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明細書 :検出素子

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4981998号 (P4981998)
登録日 平成24年4月27日(2012.4.27)
発行日 平成24年7月25日(2012.7.25)
発明の名称または考案の名称 検出素子
国際特許分類 G01N   5/02        (2006.01)
G01G   3/16        (2006.01)
FI G01N 5/02 A
G01G 3/16
請求項の数または発明の数 14
全頁数 32
出願番号 特願2012-508033 (P2012-508033)
出願日 平成22年12月9日(2010.12.9)
国際出願番号 PCT/JP2010/072163
国際公開番号 WO2011/121859
国際公開日 平成23年10月6日(2011.10.6)
優先権出願番号 2010074735
優先日 平成22年3月29日(2010.3.29)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成24年3月9日(2012.3.9)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
発明者または考案者 【氏名】荻 博次
【氏名】加藤 史仁
【氏名】平尾 雅彦
早期審査対象出願または早期審理対象出願 早期審査対象出願
個別代理人の代理人 【識別番号】100104444、【弁理士】、【氏名又は名称】上羽 秀敏
【識別番号】100112715、【弁理士】、【氏名又は名称】松山 隆夫
【識別番号】100125704、【弁理士】、【氏名又は名称】坂根 剛
【識別番号】100120662、【弁理士】、【氏名又は名称】川上 桂子
審査官 【審査官】▲高▼見 重雄
参考文献・文献 特開2008-026099(JP,A)
特開平03-071038(JP,A)
国際公開第2007/018187(WO,A1)
国際公開第2006/064951(WO,A1)
特表2006-504955(JP,A)
特開2009-031233(JP,A)
長井大尚, 福西勇志, 荻博次, 平尾雅彦, 荻博次, 西山雅祥,多チャンネル無線無電極QCMの開発,応用物理学関係連合講演会講演予稿集,日本,2009年 3月30日,Vol.56th, No.3,Page.1347
調査した分野 G01N 5/02
G01G 3/16
特許請求の範囲 【請求項1】
検査対象の液体が導入される検査空間と、前記検査空間に対して開口した微小空間とを内部に有するカバー部材と、
前記カバー部材に設けられ、前記液体を前記検査空間へ導入する導入経路と、
前記カバー部材に設けられ、前記液体を前記検査空間から排出する排出経路と、
前記検査空間に配置されるとともに、前記検査空間のサイズよりも大きいサイズを有し、前記微小空間内に挿入された縁部を有する振動子と、
接地電位に接続された第1のアンテナと、
前記第1のアンテナと協働して電磁場を前記振動子に印加する第2のアンテナと、
前記振動子が振動したときの振動信号からなる受信信号を前記第1のアンテナと協働して前記振動子から受信する第3のアンテナとを備える検出素子。
【請求項2】
前記カバー部材は、
断面が略U字形状からなる第1の凹部と、前記第1の凹部の縁部から連続して設けられ、かつ、断面が略L字形状からなる第2の凹部とを一主面側に有する第1のカバー部材と、
前記第1の凹部と略同じサイズからなる貫通孔を有し、前記貫通孔が前記第1の凹部に向かい合い、かつ、前記貫通孔以外の部分が前記第1のカバー部材の前記一主面に接して配置されることにより前記微小空間を構成する第2のカバー部材と、
前記第2のカバー部材の前記第1のカバー部材に接する面と反対側の面に接して配置され、前記第1の凹部および前記貫通孔とともに前記検査空間を構成する第3のカバー部材とを含む、請求項1に記載の検出素子。
【請求項3】
前記第1および第3のカバー部材は、ガラスからなり、
前記第2のカバー部材は、シリコンからなる、請求項2に記載の検出素子。
【請求項4】
前記カバー部材は、前記微小空間内に挿入された前記振動子の縁部よりも下側に位置する前記微小空間の低面に形成されたm(mは正の整数)個の突起物を更に有し、
前記振動子の前記縁部は、前記m個の突起物上に配置されている、請求項1に記載の検出素子。
【請求項5】
前記n個の突起物は、前記振動子を略水平に支持する3個以上の突起物からなる、請求項4に記載の検出素子。
【請求項6】
前記カバー部材は、前記振動子の側面部の一部を支持するk(kは2以上の整数)個の支持部材を更に有する、請求項5に記載の検出素子。
【請求項7】
各々が検査対象の液体が導入される複数の検査空間と、前記複数の検査空間に対応して設けられ、かつ、各々が対応する前記検査空間に対して開口した複数の微小空間とを内部に有するカバー部材と、
前記複数の検査空間に対応して前記カバー部材に設けられ、各々が対応する前記検査空間に前記液体を導入する複数の導入経路と、
前記複数の検査空間に対応して前記カバー部材に設けられ、各々が対応する前記検査空間から前記液体を排出する複数の排出経路と、
前記複数の検査空間に対応して設けられ、各々が、対応する前記検査空間に配置されるとともに、前記検査空間のサイズよりも大きいサイズを有し、前記微小空間内に挿入された縁部を有する複数の振動子と、
接地電位に接続された第1のアンテナと、
前記第1のアンテナと協働して電磁場を前記複数の振動子に印加する第2のアンテナと、
前記振動子が振動したときの振動信号からなる受信信号を前記第1のアンテナと協働して前記複数の振動子から受信する第3のアンテナとを備える検出素子。
【請求項8】
前記カバー部材に接して配置され、複数の補助経路を有する補助カバー部材を更に備え、
前記複数の補助経路の各々は、隣接する2つの前記検査空間のうちの一方の検査空間に対応して設けられた前記排出経路と前記2つの検査空間のうちの他方の検査空間に対応して設けられた前記導入経路とを接続する、請求項7に記載の検出素子。
【請求項9】
前記カバー部材に接して配置され、前記複数の検査空間に対応して設けられた複数の補助経路を有する補助カバー部材を更に備え、
前記複数の補助経路の各々は、対応する前記検査空間に対応して設けられた前記導入経路に前記液体を外部から導入する第1の補助経路と、対応する前記検査空間に対応して設けられた前記排出経路から前記液体を外部へ排出する第2の補助経路とからなる、請求項7に記載の検出素子。
【請求項10】
複数のユニット素子と、
接地電位に接続された第1のアンテナと、
前記第1のアンテナと協働して電磁場を前記複数のユニット素子に含まれる複数の振動子に印加する第2のアンテナと、
前記振動子が振動したときの振動信号からなる受信信号を前記第1のアンテナと協働して前記複数の振動子から受信する第3のアンテナとを備え、
前記複数のユニット素子の各々は、
検査対象の液体が導入される検査空間と、前記検査空間に対して開口した微小空間とを内部に有するカバー部材と、
前記カバー部材に設けられ、前記液体を前記検査空間へ導入する導入経路と、
前記カバー部材に設けられ、前記液体を前記検査空間から排出する排出経路と、
前記検査空間に配置されるとともに、前記検査空間のサイズよりも大きいサイズを有し、前記微小空間内に挿入された縁部を有する振動子とを含む、検出素子。
【請求項11】
前記複数のユニット素子に含まれる複数のカバー部材に接して配置され、各々が前記複数のユニット素子に含まれる複数の検査空間のうちの隣接する2つの検査空間を接続する複数の補助経路を有する補助カバー部材を更に備え、
前記複数の補助経路の各々は、前記2つの検査空間のうちの一方の検査空間に対応して設けられた前記排出経路と前記2つの検査空間のうちの他方の検査空間に対応して設けられた前記導入経路とを接続する、請求項10に記載の検出素子。
【請求項12】
前記複数のユニット素子に含まれる複数のカバー部材に接して配置され、前記複数のユニット素子に含まれる複数の検査空間に対応して設けられた複数の補助経路を有する補助カバー部材を更に備え、
前記複数の補助経路の各々は、対応する前記検査空間に対応して設けられた前記導入経路に前記液体を外部から導入する第1の補助経路と、対応する前記検査空間に対応して設けられた前記排出経路から前記液体を外部へ排出する第2の補助経路とからなる、請求項11に記載の検出素子。
【請求項13】
前記複数の振動子は、相互に略同じ厚みを有する、請求項7から請求項12のいずれか1項に記載の検出素子。
【請求項14】
前記複数の振動子は、相互に異なる厚みを有する、請求項7から請求項12のいずれか1項に記載の検出素子。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
この発明は、振動子を用いた検出素子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電極を用いずに無線によって圧電振動子の共振周波数の変化を検出して検出対象物を検知する共振振動子質量検出装置が知られている(特許文献1)。
【0003】
この共振振動子質量検出装置は、圧電振動子と、試料供給手段と、電場供給手段と、信号解析部とを備える。電場供給手段は、電圧を入力する入力手段と、圧電振動子の振動を受信する受信手段とを有する。
【0004】
圧電振動子は、振動電場が付与されると、圧電効果によって振動する。試料供給手段は、圧電振動子の表面に試料物質を供給する。電場供給手段の入力手段は、電圧を入力して振動電場を圧電振動子に印加する。電場供給手段の受信手段は、圧電振動子の振動を受信する。信号解析部は、受信手段によって受信された圧電振動子の振動に基づいて、検出対象物が圧電振動子に付着することによる共振周波数の変化を検出して検出対象物を検知する。
【先行技術文献】
【0005】

