで確認することができた。

【0136】
モード間光スイッチでは、従来の空間型光スイッチで使用されるポート情報の代わりに、モード情報が用いられるため、ポート間のクロストークの代わりにモード間のクロストークについて議論することが必要である。
表2は、各入力モード(0次モード光、1次モード光、2次モード光、3次モード光)を各出力モード(0次モード光、1次モード光、2次モード光、3次モード光)に変換するための屈折率変化手段8における最適な屈折率変化とその時の最低のモード間クロストークの結果を示している。

【0137】
【表2】
JP2014034654A1_000004t.gif

【0138】
表2に示すように、入力モードである3次モード光が出力モードである1次モード光に変換された場合に、最悪のモード間クロストークは、-19.0dB未満であると推定される。

【0139】
以上のように、本実施形態に係るモード間光スイッチ100は、0次モード光、1次モード光、2次モード光又は3次モード光を、0次モード光、1次モード光、2次モード光又は3次モード光に変換する4種類のモード(0次モード、1次モード、2次モード、3次モード)光に対応することができるという作用効果を奏する。

【0140】
なお、本実施形態に係るモード間光スイッチ100は、24通りの出力モードを作り出すことができる、屈折率変化手段8の数を最も少なくする配置としているが、第1Y分岐導波路61の分岐後の他の導波路61b、第1合流導波路71及び第4Y分岐導波路64間の導波路71a、第4Y分岐導波路64の分岐後の一の導波路64a及び他の導波路64b、第3Y分岐導波路63の分岐後の他の導波路63b、並びに、第3合流導波路73及び第4合流導波路74間の導波路73a以外に、屈折率変化手段8を配設させてもよい。
例えば、モード間光スイッチ100は、図16(c)に示すように、第1Y分岐導波路61の分岐後の一の導波路61a、第2Y分岐導波路62の分岐後の他の導波路62b、第3Y分岐導波路63の分岐後の他の導波路63b、並びに、第2合流導波路72及び第4合流導波路74間の導波路72aにも、屈折率変化手段8を配設させることが考えられる。この構成により、モード間光スイッチ100は、複数の屈折率変化手段8のうちいずれかの屈折率変化手段8に不具合が生じた場合に、不具合が生じていない屈折率変化手段8を機能させることにより、所望の24通りの出力モードを作り出すことができる。
なお、図16(c)に示すモード間光スイッチ100は、屈折率変化手段8を直線状導波路に配設させているが、曲線状導波路に配設させてもよい。

【0141】
(本発明の第6の実施形態)
図18(a)は第6の実施形態に係るモード間光スイッチの概略構成の一例を示す平面図であり、図18(b)は第6の実施形態に係るモード間光スイッチの概略構成の他の一例を示す平面図である。図18において、図1乃至図17と同じ符号は、同一又は相当部分を示し、その説明を省略する。

【0142】
前述した第5の実施形態においては、0次モード光~3次モード光を0次モード光~3次モード光に変換する4種類のモード(0次モード、1次モード、2次モード、3次モード)光に対応するモード間光スイッチ100について説明した。
これに対し、本実施形態においては、モード間光スイッチ100の機能をさらに拡張し、0次モード光~7次モード光を0次モード光~7次モード光に変換する8種類のモード(0次モード、1次モード、2次モード、3次モード、4次モード、5次モード、6次モード、7次モード)光に対応するモード間光スイッチ100について説明する。

【0143】
本実施形態に係るモード変換手段は、図18(a)に示すように、入力ポート1から入力されるモード光を2つに分岐するY分岐導波路(以下、「第1Y分岐導波路261」と称す)と、第1Y分岐導波路261の分岐後の一の導波路261aを伝播するモード光を2つに分岐するY分岐導波路(以下、「第2Y分岐導波路262」と称す)と、第1Y分岐導波路261の分岐後の他の導波路261bを伝播するモード光を2つに分岐するY分岐導波路(以下、「第3Y分岐導波路263」と称す)と、第2Y分岐導波路262の分岐後の一の導波路262aを伝播するモード光を2つに分岐するY分岐導波路(以下、「第4Y分岐導波路264」と称す)と、第2Y分岐導波路262の分岐後の他の導波路262bを伝播するモード光を2つに分岐するY分岐導波路(以下、「第5Y分岐導波路265」と称す)と、第3Y分岐導波路263の分岐後の一の導波路263aを伝播するモード光を2つに分岐するY分岐導波路(以下、「第6Y分岐導波路266」と称す)と、第3Y分岐導波路263の分岐後の他の導波路263bを伝播するモード光を2つに分岐するY分岐導波路(以下、「第7Y分岐導波路267」と称す)と、後述する第1合流導波路271から入力されるモード光を2つに分岐するY分岐導波路(以下、「第8Y分岐導波路268」と称す)と、後述する第2合流導波路272から入力されるモード光を2つに分岐するY分岐導波路(以下、「第9Y分岐導波路269」と称す)と、後述する第3合流導波路273から入力されるモード光を2つに分岐するY分岐導波路(以下、「第10Y分岐導波路260」と称す)と、を備える。