【特許文献1】特開2008-26099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に開示された共振振動子質量検出装置においては、圧電振動子の安定した振動を確保することが困難であるという問題がある。
【0007】
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、振動子の安定した振動を確保可能な検出素子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の実施の形態によれば、検出素子は、カバー部材と、導入経路と、排出経路と、振動子と、第1から第3のアンテナとを備える。カバー部材は、検査対象の液体が導入される検査空間と、検査空間に対して開口した微小空間とを内部に有する。導入経路は、カバー部材に設けられ、液体を検査空間へ導入する。排出経路は、カバー部材に設けられ、液体を検査空間から排出する。振動子は、検査空間に配置されるとともに、検査空間のサイズよりも大きいサイズを有し、微小空間内に挿入された縁部を有する。第1のアンテナは、接地電位に接続される。第2のアンテナは、第1のアンテナと協働して電磁場を振動子に印加する。第3のアンテナは、振動子が振動したときの振動信号からなる受信信号を第1のアンテナと協働して振動子から受信する。
【0009】
好ましくは、カバー部材は、第1から第3のカバー部材からなる。第1のカバー部材は、断面が略U字形状からなる第1の凹部と、第1の凹部の縁部から連続して設けられ、かつ、断面が略L字形状からなる第2の凹部とを一主面側に有する。第2のカバー部材は、第1の凹部と略同じサイズからなる貫通孔を有し、貫通孔が第1の凹部に向かい合い、かつ、貫通孔以外の部分が第1のカバー部材の一主面に接して配置されることにより微小空間を構成する。第3のカバー部材は、第2のカバー部材の第1のカバー部材に接する面と反対側の面に接して配置され、第1の凹部および貫通孔とともに検査空間を構成する。
【0010】
好ましくは、第1および第3のカバー部材は、ガラスからなり、第2のカバー部材は、シリコンからなる。
【0011】
好ましくは、カバー部材は、微小空間内に挿入された振動子の縁部よりも下側に位置する微小空間の低面に形成されたm(mは正の整数)個の突起物を更に有する。振動子の縁部は、m個の突起物上に配置されている。
【0012】
好ましくは、n個の突起物は、振動子を略水平に支持する3個以上の突起物からなる。
【0013】
好ましくは、カバー部材は、振動子の側面部の一部を支持するk(kは2以上の整数)個の支持部材を更に有する。
【0014】
また、この発明の実施の形態によれば、検出素子は、カバー部材と、複数の導入経路と、複数の排出経路と、複数の振動子と、第1から第3のアンテナとを備える。カバー部材は、各々が検査対象の液体が導入される複数の検査空間と、複数の検査空間に対応して設けられ、かつ、各々が対応する検査空間に対して開口した複数の微小空間とを内部に有する。複数の導入経路は、複数の検査空間に対応してカバー部材に設けられ、各々が対応する検査空間に液体を導入する。複数の排出経路は、複数の検査空間に対応してカバー部材に設けられ、各々が対応する検査空間から液体を排出する。複数の振動子は、複数の検査空間に対応して設けられ、各々が、対応する検査空間に配置されるとともに、検査空間のサイズよりも大きいサイズを有し、微小空間内に挿入された縁部を有する。第1のアンテナは、接地電位に接続される。第2のアンテナは、第1のアンテナと協働して電磁場を複数の振動子に印加する。第3のアンテナは、振動子が振動したときの振動信号からなる受信信号を第1のアンテナと協働して複数の振動子から受信する。
【0015】
好ましくは、検出素子は、補助カバー部材を更に備える。補助カバー部材は、カバー部材に接して配置され、複数の補助経路を有する。複数の補助経路の各々は、隣接する2つの検査空間のうちの一方の検査空間に対応して設けられた排出経路と2つの検査空間のうちの他方の検査空間に対応して設けられた導入経路とを接続する。
【0016】
好ましくは、検出素子は、補助カバー部材を更に備える。補助カバー部材は、カバー部材に接して配置され、複数の検査空間に対応して設けられた複数の補助経路を有する。複数の補助経路の各々は、対応する検査空間に対応して設けられた導入経路に液体を外部から導入する第1の補助経路と、対応する検査空間に対応して設けられた排出経路から液体を外部へ排出する第2の補助経路とからなる。
【0017】
更に、この発明の実施の形態によれば、検出素子は、複数のユニット素子と、第1から第3のアンテナとを備える。第1のアンテナは、接地電位に接続される。第2のアンテナは、第1のアンテナと協働して電磁場を複数のユニット素子に含まれる複数の振動子に印加する。第3のアンテナは、振動子が振動したときの振動信号からなる受信信号を第1のアンテナと協働して複数の振動子から受信する。複数のユニット素子の各々は、カバー部材と、導入経路と、排出経路と、振動子とを含む。カバー部材は、検査対象の液体が導入される検査空間と、検査空間に対して開口した微小空間とを内部に有する。導入経路は、カバー部材に設けられ、液体を検査空間へ導入する。排出経路は、カバー部材に設けられ、液体を検査空間から排出する。振動子は、検査空間に配置されるとともに、検査空間のサイズよりも大きいサイズを有し、微小空間内に挿入された縁部を有する。
【0018】
好ましくは、検出素子は、補助カバー部材を更に備える。補助カバー部材は、複数のユニット素子に含まれる複数のカバー部材に接して配置され、各々が複数のユニット素子に含まれる複数の検査空間のうちの隣接する2つの検査空間を接続する複数の補助経路を有する。複数の補助経路の各々は、2つの検査空間のうちの一方の検査空間に対応して設けられた排出経路と2つの検査空間のうちの他方の検査空間に対応して設けられた導入経路とを接続する。
【0019】
好ましくは、検出素子は、補助カバー部材を更に備える。補助カバー部材は、複数のユニット素子に含まれる複数のカバー部材に接して配置され、複数のユニット素子に含まれる複数の検査空間に対応して設けられた複数の補助経路を有する。複数の補助経路の各々は、対応する検査空間に対応して設けられた導入経路に液体を外部から導入する第1の補助経路と、対応する検査空間に対応して設けられた排出経路から液体を外部へ排出する第2の補助経路とからなる。
【0020】
好ましくは、複数の振動子は、相互に略同じ厚みを有する。
【0021】
好ましくは、複数の振動子は、相互に異なる厚みを有する。
【発明の効果】
【0022】
この発明の実施の形態によれば、検出素子は、縁部が微小空間内に挿入された振動子を備える。その結果、第2のアンテナが第1のアンテナと協働して電磁場を振動子に印加すると、振動子は、自由に振動する。
【0023】
従って、振動子の安定な振動を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】この発明の実施の形態による検出素子の平面図である。
【図2】図1に示す線II-II間における検出素子の断面図である。
【図3】図1に示す線III-III間における検出素子の断面図である。
【図4】図2に示す検査空間および微小空間の拡大図である。
【図5】図2に示す検査空間および微小空間の具体的な寸法を示す図である。
【図6】図3に示す導入経路、排出経路、および検査空間の拡大図である。
【図7】図2に示す3個のカバー部材の斜視図および断面図である。
【図8】図1から図3に示す検出素子の製造方法を示す工程図である。
【図9】入力電圧Vinおよび受信信号Rのタイミングチャートである。
【図10】共振周波数のタイミングチャートである。
【図11】この発明の実施の形態による他の検出素子の概略図である。
【図12】図11に示す検出素子の具体例を示す図である。
【図13】図12に示すカバー部材の構成図である。
【図14】図11に示す検出素子の他の具体例を示す図である。
【図15】図14に示すカバー部材の構成図である。
【図16】この発明の実施の形態による更に他の検出素子の平面図である。
【図17】図16に示す線XVII-XVII間における検出素子の断面図である。
【図18】この発明の実施の形態による更に他の検出素子の断面図である。
【図19】図18に示す検査空間および微小空間の拡大図である。
【図20】図18および図19に示す検出素子の製造方法を示す工程図である。
【図21】図18に示す検査空間および微小空間の他の拡大図である。
【図22】図18に示す検査空間および微小空間の他の拡大図である。
【図23】図18に示す検査空間および微小空間の他の拡大図である。
【図24】この発明の実施の形態による更に他の検出素子の断面図である。
【図25】図24に示すA方向から見た検査空間および微小空間の平面図である。
【図26】図24および図25に示す検出素子の製造方法を示す工程図である。
【図27】この発明の実施の形態による更に他の検出素子の断面図である。
【図28】図27に示すA方向から見た検査空間および微小空間の平面図である。
【図29】図27および図28に示す検出素子の製造方法を示す工程図である。
【図30】振動子の振動試験の結果を示す図である。
【図31】図18および図19に示す検出素子の他の製造方法を示す工程図である。
【図32】他の振動子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。

【0026】
図1は、この発明の実施の形態による検出素子の平面図である。また、図2は、図1に示す線II-II間における検出素子の断面図である。更に、図3は、図1に示す線III-III間における検出素子の断面図である。

【0027】
図1から図3を参照して、この発明の実施の形態による検出素子10は、カバー部材1~3と、振動子4と、導入口5と、導入経路6と、排出経路7と、排出口8と、アンテナ9,11,12とを備える。

【0028】
カバー部材1は、例えば、ガラスからなり、四角形の平面形状を有する。そして、カバー部材1の厚みは、例えば、200μmである。

【0029】
カバー部材2は、例えば、シリコン(Si)からなり、四角形の平面形状を有する。そして、カバー部材2の厚みは、例えば、50μmである。

【0030】
カバー部材3は、例えば、ガラスからなり、四角形の平面形状を有する。そして、カバー部材3の厚みは、例えば、300μmである。

【0031】
カバー部材2は、カバー部材1,3に接して配置され、カバー部材3は、カバー部材2に接して配置される。この場合、カバー部材2は、陽極接合によってカバー部材1と接合され、カバー部材3は、陽極接合によってカバー部材2に接合される。その結果、カバー部材1~3は、検査空間13と微小空間14とを内部に構成する。

【0032】
ここで、検査空間13は、検査対象の液体が導入される空間である。そして、微小空間14は、検査空間13に対して開口している。

【0033】
振動子4は、例えば、水晶からなり、略四角形の平面形状を有する。また、振動子4の厚みは、例えば、10μmであり、振動子4の大きさは、例えば、3mm角である。そして、振動子4は、検査空間13に配置され、その縁部が微小空間14内に挿入されている。

【0034】
導入口5は、カバー部材1,2に設けられる。そして、導入口5は、検査対象の液体を外部から検出素子10へ導入するための口である。導入経路6は、カバー部材1,2に設けられる。そして、導入経路6は、一方端が導入口5に接続され、他方端が検査空間13および微小空間14に接続される。また、導入経路6は、導入経路6a,6bからなる。導入経路6aは、蛇行しており、一方端が導入口5に接続され、他方端が導入経路6bに接続される。導入経路6bは、一方端が導入経路6aに接続され、他方端が検査空間13に接続される。導入経路6aが蛇行しているのは、検査対象の液体の流れを安定化させるためである。

【0035】
排出経路7は、一方端が検査空間13に接続され、他方端が排出口8に接続される。排出口8は、カバー部材1,2に設けられる。そして、排出口8は、検査対象の液体を検査素子10から外部へ排出するための口である。

【0036】
アンテナ9,11,12の各々は、例えば、0.2mmφ~1mmφの直径を有する銅線からなる。アンテナ9,11の各々は、カバー部材1の表面に沿って配置される。そして、アンテナ9,11の各々は、その一方端側が振動子4の上側に配置され、他方端側が検出素子10の外部へ引き出される。アンテナ12は、カバー部材3の裏面に沿って配置される。そして、アンテナ12は、その一方端側が振動子4の下側に配置され、他方端側が検出素子10の外部へ引き出される。

【0037】
このように、アンテナ9,11は、振動子4に対して同じ側に配置され、アンテナ12は、振動子4に対してアンテナ9,11と反対側に配置される。

【0038】
振動子4は、アンテナ9,12によって電磁場が印加されると、振動する。導入経路6は、導入口5から導入された液体を検査空間13へ導く。排出経路7は、検査空間13内の液体を排出口8へ導く。

【0039】
アンテナ9は、アンテナ12と協働して電磁場を振動子4に印加する。アンテナ11は、電磁場が印加されたことによって振動子4が振動したときの振動信号からなる受信信号をアンテナ12と協働して受信する。アンテナ12は、接地電位に接続される。

【0040】
このように、検出素子10は、振動子4の振動を非接触で検出して検査対象の液体から検出対象物を検出する。

【0041】
図4は、図2に示す検査空間13および微小空間14の拡大図である。図4を参照して、検査空間13は、幅W1および高さH1を有する。幅W1は、例えば、2.98mmである。高さH1は、例えば、120~130μmである。

【0042】
高さH1は、H1=H2+H3+H4を満たす。高さH2,H4の各々は、例えば、50μmである。高さH3は、例えば、20~30μmである。

【0043】
微小空間14は、幅W2および高さH3を有する。幅W2は、例えば、15μmである。

【0044】
従って、検査空間13および微小空間14の全体の幅W3は、W3=W1+2×W2であるので、3.01mmである。

【0045】
図5は、図2に示す検査空間13および微小空間14の具体的な寸法を示す図である。振動子4の一辺の長さは、上述したように、3mmである。従って、振動子4が検査空間13の中央部に配置されている場合、振動子4の一方側の縁部41が10μmだけ一方の微小空間14内へ挿入され、振動子4の他方側の縁部42も10μmだけ他方の微小空間14内へ挿入される。そして、縁部41と微小空間14の側壁14Aとの距離は、5μmであり、縁部42と微小空間14の側壁14Bとの距離は、5μmである。また、点Aと点Cとの間の距離L1は、((2.98)+(0.02)1/2~((2.98)+(0.03)1/2=2.98006mm~2.98015mmの範囲である。そして、点Bと点Dとの距離L2は、点Aと点Cとの距離L1に等しい。そうすると、距離L1,L2の各々は、振動子4の一辺の長さ(=3mm)よりも短いので、振動子4の縁部41,42は、微小空間14内に挿入されたままである(図5の(a)参照)。

【0046】
一方、振動子4の一方端が微小空間14の側壁14Aに接触した場合、振動子4の他方端と微小空間14の側壁14Bとの距離は、10μmとなる。そして、振動子4が反時計回りに回転しても、点線で示すように、振動子4の縁部41,42は、微小空間14内へ挿入されたままである。また、振動子4が時計回りに回転した場合も、同様に、振動子4の縁部41,42は、微小空間14内へ挿入されたままである(図5の(b)参照)。

【0047】
このように、振動子4は、検査空間13および微小空間14内で移動しても、振動子4の縁部41,42は、微小空間14内に挿入されたままである。つまり、振動子4が微小空間14からはみ出すことはない。

【0048】
図6は、図3に示す導入経路6、排出経路7、および検査空間13の拡大図である。

【0049】
図6を参照して、検査空間13は、上述した寸法を有する。そして、導入経路6および排出経路7の高さH5は、例えば、80μmであり、上述した高さH4よりも高い。その結果、検査対象の液体は、導入経路6から振動子4の両側に導入される。

【0050】
導入経路6および排出経路7の幅(図6の紙面に垂直な方向の長さ)は、振動子4の一辺の長さよりも狭いので、図1に示す線III-III間の断面においても、振動子4は、微小空間14から導入経路6側または排出経路7側へはみ出すことはない。

【0051】
このように、検出素子10においては、振動子4は、その周囲において、微小空間14からはみ出さない構造になっている。

【0052】
図7は、図2に示す3個のカバー部材1~3の斜視図および断面図である。なお、図7は、カバー部材1とカバー部材3との配置関係を上下方向に逆転して示す。また、図7の(d)~(f)に示す断面図は、図1に示す線II-II間における断面図であり、図7の(g)~(i)に示す断面図は、図1に示す線III-III間における断面図である。

【0053】
図7を参照して、カバー部材1は、凹部101,102,104,105および貫通孔103,106を有する。凹部101は、略U字形の断面形状を有する。また、凹部101は、略正方形の平面形状を有する。この場合、正方形の一辺の長さは、上述した幅W1(=2.98mm)に等しい。更に、凹部101は、上述した高さH2(=50μm)に等しい深さを有する。

【0054】
凹部102は、凹部101の縁部に連続して設けられ、略L字形の断面形状を有する。また、凹部102は、上述した幅W2(=15μm)に等しい幅および高さH3(=20~30μm)に等しい深さを有する。そして、凹部102は、凹部101の周囲に設けられる。

【0055】
貫通孔103は、カバー部材1を貫通する。凹部104は、凹部102と貫通孔103との間に設けられる。そして、凹部104は、上述した高さH5(=80μm)に等しい深さを有する。

【0056】
凹部105は、凹部102と貫通孔106との間に設けられる。そして、凹部105は、上述した高さH5(=80μm)に等しい深さを有する。貫通孔106は、カバー部材1を貫通する。

【0057】
カバー部材2は、貫通孔201,203~206を有する。貫通孔201は、カバー部材1の凹部101と同じ形状および同じ大きさを有する。

【0058】
貫通孔201,203~206がそれぞれ凹部101、貫通孔103、凹部104,105、および貫通孔106に向かい合い、かつ、貫通孔201,203~206以外の部分202がカバー部材1の一主面1Aに接するようにカバー部材2を配置すると、導入口5、導入経路6、排出経路7、排出口8および微小空間14が形成される。そして、カバー部材2のカバー部材1に接する面と反対側の面に接してカバー部材3を配置すると、検査空間13が形成される。

【0059】
そして、カバー部材1とカバー部材2との接合は、200℃の温度下で400Vの電圧を印加した陽極接合によって行われる。また、カバー部材2とカバー部材3との接合も、200℃の温度下で400Vの電圧を印加した陽極接合によって行われる。

【0060】
上述したように、検出素子10においては、振動子4の縁部が微小空間14内へ挿入された構造になっている。その結果、振動子4は、カバー部材1~3によって保持されることはなく、アンテナ9,12によって電磁場が印加されると、自由に振動する。

【0061】
従って、振動子4の安定した振動を確保できる。

【0062】
図8は、図1から図3に示す検出素子10の製造方法を示す工程図である。図8を参照して、検出素子10の製造が開始されると、半導体技術におけるフォトリソグラフィおよびエッチングを用いて、カバー部材1を構成するガラスの一主面に凹部101,102,104,105および貫通孔103,106を形成する(ステップS1)。この場合、凹部101,102,104,105および貫通孔103,106は、相互に深さが異なるので、レジストの塗布、レジストのパターンニングおよびエッチングを浅い順に繰返し行ない、凹部101,102,104,105および貫通孔103,106を形成する。また、この発明の実施の形態においては、エッチングとは、ドライエッチングとウェットエッチングの両方を含む(以下、同じ)。

【0063】
その後、フォトリソグラフィおよびエッチングを用いて、カバー部材2を構成するシリコンに貫通孔201,203~206を形成する(ステップS2)。

【0064】
そして、エッチングまたは機械研磨を用いて、所望のサイズおよび厚みを有する振動子4を形成する(ステップS3)。

【0065】
引き続いて、縁部がカバー部材1の凹部102上に配置されるように振動子4をカバー部材1に配置する(ステップS4)。

【0066】
そうすると、貫通孔201,203~206が凹部101,104,105および貫通孔103,106に向かい合うようにカバー部材2をカバー部材1に接触させ、上述した陽極接合によってカバー部材2をカバー部材1に接合する(ステップS5)。これによって、導入口5、導入経路6、排出経路7、排出口8および微小空間14が形成される。

【0067】
その後、カバー部材2のカバー部材1に接する面と反対側の面に接してカバー部材3を配置し、上述した陽極接合によってカバー部材3をカバー部材2に接合する(ステップS6)。これによって、検査空間13が形成される。

【0068】
そして、アンテナ9,11,12を形成する(ステップS7)。これによって、検出素子10が完成する。

【0069】
図9は、入力電圧Vinおよび受信信号Rのタイミングチャートである。また、図10は、共振周波数のタイミングチャートである。

【0070】
図9および図10を参照して、検出素子10における検出対象物の検出方法について説明する。検出対象物を検出する場合、印加回路(図示せず)は、タイミングt1からタイミングt2までの間、振動波形からなる入力電圧Vinをアンテナ9に印加する。そして、印加回路は、タイミングt2以降、入力電圧Vinのアンテナ9への印加を停止する。