【0144】
また、本実施形態に係るモード変換手段は、第4Y分岐導波路264の分岐後の一の導波路264aを伝播するモード光及び第5Y分岐導波路265の分岐後の一の導波路265aを伝播するモード光を結合する合流導波路(以下、「第1合流導波路271」と称す)と、第5Y分岐導波路265の分岐後の他の導波路265bを伝播するモード光及び第6Y分岐導波路266の分岐後の一の導波路266aを伝播するモード光を結合する合流導波路(以下、「第2合流導波路272」と称す)と、第6Y分岐導波路266の分岐後の他の導波路266bを伝播するモード光及び第7Y分岐導波路267の分岐後の一の導波路267aを伝播するモード光を結合する合流導波路(以下、「第3合流導波路273」と称す)と、第4Y分岐導波路264の分岐後の他の導波路264bを伝播するモード光及び第8Y分岐導波路268の分岐後の一の導波路268aを伝播するモード光を結合する合流導波路(以下、「第4合流導波路274」と称す)と、第8Y分岐導波路268の分岐後の他の導波路268bを伝播するモード光及び第9Y分岐導波路269の分岐後の一の導波路269aを伝播するモード光を結合する合流導波路(以下、「第5合流導波路275」と称す)と、第9Y分岐導波路269の分岐後の他の導波路269bを伝播するモード光及び第10Y分岐導波路260の分岐後の一の導波路260aを伝播するモード光を結合する合流導波路(以下、「第6合流導波路276」と称す)と、第7Y分岐導波路267の分岐後の他の導波路267bを伝播するモード光及び第10Y分岐導波路260の分岐後の他の導波路260bを伝播するモード光を結合する合流導波路(以下、「第7合流導波路277」と称す)と、第4合流導波路274から入力されるモード光及び第5合流導波路275から入力されるモード光を結合する合流導波路(以下、「第8合流導波路278」と称す)と、第6合流導波路276から入力されるモード光及び第7合流導波路277から入力されるモード光を結合する合流導波路(以下、「第9合流導波路279」と称す)と、第8合流導波路278から入力されるモード光及び第9合流導波路279から入力されるモード光を結合して出力ポート2から出力する合流導波路(以下、「第10合流導波路270」と称す)と、を備える。

【0145】
本実施形態に係る屈折率変化手段8は、図18(a)に示すように、第2Y分岐導波路262の分岐後の他の導波路262b、第3Y分岐導波路263の分岐後の一の導波路263a及び他の導波路263b、第1合流導波路271及び第8Y分岐導波路268間の導波路271a、第2合流導波路272及び第9Y分岐導波路269間の導波路272a、第3合流導波路273及び第10Y分岐導波路260間の導波路273a、第8Y分岐導波路268の分岐後の一の導波路268a及び他の導波路268b、第9Y分岐導波路269の分岐後の一の導波路269a及び他の導波路269b、第10Y分岐導波路260の分岐後の一の導波路260a及び他の導波路260b、第7Y分岐導波路267の分岐後の他の導波路267b、第5合流導波路275及び第8合流導波路278間の導波路275a、第6合流導波路276及び第9合流導波路279間の導波路276a、並びに、第7合流導波路277及び第9合流導波路279間の導波路277aに配設される。

【0146】
特に、本実施形態に係るモード間光スイッチ100は、0次モード光~7次モード光の8種類のモード光が入力モードとして入力ポート1に入力されるため、出力モードとして出力ポート2から出力されるモード光の順番(順列)としては、8の階乗(8!)である40320通りが考えられる。但し、図18(a)に示す屈折率変化手段8の配置であれば、65536(=2×2×2×2)通りのスイッチングパターンが存在する。

【0147】
なお、この第6の実施形態においては、0次モード光~7次モード光の8種類のモード光に対応するところのみが第5の実施形態と異なるところであり、モード間光スイッチ100の動作については、第5の実施形態に係るモード間光スイッチ100の動作から容易に類推できるために説明を省略する。

【0148】
以上のように、本実施形態に係るモード間光スイッチ100は、0次モード光~7次モード光を、0次モード光~7次モード光に変換する8種類のモード(0次モード、1次モード、2次モード、3次モード、4次モード、5次モード、6次モード、7次モード)光に対応することができるという作用効果を奏する。

【0149】
なお、本実施形態に係るモード間光スイッチ100は、所望の40320通りの出力モードを作り出すことができる、屈折率変化手段8の数を最も少なくする配置としているが、第2Y分岐導波路262の分岐後の他の導波路262b、第3Y分岐導波路263の分岐後の一の導波路263a及び他の導波路263b、第1合流導波路271及び第8Y分岐導波路268間の導波路271a、第2合流導波路272及び第9Y分岐導波路269間の導波路272a、第3合流導波路273及び第10Y分岐導波路260間の導波路273a、第8Y分岐導波路268の分岐後の一の導波路268a及び他の導波路268b、第9Y分岐導波路269の分岐後の一の導波路269a及び他の導波路269b、第10Y分岐導波路260の分岐後の一の導波路260a及び他の導波路260b、第7Y分岐導波路267の分岐後の他の導波路267b、第5合流導波路275及び第8合流導波路278間の導波路275a、第6合流導波路276及び第9合流導波路279間の導波路276a、並びに、第7合流導波路277及び第9合流導波路279間の導波路277a以外に、屈折率変化手段8を配設させてもよい。
例えば、図18(b)に示すように、モード間光スイッチ100は、第1Y分岐導波路261の分岐後の他の導波路261b、並びに、第9合流導波路279及び第10合流導波路270間の導波路279aにも、屈折率変化手段8を配設させることが考えられる。
また、モード間光スイッチ100は、第1Y分岐導波路261の分岐後の一の導波路261a及び他の導波路261b、第2Y分岐導波路262の分岐後の一の導波路262a、第4Y分岐導波路264の分岐後の他の導波路264b、第4合流導波路274及び第8合流導波路278間の導波路274a、第8合流導波路278及び第10合流導波路270間の導波路278a、並びに、第9合流導波路279及び第10合流導波路270間の導波路279aにも、屈折率変化手段8を配設させることが考えられる。この構成により、モード間光スイッチ100は、複数の屈折率変化手段8のうちいずれかの屈折率変化手段8に不具合が生じた場合に、不具合が生じていない屈折率変化手段8を機能させることにより、所望の40320通りの出力モードを作り出すことができる。

【0150】
(本発明のその他の実施形態)
前述した第5の実施形態においては、0次モード光~3次モード光を0次モード光~3次モード光に変換する4種類のモード(0次モード、1次モード、2次モード、3次モード)光に対応するモード間光スイッチ100について説明した。
また、前述した第6の実施形態においては、0次モード光~7次モード光を0次モード光~7次モード光に変換する8種類のモード(0次モード、1次モード、2次モード、3次モード、4次モード、5次モード、6次モード、7次モード)光に対応するモード間光スイッチ100について説明した。
これに対し、本実施形態においては、モード間光スイッチ100の導波路(Y分岐導波路、合流導波路)及び屈折率変化手段8の配置を一般化し、0次モード光乃至2-1次モード光(nは2以上の整数)である2種類のモード光に対応するモード間光スイッチ100について説明する。

【0151】
なお、以下の説明においては、第6の実施形態に係るモード間光スイッチ100の概略構成を示す平面図(図18(a))を参照して説明するが、このモード間光スイッチ100に限られるものではない。

【0152】
モード変換手段は、入力ポート1に接続され、モード光を2つに分岐するY分岐導波路(第1Y分岐導波路261、第2Y分岐導波路262、第3Y分岐導波路263)が一又は複数配設される入力段領域310を備える。

【0153】
また、モード変換手段は、出力ポート2に接続され、2つのモード光を結合する合流導波路(第10合流導波路270、第8合流導波路278、第9合流導波路279)が一又は複数配設される出力段領域320を備える。

【0154】
また、モード変換手段は、入力段領域310及び出力段領域320間に配設され、0次モード光を伝搬させる2本(8本)の導波路(第4Y分岐導波路264の分岐後の他の導波路264b、第8Y分岐導波路268の分岐後の一の導波路268a及び他の導波路268b、第9Y分岐導波路269の分岐後の一の導波路269a及び他の導波路269b、第10Y分岐導波路260の分岐後の一の導波路260a及び他の導波路260b、第7Y分岐導波路267の分岐後の他の導波路267b)が並設される基準領域300を備える。