【0071】
そうすると、アンテナ9は、アンテナ9とアンテナ12との間の距離をLとした場合、タイミングt1からタイミングt2までの間、アンテナ12と協働して、Vin/Lからなる振動電場E(=Vin/L)を振動子4に印加する。

【0072】
振動子4は、振動電場E(=Vin/L)が印加されると、逆圧電効果によって共振し、表面に電位分布が発生する。

【0073】
そうすると、アンテナ11は、アンテナ12と協働して、振動子4の表面に発生した電位分布を振動波形からなる受信信号Rとして受信する。この場合、アンテナ11は、検出対象物が振動子4に付着していなければ、振動波形からなる受信信号R0を受信し、検出対象物が振動子4に付着していれば、振動波形からなる受信信号R1を受信する。そして、アンテナ11は、その受信した受信信号R0,R1を検出回路(図示せず)へ出力する。

【0074】
検出回路は、アンテナ11から受信信号R0を受信すると、その受信した受信信号R0の共振周波数f0を検出する。また、検出回路は、アンテナ11から受信信号R1を受信すると、その受信した受信信号R1の共振周波数f1(<f0)を検出する。そして、検出回路は、共振周波数の変化量Δf=f0-f1を検出し、検出対象物が振動子4に付着したことを検知する。

【0075】
検出対象物が振動子4に付着すると、振動子4の質量が大きくなるので、振動子4の共振周波数f1は、検出対象物が振動子4に付着しない場合に比べ、低下する。

【0076】
そこで、検出回路は、入力電圧Vinがアンテナ9へ印加された後、受信信号Rをアンテナ11から受信し、検出対象物が振動子4に付着していないとき、受信信号Rから共振周波数f0を検出し、検出対象物が振動子4に付着すると、共振周波数f1まで徐々に変化する共振周波数fを検出する(図10参照)。そして、検出回路は、共振周波数fの変化量Δf=f0-f1を検出し、検出対象物が振動子4に付着したことを検知する。

【0077】
振動子4の共振周波数をfとし、振動子4の質量をmとし、振動子4の質量の変化量(=検出対象物の質量)をΔmとした場合、振動子4の共振周波数の変化量Δfは、次式によって表される。

【0078】
Δf=f・Δm/m・・・(1)
このように、共振周波数の変化量Δfは、振動子4の質量の変化量Δm、すなわち、検出対象物の質量に比例し、振動子4の質量mに反比例する。したがって、検出対象物の質量が大きくなる程、または振動子4の質量(=厚み)が小さくなる程、共振周波数fの変化量Δfが大きくなり、検出対象物の振動子4への付着を検知し易くなる。

【0079】
検出素子10においては、導入口5、および導入経路6を介して検査対象の液体を検査空間13に導入し、排出経路7および排出口8を介して検査空間13から検査対象の液体を排出しながら、即ち、検査対象の液体を循環させながら、上述した方法によって検出対象物の検出が行なわれる。

【0080】
この場合、振動子4は、上述したように、カバー部材1~3によって挟まれていないので、アンテナ9,12によって電磁場が印加されると、自由に振動する。従って、振動子4の安定な振動を確保して検出対象物を検出できる。

【0081】
そして、検出対象物の検出が終了すると、濃硫酸と過酸化水素とを濃硫酸:過酸化水素=7:3の比で混合した強酸を作成し、その作成した強酸を導入口5、導入経路6、検査空間13、微小空間14、排出経路7および排出口8を介して循環させ、振動子4を洗浄する。

【0082】
なお、振動子4を強酸で洗浄することによって振動子4を構成する水晶の表面がOH基で覆われ、タンパク質が振動子4に吸着し易くなる。この場合、シランカップリング剤および自己組織化単分子膜(SAM)試薬等を用いなくても、タンパク質が振動子4に吸着し易くなる。

【0083】
その後、超純水を導入口5、導入経路6、検査空間13、微小空間14、排出経路7および排出口8を介して循環させ、振動子4を洗浄する。

【0084】
そして、振動子4の洗浄後、レセプター(=タンパク質)を導入口5、導入経路6、検査空間13、微小空間14、排出経路7および排出口8を介して流し、レセプター(=タンパク質)を振動子4に吸着させる。その後、上述した方法によって、検出対象物を検出する。

【0085】
以降、上述した動作を繰返し実行し、検出対象物を検出する。

【0086】
従って、一旦、検出素子10を作製すると、検出素子10を半永久的に用いることができる。

【0087】
図11は、この発明の実施の形態による他の検出素子の概略図である。この発明の実施の形態による検出素子は、図11に示す検出素子100であってもよい。

【0088】
図11を参照して、検出素子100は、ユニット素子91~9n(nは2以上の整数)と、アンテナ110,120,130とを備える。

【0089】
ユニット素子91~9nの各々は、上述した検出素子10のカバー部材1~3、振動子4、導入口5、導入経路6、排出経路7、排出口8、検査空間13および微小空間14からなる。そして、ユニット素子91~9nは、例えば、導入口5と排出口8とを結ぶ直線が平行するように一列に配列される。

【0090】
アンテナ110,120,130は、それぞれ、検出素子10のアンテナ9,11,12に相当する。アンテナ110,120は、ユニット素子91~9nの一方側において、ユニット素子91~9nに含まれるn個の振動子4の上側に配置される。アンテナ130は、ユニット素子91~9nの他方側において、ユニット素子91~9nに含まれるn個の振動子4の下側に配置される。

【0091】
このように、検出素子100においては、アンテナ110,120,130は、n個のユニット素子91~9nに対して共通に配置される。

【0092】
アンテナ110は、アンテナ130と協働してユニット素子91~9nのn個の振動子4に電磁場を印加する。アンテナ120は、アンテナ130と協働してユニット素子91~9nのn個の振動子4が振動したときの振動信号からなる受信信号を受信する。

【0093】
検出素子100においては、ユニット素子91~9nのn個の振動子4は、相互に同じ厚みを有していてもよいし、相互に異なる厚みを有していてもよい。

【0094】
ユニット素子91~9nのn個の振動子4が相互に同じ厚みを有する場合、検出素子100は、ユニット素子91~9nによって同じ種類の検出対象物を検出する。

【0095】
一方、ユニット素子91~9nのn個の振動子4が相互に異なる厚みを有する場合、検出素子100は、ユニット素子91~9nによって異なる種類の検出対象物を検出する。

【0096】
図12は、図11に示す検出素子100の具体例を示す図である。なお、12の(a)は、平面図であり、図12の(b)は、側面図である。

【0097】
図12を参照して、検出素子100Aは、検出素子100にカバー部材140を追加した構成からなる。カバー部材140は、ユニット素子91~9n上に配置される。そして、カバー部材140は、補助経路141~14n+1と、孔151~15(2n)とを含む。また、カバー部材140は、例えば、ガラスからなる。

【0098】
補助経路141は、一方端がカバー部材140の端面に位置し、他方端が孔151に接続される。補助経路142は、一方端が孔152に接続され、他方端が孔153に接続される。補助経路143は、一方端が孔154に接続される。以下、同様にして、補助経路14nは、他方端が孔15(2n-1)に接続され、補助経路14n+1は、一方端が孔15(2n)に接続される。

【0099】
孔151は、ユニット素子91の導入口5に接続される。孔152は、ユニット素子91の排出口8に接続される。孔153は、ユニット素子92の排出口8に接続される。孔154は、ユニット素子92の導入口5に接続される。以下、同様にして、孔15(2n-1)は、ユニット素子9nの導入口5に接続され、孔15(2n)は、ユニット素子9nの排出口8に接続される。

【0100】
検査対象の液体は、補助経路141から検出装置100Aに導入され、ユニット素子91,92,・・・,9nを順次流れ、補助経路14n+1から外部へ排出される。この場合、液体は、排出口8からユニット素子92内へ導入され、導入口5から排出される。

【0101】
このように、カバー部材140は、n個のユニット素子91~9nを直列に接続する。

【0102】
検出素子100Aにおいては、n個のユニット素子91~9nに含まれるn個の振動子4は、相互に同じ厚みを有する。

【0103】
図13は、図12に示すカバー部材140の構成図である。図13を参照して、カバー部材140は、カバー部材1410,1420からなる。カバー部材1410,1420の各々は、ガラスからなる。

【0104】
カバー部材1410は、溝1411~141n+1を一主面1410Aに含む。溝1411は、一方端がカバー部材1410の端面に位置する。溝141n+1は、他方端がカバー部材1410の端面に位置する。

【0105】
カバー部材1420は、貫通孔1421~14(2n)を含む。貫通孔1421~14(2n)の各々は、溝1411~141n+1の幅に略等しい直径を有する。

【0106】
カバー部材1410の一主面1410Aがカバー部材1420の一主面1420Aに接するようにカバー部材1410を上述した陽極接合によってカバー部材1420に接合する。

【0107】
その結果、貫通孔1421は、溝1411の他方端と接続され、貫通孔1422は、溝1412の一方端と接続され、貫通孔142(2n)は、溝141n+1の一方端と接続される。そして、溝1411~141n+1は、カバー部材1410の一主面1410Aにおける開口部がカバー部材1420の一主面1420Aによって塞がれることによって、それぞれ、補助経路141~14n+1を構成する。また、貫通孔1421~14(2n)は、それぞれ、孔151~15(2n)を構成する。

【0108】
検出素子100Aは、次の方法によって作製される。まず、図8に示すステップS1~ステップS5の工程をn回繰り返すことによってn個のユニット素子91~9nを作製する。

【0109】
そして、n個のユニット素子91~9nを図11に示す態様で一列に配列するとともに、アンテナ110,120,130を配置して検出素子100を作製する。

【0110】
その後、フォトリソグラフィおよびエッチングを用いて溝1411~141n+1を一主面1410Aに形成し、カバー部材1410を作製する。また、フォトリソグラフィおよびエッチングを用いて貫通孔1421~14(2n)を形成し、カバー部材1420を作製する。

【0111】
そして、カバー部材1410の一主面1410Aがカバー部材1420の一主面1420Aに接するようにカバー部材1410とカバー部材1420とを陽極接合によって接合する。これによって、カバー部材140が作製される。