【0155】
さらに、モード変換手段は、基準領域300の前段に配設され、基準領域300における最外側の2本の導波路にそれぞれ接続される2本の導波路(第4Y分岐導波路264の分岐後の他の導波路264b、第7Y分岐導波路267の分岐後の他の導波路267b)と、基準領域300における最外側の2本の導波路を除く隣り合う2本の導波路に分岐する2n-1-1本(3本)のY分岐導波路(第8Y分岐導波路268、第9Y分岐導波路269、第10Y分岐導波路260)に接続される2n-1-1本の導波路(第1合流導波路271及び第8Y分岐導波路268間の導波路271a、第2合流導波路272及び第9Y分岐導波路269間の導波路272a、第3合流導波路273及び第10Y分岐導波路260間の導波路273a)と、が並設される前段領域301を備える。

【0156】
また、モード変換手段は、前段領域301の前段に配設され、前段領域301における2n-1-1本(3本)の導波路に結合する2n-1-1本の合流導波路(第1合流導波路271、第2合流導波路272、第3合流導波路273)と当該2n-1-1本(3本)の合流導波路の結合前の2-2本(6本)の導波路(第4Y分岐導波路264の分岐後の一の導波路264a、第5Y分岐導波路265の分岐後の一の導波路265a及び他の導波路265b、第6Y分岐導波路266の分岐後の一の導波路266a及び他の導波路266b、第7Y分岐導波路267の分岐後の一の導波路267a)及び前段領域301における最外側の2本の導波路にそれぞれ接続される2本の導波路(第4Y分岐導波路264の分岐後の他の導波路264b、第7Y分岐導波路267の分岐後の他の導波路267b)のうち隣り合う2本(8本)の導波路に分岐する2n-1本(4本)のY分岐導波路(第4Y分岐導波路264、第5Y分岐導波路265、第6Y分岐導波路266、第7Y分岐導波路267)とを介して、2n-1本(4本)の導波路(第2Y分岐導波路262の分岐後の一の導波路262a及び他の導波路262b、第3Y分岐導波路263の分岐後の一の導波路263a及び他の導波路263b)が並設される前々段領域302を備える。

【0157】
また、モード変換手段は、基準領域300の後段に配設され、基準領域300における隣り合う2本の導波路を結合する2n-1本(4本)の合流導波路(第4合流導波路274、第5合流導波路275、第6合流導波路276、第7合流導波路277)に接続される2n-1本(4本)の導波路(第4合流導波路274及び第8合流導波路278間の導波路274a、第5合流導波路275及び第8合流導波路278間の導波路275a、第6合流導波路276及び第9合流導波路279間の導波路276a、第7合流導波路277及び第9合流導波路279間の導波路277a)が並設される後段領域303を備える。

【0158】
本実施形態に係る屈折率変化手段8は、基準領域300における最外側の1本の導波路(第4Y分岐導波路264の分岐後の他の導波路264b)を除く2-1本(7本)の導波路(第8Y分岐導波路268の分岐後の一の導波路268a及び他の導波路268b、第9Y分岐導波路269の分岐後の一の導波路269a及び他の導波路269b、第10Y分岐導波路260の分岐後の一の導波路260a及び他の導波路260b、第7Y分岐導波路267の分岐後の他の導波路267b)、前段領域301における最外側の2本の導波路(第4Y分岐導波路264の分岐後の他の導波路264b、第7Y分岐導波路267の分岐後の他の導波路267b)を除く2n-1-1本(3本)の導波路(第1合流導波路271及び第8Y分岐導波路268間の導波路271a、第2合流導波路272及び第9Y分岐導波路269間の導波路272a、第3合流導波路273及び第10Y分岐導波路260間の導波路273a)、基準領域300で除いた最外側の1本の導波路(第4Y分岐導波路264の分岐後の他の導波路264b)を経路としない前々段領域302における最外側の1本の導波路(第2Y分岐導波路262の分岐後の一の導波路262a)を除く2n-1-1本(3本)の導波路(第2Y分岐導波路262の分岐後の他の導波路262b、第3Y分岐導波路263の分岐後の一の導波路263a及び他の導波路263b)、及び、基準領域300で除いた最外側の1本の導波路(第4Y分岐導波路264の分岐後の他の導波路264b)を経路としない後段領域303における最外側の1本の導波路(第4合流導波路274及び第8合流導波路278間の導波路274a)を除く2n-1-1本(3本)の導波路(第5合流導波路275及び第8合流導波路278間の導波路275a、第6合流導波路276及び第9合流導波路279間の導波路276a、第7合流導波路277及び第9合流導波路279間の導波路277a)に配設される。