【0112】
そして、カバー部材140の孔151~15(2n)が導入口5または排出口8に接続されるようにカバー部材140をn個のユニット素子91~9n上に配置する。

【0113】
これによって、検出素子100Aが完成する。

【0114】
検出素子100Aにおける検出対象物の検出方法について説明する。検査対象の液体を補助経路141から検出素子100Aへ導入し、補助経路14n+1から液体を排出することによって、液体をn個のユニット素子91~9nに直列に循環させる。

【0115】
そして、アンテナ110,130によって電磁場をn個のユニット素子91~9nのn個の振動子4に印加する。その後、アンテナ120,130によって、n個の振動子4の振動信号からなる受信信号を受信する。そして、振動信号の共振周波数の変化量Δfを検出し、検出対象物を検出する。

【0116】
検出対象物の検出が終了すると、検査対象の液体と同様にして、上述した強酸をn個のユニット素子91~9nのn個の検査空間13に流し、n個の振動子4を洗浄する。

【0117】
そして、検査対象の液体と同様にして、超純水をn個のユニット素子91~9nのn個の検査空間13に流し、n個の振動子4を洗浄する。

【0118】
その後、検査対象の液体と同様にして、レセプター(=タンパク質)をn個のユニット素子91~9nのn個の検査空間13に流し、レセプター(=タンパク質)をn個の振動子4に吸着させる。そして、上述した方法によって検出対象物を検出する。

【0119】
以降、上述した動作を繰返し行ない、検出素子100Aを半永久的に使用して検出対象物を検出する。

【0120】
図14は、図11に示す検出素子100の他の具体例を示す図である。なお、図14の(a)は、平面図であり、図14の(b)は、側面図である。

【0121】
図14を参照して、検出素子100Bは、検出素子100にカバー部材160を追加した構成からなる。カバー部材160は、ユニット素子91~9n上に配置される。そして、カバー部材160は、補助経路161~16(2n)を含む。また、カバー部材160は、例えば、ガラスからなる。

【0122】
補助経路161は、一方端がカバー部材160の端面に位置し、他方端がユニット素子91の導入口5に接続される。補助経路162は、一方端がユニット素子91の排出口8に接続され、他方端がカバー部材160の端面に位置する。

【0123】
補助経路163は、一方端がカバー部材160の端面に位置し、他方端がユニット素子92の導入口5に接続される。補助経路164は、一方端がユニット素子92の排出口8に接続され、他方端がカバー部材160の端面に位置する。

【0124】
以下、同様にして、補助経路16(2n-1)は、一方端がカバー部材160の端面に位置し、他方端がユニット素子9nの導入口5に接続される。補助経路16(2n)は、一方端がユニット素子9nの排出口8に接続され、他方端がカバー部材160の端面に位置する。

【0125】
検出素子100Bにおいては、検査対象の液体は、補助経路161,163,・・・,16(2n-1)からそれぞれユニット素子91~9n内へ導入され、補助経路162,164,・・・,16(2n)から外部へ排出される。

【0126】
このように、検出素子100Bにおいては、検査対象の液体は、カバー部材160によってユニット素子91~9nへ並列に流される。

【0127】
また、検出素子100Bにおいては、n個のユニット素子91~9nに含まれるn個の振動子4は、相互に同じ厚みを有していてもよいし、相互に異なる厚みを有していてもよい。

【0128】
図15は、図14に示すカバー部材160の構成図である。図15を参照して、カバー部材160は、カバー部材1610,1620からなる。カバー部材1610,1620の各々は、ガラスからなる。

【0129】
カバー部材1610は、溝1611~161(2n)を一主面1610Aに含む。溝1611は、一方端がカバー部材1610の端面1610Bに位置する。溝1612は、一方端がカバー部材1610の端面1610Cに位置する。

【0130】
溝1613は、一方端がカバー部材1610の端面1610Bに位置する。溝1614は、一方端がカバー部材1610の端面1610Cに位置する。

【0131】
以下、同様にして、溝161(2n-1)は、一方端がカバー部材1610の端面1610Bに位置し、溝161(2n)は、一方端がカバー部材1610の端面1610Cに位置する。

【0132】
カバー部材1620は、貫通孔1621~16(2n)を含む。貫通孔1621~16(2n)の各々は、溝1611~161(2n)の幅に略等しい直径を有する。

【0133】
カバー部材1610の一主面1610Aがカバー部材1620の一主面1620Aに接するようにカバー部材1610を上述した陽極接合によってカバー部材1620に接合する。

【0134】
その結果、貫通孔1621は、溝1611の他方端と接続され、貫通孔1622は、溝1612の他方端と接続され、貫通孔1623は、溝1613の他方端と接続され、貫通孔1624は、溝1614の他方端と接続され、以下、同様にして、貫通孔162(2n)は、溝161(2n-1)の他方端と接続され、貫通孔162(2n)は、溝161(2n)と接続される。そして、溝1611~161(2n)の一主面1610Aにおける開口部がカバー部材1620の一主面1620Aによって塞がれることによって、溝1611~161(2n)および貫通孔1621~16(2n)は、それぞれ、補助経路161~16(2n)を構成する。

【0135】
検出素子100Bは、次の方法によって作製される。まず、図8に示すステップS1~ステップS5の工程をn回繰り返すことによってn個のユニット素子91~9nを作製する。

【0136】
そして、n個のユニット素子91~9nを図11に示す態様で一列に配列するとともに、アンテナ110,120,130を配置して検出素子100を作製する。

【0137】
その後、フォトリソグラフィおよびエッチングを用いて溝1611~161(2n)を一主面1610Aに形成し、カバー部材1610を作製する。また、フォトリソグラフィおよびエッチングを用いて貫通孔1621~16(2n)を形成し、カバー部材1620を作製する。

【0138】
そして、カバー部材1610の一主面1610Aがカバー部材1620の一主面1620Aに接するようにカバー部材1610とカバー部材1620とを陽極接合によって接合する。これによって、カバー部材160が作製される。

【0139】
そして、カバー部材160の補助経路161,162;163,164;・・・;16(2n-1),16(2n)がそれぞれ導入口5および排出口8に接続されるようにカバー部材160をn個のユニット素子91~9n上に配置する。

【0140】
これによって、検出素子100Bが完成する。

【0141】
検出素子100Bにおける検出対象物の検出方法について説明する。n個のユニット素子91~9nに含まれるn個の振動子4が相互に同じ厚みを有する場合、検査対象である同種類の液体を補助経路161,163,・・・,16(2n-1)から並列に検出素子100Bへ導入し、補助経路162,164,・・・,16(2n)から液体を並列に排出することによって、液体をn個のユニット素子91~9nに並列に循環させる。

【0142】
そして、アンテナ110,130によって電磁場をn個のユニット素子91~9nのn個の振動子4に印加する。その後、アンテナ120,130によって、n個の振動子4の振動信号からなる受信信号を受信する。そして、振動信号の共振周波数の変化量Δfを検出し、検出対象物を検出する。

【0143】
検出対象物の検出が終了すると、検査対象の液体と同様にして、上述した強酸をn個のユニット素子91~9nのn個の検査空間13に並列に流し、n個の振動子4を洗浄する。

【0144】
そして、検査対象の液体と同様にして、超純水をn個のユニット素子91~9nのn個の検査空間13に並列に流し、n個の振動子4を洗浄する。

【0145】
その後、検査対象の液体と同様にして、レセプター(=タンパク質)をn個のユニット素子91~9nのn個の検査空間13に並列に流し、レセプター(=タンパク質)をn個の振動子4に吸着させる。そして、上述した方法によって検出対象物を検出する。

【0146】
以降、上述した動作を繰返し行ない、検出素子100Bを半永久的に使用して検出対象物を検出する。

【0147】
一方、n個のユニット素子91~9nに含まれるn個の振動子4が相互に異なる厚みを有する場合、相互に異なるn種類の液体を補助経路161,163,・・・,16(2n-1)から並列に検出素子100Bへ導入し、補助経路162,164,・・・,16(2n)から液体を並列に排出することによって、n種類の液体をn個のユニット素子91~9nに並列に循環させる。

【0148】
そして、アンテナ110,130によって電磁場をn個のユニット素子91~9nのn個の振動子4に印加する。その後、アンテナ120,130によって、n個の振動子4の振動信号からなる受信信号を受信する。そして、振動信号の共振周波数の変化量Δfを検出し、検出対象物を検出する。この場合、n個の振動子4は、相互に厚みが異なるので、n個の振動子4から受信した受信信号(=振動信号)のn個の共振周波数は、相互に異なる。従って、n種類の液体中の検出対象物を検出できる。

【0149】
検出対象物の検出が終了すると、検査対象の液体と同様にして、上述した強酸をn個のユニット素子91~9nのn個の検査空間13に並列に流し、n個の振動子4を洗浄する。

【0150】
そして、検査対象の液体と同様にして、超純水をn個のユニット素子91~9nのn個の検査空間13に並列に流し、n個の振動子4を洗浄する。

【0151】
その後、検査対象の液体と同様にして、レセプター(=タンパク質)をn個のユニット素子91~9nのn個の検査空間13に並列に流し、レセプター(=タンパク質)をn個の振動子4に吸着させる。そして、上述した方法によって検出対象物を検出する。

【0152】
以降、上述した動作を繰返し行ない、検出素子100Bを半永久的に使用して検出対象物を検出する。

【0153】
なお、検出素子100Bにおいては、n個のユニット素子91~9nの一部に液体を循環して検出対象物を検出するようにしてもよい。

【0154】
このように、検出素子100Bは、振動子4の厚みを同じ厚みまたは異なる厚みに設定し、同種類の液体またはn種類の液体中の検出対象物を検出する。

【0155】
図16は、この発明の実施の形態による更に他の検出素子の平面図である。また、図17は、図16に示す線XVII-XVII間における検出素子300の断面図である。

【0156】
この発明の実施の形態による検出素子は、図16および図17に示す検出素子300であってもよい。

【0157】
図16および図17を参照して、検出素子300は、カバー部材310と、素子301~30nと、アンテナ110,120,130とを備える。

【0158】
カバー部材310は、カバー部材311~313からなる。カバー部材311,313の各々は、例えば、ガラスからなる。カバー部材312は、例えば、Siからなる。そして、カバー部材311~313は、それぞれ、上述したカバー部材1~3と同じ厚みを有する。

【0159】
素子301~30nの各々は、上述した振動子4、導入口5、導入経路6、排出経路7、排出口8、検査空間13および微小空間14からなる。そして、n個の素子301~30nは、導入口5と排出口8とを結ぶ直線が平行になるようにカバー部材310中に一列に形成される。

【0160】
アンテナ110,120は、n個の素子301~30nに含まれるn個の振動子4の上側に位置するようにカバー部材311の上面311Aに配置される。

【0161】
アンテナ130は、n個の素子301~30nに含まれるn個の振動子4の下側に位置するようにカバー部材313の下面313Aに配置される。

【0162】
検出素子300は、図8に示す工程に従って製造される。この場合、カバー部材1~3をそれぞれカバー部材311~313と読み替え、アンテナ9,11,12をそれぞれアンテナ110,120,130と読み替える。

【0163】
そして、ステップS1において、凹部101,102,104,105のn個の組および貫通孔103,106のn個の組をカバー部材311に形成する。また、ステップS2において、n個の貫通孔201,203~206をカバー部材312に形成する。

【0164】
更に、ステップS3において、n個の振動子4を形成する。更に、ステップS4において、n個の振動子4をそれぞれn個の凹部102に配置する。更に、ステップS5において、n個の貫通孔201,203~206がn個の凹部102,104,105およびn個の貫通孔103,106に向かい合うようにカバー部材312をカバー部材311に接触させ、陽極接合によってカバー部材312をカバー部材311に接合する。

【0165】
更に、ステップS6において、カバー部材312のカバー部材311に接する面と反対側の面に接してカバー部材313を配置し、陽極接合によってカバー部材313をカバー部材312に接合する。

【0166】
更に、ステップS7において、n個の素子301~30nに含まれるn個の振動子4の上側に位置するようにカバー部材311の上面311Aにアンテナ110,120を配置し、n個の素子301~30nに含まれるn個の振動子4の下側に位置するようにカバー部材313の下面313Aにアンテナ130を配置する。これによって、検出素子300が完成する。

【0167】
検出素子300の具体例Aは、検出素子300にカバー部材140を追加した構成からなる。この場合、n個の素子301~30nは、カバー部材140によって直列に接続される。また、n個の素子301~30nに含まれるn個の振動子4は、相互に同じ厚みを有する。

【0168】
そして、検出素子300の具体例Aは、上述した検出素子100Aにおける検出方法と同じ方法によって、検出対象物を検出するとともに、半永久的に使用される。

【0169】
また、検出素子300の具体例Bは、検出素子300にカバー部材160を追加した構成からなる。この場合、n個の素子301~30nに含まれるn個の振動子4は、相互に同じ厚み、または相互に異なる厚みを有する。

【0170】
そして、検出素子300の具体例Bは、上述した検出素子100Bにおける検出方法と同じ方法によって、検出対象物を検出するとともに、半永久的に使用される。

【0171】
このように、検出素子100または検出素子300に追加するカバー部材をカバー部材140またはカバー部材160に切換えることによって、n個の検査空間13は、直列または並列に接続される。

【0172】
その結果、検出素子100,300は、1種類の液体またはn種類の液体中から1種類またはn種類の検出対象物を検出できる。

【0173】
また、検出素子100,300においては、n個の振動子4は、検出素子10の場合と同様に、カバー部材1~3またはカバー部材311~313によって挟まれていないので、電磁場が印加されると、自由に振動する。

【0174】
従って、検出素子100,300においても、振動子4の安定な振動を確保できる。

【0175】
図18は、この発明の実施の形態による更に他の検出素子の断面図である。また、図19は、図18に示す検査空間13および微小空間14の拡大図である。なお、図19においては、検査空間13および微小空間14を形成するカバー部材1のうち、微小空間14の側壁14A,14Bを形成する部分のみが図示されている。

【0176】
この発明の実施の形態による検出素子は、図18および図19に示す検出素子10Aであってもよい。図18および図19を参照して、検出素子10Aは、図1から図3に示す検出素子10のカバー部材2をカバー部材2Aに代えたものであり、その他は、検出素子10と同じである。

【0177】
カバー部材2Aは、カバー部材1,3の両方に接してカバー部材1とカバー部材3との間に配置される。そして、カバー部材2Aは、カバー部材2と同じ材料からなる。

【0178】
検出素子10Aにおいては、微小空間14の高さH3は、70~80μmである。その結果、検出素子10Aにおいては、検査空間13の高さH1は、170~180μmである。

【0179】
カバー部材2Aは、図2に示すカバー部材2に突起物21~24を追加したものであり、その他は、カバー部材2と同じである。

【0180】
突起物21~24の各々は、例えば、円柱形状からなり、50μmφの直径と、50μmの高さとを有する。そして、突起物21~24は、微小空間14の底面14Cに配置される。この場合、突起物21~24は、検査空間13の四角形と相似な四角形の4つの頂点に位置するように配置される。そして、カバー部材2Aは、突起物21~24を有するように一体的に形成される。

【0181】
検出素子10Aにおいては、振動子4は、突起物21~24上に配置される。その結果、検出素子10Aにおいて、振動子4は、縁部が4個の突起物21~24のみと接触し、検出素子10Aにおける振動子4とカバー部材2Aとの接触面積が検出素子10における振動子4とカバー部材2との接触面積よりも小さくなり、振動子4は、検出素子10の場合よりも更に自由に振動する。従って、振動子の自由な振動を確保できる。

【0182】
また、突起物21~24は、振動子4を水平に支持する。その結果、検査対象の液体を循環させながら検出対象物を検出する場合、検査対象の液体は、検査空間13をスムーズに流れる。従って、検査対象の液体を循環させながら検出対象物を正確に検出できる。

【0183】
なお、突起物21~24の各々は、その先端部(振動子4との接触部分)が半球状、三角錐、および四角錐等の尖った形状であってもよい。突起物21~24の先端部が半球状、三角錐、および四角錐等の尖った形状からなる場合、振動子4は、突起物21~24と点接触するので、振動子4と突起物21~24との接触面積が更に小さくなる。その結果、振動子4は、更に自由に振動する。従って、振動子の自由な振動を確保できる。

【0184】
図20は、図18および図19に示す検出素子10Aの製造方法を示す工程図である。図20を参照して、検出素子10Aの製造が開始されると、半導体技術におけるフォトリソグラフィおよびエッチングを用いて、カバー部材1を構成するガラスの一主面に凹部101,102,104,105および貫通孔103,106を形成する(ステップS11)。この場合、凹部101,102,104,105および貫通孔103,106は、相互に深さが異なるので、レジストの塗布、レジストのパターンニングおよびエッチングを浅い順に繰返し行ない、凹部101,102,104,105および貫通孔103,106を形成する。

【0185】
その後、フォトリソグラフィおよびエッチングを用いて、カバー部材2Aを構成するシリコンに突起物21~24および貫通孔201,203~206を形成する(ステップS12)。この場合、レジストの塗布、レジストのパターンニングおよびエッチングを繰返し行ない、突起物21~24を形成した後に貫通孔201,203~206を形成する。

【0186】
そして、エッチングまたは機械研磨を用いて、所望のサイズおよび厚みを有する振動子4を形成する(ステップS13)。

【0187】
引き続いて、カバー部材2Aの突起物21~24が上側になるようにカバー部材2Aをカバー部材3に接触させ、上述した陽極接合によってカバー部材2Aをカバー部材3に接合する(ステップS14)。

【0188】
そして、カバー部材2Aの突起物21~24上に振動子4を配置する(ステップS15)。

【0189】
そうすると、カバー部材1の凹部101,104および貫通孔103,106がカバー部材2Aの貫通孔201,203~206に向かい合うようにカバー部材1をカバー部材2Aに接触させ、上述した陽極接合によってカバー部材1をカバー部材2Aに接合する(ステップS16)。これによって、導入口5、導入経路6、排出経路7、排出口8および微小空間14が形成される。

【0190】
そして、アンテナ9,11,12を形成する(ステップS17)。これによって、検出素子10Aが完成する。

【0191】
図21は、図18に示す検査空間13および微小空間14の他の拡大図である。なお、図21においても、検査空間13および微小空間14を形成するカバー部材1のうち、微小空間14の側壁14A,14Bを形成する部分のみが図示されている。

【0192】
検出素子10Aにおいては、カバー部材2Aは、1つの突起物21のみを有していてもよい。そして、振動子4は、縁部が1つの突起物21上に位置するように検査空間13および微小空間14内に配置される。その結果、振動子4と微小空間14の底面14Cとの接触面積は、突起物21が無い場合よりも小さくなり、振動子4は、突起物21が無い場合よりも自由に振動する。従って、振動子4の自由な振動を確保できる。

【0193】
図22は、図18に示す検査空間13および微小空間14の他の拡大図である。なお、図22においても、検査空間13および微小空間14を形成するカバー部材1のうち、微小空間14の側壁14A,14Bを形成する部分のみが図示されている。

【0194】
検出素子10Aにおいては、カバー部材2Aは、2個の突起物21,24を有していてもよい。そして、振動子4は、縁部が2個の突起物21,24上に位置するように検査空間13および微小空間14内に配置される。その結果、振動子4と微小空間14の底面14Cとの接触面積は、突起物21,24が無い場合よりも小さくなり、振動子4は、突起物21,24が無い場合よりも自由に振動する。従って、振動子4の自由な振動を確保できる。