【0159】
特に、本実施形態に係るモード間光スイッチ100は、0次モード光~2-1次モード光の2種類のモード光が入力モードとして入力ポート1に入力されるため、出力モードとして出力ポート2から出力されるモード光の順番(順列)としては、2の階乗(2!)通りが考えられる。

【0160】
なお、本実施形態においては、モード間光スイッチ100の導波路(Y分岐導波路、合流導波路)及び屈折率変化手段8の配置を一般化したところのみが第5の実施形態及び第6の実施形態と異なるところであり、モード間光スイッチ100の動作については、第5の実施形態に係るモード間光スイッチ100の動作から容易に類推できるために説明を省略する。

【0161】
なお、本実施形態に係るモード間光スイッチ100は、所望の2の階乗(2!)通りの出力モードを作り出すことができる、屈折率変化手段8の数を最も少なくする配置としているが、これ以外の導波路に屈折率変化手段8を配設させてもよい。
例えば、モード間光スイッチ100は、全ての直線状導波路に屈折率変化手段8を配設させることにより、モード間光スイッチ100は、複数の屈折率変化手段8のうちいずれかの屈折率変化手段8に不具合が生じた場合に、不具合が生じていない屈折率変化手段8を機能させることにより、所望の2の階乗(2!)通りの出力モードを作り出すことができる。
【符号の説明】
【0162】
1 入力ポート
2 出力ポート
3 屈折率変化領域
3a トレンチ
4a 第1の電極
4b 第2の電極
5 コンタクトホール
5a 第1の接続部
5b 第2の接続部
6 入力導波路
7 出力導波路
8 屈折率変化手段
10 導波路
11 第1の直線状導波路
12 第2の直線状導波路
13 第3の直線状導波路
14 曲線状導波路
20 Y分岐導波路
21 第1の分岐導波路
22 第2の分岐導波路
23 分岐前導波路
30 合流導波路
31 第1の合流導波路
32 第2の合流導波路
33 合流後導波路
40 1×2型MMI導波路
50 2×1型MMI導波路
61 第1Y分岐導波路
61a 一の導波路
61b 他の導波路
62 第2Y分岐導波路
62a 一の導波路
62b 他の導波路
63 第3Y分岐導波路
63a 一の導波路
63b 他の導波路
64 第4Y分岐導波路
64a 一の導波路
64b 他の導波路
71 第1合流導波路
71a 導波路
72 第2合流導波路
72a 導波路
73 第3合流導波路
73a 導波路
74 第4合流導波路
100 モード間光スイッチ
110 基板
120 第1のクラッド層
130 半導体層
131 真性半導体領域
131a リブ部
131b スラブ部
132 p型半導体領域
133 n型半導体領域
140 第2のクラッド層
151 第1の金属層
152 第2の金属層
161,162,163,164,165,166 マスク
260 第10Y分岐導波路
260a 一の導波路
260b 他の導波路
261 第1Y分岐導波路
261a 一の導波路
261b 他の導波路
262 第2Y分岐導波路
262a 一の導波路
262b 他の導波路
263 第3Y分岐導波路
263a 一の導波路
263b 他の導波路
264 第4Y分岐導波路
264a 一の導波路
264b 他の導波路
265 第5Y分岐導波路
265a 一の導波路
265b 他の導波路
266 第6Y分岐導波路
266a 一の導波路
266b 他の導波路
267 第7Y分岐導波路
267a 一の導波路
267b 他の導波路
268 第8Y分岐導波路
268a 一の導波路
268b 他の導波路
269 第9Y分岐導波路
269a 一の導波路
269b 他の導波路
270 第10合流導波路
271 第1合流導波路
271a 導波路
272 第2合流導波路
272a 導波路
273 第3合流導波路
273a 導波路
274 第4合流導波路
274a 導波路
275 第5合流導波路
275a 導波路
276 第6合流導波路
276a 導波路
277 第7合流導波路
277a 導波路
278 第8合流導波路
278a 導波路
279 第9合流導波路
279a 導波路
300 基準領域
301 前段領域
302 段領域
303 後段領域
310 入力段領域
320 出力段領域
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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