【0195】
なお、カバー部材2Aは、2個の突起物21,24に限らず、2個の突起物21,22、2個の突起物22,23、2個の突起物21,23、2個の突起物22,24および2個の突起物23,24のいずれかを有していてもよい。この場合、振動子4と微小空間14の底面14Cとの接触面積が小さくなり、振動子4は、突起物21,22等が無い場合よりも自由に振動する。従って、振動子4の自由な振動を確保できる。

【0196】
また、カバー部材2Aが2個の突起物を有する場合、2個の突起物は、図22に示す配置位置および間隔に限らず、微小空間14の底面14Cの任意の場所に任意の間隔で配置される。

【0197】
図23は、図18に示す検査空間13および微小空間14の他の拡大図である。なお、図23においても、検査空間13および微小空間14を形成するカバー部材1のうち、微小空間14の側壁14A,14Bを形成する部分のみが図示されている。

【0198】
検出素子10Aにおいては、カバー部材2Aは、3個の突起物21~23を有していてもよい。そして、振動子4は、縁部が3個の突起物21~23上に位置するように検査空間13および微小空間14内に配置される。その結果、振動子4と微小空間14の底面14Cとの接触面積は、突起物21~23が無い場合よりも小さくなり、振動子4は、突起物21~23が無い場合よりも自由に振動する。従って、振動子4の自由な振動を確保できる。

【0199】
なお、カバー部材2Aは、3個の突起物21~23に限らず、3個の突起物22~243個の突起物21,22,24および3個の突起物21,23,24のいずれかを有していてもよい。この場合、振動子4と微小空間14の底面14Cとの接触面積が小さくなり、振動子4は、突起物22~24等が無い場合よりも自由に振動する。従って、振動子4の自由な振動を確保できる。

【0200】
また、カバー部材2Aが3個の突起物を有する場合、3個の突起物は、図23に示す配置位置および間隔に限らず、微小空間14の底面14Cの任意の場所に任意の間隔で配置される。

【0201】
なお、検出素子10Aにおいて、カバー部材2Aは、5個以上の突起物を有していてもよく、一般的には、m(mは正の整数)個の突起物を有していればよい。そして、カバー部材2Aが3個以上の突起物を有する場合、3個以上の突起物は、振動子4を水平に支持することが可能である。

【0202】
図24は、この発明の実施の形態による更に他の検出素子の概略図である。また、図25は、図24に示すA方向から見た検査空間13および微小空間14の平面図である。なお、図25においては、検査空間13および微小空間14を形成するカバー部材1Aのうち、微小空間14の側壁14A,14Bを形成する部分のみが図示されている。

【0203】
この発明の実施の形態による検出素子は、図24および図25に示す検出素子10Bであってもよい。図24および図25を参照して、検出素子10Bは、図18および図19に示す検出素子10Aのカバー部材1をカバー部材1Aに代えたものであり、その他は、検出素子10Aと同じである。

【0204】
カバー部材1Aは、カバー部材2Aに接してカバー部材2Aに接合される。そして、カバー部材1Aは、上述したカバー部材1と同じ材料からなる。

【0205】
カバー部材1Aは、上述したカバー部材1に支持部25~32を追加したものであり、その他は、カバー部材1と同じである。

【0206】
支持部25~32は、微小空間14から検査空間13の方向へ突出するように微小空間14の側壁14A,14B,14D,14Eに設けられる。より具体的には、支持部25,32は、微小空間14の側壁14Aに設けられ、支持部26,27は、微小空間14の側壁14Dに設けられ、支持部28,29は、微小空間14の側壁14Bに設けられ、支持部30,31は、微小空間14の側壁14Eに設けられる。そして、支持部25~32は、検査空間13の四隅の近傍に配置される。

【0207】
支持部25~32の各々は、半円状の断面形状を有する。そして、カバー部材1Aは、支持部25~32を有するように一体的に形成される。

【0208】
振動子4(図25において点線で示す)は、縁部が突起物21~24上に位置し、かつ、側面が支持部25~32に接するように配置される。この場合、振動子4は、支持部25~32と点接触する。

【0209】
その結果、振動子4とカバー部材1A,2Aとの接触面積は、検出素子10における振動子4とカバー部材2との接触面積よりも小さくなり、振動子4は、検出素子10の場合よりも自由に振動する。従って、振動子4の自由な振動を確保できる。

【0210】
また、振動子4は、カバー部材1A,2A,3の平面方向において支持部25~32によって支持される。その結果、振動子4は、検査対象の液体が検査空間13および微小空間14を循環しても、カバー部材1A,2A,3の面内方向に移動し難くなる。従って、検査対象の液体を循環しても検査対象物を正確に検出できる。

【0211】
なお、検出素子10Bにおいては、支持部25~32は、検査空間13の四隅の近傍に限らず、微小空間14の側壁14A,14B,14D,14Eの任意の場所に任意の間隔で設けられててよい。

【0212】
図26は、図24および図25に示す検出素子10Bの製造方法を示す工程図である。図26に示す工程図は、図20に示す工程図のステップS11をステップS11Aに代えたものであり、その他は、図20に示す工程図と同じである。

【0213】
図26を参照して、検出素子10Bの製造が開始されると、半導体技術におけるフォトリソグラフィおよびエッチングを用いて、カバー部材1Aを構成するガラスの一主面に支持部25~32、凹部101,102,104,105および貫通孔103,106を形成する(ステップS11A)。この場合、支持部25~32、凹部101,102,104,105および貫通孔103,106は、相互に深さが異なるので、レジストの塗布、レジストのパターンニングおよびエッチングを浅い順に繰返し行ない、支持部25~32、凹部101,102,104,105および貫通孔103,106を形成する。また、支持部25~32を形成する場合、図25に示す微小空間14の側壁14A,14B,14D,14Eによって形成される形状を有するマスクを用いてレジストをパターンニングする。

【0214】
ステップS11Aの後、上述したステップS12~ステップS17が順次実行され、検出素子10Bが完成する。

【0215】
なお、検出素子10Bにおいても、カバー部材2Aは、上述したように、m個の突起物を有していればよい。そして、m個の突起物の配置位置および間隔は、任意である。

【0216】
また、検査対象の液体が微小空間14の側壁14Aから側壁14Bの方向へ流れる場合、カバー部材1Aは、支持部25~32のうち、支持部27~30を有するようにしてもよく、検査対象の液体が微小空間14の側壁14Bから側壁14Aの方向へ流れる場合、カバー部材1Aは、支持部25~32のうち、支持部25,26,31,32を有するようにしてもよい。検査対象の液体が検査空間13を流れるときの下流側に支持部があれば、振動子4を移動し難くできるからである。

【0217】
検出素子10Bにおけるその他の部分についての説明は、検出素子10Aにおける説明と同じである。

【0218】
図27は、この発明の実施の形態による更に他の検出素子の断面図である。また、図28は、図27に示すA方向から見た検査空間13および微小空間14の平面図である。なお、図28においては、検査空間13および微小空間14を形成するカバー部材2Bのうち、微小空間14の側壁14A,14Bを形成する部分のみが図示されている。

【0219】
この発明の実施の形態による検出素子は、図27および図28に示す検出素子10Cであってもよい。図27および図28を参照して、検出素子10Cは、図18に示す検出素子10Aのカバー部材2Aをカバー部材2Bに代えたものであり、その他は、検出素子10Aと同じである。

【0220】
カバー部材2Bは、カバー部材1,3の両方に接してカバー部材1とカバー部材3との間に配置される。そして、カバー部材2Bは、上述したカバー部材2と同じ材料からなる。

【0221】
カバー部材2Bは、上述したカバー部材2Aに支持部33~36を追加したものであり、その他は、カバー部材2Aと同じである。

【0222】
支持部33~36は、微小空間14の底面14Cにおいて、それぞれ、突起物21~24よりも微小空間14の角部側に設けられる。より具体的には、支持部33は、突起物21よりも微小空間14の角部側に設けられ、支持部34は、突起物22よりも微小空間14の角部側に設けられ、支持部35は、突起物23よりも微小空間14の角部側に設けられ、支持部36は、突起物24よりも微小空間14の角部側に設けられる。

【0223】
支持部33~36の各々は、四角形の断面形状を有する。そして、カバー部材2Bは、突起物21~24および支持部33~36を有するように一体的に形成される。

【0224】
振動子4(図28において点線で示す)は、縁部が突起物21~24上に位置し、かつ、4個の角部がそれぞれ支持部33~36に接するように配置される。この場合、振動子4は、支持部33~36と点接触する。

【0225】
その結果、振動子4とカバー部材2Bとの接触面積は、検出素子10における振動子4とカバー部材2との接触面積よりも小さくなり、振動子4は、検出素子10の場合よりも自由に振動する。従って、振動子4の自由な振動を確保できる。

【0226】
また、振動子4は、カバー部材1,2B,3の平面方向において支持部33~36によって支持される。その結果、振動子4は、検査対象の液体が検査空間13および微小空間14を循環しても、カバー部材1,2B,3の面内方向に移動し難くなる。従って、検査対象の液体を循環しても検査対象物を正確に検出できる。

【0227】
図29は、図27および図28に示す検出素子10Cの製造方法を示す工程図である。図29に示す工程図は、図20に示す工程図のステップS12をステップS12Aに代えたものであり、その他は、図20に示す工程図と同じである。

【0228】
図29を参照して、検出素子10Cの製造が開始されると、上述したステップS11が実行され、カバー部材1が作製される。そして、フォトリソグラフィおよびエッチングによって、カバー部材2Bを構成するシリコンに突起物21~24、支持部33~36および貫通孔201,203~206を形成する(ステップS12A)。これによって、カバー部材2Bが作製される。

【0229】
そして、上述したステップS13~ステップS17が順次実行され、検出素子10Cが完成する。

【0230】
なお、検出素子10Cにおいても、カバー部材2Bは、上述したように、m個の突起物を有していればよい。そして、m個の突起物の配置位置および間隔は、任意である。

【0231】
また、検査対象の液体が微小空間14の側壁14Aから側壁14Bの方向へ流れる場合、カバー部材2Bは、支持部33~36のうち、支持部34,36を有するようにしてもよく、検査対象の液体が微小空間14の側壁14Bから側壁14Aの方向へ流れる場合、カバー部材1Aは、支持部33~36のうち、支持部33,35を有するようにしてもよい。検査対象の液体が検査空間13を流れるときの下流側に支持部があれば、振動子4を移動し難くできるからである。

【0232】
検出素子10Cにおけるその他の部分についての説明は、検出素子10Aにおける説明と同じである。

【0233】
図30は、振動子4の振動試験の結果を示す図である。図30において、縦軸は、振幅を表し、横軸は、周波数を表す。また、実線は、検出素子10Aにおける振動子4の振動試験の結果を示し、丸印は、振動子4の周囲を挟んだときの振動子4の振動試験の結果を示す。

【0234】
図30を参照して、振動子4を挟まない場合、振動の振幅は、振動子4の周囲を挟んだ場合よりも飛躍的に大きくなる。

【0235】
従って、検出素子10Aにおいて、振動子4の自由な振動を確保できることが実験的に実証された。

【0236】
図31は、図18および図19に示す検出素子10Aの他の製造方法を示す工程図である。図31を参照して、検出素子10Aの製造が開始されると、半導体技術におけるフォトリソグラフィおよびエッチングを用いて、カバー部材1を構成するガラスの一主面に凹部101,102,104,105および貫通孔103,106を形成する(ステップS21)。この場合、凹部101,102,104,105および貫通孔103,106は、相互に深さが異なるので、レジストの塗布、レジストのパターンニングおよびエッチングを浅い順に繰返し行ない、凹部101,102,104,105および貫通孔103,106を形成する。

【0237】
その後、フォトリソグラフィおよびエッチングを用いて、カバー部材2Aを構成するシリコンに突起物21~24および貫通孔201,203~206を形成する(ステップS22)。この場合、レジストの塗布、レジストのパターンニングおよびエッチングを繰返し行ない、突起物21~24を形成した後に貫通孔201,203~206を形成する。

【0238】
そして、カバー部材2Aの突起物21~24が上側に位置するように陽極接合によってカバー部材2Aをカバー部材3に接合する(ステップS23)。

【0239】
引き続いて、犠牲層をカバー部材2A上に塗布する(ステップS24)。この犠牲層は、例えば、商品名がHD-3007(HD Micro Systems)であるポリイミドからなる。

【0240】
その後、水晶板を犠牲層に接合する(ステップS25)。そして、カバー部材3/カバー部材2A/犠牲層/水晶板からなる一体化物を水晶板が下側に位置するように裏返し、水晶板を所望の厚みに研磨する(ステップS26)。引き続いて、研磨後の水晶板をエッチングして振動子4を作製する(ステップS27)。

【0241】
そうすると、カバー部材1の凹部101,104および貫通孔103,106がカバー部材2Aの貫通孔201,203~206に向かい合うようにカバー部材1をカバー部材2Aに接触させ、上述した陽極接合によってカバー部材1をカバー部材2Aに接合する(ステップS28)。これによって、導入口5、導入経路6、排出経路7、排出口8、および検査空間13が形成される。

【0242】
そして、形成された導入口5、導入経路6、排出経路7、および排出口8を用いて犠牲層の除去溶液を検査空間13に流して犠牲層を除去する(ステップS29)。これによって、微小空間14が形成され、振動子4の縁部が微小空間14内の突起物21~24に接触する。なお、犠牲層の除去溶液は、例えば、EKC865(Dupont EKC Technology)からなる。

【0243】
その後、アンテナ9,11,12を形成する(ステップS30)。これによって、検出素子10Aが完成する。

【0244】
なお、上述したステップS24,S25に代えて、犠牲層を水晶板に塗布し、その塗布した犠牲層によって水晶板をカバー部材2A上に接合する工程を実行してもよい。

【0245】
このように、図31に示す工程図においては、カバー部材3/カバー部材2A/犠牲層/水晶板からなる一体化物を形成した後に、水晶板を所望の厚みまで研磨するので(ステップS26参照)、水晶板を研磨して振動子4を作製する場合よりも、振動子4の厚みを更に薄くできる。その結果、検出対象物を検出する検出感度を向上できる。

【0246】
なお、上述した検出素子10,10B,10Cの各々も、図31に示す工程図に従って製造されてもよい。また、検出素子100,100A,100B,300が製造される場合、図31に示す工程図が用いられてもよい。

【0247】
図32は、他の振動子を示す図である。振動子4は、振動子4Aであってもよい(図32の(a)参照)。振動子4Aは、略正方形の形状を有し、突出部41A,42Aを有する。突出部41A,42Aは、正方形の対向する2つの辺にそれぞれ配置される。そして、振動子4Aは、2つの突出部41A,42Aが微小空間14内に挿入される。

【0248】
振動子4Aが用いられる場合、振動子4Aの突出部41A,42Aのみがカバー部材2,312に接触するので、振動子4よりも安定して振動する。

【0249】
なお、振動子4Aにおいては、正方形の4辺に突出部を設けてもよい。

【0250】
また、振動子4は、振動子4Bであってもよい(図32の(b)参照)。振動子4Bは、略円形の形状を有する。そして、直交する2つの直径方向に存在する4個の縁部41B,42B,43B,44Bのうち、少なくとも対向する2つの縁部41B,43B(または42B,44B)が微小空間14内に挿入されればよい。

【0251】
振動子4は、図32に示す以外に、三角形、四角形、五角形、および六角形等の多角形の形状からなっていてもよい。振動子4が多角形からなる場合、振動子4の対向する2つの縁部が少なくとも微小空間14内に挿入される。

【0252】
なお、この発明の実施の形態においては、アンテナ9,11は、カバー部材3の下側に配置され、アンテナ12は、カバー部材1の上側に配置されてもよい。

【0253】
また、この発明の実施の形態においては、アンテナ9,11,12の全てが、振動子4の一方側に配置されていてもよい。この場合、アンテナ9,11,12は、1つの平面内の1つの方向に向かってアンテナ9、アンテナ12およびアンテナ11の順で振動子4の一方側に配置される。

【0254】
更に、この発明の実施の形態においては、アンテナ110,120は、ユニット素子91~9nの下側に配置され、アンテナ130は、ユニット素子91~9nの上側に配置されてもよい。

【0255】
更に、この発明の実施の形態においては、アンテナ110,120,130の全てが、ユニット素子91~9nの一方側に配置されていてもよい。この場合、アンテナ110,120,130は、1つの平面内の1つの方向に向かってアンテナ110、アンテナ130およびアンテナ120の順でユニット素子91~9nの一方側に配置される。

【0256】
更に、この発明の実施の形態においては、アンテナ110,120は、カバー部材313の下面313Aに配置され、アンテナ130は、カバー部材311の上面311Aに配置されてもよい。

【0257】
更に、この発明の実施の形態においては、アンテナ110,120,130の全てが、カバー部材313の下面313Aおよびカバー部材311の上面311Aのいずれか一方側に配置されていてもよい。この場合、アンテナ110,120,130は、1つの平面内の1つの方向に向かってアンテナ110、アンテナ130およびアンテナ120の順でカバー部材313の下面313Aおよびカバー部材311の上面311Aのいずれか一方側に配置される。

【0258】
更に、上記においては、カバー部材2,312は、シリコンからなると説明したが、この発明の実施の形態においては、これに限らず、カバー部材2,312は、ガラスからなっていてもよい。この場合、カバー部材2は、拡散接合および加熱加圧接合のいずれかによってカバー部材1,3に接合される。また、カバー部材312は、拡散接合および加熱加圧接合のいずれかによってカバー部材311,313に接合される。

【0259】
更に、この発明の実施の形態においては、検出素子10は、導入経路6bのみからなる導入経路6を備えていてもよい。また、ユニット素子91~9nの各々も、、導入経路6bのみからなる導入経路6を備えていてもよい。この場合、導入経路6bは、その他方端が導入口5に接続される。

【0260】
更に、この発明の実施の形態においては、検出素子10Aのカバー部材1,2A,3、振動子4、導入口5、導入経路6、排出経路7、排出口8、検査空間13および微小空間14を用いて検出素子100,100A,100Bのユニット素子91~9nの各々を作製してもよく、検出素子10Bのカバー部材1A,2A,3、振動子4、導入口5、導入経路6、排出経路7、排出口8、検査空間13および微小空間14を用いて検出素子100,100A,100Bのユニット素子91~9nの各々を作製してもよく、検出素子10Cのカバー部材1,2B,3、振動子4、導入口5、導入経路6、排出経路7、排出口8、検査空間13および微小空間14を用いて検出素子100,100A,100Bのユニット素子91~9nの各々を作製してもよい。

【0261】
更に、この発明の実施の形態においては、検出素子10A,10B,10Cのいずれかを用いて検出素子300を作製してもよい。

【0262】
更に、振動子4は、空気中でも十分に振動することが実験的に確認できているので、検出素子10,10A,10B,10C,100,100A,100B,300をガスセンサーとして用いてもよい。

【0263】
更に、検出素子10Cにおいては、カバー部材2Bは、2個の支持部(支持部34,36または支持部33,35)を有していればよいので、この発明の実施の形態による検出素子のカバー部材は、k(kは2以上の整数)個の支持部を有していればよい。

【0264】
更に、この発明の実施の形態においては、アンテナ12またはアンテナ130は、「第1のアンテナ」を構成し、アンテナ9またはアンテナ110は、「第2のアンテナ」を構成し、アンテナ11またはアンテナ120は、「第3のアンテナ」を構成する。

【0265】
更に、この発明の実施の形態においては、カバー部材1は、「第1のカバー部材」を構成し、カバー部材2は、「第2のカバー部材」を構成し、カバー部材3は、「第3のカバー部材」を構成する。

【0266】
更に、この発明の実施の形態においては、カバー部材140またはカバー部材160は、「補助カバー部材」を構成する。

【0267】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0268】
この発明は、振動子を用いた検出素子に適用される。
図面
【図1】
0
【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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